神谷奈緒「マーキング」

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59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/22(月) 23:41:15.15 ID:VygFukUv0
いや、そもそもの話……加蓮に呼び止められなければ、もっと早くに事務所を出れたんだ。


そう文句を言いたかったけど、加蓮は事情を知らなかったのもあるし、それを言った所で何にもならない。


優先すべき事は、早く話を切り上げて事務所を出る事、それだけだった。


「わ、悪いっ! あたし、もう行かなくちゃ……」


「うん、行ってらっしゃい。外はまだまだ雨が強いし、気を付けて行きなさいね」


手を振って見送る加蓮を後目で見つつ、あたしは事務所の出口を目指して駆け出した。


ここから先は誰が呼び止めようとも、止まる事は絶対にしない。


脇目も振らず、一目散にあたしはプロデューサーさんの下にへと走っていくのだった。






60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/19(月) 01:32:03.40 ID:4WbC7vN+0




「はぁ……はぁ……ま、間に合ったか」


最寄りの駅に着くなり、あたしは一人そう呟く。


改札前の広々とした空間、そこで辺りを見回してみるけど、プロデューサーさんの姿は見当たらない。


ここまでの道中でも出会っていない事から、まだ戻ってきてはいないのだろう。


出遅れはしたものの、何とかプロデューサーさんが帰ってくる前に駅へ辿り着く事ができた。


「しかし、あれだよな。これで入れ違いとか擦れ違ってたりなんてしてたら、洒落にならないよな」


わざわざこうして出向いたというのに、無駄になってしまったら笑えもしない。


そんな事にでもなれば、あたしはとんだピエロだ。間抜けと言っていいかもしれない。


61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/19(月) 01:33:12.27 ID:4WbC7vN+0
「さて、プロデューサーさんはいつ帰って来るんだ……」


時間的にはそろそろ戻ってきてもおかしくは無い。


というか、長々とプロデューサーさんの帰りをここで待ち続けるのも、それはそれで困る。


そんな事を考えながら、あたしは改札の上に設置されている時刻表を見る。


それで何時何分に電車がやって来るのかを確認しようとして……


「……おっ」


改札の奥、プラットホームに電車が入ってくるのを、あたしは視界の隅で捉えた。


しかも進行方向から察するに、プロデューサーさんが出向いてるテレビ局方面からの電車だった。


62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 15:40:28.81 ID:xi+8V9Rto
いつの間にか来てた
大変そうやな……
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 19:38:59.86 ID:qA07+2AB0
待ってる
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