幼馴染「ずっと前は好きだったよ」 男「えっ」

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218 : ◆TMTTBwd/ok [sage]:2018/07/09(月) 01:17:52.77 ID:ADK9lUyy0
>>217
コメントありがとう!
あの前作から読んでくださっているなんて感激です! 
これからも宜しくお願い致します!
219 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:36:13.72 ID:EzIm7hbw0
試合終了後 移動中
男「やっぱ、西高って強いんだな」

幼馴染「たいしたことないってば」

男「でも、準決勝でダブルスコアだぜ?」

幼馴染「副部長が絶好調でシュートを落とさなかったから、ああいう展開になっただけ。そこまでの実力差はないよ」

男「確かにあの子も良かったけど、幼のほうが目立ってたし、チームに貢献してたと思うけどなあ」

幼馴染「ありがと! 今日は気合入ってたから、いつもよりいいプレーできたかな!」

男「準決勝だもんな。気合入るよな」

幼馴染「鈍いなー」

男「えっ?」

幼馴染「男が応援に来てくれたからだよ」

男「……動機が不純すぎる」

幼馴染「その割には嬉しそうですねー」ニヤニヤ
220 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:37:17.96 ID:EzIm7hbw0
幼馴染「男は本当に素直じゃないなー」

男「あー、はいはい。ちょっと急ごうぜ。バスに乗り遅れる」

幼馴染「バス?」

男「なんだよ。買い物に行くんだろ?」

幼馴染「バスに乗るの? 歩いて帰れるのに?」

男「えっ?」

幼馴染「えっ?」
221 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:39:14.67 ID:EzIm7hbw0
男「ショッピングモールに直接行くんだろ?」

幼馴染「は、はあ!? 一旦、家に帰るに決まってるじゃん!」

男「なんで?」

幼馴染「私はバスケの試合してきたんだよ!?」

男「見てたから知ってるけど……」

幼馴染「なら、わかるでしょ!」

男「……?」

幼馴染「汗かいてるじゃん!」

男「ああ、そういうこと。別に気にならないけど?」

幼馴染「変態! 変態!! 変態——————!!!」バチン

男「素直に言えばこれだもんな……」
222 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:40:06.06 ID:EzIm7hbw0
幼馴染「もう! 女心がわかってないんだから!」

男「そこまで怒ることでもないような……」

幼馴染「うるさい! とにかく、私は家に帰ってシャワー浴びてくるから!」

男「……」

幼馴染「何よ! 文句あるの!?」

男「制服はどうする?」

幼馴染「着替えるに決まってるでしょ」

男「……そうか。じゃあ、俺も着替えてくるかな」

幼馴染「そういえば、どうして制服着て来たの? 男は応援に来たんだし、私服でもよかったのに」

男「……したかったんだよ」

幼馴染「へっ?」

男「制服デートしたかったんだよ!」

幼馴染「なんで? 服装なんてなんでもいいじゃん」

男「男心がわかんないかなあ……」
223 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:40:32.48 ID:EzIm7hbw0
一時間後 公園
幼馴染「ほら、これでいい?」

男「お、おう……」

幼馴染「まったく。シャワー浴びたのに、なんでまた、制服着ないといけないの」

男「嫌なら無理しなくてもよかったのに……」

幼馴染「よく言うわよ。この世の全てが終わったような顔してたくせに」
224 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:41:00.55 ID:EzIm7hbw0
移動中
幼馴染「休日に制服デートとかあんまりないよね」

男「そうか? 俺の友達はしたらしいけどな。といっても、そいつは私服で、彼女だけ制服だったらしいけど」

幼馴染「あー。それならあるかもね」

男「……いや、ないだろ」

幼馴染「片方が制服なのはよく見かけるよ?」

男「制服は制服でも中学校の制服だぞ」

幼馴染「なにそれ……その友達はロリコンなの?」

男「変態なのは間違いねえだろうな……」
225 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:41:43.65 ID:EzIm7hbw0
幼馴染「ていうか、彼女さんもすごいね。私なら、いくらお願いされても絶対拒否するな」

男「むしろ、ノリノリだったらしいぜ」

幼馴染「……こういったらなんだけど、変態カップルじゃん」

男「そうかもな。教室で抱き合ったりしてるし」

幼馴染「人前でそんなことよくできるね」

男「だよなー」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「いや、私も公園で抱きついてるし……なんなら、後輩たちの前でだって……」

男「俺も受け入れちゃってるしな……」

幼馴染「……人のこと言えないね」

男「まったくだ……」
226 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:42:36.66 ID:EzIm7hbw0



???
男友「?」

???「どうしたのですか?」

男友「誰かに馬鹿にされたような……」

???「誰にです?」

男友「わからないけど……」

???「誰かもわからないような人間の思念を感じるより、貴方の傍にいる女性の感情に気を配るべきだと思いますよ」ギュウ
227 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/18(水) 02:43:03.99 ID:EzIm7hbw0
今日はここまで。
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/19(木) 07:30:55.11 ID:oeS2uAgn0
待ってるで
229 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/07/19(木) 21:06:05.03 ID:pBa/DESO0
>>228
ありがとう! 頑張ります!
230 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:27:23.89 ID:gaL2rtCT0
ショッピングモール クレープ屋
幼馴染「黒蜜抹茶あずき!? なにこれ、気になるんですけど!」

男「ああ、そう……」

幼馴染「でも、オーソドックスにチョコバナナにしようかな……男はどれがいいと思う?」

男「なんでもいいよ……」

幼馴染「なによ、その投げやりな答えは! 真剣に考えてよ!」

男「じゃあ、これでいいんじゃねえの」

幼馴染「キャラメル生クリーム! それも美味しそう! ……って、おい! 食べたいものが増えちゃったじゃないか!」

男「知らねえよ……」
231 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:28:30.92 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「どうしよう。本当悩む……」

男「クレープ一つに選ぶのにそこまで悩むものかね」

幼馴染「だって、どれも美味しそうなんだもん」

男「いっそ全部食えば?」

幼馴染「そんなことできるわけ……いや、まてよ。副部長も据え膳食わぬは女の恥って言ってたし……」

男「俺が悪かった。頼むからクレープ全種類制覇なんて不健康なことはやめてくれ」
232 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:40:00.85 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ここはバナナチョコにする……」

男「やっと決まったか」

幼馴染「男はどれにするの?」

男「俺はいいや。腹減ってないし」

幼馴染「えっ……」

男「じゃあ、頼んでくるわ」

幼馴染「ま、待って! 黒蜜抹茶あずきってね、大人の味なんだって……」

男「それにするのか?」

幼馴染「そうじゃなくて、その……」

男「……わかったよ。ちょっと待ってろ」
233 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:47:06.42 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「おいしー! チョコバナナ最高―!」

男「それは良かったな」

幼馴染「ねえねえ、黒蜜抹茶あずきはどう?」

男「美味しいよ」

幼馴染「一口貰ってもいい?」

男「もとよりそのつもりだったくせに」

幼馴染「えへへ。じゃあ、いただきまーす」ハムッ

男「!!?」

幼馴染「うん! 美味しい! 今度はこれにしよう!」

男「お、おま……」カァァ

幼馴染「どうしたの? 顔真っ赤だよ?」
234 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:52:53.63 ID:gaL2rtCT0
男「す、スプーンで食えよ!」

幼馴染「クレープだよ? スプーンなんて使わないでしょ」

男「それにしたって、人の食いかけを躊躇もなく頬張るか!?」

幼馴染「そりゃ、知らない人のやつは無理だよ。でも、男だし。気にならないよ」

男「……」

幼馴染「なんでニヤニヤしてるの?」
235 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:56:34.92 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「嫌だった?」

男「そ、そんなことねえよ! ただ、その……ちょっと照れくさかっただけで」

幼馴染「照れるようなことかな」

男「じゃあ、やってやろうか?」

幼馴染「いいよ」スッ

男「……」

幼馴染「ほら、一口どうぞ」

男「や、やっぱり無理です……」カァァァ

幼馴染(なにこれ。超可愛いんですけど)
236 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 04:59:42.84 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ねえねえ」

男「な、なんだよ」

幼馴染「頬にクリームついてるよ」スッ

男「!?!?」

幼馴染「……」パクッ

男「!!!!!?????????」カァァァァァァァ

幼馴染(やばい。男が可愛すぎて辛い)
237 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:01:50.08 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ごめんってば」

男「ピュアな男子高校生を弄びやがって……」

幼馴染「だって、男の反応が可愛すぎるんだもーん」

男「あーそうかよ……」

幼馴染「こんなことで反応するとは思わないし」

男「こ、こんなことですと!?」

幼馴染「うん。私、抱きついたりしてるんだよ?」

男「……確かに」
238 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:13:00.61 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「よくよく考えてみたら、私に抱きつかれて何も感じないっておかしくない?」

男「さすがに慣れたっていうかさ」

幼馴染「な、慣れたですと!?」

男「だって小さい頃から事あるごとに抱きつかれてるんだぜ?」

幼馴染「何言ってんの? 昔は男が私に抱きついてたんじゃん。『幼ちゃん、助けてー』って。私からするようになったのはつい最近だから」

男「お、覚えてねえな」

幼馴染「そっか。じゃあ、男が泣きながら私にしがみついてる写真をお母さんに送ってもらうから待ってて」

男「がっつり覚えてます! すみませんでした!」
239 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:13:47.40 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「あの頃の男は可愛かったなー。『幼ちゃん、幼ちゃん』って、いつもくっついてきてさ」

男「あーもう、やめてくれ」

幼馴染「たまにはいいじゃん。ねっ、あの頃みたいに幼ちゃんって呼んでみてよ」

男「……いいけど。後悔すんなよ」

幼馴染「するわけないじゃん」

男「幼ちゃん」

幼馴染「……っ」

男「幼ちゃん、バッシュ買いに行こうよ」

幼馴染「む、無理無理無理! マジ無理だって!!!」バシッ

男「こうなると思った……」
240 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:23:02.85 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「もう! なんで表情まで作るの!」

男「昔みたいに、ってリクエストしたのは幼だろ」

幼馴染「そうだけどさあ……」

男「ほら、もうスポーツ用品店だ。気持ち切り替えろよ」

幼馴染「……ねえ、ちょっと寄り道しようよ」

男「早くしねえと帰りが遅くなるし、また今度でいいだろ」

幼馴染「……」

男「な、なんだよ……」

幼馴染「男と一緒に行きたいの……」ウルウル

男「……っ」

幼馴染「おねがい……」

男「し、仕方ねえな! 今日だけだぞ!」

幼馴染「ちょろい!」

男「!!!!?」
241 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:24:18.12 ID:gaL2rtCT0
男「卑怯だぞ! 表情まで作りやがって!」

幼馴染「男だってやったでしょ」

男「くっ……」

幼馴染「さあ、寄り道しようー!」

男「クレープ屋みたいに長居しねえぞ」

幼馴染「大丈夫。男が協力してくれれば早く終わるから」

男「協力? なにさせようってんだ」

幼馴染「なんでしょう?」

男「……まあ、幼が楽しいのならできるだけのことはしてやるよ」
242 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:25:49.22 ID:gaL2rtCT0
???
男「無理」

幼馴染「なんでよ?」

男「俺がこういうの苦手なのわかるだろ!」

幼馴染「いやいや。表情作れる男さんにはぴったりじゃないっすかー」

男「それとこれとは別だろ!?」

幼馴染「あーあ。私が楽しいならなんでもするって、さっきは言ってくれたのになあ」

男「なんでもとは言ってねえよ!」

幼馴染「言いました」

男「お前の脳は都合のいいように記憶を改竄するんだな……」

幼馴染「さあ! 張り切ってプリクラ撮りましょう!」

男「……どうしてこうなった」
243 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:26:24.36 ID:gaL2rtCT0
幼馴染「ありがと! 付き合ってくれて!」

男「楽しかったのならなによりです……」

幼馴染「じゃん! 手鏡に貼ってみました!」

男「そんなものよく貼れるな」

幼馴染「そんなものとはなによ」

男「幼の隣の奴、酷い顔してるぞ」

幼馴染「そうかなあ?」

男「プリクラって仏頂面で撮るもんじゃねえだろ」

幼馴染「男が笑顔で写ってるほうが貼れないかな」

男「え、なにそれ。笑ってるほうが気持ち悪いってこと?」

幼馴染「違うよ。そうじゃなくってさ。男って滅多に笑わないじゃない? たぶん、男が笑ってるところを見たことあるのって、家族以外だと私くらいだと思うんだよね」

男「まあそうだろうな」

幼馴染「だから、貼りません。私しか知らない男の表情を他人に見せたくないもん」

男「……独占するほどの価値はねえよ」

幼馴染「私にとっては国宝級の価値があるんだよ?」
244 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/08/02(木) 05:27:04.08 ID:gaL2rtCT0
今日はここまで!
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/02(木) 08:08:03.38 ID:zajCr6QiO

なんだか渋いお茶が欲しくなってきたな
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/03(金) 01:01:25.46 ID:C9yZX4gE0

青春してるねぇ
247 : ◆TMTTBwd/ok [sage]:2018/08/03(金) 03:45:43.93 ID:ztXGfdSA0
コメントありがとう!

>>245
そんなこと言わないで、ミルクティー飲んで糖分倍プッシュしようよ!

>>246
おお! 青春っぽさを狙って書いたから、そう感じてもらえて嬉しい!

これからもよろしく!
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/03(金) 17:58:42.16 ID:CoowFCXM0
乙です

渋いお茶飲むと、甘いお菓子が更にすすむんですよねー
渋い日本茶とお団子なんて、無限ループになる悪魔の組み合わせ
249 : ◆TMTTBwd/ok [sage]:2018/08/03(金) 21:49:54.84 ID:ztXGfdSA0
コメントありがとう!

>>248
た、確かに……。その組み合わせは止まらないね!
……ん? これってSSにも言えて、甘い青春を引き立たせるには苦い展開が必要なんじゃ……
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/17(金) 04:13:30.43 ID:sE9lneCQ0
酸味も塩味も辛味も渋味も苦味も、それぞれみんな甘味と相性いいけど、バランス間違えると大惨事
どこかに旨味がないと安定しないのも、料理と物語の両方にいえることだとおもう

…などと供述しており…
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/17(金) 09:42:29.78 ID:/ke4ETC30
>>250
まあ、この作品は敗戦の苦味と上手くマッチしてるし…
252 : ◆TMTTBwd/ok [sage]:2018/08/19(日) 06:54:29.59 ID:wGw0OuRz0
コメントありがとう!

>>250
結局、バランスなんだよね。甘味だけじゃ飽きちゃうし、かといって辛味や苦味が強すぎると物語の印象を変えてしまう。
でも、そのバランスをとるのが一番難しいという……

などと供述しており……


>>251
女はバスケで苦しむからバランスがとれてるかもね。
問題は男。作品も終盤なのに、一度も苦い体験をしていない。ただただ女と甘い時間を過ごしているだけ。好きなキャラだからって甘やかしすぎたかも……

今後ともよろしく!

PS
さがら総先生の最新作『教え子に脅迫されるのは犯罪ですか』はオススメだよ! ヒロインの星花がめっちゃ可愛い! 読んだら必ずペロペロしたくなるはず!
253 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 17:13:14.11 ID:QGXMB1xt0
スポーツ用品店
幼馴染「とうちゃーく!」

男「やっと着いた……」

幼馴染「もう。今日のメインディッシュなのにテンション低すぎるよ」

男「……前菜の量が多すぎてな」

幼馴染「いやいや。むしろ少ないくらいだから」
254 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 17:14:25.98 ID:QGXMB1xt0
男「で、どれにするんだ?」

幼馴染「へっ? 男が選んでくれるんじゃないの?」

男「俺が選んだって仕方ないだろ。幼が履くんだから」

幼馴染「わかってないなあ。私が履くんだから、男が選ぶべきでしょ」

男「いやいや、バッシュの良し悪しなんて俺にはわかんねえし……」

幼馴染「……ちっ」

男「な、なんだよ?」

幼馴染「男が選んだバッシュがいいの! 最後に履くバッシュは男に選んで欲しいの!」

男「……」

幼馴染「この鈍感!」
255 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 17:15:13.70 ID:QGXMB1xt0
男「これとかどうかな……」

幼馴染「履いてみるね」

男「……」

幼馴染「サイズはちょうどいいかな」

男「デザインとか……大丈夫?」

幼馴染「それはむしろ、私が訊きたいかな。どう似合ってる?」

男「……うん。よく似合ってるよ」

幼馴染「じゃあ、決定だね!」

男「本当にいいのか……?」

幼馴染「男が選んでくれた物ならなんでもいいの」

男「でも……」

幼馴染「ありがとう、男。大切にするね」ニコッ

男「……だから、その笑顔は反則なんだって」
256 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 17:41:21.71 ID:QGXMB1xt0
幼馴染「そういえば、いくらするの?」

男「幼の希望通り、三万だよ」

幼馴染「さ、三万!? 馬鹿じゃないの!!」

男「……えっ」

幼馴染「こんなの買ってもらえないってば!」

男「えっ」
257 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 17:56:21.55 ID:QGXMB1xt0
幼馴染「男の金銭感覚はどうなってるの!?」

男「だって、幼は三万円以上のバッシュしか履かないんだろ? 高ければ高いほどいいって言ってたじゃないか」

幼馴染「そんなこと……言って……ま……すね……」

男「だろ? 遠慮するなよ」

幼馴染「え、えっと……」

???「やはりそうだったのですね」

男「……ど、どうして君がここに!?」

幼馴染「……?」

後輩「お久しぶりです。男先輩」
258 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 18:38:20.63 ID:QGXMB1xt0
幼馴染(誰だろ、この子。……どこかで見たことあるような気がする)

後輩「私の思った通りです。男先輩は大切な人にプレゼントを贈るためにバイトを始めたのですね」

男「!!!?」

後輩「先輩は美人局に騙されているなんて捻くれた推理をしていましたが、私の想像通りだったということですね」

男「友の野郎……!」
259 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 18:44:30.50 ID:QGXMB1xt0
幼馴染「……男の知り合い?」

男「そうそう。北高の一年生」

後輩「私の彼氏と男先輩が友人関係でして」

幼馴染「ああ! 男がさっき言ってた変態……」

後輩「そうなのです。先輩は変態さんなのです」

幼馴染「いや、君も充分……」

後輩「なにか?」

幼馴染「な、なんでもない! なんでもないよ!」
260 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 18:46:04.77 ID:QGXMB1xt0
後輩「ところで、どこかでお会いしたことありませんか?」

幼馴染「あ、やっぱり? 私もそう思ってたんだ」

男「バスケじゃない?」

後輩「バスケ……ま、まさか、貴女は西高女子バスケ部の部長さんでは!?」

幼馴染「そうだけど……。私を知ってるってことは、君は北高バスケ部とか?」

男「違うよ。この子は……」

後輩「ずっと前からファンでした!」

幼馴染&男「……へっ?」
261 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 18:46:37.48 ID:QGXMB1xt0






男友「……何してんだ」

男「おー、友か。いま、写真を撮ってるところだよ」

後輩「次は腕を組んでもいいですか!?」

幼馴染「い、いいよ……」

男友「あれ、誰?」

男「美人局ではないことだけは確かだな」
262 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/15(月) 18:51:37.91 ID:QGXMB1xt0
今日はここまでです。

SS速報が落ちている間に、ブログを作成しました。

駄文保管庫
http://tmttewdok.livedoor.blog/

このSSの連載もそうですが、過去のSSが置いてあったりしています。
お時間ありましたら、こちらも宜しくお願いします。
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/17(水) 00:22:44.75 ID:hdNN+7fzo
復活乙!
264 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/17(水) 23:39:36.65 ID:gdvv+upX0
>>263
コメントありがとう!
また会えて嬉しい! 今後ともよろしくね!
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/18(木) 11:57:54.47 ID:QF8H8uXDO
待ってた
また読めて嬉しい
266 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 15:09:53.67 ID:lCpywtG50
幼馴染「女の妹!?」

後輩「……はい。残念なことに」

幼馴染「だから、私のこと知ってたんだ。ミニバスの時に試合したことあったもんね」

後輩「私のこと憶えていてくれたのですか!?」

幼馴染「北小ミニバスの天才少女を忘れるわけないじゃん」

後輩「天才少女なんてそんな……」

幼馴染「いやいや。本当に凄かったよ。君ほど強烈なドリブラーを知らないもん」

後輩「ああ……憧れの人にそんなに褒めてもらえるなんて……幸せです……」




男友「……」グググッ

男「落ち着けよ。目が血走ってんぞ」
267 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 15:15:26.82 ID:lCpywtG50
男友「へー。お前の幼馴染か」

男「ああ。親が仲良くてな。それで小さい頃からよく遊んでたんだ」

男友「……わかんねえなあ」

男「なにが?」

男友「ああいう可愛い子と小さい頃から交流があったのに、なんで今のお前は女性恐怖症なの?」

男「女性恐怖症とかじゃねえから! ただのコミュ障だから!」

男友「なおさらダメじゃねえかよ」
268 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 15:34:40.63 ID:lCpywtG50
後輩「先輩、戻ってきていたのですね」

男友「ごめんな。声かけようと思ったんだけど、男に捕まっちゃってさ」

男「お前から話しかけてきたんだろうが……」

幼馴染「えっと……」

男「ああ、ごめん。こいつがさっき話した友達」

後輩「そして、私の彼氏でもあります」

男友「どうも」

幼馴染「君がロリコンの……」

男友「は?」

後輩「そうです! 変態さんなのです!」

幼馴染「……」ジト

男友「え、ええ!?」
269 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 15:51:38.69 ID:lCpywtG50
男友「お前、なに言ってんだよ!」

男「事実だろ」

男友「どこがだよ!? 俺はロリコンじゃねえよ!」

後輩「そうですよ。先輩はロリコンではありません」

男友「そうだそうだ!」

後輩「先輩はロリでも熟女でもなんでもOKの変態さんなのです」

男友「そうだそう……えっ?」

幼馴染「うわ……」

男友「フォローになってない! フォローになってないから!」
270 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:24:32.29 ID:lCpywtG50
幼馴染「ごめんごめん。本気にしてないから大丈夫だよ」

男友「ならいいけどさ……」

男「嘘つけ。ドン引きしてたくせに」

幼馴染「ちょっと! せっかくフォローしたのに台無しじゃない!」

男友「……」
271 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:38:22.61 ID:lCpywtG50
男「友に気を遣うことなんてない」

幼馴染「せっかく友達ができたんだから、大切にしなさいよ!」

男「おい。その言い方だと、まるで俺に友達がいなかったみたいに聞こえるんだが」

幼馴染「実際そうでしょ」

男「いや、俺には幼がいるしな」

幼馴染「……っ! わ、私は友達じゃないもん!」

男「なんだって!?」

幼馴染「男の友達なんて絶対やだ!」

男「う、嘘だろ……」

男友(なるほど。そういうことか)
272 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:42:19.84 ID:lCpywtG50
後輩「ど、どうしましょう……」

男友「俺に任せて」

後輩「先輩……?」

男友「えい」ベシ

男「なにすんだよ!」

男友「ちょっとツラ貸せ」グイッ

男「わかった! わかったから引っ張るなよ!」
273 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:45:23.18 ID:lCpywtG50
男「お、おい! どこ行くんだよ! 放せよ!」

男友「まあ、ここら辺でいいか」

男「ったく……なんだよ」

男友「で、お前、いつ告白すんの?」

男「は、はあ!?」

男友「だって、あの子のこと好きなんだろ。告白すればいいじゃん」

男「なんでわかった!?」

男友「普段のお前を知っている奴なら、どんな馬鹿だってわかるだろうよ」
274 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:47:58.69 ID:lCpywtG50
幼馴染「ああ……」グッタリ

後輩「だ、大丈夫ですか?」

幼馴染「やっちゃった……もう終わりだ……」

後輩「そんなことないですって!」

幼馴染「でも、あんな酷いこと言っちゃったんだもん……もう許してくれないよ」

後輩「そこまで酷くはないような……だって、一人の女の子として見て欲しいってことでしょう?」

幼馴染「そうだけど……なんでわかるの?」

後輩「見てればわかりますよ。幼先輩は男先輩のことが好いているのですよね」

幼馴染「!!?」

後輩「それにしても、友先輩は鈍感すぎますね。初対面の私でもわかるくらいなのに、幼先輩の気持ちに気付かないなんて」

幼馴染「……私、そんなにわかりやすい?」

後輩「わからないほうがおかしいと思いますよ」
275 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:53:10.99 ID:lCpywtG50
男友「今日の帰り道にでも告白するんだな」

男「アホか。勝ち目のない勝負なんてしねえよ」

男友「勝ち目あるだろ。なんなら勝率100%まである」

男「お前、話聞いてなかったの? 友達じゃないって言われたんだぞ」

男友「だってお前、あの言葉の意味を理解してるだろ」

男「……」

男友「鈍感主人公とか現実にいるわけねえから」
276 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:55:05.00 ID:lCpywtG50
幼馴染「どどどどどどどうしよう! 男にも感づかれたりしたら……」

後輩「いや、それはいいのではないですか……」

幼馴染「そ、そうだよね! むしろ私の想いに気付いてくれたほうが……ううん! ダメだよ!」

後輩「どうしてですか?」

幼馴染「フラれちゃう!」

後輩「……は?」

幼馴染「もうダメだ……男が帰ってきたら、フラれちゃうんだ……」

後輩(鈍感ヒロインって実在したんだ……)
277 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:56:40.63 ID:lCpywtG50
男友「両想いだってことわかってて、告白しない意味がわからないんだけど」

男「……タイミングがあるだろうが」

男友「タイミングねえ……」

男「幼は大会中なんだよ。そんな時期に告白したって迷惑だろ。これから受験だってあるし、大学生になって落ち着いてから……」

男友「それが告白しないことを正当化する言い訳か?」

男「……っ」

男友「大学生になろうが社会人になろうが、今のお前のままなら告白しねえよ」
278 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:57:23.84 ID:lCpywtG50
後輩「……一度、想いを告げてみたらいかがでしょう」

幼馴染「無理だって! フラれちゃうよ!」

後輩「わかりませんよ。もしかしたら、OKされるかもしれません」

幼馴染「そんな可能性はないよ! 0%だよ!」

後輩「どうしてそう思うのですか?」

幼馴染「さっき聞いてたでしょ!? 男は私のことを友達としてしか見てないんだよ」

後輩「ならば、なおさら告白するべきです。そうすることで、幼先輩を女性として見てくれるはずです」

幼馴染「そ、そうかもしれないけど……」

後輩「待っているだけでは何も変わりませんよ」
279 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:57:53.97 ID:lCpywtG50
男友「怖いだけだろ。告白されて拒絶されるかもしれない、もし付き合えたとしても別れてしまうかもしれない、それが怖くて何もできないんだろ?」

男友「気持ちはわかる。でも、何もしなくたって、いつか別れることになるんだぜ」

男「……わかってる。そんなことわかってんだよ」

男友「だったら、お前から動いてやれよ」

男「……」

男友「まあ、お前の好きにしろよ。ただ、これだけは言っておく。逃げ回るなら、あの子から離れろ」

男友「いつまでも待たせるなんて可哀想だ」
280 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/18(木) 18:59:39.72 ID:lCpywtG50
今日はここまで

>>265
コメントありがとう!
こちらこそ、こんな駄文を読んでくれてありがとう。
今後ともよろしくね!
281 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/21(日) 22:46:17.73 ID:7nJCJKTl0






帰り道
後輩「そういう話をしていたのですね」

男友「まあ、気持ちは理解できなくもないんだけどね」

後輩「……私にはわかりません。幼先輩の気持ちに気付いているのなら、告白すべきですよ」

男友「さっきも話したけど、男は一歩踏み出すのが怖いんだよ」

後輩「それがわからないのです。今のままでも幼先輩と離れてしまう可能性はあるのです。実際、中学卒業してから最近までは会うこともなかったのでしょう? なのに、何もしないなんて……ただ、逃げているだけではありませんか」

男友「『好きな女を好きでいるために、その女から自由でいたいのさ』」

後輩「……なんですか、それ?」

男友「わかんねえだろうな……。お嬢ちゃんも女だもんな」
282 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/21(日) 22:52:22.94 ID:7nJCJKTl0
男友「とあるアニメ映画にそんなセリフがあってさ」

後輩「はあ……?」

男友「たぶん、男はそういう感じなんだと思うよ」

後輩「……幼先輩を好きでいるために自由でいようとしていると?」

男友「そういうこと。確かにあの子は男のことを好きかもしれない。でも、付き合ってみたら、男の悪い面を知って嫌いになってしまうかもしれない。もちろん、その逆だってあり得るんだけどさ」

男友「実際、そういうカップルっているじゃない。付き合ってみたらなんか違った、みたいな。そうなると、関係は破綻しちゃうじゃない。でも、友達のままでいて、相手に彼氏が出来たとしても、友達としてはいられるでしょう?」

後輩「確かにそれはそうですが……」

男友「別れたくないから、付き合わない。そういう人だっているんだよ」
283 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/21(日) 23:00:10.96 ID:7nJCJKTl0
後輩「……それじゃあ、あの二人はあのままですか?」

男友「あの子から告白するまではそうなるだろうね」

後輩「それは難しいでしょう……」

男友「あの子、本当に男の気持ちに気付いてないの? あんなにわかりやすいんだよ。いくらなんでも鈍感すぎない?」

後輩「というよりも、自分に自信がないのですよ。自分のことを好きになってくれるはずがない、って思いこんでいるのです」

男友「……そんな弱気になるものなの?」

後輩「女の子ってそういうものですよ。好きであればあるほど、弱気になってしまうものなのです」
284 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/21(日) 23:13:30.49 ID:7nJCJKTl0
男友「恋って難しいな……」

後輩「でも、だからこそ、恋が実ったときに幸せになれるのです。私たちだってそうだったでしょう?」

男友「……そうだな」

後輩「あの二人にも幸せになってほしいのですが……」

男友「……本当、うまくいくといいんだけどな」
285 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/21(日) 23:17:36.30 ID:7nJCJKTl0






帰り道 
男「……」

幼馴染「……お、男」

男「……ん? どうした?」

幼馴染「さっきはごめんね……」

男「さっき?」

幼馴染「ほら、友達じゃないとか……」

男「ああ、あれか。別にいいよ。本心ではないだろ?」

幼馴染「う、うーん。本心ではあるけど、意味合いが違うというか……」

男「いいよ。わかってるから」

幼馴染「本当……?」

男「大丈夫だって。気にすんな」

幼馴染「……じゃあ、なんでそんな落ち込んでいるの?」
286 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/22(月) 00:59:51.71 ID:WH125y3Y0
【20】
男「……落ち込んでないって」

幼馴染「ううん。友くんと戻ってきてからずっと、落ち込んでる。友くんと何かあったの?」

男「ないよ。何もない」

幼馴染「嘘だ。私の発言が関係ないなら、友くんと話している時に何かあったとしか考えられないもん」

男「いや、だから、何も……」

幼馴染「私に隠し事できると思ってるの?」

幼馴染「男が落ち込んでいるのかくらい、顔見ればわかるんだからね」
287 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/22(月) 01:01:00.22 ID:WH125y3Y0
男「俺はどんな表情してるってんだよ」

幼馴染「何か思い悩んでいるような顔してる」

男「……すごい特殊能力を持ってんだな」

幼馴染「一体、何があったの?」

男「俺のことなんてどうだっていいだろ……」

幼馴染「良くない! 男は私にとって大切な存在なの!」

男「……っ」
288 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/22(月) 01:02:02.97 ID:WH125y3Y0
男「なんで……なんでなんだよ……」

幼馴染「……男?」

男(俺はお前の気持ちをわかっていながら、自分が傷つかないように逃げまわっているのに……)

幼馴染「どうしたの?」

男(なんでお前は、そんな俺を大切にしてくれるんだよ……)
289 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/22(月) 01:03:40.42 ID:WH125y3Y0
今日はここまで!
290 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 14:53:52.48 ID:eSEcdwuT0
男「……俺は最低な人間なんだ。幼の傍にいてはいけない人間なんだよ」

幼馴染「どうしてそんなこと言うの……?」

男「俺は……お前を騙してたんだ。ずっと前から」

幼馴染「……どういうこと?」

男「お前の気持ちに気づいてた」

幼馴染「なっ……!」

男「わかった上で、お前の気持ちから逃げまわってたんだ……」
291 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 17:58:53.14 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「う、嘘……」

男「本当だよ。あんなにわかりやすいのに気がつかないわけないだろ」

幼馴染「……っ」

男「さらに質が悪いことに……」

男「俺は幼が好きなんだよ」

幼馴染「!!?」
292 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 18:00:59.96 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「ううう嘘でしょ!?」

男「俺が言うのもあれだけど、気がつかなかったのは幼だけだぜ……」

幼馴染「そ、そんな……」

男「これでわかっただろ。俺がどんなに……」

幼馴染「……」ギュ

男「えっ……?」

幼馴染「ごめんね……」ギュウ
293 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 18:50:31.64 ID:eSEcdwuT0
男「な、なんで、幼が謝るんだよ……」

幼馴染「男の気持ちに気づいてあげられなかった。傍にいたのに何もわからなかった」

幼馴染「……もし、私が気付いていれば、男にいろんなことを背負わせることなんてなかったのに」

男「違うよ。幼が気付いて俺に告白したとしても、きっと俺は逃げていたから……」

幼馴染「逃がさないもん」

男「……っ」

幼馴染「男が私のことを好きなんだとすれば、手放す理由がないもん」
294 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 18:57:54.88 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「だからもう残念だけど、私に好きって言った以上、もう逃げることも離れることもできません」

男「でも……」

幼馴染「言いたいことがあるなら、一応、聞いてあげる」

男「……付き合ったとして、別れてしまったら終わりなんだぞ?」

幼馴染「別れなければいいじゃん」

男「そりゃそうだが……」

幼馴染「もう面倒な人だなあ……」グイッ

男「なっ……」

幼馴染「……」チュ

男「!!?」

幼馴染「今の私のファーストキスだから」

幼馴染「責任取ってよね」
295 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 19:09:51.27 ID:eSEcdwuT0
男「お、お前、突然強気になりすぎだろ……」

幼馴染「男に好きって言われたからね。そりゃ、強気になれますよ」

男「……俺の言葉にそこまでの価値はねえけどな」

幼馴染「好きな人の言葉にはあるんだよ。例えば……」

幼馴染「大好き」

男「……っ」

幼馴染「ねっ? すごいでしょ?」

男「……確かに。自信もてますね」
296 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 19:43:02.79 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「これから先、いいことだけじゃなくて、辛いこともあると思う。もしかしたら、辛いことのほうが多いかもしれない」

幼馴染「でも、私たちなら大丈夫だよ。ううん。私たちじゃなきゃ乗り越えていけない」

幼馴染「大好きだよ、男。私と付き合ってください」

男「……俺も大好きです。宜しくお願いします」

幼馴染「よく出来ました!」チュ
297 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 19:45:17.03 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「喧嘩したときはどうなるかと思ったけど、最高の一日になったね!」

男「そういえば、バッシュは本当にそれで良かったのか?」

幼馴染「あー、それはね……」

男「……なんだよ?」

幼馴染「実は……安いやつでも良かったんですよ……」

男「ええ!?」
298 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 19:47:10.91 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「あの時は総体で引退予定だったから、バッシュ買うつもりなかったんだよね……それを誤魔化そうとしただけなの」

男「でも、バスケって年末まで大会があるんじゃないのか?」

幼馴染「3年生も私しかいないじゃない? だから、私が総体で引退すれば、ウインターカップから2年生の新チームで臨めて、来年度の強化になるじゃない」

男「……そんなのお前が考えることじゃないだろ」

幼馴染「まあ、そうなんだけどさ。プレーもうまくいってなかったし、もういいかなって思ってて」

男「今も思ってるのか?」

幼馴染「ううん。今は男のおかげで立ち直ることができたし、ウインターカップまでやるつもりだよ! バッシュも買ってもらえたしね!」

男「そっか。頑張れよ」

幼馴染「うん。ありがと!」
299 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 20:56:27.85 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「でも、ごめんね? 買ってもらったバッシュならバイトすることなかったよね」

男「まあ、そうだな。俺の一カ月の労働は何だったんだって話だな」

幼馴染「だよね……」

男「だから、意味を持たせてくれよな」

幼馴染「えっ?」

男「またデートしようぜ」

幼馴染「……うん!」
300 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 20:57:47.36 ID:eSEcdwuT0
幼馴染「次はどこ行く?」

男「おいおい。もう決めるのかよ。日程もわからないのに」

幼馴染「だって、楽しみなんだもん」

男「まだまだ金はあるから、どこでもいいぞ」

幼馴染「それなら、行ってみたいところあるんだ」

男「どこだよ?」

幼馴染「ラ・ブ・ホ」

男「!!?」

幼馴染「なーんてね。付き合ったばかりでそれはないよね」

男「だよな……」

幼馴染「あれ? 少し、期待しちゃった?」

男「……うるせえな」
301 : ◆TMTTBwd/ok [saga]:2018/10/24(水) 21:01:33.96 ID:eSEcdwuT0
これにて、>>197からの『デート編』終了です!

>>262のブログも宜しくお願いします!
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/25(木) 22:43:08.55 ID:BzYGEMTw0
コメントもらえねえのによくやるわ
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/26(金) 00:49:38.33 ID:RC/E4bnp0
これだけ内容がゴミだとコメしようがないでしょ
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 07:24:22.61 ID:M0OdMla/0
アンチ乙
米してないだけで俺みたく見てる人はいるから
大体鯖落ちで人口激減してるんだし仕方ないだろ
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/26(金) 15:01:41.06 ID:MnB6n8cBo
その数少ない見てる人からしても内容がクソすぎてコメしようがないってこと
あと鯖落ちは関係ないでしょ他スレは人来てるし
コレが人気ないだけだから
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 17:36:05.79 ID:IaAwhRWV0
マジか
俺の読んでるスレ人戻ってないの結構あるんだが…
まあ、それは置いておいて
結局、君は「つまらない」と主張することで何を望んでるの?
更新停止?それとも不満点の改善?
純粋に疑問何だが…
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 18:05:32.40 ID:qpPkXK0HO
SSてのはつまらないのは大した問題じゃない
終わらないのが一番問題なんだよ
ということで最後まで書き切れ
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/26(金) 21:21:10.87 ID:RC/E4bnpo
>>306
前スレから内容がクソなことを考えるとこれから飛躍的に面白くなるとは思えなから今すぐ更新停止してほしい
そもそも前スレでやめる宣言してるんだからさ
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/26(金) 21:25:41.07 ID:RC/E4bnpo
>>307
不特定多数に公開してる以上、内容を問われるのは当たり前だからww
つまらないなら打ちきり、面白いなら継続。で、コレは2作続けてゴミ。続けるのはおかしいでしょ
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 02:40:13.81 ID:3NRFOKVh0
鯖落ちてから来てなかったけど、見てるぞ
続き待ってる
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/27(土) 03:00:30.44 ID:+4+vXNZl0
好意的なコメにはすぐ食いついてくる作者さんがやけに静かですね
前スレの時のようにぶちギレてくれればたくさんコメが返ってくるよwwww
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/27(土) 03:06:48.92 ID:6M+1L3pfo
>>310
コレのどこがいいの?中身スッカスカだよ?
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 08:24:20.57 ID:kiWlke8aO
つまらないから更新停止しろっていう考えが全く理解できないから詳しく教えてくれないか?
俺だったらつまらないと思ったら即ブラバするし、
わざわざ更新停止して欲しいとは全く思わない
別にそれで直接被害があるわけでもないし
だから、全く理解できないんだ
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/27(土) 13:07:13.01 ID:6M+1L3pfo
>>313
嫌なら見るなってこと?
なら人目のつくところに公開すんなよ
面白くもない中身スッカスカのSSが目に入る苦痛を味あわされる身になれや
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/27(土) 13:08:40.49 ID:6M+1L3pfo
ブログ作ったんならそっちでやれや
ここはお前の掲示板じゃねえから
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 13:26:06.28 ID:tjMcW3bY0
そっくりそのままかえさせてくれ
ここはお前の掲示板じゃない
ちょっと前にtwitterであったたとえだけど
君は回転寿司に行って嫌いな寿司が回って来たら「なくせ」というのかい?
君の主張はこれと全く同じことじゃないか?
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/27(土) 13:43:44.48 ID:6M+1L3pfo
>>316
作者が文才ないと読者は文盲になるんやね
可哀想に
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