遊馬「久しぶりだなカイト」 カイト「ああ」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/01/01(月) 19:13:25.44 ID:Jfy+iXFe0
遊馬「最近何やってんだ?研究とかか?」

小鳥「カイトもすっかり科学者だもんね!」

カイト「お前達は昔と変わらず2人で連んでるんだな」

小鳥「昔って言うほど昔じゃないよね?」

遊馬「そうだぞカイト」

カイト「…」

遊馬「どんな研究してるんだ?教えてくれよ」

カイト「随分とデュエルから遠退いているらしいな」

遊馬「ははは…」

小鳥「高校入学するまでデュエル禁止って明里さんがね」

遊馬「けど無事に受験地獄を乗り越えたんだぜ!これからは羽を伸ばしてデュエルができるってもんだぜ!」

カイト「…そうか」

遊馬「そういやシャークが留年したって知ってるか?」

カイト「もういいだろ。俺は行くぞ」

遊馬「おう!て言うか研究か?」

カイト「科学者が毎日研究漬けだと思うな。俺は科学者である前にデュエリストだ」

小鳥「何か言いたげだったねカイト」

遊馬「カイトはあまり多くを語らねえからな…」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514801605
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/01(月) 19:22:52.00 ID:Jfy+iXFe0
シャーク「へえ…カイトか」

遊馬「ちゃんとシャークが留年したって報告しておいたぜ」

シャーク「あいつに言ったのか?お前…」

小鳥「ほ、ほら遊馬も悪気が無いんだし」

シャーク「言っとくが俺は成績でダブったんじゃねえぞ。喧嘩だよ喧嘩で停学食らってそのままダブったんだよ」

アリト「いいじゃねえか別にさ」

遊馬「そうだぜ」

シャーク「お前達だってダブるんだよ。特にアリトは確実だぜ」

アリト「いいんだよ体育で稼ぐから」

シャーク「体育だけじゃ無理だっつうの」

小鳥「それでねカイトが妙に冷たくて」

シャーク「あれは昔から冷えだろ」

小鳥「違う違う!何か遊馬に言いたそうな」

シャーク「ああ…あれだろ」

遊馬「あれ?何か心当たりあるのか!?」

シャーク「そいつはてめえで考えろ。てめえにとってカイトはどういう存在だったかって忘れちまったのか?」

遊馬「俺そういうの苦手なんだよ…」

シャーク「じゃあな俺は帰るぜ」

小鳥「そんな事してると留年しちゃうよ!」

シャーク「うるせえ!一回や二回のサボりでダブるわけねえだろ!」

アリト「そうだよな…俺も帰ろ。だって1年生だし」

遊馬「俺にとってカイトか…」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/01(月) 20:01:40.18 ID:Jfy+iXFe0
アリト「遊馬とカイトってどういう関係なんだ?ライバルなんだろ?俺もライバルだけど」

シャーク「ライバルって言えばライバル…」

アリト「教えろよナッシュ!なあ!」

シャーク「デカい声出してんじゃねえよ!」

ギラグ「よっ!サボりか」

アリト「何だ今から登校か?能天気だなお前は」

ギラグ「誰も起こさねえから遅刻してるんじゃねえか」

シャーク「てめえが熊みたいにイビキかいて寝てっからだろ」

ギラグ「やっぱメラグが居ねえと俺らダメだな。いつ帰って来るんだ?」

シャーク「知るか!」

アリト「もう許してやろうぜ?メラグって綺麗だろ?スタイルいいだろ?そうなりゃ芸能界は黙っちゃいねえ」

ギラグ「年中他校と揉めてる俺らや裏で悪さばっかしてるベクターとじゃ比べ物にならねえわな」

シャーク「俺の許可無しで飛び出した奴なんて家族じゃねえんだよ」

ギラグ「いいのか?今日の家事当番はミザエルだぞ」

アリト「マジか?うわぁ…面倒な事になるぜ」

シャーク「連絡一つよこさねえ奴を頼ってんじゃねえ!何が芸能界だ!モデルだか何だか知らねえが璃緒には1000年早え!」

アリト「そうか?凄いと思うぜ。俺ちゃんとメラグが載ってる雑誌買ってるぞ」

ギラグ「遠退いて始めて知ったぜ。あいつって相当なんだなって」

アリト「ナッシュも芸能界行っちまえばいいんじゃね?そうすりゃ万事解決!」

シャーク「くっだらねえな」

アリト「あーあスネちまったよ」

ギラグ「だな」

アリト「あれ?学校行かねえのか」

ギラグ「どうせ遅刻だしな。今日は気が乗らねえ」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/01(月) 20:34:42.26 ID:Jfy+iXFe0
遊馬「カイトは俺にとって仲間で兄ちゃんのような存在で超えるべき壁…シャークは何が言いたかったんだ?」

小鳥「ホント遊馬って鈍いのね」

遊馬「は?」

小鳥「多分…多分だけどカイトは」

V「あっ!居た居た!」

遊馬「V?どうした!?」

V「シャークが…シャークがデュエルで負けた!」

遊馬「そんなわけねえだろ…だってさっきまで」

V「本当なんだって!シャークだけじゃないアリトもギラグも…」

小鳥「3人纏めて!?」

V「う、うん」

遊馬「あいつら3人をって…そんな奴が」

V「居たんだよ…桁外れの強さを持ったデュエリストが…それに」

遊馬「それに?」

V「それは自分の目で確かめた方がいい。もしかして君も…」

遊馬「V!案内してくれ!」

V「うん…けど注意した方がいい」

小鳥「どうして?」

V「今まで見た事の無い眼だった…まるで人殺しのような」

小鳥「人殺しって…昔のカイトとシャークだってそっち寄りだったんだし大丈夫よ!」

V「そういう問題じゃ」

遊馬「て言うか何で俺を?」

V「そのデュエリストが呼んで来いって」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/01(月) 21:05:29.67 ID:Jfy+iXFe0
遊馬「来たぜ!お前か!シャーク達を倒した奴ってのは!?」

「あれが街でも5本の指に入る男か」

シャーク「へっ…間違いなく負けるぜお前」

「どう見ても大した事の無いデュエリストだ」

遊馬「俺が相手になってやる!かかって来い!」

「デュエルディスク…セット…!」

遊馬「D・ゲイザー、セット!」

小鳥「大丈夫なの?」

シャーク「こいつらは病院送りって具合だな」

小鳥「シャークは?」

シャーク「俺には免疫力ってのがあるんだよ。怪我限定のな」

小鳥「病気じゃないんだから」

遊馬「ガガガマジシャンを攻撃表示で召喚!そして装備魔法『バウンド・ワンド』を装備!このカードを装備した魔法使い族モンスターはレベルの数×100アップする!」

小鳥「多少眼つきが悪いけど…そこまで恐ろしい人じゃ」

シャーク「感覚狂ってるんじゃねえか?」

V「…」

遊馬「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

「俺のターン!」

小鳥「強かった?」

シャーク「ああ…デュエルで背筋が寒くなるなんてカイト以来だぜ」

小鳥「カイト並…世界って広いのね」

V「うん」

シャーク「噛み砕いちまえ遊馬!そんな訳のわからねえ奴の好きにさせんじゃねえ!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/01(月) 23:17:03.17 ID:Jfy+iXFe0
「RR-バニシング・レイニアスを攻撃表示で召喚!バニシング・レイニアスの効果を発動!このカードが召喚または特殊召喚に成功したターンの自分メインフェイズ時に1度だけ発動できる!手札からレベル4以下のRRモンスターを特殊召喚する!俺は2体目のRR-バニシング・レイニアスを特殊召喚!」

小鳥「レベル4のモンスターが2体…来るわよ、遊馬!」

「レベル4のRR-バニシング・レイニアスでオーバーレイ!エクシーズ召喚!RR-フォース・ストリンクス!!」

シャーク「油断するんじゃねえぞ遊馬!そいつは」

「RUM-レイド・フォースを発動!自分フィールドのエクシーズモンスター1体を対象に発動!そのモンスターよりランクの一つ高いRRエクシーズモンスター1体を対象の自分モンスターに重ねエクシーズ召喚扱いとし特殊召喚する!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!RR-ブレイズ・ファルコン!!」

遊馬「RUMだって!?何で!」

「そこに転がってる奴もあいつらも同じように驚いてたな…これの何が珍しい」

遊馬「そういや名前を聞いてなかったな…誰なんだお前」

黒咲「黒咲隼」

遊馬「クロサキシュン…」

V「クロサキ…何処かで聞いたような」

黒咲「オーバーレイ・ユニットを持つブレイズ・ファルコンは相手への直接攻撃が可能!」

遊馬「くっ…」4000→3000

黒咲「そしてブレイズ・ファルコンの効果を発動!このモンスターが相手に戦闘ダメージを与えた時、相手フィールドのモンスター1体を対象にそのモンスターを破壊する!」

遊馬「この瞬間、バウンド・ワンドの効果を発動!装備モンスターが相手に破壊され墓地へ送られた時に発動!そのモンスターを特殊召喚する!ガガガマジシャンを特殊召喚!」

黒咲「カードを1枚伏せてターンエンド」

V「クロサキシュン…黒咲隼!僕とした事が…何で気がつかなかったんだ!」

小鳥「知り合い?」

V「彼は…ナンバーズハンターの1人だ。父様もX兄様も直接対決を避けた凶悪なナンバーズハンター…黒咲隼!」

シャーク「へっ!今更になって残党の出現か?あれから何年経ったと思ってやがるんだ!もうNo.なんてねえんだよ!」

黒咲「そんなものはどうでもいい。あの眼鏡は死んだそうだな?カスらしく焼け死んだと聞いたが」

遊馬「お前…Mr.ハートランドの仲間だったんだろ?幾ら悪人でも…そんな言い方するんじゃねえ!」

黒咲「仲間?あの三流のカスが仲間?俺がどういう男だったかカイトにでも聞いてみる事だな」

遊馬「俺のターン!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/01(月) 23:41:37.09 ID:Jfy+iXFe0
遊馬「絶対に負けねえ!ガガガマジシャンの効果を発動!1から8までの任意のレベルを宣言し発動!エンドフェイズまでガガガマジシャンのレベルは宣言したレベルになる!ガガガマジシャンのレベルは4!そしてガンバラナイトを攻撃表示で召喚!」

遊馬「レベル4のガガガマジシャンとガンバラナイトでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ガガガガンマン!!」

黒咲「…」

遊馬「取り消せ!ハートランドは悪い奴だった…けど死んだ人間を馬鹿にするんじゃねえ!」

黒咲「頭の悪い奴だと聞いていたが天然物だな」

遊馬「この野郎!」

シャーク「おい!熱くなってんじゃねえ!」

カイト「手を貸せ凌牙」

シャーク「い、いつの間に居たんだお前…」

カイト「何処ぞの戦場で死んだと思っていたが生きていたとはな隼」

黒咲「お前も随分と腑抜けたものだなカイト」

カイト「このデュエルを中断する。手を貸せ」

シャーク「正気か?1度始めたデュエルをやめさせるってか?てめえも随分と」

カイト「奴は危険だ。遊馬は確実に殺される」

シャーク「あんな野郎に…」

カイト「…」

シャーク「マジで言ってんのか」

カイト「ああ」

シャーク「勝っても負けても野郎に何か影響するだろうぜ。俺もお前もあのベクターさえも遊馬に…」

カイト「あいつには情愛も疚しさも隙も無い…戦う為にこの世に誕生した戦闘マシーンだ」

遊馬「断るぜ!1度始めたデュエルを中断するなんて俺にはできねえ!」

カイト「…」

遊馬「どんな状況でも場所でもデュエルを挑まれたらデュエルをする!それがデュエリストじゃねえのか!」

遊馬「死ぬ事はあり得ねえ…俺はまだやりたい事が沢山あるんだよ!」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/02(火) 00:48:21.57 ID:fChQFkAs0
遊馬「ガガガガンマンの効果を発動!1ターンに1度、オーバーレイ・ユニットを一つ使い発動!攻撃表示の場合このターン、このカードが相手モンスターを攻撃するダメージステップの間、このカードの攻撃力は1000アップしその相手モンスターの攻撃力は500ダウンする!」

遊馬「バトルだ!」

黒咲「…」4000→2000

遊馬「よし!」

黒咲「喜ぶのは早い…速攻魔法『RUM-ラプターズ・フォース』を発動!」

小鳥「またRUM…」

黒咲「自分フィールドのRRエクシーズモンスターが破壊され墓地へ送られたターン自分墓地のRRエクシーズモンスターを対象に発動!そのモンスターを特殊召喚しそのモンスターよりランクの一つ高いRRエクシーズモンスター1体を対象のモンスターに重ねエクシーズ召喚扱いとし特殊召喚ができる!ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!RR-レヴォリューション・ファルコン!!」

遊馬「ターンエンド!」

黒咲「俺のターン!カイトの忠告を聞いていれば長生きできたかもな」

遊馬「まだ勝負はついちゃいねえ!」

黒咲「終わりだ九十九遊馬…俺のターン!レヴォリューション・ファルコンのオーバーレイ・ユニットを一つ使い発動!1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象に発動!そのモンスターを破壊し、攻撃力の半分のダメージを与える!」

遊馬「罠発動!『ガガガラッシュ』自分フィールドのガガガモンスターが相手モンスターの効果の対象になった時に発動!その相手モンスターの効果を無効にし破壊する!」

黒咲「…」

遊馬「そして!その破壊したモンスターの攻撃力と守備力の高い方の数値分のダメージを相手に与える!レボリューション・ファルコンの守備力3000のダメージを受けろ!!!」

黒咲「…」3000→0

小鳥「やった!」

ドサッ

遊馬「…」

V「遊馬!?」

シャーク「やい鳥頭!てめえ遊馬に何しやがった!?」

黒咲「知らん」

シャーク「知らねえだぁ?てめえ!無責任なこと言ってんじゃねえぞ!」

カイト「こいつはマズいぞ…急いで連絡を入れろ!」

小鳥「う、うん」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/02(火) 01:05:00.11 ID:fChQFkAs0
遊馬「何だここは…待てよ、ここって何処かで」

「…」

遊馬「誰だお前」

ユート「ユート」

遊馬「ゆうと?遊ぶに…」

ユート「いやカタカナで」

遊馬「ユウト?」

ユート「さらに伸ばして」

遊馬「ユート!」

ユート「こうして君と出会うのは始めてだ」

遊馬「ユートは何者なんだ?幽霊か?」

ユート「気がついたら君の中に居てこうして存在している」

遊馬「まさか覚えてる事は名前とデュエルだけ…じゃねえよな」

ユート「何故それを」

遊馬「ま、良くある話だぜ。ゆっくりして行ってくれよ」

ユート「あ、ああ」

遊馬「て言うか何で俺は寝ちまったんだ?」

ユート「わからない。だがお陰で君と接触できた」

遊馬「…あいつ凄え怖かったな。何か今まで戦ったデュエリストと違うぜ」

ユート「…」

遊馬「とりあえず起きねえと…起きれるよな?」

ユート「それは…君次第じゃないか?」

遊馬「じゃあ起きるぜ!」

ユート「…」
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