戦士「うはwwwww勇者逃亡したwwwwww」

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426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 10:25:45.11 ID:Jxgjg4QXO
ゴブリンやオークからすれば人間なんて奴隷や家畜以下でしか無いんだから、侵略されたらヤバイのは当然
427 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/27(火) 20:27:30.40 ID:M5AgIgyY0
そこは施設の一角にあった
部屋を仕切る扉は、他の扉よりも装飾がされている
扉の表面にかけられているネームタグには、人類語で「備蓄室」と彫られている
更にその下に、インクを用いて雑な魔物語が書かれている。魔法使いに聞くと、どうやら「リーダー専用」と書かれているらしい

ゆっくりとドアノブを回し、ドアを押す。幸い、音はそこまでしなかった
開いた隙間から、こっそりと中を見る

そこはとても開けた空間だった。床、壁、天井ともに、他の部屋とは違い鉄の板が貼り付けられている
部屋の所々には木で出来た棚が置かれている。その殆どは横に向けて壊されたり倒されたりしており、棚としての機能を果たしていない
そしてそれらの棚に凭れ掛かったり、或いは床に寝たりしているのは女性だ
何人もの女性が、服も着ないままに放り投げられている。みな生気を失った顔をしており、ぐったりと倒れ込んだままだ。何人かは息すらしていない
よくよく床を見れば、引き千切られた布切れがいくつも転がっていた

それらの光景は、先ほどの部屋とも良く似ていた。違うのは年齢帯が幼い娘が多いということ、顔立ちが皆整っていること、そして全員が腹部の下に小さなタトゥーを彫っている事
タトゥーは薔薇を模していた。綺麗な薔薇とそれに纏わりつく茨が、精細に描かれている

そんな裸の娘の奥に、そいつは居た
普通のオークよりも一回り大きい身体。筋肉が膨らんだ上半身と、まるで赤熱しているかのように赤い皮膚
オークの上位種。何度か目撃証言もあった。予想されるスキルは[槍技Lv3][繁殖Lv3][感知Lv2][嗅覚Lv2][自然治癒Lv1][免疫Lv1]
Lv12相当、そのモンスターの名を[ブラッドオーク]という
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 21:09:09.11 ID:9IW5/3tAo
感知2あったら、気付かれてるんちゃうんか?
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/27(火) 22:07:28.14 ID:bsIfQMOJO
うわぁ、このタイミングで上位種とかマジか
でも完全な臨戦態勢での遭遇じゃなかっただけマシとも言えるかね
430 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 05:48:03.08 ID:0vAGdbpk0
赤いオークの向かい側には、一人の少女が居た
年齢は魔法使いと同じくらいだろうか。身長は低く、身体の起伏はなだらかだ
服は破られ、ショートパンツの奥の右太腿には黒い薔薇のタトゥーが見え隠れしている
両手首は背中の後ろで括られ、両足もまた紐で固定されている。そんな状態でありながら、幼さの残る双眸はまだ意志を宿し、目の前のモンスターを睨みつけていた

そんな様子を見て、赤いオークが喉の奥で笑う
鼻に詰まったような声で、オークが何かを呟いている。魔物語。瞬時に魔法使いが訳してくれる
"さあ、残りはオマエさんだけだぜ"
"哀れな「イモウト」さんよ"
その単語だけは、片言の人類語で嘲笑う。おそらく、他の人間が使っていた言葉を真似たのだろう
思わず、頭に血が駆け上る。その言葉で俺が想像する人物と、オークが口にした人物は全く異なるのだろうけれど
オークはぐるりと周囲を見渡して、それからまた言葉を続ける
"頭らしいあの男もどっかに行っちまったし"
"お前みたいなガキを残して、薄情な奴だぜ"
"それとも俺のためにわざわざ残していってくれたのかな"
そう言って、さも自分が言った冗談が面白いかのようにぐつぐつと笑う
目の前の少女も、言葉はわからずともニュアンスを理解したらしい
自分の兄を馬鹿にするなと、言葉を荒げる
そんな少女の様子にオークは笑いを沈め、それから大きな右手を少女の頭に置いた
"おいおいおい、自分の状況も理解できねえのかよ?"
"訳のわかんねえ言葉で喋るんじゃねえ、俺にそんな目を向けんじゃねえ"
ぐっと少女の髪を握りしめて、オークがそれを無理やり持ち上げる
少女の肢体が、いとも容易く地面から離れた
縛られた手足をなんとか動かして抵抗しようとする少女を、オークが壁に投げつける
鈍く、嫌な音
少女が肺に溜まった息を吐き出し、枯れた悲鳴を上げる。頭部を切ったのか、壁に紅い滴が垂れ落ちる。少女の軽い身体が、地面へと自然落下する
咳き込む少女にオークが近づき、その右脚で少女の顔を踏みつける
"お前らはそうやってただ黙って鳴いてりゃいい"
"泣いて鳴いて、あとは産んで膿むだけだ。簡単だろ"
"お前らは家畜なんだから"
再び、オークが笑う
431 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 06:22:51.49 ID:0vAGdbpk0
"さて、じゃあお楽しみを始めるかな"
"その憎たらしい面がどう歪むのか"
"期待してんぜ"
興奮に鼻を鳴らしながら、オークがその場にしゃがみ込む
太い右手が、少女の胸元に触れ、弄る
目の前の敵を睨みつけていた少女の目が、恐怖と絶望に歪み、次いで強く閉じられた
オークはまだ、興奮に何かを口にしている。いつの間にか、魔法使いはそれを訳するのを辞めていた

もう我慢の限界だ

斧を握りしめて、勢いよく扉を開く
魔法使いの静止の声が聞こえる。だが、止めるつもりはない
斧を振りかぶり、無防備な背中を見据える
一撃で切り落とす
今までの鬱憤を込めて、斧を振るう

その瞬間、オークがまるでそれを予見していたかのように振り向き、身体を大きく横にそらした
斧は僅かにオークの右腕に触れただけで、そのまま空を裂く
――避けられた!
渾身の一撃はすぐには止まらず、身体は大きく体制を崩す
不味いと思うと同時に、何故、とも思う
部屋に突入してから斧を振るうまで、反応したとしても、避けるほどの時間はなかった筈

だがそれ以上の思考を働かせるより先に、身体が動いた
無理な体制から無理やり身体を捻り、地面を転がる
その次の瞬間、先程まで俺が居た場所に、銀色の何かが突き抜けていく
それは鋭い音を立てて、そのまま転がる俺の肩先を掠めた
微かな痛み。だが擦り傷でしかない
転がる勢いを、利用して立ち上がる

目の前のオークは、右手に鋭い槍を持っていた
オークは突き出した槍をすぐに手元に戻すと、笑いながら俺を見る
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 06:41:29.71 ID:DQYSUXwS0
嫌な光景だが戦士は上位種を倒せたのか、凄いな
彼女、盗賊は盗賊団の幹部、もしくは頭の妹か?
仲間になったのが彼女だけとは、命だけは助かった娘たちは手遅れだったのだろうか…
433 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 06:56:25.35 ID:0vAGdbpk0
オークが魔物語で何かを呟いている
まあ、言っていることは大体わかる。驚いたか、とかそういった所だ
詰まる所、奴は最初から俺たちに気付いていたのだ
必要以上に少女を嬲っていたのも、隠れている俺たちを誘き出すためか
いや……オークにそんな知能も無いだろう。それにあの笑いは、単純に楽しんでいただけだ

手に持っている槍を見る
アーティファクト、ではない。ダンジョンの深層じゃ人型モンスターでもアーティファクトを持っているのが当たり前とは聞くが、まだまだ二層じゃこんなもんだ
けれども油断はとてもできない
相手はLv12。俺の二倍以上のレベルがある
数の有利はある程度のレベル差をひっくり返せるとは言うが、それでも圧倒的に格上の相手だ

オークが腰を落として、槍を低く構える
不味い。そう思い、一歩後ろへ跳ぶ。元々中距離戦闘を想定された槍の射程は、近距離戦闘を想定された剣の射程よりも遥かに長い
そして、[槍技]スキルは――

ちかっ、と槍先が瞬く
その瞬間、光が空を貫いた

鋭い音を立てて、光は俺の脇腹を逸れる
[剣技Lv5]程度なら弾ける筈の鎧が、嘘みたいに削り取られていた

これこそが[槍技]スキルの特性
魔法にも属性によって特色があるように、武器を扱うための三つの基本武器技能――[剣技][槍技][弓技]にも、それぞれ固有の特性が存在する
例えば刃物を扱う[剣技]スキルは、手数と器用さに特化したスキルだ。近距離戦闘における連続攻撃と防御や捌きにも活用できる器用さこそが、[剣技]の真骨頂と言っても良い
遠距離からの攻撃を特異とする[弓技]スキルは、有効射程や攻撃範囲に秀でたスキルだ。遠くから一方的にかつ広範囲を殲滅する能力こそ、[弓技]スキルの恐ろしい点だ
では、[槍技]スキルはどうなのか
その答えこそがこれ
即ち、瞬間攻撃力と出の速さ
434 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 07:34:49.05 ID:0vAGdbpk0
「防人の槍は城を落す」という言葉がある
練度の高い[槍技]の一槍は、城壁すら容易く貫いてしまう
つまりはそれほど殺傷力の高い技能であり、実際達人の放つ槍の一突きは、かの生命力に優れたトロール族は一撃で落としてしまう程だ

なんとか槍の間合いから離れながら、様子を見る
オークは槍を再び構えて、ぐつぐつと笑っていた
唯でさえレベル差がある状況。あの一撃を正面から喰らえば、一撃で落とされる
とはいえこちらは唯でさえ射程で負ける[剣技]スキル。しかも所持しているのは特別射程の弱い手斧だ
近づかないと攻撃を当てられないのに、近づくことすら難しい

その時、背後で声がする
魔法使いだ。その声に従い、射線を開ける
次の瞬間、炎の矢がオークへと直進する
Lv2の射撃魔法、[炎の矢]。しかし、これは

再び、オークの矛先が瞬く
次の瞬間、光の一閃が炎の矢を射止め、貫いた。まるで風に掻き消えるように、炎の矢が消滅する
汎用性に乏しい[槍技]スキルが、多くの兵士に愛用される訳。それこそがこの[射撃相殺]性能である
極端に高い攻撃力を持つ[槍技]スキルは、多少強い程度の射撃魔法なら打ち勝ててしまう

再びオークが槍を構える。武器を扱う技能としては[槍技]は連続の攻撃速度が最も遅い技能であるが、それでも魔法の詠唱よりかは遥かに早い
矛先は魔法使いを向いている
オークが一歩飛び出す。このままでは。反射的に身体を乗り出し、その攻撃をかばう
再びの瞬き。一条の光が、今度は俺の左肩を逸れた。光が俺の身体を少しばかり削り取り、肉片は光によって消滅する
435 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 07:55:43.15 ID:0vAGdbpk0
再び距離を取って、魔法使いと並ぶ
どうしよう、と魔法使いが小声で俺に問いかける

どうするにも、集中力に差がありすぎる
本来[剣技]と[槍技]が対面する場合、[剣技]持ちは[槍技]の技を躱し、カウンターを狙うのが最も勝算のある戦い方だ
[槍技]スキルは攻撃の出こそ早いが、出した後には膨大なスキが生まれるのだから
しかし俺達はここまで、オークに見つからないように多分な集中力を消費してしまっている
対して奴はこの区画こそがホーム。何も気にせず、最も集中して一撃を放てる場所だ
そんな奴の一撃を避け続けるには、俺の集中力は余りに消耗しすぎている
もし紙一重で避けるのを狙って、魔法使いに攻撃が飛んだり俺が致命傷を負えば、それこそどうにもならない

だが、ひとつだけある
奴の動きを止め、かつ攻撃が致命傷にならない方法

魔法使いに、最大本数の[炎の矢]の詠唱を求める
最大まで詠唱しても、結局あの槍の一突きでかき消される。当然の反論だ
だがそうはさせない。放つ寸前、五秒だけ奴の動きを止める方法がある
それだけ言って、俺は再び奴に近づいていく

射程を見計らい、ギリギリ槍が届かない所で、魔法使いとオークの間に立つ
背後で魔法使いが詠唱を行う。その眼は半信半疑、といったところだ。それでもある程度信用して、詠唱してくれている
まずは時間を稼がないといけない。剣を持って、奴に一歩近づく
一閃。それを見て、すぐさま避ける。だが俺の動きは、それを完全に避けきるには余りに鈍重だ
光が今度は足を掠れ、鎧を削ぎ落としていく
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 08:03:29.24 ID:U4QD4RxHO
そこまで分かってるならもっと作戦立ててから挑むべきだったな
オークだからといって馬鹿にするから窮地に落とされる

というかこの期に及んで自分より高レベルの魔物を馬鹿にして無策で挑むとかなんなの?
槍LV3って最初に分かってるんだからもっと考えて行動するべきだった
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 08:11:11.11 ID:01LrqlYFO
冷静に作戦を考えられる状況、時間、思考力があったと思うのか?
438 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 08:22:15.59 ID:0vAGdbpk0
魔法使いの左手に、淡い赤色の光球が一つ浮かぶ

攻撃を避けた所に、斧を振るう。射程が足りない。加えて、当てようともしていない
刃先がオークの鼻先を捉え、一筋の傷をつける
もう一撃を放つ前に、オークが再び槍を戻して構えを取ろうとする
攻撃が来る前に、オークから距離を取る。飽くまで攻撃は魔法使いに飛ばないように、射線に立って

二つ目。光球は魔法使いの左手の上に留まったまま、円を描くように、お互いを追いかけるように回転している

奴が再びこちらへと飛び近づいてくる。勢いを殺さないまま、一閃
首だけを動かして避ける。頬に一筋の傷が走り、血液が中空に散る
集中力を、避ける事だけに割り振る
攻撃を当てる必要はない
普段攻撃に割り振っている集中力すらも、全て敵の攻撃を見切ることに集中する

三つ目。光球の黄道に、仲間が加わる

槍を握ったままの腕を切り落とすべく、斧を振りかぶる
突き出した槍を戻す時間はない。与えない
だがその時、オークがにやりと笑った。その口から、突然何かが吐き出される
強烈な悪臭を放つ何かが、粘液を撒き散らしながら俺の右目を狙う。反射的に目を閉じる
顔に何かが当る。足がもつれ、思わずその場に踏みとどまろうとする
これは、歯だ。奴は自分の歯を自分で圧し折って、それを俺にぶつけてきたのだ
オークが再び構えを取った。その矛先は、正確無比に俺の心臓を狙っている
そこまでが判った瞬間、俺はほぼ無意識に、身体の動きを制御することを諦めた
踏みとどまろうとする意識を手放し、その運動に身を任せた
縺れた足が、そのまま俺を地面に転がそうとする
次の瞬間、光が俺の腹部を貫いた
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 08:23:36.92 ID:U4QD4RxHO
無いなら尚更余計なことはしないほうがいい
ただでさえこっちは低レベルで時間に余裕もないんだからね
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 08:26:25.63 ID:01LrqlYFO
まあ確かに自分が生き延びるのを優先するなら、強姦される子を見捨てて撤退するのが正解だわな
441 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/29(木) 08:32:56.75 ID:0vAGdbpk0
オークが何かを呟いた
魔物語。正確な意味は判らない。だが、奴の嘲笑の笑みは確かにこう言っていた
"馬、鹿、め"

だが、これでいい

気を失いそうになる痛みを堪え、貫かれたまま槍を握る
それと同時に俺の後方に居た魔法使いが、四つの光球を浮かべたまま横に跳ぶ
左手の人差し指が、オークへと向けられる
オークが反射的に、槍を戻そうとする。だが戻せない。戻させない
驚いたような奴の顔に、人類語で言ってやる
馬、鹿、め

次の瞬間、四つの矢が渦を中空を駆けた
オークが槍から手を離し、その場から逃げようとする
だがその判断は僅かに遅い
四つの矢はオークの身体へと収束し、そして爆ぜた
オークの叫び声を、爆音が上書きする
熱風は接近していた俺にまで届き、吹き飛ばす
鉄の槍が熱を伝導して、滅茶苦茶痛い

爆音が収まった後、そこにはただ真っ黒に焦げたオークが存在していた
呼吸は止まっている
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 08:52:32.63 ID:hb6b7PA3O
上手いこと焼いて止血したな
大怪我で済んだから御の字だけど、僧侶居ないから回復担当が居ないのが辛いか
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 09:08:24.55 ID:OcWvdEXDO
馬鹿めと言って差し上げますわ!
低レベルで余裕がないから見捨てろなんて頭ではわかってんだろ
壊された女達見て盗賊嬲られてるの見て妹ってキーワードも重なってぷっつんしちゃっただけで馬鹿にしてるように見えるのが謎だわ
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 09:27:39.57 ID:U4QD4RxHO
>>443
この一文見たからだけど
> 必要以上に少女を嬲っていたのも、隠れている俺たちを誘き出すためか
> いや……オークにそんな知能も無いだろう。それにあの笑いは、単純に楽しんでいただけだ

それと相手のレベルやスキルとかどうやって分かるんだろ
頭上にでもステータス画面が表示されてるのか、
それともこの世界は誰でも見ただけで相手の詳細なステータスが理解できるってことかな
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 10:06:10.00 ID:01LrqlYFO
目撃証言があるって話だから魔物図鑑にブラッドオークがいたんでしょ
出てきてるスキルも予想されるものってあるし
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 10:16:39.75 ID:stS51lRCo
そもそも見捨てられるなら僧侶追う必要すらないんだが
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 10:56:06.36 ID:U4QD4RxHO
僧侶は仲間で貴重な回復役だからな、居ないと全滅するから見捨てるとかありえない
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 11:07:38.00 ID:hb6b7PA3O
>>444
まず前提として
・このレスは行動を終えた戦士が、その時の出来事を振り返りながら書いてる
ってのを頭に置けよ

リアルタイムで戦士の動きを追ってる訳じゃないんだから、そういう描写のほとんどは枕詞に「今思い返すと」ってのが付く
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 11:18:23.70 ID:mgU4Epyxo
創作のキャラ相手にマウント取ろうとするガイジがいて草
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 12:41:22.69 ID:uS2dxGQO0
キャラが思い通りに動かないとイライラする神様がいるからね
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 14:16:40.13 ID:bqe538t10
描写が丁寧だからこのスレ好き
戦士これだけ傷負っても生きてるとか不思議だね
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/29(木) 15:14:41.39 ID:7t9SIDYwO
おっ!更新きてたか! 迷宮の中で消息を絶ったかと不安だったけど良かったわ
何はともあれ眼前の危機は去ったけど敵の拠点の真っ只中なのは変わらずだし
これだけ大騒ぎした後で何事もなく脱出できたんだろか
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 20:53:26.65 ID:8eP7U6JAo
待機
454 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 22:49:48.35 ID:p9liIS320
さて、じゃああれからの事についてを話そう

ブラッドオークを倒した後、俺は少女を開放した
少女は俺たちを呆然とした目で見つめている
まあ当然か。俺自身も状況をいまいち理解してない
ただ、敵ではない。言葉と目でそれを伝える
それでやっと少女は安堵したようだった。一言お礼を言って、頭を下げる
粗雑そうな見た目の割には、結構礼儀正しい

彼女の様子を見ると共に、ようやく実感が俺の中にも広がっていく
それは即ち、ようやく一人助けられた、ということ
そうだ。考えてみたらこれまで、俺達は一度たりとも誰かを助けてはこなかった
ただ目の前で犠牲になっていくものを見て、それを見捨てていくことしかできなかった
仕方なかったんだと
どうしようもないんだと
けれどもそんな事は言い訳でしかない。助けられないのは弱いからだ。力がないからだ
身体も、心も
行動を行うだけの能力がないのは、大義名分にはならない

だが、ようやく一人助けられた
周囲を見渡す。彼女以外はもう、人であることを諦めている。何人かは息絶えている。助けるにはあまりに遅すぎた
俺たちはまた、彼女らを見捨てなければならないだろう
だが、この少女だけはこうならなくて済んだのだ
俺たちの力で
そのたった一つの成果だけは、誇っても良いんじゃないだろうか
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/31(土) 22:55:39.74 ID:HQ66jrJio
ボスを倒して他のも逃げ出したりしないかなぁ
456 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:02:05.62 ID:p9liIS320
少女は横たわる一人ひとりに声をかけ、状態を確認している
目の前にいる人間が既に壊れている事に気付く度に、とても悲しそうな顔をする
泣きそうになりながら、深く抱きしめる。だが抱きしめられた女はそれに反応せず、力なくただ呼吸のみを繰り返している
大切な同胞なのだろう。呼吸を確かめる度に歪む彼女の顔は、ひどく痛々しい
それでも確かめることをやめないのは、生きていることを諦めないのは、彼女の強さなんだろうか

全てのモノを確認した彼女が、再び俺たちの元に戻る
彼女の後ろには誰もついてきてはいない。彼女はひとりだった

時間を掛けて悪かった、と彼女が俺に伝える
そうだ。感傷に浸る間はない
いつ奴らがこの状態に気付くかも判らない

[赤彼岸]の花を千切り、そのまま口に入れる
全身が仄かに熱くなり、脳は焼け、視界が赤くなる。腹部の痛みが遠のいていく
[赤彼岸]の花にある中毒成分が、俺の脳を蝕んでいく
意識を死の花に刈り取られそうになりながら、なんとかそれを手繰り寄せる
457 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:15:07.72 ID:p9liIS320
朦朧とした頭で考える
今槍を引き抜けば、俺は死ぬだろう
身体に空いた穴は既に致命域。熱によって肉が一時的に結合したがために今は生きているが、引き抜けば出血多量での死は免れない
だがここで槍を刺したまま移動するなど、それこそ自殺行為でしかない。このまま激しい動きをすれば、結局のところ傷は開いてしまう

逆に、もうここで別れてしまうか?
どうせ死ぬならその方が良いかも知れない。彼女らを逃がすために、ここで一つ暴れてしまおうか
俺が暴れれば奴らの注意も俺に行く。彼女らが脱出できる可能性は飛躍的に高まるだろう
それが一番得策だ

それを、頭では分かっている。

、けれども
458 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:15:35.31 ID:p9liIS320
こわい、
459 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:21:02.55 ID:p9liIS320
そう、死ぬのが怖いんだ
分かっている。こんな仕事だ。いつかは死ぬものだ
そもそも俺は、半分以上死にたいと思ってこの仕事をしてきた
妹が死んでから、俺も同じ場所で。この迷宮で死んで朽ちてやると思っていた
それを願って生きてきた

だが、それでも死ぬのは怖い

そうだ。怖いんだ
例えば為す術なく訪れる死であればよかった。どうしようもないものに襲われて、来る死であればよかった
あの猛毒にやられて死にそうな時、俺は時が来たのだと思った
その時はただ死を享受していた

だが、今は違う
俺は今、自分で死を選び取ろうとしている
槍を引き抜こうとする右手は、かたかたと震えていた
生きていたいと、全身が叫んでいた
惨めなものだ
あれだけ死を望んで潜ってきたのに、いざ時が来れば生きたいと願っている
本当に惨めだ
けれども身体の震えは止まらない
460 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:29:39.73 ID:p9liIS320
魔法使いが近づいてくる
冷ややかな目で、俺に刺さった槍を握ってくる

ああ、それはそうだろう
足手まといが出来て、そいつが生きたいと思っているなら、さっさと殺したほうが合理的だ
こいつらしい考えだと思う
だが、身体は震えている
槍を握る手に、力が籠もる
怖い、怖い、怖い
恐怖だけが全身を満ちる
錯覚か、魔法使いの目がより冷ややかなものとなる
誰か、助けてくれ、

痛いとおもうけど、我慢して
彼女は落ち着いた声でそう言って、次の瞬間、腹部に熱が満ち満ちた

感じたのは死の冷たさでなく、生の熱さ
凍えていた全身が、急激に熱くなる
焼けるような痛み、ではなく焼けている痛み
それに絶えきれず、喉の奥から掠れた悲鳴が溢れる。痛みに涙が浮かび、口元からは涎がこぼれ落ちる
鼻に漂ってくるのは、肉が焼ける異臭
思わずその元を見る。彼女の指先が、俺と槍との接触点で赤く光っている
炎魔法Lv4、[赤き刃]
その力によって槍が赤熱し、結果俺の身体を焼いていく
461 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:37:28.37 ID:p9liIS320
少しずつ、槍が引き抜かれていく
俺の身体からは漏れ、それは熱によって泡立っていく
擦れて玉になった肉が膨張し、熱によって新たな肉に生まれ変わっていく
細胞が死んで出血した側から、新たな肉が再築されていく
この熱さは死に向かう熱さではない。生まれ変わる身体の産声なのだ

惨めに涙と涎を垂れ流しながら、魔法使いを見る
彼女の顔もまた歪んでいた
当然だ。この近距離で炎魔法を維持すれば、近くにいる彼女も影響を受ける
見れば彼女の掌、珠のような肌に、大きな火傷が出来ている
皮膚から血が流れ出ないほどの高熱だ。この火傷は何れ痛みこそ無くなれど、痕はいつまでも残るだろう

痛みに、熱さに、彼女の顔が歪んでいる
それでも手は休めない
ゆっくりと、術者自身をも焼きながら、槍は静かに引き抜かれていく
462 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/03/31(土) 23:45:26.49 ID:p9liIS320
からん、と音がした
身体が痙攣している。それは、あの熱さと痛みが尾を引いている証拠だ
だがもう腹部に、あの異物が入っている気持ち悪さはない

床を見る
先程まで赤熱していた槍が、いつの間にか床に転がっている
俺の腹部には何もない。風穴だけが空いている
だが、血は出ていない

魔法使いが、肩で息を吐いている
手は熱で傷だらけになっている。こんな事をすれば当然だろう
彼女が言う。大丈夫? それはこっちの台詞だ
けれども彼女の言葉によって、俺はようやく自覚した

生きている

違う、生かされたのだ
彼女が俺を生かしてくれた。足手まといになるはずの俺を、生かすための手をとってくれた
勿論、その行動は打算からだろう。それ以外で俺なんかを生かす理由なんてないから
それでも、俺は知っている
彼女がどれだけ、自分の美しさを自慢に思っていたかを
それを維持するために、どれだけの苦労を重ねてきたかを
彼女の右手を見る。それはもう、美しいという言葉で表現するのは難しい
けれども俺はそれが嬉しかった
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/31(土) 23:59:35.41 ID:qG6/u4tao
そういえばそんな止血法があったな……
しかしここの魔法って術者本人にも効くんだな
464 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/01(日) 00:00:44.58 ID:W+M/830/0
魔法使いに感謝しながら、包帯で腹部を巻いていく
暫く大きな動きは厳禁だと言われた。まあ当然か
[赤彼岸]のお陰で苦痛はまだ和らいでいるはずだが、本来なら痛みだけで死んでもおかしくない傷だ
激しく動いて傷を開けば、今度こそ死んでしまう

簡単に処置を済ませて、少女とともに部屋を出る
見た目や状況からなんとなく予想はしていたが、彼女はこうした隠密めいた作業を得意としているようだ
どの木の板を踏めば音がならないのか。部屋の構造上どう動けば気配を察知されないのか
最も前方に立ってそれを離しながら、扉などを見つめては耳を当てて奥の気配を確認する
その姿はまさしく盗賊

俺たちのことを説明しながら、彼女についてを聞く
彼女は言った。自分たちは盗賊ギルドの人間なのだと
そして彼女は語り始めた。今、自分たちに起きたことを
盗賊ギルドに起きた悲劇を
現在を
465 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/01(日) 00:19:44.96 ID:W+M/830/0
迷宮第二層は、元々みっつの勢力が混在している
そんな説明から、彼女の言葉は始まった
ひとつは迷宮の西側にある、ラミアが支配する[蛇の洞窟]
もうひとつが迷宮の東側に存在する、オークが支配する[豚の山岳]
そして最後の一つが、それらふたつの勢力に挟まれた[盗賊の根城]
即ち彼女たち盗賊ギルドの本拠地だ

そもそも、[港町]には内政を取り仕切るための、幾つかの集団が存在する
それがギルドだ
例えば街の商品の流通を取りまとめる[商人ギルド]
例えば冒険者の登録と排出を行う[冒険者ギルド]
例えばアーティファクトの管理とその特性を調べるための[魔術師ギルド]
そうした表では6つ存在するギルドと、13の有力貴族、そして4つの教会
合計23の集団が、全て同等の権力を以て[港町]を支配している

そして彼女が言うには、港町には更にもうひとつ
7つ目のギルドが裏側に存在するのだという
それが、[盗賊ギルド]だ

彼らの仕事は、これら23の集団が表立って行えない行為の代行
即ち暗殺と隠蔽
表立って動けない彼らは、迷宮に隠れ家を作り、普段はそこで冒険者のように振る舞って過ごすのだという
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 02:23:48.63 ID:rTkj/sJxO
回復魔法で治療したわけじゃなく、炎魔法の熱で無理やり傷を塞いだだけだからな
致命傷が重症になったくらいだろうし無茶はするなよ
467 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/01(日) 03:55:40.68 ID:W+M/830/0
そこまでを話して、そこで盗賊の少女は一旦言葉を止めた
それは無関係の俺たちに、何処までを話せば良いのかを思案しているようだった
異臭の中、無言で道を進む
周囲にオークは見当たらない。居ないわけではないのだろう。おそらく彼女が、遭遇しないように道を進んでいるだけ
かなり高レベルの[隠密]スキル

そして彼女は語りだす

盗賊達の隠れ家たる[2F-盗賊の根城]だが、その内側は一枚岩ではないのだという
[鷹]と[鳩]
今現在、[盗賊ギルド]はそのふたつの勢力に別れている

[鷹]の勢力が目指しているのは、街からの独立
彼らは[盗賊ギルド]が潜在的に持つ、街に依存するという在り方を変えようとしている
なぜなら[盗賊ギルド]には自発的に生み出せるものが無いからだ。[商人ギルド]のように他国との貿易が行えるでもない、[冒険者ギルド]のように富を生む人材が居る訳でもない、[魔術師ギルド]のように価値のあるものを専有しているわけでもない
彼らが行えるのは殺しのみ。そして殺しとはそれを必要とする者の依頼があって初めて成り立つもの
[盗賊ギルド]だけは、他のギルドという存在があり、そこから依頼があって初めて存在できるものなのだという

では彼らは何を基としてギルドを保持するのか
それは即ち、迷宮の独占である
馬鹿らしい話だ、と盗賊の少女は言った
彼ら[鷹]派の盗賊たちは、このモンスター達や罠、その他の悪意に満ち満ちた迷宮を、自分の手にできると本気で思っている

そして彼女ら[鳩]派の人間は、それに真っ向から対立する思考を持っている
それは即ち、これまで通り[盗賊ギルド]を存続させること
例え仄暗い仕事でも、誇りはあるのだと彼女は語った
殺すのは相応の理由がある者のみ、そして相応の報酬がある場合のみ
自分たちは飽くまで手段として存在していればいい
迷宮に来る冒険者を理由なく惨殺し、我が物顔で迷宮に居座り続けるのは、最早盗賊足り得ないのだと
彼女は強い意志でそう言った
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 04:33:07.85 ID:rTkj/sJxO
殺しがメインなら盗賊ギルドじゃなく暗殺とか殺人ギルドじゃないか?
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/04/01(日) 05:58:50.75 ID:oah3H/yzO
隠語みたいなもんだろ
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 09:46:17.62 ID:xEmUXOe/o
実際盗賊ギルドと別に暗殺ギルドがある作品も珍しくないっつか多分どっちかというと寧ろそっちが主流だな
まぁ殺し以外も手広くやってるって話なんじゃないかと今の所思うが
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 13:15:14.83 ID:9E6M9hp5O
ドラクエやウィザードリィとかの盗賊ギルドじゃなく、闇ギルド的な盗賊ギルドね
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/03(火) 21:14:54.92 ID:kb90IRx6O
2日経ったか……戦士は無事だといいんだが
473 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/05(木) 06:19:41.23 ID:zGRYS8j+0
暫くぶりだ、報告が遅れてすまない
戦士だ
474 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/05(木) 06:21:50.79 ID:zGRYS8j+0
今現在、[3F-竜の墓]に居る
知っての通り"天秤の勇者"の拠点だな

色々と報告しなければならないんだが、如何せん向こうとの取引が難航している
一言で言えば、こいつはクソほど厄介な相手だ
必ず僧侶は取り戻したいが、ちょっとばかし時間が要る
475 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/05(木) 06:23:05.36 ID:zGRYS8j+0
とりあえずこの端末は魔力感知される可能性があるので、奴との交渉中は使えない
申し訳ないが、1週間ほど連絡を絶たせてもらう
476 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/05(木) 06:23:39.11 ID:zGRYS8j+0
全てが終わったらもう一度連絡する
暫く時間をくれ
477 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/05(木) 06:24:26.42 ID:zGRYS8j+0
とりあえず勇者に見つかる前に切る
それじゃあな
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/05(木) 06:42:56.76 ID:Z7xNzJkKo
あれ?勇者ってちかくにいるっけ?
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/05(木) 08:09:12.62 ID:fVbp1fh5O
今までの流れ全部追いかけ直してこい
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/05(木) 09:12:52.79 ID:0vZH6gM6o
とりあえずは厄介かもしれないが安全?そうでなにより
僧侶も一応無事みたいだし

連絡なかったから戦士…お前…死んだのか…?とかやるところだった
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/08(日) 21:41:20.26 ID:EPFWfzuUo
なんかいろいろ進みすぎだろお前死ぬぞ……
482 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/10(火) 12:16:11.17 ID:R8SPlFF70
やあ、おはよう。戦士だ
本当に暫く振りだな
483 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/10(火) 12:17:10.27 ID:R8SPlFF70
とりあえず落ち着いたので、これまで起こったことの報告に来たぞ
色々な事があったので報告も長くなるが、まあゆっくりと聞いてくれ
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/10(火) 12:47:09.24 ID:Bsf4kizBo
乙 待ってたで
485 : ◆ALICE6.PAk [saga]:2018/04/10(火) 12:58:15.94 ID:R8SPlFF70
とりあえず前回は盗賊ギルドについて話していたんだったな
じゃあその続きから話そうか

さて、前回書いた通り、今現在[盗賊ギルド]はふたつの勢力に分離している
従来の在り方を変え、港町への依存を脱却し、迷宮を支配せんと企む[鷹]派と、
これまでの在り方を貫き通し、飽くまで潔白たる仕事であらんとする[鳩]派だな
そして俺たちが助けた盗賊の少女は、おそらく[鳩]派に当たる者らしい

真っ向から対立した二派ではあったが、分離当初、勢力の多数派は圧倒的に[鳩]派が占めていた
要因は幾つかある
まず盗賊という職業は、それ自体が慎重な人間の集まりだっていうこと
[盗賊ギルド]ってのは公にされない暗殺を依頼されるギルドだ。23の権力集団が揉み消す必要のある人物を、事故や自殺に見せかけて始末する
そうした隠蔽工作を行う関係上、彼らは殆どの場合慎重で疑り深い。慎重で疑り深いってことは、派手な改革を望まないってことだ
加えて、計画に無茶な要素が多すぎるのもあった
七層以上の深層が存在する迷宮において、盗賊ギルドが全貌を把握しているのはたったの一層
しかもその第二層すら、盗賊ギルドが支配しているのはただの一角だ
入り口を巧妙に隠し、他のモンスター達に見つからないようにして、それでようやっと迷宮の片隅に存在していられる

ただそうであるにも関わらず、[鷹]派には言い知れない不気味さがあった
無茶な条件であるにも関わらず、希望論ではなく、まるで予見した結果を語っているかのような淡々とした行動
それが逆に、彼らに真実味を与えていた

とはいえ数の有利は変わらない
[鳩]派は日に日に過激化していく[鷹]派をアジトから追放し、永久に除名処分とした
[盗賊ギルド]は大きく数を減らしたが、過激派は取り残され、再びの平穏を取り戻したかに見えた
その時は
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/10(火) 22:38:03.26 ID:vfzEGwG1O
前回から5日か、落ち着いたってことは当面の危機からは脱することができたんかな?
叶うなら良い報告を待ってる
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/18(水) 07:24:06.30 ID:AyZB+fGJo
おい... 生きてるよな?
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/23(月) 17:32:05.19 ID:rztTVSFGO
ざんねん
>>1はきえてしまった
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/23(月) 18:39:56.25 ID:xszoEv0+O
死と隣り合わせだからねしょうがないね
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/23(月) 23:50:53.15 ID:k+d/BAVMO
異世界にでも転生したんじゃね?
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/28(土) 20:52:37.79 ID:DZLw5GmB0
ご冥福をお祈りいたします
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/30(水) 22:26:49.36 ID:/QsMPB1DO
作者逃亡した
笑えねえ
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/02(土) 09:53:54.83 ID:yeTsh95C0
んー、面白かったのに残念。
病気とか事故とかでないといいんだけど。
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/08(金) 12:32:27.63 ID:iwK2+/gZO
今気付いたが密室系の話の人だったのか。勿体ないなー。
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/08(金) 13:32:20.76 ID:E/EgLq5co
新しい話書いてる…
こっち書いてくれ…
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/09(土) 21:12:26.63 ID:V/Cx1nKTO
戦士は死んだか……
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