少し昔の作品達で聖杯戦争

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95 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/24(木) 00:12:46.49 ID:vEIXO9Km0
〜アサシン・バーサーカー陣営〜


XI(大きく変わった景色を見下ろす)

XI(『新たな血族』の一人であるテラ)

XI(土地の急所を知り、土地を自在に操る彼の能力を使い、地滑りを発生させた)

XI(人工的な自然災害は、奴を瞬く間に呑み込んだ)

XI(これだけの規模の土砂に呑まれたのだ。幾らあのタフネスだとしても戦う事は不可能だろう)

XI(寸前でマスターを逃したようだけど、問題はない)

XI(あのマスターは弱い。逃げ延びた所で邪魔にはなりやしない)

XI(次に出会った時に殺してしまえば良い)

XI「これで1組。思ったより時間を取られる……」

XI「次はーーー」

XI(と、苛立ちながら、次の標的を探そうとした瞬間だった)

XI(紅い閃光が、走った)

XI(目に見えるほどの魔力が空気を揺らがし、風を生んだ)

XI(その現象が何だったのか、直ぐには分からなかった)

XI(だが、数秒後に理解する)



バーサーカー「ーーーークオオオオオオオオおおおオオオオオオ!!!」



XI(土砂の世界から飛び出した、その姿を見る事で)
96 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/24(木) 00:25:42.20 ID:vEIXO9Km0
XI(奴の両手と両足は有らぬ方向に捩くれていた)

XI(鮮血など止めどなく溢れていて、鎧の下の肉体は原型を留めてなどいないのではと思えるほどだ)

XI(なのにーーー奴は、立っていた)

XI(捩くれた手足で、バケツをひっくり返したような血を溢れさせながら、立つ)

XI(タフネス、という言葉で片付けられるそれではない)

XI(例えパパだって、あの魔人だって、こんな傷を負えば立ってはいられない筈だ)

XI(……令呪)

XI(三度きりの切り札を、あのマスターは使用したのだろう)

XI「……でも、それでどうするつもり?」

XI「万全の状態で手も足も出なかったお前が、その傷で勝てるとでも?」

XI「今度は念入りに殺す。脳を潰し、首をねじ切り、心臓を抉り出してーーー」

XI「ーーー殺す……!」

XI(……苛立ちがあった)

XI(『新たな血族』の力を幾度も食らって立ち上がる、この存在に)

XI(こんな矮小な存在を殺すのに手間取る自分自身に)

XI(だからなのか)

XI(私は気付く事ができなかった)



杏子「ーーー貰ったぁ!!」



XI(後ろの茂みから飛び出して来た、赤い槍兵の姿にーーー)
97 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/24(木) 00:27:34.40 ID:vEIXO9Km0
〜数分前・ランサー陣営〜


杏子(……こりゃ思ったよりも、ヤバそうだね)

杏子(地滑りを引き起こす化け物と、それ食らって立ち上がる化け物と……)

杏子(……サーヴァントって、呼ばれるだけの奴等は揃ってるみたいだね)

杏子(幸いな事に、奴等は私の存在に気づいちゃいない)

杏子(片方は立ってはいるものの死にかけだし、片方は見るからにイラついてやがる)

杏子(乱入するには、またとないチャンス)

杏子(さぁて、どちらを狙うか)

杏子(ここはーーー)


1.鎧野郎を狙う

2.女を狙う

↓1
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/25(金) 19:15:42.45 ID:RcD0P/G70
99 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 21:23:09.71 ID:atMJAm510
杏子(どーせ鎧の奴は放っておいても死んじまいそうだ)

杏子(ここは、あの女を狙う)

杏子(隙はある。あいつが奴に襲い掛かると同時にーーー)

杏子(行くーーー)

杏子(茂みから躍り出て、奴を狙う)

杏子(反応は明らかに遅かった)

杏子(私の事を察知しきれていない)

杏子(いつも通りに槍を振るう)

杏子(ゆっくりに引き伸ばされた知覚の中で、刃が女へと近づいていく)

杏子「ーーー貰ったぁ!!」

杏子(そして、刃が、女に触れたーーー)

100 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 21:34:21.40 ID:atMJAm510
杏子「なっーーーー」

杏子(思わず、声が漏れた)

杏子(勝利を確信したからではない。驚愕に声が漏れた)

杏子(刃は、確かに当たっている)

杏子(だが、槍から伝わる感覚が違った)

杏子(まるで分厚い鉄板を叩いたかのような、固い固い感覚)


杏子「てめぇ、それは……!?」


杏子(それはーーー金属だった)

杏子(槍の触れている皮膚が、光沢を持った金属に『変化』していたーーー)



101 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 21:36:38.80 ID:atMJAm510
XI(……危なかった)

XI(槍兵の不意打ちに、私は回避行動も防御行動もとれなかった)

XI(ただ一つ。初めての試みをした)

XI(パパの力の、金属を操る力の、模造)

XI(模造は何とか成功し、槍の刺さる部位を硬質化させる事に成功した)

XI(刃と金属化した皮膚とが接触し、火花を散らす)

XI(これで防御に成功した筈……だがーーー)


XI「がふっ……!」


XI(刃は、肉体に食い込んでいた)

XI(本来のもののと比べれば浅く、でも常人ならば命にも届き得る程には深く)

XI(刃が、食い込む)
102 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 21:38:22.54 ID:atMJAm510

XI(……模造が、不完全だったのだ)

XI(パパの能力は特別だ。いくら私でも完全に真似する事などできない)

XI(……この程度の傷で死にはしない。傷も少しの時間があれば回復するだろう)

XI(だが、今この瞬間においてはーーー)

XI(ーーー余りに痛手だ)



杏子「訳わかんねー真似しやがって! ならさぁ!」



XI(こちらのダメージを見て取って、槍兵が踏み込んでくる)

XI(防衛に回るしかなかった)

XI(ここは守りに徹して、回復を待つーーーー)




XI(ーーーーそう思考した瞬間、だった)







バーサーカー「ーーーーーア、アアアアアアアアァァァァアアアアアアアア!!!」





XI(凄まじい魔力が、狂った戦士から放出される)

XI(噴き出すは、漆黒)

XI(それは、私も、眼前の槍兵も巻き込んで、世界すら飲み込んだ)



『ーーーーーー現れし蝕の記憶ーーーーーー』




XI(最後に、そう狂戦士の声が聞こえた)
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/29(火) 21:53:37.18 ID:TmhEcnbeO
>>94
無理だろ>>1は理解してない可能性あるしな
質問してもガン無視だし
104 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 21:58:28.16 ID:atMJAm510
〜アサシン・マスター視点〜


渚「な、なんだ、あれ」

渚(思わず口から驚きが溢れていた)

渚(それもそうだろう。目の前にいきなり訳の分からない光景が出現したのだから)

渚(黒い渦、だった)

渚(前方の……アサシンの反応があった方向に)

渚(遠くの自分にも感じられる、身体が震えるような膨大な魔力を伴って)

渚(それは、現れた)

渚(……もちろん、分かる。あれは、危険だ)

渚(近付いてはいけない事象。自分では手に余る事象)

渚(本来ならば、このまま踵を返すのが正解なのだろう)

渚(だけど、アサシンがあの中にいる)

渚(訳の分からない事態の最中での事とはいえ、パートナーとなったのだ)

渚(放って置くなんてできない)

渚(考えろ。考えろ。考えろ)

渚(目的は、アサシンとの合流)

渚(今の僕に何ができるのか。何をすべきなのか)

渚(潜入するか、近くで様子を見るか……。でも、どちらにせよ一人で出来る事なんて限られてる)

渚(……一人で無理なら、誰かに協力を頼む?)

渚(でも、こんなバトルロワイヤル方式の戦いで協力なんて仰げるのか?)

渚(しかもアサシンと離れている今、問答無用で襲われたら、その時点で終わりだ)

渚(なら一人で? でも、それは……)

渚(くそっ、今の僕にできる事、それはーーー)


1.協力者をさがす

2.渦の近くで様子を見る

3.渦の中に潜入する

4.その他(自由記載・内容によっては再安価)

↓1
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/29(火) 22:00:32.24 ID:3AVcVVuw0
106 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 22:16:33.81 ID:atMJAm510
渚(……立ち止まって、思考する)

渚(自分にできる事、できない事)

渚(誰かを頼る事、誰かに頼られる事)

渚(……目の前の事象は、確かに常識外れのものだ)

渚(僕一人で対処なんて、出来やしないのかもしれない)

渚(僕一人が向かったところで、意味なんて無いのかもしれない)

渚(……でもーーー)



渚(ーーー何もできない訳じゃない)



渚(僕には、あの一年がある)

渚(あの先生を殺すための、あの先生に教え導かれた、一年)

渚(誰かを頼る事は決して悪い事じゃない)

渚(でも、やるべき事を、出来る事をやらずに、ただ頼るのはダメだ)

渚(自分に出来る事をやり、その上で考え、判断し、道を選択する)

渚(……僕にも、情報を集めるくらいは出来る)

渚(隠密の技術は、押しでがましいくらきに教え込まれたんだ)

渚(まずは潜入し、情報を集める)

渚(その上で先に進むか、助けを求めるかを判断しても、遅くない筈だ)

渚(……渦の寸前まで辿り着く)

渚(深く深く深呼吸をする)

渚(一回……二回……三回……)

渚「……行こう」

渚(意を決して、僕は渦の中に足を踏み入れた)

渚(その先にあったのはーーーー)
107 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 22:34:25.80 ID:atMJAm510
〜アーチャー陣営〜

まどか「これは……」

まどか(戦いを見ている中で、それは起こった)

まどか(戦闘を行なっていた2人のサーヴァントと、サーヴァントが引き起こした土砂崩れ)

まどか(不意打ちに……杏子ちゃんが現れ、直後それが発生した)

まどか(黒い、渦)

まどか(禍々しい程の魔力の奔流)

まどか(それが、漆黒の騎士を中心にして、発生した)

なのは「……宝具、だね」

まどか(緊張の表情で、アーチャーが言う)

まどか(……宝具。サーヴァントを象徴する、切り札の如き存在)

まどか(騎士のそれが、この黒渦なのか)

まどか(こんな禍々しい渦が、彼の象徴とでも言うのか)

まどか(……それは、とても悲しい事のように、私には思えた)

なのは「……どうする、まどかちゃん」

なのは「情報収集が目的なら、それなりに成果はあったと思うけど」

まどか(アーチャーの発言に間違いはない)

まどか(姿を変える少女のサーヴァント、大剣を携えた騎士のサーヴァント、そして杏子ちゃん)

まどか(半分ものサーヴァントを知る事ができたのだ。情報としては十分だろう)

まどか(でもーーーー)

まどか「ーーーーあの宝具の情報が得られてません」

まどか(一番大事な情報が、得られていない)
108 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/29(火) 22:50:50.72 ID:atMJAm510
なのは「……求め過ぎも良くないと思うよ」

なのは「これだけの情報が得られたなら、もう充分だよ」

まどか「確かに沢山の情報は得られました」

まどか「でも、一番大事な情報はあれですよね」

なのは「……危険だよ」

なのは「近付かない方が良いと思う」

まどか(迷いの無い断言)

まどか(アーチャーがそうまで言うのだ。本当に危険なのだろう)

まどか(でも、大きなチャンスである事も確かなのだ)

まどか(無理をしてでも宝具の情報収集をするか、否か)

まどか(ここはーーー)


1.宝具の情報収集をする

2,宝具の情報収集はしない

↓1

109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/29(火) 22:53:52.56 ID:3AVcVVuw0
2
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/29(火) 22:57:36.61 ID:BhPLTywJ0
2+それよりさっき続を、今度は抵抗出来ないように令呪を使用
まどか「令呪を持って命じる、アーチャー私が貴女を犯す時は、一切抵抗する事を禁じる」
111 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/31(木) 18:51:06.18 ID:cpVERda/0
まどか「……分かりました。撤退しましょう」

まどか(確かにあの雰囲気は危険な感じがする)

まどか(まるで魔女の結界……ううん、それを更に色濃くしたような)

まどか(近付くのは……やめとこう)

なのは「了解。……ありがとうね、忠告を受け入れてくれて」

まどか「いえ、ただそうして方が良いと思っただけです」

まどか(黒い渦に背を向けて、森を進んでいく)

まどか(中では、どんな事が繰り広げられているのか……あまり想像はしたくなかったーーー)

112 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/05/31(木) 19:29:38.27 ID:cpVERda/0
〜ライダー陣営〜


トニー「……何だ、あれは」

トニー(視界の端で、それは唐突に発生した)

トニー(膨大なエネルギー反応が一度発生し、その直後に、更に強力なエネルギー反応があった)

トニー(その後にあったのは、黒色の渦だ)

トニー(……何となく、NYでのチタウリ襲撃を思い出させる)

トニー(あの時の……宇宙へと続く深淵の穴のような、薄気味の悪い感覚)

トニー(……あまり良い記憶ではないが、見過ごすという訳にはいかなかった)

トニー(あれは、おそらく宝具と呼ばれるものだろう)

トニー(中からは膨大な数の動体反応……と同時に動かなくなっていく反応も多数あった)

トニー(反応は人のそれではない。あの渦と同じようなエネルギー体だ)

トニー(それが蠢き、また動きを止めている)

トニー(……まるでエネルギー体同士が潰しあっているかのようだ)

トニー(だが、宝具が生み出したエネルギー体同士が、何故潰し合うのか)

トニー(……外からでは見当がつかなかった)

トニー「……中に入るには、余りに情報が少ないか」

トニー(そもそも宝具とは、サーヴァントの切り札のようなものだ)

トニー(準備も覚悟もなしに突入して、無事に済むものではない)

トニー(ここは静観。何か動きがあれば、また考えよう)

トニー(……ひとまずは、当初の目的を果たそうか)

トニー(戦場の周囲にいるサーヴァントを1組発見した)

トニー(奴等の姿はーーー)




コンマ偶数:ピンク髪の少女と白服の女性(アーチャー陣営)

コンマ奇数:茶髪の少女と銀髪の子ども(キャスター陣営)

コンマ判定
↓1
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/31(木) 19:31:41.11 ID:qofFBwqj0
やあっ
114 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/06/05(火) 19:01:25.49 ID:dnlby2eX0
トニー(子ども二人か)

トニー(……スティーブが知れば、目くじらを立てるだろうな)

トニー(だが、引けない)

トニー(僕に残されているのは、戦い、勝つ事だけだ)

トニー(ーーー行くぞ)






〜キャスター陣営〜


ゼオン「……魔力の渦か」

ゼオン「これが宝具、というやつなのだろうな」

縁寿(目の前では信じられないような光景が広がっていた)

縁寿(空まで届く漆黒の渦巻き)

縁寿(見ているだけで気圧されるような光景が、そこにある)

ゼオン「下らない戦いかと思えば、何だ少しは楽しめそうじゃないか」

縁寿(……圧倒される私を尻目に、サーヴァントのこいつは楽しげだった)

縁寿(黒騎士と少女の規格外の戦いを見てる時もそう)

縁寿(その余裕が崩れる事はなかった)

縁寿(あの目では追えない戦いを見ている時も、少女が姿を変えた時も、突然に土砂崩れが起きた時も、)

縁寿(幾度と立ち上がる騎士を見た時も、凄まじい速度で乱入してきた槍兵を見ている時も、だ)

縁寿「……何だか楽しそうね」

ゼオン「そうか? まぁ、退屈よりは良いだろう」

ゼオン「どうする。まだ静観を決め込むのか?」

縁寿(好戦的な瞳で、キャスターが告げる)

縁寿(これだけ自信があるのなら、向かわせてみるのも良いのかも知れない)

縁寿(ーーーそう思い、口を開いたその時に、それは来た)

縁寿(空から一直線に飛来する影)

縁寿(それは一切の減速をする事なく、膝と手を付き、私達の前に着地した)

縁寿(赤と金の入り混じった金属の装甲)

縁寿(胸部と関節には淡い光が灯っている)

縁寿(アニメや漫画で見るサイボーグのようなものが、目の前に降り立っていた)

115 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/06/05(火) 19:36:58.62 ID:dnlby2eX0


トニー「こんにちは、お嬢さん達」

トニー「突然で驚かせてしまったかな。すまない。僕はサプライズが好きなものでね」

縁寿(サイボーグは存外落ち着いた様子で語り掛けてきた)

縁寿(軽い語り口……こいつもサーヴァントなのだろうか)

縁寿「……キャスター」

ゼオン「ああ、どうやらこのブリキの玩具もサーヴァントらしい」

トニー「ビンゴ! だが、君は見る目がないな。このスーツを見てブリキ玩具とは」

トニー「これは僕の叡智と技術と莫大な資金の集大成。銀河系を見渡したってこれ以上のスーツは無いと自負できるね」

ゼオン「玩具は玩具だろう? これから俺が遊んでやるのだからな」

トニー「スーツと遊ぶのは勝手だが、怪我してもクレームは無しだぞ。僕の会社も一切の責任を負わないからな」

ゼオン「気にする必要はない。死人に責任は取れないからな」

トニー「ははは、面白い子どもだ」

ゼオン「そうでもないさ。俺の前にのうのうと現れたお前の方が面白いぞ」

縁寿(……ゼオンとサイボーグとの舌戦が繰り広げられる)

縁寿(互いにやる気は充分と言ったところだろう)

縁寿(ゼオンも臨戦態勢……今更退くはないだろう)

縁寿(私も白銀の魔本に手を乗せ、敵を見やる)

縁寿「……やるわよ」

ゼオン「勿論だ」

トニー「……話が早いな。その方が僕としても助かるよ」

縁寿(言葉と共に、サイボーグの両手が巨大な砲身に変化した)

縁寿(仄暗い深淵が銃口から私を睨め付ける)

縁寿(恐怖は、ない)

縁寿(私の側にいる魔術師が、余りに頼もしく感じるからだ)

縁寿(小さく息を吐き、魔本に意識を集中させる)


縁寿「ーーーザケル!」


縁寿(言葉と共に雷光が煌きーーーそれが、戦いの始まりとなった)


116 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/06/05(火) 19:40:04.98 ID:dnlby2eX0
次に描写する戦闘を選択してください。

1.バーサーカーvsアサシンvsランサー

2.ライダーvsキャスター


↓1
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/05(火) 19:41:01.03 ID:uTOYnG2b0
118 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/06/05(火) 21:44:54.45 ID:dnlby2eX0
〜ライダー・キャスター陣営〜

トニー(眼前の敵は、その見た目に反して凄まじい強さを誇っていた)

トニー(アーマーですら捉えきれない、視界から消えたかと思わせる程の速度)

トニー(アーマーを介してですら重く身体に響く程の超人的なパワー)

トニー(そして、掌から放つ電撃ーーー)

トニー(……正直に言おう)

トニー(この子どもは、怪物だ)

トニー(この10年間様々なヴィランと戦ってきたが、それと比較しても上位にあたる)

トニー(ともすれば、友達の緑の怪物君に登場を願いたい程だ)

ゼオン「どうした、どうしたぁ! デカイ口叩いた割には手も足も出ないか!!」

トニー(背後に回り込まれ、同時に雷撃が迸る)

トニー(何とか反応して、前腕部のアーマーを盾型に)

トニー(雷をやり過ごす)

トニー(ついで、衝撃)

トニー(シールドごと身体が浮き、後方へと吹き飛ばされる)

トニー(蹴りの一撃で、コレだ)

トニー(あの小さな体躯にどれだけの筋力が秘められているのか、疑問に思う)

トニー(……しかも相手は当然の如く、吹き飛ばされた私に追随する)

トニー(宙にある僕の眼前に現れ、その右手を差し出す)

トニー(それは予備動作。奴が雷を出す前兆)



ゼオン「ーーー消えろ」

縁寿「ーーーテオザケル!」




トニー(視界が、閃光に染まるーーー)

119 : ◆7hc0tN0J7CIo [saga]:2018/06/05(火) 22:18:52.27 ID:dnlby2eX0

縁寿(……ゼオンの掌から放たれた電撃が、サイボーグの姿を呑み込んだ)

縁寿(雷撃が放たれた瞬間、世界から音が消え、地面が揺れる程だった)

縁寿(凄まじい雷撃。常人であれば即死のソレだ)

縁寿(立ち込める砂埃が徐々に消えていく)

縁寿(その中に、人影があった)

縁寿(奴は、立っている)

縁寿(あれ程の電撃を食らって、尚もーーー)

ゼオン「……貴様」

トニー「どうだ? 中々頑丈な玩具だろう?」

縁寿(その語り口は、戦闘が始まる前と変わらない)

縁寿(飄々と冗談めかしたように、言う)

縁寿(対するゼオンには、少なからず驚愕が見て取れた)

縁寿(……当然だろう。あれ程の電撃を食らって立つものがいるとは考え難い)

縁寿(その腕は形状が変化し、巨大な盾のようになっている)

縁寿(恐らくは、その盾でガードしたのだろう)

縁寿(とは言っても、あれだけの雷撃だ。それでも立てるとは思えないが……)

トニー「奇遇なもので、僕は前にも雷撃を操る奴と戦った事があってね」

トニー「雷神とも呼ばれていてね。とにかく凄い雷を放つは、凄いハンマーを振るうわで、中々に手のつけられない奴だったよ」

トニー「パワー自慢の奴とも戦った事があるぞ。怒ると緑の巨人になる奴でね」

トニー「その時は流石に専用のスーツを着たが、それもボロボロにされてしまってね。寿命が縮む想いだったよ」

ゼオン「……何が言いたい」

トニー「言ったろう? このスーツは僕の集大成だ」

トニー「ソーとの戦いも、ハルクとの戦いも、ウルトロンとの戦いも、チタウリとの戦いも……キャプテンとの戦いも、」

トニー「全ての経験を詰め込んだスーツだ」

トニー「僕がアイアンマンとなってからの10年間が、このスーツに篭っている」

トニー「ーーー余り見くびるなよ、キャスター」

縁寿(言葉と共に、サイボーグが動いた)

ゼオン「ちっ…!」

縁寿(迎撃のために手を掲げるゼオンーーーその瞬間、それは飛来した)
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