【ミリマス】P「琴葉、おかえり」【アイドルヒーローズ】

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10 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 09:14:44.22 ID:pg5BsF5j0
お腹が空いていたのでカツ丼を平らげた。とても美味しかった。
尋問室を出て司令室と書かれた部屋に移動したところ、このみさんや莉緒がモニターを見ながら苦い顔をしていた。

このみ「デストルドー、かなり手ごわいわね。ここまで防戦一方になるなんて」

百合子「…紗代子を倒したときは、これで終わると思ったんですけど」

莉緒「あら、百合子ちゃん、早かったわね。って、みんなでどうしたの?」

百合子「この方、プロデューサーさんが話があるそうで」

とりあえず状況確認を行い、自分の世界における「アイドルヒーローズ」の話の流れを伝えた。

○まだミサイルを載せた戦闘機も第三艦隊も来ていないこと(レーダーに捕捉できていないだけか)。

○志保がどう動くのか予測できないこと

○百合子が敵に回るかどうかで状況が変わること

このみ「まさか百合子ちゃんが負けちゃうなんて…」

海美「それだけ志保って子が強いんだろうね」

莉緒「でも、戦闘機と艦隊が襲来するのが判明したし、かなり優位に立てるわ! お手柄よ、Pくん♪」

P「ありがとう。…念のため翼とこのみさんはひなたも連れて第三艦隊に行ってくれ。エミリーは手強い」

海美「じゃあ私は戦闘機を堕としに行ってこようかな!」

P「わかった。それなら、俺はここで指示を出す司令役だな!」

海美「プロデューサーには特別な席を用意するよ。私の隣でアドバイスする、っていう」

P「え。俺、死んじゃう死んじゃう」

海美「大丈夫だよ! この歌〈インヴィンシブル・ジャスティス〉があれば、ね!」

―――――――回想終了
11 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 10:00:09.74 ID:pg5BsF5j0
翼と海美が歌うことでキネティック・パワーがブーストして守護すると障壁となる。
それがこの〈インヴィンシブル・ジャスティス〉だ!

P「でも後から爪楊枝を強く押し付けられた程度の痛みが来るから、攻撃は受けたくないぞ…」

海美「誰に言ってるの?」

P「お試し感覚で翼から攻撃された身にもなってくれ。っと、そろそろ到着だ」

みるみるうちに戦闘機が近くなり、上に降り立った。

P「いたた。何だ!?」

いきなり痛みが走った。攻撃を受けたのだ。視線の先には志保が立っていた。

志保「先制したと思ったのに! どうしてここがわかった」

海美「さあね。残念ながらミサイルは打たせないよ!」

志保「ここでアナタを倒せば、琴葉様の野望は一気に進む! 押し通る!」

琴葉・志保「「うぉぉおおおお」」

拳と拳が交わしあって戦っているのを脇で見ていても役に立たなさそうだ。
とりあえず戦闘機のパイロット席へ移動して操縦桿を握る。
オートパイロットで動いているようで、解除して海に真っ逆さまコースだ。

P「ポチっとな」

操縦桿を固定してから席を立って外に出ると、海美が苦戦していた。

海美「ここで負けるわけには…いかないッ!」

窮地に立たされてこそ強くなる! それがヒーローだ!

志保「こんな力をまだ残していたなんて!」

海美「キネティック・・・パーンチ!」

キネティック・パワーによって強化された拳が、志保の胴を打ち抜いた。

志保「ぐああああああああ」

志保は戦闘機の端に吹っ飛ばされ、起き上がる様子はない。

P「やったな! 海美!」

息を荒げながらも、海美はこちらに振り向くと満面の笑みをこぼした。

海美「うん! それにしても、ここまで強いなんて想定以上だったよ」

P「話は後にしよう。海に激突する前に脱出だ!」

墜落する戦闘機からミサイルを回収して、志保を抱えて海美は飛んだ。(俺は来た時同様に海美にしがみついた)
このみさんと合流してミサイルを破壊してもらい、志保の身柄を渡した。最終決戦が迫っていた。
12 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 10:51:18.94 ID:pg5BsF5j0
一旦拠点に戻り、百合子たちと作戦を練ることにした。

P「これであとは琴葉だけ、か」

海美「それなら、あとはデストルドーの基地を叩きに行くだけだね!」

琴葉「その必要はない」

百合子「! デストルドーがこんなところに!」

琴葉「もう他力は必要ない。私はこのパワーで支配する」

海美「マイティセーラーズは、屈しないよっ!」

琴葉「減らず口を。ダークキネティック・パワー、開放!」

デストレイピアがダークオーラを纏っていく。

琴葉「マイティセーラーズよ、塵となるがいい!」

ただの一突きの動作で、あらゆるものをなぎ倒す黒い風が生まれた。

海美・百合子「「きゃあああああっ!?」」

海美と百合子はなんとか耐えたものの、一撃でかなりのダメージを負ってしまった。

P「なんて強さだ!」

撮影でエフェクト混じりで見ていたものと訳が違う。
これが純粋な暴力。圧倒的な力による破壊か!

琴葉「この程度か。初めからこうすればよかった」

海美「いったい、どうすればいいの? 勝ち目が見えない…」

百合子「このままでは、負けてしまいます」

弱気になった二人に、あずささんと莉緒が近寄って行った。

あずさ「海美ちゃん、あきらめてはだめよ」

莉緒「百合子ちゃんも、顔を上げて」

あずさ「アイドルヒーローズは一人じゃない、でしょう?」

翼「キネティック・スラーッシュ!」

暗闇を切り裂く光が、琴葉の後方からやってきた。
ダーク・パワーの前に阻まれはしたが、マイティセーラーズ二人の顔に笑顔が戻った。

翼「おっまたせー! 間に合った―!」
13 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 11:23:36.71 ID:pg5BsF5j0
海美「反撃開始だねッ!」

翼「そーゆーことっ! 海美さん、これを使って!」

翼は海美に向かってあるものを投げつけた。

海美「これは、アミュレット…」

P「百合子が負けた時の保険、と話していたのを聞いていたのか」(机に突っ伏していたから眠っていたのかと思いきや)

海美「キネティックパワー、アクセラレート!…オーバーブーストッ!!」

二つのアミュレットが呼応しあうように輝きだし、海美の拳が光を纏っていく!

琴葉「二人分の力…デストルドー総帥の私が、全力で応じます!」

琴葉「受けてみなさい…! デストレイピア…ファイナルトルネード!!」

海美「負けるもんか…! 私はみんなの思いを背負ってるんだ! くらえ! キネティックパンチ・ビクトリィィィー―!」

両者の力が膨れ上がったかと思いきや、けたたましい音を立ててデストレイピアがはじけ飛んだ。

琴葉「私の技が…破られる、なんて!」

海美「思い知ったかデストルドー! これが、絆の力なんだッ!」

琴葉「絆なんて認めない…世界は力で支配される…たとえデストルドーが敗れても第二第三の…」

ふらふらとした足取りで琴葉は倒れこんだ。
14 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 11:35:23.85 ID:pg5BsF5j0

翼「やったー! 勝ったよー!」

百合子「よかった。翼ちゃんが来てくれたおかげで勝てたんだよ」

翼「もっとほめてー☆」

P「おいおい、海美が疲れて倒れているだろう。運んであげなさい」

百合子に抱きついて喜んだせいか、海美には気づかなかったようだ。

翼「うわー! ごめん、海美さーんっ!」

慌てて百合子と翼が海美の所へ駆けていくのを見てから、俺は琴葉の許へ歩いて行った。

P「琴葉、お疲れさま。クランクアップだ」

眠っているとコスチュームを着たいつもの琴葉と変わらないように見える。
もちろん、戦闘によってボロボロになっているのだが。

膝枕をしてほつれた髪を撫でて整えていると、この世界で生きていくのも悪くないかと思えてきた。

P「おかえり、琴葉。起きたらまた、アイドルとして」

――――
15 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 12:06:06.36 ID:pg5BsF5j0
3、エピローグ

目が覚めた。

正直、一区切りつけば元の世界に戻ることになるだろう、と考えていたが、そんなこともなかった。

起きて拠点に行く途中でコンビニに寄ると、海美が降ってきた。

P「いたたた」

海美「ごめん、プロデューサー! 下敷きにしちゃった」

P「それはいいんだけど、早くどいてくれ。重い」

海美は一瞬赤くなったかと思えば、「失礼だよ!」と、こちらの頭をこつんと叩いて起き上がった。

P「体の調子はいいのか?」

海美「気を抜くとダメなくらいで、他はいつもの通りかな。プロデューサーを見つけたから」

あっ、と何かに気づいたようにまた赤くなり、今度は下を向いてしまった。

P「海美? どうした?」

海美「…そういや、さ。プロデューサーって、いつも下の名前で呼ぶじゃない?」

P「ああ」

海美「元居た世界、だっけ? そっちではどんな関係だったのかな、って」

P「何だ、興味が湧いてきたのか? 一緒に行く途中で教えるよ」

プロデューサーは意味をなさない肩書になったけれど、ファンとして支えていければいいか。

もう知っていたことはなくなり、予断を許さないけれど、この世界で日常を生きていこう。

アイドルヒーローズと一緒に。
16 : ◆8PvrU9Ob/. [saga]:2018/07/12(木) 12:55:04.88 ID:pg5BsF5j0
あとがき


前日にデストルドーのノベマスに触発されて書こうかと思い立ちましたので、お察しの通り、といったところでしょうか。

ノベマスはタミ○ルPの頃から見ているので、私の中では、アイマスとノベマス含めたニコマスとは切っても切れないものですね。
17 : ◆NdBxVzEDf6 [sage]:2018/07/12(木) 15:23:00.73 ID:stL2n2Em0
帰れない最後は珍しいね
乙です

>>2
伊吹翼(14)
http://i.imgur.com/SWVXmQr.jpg
http://i.imgur.com/BuYT2X7.jpg
http://i.imgur.com/SJqqCrg.jpg

>>3
田中琴葉(18)
http://i.imgur.com/so32mkS.jpg
http://i.imgur.com/ofeOP2I.jpg

大神環(12)
http://i.imgur.com/F5JeB8A.jpg

>>6
高坂海美(16)
http://i.imgur.com/Od4yD2S.jpg
http://i.imgur.com/nLNli25.jpg

>>7
三浦あずさ(21)
http://i.imgur.com/WgE4muN.jpg
http://i.imgur.com/7CGzVP5.jpg
http://i.imgur.com/CuqVwuN.jpg

>>9
天空橋朋花(15)
http://i.imgur.com/TnTT9Yb.jpg

七尾百合子(15)
http://i.imgur.com/ntAZkuz.jpg
http://i.imgur.com/A6wziMV.jpg

>>10
馬場このみ(24)
http://i.imgur.com/vnMzpHs.jpg

百瀬莉緒(23)
http://i.imgur.com/RLf4Kt8.jpg
http://i.imgur.com/auzRwNc.jpg

>>11
北沢志保(14)
http://i.imgur.com/A70Sb3y.jpg

>>10
「インヴィンシブル・ジャスティス」
http://youtu.be/2ELtcG7sRCU?t=199
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