【アイマス】P「サプライズパーティー、ですか?」黒井「うむ」

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1 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:28:35.64 ID:e/7uhP320

黒井社長(以下、黒井) 「参加する気はないか?」

P 「何のパーティーをするんですか?」

黒井 「……冬馬のバースデーパーティーだ」

P 「冬馬の?」

御手洗翔太(以下、翔太) 「プロデューサーさん、一緒にお祝いしてくれない?」

P 「いや、俺は俺で祝ってやろうと思ってたけどさ」

P 「黒井社長、それって765プロ全員へのお誘いって事ですか?」

黒井 「ウィ……まさしくその通りだとも」

P 「……随分と派手にやるつもりなんですね?」

黒井 「うむ、それには理由があってだな」


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2 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:29:24.17 ID:e/7uhP320
――――― 

黒井 「冬馬、明日の予定は覚えているな?」

天ヶ瀬冬馬(以下、冬馬) 「ああ、午前中に宣材写真撮って終わりだよな?」

黒井 「分かっているなら良い」

冬馬 「よっし……それなら、レッスンに集中できるな」

黒井 「レッスン?自主レッスンでもするのか」

冬馬 「ああ、今納得いってねえ振り付けがあってさ」

冬馬 「それを何とかするために、明日は夜まで自主レッスンする予定なんだ」
3 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:29:51.77 ID:e/7uhP320

黒井 「朝まで?他に用事はないというのか」

冬馬 「ねぇよ、コイツを何とかするまで引き下がらねえって決めたんだ」

冬馬 「おっさん待っててくれ、コイツをマスターして王者に返り咲いてやるぜ!」グッ

黒井 「……お前、明日が何の日か覚えていないのか?」

冬馬 「ん、なんのことだ?」

黒井 「…………」
4 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:30:31.85 ID:e/7uhP320
――――― 

P 「そ、それじゃあ冬馬は……」

黒井 「ああ、自分の誕生日である事すら忘れているようだな」

翔太 「冬馬君、最近ずっとレッスンしてるんだよ?」

伊集院北斗(以下、北斗) 「俺たちにも何も相談してくれませんし、心配で」

P 「レッスン漬けなのか……?随分と真剣みたいだな」

北斗 「真剣にも限度がありますよ……」

北斗 「ちょっとは肩の力、抜いても良いと思うんですけどね」
5 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:31:00.57 ID:e/7uhP320

黒井 「という訳で、だ!折角なら、派手にやってやろうと思ってな」

翔太 「黒ちゃん、誕生日に寂しそうな冬馬君放っておけなかったんだよね!」

黒井 「う、うるさい!そんな訳ないだろうが!」

P 「別に隠さなくても良いじゃないですか、良いと思いますよ?」

黒井 「……ふん、別に善人になりたい訳ではない」

黒井 「ただ、固執し過ぎて良くなる事など極稀だからな」

P 「息抜きも兼ねてるのか……分かりました」
6 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:32:05.57 ID:e/7uhP320

P 「でも、なんで俺たちに?あれだけ嫌ってたじゃないですか」

黒井 「わ、私だってお前たちなどに頼りたくはなかったのだ!」

黒井 「ただ……北斗がな」

P 「北斗が?」

黒井 「どうせなら女性と祝った方が華やかだろうと言ってな」

P 「北斗……」ジトー

北斗 「事実でしょう?パーティーには華がないとね☆」パチリ

北斗 「それに、大人数の方が盛り上がれるだろうし」

黒井 「……まぁ、冬馬を祝うのだ。華々しい事に越した事はないと思ってな」
7 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:32:32.61 ID:e/7uhP320

翔太 「それでそれで!プロデューサーさん、どう!?」

P 「俺は良いけど……春香、どう思う?」

天海春香(以下、春香) 「私はお祝いしたいです!」

春香 「でも、皆がなんて言うか……」

P 「それもそうか……それじゃ、一緒にお祝いしてもいいってメンツだけ集まってお祝いするか」

春香 「分かりました、連絡しておきますね!」
8 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:33:07.11 ID:e/7uhP320

春香 「あっ、黒井社長!お願いがあるんですけど……」

黒井 「む、なんだ?」

春香 「冬馬君の誕生日ケーキ、私に作らせてもらえませんか!?」

黒井 「ケーキを?」

春香 「はい!折角のお祝いですから!」

黒井 「ふむ……」

P 「春香のケーキは絶品ですよ、俺が保証します!」

P 「……まぁ、この前は砂糖と塩間違えてましたけど」

春香 「わ、忘れてくださいよぅ!」ポカポカ
9 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:34:03.47 ID:e/7uhP320

北斗 「黒井社長、良いんじゃないですか?」

北斗 「女性の手作り程、美味しいものはないですからね」

黒井 「北斗……うむ、そうか」

黒井 「では、任せるとしようか」

春香 「はい、任されました!」

P 「どこでやるかは決まってるんですか?」

黒井 「うむ、ウチの小会議室を貸し切って行おうと思う」

P 「961プロでやるんですか?」

黒井 「冬馬には、社長室に大事な用があると呼び出す予定なのだ」

黒井 「そこから案内すれば、怪しまれる事もないだろう?」

P 「なるほど……」
10 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:34:34.27 ID:e/7uhP320

春香 「あのぅ、ケーキは作ったのを持っていった方が良いですか?」

春香 「大人数で食べる量となると、一杯焼かないといけないかも……」

翔太 「なら、ウチの調理室使えばいいよ!ね、黒ちゃん!」

黒井 「うむ……そうだな」

春香 「い、良いんですか!?」

P 「というか、なんで会社にそんな調理室が……」

黒井 「弱小765プロと一緒にするんじゃあない、このくらいは当然の事だ」フフン

北斗 「料理をする人がいれば、の話ですけどね」ヤレヤレ

翔太 「たまには冬馬君のカレーじゃないのも食べたいよねー」
11 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:35:41.41 ID:e/7uhP320

黒井 「……まぁ、それはそれとしてだ」

黒井 「少なくとも、設備に関しては足りている事は保証しよう」

春香 「そ、それじゃあ……どんなケーキにしようかな」

翔太 「僕、チョコケーキが食べたいな!」

北斗 「俺は春香ちゃんの手作りなら何でもいいかな☆」

黒井 「私はレアチーズなどが……」

P 「皆バラバラだなぁ……」
12 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:36:26.64 ID:e/7uhP320

春香 「……あの、プロデューサーさんは何ケーキが良いですか?」

P 「俺?そうだな……」

春香 「…………」ジーッ

P 「……うん、王道のショートケーキかな」

春香 「ショートケーキですか?」

P 「うん、今丁度イチゴが旬だし美味しいかなあって」

春香 「なるほど……それじゃあ、ショートケーキにします!」

黒井 「それでは、必要なのはイチゴや生クリームか」

黒井 「よろしい、手配しておこう」
13 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:38:09.27 ID:e/7uhP320

黒井 「……それで、だ」

P 「?」

黒井 「プロデューサー、貴様には冬馬の付き添いを頼みたいのだ」

P 「俺に、ですか?」

黒井 「納得いってない振り付け、とやらが完成しないなら来ないかもしれんからな」

P 「そこまでですか……」

黒井 「……本来、こんな事は頼むべきではないのだがな」
14 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:39:17.17 ID:e/7uhP320

P 「分かりました、引き受けます」

黒井 「……あっさり引き受けたな?」

P 「困った時はお互い様ですから」

黒井 「……ふん、相変わらず甘い男だ」

春香 「それでは、また明日!ですね!」

黒井 「ウィ、明日の昼にまた会おう」
15 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:40:04.07 ID:e/7uhP320
――――― 

黒井 「…………」

春香 「い、いっぱい集まっちゃいました……」

黒井 「貴様ら、仕事はないのか……」

菊地真(以下、真) 「ちゃ、ちゃんとありますよ!」

我那覇響(以下、響) 「そ、そうだぞ!今日はたまたまさー!」アセアセ

高木社長(以下、社長) 「うむ、今回は天ヶ瀬君の誕生日と聞いてな!」

社長 「元々、今日は仕事を少なくしておいたのだよ」
16 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:42:40.50 ID:e/7uhP320

真 「女の子の日、ですもんね!」

社長 「うむ!趣旨は違えど、お祝いごとに変わりはない!」

社長 「ここは盛大に、皆で彼の為に盛り上がろうではないか!」

春香 「はい、任せて下さい社長!」

黒井 「……なんで貴様がここにいるのだ高木ィ!」

社長 「事務所にいても暇なのだよ……」

黒井 「事務業務はどうしたというのだ!」

社長 「律子君が来たがらなくてな……彼女と音無君がやってくれている筈だ」
17 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:43:24.03 ID:e/7uhP320

黒井 「き、貴様ぁ……少しは自分の仕事をしたらどうだ!」

社長 「ぐぅ……わ、私だってティンと来た子をスカウトして」

黒井 「他にはないのか、他にはァ!」

翔太 「黒ちゃん、いつにもまして熱くなってるね」

北斗 「昔の因縁って奴じゃないか?」
18 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/03/03(土) 21:44:10.50 ID:e/7uhP320
――――― 

冬馬 「……くそっ、またダメか」

冬馬 「後もう少しだと思うんだけどな……なんでこんなステップも踏めないんだ」

冬馬 「こんなんじゃ、アイツらに勝てねえってのによ……」

ガチャリ

冬馬 「あれ、もう時間か?」

P 「よっ、冬馬」

冬馬 「あん?765のプロデューサーじゃねえか」
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