【安価】P「おお、よくぞきてくれた勇者幸子よ」

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62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/19(日) 03:41:07.12 ID:OebCbNXT0
刑務官「ここから先はかなり暗くなっています。このロウソクの火を頼りに進みましょう」

幸子「うわっ…本当に真っ暗ですね……それに凄い臭いが…」

刑務官「全く掃除されていませんからね…」

幸子「ちなみに……魔女にご飯や飲み物は…?」

刑務官「与えていませんよ。どうせ数日後処刑されますからね」

幸子(ひどい……こんなところに閉じ込められて…早く助け出さなきゃ…)

刑務官「…着きました…。こいつが魔女です」

幸子「………」

幸子(目と口が…布で縛られているので…ハッキリは分かりませんが………小梅さんにかなり似ていますね…。しかし…ひどい…手と足も縛られて…全く動けないじゃないですか…)

幸子「あ、あの……」

魔女「………」

幸子「…生きてますよね…?」

魔女「………」

刑務官「多分ですが……」

幸子「……?」

刑務官「寝てます」

幸子「……」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/20(月) 03:24:46.51 ID:KrOJvkWy0
幸子「ね、寝てるんですか……」

刑務官「ええ…。この魔女、普通ならこの暗闇に放置されるだけでも怯えるものですが…この環境にかなり慣れているようで…いつもこの調子ですよ」

幸子(まあ確かに…小梅さんなら暗闇の方が逆にテンション上がりそうですもんね…)

幸子「ちなみに…この魔女の処刑はいつ行われるんでしょうか?」

刑務官「2日後を予定しています」

幸子「2日後……(急がないとまずいですね…)」

幸子「ちょっとこの魔女と…二人きりで話をしたいのですが…」

刑務官「二人きりというわけには…」

幸子「ダメですか…?数分でいいので…」

刑務官「………分かりました…。では私は…5分後…またここへ戻ってきます」

幸子「…ありがとうございます!!」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 05:11:30.56 ID:c6E/hbOM0
幸子なら平和に魔王を止められそうな気がしてきた
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/22(水) 02:14:33.76 ID:jHXkp4S10
幸子「………小梅さんっ…小梅さんっ…!」

魔女「………」

幸子「小梅さん聞こえますかっ…!」

魔女「………!」ピクッ

幸子「助けに来ましたよっ!」

魔女「……」ヨロヨロ

幸子「と、とにかくこっち側来てください…目と口を塞いでる布を切りますから…」

魔女「………」ヨロ

幸子「よし……じっとしててくださいね…」

▼幸子は持っていたナイフで布を切った!

幸子「………大丈夫ですか…?」

魔女「……………うん。ありがとう…幸子ちゃん…」

▼魔女の正体はやはり小梅だった!

66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/22(水) 02:22:39.27 ID:jHXkp4S10
幸子「やっぱり…小梅さんだ……。本当に大丈夫ですか?何もされてませんか…?」

小梅「うん………捕まって…ここに閉じ込められてただけ…だから…。ただ…ちょっとお腹すいた…かな…」

幸子「お腹が……それでしたら、ここに非常食があるのでとりあえずこれをどうぞ…!」

小梅「ありがとう……。なんで…こんなことになったのか……わけがわからなくて…幸子ちゃんは……何か知ってる…?」

幸子「ま、まあボクもあまり良くわかっていないのですが…。その話は後です…。とにかく今はここから逃げ出さないと…」

幸子(あと2、3分もしないうちに刑務官さんが戻ってきちゃいますね……。どうしますかね……)

安価
小梅の安否は確認することが出来た幸子。なんとか小梅を助け出したいが…刑務官が戻ってきてしまう…。どうすればいいだろうか?
↓1
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 04:33:19.76 ID:8rUPuKVI0
ところで小梅さんには何か特殊能力ないんですか?
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/22(水) 07:01:40.34 ID:PZar5Fah0
幸子(そうだっ……何か小梅さんにも特殊能力があるのではっ!?ボクにも特殊能力がありますし…)

幸子「小梅さんっ…何か特殊能力…持ってませんか!?」

小梅「と、特殊能力……?そ、そんな…急に…言われても…」

幸子「きっと何かありますよっ…!」

小梅「な、何か……。幸子ちゃんは…何か…あるの?」

幸子「はいっ!ボクは……とにかくカワイイという能力を持っています!」

小梅「………」

幸子「その『あ、いつもの幸子ちゃんだ…』みたいな目やめてくださいっ!」

小梅「私の……能力……」

安価
小梅が持つ特殊能力とは…!?
↓1
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 07:11:24.41 ID:37GEi35pO
死霊の力を借りる
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 08:53:27.66 ID:5cENCV7f0
安価下
死霊の力を借りる…小梅にとっては特殊能力で何でもないような…(あの子の気配を感じつつ)
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 09:12:45.81 ID:sZK/NZ/BO
アイドルは元々特殊能力持ちだから…
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 09:43:39.93 ID:4NvVVDGBo
やっぱり魔女じゃないか
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/27(月) 21:08:49.70 ID:mSraSQWa0
小梅「私は…………そうだ…。死霊の力を…借りることができるよ……」

幸子「………」

小梅「幸子ちゃんも…『あ、いつもの小梅さんだ…』みたいな目…してる…」

幸子「そ、そんなことは……。そ、それで、その…霊の力を借りて、なんとかこの檻を壊したりできませんか!?」

小梅「それが………ここには…たくさん霊がいるんだけど…そこまで力を持ってる霊が…いないみたいで…壊したりとかは…無理みたい……」

幸子「なるほど……そうなったら…カギをどこからか持ってこないと…」

小梅「それなら……霊の力を借りて…カギを探して持ってきてもらえばいいね…」

幸子「ですねっっ!」

刑務官「お話は終わりましたか〜?」

幸子「っっ!ヤバイです…刑務官さんが来てしまいました…っ!」

小梅「…な、なんとか時間稼ぎなら……霊たちが…してくれるけど…。そんなに強くないから……長くはもたないと思う…」

幸子「そ、そうなんですね……。なんとか…カギを持ってきてくれるまでもつといいんですけど…」

小梅「……今のうちに……手と足の縄……切って欲しい…」

幸子「あっ…すみません…忘れてました……」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/27(月) 21:17:20.98 ID:mSraSQWa0
刑務官「う、うわっ!なんだっっこいつらはっ!まとわりつくなー!!」アタフタ

幸子「おぉ!いい感じですね!」

小梅「い、いや……」

幸子「え…?」

小梅「もう……霊の…スタミナが切れて…バテてる…」

幸子「え、えぇー……スタミナとかあるんですか…」

刑務官「ま、まったく…なんだったんだ…まさか幽霊というやつか……?」

幸子「ぐぬぬ…ここは…ボクが何とかして時間を稼がないと………」

安価
霊たちが鍵を見つけて持ってくるまでなんとか時間を稼ぎたい…。どうやって時間を稼ごう…?

↓1
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/27(月) 21:17:50.88 ID:Fiu+Vvj4o
脱ぐ
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/27(月) 21:32:12.03 ID:mSraSQWa0
幸子「………脱ぎましょう…」

小梅「幸子ちゃん!?」

幸子「ち、違いますよ!そういうのじゃないですよ!!」

小梅「ど、どういうこと……?」

幸子「靴下を脱いで………これを幽霊さんにどこかに適当に隠してもらって……よし…!」

幸子「刑務官さーーん!」

刑務官「ど、どうされました?」

幸子「さ、さっき…幽霊みたいなものに襲われて…靴下を盗られてしまったんです!!」

刑務官「な、なんと…!」

幸子「一緒に探してもらえませんか…!?大事な靴下なんです…」ウルウル

刑務官「も、もちろんですっっ!!!探させてください!!!」

幸子(よし…これでなんとか時間が稼げそうですね…)
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/27(月) 21:40:47.74 ID:AXDwxWnZ0
あれ?この幸子もしかしてかしこいのでは?
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/27(月) 21:41:32.46 ID:8NU+WJg0o
そんな、幸子がかしこくないみたいな言い方
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/27(月) 21:48:59.92 ID:mSraSQWa0
(何かを期待してた人すみません…!)

幸子「うう…暗くて…靴下がどこにあるのか…分かりませんね…」

刑務官「はい……で、でも絶対見つけ出しますからね!!幽霊め…見つけたらとっちめてやる!」

幸子「お願いしますぅ……」

小梅(…………)

死霊(………)フヨフヨフヨ~

小梅(…!……どうしたの…?)

死霊(………)フヨフヨ

小梅(……!!…カギ…見つけたんだ…ありがとう……)

小梅(これで…なんとか脱出できるね……)

幸子(そろそろ…カギを持ってきてくれましたかね…?)

幸子「あ、あの…刑務官さん…」

刑務官「はい…?」

幸子「幽霊…確かあっちの檻の方へ靴下を持っていった気がします…。あっちの方を調べてみてもらえませんか…?」

刑務官「あっちですか……分かりました!」

幸子「ボクは……怖いのでここで待ってますね…?」

刑務官「分かりましたっっ!確かに…また幽霊に襲われる可能性もありますからね…ここでまっていてください!!」ダダッ

幸子(よし…これでしばらくは戻ってきませんね…)
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/04(月) 02:55:05.78 ID:QpGNgKIt0
幸子「…小梅さんっ!どうですか?カギはありましたか?」

小梅「う、うん……。見つけて…持ってきてくれた…」

幸子「おおっ…!これで脱出できますね…!今開けますね…」

▼幸子はカギを開けた!

小梅「ありがとう……!」

幸子「いえいえ…とにかくここを離れましょう…。そしてどこか落ち着いて話せる場所へ…」

小梅「う、うん……でも…」

幸子「…?」

小梅「その前に……お風呂に…入りたい…。それと…着替えがほしい…かな…」

幸子「あー……」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/04(月) 03:16:08.46 ID:QpGNgKIt0
幸子「とりあえず………。刑務所を飛び出したはいいものの……」

幸子(お風呂と着替え…どうしますかね…)

小梅(久しぶりの外……だけど…やっぱり暗いところの方が……)

幸子(宿屋ならお風呂ありますけど……小梅さんの顔を見られるのマズイですよね…。村の人は魔女の顔を知ってる可能性がありますし……)

幸子(とりあえず、まずは人目につかない所でなんとか小梅さんをお風呂に入れてあげたいですね…)

安価
顔を村人に見られずにお風呂に入るにはどうしたら良いだろうか?
↓1
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 03:58:17.34 ID:1FZLI0Mro
魔女が使ってた外れの家に行く
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/04(月) 10:53:13.36 ID:6ylMvHPTO
張られてる可能性もあるし適当に川でもと思ったが捜索されたら一発か
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 21:47:30.10 ID:NQttopRL0
幸子(そうだ……。森の奥にある魔女の家ならお風呂があるのでは……?もしかしたら着替えの服もそこにあるかも…)

幸子「小梅さん。魔女の家って…お風呂ありました?」

小梅「う、うーん…。それが…私も…よく知らないんだ…。中に入って…調べていたら…村の人に急に襲われて…」

幸子「なるほど……。災難でしたね…ほんとに…。その、今の状況だと…体を洗える場所は魔女の家しかないんですよね…」

小梅「………」

幸子「あんまり気は乗らないと思うんですけど…。村のお風呂屋さんに行くわけにも行かないですし…」

小梅「……そうだよね…。うん……行こっか…」

幸子「はい……。道とかってわかりますか…?」

小梅「うーん……。詳しい道は…わからないけど、あの、見えてる山の奥にある…ってことは…分かるよ…」

幸子「な、なるほど……(結構…遠いですね…)」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 21:54:44.58 ID:NQttopRL0
幸子「ゼェゼェ……ハァハァ…」

小梅「フゥ……」

幸子「山道って……結構……辛いん…ですねぇ…」ハァハァ

小梅「そう…だね……」ハァハァ

幸子(村の人に遭遇しないように…人が通らないところを選んできましたからね…。特に辛いです…)

小梅「さ、幸子ちゃん……。大丈夫……?」

幸子「は、はい……大丈夫…ですよ…体力はある方ですから!!」

小梅「そ、そうじゃなくて……足…」

幸子「足………ってフギャア!!ち、血が出てる……」

小梅「草で…切ったのかな……」

幸子「ううぅ…。魔女の家に着いたら薬草で治します…」

小梅「そ、そうだね……」

小梅(幸子ちゃんが…動物の糞を……何回か踏んでることは…言わないでおいてあげよう……)
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 22:08:03.64 ID:NQttopRL0
小梅「着いた………」

幸子「や、やっとですかぁ………。ここが…噂の……。確かに雰囲気ありますね……」

幸子(畑に井戸に不思議なきのこに……。なるほど魔女が住んでいると噂になってもおかしくないですね…)

小梅「………」

幸子「…どうしました…?」

小梅「どこかに……村の人が…潜んでたりしないかなって…」

幸子「あぁ……。(小梅さんにとっては魔女よりも村の人が怖いんですね…)」

幸子「確かに可能性は…ありますよね…(正直、この家も村人さんに焼き払われていてもおかしくないと思っていたのですが…)」

小梅「……大丈夫みたい…」

幸子「えっ……?」

小梅「ここにいる霊が……教えてくれたの…。ここには私と幸子ちゃんしか…人はいないって…」

幸子「…あ、あぁ……(霊に助けられることに慣れてきてしまっているボクがいます…)」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 22:28:12.77 ID:NQttopRL0
小梅「おじゃまします……」

幸子「お、おじゃま…し、しまーす……」

幸子(中は………案外普通…ですね…。机と本棚と…台所……。昔々…人がここに住んでいたんですね…。と、なると…どこかにお風呂も…)

小梅「……幸子ちゃん…この…クローゼットの中…見て…」

幸子「どうしました…?………これは……ローブ……。そ、それに…木の杖…。えっ…まさか…本当に魔女が…」

小梅「…それだけじゃ…ないよ……。こっちには…子供用の…ローブがたくさん…」

幸子「…何でこんなものが……」

小梅「……」

幸子(き、気味が悪いですね…。こんなものが沢山あるなんて…。そ、それと…なんというか…さっきから…この場所…何かひっかかるものがあるんですよね…)
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 22:41:44.50 ID:NQttopRL0
幸子「…その、気になってたんですけど……。あ、いや…気にしすぎなのかもしれませんけど……。外の畑…妙にキレイですよね…」

小梅「キレイ……?」

幸子「…ここ、ずーっと昔からある家なんですよね…?そして…村の人も近寄らない…なのに…なんであの畑には…草が生えてないんですかね…耕されてるってわけではないですけど…確実に…誰かに手入れされているような雰囲気が…」

小梅「………」

幸子「井戸もそうですよ……。もっと言ってしまえばこの家も…こんな森の中に放ったらかしにされてるんですから…ツタがはりまくっていてもおかしくない…なのに…」

小梅「……聞こえる…」

幸子「えっっ……」

小梅「霊の声が……聞こえる…助けて欲しいって…どこかで叫んでる…」

幸子「えっ…ええっ…」

小梅「本棚…!本棚の奥から…!!」

幸子「奥…!?」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 22:49:29.75 ID:NQttopRL0
幸子「奥って言ったって…そんな……。あ、あれ…この本棚…動く…」

小梅「……!!」

幸子「こ、これは……本棚の奥に…書斎…が…!!」

小梅「……あなたは…?」

幸子「えっ…小梅さん…一体誰と話を……ってふぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ガイコツ!!!ガイコツー!!!」

小梅「………」

幸子「あ、あわ…あわわ…」

小梅「そういう……ことだったんだね……」

幸子「え、えっと…え、え、えっと………」

小梅「見えるように…してあげるね………」

幸子「な、な、なにを…ですか…?」ガタガタガタガタ

???「………ありがとう…。本当にありがとう…小梅ちゃんと…幸子ちゃん…だったかな…?」

幸子「あ、あ、あ、あ、あなたは一体……?」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 22:58:14.10 ID:NQttopRL0
???「……落ち着いたかな…?」

幸子「は、はい………。すみません…。落ち着きました…。えっと…話を整理させてください…」

幸子「この書斎で亡くなっていたあなたは…作家さんで……この魔女の噂というものは…全てあなたが作った話だった…と…」

作家の霊「そういうことさ」

幸子「その……うーーんと……」

作家の霊「納得いかないかい?」

幸子「すごーーっく納得いかないです!!その、あの、あまりにもこの魔女騒動の真相があっさりしてませんか!?そしてなんで今ボク達は作家の霊さんにもてなされているんですか!?なんでこんなに美味しい紅茶とクッキーをご馳走になっているんですか!?」

小梅「おかわり…お願いします…」

作家の霊「はーい♪」

幸子「疑問を持っているのはボクだけですかー!!!」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/05(火) 23:43:49.27 ID:NQttopRL0
作家の霊「…僕は紅茶を入れることに関してはとても自信を持っているんだ」

幸子「は、はあ…確かに美味しいですよ…この紅茶…」

作家の霊「そしてお菓子作りに関しても…。僕は人よりも2倍3倍上手く作れると自負しているよ」

小梅「そうなんだね…。確かに…このクッキー…すごく美味しい…」

作家の霊「ありがとうありがとう…。しかしながら…残念なことに僕には物語を作る才能は無かったんだ…」

幸子「……」

作家の霊「僕は考えた…。どうすれば面白い物語を作ることが出来るのか…と…。そして悩んだ末…山奥に家を建てて、そこにこもって物語を作ることを思いついた…。こう、騒がしい村や町で生活していたら、自由でのびのびした発想が出来ないんじゃあないかと思ってね…」

幸子「は、はぁ……」

作家の霊「だが…残念ながら結局山奥で物語を作ったところで面白い話はかけなかった…。それによく考えたら電気も食べ物もない!不便で不便でねぇ…。物語を作るどころじゃなかったよ…」

幸子(この人……あまり頭が…)

作家の霊「畑を作ってみたものの…よく考えたら収穫できるまでかなり時間がかかる!とにかく何か今すぐ食べられるものを探しに行こうと思い…森をやたらめったら歩いていたら…なんと村を発見したんだよ」

幸子「その村が……東の村だったと…」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/06(水) 00:05:02.09 ID:VQRhnwYO0
作家の霊「そういうわけだ。そして、いつか使うことになるかもしれないと思ってお金を持っていた賢い僕は、その村で食料を買ったのさ」

幸子(ちゃっかりしてますねぇ…)

作家の霊「そう、そして…食料を確保して家に戻る時のことだった…。村のイタズラっ子が悪さをしていてね…。女の子を泣かせていたのさ。僕はそういうのは見過ごせないたちでね。そのいたずらっ子を懲らしめてやろうと思い…。悪さばかりしていると魔女に連れていかれるぞ…と、その場の勢いで考えた話をイタズラっ子に話してやったのさ…」

幸子「あぁー…まさかその話が…」

作家の霊「そう…これがどんどん広まっていってしまったのさ…。少年がどう伝えていったのかは分からないがね…」

幸子「そんなことがあったんですね……。そうなると…気になることがあるんですけど…。クローゼットの中にあったあのローブは一体…?」

作家の霊「うむ…。実はまだ話にはちょっとした続きがあるのさ…」

93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/06(水) 00:30:18.55 ID:VQRhnwYO0
作家の霊「勢いで作ったその魔女の話がなかなかウケが良くてねぇ!」

幸子「う、ウケ…?」

作家の霊「いじめられていた女の子がやたらとその魔女の話を聞きたがってね…。勢いで作ったものだし、特にオチも考えていなかった僕は、また今度話すと言ったのさ。そうしたら、楽しみにしている。友達も連れてくると言ってきてね…。僕は急いで家に帰り話の続きを考えたよ」

幸子「なるほど………。え、まさか…たくさんのローブって…」

作家の霊「察しがいいねぇ!そう、あれは全部僕が作ったのさ!言い忘れていたが僕は服を作ることに関しても自信があるんだ!魔女の話の続きを女の子やその友達に聞かせる時に、雰囲気を出すためにローブを着せてあげようと思ってね!」

幸子「あーははは…なるほど…全てが納得いきました…」

作家の霊「ま、そういうことさ。これが魔女の噂の真相だよ。ちなみに僕は、その魔女の物語を完結させる前にこの書斎で病気か何かで死んでしまったんだ…。だから、その女の子や友達には…続きを聞かせてあげることは出来なかった…それが心残りだよ…」

幸子「そうだったんですね……。もしかしてそれが理由で幽霊になってここに残っているんですか…?」

作家の霊「……おそらく…ね…」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/06(水) 00:50:58.77 ID:VQRhnwYO0
作家の霊「長々と話してしまって悪かったね…」

幸子「いえ…。真相を知れてよかったです…。あ、よかった…って言うのはちょっと…失礼ですかね…」

作家の霊「いや、気にしないでくれ…。なんだか僕のせいで大変なことになっているみたいで少し申し訳なく思うよ…。それより君たち…お風呂を探してるんじゃないかい…?」

幸子「えっっ…なんで分かったんですか…!?」

作家の霊「はははは。君のズボンを見ればわかることさ」

幸子「えっ……?」

小梅「……幸子ちゃん……紅茶…こぼしたの…?」

幸子「あ、あれ……ボク…いつの間に…」

作家の霊「いやぁ、それは紅茶じゃなくて…確か君…僕の骨を見て驚いた時にチョロっと」

幸子「!!!!!!!!」

作家の霊「オシッ」

幸子「紅茶をこぼしたんです!!!!!そうなんです!だからお風呂入りたいなーーって思ってたんですよー!!!」

作家の霊「えっ」

幸子「で、ど、どこにあるんですかお風呂!!」

作家の霊「い、家の裏にあるよ……薪で沸かすやつなんだけど…それでも良ければ…」

幸子「ありがとうございます!!!!」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/06(水) 01:04:39.42 ID:VQRhnwYO0
〜お風呂〜

幸子「………」

小梅「………」

幸子「………」

小梅「………おしっ」

幸子「紅茶です!!!」

小梅「………」

幸子「………」

小梅「………」

幸子「紅茶です!!!」

小梅「…何も…言ってない…」

幸子「その目が語っていました…」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/06(水) 01:17:30.44 ID:VQRhnwYO0
幸子「しかし……まさか真相が…作家さんの作ったものだったとは…」

小梅「驚き……だね…」

幸子「ですね……。お風呂と服を求めて来た魔女の家で全てを知ることになるとは…思いもよらなかったです…」

小梅「……なんとかして…救ってあげたい…」

幸子「…救う……?」

小梅「……あの作家さんは…本当に…心が清らかな人…だから…。たぶん…自分が作ったお話で…悲しんでいる人がいることに…すごく…ショックを受けていると思う…」

小梅「だから………もう何も心配せずに…お話の続きを書いて…あっちの世界に行けるように…してあげたい……」

幸子「なるほど……」

小梅「なんとか……できないかな…。この真相を……村の人に知ってもらうことは…出来ないかな…?」

幸子「……なんとかしましょう…。任せてください…!!ボクが…何とかしてみせますよ!!!」

小梅「……幸子ちゃん…!!」

幸子(とは言ったもののー!!どうすればいいですかねこれ…)

安価
魔女の噂は昔に森の奥に住んでいた作家が作った話であった。
この真相を村の人々に伝えたいが…どうしたら信じてもらえるだろうか?
↓1
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/06(水) 01:20:30.27 ID:Ll2kxCeN0
魔女の話を劇として演じる
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/06(水) 09:15:47.08 ID:89gaG7uHO
スカイリムかな?
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/06(水) 11:28:44.50 ID:OZxKSa5YO
>>97
(もしかしたら…僕が捉え方を間違えているかもしれませんが…自分なりに解釈して続きを書きますね…!)
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/07(日) 20:43:56.90 ID:bgaRPbDSO
ボクなりの解釈まだかな…?
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/09(金) 06:31:08.01 ID:hVSs/8M40
(近々更新しますので少しだけお待ちを…)
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/04/09(月) 22:36:57.57 ID:ofEEVNDb0
幸子「この真相を劇として演じる…というのはどうでしょうか?」

小梅「劇…?」

幸子「魔女の噂は森に住む作家が作ったものだった…という真相を物語にして劇にするんです。それを村の人々に見せれば、もしかしたら誤解が溶けるかもしれませんよ?」

小梅「なるほど……」

幸子「せっかくローブもたくさんありますし…」

小梅「上手くやれば…」

幸子「はい…!そのためには劇に参加してくれる人もいりますが…」

小梅「それなら……私に任せて…」

幸子「何かいい案が?」

小梅「うん…」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/09(月) 23:01:50.15 ID:qg2qlTbQO
>>1生きとったんかワレェ!
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