美琴「私は」

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5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 11:14:54.33 ID:MfEBnHMo0
佐天「そういえば御坂さんって、その一件以外で何か怪しいところはないんですか?」

黒子「それを言い忘れてましたの。・・・全く暴力を振るわれないのです。」

初春「いいことじゃないですか。あれ?」

黒子「私が媚薬入りドリンクを用意していても!下着を盗んで入れ替えても!!いきなり抱き着いても!すべて笑って受け流してくれるんですの!」

佐天「普通なら電撃ですよね。それ」

黒子「入浴を覗こうとしたときなど、一緒に入る?とお誘いしてくれましたの。・・・それは嬉しいのですが。」

初春「それは確かにおかしいですね・・・あ、見つかりました・・・えっ。」

黒子「どうしましたの初春。みつけたのならさっさと・・・は?」

佐天「『奈加山 由卯 11歳 男』・・・11歳!?小学生だよね!?」

初春「ちょっと彼について調べたんですが・・・能力はレベル1の念動能力で特にこれといった特技はないそうです。」

黒子「彼について調べてみますの。」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 11:34:40.51 ID:MfEBnHMo0
後日

黒子「は?そんな生徒はいない?」

教師「ええ、ですから何かの間違いかと」


黒子「え?あの部屋は空き部屋?」

管理人「ああ、もう何年も前から空き部屋だよ。立地が悪いからねえ・・・」




初春「実在しない小学生、実在しない研究所、変わってしまった御坂さん・・・」

佐天「限りなく怪しいね。いっそ本人に聞いてみるとか。」


ウイーン


美琴「お邪魔するわよー。あ、涙子も来てたのね」

黒佐初「「「!?」」」

美琴「何よそんな驚いた顔して・・・いつも来てるはずでしょ?今更驚かなくたって・・・」

佐天「御坂さん・・・今、『涙子』って・・・」

美琴「えっ!?・・・そう呼んでなかったの?・・あ、いや・・気に障ったのならごめん・・・今日は帰るわ・・・」

ウイーン


佐天「やっぱり・・・おかしいですね。」

黒子「でしょう?」

初春「ええ、そうですね」



初春(・・・記憶障害という話自体が。)


初春(研究所がない以上、記憶障害という話も怪しい。さらに、さっきの御坂さんの動揺と『あの言葉』・・・)


初春(『レベル5のクローン』・・・いや、考えすぎですね。そもそも気のせいかもしれないですし。)





黒子「やはり・・・手っ取り早いのは、あの日のお姉さまの行動を確認することですの。初春!至急、防犯カメラ映像の確認を!!」

初春「はい!!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/11(土) 11:48:52.46 ID:tJy4hyZ6O
タイトルに既視感が
大昔に読んだかも

ひとまず続けなすってください
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 17:03:51.59 ID:MfEBnHMo0
黒子「あの日の午後六時・・・最後にお姉さまと別れた時間ですの。」

初春「では一週間前の午後六時以降の御坂さんの動きを補足してみましょう。」

黒子「学舎の園を出て・・・あ、誰かと会ったみたいですの。」

佐天「あ、ウチの中学の制服だ。」


〜〜〜〜〜カメラ映像〜〜〜〜〜
少女「〜〜〜」ペラペラ

美琴「!?」

少女「〜〜〜〜〜」ペラペラ

美琴「・・・・」

少女「〜〜〜」クルッ

美琴「・・・」コクッ スタスタ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

黒子「・・・恐らく今の少女が・・・」

佐天「研究所の一人・・・でもなんで中学生が」

初春「柵川中学は良くも悪くも平凡校で、高レベルの能力者や研究に秀でた人はいない筈です。」

佐天「初春以外はね。この続きの映像はないの?」

初春「今探して・・・あれ、どこにもないです。」

黒子「そんなはずはないですの。防犯カメラの映像はどこも最低一年は保存されているはず・・・まさか。」

初春「いえ、防犯カメラ映像も私の防衛プログラムで守っています。一体どうやって・・・」

佐天「単純に壊れてたんじゃないの?」

初春「いえ、映像が途切れているのはほんの数分です。『御坂さんたちが映っているであろう時間』だけ作動していないだなんて・・・」

黒子「当然、録画中の防犯カメラ映像も初春が守っているはずですから・・・困りましたわね。」




佐天「あれ、逆に探しやすいんじゃないの?」

黒子「どういうことですの?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 17:26:12.03 ID:MfEBnHMo0
佐天「だって、御坂さんが映っているところだけがエラーで映っていないんだったら・・・」

初春「そうか!エラーが起こっているカメラを追えば足取りが分かります!!!」

黒子「そうですわね!初春!早速調査を!!」

初春「はい!」


〜〜〜〜〜〜同時刻 某所〜〜〜〜〜〜〜

美琴「しまった・・・年下をすべて名前呼び捨てにしてるわけじゃないのね。黒子は仲がいいから名前呼び・・・だったらそれ以外は・・・」




上条「なにブツブツ言ってるんだ、ビリビリ?」ポン

美琴「わひゃあっ!?・・・なんだ、あんt・・」

美琴「・・・・・・・上条先輩ですか。何の用ですか」

上条「えっ!?御坂、何か悪い物でも食べたか?いつも『アンタ呼び』だったのに・・・しかも敬語って。」

美琴「え!?・・あ、あー・・・・・・別に何でもないわよ。一応礼儀正しくしてみたけど、やっぱりやめとくわ。」

上条「なんだよそれ、ひどい奴だな。」

美琴「ところで何の用なのよ?」

上条「あ、そうだ!ちょっと買い物に付き合ってくれないか?今日特売なんだけど一人一つまでなんだ・・・だから頼む!!」

美琴「えーと・・・」

上条「今度存分に勝負してやるから!!」

美琴「勝負?…いったい何でよ?」

上条「いつも俺に電撃飛ばしてるだろ・・・」

美琴「え゛っ・・・ところであんたの能力ってなんだっけ?」

上条「前話さなかったか?ただのレベル0だよ。」


美琴「・・・・・どんだけ暴力的なのよ。」

上条「何か言ったか?」

美琴「いや、別に何も?」

上条「・・あっ!こうしてる間にも特売の時間が・・・急ぐぞ御坂!!」

美琴「仕方ないわね!!」



上条(そういえば、最初に『ビリビリ』って言ったのに怒られなかったな。気にしなくなったって事か?)
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 17:41:35.18 ID:MfEBnHMo0
初春「見つけました!!これが御坂さんの足取りです!!」

黒子「途中で途切れてますわよ?」

初春「いえ、この時間以降は御坂さんが普通にカメラに映っていたんです。」

佐天「つまりそこまで御坂さんが何をしていたかを調べればいいんだね。」

初春「ええ、そうです。ですが気になることが一つあるんです。この地点なんですけど・・・」

黒子「ほかの地点はせいぜい2,3分、長くても五分のエラーですがここは」

佐天「15分間は何も映っていない・・・ここで立ち止まったという事でしょうか?」

黒子「でもその場所は・・・」

初春「ええ、廃ビルの密集地帯です。スキルアウトがたまり場にしている場所。」

佐天「行ってみましょう。何かあるかもしれません。」

黒子「ええ。」




上条「いやー助かったぜ。これで次の給付までもつ!!」

美琴「どんだけぎりぎりなのよ、アンタの生活・・・これは寮までもっていけばいいのね?」

上条「ああ、悪いな御坂・・・今度存分に勝負付き合ってやるから。」

美琴「別にいいわよそんなの。近いんでしょ?」

上条「・・・?ああ」



上条「あ、ここまででいいぞ。あとは自分で運べる。」

美琴「そう?ならいいわ、じゃあね」スタスタ


上条(あれ・・・あっちって学び舎の園とは逆方向だよな?)

上条(夜遊びかな?)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/11(土) 17:49:52.85 ID:MfEBnHMo0
〜〜〜〜〜〜〜その日の夜  某所〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「ったく、アンタは礼儀正しいのか馴れ馴れしいのか全然わからないわね!」

「・・・・・・・・・・・・」

「まあ、あの上条って男は鈍感らしいから気にも留めてなかったけど・・・あんたの後輩の黒子や佐天と初春って子には多分怪しまれたわ。」

「・・・・自業自得じゃない。」

「ああ!?・・・まあ、確かにそうね。その辺は私のミス、自業自得。」

「・・・・・・・・・」

「あんたがこうなってるのも自業自得なのよ?それを忘れたわけじゃないわよね?」

「・・・・・・・・・・・・っ!!!!」

「ま、いいわ。とりあえず・・・









この薄暗い牢獄で一生を過ごしてろ、『元』御坂美琴」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 18:01:39.22 ID:MfEBnHMo0
〜〜〜〜〜黒子と美琴の部屋〜〜〜〜〜〜〜

黒子(結局、明日に廃ビル群に訪れることになりましたが・・・まだお姉さまは帰ってきていないようですわね。)

ピロリン


黒子(佐天さんからのメール?・・・都市伝説のサイト・・・)

From:S.Ruiko
To:Kuroko
Title:とても面白そうな記事を見つけたので見てください!!

御坂さんの異変の正体につながる記事も見つかるかもしれません!!


黒子「こんな時に都市伝説など・・・いやでも、今はとにかく情報が・・・」


黒子「・・・とても価値のあるオレンジ、誰かが見てる、幻想御手、能力を打ち消す男、光学化粧機器、レベル5のクローン・・・」




黒子「光学化粧(オプティカルファンデーション)?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 18:18:34.12 ID:MfEBnHMo0
それは光学系能力者を使って作られた光学操作機器。
設定すると、使用者の見た目を思うがままに変えられる。
既存の光学操作機器とは違う。
これは手持ちサイズであり、気軽に『なりたい自分』になれる・・・
もしかしたら、他人に変装することも・・・



黒子「まさか・・・今のお姉さまは・・・・!!!!」




ガチャ


黒子「っ」ビクッ

美琴「ただいまー・・・ごめんごめん。ちょっと野暮用で遅くなってさー・・・」

黒子「おおおおお帰りなさいませ・・・・『誰かさん』」

美琴「何よそれ・・・私が偽物だって?」

黒子「ええ、そうですわ。この記事、光学化粧という都市伝説の記事・・・普通なら一笑に付しますが、幻想御手があった以上、これも存在してもおかしくない・・・」

黒子「あなたは柵川中学に所属する誰か、ですわね?さあ、その正体を現しなさい!!!」

美琴「なーに言ってんのよ黒子、『佐天さん』に影響され過ぎよ。そんな根も葉もない記事を真に受けるなんて。」

黒子「ごまかさないでくださいまし!!お姉さまを・・・御坂美琴をどこへやりましたの!?」

美琴「私は正真正銘『御坂美琴』よ。証拠に・・・ほらっ!!!!!!!!!」




バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!!!!!






黒子「あばばばばばばbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbbb」マックロコ

美琴「ね?いつもやってたでしょこれ?こんな電気を出せるのは私くらいだし、仮にその光学化粧とやらを使っても、この電流でぶっ壊れてるはずでしょ?」

黒子「」プシュー

美琴「強くやり過ぎたかしら・・・?まあ、とにかく、私が御坂美琴ってことはわかってくれたわよね?」

黒子「ば゛い゛・・・ず゛び゛ば゛ぜ゛ん゛で゛じ゛だ゛・・・」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/11(土) 18:39:25.07 ID:MfEBnHMo0
佐天「えっ、そんなことが・・・先走り過ぎですよ白井さん!!それに私が見てほしかったのはこれです!『レベル5のクローン』」

初春「今の御坂さんは実はクローンで、本物の御坂さんは監禁されている・・・ということですか?」

黒子「だとしたらすべて辻褄が合いますわね。でもそれの証明のしようが・・・」

佐天「ま、とにかく行ってみましょうよ。御坂さんがあの日立ち止まっていた廃ビル群へ!!」



廃ビル群



初春「特に変わったところはないですね・・・あ!あそこで工事してますよ!!話を聞いてみましょう!」

佐天「すみませーん!!ここって何の工事をしてるんですか?」

おじさん「何だい君たち、こんなところへ・・・」

黒子「風紀委員ですの。防犯のため、廃ビル群を調査して回ってるんですの。」

おじさん「そうかい。確かにここはスキルアウトがたむろってたみたいだねえ。」

初春「どういうことですか?」

おじさん「いや、実はここの工事は取り壊し工事なんだけど・・・予定が変わってね、今壊してるところなんだよ。本当は半年先だったんだけどねぇ・・・」

佐天「なんで早まったんですか?」

おじさん「いや、実はこのビルで火事があったみたいでね?焼け焦げ過ぎていつ倒壊してもおかしくなかったんだよ。だから急遽取り壊しを決めたんだ。多分たばこの火だろうねぇ」

おじさん「ああ、この辺にはスキルアウトがいた形跡とかはないから。調査する必要はないと思うよ。」

黒子「ご協力感謝いたしますの。」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 13:17:36.48 ID:jzxh9yVa0
お?どうなる?
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 16:18:03.54 ID:YEdVwhc60
黒子「おそらくあの取り壊し中のビルで『何か』があった、それでお姉さまは・・・」

佐天「焼け焦げた跡って多分・・・電気ですよね。御坂さんの。」

初春「・・・となると相手は恐らく複数犯ですね。」

黒子「どういうことですの?」

初春「まず、御坂さんをここへ連れてきた柵川中学の少女が一人。御坂さんと入れ替わっている『誰か』で一人。そして・・・キャパシティダウンを用意した人間が一人。」

黒子「キャパシティダウンを使われていてもお姉さまのような電気系能力は演算が単純ですので一応使えるはずですの。だから焦げ跡が残った・・・」



佐天(あれ・・・?それってちょっとおかしくない?)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 16:29:44.73 ID:YEdVwhc60
一週間前 



美琴「それにしても・・なんで私に研究協力依頼が来たのかしら?別に私じゃなくても電撃使いは多いはずだし・・・」

美琴「まあ、『学者ゲコタ』の巨大ぬいぐるみをもらえるっていうから話だけでも。」


???「御坂美琴さんですね?お待ちしておりました。あなたを案内するように言われました。」

美琴「え?私?」


???「はい、今日の研究協力依頼の件についてですが・・・ついてきてください。」

美琴「ああ、はい・・・なんで中学生が研究所の案内人なんてやってる訳?アンタ、柵川中学の人でしょ?」



???「アルバイトでございます。高レベルのあなた方と違って、低レベルの能力者はこうしてお金を稼がないとやっていけないのですよ。」


美琴「あっ・・・ごめん。悪かったわ。」



???「全くだよ、アンタのせいで私は・・・」



美琴「え?なんか言った?」

???「なんでもございません。さあ、行きましょう。少し時間がかかりますので。」

美琴「ええ、わかったわ。」

美琴(それにしても何でさっきから携帯電話・・・かしら?いじってるんだろう・・・失礼じゃない?)

美琴(あっ、そういえば・・・)


美琴「そういえば名前、聞いてなかったわね?アンタの名前、なんていうの?」


???「私の名前・・・ですか。そうですね・・・・・」










上戸・・・上戸美沙子でございます。」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 16:42:13.74 ID:YEdVwhc60
黒子「あー・・・ぜんぜん手がかりが集まりませんの。」

佐天「なんかないんですか?」

初春「私も監視カメラを使って捜索してますけど・・・別に御坂さんは変わった様子はないんですよね。」

黒子「・・・・・こうなったら、一か八か・・・」





上条「はい?御坂の最近の様子が変?」

黒子「ええ、あなたも最近お会いになってますでしょう?何か変わった様子は・・・」


上条「ああ、そういえば『ビリビリ』って呼んでも怒られなかったし、何より俺の事を『上条先輩』だなんて呼んでたな・・」

黒子「イラッ・・・やはりお姉さまは変わっていると思うのですが・・・」

上条「あっそういえば、この前俺の部屋に来て帰るとき寮とは逆方向に帰ってたな。」

黒子「何ですと!?あなたの部屋に!?・・・・ではなく、逆方向に!?」

上条「え?御坂から話聞いてないのか?」

黒子「・・・・これは本格的に・・・・・」

上条「おい、何か深い事情があるのか?」

黒子「いたし方ありませんわね。すべてお話ししますわ。」






上条「なるほど・・・呼称が変わってたり、態度も軟化したって事か・・・」

黒子「私は当初、研究実験の影響かと思いましたが・・・」

上条「その研究所自体が嘘、しかも研究所のホームページを作ったのは実在しない小学生・・・」



上条(まさか魔術師か?いや・・・神裂から何の連絡もないしな。)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/12(日) 18:39:59.85 ID:EOe8+UkH0
時系列によるけど、魔術を第一に疑うって当麻は学園都市に染まりきってるなぁ。
最新刊で触れられていたけど、違和感を違和感と思わないって事ね。
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/12(日) 20:49:05.80 ID:TDBIAX1O0
上条さんは外で暮らした経験もある意味ないからな
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 21:22:54.08 ID:YEdVwhc60
作者です
時系列はあまり気にしないでください。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/12(日) 21:31:52.90 ID:YEdVwhc60
黒子「そういえば都市伝説にこんなのがありましたの。『レベル5のクローン』。」

上条「まさか・・・今の御坂はクローンで入れ替わってるってのか!?」

黒子「そう考えると納得がいくのですが・・・でも確証はありませんわ。」

上条「でも、だとしたら本物の御坂はいったい・・・」

黒子「とにかく、今のお姉さまには気を付けてくださいまし。また何かあったら、この番号にかけるよう」

上条「あ、ありがとな。」

黒子「それでは、後日。」







黒子(レベル5のクローンといえど本当にあそこまでの電撃を出せるものなのですの?)

黒子(本当にあの威力のお姉さまのクローンが量産されているとしたら・・・)

黒子(・・・確か、今日はお姉さまのクラスは延長授業で帰りが遅くなるはず。)

黒子(お姉さまの所持品・・・調べてみますの)
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 21:55:27.33 ID:YEdVwhc60
同時刻 常盤台中学


美琴(・・・・・・)

女子A「〜〜〜〜〜」ペラペラ

女子B「〜〜〜〜」ペラペラ



美琴「やっぱり・・いいわね、こういうの。」フフッ


女子AB「「っ!?」」ビクッ


美琴(・・・友達、少なかったみたいね・・・『私』・・・・・)


美琴「・・・ねえ、何の話してるの?」

女子A「み、御坂様!?わわわ、私たちは別に何も・・・」

美琴「同級生なんだからそこまで怖がらなくたっていいのに・・・さんでいいわよ?」

女子B「そ、そんなっ恐れ多い・・・」

美琴「えー・・・」



美琴(最初は怪しまれるだろうけど・・・常盤台の皆は無知!他人を疑うなんてこと絶対にない!・・・黒子は別か。あの子には要注意ね・・・いっそなんか理由つけて追い出しちゃおうかしら。)

美琴(それにしても『私』がルームメイトの後輩と・・・その、『そういう関係』にあるとは思わなかったわ・・・)

美琴(それだ!それを理由に追い出すか私が出ていこう!!)











女子A「み、御坂さm・・さん?」

美琴「えっ?ああ、ごめん。で、何の話だっけ。」

女子B「新しくできたアイスクリーム屋さんが・・・・・・」


ワイワイガヤガヤ





24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 22:07:03.34 ID:YEdVwhc60
黒子「・・・お、お姉さまのクローゼット・・・いえ!!目標は下着ではなくあくまでも調査!調査ですわ!!」

ガサゴソ

黒子「それにしても本当にゲコタグッズが多いですわね・・・あれ?この機械は・・・携帯端末?」

ピッ

黒子「お姉さまがこんなものをなぜ…とりあえず、品名だけ記録して、あとで初春に調査させるとしますの。」


黒子「そしてこれは・・・腕輪?お姉さまはこんなもの持っていなかったはずでは・・・」カチッ

黒子「ん?何ですのこのスイッチは・・・」カチ ウイーン



ピカッ!!!!!!!!!!!!!!!




黒子「え?」

黒?子?「な、なん・・」

???「で・・す・・・」

少女「の?」


少女「こ、この姿は・・・・!!!!!!あの時の監視カメラの少女!!!と、いうことはこの腕輪は・・・








光学化粧器!!!」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 22:15:28.13 ID:YEdVwhc60
黒子「とりあえず、見つかったのはこの怪しい携帯端末と、光学化粧器・・・」

黒子「だいぶ見えてきましたわね・・・」

黒子「あの『お姉さま』はこの機械で少女に化け、お姉さまに接触し・・・・」

黒子「この携帯端末で監視カメラをハッキングして無効化した!!!」








初春「え?無理ですよそれ。」

黒子「は?」

初春「だってこれは確かにハッキング用の携帯端末ですけど、明らかにスペックが低すぎます。電気系能力者なら別ですけど・・・あっ!」

黒子「これで確定しましたわね・・・・








あのお姉さまは『クローン』!!本物の美琴お姉さまはどこかに監禁されている!!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 23:16:02.42 ID:YEdVwhc60
一週間前 バスの中

上戸「先ほどもお話しした通り、少し遠めの場所ですが・・・すでに寮には私から話しておりますので、その点はお気になさらず。」

美琴「それはいいけど、人間の記憶の電気的保存って・・・具体的にどうするのよ?」

上戸「それですが、既存の学習装置を・・・・・



美琴「なるほど、だいたい理論は理解できたわ。特に怪しいところもなさそうだしね。」

上戸「ご理解ありがとうございます。ところで御坂様、あなたは研究協力が今回で初めてではないでしょう?」

美琴「・・・えっ?それってどういう」


上戸「着きましたよ、さあ、降りましょう。」


美琴「え、ええ・・・」







美琴「ねえ、さっきからなんで端末をいじっているの?それにこの辺って廃ビル街じゃない。」



上戸「・・・ハッキング完了。これでこの周囲一帯の監視カメラは・・・」ボソッ



上戸「・・・失礼しました。少し研究所の人間と連絡を取っておりまして・・・何しろ金がないもので、廃ビル群の土地を安く買って地下に研究所を作っているのですよ。」

美琴「・・・そういうものなの?」

上戸「そういうものですよ。」


美琴(なんだかさっきから上戸さん・・・私に対して冷たいというか・・・。私、何かしたのかしら?)

美琴(・・・それにさっきの言葉・・・もしかして絶対能力者進化計画の事とか知ってるの?)




上戸「御坂様?どうかなさいましたか?」

美琴「いえ、何でもないわ!」

上戸「さあ、こちらです。どうぞついてきてください。」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/12(日) 23:17:16.97 ID:YEdVwhc60
今回はここまで

駄文ですまぬ。
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/13(月) 08:21:39.15 ID:VnecGlJ6O
御坂妹=上戸ってこと?
上戸の口調も御坂妹そのものだし
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 13:02:59.95 ID:iIl0hrGgO
ミサカ妹つかミサカワーストぽいな
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 13:16:28.63 ID:u4sNvI730
ふむう
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 14:06:49.22 ID:+GM0kj6eO
まあミサカ妹とは限らないがな
もしワーストなら確か4だから余裕で周囲のカメラにハッキングできるはず
それにアンタのせい私はって台詞も辻褄合うかも?
ワーストは悪意の塊で口調も悪い感じみたいだし
原作読んだことないからそこまで詳しくはしらないけど
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 15:02:02.47 ID:CtOu3+leO
上条は妹達の事頭から消えてるのか?
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 16:36:57.07 ID:Z+QZJzEPO
セロリと戦う前でシスターズとはまだ出会ってない可能性もある
でもそうすると黒子がイマジン知ってるのおかしいよな
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 17:15:39.54 ID:vQrwNK3Ho
黒子の前だと知らないフリするしかないだろうよ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 18:15:55.79 ID:GVkhqFYwO
アニメでも黒子にはバレてなかった?
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 19:21:39.89 ID:VwXDTvtEO
上条は誤魔化すためにクローンについて知らないふりをしたって解釈でいい?
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/13(月) 20:04:04.26 ID:tTHL/CAYO
時系列がわからんしどう解釈するべきに悩むな
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/13(月) 20:15:11.59 ID:VwXDTvtEO
作者曰く 時系列を気にせず、好きなように解釈していいみたいだよ。
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/13(月) 23:42:17.40 ID:qxi/+6m70
作者です。
一応、皆さんの解釈通り、絶対能力者進化計画編よりは後です。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/13(月) 23:57:47.80 ID:qxi/+6m70
上条「御坂と御坂のクローン・・・御坂妹?入れ替わってるのか?」

御坂妹「私がどうかしましたか?とミサカは偶然を装いあなたに尋ねます。」

上条「あ、御坂妹・・・だよな?」

御坂妹「はい、ミサカの検体番号は10032号。あなたが御坂妹と呼称する個体です、とミサカは懇切丁寧に説明します。」コクン

上条「なあ、お前たち妹達は脳内ネットワークで繋がってるんだよな?その中に怪しいことをしている奴はいないか?」

御坂妹「何のことかはわかりかねますが、とミサカは一応、学園都市にいるすべてのミサカに問いかけます。」

御坂妹「19090号がダイエットに励んでいること以外、特に怪しいことをしている個体はいないようです、とミサカは質問に答えます。」

上条「そうか・・・いや、実はな?」


かくかくしかじか



御坂妹「なるほど、それでミサカに聞いたわけですね、とミサカは納得します。」ナルホド

上条「さすがにないよな。お前らと御坂が入れ替わるだなんて。それにどうやら御坂は超電磁砲を撃てるみたいだし。」

御坂妹「妹達の中に超電磁砲を撃てる個体は存在しません。総結集でもしない限り・・・とミサカは自分のスペックを吐露します。」ハァ

上条「だよな。・・・じゃあいったい何が・・・」

御坂妹「・・・一つよろしいでしょうか?とミサカはあなたに秘密を暴露します。」

上条「な、なんだ秘密って。」







御坂妹「実は・・・妹達は死んだ個体を含めて20004体存在しているのです。とミサカは衝撃の事実を告白します。」


上条「・・・え?」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 04:20:36.06 ID:MUaEE/vrO
打ち止めが20001号で○○○○○号(フルチューニング)入れて20002
XXX号(番外個体)を入れたとしても20003人…
あと一人は何だ?
ググっても番外個体までしかわからん
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagw]:2017/11/14(火) 08:22:06.04 ID:/u8+z/JXO
時系列にもよるけど、まだワーストって製造前じゃないの?
というかシスターズはワーストの存在を認識できるの?
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 09:17:48.57 ID:o+m/zY8CO
上条とワーストの絡みがもっとみたいな。
番外編また出さないかな。
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 15:09:25.81 ID:KSvo/94MO
>>42
できるぞ。そもそも一方通行と戦ってるときに打ち止めいたし
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/14(火) 19:21:37.49 ID:5cPCYF4+O
ミサカワーストは一方通行への怨みなどの負の感情をミサカネットワークを通じて増幅?させてるんだっけ?
だから普通にミサカネットワークにも参加可能だし
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/15(水) 10:59:03.52 ID:z2+/exg8O
作者です
妹達編以降大覇星祭以前ということでよろしくお願いします。
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 12:28:49.29 ID:Q2UA7glX0
普通にドリー(シスターズ・プロトタイプ)じゃね?
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/15(水) 23:11:42.39 ID:6KvjkOLu0
御坂妹「・・・・・・・」

上条「ど、どういうことだよ・・・妹達は全部で2万人じゃないのか?」

御坂妹「はい、『通常の』ミサカ達は2万体です、とミサカh」

上条「なら残りの四人は何なんだよ!?」

御坂妹「私たち妹達の反乱を防ぐための安全弁としての上位個体 検体番号20001号。通称『打ち止め』とミサカは一体について説明します。」

上条「・・・つまりそのら、打ち止めという妹達には逆らえないってことだな?」

御坂妹「はい、その通りです、とミサカは動かせない現実を吐露します。」

上条「・・・じゃあ残りの3人は・・・」

御坂妹「打ち止めは私たちにとっては末妹ですが、残りの三体は『姉』に当たる個体です。」

御坂妹「・・・0号(プロトタイプ)。通称ドリーとも呼ばれた一組の妹達です。とミサカは(ry」

上条「・・・0号?」

御坂妹「絶対能力者進化計画の記憶をするためのミサカネットワーク確立を目的として作られた二体一組の妹達です。」

御坂妹「・・・一体は、実験の際に死にました。もう一体は、おそらくカプセルの中でしょう、とミサカは(ry」

上条「・・・そうか。お前たちは本当に苦労してきたんだな。」

御坂妹「あなたに助けられたおかげで、こうして今も生きています。とミサカは感謝の意を表明します。」




上条「・・・あれ、ちょっと待てよ。打ち止めが一人、ドリーが二人一組なら・・・まだ一人足りてないぞ?」


御坂妹「それは・・・00000号(フルチューニング)です。妹達の長女・・・いえ、お姉さまを含めれば『次女』になります。私たちも存在しか知りません。」


上条「フルチューニング?」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/15(水) 23:18:58.80 ID:6KvjkOLu0
御坂妹「ドリーを含めて私たち妹達は『絶対能力者進化計画』の為に造られました。しかし、00000号だけは『量産能力者計画』の為にたった一体だけ作られた個体なのです。」

御坂妹「ミサカネットワークの構築前でしたので、彼女がどんな人物なのかは私にもわかりません。そして今どこで何をしているのかも。」

上条「そんな・・・」



御坂妹「しかし、たった一つだけ言えることがあります。・・・00000号はドリー以降の妹達とは一線を画す存在だということです。」

上条「ど、どういうことだ?」



御坂妹「詳しくはわかりません。ですが、妹達の中で考えられているのは・・・






50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/15(水) 23:19:55.09 ID:6KvjkOLu0









00000号は唯一の成功個体ではないか?ということです。









51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/15(水) 23:28:59.20 ID:6KvjkOLu0
風紀委員 177支部


初春「・・・これは。」

黒子「『量産能力者計画』、『絶対能力者進化計画』・・・」

佐天「ひどい・・・なんでこんなひどい事が出来るんですか?」

初春「それに『素養格付』・・・これで生徒の伸びしろを測っているなんて・・・」

黒子「・・・先ほども申し上げましたが、今私たちはこの瞬間。学園都市を敵に回したと考えられますの。」

初春「その辺は大丈夫です。痕跡は跡形もなく消しておきました。」

佐天「とりあえず、もうクローンの存在は都市伝説じゃなくて実在するってことだね。」


初春「ええ、現時点で20004人です。」




黒子(お姉さまにとってクローンとは妹も同然の存在・・・だからあの時期は頻繁に寮を抜けていたんですのね。実験を止めるために)



黒子(でも、そんなお姉さまを拉致して入れ替わるだなんて・・・なんて恩知らずな。)






黒子(それとも実験で殺される心配のなかったクローンが?)
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/15(水) 23:36:51.82 ID:Z/IUdOd00
いやいやいや、いくらなんでも機密ガバガバすぎ!
実験の事だけじゃなく素養格付の事まで分かるなんてやり過ぎだろ。
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/15(水) 23:39:59.59 ID:6KvjkOLu0
初春「20004人のうち10032人は実験によって命を落とし、一人は今もカプセルで眠り続けている・・・」

佐天「この、00000号ってどこにいっちゃったの?」

初春「それだけは分からなかったんです。どこを探しても、死んだとも生きているとも・・・」

黒子「そうですわね・・・今日の所はこれくらいにして、明日また、調べなおすとしますの。・・・今日は常盤台の寮に泊まるといいですの」

初春「そ、そんな。悪いですよ。」

佐天「そうですよ!」

黒子「・・・今私たちは学園都市の機密情報を知っているんですのよ?もしかしたら殺し屋が襲ってくるかも・・・」

佐天初春「あっ・・・」

黒子「その点、ウチの寮は警備は万全ですの。寮監に話は通しておきますので、今日はどうか・・・」

佐天「あの・・・御坂さんはどうするんですか?」

黒子「・・・今の『あの』お姉さまも私たちに対して何もできない筈ですわ。」

初春「そうですね・・・ならお泊りしましょう!」

佐天「あっ歯ブラシ買ってかなきゃ」



黒子「手ぶらでかまいませんわよ。来客用のアメニティも用意されてますの。」

佐天「おおーさすがお嬢様学校・・・」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/15(水) 23:43:01.66 ID:6KvjkOLu0
>>52
素養格付の機密レベルは比較的低いです。研究所なら普通に手に入る情報です。警策がそれで入手していました。
それにクローンの情報についても、初春なら痕跡を残さず盗めると思います。
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagw]:2017/11/16(木) 12:01:31.47 ID:Lja8GnKdO
上戸=00000号で確定か。
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/16(木) 15:15:55.81 ID:IvUzZS850
そもそも何で上戸美紗子って名乗ったんだろうな。
作者が適当につくったってことでおk?
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 15:43:53.45 ID:gcXyEq8IO
お、久し振りに面白そうなss見つけた。乙!
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 18:08:32.05 ID:Ei3UgNvEO
>>56
少し読み方を変えてみろ。
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 18:17:59.47 ID:nxoHoXXMo
じょうどびしゃし

???
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 18:53:52.04 ID:cMyvMQvQ0
かみとみさこ → みさかみこと だろ
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 19:13:08.81 ID:Ei3UgNvEO
>>60
作者に忖度しろよ...
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/17(金) 01:41:21.33 ID:N81alXIw0
「忖度」?民衆の敵?
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/17(金) 07:59:20.04 ID:HLOg+WGjO
作者としてはあまりそういうことは言って欲しくないだろうってことだろ
ネタバレ禁止ってこと
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 21:31:37.67 ID:78TusuznO
上戸彩のイメージ強すぎてうえとって読んでた
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/18(土) 21:22:27.83 ID:m4e5pjfq0
常盤台寮




佐天「失礼しまーす・・・あれ、御坂さんはいないみたいですね?」

初春「パソコンお借りしていいですか?」

黒子「いいですけど何に使うつもりですの?」

初春「一応、御坂さんの現在地を特定しようと思って・・・防犯カメラ映像にアクセスしたいんです。」

黒子「あまり無理をさせないでくださいまし。支部のものほど高性能ではないので。」

初春「分かってますよー」カタカタ





佐天「あれ?白井さん、これって・・・」

黒子「これは・・・カメラ?」

初春「それはマイクロカメラですね。主に行動記録の把握のために動物によくつけたりするカメラです。」

黒子「何でそんなものがお姉さまのベッドの下に・・・」

初春「その映像も復元しますね。預かっていいですか?」

黒子「お願いしますの。」



佐天(御坂さんはクローンであり偽物・・・でもどうして御坂さんを誘拐して入れ替わったりなんて。)

佐天(クローンの中には御坂さんを恨む人もいる?・・・だったらもうすでに御坂さんは・・・)

佐天(誘拐する事が出来るなら[ピーーー]ことも出来る・・・)
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 21:31:39.29 ID:m4e5pjfq0
上条「その00000号が御坂と入れ替わり・・・ってことか?」

御坂妹「はい・・・最悪の事態を想定しているのですが。もうすでにお姉さまは・・・とミサk

上条「馬鹿な事いってんじゃねえよ!!あいつは絶対生きてる!!お前らのお姉さまはそう簡単に死ぬようなタマじゃないだろ!?」

御坂妹「そうですね・・・申し訳ありませんでした。妹達を総動員してお姉さまの行方を追いたいと思います。とミサカは決意表明します。」

上条「ああ、お前らがいてくれると心強いな。」


上条(御坂はきっと生きてる!!死んでいるはずがない!・・・その00000号は御坂を殺さず生け捕りにするぐらいの力を持っていたってことか?)

上条(殺す以上に難しくないか?それ・・・ま、まさか幻想御手か?いや、ニュースでやってたけどあれは大人数がいないと無理みたいだしな・・・)




























上条(・・・・・・御坂を超える力を持った00000号ってことか?)
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 21:39:43.96 ID:m4e5pjfq0
一週間前 廃ビル内 1F


美琴「ね、ねえ・・・こんなところに本当に研究所があるの?」

上戸「そんなわけないでしょう?全て嘘です。何から何までね・・・ああ、寮監に話を通したというのは事実ですが。」

美琴「・・・アンタ、私に何の用?喧嘩なら引き受けるわよ」バチバチ

上戸「いえいえ、私はただあなたと、『御坂美琴』・・・・・・・さんとお話がしたいだけなのですよ。・・・・・・誰にも聞かれず、二人きりでね。」


上戸「ここはスキルアウトも立ち寄らない廃墟ですし、途中の監視カメラも妨害しました。」

美琴「え・・・ま、まさか。」

上戸「そう、あなたが今ここにいることは誰も知りません。あなたと私以外はね。」


美琴「・・・・それで、私と何の話をしたいってのよ?」


上戸「それはもちろん・・・・・・・

























人生について、ですよ。」


美琴「・・・・はぁ?」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 21:49:12.45 ID:y3F5uCT70
すげえ回りくどい下準備からの
お姉ちゃん人生相談に乗ってください
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 21:49:58.42 ID:m4e5pjfq0
・・・人生?何を言っているのこの人。
レベル5である私に人生について話したい?なぜこんな廃墟で話す必要があるの?

そんな事を考えていると察したのか、上戸と名乗る女はあたりを歩き回りながら話し始めた。



上戸「人生とは、誰かの犠牲の上に成り立つもの。そうは思いませんか?御坂・・・さん。人は誰かを踏み台にして生きている。と」

美琴「確かに・・・犠牲はつきものだけど、それは別に悪いことだとは思わないわよ。わざと犠牲にするなら話は別だけど。」

上戸「ふふっ・・・アハハハハハハハハ!!!!!・・・いえ失礼しました。あまりにも、その・・・滑稽だったもので。」


美琴「はあ?」


人間社会で生きていく以上、犠牲はつきもの。でもわざと他人を蹴落としていくことは許されない。
そんな当たり前のことを言っただけなのに、滑稽ってどういうことなの?
この人、いったい何を・・・


上戸「いえ、レベル5だなんてそれこそ他人を踏み台にして生きている存在そのものじゃあないですか?」

美琴「なっ・・・私は元々レベル1だったのをレベル5まで上り詰めたのよ!」

上戸「そうですね・・・それは知ってます。」

美琴「なら何で・・・」





上戸「あなたは別のものを犠牲にして平気で生きてきたからですよ。」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 22:08:11.76 ID:m4e5pjfq0
別のものっていったい何?
友達も家族も犠牲にした覚えはないし・・・

そう思っていると、私はある一つの答えに辿り着いた。
彼女は恐らく『あのこと』を言っているのだろう。


美琴「あんた・・・まさか私の妹たちの事をいってるの?」

上戸「・・・まあ、あなたならその答えに辿り着く、いやそれしかたどり着けないでしょうね。」



上戸(それにしても、アレを妹と言い切るとは・・・まあ、当然と言えば当然か。)



少しの間が空いたところで、上戸は再び語りだす。


上戸「妹達・・・レベル5第3位のDNAマップを用いた体細胞クローン。単価はおよそ18万。」

美琴「・・・人の妹を貶してんじゃないわよ。黒こげにされたいの?」バチバチ

上戸「まあ、私も抵抗しますがね。・・・・電気で。」バチバチ



そういいながら私と同じように電気を迸らせる上戸。
やはり彼女も私と同じ電撃使いだったのか。


美琴「アンタ・・・電撃使いなのね。やっぱり。」

上戸「あなたと似たようなものですよ。勝つ自信もありますしね。」

私に勝てる?この常盤台のエースであり学園都市一の電撃使いである私に電気で?
何かのはったりか、それともキャパシティダウンの一種でも使う気だろうか?


美琴「だったら試してみる?」

上戸「遠慮しておきます。話を戻しますが・・・あなたが言う『妹』・・・いったい何人いると思いますか?」

美琴「生きているのは9969人よ。妹の数を間違えたりしないわ。」

どうあっても間違えたりはしない。
目の前でその死を目撃し、私とあいつが命を懸けて守り抜いた妹。
全部で20000人いて、その中の10031人が一方通行に殺された。
絶対に数え間違えたりなどするものか。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 22:10:10.87 ID:m4e5pjfq0






















上戸「間違いですね。あなたには、9971人の生きている妹がいるんですよ。」




























美琴「・・・え?」























72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/18(土) 22:14:17.55 ID:m4e5pjfq0
今回はここまで。
まさか、上戸美沙子(かみとみさこ)に気づかれるとはおもっていませんでしたね。
普通うえとみさこと読むので、そうした方には分からなかったんじゃないでしょうか?

今回の更新にもいくつか伏線をはっておきましたが、今回のだけは気づいてもいいですが、内容をレスするのはご遠慮ください。


自分のはった伏線に気づいてほしいけど、気づいたとしてもそれを広めてほしくないというジレンマというか矛盾というか。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 22:18:58.22 ID:SHsUNNwDo
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/19(日) 08:22:31.92 ID:WRzeW86c0
サラッと拳で抵抗ネタ混ぜんなwww
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/19(日) 16:25:20.76 ID:w9IFo7mZO
>>64
おまおれ

だからうえとみなこでうえと/みな/こってことで上(姉)と見なって強引に考えてた
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 09:49:04.49 ID:dgMXyhUqO
どう読んでも、『みさこ』だろ。
『うえとみさこ』って普通ならあり得る名前だけど、とある世界ではむしろ異質だよな。
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/20(月) 18:40:20.95 ID:jcWUaPWzO
木山せんせの通常さが逆に目立つ
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/20(月) 19:28:08.43 ID:2WrOC0qf0
勿論俺らは抵抗するで?拳でッ!←これ上条さんに言って欲しいわ
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/20(月) 19:30:36.39 ID:szBqKKZJo
その幻想をぶち壊す!拳で!
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/20(月) 20:43:14.87 ID:hIhiPLvNO
上条「もちろん俺はその幻想をぶち壊すぜ?...右手で!!」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/21(火) 00:20:58.28 ID:h2Ww2d170
ええやん
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/21(火) 16:23:27.00 ID:ANZ3Ov47O
フルチューニングは何でこんな話してんだろ。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/21(火) 19:18:02.53 ID:E36LUyjLO
>>82
案外>>68じゃないの?
産んだ責任を取れやゴルァみたいな感じで
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/22(水) 12:08:48.87 ID:wlv2QkI+O
フルチュンかわいい
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 15:58:50.71 ID:x1fc9NmZ0
投下
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 16:09:20.66 ID:x1fc9NmZ0
美琴「・・・どういうこと?」

上戸「妹達は全部で20000体というわけではないのですよ。それより少し多い。そもそも・・・いくら理論上可能とはいえ、いきなり作ったクローンを実験に使うわけないでしょう。」

美琴「あ・・・」

樹形図の設計者の演算上可能であっても、さすがにぶっつけ本番のクローンは作らない。
いくつかの試作をしなければならない。
そして緻密な計算のもとに絶対能力者進化計画が行われた。


上戸「まずは打ち止め。これは試作個体ではなく統率者としての妹達。20000体の妹達の反乱を防ぐべく作られた個体。」

美琴「打ち止め・・・」

上戸「あなたにとっては末妹に当たる存在ですね。」




確かにその通りだ。いくら本物である私に劣るとはいえ、普通に食らえば死ぬレベルの電撃を扱う事が出来る。
それも20000人全員が。
何かしらの安全弁を用意しない方がおかしい・・・が。
つまりそれは彼女たちから逃げ道という希望を奪うことにもなる。




美琴「なるほど・・・つくづくあの計画の研究者はクズね。」




上戸「・・・お前が言うか。」ボソ




美琴「・・・・・?  ほかに私の妹はいないの?」

上戸「せっかちな方ですね・・・」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 16:21:58.02 ID:x1fc9NmZ0
少しあきれた様子で上戸は語りだす。
いくら気になるとはいえがっつきすぎだろうか?
しかし夏とはいえ夜は冷えるので早くしてほしい。


上戸「0号・・・彼女らは2体1組で作られたクローンです。目的は・・・ミサカネットワーク構築の為。1体が得た情報をもう1体に送信させるというシステムの確立の為に造られました。」

上戸「・・・1体は実験の末死に、もう1体は、おそらくいまだカプセルの中。」


美琴「・・・・・・・」


気のせいだろうか。上戸の口調がだんだんと震えていくように感じる。
彼女もあの実験に関わっていたのだろうか?


上戸「・・・そして、00000号。妹達の中で最も早く作られたクローン。」

美琴「・・・・・・・」

上戸「0号は絶対能力者進化計画の試作個体なのに対して、00000号は量産能力者計画の試作個体。」

美琴「・・・それっておかしくない?」

上戸「何がですか?」





どう考えてもそれはおかしい。最初から実力で劣る妹達を数で代用する絶対能力者進化計画ならともかく、超電磁砲の量産をするための計画に試作個体などあるはずがない。
樹形図の設計者の演算は絶対だ。それに逆らってまでクローンを作るとは到底思えない。
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 16:30:26.53 ID:x1fc9NmZ0
上戸「・・・なるほど。樹形図の設計者に逆らってクローンを作るとは到底思えないということですか。」

美琴「ええ、そこまで馬鹿な科学者がいるとは思えないわ。」

上戸「簡単な話です。演算結果が出る前にクローンだけ先に造ってしまった。」

美琴「・・・・は?」

上戸「どこにでもせっかちな人はいるものです。・・・天井亜雄。量産能力者計画及び絶対能力者進化計画の責任者。」

美琴「あまい・・・あお・・・!!!!」

上戸「あなたにとっては憎むべき存在ですね。」



上戸(・・・・私にとっても。)
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 16:46:09.45 ID:x1fc9NmZ0
美琴「・・・それで、アンタはいったい何者なのよ?何で私を呼び出して・・・」

上戸「まあまあ、そう焦らず。時間はたっぷりあることですし・・・ほら、どうですか?」


そういいながら上戸はムサシノ牛乳とアンパンを私に差し出す。
張り込みか何かか。

美琴「じゃあ早速いただきm・・・」

袋を開けて食べようとした瞬間に上戸が素早く私のアンパンを奪っていった。
何がしたいんだこの女は。


美琴「な、なにすんのよ!!」

上戸「普通、怒りますよね・・・自分が味わおうとしていたものを奪われたら。」

美琴「・・・・さっきからアンタが何を言ってんのかさっぱりだわ。」

上戸「・・・じきに分かりますよ。ほら、どうぞ。もう奪ったりしませんから」つアンパン

美琴「・・・どうも。」モグモグ


彼女も鞄から牛乳を取り出し話を続ける。


上戸「今の怒りは、冷蔵庫にとっておいたプリンを奪われた気分に似てますかね?」

美琴「まあ、そうね・・・なんであんなこと。」

上戸「ご想像にお任せします。」

美琴「・・・・・・」


さっきからこの女、上戸美沙子は何がしたいんだろうか?
人生の話かと思えば、私の妹について・・・
そして今度はいたずら・・・

そんな事を考えているのを察したのか、彼女は牛乳を飲み干し、投げ捨ててから歩き回り始めた。

上戸「00000号の居場所に関してですが・・・公式には生死不明となっております。ですが・・・


私はその行方を知っているのですよ。」


美琴「なんですって!?」

上戸「・・・といっても、あなたがあって話したいと望んでも、無理な話ですがね。」

美琴「・・・そう。」


やはりそうか。そううまい話があるはずがない。彼女は単に、00000号の死体の場所を知っているというだけの話。
今回呼び出したのもそれだろう。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 21:16:54.68 ID:32qO1oNx0
敵から貰ったもん食うとか不用心すぎるだろ
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/22(水) 22:07:29.88 ID:ngzdENav0
>>90
自分がかなり強いっておごりがあるから何回か命かけたとはいえ基本甘いのよね
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 23:40:24.78 ID:x1fc9NmZ0
上戸「・・・それで、その00000号ですが、ほかの妹達とは一線を画す存在なのです。」

美琴「具体的にどう違うわけ?ただの試作個体ってだけじゃないの?」


上戸「クローンがレベル5に至る確率は1%にも満たない。・・・これをどうみますか?」

美琴「どうって・・・そりゃ不可能だと思うけど。」


1%にも満たない確率の為に費用は割けない。だからこそ量産能力者計画は凍結されたのだ。
それが樹形図の設計者の判断ならまずそうするだろう。

上戸「コピーは本物には勝てない・・・ということですね。」

美琴「酷な言い方だけど、その通りね。」

上戸「しかし・・・ゼロではありませんよね?











試作品として作った00000号が、その1%にも満たない奇跡の存在だったとしたら?」



ありえない。そんなことあるはずがない。何体か作った末の偶然ならともかく、最初の1回でそれが起こるなど、
人生初めて、一枚だけ買った宝くじが一等に当選するよりも難しい。
そんな事が起こるはずがないのだ。



上戸「まさか、天井も思わなかったでしょうね・・・いきなり完全に成功してしまうだなんて。そして、その可能性の低さを樹形図の設計者に証明されてしまうだなんて。」


・・・・『量産』には失敗した・・・しかし『複製』には成功していたんですよ。だからこその『フルチューニング』なのです。」



美琴「つまり・・・その00000号は私に匹敵するぐらいの能力者って事?」

上戸「・・・端的にいえばその通りですね。御坂美琴の完全複製品・・・それが00000号。ゆえにその寿命も通常よりもはるかに長い。」

美琴「・・・寿命が?」

上戸「もともと、クローンとはいえ兵器利用が目的でしたからね。それなりに長生きしてもらわないと困るでしょう?妹達はすぐ死ぬ予定だから寿命も短く設定されていたんです。」


美琴「・・・・・」


上戸「そして、兵器利用が出来なくとも、長期的にモルモットとして使うためにも。・・・仮に死んでも超電磁砲という能力だけは残る。」

美琴「・・・『木原』が関わってるだけの事はあるゲスさね。」

上戸「・・・!・・え、ええ。そうですね・・・」


その狼狽を美琴は見逃さなかった。
木原、と口にした瞬間、上戸は確かに動揺した。
上戸も、もしかしたら木原とかかわったことがあるのかもしれない。
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 23:48:30.61 ID:x1fc9NmZ0
上戸「とにかく・・・00000号は御坂美琴本人の完全複製品ということです。それだけ覚えてくれればいいです・・・今は。」

美琴「・・・今は?」

上戸「・・・・・話は変わりますが、あなたは何か実験中の事故に巻き込まれたことはありませんか?・・・絶対能力者関係ではなく。」

美琴「え・・・・?」


一体彼女はなんのことを言っているのか?
幼いころまで記憶をたどるがそんなことは覚えていなかった。
必死に思い出そうとしている中、美琴は気づいてしまった。



上戸が自分に向ける『殺意』に。




まさか、自分が起こした事故に彼女は巻き込まれて・・・・


上戸「・・・言い方が悪かったですね。研究所の『停電』にまきこまれたことはありませんでしたか?」

美琴「・・・・・・あっ!!!」



そういわれて思い出す。
幼いころにいた研究所。そこで私は能力を暴走させてしまい、停電を起こしてしまったのだ。
幸い10分程度で済んだはずだが・・・・



美琴「そういえば・・・・」

上戸「ようやく、思い出しましたか。」

美琴「ええ・・・ってなんでアンタがそんなこと知ってんのよ?」

上戸「・・・当然ですよ。なぜなら・・・・・・





















私もその場にいましたからね。」
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 23:53:40.76 ID:x1fc9NmZ0
美琴「えっ!?」

上戸「・・・・アレは怖かった。研究所の先生を待っている間、窓のない部屋での待機時間。いきなり起こった停電・・・・永遠にも思える暗闇・・・!!!」


美琴「・・・・ご、ごめんなさい!!あの時の私は、その・・・能力の制御が・・・!!!」

上戸「・・・ええ、それは別にいいんですよ。停電自体は。」

美琴「だったら何が・・・




なんでアンタはそんな目で私を見るのよ!?」






恐怖と怒りに任せて上戸を問い詰める。
原因の分からない冷たい殺意。




もうこれ以上は黙っていられない。




感情任せの質問に対し、彼女は大きくため息をつき――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 23:54:34.54 ID:x1fc9NmZ0














「その研究所にはね、御坂美琴と00000号がいたんです。」






















96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/22(水) 23:58:31.57 ID:x1fc9NmZ0
美琴「なん・・・ですって・・・・!?」



上戸「万が一のことを考えて、研究者は、00000号の腕に『緑の腕章』をつけていた。」


美琴「・・・・・・」ドクン


上戸「そして・・・御坂美琴には『赤の腕章』をつけていた。」


美琴「・・・・・・・!!!!!」ドクンドクンドクン




上戸「停電から復旧したとき・・・・・『私』の腕章は『赤』から『緑』に変わっていた。」





美琴「ま、待ってよ・・・・それじゃあ、あ、あ、アンタは・・・・・・・・・





















わ、私は・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」



















97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/23(木) 00:00:42.79 ID:1PXykqLh0
『あなたは他人の人生を平気で奪って生きてる。』




『あなたと同じような能力ですよ』



『勝つ自信もありますしね。』




『コピーはオリジナルには勝てない。』











『00000号の行方を知っている。』














カチッ・・・・・・・!!!





98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/23(木) 00:01:44.80 ID:1PXykqLh0






















「私の人生を生きるのは楽しかったか?・・・・・・・・・・・・・・00000号」


















99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/23(木) 00:02:13.06 ID:1PXykqLh0
今回はここまで。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 01:26:30.08 ID:6gem8wYnO
おーっふ
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 07:11:27.18 ID:Z98fk5LUo
マジかよ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/23(木) 08:41:30.15 ID:Vmb8UTHGO
昔どっかでこんな感じのネタあったな。みこっちゃんが実は〜ってやつ。エタったかなんだったか忘れたけど
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/23(木) 10:46:13.50 ID:1PXykqLh0
>>102

御坂「ウサギさん、知らない?」

のことでは?
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/23(木) 11:55:57.50 ID:Ui3pD1PAO
>>13
>>正真正銘の『御坂美琴』

これも伏線とは
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