【オリジナル】ファーストプリキュア!【プリキュア】

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4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 10:02:34.25 ID:3zYuh2uB0
【結成! 「おーのコンビ」はプリキュアコンビ!?】


★          ★          ★


 ジューッと。ベーコンの焼ける音が小気味良い。

「えっと、たまごは、っと……」

 フッとこうばしい香りがはじけて、頃合いだと分かった。冷蔵庫から取り出しておいたたまごを手に取る。室温で汗をかいたたまごは、キッチンに差し込む朝日に照らされて、キラキラと輝いている。

「……うんっ。きれいな目玉焼きにしてあげるからね」

 フライパンの縁でからを割る。少し力を入れて、片手でパカッ、と。

 ふと、頭上からりんりんとやかましい音が聞こえた。目覚まし時計がねぼすけをがなり立てているのだろう。時計に目を向けてみれば、もう七時だ。

「いっけない。トーストも焼いておかないと」

 たまごをさっさとフライパンに落とし、少し間を置いてから水を少々注いでフタをする。少しキッチンから身を乗り出すと、のろのろとやってきた小さい人影が見えた。

「あ、ひかる、ちょうどいいところにきた!」

「……?」

 寝ぼけまなこをこすりこすり、弟のひかるが自分を認めたようだった。

「あ……おはよ、お姉ちゃん」

「はい、おはよう、ひかる」 にこっと挨拶を返してから。「ごめんね、食パンをトースターで焼いておいて」

「あー……うん」

「まずは顔を洗ってからね」

「あー……」

 基本的に、寝起きはボーッとしている弟だった。のそのそと向かう先は、洗面台だろう。

「……それにしても、ともえが起きてこないなぁ」

 妹のともえが降りてこない。目覚まし時計も鳴りっぱなしだ。

 そんなことを考えていると、フライパンにかぶせておいたフタがカタコトと音を立て始めた。

「あ〜、黄身が固くなっちゃう」

 ――ただでさえドジばかりやる自分が、よくここまで家事をこなせるようになったものだ。

 どこか感慨深い思いで、ゆうきはふっと微笑んだ。



 王野 (おうの) ゆうき、13歳。

 今日から中学2年生だ。
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