【安価】勇者「強くなりたい」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 00:44:48.41 ID:ZvbAjQSX0
〜酒場〜

勇者「王様から魔王を倒すように勅命を受けた」

酒場の主人「ふんふん、それで?」

勇者「けど、僕の装備を見てくれよ」

酒場の主人「麻の服に穴の開いたズボン。剣らしいものはなく、家から持ってきた物干し竿を背中にしょっている」

勇者「そうだよ。まるでお話にならない。物干し竿で魔物を倒せると思う?」

酒場の主人「いいや、ちっとも」

勇者「そういうわけで、僕は強くなりたい。強くなるためには、魔物を倒さなきゃならない」

酒場の主人「ああ、お前さんは魔物を倒してくれる仲間が欲しいってことだな?」

勇者「そう! 名推理!」

酒場の主人「この酒場にゃ、東西から様々な商人や旅人が訪れる。お前さんに合った仲間も見つかるはずだ」

勇者の仲間>>3


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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 00:48:34.76 ID:KjGbQlngo
キラーマシン
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 00:48:38.27 ID:vLZqif/pO
ハーピー
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 00:59:47.88 ID:ZvbAjQSX0
ハーピー「アタイはハーピーってんだ。よろしく頼むぜ、勇者殿!」バサッバサッ

勇者「ああ……はぁ……」

酒場の主人「どうした、期待外れだったか」

勇者「僕の話……」

酒場の主人「頼れる仲間が欲しいんだろ。こいつは空を自由自在に飛ぶし、鋭い爪で鉄鋼も切り裂く」

勇者「魔王退治に行くんだぞ? その途中、魔物を沢山殺すことになる。魔物に魔物を殺させるなんて、聞いたことがない!」

ハーピー「マオウってなんだ? ギャハハハハ!」

勇者「ええぇ……」

酒場の主人「彼女は魔王を知らない。人間の世界で暮らしてきたから、魔物が悪しき存在ということも教育されている」

勇者「魔王を知らないってのも問題なんだけど……まぁいいや。ありがとう、マスター!」

酒場の主人「おうよ。困ったことがあったら何でも相談しにきな!」

ハーピー「ありがとよ〜おっさん〜!」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 01:11:27.67 ID:ZvbAjQSX0
ひそひそ……ひそひそ……

あの子……魔物を連れて歩いてるわ……

気持ちが悪い……どういう関係なのかしら……

勇者(やっぱりこうなる。魔物を町の中に入れるなんて、正気の沙汰じゃないからなぁ)

ハーピー「あ、あのさ。邪魔だったらアタイ、どっかに隠れてるから……」

勇者「君は悪くない、堂々としていていいんだよ」

ハーピー「ごめん……アタイのせいで勇者殿まで白い目で見られてる」

勇者「周囲の視線なんか気にするなよ。僕達は魔王討伐という、正しいことをしようとしているんだ」

ハーピー「そうだな、深く考える必要なんてないんだ。アタイ達は正しい! ギャハハハ!」

勇者「うん、その調子。気楽に構えていこう!」



6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 01:19:54.91 ID:ZvbAjQSX0
〜町の外に広がる草原〜

勇者「ぽかぽかして気持ちいいね」

ハーピー「ほわぁ〜」

勇者「どうしたの、あくびなんかして」

ハーピー「なんだか、眠たくなってきちまうな」

勇者「ふふっ、それもそうだね」

ハーピー「あっ、タンポポが咲いてる!」

勇者「ほら、楡の木に小鳥達が留まっているよ。かわいいなぁ」

ハーピー「勇者殿、花は鳥よりもいいものだぞ」

勇者「そうかい? 花もいいけど、鳥は歌うんだぜ」

ハーピー「鳥は糞を出すぞ」

勇者「花だって枯れたらそれでおしまいだ」

ハーピー「……やめようぜ。不毛だ」

勇者「魔王討伐の旅とは思えないほど、ほのぼのしているし……」

>>8「がgぅいおでぃでゃいdじゃ!!!!!!!!!」ザザザッ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 01:20:53.65 ID:OwaEWZuOO
僧侶
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 01:21:35.33 ID:k1LYLo110
道化師
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 01:31:05.21 ID:ZvbAjQSX0
道化師「がgぅいおでぃでゃいdじゃ!!!!!!!!!」ザザザッ

〜道化師が現れた!〜

道化師「ケッケッケ〜! テメェらのような乳臭ェガキを殺して生皮を剥いで服飾に加工して着用するのが俺様の夢なんだよォ!!!」

勇者「あんだって!? 君のような外道を生かしておくわけにはいかない! ハーピー、準備はできてるか!?」

ハーピー「うす!」バササ

道化師「おっとォ〜? 攪乱狙いで空を飛んでも、俺様の動体視力の前では止まっているのと同じだぜェ!」

ハーピー「そりゃ!」ガリッ

道化師「あ、あらァ!? いきなり目の前が真っ暗になったぞ!? なぜ!? なぜェ!?」ブンブン

〜ハーピーの爪攻撃によって、道化師の眼球は潰されてしまった!〜

道化師「はが〜痛いよぅ〜痛いよぅ〜痛いよぅ〜!」ボタボタ

勇者「クッ……覚悟しろ! 僕の経験値の糧となれ!」

ハーピー「おらァ!」

グチャッ

勇者達の勝利! 勇者は100経験値をもらった!

勇者のレベルが>>10上がった!
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 01:31:52.31 ID:KjGbQlngo
100
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 01:35:36.12 ID:MyApRxAH0
笑った
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 06:03:48.54 ID:clG5w5RV0
経験豊富なハーピーだったんやろなぁ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 18:18:03.74 ID:ZvbAjQSX0
〜勇者はレベル101になった!〜

勇者「ぬん!」バキャア

ハーピー「パンチ一発で、楡の木が粉々に砕け散った! すげーッ!」

勇者「ああ……気持ちがいい」ゴゴゴゴゴ

ハーピー「心なしかガタイも少し良くなってる!」

勇者「物干し竿、用済みだな……。武器なんていらなかったんだ」ゴキッ

ハーピー「勇者殿、アタイもレベル上げたいな!」

勇者「うん、もう少しレベルを上げていこうか。次の町まで距離があることだし」

虎「ガルルル……」

勇者「ごらん。魔物が経験値をプレゼントしに、自分から寄ってきてくれたよ」

ハーピー「おお〜!」

勇者「ここは僕に任せて」

ハーピー「え」

勇者「僕は虎を撲殺した男……勇者だ!」

〜勇者の正拳突き! 虎の内臓は無残に破裂した!〜

虎「おごぼぉ!」ドサ

勇者「ははは、どんなもんだい! 血を吐いて倒れやがったぞ!」

ハーピー「すごい……魔物一匹でここまで成長するんだな。流石は勇者殿だぜ!」

勇者達の勝利! 

勇者のレベルが>>14上がった!
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 18:19:26.33 ID:tplmCg6a0
とある団体の抗議により-1
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 18:33:18.50 ID:ZvbAjQSX0
とある団体「アニョハセヨ! アナタ今、カワイイ動物を撲殺しましたネ!?」

勇者「あ、はい。虎は魔物なので……」

とある団体「イケマセーン! 経験値は私達、動物愛護団体が没収致しマーズ!」

〜勇者のレベルが100に下がった〜

勇者「なにすんだよ!」

とある団体「アナタのような野蛮人はウンタラカンタラチンタラカンタラ」

勇者「ハーピー、やってしまえ」

ハーピー「勇者殿、相手は人間だぞ!?」

勇者「別に構わないさ! せっかくレベル101まで鍛え上げたのに、100に落とされてたまるか!」

ハーピー「アタイ、人間を殺めるのはいけないことだと思う」

勇者「うるせぇよ、さっさとブッ殺せよ! 減った強さの埋め合わせをしなきゃ、気が済まないんだ!」

勇者「ハーピー。頼むから、僕を失望させないでくれ」

ハーピー(そんなツラするなよ……)

ハーピー「ああもう、どうにでもなれだ!」ザシュッ

〜ハーピーは鋭い爪で団体の主導者と思しき人物を切り裂いた! 喉笛から鮮血がほとばしる!〜

とある団体「」

勇者「よーし、抹殺したな! これでまた経験値が手に入るぞ。やったね!」

ハーピー「こんなの、絶対間違ってる……」

勇者達の勝利!

勇者のレベルが>>16上がった!
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/10(土) 18:34:23.47 ID:XQ/CuZkW0
-99
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/02/10(土) 18:47:04.00 ID:ZvbAjQSX0
〜勇者のレベルが99下がった〜

勇者「はああ!? なんで!?」

ハーピー「人間を殺したからだ」

勇者「あいつは屁理屈をこねて、僕の経験値を奪ったビチグソ野郎だぞ!? 死んで然るべき豪傑だと思うが!」

ハーピー「勇者、ちょっと落ち着こうぜ」

勇者「おい、殿はどうしたんだ! ちゃんと名前の後に敬称をつけろよ!」

ハーピー「ごめんな」

勇者「ごめんで済んだら自警団はいらないっつーの! ああくそ、気分が悪い!」

ハーピー(神様、どうして勇者のレベルを下げたんだよ)

ハーピー(一気に初期状態まで戻されちまうなんてさ……。あまりにひどい)

〜行きどころのない怒りを、ハーピーにぶつけるしかなかった〜

勇者「お前がしっかり経験値を稼がないから、僕のレベルが1まで下がっちまったんだろうがあああ!!!」ブチッブチッ

ハーピー「いてッ、いててッ……! 勇者殿、やめて! 羽根をむしらないで!」

勇者「ふぬーッふぬーッ」

ハーピー(勇者殿はパニックを起こしているだけなんだ。アタイが頑張れば、きっと元の勇者殿に戻ってくれるはず)

勇者「>>18


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