【モバマス】龍崎薫「せんせぇはやさしいのに……」

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280 : ◆pWHio6YhuLV4 [sage]:2017/11/16(木) 14:28:16.82 ID:0zmLv8prO
>>181から書き直します
281 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:29:03.31 ID:0zmLv8prO
>>>>

担当者「随分とふざけた真似をしてくれた」


担当者「まさか、私が別の撮影現場にいる日を狙って撮影するとはな。馬鹿にしているのか?」


P「いえ、そんなつもりはありません」


P「実に優秀なスタッフなので、貴方が不在でも撮影は可能だと判断したまでです」


P「それに、貴方のような有能な人間の貴重な時間を無駄にさせるわけには行きませんから」


担当者「ふーっ。お前は、自分が置かれている立場を分かっているのか?」
282 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:29:48.23 ID:0zmLv8prO

P「ええ、分かってるつもりです」


担当者「だったら今からでも違うアイドルに変更しろ。東郷あい以外なら誰でも構わない」


P「起用するアイドルは事務所が指定して構わない。そう言ったのは貴方では?」


担当者「そんなことはどうでもいい」


P「どうでもいい? アイドルのスケジュール調整などを考えた上での発言ですか?」


P「それを、気に入らないからという理由で撮影すらさせないのはどうかと思いますが」


担当者「男装するような奴にブライダルモデルなど任せられるか。あんは女と認めない」
283 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:30:33.95 ID:0zmLv8prO

P「今の発言は差別ですよ」


担当者「いい加減にしろ」


担当者「この企画を任されているのは私だ。子供じゃないんだ、意味は分かるな?」


P「変更は有り得ません。予定通り、東郷あいのままで進めます」


担当者「何故そこまで東郷あいに執心する」


担当者「君の所属している事務所には掃いて捨てるほどいるだろう。アイドルという奴が」


P「彼女達は一人一人が違った魅力を持っています。そんな言い方は止めて下さい」
284 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:31:10.05 ID:0zmLv8prO

担当者「最近は何処を見てもアイドルだ」


担当者「765プロに始まり、そこへ大人が群がり、量産が始まった」


担当者「それこそ、区別も付かないほどにな……」


担当者「どいつもこいつも媚びを売り、作り笑いを浮かべ、歌わされ踊らされ。正に人形だな」


P「それは貴方個人の考えでしょう」


P「彼女達は人形などではありません。夢を持ち、志を持つ、立派な人間です」

担当者「それは、お前の考えだ」


P「ええ、そうですね」


担当者「………………東郷あいは、死んだ妻に似ているか?」
285 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:32:19.41 ID:0zmLv8prO

P「………質問の意味が分かりません」


担当者「聞いたよ? 君は妻を亡くしているそうじゃないか」


P「…………」


担当者「東郷あいに執心するのは亡き妻の面影を見ているからではないか。そう言っているんだよ」


P「妻は、関係ありません」


担当者「アイドル事務所のプロデューサーになったのも、実は新しい嫁を探す為じゃないのか?」


P「違います」


担当者「違う?」


担当者「そんなことはないだろう。あれだけの女達がいるんだ。より取り見取りのはずだ」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/11/16(木) 14:33:20.56 ID:0zmLv8prO

P「…………」


担当者「だというのに、口を開けば東郷あい東郷あい……」


担当者「まるで、取り憑かれているかようにも見える」


担当者「妻を喪った男のうわごとのようで、正直言って気味が悪い」


P「………」


担当者「まさかとは思うが、東郷あいに色目を使われたからブライダルモデルに起用したのか?」
287 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:34:00.15 ID:0zmLv8prO

P「…………」


担当者「だというのに、口を開けば東郷あい東郷あい……」


担当者「まるで、取り憑かれているかようにも見える」


担当者「妻を喪った男のうわごとのようで、正直言って気味が悪い」


P「………」


担当者「まさかとは思うが、東郷あいに色目を使われたからブライダルモデルに起用したのか?」
288 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:34:58.32 ID:0zmLv8prO

P「そんなことは有り得ません」


担当者「アイドルには特殊な営業があるようだが、君の所はどうなんだ?」


P「そんなものはありません」


担当者「東郷あいには営業させているのか? 他のアイドルは? 抱いたのか?」


P「…………」


担当者「あんなことを言っておいて何だが、実は三船美優のファンなんだ」


担当者「あくまで外見だけだが。良かったら、一晩貸してくれないか?」


担当者「何なら川島瑞樹や高垣楓でも構わない。どうだ?」
289 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:35:38.05 ID:0zmLv8prO

P「…………」


担当者「チッ、まあいい。ところで、そのファイルは何だ?」


P「東郷あいの写真です」


P「これを見て頂ければ納得してくれるだろうと思い、持って来ました」


担当者「アイドルのブライダルモデルなど見飽きている。そんなもの、見る価値もない」


P「……そうですか、残念です。本当に」


担当者「この際だから言っておくが、この企画に対して何の思い入れもない」


担当者「アイドルを起用すれば多少は売り上げが伸びる。それだけだ」
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 14:36:19.10 ID:W1pfJzfHO
「もうやめます」みたいな啖呵切っといて結局書き直しか……
カッコ悪
291 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:36:29.16 ID:0zmLv8prO

P「だから、私に任せると?」


担当者「誰を起用しようがアイドルはアイドルだ。まさか、あんな奴を寄越すとは思わなかったがな」


P「貴方にとってはその程度ものだったというわけですね。貴方の考えはよく分かりました」


担当者「何?」


P「いえ、何でもありません。それより」


P「先程の挑発行為によって私を何とかするつもりだったようですが、当てが外れましたね」


担当者「…………だったら何だ」
292 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:38:04.94 ID:0zmLv8prO

P「貴方は喋り過ぎた」


担当者「……何を言っている」


P「貴方は、発言の責任を取るべきだ」


担当者「だから何をーーー」


P「依頼の際の電話は録音してあります」


P「当事務所のアイドル、東郷あいへの暴言の数々も、余すことなく録音してある」


P「そして、この場での会話も……」


P「これら全てを公にした場合、貴方の所属する出版社はどうするでしょうね」


担当者「ま、待っーーー」


P「吐いた言葉は、戻りませんよ」
293 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:38:45.76 ID:0zmLv8prO

担当者「っ、脅すつもりか?」


P「そんな真似はしませんよ。私の望みは一つだけです」


担当者「望み?それは何だ? 撮影なら許可する。東郷あいの起用も許可しよう。謝罪もーーー」


P「許可も謝罪も結構です」


P「貴方は一切の信頼を失った。貴方の言葉など、今や何の意味も持たない」


担当者「!?」
294 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:39:32.96 ID:0zmLv8prO

P「貴方には仕事に対する誠意がない」


P「これまでの発言や対応からして、誠実な人間ではないと断言出来る」


P「挙げ句、依頼相手と所属事務所のアイドルを差別、侮辱。全てのアイドルをも侮辱した」


P「そんな人間に望むものはありません。然るべき責任を取って貰うこと、それが私の望みです」


担当者「こ、この通りだ。許してくれっ……」


P「残念ですが、もうお話しすることはありません。後日、事務所を通して連絡します」
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 14:40:39.94 ID:mQYEaC9YO
なんで書き直すの?
296 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:40:50.75 ID:0zmLv8prO

数日後 事務所

P「はい、はい。分かりました」ガチャ


ちひろ「どうしでしたか?」


P「新しい担当者が決まりました」


P「これで撮影が再開出来ます。それだけではなく、特集を組むことが決まりました」


ちひろ「本当ですか!?」


P「ええ。ですが大幅な変更に伴い、東郷さんの写真掲載は来月号に持ち越しとなるようです」


ちひろ「特集と言うことは、あいさんの写真が増えると言うことですよね?」
297 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:41:28.96 ID:0zmLv8prO

P「ええ、そうです」


ちひろ「それは嬉しいですが、随分と急な変更ですね。何があったんです?」


P「先日、例の写真を編集長に見て頂いたんですが、目の色が変わりまして……」


ちひろ「良い意味で、ですよね?」


P「勿論です。企画の一つとしてではなく、特集を組ませて欲しいと頼み込まれました」


P「その結果、ブライダルモデルに東郷あいを起用することが正式決定したわけです」
298 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:42:17.98 ID:0zmLv8prO

ちひろ「……ハァ、良かった」


P「僕も安心しました。しかし、このような結果になるとは思ってもみませんでした」


P「掲載誌を変えることも視野に入れていたので、この変更には正直驚いています」


P「今やブライダルモデルのアイドル起用は珍しいことではないので、まさか特集を組むとは……」


ちひろ「そんなに珍しいことなんですか?」


P「ええ、最近では滅多にありませんでした」


P「以前、765プロ所属の三浦あずささんがブライダルモデルをした際は凄まじい反響を呼びました」
299 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:43:02.36 ID:0zmLv8prO

ちひろ「あ、それなら知ってます。凄い話題になりましたからね」


P「ですが、それ故に多くの他事務所が影響を受けた。一時期のファッション誌は花嫁姿のアイドルで溢れていました」


P「先程も言ったように、アイドルのブライダルモデル起用は珍しくない」


P「ここ最近は減少傾向にあったので、この機を逃すのは痛い……」


ちひろ「そう思っていたところに、ですか」


P「ええ。担当者変更による撮影の再開、良くてそれだけだと思っていましたから……」


ちひろ「何にせよ、良かったじゃないですか。素直に喜びましょうよ」
300 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:43:54.16 ID:0zmLv8prO

P「……そうですね」


ちひろ「(特集が決まったっていうのに浮かない顔。プロデューサーさん、どうしたんだろう?)」


P「東郷さんに報告してきます。あれ以降、とても落ち込んでいるようでしたから」


ちひろ「そうですね。早く伝えてあげて下さい。あいさん、絶対に喜びますよ」


P「ええ。では、行ってきます」


ちひろ「はい、行ってらっしゃい」ニコッ


ガチャ パタン


ちひろ「(気のせいだったかしら?)」
301 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:44:53.96 ID:0zmLv8prO

>>>>>>

あい「特集? それは本当かい?」


P「ええ。先日の写真を見せたところ編集長が大変気に入ったようで、そのような運びになりました」


あい「……信じられない」


P「休日に呼び出して申し訳ありません。どうしても自分の口から伝えたかったもので……」


あい「いや、構わないよ」


あい「電話口で言われるよりはずっと良い。まだ現実感が湧かないが、とても嬉しいよ」
302 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:46:14.96 ID:0zmLv8prO

P「……そうですか。それは良かったです」


あい「随分と浮かない顔をしているね? どうしたんだい?」


P「実は、ちょっと悩んでいまして」


あい「(珍しいな)私で良ければ話してくれないか、相談に乗るよ?」


P「東郷さんに自分の言葉で伝えるべきだと言われた後、意を決して彼女達と直接話してみたんです」


あい「(意を決して……彼も緊張するんだな)」
303 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:47:19.75 ID:0zmLv8prO

あい「それで?」


P「やはり、まだ僕が怒っていると思っていたらしく、顔を合わすなり謝罪されてしまい……」


あい「上手く行かなかったのかい?」


P「いえ、誤解はなくなりました。以前よりも良好な関係になれたと思います」


あい「それは良かったじゃないか。それのどこに悩むところがあるのか分からないな」


P「切り替えが早いのは女性の長所とは言いますが、少しばかり距離が……」
304 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:48:33.56 ID:0zmLv8prO

あい「何があったんだい?」


P「高垣さんはロケ先で酔っ払い、僕の部屋に来て反応に困る駄洒落を連発」


P「満足した笑みを浮かべたかと思うと、そのまま爆睡してしまいました」


あい「(………楓さんらしいな)」


P「片桐さんはライブ終了後の打ち上げで酔い潰れ、介抱して自宅まで送り届けました」


P「その際に」


早苗『実はね、ライブ前は不安だったの。緊張したし、失敗したらどうしよう。とかね……』


早苗『だから成功したのが凄く嬉しくて、さっきはしゃぎすぎちゃった。迷惑掛けてゴメンね? 今日は、本当にありがとう』
305 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:52:39.19 ID:0zmLv8prO

P「と言ってくれました」


P「普段のイメージとは違うので驚きはしましたが、本音を聞けたことは嬉しいですね」


あい「(信頼されてるじゃないか)」


P「和久井さんはブライダルモデルの仕事に興味が湧いたらしく、様々な参考資料を持参してくれます」


P「空いた時間に書類整理など手伝ってくれたりするのですが、無理をさせていないか心配ですね」


あい「(……これはどう反応したら良いか分からないな。しかし)」


P「川島は比較的普通です」


P「洗剤や良い香りの柔軟剤。洗濯機の丸洗いなど色々教えてくれます。生活の知恵は非常に助かりますね」
306 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:53:56.06 ID:0zmLv8prO

あい「(しかし……)」


P「三船さんはまだちょっと気にしているようで、お詫びだからとお弁当を作ってきてくれました」


P「他にもリラクゼーション効果のある精油などをくれましたね。使用方法も教えてくれました」


あい「(しかし、幾らなんでも距離が縮まり過ぎじゃないか!? 一体いつの間に……)」


P「どうしました?」


あい「それはこっちの台詞だよ」


あい「君はどんな魔法を使ったんだ。以前とはまるで違うじゃないか」


P「あの日、東郷さんに言ったことを伝えただけです。アイドルに対する自分の気持ちを」
307 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:56:57.57 ID:0zmLv8prO

あい「熱弁したわけだ」


P「熱弁したかは分かりません……ただ、精一杯伝えただけです」


あい「気持ちが伝わったようで何よりだ」


あい「しかし、以前の君なら楓さんや早苗さんの行いに対して注意していたはずだ」


P「ライブ前などは節度を持つようとは言っていますし、常日頃の楽しみを奪うような真似は流石にしませんよ」


あい「……若い子は?」


P「え?」


あい「高校生などの若い子達とは上手く行っているのかい?」
308 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 14:58:55.18 ID:0zmLv8prO

P「渋谷さんには花を貰いました」


P「花は疲労を吸い取ってくれるとか。クールに見えて、気配りの出来る優しい子です」


P「薫から僕のことを聞いたのも影響しているのかもしれませんが、そういった優しさや気遣いは素直に嬉しいです」


あい「すっかり打ち解けたようで何よりだ。聞いている限りでは何の問題もないと思うよ」


P「そうですか?」


あい「……そうだよ」


P「皆さんと今のように接することが出来るのは東郷さんのお陰です。ありがとうございます」ペコリ


あい「いや、礼には及ばないよ」


あい「(はぁ、何をムキになっているんだ私は……でも、私はもっとーーー)」


P「東郷さん?」


あい「………一つ、聞きたいことがあるんだ」
309 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 15:00:11.25 ID:0zmLv8prO

P「何ですか?」


あい「気を悪くしたら済まないが、君は……その、ずっと一人でいるつもりなのか?」


P「………恋愛の話ですか」


あい「あ、ああ」


P「……このままでは駄目だとは思いますが、どうでしょうね。自分でも想像が付きません」


あい「(驚いたな。まさか答えてくれるとは……)」


あい「………今でも、奥さんを?」
310 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 15:01:07.96 ID:0zmLv8prO

P「ええ、妻と娘を愛しています」


P「もうそろそろいいんじゃないかと友人にも言われますが、一度誓い合った女性ですから……」


あい「(やはり、お子さんも亡くしていたのか。だから薫を見た時、あんな顔を……)」


P「……あ、撮影の話がまだでしたね」


あい「そ、そうだったね」


P「スタッフの方々は同じです。撮影場所も今のところは変更はありません」


P「ただ、様々なシチュエーションで撮りたいとのこなのでーーー」
311 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 15:02:13.77 ID:0zmLv8prO

あい「(そこから先は、頭に入らなかった)」


あい「(芽生えた感情を自覚したからだろうか、それとも『愛している』と聞いたからか)」


あい「(ふと、左手薬指の指輪が目に入る)」


あい「(この指輪が外されることはあるのだろうか? 何の為に付けているのだろう?)」


あい「(生涯を妻に捧げるということなのだろうか? それとも別の意味が?)」


あい「(一体どんな女性だったのだろう? その時の彼は今とは違っていたのだろうか?)」


あい「(そんな疑問が私の中を満たしていく、まるで鉛でも詰め込まれたような気分だ)」


あい「(この時の私は一体どんな顔をしていただろう……私には、私が見えなかった)」
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 15:18:37.86 ID:W1pfJzfHO
バーテンさん全カットか
しかしこんな豆腐メンタルでSS書くのはやめたほうがいいと思うけどなぁ…
万が一完結してもまとめで絶対大炎上するだろうし
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 15:35:04.11 ID:pLGpN2XSO
>>312何だかんだ読んでんのな
作者は今頃笑ってるだろうよ
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 15:59:53.75 ID:5GOSlesh0
↑池沼すぎ
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 16:11:34.16 ID:woL3GMI2O
↑真性包茎
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/16(木) 17:15:49.47 ID:bJmPaHo/O
>>312
炎上させる、の間違いだろ?
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 17:41:04.25 ID:eAICKk8kO
書いてくれるだけマシ、普通ならやる気無くしてエタってる
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 17:45:31.67 ID:RJb39QXDO
今思えばしつこい担当ネタも荒らしの一環だったのかもな
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 18:26:23.34 ID:gh1IsG7A0
かwwwわwwwしwwwまwww
Pの心境に何があった
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 18:28:54.17 ID:nrG/uSNDO
たんなるミスだと思うけどわかるわさんが呼び捨てされてて笑った
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 19:50:54.91 ID:bvDhHtdto
>>312
読者様!
322 :名無し :2017/11/16(木) 20:20:13.38 ID:fRnZTHUY0
一体なにが気に入らなかったのやら…バーテンのとこからだって面白かったんに。さぞ普段から面白い読み物ばかり読んでいるんでしょうね?
323 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:16:26.57 ID:6qcMyUP+O

>>>>>

あい「(心に抱えたものはあったけれど、撮影はが始まるとそれどころではなかった)」


あい「(教会での撮影、森や海辺での撮影、どれもこれも非常に大変なものだった)」


あい「(天候に左右されることも多く、待ち時間が数時間後を超えることは当たり前)」


あい「(これまでの人生で、あれだけ長くカメラの前に立ったのはこれが初めてだろう)」


あい「(私がウエディングドレスに着慣れた頃、撮影は遂に佳境に入った)」


あい「(相変わらず天候に左右されることはあったが、撮影自体はスムーズに進んだ)」
324 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:18:16.36 ID:6qcMyUP+O

あい「(そして今日、撮影は終了した)」


あい「(カメラマンは勿論のこと、多くのスタッフの方々が支えてくれたお陰だ)」


あい「(何より大きかったのが薫の存在だろう。薫がいなければどうなっていたか分からない)」


あい「(撮影が終わった達成感と撮影が終わった寂しさ。嬉しくもあり、悲しくもある)」


あい「(膝の上で寝息を立てる薫と、運転する彼の後ろ姿……)」


あい「(二人を交互に眺めながら撮影の終わりを実感していると、彼が口を開いた)」


あい「(事務所に到着したら話したいことがある。彼はそう言った)」


あい「(彼がこんなことを言うのは実に珍しい。一体何の話だろうか? 僅かに鼓動が早くなるのを感じる)」
325 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:22:58.33 ID:6qcMyUP+O

あい「(何かを期待している自分がいる)」


あい「(他にも仕事があるにも拘わらず、彼が撮影に顔を出さない日はなかった)」


あい「(待ち時間は、よく三人で話した。真ん中に薫がいて、薫を挟んで彼と私が座る……)」


あい「(三人で過ごす時間は短かったが、それは私にとって、とても幸せなものだった)」


あい「(彼は日に日に笑うようになった。彼を慕うアイドルは日増しに多くなった)」


あい「(その姿は父のようで、友のようでもあった)」


あい「(飲みに誘われて苦笑する彼と、ケラケラと笑う早苗さん)」


あい「(慣れない駄洒落を言って赤面し、楓さんにフォローされる彼の姿……)」


あい「(以前なら考えられない和やかで賑やかな光景が、今では当たり前となった)」
326 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:24:59.95 ID:6qcMyUP+O

あい「(そんなことを考えていると車が止まった)」


あい「(事務所に着いたのかと思ったが、どうやら信号待ちのようだ)」


あい「(彼はちらりと振り向き、私と寝息を立てる薫を見て微笑んだ。顔が熱くなるのが分かる)」


あい「(彼はすぐに向き直り、再び車を走らせる。彼の表情は窺い知れない……)」


あい「(彼が頬を染めたところなど見たことはないが、そうであったらどれだけ嬉しいだろう)」


あい「(こんな時間がいつまでも続けばいいのにと、そう願わずにはいられなかった)」


あい「(……相変わらず、鼓動は早い)」


あい「(しかし、事務所で彼が口にしたのは私が期待していたようなものではなかった)」


あい「プロデューサーを、外れる?」
327 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:44:33.59 ID:6qcMyUP+O

あい「どういうことだ?」


あい「まるで意味が分からない。冗談のつもりなら質が悪いよ?」


P「冗談ではありません」


P「僕はアイドルのプロデューサーから外され、別部署へと移動することになりました」


あい「……そんなことは聞いてない」


P「申し訳ありません」


あい「謝罪は要らない。何故だ? 何故言ってくれなかった」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 21:45:13.94 ID:aVGnZXUbO
なんだかクッサい擁護が沸いてるなぁ……あぁ(察し)
329 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:49:43.39 ID:6qcMyUP+O

P「撮影に影響が出ると判断した為です」


あい「ちひろさんは? ちひろさんは知っていたのか?」


ちひろ「……はい」


あい「他の皆は? 薫には言ったのか?」


P「大人の方々や中高校生などには伝えてあります。小さな子には、まだです」


あい「一体何があったんだ?」


ちひろ「………これです」


あい「……プロデューサーの脅迫、自社アイドルの起用を巡って対立、裏の顔、小児性愛疑惑」


あい「っ、誰が流したかは察しは付く」


あい「だが、こんな下らない記事を誰が信じると言うんだ? 全部デタラメじゃないか」
330 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 21:58:42.81 ID:6qcMyUP+O

P「撮影に影響が出ると判断した為です」


あい「ちひろさんは? ちひろさんは知っていたのか?」


ちひろ「……はい」


あい「他の皆は? 薫には言ったのか?」


P「大人の方々や中高校生などには伝えてあります。小さな子にはまだ伝えていません」


あい「一体何があったんだ?」


ちひろ「………これです」


あい「……プロデューサーの脅迫、自社アイドルの起用を巡って対立、裏の顔、小児性愛疑惑」


あい「っ、誰が流したかは察しは付く」


あい「だが、こんな下らない記事を誰が信じると言うんだ? 全部デタラメじゃないか」


P「こんな記事が出たこと自体が問題なんです」


P「このまま悪評が広まれば、いずれは仕事にも影響が出て来るでしょう」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 22:40:45.12 ID:lOL6yO41O
良い歳したオッサンが事務所に報告、連絡、相談もしないとかなぁ……
332 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 22:44:11.37 ID:6qcMyUP+O

あい「訴えでも起こせばーー」


P「事務所名はなし、某プロデューサー」


P「妻子を亡くした男の末路や何だと書かれていますが、僕の名前はない」


あい「明らかに君のことだろう!」


あい「アイドルに妻を重ねただとか、こんな醜悪な記事を野放しにするのか!?」


P「…………」


ちひろ「あいさん、落ち着いて……」
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 22:44:25.84 ID:FSMOuQioO
胸糞展開
334 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 22:45:47.32 ID:6qcMyUP+O

あい「落ち着けるわけがないだろう!」


あい「こんなこと、こんな記事、あまりに酷すぎるじゃないか……」


P「皆さん軌道に乗っています。イメージダウンやアイドルの仕事に影響が出る前にーー」


あい「君を切って事態の収束か」


P「………」


あい「……本当に、どうにも出来ないのか?」


P「もう、決定したことなので……」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 23:02:50.74 ID:z7YYVoFso
どうせご都合主義いいだしたお客様の自演だろ
336 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 23:11:39.57 ID:6qcMyUP+O

あい「…………」


P「申し訳ありません」


あい「……薫には何と伝えるつもりなんだ。あんなに君を慕っているんだよ?」


P「暫くは別の仕事をすることになる」


P「そう伝えるつもりです。ありのままを話すわけにはいかないですから」


あい「……別部署と言ったね。会おうと思えば会えるのかい?」


P「まだ先の話ですが、会うことは出来ないと思います。妙な噂が立つのは避けたいでしょうから」


あい「……フッ、フフッ、何だこれは? これが現実か? こんなものに、容易く壊されるのか」


あい「人の悪意とは本当にどうしようもないな。為す術もなく、君を失うわけだ」
337 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 23:35:40.88 ID:6qcMyUP+O

P「…………」


あい「…………」ポロポロ


ちひろ「あいさん……」


あい「……受け取ってくれ。こんな形で渡すつもりではなかったが……」


P「……これは」


あい「フフッ、よく撮れているだろう? 君には内緒で撮って貰ったんだ。喜んで欲しくてね」


ちひろ「(そこに写っていたのは満面の笑みを浮かべる薫ちゃん)」


ちひろ「(そして、ウエディングドレスを着たあいさんと、微笑むプロデューサーさんの姿でした)」
338 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/16(木) 23:41:24.15 ID:6qcMyUP+O
また明日書きます。ありがとうございました。
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 23:45:38.33 ID:0kGmaiUwo
合間合間に茶々入れてる奴はどういう神経してるんだ
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 23:46:00.43 ID:nrG/uSNDO
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/16(木) 23:46:30.84 ID:D+nPTPLG0
かまってちゃんだよ
生暖かい目でスルーしてあげるのが優しさ
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 00:05:44.92 ID:2QZm0ifeO
社会不適格Pか
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 00:10:17.60 ID:23SULeu10
乙気にせず続けてくれ
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 00:11:25.97 ID:aXrKHhWA0
乙乙

アイドルからの信頼を着実に得ているのに
首脳陣からはトバすも已む無し程度の評価しか得てないのか
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/17(金) 00:11:33.68 ID:6aOpmRfZO

担当懲らしめてスカッとは終わらんか…
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 00:23:48.92 ID:HJlltfs3O
担当ネタ言ってた奴は喜んでるだろうな
あのまま叩き潰す展開でも良かったのに
347 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 02:29:51.01 ID:m1W7K/PZO

翌日 事務所


凛「見た?」


加蓮「あー、うん。見たよ」


奈緒「……あの記事、酷かったな」


凛「奥さんと子供のことまで書いてた。書いた人、どんな神経してるんだろうね」


加蓮「……人じゃないでしょ、あんな記事書く奴」


奈緒「………プロデューサーって、まだ二十代だよな?」


凛「うん。確か、早苗さんと同い年だったかな」
348 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 02:32:03.64 ID:m1W7K/PZO

加蓮「奈緒、それがどうしたの?」


奈緒「いや、そうなるとさ、奥さんが亡くなったのって二十代前半とかになるだろ?」


奈緒「二十歳なんてすぐだし、好きな人が死んじゃうって想像したら、なんか……」


凛「……そうだね。言わんとしてることは分かるよ」


加蓮「奥さん、体弱かったらしいね」


加蓮「自分じゃなくて、相手が『そうなる』のは考えたことないな……」


凛「何にも出来ないのかな」


加蓮「出来たらやってる。人の死をネタにするとかふざけてるでしょ」
349 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 02:41:36.34 ID:m1W7K/PZO

ガチャ

薫「おはようごさいまー!!」


凛・奈緒・加蓮「おはよう、薫」


薫「せんせぇは?」


凛「すぐに来ると思う。一緒に待とうか」


薫「うんっ!」


奈緒「(プロデューサー、言うのかな……言わなきゃ、ダメなんだろうな……)」

ーーー
ーー


薫「しゅっちょう?」


P「そう、出張。別の場所でお仕事をするんだ」
350 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 02:42:42.55 ID:m1W7K/PZO

薫「いつかえってくるの?」


P「それはまだ分からないんだ。だから、それまでは少しお別れしないといけない」


P「その間は違う人が僕のお仕事をするから、今まで通り頑張ーー」


薫「やだ!」


P「薫……」


薫「せんせぇは、ずっといっしょって言ったよ? やくそくしたよ?」


P「……ごめん。約束、破っちゃったな」


薫「……せんせぇ、しゅっちょうって、ぜったい行かなきゃダメなの?」


P「どうしても行かなきゃならないんだ。これも、お仕事だから……」
351 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 02:48:05.95 ID:m1W7K/PZO

薫「かおるがいい子にしてたら、早くかえってくる?」


P「っ、ああ、そうだね。薫が良い子にしてたら、きっと早く帰って来られるよ」


薫「そっかー。じゃあ、まってる!」


P「………ありがとう、薫」


ナデナデ


薫「かおる、がんばるから」


P「うん」


奈緒「………」


凛「………あいさん、大丈夫かな」


加蓮「…………私達だってキツいんだ。きっと、私達以上にキツいはずだよ」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 07:43:46.91 ID:TrUtNVkko
あれっ
これまだ続いてたの・・・書くのやめますって言ってたから終わっちゃったのかと思ってた
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 08:17:44.84 ID:If5ZYwYAO
続いて良かったな
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 12:21:13.94 ID:1ol2vE5FO
ムキになって「もう書くのやめる!」とか言っておきながらダラダラ続けてるからなぁ……w
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 13:13:45.23 ID:UNE3/rLCO
ムキになって粘着してるの健気すぎて泣ける…
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 13:45:35.66 ID:UPnxG7KgO
この単芝君は仕事も自動車免許ももたず親の金で買われたモニターでこの掲示板ながめていそうだな
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/11/17(金) 15:17:14.03 ID:5tUeuzMmO
あれだな。最近お宅訪問された彼か
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 19:10:31.92 ID:rMtKoeVlo
音声データ握られてるのに記事書いたのは違和感
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 20:54:23.82 ID:bERWirS5O
その音声データで脅迫されたとか書かせたんじゃないの
大体Pの実名も何も書かれてないわけだし、音声データでどうこう出来るとは思えない
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 21:10:52.90 ID:zOFx1O4LO
>>355〜357
何言ってるのか意味不明だから書き込むなら最低限人間様に理解できる言語でよろしく。
チンパンがネット環境与えられてはしゃいじゃってるのかな?
361 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 21:49:51.89 ID:butB+W26O

P「ところで、薫」


薫「?」


P「何で事務所に来たんだい? 今日はお休みだったはずだろう?」


薫「あいお姉ちゃんが来てくれたの」


薫「かおるのことがしんぱいだから、ようすを見に来たんだよ。って言ってた!」


P「それで?」


薫「えーっと、さつえいのお話ししてたら、せんせぇに会いに行こーって」
362 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 21:50:58.47 ID:butB+W26O

P「……あいお姉ちゃんは?」


薫「なんか、先にお話ししたいことがあるから上の人? に会い行くってーーー」


凛・奈緒・加蓮「!?」


P「渋谷さん」


凛「分かってる。早く行ってあげて」


P「薫、凛お姉ちゃん達と此処で待っててくれ。ちょっとあいお姉ちゃんを捜してくるから」


薫「う、うん」
363 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 21:52:25.80 ID:butB+W26O

P「(早く行かなければ……)」


ガチャ ドンッ


ちひろ「きゃっ、ちょっとプロデューサーさん、どうしたんでーーー」


P「も、申し訳ありません。急いでますので」


ちひろ「ちょっとどこに……って行っちゃった。どうしたのかしら?」


奈緒「ちひろさん」


ちひろ「あ、奈緒ちゃん。凛ちゃんと加蓮も来てたんですね。今日は朝からダンスレッスンでしたっけ」


奈緒「そ、そんなことは良いんだ。それより、あいさんが……」コソコソ


ちひろ「えっ!?」
364 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 21:54:16.65 ID:butB+W26O

薫「……せんせぇ、どうしたんだろう?」


凛「えっと……」


加蓮「プロデューサー、あいさんが迷子になったと思ったんじゃない?」


薫「まいご? あいお姉ちゃんが?」


加蓮「まぁ、あいさんに限ってそんなことはないだろうけどね」


加蓮「プロデューサーってかなり心配性だから、きっと早とちりしちゃったんだよ。びっくりしたね?」


薫「う、うん。かおるが悪いことしちゃったのかと思った。せんせぇは、おこってない?」


加蓮「大丈夫大丈夫。怒ってなんかないよ。プロデューサーは薫のことが大好きだから」ニコッ


薫「えへへ、よかったぁ」


凛「………加蓮、ありがと。助かったよ」


加蓮「ううん。それより、あいさんだよ。上の人って、流石にマズいんじゃないかな……」
365 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 21:56:46.91 ID:butB+W26O

>>>>>

P「東郷さん、待って下さい!」


あい「……おや、もう見付かってしまったか。もう少し時間が掛かるかと思ったんだけどね」


P「薫をこんなことに利用するなんて貴方らしくもない。東郷さん、しっかりして下さい」


あい「意識は明瞭だよ。しっかりしている。これは薫も望んでいることなんだ」


P「それは貴方の考えです。薫は何も知らないんだ。さあ、戻りましょう」


あい「断る」


ザワザワ


P「………周りの方が困惑しています。話は聞きますから来て下さい」
366 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 21:58:47.52 ID:butB+W26O

あい「………」スタスタ


ガシッ


P「聞いて下さい」


あい「生憎だが、私が話したいのは君ではない。君を外すことを決めた者だ」


P「……そんなことはさせられない」グイッ


あい「フフッ、随分と乱暴だね。君らしくもない」


P「それは貴方もです」

ーーー
ーー



P「(戻って話すわけにはいかない。この辺でいいだろう)」
367 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 22:03:40.56 ID:butB+W26O

あい「そろそろ離してくれないか」


P「分かりました。何故あんな行動を……」


あい「撤回させる為に決まっているだろう」


あい「君には私達を此処まで導いた実績があるんだ。あんな処遇は受け入れられるわけがない」


あい「各人のプロデュースは勿論、ユニット結成、これまでのライブは成功を納めている」


あい「早苗さんのライブはつい先日のことだ。楓さんのロケ番組、瑞樹さんのラジオや美優さんのグラビアだってーーー」


P「東郷さん!」


ガシッ


あい「……痛いよ。離してくれ」


P「離しません」


P「そんなことをしても何も変わらない。貴方だって分かっているはずだ」
368 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 22:07:01.86 ID:butB+W26O

P「冷静になって下さい。いつもの貴方にーー」


あい「私の何が分かる!」


P「………」


あい「私が君をどんなに思っているか分かるか? どれだけ悩んで、どれだけ泣いたと思っているんだ」


あい「君を失うことが私にとってどれだけ大きな意味を持つのか、君に…分かるのか……」ポロポロ


P「……分かっています」


あい「…………そうか、話が早くて助かる」


あい「私は君が好きだ。仕事上などではなく、異性として君を好いている」
369 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 22:08:54.21 ID:butB+W26O

P「答えは分かっているはずです」


あい「ああ、分かっているとも。痛いくらいに分かっているよ」


あい「ずっと仕事上の関係でいられたらどれだけ良かったか。だが、こうなってしまってはもう遅い」


P「……そんなことはありません。まだ、やり直せます」


あい「やり直すだって? 君がいないのにどうやってやり直す?」


P「僕との関係ではありません。アイドルとしてです」


あい「…………アイドル、か」
370 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 22:11:24.43 ID:butB+W26O

あい「君は私をどう思っているんだい? 私を、東郷あいを」


P「それはーー」


あい「答えてくれ」


P「…………」


あい「君の声を聞かせて欲しい。プロデューサーとしてではなく、君自身の声を……」


P「貴方は僕にとって」


あい「………」


P「誰よりも近くにいて欲しかった……アイドルでした」
371 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 22:50:37.97 ID:butB+W26O

あい「……そうか」


P「…………」


あい「意地の悪い質問になるけれど、もし結婚していなかったら私とーーー」


P「僕は、幸せです」


あい「えっ?」


P「貴方のようなアイドルと出会えてプロデュース出来たことは、とても幸せでした」


P「出来ることなら、いつまでも見ていたかった。殻を破って変わっていく貴方を」


あい「私もだよ」


あい「変わっていく君を見ていたかった。皆と笑顔でいる君を、私を変えてくれた君を見ていたかった」
372 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 22:53:17.40 ID:butB+W26O

P「…………」


あい「……せめて」


P「?」


あい「せめて、君がプロデューサーでいる間は、傍にいさせてくれないか」


あい「誰よりも近くにいて欲しかったアイドルとして、君の傍にいたいんだ。最後まで」


P「………ありがとうございます」


あい「礼を言うのは私の方だよ。取り乱してしまって申し訳なかった」


P「いいんです。その、気持ちは嬉しかったですから……」


あい「フフッ、そうか。君の照れた顔が見られて嬉しいよ」
373 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 23:02:03.77 ID:butB+W26O

あい「…………戻ろうか」


P「……そうですね。戻りましょう」


あい「皆は? 納得しているのかい?」


P「それは、これからだと思います。あの記事は見ないようにとは言っておきましたが……」


あい「……私のような行動に出る子もいるかもしれないよ?」


P「そうならないように最大限努力します」


P「皆さんはまだまだ先に行ける。もっと大きな存在に、素晴らしいアイドルになれる」


P「ですから、此処で止まってもらっては困るんです」


あい「(大きな存在……)」


あい「………プロデューサー」


P「はい?」


あい「私は最後まで全力で頑張るよ。だから、見ていてくれ」
374 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 23:35:08.15 ID:butB+W26O

>>>>>

P「…………」


ちひろ「大変でしたね。大丈夫ですか?」


P「はい、僕なら大丈夫です」


ちひろ「……あの、プロデューサーさん」


P「何ですか?」


ちひろ「あの記事、なんとか出来ないですかね」


P「難しいでしょうね。いっそ写真や実名でも書いてくれれば良かったと思っています」


P「そうなれば、事実無根だとして何かしらの行動を取れたかもしれない」
375 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 23:37:36.56 ID:butB+W26O

ちひろ「……その、何で使わなかったんですか?」


P「録音音声ですか?」


ちひろ「はい。そうすれば、こんな記事を書かれなくて済んだかも……」


P「そうですね。でも、使っていたら企画そのものが潰れていたかもしれない」


P「何より、事務所と出版社が揉めるようなことにあれば、撮影再開どころか特集などあり得なかったでしょう」


ちひろ「………今更使っても、プロデューサーさんの記事は消えないですもんね」
376 : ◆pWHio6YhuLV4 [saga]:2017/11/17(金) 23:44:19.67 ID:butB+W26O

P「多分、使えないと思います」


ちひろ「?」


P「……使っていたら、担当変更では済まなかったでしょう」


P「法律にはあまり詳しくありませんが、侮辱や名誉毀損などになるんじゃないですかね」


P「事務所としても、所属アイドルを侮辱されたとなれば黙っていないでしょう」


P「そうなれば、彼はおそらく職を失っていた」


P「……それに、彼は妻帯者でした。子供だっているかもしれない……」


ちひろ「…………」


P「まあ、今更何を言っても変わりませんよ。仕返ししても何も返っては来ませんから」


ちひろ「そう、ですよね………」


P「まだ先の話です。とにかく、今やれることを一生懸命やるだけです」


P「その日まで、改めて宜しくお願いします。千川さん」


ちひろ「勿論です。頑張りましょうね」
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/17(金) 23:50:35.92 ID:FghkQx+Xo
>>360
>>356は小学生でも分かる漢字しかないぞ小学生以下かニートさん
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 00:37:16.07 ID:pUv9Mz1J0
↑いい加減にしたら?自分の書き込みを声に出して親の前で読んでみろよ
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/11/18(土) 00:42:42.36 ID:KSmgPbKjO
>>377「まともな知能があるとは思えない言葉を吐くなよ」って嫌味だろ?マジレスすんなよ。親の教育と学歴が知れるぞ
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