千歌「内浦がゾンビだらけに・・・」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:17:11.63 ID:uqMXX/dK0
関連
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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:17:47.45 ID:uqMXX/dK0
ザバーン・・・ザバーン・・・

千歌「・・・・・・」

ポチャ・・・ポチャポチャ!

善子「来た!」

善子「ふんぬぅぅ!」

千歌「がんばれ!」

善子「そっおっれ!」

バシャン!

千歌「長靴だ!」

善子「なんでよ!」

花丸「うっ」コテッ

ルビィ「あぁぁ花丸ちゃん!」

花丸「オラはもう・・・ダメ・・・」

ルビィ「目がぁ!目が踊ってるよぉ!」

ワー!ギャー!
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:18:19.92 ID:uqMXX/dK0
千歌「・・・・・・」

善子「気にしてるわね」

千歌「当然だよ・・・二人の事思うと・・・」

善子「まぁ・・・でも、そろそろ慣れてきたんじゃない?」

千歌「慣れないよ!こんなの・・・」

千歌「もう、胃が痛くて・・・」

善子「ごめん、不用心だった・・・」

千歌「・・・・・・」

善子「・・・そろそろ、時間じゃない?」

千歌「うん、出発しよう」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:21:43.31 ID:uqMXX/dK0
ブォン ブォォォン!

善子「・・・慣れてきた?」

千歌「最初よりはね」

千歌「昔から曜ちゃんにも果南ちゃんにも、それとなく教えてもらってはいたけど」

千歌「ごめんね花丸ちゃん!酔わないように運転するから!」

ルビィ「運転しなくても酔ってますぅ!」

花丸「ずらぁぁ♪ルビィちゃんが8人いるぅ♪」

善子「あんた!死んじゃわないわよね!?」

千歌「えっ!?花丸ちゃんが死んじゃった!?」

グォォン!!

善子「うわあ!ちょっと!ちゃんと運転しなさいよ!」

ルビィ「うゅ・・・なんか・・・」

善子「ルビィ!!」

ワー!ギャー!
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:23:38.28 ID:uqMXX/dK0
内浦埠頭

ブォンブォン!

千歌「時間通り!」

千歌「いる!?」

善子「いや・・・!」

千歌「嘘・・・」

花丸「あれ!」

タッタッタッタッ

千歌「!」

タッタッタッタッ

千歌「曜ちゃん!果南ちゃん!」

ダダダダッ!!

曜「ちょっと今日はまずいかも!」

果南「千歌!!出航の準備を!!早く!!」

千歌「う、うん!」

ブォォォ!

ガバッ!船へ!

花丸「荷物を!」

曜「ありがとう!」

曜「行くよ!全速前進!ヨーソロー!」

果南「発煙筒ある!?」

ルビィ「は、はい!」

ブシュウウウ!

果南「そーっれ!」

バコッ!

ゾンビ「ゥゥゥ?」

果南「はっ・・・はっ・・・」

ブオオオオ!
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:25:21.17 ID:uqMXX/dK0
千歌「おかえり!大丈夫?けがはない?」

果南「うん、余裕だったよ」

千歌「ホントに?曜ちゃんも、どっか痛くしてない?」

曜「うん!今日は絶好調だったよ!」

果南「最後はちょっと危なかったけどね〜」

千歌「危なかったの!?何があったの大丈夫だった?」

果南「心配しすぎだって、こうして無事に帰ってこれたんだし」

千歌「よかったぁ・・・もう心配で心配で・・・」

千歌「でも、二人を心配することしかできなくって・・・辛くて、でも」

曜「ありがとう千歌ちゃん。そんなに心配してくれて」

果南「全く、その辺は全部任せてって言ったでしょ?」

果南「ほら、みかんみかん」ムキムキ

千歌「あむっ・・・」

千歌「・・・おいしい・・・♪」

果南「そうそう。私は千歌の笑顔に癒されるんだからさ♪」

曜「はい花丸ちゃん!のっぽパン!」

花丸「わぁぁぁ♪」

曜「あとは〜飴と〜チョコと〜」

ルビよし「わぁい!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:25:52.86 ID:uqMXX/dK0
曜「んー・・・」

千歌「何見てるの?」

曜「いや・・・」

千歌「貸して」

曜「はい」

千歌「んー・・・」双眼鏡

そこに映っていたのは・・・

そう、生ける屍

あの日から、人はみんなこうなった

そう、あの日から・・・
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:26:28.04 ID:uqMXX/dK0
jf3おいんfくぉ0fj30いおj

果南「ぁぁぁ・・・」

ぷかぷか

かなんちゃーん!

果南「あっ、千歌!」

千歌「やっぱり海にいたー!」

・・・

果南「へっぐし!」

千歌「風邪?」

果南「ぅ〜んん・・・花粉」

千歌「よーちゃんも目かゆいって言ってた!」

果南「大変そう」

千歌「自分もでしょ」

ははは
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:28:17.02 ID:uqMXX/dK0
千歌「ニュース見た?ニュース!」

果南「なんの?」

千歌「感染者急増!治療薬を持つべし!」

果南「あぁ、、何か東京で流行ってるっていう?」

果南「こーんな田舎じゃどうせ関係ないでしょ?」

千歌「それがね!感染力が相当高いみたいなんだよ」

千歌「果南ちゃんみたいなのんきな人は気づかぬ間に感染しちゃうかもよ?」

果南「あ、今バカにしたでしょー!」

男性「・・・・・・」トボ、トボ、

千歌「あっ!こんにちはー!」

果南「こんにちはー」

男性「・・・・・・」トボ、トボ、

ちかなん「・・・・・・」

果南「千歌、、?感染力が高いって言ったね?」

千歌「え、、でも、おじさん・・・」

果南「ねぇ、そもそも感染したらどうなっちゃうの?」

千歌「えっと、凶暴になって人を襲う」

千歌「えー、どーこーが赤く光る。人の肉を食べる」

果南「・・おじさん、目が真っ赤だよ」

千歌「ぇ・・・・・・」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:29:10.57 ID:uqMXX/dK0
千歌「おじさん?こんにちは!」

男性「・・・・・・」トボ、トボ、

千歌「ねぇおじさん!」

果南「千歌、ちょっと、、」

男性「クアァ!」

千歌「きゃ!」

果南「千歌!」

果南「おじさん!冗談じゃすまないよ!」

男性「グウウ!」

果南に掴みかかる!!

果南「わっ!う!」

果南「ぅわああ!!」ブンッ!

海に向かってぶん投げる!

男性「ゴゥワ!」

ガギッ! ドッポーン!!

果南「はっ、はっ、はっ」

千歌「果南ちゃん!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:30:09.90 ID:uqMXX/dK0
男性「ブワアアアア!!」バシャバシャ!

果南「・・・・・・」

果南「おじさん・・・元漁師で泳ぎは達人だって聞いてるよ」

千歌「おじさん、、溺れちゃうよ!」

果南「助けよう」

女性「グワア!」

千歌「きゃぁ!」

果南「千歌!!」

「グアアア」「アアアア」

果南「いっぱいいる・・・」

千歌「みんな・・・目が真っ赤だよ」

「アアア!!!」

果南「千歌!おいで!」ガバッ!

千歌を抱えて海へ飛び込む!

ドッポーン!

千歌「ぷはっ!はぁ、はぁ」

「ゥゥゥ」「アアア」

千歌「みんな、、みんなどうしたの!?変だよ!」

果南「普通じゃない・・・」

果南「・・・あの目じゃ、、海は底なしの穴に見えるのかもね・・・」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:32:48.87 ID:uqMXX/dK0
・・・

曜「あっ!おーーい千歌―ー!!果南ちゃーん!!」

果南「曜!善子!」

善子「ヨハ果南「大丈夫!?噛まれてない!?」

曜「噛まれる?ま、まさか狂犬が逃げ出したとか!?」

善子「なんで二人してずぶ濡れなのよ」

千歌「あのね!最近ニュースになってる感染症の話わかる!?」

善子「あぁ、あの魔都東京の闇ね」

曜「?」

千歌「東京だけじゃないんだよ!かくかくしかじか」

善子「うそ、、嘘でしょ?」

善子「ガチなの?」

果南「沼津のほうはここなんかより都会だから、二人が心配だったけど」

曜「朝から善子ちゃんと散歩してたからわかんないな〜」

善子「付き合わされるこっちの身になりなさいよ・・・」

果南「沼津からここまで歩いたの・・・?」

善子「ママに連絡してみる・・・あれ、圏外。これだから田舎は」

千歌「チカのケータイもだ。さっきまで使えたのに」

善子「ちょっと、、私心配だから帰るね?」

曜「えーー帰っちゃうの〜!?」

果南「気を付け・・・」

「ゥゥゥ」「カアアア」

果南「ねぇ、、帰るのはあとのほうがいいんじゃない?」

果南「今は・・・避難しようよ・・・」

善子「・・・・・・」

善子「ニュース・・・見てたの・・・」

善子「洒落じゃないっぽいじゃない・・・」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:33:18.49 ID:uqMXX/dK0
・・・

マンション

ルビィ「はっはっはっはっ!」

花丸「る、ルビィちゃん・・・!」

ルビィ「花丸ちゃん!」

花丸「まる・・・もう・・・!」

ルビィ「がんばって!もうちょっとだよ!」

花丸「う、うん・・・!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:35:22.68 ID:uqMXX/dK0
最上階通路

ルビィ「ここまでくれば・・・」

花丸「はぁっ・・・はぁっ・・・」

ゾンビ「アァァ・・・」

花丸「ダメだよ・・・まだ追ってくる」

ルビィ「逃げなきゃ!」ダッ

花丸「ルビ・・・ちゃん・・・!」ドサッ

ルビィ「花丸ちゃん!?」

花丸「やっぱり・・・マルには・・・」

ルビィ「一緒に行こ!」

花丸「・・・ダメだよ・・・」

ルビィ「えっ・・・」

花丸「ルビィちゃんは、走らなきゃ・・・」

花丸「ルビィちゃんはもっと自分の気持ち大切にしなきゃ・・・」

花丸「自分に嘘ついて、無理に人に合わせても辛いだけだよ・・・!」

ルビィ「合わせてるわけじゃ・・・」

花丸「ルビィちゃんは、お姉ちゃんを見つけたいんでしょ・・・?」

花丸「だったら、前に進まなきゃ・・・!」

ルビィ「ぁっ・・・」

花丸「さぁ、行って!」

ルビィ「ぁ・・・で、でも・・・」

花丸「さぁ」

ルビィ「っ・・・ぅん!」

ルビィ「待っててね花丸ちゃん。絶対に助けを呼んで戻ってくるから!」

タッタッタッタッ
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:37:21.18 ID:uqMXX/dK0
マルと一緒に図書室で過ごしてくれたその子は、とても優しくて、とても思いやりがあって、

でも、気にしすぎな子

素晴らしい夢も、キラキラした憧れも、全部胸に閉じ込めてしまう子

その胸の扉を思い切り開いてあげたいと、ずっと思っていた

中に詰まっている、いっぱいの光を・・・!

世界の隅々まで照らせるような、その輝きを・・・!

大空に、放ってあげたかった

それが、マルの夢だった
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:38:10.72 ID:uqMXX/dK0
花丸「これでいいんだよ」

花丸「マルには立てない舞台」

花丸「手の届かない・・・生」

花丸「この辺で・・・退場ずら」

ストッ

花丸「さぁおいでゾンビさんたち。貴方達の大好きなお肉はここにあるよ」

花丸「マルの事は食べていいから・・・ルビィちゃんは・・・あの子だけは・・・」

ゾンビ「アァァ・・・」

花丸(怖い・・・)

花丸(怖い・・・怖い怖い怖い・・・!)

花丸(食べられちゃうと・・・痛いのかな・・・)

花丸(死んじゃうとどうなるんだろう・・・)

花丸(でも、これもルビィちゃんのため・・・)

花丸(ルビィちゃんのためなら・・・マルは・・・!)

ゾンビ「アァァ・・・!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:38:46.75 ID:uqMXX/dK0
これでマルの話はおしまい

もう、夢は叶ったから

マルは一人の世界に戻るの

大丈夫、一人でも・・・

バイバイ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:39:14.83 ID:uqMXX/dK0
ゾンビ「アァァ・・・」

トボットボッ

ゾンビ「ァァ・・・」

・・・

・・



花丸「・・・・・・」

花丸「あれっ・・・?」

花丸「マル・・・」

そうか、この世界では、自分のコンプレックスも武器にしちゃえばいいんだ

こんなマルだって、ルビィちゃんの力になれるんだ
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:39:53.12 ID:uqMXX/dK0
ルビィ「ルビィね!」

花丸「っ!」

花丸「ルビィちゃん・・・!?」

ルビィ「ルビィ、花丸ちゃんの事ずっとみてた!」

ルビィ「心の底からの親友だって・・・そう思ってる!」

ルビィ「一緒に逃げようよ!」

ルビィ「ルビィだけじゃダメ!花丸ちゃんも一緒じゃなきゃ!」

花丸「ルビィ・・・ちゃん・・・」

ルビィ「だから、連れてきた!」

ルビィ「一緒に逃げよう!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:41:35.45 ID:uqMXX/dK0
ザザッ!

ゾンビ「アァ!?」

曜「喰らえ!」消火器!

プシャアアアアアア!!

ゾンビ「ウワアァァウウウ!!?」

善子「マル!」

花丸「きゃ!善子ちゃん!?」

千歌「こっちだよ!」

善子「さぁ、歩いて!早く!」

ゾンビ「ウゥゥ・・・」

果南「そーーらっ!!」

ブンッ!!

ゾンビ「ウゥ!?アアアァァァ!!」ヒューン

ドサッ!!

果南「よっし・・・!」

果南「さぁ行くよ!走って!」

曜「さぁ私の定期船まで、ヨーソロー!」

jふぉあwんf@あお;w
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:42:35.59 ID:uqMXX/dK0
曜ちゃんに善子ちゃん、ルビィちゃんと花丸ちゃんと出会い、私たちは海を目指した

ゾンビは水に弱い、果南ちゃんが教えてくれた

あの赤く発光した目では、水は底なしの穴に見えるらしい

曜ちゃんの定期船を使い、船上生活を始めた

定期的な物資の補給は果南ちゃんと曜ちゃんの担当

船上から地上を見張り、生存者がいないか常に見張っている

志満姉と美渡姉、ルビィちゃんのお姉ちゃんのダイヤさん、果南ちゃんの親友の鞠莉ちゃん

まだまだ、助けなきゃいけない人はたくさんいる

でも、不用心に危険な地上に戻るわけにはいかない

そう・・・私たちは

船上生活を強いられている
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:47:36.29 ID:uqMXX/dK0
曜「んー・・・」

千歌「何見てるの?」

曜「ゾンビたちの動きがね・・・なんか・・・」

曜「ひと・・・人だよ!」

曜「人を追ってる!」

果南「どれ!?」

埠頭付近

梨子「はっ・・・!はっ・・・!」

ゾンビ「アアアァァ!」



果南「助けに行くよ!曜、船を出して!」

曜「了解であります!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:48:35.71 ID:uqMXX/dK0
埠頭

ブオオオン!

果南「いい?今回はあの子を助けるだけ!余計なことは考えないよ!」

果南「人が一人増えるんだ。外を歩くにはもっと危なくなる」

ルビィ「物資です!」

曜「ありがとう!」

果南「行くよ!」

ガバッ!!

千歌「気を付けてね!」

曜「もっちろんだよー!」

ガバッ!
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:49:17.91 ID:uqMXX/dK0
内浦埠頭付近

梨子「はぁ・・・!はぁ・・・!」

梨子「もう・・・無理だよ・・・!」

fん2pw;いvんうぇv

梨子「んんっ・・・良く寝た・・・」

梨子「ふぁぁぁ・・・」

梨子「おかあさん?」

ゾンビ「グワアアア!!!」

梨子「きゃああああ!!!」

梨子「何!?なになんなの!?」

ゾンビ「グゥゥ!!」

梨子「お母さん!?やめてよ!どうしたの!?」

梨子「きゃっ!」

枕ボフッ!

ゾンビ「ウウウ!?」

梨子「逃げなきゃ・・・!」

階段

ドンドンドン!足音

梨子「はぁ・・・はぁ・・・」

ゾンビ「グラアァ・・・」

ヅルッ!

ドンガラ!ゴロゴロゴロ!

ゾンビ「グウッ!?」

梨子「きゃ・・・きゃ・・・」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:53:56.54 ID:uqMXX/dK0
台所

梨子「はぁ・・・!はぁ・・・!」

ゾンビ「アアアァァ・・・」トボ・・・トボ・・・

梨子「やめてよ・・・お願い・・・」

梨子「お母さん・・・目を覚まして・・・」

ゾンビ「ウゥゥ」

テレビ「各地でゾンビウイルスによる被害が出ています!」

テレビ「感染者には決して近づかないように!感染したら・・・家族を襲うことになります・・・!」

梨子「やだ・・・やめて死にたくない・・・」

ゾンビ「グアア!!」

その瞬間、体が勝手に動いていた

死にたくなかった。その一心だった

ジャク!!

ゾンビ「ウゥゥ!」ドサッ!

ゾンビ「」

梨子「っ・・・・・・はっ・・・はっ・・・」

梨子「おかあ・・・さん・・・?」

ゾンビ「アアアアアアア!!!」

梨子「いやああぁぁ!!!」

ゾンビ「アアア!!!グアア!!」もがきもがき

梨子「いや・・・いや!いやあ!!」

ダダダダッ!

jfめいお;あwvん3wq@おい
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:54:58.89 ID:uqMXX/dK0
梨子「もう・・・走れ・・・ない・・・!」ヨタッ

ゾンビ「アアアアア!」

ゾンビ「ウアアアア!」

梨子「無理・・・無理だよぉ・・・」

「おーーーい!!」

梨子「!?」

曜「くらえ!」爆竹!

パン!パンパン!

ゾンビ「アウッ!アウアウっ!」

果南「大丈夫!?ねぇ!」

梨子「はっ・・・!」

果南「大丈夫?助けに来たよ!」

梨子「果南さん・・・?」

果南「さぁ、早く逃げよう!」

果南「曜!早く逃げるよ!走って!」

曜「う、うん!」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:55:41.73 ID:uqMXX/dK0
埠頭

ゾンビ「アアアァァァ!!!」

ゾンビ「ワアアアアアア!!!!」

果南「早く!!早く走って!!」

梨子「はぁっ!はぁっ!」

千歌「曜ちゃーーーん!!!果南ちゃーーーん!!!」

果南「もう間に合わない!」

曜「果南ちゃん!!」

果南「曜!!梨子ちゃんを連れて行って!!」

果南「ゾンビは私が引き付けておく!!一度仕切り直さないとみんなが危ない!!」

曜「果南ちゃん!!ダメだよ果南ちゃん!!」

果南「早く行って!!」

果南「曜!!!」

曜「っっ!!!」

曜「30分後!!30分後だよ!!」

果南「わかった!!」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:57:53.22 ID:uqMXX/dK0
ダダダダッ!!船へ!!

ズダッ!

曜「よし、出港準備!!」

ブゥゥゥゥ!!!

千歌「曜ちゃん!!果南ちゃんが!!」

曜「信じよう!!絶対に帰ってくる!!」

・・・

果南「よし、これでいい」

ゾンビ「アアアアアア!!!」

果南「さぁゾンビ達!私を捕まえれるか!?」

梨子「果南さん!!」ギュッ

果南「り、梨子!?」

梨子「私も残ります!!」

果南「何してんの!?早く船に!!」

梨子「ダメ!!貴方だけを置いていけない!!」

果南「このバカ梨子!」

ヒョイ!お姫様抱っこ

梨子「か、果南さん!?」

果南「うおおおああああああ!!!」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:58:37.50 ID:uqMXX/dK0
千歌「果南ちゃん!!」

曜「果南ちゃーん!!」

果南「受っっけ取れーーーー!!!!」

梨子をお姫様抱っこから肩に持ち替え、陸から離れた船に放り投げる!!

梨子「きゃああああああ!!」

曜「り、梨子ちゃ・・・!!ぼふっ!!」

果南(飛ぶっ!いや止まっっ!いや・・・!もうこのまま勢いで・・・!!)

果南「やああああああ!!!」

ゾンビ「ガァアアア!!!」ゾンビ「ウアアアアアアア!!!」

大ジャンプ!!!

ガンッ!!ボチャンボッチャーン!!
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 22:59:05.21 ID:uqMXX/dK0
曜「ばっ!!はっ!はっ!」

千歌「梨子ちゃん!!大丈夫!?」

梨子「いたっ・・・はっ!果南さん!」

梨子「果南さん!果南さん!!」

手を・・・!

バシッ!!

梨子「果南さん!!」

千歌「引いて!!」

曜「せーのっ!」グイッ

ようちかりこ「せーのっ!!」グイッ!!

「うわあっ!」ドタドタ
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 23:00:03.33 ID:uqMXX/dK0
果南「いっっったたー・・・」

梨子「か、、果南・・・さん・・・///」

果南「あっ」

床・・・ドン!?

果南「ご、ごめんごめん・・・緊急だったもんで、ね?」ヒョイ

梨子「い、いえ・・・いえ・・・///」

果南「あっ、いた、いたたたた・・・」

千歌「果南ちゃん・・・?」

果南「うぅぅ・・・」

梨子「きゃっ・・・あ、足が・・・」

果南「さっき・・・」

『果南「やああああああ!!!」』

『ズゴン!!!』

『果南「あああぅぅ・・・!!」』

果南「足を・・・やっちゃったみたいだね・・・」

善子「うっそ・・・」

千歌「よ、善子ちゃん、氷を!」

善子「うん!」

曜「真っ青・・・これじゃあ満足に動けないよ・・・」

ルビィ「・・・・・・」

花丸「・・・・・・」

千歌「・・・・・・」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 23:00:54.71 ID:uqMXX/dK0
この瞬間、この場にいる全員が同じことを思い、焦った

松浦果南という、絶対的リーダーを失ったことを

生活するうえで必ず尽きてしまう水、食料

調達してくれているのは、今まで全部果南がメインだった

曜も、果南から行動をすべて指示されて動いていた

生きる術を全員に伝えてくれた果南

そんな果南が・・・
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 23:02:10.44 ID:uqMXX/dK0
千歌「・・・・・・」

梨子「・・・・・・」

曜「・・・・・・」

果南「曜」

曜「えっ・・・!?」ビクッ

果南「腕・・・どうかしたの?」

曜「う、腕!?腕がどうか・・・したの?」

果南「仕切りに気にしてるみたいだから、どこか痛めちゃった?」

曜「いやぁぁ大したことないよぉ・・・」

果南「曜・・・見せて」

曜「大丈夫だよ!ホントに・・・!」

果南「曜」

曜「っ・・・」

曜「あ、、あの・・・私・・・」

スーッ

千歌「きゃっ・・・」

果南「嘘・・・」

曜「わ、私・・・さっき・・・噛まれました・・・」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 23:05:02.79 ID:uqMXX/dK0
曜「崖の上から・・・ゾンビが落ちてきて・・・その、気付かなかったの・・・」

fじょえwのあ;w

ガサガサ!

ヒューン

曜「っ!?」

ゾンビ「アアアア!」

ガプッ!!

曜「ひゃっっっ!!」

ガバッ!!

曜「はっ!はっ!」

果南「曜!早く逃げるよ!走って!」

曜「う、うん!」

fのえあをいうぇ2fq0j

曜「あはは・・・曜ちゃん人生最大の不覚〜〜!なんつってー・・・」

善子「目・・・赤い・・・わよ・・・」

曜「えっ・・・」コスコス

曜「あぁぁ・・・これは、もう・・・」

曜「感染、しちゃった・・・はは・・・」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 23:09:19.93 ID:uqMXX/dK0
曜「・・・・・・」

果南「・・・・・・」

千歌「・・・・・・」

曜「ど・・・」

曜「どうしよっか・・・」

梨子「・・・・・・」

善子「・・・・・・」

花丸「・・・・・・」

ルビィ「・・・・・・」

声を・・・掛けれるわけがない・・・

果南「ぁっ・・・の・・・」

千歌「・・・っ」

果南「ここ、、ここは・・・安全じゃなきゃ・・・ならない・・・」

曜「っっ!」

果南「だから、あんぜ・・・っ!!」

果南「っ!ち、違うの!そうじゃない!」

曜「いや、わかるよ!わかる、わかる・・・」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/08(火) 23:09:49.54 ID:uqMXX/dK0
曜「感染者がこんなところにいちゃ・・・怖いもんね」

果南「違う!違うの!」

曜「わかってるよ。果南ちゃんの気持ち」

曜「みんなの気持ちも・・・口にしなくても、わかるよ」

曜「私だって嫌なんだ・・・みんなを・・・襲うなんて・・・」

曜「もう過ぎたことはしょうがない!私はみんなのために、ここを離れるよ」

千歌「だ、ダメ・・・!」

曜「もうどの道!助からないんだ」

曜「ここでゾンビになるくらいなら・・・みんなのために一矢報いてあげるからね」

千歌「ダメ!ダメダメ!」

曜「千歌ちゃん!」

千歌「っ・・・」

曜「えへへ・・・」

曜「今まで、ありがとね」ニコッ

千歌「っっ!!」
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