【咲 -Saki- 】優奈「佐々野先輩、お誕生日おめでとうございます!」

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57 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/06/10(日) 02:01:52.34 ID:sxyED0sZ0



優奈「…………」ジーー


いちご「ゆ、優奈ちゃん…?」


優奈「―――何です?」


いちご「もしかして、さっきから 何か怒っちょる…?」ドキドキ


優奈「別に、何も怒っちょらんですよぉ…」ムスゥ…


いちご「うぅ… ぶち怒っちょるんじゃ……」


優奈「ふん……」



佐々野先輩が、片想い―――?


もしかして、待ち合わせ すっぽかされた―――?





優奈「何か、ちょっとムカつくかも―――」チッ


いちご「うひゃっ……!?」ビビクッ




58 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/07/09(月) 17:36:26.96 ID:nlXhUa5W0



【鹿老渡高校 麻雀部部室】


麻雀部員「…………」トッ


鹿老渡先輩「ほっ……」タンッ


優奈「ツモです。 3000・6000…」パララッ


鹿老渡先輩「げ… また津秋じゃ……」ハヤッ


鹿老渡先輩「自分、ホンマえげつないのぅ〜〜」


優奈「どうも……」


麻雀部員「これが才能、ゆーヤツなんかのぅ…」ハハッ


優奈「―――才能?」


優奈「そんな特別なものがあるなんて、思ったこともないです…」


優奈「うちに出来ることなんて、せいぜい日々の練習と対戦相手の研究と対策くらいなもんです―――」


麻雀部員「は〜〜 優奈ちんはホンにドライじゃの〜〜」


59 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/07/09(月) 17:48:04.16 ID:nlXhUa5W0



鹿老渡先輩「今年は佐々野んヤツも勢いあるし、こりゃ今からインハイが楽しみじゃな!!」


優奈「夏の―――インターハイ……」ゴゴゴ…


麻雀部員・鹿老渡先輩「…………」



優奈「何か―――?」


麻雀部員「あ、いや〜〜」


麻雀部員「優奈ちん、結構 分かりやすいよな〜〜て……」クスッ


鹿老渡先輩「確かに―――」ハハッ


優奈「べ、別に、そんなことは……///」



60 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/08/05(日) 17:34:59.21 ID:A4RCO8Dr0



優奈「そういえば、佐々野先輩はどうしたんです―――?」


優奈「今日はまだ見かけてませんけど、もしかして サボり…?」


麻雀部員「いや〜〜 いちごちゃんはいちごちゃんで、超がつく程の麻雀バカじゃからのぅ…」


麻雀部員「あの子が練習サボっとるトコ、ちょっと想像つかんじゃろ〜〜」


優奈「む… 確かに……」


鹿老渡先輩「美味しそうなカタチの雲を追っかけて、そのまま授業 遅刻したりはするがの―――」


麻雀部員「食いしん坊か……」


優奈「アホなんですか、あの人は―――」


鹿老渡先輩「ま〜〜 アホじゃな。 本人はそう思っとらんようじゃが…」


優奈「それで、サボりじゃないなら どうしたんです…」


61 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/08/05(日) 17:40:20.39 ID:A4RCO8Dr0



鹿老渡先輩「あぁ… 佐々野じゃったら、保健室でぐったり寝込んどるはずじゃ―――」


優奈「えっ!? 何かあったんですか!?」


鹿老渡先輩「堂郷のカッター訓練あるじゃろ…」


麻雀部員「あぁ、あの堂郷式・地獄のカッター訓練……」ウゲ…


優奈「カッター訓練って、オール使って集団でひたすらカッターボートを漕ぎ進む……」


麻雀部員「優奈ちんも、オリエンテーションでやったじゃろ?」


優奈「えぇ、まぁ… 研修指導員の堂郷先生がスパルタで―――」


優奈「危うく手足 バラバラになるかと思いました―――」ゲンナリ…


鹿老渡先輩「そうそう! そのカッター訓練!!」


62 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/08/05(日) 18:04:30.06 ID:A4RCO8Dr0



鹿老渡先輩「佐々野のヤツな、訓練中に力尽きて海にドボンしたんじゃって―――」カカッ


優奈「えぇっ、それってわりと笑いごとじゃないんじゃ!?」


麻雀部員「いちごちゃん、ドンくさいからのぅ…」


優奈「そもそも、先輩って泳ぎの方は…?」


麻雀部員「島っこなのに、カナヅチじゃ…」


優奈「あぁ、やっぱり……」


63 :ケイ@サーバー復活、ありがたい!! という事で、再開したいと思います。 [saga]:2018/10/18(木) 14:32:52.83 ID:ROwsURA60



鹿老渡先輩「ま〜〜 そんなわけで、えらい水を呑んだそうなんじゃが―――」


鹿老渡先輩「堂郷のヤツがすぐ海に飛び込んで、どうにか救助したっちゅー話じゃな―――」


麻雀部員「ひゅ〜〜♪ 流石は野人 堂郷!! パワーと体力だけは規格外じゃ!!」


鹿老渡先輩「そんで今は、保健室でぐったり寝込んどるゆーわけじゃ…」


優奈「そ… そうですか……」ホッ


麻雀部員「ほんで、ほんで!! やっぱ アレはあったんか?」


優奈「アレって―――?」


64 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/10/18(木) 14:44:03.07 ID:ROwsURA60



麻雀部員「救助者が、海で溺れた人にすること言えば―――」


麻雀部員「人工呼吸―――マウス・トゥー・マウスしかないじゃろ!!」


優奈「ファッ!?」


優奈「さ、佐々野先輩!! 堂郷センセと、チューしたんかァ!!」ガバッ


鹿老渡先輩「おぉっ―――!?」ガクガクッ


別卓の部員たち「ぎゃぁぁぁ〜〜〜!! ちゃちゃのんと堂郷がキスぅぅぅ!!」ガタタッ


別卓の部員たち「ぐっは… 美少女と野獣過ぐる…」ザワ…


別卓の部員たち「てゆーか、それって完全に犯罪じゃね。 事案じゃ、事案…」ザワ ザワ…


別卓の部員たち「オノレ… ドーゴー、許スマジ……」ザワ ザワ…



65 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/11/15(木) 20:39:32.02 ID:3VX9qTSs0



鹿老渡先輩「てぇ、おいおい!! まだ部活中じゃぞ!!」


麻雀部員「ぶち気になる話ブッ込んどいて、先輩がそれ言っちゃうんスかぁ?」


別卓の部員たち「この話 終わったら、すぐ再開しますんで!!」


鹿老渡先輩「ぐぬ……」


優奈「…………」ジィィィ…




鹿老渡先輩「ま… ま〜〜 うちも人づてで聞いただけじゃけぇ、詳しゅうは知らんのじゃが…」ポリポリ


鹿老渡先輩「―――別に自分らが考えとるようなこと、何も起こっちょらんと思うぞ……」

66 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/11/15(木) 21:00:11.36 ID:3VX9qTSs0



鹿老渡先輩「堂郷んヤツが意識のない佐々野の気道 確保しとったら―――」


鹿老渡先輩「佐々野がぴゅ〜〜って口から大量の水吹いて、そんで佐々野の意識が戻ってシマイじゃって…」


別卓の部員たち「ウシッ!!」グッ


別卓の部員たち「ザマァ、ドーゴー!!」シャーー


別卓の部員たち「ちゃちゃのんは、ウチらのアイドルなんじゃぁぁぁッ!!」ビシッ


鹿老渡先輩「コイツら―――」


優奈「………フゥ」



麻雀部員「優奈ちん。 もしかして、今 ちょっとだけ ホッとした?」


優奈「べ、別に!? うち、そーいうん 興味ないですけぇ!!」


麻雀部員「優奈ちんは、可愛ええの〜〜」ヒヒッ


優奈「そういうの、ヤメてもらえます……///」ムスッ


67 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2018/11/15(木) 21:28:56.87 ID:3VX9qTSs0



鹿老渡先輩「お〜〜し、そんじゃ 練習再開じゃ!! 自分らもはよ散った、散った!!」パンパンッ


別卓の部員たち「ほ〜〜い…」ゾロゾロ


別卓の部員たち「ちゃちゃのん おるかもしれんし、後で保健室 寄ってみる?」


別卓の部員たち「ええの、お見舞いのお菓子 持ってっちゃるか!!」


麻雀部員「優奈ちんも一緒に行っとく?」


優奈「部活 終わったら資料室に行く予定ですから、うちは結構です…」


麻雀部員「そっか、残念じゃな……」


優奈「…………」



その日、結局 佐々野先輩は部室に顔を出さなかった。



68 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:16:37.93 ID:rfd9C0rP0



【鹿老渡高校 保健室】



いちご「………」


いちご「…………」




ガラガラ…

いちご「あ、優奈ちゃん……」


優奈「どうも……」ペコッ


いちご「優奈ちゃんも、お見舞い来てくれたんか…?」ニコッ


優奈「べ、別に… そういうわけでは―――」


優奈「資料室 寄って調べ物しとったら、たまたま ここの明かりが見えて……」


いちご「こない遅ぅまで、インハイ用のデータ収集 お疲れさんじゃねぇ」


優奈「ま、インハイの選考日も近いですし…」


優奈「今 やれること、やっておきたいだけですよ……」


69 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:23:41.42 ID:rfd9C0rP0



いちご「ほーじゃ。 お見舞いに来てくれた皆がくれたお見舞い品なんじゃが、優奈ちゃんもケーキとかどーぞなんじゃ!!」ズズィ


優奈「おぉっ… メッチャある。 てか、メロンや馬鹿デカい花束まであるし……」ゴッソリ


いちご「皆、ちゃちゃのんのこと心配して お見舞いに来てくれたんじゃ♪」


優奈「お見舞い? 冷やかしの間違いじゃないですか―――」


いちご「冷やかしでもなんでも、ちゃちゃのん 嬉しいけぇ♪」


優奈「そんなもんですか…?」


いちご「ん、そういうもんじゃよ……♪」ニコ ニコッ


優奈「うちには、さっぱり理解出来ませんけど……」



先輩はとにかくモテる。


本当にアホみたいにモテる。


この中の幾らかは部員たちが心配して置いていったものだろうけど…


その大半は先輩に気のある男子と、ファンクラブの男子たちが置いていった貢ぎ物だろう。


安いお菓子やケーキくらいならともかく、普段の先輩ならこんな高価な贈り物はやんわりと断るはずだけど……


70 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:31:21.07 ID:rfd9C0rP0



いちご「あ、何か飲み物 出さんと。 ちょっと待っとってね……」ヨイショ…


優奈「いや、そんなん ええです―――」


いちご「ほへっ―――」クラッ


優奈「さ、佐々野 先輩――!?」ガシッ


バランスを崩し倒れかけた先輩を、正面から抱きとめるかたちで受け止める。


先輩の身体はとても華奢でいて柔らかく、そして凄く軽かった……


優奈(相変わらず、柔らかくて甘いストロベリーみたいな ええ香りがする―――)





いちご「……あはは、ごめんのぅ――」


いちご「ちょっと足元、フラついちゃったみたいじゃ……」ヘヘッ


優奈「…………」


やはりまだ具合が優れないのだろう、いつもより少し元気のない笑顔を佐々野先輩が浮かべた。


71 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:35:32.25 ID:rfd9C0rP0



優奈「そういうんは、うちがやりますから。 病人はもうちょっと横になっとって下さい。」


優奈「ホンに、世話の焼ける先輩です…」フンッ


いちご「えへへっ、ごめんね…」


優奈「別に、ええですけど……」カチャカチャ




優奈「先輩、コーヒーの砂糖いくつ入れます?」


いちご「えと… いっぱい……?」


優奈「はいはい、お子様の味覚と―――」チャポチャポチャポ…


いちご「ち、違うけぇ!! 今日は塩分過多じゃったけぇ、糖分でちょっと中和しとこうかなって―――!!」


優奈「なんですか、その超理論……」


72 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:42:06.51 ID:rfd9C0rP0



優奈「そういえば、保健室の先生は…?」


いちご「カープの試合見に行くけぇ、先に帰るんで 後はヨロシクじゃって―――」


優奈「何て、ええ加減な……」


いちご「その代わり保健室のコーヒー、自由に飲んでもええゆーとったんじゃ♪」ヘヘッ


優奈「もう散々、塩水 飲んだでしょう…」


いちご「んもぅ、それは言いっこなしじゃよぅ…」ブーー


優奈「はい、砂糖とミルクたっぷりのコーヒーです」コトッ


いちご「ん… どうも、ありがとなんじゃ♪」ズズッ…


いちご「うぇッ にがっ……」ゴホゴホッ


優奈「…………」クスッ





いちご「優奈ちゃん、今 ちょっぴり笑ったじゃろ…」ジッ…


優奈「フフッ、さぁ先輩。 良い子ですから、もう少し横になりましょうね…」ポフポフ


いちご「うぅ〜〜 何かちゃちゃのん、子ども扱いされてる気がするんじゃ〜〜」


優奈「気のせい、気のせい……♪」




73 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:44:55.87 ID:rfd9C0rP0




いちご「」スゥー スゥー


放課後の保健室―――


既に日もとっぷりと海へと沈み、部活帰りの生徒たちの気配も今はない。


やはり、だいぶ疲れと 無理が溜まっていたんだろう。


横になった先輩は、程なくして静かなまどろみの中へと落ちていった。



先輩が呼吸をするたび、僅かに胸元で上下する 薄手の掛け布団。


室内には先輩がときおりする、弱々しい寝息だけが静かに響いていた。



優奈「まったく、この人は―――」


優奈「どうせ冷やかし半分の野次馬たちにも、いつもの笑顔で空元気 振りまいとったんじゃろね……」


優奈「…………」



74 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:52:19.81 ID:rfd9C0rP0



いちご「ん… んっ…」ゴロ ゴロッ


優奈「わっ、意外と寝相悪い人なんか……?」



暫く経った頃―――


ベットの中で もぞもぞ、ごろごろとしきりに動き出す先輩。


しまいには掛け布団を跳ね飛ばさんばかりに手足をバタつかせ始める。



優奈「何か、怖い夢でも見とるんか…?」


優奈「スカートん中、見えそうですよ〜〜」


いちご「はぁ… はぁ……///」


優奈「………掛け布団、しっかりかけましょうね―――////」


激しく呼吸を乱し、頬を赤く上気させ、たくさんの汗を浮かべる佐々野先輩。


優奈「凄い汗、拭いてあげた方がええんじゃろか……」


75 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 00:57:10.24 ID:rfd9C0rP0



いちご「暗い…… 沈む………」


優奈「―――――!?」


いちご「」ゼハッ ゼハッ


言葉にならない何かを口にした先輩が、両の手を虚空へ向け、頼りなげに放り出していた。


優奈「…………」





優奈「大丈夫、うちはここにいますから―――」


優奈「先輩は、一人じゃありませんよ―――」ギュッ



次の瞬間―――


うちは虚空へと投げ出され、闇雲に何かを掴もうとしていた 先輩の両の手をしっかりと握っていた。




76 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 01:02:04.25 ID:rfd9C0rP0



いちご「」ハッ ハッ…


優奈「佐々野、先輩……?」


いちご「」スゥ スゥー


うちに手を握られた先輩は安心したのか―――


程なくして落ち着きを取り戻したかのように、再び穏やかな まどろみの中へと溶け込んでいった。




いちご「」ギュッ


優奈「ん… もしかして、うち ずっとこのままなん……?」


もう離さないとばかりに、うちの手を懸命に握り続ける先輩は まるで小さな子どものようだった。


77 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとう 2018 [saga]:2018/12/14(金) 02:25:42.94 ID:rfd9C0rP0




いちご「」スゥ スゥー


優奈「ええですよ。 先輩が落ち着くまで、うちがこうして握っててあげます…」キュッ



小さくて、柔らかな先輩の手のぬくもり。


抱きとめた時に感じた、先輩の甘やかな香りと柔らかな感触。


佐々野先輩、すごぅ軽ぅて、とっても暖かかったんじゃ――――




先輩としての威厳もなく、どこか危なっかしくて頼りないくせに、どこか人をホッとさせる不思議な魅力がある。


甘くて、柔らかくて、暖っかくて、気がつくとうちの全てを包み込んどるような、そんな綿菓子みたいな ふわふわとした女の子。


それが うちの中にある、佐々野 いちごという先輩だったのかもしれん―――


いちご「」キュフフッ


優奈「ホンに、変な先輩じゃ……」キュゥッ




まどろむ意識の中、うちはそんなことを考えとったような気がする―――


優奈「…………」コクリ コクリ…





78 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/01/13(日) 12:45:06.08 ID:Tq4/3Uok0



ピンポンパンポーーン


『これより 校門を閉めようと思う―――』


『まだ校内にいる生徒、大至急 学校から出て、速やかに帰宅するように―――』



ピンポンパンポーーン


『繰り返ぇ〜〜す!! まだ校内にいる生徒ぉ、さっさと帰宅するよぉぉ〜〜〜にッ!!』キーーンッ




優奈「げっ… もうこないな時間じゃ―――!?」ガバッ


優奈「佐々野先輩、大丈夫ですか!!」ユサユサ


いちご「うにゅ〜〜〜?」


79 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/02/12(火) 00:50:32.32 ID:9HohLITM0



優奈「そろそろ帰らんと、校門 閉められちゃいますよ!!」ユサユサ


いちご「うにゅ… 優奈ちゃん、おはよ〜〜〜」


優奈「はぁ、おはようございます…」


優奈「それで、具合の方 少しは良ぅなりましたか?」


いちご「んっと、だいぶ良ぅなった感じかのぅ……」


優奈「それは、良かったです―――」ホッ



いちご「―――ほんじゃ、おやすみなさ〜〜〜い……」ウニューー ペタン


優奈「ちょっ 待てぃ!!」ベシンッ


いちご「うひゃぁっ!!」ガバッ


優奈「だから、何でまた寝ちょるんですか!!」


いちご「えと… そこに気持ちええベットがあったから……?」ヘヘヘッ


優奈「何か名言っぽく言っても駄目です。 とりあえず校門 閉められる前に外に出ますよ!!」


80 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/02/12(火) 01:08:17.97 ID:9HohLITM0


いちご「うぇぇ… 優奈ちゃんは厳しいのぅ……」


優奈「先輩だって、夜の学校に閉じ込められたくないでしょう…」


いちご「それは、ちょっと怖いかもしれんのぅ…」


いちご「―――ほいじゃが 優奈ちゃんと一緒じゃったら、そがに怖くもないかもしれんね♪」ヘヘッ


優奈「〜〜〜〜〜////」


優奈「もぅ!! アホなことばっか言っとらんで、帰りますよ!!」




いちご「あ… 皆からのお見舞い品どうしよ…」


優奈「こないたくさん持って帰れんでしょ!!」


優奈「明日までここに置かせて貰えばええですよ!!」



81 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/03/11(月) 21:35:36.95 ID:dfEYStl60



【鹿老渡高校 校門外――】


いちご「はひ〜〜 何とか間に合ったみたいじゃね……」ウヒィーー


優奈「そうですね。 それで佐々野先輩―――」


優奈「何か無理に起こしちゃいましたけど、具合の方は大丈夫ですか?」


いちご「あ、うん… 少し横になれたおかげかのぅ、随分 よぅなったみたいじゃ♪」


優奈「それは、良かったです…」




いちご「優奈ちゃん、どうも ありがとのー」


優奈「は…? うちはただ、先輩をたたき起こしただけですけど…」


82 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/03/11(月) 21:41:11.68 ID:dfEYStl60



いちご「ちゃちゃのんのため―――」


いちご「こない遅ぅまで、起こさんどってくれたじゃろ?」


優奈「それは… うちも一緒になって、うたた寝しとったただけゆーか…」


いちご「それにのぅ、なんか よぅ覚えちょらんのじゃが―――」


いちご「優奈ちゃんのおかげで、とっても安心して 眠むれた気ぃするけぇ♪」ヘヘヘッ


優奈「そ、それは… 良かったですね……///」




優奈「そ、そんなことより!!」


優奈「佐々野先輩、寝相悪すぎ!!」ビシッ


いちご「ほぇっ!? そない酷かったんかぁ!?」


優奈「そらもぅ、スカート ブワァ〜〜ッなっとりましたよ〜〜!!」


いちご「ふぇぇ〜〜!? ちゃちゃのん、そんなじゃったか〜〜〜////」アババババ…


優奈「それは、秘密です……」フフッ


いちご「ほぇ〜〜 どっちなんじゃよ〜〜〜!!」




83 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/04/10(水) 17:56:04.14 ID:utkTShm10



【数日後 麻雀部部室―――】


麻雀部員「いちごちゃ〜〜ん!! チア部の子が呼んどるで〜〜!!」


いちご「あ、うん!! すぐに行くけぇ!!」テテテッ


優奈「………?」




チア部女子「あ、いちごちゃん!! 週末、またお願いしたいんだけど 大丈夫だよね?」


いちご「ほーじゃのぉ… そろそろ部内選考も近いけぇ、ちゃちゃのんも今はそっちに集中せんと―――」


チア部女子「お願い!! いちごちゃんいてくれると、皆 凄くやる気出るんだ!!」


チア部女子「先方の部にも絶対いちごちゃん呼ぶって言っちゃってるしさ、どうか友達を助けると思って!!」ネッ


いちご「えっと、うん……」


84 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/04/10(水) 17:58:18.12 ID:utkTShm10



いちご「な、何とか時間作って 応援にゃぁ駆けつけるけぇ、心配せんで待っちょってね!!」ヘヘッ


チア部女子「うわぁ〜〜い!! ちゃちゃのん、だから好き〜〜〜♪」ダキッ


いちご「うきゅっ!?」


優奈「!?」




チア部女子「それじゃ いちごちゃん、予定とかまた後で伝えるからヨロシクね!!」バイバーーーーイ


いちご「へへっ… 了解じゃよ〜〜♪」フリフリ


85 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/05/09(木) 14:43:20.11 ID:Z+rH4SPR0



優奈「アレ… なんなんです?」


鹿老渡先輩「ありゃ、佐々野の悪癖じゃ……」


優奈「悪癖……?」




鹿老渡先輩「チア部の応援。 佐々野が来ると客が集まるゆーて、何やら重宝されとるらしい―――」


優奈「チアって、佐々野先輩 ピラミッドとかエクステンションなんか出来るんですか?」


鹿老渡先輩「あのウンチにゃ、そんなん出来んじゃろ…」


鹿老渡先輩「ピラミッドの周りでポンポン振ったり、笑顔でお囃子しとる感じじゃろ…」


いちご「むぅ… ちゃちゃのん、ウンチじゃないけぇ……」


鹿老渡先輩「なんじゃ、ほんなら自分 出来るんか? やってみんさいや?」ホレホレ…


いちご「うぅ… 出来ないんじゃ……」ガックシ


優奈「ダメじゃないですか……」


86 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/06/08(土) 00:48:51.93 ID:IQiHwvKs0



鹿老渡先輩「ほんで、何か言うことあるじゃろ……?」


いちご「えと、その……」


いちご「週末の練習なんじゃが、今回も別メニューでお願いしてもええじゃろか…?」オズオズ


鹿老渡先輩「部活サボって よその部の応援たぁ、随分とよゆーじゃのぅ 佐々野よぉ……」ギロッ


いちご「うひっ……」ビクッ


鹿老渡先輩「後でた〜〜ぷりしごいちゃるけぇ、覚悟しとけよぉ!!」


いちご「はひ…… ごめんなさい……」プルプル




鹿老渡先輩「ほんで、ぶっつけ本番ってわけにもいかんじゃろうし、今回も暫く掛け持ちか?」


いちご「お昼休みとか、時間作って一緒に練習させて貰う予定じゃよぉ〜〜」


鹿老渡先輩「まぁ、せいぜい赤っ恥かかんよぉ 頑張るんじゃよッ!!」ガシガシ


いちご「ひゃ〜〜 やっぱ怒っちょるんじゃ〜〜〜」


87 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/07/07(日) 17:47:31.87 ID:fda5R7pv0



【翌日の昼休み―――】


ワイワイ ガヤガヤ

優奈(何だか、今日は廊下の方がやけに騒がしい…?)


女生徒「津秋ちゃんさぁ… お昼 まだじゃったら、うちらと一緒にどう?」


優奈「あ、えと……」



男子生徒「いちごちゃんが体育館でチア練しとるんじゃって!!」


男子生徒「俺、朝練に参加しちょるとこ見たんじゃ!!」


男子生徒「チア服着ちょった!?」


男子生徒「着ちょった!! 着ちょった!! ほんで盛大にすっころんどったわ!!」カッカッカ


男子生徒「マジか〜〜!? そいつぁ すぐ見に行かんとな!!」ガタタッ


男子生徒「お主も好きよの〜〜〜♪」ヒッヒッヒ


男子生徒「応援されて〜〜〜!!」


優奈「………」


女生徒「何なん、アレ……」キモッ


88 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/08/06(火) 21:07:53.76 ID:ro1c0sZm0


女生徒「いちごちゃんって、2年の佐々野先輩んことじゃろ……?」


優奈「―――知ってるの?」


女生徒「そりゃ ま〜 佐々野いちご ゆーたら、この辺じゃちょっとした有名人じゃし…」


女生徒「地元のアイドル高校生ゆーて、テレビや雑誌なんかにも何度か出たことあるみたいじゃよ」


優奈(…………)



女生徒「入学してから告白された回数は数知れず――」


女生徒「男子ってホント、あ〜いうアホっぽい子が好きじゃよね〜〜」


優奈「………」


89 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/09/05(木) 18:12:19.14 ID:eNWMidR/0



女生徒「あ、津秋ちゃんも 同じ麻雀部じゃったね…」ゴメンナー


女生徒「ほんでもなぁ、あの人 女子からの評判イマイチじゃろ。 あんま関わらん方がええ思うよ〜〜」


女生徒「この前もうちらの先輩が、彼氏 取られた〜〜ゆーとってな―――」


優奈「あの… うちもお昼、食べ行きたいんで―――」


優奈「そろそろ行ってもええですか…?」ガタッ


女生徒「あぁ、うん―――」


女生徒「ほな 津秋ちゃん、またな〜〜」バイバーーイ


ドージャッターー?

アーー フラレタミタイジャ…

アハハ、アノコ ツキアイワルイケーー



優奈「…………」


彼女に悪気はないんじゃろう―――


ないんじゃろうが――― 知り合いの悪口を言われて、少し気分が悪かった―――



90 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/10/04(金) 16:55:07.90 ID:ZXz+mbNr0


【廊下―――】


麻雀部員「お… 優奈ちん。 何じゃか、ご機嫌ナナメ…?」


優奈「全然… ちっとも怒っちょらんですよ…」プイッ


麻雀部員「おぉ… メチャ不機嫌じゃ……」


優奈「怒っちょらんです……」


麻雀部員「―――で、何をそない怒っちょるん……?」


優奈「…………」




麻雀部員「―――あぁ、いちごちゃんのこと……」


優奈「何も言うてませんけど……」


麻雀部員「でも、そうなんじゃろ?」ジーー


優奈「まぁ… 否定はしませんけど……」



91 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/11/03(日) 01:11:56.32 ID:BwFJtV6x0


麻雀部員「いちごちゃんの〜〜」


麻雀部員「頑張り屋さんじゃし、誰に対しても人当たりええ子じゃけど―――」


麻雀部員「地元のアイドル言われて、テレビや雑誌なんかでも ちやほやされとるじゃろ…」


麻雀部員「接点ない同性からすりゃ、目の上のたんこぶもええトコじゃけぇ―――」


麻雀部員「そりゃ、面白い存在ではないじゃろね……」



優奈「―――彼氏取られた… ゆーてましたけど……」


麻雀部員「そりゃ、その彼氏クンがいちごちゃんにお熱んなって、絶賛 彼女サンと大揉め中とかゆー話じゃろ?」


優奈「まぁ… そんなトコなんでしょうけど……」


麻雀部員「ほんでも、ま〜〜 あの子も誤解させるような態度とっとるようじゃし、全く悪くないとも言えないんじゃよな〜〜」


優奈「それって―――」



92 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2019/12/02(月) 18:48:41.26 ID:HQXXCs7w0


ワイワイ ガヤガヤ

イチゴチャーーン!!


優奈「―――?」


麻雀部員「そういや、体育館でチア練やっとる ゆーとったのぅ」


麻雀部員「―――うちらも、ちぃーと野次馬しとく?」


優奈「べ、別に… 興味とかありませんけぇ……」


麻雀部員「ほんっと、素直じゃないの〜〜」ケラケラ


麻雀部員「せっかくじゃけぇ、アンタも付き合いんさいな!!」グイグイッ


優奈「ちょっ… そんな強引に―――!?」



93 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/01/01(水) 19:07:35.60 ID:B+kiVCUn0



【体育館―――】


イチゴチャーーン!! チャチャノーーーン!!


麻雀部員「おぉっ… 何か凄い野次馬じゃの〜〜」


麻雀部員「それにしても、見事にヤローばっかじゃ!!」


優奈「……………」



麻雀部員「の〜 の〜 そこのキミ、今 チア部は何をやっとるんじゃ?」


そこらの男子「あぁ… これからチア部のプロモ動画を撮るゆー話みたいじゃな…」


麻雀部員「プロモ動画…?」


麻雀部員「練習風景なんかをネットに流して、観客をたくさん呼ぼうってことかの〜?」


優奈「まぁ、そうな感じなんじゃないですかね…」



94 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/01/31(金) 15:02:49.67 ID:/2uYjj/i0



チア部女子「皆さん、お待たせしました〜〜」


麻雀部員「お、始まるみたいじゃな…」


チア部女子「それじゃ、今からチア部女子による PV撮影を始めようと思いま〜〜す!!」


チア部女子「ギャラリーの皆さんも、盛り上がって合いの手ヨロシクね〜〜〜!!」


ギャラリー「「お〜〜〜!!」」



チア部女子「いちごちゃんも、ヨロシクね〜〜!!」


いちご「ん… ちゃちゃのん、頑張るんじゃ!!」グッ


ギャラリー「ちゃちゃのん、頑張れ〜〜!!」


ギャラリー「またさっきみたいに、盛大にすっころぶんじゃね〜〜ぞ!!」


いちご「うぅっ… さっきのはたまたまじゃよ〜〜」

ワハハハハッ!!


95 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/02/29(土) 14:55:41.04 ID:Lbse+g7y0


パチパチパチパチッ パチパチパチパチッ

ズンチャ ズンチャッ ズンズンチャッ〜〜〜♪


チア部女子「Ready OK?」


ギャラリー「「オッケーー!!」」オォォッ


麻雀部員「オッケーー!!」


優奈「おぉ… 何ですか、いきなり……?」


麻雀部員「合いの手じゃ、合いの手!!」


麻雀部員「チアにゃぁ掛け声かけて、観客と一緒に盛り上がるコールゆーのがあるんじゃよ!!」


麻雀部員「ほれほれ、優奈ちんもしっかりコールに答えんと!!」ウリウリィ


優奈「えぇと…… オッケ……?」


麻雀部員「もっと大っきい声で!!」


優奈「オッケーーッ!!」


麻雀部員「オッケーーッ!!」グッ


優奈「………………///」グヌヌ…


96 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/03/28(土) 15:08:25.95 ID:zIo6LXG00


ズンチャ ズンチャッ ズンズンチャッ〜〜〜♪


チア部女子「GO!! KAROUTO!!」サッ

チア部女子「GO!! GO!! KAROUTO!!」ササッ

ギャラリー「「ゴーー ゴーー カローート!! ゴーー ゴーー カローート!!」」ウォォッ


チア部女子「Let's Go KAROUTO!!」バトン バッ

チア部女子「Let's Go KAROUTO!!」バッ バッ

いちご「レッツ ゴー カロ〜〜ト!!」バトン フリフリ

ギャラリー「「レッツ ゴー カローート!! レッツ ゴー カローート!!」」ウォォッ


チア部女子「GO! FIGHT! WIN!!」バサッ

いちご「ゴ〜 ファイ! ウィ〜〜ン!!」パッサ パッサッ

ギャラリー「「ゴー ファイ ウィーーン!!」」オォォッ



チア部女子「GO! FIGHT! WIN!! GO! FIGHT! WIN!!」バサバサッ

ギャラリー「「ゴー ファイ ウィン!! ゴー ファイ ウィン!!」」オォォッ

麻雀部員「ゴー ファイ ウィン!! ゴー ファイ ウィーーン!!」

優奈「ゴー ファイ ウィン… ゴー ファイ ウィン……」


いちご「ゴー ファイ ウィン!! ゴー ファイ ウィンッ!!」ポンポン ファサ ファサッ

優奈(ズレとる……)


97 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/04/27(月) 00:55:14.72 ID:D+R9h9tM0


チア部女子「スタンツ!!」ササッ

チア部女子「ダブルベースサイスタンド!!」

ギャラリー「オォッ!!」


チア部女子「ショルダー ストラドル!!」ササッ バッ

ギャラリー「オォーーッ!!」



優奈「あれって確か、一人を持ち上げる組体操みたいなヤツ…」


麻雀部員「スタンツのグリコポーズを見ると、チアじゃ〜〜って感じするの〜〜」


いちご「うひゃっ…」フラフラッ


優奈(若干名、フラついちょる……)





チア部女子「いちご!! エレベーター!!」ノッテ!!


いちご「りょ、了解じゃよ〜〜!!」ヨイショ グッ


麻雀部員「エレベーター!! 結構 危ない、なかなかの大技じゃ!!」デキルン?


98 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/05/26(火) 18:26:59.06 ID:wSUeHl6G0


チア部女子「YES!! I LOVE KAROUTO!! We're No.1!!」

ギャラリー「「イエスッ!! アイ ラブ カローート!! ウィー アー ナンバーー ワーーン!!」」オォォッ

グイーーン



いちご「よし、エレベーターじゃ!!」バッ


ギャラリー「「オォォォーーーーッ!!」」ウォォッ


優奈「おぉ… まさか本当に出来るとは……」



いちご「ほぇぇ……?」グラグラッ


いちご「ふに"ゃ〜〜〜!!」

ズッテーーーンッ!!



ギャラリー「「あ〜〜!! ちゃちゃのん、盛大にズッコケた〜〜〜!!」」ガハハハハッ


チア部女子「ちょっとぉ、大丈夫〜〜?」


いちご「な、なんとか〜〜」アイタタタ…


99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/26(火) 18:40:12.13 ID:rTGPaXAW0
このスレ3年前からやってるのか凄いじゃん
100 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/06/25(木) 22:41:28.23 ID:rTxqqbtP0



ギャラリー「「ちゃちゃのん、平気か〜〜〜!!」」


いちご「う、うん…… ちゃちゃのん、元気じゃよぉ〜〜」ヘヘヘッ


男子生徒「ちゃちゃのん、さっきからパンツまる見えじゃぞ〜〜!!」


いちご「うひゃぁぁっっ!?」


ギャラリー「「ウォォォッ!!」」



いちご「てぇ、これはアンスコじゃけぇ。 べっ… 別に見られたって、恥ずかしくなんて……////」ハズカシイケド…


ギャラリー「「ちゃ〜ちゃ〜のん!!ちゃ〜ちゃ〜のん!!」」オォォォッ


いちご「ほぇぇっ!? 何のコール!?」


チャーッチャーーッノン!! チャーッチャーーッノン!! チャーッチャーーッノン!!




麻雀部員「―――謎のちゃちゃのんコールが始まったんじゃ…」


麻雀部員「流石 いちごちゃん。 期待を裏切らん、ナイス芸人根性……」アザトカワエエ…


優奈「イヤ過ぎる盛り上がり方……」



101 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/07/25(土) 17:19:36.72 ID:vR90kTvM0



チア部女子「以上、鹿老渡高校チアリーディング部によるPV撮影会でした!!」


チア部女子「ご参加 下さった皆さん、どうも ありがとうございました〜〜!!」ペコリッ


ギャラリー「「」」パチパチパチパチ




いちご「さ… さっきのトコ、上手にカットしといての〜〜」


チア部女子「え〜〜 どうしよっかな〜〜!! 残した方が絶対 再生数 稼げるし〜〜〜」


いちご「そ、そこを何とか〜〜〜」ウルウル


チア部女子「あはは、ま〜〜 前向きに検討してあげる!!」


いちご「ありがとなんじゃ〜〜」


102 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/08/24(月) 16:18:33.60 ID:I+P5UTWC0



チア部女子「今週末には、バスケ部の応援もあるから 皆も絶対見に来てね〜〜〜!!」


ギャラリー「「おぉっ〜〜〜!!」」



チア部女子「今回の応援には、いちごちゃんも来てくれるんだよね?」


いちご「うん!! ちゃちゃのんも いっぱい頑張るけぇ、皆も応援ヨロシクの〜〜♪」ファイトッ


ギャラリー「「ちゃちゃのん、応援しとるぞ〜〜!!」」オォォッ


いちご「皆、ありがと〜〜〜♪」




いちご「それと 麻雀部も夏のインターハイ頑張るけぇ、そっちの方も応援ヨロシクなんじゃ!!」


優奈「!?」


麻雀部員「ナイス、いちごちゃん。 流石、ウチの広報担当じゃ―――」グッ


ギャラリー「「ちゃちゃのん、絶対 レギュラーとれよ〜〜〜!!」」ワーワー


いちご「うん!! ちゃちゃのん いっぱい頑張るけぇ、しっかり見ちょってね〜〜〜♪」フリフリ


103 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/09/23(水) 18:15:24.10 ID:1igFTvf70



ギャラリー「そんな大事な時期に、チア部の手伝いとかしとってええんか〜〜〜!!」


いちご「あぅぅ… 痛いトコ 突かれたんじゃ……」


ギャラリー「「ギャハハハハッ!!」」


ワイワイ ガヤガヤ ワハハハハッ




優奈「ホンマ、選考も近いゆーに、何 やっとんでしょうね」


麻雀部員「推しに弱い子じゃけぇ、断れんかったんじゃろ―――」


麻雀部員「ま〜〜 そんなトコが いちごちゃんらしい思うわけじゃが……」クスクスッ


優奈「そりゃ、先輩が人一倍 部の練習も頑張っとるんは分かりますけど―――」


優奈「なんて言うか、イマイチ緊張感に欠けとるゆーか……」


104 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/10/22(木) 21:24:41.31 ID:9NZJbVAF0


優奈「そういうトコ、何かイライラするんですよね 」


麻雀部員「ご機嫌ナナメみたいじゃの〜〜」


優奈「別に、そういうわけではないですけど……」




いちご「」ポンポン フリフリ


麻雀部員「お… いちごちゃん、こっち向いて ポンポン振っとるんじゃ!!」


優奈「うちらに、気がついたみたいですね―――」


麻雀部員「おっ、こっちに来るようじゃな 」


105 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/11/21(土) 01:49:39.21 ID:qqmIDx970


いちご「二人とも見に来てくれとったんじゃね〜〜♪」トテトテ


優奈「いや、別にそういうわけでは―――」


麻雀部員「いちごちゃん、お疲れちゃ〜〜ん!!」スカート バッ


いちご「うひゃぁッ!?」


優奈「なッ!?」


いちご「ちょ〜〜 何でいきなりのスカートめくりじゃ!!」


麻雀部員「いや〜〜 優奈ちんが元気なさそうじゃったけぇ―――」


麻雀部員「ちぃーと、元気付けてあげよ〜〜 思っての〜〜♪」サービス、サービス


優奈「ちょッ―――」


いちご「どーゆーことじゃ!?」


106 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2020/12/20(日) 17:49:08.79 ID:AJ9fpPmR0


麻雀部員「優奈ちんの先輩として、臨時とはいえ チア部のメンバーとして―――」


麻雀部員「いちごちゃんは、元気のない後輩ちゃんを励ましてやろう 思わないんか?」


いちご「ほぇぇっ!?」


麻雀部員「それとも、そのエッチぃ衣装はただのコスプレなんかぁ!!」ズビシッ!!


いちご「そ、それは〜〜」


麻雀部員「ホレホレ、どーなんじゃ!!」


いちご「え、えと… 優奈ちゃん……」


いちご「ちぃーとは元気、出たかのぅ……?」テレッ


優奈「―――――///」


いちご「―――優奈ちゃん?」ドキドキ


優奈「アホかッ!!」

ズビシィッ!!


いちご「あいたぁッ!?」


麻雀部員「おぉっ、ナイスな脳天チョップ!?」


107 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/01/19(火) 14:58:59.87 ID:Dh9Uas7q0



優奈「そんなんで、元気とか出るわけないじゃろ……///」マッタク…


いちご「うぅ… ごめんのぅ〜〜」


麻雀部員「お〜〜い、こんなんでも 一応は先輩じゃぞ〜〜」アタマ ペシペシ…


いちご「こんなんて……」



優奈「先輩も、佐々野先輩にアホなこと吹き込まんで下さい……」ジロリッ


麻雀部員「いや〜〜 なんつーか、優奈ちんの反応が面白かったけぇ ノリ…みたいな……?」タハハ…


優奈「佐々野先輩も、イチイチ アホな冗談を真に受けんで下さい―――」


いちご「へへっ… 面目ないんじゃ……」



108 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/02/18(木) 18:10:04.81 ID:eG812t4G0



優奈「佐々野先輩―――」


いちご「は、はひぃっ!!」


優奈「放課後は部活 参加されるんですよね? 久しぶりに手合わせお願いします…」


いちご「あ… うん!! モチロンじゃよ!!」


優奈「それじゃ、うちはこれで―――」スタスタッ


いちご「優奈ちゃん、じゃあの〜〜♪」フリフリ




いちご「優奈ちゃんとの対局、楽しみじゃね〜〜♪」エヘヘッ


麻雀部員「やれやれ、おっかない後輩ちゃんじゃの〜〜」


いちご「へへ… それだけ、 麻雀にかける想いが強いってことじゃよ。」


いちご「いよっし!! ちゃちゃのんも優奈ちゃんに負けんよう、もっともっと頑張らんとね!!」グッ


麻雀部員「それんしても、自分 先輩としての威厳ゼロじゃのぅ……」


いちご「う〜〜ん… なんでじゃろね〜〜〜」ワカラン…



109 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/03/17(水) 02:29:34.15 ID:XNzcGLFK0



【数日後 麻雀部部室――】


麻雀部員「いちごちゃ〜〜ん、雑誌 見たで〜〜〜♪」ニマニマ


いちご「ほぇっ?」


優奈「―――?」


麻雀部員「この広島の地方誌、この前 いちごちゃんがチアで応援に行った時の写真がバッチリ載っとるんじゃ!!」


いちご「本当じゃ―――」


優奈「知らんかったんですか?」


いちご「うん…」チットモ…


優奈「それって、隠し撮りじゃないですか…」


鹿老渡1年「お〜〜 チア服、ぶちエロいんじゃ…」


いちご「いやいや、別にエッチではないじゃろ〜〜!!」


麻雀部員「いや〜〜 これはエロいじゃろ…」


110 :以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします [sage]:2021/03/17(水) 03:03:37.90 ID:e1C6GO6e0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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111 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/04/16(金) 22:03:41.99 ID:NdVXUVkN0



鹿老渡1年「汗びっしょりになりながら、笑顔でダンスを続けるいちごちゃん―――」


鹿老渡1年「とってもフェティッシュじゃのぅ〜〜」


いちご「フェティッシュて……」


優奈「むっ……」ジーー


いちご「ゆ、優奈ちゃんは、別にエッチぃとか 思わんじゃろ!?」


優奈「……………」ジーー


いちご「ゆ、優奈ちゃん―――?」


優奈「ま… ま〜〜 これくらい… 別に普通じゃ… 思いますけど―――///」アセッ




麻雀部員「さら〜〜にッ!! この後にある読者投稿ページのヤツなんか、もっと刺激的じゃけぇ―――」ペラペラ


鹿老渡1年「たっはぁ〜〜 こいつぁ たまりませんの〜〜♪」


優奈「むむっ……」ジーーー


いちご「はわわわっ……」


112 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/04/16(金) 22:05:01.84 ID:NdVXUVkN0



鹿老渡1年「この写真のアングルとか、完全にアウトじゃろ〜〜!!」ヤッベ…


麻雀部員「これなんかも〜〜 完全に黒寄りの黒じゃけぇ!!」グヘヘッ


優奈「何て、破廉恥な―――////」


いちご「優奈ちゃんまで!?」ヒドイッ



いちご「あ〜〜〜 もぅ恥ずかしいけぇ!! もぅ えぇじゃろ〜〜〜!!」ブンブンッ


鹿老渡先輩「じゃかぁしゃ〜〜ッ!!」

ゴスッ


いちご「あいたぁ〜〜〜!!」



鹿老渡先輩「自分ら いつまで騒いどるんじゃ!! さっさと部活の準備 始めんかぁ!!」


麻雀部員「いよっし、今日も楽しい部活を頑張るぞ〜〜と―――」


鹿老渡1年「ですね、ですね―――」


いちご「なんで、ちゃちゃのんばっかり〜〜〜」ウゥッ



113 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/05/15(土) 21:52:43.97 ID:lxwxx1V80



【麻雀部部室 部活終了後――】


鹿老渡1年「お疲れさまでした〜〜!!」ガタガタッ


麻雀部員「は〜〜 お疲れ〜〜〜♪」


鹿老渡先輩「一年!! 部室の掃除と片付け終わったら、こっちのゴミ出しも 忘れんようにのぅ。」


優奈「あ、はい……」




鹿老渡1年「よしっと、これでお掃除 おしまいっと…」


麻雀部員「ここんトコ 練習キツいし、試合続きじゃけぇ、流石に疲れたのぅ……」


鹿老渡1年「あ、津秋さん。 そこのゴミ捨てだけ 頼んでもええ?」


優奈「別に、いいですけど……」ヨイショ


114 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/06/14(月) 17:20:00.37 ID:AiptL04I0



鹿老渡1年「津秋さん、また明日〜〜」バイバイ


優奈「あぁ、はい……」



優奈(インハイの代表を決める部内 選考試合―――)トットッ


優奈(普段はあんなでも、やっぱり佐々野先輩の実力は侮れない―――)


優奈(今日は上手く躱されたけぇ、次は絶対 仕留めてみせるんじゃ―――)グヌヌッ


優奈「ん―――?」


優奈「あそこにおるんは―――?」




鹿老渡男子「佐々野さん、来てくれたんじゃね―――」


いちご「うん、お手紙 貰ったけぇ♪」


いちご「ホンで、うちにお話ゆ〜〜んは―――?」


鹿老渡男子「あ〜〜 その……」



115 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/07/13(火) 16:03:52.75 ID:LXimJY7A0



鹿老渡男子「お、俺さ……」


鹿老渡男子「前々からずっと佐々野さんのこと、可愛ぇなって思っとって―――」


いちご「ちゃちゃのんが、可愛ぇ……?」


鹿老渡男子「も、モチロン!! 他の女子なんて比べるのも失礼ゆーか、月とスポポビッチゆーか!!」


鹿老渡男子「と、ともかく!! もぅ〜〜 ぶっちぎりで佐々野さんが可愛ぇって話じゃ!!」


いちご「あはは、そない力説されると反応に困ってしまうけぇ―――」


いちご「じゃけぇ… 可愛ぇ 言ってもらって、悪い気はせんかのぅ―――///」




鹿老渡男子「そ、それでなんじゃが―――」


鹿老渡男子「さ、佐々野さん!!」ズズィ


いちご「は、はい―――」



116 ::ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/08/12(木) 21:56:26.97 ID:06YKtU+10



鹿老渡男子「す、好きじゃ!!」


鹿老渡男子「も、もし良かったらなんじゃが―――」


鹿老渡男子「俺と… 付き合って もらえんじゃろか……?」


いちご「……………」




鹿老渡男子「さ、佐々野さん……?」ドキドキ


いちご「そっか……」


いちご「ちゃちゃのんのこと、好き――― ゆーてくれるんじゃね……」


鹿老渡男子「あ… うん……///」ドキドキ



そう言うと、佐々野先輩は男子生徒の手を、小さな両の手でそっと包み込み


こわばる男子生徒の顔を見上げつつ、とても無邪気で屈託のない微笑みを浮かべてみせた―――


117 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/09/11(土) 14:22:39.96 ID:i8c4h7pr0



いちご「えへへ… とっても嬉しいんじゃ♪」


鹿老渡男子「え…… マジ………?」


いちご「うん。 ど〜〜もありがと〜〜の♪」ニッコリ



ドサッ


鹿老渡男子「――――!?」ビクッ


いちご「!?」


鹿老渡男子「なっ、ななっ!?」キョロキョロ




鹿老渡男子「ん、何でこんなトコにゴミ袋―――?」


いちご「…………?」


鹿老渡男子「あ〜〜 すぐそこにゴミの集積所があったんじゃな……」オモッ


鹿老渡男子「もしかすっと、俺らの告白現場―――誰かに見られとったのかもしれんね……」ハハハッ


いちご「……………」



118 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/10/10(日) 20:11:31.92 ID:CSC7fgvT0




優奈「はぁ… 思わず逃げ出してしもうた……」トボトボ


優奈「あ、ゴミ袋… 後で回収せんと……」


正直、少し ショックじゃった―――




優奈「いや、ま〜〜 先輩はあのルックスじゃ……」


優奈「誰にでも優しくて、いつでも微笑みを絶やさない あの人懐っこい性格……」


優奈「クラスの男子もよー 噂しよるし、ファンクラブなんかも あるとか聞くけぇ―――」


優奈「そりゃ、告白の一つもされんはず ないんじゃが……」


優奈「……………」



先輩は、この後 あの男子と付き合ったりとかするんじゃろうか―――


大体、嬉しいってなんじゃ……


ありがとう……


そんなにアイツのことが、好きだったんじゃろか……




先輩があの時 見せた屈託のない微笑み、それが妙な違和感となって―――


うちの頭から離れんかった――――



119 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <3> 優奈 一年生 [saga]:2021/11/09(火) 18:11:32.57 ID:4IYbqSRc0




いちご「う〜〜ん……」


いちご「どうも、今日もちゃちゃのんの 待ちぼうけみたいじゃ……」ヘヘヘッ



ふと、その瞬間―――


あの日、夕日を背に屋上で一人 佇んどった先輩の姿が、うちの脳裏によぎった―――


優奈「……………」



うちはあの時の先輩を、とても綺麗で美しいものだと思う反面―――


本当は凄く寂しい人なのかもしれないと、そう感じずには おれんかった――――




あの日、あの時に見た先輩の姿と―――


普段うちらが目にしとる、周囲の人を和ませ 優しく屈託のない微笑みを浮かべる先輩―――


どっちが、本当の先輩なんじゃろぅ………?





この日―――



うちは佐々野いちごという人のことが、少し分らんくなった気がした――――





120 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/09(木) 21:47:59.82 ID:JW7QlmBL0



<4>


【鹿老渡高校 麻雀部部室】


麻雀部コーチ「佐々野、今ちょっとええか―――?」


いちご「あ、コーチ!! モチロン、ええですよ〜〜♪」


麻雀部員1「いちごちゃんだけ廊下に連れ出して、いったい何の話じゃろ?」


麻雀部員2「もしかして、プロポーズ!!」


優奈「なっ!?」



麻雀部員1「もしかすっと 二人は既にただならぬ関係で、今夜の逢い引きの相談かぁ!!」


麻雀部員2「なんてこったい!!」


麻雀部員1「ご飯にする〜〜? お風呂にする〜〜?」


麻雀部員2「そんなものより、あま〜〜い いちごのスイーツを食べちゃうぞ〜〜!!」ガオーーーッ!!


麻雀部員1、2「「なんてな、なんてな〜〜」」ワッハッハ!!


優奈「まったく、もぅ……」ハァ…


121 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/09(木) 21:59:08.53 ID:JW7QlmBL0



麻雀部コーチ「今年のインハイなんじゃが、どうやら次鋒は 佐々野で決まりそうじゃ。」ヒソヒソ


いちご「え、ちゃちゃのんが次鋒!?」


麻雀部コーチ「あぁ、他のコーチたちも次鋒戦は佐々野で行く心積もりじゃけぇ。 ほぼ決定と考えてええじゃろ―――」


麻雀部コーチ「そんつもりで、残りの期間もしっかり気張って練習するんじゃぞ。」ポンポン


いちご「は、はい!! ちゃちゃのん、いっぱいいっぱい頑張るんじゃ!!」ムンッ


麻雀部員1「いちごちゃん、レギュラー決定 おめでとう〜〜♪」ダキッ


いちご「うひゃっ!?」


いちご「えへへ、どうもありがとなんじゃ〜〜♪」テレテレッ


麻雀部コーチ「こらっ、勝手に盗み聞きするんじゃない!!」


麻雀部員2「どうも、さ〜〜せ〜〜〜ん!!」




麻雀部員1「いちごちゃ〜〜ん、お祝いのスイーツタイムじゃよ〜〜♪」ジャーーン


いちご「わ〜〜い♪ どうも、ありがと〜〜〜♪」ハムッ


いちご「ん〜〜〜〜!?」

ゴホッ ゴホゴホッ!!



麻雀部員1「ほらほら、慌てて食べるけぇ…」トントントン


いちご「す、すまないんじゃ……」ゴホ ゴホッ


優奈「……………」



122 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日ということで、ちょっとだけ… [saga]:2021/12/14(火) 00:28:41.67 ID:RB1nCZSq0



【部活終了後―――】


優奈「あの、コーチ……」


麻雀部コーチ「津秋か。 何じゃ、まだ残っとったんか……?」


優奈「どうして佐々野先輩だけ、イチ抜け状態でレギュラーが決まったんです?」


麻雀部コーチ「あぁ、ま〜〜 これはあまり大きな声で言うことでもないんじゃが―――」


麻雀部コーチ「所謂、広報の都合が大きいじゃろうな―――」


優奈「広報の都合―――?」




麻雀部コーチ「佐々野にはアイドル的な人気というか―――」


麻雀部コーチ「人を強く惹きつける魅力のようなものがあるじゃろ―――」


麻雀部コーチ「学校側もそれを無駄には出来んと、広報担当として佐々野を強く推していくつもりらしくての―――」


優奈「それって、佐々野先輩を客寄せに使おうゆーことですか!?」


麻雀部コーチ「ま…… そういう側面は確かに あるじゃろうな―――」


優奈「……………」


123 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 00:33:10.15 ID:RB1nCZSq0



麻雀部コーチ「ただ、佐々野の 麻雀の実力は本物じゃ―――」


麻雀部コーチ「選ばれるだけの実力がなけりゃぁ、コーチ陣も佐々野をレギュラーに推したりはせんじゃろぅ―――」


麻雀部コーチ「それは、津秋もよう分かっとるじゃろ―――?」


優奈「えぇ… それは、まぁ………」




麻雀部コーチ「佐々野だけが全体発表の前に決まったんは、テレビの取材や雑誌社インタビューのスケジュールの都合でしかないけぇ―――」


麻雀部コーチ「津秋もあまり佐々野のことは気にせず―――今は自分のレギュラー入りに集中するんじゃな!!」


優奈「えぇ… 言われずとも……」


優奈「うちにも、負けたくない相手がいますけぇ―――」


麻雀部コーチ「よし、ええ答えじゃ―――」


麻雀部コーチ「それじゃ、気をつけて帰るんじゃぞ!!」ポン ポンッ


優奈「はい、ありがとうございました……」



124 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 00:36:37.38 ID:RB1nCZSq0



いちご「優奈ちゃん、優奈ちゃ〜〜ん!!」


優奈「佐々野先輩… なんです……?」


いちご「優奈ちゃんも、これから帰り……?」


優奈「まぁ、そうですけど……」


優奈「先輩は今まで、居残り練習を――?」


いちご「へへへ… レギュラーに決まったからにゃぁ、これまで以上に気張っていかんとね!!」


優奈「そいつはご立派です。」



いちご「そういえば優奈ちゃん、さっき コーチとお話しとった―――?」


優奈「まぁ、ちょっとした世間話を―――」


優奈「佐々野先輩が とても愚かだという話で、ひと盛り上がりしてました―――」クスッ


いちご「優奈ちゃんがナチュラルに酷いんじゃ!!」ガーーーン


125 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 00:39:58.54 ID:RB1nCZSq0



優奈「で、用件はそれだけですか―――?」


いちご「優奈ちゃんのレギュラー入り、ちゃちゃのん 応援しちょるけぇ!!」


優奈「…………」



いちご「ちゃちゃのん、優奈ちゃんと一緒にインターハイの舞台で戦いたいけぇ―――」


いちご「じゃけぇ、残りの選抜戦も頑張ってのぅ―――♪」ナデナデ…


優奈「まったく、何かと思えば……」



優奈「ホンに佐々野先輩は愚かな人ですね―――」


いちご「あぅぅ… また愚かって言われたんじゃ……」


優奈「佐々野先輩がレギュラーに選ばれて、うちがレギュラーに選ばれんとか ありえんじゃろ―――」


いちご「へへへ…… それもそうじゃねぇ〜〜〜♪」




あの告白現場を目撃してしまって以来―――


何となく先輩とは話しづらい気がして、少し距離を置くよう接していたかもしれない―――


ただ向こうはこちらのそんな気持ちなどお構いなしで、相も変わらず無遠慮に踏み込んでくるのだった――――




126 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 00:44:43.30 ID:RB1nCZSq0



【それから数日後―――】


キーーンコーーン カーーンコーーン

オツカレサマデシターー


麻雀部員「は〜〜 これでようやっとインハイの選抜戦も終了じゃぁ!!」


麻雀部員「あとは数日後に行われる、レギュラーの発表を待つだけじゃな―――」


麻雀部員「この開放感を満喫するためにも、この後 どっか遊びに行かない―――?」


鹿老渡1年「賛成でありま〜〜す!!」


ワイワイ ガヤガヤ…



麻雀部3年「津秋よ〜〜 自分、ホンに容赦ないの〜〜」


優奈「はぁ、スイマセン……」


麻雀部3年「今年のインハイは出来レースの佐々野に、1年の津秋で 自分のレギュラー入りもすっかり黄色信号じゃな―――」チッ


優奈「……………」


アンタの実力じゃ、佐々野先輩にゃぁ勝てんじゃろ―――


そう言ってやりたいのはヤマヤマじゃったが、この人にも先輩としてのメンツみたいなものがあるんじゃろう―――




高校一年での初めての選抜戦―――


手応えとしては ま〜ま〜あったと思うが、団体戦ではチーム全体のバランスや役割も重要視される―――


最終的な決定はコーチが判断することなので、まだ一年でしかない自分がレギュラーに選ばれるかどうかは正直 分からない――――



優奈「三箇牧に行った荒川 憩―――」


優奈「アイツじゃったら一年でもレギュラーとして、今年のインハイの舞台 暴れまわるんじゃろうな―――」



127 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 00:52:24.91 ID:RB1nCZSq0



優奈「あ… 佐々野先輩―――」


いちご「優奈ちゃん―――?」


窓辺で一人 彼方を眺める佐々野先輩を見かけ、思わず声をかけてしまった―――


正直、今 佐々野先輩と話すのは少し気まずい―――




優奈「えと、何をしてるんです―――?」


いちご「あぁ、風を感じとったんじゃ―――」


優奈「風、ですか―――」


いちご「うん、風がとっても気持ち良かったけぇ♪」


トレードマークのツーサイドを風になびかせ、目を閉じ風に身を任せる その姿が悔しい程 絵になっていた―――


ていうか、大体 何をしてても絵になるような人だった―――


優奈「はぁ…… これだから、天然ものは……」ボソッ


いちご「………?」


128 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 00:55:42.16 ID:RB1nCZSq0



いちご「優奈ちゃん、選抜試合 お疲れ様じゃったねぇ〜〜」


優奈「別に、特に疲れるようなことは何もありませんでしたけどね……」


いちご「そうじゃ、これから部の備品なんかの買い出しに行くんじゃが―――」


いちご「優奈ちゃんも、一緒にどうかのぅ―――?」


優奈「えっ!? そんなん一年の仕事なんじゃ……?」


いちご「ちゃちゃのんが、好きでやっちょるだけじゃけぇ〜〜」エヘヘ


優奈「はぁ… まぁ、荷物持ちくらいならええですけど……」


いちご「やた♪ ほんじゃ、今日は優奈ちゃんとデートじゃね〜〜♪」ピョンコッ


優奈「で… デートて……///」エェ…



鹿老渡先輩「佐々野ぉ!! 津秋は期待のルーキーじゃけぇ、悪い遊び 教えるんじゃないぞぉ!!」パカンッ


いちご「ひゃんっ!!」


いちご「んもぅ、そんなことせんよ〜〜」グスンッ


優奈(天然 小悪魔め……)


優奈(この人は… 何の躊躇いもなく、自然にあーゆー事が言えてしまうらしい……)



129 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 01:02:24.45 ID:RB1nCZSq0


ルンルン ルンルン…♪


優奈「…………////」


すれ違いの男子生徒「あ、ちゃちゃのんじゃ……///」


すれ違いの女子生徒「…………」クスクスッ


いちご「ゆーなちゃんとデート♪ ゆーなちゃんとデート〜〜♪」ルンルン


優奈「さ、佐々野先輩。 廊下で歌いながらスキップするん、よして下さいよ……///」ヒソヒソ


優奈「ぶち見られとるんじゃ…////」ウゥ…



いちご「あ… ゴメンのぅ〜〜 優奈ちゃんとのお出かけ、楽しみじゃったけぇ〜〜」


すれ違いの男子生徒「ちゃちゃのんと一緒にいるのって、今年入った1年…?」


すれ違いの女子生徒「何か、かなり麻雀が上手らしいよ……」ヒソヒソ


優奈(ぶち注目されちょる……////)


いちご「みんな、ゆーなちゃんの噂しちょるね〜〜」ヘヘッ


優奈(アンタのせいじゃろ……)コノ…



130 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 01:06:57.03 ID:RB1nCZSq0



優奈「それで今から買い出しゆーと、倉橋のデパートでええですか?」スタスタ


いちご「あ… 鹿老渡の商店街まで行きたいんじゃが、ええかのぅ?」テッテッ


優奈「はぁ… まぁ、ええですけど―――」スタスタ


優奈「デパートの方が手軽や思いますけど……」


いちご「まぁ〜〜 そうなんじゃけど、ちょっと寄りたいトコもあるけぇ―――」ヘヘヘッ


優奈「寄りたいトコですか―――?」




優奈「…………」ジーーッ


いちご「ほぇ……?」


優奈「前から思ってたんですけど、先輩って校内でも よぅクツ持ち歩いてますよね……」


優奈「外用のクツを教室とか部室にまで持ってきとるし、何でなんです?」


いちご「あはは、その… 実はのぅ……」


131 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 01:09:06.36 ID:RB1nCZSq0



いちご「ちゃちゃのん、よぅクツをなくすんじゃ……///」


優奈「は……? なくすってドコで……?」



いちご「その〜〜 下駄箱とかで……」


優奈「あ――――」


いちご「………///」



下駄箱に入れておいたクツがなくなる―――


先輩の何とも言えん恥ずかしげな表情からも、それがなくしたんじゃないと容易に察せられた―――



132 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 01:14:59.27 ID:RB1nCZSq0



【鹿老渡高校 下駄箱】


優奈「因みに、これまで何足ほどなくされとるんです?」ジブンノ クツバコ カチャ…


いちご「えと… 1年生ん時だけでも、10足以上は―――」


いちご「昔から物がようなくなるけぇ、妙じゃの〜〜とは 思っちょったんじゃけどね……」


優奈「10足て… それ、もっと早ぅ気付いて下さいよ……」


優奈「もしかして、リコーダーとか体操服もよぅなくす方ですか?」


いちご「……………///」コクンッ


優奈「はぁ〜〜 男子にモテるゆーんも大変なんですねぇ……」




優奈「そんなら佐々野先輩の下駄箱、今は使ってないんですか?」センパイノ クツバコ カチャ…


いちご「あ―――」


バサバサバサッ ドサドサッ


優奈「おぉっ!?」スザッ


先輩の下駄箱から飛び出してきた、無数の手紙と贈り物らしきものに驚き 思わず後ずさる。


133 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2021/12/14(火) 01:22:54.83 ID:RB1nCZSq0



いちご「そういえば、今日は時間がのぅて―――」


優奈「えっと… 何かすみません……」


いちご「ん〜〜ん… 別に気にせんでええよ〜〜」ヨイショ…



しゃがみこんで、手紙を一枚一枚 丁寧に回収していく先輩。


それが男子生徒からのラブレターと先輩へのプレゼントだとゆーことは、一目見れば分かったが―――


その数の多さに、正直 ちょっと引く――――




いちご「ふぅ… これで全部じゃね♪」ヨッ


優奈「あの〜〜 佐々野先輩は、いつもこんな数のラブレター貰っとるんです?」


いちご「ふぇっ!? うぅん、今日はたまたまじゃよ、たまたま!!」ブンブン


優奈「…………」



これは後で知ることだが、先輩は昼休みや休憩中に手紙の回収に姿をくらますことがあるらしい―――


今のうちのように、周囲の人がドン引きするのを気にしてのことじゃろう―――


イヤミか――――



134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/14(火) 09:13:34.20 ID:2MkBtjoe0
>>1の酉ないし乗っ取り?
135 :ケイ@いざ乗っ取りが出た時の保険にと最初だけ入れたので、普段は特に使ってません ◆qTV7IvBey2 [saga]:2022/01/14(金) 18:49:54.13 ID:AtwtXIA10



いちご「優奈ちゃん、ごめんのぅ…」


いちご「先にお手紙 読んでしまうけぇ、ちょっと 待っちょってね……」パラッ


優奈「そんなん、別に後でも ええやないですか。」


いちご「それじゃと、ドコかで待っちょるゆー手紙があった時に申しわけないけぇ……」


優奈「律儀か……」ウンザリ…




優奈「もしかして『放課後、待ってます――』みたいな手紙ある度、先輩はアホみたいに出向いちょるんですか?」


いちご「そりゃぁ、そうじゃよ。 放置なんてしたら、その子に悪いしのぅ……」


いちご「―――まぁ、たまに誰も来なくて、ちゃちゃのんの方が一人 待ちぼうけさせられたりもするんじゃけどね……」ヘヘッ…


優奈「………ほんで、先輩はそーゆーの迷惑だから ヤメろってゆーとるんです?」


いちご「ほぇ… ゆーちょらんけど……?」


優奈「ドアホですかッ!!」


いちご「えぇっ!?」


優奈「迷惑なら迷惑、困っちょるんなら 困っちょる―――」


優奈「そーゆーことは、しっかり相手に伝えなきゃ アカンじゃろ!!」


いちご「そ… そうはゆーてものぅ―――」


136 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2022/02/14(月) 15:56:40.24 ID:KLvHGwHA0



優奈「それとも何です? そうやってチヤホヤされて、先輩もまんざらでもないゆーことなんですか?」


いちご「ほぇ……?」


いちご「えっと… うん……」コクッ


優奈「―――えぇっ!? 今の流れで、そこ認めちゃいます!?」


いちご「へへっ… 褒めてもらえたら、やっぱり嬉しいけぇ…」


いちご「それにのぅ… 誰かに必要としてもらえるゆーんは―――」


いちご「とっても幸せなことじゃって、ちゃちゃのん思っちょるけぇ―――////」


優奈「……………」




いちご「優奈ちゃん……?」


優奈「じゃけぇ先輩は―――」


優奈「誰に告白されても、あんなに嬉しそうに微笑み返すんじゃな―――」


いちご「…………?」



優奈「何日か前、偶然 ゴミの集積所の近くで 先輩が告白されとるトコを見てしまって―――」


いちご「あぁ… アレ見られとったんじゃね……」


いちご「えへへ、何じゃか 照れくさいのぅ……///」



137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/15(火) 00:05:28.70 ID:7L0HGD+lo
SS速報避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
138 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2022/03/14(月) 13:14:12.33 ID:i8AzUeaa0



優奈「あの時の先輩、とっても嬉しそうじゃったけぇ……」


優奈「あの男子生徒からの告白、受けられたんですか……?」キュッ


いちご「―――ううん、受けちょらんよ」


優奈「えっ、そうなんです!?」




いちご「ほぇ…… そりゃ、ちゃちゃのんは未来のアイドルじゃけぇ―――」


いちご「男の子と個人的な お付き合いをするわけにゃぁイカンじゃろ―――」シレッ


優奈「えぇ、何か軽っ……」



優奈「ほいじゃが… 嬉しいとか、ありがとうとか―――」


優奈「とってもええ笑顔で、男子の手を取りながら ゆーちょりましたよね……?」


いちご「そりゃぁ… ちゃちゃのんのこと可愛ぇ、好きじゃってゆーてくれたけぇ―――」


いちご「その心のこもった言葉に対して、ちゃちゃのんがお礼をゆーんは当然のことじゃろう―――」


優奈「……………」


いちご「優奈ちゃん……?」


139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/03/16(水) 21:16:18.96 ID:SZLjXS/U0
提督「嫌われスイッチ?」明石「はいっ」
http://hayabusa3.open2ch.net/test/read.cgi/news4viptasu/1427368381/
提督「嫌われスイッチだと?」夕張「そうです!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428849410/
魔剣転生というスレの作者ですが、断筆する事に致しました。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1602503948/

外野の反応に負けてエタった先人たち
彼らの冥福を祈りつつ我々は二の舞を演じない様に注意しよう
140 :ケイ@ちゃちゃのん誕生日おめでとうSS <4> 優奈 一年生 [saga]:2022/04/14(木) 16:29:50.49 ID:B8d6Y0we0



いちご「―――優奈ちゃん、もしかして 何か怒っちょる……?」


優奈「怒っちょらん!! 別に何も怒っちょらんですけぇ!!」


いちご(ひゃ〜〜 やっぱり怒っちょるんじゃ……)




優奈「えっと、その高そうな贈り物なんかは どうしてるんです―――?」


いちご「部のみんなで頂ける お菓子くらいなら、ありがたく頂いちょるんじゃが―――」


いちご「あまり高価そうなもんは、お礼と一緒にしっかり お返しさせてもらっちょるんじゃよ―――」


いちご「ちゃちゃのん、そういうところは しっかりさんじゃけぇ!!」ドヤッ


優奈「あ〜〜 はいはい、偉い偉い……」


いちご「えへへ、もっと褒めてくれてもええんじゃよ〜〜♪」


優奈「うざっ……」ペッ


優奈「あぁ… 今のは心の声なので、お気になさらず……」


いちご「優奈ちゃん、酷い……」



その後 暫く―――


佐々野先輩のラブレターと贈り物へのお礼参りに付き合わされることになった―――



141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/14(木) 22:23:02.05 ID:thGCqkaF0
阿良々木暦「ぶんぶんぶぶん!」レベッカ・忍「おーなみばんばばんばーん、じゃ!」
と別のベクトルで不快な文章
最近の咲SSってこんなんばっかだな
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/06(金) 17:56:33.36 ID:rYV+b3N9O
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
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