千歌「夢は……ポケモンマスターになることです!」Another Sunshine【安価】

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 02:22:48.42 ID:rHulXnYiO

千歌「夢は……ポケモンマスターになることです!」【安価】の、セルフスピンオフです。
この物語は、本編後の何気ない日常、または前日譚など、本編では書くことのなかった部分を、安価混じりでゆるゆるダラダラと書いていく短編集となります。
書きたい話は勝手に書きますが、読んでみたいストーリーがあったら感想ついでにネタくださいm(__)m

本編
千歌「夢は……ポケモンマスターになることです!」【安価】
@https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1472661733/
Ahttps://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1478745922/
Bhttp://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1485706103/
Chttp://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1493778343/
Dhttps://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1500978026/
Ehttps://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1508753190/



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1516123368
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 02:28:50.27 ID:Rpjvdmvw0
まだやるのかww
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 02:49:46.12 ID:rHulXnYiO

リザードン「Zzz……」グーグー

『PTD〜Pokemon Trainer Diary〜μ'sからAqoursへ』?

ペラッ……

カリカリ……

千歌(これは、私たちが歩んできた道のり。私たちが輝き、そして紡いだ物語)

ベベノム「クシュンッ……」ブルッ

千歌「!」カタン

ソッ……

ファサ……

ベベノム「Zzz……」スースー

千歌「……♪」

スタスタ……ギシッ……

カリカリ……

千歌(たくさん笑って、たくさん泣いた……星の数のような思い出の中の……ほんの一部……)



――――――――

――――

――

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 02:51:41.59 ID:rHulXnYiO

安価下1コンマ
1〜25
おこりんぼ大会!
千歌と果南、浜辺の決闘
26〜50
ダイヤとルビィ
昔日の出会い
51〜75
危ない!?イン・マイ・ドリーム
善子とダークライ、悪夢を越えて
76〜00
遠き日の梨子
海に還るもの

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 03:26:20.16 ID:xcQSQnWNO
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 17:10:26.20 ID:4I5o7IoJ0
おこりんぼw
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 17:11:17.47 ID:4I5o7IoJ0
上げてしまった...
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 18:19:20.29 ID:rHulXnYiO

おこりんぼ大会!
千歌と果南、浜辺の決闘!

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 18:24:01.55 ID:rHulXnYiO

梨子「……………………」

ガブリアス「……………………」

曜「梨子ちゃん、ガブリアス、おっはヨーソロー♪」ゞ

梨子「シーッ……」

ガブリアス「シャアー……」

曜「……?……どうしたの二人とも ?」

梨子「あれ……」

曜「?」

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 18:26:47.39 ID:rHulXnYiO

千歌「……………………ねえ」

果南「……………………」

千歌「……………………ねえって」

果南「……………………」

千歌「……………………ハグ魔」

果南「あー、でかみかんの独り言うるさいなー」

千歌「はぁ!?」ブチッ

果南「あ"……?」イライラ



曜「……なにあれ」

梨子「知らないわよ……。朝起きたらああなってたの……」

曜「めちゃくちゃ怒ってるね。いかりが解き放たれる寸前だよ」

梨子「近寄り難いことこの上ないのよ……」

ガブリアス「ガバ……」

曜「なにがあったかはわからないけど……よし、ここは私が二人の仲を取り持ってしんぜよう♪」

梨子「いや、近付かない方が……」

曜「大丈夫だって♪幼なじみなんだよ?二人がケンカしたのだって初めてじゃないし平気平気♪じゃあ行ってくるー♪」

梨子「大丈夫かなぁ……」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 18:32:31.98 ID:rHulXnYiO

千歌「……………………」スッ……ゴクゴク

果南「……………………」スッ……ゴクゴク

千歌「プハッ……」

果南「プハッ……」

千歌「……………………」コトン

果南「……………………」コトン

千歌「……なにマネしてるの」

果南「してないよ」

千歌「してるじゃん」

果南「してない」

千歌「あーそっか。果南ちゃんは定期的に水分摂らないと干からびちゃうもんね。ひざしがつよいとダメージ受けちゃうもんね」

果南「誰の特性がかんそうはだ?千歌こそみかんジュースばっかり飲んでるじゃん。え?なに?くさタイプにでもなりたいの?憧れてるの?他のタイプに」

千歌「誰が純ノーマルタイプだぁ!!!」ガタン!

果南「千歌のことだよ普通怪獣!!!」ガタン!

千歌「うるさいよ陸に上がったアシレーヌ!!!」

ちかなん「あぁん!!!?」ガシッ!



梨子「ちょっ!!?」

ガブリアス「シャガッ!!?」



曜「ちょっとちょっとお二人さん」

ちかなん「ああっ!?」ギロッ

曜「ケンカなんてしちゃダメだよ。ほら、笑って笑って♪仲直りに向かって全速前進っ♪ヨーソロー♪」ゞ

千歌「曜ちゃんうるさい」

果南「引っ込んでなよ」

曜「はい……」シュン

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/17(水) 19:18:18.71 ID:5XBK+7CSO
よわい
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/17(水) 19:22:54.35 ID:rHulXnYiO

曜「ダメだった……」グスン……

梨子「瞬殺じゃない」

ガブリアス「シャアガ」

曜「面目ない……」

梨子「ほんと、あの二人なんでケンカしてるのかしら……」



千歌「だいたい前から気に入らなかったんだよね!すーぐ人のポケモンにハグして!私より果南ちゃんになついちゃったらどーするの!」

果南「はいはい自分のトレーナーとしての能力の低さの責任転嫁〜!そんなんだから普通怪獣なんだよ!」

千歌「カッチーン!あったまきた!!もう赦さないよ!!こうなったらバトルで決着つけようよ!!」

果南「望むところだよ!!後悔しないでよね!!」

千歌「そっちこそ!!」

ちかなん「むむむむむむむむむ……!!フンッ!!!」プイッ!

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/18(木) 01:22:06.39 ID:U/1Jnw0KO

――――――――

――――

――



――――――――マツウラダイビングショップ

――――――――浜辺のバトルフィールド



千歌「謝るなら今のうちだからね!」

果南「千歌こそ!後で泣いても知らないから!」

ちかなん「ぐぬぬぬぬぬぬ……!!」



梨子「まったく……。果南ちゃんの家に泊まっただけなのに、なんでこんなことに……」

曜「お腹すいた……」グー

ガブリアス「シャーガ……」グー

梨子「ガブリアスはちゃんと食べたじゃない……。曜ちゃんはまだ朝ごはん済ませてないの?」

曜「みんなと一緒に食べようと思ってたから。私も千歌ちゃんや梨子ちゃんと一緒に、果南ちゃんの家に泊まればよかった」

梨子「夜遅くまで海のポケモンの尊さについて語られる身にもなってよ」

曜「子どもの頃に体験済みであります」ゞ



千歌「バトルは1vs1!先に手持ちポケモンが戦闘不能になったらバトル終了だよ!!」カチャッ

果南「来なよ千歌!!」カチャッ

千歌「言われなくても行くよ!!」シュッ



千歌が繰り出したポケモンは……
安価下1コンマ一桁
1.6→リザードン
2.7→ピカチュウ
3.8→フクスロー
4.9→カプ・レヒレ
5.0→ベベノム

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/18(木) 01:55:37.03 ID:dK/IeoRYo
そい
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/18(木) 02:10:27.55 ID:U/1Jnw0KO

ポンッ!

フクスロー「フルルッ!!」バサッ!



曜「千歌ちゃんはフクスローか……」

梨子「みずタイプ使いの果南ちゃん相手に手堅く来たね」



果南「なら……こっちは!!」シュッ



果南が繰り出したポケモンは……
安価下1コンマ一桁
1.6→ラグラージ
2.7→ラプラス
3.8→アシレーヌ
4.9→ギャラドス
5.0→プルリル

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/18(木) 05:29:30.13 ID:6p5HP8cno
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/18(木) 23:16:49.84 ID:U/1Jnw0KO

ポンッ!

アシレーヌ「レエアアッ!!」



梨子「アシレーヌ……!」

曜「果南ちゃんのポケモンは、ほとんどがアタッカー……。スピードタイプのフクスロー相手にどういうバトルをするのかな……」



果南「スタートの合図は要らないよね!!アシレーヌ、うたかたのアリア!!!」

アシレーヌ「レェシアアアアアアアアア!!!」キイィィィィィン……コオオオオオオッ!

千歌「そんな大技当たんないよ!!フクスロー、つるぎのまいっ!!!」

フクスロー「フルルアアッ!!!」シャンッ……シャンッ!

ドォォォォォォォォォンッ!

千歌「このは!!!」

フクスロー「フゥゥロッ!!!」ビュウウウウッ!

果南「れいとうビーム!!!」

アシレーヌ「レァァァァァァァァッ!!!」ピキパキ……キィンッ!

ピキパキ……ピキィンッ!

果南「ちょこざいなんだよ!!」

千歌「大雑把なんだよ!!」

ちかなん「あ"ぁ"ぁ"ん!!!?」

フクスロー「フルォ……」

アシレーヌ「レェア……」

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/18(木) 23:36:51.35 ID:U/1Jnw0KO

梨子「フクスローもアシレーヌも災難ね……」

ガブリアス「ガアァ……」

曜「あの二人だと、ちょっとのケンカで片付けられるレベルで済まないよね」

梨子「なまじ強いとね……。ていうか、ウツロイドに乗っ取られてたときの曜ちゃんとバトルしたときより険悪なんだけど……」

曜「普通に怖いね」



千歌「リーフブレード!!!」

フクスロー「フゥロオオオオオッ!!!」ジャキンッ!

果南「吹き飛ばせ!!!ハイドロカノン!!!」

アシレーヌ「レェッ、シアアアアアアアアアッ!!!」ドゴォォォォォォォォォッ!

千歌「フクスローっ!!!」ビッ!

フクスロー「フロオオオオオオオオオオッ!!!」ブンッ!

ガギイイイイイイイイインッ!

ギィン――――ッ!



曜「ハイドロカノンをいなした!!」

梨子「つるぎのまいで攻撃力を上げてなかったら吹き飛ばされてた。受けた角度といい、キレてても采配は優秀ね……。それに果南ちゃんのアシレーヌもいい育てられ方だわ。一撃一撃がとてつもなく重い。下手な防御は貫通するでしょうね……」

曜「息を巻くってこのことなんだろう……けど……」

梨子「私情故の私闘なのが本当に惜しいわ……」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/19(金) 00:14:29.48 ID:0w19zapCO

千歌「行けぇっ!!!」

果南「ぶっ潰す!!!」

フクスロー「フロオオオオ……!!!」

アシレーヌ「レアアアアアア……!!!」



曜「フクスローもアシレーヌもかわいそうに……」

梨子「そうね……。二人ともー?そろそろやめにしたらー?」



ちかなん「やめない!!!」



曜「だよね!」

梨子「むしろやめてほしいんだけど」



千歌「果南ちゃんが悪いんだもん!!!」

果南「悪いのは千歌だよ!!!楽しみに取っておいたポフレ、ぜーんぶ食べちゃってさぁ!!!」



梨子「……………………え?」

21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 01:21:51.74 ID:ZuZJ2ovSO
食い物のうらみ
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/19(金) 01:24:23.26 ID:0w19zapCO

千歌「私じゃないって言ってるじゃん!!!そんなこと言って、ホントは果南ちゃんが食べたくせに!!!せっかくお母さんがカロスのお土産ってくれたのにぃっ!!!」



梨子「……………………ガブリアス」

ガブリアス「……………………シャァ」

梨子「私たちが朝ごはんに食べたのって……ポフレだったわよね」

ガブリアス「ガァバ……」

梨子「フルデコのね……高そうなやつ……」

ガブリアス「ガバッ……」



果南「梨子ちゃんがそんなことするはずないし!!千歌以外に誰がつまみ食いするの!!!フルデコのポフレなんて、めったに食べられないのに!!!」

千歌「私だって食べたかったもん!!!」

ギャーギャー!



曜「……………………梨子ちゃん?」

梨子「……………………」ダラダラ

曜「……………………ガブリアス?」

ガブリアス「……………………」ダラダラ

曜「……………………おいしかったの?」

梨子「……………………美味でしたっ」

ガブリアス「シャガッ……」



――――――――

――――

――

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/19(金) 02:35:07.54 ID:0w19zapCO

梨子「はいっ!ポフレ出来たよー!」

千歌「わーいっ♪」

果南「いっただっきまーす♪」

アーン……

パクッ♪

ちかなん「ん〜〜〜〜//////」キラキラ

梨子「たくさん作るから、遠慮しないでたくさん食べてね!フクスローとアシレーヌも!」

フクスロー「フルゥ♪」パクパク

アシレーヌ「レーアッ♪」モギュモギュ

千歌「ありがとー梨子ちゃんっ♪」モフモフ

果南「けど、なんで急にポフレ作り?」

梨子「えっ!?」ギクッ

ガブリアス「シャガ……」

梨子「それは……そのー……ふ、二人がケンカするのイヤだから?みたいなっ?」シドロモドロ

曜「……………………」ジトー

梨子「はっ!!」メノ;・ノ◇・リ

千歌「……?まあいいや♪こんなにおいしいポフレが食べられたんだし♪ゴメンね果南ちゃん、ひどいこと言って」

果南「私の方こそゴメン。ムキになっちゃって」

千歌「ううんっ♪けど、あのポフレはどこに消えちゃったんだろ」

曜「それは……」

梨子「曜ちゃーんっ!おかわりいるっ!?いるよね!?朝ごはんまだって言ってたもんね!今お茶も淹れるから静かに待っててねっ!!静かに!!」

曜「あ、うん……」

千歌「どうしたの?」パクパク

果南「なにかあった?」モグモグ

梨子「べっ、べつになにも!?アハハハハハ……」

ガブリアス「シャガア……」



TO BE CONTINUED…

24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/19(金) 02:46:17.68 ID:0w19zapCO

こんな感じに短編を何個か書けたらなーと。
グダグダとした日常編も挟んでいけたらなーと思ってます。
回によってメインや登場人物も変えるつもりなので、全員登場はストーリー次第ですかね。
まあ、暇潰しにお付き合いくださいm(__)m

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/19(金) 02:58:14.92 ID:0w19zapCO

安価下1コンマ
1〜25
ダイヤとルビィ
昔日の出会い
26〜50
危ない!?イン・マイ・ドリーム
善子とダークライ、悪夢を越えて
51〜75
遠き日の梨子
海に還るもの
76〜00
野生の生クリーム!
花丸とバニプッチ

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 03:06:20.62 ID:sONDegyW0
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 06:24:28.03 ID:dQLp679j0
てっきり果南がガブリアスにハグして噛みつかれる展開かと
そういえば終盤梨子にも噛みつかなくなりましたがあれって成長の・・・証ですかね?
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 07:01:47.79 ID:QxQhcuxg0
(ジュナイパー対アシレーヌの御三家対決になるのちょっとだけ期待してた)
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 11:15:54.84 ID:ZuZJ2ovSO
※コジロウ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 15:31:17.28 ID:pDWPS4KYO
なんかもう日常してるだけで涙が出てくる
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/19(金) 18:22:49.92 ID:0w19zapCO

遠き日の梨子
海に還るもの

32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/19(金) 19:52:27.92 ID:dQLp679j0
>>30
こいつら本当にアイドルアニメからの住人か?ってぐらい殺気で戦ってたからな・・・
どんなキャラでも狂戦士にしてしまうウツロイドとかいう劇薬
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 00:36:16.25 ID:sOZZiDOXO

ザザーン……

ザパン……

梨子「……………………」



梨子『……………………』



梨子「……………………」



静かな渚に渡る波の打つ音色……
一つ……また一つと揺らめく青の雄大さに耽る梨子……
彼女に声を掛けたのは……
安価下1コンマ
1.4.7→千歌
2.5.8→曜
3.6.9→善子
0→ゲッコウガ

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 00:42:24.89 ID:C2GzGFbE0
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 10:56:44.31 ID:sOZZiDOXO

ザッ……

ザッ……

善子「なにしてるのよ。こんなところで」

ザパーン……

ザザァン……

梨子「海の音をね。聴いてるの」

善子「ふーん」

梨子「そっちこそどうしたの?お散歩?」

善子「そんなところ」

ヘルガー「ガゥ」

梨子「ヘルガーも一緒なのね」

善子「まあね」

梨子「……………………」

善子「……………………」

梨子「……………………」

善子「……………………」

よしりこ(あれ……なんか気まずい……)

36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 11:20:50.89 ID:sOZZiDOXO

善子(見かけたから思わず話し掛けちゃったけど……もしかして話し掛けない方がよかった……?海の音を聴いてるって……一人で静かに過ごしてた……みたいなこと……?遠回しに話し掛けるなってこと……?)

梨子(会話が止まっちゃった……。おかしいな……よっちゃんとはわりと仲良くなったと思ってたんだけど……)

善子(あれ、私ってリリーに嫌われてる?……いやいやいやいや。お互いあだ名で呼び合ってるのにそんなこと……まぁ、私が勝手にリリーとか呼び出したんだけど……。け、けど、リリーだって私のことよっちゃんとか……って)

梨子「ね、ねぇ……よっちゃん?」

善子「私はヨハネよ!!」

梨子「あ、うん……」

善子「あ、いや……」

善子(やってしまったぁ……!!!おかしい……リリーとイマイチ距離感が掴めない……!!!)

梨子「その、えっと……いい、天気ね……?」

善子「フッ、この堕天使を灼かんとする天の業火……まるでぬるま湯だわ。所詮この星さえ、堕天使ヨハネに跪くちっぽけな存在」ギラン

梨子「え、あ……うん。そうだ……ね?」

善子「あ、じゃなくて……」

梨子「……………………」

善子「……………………」

善子(私のコミュニケーション能力ぅ!!!欠けてるっていうかぶっ壊れてるじゃない!!!ずら丸以外友だちがいなかった代償がモロに出てる!!!こちとら好きで友だちいなかったんじゃないわい!!!)

37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 11:58:55.20 ID:C2GzGFbE0
ヨハネ時代のあの過剰すぎた毒舌吐いてた君はどこへいったのか・・・
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 17:41:08.45 ID:jizArfZSO
海に還ったんだよ
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/20(土) 19:52:10.59 ID:sOZZiDOXO

梨子「えっと……よかったら隣座る?」

善子「え、あ……うん。じゃあ……」

ストン

ヘルガー「ルゥガ」

善子(あんたが座るんかい!!!)ガーン!

ヘルガー「ガァウ」ペロペロ

梨子「きゃっ///もう、くすぐったいわよヘルガー♪」

善子「ぐぬぬぬぬぬぬ……!!!」

梨子「……?どうかした?」

善子「い、いや……べつに……」

梨子「……………………クスッ♪」

善子「……?なによ?」

梨子「ううん♪なんだかおかしいなって♪」

善子「だからなにがよ?」

40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:15:07.74 ID:ICN/v/aJO

梨子「敵として向かい合ってたときは、お互いに好きなことを言ってたのに。今こうして近くにいると、とたんに照れくさくなっちゃうんだもん」クスクス

善子「悪かったわね。口下手で」

梨子「お互い様よ」クスッ

ナデナデ……

ヘルガー「ガルァ……」クテー

善子「……………………」

スタスタ……

ストン……

善子「……………………」

梨子「……………………」

ザパン……

ザパーン……

善子「あのときは……」

梨子「?」

善子「あのときは……こうしてみんなと同じ時間を過ごすなんて、思いもしなかった」

梨子「私だってそうよ。なんせ、よっちゃんてば第一印象から悪役だったんだもの」クスクス



ヨハネ『もらうわよ……そのプレート。来なさい、我がリトルデーモン。ダークライ』

ズッ……

ズズッ……

ダークライ『……………………』



梨子「真っ黒な格好をして、私たちの前に現れた。今でも鮮明に覚えてるわ」

善子「掘り返さないでよ……」

梨子「罪を受け入れて生きるんでしょ?」クスリ

善子「イジワル……」

41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 00:59:56.10 ID:ICN/v/aJO

ヘルガー「Zzz……」スヤスヤ……

善子「ていうか、第一印象の話をするならこっちだって思ったことがあるわよ」

梨子「第一印象って……ニシキノシティのとき?それともワンダフルラッシュバレーで私にキスしようとしたとき?」

善子「んなっ!!?///」

梨子「ルビィちゃんから聴いちゃった♪」

善子「あんのリトルデーモン4号……!!///いやっ、じゃなくて!!///」

梨子「じゃなくて?」

善子「〜っ///…………はぁ、リリーのことは……もっと前から知ってた」

梨子「知ってた……って……」

善子「……………………」

梨子「もしかして……オトノキザカの……?」

善子「……………………」コクン

梨子「そっ……か……。なんか恥ずかしいな……。チャンピオンだった頃のことを話されるのは……」

善子「って言っても、テレビで何度か観たくらいだけど。……正直……私と同じくらいの年で、私と同じくらい強いトレーナーを見たのは……初めてだった」

梨子「よっちゃんより強いわよ」

善子「なんで張り合うのよ。…………やっぱり違うわね。今と……画面の向こうにいた頃とは」

梨子「そう?」

善子「自分が一番わかってるくせに。……少なくとも、あの頃のリリーからは……楽しいって思いは一切伝わってこなかったわ。つまらなそうに……苦しそうにバトルをしていた姿が印象に残ってる」

42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/21(日) 08:25:53.92 ID:ICN/v/aJO

ワアァァァァァァァァァ――――――――!

梨子『……………………』



梨子「そういえば……そうだったわね……」

善子「憧れ……までとは言わないけど、外の世界にはこんなにも強いトレーナーがいるって……。もっと外の世界のことを知りたいって思った。里を大きくする目的以外で、外を目指したかった要因の一つではあったわ」

梨子「そう……」

善子「私が里を出た辺りくらいだったかしら。それまでリーグを……オトノキザカ地方全域を震撼させていた、史上最年少にしてオトノキザカリーグ最強のチャンピオンの噂は、ピタリと途絶えた」

梨子「……………………」

善子「なんでリーグを……チャンピオンを降りたの?」

梨子「よっちゃんも、話には聞いてるでしょ?」

善子「音楽家になりたいって……夢のこと?」

梨子「うん。最初はね……チャンピオンになりたかったし、チャンピオンだったお母さんに憧れてた。そこにたどり着くまで、誰よりも真剣だった自信もある。そしてそれと同じくらい……音楽家にもなりたかった。バトルの中で聴こえるもの、トレーナーの思いや、ポケモンの鼓動……その中に身を浸してるのが心地よかった。いつか……私にしか奏でられないものがきっと見つかる。そう思ってた……」



――――――――

――――

――

43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/21(日) 10:17:31.83 ID:bsj9JcJSO
梨子ちゃんを舐めたそうに悔しがる善子
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/21(日) 13:44:50.71 ID:vHB0sKzJ0
リリーはまさかポケスペのエックスみたいな目に遭っていたのか?
バトル腕を買われてマスゴミ向けのパフォーマンスをやらされでもしたのか?
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/21(日) 14:02:05.31 ID:HwyzMSmW0
梨子に鎖緊縛プレイしてたのも
密かに抱いていた憧れ(みたいなもん)が歪められたせいなのか・・・
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/22(月) 02:13:49.96 ID:uhk2TnK7O

梨子ママ『おめでとう、梨子。今日からあなたがチャンピオンよ』

梨子『〜っ///うんっ!///』



ポロロン♪

ポロン♪

チェリム『チェーリッ♪』ユラユラ

梨子『やった……やったよチェリムっ♪』〜♪

チェリム『チェリィッ♪』

梨子『チャンピオンになった……。一番高い所に立った……///もっともっと……たくさんの音が聴ける///私たち……夢に近付いたよ……///』

ポロン……♪



梨子『チェリム、フラワーガード!!!』

チェリム『チェリッ!!!』フワァッ……ガギィンッ!

梨子『ソーラービーム!!!』

チェリム『チェリィィィィッ……チェーリッ!!!』キイイイイン……ドゴオオオオオッ!

トリデプス『デァガ……』ズシィン……



『止まらない快進撃!!オトノキザカの新星、チャンピオン梨子!!』

『勝利を貪る獣!!彼女の牙と爪からは誰も逃れられない!!』

『本能が屈服する!!滾る!!漲る!!迸る!!チャンピオン梨子は語る!!私の前に跪きなさいメノ^ノ。^リ』



梨子ママ『過激ね』

梨子『私こんなこと言ってない!!!//////』

47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/22(月) 02:49:20.16 ID:uhk2TnK7O

梨子「若いチャンピオンっていうのが、良くも悪くも話題性を呼んだのよ。あること無いこと色々書かれては祭り上げられたわ。べつにそれに嫌な思いはしなかったけど」

善子「そうなの?」

梨子「話題に上がれば上がるほど、私に挑戦しようと躍起になるトレーナーは増えた。マグレで勝ち上がった新人の鼻っ柱を折ってやろうとか、出る杭を打とうとか……理由は様々だけど、それだけ私が私の求める音を聴く機会も増えたのよ」

善子「けど、その口振りだと見付からなかったのよね?リリーが聴きたかった音っていうのは」

梨子「まあね。だからこそここに……ウラノホシに来たわけだし」ナデナデ

ヘルガー「Zzz……」クークー

梨子「何ヵ月……何年とチャンピオンの座を守り続けて、たくさんのトレーナー……たくさんのポケモンと、技を……心を交わしたわ。何十、何百……そうして勝利を重ねていくうちに、いつしか私には、壁際の捕食者……なんて二つ名がついた。嬉しかった」

善子「そこは喜ぶのね」

48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/22(月) 11:21:34.72 ID:N5Jv5sjSO
壁つよし
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/22(月) 12:51:56.67 ID:uhk2TnK7O

梨子「けど、たぶんその頃からなのよね。バトルが楽しくなくなったのは……バトルの中で音が聴こえなくなったのは……」



――――――――

――――

――



『勝者、チャンピオン梨子!!』

梨子『よしっ!!』グッ

『……………………』

梨子『ありがとうございました!いいバトルでした!』

『……………………強すぎるよ』ボソッ

梨子『え……?』



『格が違う』

『天才には敵わない』

『元チャンピオンの娘だ。他と違うのは当然だ』



梨子『……………………』

50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/22(月) 13:45:50.88 ID:uhk2TnK7O

梨子「それまで聴こえていた音は全部、ノイズ混じりの不協和音になった。心は弾まなかった……バトルをする度、深い泥の中でもがくような息苦しさを感じてた」

善子「……ウラノホシで、μ'sやA-RISEが感じていたものと同じ……?トレーナーのパワーバランスが崩壊して、トレーナーの意識の低下が見られたっていう……」

梨子「クスッ……μ'sやA-RISEの皆さんほど神格化されてたわけじゃないけどね。むしろ私は……オトノキザカのトレーナーからはやっかまれてたんじゃないかな。子どものくせに、いつまでもチャンピオンのイスにしがみついて……って」

善子「そんなのそいつらが僻んでるだけじゃない!!リリーの強さに嫉妬してるだけだわ!!」

梨子「ヘルガーが起きちゃうわ。だいたい、過ぎたことを言っても仕方ないでしょ」

善子「そうだけど……悔しくなかったの!?」

梨子「応援してくれる人や支えてくれる人もいたし、言うほど性格が歪むことはなかったわね。だけど、いっそ子どもらしく感情を剥き出しにして悔しがってたら、あれだけ悩むこともなかったとも思う」

51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/23(火) 15:12:50.90 ID:ZYfMEm/rO

――――――――

――――

――



梨子『楽しくない』



梨子『苦しい』



梨子『ツラい』



梨子『なんで私はバトルをしてるの……』



梨子『なんで私はチャンピオンになったの……』



梨子『ただ……私にしか奏でられない音を聴きたかっただけなのに……』



梨子『なんで私は……』



梨子『もうなにもきこえない』



梨子『聴きたくない……』



梨子『イヤな音しかない世界なら……いっそ……』



梨子「周りへの猜疑心、弱い自分への嫌悪感……欺瞞出来ない重く苦しい音の波から逃げたい一心だった」

善子「……………………」

梨子「けどね、そんな私を救ってくれたの。……あの人が」

善子「あの人……?」

梨子「……世界で一番カッコいいトレーナーよ♪」

52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/23(火) 21:11:22.13 ID:ZYfMEm/rO

――――――――

――――

――



ポーン……

梨子『……………………』

ポーン……

梨子『……………………』

ポーン……

梨子『……………………』



???『悲しい音だね』



梨子『!!』バッ!

???『きっとあなたの心がそのまま音に乗ってるんだよね。私が知ってるピアノとは違うな。全然弾まないし、全然飛べそうにない。聴いてるこっちが暗くなっちゃうよ』

梨子『……ここはチャンピオン専用のプライベートルームです。勝手な立ち入りは禁止されていますよ』

???『知ってる♪ちゃんと許可はもらってるから安心して♪』

梨子『……あなたは誰ですか?』

???『アッハハ……やっぱり他の地方まではまだ知られてないか……。はじめまして、私は穂乃果。ウラノホシ地方、チャンピオンの穂乃果だよ♪』

53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/23(火) 22:25:12.27 ID:ZYfMEm/rO

梨子『ウラノホシのチャンピオン穂乃果……って、まさか……リーグ最難関とまで謳われるウラノホシリーグを制した……最強のポケモントレーナーグループ、μ'sのリーダー……』ガタッ

穂乃果『そこまで言われると照れちゃうな……///よく知ってるね///』テレテレ

梨子『知ってるもなにも……生きる伝説と称される程のトレーナーじゃないですか……。なにせ遠く離れたウラノホシの出来事でにわかには信じられなくて……μ'sの存在自体お伽噺のようなものだと思っていました……。さっきは失礼な態度を執ってしまって……』

穂乃果『いいっていいって♪勝手に来た私の方が悪いんだから♪』

梨子『それで……ウラノホシにはどんなご用で……』

穂乃果『まあ、いろんな地方にリーグにチャンピオンになりましたーって挨拶と、一人旅でもして自分を見つめ直して来なさいって海未ちゃんが……』

梨子『海未ちゃん?……というか、大丈夫なんですか?』

穂乃果『?』

梨子『いや……チャンピオンがリーグに……その地方に留まっていないのは……』

穂乃果『ああ、うん。大丈夫大丈夫♪いざとなったら呼び戻されるから♪』ケラケラ

梨子『そんなのんきな……』

穂乃果『これくらい肩の荷物を降ろした方が、いろんなことをよく見えるようになるんだよ。一人でいっぱい抱え込んじゃうとね、なにも見えないしなにも聴こえない。今の梨子ちゃんみたいにね』

梨子『……!!』

54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/24(水) 02:20:35.34 ID:17QtxIeSO

梨子「衝撃だった。心の奥底まで見透かされてるみたいに……穂乃果さんの眼は澄んでいたわ。そして、私には無かった……"本物"の佇まいをしていた」



――――――――

――――

――



穂乃果『梨子ちゃんが悩んでる理由は……まあ、今日会ったばかりの他人に踏み入れられるのはいい気分じゃないだろうから、あれこれ口出しはしないけどさ。ここ最近のバトル、テレビで観たよ。お世辞にも、ちっとも楽しくなかったし、楽しそうじゃなかった』

梨子『……そう、ですね』

穂乃果『バトルは嫌い?』

梨子『……好きでは……ないです』

穂乃果『嫌いって……そうハッキリ言わないのは、梨子ちゃんがいい子な証拠だよ。それじゃあ……ポケモンのことは好き?』

梨子『好きです……』

穂乃果『だったらもっと、ポケモンのことを思ってあげなきゃ』

梨子『ポケモンの……ことを……?』

55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 10:50:14.67 ID:LxznFG/dO

穂乃果『梨子ちゃんは、一人でチャンピオンになったわけじゃない。ポケモンたちと力を合わせて、今ここにいる。それと同じだよ』

梨子『同じ……?』

穂乃果『悩んだときはポケモンと一緒に考える。ポケモンはパートナーだもん♪何度だって立ち止まっていいし、疲れたときは休んでいい。たまにはゆっくり……自分のペースで、やりたいことたち見つけてごらんよ♪』

梨子『やりたい……こと……』

穂乃果『新しい自分を見つけるために、今の自分から逃げるのはさ、きっと悪いことじゃないと思うよ。梨子ちゃんのポケモンたちもきっとそう思ってる』ニコリ

梨子『……………………!!』

穂乃果『なーんて、余計なお世話かもしれないけどね。梨子ちゃんを見て思ったことをそのまま言っちゃっただけだから、そんなにマジメに受け止めなくてもいいよ』ニコッ



梨子「今も昔も、穂乃果さんは直観に秀でてた。私の事情なんて知らないはずなのに、言葉の一つ一つが凍りきっていた私の心を解かしたわ」

善子「やっぱりスゴい人なのね、あの人。それで?」

梨子「他愛ない話をちょっとだけ。なにを話したかはあんまり覚えてない。その後に聞いた言葉が衝撃的だったから」クスッ

56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 11:12:26.04 ID:LxznFG/dO

――――――――

――――

――



梨子『ありがとうございます。少しだけ……元気が出ました』

穂乃果『ならよかった♪』

梨子『私がやりたいこと……目指すもの……まだ漠然としてますけど……』

穂乃果『それでいいんじゃない?急いで見つけることないよ。ゆっくりゆっくり時間を掛ければいい。新しい出会いがある。新しい発見がある。一つ一つを大事にすれば、きっもいつか夢は叶うはずだから』

梨子『……はい!』

穂乃果『♪』ニコッ

梨子『穂乃果さんは……どうして初対面の私にアドバイスを……?』

穂乃果『え?そんなの決まってるよ♪一番――――――――』



梨子「一番強い梨子ちゃんと戦いたいから。迷いも悩みも無い私と……だって」

善子「なによそれ……」

梨子「呆れるでしょ?自分が万全の状態の私と戦いたいからアドバイスをくれたんだから」

善子「なんていうか、正直な人ね……」

梨子「そう、まっすぐだった。久しぶりに聴いた気がしたわ。飾り気なんてまるでない、ありのままの言葉を……。思ったなあ……ああ、この人みたいになれたらな……って」クスリ

善子「なれた?」

梨子「さあ、どうだろう」クスクス

善子「それで、どうしたの?」

梨子「バトルしたわ。感謝の気持ちも込めて。胸を借りるつもりでね」

善子「結果は?」

梨子「ボロボロだった」ニコッ

57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2018/01/25(木) 11:34:43.00 ID:LxznFG/dO

善子「ボロボロだった……って、たしかルビィから聞いた話じゃ、無敵だったって……」

梨子「私はあれを敗けとは認めてないもの」

善子「でもボロボロだったんでしょ?」

梨子「規模が違う。仔犬と怪獣が相手なら万が一にも勝ち目があるように見えるけど、あんなの仔犬と太陽みたいなものだったもの」

善子「なるほど……」

58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 01:42:22.74 ID:m1yZFt7SO
ゴクリ
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/26(金) 22:09:42.99 ID:KnM/iuKzO

梨子「まあ、当の本人はバトルしたことなんてすっかり忘れてたけど」クスッ

善子「忘れてた?」

梨子「歯牙にもかけられてない……って感じだった。思い出にならないくらい、あの頃の私が不甲斐なかったんでしょうね」

善子「……今はそうはいかない、って顔になってるわよ」

梨子「それはそうよ。けど、あれでよかった。あそこまで完膚無いまでに叩きのめされたことて逆に吹っ切れた。今まで音が聴こえなかったのは、自分で耳を塞いでいただけなんだって、チャンピオンのままでは聴くことの出来ない音があるってわかったの。穂乃果さんとの出会いとバトルは、燻ってた私を立ち上がらせる契機になった。それからすぐよ……チャンピオンを辞めたのは」

善子「そう……」

梨子「チャンピオンでなくなることに後悔も未練も無かった。それよりも心苦しかったのは、それまで苦楽を共にしてきたパートナーたちとの別れだったわ」



――――――――

――――

――

60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/26(金) 22:16:30.63 ID:KnM/iuKzO

61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/26(金) 22:23:05.24 ID:KnM/iuKzO

チェリム『リリ……』

梨子『……………………』

梨子ママ『本当にみんな連れて行かないの?』

梨子『うん……。ウラノホシには、私一人で行く。私の知らないところで、知らない音を聴く。そのためには……今までの私を置いていかなきゃいけない。そうしないと、新しいものを既存の概念や先入観で上書きしちゃう気がするから』

チェリム『リーリ……』

梨子『……ゴメンね。私のワガママで……』

チェリム『チェリィ……』

梨子『……絶対にまた会えるから。世界にたった一つだけの音を必ず見つけるから……。待ってて、チェリム』

チェリム『チェリ……ッ。チェーリッ!!』グスン

梨子『ありがとう……』ウルッ

ギュッ

梨子『大好きだよ……』

62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/26(金) 22:56:20.70 ID:KnM/iuKzO

梨子「……あとは、まあ……よっちゃんも知っているとおりよ。少ない手掛かりでウラノホシにメロエッタを探しに来て、千歌ちゃんと曜ちゃんと出会って……」

善子「私と、私たちと衝突した」

梨子「うんっ。まさか、あんな大冒険が待ってるなんて思いも寄らなかったけど」クスクス

善子「そうね……って、騒ぎの張本人が言うのは違うわね……。けど、昔よりいい顔してるのは確かよ。保証する。それで聴こえたの?リリーにしか奏でられない音……ってやつ」

梨子「ううん。まだ」ニコッ

ナデッ

ヘルガー「Zzz……」

梨子「正解なんてわからないもの。だからきっと、これからも私は貪欲にそれを求める。答えの無い道を、みんなと一緒に歩き続けるの。何度でも諦めずに……探すことが私の冒険……ってね♪」ニコッ

善子「っ!///」ドキッ

梨子「?」

善子「ま、まぁ……付き合ってあげなくもないわよ!///我が上級リトルデーモン、リリーよ!///」ビッ!

梨子「そんな契約交わしてないわ」

善子「そこはノッてよ〜!!『無礼な!我はそのような契約交わしておらぬわ!』って言って〜!」`¶cリ;>△<)|

梨子「いや」

善子「うにゃああああ〜!!!」

63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/26(金) 23:32:08.67 ID:KnM/iuKzO

梨子「アハハハハハハ♪」

梨子(あの頃の私に、私がどんな冒険をしたのか、なにを得たのかを話しても、きっと信じてはもらえない。今の私でさえ、あれは夢だったんじゃないか……朝目が覚めたとき、ふとそう思うときがある。涙が出るほど笑って、唇を噛むほど悔しがって……たくさんの出会いの中で、私が聴いた音たち)



梨子『……………………』



梨子(あの頃の私。音を聴くのが苦しかった私へ。今も私の夢は途中だけれど……)

善子「くうぅ、こうなったら……リリー、バトルよ!!私が勝ったら上級リトルデーモンとして私に傅きなさい!!」

梨子「じゃあ、私が勝ったらウラノホシ壁巡り五泊六日の旅よ♪」

善子「なにそれ!!?」

梨子(私を取り巻く音は、今まで聴いたどの音よりもキレイで……輝いてるよ――――――――)



TO BE CONTINUED…

64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 23:34:56.61 ID:m1yZFt7SO
壁(哲学)
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 23:35:26.45 ID:6qgxzLVe0

結局TVで見ただけでリリー呼びできる善子は肝座ってる
スピンオフなら聖雪の強さへの固執の馴れ初めも見てみたい
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/26(金) 23:48:36.58 ID:KnM/iuKzO

安価下1コンマ
1〜25
ダイヤとルビィ
昔日の出会い
26〜50
危ない!?イン・マイ・ドリーム
善子とダークライ、悪夢を越えて
51〜75
野生の生クリーム!
花丸とバニプッチ
76〜00
シャイニーを探して
曜と鞠莉、二人きりのバケーション

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 23:56:25.28 ID:tfMRIo8f0
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/26(金) 23:57:04.78 ID:svbPlU1I0
こい
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/27(土) 00:43:04.95 ID:H3s643+FO

危ない!?イン・マイ・ドリーム
善子とダークライ、悪夢を越えて

70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 01:25:05.78 ID:EX8L+zUSO
>ダイヤとルビィ
>昔日の出会い

なぜかダイヤルビックが頭に浮かんだ
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/27(土) 12:08:36.01 ID:H3s643+FO

――――――――トウジョウシティ郊外

――――――――オヤスミナ山



千歌「きゃっほーい♪」ポフー

ダイヤ「千歌さん、布団にダイブするのは止めてください!」

千歌「えー気持ちいいよー?♪」ゴロゴロ

ダイヤ「まったく……」

善子「はあ……」

ダイヤ「善子さん?どうしたんですの?ため息なんて」

善子「どうもこうも……なんでキャンプなのよ……。わざわざバンガローまで借りて」

ダイヤ「合宿でしょう?Aqoursとしてさらに強くなるための」

善子「合宿なんて今さら……」

ダイヤ「集団行動もたまにはいいものですわ。鞠莉さんと果南さんとは永く旅をしましたが、これだけ大所帯というのは経験がありませんから」

善子「大体、バンガローを分けるって……なんでこの三人なのよ」

ダイヤ「それこそくじ引きですから仕方ありませんわ」

善子「そうだけど……」

ダイヤ「不満ですの?」

善子「馬が合わなそうではあるわね」

ダイヤ「歯に衣着せないのは素直と評しますが、それはこっちのセリフですわ」

善子「は?」

千歌「まーまーまーまー♪普段あんまり話さないなら、これを機会に仲良くなればいいんだしさ♪」

善子「仲良く……ね」

ダイヤ「棘がありますわね。言っておきますが、GUILTYLEAのことを遺恨にしているなら筋違いですわ」

善子「そっちこそ」

ダイよし「ふん」

千歌「ありゃりゃ……」

72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/27(土) 18:22:49.93 ID:H3s643+FO

善子「GUILTYLEAどうこうを持ち出すつもりはないわ。あれはもう終わったことだから。というか、そもそもGUILTYLEAにいた頃からあなたのことは苦手だった。それを理由に牙を向けたこともあったわけだし」

ダイヤ「これからは同じグループの仲間です。少しは歩み寄る努力をしたらどうなんですの?」

善子「あなたが言えたことじゃないでしょ」スクッ

ダイヤ「どこへ行きますの?」

善子「どこって、眠いから寝るのよ。これ以上不毛な水掛け論を続けないためにもね」

ダイヤ「待ちなさい。まだ話は……」

善子「ふん。行くわよ、あんたたち」シュッ ポンッ

キリキザン「キザッ」

ワルビアル「ビァル」

ゲンガー「ゲアッ」

ヘルガー「ガル」

エルレイド「レェド」

ダークライ「……………………」

善子「おやすみなさい、せいぜい良い夢を。千歌、ダイノーズ」ヒラヒラ

ダイヤ「誰がダイノーズですの!!!」

千歌「おやすみ〜」

善子「……………………」スタスタ

ダークライ「……………………」

73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/27(土) 18:25:14.98 ID:WuuHdAtF0
千歌ちゃんがまだまともだというこの状況
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