ウェイバー「なんだよこいつ…」ガッシュ「ウヌ?」

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350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:35:57.00 ID:FfSs2m3k0
舞弥『やめ…て…』

切嗣『…ッ!』ビクッ

切嗣は迷いから引き金を引けなかった。そして舞弥は迷いもなく、切嗣を持っていた銃で強打する。

切嗣『ぐっ…』

ゾフィス『ハハハハハッ!人の心があるからこそ、人一人殺せない!面白い!最高の見世物だ!』

切嗣『貴様ァ!!』

ゾフィス『…なんです?文句があるなら、その女を撃ち殺してしまえばいいではないですか。まさか出来ないとは言わないでしょう…フフ…』

切嗣『…』カチャ

舞弥『…切…嗣』

ゾフィス『さあ…さあ!』

切嗣『…うわあああああ!!』

ーーーーーーーーーーーー
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 16:48:33.67 ID:FfSs2m3k0
ハサンs『…』ドサッ

『カ……』

雁夜『…倒しやがった…何十体もいたアサシンを…一瞬で…』

アサシン『…はぁ…はぁ…』

雁夜『! まだ残っていたのか!けど…』

『ググァ……』

アサシン『…!』ゾクッ

アサシン『…撤退だ。この事は、必ず綺礼様に伝えねばなるまい』ダッ

『…ガ!』

アサシンを始末するために後を追おうとするが、そこでゾフィスから指令が来た。

ゾフィス(そこまでです。早く来なさい)

アサシン『……』
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 16:54:13.63 ID:JFowK6px0
ゼオンに勝つの無理だろ
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:01:01.31 ID:FfSs2m3k0
衛宮切嗣は、殺すという選択を選んだ。放心状態より意識が戻ると、切嗣の目には、血だらけの相棒が転がっていた。

切嗣『……』ポトッ

ゾフィス『…おや、どうしました?』

切嗣『…う…ああ…』ポロ

ゾフィス『もしや…泣いているのですか?…貴方、思っていたよりつまらなくない人かもしれませんね』

ゾフィス『どうです?私の下僕になれば、貴方の願いを聞き入れても…』

切嗣『あ…あああ…』ガバッ

舞弥『……』

ゾフィス『…チッ』

ゾフィス『ナァ、衛宮切嗣。これだけは忘れるなよ』

ゾフィス『そいつを殺したのはお前だ。私でも、あのキャスターでもない。お前が、そいつを殺したんだよォ!!ハハハハハハ!』

切嗣『!!』

ゾフィス『では挨拶も済ませたことですし…サヨウナラ』

切嗣『違う…キャスターが殺した…でも、最後は…』

『やめて…』

切嗣『僕が…殺した…殺したんだ…!うわああああああ!!!』


ゾフィス『フッ…人間とは…脆いものですね』
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:02:00.88 ID:FfSs2m3k0
ここまで
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/20(土) 17:06:24.35 ID:FfSs2m3k0
あれ?おかしいな、だんだん虚淵モドキみたいな感じに…
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 18:47:14.94 ID:i6RhoWS+o
ハードやね
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 20:01:14.89 ID:JFowK6px0
最終回後のガッシュだから本来の強さを取り戻せばワンチャン勝ち目がある
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 15:25:37.64 ID:s/XoQn6gO
少年はゾフィスの命令に従い、アサシンを無視して一直線にある場所に向かっていった。

『…ゥゥ…』ピョン
 
雁夜『…こいつ、どこ向かってるんだ?』

バーサーカー『…r……』

ゾフィス《そろそろですね…》

『…』

雁夜(にしてもなんで俺達を殺さないんだ…?俺はともかく、せめてサーヴァントだけでも倒すべきだ。いや、死にたくはないけども)

『…ガウ!』ビュン

雁夜『うおっ!…この身体でそのスピードアップは…ぐほっ!』

ゾフィス《そうです…ここですよ…》
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 16:10:48.90 ID:s/XoQn6gO
叫び、涙も枯れ、目も虚ろになっていた切嗣を、ゾフィスは手を下さずじっと見つめていた。

切嗣『…僕を殺さないのか』

ゾフィス『ええ…止めにしましょう。丁度いいので、これからショーの第二幕を始めることにしました』

切嗣『! まだ何かするつもりか!下衆が!』

ゾフィス『フフ…まあ楽しみにしていてください』

『アアアアアアア!!!』

切嗣『…!?なんだこの音は…』

ゾフィス『おや、到着したようですね。…では、また後ほど』フワァ

切嗣『待て!』

ゾフィス『貴方こそ、そこで待っていてくれればいいんですよ』

ゾフィスは切嗣を置いて、その音がする方に飛んでいった。

切嗣『…』
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/21(日) 16:28:31.06 ID:s/XoQn6gO
『…ゥゥ…』

ゾフィス『ほう…ちゃんと働けるようだ。ご苦労』

雁夜『おい!なんなんだお前は!…ぐほっ!』

ゾフィス『…どうやら、本当にゾウケンから知らされていないようですね』

雁夜『臓硯だと?』

ゾフィス『まあいいでしょう。やはり貴方は、計画の駒にすらなれないクズだということか』

雁夜『計画…?』

ゾフィス『ええ。貴方は、私のマスターになるんですよ』

雁夜『え?』

ゾフィス『そう…貴方は…私の…』キィン

雁夜にゾフィスが得意とする暗示をかける。心が弱い雁夜は、抵抗すらできなかった。

雁夜『俺は…お前の…』

雁夜『…』

ゾフィス『フ…そして…こいつも…』

バーサーカー『A…r…』
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:26:07.19 ID:aDBTV6/+0
アサシン(…ここか)

アサシンはマスターへの報告用とは別で、念のために一人だけを追跡に向かわせていた。

アサシン(あれは…?)

ゾフィス『ーーーー』

アサシン(また素性の分からん奴…なにかしら、この件には裏があるようだな)

雁夜『ーーー』

アサシン(…間桐雁夜!…そして、あの者…!)

『……』

アサシン(…これは、もしや『殺しなさい』

アサシン『!!馬鹿な…気づかれ…!』

ゾフィス『…雷帝ゼオン!』

ゼオン『……!!』ビシュン
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:38:18.34 ID:aDBTV6/+0
驚くべき反応速度でアサシンに接近した。距離を詰められたならば、気配遮断も意味をなさない。

アサシン『速…』

ゼオン『…』バキッ

アサシン『ぐっ!』

容赦ない一撃が顔に食らわされた。仮面に皹が入るような痛みがアサシンを襲う。

アサシン『…あっ…』

ゾフィス『…』ニィ

ゼオン『…アア!!』ドガァ

アサシン『ぐああああ!!』

身体が地面に叩きつけられる。今度は全身に痛みが流れる。それでも休む隙もなく、ゼオンに追撃される。

ゼオン『……』ガッ

アサシン『…ここまで…か…』

ゼオン『…』ブォン

しかし殺すのではなく、ゼオンはゾフィスの方へアサシンを投げ出した。

アサシン『うっ!』

ゾフィス『…ありがとうゼオン。一応試しておきたいとは思っていたのですよ』

アサシン『…か…』

ゾフィス『始めましょうか』

ゾフィス『これより私は…サーヴァントになる』
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/22(月) 00:40:01.61 ID:aDBTV6/+0
ここまで

もしかすると前半書いてた部分と今の内容が矛盾するかも…できるだけは合わせる
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/23(火) 08:37:25.67 ID:tLy9kdT+0
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:15:16.15 ID:b7qnuboN0
再開します
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:27:12.96 ID:b7qnuboN0
ゾフィス『ハッ!』

アサシン『…カハッ!?』ドクン

アサシン(力が…吸いとられ…アレ……)

アサシン『…ク…ァ…』シュイン

ゾフィス『…力がみなぎる…』

ゾフィス『アハ…無事、完了しましたね』

ゾフィス『ではゼオンも…』

ゼオン『!!』

バーサーカー『urrrrrrrr…!』シュイン

ゼオン『ガァァァ!!…ガ…』ガタガタ

ゼオン『……』

雁夜『…』

ゾフィス『さ…行きましょうか。私の人形達』
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 18:39:38.46 ID:b7qnuboN0
切嗣『…僕は…』

ゾフィス『…お待たせしました』
 
切嗣『!!』

ゾフィス『いやァ、まさか素直に待っているとは。益々面白いですね貴方』

切嗣『お前…そいつは…』

ゾフィス『ええ、紹介しておきましょう。私のマスターのカリヤです』

雁夜『そう…だ。俺が…マスター』

切嗣『…なら、バーサーカーはどうした?』

ゾフィス『倒しましたよ。だから、こうやってここにいるんじゃあないですか』

切嗣『バーサーカーを倒した…!?』

《…それ以上口を滑らすでない、ゾフィス》

ゾフィス《…分かっていますよ》

ゾフィス『…残念ですがサービスはここまでです。ではまた、ごきげんよう』

切嗣『お前は…お前は、一体何を企んでいる!』

ゾフィス『言ったでしょう、私は聖杯を勝ち取るためにここにいると』

切嗣『ふざけるな!』

ゾフィス『冗談じゃないですよ?そろそろしつこいですね、貴方。ここで殺さないだけいいと思えよゴミが!』

ゾフィス『おっといけない…楽しみにしていますよ、衛宮切嗣?』フワァ

雁夜『…』

切嗣『…』ギリッ
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/24(水) 18:51:53.40 ID:U0rxcacj0
ヘタレのくせに
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/24(水) 18:53:03.10 ID:UomNOCM/o
こいつ魔界にもどったらクリアみたいに性格変えられそう
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/24(水) 19:51:43.11 ID:b7qnuboN0
アサシン『…と』

綺礼『馬鹿な…!そのようなことがあり得るのか!?』

アサシン『ですが、事実証明されています。我等の一人を犠牲にして…』

アサシン『奴はただの魔術師から…』


アサシン『サーヴァントへと変貌しました』

ーーーーーーーーーーーーーー

切嗣「サーヴァントに変貌しただと…?」

ウェイバー「じゃあ、ゾフィスは何者なんだよ!?」

綺礼「ああ。奴は人間ではない。尚且つ、聖杯に選ばれたサーヴァント全てはアサシンが確認済みだった。恐らく、サーヴァントとして乱入した上で、この聖杯戦争を乗っとるつもりだろう」

ウェイバー「そんな真似できるのかよ!」

切嗣「…無理だろうな、一人では」

ガッシュ「キリツグ、心当たりがあるのか?」

切嗣「気安く呼ばないでくれ。…言峰、間桐雁夜は確かにゾフィスのマスターなのか?」

綺礼「何を言うかと思えば。他でもない、貴様がそう言ったではないか」

切嗣「なら、目星はついた。僕の目指すべき標的はやはり…」

切嗣「間桐臓硯だ」

言峰「!」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 21:29:57.74 ID:byoUZKlZ0
ウェイバー「…誰だ?」ボソボソ

言峰「聖杯戦争の御三家のひとつ、マキリの別名…というべきかな」ボソボソ

ウェイバー「なるほど…」ボソボソ

切嗣「…聖杯戦争のシステムを作り上げた御三家は、アインツベルン、遠坂、マキリ。もちろんそれぞれに役割があったが…マキリが提供したのは」

切嗣「英霊…もとい、サーヴァントの召喚と、それを御するための令呪だ」

セイバー「私たちを…」

言峰「奴等ならば令呪を悪用し、最悪令呪を作り出すことも可能かもしれん」

ガッシュ「ゾフィスが…」

切嗣「なにより決定的なのは、奴があの屋敷に姿を隠していた事だ」

言峰「ほう…」

ガッシュ「では、そのゾウケンを倒せばいいのだな!」

切嗣「まあ、そうなるな。…だが、決着は僕一人でつける」

ガッシュ「ヌ!?」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 21:43:33.05 ID:byoUZKlZ0
ガッシュ「水くさいぞキリツグ!私達みんなで戦えばよいではないか!」

切嗣「奴は…奴等は僕の獲物だ。必ず僕の手で殺す」

綺礼「そうでたか…お前だけで勝てる可能性はゼロに近い。協力しないメリットがないだろう?」

切嗣「これは僕の戦いだ!誰にも邪魔はさせない…!誰にも…」

切嗣はセイバーに目を向けながらそう断言した。それは、ここにいる誰よりも、セイバーに伝えたかった言葉だからだ。

ウェイバー「無茶言うなよ!このままみすみす戦力を失わなくても…」

セイバー「…切嗣」

ウェイバー「セイバー!お前もなんとか…」

セイバー「すみません…皆、少し席を外していただけませんか?」

ガッシュ「セイバー…?」

切嗣「…」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 00:45:42.69 ID:a53YE2wz0
ウェイバー「じゃあ…」ガタッ

セイバー「ええ。お気遣い感謝します」

言峰(…説得するつもりか?あの男を)

ガッシュ「ウヌ…心配なのだ…」

ウェイバー「こら、行くぞ」ガシッ

ーーーーーーー


切嗣「…何のつもりだ?」

セイバー「切嗣…前から貴方と語り合いたいと」

切嗣「僕はお前と話す事などない」

セイバー「そうはいかない。私は、アイリスフィールから貴方の事を任されていますから」

セイバー「切嗣…貴方が一人で戦う必要はない。私はサーヴァント、常に貴方と共にある、仲間ではありませんか!」

切嗣「お前と肩を並べて戦う?…ふっ、笑わせるなよセイバー。…君と僕が釣り合うとでも?騎士王様と、しがない暗殺者の僕が?」

セイバー「…何故貴方は、そうやって罵言で逃げるのですか。私が…英雄が憎いのは、痛いほどに伝わりました。しかしこのままでは…」

切嗣「戦い抜けない。なぜならそれは、僕が弱いからだ。とでも言いたいのか?だから、黙って自分に頼っていればそれでいいと?」

セイバー「…違っ…」

切嗣「君の言葉など僕には届かない。…もう僕につきまとうな、使い魔」

セイバー「…!」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 01:08:00.65 ID:a53YE2wz0
ガッシュ「大丈夫かの…大丈夫かの…」ウロウロ

ウェイバー「だー!大人しくしてろっての!」

ガッシュ「ウェイバー!!お主は気にならぬのか!?」

ウェイバー「うるさいなーもう!こういうのは、僕達が横やりいれるとこじゃないんだよ!」

綺礼「私も同意だ。…あの男が応じるとは思えんがな」

ウェイバー「…うん」

ガッシュ「とにかく、私達は待つしかないのだな」

ーーーーーーー

セイバー「切嗣!貴方という人は…!」

切嗣「黙れ」

セイバー「っいい加減にしなさい!私は…」

切嗣「僕の前から消え失せろ。…いや、いっそのことここで自害させるか?」  

セイバー「ッ!!」ブルブル

セイバー「ーーーここまでだ」

セイバーは剣を切嗣に向けた。だが切嗣は、全く抵抗しない。

セイバー「口が過ぎるぞ下郎!今まで耐えてきたが、この無礼、もはや看過できるものではない!」

切嗣「言葉で勝てないなら実力行使。野蛮な奴だ」

セイバー「まだ言うか!」

切嗣「なら…殺せばいい。そう生きてきたんだろう!気に入らない奴、邪魔な奴、目障りな奴、全て殺してきてお前は王になったんだろうが!」

セイバー「…くっ!」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 01:23:34.42 ID:a53YE2wz0
切嗣「今だってそうさ。自分の事を棚にあげておいて…お前は独善的な奴だ。まさに、王の器に相応しい人間ってか?」

セイバー「私は切嗣のために、私なりに切嗣を理解しようと…!」

切嗣「ほらそこだ。自分のためにこのわからず屋のマスターを理解してやろう、アイリの頼みだから仕方がない。そういうプライドがみえみえなんだよお前は」

セイバー「私はそんなつもりじゃ…」

切嗣「別に構わないさ。前にも言ったはずだ。僕達が分かり合える事はないんだよ」

セイバー「…それでも」

セイバー「それでも、私は貴方のサーヴァントだ!貴方のために戦う剣だ!貴方のために聖杯を勝ち取る!だから、だから…」

切嗣「やっぱりそうだ。セイバー、お前は…」



切嗣「人の心が分かっていないんだな」

セイバー「!!」

切嗣「君は…僕に召喚されるべきじゃなかった」

セイバー「…」

切嗣「話は終わりだ。たとえ一人でも…僕が、掴みとってみせる…」バタン

セイバー「…あ…」

セイバー「…」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/26(金) 01:24:13.26 ID:a53YE2wz0
ここまで
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 10:19:34.20 ID:QLzX2vAd0
おつ
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/27(土) 12:24:48.86 ID:UNDQUPtu0
再開します
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 12:25:21.97 ID:UNDQUPtu0
再開します
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 12:26:08.61 ID:UNDQUPtu0
連投してた…スマソ
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 12:44:30.28 ID:UNDQUPtu0
口論を終えた切嗣が部屋から現れると、外で待機していたガッシュ達は一目散に切嗣に駆け寄った。

ガッシュ「キリツグ!お主は…」タタッ

切嗣「…」ギロッ

ガッシュ「ヌ…」

綺礼「…行くのか?」

切嗣「セイバーはお前達に預ける。好きに使え」

ウェイバー「おい!あんたはそれでいいのかよ!」

切嗣「何が不満だ?お前達には利益しかないだろう」

ウェイバー「お前にはセイバーの気持ちってのが…」

ウェイバーが話していると、セイバーも扉から静かに出てきた。

セイバー「…いいのです」

ガッシュ「セイバー…」

切嗣「本人もこう言っている。…じゃあこれからは僕の好きにやらせてもらう」スタスタ 

綺礼(結局のところ、この男の心を動かすことは無理か…)

セイバー「…」
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 13:06:16.08 ID:UNDQUPtu0
綺礼「…行ったか。やれやれ…ただでさえ互角には程遠いというのに…」

ウェイバー「セイバー。お前の説得じゃダメ…」

セイバー「…」

ガッシュ「ウェイバー…今はそっとしておいたほうが…」ヒソヒソ

ウェイバー「だな…」ヒソヒソ

綺礼「いささか不本意だが…奴はいなかったものとして、足掻くしかあるまい」

ガッシュ「…ウェイバー!!!」

ウェイバー「うわ!?なんだよいきなり!」

ガッシュ「特訓なのだ!」

ウェイバー「はぁ!?」

ガッシュ「悩んでいるなら、体を動かすのが一番なのだ!」

ウェイバー「…おお!そうだそうだ!決戦の時に術を使いこなせないんじゃ話にならないからな!」

ガッシュ「よーしやるのだ!ヌオオオオオ!!」ダダダ

ウェイバー「オオオオオオ!!」ダダダ

綺礼「あいつら…万全な状態になるまで休めと…」

セイバー「…」ジー

綺礼「ん?…気にかかるならばお前も混ざってくればいい」

セイバー「…いえ…私は見ているだけで…」

セイバー「今の私には…あの二人は眩しすぎる」

綺礼「そうか…」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 15:26:04.72 ID:UNDQUPtu0
ウェイバー「ザケル!!」

ガッシュ「」

ガッシュ達のやることは変わらない。ただ自分の呪文の力、心の力を高めようと、何度も術を唱えていた。

ウェイバー「よし!調子いいぞガッシュ!どんどんいくぞォ!」

ガッシュ「オオ!」

セイバー「…」ウズウズ

ウェイバー「ーーー!」

ガッシュ「」

ウェイバー「…くそっ!なんか違うんだよな…」

ガッシュ「ウヌ…」

セイバー「…ガッシュ…そこは……」ボソボソ

綺礼「…お前も」

セイバー「いけません!」

綺礼(強情な奴だ…)

セイバー「…」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/27(土) 15:37:41.93 ID:UNDQUPtu0
ガッシュ「ハァ…ハァ…」

ウェイバー「…今日は、こんなもんか。もう終わりに…」チラッ

セイバー「…」ソワソワ

ウェイバー「…はぁ」

ガッシュ「ウヌ?」チラッ

ウェイバー「セイバー!」

セイバー「! な、なんでしょう!」ピョコン

ウェイバー「このままの僕たちじゃ限界があるからさ…稽古、つけてくれないか?」

セイバー「…!!」

ウェイバー「言峰は…そういうのするタイプじゃないだろ?」

綺礼「…ふっ。そうだな。強くなるならば、サーヴァントに戦いの極意を授かるほうが身のためだろう」

ガッシュ「賛成なのだ!」

セイバー「…ええ、そこまで言うなら仕方ありませんね!いいでしょう!私の誇りにかけて、貴方達を一人前にしてあげます!」パァァ

ウェイバー(ほっ…少しは元気でたみたいだな)

セイバー「私の修行は甘くないですよ?覚悟なさい二人とも!」

ウェイバー「…臨むところだ!」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/28(日) 16:06:30.30 ID:8nZNgabr0
岸浪ハクノ
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/28(日) 21:25:53.94 ID:ZSYf9SuY0
更新できずすみません
これから誰と戦わせるか、何を使うかを思索して筆が進んでいません。
一応、展開は決まったのは決まったので、迷走しないようにするつもりです。
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:27:17.06 ID:nQuLBti40
毎日更新できて当たり前なんてのがおかしいんやで
のんびりしてくだされ
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/29(月) 00:53:32.16 ID:hxOMfbMOo
そうそうssなんて暇潰しだし気分転換にするもの
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 22:46:39.58 ID:XK2ofQytO
再開します
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 23:05:11.54 ID:XK2ofQytO
セイバー「どうしました!早く立ちなさい!」

ガッシュ「…ウヌ!」スクッ

ウェイバー「し…死ぬ…」グテー

セイバー「鍛え方が足りません。まだまだですね、ウェイバー」

ウェイバー「僕だけかよ…」

ガッシュ「頑張るのだウェイバー!」

ウェイバー「お前はいつも元気だな!」

セイバー「それは…いえ、すみません。英霊と比較するのは筋違いでした。貴方もただの魔術師にしては、動ける部類に入らないともいえないでしょう」

ウェイバー「嬉しいような悲しいような…」

セイバー「…では、次は…」

ウェイバー「まだやんのかよ〜…」

ウェイバー(今ここに、誰も止める奴がいないんだよな…この猪突猛進コンビを)


綺礼『悪いが私も暇ではないのでな…少し抜けさせてもらう。安心しろ、すぐ戻るさ。だからそれまで…』

綺礼『セイバーは頼んだぞ』ニヤァ

ウェイバー(ああ…言峰…覚えてろ…)
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/29(月) 23:53:40.94 ID:sRXemJc+0
ゾフィス「ふぅ…」

ケイネス「…ゾフィス」

ゾフィス「おやケイネス…どうかしま…」

ふと後ろを振り向くと、臨戦態勢に入ったケイネスが立ち塞がっていた。

臓硯「ククク…つくづく貴様は人望がないのうゾフィス」

ゾフィス「…どういうつもりですか?」

ケイネス「貴様を殺せば、ソラウは解放される…!」

ケイネス「Fervor,mei Sanguis…!」

ゾフィス「私に歯向かうのですか…やれやれ」

ゾフィス「誰が力を与えてやったと思ってんだテメェはよォ!!」

???「テオラドム!」

ケイネス「…この程度が通じるとでも?」

ゾフィス「調子に乗らないでください」パチン

ケイネス「…!?ぐっ…あ…!あああああ!」

ゾフィスの合図から、ケイネスを防御していた水銀は剥がれ落ち、暴走を始めた。

ゾフィス「その力のリソースは私…私の匙加減で、いくらでも貴方の魔力は操作できる」

ゾフィス「…ゆっくり壊してやるよ…」

ケイネス「…!」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/30(火) 00:03:14.66 ID:h62wTtC10
綺礼「…驚いたな。まだ続けていたのか」

セイバー「貴方が戻る数分前には、もう終わっていました」

ガッシュ「」

ウェイバー「…」

綺礼「…死んだか」

ウェイバー「生きとるわ!」

綺礼「そうか」

綺礼(ウェイバー・ベルベットはともかく、あのガッシュが…余程しごかれたらしいな)

セイバー「…何故笑みを浮かべている?」

綺礼「…なんでもない。それより、私達も遂に動く時が来た」

セイバー「!! いよいよですね…」

綺礼「…が、その前にガッシュを起こしてやらねばな」

セイバー「…はい」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/30(火) 00:28:46.94 ID:h62wTtC10
綺礼「まず…奴等がやろうとしている計画のおおよそは掴めた」

綺礼「恐らくだが…奴等は聖杯を使って、この世界を滅ぼすつもりだ」

ウェイバー「何だって!?」

綺礼「あくまで予想にすぎん。…だが現在、この冬木の霊脈には奴が溜め込んだであろう並々ではない魔力がある。聖杯を使ってそれを放出させれば…」

ガッシュ「ウヌ…」

セイバー「…」

綺礼「しかし、これほどまでのエネルギーをたとえサーヴァントだとしても生み出せるとは考えられん。必ず裏があるはずだ」

綺礼「それに…」

セイバー「…? なんですか?」

綺礼「いや…気にするな。どうでもよいことだ」

綺礼「とにもかくにも、今の私達はそれを阻止するほかない。…とりあえず」チラッ

「「「??」」」

綺礼「ここから出ていけ」

「「「!?」」」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/30(火) 01:13:41.36 ID:CXH1D6Xa0
来てた
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/30(火) 17:06:08.03 ID:9YplB+ve0
一週間……イヤ、一ヶ月は待つか?
と思ってたらもう来てた
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 11:47:19.22 ID:5pSiD/AB0
 マッケンジー宅

ウェイバー「…」

セイバー「美味です!」

マーサ「そう!よかった、どんどん食べてね!」

セイバー「ええ!」モキュモキュ

ガッシュ「…よく食べるのう」パクパク

グレン「やるなあウェイバー!こんな美人を連れてくるなんて」

ウェイバー「ちっがーう!そんなんじゃなーい!」

セイバー「うるひゃいですよ、ウェイバー。ひょくじひゅうでひゅから、ひひんとまなーをまもって…」モキュ

ウェイバー「まず咀嚼し終わってから喋れよ!汚いぞセイバー!」

セイバー「ひょんな…うっ!」

ガッシュ「どうしたのだ!?」

セイバー「のど…つまっ…」ブルブル  

ウェイバー「バカヤロー!」トントン

セイバー「む…ありがとうございます、ウェイバー」ゴックン

ウェイバー「…こいつ呼ぶんじゃなかったな…」ヒソヒソ

ガッシュ「そ、そんなことは…ない…のだ…」ヒソヒソ

セイバー「すみません、おかわりを!!」

ウェイバー「おおい!!」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 11:56:11.82 ID:5pSiD/AB0
セイバー「ご馳走さまでした。実に美味しかったです、是非またよろしくお願いします」キラキラ

マーサ「いい…食べっぷりだったわね…」

ウェイバー「遠慮しないで言ってやっていいよおばあさん。お前は食いすぎだってな」 

ガッシュ「た、たくさん食べるのはよいことなのだ!」

ウェイバー「人間限度を知らないとこうなるんだなってのが、こいつを見て分かったよ」

セイバー「む…貴方こそ、あれよりも食事を摂ったほうがいい。だから背も伸びず、貧相な体型に…」

ウェイバー「…体型に関しては人の事言えないだろ」

セイバー「…ほう?もう一度言ってみなさい!」

ウェイバー「なんだよ!ほんとのことだろ!?」

ガッシュ「ナアア!やめるのだ!!」

グレン「うんうん…仲もいいようだな」

「「仲よくない!!」」
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:05:20.90 ID:5pSiD/AB0
教会を拠点にしてこれから戦おうと思った矢先、三人は突然言峰綺礼から追い出された。

ウェイバー達はマッケンジー宅に戻ろうとしたが、マスターに相手すらしてもらえないセイバーをこのまま見捨てる事もできず、了承を得て、一日のみマッケンジー宅に居候していた。

短い期間でどうにか作戦を立てよう、鍛練しようと心身をフル回転した三人は、気づけば夜を迎えていた。
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:14:00.15 ID:5pSiD/AB0
ウェイバー「疲れたし…ちょっと早いけど寝るか」フワァ

ウェイバー「ガッシュ〜…」ガチャ

ガッシュ「…」スピー

ウェイバー「もう寝てら…」

セイバー「おや、寝ていなかったのですね」

ウェイバー「うぉぉ!?…ああ、そういやいたんだったな」

部屋に戻ると、ガッシュは眠りについていたが、セイバーは窓から空を眺めていた。

マーサ『せっかくなんだし、一緒の部屋でいいわよね?』

ウェイバー『よくなーい!』

グレン『照れんでよかろう』ケラケラ

ウェイバー『て、照れてないわ!別にいいよ!同じ部屋でも!!』

マーサ『そう!』ニコニコ


ウェイバー「ったく…」ボリボリ

セイバー「…あの」

ウェイバー「ん?」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:28:38.10 ID:5pSiD/AB0
セイバー「本当に、ありがとうございます。敵でもある私を、このように迎えてくれて」 

ウェイバー「…んだよ急に」

セイバー「これまで感謝の言葉を述べていなかったので…」

ウェイバー「…そうか。それもそうだな」

セイバー「はい。…では、お休みなさい」

一言御礼を言うと、セイバーは再び視線を外に戻した。かという自分は布団に倒れこんだが、どうしてもセイバーが気になったので、起き上がって尋ねてみる。

ウェイバー「…お前は眠らないのか?」

セイバー「…サーヴァントに睡眠は必要ありません。なにより、今ここに敵が攻めてこないとも言いきれないでしょう」

ウェイバー「けど…そう気を張りつめてもしょうがないと思うけど?」

セイバー「しかしですね…」

ウェイバー「…はぁ」

仕方ない。こいつを納得させることはできない。なら…
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 12:39:20.20 ID:5pSiD/AB0
ウェイバー「…」ドシッ

セイバー「どうしました?」

ウェイバー「お前が退屈しないように、僕がお前の話し相手になってやるよ」

セイバー「…?休息をとるべきでは?」

ウェイバー「そんなの僕の勝手だろ?…それに僕も気になってたんだ、お前の事と…あのマスターの事。聞くなら今だって思ってな」

セイバー「…そう…ですか。…貴方が眠くなるまでならば…」

セイバー「それと…私も、貴方とガッシュの話を聴きたい」

ウェイバー「ああ…いいよ」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 13:01:06.38 ID:5pSiD/AB0


ーーーーーーーーーーーー

セイバー「…です」

ウェイバー「へえ…まさかそんな奴とは思いもしなかったな。…だからアインツベルンじゃなくて、あいつ自ら出てきたってわけか」

ウェイバー「それにしても壮絶な戦いをしてたんだな…お前達は。んでお前はマスターに同情して、つい出すぎた真似をしてしまったわけか?」

セイバー「…」

ウェイバー「でもなー…どうにかしてやりたいけど、僕がでしゃばる所でもないし…」

ウェイバー「…散々罵倒されたお前がマスターを見捨ててないのも、何か理由があるんだろ?」

セイバー「…泣いていた」

ウェイバー「え?」

セイバー「切嗣は…泣いていた。私には涙を見せる事などありませんでしたが…少しだけ見せた…あの切嗣の顔は、冷酷な暗殺者などではない、愛する人への涙を流しているようにしか感じませんでした」

ウェイバー「…」

セイバー「勿論、そうではないとは理解しています。しかし、あの時の顔を見てから…」


アイリ『…お願いね?』

切嗣『よかった…本当に』


セイバー「…私は…」
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/01(木) 13:16:14.68 ID:5pSiD/AB0
セイバー「分からない。どちらが本当の衛宮切嗣なのか。自分がやっていることは間違いなのか。彼の心が…私には全く…」

切嗣『お前は…人の心が分かっていないんだな』

セイバー「情けない。民を救うどころか、人一人の気持ちも汲み取れない。やはり私は、王の器ではないのでしょうね」

ウェイバー「聖杯の望みはそういうわけか…」

セイバー「…私のせいで、国が滅びたも同然です。叶うならば、王の選定のやり直しを…」

セイバー「…ああ、申し訳ない。私情を挟みすぎてしまいました。私の話は終わりです」

ウェイバー「…王の器、ね」

ウェイバー「あー…セイバー。今度は僕の番だけど、まずはじめにいいか?」

セイバー「なんでしょう?」

ウェイバー「ガッシュもな…一応、王様なんだ」

セイバー「なんと!一体どこの王なのですか?」

ウェイバー「それは…えっと…」

セイバー「何故勿体ぶる!ここまで来たならば教えてくれても…」

ウェイバー「…冗談じゃないからな?」

ウェイバー「魔界だ」

セイバー「…は?」

ウェイバー「魔界だ」

セイバー「…は??」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 14:05:21.29 ID:5pSiD/AB0
いったんここまで
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 14:41:08.23 ID:uIeG3OP+0
(ルール上は本燃えたら敗退とはいえ)人or魔物が死ぬかもしれないバトルロワイヤルで王を決めるなんて聞かされたらブチギレるのでは
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 16:47:59.39 ID:lCI5Ws/w0
魔物の力を悪用しまくる人間とかいたしな
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 16:48:33.06 ID:lCI5Ws/w0
戦う意思のない奴に凶暴な別人格植え付けたりするし
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 16:50:57.42 ID:60Tk7PVX0
「人間と共に戦う事で子供たちを精神的に成長させる」とかいう名目でまだ小学生程度の子供たちを別世界に放り込んだ上
戦場となる人間界に対して事前連絡もせず承諾すら得ないどころか戦後に被害の一切も賠償しない

アレ、人間界の事を蠱毒に使う壺くらいにしか考えてないのでは・・・
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 17:07:41.65 ID:lCI5Ws/w0
まだ喋れない幼児から高校生ぐらいの子供という子供の範囲がかなりハンデあるからな、一応最後の一人が決まったら魔物が壊したものは直してくれるけど
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 17:19:44.71 ID:60Tk7PVX0
>>409
ありゃ、直してたかスマン

喋れないと言えば魔物の種類によっては人間と言葉で意思疎通できない例もいくつかあったな
ただゾボロンもウマゴンもカルディオもパートナーとの意思疎通は出来てたし特にデメリットにはなり得ないのか
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/01(木) 18:10:22.66 ID:Tw61AFA7o
そもそも優勝したら願い叶えるって聞いたけど、それ知らずに戦ってるパートナー多そう
そんな話序盤に出てないよな?あの世界の人達優しい
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/01(木) 18:14:50.70 ID:lCI5Ws/w0
貴方が望むだけの財を与えるか、魔物との記憶を残すか選べるよ
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 13:03:32.10 ID:M3xXGR0U0
セイバー「マカイ?…私は、そのような国も文明も耳にしたことはありませんが…」

ウェイバー「うーん…魔界…そうだなあ、人間じゃなくて、魔物…?がいる場所っていうか…とにかく、あいつはそこの王様らしい」

セイバー「魔物…?ガッシュは聖杯によって呼び出された、全うな英霊ではないのですか?」

ウェイバー「いや…呼び出したのは確かに僕なんだけど…ちょっと待ってろ」ガサゴソ

ウェイバー「…あった。ほら、見てみろ」ポイ

ウェイバーが取り出したのは、ガッシュの服の色にそっくりな、青い布の切れ端だった。

セイバー「これは?」

ウェイバー「ガッシュを召喚した時の触媒だ」

セイバー「…この布でですか?」

ウェイバー「アーチ…ちょびっとだけ優秀な魔術師が用意した逸品を拝借してきたんだけど…で、やってみたらガッシュが召喚できたってわけ」

セイバー「くすねてきたということですか…」ジトー

ウェイバー「そんな目で見ないでくれ…」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 13:32:31.34 ID:M3xXGR0U0
ウェイバー「話を戻そう。ガッシュは記憶がないってのは、お前も聞いただろ?でも、完全に記憶がない訳じゃない」

ウェイバー「あいつは王になるために戦ってきた。百人もの魔物の中で、たった一人しかなれない王様になるためにな」

セイバー「その…魔物同士で争って、王を決めていたと?」

ウェイバー「ひどい話さ。あんな子供を人間界に解き放って、仲間と戦わせるなんて。僕みたいな人間の力を借りるとはいえ、ほんと何考えてんだか」

セイバー「…年端もいかない子らをそのように扱うのは、憤りを感じます。しかし話が唐突すぎて、全ては噛み砕けていない。気の毒だ、というのが率直な感想ではあります」

ウェイバー「ま、そうだよな。僕も詳しくは知らないけど…」

セイバー「ですが、周りを蹴落としてまで王として君臨する。それはもはや暴君とも違わない。…私に言わせればその思想は、国の在り方にも、王道にも反している」

セイバー「はっきり言って今、ガッシュを哀れむと同時にガッシュに失望もしました」

ウェイバー「…なんか勘違いしてないか?」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 13:53:05.72 ID:M3xXGR0U0
ウェイバー「自分のために仲間を見捨てるなんて、ガッシュがそんな事するような奴に見えるのかよ」

ウェイバー「…一回だけ、ガッシュの記憶が僕に流れてきた。その時見えたんだ」

ウェイバー「確かにあいつは、王様を目指して戦ってた。でもそれは、自分のためなんかじゃない。あいつがなりたい王様ってのは…」

『魔界にやさしい王様がいてくれたら…こんな…つらい戦いはしなくてよかったのかな…?』

『ウヌ、ウヌ!そのとおりだ!』

ウェイバー「…やさしい王様だ」

セイバー「やさしい…王様?」

ウェイバー「うまく言えないけど…誰も傷つかないような世界のために、あいつは頑張ってたんだ。だから僕は…」

セイバー「誰も傷つかない…?そんなものは無理だ。何かの犠牲なしには国は成り立たない!」

セイバー「国のため、国を背負うのが正しき王の姿だ!たとえ苦渋の決断を迫られようと、王は耐えしのぎ、常に民のためにあらなければならない!やさしい王様など…そんな絵空事など通じない!」

ウェイバー「っおまえ…」


ガッシュ「…そんなことはない!!」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:07:41.65 ID:M3xXGR0U0
ウェイバー「ガッシュ…悪い、起こしちゃったか」

ガッシュ「ウヌ…よいのだ。それよりも…セイバー、どうしてやさしい王様が、いてはいけないように言うのだ?」

セイバー「…それは、優しさだけでは王として不充分だからです。国を束ね、統治するためには、優しさだけでは民も離れていくでしょう」

ガッシュ「………」

ガッシュ「なるほどのう」

ウェイバー「はあ!?納得すんのかよ!?」

ガッシュ「…正直私は、王としての在り方などはよく分からないのだ…」

ガッシュ「ウヌ、やさしいだけではダメなのだ…」

ウェイバー(おいおい、ズバッと言ってくれる流れだっただろ…)

セイバー「呆れました。そのような腑抜けた心構えでは、今はよくてもこの先…」

ガッシュ「…でもきっと、私が道を間違えても、みんなが助けてくれるのだ」

ウェイバー「!」

ガッシュ「一人で何でもやることは難しい。だから友達や、先生や、家族が、その一人に手を差し伸べてくれる」

ガッシュ「みんながいればなんだってできるのだ!どんな強い敵がいても、力を合わせて倒せるのだ!」

セイバー「…根拠はどこに?」

ガッシュ「二人とも、私の友達だからだ!」

セイバー「! 私が、友達…?」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:23:31.41 ID:M3xXGR0U0
セイバー「ガッシュ…気持ちは嬉しいですが、友達というのは少し…」

ガッシュ「ちがうのか!?」

セイバー「う…」

ガッシュ「悲しいのう…友達になれたと思ったのにのう…」

セイバー「…!そうか…その王の選別の時に、貴方の友は…」

ガッシュ「私は人間界での戦いの記憶は戻ってはいない。しかし、出会った魔物の友達の名は全て覚えておる!…戦った後の、記憶も…」

セイバー「その友人は、今は…もういないのですね。…いえ、不躾な問いですね。忘れてください」

ガッシュ「ウヌ?今でもみんな私の友達なのだ」

セイバー「は?」

ガッシュ「いろいろあったけどみんな、私の友達なのだ」

セイバー「…」

ウェイバー「…ぷっ、アハハハハ!」

ガッシュ「な、なにがおかしいのだ!」

ウェイバー「いやー…まさかセイバーを黙らせるなんて…見ろよあの顔、ポカーンてしてるぞ、ポカーンて!アハハハハハハ!」

セイバー「笑うなぁ!」ブォン

ウェイバー「うわぁ!」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:29:58.83 ID:M3xXGR0U0

ーーーーーーーーー

セイバー「すまないガッシュ、止めなければこの家ごとウェイバーを粉砕するところでした」

ガッシュ「ハァ…ウヌウ……」

ウェイバー「…くあー…そうだ、僕眠いんだった。寝よー…」

セイバー「なっ!逃げるな!」

ウェイバー「僕の負けだよ…おやすみー」

セイバー「むぅ…」

ガッシュ「…なんだか眠れないのう」

セイバー「…私たちのせいですね」

ガッシュ「ウヌ…セイバー?」

セイバー「なんでしょう?ガッシュ」

ガッシュ「さっきの話の続きなのだがの…」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:48:37.00 ID:M3xXGR0U0
ガッシュ「私が王様になれたのは、私一人の力ではない。私に協力してくれたみんなのおかげなのだ」

セイバー「それは…察していました。貴方が友を大事にする理由は、きっとそこからなのでしょう?」

ガッシュ「ウヌ。それで、お主の聖杯へのお願いなのだが…王のせんていのやり直しとはなんなのだ?」

セイバー「言葉通りです。至らない王のおかげで国は終わりの一途を辿った。許されるのならば、私などではない、真に相応しい王を選ぶために…」

ガッシュ「…やり直すとは、今までのすべてをなかったことにするのか?」 

セイバー「ええ。構いませんよ、それが民にとって最も…」

ガッシュ「それは、本当に正しいことなのかの?」

セイバー「…何?」

ガッシュ「お主のことを否定したくはないが…お主の全てを消してしまうことが、よいことだとはとても思えぬ!」

ガッシュ「私だって、はじめからみんなと仲がよかったのではない。それどころか…友もあまりいなかったのだ。それでも正面からぶつかりあって話し合えば、分かり合えるはずなのだ。…だから、お主に言いたいのは…」

ガッシュ「お主は過去や今にとらわれず、お主の本当にやりたいことをやればいいのだ!間違ってもいい!自分にウソをつくな!」

セイバー「…!」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 17:52:58.06 ID:M3xXGR0U0
ガッシュ「…ハッ!すまぬセイバー!つい…」

セイバー「…いえ…」

《うるさいぞー!》

ガッシュ「ア!も、もう寝ようぞ!セイバーも寝るのだ!ホラホラホラ!」バババ

セイバー「あ、ちょっ…」

ガッシュ「おやすみなさいなのだー!」シュバッ

セイバー「ガッシュ…」

セイバー「…おやすみなさい。ありがとう、やさしい王様」

ガッシュ「…ウヌ!」


ウェイバー(…よかったな…)


421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/02(金) 18:00:40.73 ID:1Vf9kMJq0
良いこと言うなぁ
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 19:43:17.86 ID:M3xXGR0U0
セイバー(私がやりたいことをやればいい…ですか)

聖杯を手にして、失われた祖国を救済する。その望みを叶えるために私は希望にすがって、衛宮切嗣のサーヴァントとして召喚された。


全てを失ってから、ようやく後悔した。私が王でなければきっとこうならなかった。

《王は人の心が分からない》

かつてある騎士がそう言い残し、私から立ち去った。

民のために、国のために、小さな村を焼き払った私へ。生まれながらに故郷を失った者への思いなど捨て置いた私へ。国の繁栄のために犠牲を厭わない私から、或いは感じ取ったのだろう。

信頼していた円卓も、皹が入れば瞬く間に崩壊した。友である湖の騎士の行いを、私は咎めなかった。…今になれば、彼のためにも裁くべきだったのだろうかとも惟う。

人としての願いなどそこにはなかった。ただ完璧な王として振る舞えば、皆は着いてきてくれる。それのみを信じて、私は……

《セイバー》



ーーー私は…
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/02(金) 19:43:52.86 ID:M3xXGR0U0
多分ここまで
説教くさくなってしまったな…
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 19:45:25.92 ID:h5Al17FH0
再開します
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 19:54:19.31 ID:h5Al17FH0
ケイネス「かはっ…」ドサッ

ゾフィス「…六時間三十八秒。やれやれ…才能だけは伊達ではありませんね」

臓硯「…いつまで油を売っておるんじゃ貴様、はようせんか」

ゾフィス「そう焦らずとも、もうすぐですよゾウケン…」

ゾフィス「貴方への恩は忘れていない、心配無用です。それに正直…」

アーチャー「…」

ライダー「…」

ゼオン「…」

ゾフィス「負ける気がしなくて…フフフ」

ゾフィス「おっと失礼。どうかしたのか、というのが筋ですね」

臓硯「ふん…些か不愉快な事があってな。少し外していた隙にあの魔術師殺し、儂の館に手をだしおった」

ゾフィス「へぇ…それはそれは…しかし、もう思い入れはないのでしょう?」

臓硯「…そうじゃな」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 20:05:52.67 ID:h5Al17FH0
 朝

ガッシュ「おはようなのだー!」

ウェイバー「おはよう。あの後、少しは眠れたか?」

ガッシュ「ヌ…よ、よふかしはしておらぬぞ!」

ウェイバー「ハハ…ん?」

ウェイバーが目をやると、セイバーは、一人物思いにふけっていた。

ウェイバー(まだ悩んでんのかな…でも声かけないわけにもいかないし…)

ウェイバー「…おはよ」ポン

セイバー「ひゃっ!あ…お、おはようございます、ウェイバー!」

ウェイバー「そんなに驚くことないだろ…」

セイバー「明るくなるまで少し瞑想していたもので…ね、寝ていたわけではありませんよ!」

ウェイバー「誰もそんなこと言ってないっての。逆にずっと神経尖らしてるほうが体に悪いぞ」

セイバー「む…そうとも…いわない…こともないですが」

ウェイバー「とにかく!準備したら教会に行くぞ!言峰が待ってるからな」

ガッシュ「ウヌ!」

ウェイバー「じゃ、まず朝ごはんを…」


マーサ「ウェイバーちゃん!ガッシュちゃん!お客さんよー!」


ウェイバー「…調子狂うな。誰だよこんな時間に…はーい、今行く!」スタスタ

セイバー「…!」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/04(日) 20:07:24.19 ID:h5Al17FH0
ちょっと待て、なんやねんその六時間三十八秒て。
おかしいやろ三十八秒は!
三十八分に直しておいてください…
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 00:55:54.42 ID:CqpGnnSc0
セイバー「ウェイバー!これは罠では…」

ウェイバー「うるさいな…頭痛くなるから騒がないでくれよ」

セイバー「」

目を擦り、小言から耳を塞ぎながら玄関に赴く。しかし待っていたのは思いもよらない人だった。

ウェイバー「はいはい…あれ?君は…」  

桜「…」

ウェイバー(…ガッシュ目当てかな。てかそれよりも聞きたい事が)

桜「…あの、ガッシュ君、いますか?」
 
ウェイバー「あーいるいる、いるけど…」

ウェイバー「えっと…なんでこの家の場所が分かったのかな…?」

桜「…それは…」

桜「…」

ウェイバー「…」

ウェイバー(黙っちゃったよ…)

セイバー(ガッシュを呼んできましょう)
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:05:53.56 ID:CqpGnnSc0
ウェイバー「…」

桜「…」

「「………」」

ウェイバー(辛い…この空間がとてつもなく…)

「サクラ!」

桜「! ガッシュ君!」トテトテ

ウェイバー(おお…一目散に…)

ガッシュ「どうしたのだ?なんでここに来たのだ?」
 
桜「…教会のおじさんが、ここならガッシュ君がいるって…」

ウェイバー「ことみねぇぇ…!僕たちの後つけてたのか…」

ウェイバー「で、ここに来たのはガッシュに会いたかったからか。でもなんで教会に行くんだよ?用事なんかないだろ、君みたいな子供に」

桜「…」プイッ

ウェイバー「このガキ…」

セイバー「よしなさい、みっともない」

ウェイバー「うぐ…」

ガッシュ「…話してくれるかの?」

桜「…」コクッ

ウェイバー「…」イラァ
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:18:00.46 ID:CqpGnnSc0
桜「昨日の夜…」

ーーーーーーーーー

間桐の虫蔵で、少女は一人鍛練と称された見るにも耐えない虐待をいつもより長い時間受けていた。

しばらくすると、こつ、こつと足音が聞こえてきた。

桜(だれかきた…?)

桜『…おじいさま?』

切嗣『ッ…予想以上に惨いな』

桜『おじさん…だれ?』

切嗣『…セイバーの言っていたのはこの子か』

切嗣『痛かったろう…安心しろ。今すぐここから出してやる』

桜『え?でも…』

切嗣『…間桐め…幼い少女を虫漬けとは…』グッ

桜(どうして…どうしてこのひとはおこっているんだろう…)

切嗣『早くしろ』

桜は言われるがままに、男の手を掴むしかなかった。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:30:28.19 ID:CqpGnnSc0
切嗣『いいか…君はこれから、この地図にある教会に行きなさい。きっと君を保護してくれる』

桜『ほご…?』

切嗣『君には悪いが…今からこの建物ごと、忌々しい虫共を焼き払う』

桜『そ、そんなことしたらおじいさまが…』

切嗣『…君が気にすることじゃあない。さ、行きなさい』

桜『おうち、なくなっちゃうの…?』

切嗣『…』

桜『…どうして…』

切嗣『…さあ、どうしてだろうな。…おじさんが、悪者だからかな』

桜『…』

切嗣『…なら、悪者らしく振る舞うとしよう…』カチャ

切嗣『まだ生きていたいなら、ここから消えろ』

桜『! や、やだ…こわいよ…!』ダッ

切嗣『…はは…』



切嗣『…いいんだ。これが、僕の正義だ』


男は、静かに館に火を放った。
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 01:51:12.13 ID:CqpGnnSc0
教会

桜『…ここかな』

桜『人が…いない…どうしよう、私…道に迷っちゃったのかな…』

綺礼『…こんな時間に何か用かね?薄幸な少女よ』

桜『!!』

綺礼(この娘、見覚えがあるような…ないような…)

桜(うわあ…すっごくおおきい…)

桜『え、えっと…教会に、ほご?してもらいにきました』

綺礼『…こちらも忙しいというのに…』ボソッ

桜『え?』

綺礼『…何故だ、何故私の仕事が増えている?私は一体何のために、騒々しいあいつらを帰らせたのだ…』

綺礼『ぐ…仕方あるまい。ここは教会側として、責任を持たねばならぬ所だ』

桜『あ、あの…』

綺礼『何かね?…そういえば、君の名は…』

桜『さくら…間桐、桜です』

綺礼『…成程』
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 02:00:24.59 ID:CqpGnnSc0
綺礼(私が監督役とはいえ、ここにこの娘を置いておくのは危険にも程がある…)

桜『…こわいよ』

綺礼(しかし野放しには…)

桜『…ガッシュ君…』

綺礼『!!!! い、今なんと、言ったのかな』

桜『!? ガッシュ…君って…』

綺礼『そうか…ふふ、どうやら天は君に味方してくれているようだ』

綺礼『喜べ少女よ。君の望みはようやく叶う』

桜『…?』

ーーーーーーーーーーーー

桜「それで…き、きちゃった」

セイバー「…」

ガッシュ「…」

ウェイバー「…」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 02:01:50.34 ID:CqpGnnSc0
ここまで
ss見返してみたけどガッシュかfateか片方しか知らない人には意味わからん上にくそつまらんなこれ
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 02:33:07.46 ID:rCxQ5ysBo

両方知ってる層には受けてるんだからいいじゃん

特にマナー悪い訳でもないんだから好きに書けばいいんだよ
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 10:33:05.10 ID:0KKMvLzco
ガッシュもFateも大まかな設定とストーリーしか知らんけど楽しんでるから気にするな
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 14:34:14.57 ID:laVOckD+o
クロスssってそういうもんでしょ
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 15:31:45.28 ID:CqpGnnSc0
クロス…というか、こんな長いss書いたの初めてで不安で…そう言ってくれるなら嬉しいです
再開します
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 15:41:40.39 ID:CqpGnnSc0
セイバー「…弱りましたね」ヒソヒソ

ウェイバー「どうしようもないんだけど…」ヒソヒソ

ガッシュ「…サクラ!」

桜「な、なにかな」

ガッシュ「これから私たちは大事な用があるのだ。私もお主と遊びたいのだがその…今は…」

桜「で、でも、帰ってくるんでしょ?このままだと私…」オロオロ

ガッシュ「サ、サクラ?」

桜「っ…だれもっ…わたしとっ…ひっく…」

ガッシュ「ヌワアアア!泣くな、泣くのではない!どどどどどうすればよいのだウェイバー!!」

桜「わたし…ぐすっ…もうっ…だれも…」

ガッシュ「ヌオオオオ!!」

ウェイバー「おい落ち着け!ああああもおおお!とうすりゃいいんだよぉぉ…!」ジタバタ

セイバー「貴方も落ち着きなさい」ピシッ

ウェイバー「あいてっ」

セイバー「…サクラ、といいましたね」

桜「…?」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 15:51:31.75 ID:CqpGnnSc0
セイバー「ガッシュは、貴方の事を大事に思っています。しかし今は此方が手一杯なのです。ですから、ほんの少しだけ、ガッシュを貸していただけませんか」

桜「え…でも、かえって…くるんだよね?」

ガッシュ「ウ…それは…」

桜「…」

ガッシュ「…ウヌ!任せるのだ!帰ってきたら、また私と、たくさん遊ぼうぞ!」

桜「…!うん!やくそくね!」

ガッシュ「ウヌ!やくそくなのだ!」

ウェイバー(…軽はずみに約束していいものか…いいや、軽はずみなんかじゃないよな)

ウェイバー「よし分かった!じゃあサクラ、君は家で預からせてもらうよ。おじいさんとおばあさんは優しいから、きっと歓迎してくれるはずさ」

桜「はい…ガッシュ君、私ずっとまってるからね」

ガッシュ「ウ、ウヌ!」ゾッ

セイバー「?」

ガッシュ「で、ではウェイバー!セイバー!早く出発しようぞ!」

ウェイバー「お、おう…」

桜「…ずうっと、まってるから」

ガッシュ「ヒイッ!?」
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 16:01:12.32 ID:CqpGnnSc0
ウェイバー「どうしたんだよ、急にビビりだして」

ガッシュ「…何故だか分からぬが、あのようなタイプの子は苦手なのだ…」

《ガッシュちゃーん!》

ガッシュ「ウッ!…寒気が…」

セイバー「…しかし、切嗣は間桐との戦いの後、何処へ向かったのでしょうか」

ウェイバー「さあなぁ…サーヴァントのお前がここにいるってことは、まだ脱落はしてないんだろうけど…」

セイバー「…」


セイバー『…虫蔵の中に一人の娘が!』

切嗣『…』

セイバー『切嗣…!』

セイバー(切嗣…覚えていてくれたのですね)

ウェイバー「…着いたぞ」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/05(月) 16:45:16.17 ID:Nk0Qc3V10
ヤンデレか
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 16:46:28.05 ID:CqpGnnSc0
教会

ウェイバー「言峰!いるんだろ!出てこい!」


綺礼「…やぁ諸君。羽休めにはなったかね?」

ウェイバー「とぼけんなよお前!僕たちの根城をあっさりばらしやがって…」

綺礼「私はガッシュに会いたい彼女の意思を尊重したまでだ。お前にとやかく言われる筋合いはない」

ウェイバー「めちゃくちゃだな…」

綺礼「痴話話もここまでにしよう。お前たち、覚悟はできたか?無事生き延びるか…あるいは、死ぬか」

ウェイバー「…ああ」

セイバー「はい」

ガッシュ「ウェイバーは私が守るのだ!」

綺礼「…ならばもう止めはしない」

綺礼「これが…最後の決戦だ」

「「「オオ!」」」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/02/05(月) 16:46:57.08 ID:CqpGnnSc0
いったんここまで
やっと終盤入る…
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/05(月) 19:00:25.33 ID:FYhcQIUh0
パティはまた違うタイプというかなんというか
人間界来る前はどういう付き合い方をしてたんだろうな、スルーしたのは忘れてたからなんだし
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/05(月) 20:40:22.63 ID:Nk0Qc3V10
金色のガッシュベル!!SECONDLAP
http://syosetu.org/novel/136714/
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 07:00:37.02 ID:YwSN6R2go
>>446
それくっそつまらんぞ
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 08:07:29.04 ID:+ehc35PKo
糞作品で有名な奴だぞ
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/06(火) 09:00:44.20 ID:VittRbzkO
クラスssは両作知らない人も両作既読の人も読むけど○○のネタだ、××ならその行動やってそう、みたいなのを楽しむって面が強いしそんな気にしないでいいと思う
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