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シャーク・アイランド 〜サメ映画のパターン〜
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48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/17(金) 20:38:59.33 ID:/KYgqtEr0
*
ミシェル「あのオヤジどっかで見たことあると思ったら、この海に工場の建設計画立ててるオッサンじゃん」
マット「有名なのか?」
ミシェル「この前地元の番組で、市長と握手してテレビに映ってたからね」
ブラッドリー「ホームレスかと思ったぜ」
マット「ブラッドリー」
ブラッドリー「すいませーん」
フランク「そういえば船から色々引き連れて歩いてるところを見たよ、あの人だったのか」
ブラッドリー「あんなオッサンが工場建てれちまうなら、俺ならホワイトハウスが建っちまうね」
ミシェル「せいぜい犬の小屋でしょ、ねぇげア」
ゲア「...」
ミシェル「ゲアもそうだって」
マット「今喋ったのか?」
ミシェル「顔がそう言ってた」
署長「この島もどんどん発展していくねぇ、前は田舎の一部を切り離したかのような島だったのに」
ミシェル「建設計画が通ったら、しばらくは騒音のクレームが増えそうだね」
ブラッドリー「へへ、あとは公然猥褻とか」
ミシェル「アハハ、言えてる」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 16:34:49.41 ID:nPqP3Et60
*
署長「すまないマット、突然だが、海の見張りを頼みたい」
マット「ええ、昨日の件ですか?」
署長「そうだ、少し過剰すぎる心配かもしれないが...もしかしたらということもある。この島のライフガードが元々人手不足だということもあるんだがね、頼めるか?」
マット「分かりました」
署長「すまないね、来た早々だというのに」
マット「そろそろ仕事に飢えていたところです」
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 16:39:30.16 ID:nPqP3Et60
――AM9:00 アイル島 浜辺
マット「...」
マット(この海に...あの傷を負わせてしまうようなサメがいるとは到底思えない...)
スタスタスタ...
ブラッドリー「サメだ!」
マット「うわっ!?」
ブラッドリー「ハッハー、相変わらず固くなってんなぁ」
マット「ブラッドリー、何をやってるんだ」
ブラッドリー「んー、巡回中ってところかな」
マット「サボってるんだろ」
ブラッドリー「バレた?」
マット「全く...」
ブラッドリー「まぁ気にすんな、それよりもあんた、いつもそんなんなのか?」
マット「そんなんとは?」
ブラッドリー「その堅物のノリ」
マット「ノリでやってるわけじゃない」
ブラッドリー「ほら、そういうとこさ」
マット「そこまで堅くは――」
?「キャーーーー!!!」
マット「!?」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 16:40:23.62 ID:nPqP3Et60
男「『ジョーズ』様のお出ましだァァ!!」ジャバジャバ
女「キャー!」ジャバジャバ
女2「襲われるー!」ジャバジャバ
マット「...ふぅ」
ブラッドリー「ほら見ろ」
マット「...確かに、身に力を入れすぎているかもしれない」
ブラッドリー「あんたもっと、身を崩すってことも覚えた方がいい」
マット「身を崩す?」
ブラッドリー「そうだ、いわゆるリラックスってやつ」
マット「リラックス...」
ブラッドリー「たまにはふざけたりバカやるのも面白いもんだぜ? あんたそういうことした事ない口だろ」
マット「なぜそれを?」
ブラッドリー「誰でもわかるぜそんな事。なんなら俺がリラックスの仕方をだな――」
プルルルルルル♪プルルルルルル♪
ブラッドリー「ん...ヤベ、署長からだ」
マット「言わんこっちゃない」
ブラッドリー「また後でなマットー!」タッタッタッ...
マット「気楽なやつだ...」
スタスタスタ...
クリストファー「やぁ」
マット「ん...ああ、博士、どうも」
シャーニー「おはよう」
マット「おはようシャーニー、昨日はありがとう」
シャーニー「こちらこそ」
クリストファー「海の見張りかね」
マット「ええ、多分聞いてるとは思いますが...」
クリストファー「ああ、サメの被害が出たんだってね」
マット「...前にもこのような事が?」
クリストファー「そうだ、あれは2年前だったかな...漁業を営んでいた男がやられてね、今回出たものと同じような傷だった」
マット「そうだったんですか...」
クリストファー「釣るものが魚に食われるとは、なんとも皮肉なものだよ」
シャーニー「この研究所付近でサメの被害が起こってしまったのは、すごく残念だわ」
マット「そうだな...あのような遺体は、二度と目にしたくない」
ザワザワザワ...
マット「...」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 16:45:03.91 ID:nPqP3Et60
――PM8:00 ヨット キャビン内
オヤジ「んで、全裸で檻に放られたってわけよ」
HAHAHA!!!
年配男1「馬鹿かお前」
年配男2「前科にならんだろうな? これから工場を建てるって男が」
オヤジ「おうよ、警官共に媚売りゃ一発よ」
年配男1「出てきた時は泣いてたんだぜこいつ」
オヤジ「余計なこと言うんじゃねぇ」
年配男2「缶ビールなんか飲んでるから泣き虫になるんだよ」
オヤジ「バカ、缶ビールはどこで飲んだってうまいんだよ」グビグビ
年配男1「このアル中め」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 16:47:54.89 ID:nPqP3Et60
オヤジ「ちょっと外出てくるぜシラフども」スタスタ...
年配男1「どこへでも行ってこい」
年配男2「早速酔っ払ってんなぁ」
年配男1「いつもの事だろ」
――ヨット デッキ上
オヤジ「ん...ん...かーっ!夜に飲むビールはたまらんねぇ」ブンッ
カーン!
缶ビール「」コロコロ...
オヤジ「おっと...尿意が」ヌギヌギ
サメ「...」ズゥゥン...
オヤジ「ふぅ...海に飛ばす開放感、これもまた粋ってもんよ」チョロロロ...
缶ビール「」コロコロ...
オヤジ「...あー、スッキリした――」スタ
缶ビール「」バキッ
ズルッ
オヤジ「うわっ!?」ブンッ
ドスン!
ズルズル...
バシャーン!
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 16:50:13.96 ID:nPqP3Et60
オヤジ「――ぷはぁっ!! や、ヤバイ落ちちまった!」
オヤジ「おーい、助けてくれー!」
サメ「...」ズゥゥン...
*
「助けてくれー!」
年配男1「なんだ!?」
年配男2「いってみよう!」
タッタッタッ...
*
年配男1「お前そんなとこで何してる!?」
オヤジ「いや、足を滑らせちまって、とりあえず早く引き上げてくれ」
年配男1「全く...飲みすぎだお前...浮き輪投げるから、それに掴まれ!」ブンッ
ガシッ
オヤジ「はぁ...はぁ...!」バシャバシャ
オヤジ「掴んだぞー!」
年配男1「よし、手に力入れろよ、せーの!」
サメ「オ"オ"オ"オ"オオオオオオン!!!」バシャーン
グシャアッ
オヤジ「ぐあああああああああああ!!!」
年配男1「うわあああああああああ!!?」
バシャーーーーン!!!
シーーーーーン...
年配男1「あ...あ...」
年配男2「な...なんだよ...何が起こったってんだ!」
シーーーーーン...
オヤジの上半身「」プカァ
年配男1・2「「うわあああああああああ!!!」」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 17:09:19.01 ID:nPqP3Et60
――AM7:00 ボート上
マット「結局起きてしまったのか...」
ミシェル「しかもお次は建築計画立ててた酔っぱらいねぇ」
ブラッドリー「正に"飲まれちまった"ってわけか」
署長「この事故で、計画も先延ばしにされたらしい」
ミシェル「うちとしては、クレームの心配もなくなったね」
フランク「これからどうなるんだろう...この海は」
ゲア「...」
*
シャーニー「...やはり傷口から見ても、サメの歯の形状に似た痕跡が見られるわ、大きさから見てもおそらく同じサメね」
マット「残念だ...しかも昨日顔を見たばかりの人間がまた...」
シャーニー「お父さん、やっぱり中止にするべきよ」
署長「そうだな...市長に掛け合ってみよう」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 17:14:57.01 ID:nPqP3Et60
――PM8:00 アイル島 事務所
市長「ダメだ」
マット「なぜです?」
シャーニー「サメの被害が出てるのよ?」
市長「いいか、犠牲が出たのは分かる。だがそれですぐに中止というのはできない。どれ程の客がこの日を待っていたと思うんだ」
マット「次の被害が出るかもしれないんです、それに、二年前にも同じ事故があったのはご存知でしょう?」
市長「じゃあその事故が起きなかったらどうする? 私たちが出るかもわからない被害を恐れて騒ぎ立ててイベントを中止したところで、反感を買うのは私たちだぞ?」
マット「そんなことを言ってる場合じゃないでしょう! これ以上被害を出さない為に対策を取るのは当たり前だ!」
市長「いいか若いの、何度もいうが中止はしない。それにこのイベントにどれだけ金をかけたと思ってる? 出るかもわからない被害に恐れて中止など、私の中で有り得ないのだよ。愚行そのものだ」
シャーニー「呆れた...」
マット「あんたが今言っている行為が、"見殺し"になるかもしれないんだぞ!」
市長「どれだけ言おうと無駄だ、私は止められない」
署長「市長...私と君の仲じゃないか、私とその部下の言うことを聞いてやってくれまいか?」
市長「ロイ、君の言いたいことも分かる、だがな、このイベントだけは中止するわけにはいかないのだよ」
マット「人の命と評価...あなたにとってどっちが大事か考えてくれ」
市長「...」
市長「...ダメだ」
マット「アンタ正気か――」
署長「落ち着けマット、これ以上言ってもムダだ」
マット「くっ...」
シャーニー「お父さんの言う通りよ、行きましょう、怒る気も失せたわ」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 17:23:55.44 ID:nPqP3Et60
*
シャーニー「[
ピーーー
]! 何なのあの人!? 犠牲が出てるのに結局自分の立場が大事ってわけ!? なんて[
ピーーー
]な[
ピーーー
]なの!? [
ピーーー
]! [
ピーーー
]!」
マット「おいシャーニー落ち着け、らしくない」
シャーニー「ふぅ...ふぅ...」
シャーニー「...ご、ごめんなさい、あまりに怒れてしまって」
マット「ハハ、君は意外とそういう部分もあるんだな」
シャーニー「ちょっとはしたなかったわね」
マット「いや、最高にスッキリしたよ」
マット「...しかし、やはりイベント企画は続行するしかないのか...」
署長「私も残念だが、このままイベントをやるしかなさそうだ...マット、明日から始まるイベントの見張りも、頼めるか?」
マット「ええ、自分から頼もうと思っていたところですから」
署長「すまないね...」
マット「これ以上、被害を出したくないですからね」
シャーニー「あなたも見張りをするからには気をつけてね」
マット「ああ、ありがとうシャーニー」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/19(日) 17:35:39.86 ID:nPqP3Et60
一旦終わります
シャークネード5のdvdの発売が楽しみ
最近ちゃんと海を泳ぐ()サメ映画も多く作られてて嬉しい限りです
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/19(日) 17:43:35.93 ID:ID9Fjr9To
乙
イベントやるならやるで島中にサメの警告くらいすればいいのに
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/23(木) 16:25:06.96 ID:i4VdpxbLo
イベントをうみっぺりじゃなくて市庁舎前で行えばいいのでは?
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/23(木) 18:27:22.29 ID:HOAqOucKo
おめぇ、相手はサメだぞ?
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/01/13(土) 02:41:36.96 ID:AxJZMLCqo
もう来んの?
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