【安価】桃太郎がわらしべりながら鬼退治を目指す

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135 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/23(木) 00:29:22.87 ID:s56P8Ilk0
桃太郎は悩んでいた。
開けてはいけないと言われた玉手箱が
気になって仕方がないのだ。
それも時間がたてばたつほどにより強く、
開けたい欲望にかられてゆく。

ポチ「あっ桃太郎様!いけません」

桃太郎「おうっ、危ないところだった」

ついつい玉手箱を開けそうになる桃太郎を
ポチがしっかりと見張っていなければ
今頃桃太郎はどうなっていたか……

そんな玉手箱に俄然興味を示したのが鈴鹿御前である。
彼女は突然桃太郎の前に現れ玉手箱を強奪したのだ。

鈴鹿御前「いただき!」

桃太郎「あっ!?」

ポチ「待てー!(追いつかない程度の追走)」

桃太郎「乙姫様から頂いた大事なものがー!(取り逃がす程度の追走)」


鈴鹿御前「あっけない……さてこの箱、なぜか非常に気になる。よほど貴重なものが入っておるのじゃろうか」パカッ


ポチ「うーん完全に見失ったぞ」

桃太郎「仕方ないあきらめるか」

千代女「あのー、そこのおばあさん怪しい人を見ませんでしたか」

桃太郎(千代女余計なことを!)

鈴鹿媼「さ、さあのう」

ポチ「ん?これはさっきの女が持っていた刀」

桃太郎「なぜこれをあなたが?」

鈴鹿媼「さ、さあのう」

千代女「(なるほどこのおばあさんがさっきの……)ではおばあさん、ひとまず私どものほうで預からせて頂きますね」

鈴鹿媼「ああそうじゃの。すまんが返しておいておくれ」

鈴鹿媼(ここはおとなしくしておいて後で奪い返す算段を立てよう)


所持品:
【きびだんご×2】
【千代女(腐りかけ)】
【降魔の利剣】
【筋斗雲】
【光学迷彩マント】
【金太郎(譲渡不可)】
【ポチ】
【銘刀友切丸】

>>113で所持品欄にポチを書き忘れていた……)

↓1 次に会う人
↓2 あげるもの
↓3 もらうもの
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 00:31:23.19 ID:tF09DsQN0
玉藻の前
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 00:34:35.26 ID:RwGtnbi40
ポチ
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 00:34:56.22 ID:pParrjYbO
殺生石
139 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/25(土) 15:19:47.64 ID:AcSF4jm/0
今週は多忙だった・・・
再開します


玉藻「桃太郎か」

桃太郎「いかにも、我こそが桃から生まれた桃太郎!」

玉藻「我が名は玉藻。恨みはないがお命頂こう!」

桃太郎「げっ!」

ポチ「あーあカッコつけちゃって……我々にかなう相手じゃないですよ」

桃太郎「逃げようかな」

千代女「余計な争いは避けるべきですね」

金太郎「しかし倒したら殺生石とかいう超強力な武器になるらしい」

千代女「桃太郎様がんばってください」

桃太郎「よし、いっちょやっか」

ポチ「いや逃げましょうよ」

桃太郎は勇猛果敢にも玉藻と対峙した。

ポチ「……」

玉藻は腕を一薙ぎすると見えない力で全員吹き飛ばされた。

ポチ「ああ手も足も出ない」

玉藻「たわいもない。すぐ楽にしてやろう」

玉藻が微塵にも動けない一行のもとにゆっくりと歩を進める。

桃太郎「くっ……」

玉藻「なにっ!?」

玉藻は油断していた。
たまたま足元に落ちていた石に気づかず転倒し、後頭部を強打。打ち所が悪く玉藻は即死した。

桃太郎「僕らの勝利だ!」

千代女「さすがは桃太郎様です!」

ポチ「いや……とりあえず武器を見に行こう……うわっ!」

金太郎「なんて禍々しい。こんなもの扱いきれねえ」

桃太郎「いや、持っていこう」

ポチ「こんなもの持ってたら瘴気に侵されますよ!」

桃太郎「これからすぐ鬼ヶ島に急襲して敵陣に放り込んでやるのさ」

↓1 どうする?
  1.殺生石を持っていく
  2.持って行かない(交換不成立)
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 15:22:14.48 ID:9QmkBkN5O
2
141 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/25(土) 15:45:41.92 ID:AcSF4jm/0
金太郎「俺が言うのもなんだが、それはやめたほうがいい」

ポチ「そうですよ、やめましょう」

千代女「毎日皆様と一緒に無事生還することを祈っています。明らかに危険な作戦は賛成いたしかねますわ」

桃太郎「……ああ、そうか……戦いの最中ならまだしも、こんなもので命を捨てるのは馬鹿馬鹿しいよな。わかった。速やかに立ち去ろう」


↓1 次に会う人
↓2 あげるもの
↓3 もらうもの
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 15:50:15.59 ID:52APialg0
村の長老
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 15:55:53.93 ID:qOm64S3BO
きびだんご
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 16:02:09.22 ID:9QmkBkN5O
猿…のような顔の男
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/25(土) 16:02:26.80 ID:m82p2+Bv0
キジ鍋の材料
146 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/26(日) 05:10:45.31 ID:JM4H/Pja0
桃太郎「暗くなる前に宿を探さなきゃ」

千代女「この前訪れた村が近くにありますよ」

金太郎「そこでいいんじゃね」


長老「これは桃太郎様。お部屋はご用意できますが……むむ……」

桃太郎「何かあったのですか」

長老「最近、悪どい盗人に狙われておりまして、しょっちゅう食料を奪いにくるのですわ……何度も捕獲を試みておりますがなにしろすばしっこくて」

桃太郎「よし、僕たちでその泥棒を捕まえよう」

ポチ「こちらにはお世話になっていますからね」

千代女「わぁっ!」

金太郎「今突風が吹いたようだがなんだったのだろう」

桃太郎「あっきびだんごがない!」

長老「さっそくしてやられましたな……」

ポチ「あそこにいますよ!」

桃太郎「よし筋斗雲で追うぞ」

金太郎「待てー!」

盗人「もう追っ手が!?く、来るな!これ以上近づいたら……」

ポチ「ん?あんな棒きれで戦う気か」

桃太郎「そんなの怖くないぞ……うわっ!?」

千代女「棒を振り回して小石を打ち込んできましたね」

ポチ「ぎゃっ!」ガン

金太郎「ポチ!」

桃太郎「友切丸、僕を守ってくれ」ヴォン

金太郎「おおっ、なんか青いオーラを展開して石を跳ね返してる!」

盗人「なんやて?」

桃太郎「やい盗人め、おとなしくお縄につけ!」

盗人「降参!降参や!」
147 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/26(日) 05:11:48.57 ID:JM4H/Pja0
長老「盗人を捕まえてみればなんだサルか」

盗人「こう見えても人間や……なぜかみんなからはサルって呼ばれとるけどな」

桃太郎「なんで泥棒なんかしてるんだ」

サル「自分の稼ぎだけじゃ腹が減ってしょうがないんや、家族が病気で弟はまだ小さくて」

桃太郎「うーん、それじゃ僕らの仲間にならないか」

ポチ「ちょっと待ってこいつ泥棒ですよ。あと石ぶつけられた恨みが」

桃太郎「食うものに困って仕方なくやってただけだろう。もう許してやろうじゃないか」

ポチ「桃太郎さんは甘いなあ」

桃太郎「それに、この俊敏さと石打ちの技は捨て置くには惜しい」

金太郎「確かにこんな棒っきれで小石を強く正確に打てるのだから大したもんだ」

村の男「捕まえてボコボコにしてやろうと思ってたんだが仕方ねえ。桃太郎さんのためにしっかり働けよ」

千代女「はっ!石打ちといえば」

桃太郎「知っているのか千代女」

千代女「左様にございます。おそらくこれは宋家二代呉竜府により創始された奥義」

サル「そんな大層なもんやったんや……」

桃太郎「では、お前は『職業呉竜府屋[プロゴルファー]猿』と名乗るが良い」

サル「はっ」

桃太郎「あ、きびだんごは返してね」

サル「あいよ」

桃太郎「……1個しかないぞ」

サル「逃げてる最中に食ってもうたで」


村を後にした桃太郎達は木に大きな鳥がとまっているのを見つけた。
黙って通り過ぎようとすると鳥は大きく羽ばたいて存在感を示しはじめた。

桃太郎「ややっあんなところに大きな鳥がいるぞ!」

雉「あっ桃太郎さんだ!よくぞ私を見つけてくださいました」

桃太郎「いや明らかに待ち伏せしてたよな、お前」

雉「べっ別に桃太郎さんに会いたくて待ってたわけじゃないんだからねっ!」

桃太郎「きびだんごやるから早く来ーい」

↓1 キジの名前
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/26(日) 06:10:19.08 ID:yCP/1M3S0
サンダーバード1号
149 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/28(火) 21:00:17.26 ID:QDQOkpxf0
雉「いやあよかったよかった。桃太郎さんが犬と猿を仲間にしないと真の姿に戻れないとわかって、それからずっと孤独の旅を続けてまいりました」

雉「なにしろ犬と猿ですよ。そんな都合のいいフラグ立つわけないだろって何度叫んだことか」

雉「もっとも神様がこういう運命を見通したうえで設定されたフラグなのかもしれませんが、だからって(以下略」

ポチ「よくしゃべる鳥だなぁ」ゲンナリ

桃太郎「まあまあ、これも長い孤独の反動なんだろうから」

桃太郎「あー……そういえば、お前の名は何と申す?」

雉「サンダーバード1号ですよ。ライチョウの舶来風読みでしてね、これは亡くなった祖母が……」

桃太郎「さん……えー……略してサンバでいいな」

犬「かっこいい!」

猿「お、それ採用や」

千代女「桃太郎様のネーミングセンスに脱帽しましたわ」

サンバ「ええっ勝手に決めないでくださいよ」


一行は海の近くの宿場で一泊することにした。

桃太郎「皆の者、よくぞここまでついてきてくれた。心より感謝している。さて明朝は我らが本願、鬼ヶ島の制圧に向かう。準備はいいな」

ポチ「いよいよか……」

桃太郎「しっかり飯食って、しっかり休むように」

一同「うぉぉぉぉー!」

金太郎「俺たちの戦いはこれからだあああ!」

桃太郎「縁起悪いからやめてくれ」

千代女「もうちっとだけ続くんじゃ」

桃太郎「それもちょっと」



仲間:
【金太郎】
【千代女】
【サル】
【ポチ(犬)】
【サンバ(雉)】

所持品:
【降魔の利剣】
【銘刀友切丸】
【筋斗雲】
【光学迷彩マント】



桃太郎「我々は筋斗雲で鬼ヶ島の要塞からやや離れたさびれた海岸に着いた」

金太郎「光学迷彩マントすごい」

桃太郎「では武器をくばりまーす」


武器を使える人は 桃太郎、金太郎、猿 です。

↓1 降魔の利剣を持つ人を選んでください。

↓2 友切丸を持つ人を選んでください。
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/28(火) 21:00:48.77 ID:oHiv173e0
桃太郎
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/28(火) 21:05:17.92 ID:Ouy0uxbN0
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/28(火) 22:37:16.70 ID:+Ugka4Lqo
サンバのセンスに脱帽
いよいよ鬼ヶ島か
153 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/28(火) 22:44:07.46 ID:QDQOkpxf0
桃太郎 E 降魔の利剣
猿    E 友切丸
金太郎 E マサカリ
千代女 E 短刀(護身用)


桃太郎「物音を立てないように進軍しよう」

猿「おっ、あんなとこに鬼がおる」

そこには、洗濯物を干している主婦と近くで遊んでいる子供たちがいた。

サンバ「鬼も普通に生活してるんですねえ」

金太郎「戦うのか?」

千代女「やめましょうよ」

桃太郎「しかし見つかるとやっかいかもしれない」

↓1 どうしよう
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/28(火) 23:13:40.74 ID:U1KUjA3+O
猿が石をはじき飛ばして注意をそらす
155 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/11/28(火) 23:57:15.31 ID:QDQOkpxf0
ポチ「見つからないように通過しましょう」

猿「それやったらワイに任しとき」

全員が移動をはじめると、猿は石を速く強く高く打ち上げた。


鬼の子A「わあ、なんだなんだ」

鬼の子B「あっちから石が飛んできた」

鬼嫁「これはよくないことが起きる前触れね。みんなに知らせなくちゃ」


ポチ「なんだか、騒ぎになってるんですけど」

桃太郎「今のうちに突破しよう」


なんとか村をやりすごし、要塞の裏手へ向かう……

千代女「大変!猿さんが来ません」

桃太郎「あのすばしっこい猿が来ないということは」

ポチ「捕まったんでしょうかねえ」

鬼A「猿ってのはこいつかい?」

猿「すまん捕まった!」

サンバ「ええ……」

鬼B「桃太郎よ、こいつの命が惜しければ降参しろ」

桃太郎「降参だと?冗談じゃない」

千代女「亜射須!」

千代女が叫ぶと鬼達はたちまち凍り付いた。

猿「た、助かった〜!千代女はんおおきに!」

千代女「いえいえー……って私は今なにを?」

ポチ「覚えてないんですか」

千代女「いえ覚えてはいますけど、考えるより先に思わず叫んでしまいました」

桃太郎「なるほど、記憶を失っても体が覚えているのだろうな」

千代女「体が覚えてるって……なんだかいかがわしい表現ですね……」ポッ

金太郎「その発想がいかがわしいよ」


●次号、ついに決戦!
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/29(水) 00:38:59.98 ID:uSW265FiO
おつ
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/29(水) 00:43:36.97 ID:LuaNIlrV0
おつ、やで
千代女の正体に金太郎の運命はどうなるやろか
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/30(木) 02:44:44.77 ID:YV2oHtxA0
乙です
159 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/01(金) 22:57:35.24 ID:fMkKl17p0
レスありがとデース
再開までもうしばらくお待ちくださいませ
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/01(金) 23:27:06.29 ID:CFG/BPFQo
待ってる
161 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/09(土) 21:40:50.10 ID:IdFreomz0
お待たせしました。再開します

--

鬼軍遊撃隊「よくきたな桃太郎よ、ここがお前の墓場

本陣門番「ここは通さな

桃太郎達は立ちふさがる鬼共を倒しいよいよ本陣に突入した。

金太郎「筋斗雲で上空から攻撃するだけの簡単なお仕事だったな」

ポチ「どうやら妖力で筋斗雲の力をかなり抑えこまれているようですが、それでも空対地なら圧倒的有利ですからね」

雉「私も妖力の影響であまり高く飛べません。おまけになんだか疲れやすくて」ゼーゼー

桃太郎「空戦力に乏しい鬼側の戦闘員達は対空戦を避け、要塞に逃げ込み迎撃態勢を整えているようだ」

金太郎「それじゃさっさと本丸に突撃しようぜ」

と気勢をあげたところに鬼の娘が現れた。

若羊「その前にうちが相手だっちゃ。当方、航空隊副隊長、若羊!要塞はうちが守るっちゃ!」

千代女「空飛べる鬼さんもいるんですねえ」

桃太郎「えっずるくねそれ」

若羊「お前たちに言われたくないっちゃ……」

猿「ごもっともやな」

金太郎「相手がトラ皮ビキニの美少女だからって安易に納得するなよ」

ポチ「エロ猿ですね」

猿「いやいや、わいは思ったことを素直にやなあ」

サンバ「あのー、若羊さんお待たせしてますよ」

猿「そうやった。よっしゃ、日本一の桃太郎軍の猿が相手したる」

↓1 猿の戦法
1.友切丸で近接攻撃
2.特殊技で遠距離攻撃
3.防御して相手の出方を伺う
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 21:41:37.31 ID:pKtp2Sv+0
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 22:14:41.92 ID:Np90No/10
若羊…ヒツジ肉…ラム肉…あ
164 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/09(土) 22:25:07.82 ID:IdFreomz0
猿がその場で友切丸をひと振り。
周囲が静寂に包まれた。

若羊「……?かかってこないならこっちから……きゃっ!?」

若羊が両腕を振り上げた。とたんに見えない何かに吹き飛ばされ、また猿も若羊がとっさに放った電撃をかわしたはずみでいずれも墜落していった。

猿「うぉわっ!?」

千代女「危ない!」

だが、素早く反応した千代女が猿を受け止め事なきをえた。
若羊も大きなダメージは受けていないようだが、地上すれすれの位置で猿のほうを見ているようだ。

若羊「……」

桃太郎「なんなんだ今のは」

猿「秘密練習中やからナイショにしてたんやけどな、呉竜府の要領で空気の弾を打ち込んでやったんや」

金太郎「空気の弾か……しかし、そんな攻撃で的確に若羊のブラを木端微塵にするとは流石」

ポチ「エロ猿ですね」

どうやら若羊は猿の攻撃でトップレスにされてしまい、手で胸を隠しているためにまともに飛べないらしい。

猿「いや……偶然やからな……ホンマ」

サンバ「あっ鬼が逃げた」

猿「このまま追って要塞に突入や」

ポチ「待ってください。内部の様子がわからないまま突入するのは危険ではありませんか。空の利もありませんし」

金太郎「奴らが慌てて要塞に逃げ込んだのを見ただろ。迎撃態勢が整わないうちに急襲するべきだってJK」

桃太郎(どうしよ)

↓1
1.急襲する
2.内部を探る
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 22:29:50.52 ID:73beMHeoO
166 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/09(土) 23:12:26.73 ID:IdFreomz0
桃太郎「そもそも、奴らは本当に慌てて逃げ込んでいったのだろうか」

千代女「どういうことですの」

桃太郎「以前、筋斗雲を使って攻め入ろうとしたことがあるだろう」

ポチ「そんなこともありましたね」

桃太郎「となれば、この事態は想定しているだろう。筋斗雲で攻めてきたら慌てふためくフリをして中に逃げ込む作戦を取っている可能性がある」

猿「あちらさんは迎撃態勢バッチリ、こっちは敵の頑強な建物内で戦うとなれば……最悪や」

サンバ「なるほど!」

金太郎「お前意外と賢いな」

桃太郎「意外は余計だ。ともかくあの要塞の構造を知りたい」

サンバ「どうするんですか?」

桃太郎「使者を送って、可能な限り内部の情報を得て帰ってきてもらう」

ポチ「使者はだれがいくんです?」

↓1 使者
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/09(土) 23:13:03.33 ID:G0jT8ZwYo
千代女
168 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/09(土) 23:56:45.97 ID:IdFreomz0
桃太郎「そうだなあ……」

千代女「私に行かせてください。実は私、記憶力には自信があるのです」

桃太郎「なんと。いやしかしこれは危険な任務。もしものことがあっては……」

千代女「危険は承知です。それに誰が行っても危険であることには変わりありません」

桃太郎「……わかった。よろしく頼む」


力自慢の金太郎を中心に拠点を設置し、万一の奇襲に備えつつ千代女の帰りを待った。
そして……


千代女「ただいま戻りました。ずいぶん立派なバリケードになりましたね」

桃太郎「おおっ千代女、無事だったか」

千代女「みなさんとっても親切にしてくださいましたわ」

桃太郎「それはなにより。さて、申し入れのほうはどうだった?」

千代女「和睦の申し入れはその場で断られました」

桃太郎「そりゃまあ当然だな。情報のほうは?」

千代女「こちらが内部の地図です」

桃太郎「なんと詳細な……これだけの情報を一体どうやって?」

千代女「帰り際、あちらの大将さんからいただきました」

ポチ「これは罠ですね」

金太郎「だろうな、だが全く役に立たないわけではない」

猿「なんでや」

桃太郎「罠にかけるとしたらなんらかの意図があるはずだ。そこを見破れば意図の先に真実が見える」

サンバ「そんなにうまくいきますかねえ」


仲間:
【金太郎】
【千代女】
【サル】
【ポチ(犬)】
【サンバ(雉)】

所持品:
【降魔の利剣】
【銘刀友切丸】
【筋斗雲】
【光学迷彩マント】
【鬼の要塞の地図?】
169 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/09(土) 23:58:03.03 ID:IdFreomz0
本日はここまで・・
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 00:02:57.20 ID:JeILJBo1O
171 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/10(日) 20:15:00.39 ID:pYTGRIFS0
桃太郎達は要塞に突入し、次々と襲い掛かる鬼を蹴散らし罠をかいくぐり、いよいよボス部屋の前へとやってきた。

金太郎「確かに、地図によればボス部屋だけどな」

千代女「私が通された部屋とは違いますねー」

ポチ「この地図どこまで信用していいんですかね」

猿「開けた途端爆発、とか」

ポチ「毒ガスも嫌だなあ」

いつまでもドアの前で立ち止まる一行にしびれを切らす鬼がいた。

若羊「だーまどろっこしいー!!!」

金太郎「あ、若羊」

若羊「うちが扉を開けるから早く入るっちゃ」

↓1 ボス部屋にいたのは・・・
1.強そうな鬼
2.弱そうな鬼
3.鬼じゃなかった
4.誰もいなかった
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 20:17:49.43 ID:x0phFeMs0
1
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/10(日) 20:17:55.56 ID:e+BEVmz1O
174 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/14(木) 19:04:52.28 ID:e8/5IQA80
鬼王「わっはっは、よく来たな。わしこそがこの鬼ヶ島の王である」

桃太郎「でけえ!十……二十尺あるんじゃないかあいつ」

ポチ「一体どうやってこの要塞に入ったんでしょうねえ」

鬼王「細かいことはいいからかかってこい」

金太郎「くそっあいつ余裕だな」

桃太郎、金太郎が同時に斬りかかるが見かけによらず機敏な鬼王に軽くかわされ弾き飛ばされた。

桃太郎「うわっ!」ドーン

金太郎「ぐっ!」ドーン

ポチ「桃太郎さん、金太郎さん!」

桃太郎「金太郎……こいつ……」

金太郎「ああ、こいつマジ強ぇ……」

桃太郎「ここまでか」

ポチ「桃太郎さん、いきなり弱気にならないでください」

千代女「私達、桃太郎様を信じています」

猿「わいらが負けるわけないやろ」

桃太郎「……みんな…………よし、一斉にかかれー!」

猿「さあ目にも見よ、呉竜府乱れ撃ち!」

鬼王「おっと」

桃太郎「スキあり!金太郎!」

金太郎「おうっ!」

桃金「交差斬り!」

サンバ「縦横無尽連刺撃!」

ポチ「犬歯挟撃殺!」

金太郎(『かみつき』か)

鬼王「むむ、なかなかやるな。だがまだまだ……」

金太郎「いける。みんなの力を合わせれば……」

桃金「螺旋斬り!」

猿「気円斬!」

鬼王「何度も食らうかあっ!」
175 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/14(木) 19:06:01.35 ID:e8/5IQA80
熱戦は数刻に及び、桃太郎軍は疲労から劣勢に傾いていった。

金太郎「しまった!」

握力が落ちてきた金太郎がうっかりマサカリを鬼王の足元に落としてしまった。

千代女「場印度!」

千代女の指先から蜘蛛の巣に似た糸が放たれ、鬼王の体を拘束する。

完成まで長い時間を要する強力な技だが、熾烈な戦いの最中に鬼王は千代女に十分な警戒ができなくなっていたところに
予想外の状況が起き一瞬の心の隙を作る結果となった。

鬼王「わしとしたことがしくじったな……だがこの程度の拘束……くっ……なぜ解けぬ」グイッ

桃太郎「チャンス!」グイッ

金太郎「えっ」グイッ

術が解けない鬼王に斬りかかろうとする桃太郎と金太郎もなぜか拘束されていた。

桃太郎「僕達も動けない!?」

気づけばこの場にいる者全員が場印度にかかり身動きが取れなくなっていた。
余談だが空中のサンバは墜落した。

千代女「ごめんなさい、制御が効かないみたいなんです!」

若羊「なんでうちまでっこのっこのぉっ!」

千代女「っていうか私自身も絡めとられて動けません……」


↓1 これは本当に千代女の技なのか?
1.そうです
2.違うよ
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 19:11:28.15 ID:fB4Pto+k0
1
177 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/14(木) 20:33:44.86 ID:e8/5IQA80
ポチ「千代女さん、どうなってるんですかこれ」

千代女「こんなことになるなんて……申し訳ございません……」

桃太郎「千代女を責めても仕方がない。しかしどうにかならないものか」

鬼王「打つ手はある。桃太郎よ、ここは一時休戦しよう」

桃太郎「わかった」

鬼王「呪文を逆に唱えれば術が解けるはずだ」

千代女「度印場!」

鬼王の言う通りにすると、あっさりと全員の術が解けた。ただし鬼王以外。

鬼王「わしのも解いてくれ」

千代女「桃太郎様どうしましょう」

↓1 どうする?
1.鬼王の拘束を解く
2.動けない鬼王をフルボッコ
3.拘束は解かず放置
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 20:37:27.20 ID:yG0x0N4oO
1
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 20:46:00.17 ID:8hN6RPq0o
乙乙
拘束解くとは紳士的すぎる
180 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/14(木) 21:11:29.49 ID:e8/5IQA80
鬼王「この場は退かせてもらう。またいずれ会うかもしれんな」

千代女「桃太郎様、鬼王さん行っちゃいますよ」

桃太郎「ここまで来て首級が取れなかったのは残念だけど仕方がない。村人から奪った財宝なんかをできるだけ持ち帰ろう」

ポチ「!?」

ポチが突然走り出し、玉座の真後ろで立ち止まった。

桃太郎「ここを掘るのか?といっても床だけどな」

サンバ「この床動きますよ」

桃太郎「こんなところに隠し階段が!」

猿「ひゃっほう、こりゃきっと財宝庫やで」

金太郎「おい、村人に返す財宝だぞ」

猿「わ、わかっとるがな」

桃太郎達は地下へ降りて行った。

ポチ「何か悲鳴が聞こえますね」

金太郎「不思議と聞き覚えがあるような」

桃太郎「鬼に捕まった人間がいるのかもしれない、行ってみよう」


???「助けてー」ドカッ

桃太郎「おわっ」ドカッ

桃太郎が十字路で何かにぶつかって尻餅をついた。

桃太郎「あたた……」

金太郎「あっお前は」

クマ「金太郎さん!」

地下鬼「こら待てー!げえっ、桃太郎!?」

鬼達は逃げていった。

金太郎「なんでお前こんなところに……それに今の鬼は」

桃太郎「とりあえず、わけを話してみろ」
181 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/15(金) 19:40:13.49 ID:mG4aa7hZ0
書いてる途中で寝てしまった模様
後ほど再開します
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 19:48:21.31 ID:DT2KZUP3o
待ってる
183 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/15(金) 21:01:01.96 ID:mG4aa7hZ0
その後クマとはぐれ道に迷っていた竜の子太郎も確保した。

金太郎「竜宮城に居たくて竜共々隠れていた、と」

クマ「申し訳ございませぬ」

桃太郎「何も隠れなくてもひとこと言ってくれればよかったのに。まあ良い。それで」

クマ「乙姫様の案内で隠れた先は厨房でした。そこで鬼達の下働きをさせられておりました」

竜の子太郎「騙されたと気づいたときにはどうしようもなかった」

クマ「来る日も来る日も掃除に洗濯、やれ野菜を洗えだの魚をさばけだの」

金太郎「聞く限り普通に下働きだな」

桃太郎「殴られたりしなかったか」

クマ「んー、脱走しようとしたりサボったりする奴は殴られてたな……」

竜の子太郎「真面目に働いていたら火や包丁の扱いも教えてくれたし、機嫌のいい日はお小遣いをくれた」

桃太郎「労働環境自体は案外まともだな」

金太郎「とはいえ騙して強制的に働かせるなど許せん。乙姫を探そう」

乙姫「あら私に御用?」

猿「おおっ誰やこのべっぴんはんは」

ポチ「そういえば猿さんはまだいませんでしたね」

猿「この人が乙姫さんかいな。もうお知り合いやなんてうらやましいで」

サンバ「エロ猿ですね」

桃太郎「というか……ここどこ?」

乙姫「鬼ヶ島は地下7階、竜宮城スタッフルームでございます」

千代女「なぜこんなところに竜宮城が?」

乙姫「そもそも、竜宮城は鬼ヶ島の鬼である私が作ったのですよ」

金太郎「なんと……」

乙姫「そして私の父は先代の鬼王でしたが、鬼ヶ島の上層でクーデターが発生し、父は殺されました」

乙姫「私は復讐の機会を伺っていました。そしてその時が来ました。人間の村から鬼退治の旅に出た青年がいると聞き、私は紅という部下に暗示をかけ密かに操ることにしました」

乙姫「その部下というのが貴方です、千代女」

千代女「私が……紅!?」ハッ

乙姫「どうやら記憶を取り戻したようですね」

桃太郎(信じたくないが、あの鏡に映った鬼の姿……無意識に発動させる妖しい術……だいたい納得がいく)

乙姫「ところが紅は島を出奔するととんだドジっ子でしたね。崖から落ちて記憶を失い、偶然見つけたBL本にハマり人買いにさらわれる始末。なんとか桃太郎さんに近づけることはできたのですけどね」

乙姫「さて秘密を知られた以上生かして帰すわけにはまいりません」

金太郎「いや勝手に語っておいてそれはないだろ」

乙姫「冗談です」

桃太郎「なんだ冗談かあ(ホッ)」

乙姫「無論、秘密とは関係なく消えてもらいます。開け、照宝戸!」

ポチ「ですよねー」

乙姫が空中に現れた照宝戸の向こうに消えると轟音とともに地面が揺れだした。

桃太郎「うわっ!」

金太郎「竜宮城もろとも壊す気か」

↓1
1.とにかく逃げる
2.千代女ならなんとかしてくれる
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 21:02:40.02 ID:To4cBj3k0
1
185 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/15(金) 21:48:45.98 ID:mG4aa7hZ0
桃太郎「逃げよう、出口はどこだ」

ポチ「僕にまかせてください」

桃太郎「頼む」

千代女「……」

桃太郎「千代女、お前も早く」

千代女「ですが桃太郎様、私は……」

桃太郎「話は脱出してからだ、今はとにかく皆で逃げよう」

なりふり構わず階段を駆け上がるが、一回り大きめサイズの鬼達が待ち伏せていた。

大きい鬼「ここは通さんぞ」

桃太郎「そんなことしてる場合か、お前らも潰されるぞ」

大きい鬼「乙姫様の野望を実現するためならこの命惜しくはない」

猿「うっわー鬼のくせに無駄に忠誠心高いな……」

千代女「ごめんなさいこきねしす」

鬼達は千代女の念動力に操られ氷漬けになった。

桃太郎「念動力はわかるけどなんで氷漬けになるんだ」

ポチ「セリフが寒かったんじゃないですかね」


地上に戻った桃太郎達と鬼達は要塞が崩れ去る様子を眺めていた。

乙姫「よくぞ逃げおおせましたね」

鬼「あっ乙姫様」

乙姫「決着をつけましょうか」

桃太郎「望むところ」

だが、突然鬼達が乙姫を取り囲み金棒を振り上げた。

乙姫「な、何をする?」

ポチ「あのー乙姫さん、お忘れですか」

乙姫「なんじゃ」

ポチ「今の貴方は鬼のみなさんにとって反逆者ですよ」

乙姫「なっ」

鬼王「話は聞いたぞ、乙姫よ」

乙姫「オワタ\(^o^)/」

鬼王「勘違いしているようだが、お前の父は死んでおらん」

乙姫「えっ」

鬼王「島流しにはしたがな」

乙姫「……」

鬼王「どんな事情があろうと、これほどの狼藉を見過ごすわけにはいかん。お前も反逆の廉で島流しの刑に処する」

乙姫「それじゃあ……」

鬼王「父ともども末永く暮らすがよいだろう」

ポチ「すっごい温情措置!?」

鬼王「さて桃太郎よ、わしはもう疲れた。代わりにこの島を治めてくれないか」

↓1
1.はい
2.いいえ
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 22:03:55.58 ID:qeE0kidMo
2
187 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/15(金) 22:38:51.46 ID:mG4aa7hZ0
桃太郎は千代女を連れて故郷に帰ってきた。

桃太郎「申し訳ございません、鬼共は想像を絶するほど強く、まるで太刀打ちできずほうぼうの体でなんとか逃げ帰ってきてしまいました」

爺「なあに、それでもお前はうちの自慢の子じゃ」

婆「あたしゃ桃太郎が無事に帰ってきてくれただけでもうれしいよ。ところでその娘さんは」

↓1
1.鬼です
2.迷子です
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 22:49:49.98 ID:oGMubVz70
189 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/15(金) 23:07:40.38 ID:mG4aa7hZ0
桃太郎「鬼ヶ島で鬼に捕らえられているところを助け出したものの、故郷がわからず連れ帰った次第であります」

爺「それならば、身元がわかるまでここにおりなされ、いいじゃろ婆さんや」

婆「もちろんですとも……そうじゃ、桃太郎もいい歳じゃ。そろそろ嫁さんを見つけてやらねばと思っておったが……」

桃太郎「え、えっ!?お婆さん、妙なことを仰らないでください」

千代女「不束者ですがよろしくお願いいたします」

桃太郎「え……」

千代女「あら、桃太郎様、私ではご不満ですか?」

↓1
1.千代女と結婚する
2.しない
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/15(金) 23:47:22.47 ID:Mj+5Pkm7o
1
191 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/16(土) 00:22:58.03 ID:c5TnBfkh0

金太郎「おーい」

千代女「あら金太郎さん」

桃太郎「忍びの里に戻ったんじゃなかったのか」

金太郎「ああ。昆と楽しく暮らしているよ。今は修行の旅をしているところだ」

桃太郎「相変わらずだな」

金太郎「筋斗雲があればもっとしょっちゅう遊びに来たいものだがな」

千代女「こちらに帰ってきたとたんに溶けてしまいましたからね」

金太郎「桃太郎もはやく嫁さん捕まえたほうがいいぞ」

桃太郎「ああ、それなんだが」

千代女「」ポ

金太郎「ああわかったもう何も言うな」

千代女「そんな」


金太郎「それじゃ達者でな」

千代女「あら、もう行ってしまわれるのですか」

金太郎「これでも一応は修行の旅だ、あまりゆっくりしているわけにもいかない……またいつか来るさ」

桃太郎「ああ、お前も達者で暮らせよ」


桃太郎が鬼退治に失敗したという噂は国を駆け巡り、一時は人々を落胆させた。
時に心無い民衆が桃太郎達に罵声を浴びせることもあった。

しかし、鬼ヶ島の鬼達が人々に迷惑をかけるようなことはほとんど無くなり、
いつしか桃太郎の功績として知られることとなったそうな。

めでたし、めでたし
192 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/16(土) 00:29:26.82 ID:c5TnBfkh0

なんかすっきりしないけど、ひとまず完結です

何か思いついたら外伝かなにか書くかも
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 00:36:34.68 ID:uBzuvIrgo
鬼ヶ島は鬼達に任せて和解エンドかと思ったら敗北扱いになってて驚いた
鬼の王になってたらどういうエンドになってたんだろう
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 18:51:34.92 ID:vHn8GFexo
乙乙
面白かった
サンバとかポチとか動物たちはどうしてるのか
195 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/17(日) 16:13:00.83 ID:W7WDzqzt0
レスありがとデース

>>193
桃太郎がうまく立ち回れば和解はできたと思うけど、メタ的に言えば書き手の力不足でした。
脳内がごちゃごちゃになってしまった。

桃太郎が新しい鬼王になっていたら鬼ヶ島運営編に突入していた……かも。

>>194
サンバは神様の使いのようなので天界に帰ったようです。
のちほど後日談をはじめようとおもいます。
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 18:16:45.89 ID:AOk1DvHHo
楽しみにしてマース
運営編とか面白そうやん
197 : ◆5Xp2MHTzaI :2017/12/17(日) 22:20:55.60 ID:W7WDzqzt0
・おまけ1 サンバの帰郷


天使課課長「今回の任務、誠にご苦労であった」

サンバ「はっ。しかしながら鬼王を討ち果たすに至らず……」

課長「それは桃太郎君の問題だ。君はよく働いてくれた。それに今回の遠征、無駄にするつもりはない」

サンバ「と、申しますと」

課長「鬼王……今や前鬼王だが……桃太郎君の力量を認め、王とは別の立場から人間との和平の道を探るようだ」

サンバ「うーん、なんだかうますぎる話ですが、だとしても難しいでしょうな。鬼達が早々おとなしくするとも思えませんし、人間側も恨み辛みがあるでしょう」

課長「そこで我々は彼の後押しをしようという話になった。今一度、鬼王に会い書状を届けてほしい」

サンバ「ははっ」

課長「では頼んだよ、サンバ君」

サンバ「えっ、その呼び名は……」

課長「何をかくそう、私も桃太郎君のネーミングセンスを気に入っていてね」

サンバ「勘弁してくださいよう」


雀「おーいサンバー」

鶯「あらサンバちゃんまたおでかけ?」

サンバ「もうやだこの天界」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 22:49:24.46 ID:AOk1DvHHo
サンバ編来た
鬼たちがどういう風に人間と共存してるか面白そう
199 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/18(月) 00:10:28.58 ID:vwFz7liX0
ごめんなさいサンバ編は1レスで終わりです
次は>>5を拾ってみました


・おまけ2 鬼ヶ島と交換

桃太郎「ん?誰だ……うわっ鬼!?」

鬼「待って桃太郎さん。僕は人間をさらったりしません」

桃太郎「はぐれ鬼か……」

鬼「桃太郎さん、私にひとつきびだんごを戴けませんか。代わりに鬼ヶ島を差し上げます」

桃太郎「えっ!?」

鬼「それでは私はこれにて。健闘を祈っております」

桃太郎「ふむ……なるほどこれは間違いなく島の土地権利書だ」

桃太郎「……って、鬼に占拠されてるんだから奪還しなきゃ意味ないじゃないか……」


所持品:
【きびだんご×9】
【鬼ヶ島の権利書】

千代女が登場しない……
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 12:23:28.07 ID:kTUsTVD0o
裁判すれば勝てるんちゃうか?
201 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/19(火) 00:05:08.46 ID:o/kquj3o0
裁判で勝っても鬼の耳に念仏でありまして……
お次はポチ後日談。


・おまけ3 ポチと再会

それは桃太郎たちが野良仕事をしていた昼下がりのことだった。


ポチ「桃太郎さーん」

桃太郎「ポチ!うわあ久しぶりだなあ」

ポチ「急に桃太郎さんに会いたくなって来ちゃいました」

千代女「あらいらっしゃい、ポチ」

桃太郎「ちょうどいい。そろそろお茶にしようと思っていたんだ」

ポチ「ごちそうになっていいんですか」

桃太郎「ははは、犬が遠慮するなよ」

ポチ「わあきびだんご!懐かしい味だあ」

桃太郎「……?」

千代女「桃太郎様……」ヒソヒソ

桃太郎「わかった。ここは任せてくれないか」

爺「桃太郎や、今日は畑のほうはいいから散歩でも行ってきなさい」

桃太郎「お爺さん、ありがとうございます。そうだポチ、このへんの眺めのいい場所に行こう。いろいろ話したいこともあるし」

ポチ「えっ……」

……

住職「おや桃太郎。この犬は……?」

桃太郎「……お願いします」

住職「あいわかった」

ポチ「えっどういうこと……」

桃太郎「ポチ、お前はもう死んでいる」

千代女「さっききびだんごを食べているふりをしながらポチ自身が『食べているふり』に気づいていない様子でした。まるで死んでいることに気づいていないように」

ポチ「そんな!?」

桃太郎「どうか安らかに眠ってくれ」

千代女「それがポチのためでもあるのです」

ポチ「いやだ、桃太郎さんや千代女さん達と二度と会えなくなるなんて」

住職「こんな往生際の悪い犬ははじめて見ますなあ」

千代女「貴方、桃太郎に会えたら成仏するつもりだったのでしょう?」

ポチ「……お見通しでしたか。ええ、薄々は気づいていたんです。もしかしてもう死んでいるんじゃないかって。だからせめて桃太郎さんにお別れを言いたくて……」

千代女「一度会うと名残惜しくなって」

住職「だがこのままでは悪霊となって皆に迷惑をかける犬になってしまうぞ」

ポチ「わかりました……」


ポチは成仏した。


桃太郎「ありがとう、ポチ。お前のことは忘れないよ」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 07:46:49.05 ID:EOKkaufto
ポチ逝ったか・・・
サンバのいる天界と天国は別物なのかな
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 08:06:49.74 ID:p2+tMuSXo
後日談暗いよ!普通に楽しく暮らしてるでいいんじゃ
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/19(火) 21:41:53.23 ID:EOKkaufto
暗いというよりしんみりの方がしっくりくる
個人的にはけっこう好き
205 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/19(火) 22:24:44.16 ID:o/kquj3o0
後日談を書こうと花咲か爺さんの話を読み直してみたら、
すっかり忘れてたけどポチは中盤ぐらいで殺されるんですよね(しかも不可避)
……ということを考えてみてこういう話になりました。

次の猿編はスカッと仕上げたい。
206 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/20(水) 21:12:54.28 ID:bCRfG+/r0
猿「なんや騒がしいな」

龍太郎「大変だ、子供が高枝に引っかかってる!」

村人A「うちの子が……」

村人B「どうやってあんな高い木に登ったんだ」

村人C「誰か助けを……」

猿「よっしゃわいがなんとかしたろ」

村人A「本当かい!ぜひお願いします」

猿「太郎、あの子の真下まで行ってくれ」

龍太郎「おう!」

猿「気弾!」

村人C「木の棒を振り回しただけで木の枝が折れたぞ!なんと不思議な」

龍太郎「オーライオーライ!」

猿「よっしゃナイスキャッチや」

村人A「おお、ケンタ……本当にありがとうございます」

村人D「旅のお方、あなたの腕を見込んでぜひお願いがございます。もちろんお礼はいたします」

龍太郎「猿、行ってみようよ」


龍太郎「猿と一緒に旅をしながら働いたりいろんな人を助けたりしているうちに、僕たちを探しているという人に出会った」

男「殿の使いの者だ。殿がそなたらに興味があると仰せられておる」

猿「お殿様が?」

龍太郎「すごい、これは大変な名誉だよ」


殿「力自慢の龍太郎。それと猿、そなたは不思議な術を使うと聞くが一体どのようなものじゃ」

猿「えー、空気の弾をーえー作りーですねえー遠くに飛ばしますという術でござりまして」シドロモドロ

側近「殿ー!」

殿「なんじゃ騒々しい」

側近「たった今このような文が」

殿「……何だと!猿よ、かつて近隣の村々を荒らしておったというのはそなたか」

猿「それは……」

龍太郎「事実でございます。しかし今は心を改め世のため人のために尽くそうと」

殿「もうよい。残念だがそのような者を取り立てるわけには参らぬ」


猿「すまん……わいの過去の悪行のせいで」

龍太郎「気にしないでくれよ。だいたい考えてみれば僕らにあんな堅苦しいところは性にあわないよ」

猿「それもそうや。じゃこれからもずーっと気の向くままに旅しよか」


二人の楽しい旅はまだまだ続く……


若羊「と思ったら大間違いだっちゃ」

猿「わあっ若羊!?」

若羊「乙女の胸をさらした責任とって結婚してもらうっちゃ」

龍太郎「えっそんなうら……ひどいことしたの?」

猿「あれは事故やー!」
207 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/20(水) 21:19:20.36 ID:bCRfG+/r0
↑1行目訂正
・おまけ4 猿と龍の子太郎のゆかいな旅

行数制限が気になりすぎてサブタイトル入れ忘れてた。
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 21:47:27.80 ID:fBaNo81Co
若羊たん(;´Д`)ハァハァ
猿爆発しろww
209 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/22(金) 22:14:03.04 ID:HemSD7O60
おまけ5 熊出没注意

昆「金太郎さん、大変です!」

金太郎「どうした」

昆「熊が山から下りてきたのですが、金太郎さんに会いたいらしいのです」

金太郎「あいつか」

昆「そうですね」


クマ「どうもご無沙汰しておりました」

金太郎「熊一頭で山を下りてくるなんてお前、鍋に放り込まれちまうぞ」

クマ「やだなあ僕ももう大人ですよ。銃弾ごとき掴んでポイってなもんです」

金太郎「まさか。それにしてもずいぶんとこう……深みが出てきたように見えるが」

クマ「ええ、あれから僕は修行をしていたのです」

金太郎「ほほう。お前が修行したからにはさぞ強くなったのだろうなあ」

クマ「いえいえ、修行といいましても料理のほうでしてね」

金太郎「料理?」

クマ「鬼の板前の仕事を見ているうちに料理の魅力に目覚め、あの後は各地で修行しておりました」

昆「ユニークな熊さんですのね」

金太郎「いやしかし実に立派ではないか。そうだ、もしよかったら何かご馳走してくれないか」

↓1
1.はい
2.いいえ
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 22:15:54.89 ID:BSUiDG0lo
1
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 22:21:43.51 ID:c4KTeWDho
まさかの料理人
212 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/22(金) 22:45:08.82 ID:HemSD7O60
クマ「ええ喜んで。実はそのつもりで食材も用意いたしておりまして」

金太郎「そのようだな、さっそくこの鍋に飛び込むが良い」

昆「月の兎じゃないんですから」

クマ「勘弁してくださいよ。捕りたての川魚を塩焼きにしてみました」

金太郎「うむ、なんとすっきりとした味わい」

昆「生臭さを全く感じませんわ」

金太郎「これは実に丁寧な仕事だ。素晴らしい。この腕を生かさない手はないな」


時は流れ、金太郎達は村に居酒屋をオープンした。


旅人A「へえ、熊料理の店だとさ」

旅人B「いいねえ」

クマ「へいらっしゃい」

旅人A「お、おい厨房にクマがいるぞ!?」

金太郎「熊が料理するから熊料理店にございます」


金太郎とクマのお店はなぜか旅人には不評だったそうな
めでたし、めでたし
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 23:15:47.53 ID:c4KTeWDho
ほっこりした!
214 : ◆5Xp2MHTzaI [saga]:2017/12/23(土) 00:58:19.03 ID:Np6cNmng0
これにて本当に終了

ご愛読&安価ありがとうございました
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 07:05:48.38 ID:tKbZnor0o
おつ
面白かった
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 13:49:03.67 ID:iHfQ4pe+o
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