【ゼロの使い魔】ムゲンの使い魔【仮面ライダーゴースト】

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1 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:44:46.81 ID:esl3Fu5e0
某所に上げる予定でしたが、あまりにも地の文が上手く書けず、編集してここにあげようと考えました。

主は初心者です。稚拙な文章を書きますがご容赦ください

更新は不定期とさせていただきます

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1530816286
2 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:46:17.60 ID:esl3Fu5e0
俺は天空寺タケル!
仮面ライダーゴーストだ。

18歳の誕生日に襲ってきた「眼魔」という怪人に殺されたが、様々な出会いや仲間達の助けもあり、生き返ることができた。
生き返った後にも戦う事はあったが、今は平和に暮らしている。

今日は10月4日、俺の20歳の誕生日を祝ってパーティーが開かれているところだ!
3 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:47:03.47 ID:esl3Fu5e0
『タケル(殿)!誕生日おめでとう!!』

タケル「ありがとう、みんな!」

アカリ「マコト達ももうすぐでコッチに着くらしいし、楽しみね」

ジャベル「アラン様のためにタコヤキも沢山作った甲斐があったというもの…」

ナリタ「いやいや、ジャベルさんは自分でも食べたかったからでしょ!」

アハハハ…
4 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:47:51.86 ID:esl3Fu5e0
イーディス「しかしタケル、お前も誕生日を2回祝われるとは…贅沢だねっうん!」

イーディス「よし!儂がお祝いの歌でも歌ってやろう!」

タケル「え!?別にいいよおっちゃん!」

イーディス「寂しいこと言わないのっ!さあ、歌うぞー!」

ワイワイ…
5 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:48:45.45 ID:esl3Fu5e0
タケル「………」スッ

アカリ「あれ、タケル?何処行くの?」

タケル「ちょっと休憩がてら、英雄達に会いに行ってくるよ」


大天空寺 地下

タケル「………父さん、俺今幸せだよ。」

タケル「……ん?なんだこれ、鏡?…うわっ!?」ズズズッ

タケル「指で触っただけなのに…鏡の中に、引っ張られる!?」ズズズッ

ムサシ「むっ!タケルの危機!皆の衆、タケルを助けるぞ!」

どこからともなく声がすると、15の眼魂が現れ英雄ゴーストへと変身する。英雄ゴースト達は互いに腕を掴み、タケルの腕を引っ張ろうと試みる。

タケル「い、痛い痛い!千切れる!千切れるよ!」ズズズッ

ムサシ「我慢するのだ!」ググっ

タケル「ダメだ、このままじゃ……ウワァっ!?」ズルンッ

腕の付け根まで到達した瞬間、一気に体ごと飲み込まれてしまった。英雄ゴースト達もその影響で眼魂の姿に戻ってしまい、共に鏡へ吸い込まれてしまう

この瞬間、天空寺タケルはこの世界から姿を消した----
6 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:49:26.73 ID:esl3Fu5e0
ドシンッ

タケル「痛っ!こ、ここは…?」

ルイズ「……あんた誰?」

タケル「え?」

タケルが周囲を確認するとまず目に入ったのは目の前にいるピンク色の髪の少女。次に様々な異生物と学生らしき年齢の少年少女達。そして頭部が御成に近い男性が1人。

違和感があるとすれば、その学生らしき集団は魔法使いが被るような黒い帽子を被っていた
7 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:50:57.16 ID:esl3Fu5e0
「平民を呼び出してどうするの?」
「さすがは『ゼロ』のルイズだ!」

何人かの学生(仮)が笑いながら言った

ルイズ「ミスタ・コルベール!もう一度召喚させて下さい!」

コルベール「これは伝統なんだ。ミス・ヴァリエール。儀式を続けなさい」

ルイズ「感謝しなさいよね!貴族にこんなことされるなんて普通は一生無いんだから!」

タケル「え?貴族って…?」

ルイズ「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール…」

タケル「る、るい…ルイズ、ちゃん?ここって一体…」

ルイズ「五つの力を司るペンタゴン…」

タケル「聞いてないし…」

ルイズ「このものに祝福を与え、我の使い魔となせ…」

その瞬間、目の前の少女ルイズが顔を近づけて…

タケル「えっ……んんっ!!?」

唇を、奪われた。
8 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:51:54.52 ID:esl3Fu5e0
コルベール「コントラクトサーヴァントは無事終了しましたな!」

タケル「ちょ、ちょっと何を……グァァッ!」ジュウウウ

タケル「何だこれ…左手が、焼けるように熱い……!」

タケルの左手に刺青のように模様が刻まれていく。コルベールと呼ばれた男性がその左手を覗き込む。

コルベール「ふむ、変わった形のルーンですな。是非調べさせて頂きたいですが…次の授業の時間が迫っています故、またの機会にしましょうか」

コルベール「ミス・ヴァリエール。貴方はこの後の授業は休みでいいですから、その少年に色々と説明して差し上げなさい」フワァ

コルベールが踵を返すと何ということか空を飛んで何処かへと飛び去って行った。他の学生達も同様に空へと飛び立っていく

タケル「え…ええええええ!!?人が、飛んでる!?」

ルイズ「メイジなんだから空を飛んで当たり前でしょ…平民の子供でも知ってる「フライ」の魔法も知らないなんて…相当田舎者ね」 ハァ

タケル「え?メイジって…あの子達全員仮面ライダーなの!?」

ルイズ「はあ?カメンライダー?なんなのそれ…兎に角行くわよ!」カツカツ

タケル「え?行くって何処に…」
9 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:52:44.65 ID:esl3Fu5e0
ルイズ「トリステイン魔法学院よ。話はそこで話すわ」

タケル「ま、魔法…学院?」

人が機械や怪人の力無しに飛ぶ、仮面ライダーを知らないという時点で察していたが、これで確信に変わった。

タケル(ここって、異世界か遠い宇宙!?)

果たして自分は帰れるのだろうか…
10 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 03:56:18.04 ID:esl3Fu5e0
とりあえず書き溜めはここまで(少ない)

ルイズに「カメンライダー?なんじゃそりゃ!」って言わせたかったけど自重した。

需要があるか分からないけど少しずつ書いていきます。

朝起きて時間があれば続き書きます
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 07:14:02.77 ID:xLUmkXPZ0
エニグマあれば帰れそう
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/06(金) 16:26:32.36 ID:VNlirudO0
ゴーストはライダーの中でも強い方だしな、特に最強フォームが
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 16:38:14.07 ID:oEo8AByn0
そういえばゴーストって飛べるんだよなぁ
後半から全然飛ばなくなったけど…ん?浮翌遊であって自由に飛べるわけじゃないんだっけ?
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/06(金) 16:40:09.23 ID:VNlirudO0
苦情入ってその演出しなくなっただけだよ
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 17:50:44.06 ID:2w7+AJiu0
マコト兄ちゃんはでますか?
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 20:21:51.91 ID:TgLjZTN5O
最初から会話ができるあたり流石ですぞタケル殿!
17 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/06(金) 20:56:13.31 ID:esl3Fu5e0
再開していきます。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/06(金) 23:19:56.12 ID:75OxbsVZ0
ディケイド「異世界と聞いて」



エニグマの一件で鳴滝がなぜあそこまでディケイドを目の敵にするのか分かった気がする。
19 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 01:53:05.67 ID:qTyQhLIh0
書きながら寝落ちしてました、失礼しました…

改めて再開
20 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 01:54:04.02 ID:qTyQhLIh0
学院の寮に着いてからタケルが聞かされた話はやはり突拍子のないことばかりであった。

ここはハルケギニアという世界(または星)であり今いるのはトリステイン王国。 そしてトリステイン魔法学院や魔法使いであるメイジや貴族と平民のこと。

そして何より驚かされたのは、夜空である。話を聞いている内に夜になっていたのだが、窓を見ると----

タケル「月が、2つ…?」

ルイズ「あんた、そんな当たり前のことも知らないなんて……そういえばあんた、名前は?」

タケル「あ、俺?俺は天空寺タケル、よろしくルイズちゃん」

ルイズ「そのルイズ「ちゃん」って言うのやめなさい!私はあんたのご主人様なのよ!」

タケル「ちょ…ご主人様って…」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/07(土) 10:19:02.43 ID:sL5yS0ce0
お世辞にもストーリーとか良いとは言われなかったゴーストだけど、設定がいいのかほんと色んな作品と絡ませやすいよね
クロスSSも地味に多い気がするぞ
22 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 18:15:54.58 ID:qTyQhLIh0
再開していきます
23 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 18:16:25.15 ID:qTyQhLIh0
ルイズ「当然でしょ?あんたは私の使い魔なんだから。本当は使い魔ならご主人様の目や耳になったり、秘薬探しとかが主な役割なんだけど……」

ルイズ「身辺の護衛すらままならなさそうだし、あんたは召使いみたいな物ね。召使い代わりにしてもらえるだけありがたいと思いなさい!」

タケル「そんな…」

ルイズ「分かったら明日の朝までに洗濯物を片付けておきなさい。私は寝るから」

タケル「ちょちょっと!俺の寝床は…?」

ルイズ「そんなの、床にでも寝てなさい!」

タケル「ええ!床って…こんなことってあるかよ…」

色々と文句はまだあったが、ルイズの方がもう話すことはないとばかりにベッドへ横になってしまった為諦めて床に寝転がる。
24 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 18:29:45.22 ID:qTyQhLIh0
タケル「やっぱり、寝づらいな……」

小さく溜息をつくタケルはしかし、嫌な想いと共に奇妙な嬉しさも込み上げてくる。

タケル「こうして「苦しい」とか感じられるのも、生きているからなんだ…」

かつて死んでいた時には「寝苦しさ」すら感じることはなかった。それを感じられることが今自分が生きているという実感が湧き嬉しくもなるのだった。

タケル「……よし、とりあえず明日から頑張ろう!」

異世界どうこうということについては幸い慣れている。タケルは地球へ帰る方法を探りながら使い魔生活をすることを決意し、ゆっくりと眠りにつく。

こうしてタケルのハルケギニア最初の夜は更けていった。
25 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 18:43:31.35 ID:qTyQhLIh0




マコト「タケルが居なくなったとは本当か!?」

その頃地球の大天空寺では大騒ぎとなっていた。

アカリ「そうなの!地下室に行くって言ったきりで…」

カノン「タケル君…そんな…警察には連絡したんですか?」

御成「先程シブヤとナリタを泊殿の元へ向かわせたところですぞ!」

イーディス「タケルのことも心配じゃが、事件はもう一つこと起きておる」

アラン「イーディス長官!それは一体…?」

イーディス「地下室に置かれていた英雄の眼魂15個が…無くなっておるのじゃ!」

マコト「何ッ!?」

アラン「眼魂まで共に消えたというのか…!?」

御成「タケル殿に続き眼魂まで!密室の地下から消えたとは…不可思議現象発生ですぞおお!!」
26 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/07(土) 23:44:46.51 ID:qTyQhLIh0






太陽が地平線から姿を現して間もない時間にタケルは起きた。

タケル「ここは…そっか、俺はこの子に召喚されて……」

ベッドでスヤスヤと寝ているルイズへ目を向ける。

タケル「……ルイズちゃん、どうして君は俺を…」

タケル「…兎に角、俺は今できることをしよう。まずは洗濯物だな!」

ルイズが昨晩脱いだ服を集め(中には下着もあったが見ないようにした)洗濯場を目指し部屋を出た。
27 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/08(日) 00:13:49.40 ID:XmkoKy8R0
タケル「とりあえず洗濯場なら水を使うだろうし、下の階だよね」

昨日寮内を歩いた時に確認した建物の内装からして水道らしき物は見当たらなかった。もちろん自分が見つけられなかっただけかもしれないが、可能性が高い方に賭けて階段を下っていく。

3階ほど階を下りてから、現在の階と洗濯広場がどこからか見えないかと外の光景が見える場所を探すことに決めた。 窓を探し廊下を曲がろうとすると、タケルは歩いてきた何者かとぶつかった。

シエスタ「きゃっ!」バタッ

タケル「痛っ!ご、ごめん!大丈夫だった?」

シエスタ「いえ、こちらの不注意でした。どうかお許しを……あら、あなた貴族じゃないんですか。」

タケル「貴族?…あ、そういえばルイズちゃんがそんなこと言ってたっけ……俺は違うよ、使い魔ってやつ。」

シエスタ「ああ、あの……平民を召喚なさった人がいたって昨日から噂になってますよ。」

タケル「そうなの?そんなに珍しいことなんだ…あのさ、えっと…」

シエスタ「シエスタです」

タケル「じゃあシエスタ、洗濯場ってどこにあるか知らない?」

シエスタ「私も今から行きますから一緒に行きましょうか。」

タケル「いいの?ありがとう!」

シエスタ「着いてきてください」
28 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/08(日) 00:37:53.76 ID:XmkoKy8R0
とりあえず今日はここまで。

ウルトラマンルーブ、1話面白かったですね
29 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 02:12:36.69 ID:t7MONhoM0
深夜にひっそりと投下
30 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 02:30:40.06 ID:t7MONhoM0
タケル「そうだ、シエスタの分の荷物も持つよ。洗濯場を教えてくれたお礼にね」

シエスタ「ありがとうございます。」

シエスタは感謝の笑顔を浮かべた。純朴でかわいらしい笑みにどこか地球に残してきた仲間を思い浮かべてしまう。

タケル「カノンちゃんみたいな子だな、シエスタって……」

シエスタ「カノン?お知り合いですか?」

タケル「うん。元いた場所に残してきた仲間だよ……」

タケル「そういえばまだ名乗ってなかったね。俺は天空寺タケル、よろしくシエスタ!」

シエスタ「テンクウジタケルですか。変わった名前ですね。」

タケル「え?そうかな……そうか、ここは西洋寄りの土地だから姓が先なのは珍しいんだね。」

シエスタ「タケルさんって呼んでいいですか?」

タケル「もちろん!よろしくシエスタ!」
31 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 02:57:37.63 ID:t7MONhoM0
それから洗濯場に辿り着いた2人は洗濯を開始する。洗濯板を使った洗濯は普通現代人には苦労するかもしれないが、タケルは幼少期より機械に頼らない生活を父「天空寺龍」と共に送ってきた為難なく終わらせることができた。




タケル「ルイズちゃ……ご、ご主人様、もう朝だよ?」

ルイズ「んん……だ、誰よあんた!?」

タケル「え?寝ぼけてるのかな…俺だよ、タケル。昨日召喚しただろ?」

ルイズ「ああ……。そうだったわね」

なんでわたしが呼び出すのが平民なのよ。と心の中で文句を言った。
それを口に出さなかったのはタケルのことを思いやってではなく起きてすぐで声を出すのも面倒だったからというのと、ご主人様と呼ばれ少しだけ気が晴れた気がしたからだ。

タケルが呼び出されたことで平民を呼び出すことより屈辱な留年という事態が避けられたはずだがそんなことは彼女の思慮の外だった。
ルイズは着替えをすませ朝食をとりに食堂に向かった。
食堂には幾つかの長いテーブルが置かれている。ルイズは自分の学年のテーブルへといつもどおり足を向ける。

タケル「凄い…まるで映画みたいだ。」

タケルは食堂の豪奢な装飾に感嘆しているようだった。きゅろきょろと視線をあっちこっちへやっている。
タケルがそこらじゅうに意識をやっているときにルイズは一人の給仕を捕まえてあることをオーダーした。
それが終わってからルイズは席に着くことにした。

ルイズ「イスを引きなさい」

タケル「う、うん」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 13:52:49.57 ID:NJ6hgu040
あの時と違って今でいうチート能力持たせて異世界に行かせるなろうものが蔓延っている現在にもしゼロ魔が出ていたら、
こんな別にチートとか何も持たされない状態で(後に凄い能力持ってたの判明するけど)召喚されてこき使われる最初の展開見られたら炎上してただろうな…あの時だからよかった…最初だけたたく連中はいただろうな
33 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 20:27:48.48 ID:t7MONhoM0
書いていく
34 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 21:06:01.08 ID:t7MONhoM0
タケル「朝から凄い料理だね……」

隣の席に座ろうとするタケル。それを片手で制し、そのまま指を下に向けた。
指の先には薄い一枚のパンと具のないスープが一皿置かれていた。ルイズが先ほどメイドに命じさせたものだ。

ルイズ「あんたは床」

タケル「え…」

ルイズ「平民は普通うここに入れすらしないのよ。床ででも食べられるだけありがたいと思うのね」

タケル「ッ〜いい加減にしろよ!」

タケルの怒声に反射的にルイズはビクリとしてしまう。席を立ったタケルは食堂の入り口へと戻っていく。

ルイズ「ちょっとあんた!どこいくのよ!?」

タケル「こんな扱いひどすぎるよ!」

そう言い捨てると、タケルは食堂から出て行った。

ルイズ「何よ、平民を同じ席につかせるなんてありえないわ。というか、なんでわたしが使い魔のご機嫌取りをしなきゃいけないのよ…」
35 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 22:53:59.29 ID:t7MONhoM0




タケル「とはいえ、お腹空いたなあ……」

食堂を出たタケルは当てもなく歩いていた。

シエスタ「タケルさん?どうしたんですか?」

タケル「あ、シエスタ…今朝はありがとう。助かったよ」

シエスタ「いえ、私こそ荷物を持ってもらい助かりましたし…それよりどうしてこんな所に?まだ朝食の時間ですよ?」

タケル「それがさ…ルイズちゃん、俺に床で食べろって言うんだよ。それもパンと具の無いスープだけ…」

シエスタ「まあ。だけどしかたないですよ。平民は貴族さまと同じ部屋で食べることすら普通ないことですから」

タケル「そんな…そんなに貴族と平民って絶対的な差があるのか……」

シエスタ「あの…よろしければ何か食べますか?」

タケル「え、いいの!?」

シエスタ「ええ、貴族の皆様が食べてるのとは違う平民の使用人が食べるまかない食ですけど」

タケル「全然大丈夫だよ!ありがとうシエスタ!」

シエスタに続いてタケルは厨房へと入って行った。
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/09(月) 22:56:34.53 ID:DQnRMcYI0
英雄ゴーストには王様や大名もいるのに貴族と平民の差は学ばなかったのか・・・
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/09(月) 23:07:20.72 ID:THjBLJSG0
これ今の時代に放送してたら炎上してただろうな
38 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/09(月) 23:44:24.10 ID:t7MONhoM0




タケル「美味しいです、このシチュー!」

マルトー「そうかそうか!ジャンジャンお代わりしてくれよ坊主!」

あれから食堂に着き、料理長のマルトーという男性と知り合った。彼が出してくれるパンとシチューはとても美味しい。

マルトー「贅沢もんの貴族連中は、なんだかんだ理由をつけて残しやがるからな。アンタみたいに美味そうに食ってもらえるなら、料理たちも本望だ」

シエスタ「ふふっ良かったですねタケルさん。」

タケル「本当にありがとうございます!シエスタもありがとう!」

マルトー「しかし本当に美味そうに食うなあ…腹減ってる以外にも理由があるのかい?」

タケル「理由?そうですね……「ご飯をみんなで食べられる」ことが嬉しいから、かな……」

マルトー「なんだそりゃ、ハハハハ!ますます気に入ったぞ!」

シエスタ「タケルさんって本当に不思議な人ですね…ふふっ」

アハハハハ……
39 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 00:08:17.96 ID:A8yiEz8P0





なんとか授業には間に合った。食事を終えたタケルは使用人達からルイズの教室の場所を聞き教室へと辿り着いたのだった。

あれからマルトーからは食事に困ったらいつでも来ていいとも言ってくれた。

タケル(シエスタとマルトーさんには、もう足を向けて寝られないな…)

ルイズ「突っ立ってないで座りなさいよ。後ろに迷惑でしょ」

タケル「あ、うん」

どうやらルイズ自身は先程のことを気にしてないらしい。小さく安堵したタケルはルイズの言葉に従い、床に腰を下ろす。
それを見たルイズがなにやら呟いたようだが、タケルには聞こえなかった。

シュヴルーズ「おはようございます皆さん。どうやら春の使い魔召喚の儀式は全員大成功だったようですね。このシュヴルーズ、一安心です」

ルイズ「…………」フルフル

タケル(ルイズちゃん、震えてる…やっぱり俺じゃ不満なのかな…)

タケル(……それもそうか。使い魔として人間が出るのは悪い意味で目立つことみたいだし…)

シュヴルーズ「……ミス・ヴァリエールも、よく召喚を成功させましたね」

シュヴルーズと名乗った教師が、ルイズに声をかけた。 その声には嘲りも蔑みの色もない。ルイズを見るその瞳は優しく微笑んでいた。
それでもルイズの顔は上がらない、上げられない。
40 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 00:14:27.34 ID:A8yiEz8P0
クラスのどこからか、クスクスと含み笑いが聞こえた。 瞬く間にそれは教室中に広がり、ついには男子生徒の一人が声を上げた。

生徒「どうせ召喚できないからって、どっかの平民を金でやとって連れてきたんだろ! ゼロのルイズ!」

タケル(ゼロのルイズ……?)

ルイズ「ち、違うわよ! 召喚はちゃんとしたわよ!」

生徒「うそつけ! 魔法を成功させたことがない、成功率ゼロのルイズの癖によ!」

タケル(…なるほど… 魔法成功率0、だからゼロのルイズ、か…)

それがルイズのコンプレックスになっているであろうことは、容易に想像できた。

ルイズ「う……うるさいわね! 召喚したって言ってるでしょ! 私だってこんな奴……!」

ルイズ「こんな……こん……な……」

タケル(ルイズちゃん…)

生徒「なんだよ! なにか言い返してみろよ!」

生徒2「どうせ、【コンストラクト・サーヴァント】も絵具で紋章描いたんじゃねーの?」

生徒「あっはっは! そうだ、ちょっと水かけてみろよ! 消えるかも知れないぜ! ぎゃはははは……ハグムッ!」

タケルが講義しようと立ち上がりそうになったその瞬間、たった今バカ笑いしていた男子生徒の声が止まった。見ると、その男子生徒の口が粘土のようなもので塞がっている。
さらにシュヴルーズが杖を振るうと、罵倒に参加していた生徒全員の口が次々と塞がれていった。

シュヴルーズ「……お友達を、侮辱するものではありませんよ」

シーン……

タケル(凄い…これが魔法か……)
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 00:29:19.63 ID:ok+8omhC0
ん?タケルは平成ジェネレーションズでウィザードに会ったことはあるはずだが
42 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 00:50:39.71 ID:A8yiEz8P0
シュヴルーズ「では……授業を始めましょうか」

そう宣言しながら、シュヴルーズが右手の杖を振るう。そこに、こぶし大より一回り小さいくらいの小石が出現した。

シュヴルーズ「私の二つ名は赤土。赤土のシュヴルーズです」

シュヴルーズ「これから一年間、皆さんに『土』系統の魔法を講義します。魔法の四大系統はご存知ですね? ミスタ・マリコルヌ」

マリコルヌ「はい。ミセス・シュヴルーズ。『火』『水』『土』『風』の4つです」

いつの間にか口を塞ぐ粘土が外されていたマリコルヌという少年が起立し答えた。

シュヴルーズ「その通り。今は失われた系統魔法である『虚無』を合わせて、全部で五つの系統があることは、皆さんも知ってのとおりです。」

シュヴルーズ「その五つの系統の中で『土』はもっとも重要なポジションを占めていると私は考えます」

タケル(凄い魔法の授業ってこんな感じなんだ……ルイズちゃんは……」チラッ

ルイズ「…………」カリカリ

タケル(凄い集中力だ…努力家なんだなあ)

生徒「ミ、ミセス・シュヴルーズ! それは黄金ですか?」

突如、教室中にざわめきが走った。 見ると教壇の上に、黄金の輝きに似た鉱石が輝きを放っている。

シュヴルーズ「いいえ違います。黄金は実力の高いスクウェアのメイジが全力をもってして、ほんのわずか錬金できるかできないか……そういうものです」

シュヴルーズ「私はトライアングルですから当然無理ですね。……これは真鍮です」

それでも、教室にはどよどよと動揺が広がっている。中だるみしてきた授業に、黄金という餌で興味をひかせ集中力を取り戻させる。

タケル(このシュヴルーズって先生、メイジとしてだけじゃない。教師としても凄いんだ…)
43 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 00:53:04.64 ID:A8yiEz8P0
もちろん会ってます。だからメイジという単語も仮面ライダーだと勘違いしました。

正確には「この世界の魔法」ですね。脳内変換してもらえると嬉しいです
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 00:57:34.60 ID:SXBj8tM6O
会っただけで戦ってるとことかあんまり見てなさそうだし
45 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 01:09:13.70 ID:A8yiEz8P0
シュヴルーズ「えー、それではこの『錬金』をどなたかにやってもらいましょう。」

シュヴルーズ「そうですね…………ミス・ヴァリエール、前へ出なさい」

 突然のシュヴルーズの指名に、ルイズが硬直する。同時に、教室中の空気が「ゲッ!」という形に固まった。

シュヴルーズ「……? どうしたのですか、ミス・ヴァリエール。早く前へ」

その空気に疑問符を抱きながら、シュヴルースがルイズを促す。その時、赤髪に褐色の肌をした女子生徒が勢いよく立ちあがった。豊満な乳房が慣性に負け、盛大に、揺れる。

ルイズ「…………」

 その様子にルイズがなにやら苦い顔をしたように見えたが、タケルは気づかないふりをした。

キュルケ「ミセス・シュヴルーズ、その……やめておいたほうがいいと思います」

シュヴルーズ「どうしてですか? ミス・ツェルプストー」

キュルケ「危険です」

シュヴルーズ「危険? どういうことですか?」

キュルケ「……爆発します」

キュルケ「先生はルイズを教えるのは初めてですね?」

シュヴルーズ「ええ、そうです。しかし、彼女については前任の先生から聞いてますよ。なんでも大変な努力家だとか」

キュルケ「その努力がやばいんですよ」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 01:28:21.43 ID:ok+8omhC0
>>43
なるほどそういうことか、わかりました、ありがとう
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 01:50:58.98 ID:bnzefZGo0
とりあえずゴーストに変身したら、タケル殿はただの平民扱いからは脱却できるだろ。
48 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 01:53:09.71 ID:A8yiEz8P0
彼女の表情は真剣そのものだ。少なくとも、見くびりや嘲りでそう言っているのではない。

シュヴルーズ「ミス・ツェルプストー。私は先ほども言いましたよ。お友達を侮辱するものではないと」

キュルケ「ですから、違うんです! 私は……ムグッ!」

瞬間、ツェルプストーと呼ばれた少女の口が粘土で塞がれた。もうどうなっても知らないからねと言わんばかりの表情で、赤髪の少女は着席する。危険と言い放ったわりには、余裕のある態度で手をヒラヒラさせていた。

ふと、その隣に座る青髪の少女と目が合った。しかし、その視線はすぐに外される。

タケル(……?)

シュヴルーズ「さあ、ミス・ヴァリエール。気にしないでやってごらんなさい」

シュヴルーズ「貴女の魔法に失敗が多いことは聞いていますが、自信を持ちなさい。失敗をおそれては何もできませんよ?」

ルイズ「……やります」

意を決したようにルイズが立ち上がり、前に出た。ざわっ! と教室のざわめき声が一気にボリュームを上げる。

シュヴルーズ「おだまりなさい!」

ついには声を荒げたシュヴルーズの一喝に、教室が静まりかえった。

ルイズが呪文を唱え杖を振りかざし



爆発が、起きた
49 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 02:00:20.34 ID:A8yiEz8P0
今日はここまでー

俺色に染め上げろ!ルーブ!
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 02:03:42.64 ID:bnzefZGo0
乙!
51 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 10:10:12.66 ID:TE9wOtSK0
おはようございます。今日の更新は夜になります。


今日はウルトラマンの日だそうですね。ウルトラマンの良さに負けないようにゴーストの良さもこのSSで伝えられたらと思います
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 10:49:39.45 ID:bnzefZGo0
俺の世代はライダーは龍騎、ウルトラマンは世代じゃないかもだけどガイア見てて、ヒーロー戦隊はハリケンジャーみてたな〜
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/10(火) 12:09:54.03 ID:KX2Ij+nT0
ちょくちょくゴーストのクロスSS書いてるのも1...?
54 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 14:24:44.59 ID:T+5udi8q0
>>1はこれが処女作となります。
55 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/10(火) 23:17:54.06 ID:TE9wOtSK0
書いていく
56 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/11(水) 00:44:53.12 ID:0pFHoXrx0
すみません、眠気が酷いので投下は朝に延期します…
57 : ◆up56zIKAoE [saga]:2018/07/11(水) 07:54:35.43 ID:0pFHoXrx0





あれからルイズは教室の片付けを言い渡されていた。その使い魔であるタケルも一緒に手伝っていた。

ルイズ「………」

タケル(……き、気まずい…)

ルイズ「………これで分かったでしょ、私が「ゼロのルイズ」って呼ばれる理由……」

タケル「え………」

ルイズ「魔法の成功率0、才能0ってことよ!あんたも笑いたければ笑えばいいでしょ!」

ルイズ「魔法の勉強は沢山してきた!試験だって筆記なら学年上位!なのに実技だけは!」

ルイズ「実技だけは……どうしても失敗するのよ…」

タケル「ルイズちゃん……」

ルイズ「……サモン・サーヴァントとコントラクト・サーヴァントが成功した時、嬉しかったのよ。爆発ばかりだった私の魔法が初めてちゃんと発動したんだから」

ルイズ「けど出てきたのは平民で、その唯一の使い魔にもダメなところ見られちゃって……」

ルイズ「やっぱり私は…みんなが言うように……」
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