【グリモア】来栖焔「遭難した」【私立グリモワール魔法学園】

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148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/23(金) 06:50:46.69 ID:Wf1Q+OSH0
というか狂った子達はこの現実を受け入れられるのか?因みに個人的に1番ヤバそうなのは今の状態は知らんがヤンデレスレに片足突っ込もうとしたジェンニだと思うわ。とりあえず最後まで頑張ってください
149 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/24(土) 02:00:16.43 ID:jhsot3cc0
12月25日 晴れ

なんとかグリモアに帰ってくることができた。だから、この日記を書くのも今日で終わりだ。
これからやらないといけないことがたくさんある。まずは精鋭部隊からの除隊を、そして、花嫁修業ってやつか?
まあ花嫁ってレベルのモンじゃないのはわかってるけど。それでも、やらないといけない。
あとは育児に関する知識とかもちゃんと蓄えないとな。おにいちゃんばっかりに負担させるわけには行かない。
正直不安だらけだけど、アイツといっしょなら乗り越えられる。
150 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/24(土) 02:06:41.54 ID:jhsot3cc0
焔「んー、やっぱベッドっていいなぁ。背中が痛くならない」

焔「おにいちゃんが簡易的なベッドとか作ってくれたけど、やっぱりどうしても限界があるしな」

焔「・・・・・・・・・・・・」

焔「・・・・・・だめだ。おにいちゃんが側にいないと眠れない」

焔「・・・・・・こっそり会いに行こう」

・・・・・・

焔「さーてと、ここだな」コンコン

焔「・・・・・・もう寝てるのか?まあいいや。合鍵もらったしそれ使おう」

焔「・・・・・・こ、これは・・・・・・」
151 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/24(土) 02:08:38.31 ID:jhsot3cc0
転校生「zzz」

ありす「すぅー・・・・・・すぅー・・・・・・」

さら「んん・・・・・・」スヤスヤ

寧々「おにいちゃん・・・・・・ネネ、まだまだたべられるよ・・・・・・zzz」

ジェンニ「せんぱい・・・・・・」ウットリ

焔「・・・・・・・・・・・・」

焔「いや、わかってたけどさ。こう、もうちょっと節操ってものを持った方がいいんじゃないか?」

焔「てか、1人絶対に起きてるだろ。おい」ガシッ

ジェンニ「じゃましないでください」ギロッ

焔「邪魔はしねーよ、ただ・・・・・・」

焔「アタシも、そこで寝たいんだ。ちょっと寄ってくれないか?」

ジェンニ「わかりました」

焔(意外と素直だな。もっと強情かと)

ジェンニ「せんぱい・・・・・・」ウットリ

焔(あ、違う。こいつ転校生を見つめられたらなんでもいいだけだ)

焔(この歳にして悟りの境地に至ってんな。将来が心配すぎる)
152 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/24(土) 02:11:18.63 ID:jhsot3cc0
風子「・・・・・・んー、まあ想定はしてましたけどね」

紗妃「想定していた、ってどうするんですか!転校生さんが手を出したとなれば、普通に犯罪ですよ!?」

風子「いちおー学園外のことですし、事態が事態ですし、校則の適応は難しい・・・・・・というかウチがしたくねーです」

風子「一応遭難中の報告書みたいな感じの日記を読ませてもらいましたけど、転校生さんずいぶんと我慢してたみたいですし」

紗妃「その我慢がしきれなかったのが問題じゃないんですか!?」

梓「いやいや、先輩は多分最後まで理性を保って抗ってたと思いますよ?これ見た感じ向こう側から行ったっぽいッス」

怜「いくら転校生が鋼鉄の理性を持っていようとも、来栖の方に同じだけの理性がなければ・・・・・・」

イヴ「強化魔法なんか使われたら、転校生さんに勝ち目はありませんしね。この場合、風紀委員として対処すべきなのはどちらになるんでしょうか」

紗妃「うぐっ、そ、そうですね。女性が一方的に被害者とは限りませんし、そもそも今回は害と言うべきかなんというべきか・・・・・・」

風子「厄介なのは、来栖がすでに妊娠してて産む気でいるってことなんですよね。過去には例を見ない事ですから、ウチもどうしたらいいのか全然わかりません」

風子「ってことで風紀委員は現状維持。上から何か言われるまでは大人しくしてましょー」

怜「わかりました」

梓「了解ッス!」

紗妃「はい、わかりました」

イヴ「わかりました」

風子「・・・・・・ところで、氷川と冬樹、あと服部はなんでマスクを?」

梓「先輩が半年使い続けた下着を細かく切ってマスクの中に入れたやつッス」

イヴ「楠木さんにもらいました」

紗妃「これで転校生さん分を補充してショックに耐えるようにと」

風子「・・・・・・しょっ引かれるべきはむしろアンタさん達ですね」
153 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/24(土) 02:20:05.14 ID:jhsot3cc0
今日はここまでで。2月中には多分終わると思います。
ここはヤンデレスレじゃないのでジェンニがヤンデレになることはありません。
ありすありあり(合言葉)
154 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/25(日) 03:53:09.24 ID:pjQl75Yl0
エレン「・・・・・・まさか、二度もこれを見ることになるとはな」

焔「悪い。でも、ちゃんとけじめつけないといけないから」

メアリー「ま、腹に一物抱えたまんまじゃここにはいられねーしな」

月詠「それってギャグで言ってるの?」

メアリー「おう、笑えよ」

浅梨「えっと、これどういったらいいのかな。とりあえず、おめでとうございます?」

焔「まあ、変な感じだけど・・・・・・ありがと」

メアリー「おうおう、一発ヤってから随分素直になったじゃねーか」

焔「一回だけじゃないけどな」

月詠「ちょっと!そういうのやめてくれない!?」

エレン「これからどうする気だ」

焔「とりあえず、産む。んで、育てる。・・・・・・魔法使いとしての身の振り方は、考えないといけないけど」

エレン「そうか。お前がそう決めたなら、止めはしないさ」

エレン「・・・・・・この状況は、正直褒められたものではないだろう。だが、我々はいつでもお前の味方だ」

月詠「ひとりでいろいろやろうとしないで、ツクたちのことも頼りなさいよね!」

浅梨「私も、先輩の子供ならお世話してあげたいです!」

メアリー「ま、アタイがいろいろ可愛がってやるよ」

焔「お前ら・・・・・・」

エレン「元上司として、そして一人の友人として、祝わせてもらおう。おめでとう、来栖」
155 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/25(日) 04:03:26.65 ID:pjQl75Yl0
香ノ葉「恐れてたことが・・・・・・二番目に恐れてたことが起きてしまったんよ・・・・・・」

香ノ葉「うう、でもダーリンがそれを望むなら、ウチが祝わへんわけにはいかへんし・・・・・・」

香ノ葉「でも、でも!うう〜〜〜!!!」

もも「二番目・・・・・・では、一番目は?」

香ノ葉「そんなん、もちろんダーリンが帰ってこーへんことなんよ!無事帰ってきてくれたから、そっちはもういいんよ」

もも「そ、そっか・・・・・・そうですよね。先輩たちが無事に帰ってきてくれたこと、まずはそれをお祝いしないと」

智花「よし!わたし、今からフルコースを作る準備をしてくる!今、わたしにできることでお祝いするの!」

香ノ葉「その意気やえ!」

香ノ葉(でも、さすがにこれは止めへんと・・・・・・)

もも(先輩たちが死んじゃいます!)
156 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/25(日) 04:08:13.09 ID:pjQl75Yl0
焔「くっそ、あいつら質問責めしてきやがって・・・・・・つ、疲れた・・・・・・」

秋穂「・・・・・・来栖さん」

焔「おまえは、瑠璃川、だよな。なんだ?」

龍季「ん?お、おい、なんだなんだ?」

春乃「止めるな」

秋穂「わたしは、先輩のことが好きです」

焔「・・・・・・」

秋穂「・・・・・・だから、先輩とずっといっしょにいたい。その気持ちは、誰にも負けないって思ってます」

焔(これから、こういうやつら全員としっかり向き合わないといけないんだよな・・・・・・)

秋穂「来栖さんは、どうなんですか?」

焔「・・・・・・正直、最初は、そうじゃなかった。他の奴らみたいに、あいつと仲良くする気もなかった」

焔「でも、あいつとクエストにいったり、いろいろしたりしてるうちに、あいつのことをだんだん知っていった」

焔「・・・・・・たぶん、そのころから少しずつ魅かれていったんだと思う」

焔「んで、今回のことで気づいた。アタシ、あいつが・・・・・・転校生のことが好きだったんだって」

焔「・・・・・・その気持ちが抑えきれなくて、今回の事が起きた。悪いのはアタシだ。アイツじゃない」

焔(そう、これがアタシの気持ちだ。だから、ちゃんと伝えないといけない。ちゃんと、ぶつけないといけない)

秋穂「・・・・・・違います」

秋穂「悪い人なんか、いません。人を好きになることに、悪いことなんてありません」

秋穂「来栖さんの想い、伝わりました。こんなことを言うのはおかしいかもしれませんが、それでも・・・・・・」

秋穂「先輩を、おねがいします」
157 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/25(日) 04:08:48.69 ID:pjQl75Yl0
秋穂「・・・・・・ううっ・・・・・・ひっぐ」

春乃「秋穂」

秋穂「おねえちゃん・・・・・・おねえちゃん!」

春乃「がんばったわね、秋穂」

秋穂「おねえちゃん、せんぱいが、せんぱいがぁ・・・・・・ひっぐ、ひっぐ」

秋穂「わたしも、せんぱいのことすきなのに、なのに、せんぱいはもう・・・・・・」

春乃「そうね、そうね・・・・・・」

秋穂「うわああああああん!!ずるいよ、ずるいよ!こんな、ちょっとだけのことなのに!」

春乃「そうね・・・・・・がんばったわね、秋穂。よく頑張ったわ・・・・・・」
158 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/25(日) 04:11:35.00 ID:pjQl75Yl0
虎千代「まあ、なにはともあれ、まずは無事でいてくれて、本当によかった」

転校生「すいません、心配をかけちゃって」

薫子「本当に心配したんですからね。ですが、こうして無事に帰ってきてくれたことで安心できました」

虎千代「まだいろいろと問題はあるみたいだが・・・・・・これから、どうするんだ?」

転校生「そうですね。まず、焔のこと。経緯はどうであれ、僕が妊娠させたのは事実です。また、焔が子供を産みたいというのなら、僕はその意見を支持します」

虎千代「わかった。お前たちがその気なら、アタシたち生徒会は全力でサポートをする」

薫子「その言葉を聞けて、よかったです。あなたのことですから、きっとそういうとは思っていましたけれど」

虎千代「なんにせよ、あまりにも前例がないことだ。色々と困惑するかもしれない。というか、正直アタシが困惑している」

虎千代「だが、生徒会はお前たちを守る。それは保証しよう。アタシたちは、味方だ」

転校生「会長・・・・・・副会長も、ありがとうございます」

薫子「我々が生徒会だから、というのももちろんありますが、それ以上にあなたへの恩は大きいのです。ですから、お気になさらずに」

虎千代「そういうことだ。できることがあったらなんでも言ってくれ。可能な限り対処する」
159 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/25(日) 04:14:28.44 ID:pjQl75Yl0
今日はここまでで。学園生の子はしっかり話せばちゃんとわかってくれる子たちだと思ってます。
話の通じない生徒がいないっていうのは、グリモアの魅力だと思います。
多分、転校生がいる限り病みからは一番程遠い作品なんじゃないかな。転校生がいる限りは。
転校生がいなくても、なんだかんだ支え合ってやっていきそうではありますけども。
ありすありあり(合言葉)
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/25(日) 08:44:15.99 ID:hgsQ7/Pb0
転校生が表舞台に居なかった結果が裏世界のギスギス学園なんだけどね...
161 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:42:26.92 ID:5VR3Vw/B0
焔「んー、おかえりー」

焔「今日も一日お疲れ。あの子たちはもう寝てるよ」

焔「パパを待ってるーって言ってたけど、限界が来たみたいで」

焔「最近、帰り遅いけどなにかあったのか?」

焔「・・・・・・へぇ、部下がやらかした事後処理を。相変わらずだな」

焔「・・・・・・その部下って、女の子じゃないよな?」

焔「やっぱり!もー、なんでおまえはつくづくそうなるのか・・・・・・」

焔「もう諦めてるけどさ。それに、信じてるし」
162 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:43:44.35 ID:5VR3Vw/B0
焔「晩御飯、すぐ温めるから。座って待ってて」

焔「ん?あー、そういやそんなこともあったなー」

焔「無人島か・・・・・・懐かしいな。あのとき作った家ってまだ残ってるんだろうか」

焔「あー、そうだな、今度の休み、ちょっと行ってみるか」

焔「あの時はそんな気分じゃいられなかったけど、今はキャンプみたいな感じで行けるんだよな」

焔「んじゃ、用意しとくよ。平気平気、これでも精鋭部隊だったんだ。野営の準備ぐらい覚えてるって」

焔「期待して待ってるからな。ちゃんと休みとってこいよ」

焔「・・・・・・え?えっと、うーん・・・・・・・わ、わかった」

焔「お、おにいちゃん、よろしくね!」

焔「・・・・・・だあーっ!やっぱこれ恥ずかしい!なんだこれ!アタシよくあのときは何回も言えてたな!」
163 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:45:08.77 ID:5VR3Vw/B0
焔「さて、あのときは食材現地調達だったけど・・・・・・」

焔「今回はそういうわけにはいかないよな。アタシたちだけならいいけど、子供たちもいるし」

焔「んー、なにもってきゃいいだろ。とりあえずバーベキューの準備はしとくか」

焔「あと定番と言えばカレー。あそこの川がもう生きてない可能性を見越して水を大量に」

焔「あとは、朝飯用のパン買ってくか。魚醤がまだ残ってるから、出汁とかはそっち使えばいいだろ」

焔「あとは米。これは外せない。味噌、味噌どうしよう・・・・・・味噌汁、嫌だなぁ」

焔「んー、あとは・・・・・・まあ現地でなんとかなるか。魚とかは取り立ての方がおいしいし」

焔「あ、釣り具も買っていこう。エサは現地調達で、あとはあの人用に銛とウェットスーツか」

焔「・・・・・・魔法使いやってたころの貯金、まだ大分残ってるなぁ」

焔「一応家計簿はつけてるけど、支出を気にすることが無いのがなぁ・・・・・・」

焔「結城が聞いたらぶち切れそうなこと言ってるな、アタシ」
164 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:45:49.58 ID:5VR3Vw/B0
焔「にしても、あいつ資格いろいろ取りすぎだよなぁ。船舶免許なんかどこでとったのやら」

焔「自前の船とか持ってるし。IMCにいた時代に貯めこんだからってちょっといろいろ買いすぎな気がする」

焔「てか、正直一生働かなくてもいいぐらいは金持ってると思うんだけどなぁ」

焔「・・・・・・なんで働いてるんだろ?」

焔「やっぱあれかな。父親が働いてる姿を、子供に見せたいっていうやつかな」

焔「家も立派な一軒家だけど、デカすぎず小さすぎず。ローンは無し、一括現金払い」

焔「・・・・・・金銭感覚狂いそうだな。家計簿はこれからもちゃんとつけよう」
165 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:47:40.12 ID:5VR3Vw/B0
焔「さて、到着!長旅お疲れ様っと」

焔「おー、当時のままだ。多少蔦が這ってるけど、その程度だ」

焔「わりと日当たりが悪くない場所に作ったから、苔とかは生えなかったのか?」

焔「ま、これならちゃんと寝れるだろ。テント張らなくてよさそうだ」

焔「あ、ごめんごめん。とりあえず荷物おろさないと」

焔「今日から3泊4日の無人島生活だ。思いっきり羽を伸ばそう!」
166 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:49:41.08 ID:5VR3Vw/B0
焔「しかし、まあ・・・・・・船酔いのことは全然考えてなかったな」

焔「子供たちは両方ダウンしてるよ。しばらく寝るってさ」

焔「ってことでアタシは釣り用の餌を調達してくるよ」

焔「今回はまともな釣り具だからな!入れ食い間違いなしだ!」

焔「ついでに川の確認とか、野草とか探してくる」

焔「お前には・・・・・・これだ。銛、そしてウェットスーツ」

焔「・・・・・・言いたことはわかるよな?期待してるよ、おにいちゃん」
167 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:52:06.10 ID:5VR3Vw/B0
焔「お、いたいた。こいつだこいつ。これがいい餌になるんだよな」

焔「・・・・・・そういや、あの時は虫って食わなかったけど、魚がとれてなかったら食ってた可能性があるんだよな」

焔「・・・・・・・・・・・・」

焔「いや、考えるのはよそう。いざとなったら食えるけど、いざってときが来ないから食う必要はない」

焔「よし、水源の確認オッケー。あ、そうだ。灰汁を用意しておかないと」

焔「さすがにこの大自然に洗濯用洗剤を流すのは気が引けるし・・・・・・まあ灰汁なら前も使ってたし大丈夫だろ」

焔「・・・・・・あ、しまった。ドラム缶、持って帰ったんだった」

焔「やらかしたなー。お風呂どうしよう」

焔「・・・・・・おっ、いいのがあった。これだ、これを使おう」

焔「ポリバケツ。多少汚れてるけど、綺麗にすればいけるだろ」

焔「これにお湯いれて、水いれて温度調節すればいいかな」

焔「あいつらが溺れないように木組みの台も作っとくか」

焔「・・・・・・アタシ、影響されてるなぁ」
168 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:52:40.64 ID:5VR3Vw/B0
焔「おかえりー。おお、大漁だな」

焔「てか、もういくらか捌かれてるし。これ、まさか海中で?」

焔「よくやるよ。それが一番早い血抜きなんだろうけど」

焔「こっちも準備は出来てるよ。今日はバーベキューだ!」

焔「あの時と違って肉がある!まともな野菜もある!」

焔「ここでこんな大層なもの食うことになるなんて思いもしてなかったな。あのときは生きるのに必死だったし」

焔「あとは、取ってきてくれた魚を焼くのと刺身用にわけて、食うぞー!」

焔「あ、こら!それまだ火が通ってないから!ちゃんと焼いてから食べないと!ここ病院ないからな!」

焔「・・・・・・ふふっ、楽しいな」
169 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:53:19.24 ID:5VR3Vw/B0
焔「んー、星が綺麗だな」

焔「あの時はこんな時間まで起きてるなんてなかったし。次の日に備えてすぐに寝てたからな」

焔「こんな風に、砂浜にごろ寝して星を見るなんて、そんな余裕なかった」

焔「・・・・・・すっげぇ綺麗だな」

焔「・・・・・・なぁ」

焔「いろいろ、あったけどさ。アタシ、ここに来れてよかったって思ってる」

焔「多分、あのときここに来れてなかったら、お前とこんな風になるなんてことはなかっただろうな」

焔「自分が不器用だってわかってるから。不器用なくせに意地っ張り。だから、素直な感情をぶつけるってのが出来なかったと思う」

焔「んで、気が付いたらお前はもう手の届かないところにいるんだ。たまに、そんな未来もあったのかもって思うんだよ」

焔「・・・・・・アタシ、今幸せだ。だから、未来を憂うことはもうないよ。あるとしたら、あいつらがどう成長するかってぐらいかな」

焔「でも、ま。アタシと違って、ちゃんと素直に、いい子に育ってるし。多分大丈夫だろ」
170 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:54:26.73 ID:5VR3Vw/B0
焔「・・・・・・ねぇ、おにいちゃん」

転校生「ん、どうしたの。甘えたくなった?」

焔「うん。だって最近、ずっと甘えられてなかったもん」

転校生「いいよ。おいで」

焔「んっ・・・・・・」

転校生「相変わらず、焔はちっちゃいね」

焔「おにいちゃんは、ずっとおっきいまま」

焔「・・・・・・おにいちゃん」

転校生「なんだい?焔」

焔「アタシと、家族になってくれてありがとう。アタシに、幸せを教えてくれてありがとう」

焔「アタシを、ずっと見捨てないでくれてありがとう」

転校生「・・・・・・こっちこそ。数え切れないぐらいのことに、ありがとう」

焔「・・・・・・大好きだよ、おにいちゃん」


―アタシ、一生一緒にいるからね―

171 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 01:55:05.55 ID:5VR3Vw/B0
転校生「一生?それは違うよ、焔」

焔「え、ど、どういうこと?」

転校生「焔には、僕と同じ墓に入ってもらうんだから。一生なんかじゃ短すぎる」

焔「・・・ん、そうだったね」

転校生「さ、そろそろ寝よう。おやすみ、焔」

焔「うん、おやすみなさい」

TRUE END ずっと一緒
172 : ◆GiMcqKsVbQ [saga]:2018/02/26(月) 02:01:37.81 ID:5VR3Vw/B0
これにて今回の話は終了!
今回の反省点として、ありすの出番がかなり少なかったことをなんとかしないといけませんね。
3月中は結構忙しいので、長いのは書けないかも。時間があれば短編みたいなのを書きます。
ほぼ丸々一か月お付き合いいただきありがとうございました。
ちょっと長い休憩みたいな感じになるけど、まだまだSSは書き続けますのでまた見かけたら読んでやってください。
そんな感じで今回は次回作安価は無しです。最近ぐだり気味だったし、初心に戻って書きたいものをしっかり練ってから書こうと思います。
それでは、また会いましょう。

合言葉は
ありすありあり(合言葉)
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/26(月) 10:00:27.58 ID:cqU7sG6f0
お疲れ様ー!つか転校生のスキルがナスDレベルにまで上がってるのは笑った。次の作品も楽しみだわ
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