魔王「魔王の座を狙う輩を捻り潰す日々」

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14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:11:37.15 ID:eh31vneio
目からビーム魔物「さぁ、始めようぜ」

魔王「ところで、びーむとはなんだ」

魔物「あ? そんなのも知らねえのか」

魔物「ま、知る必要はねえよ、魔王さま」


魔物の目があやしく光る
瞬間、まさに光速で光の線が魔王を貫いた


魔王「ぐっ…」

魔物「ははっ、俺っちのビームは光の速さそのもの! あんたがどうやって逃げようが避けられないぜ」

魔王「実に、つまらんな」

魔物「な、なにぃ?」

魔王「避けられないなら、お前が当てられなくすれば良いのだろう?」

魔物「は……?」


魔王は目にも止まらぬ速さで走る 壁を蹴り、地面をえぐり、空中を翔ける
不可視の圧倒的な早さ
それに戸惑う魔物の目を、魔王は指でくり抜いた
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:15:01.27 ID:eh31vneio
魔物「っっあああああああああああああ!!!」


獣のような雄叫びをあげ、地をのたうち回る魔物

魔王は不快そうに顔を歪め、五月蝿い魔物の顔面を足で抑える


魔王「目からビームとやらが出て、それだけか?」

魔物「あああああああ!!」

魔王「ふん。 つまらん」


魔王は足の力を入れ、魔物の頭部を潰し指に刺さっていた眼球を放り投げた
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:15:28.98 ID:eh31vneio
側近「次は>>17
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/10(木) 17:15:43.01 ID:f0JIF5EKo
右手がドリル
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:29:55.89 ID:eh31vneio
魔物は右手のドリルと呼ばれる、鉄で出来た回転する円錐型の刃を魔王に突き刺した

ギィィィィィという独特の金属音を響かせ、魔王の顔をえぐる

が、束の間魔王の手がドリルを掴みその高回転を止める


魔物「!?」

魔王「恥を知れ、貴様のような弱者が我の前に立っていいことなどはない」



魔物の体であった肉片は魔王城の外に巻かれ、低俗な魔物の餌となった
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:30:24.84 ID:eh31vneio
側近「次が最後です>>20
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/10(木) 17:34:40.08 ID:zt/HeG2cO
服を脱げば脱ぐほど強くなる能力
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:39:54.78 ID:eh31vneio
脱ぐ魔物「私は強いですよ?」

魔物「ほう?」

魔物「私に派手な魔法などの能力はありません」

魔物「ですが、私は今まで数え切れないほどの服を脱いできた」

魔物「その度に私は強くなった!」

魔王「ふん、たしかに貴様は骨がありそうだ!」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:43:54.72 ID:eh31vneio
魔物、魔王は互いに地面を踏みしめる
弾丸のように跳び、交差する瞬間2人は拳を振るった

互いにそれを捌き、カウンターの一発
それはほんのコンマ数秒、魔王の方が早かった


ピンボールのように魔物の体は吹き飛び、地面に叩きつけられる
肉薄する魔王に魔物は体制を立て直し、吠える


魔物「私は元はただの弱い魔物だった!」

魔物「しかし! 私は嘲られながらも服を脱ぎ、強くなった!!」

魔物「貴方に勝ち、私は自分の強さを証明する!!」

魔物「ウオオォッッ!!」

魔王「口がよく回るなっ!」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:48:47.21 ID:eh31vneio
超インファイトの拳の連打
目にも止まらぬ早さで繰り出される拳は、数秒の間に千を超える

だが、威力、速さ、重さ。 これらの自力の強さは若干を持って魔王が上回っていた
数千数万を打ち合う中でその差は明らかなものとなっていき、そしてついに魔物の体は再び大きく吹き飛ばされ壁に叩きつけられる


魔物「ぐぁっ!」

魔王「……。」

魔物「さすがは、魔王様です。 あなたの拳は強い」

魔物「だが、あなたのような強い者と出会えて、私は自分の限界という衣を脱げる!」

魔物「私はまだ、強くなれる!!」


24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 17:56:34.56 ID:eh31vneio
服などとうに殴り合いの中で弾けていた
それでも彼は、自分の能力すらを超える強さで魔王の前に立ちはだかる


魔物「ここからだぁ!!」

魔王「おぉうっ!!」


再び始まる拳の嵐
もはやお互いに拳は見えず、ただ殴り合う

ノーガードの殴り合い
殺人の暴力の嵐を受けあっても互いに立っていられるのは、熱く燃える闘志の他ならない


何万回目かの魔物の拳が魔王を捉える
先までとは違い、魔王の体が一瞬揺れた

魔物は腫れ上がり前がよく見えずともその瞬間を見逃さなかった

力を貯めた重い一撃が魔王の腹部に炸裂し、王の体はくの字に折れながら後ろに吹き飛ぶ
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 18:02:52.12 ID:eh31vneio
強烈な一撃を受けても魔王は膝をつかない
血を吐きながらも真っ直ぐにたち、そしてかつてない最強の挑戦者を見据えた


魔物「……っ」


静かに燃えるような魔王の赤い瞳に光が増した

その目を受けた魔物は言葉を交わさずとも意を汲み取る


二人とも地をかけ、そして互いのリーチが重なる場所で腰を落とす
腕を引き、力を、殺気を込める

お互いの最大の力をもってしての一撃の勝負


限界まで凝縮された一撃がお互いの拳をぶつけあった


空間が歪むほどの威力は、一呼吸を置いて周りの地面を破壊し尽くした
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 18:09:57.95 ID:eh31vneio
立っていたのは王
拳は砕け、腕はひしゃげながらも立っていた


魔王「我は、魔を統べる王」

魔王「例え誰が来ようとも、我は負けるわけにはいかぬ」

魔王「実に、良い相手だった」


側近「魔王様、お疲れ様で御座います」

魔王「良い。」



相手は頭部だけを残し、息絶えながらも満足そうに笑っていた

魔王も同じように頬を緩める


側近「楽しそうでございますね、魔王様」

魔王「ふっ、この私の座を狙ってこれからも様々な者がけしかけてくるであろう」

魔王「そのような輩を捻り潰す日々。 これほど楽しいものは無い」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/05/10(木) 18:10:44.63 ID:eh31vneio
終わり
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/10(木) 18:26:01.28 ID:VQK4X9/6o
おつ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/10(木) 18:26:57.17 ID:w82Vnulmo
なんか見覚えある、前もやってたよね?
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