【モバマス×餓狼伝説】ビリー・カーン「はァ?アイドル?プロデューサー?」 2

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744 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:19:47.81 ID:pGK0bJfa0
都内
路地裏


パンパンパン

ビリー「ハッ!」
チュンチュン
キン

男3「(ば、バカな!?弾かれた!?)」

男4「(なんだあの棍は……!)」
745 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:24:13.84 ID:pGK0bJfa0
男5「(ええい……!」)
パンパンパン

ビリー「ハァーッ!」
ブン
キンキンキン

ビリー「へッ……!ライフルの弾ならいざ知らず、チャカ程度で俺の棍をブチ貫けると思うな……よッ!」
ダン

男3「(飛んだ!?)」

男4「(げ、迎撃を……!)」

ビリー「遅え!kill you!」
ドガガ

男3「グハッ!」
ドッ
男4「ギャアアア!」
グシャ
746 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:28:26.76 ID:pGK0bJfa0
ビリー「アアァーーーッ!!」
ギュン

男5「ガッ……」
ズド

男「(バラバラに撃っても当たらん、引き付けて、一斉に撃て!弾幕が増えれば奴も捌き切れん!)」

男6〜12「……ッ!」
ザザザザザ

ビリー「ヒァーッハッハッハ!」
ドドドドドド

男6「……ヒ……!」
747 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:31:56.26 ID:pGK0bJfa0
男「(竦むなッ!……撃てーッ!)」

パンパンパンパンパンパン

ビリー「ハァーッ!」
グルグルグルグル
キュンキュンキュン


男「(棍を回転させて、弾いた……!)」


男6「(ひ、ヒィィィィ!)」

男7「(ば、化け物だ!!)」
748 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:35:24.65 ID:pGK0bJfa0
男「(チ……!散開しろ!あらゆる角度から同時に撃ち込めばヤツとて捌き切れん!)」

男6〜12「……!」
ザザッ

ビリー「おっとォ……!バラけるつもりか……!そうは……」
ダッ

男6「……!ヒ……!」

ビリー「いくか、よ!」
パンッ

男6「……!」
ドサ
749 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:39:38.82 ID:pGK0bJfa0
ビリー「次ィッ!」
タン

男7「(うわ、うわああああああ)」
パン パン パン

ビリー「もっと良く、狙えや!」
スッ
ヒュン
バキィ

男7「ガ……ハ……」
ドッ

ビリー「次ィ!」
タン
750 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:42:42.09 ID:pGK0bJfa0

事務員「す、すごい……!」

事務員(こ、この人ただ怖い人じゃなくて、本当にやばい人だったんだ……!ていうか人間じゃない……!)
ブルブル




男8「ぎゃああああ……!」
ドサァ

ビリー「……あと5人。大分少なくなってきたなァ?」
ザッ
751 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:45:49.20 ID:pGK0bJfa0
男12「(な、なんだこの男は……!)」

男11「(け、獣だ……!銃もまるで効かない!)」

男9「(無理だ!いくら銃を持っててもこいつは!)」
ダッ

男10「(あっ……逃げ……!)」



男「……」
スッ
パァン

男9「」
ドサッ
752 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:48:51.57 ID:pGK0bJfa0
男12「(あ……!)」

男10「(な……!)」

ビリー「……!」


事務員「ひ、ひィ〜〜〜〜〜!!」

事務員(う、撃った……!じ、自分の仲間の人の、頭を……!うっ……!)

事務員「うぇぇ……」
ビチャビチャ
753 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:52:07.73 ID:pGK0bJfa0
男10「(ウ、呉!な、何を……!気でも狂ったか!)」


男「(黙れ。逃げる者は撃つ)」
スチャ

男11「(な……!)」

男「(それにどうせここで失敗すれば、全員ボスから追手を差し向けられて殺される。お前らに残された道は、ビリー・カーンをここで仕留めて女を連れて帰るか、死ぬかだ。選べ)」

男12「(く……!)」
ジリ

男「(範は俺に撃たれて幸運だった。脱走して捕まれば、待っているのは拷問による極限の苦痛の後の死だ。お前らも楽に死にたいのなら逃げてみるか?)」

男11「……」
ゾク
754 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 22:58:17.32 ID:pGK0bJfa0
男10「(く……クソが……!殺ってやる……殺ってやらァ!)」

男12「(……!)」
ザッ


ビリー(……チ、このまま総崩れになりゃ楽だったが……何話してたかわかんねえが、全員決死兵の眼になりやがったか……)

ビリー「————だったらよ」
ザッ

ビリー「まとめてぶっ飛んでもらうしかねェな」
スッ

男「(———何を……)」
755 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:03:04.85 ID:pGK0bJfa0
男11「(クソ!死ね!)」
パン

男10、12「!!」
パンパンパン

ビリー「……!」
グルグルグル
キンキンキン

男11「(くっ!また棍を回転させて……!)」

男12「(だが、撃ち続ければヤツはああやって防御に回り続けるしかない!交代で撃って、そのスキに次弾を装填して……)」


男「(……!いや、これは……!)」

事務員(な、なんか暑い……え……これってまさか……)

男10「……火……?」
756 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:07:36.36 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」
グルグルグル
チッ
ボッ

男11「(……火だ!ヤツの棍から、火が、火輪が……!)」

ビリー「トゥルララァーーーーー!」
ズゴゴゴゴ


事務員「……!!」

事務員「ゆ、夢……じゃない……」



男10〜12「(うわ、うわあああああ!!)」
ダッ



ビリー「……FIRE!」
ゴッ

男「……!」


ズドォォォン
757 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:13:29.84 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……へっ」
ザッ

事務員「ありえないありえない……」
ブツブツ

男たち「……」
プスプス

ビリー「……」
スタスタ

パン

ビリー「!」
キン
758 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:17:25.18 ID:pGK0bJfa0
男「(……チッ)」
ムクリ

ビリー「へっ、やっぱり死んだふりしてやがったか。手下どもを盾に使ったみてェだがバレバレだぜ。ンな三文芝居で俺の不意を突けると思ってんのか」

男「(……まさかお前が出てくるとは本当に想定外だった。女一人を攫うには大袈裟すぎる人数を動員したにも関わらず、結果的にそれを全員お前に潰されるとはな)」

ビリー「だから何言ってんのかわかんねえんだよ!……だが、てめぇは俺の妹を危険な目に遭わせやがったんだ。無事に帰れると思うなよ……!」
ズチャ

男「(……だが、如何に想定外の事があろうと、俺は俺の役目を果たす……!)」
スチャ
チャッ


事務員「……!ヒッ……!」

事務員(懐からナイフを……!)
759 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:20:59.67 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……右手に拳銃、左手に逆手のナイフ……」

ビリー(以前リッパーに聞いたような……軍隊式の近接戦闘術か)

ビリー「ってこたあコイツは軍人崩れか……あの手下どもへの指揮もまぁそれならある程度合点がいく」

ビリー(……ギース様も確か軍人崩れは侮るなと仰ってたな……まぁ手下どもは軍人じゃなくてただのチンピラだったのが幸いってか)


男(……この男の棍はその射程も威力も最早拳銃と遜色ない)

男(ならば……相手が銃を持っている想定、それ相応の方式で制圧し、この男の首を掻き切る……!)
ジリ
760 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:24:34.46 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」
ジリ


事務員(ふ、二人ともほとんど動かない……)



男(本物の拳銃を持っている分、単純な射程は俺の方が勝る……だが正面から撃っても奴の棍に弾かれる……そして装填した弾が無くなれば後はナイフの間合いの外より喉を突かれてジ・エンドだ)

ビリー(……だが、こいつの銃の中に弾が入ってる限り、俺は常にそれの防御を念頭に置いとかなきゃいけねぇ……コイツはまさか他の三下のように銃の照準が下手ってこたァねえだろう)

ビリー(そうなると迂闊に棍を打ち出すことが出来ねえ……一発で仕留められりゃいいが、よく見りゃコイツは俺に対して身体を半身に構えてる。自信がねえとは言わねえが、躱される可能性もゼロじゃねえ)


ビリー(……チッ、如何にもシステマチックで面倒なモンだな、軍隊格闘術ってのは)
761 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:28:41.74 ID:pGK0bJfa0
男(もし奴が先に棍を打ち出せば、これを半身でなんとしても躱し銃の発砲とともに一気に懐に入る……懐に入ってしまえば弾が当たっていようがいまいが、ナイフのワンアクションで確実に殺れる)

ビリー(何にせよ勝負は一瞬……確実に取れる間合いまで詰める)



ジリ……

ビリー「……」

男(こちらからは間合いは詰めない……銃で牽制しながらヤツの攻撃の瞬間を見極め、一撃を躱すことに全神経を集中させる)

ビリー「……」
ジリ

男「……」
パン
762 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:32:20.63 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……!」
キン

ビリー(チ……間合いを詰めりゃその分銃弾のスピードも威力も強くなる……集中してなきゃ弾き損なっちまう)

男(奴の棍の間合いまで後一歩……)

男(しかしこの男、如何に弾く自信があるとは言え、こうも躊躇なく銃の前に立っていて近づいてくるとは……)

男(こいつもボスと同じ……肝が据わっているなどという次元じゃない、狂っていやがる)

ビリー「……」
ジリ……

男(……入った!)
763 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:36:59.07 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」

男「……」

ビリー「っらァッ!」
ボッ

男「……ッ!」
ズァッ

ヂッ

ビリー「……!」

事務員(か、躱された……!?)
764 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:40:08.53 ID:pGK0bJfa0
男(なんという突き……!だが、躱したぞ……!)

男(後は身体の伸び切った奴を……何!?)


ビリー「……」


男(馬鹿な……何故ヤツの棍が、手元に……)

ビリー「ヒャアアアア!」
ドドドドドドド

男「ガッ、グッ、ッハァ……ッ!」
ガガガガガ

ドッ

ドサァ
765 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:46:12.70 ID:pGK0bJfa0
男「……」



事務員(な、何……?何が起こったの……?)

ビリー「……集点連破棍。まぁ狙いは悪くなかったが、俺の棍を単発の拳銃程度と見積もったのがテメエの運の尽きだ」

ビリー「アサルトライフル程度に見積もってりゃ、せめて俺と殺り合おうなんて思わずに済んだのかもしれねえのにな」



事務員(……ほ、本当に銃を持ってる大人数の相手を全員やっつけちゃった……こ、この人は……やっぱり―――)


ビリー「……よォ。怪我はねえかよ」
ザッ

事務員「ヒッ!」
ビクビクゥ
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/28(日) 23:46:16.86 ID:I9S+lbt+O
ドラゴンフレイムか
ドラゴンバスターかどっちだ
767 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:49:51.20 ID:pGK0bJfa0
ビリー「……」

事務員(う……最低だ私……この人は私を助けてくれたのに……)

事務員(それなのに、怖くて、顔が見れない……!)
キュッ


ビリー「……まぁ良いさ。俺も元々アンタを餌に使ったんだからな」

事務員「……え?」
768 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:53:23.02 ID:pGK0bJfa0
ビリー「致命の一手を打ったつもりだったんだろうが、中々しぶとく事務所は潰れねェ……そんな状況に痺れを切らしたあのクソ野郎が次に打つだろう手を考えりゃ、アンタを狙うであろう事は俺も予想がついた」

事務員「……ちょっと待ってください、それって……」

ビリー「ハッキリ言や、アンタが襲われるであろう事は分かってた。分かってた上で……奴らを釣る為に泳がしてた。影ではアンタをマークしながらな」

事務員「……!」


ビリー「結果は御覧の通りだ。へっ、あの野郎……策士を気取ってやがったようだが、所詮は雑魚の浅知恵だ。こうも俺の狙い通りに動いてくれるたァな。ハハハハ!」
769 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:56:26.18 ID:pGK0bJfa0
事務員(やっぱりこの人……最低だ……!こんな人の為に……つかさ社長の夢は……!)
ギリッ

ビリー「……へっ。そうだ、恨みな。そうじゃねえと、俺の頭がどうにかなっちまう」
ザッザッ

事務員(……?倒れてる人の傍に……?)


ビリー「……オラ、いつまで寝たフリしてんだ。テメエは特別ビビってんのがバレバレだったから、殊更に手ェ抜いて撫でてやったんだぜ?」
ゲシ

男6「ガッ……ヒ、ヒイ……!」
770 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:58:04.46 ID:pGK0bJfa0
事務員(やっぱりこの人……最低だ……!こんな人の為に……つかさ社長の夢は……!)
ギリッ

ビリー「……へっ。そうだ、恨みな。そうじゃねえと、俺の頭がどうにかなっちまう」
ザッザッ

事務員(……?倒れてる人の傍に……?)


ビリー「……オラ、いつまで寝たフリしてんだ。テメエは特別ビビってんのがバレバレだったから、殊更に手ェ抜いて撫でてやったんだぜ?」
ゲシ

男6「ガッ……ヒ、ヒイ……!」
771 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/28(日) 23:59:38.83 ID:pGK0bJfa0
ビリー「よし、思った通り元気そうだな……だったら案内してもらうぜ、テメエのボスのアジトによ」
グイ

男6「……!」

ビリー「おっとォ……何言ってるかわかんねェってのは通用しねえぜ?テメェのその顔色見りゃ、俺が何言ってんのか分かってるハズだ」

男6「唔、唔得……!喺頭領地佢哋會殺咗我嘅……!」


ビリー「何言ってんのかわかんねえよ。グダグダ言うようなら案内したくなるようにしてやろうか……?」
メキ…
772 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:03:21.21 ID:Zu86H3Fa0
男6「好、好囉好囉!佢哋引導你!停下!」

ビリー「だからわかんねーよ何言ってんのか」
メキメキ

男6「哦,哦……!」
ビクビク

事務員「……」

事務員(……何でも暴力で解決して……それが結局新しい暴力を呼び込んで)

事務員(その結果泣くのは本人じゃない……力のない、周りの人じゃないですか……)


ビリー「オラ……そろそろ案内したくなってきただろ?ククク……」
ギリギリ


事務員(この人と私たちは同じ世界の人じゃない……いや、いちゃいけない)

事務員(……逃げよう。あの人の眼には私は映ってないし……)
スッ
773 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:06:41.63 ID:Zu86H3Fa0
男「……」
ピクッ

事務員「……え?」

男「……」
プルプル
チャキッ

事務員「……あ」

事務員(———嘘。なんで―――)

事務員「あ――――」

ビリー「———ッ!」

ビリー(あの野郎、女を――――)
774 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:09:44.80 ID:Zu86H3Fa0
男「————死吧」
パン

パン

事務員(————)



ビリー「……!」
775 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:15:36.26 ID:Zu86H3Fa0

事務員「……」



事務員「……あれ?痛く……」


事務員(私……あ……)


事務員(どこも痛くない事が不思議で、恐る恐る目を開けた私は)


事務員(倒れた態勢のまま何度も引き金を引いて恐らく弾の入っていない銃をカチカチと鳴らす男の人と)

事務員(私の目の前で壁に突き刺さっている真っ赤な棒と)

事務員(苦痛に顔を歪めるプロデューサーさんの、右の脇腹から流れる止めどない赤色を見ました)
776 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:20:35.11 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「チッ……!」
ガクッ

男「(ハハ、ハハハ……!やはり、女を庇って棍を手放したな……!)」

ビリー「……この、死にぞこないが」
スタ…スタ…

男「(馬鹿な男だ……!女を無視すれば正面からくる弾丸など、問題ではなかったろうに……!」)

ビリー「……」
ザッザッ
ポタポタ

男「(だが、貴様は他人を守る方を選んだ!フッ、歩く凶器が笑わせる……!いくら貴様が人を守る素振りを見せようと、所詮は貴様も俺も、まともな『人』にはなれん!使い捨ての暗殺者(ヒットマン)に過ぎん!)」
777 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:24:16.35 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「……」
ザッ

男「(戦いの中では或いはボスに、山崎竜二に匹敵する狂気の持ち主かとも思ったが、やはり貴様はあの人には及ばん!あの人ならばもし撃たれれば、例え女でも子供でも……いや、もし家族だったとしても、眉一つ動かさずに盾にしただろう!)」

ビリー「……うらァァァァァ!」
ブオン

男「(だからこそ、貴様はあの人には勝てん!例えアジトに乗り込もうとも返り討ち―――)」


グシャ


ビリー「……だから、何言ってんのかわかんねェんだよ、クソが」
778 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:29:33.98 ID:Zu86H3Fa0
事務員「プ、プロデューサーさん……血、血が……きゅ、救急車……」

ビリー「いらねえ。俺が向かうのは病院じゃねえ……オラ、早く案内しな」

男6「ヒ……!」

事務員「……!?な、何言ってるんですか!?じゅ、銃で撃たれたんですよ!?」

ビリー「銃が怖くてこの稼業が務まるかよ。こんなもん……どうってこたねえ」

事務員「……!」

事務員「……」


事務員「……どうして……どうして私を庇ったんですか……?」
779 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:31:37.44 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「……」

事務員「どうして、そんな酷いケガを負ったのにまだ進もうとするんですか……?貴方はもう事務所とは関係ない……だったら、山崎って人の事も放っておいていいじゃないですか……!」

ビリー「……チッ」

ビリー「……俺だって元々はそのつもりだった……いや、本来この日本に来た時から、深入りする気なんてこれっぽっちもなかったんだ」

ビリー「……だが、嫌々ながらもあのガキ共と曲がりなりにも一緒に仕事をして……面倒を見て……」


ビリー「……それで、あの事件」
780 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:34:11.82 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「別に、関係ねえ。事務所が潰れようが、ガキ共がアイドルじゃ無くなろうが……俺と、妹さえ無事なら、別に」

ビリー「……そう思ってた、ハズだった」

ビリー「アレ以来、ふと目を閉じると浮かびやがる。血に塗れた俺を見るガキ共の怯えた目。桐生のあの何もかも諦めたようで、何も諦めきれねえ悔いに満ちた目……情けねえ話だぜ。寝覚めが悪いってのはこの事だ」


ビリー「だが、俺にはできねえ。事務所を立て直す事も、ガキ共をステージに立たせる事も。俺に出来る事は……今も昔も、他人をブチのめす事だけだ」


ビリー「だったら、その唯一出来ることで何が成せる?どうすりゃ俺は楽になれる?」


ビリー「そう考えた時……ヤツを、山崎をブチのめす事だけが、唯一今の俺に出来る事だった」
781 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:38:50.68 ID:Zu86H3Fa0
事務員「……」

ビリー「だったら俺は、やらなくちゃならねえ。凶器には凶器の……出来る事をやらねえと、俺はいよいよ存在価値のねえ男になっちまう」
スッ

事務員「あ……!」

ビリー「お前はもうしばらくじっとしてろ。もうすぐ事前に連絡していた俺の仲間がここに着く。そうすりゃ保護してもらえる」

事務員「……!」
782 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:40:39.24 ID:Zu86H3Fa0
ビリー「……」


ビリー「……俺が言えた義理じゃねえが……もしガキ共や桐生に会ったら伝えとけ。山崎は必ず俺がブッ殺す。お前らも……どうにかして立て直せってな」
ザッ

事務員「……プロデューサー、さん――――」


ビリー「……オラ、案内してもらおうか」

男6「……」

ビリー「山崎竜二……あのゴキブリ野郎のアジトによ……!」
783 : ◆z4l4K/HkZ2 [saga]:2020/06/29(月) 00:42:59.72 ID:Zu86H3Fa0
今日はここまで
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/29(月) 00:47:50.64 ID:okTMstw40

ようやく追いついた再会を待ってたんでまさかこうして続きが見れてうれしい
次回楽しみにしてます
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/29(月) 00:47:54.87 ID:UkWrEU/t0
おつでした
最終決戦か…
秘伝書とかの件も絡んでくるのかな
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/30(火) 07:14:18.13 ID:953UkoZ3O

拳銃並ってよくよく考えるとおっかないということを再認識させられた
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 01:25:05.91 ID:LKXmZ7xM0
昔ビリーの声してた山西淳さんが半沢に出てたね
しかもボコボコにされてたね
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 01:25:44.02 ID:LKXmZ7xM0
昔ビリーの声してた山西淳さんが半沢に出てたね
しかもボコボコにされてたね
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/04(日) 16:59:10.69 ID:u6WxqZJ90
社長声付きおめでとう
すげえイケメン声だった
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/02(水) 18:27:53.28 ID:a3Pdg+Up0
もう年内更新は無さそうかな
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/03/02(火) 16:34:16.07 ID:GAb4Mfde0
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/17(日) 16:55:23.75 ID:GwwUCPOF0
こんなご時世だから仕方ないけど楽しみにしてるよ
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/05/17(火) 02:25:35.59 ID:CpQs9CLc0
保守。待つよ
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