勇者「STR極振りで」

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1 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2017/12/17(日) 01:07:10.79 ID:a8Wcmaua0

賢者♀「な、なんですって?もう一度言ってください勇者様」


勇者♂「僕は、今後レベルアップで得た全てのポイントをSTR(力)に振るつもりだ」


魔法使い♀「初めてのレベルアップで、いきなり何を言い出すの?」


戦士♂「確かに、STR重視は重量のある防具も装備できるし攻撃力もあがる。タンク役として理想と言えよう」


戦士「しかし勇者よ、AGI(敏捷性)型の魔物に会ったときどうするつもりだ?渾身の一撃だって当たらなければ意味は無いぞ」


賢者「戦士さんの言う通りです。どうか考え直してもらえませんか?」


勇者「ごめんよ、みんな。でも、これだけは僕の自由にさせてほしいんだ」


賢者「理由を聞かせてもらえますか?」


勇者「・・・他の人には、黙っていてくれると嬉しいんだけど」


戦士「口外しないと約束しよう」


魔法使い「絶対に人には言わないわ」


賢者「私も約束します」


勇者「僕は、魔物が怖いんだ・・・厚い筋肉にでも覆われていないと、とても立ち向かうことなんてできないんだ!」


戦士「わかった、いいだろう」


魔法使い「勝手に決めないでよ!私は反対!大反対よ!」


賢者「魔法使いさん、ひとまず勇者様の希望通りにしてみましょう」


魔法使い「まともなのは私だけなの!?うまくいくわけないじゃない!」


勇者「うぅ・・・ごめんよ魔法使い」


賢者「まあまあ落ち着いてください。実は、ステータス再振り分けのアイテムを一つだけですが持っています」


賢者「もしSTR極振りで立ち行かなくなったら、その時は考え直して頂けますか?」


勇者「あ、ありがとう賢者さん!」


戦士「うむ、俺も勇者のステータスをフォローできるよう努めよう」


勇者「戦士くん!」


魔法使い「もう、みんなだけずるい!私も、それでいいわよ!」


勇者「魔法使いちゃんも!ありがとう!」


魔法使い「ま、まあ、幼馴染のよしみよ!」デヘヘ


勇者「よし!それじゃあ、魔王討伐の旅を再開しよう!」


みんな「「「 おーっ! 」」」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513440430
2 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2017/12/17(日) 01:07:44.49 ID:a8Wcmaua0


――――――


魔王「ほお、不思議な像だな。優に6尺6寸は超す巨体ながら、どこか儚げで繊細な表情が兜越しながらみてとれるようだ」


魔王「それに、その巨躯すら超える太く厚い剣。いや、鉄板と呼んだ方が妙だな」


魔王「それで?その手土産をもって、命乞いにでも来たのか人間ども」


魔法使い「はい?そんなわけないでしょ!私たちは貴方を倒しに来たのよ!」


魔王「む、そうであったか。では、その像は何なのだ?」


戦士「それは、像ではない魔王。奴こそ人類の希望、女神に選ばれた子、勇者その人だ」


魔王「なんだと!?」


賢者「我らが救世主は、STR極振り。人の域を超えた一撃を見舞わせて差し上げます!」


魔王「・・・馬鹿な男だ、膂力だけで私を倒すつもりか」


魔法使い「さて、その軽口もいつまでもつかしら?」


勇者「・・・」


勇者の攻撃 ミス
魔王はひらりと躱した


魔王「ふん、その巨大な剣をよくも軽々と扱えるものだ。しかし、当たらなければどうということはない」


戦士「魔王軍四天王最速、神速の風ヴェアヴォルフも同じセリフを言っていたな」


勇者の攻撃 ミス


魔王「なんだと?」
3 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2017/12/17(日) 01:08:15.61 ID:a8Wcmaua0


――――――


ヴェアヴォルフ「ははは!当たらなければどうということはないわ!」


勇者「・・・」


勇者の攻撃 ミス

勇者の攻撃 ミス

勇者の攻撃 ミス


ヴェアヴォルフ「しつこい男だのう!無駄だと言っておるだろうが!」


勇者の攻撃 ミス

勇者の攻撃 ミス


ヴェアヴォルフ「いい加減あきらめろ!当たらないと言っておろうが!」


勇者の攻撃 ミス

勇者の攻撃 ミス

勇者の攻撃 ミス


ヴェアヴォルフ「な、なんなんだ貴様は!言葉が通じないのか!馬鹿なのか!?」


勇者の攻撃 ミス
勇者の攻撃 ミス
勇者の攻撃 ミス


ヴェアヴォルフ「い、一体いつまで続けるつもりだ!」

勇者の攻撃 
ヴェアヴォルフの人差し指に当たった!
ヴェアヴォルフの指先が吹き飛んだ


ヴェアヴォルフ「な、なんだこの威力!?かすっただけで指が!俺様の指が!」

勇者の攻撃 ミス
勇者の攻撃 ミス


ヴェアヴォルフ「ひ、ひい!もうやめてくれ!やめてくれええええええ!」


勇者の攻撃
ヴェアヴォルフに当たった!
ヴェアヴォルフの腰から上が吹き飛んだ
4 : ◆CItYBDS.l2 [saga]:2017/12/17(日) 01:08:42.31 ID:a8Wcmaua0


――――――


魔王「・・・なるほど、当たらなくければどうということはない」


魔王「逆を言えば、当たれば一撃必殺ということか。ヴェアヴォルフめ、死の恐怖に冷静さを欠いたのであろうな」


勇者の攻撃 ミス


魔王「だがしかし、私が冷静さをかくことなどない。それに、膂力が人の域を超えているのは勇者だけではない」


魔王「私とて伊達に魔王と呼ばれてはおらぬ。我が一撃、人間如きが耐えられるかな」


魔法使い「あら、そんなことを土の四天王ゴレムも言っていたわね」
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