藤原肇「人乳作戦……?」

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1 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:52:07.80 ID:zx7gROoiO
ある日の事務所


肇「………んっ」

肇(ブラ……ちょっときつくなってきたかな……新しいの、買わないと)


愛海「ぐふふ……感じる、感じるよ。これは……昭和新山の気配!」

肇「きゃっ!? あ、愛海ちゃん? どうしたんですか、急に」

愛海「おっと、驚かせてごめんね? あたしのお山レーダーが肇さんのそれに反応したんだ」

肇「お山レーダー……でも、私のお山はそこまで大きいわけでは」

愛海「肇さん」キリッ

肇「は、はいっ」

愛海「あのね、大きさじゃないんだよ。お山に貴賎なし。すべてが個性豊かなオンリーワンなんですよ」

肇「オンリーワン……」

愛海「どんな人にもオンリーワンな魅力があるでしょ? それと同じで、その人にくっついてるふたつのお山にも、同じだけの魅力があるんだよ」

肇「なるほど……なんだか、素敵な考えです。またひとつ、皆さんに教わったことが増えました」

愛海「ちなみに、あたしの予測だと肇さんのお山はまだまだ成長すると思うよ!」

肇「そうなんですか?」

愛海「そうそう! だからさ、あたしにその成長過程を味わわせてほしいな〜、なんて」

肇「あ、あはは……それはちょっと、遠慮したいな?」

愛海「むー、残念」

肇「愛海ちゃんのお山に対する情熱はすごいですね……形はどうあれ、その強さは見習いたいです」

愛海「えへへ〜。お山を求めるのは人間の本能だからね! ほら、そこに山があるから登るのだってやつ」

肇「本能?」

愛海「そう、本能! 女の子も男の子も、最後はお山に還りたがるものなんだよ。あたしはきっと、みんなよりちょこっとだけ本能に素直なだけだと思うんだ」

肇「そう、なのでしょうか……一般的に、男性の方がお山が好きというのは知っていますけど」

愛海「あー、まあ世間一般ではそうだね。だからプロデューサーも、きっとあたしと同じようにお山が好きに違いないね!」

肇「Pさんも……?」

愛海「ひょっとしたら、隠しているだけであたし以上かも!」

肇「………」





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2 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:53:31.55 ID:zx7gROoiO
その後


肇「愛海ちゃんはあんなことを言っていたけど……本当に、そうなのかな」

肇「Pさんも、お山好き……でも、あの人はそういう視線を私に向けたことは一度もないし」

肇「……考えていても仕方ないか」

肇「……あれ? あそこにいるのは、Pさんとちひろさん……?」

肇「遠くてよく聞こえないけど、なんの話をしているんだろう」



P「やっぱり人質ですよ、人質」

ちひろ「確かに人質がいるだけでドラマに緊迫感が生まれますよね。でも、安易に人質がいるから動けないーっていう展開はちょっと食傷気味かも」

P「そこは見せ方次第ですね。そこがうまくできているお話は面白いです」

ちひろ「人質は使いよう、ですね」

P「その通りです。いい人質は大好きです」

ちひろ「ふふっ。その言い方だと、プロデューサーさん自身が犯罪者みたいですよ?」

P「はは、確かに」




肇「………」

肇「いい人乳(ひとぢち)は大好き……!?」←頭の中がお山でいっぱい

3 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:54:41.32 ID:zx7gROoiO
その後


P「さて、仕事仕事」

肇「……あの、Pさん」

P「ん、肇か。どうかしたのか」

肇「ええと……少し、聞きたいことがあって」

P「聞きたいこと?」

肇「Pさんは、その。人乳が好きなんですか?」

P「人質? ああ、さっきのちひろさんとの話、聞こえてたのか」

肇「すみません。盗み聞きするつもりはなかったんですけど」

P「いいよいいよ、別に秘密の話をしていたわけでもないんだし」

肇「え……秘密ではないんですか?」

P「ああ。隠すようなことでもないしなぁ。人質(をとる展開)が好きだってこと」

肇「い、一般的にはあまり大声では言わないものだと思っていました……都会は進んでいるんですね」

P「都会? あー……まあ、都会のほうが人が多いから、人質を手に入れやすいっていうのはあるかも」

肇「て、手に入れるって、そんなモノみたいな言い方! 私達にとっては大事なものなんですよ!?」

P「ああ、ごめんごめん。確かに大事に扱わないとダメだよな」

肇「その通りです」

P「にしても、肇。まるで自分が人質を持っているみたいな言い方だな」

肇「それは、そうですよ………あんまり大きくないかもしれませんけど」ボソリ

P「?」
4 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:55:27.48 ID:zx7gROoiO
肇「あの、Pさん。Pさんは……小さいのは、いやですか?」

P「あー……そこは難しいところだな。子どもとか、小さいほうが(人質にしても反抗されにくいから)いいっていうのはわかるけど……かわいそうで見てられなくなるんだよな」

肇「わ、私はどうでしょうか」

P「ん、肇か? 肇は十分大きいと思うぞ」

肇「ほっ……」

P「でも俺は肇の人質は見たくないなぁ」

肇「どうしてですかっ!」

P「え、なんで怒るの?」

肇「なんでって、それは……!」

肇「………」

肇「どうしてでしょう……私にも、よくわかりません。見せるのは恥ずかしいことだとわかっているのに、はっきり否定されると、それはそれでもやっとするような」

P「………」

P「わかった。そこまで言うなら、肇の意思を尊重する」

肇「えっ?」

P「アイドルの願いを叶えるのは、プロデューサーの仕事だからな」

肇「そんな、いきなり……私、まだ心の準備がまったくできてなくて」

P「探してみるよ。人質のオーディション」ニコッ

肇「オーディション!? 人乳のオーディションってなんですか!?」

P「そりゃあ、誰の人質が一番似合ってるかを審査してもらうんだろう。審査員に」

肇「い、嫌ですっ。私、Pさん以外の人に見られたくありませんっ」

P「そんなこと言われてもなあ。俺にそこまでの権限はないし」

肇「権限じゃなくて意思の問題だと思います!」

P「そうかな……」

肇「………Pさんは、他の人に見られてもいいと思うんですか? 私の、人乳」

P「そりゃあ、やるならできるだけ多くの人に見てもらった方がいいだろう」

肇「………」

P「肇?」

肇「……Pさんの変態」プク

P「」グサーッ




5 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:56:23.06 ID:zx7gROoiO
肇「………」プクーッ

P「肇……どうしたんだよ。機嫌直してくれよ」

肇「知りません」プイ

P「俺が悪いことをしたのなら謝るから。なにがいけなかったのか、教えてくれないか」

肇「………私、Pさんになら、いいと思っていたんです。もちろん、今はまだ早いですけど……いつか、そういう時が来たとしたら。そういう関係になったとしたら……すごく恥ずかしいけど、いいと思っていたんです」

肇「なのに……」



ガチャリ


ちひろ「あ、プロデューサーさん。持ってきましたよ、おススメの映画のDVD」

P「ちひろさん」

ちひろ「この映画は人質にとられた少年がいい味出しているので、一度観てみてください」

肇「……ひと、じち?」

ちひろ「はい。凶悪殺人犯に捕らわれた人質です」

肇「……人乳……人質……」

肇「あ」

P「肇?」

肇「あ……あぁ……あぁぁぁぁぁぁ」ガクッ

ちひろ「ど、どうしたんですか肇ちゃん!? 急に崩れ落ちて」

肇「すみません……私、とんでもない勘違いを……あうううぅ」カアァ
6 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:59:21.04 ID:zx7gROoiO
P「なるほど。だいたいわかった……が」

P「普通、間違えないだろう……というか人乳って日常的に使う単語じゃないし」

肇「返す言葉もありません……いろいろあって、そっちの方向で頭がいっぱいになってしまっていて」

P「どうりで話がかみ合わないと思ったんだ」

肇「ごめんなさい……私、勘違いしてPさんにひどいことを」

P「いや、いいけどさ。間違いは誰にでもあるから」

P「それより、さっき言っていたことなんだけど」

肇「はい?」

P「その……俺になら、いいってやつ。肇の勘違いを考慮したうえでさっきの発言を読み取ると……そういう意味に聞こえるんだけど」

肇「………」

肇「きっと、今度は勘違いじゃないです。でも、またすれ違いが起きるとよくないので……はっきりと、言いますね」

肇「私は、あなたのことが――」


7 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 17:59:49.18 ID:zx7gROoiO
愛海「そして、プロデューサーと肇ちゃんのちょっとした騒動から数年の月日が流れた」

愛海「あれからも何度かお願いしたんだけど、藤原山への登山の許可はあたしには下りなかった」

愛海「そう。あたしには」




肇「Pさん、はい。これ、帰省した時に焼いてきたお茶碗です」

P「おお、うまくできてるじゃないか。俺好みのいいデザインだ」

肇「ふふ、ありがとうございます。大事に使ってくださいね」

P「焼いてきたのはひとつだけか?」

肇「いえ、お茶碗をもうひとつ。でもそれは、自分用です」

肇「……お揃いに、したかったので」

P「肇……ありがとう。毎日使うよ」

肇「はい」

8 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 18:00:28.74 ID:zx7gROoiO
P「それと、今度のオフなんだけど……お茶碗だけじゃなくて、そっちの器も味わっていいか?」

P「最近また大きくなった、ふたつのカップ」

肇「もう、Pさん。その言い方、変態さんみたいですよ?」

P「はは、すまん」

肇「……でも、いいですよ。Pさんになら、いつだって」ニコ




愛海「………」

愛海「今度、プロデューサーに詳細な感想を聞こうっと」



おしまい
9 : ◆C2VTzcV58A [saga]:2018/03/18(日) 18:05:00.51 ID:zx7gROoiO
おわりです。お付き合いいただきありがとうございます
肇ちゃんかわいい

過去作
綾瀬穂乃香「Pさんとぴにゃこら太、どちらか片方しか助けられないとしたら……?」
佐藤心「お前もツインテールになるんだよ☆」 二宮飛鳥「えぇ……」

などもよろしくお願いします
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/18(日) 19:01:15.60 ID:jfdtOBHDO
しーぶいつーさんは、ロリコンから変態さんになってしまったか


あ、舞に千佳にこずえぐらいが好みです(この三人としたSSを書いたこともあります)
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