貴音「貴女様ァッ!!」カッ! P「面妖な……」 玲音「クインテット、だ!」

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1 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/30(金) 10:43:11.71 ID:Ou7B0PVB0
ある朝、プロデューサーが目を覚ますと、自分が女の子になっていることに気付きました。

貴音「大丈夫です、貴女様。それは病気などではございません。多分」

美希「かっこいいハニーも可愛いハニーも、二度美味しくていいって思うな」

伊織「海外進出も視野に入れていいんじゃない? タイとか」

玲音「キミ、最近満更でもなくなってきてるだろう。いいのかそれで」

朝起きると、時々女の子なプロデューサーとアイドル達(その他)。

そんなお話。


                  ______   r<: : : :>
               <: : : : : : : : : : : >: : : : : : : : ヽ
            /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :>: : : : ::        /'      ヽ
  (         .: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::/:∧: : : |       '' 才 こ 優 ',
 {: \     __/: : : : : : : : : : : : : : |ハ__: : : : : :/: : :∧: : |       i  能  こ 柔 i
 乂: : :ー…: : ア:: : : : : : : : : : : : : : ::|-…=ミ: : /: : /: :∧: |       |  だ  ま 不 |
    ¨¨¨¨ . : : : :|: : ′: : : : : : : : ::′    V: : :/: : : :リ: ||{     | ね  で 断 |
        ′: : : |: ::|: : : : :/: : : :/ ____   ∨/|: : : / Yハ:     |     く  も |
       }И: : :|:: :|: : : :/|: : :/,ィ       |i::::|i : /: : |: 八      ,    る   |
.       从|: : ::| 斗--/ : :/ /   斧芋ミ |i::::|iハ: : : :| |: : \   ∠     と   /
          \: |: ::|rz=ミ    ,ィ^之:r'フ : : :| リ: : : :| |: : : :     ヽ     /
          ): : :{K弋心      ^´   |: |K: : : : : :|: : : :       ` ー  ´
           |: |:ハ ^´  }        , : |i: : : :从: : : : : :   
           |: |: :}:,_      ___    , : : |i: : :(: : :\: : : :
           |: | O込   ー '  /: : :::|i: : : \ : : \ :   
           |: |: i |: : :〕> _  イ /: : : |i: : : : : :\: : :\
      .     八:八: : : : : : : :「     ′ : : |i : : : : : : : \    
          /: : |  ヽ:::: : : :_::|    {: : : : :|ト………=ミ: :
      .   /: : : |______厶イ      从: : : :|: ハニニニニニニ\
          {: : : : |ニニニニニ]        \ }|: : :|ニニニニニニニ
          У: : ノニニニニ_∧         ): : : :|ニニニニニニニ

優柔不断というか、性別不断というか。



【過去スレ】
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352476982/

貴音「貴女様……」 P「面妖な……デュオ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1354904121/

貴音「貴女様!」 P「面妖な……」 美希「ト・リ・オ、なの!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364930352/

貴音「貴女様ぁ……」ヒック P「面妖な……」 伊織「カルテット、よ!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403717159/

幕間や小ネタを挟みつつ
   貴音→あずさ→真→響→亜美真美→亜美→真美→美希→千早→律子→
   →雪歩→伊織→NextStage!


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1522374191
2 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/30(金) 10:48:47.02 ID:Ou7B0PVB0
初めましての方は初めまして。
お久しぶりの方はおひさぶとがに。
時空を超えて戻ってきてしまいました、どうも、出戻りがにです。

続きをそのまま投下していこうと思いますので、知らない方or覚えているわけなかろうという方は
カルテットからご覧くださいな。
3 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/30(金) 12:10:28.79 ID:Ou7B0PVB0

P「ちょちょちょちょい待って!?」

玲音「アタシは本気だったんだぞ!」ガッ!

P「やっ……そんな強く掴んだら、痛い……!」

玲音「来る日も来る日もキミのことを、キミのことだけを考えて!」


<ザワ...ザワ...

      キマシタワー?>

<チワゲンカカ?

      ネツアイスクープ?>


P「ま、周りの人が凝視してるよぉ……か、かみいず……」

玲音「アタシはッッッッッッ!!!!」ギラッ!

P「っ!」トゥンクッ!
4 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/30(金) 12:12:06.83 ID:Ou7B0PVB0

玲音「キミに! 彼としっかりやり直してもらおうと!!」

P「ちょっと待って」

玲音「……ん?」

P(彼……?)


―――――――――――――――――

冬馬「おい、なんて顔してやがるんだよ……」クイッ

―――――――――――――――――

赤羽根「ご、ごめん! でも俺、やっぱり、君のことが……!」カァ-ッ!

―――――――――――――――――

黒井「ウィ? ウィウィウィ、ウィッ、ウィウィーウィウィッ...」ポッ

―――――――――――――――――

高木「カツ丼食えよぉぉぉおお!?」ガガガガガガガッ!

―――――――――――――――――


P「私の周り、ロクな彼がいないんですけどどれですか!?」

玲音「き、キミらの仲は……そこまで決裂していたというのか、隣人さん……!!!」

玲音(ふっ……それじゃあ、二人で引っ越しそばを食べるなんて、最初から有り得なかったね……)
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 17:31:04.88 ID:AXAQErIYO
懐かしいな、おい
再開待ってたわ
6 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/30(金) 20:47:39.00 ID:Ou7B0PVBo
>>5
すまんでゲスなあ
何がとは言わんが今回は大丈夫でゲスよ
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 20:57:15.25 ID:NJ77UB3kO
かぶとがに!!
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/30(金) 22:20:04.92 ID:27l5k5CHO
前作まで何度もよんでたぞゴラァ!
やよはる前に落ちたから残念だったが待ってたかいある
カブトガニ愛ですぎて甲羅が消えちゃったじゃないか
9 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/31(土) 09:45:47.21 ID:5sQzdRfU0

玲音(だが、諦めない! トップ・オブ・トップは諦めないッ!!)

玲音(キミたちは、再び情熱的な仲を取り戻さなければならない……)



玲音(そう、全てはアタシの良き隣人生活のため!!!)クワッ!

玲音(引っ越しそばだけでは終わらない……まだ、素晴らしき隣人生活には、その先があるんだ!)



玲音「……キミ、そこに座りたまえ」

P「え? もう座ってるけど」

玲音「座りたまえ!!」ビシィッ!!

P「はっ、はいいいい!!!」セイザァ-z_!!
10 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/31(土) 09:46:46.18 ID:5sQzdRfU0

玲音「何が彼との仲違いの理由かは分からないし、深くは詮索しない」

P(仲違い……冬馬を痴漢と間違えた件か? いや、あれは本人にバレてないはず……)

P(赤羽根くんパシったのは呑み奢ったし、黒井社長にドッキリしかけて泣かせたのも謝ったし、社長のアイス食べたのも買い足したし……)

P(アレか!? 律子経由で涼くんの隠しフリフリ私服借りたのバレたか!?)


玲音「だが、それでも彼の愛を弄ぶなんて、人として最低だ!」

玲音「互いの気持ちを慮り、困難を乗り越えてこそ、真の愛があるんじゃないのか!?」


P「待たれよ。何か盛大な誤解が生じているのではなかろうか」

玲音「えっ?」

P「えっ?」

玲音「……まさか、キミ……」

P「ははは、もうやだなぁ神泉さん、いくら残飯バキューム、悪食のPと言われた私でもそっちの気は」

玲音「女性が……恋愛対象、なのかい……?」

P「そりゃあ勿論」アッケラカーン
11 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/31(土) 09:48:29.44 ID:5sQzdRfU0

玲音「……」ポンッ

P「え、何その暖かすぎるひまわり畑のような笑顔は……」

玲音「そうか、誤解していて済まない」

P「あ、やっと分かってもらえ――」

玲音「一緒に暮らしている彼とはカモフラージュだったんだな。未だ世間の視線が時折厳しい中、女性同士で愛を育むために……」

P「なんか違いますね!?」

玲音「黒服の彼女とは、そういう関係で……」

P「いや、えっと、そういうわけでは、その、あの」ワタワタ

玲音「だが、愛とは多様性だ。異性だろうが同性だろうが、そこに心があるならば何人たりとも止めることはできない!」

玲音「一緒に暮らしている彼も、そうしたキミの理解者の一人だったんだな!」

P「あれ? 神泉さん、もしかして……」

玲音「分かったよ、アタシの使命が! 隣人さん、アタシは全力でキミの同性愛をバックアップするよ!!」

P「子どもたちが見てるでしょうがァーーーーーーーっ!!!!」
12 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/31(土) 09:50:18.29 ID:5sQzdRfU0

―――――――――

――――――

―――


カァー
  カァー
    カァー


P「そうか。なるほど。全ての謎は解けました。私が二人暮らしだと思ってたってことか……」

玲音「思っていた?」

P「改めましてね、名前覚えてね。ワタクシこういう者でございます」メンキョショウミセー

玲音「ん……?」


玲音「男……?」


P「そうそう。映画観に行ったのもね、ここにいる私もね、同一人物ですヨ」

玲音「男……?」モミンッ

P「あひぃんっ!」

玲音「胸、あるけど」

P「話せば長くなるんですが……」

玲音「ならこっち……」スッ

P「そっちはダメぇーーーーーっ!! 今ナイからぁっ!!!」バッ!

玲音「あったらいいのかい?」

P「もっとダメぇ!!」ブワッ
13 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/31(土) 09:51:59.59 ID:5sQzdRfU0

玲音「待ってくれ、アタシのトップ・オブ・トップ(頭)が破裂しそうだ……」

P「そういえば話してなかったっけ……あまりにも普通にやり取りしてたからすっかり忘れてた……」

玲音「……なるほど! つまりこういうことか!」ティンッ!

P「おおお、苦節二年と十か月……ようやく長きにわたるこの誤解に終止符が……」

玲音「キミは女装癖持ちだったんだな! 成程最近の技術はすごいものだね。今時はそういうプレイも」

P「だからちゃうっつってんでしょうがこのポンコツ・オブ・ポンコツゥーーーーーーっ!!!!!!」

玲音「ぽっ、ポンコツ・オブ・ポンコツ!?」ガガァーン!
14 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/03/31(土) 09:53:01.05 ID:5sQzdRfU0

P「そういう体質なの! 趣味じゃないの! いやほんとほんと別に最近ちょっと楽しいとかそういうことはなくて!」

玲音「ポンコツ……はは、ポンコツ・オブ・ポンコツ、か……ポン・デ・リングみたいだな……」ガクゥッ

P「あ、あの……神泉さん……?」

玲音「オッドアイズ・ナチュラルボーン・アイドルと呼ばれてきた私に、面と向かってポンコツなんて言ってきたのは、キミが初めてだよ……」

P「ご、ごめんなさい、つい勢いで言いすぎて……」

(ガッシ!)

玲音「な、なんだか初めての感覚だ……もっと、もっと言って欲しい!」ニヘラッ

P「子どもが見てるって言ってんでしょうがぁーーーーーーーーーっ!!!!!!!!!」ベシィッ!
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/31(土) 12:35:33.16 ID:VVE+mJcxO
実は客の中に詩花がいたオチないかな?ヒーローとかロボとか好きだし
16 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/03/31(土) 19:50:41.01 ID:5sQzdRfUo
節子、殻がなくなったらかぶとがにやない、かにや
いや、かにですらないわ
ステラステージやりたいんじゃ〜PVのちーちゃん見てたら気持ち悪い声が出てしまった
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 02:23:21.80 ID:05YBUYLUO
>>16
ステラステージはいいぞ。プラチナスターズの10分の1でSなれるし、スキルとはコーチングで取るだけだし。
黒ちゃんはむS詩花に超溺愛のツンデレだし。普通に良作。プラスタなんかより全然楽で楽しい。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/01(日) 04:01:22.88 ID:30guThCkO
貴音は最後にあなた様呼び、美希溜めるに溜めて最後にハニー呼びしてから完全にデレモード全開「ハニー一緒にお昼寝しよ?」の破壊力と来たら…
やよいは癒し枠、真はさすがッス真さんだし雪歩も可愛いしというか皆可愛い
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/02(月) 05:00:40.98 ID:c1WFEKzxO
こうやって昔好きだったけど落ちちゃったのが復活は嬉しい
こうなると同時期にやってた某真美SS復活しないかな…
20 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/02(月) 09:25:09.08 ID:cF8UknzMo
ご希望のスレと同じかは分かりませんが、真美SSもひとつ、再開予定です。
ただ既にここと千早スレがあるので、いきなりじゃなくて少しリハビリしてからになりそうですが……。
21 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 16:18:09.61 ID:cF8UknzM0

玲音「ふふふ、そういう激しいツッコミも悪くないね……」ニコッ

P「どうして私の周りはこんなのばっか集まるんだ!」ゾゾゾッ!

玲音「類は友を呼ぶって言葉を知っているかい?」

P「うわああああ敢えて頭から排除していた言葉をおおおお」ブンブン

玲音「……なんちゃって、半分は冗談でさておきだ」

P「半分は!?」

玲音「つまり、キミはもとより独り暮らしだったってことかい。やれやれ、要らない心配をしていたようだね」

P「あー、そこは紛らわしくてほんと申し訳ない」

玲音「気にしないでくれ。『汝、隣人を愛せよ計画』の最大の障壁が杞憂で良かったよ」
22 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 16:23:47.47 ID:cF8UknzM0

P「神泉さんはしばらくあの部屋で?」

玲音「玲音でいいよ。そうだね、特段理由がない限りあの部屋でのんびり過ごそうかと思ってる」

P「しかし、トップ・オブ・トップが突然活動を休止するなんて、よく黒井社長が許したね」

玲音「いや?」

P「は?」

玲音「それはもうすごい勢いで食い下がられたよ。散々御高説を聞かされたかと思いきや、最後は泣き落としだったからね」

P「そうか……それで先月の黒井社長元気出そうぜパーティーか……」

玲音「そんな楽しそうなことやってたのかい!? どうしてアタシを呼ばなかったんだ!!」

P「元凶がどの面下げて来るつもりですか!?」

玲音「この面さ!」ドギャァ-z_ン!!

P「……」ベシッ

玲音「……二度もぶった! 社長にもぶたれたことないのに!」ニッコォ

P「笑うなぁーーーーっ!!!!」
23 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/02(月) 16:53:09.27 ID:YVdt7E8JO
ちょっとお出かけしてきて帰ってきたらお隣さんラストまで行けるかな?
終わったらリハビリがてら幕間一つ二つやってうっうー
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/04/02(月) 19:08:15.63 ID:34VA0lGZO
さすが玲音さんやで…
ベランダ一歩だったら嬉しいが違くても嬉しい
千早スレ…○○は○げられたやつかな復活だし
25 : ◆on5CJtpVEE [sage]:2018/04/02(月) 20:07:49.20 ID:cF8UknzMo
そいですねー、隠しても仕方ないので賽投げとベランダですわね
ベランダはちょい先になるかもですたい
26 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:15:15.70 ID:cF8UknzM0
キャラの雰囲気が三者三様なので、全部並行すると頭がおかしくなりそうだ
27 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:27:27.97 ID:cF8UknzM0

P「ま、人によっては充電期間も必要だしね」

玲音「そういうこと。ファンのみんなには申し訳ないが、二年も三年も休むつもりはないさ」

玲音「この機会に、清く正しい隣人付き合いというものがしたくてね。不束者だがどうかよろしく頼むよ、隣人さん」

P「はいはい」

玲音「さて、そろそろ本当に閉まるみたいだ。帰ろうか」スクッ

P「サー、イエッサー」スクッ

玲音「……おや? あれは出会えると孫の代まで幸福になれるという秘丹弥虚羅多尊像が買えるゲリラ屋台じゃないか?」

P「来場ガチャを回しまくらなきゃいけないという噂の!? 買ってくる!」

(スタタタタタタタッ)




玲音「……ほら、隠れてないで出ておいでよ」

(ガササッ)

貴音「私の気配に気づくとは、流石ですね、神泉玲音」ヌッ

玲音「茂みから髪がはみ出していたからね。気付かない隣人さんが鈍いのさ」

貴音「なんと……」
28 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:31:11.39 ID:cF8UknzM0

玲音「安心してくれ。アタシは手を出すつもりはないよ」

貴音「そっ、そのようなことを心配していたわけでは!」アセアセ

玲音「ははは、まぁ暇な時に借りることはあるかもしれないがね」

貴音「……」ギンッ!

玲音「そう怖い顔をしないでくれ。あくまで知人として、さ」

貴音「それならば良いのですが……」プシュルルルル

玲音「しかし、彼……今は彼女かな? なかなか面白い人物だ。休養中も退屈しなさそうで助かるよ」

貴音「プロデューサーの良さを理解していただけるのは嬉しいですね」

玲音「黒井社長やジュピターの面々にも好かれるわけだ」

貴音「……あげませんよ?」

玲音「取られたくない玩具なら、しっかり名前でも書いておいた方がいい」

貴音「ふふふ、そうですね……ふふふふふふふふふ……」




P「」ゾクゥッ!

P「い、いま、何か悪寒が……」
29 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:41:57.16 ID:cF8UknzM0

玲音「一緒に帰るかい?」

貴音「そこまで無粋な真似はいたしません。おいとまいたしましょう」

玲音「そうかい。ならまた、近いうちに」

貴音「はい。また、神泉玲音」シュバッ!

玲音「彼女は忍者の末裔か何かかな……隣人さん以上に謎が多い」



P「売り切れてた……」トボトボ

玲音「展示見本を拝めただけでも良かったじゃないか。さ、帰ろう」

P「ヴぁい……」
30 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:42:29.01 ID:cF8UknzM0

玲音「またどこかに遊びにでも行かないか?」

P「暇な時ならいいよー。はい、コレ連絡先」

玲音「これが天ヶ瀬が血眼になって欲しているという……」

P「絶対教えちゃダメだからね!? 絶対だよ!?」

玲音「想い人がいるという話は聞いていたが、まさかキミだったとは……可哀想な人だ」

P「悪いとは思ってるんです……でも後に引けなくなってしまったんです……」

玲音「一歩引いたところからのんびり観察させてもらうよ、せいぜい楽しませてくれ」ニヤァッ

P「ほんま、ホンマたのんまっせ玲音の姉御ぉ!?」

玲音「ほら、早く帰るよ隣人さん」スタスタスタ

P「返事してぇぇえっ!!!」ダダダッ



――――――――――――

―――――――――

――――――

―――
31 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:52:39.41 ID:cF8UknzM0

【翌日!】


(ガチャッ)


P「ふわぁぁぁ……今日も今日とて元気に出勤、と」ダンディーボイス

玲音「おや、おはよう」ガチャッ

P「おはよ、昨日はどうもお疲れ様。お出かけ?」

玲音「ああ、たまには散歩がてらうろついてみようかとね」

玲音「……しかし、本当に同一人物なんだね」

P「おかげさまで。それじゃ、いってきまーす」

玲音「はいはい、行ってらっしゃい」
32 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 20:57:05.90 ID:cF8UknzM0

【そして事務所】


P「……」カタカタカタ

赤羽根「……」カタカタカタ

律子「……」カタカタカタ

小鳥「……」カタカタカタ

律子「ところでプロデューサー殿」カタカタカタ

P「ん?」カタカタカタ

律子「アレ、何なんですか?」カタカタカタ

P「何なんですか、と言われてもなあ」カタカタカタ
33 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:27:29.22 ID:cF8UknzM0

玲音「この冷蔵庫のジュース飲んでいいかい?」ガチャリンコ

伊織「はぁ!? ダメに決まってんでしょ、伊織ちゃんの私物よ!」

玲音「4缶もあるんだ、1缶くらいいいじゃないか」

伊織「ダメダメダメ! いきなり事務所来て雑誌読んで寛いでるってだけでも図々しくて意味わかんないのに!!」ガーッ!

玲音「高木社長が『仲良きことは美しき哉!』とか言いながらオッケーしてくれたんだからいいじゃないか」

伊織「きぃーーっ!! 社長は何でこんなヤツの出入りオッケーしたのよ!!」

玲音「あ、そうだ、天海」

春香「はい?」リハエイゾウカクニンチュウ

玲音「今のとこちょっと巻き戻せるかい?」

春香「戻せますけど」キュルキュル

玲音「あ、そこそこ。足を交差する時に右手がプラプラする癖があるから直した方がいいよ」

春香「……あっ! ホントだ! こっちも……こっちのシーンも!」キュルキュル

伊織「……た、ただの非常識女ってワケでもないようね」

玲音「なら構わないね。1缶貰うよ」プシュッ

伊織「あーーーーーーーーっ!?」
34 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:33:21.57 ID:cF8UknzM0

律子「ストーカーの次はコレですか」カタカタ

P「うーん、これには流石の俺も想定外」カタカタ

小鳥「まぁいいんじゃないですか? 元々色んな人が出入りしてますし、さっきの春香ちゃんみたいにアドバイスもくれますし」カタカタ

赤羽根「朝なんて響が振付のアドバイス貰って崇めてましたからね」カタカタ

P「事務所に入るまで、家からずっと後をつけられてた時は内心ちょっと怖かったけどね」カタカタ


(ガチャッ)

亜美「やっほーおつおっつん……ってなんでレオレオがいんの?」

玲音「おや、亜美じゃないか。ついでだ、これ返しとくよ」ゴソゴソ

亜美「おークリアしたの? なんかまた貸そっか?」

玲音「いや、ちょっと最近積んでしまってね。しばらくはそっちの消化だね」

春香「へ?」

伊織「アンタ達、知り合い?」
35 : ◆on5CJtpVEE [saga]:2018/04/02(月) 21:44:01.04 ID:cF8UknzM0

亜美「ほら、前に収録で一緒になったじゃん?」

伊織「玲音の活動休止直前?」

亜美「そそ。そんとき休憩時間にゲームやってたら、レオレオに話しかけられてさあ」

玲音「双海姉妹とはゲーム仲間なんだよ」

春香「真美もなんだ」

玲音「で、隣人さんをつけてきたついでに、この前借りたロマサガを返そうと思って」

P「俺をつけなくても、もうここの場所知っとるだろがい」カタカタ

玲音「いやあ、前回探偵の真似事してたら、なかなか楽しくて」

P「いいか玲音、尾行をターゲットに気付かれてたらそれはもう探偵じゃない。ポンコツだ」カタカタ

玲音「ポンコツぅ!?」ピシャァン!

伊織「いいわよプロデューサー! もっと言ってやりなさい!」

P「このポンコツ・オブ・ポンコツゥ!」

玲音「いいぞ! もっとだ、もっと言うがいい!!」ニコォッ

伊織「ウソでしょなんでちょっと嬉しそうなのよぉ!!」

春香「え、でも伊織ファンも結構……」

伊織「ううううるさいわね!」
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