ハッシュヴァルト「未来が視えるとは思い悩む事ばかりだ。そうだろう、黒木智子」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

60 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:40:50.15 ID:K83Zn/rKO



もこっち(……そんで、家帰って、風呂入って、晩飯も食い終わったわけだがーーー)


ハッシュ「………」


もこっち(……まだ、背後霊やってやがる)


もこっち(いくらか慣れたが、それでも異物感が半端無い……)


もこっち(いったい、いつまで続くんだ、この生活は……)


ハッシュ「………」


もこっち(……イケメンとの生活なんて、漫画とか小説とか、妄想の世界の話だと思ってた)


もこっち(今も昔も、そんな妄想はしていたが、まさか実現するなんてな……)


もこっち(……だが全然嬉しくない)


もこっち(……そりゃそうか、今の私には他にーーー)



もこっち「ーーーはあ、」



61 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:43:05.90 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「……こちらに意識を向けろ、人間」

もこっち「……なんだよ、ずっと黙ってたと思ったら、急に話しかけてきやがって」

ハッシュ「これより私は質問を行う」


もこっち(無視か……)


ハッシュ「……あの吉田茉咲という娘が気になるか?」

もこっち「!?」

ハッシュ「やはり、そうか」

もこっち「な、なんでーーー」

ハッシュ「誰でもわかる」

ハッシュ「お前は今日、あの娘と話せないことを憂いていた、そうだろう?」



62 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:46:21.67 ID:K83Zn/rKO



もこっち「っ、」

ハッシュ「話せ」

もこっち「!?」

ハッシュ「お前とあの娘の間に何があった?」

ハッシュ「それを一切偽ることなく、私に話すのだ」

もこっち「……な、なんで、そんなこと知りたいんだよ?」

ハッシュ「お前には関係の無いことだ」



63 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:47:32.20 ID:K83Zn/rKO



もこっち「……なに言ってやがんだ。私とヤンキーの関係こそ、お前には関係ないだろ!」


ハッシュ「……いいから話せ」


もこっち「……なんで、そんなに、知りたがるんだよ」ジリッ


ハッシュ「………」


もこっち「お前、あのヤンキーに何するつもりだよ?」キッ



64 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:49:28.48 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「………」ズズズッ


もこっち「うおっ、!?」ズブッ


もこっち(な、なんだ、身体が沈んでーーー!?)ズズズッ


ハッシュ「………」ズズズッ


もこっち「う、うわっーー?!」



ズブンッ……



65 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:55:08.89 ID:K83Zn/rKO



ドテッ……



もこっち「ぐえっ、?!」ベタンッ

もこっち「い、つつ……くそ、何がどうなってーーー」ムクッ

ハッシュ「………」

もこっち「……え、」



もこっち「え、え、?」



…………。



もこっち(な、なんだ、ここ!?)


もこっち(暗いし、狭いし…………何より、真上からーーー)



もこっち(ーーーなんで、私の部屋が見えるんだ……?!)



66 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 21:57:03.25 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「……ここは、影の中だ」


もこっち「………」


もこっち「……はっ、?」


ハッシュ「聞こえなかったか? ならば、今一度言おう」



ハッシュ「影の中に、我らはいる」



67 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:00:03.44 ID:K83Zn/rKO



もこっち「……か、影の中だあ?」

ハッシュ「そう、ここは私がお前の部屋の影を利用して作り出した異空間だ」

もこっち「?!」

ハッシュ「この程度の空間であれば、少量の霊子で構築できる」

ハッシュ「故に、影を通して、影の領域圏外にある、お前の部屋を見上げることができるということだ」

もこっち「な、なにをバカなこと言ってーーー」


ハッシュ「信じるも信じないもお前の自由だ」

ハッシュ「だが、これは紛れも無い現実だ。厳然たる事実だ」

ハッシュ「それは覆しようが無い」



68 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:02:17.89 ID:K83Zn/rKO



もこっち「あ、あああ……」ガクガク


もこっち(ヤバイ!? これ本当にヤバイ!!)


もこっち(た、助けをーーー)


もこっち「お母さんーー! ともくんーー! 助けてくれ! 変な奴が私に変なことするんだ!?」



…………シーン……



もこっち「お、おい! いるはずだろ、二人とも!? まだ起きてるはずだろ!?」


もこっち「頼むから、返事してくれーー!!」



69 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:04:14.06 ID:K83Zn/rKO



…………シーン……



もこっち「どう…して」

ハッシュ「無駄だ」

もこっち「!」

ハッシュ「どれだけ叫ぼうとも、私の認可なしに、お前の声が外部に届くことは無い」

もこっち「?!」

ハッシュ「影の領域は、内部から外部に向けた声を遮断する」

ハッシュ「どれほど叫ぼうとも、どれほど騒ごうとも、どれほど喚こうとも、その声が外に届くことは無い」

ハッシュ「たとえ、どれほどの猛者が影の外にいようとも、だ」

ハッシュ「だからこそ、我々は千年もの間、耐えることができたのだ」



70 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:05:57.24 ID:K83Zn/rKO



もこっち「せ、千年……?」


ハッシュ「………」


もこっち「……い、意味わかんねえよ」


ハッシュ「………」


もこっち「……なんだよ、なんだってんだよ」



もこっち「なんなんだよ、お前!?」



71 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:11:22.86 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「………」スッ

もこっち「」ビクッ


もこっち(えっ、えっ?)


ハッシュ「………」


もこっち(なんだよ、こいつ!? いきなり私の首になんか触れてーーー!?)ゾクゾクッ


ハッシュ「私はこうして、お前に触れることができる。それがどういうことかわかるか?」

もこっち「ま、まさか、お前ーーー」サアッー

ハッシュ「……そうだ、お前が思い描いている通りだ」



72 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:13:20.22 ID:K83Zn/rKO



もこっち(こ、こいつ……!)フルフル


ハッシュ「………」


もこっち(間違いない、こいつはーーー)ゴクリッ



もこっち(……わ、わわわ、私を、レ◯プするつもりーーー)


ハッシュ「私はいつでも、お前を拷問にかけることが可能だということだ」



73 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:14:39.95 ID:K83Zn/rKO



もこっち「なっーーー?!」

ハッシュ「私は拷問の技術を持っている」

ハッシュ「故に、お前を拷問にかけ、情報を吐かせるなど容易いことだ」

もこっち「……!??」

ハッシュ「正直に話せば、拷問を受けることは無い」

ハッシュ「だが、黙秘するというのなら、お前はこれまでの人生で味わったことの無い恐怖と苦痛を味わうことになるだろう」



74 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:16:14.03 ID:K83Zn/rKO



もこっち(……な、なんだよ、こいつ……!?)



ハッシュ「………」



もこっち(拷問だと!? そんなこと、正気で言ってやがんのか……!?)



75 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:18:09.05 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「……人は、己が未来に喜びがあると、信じることのできる生き物だ」


もこっち「……えっ、?」


ハッシュ「故に、人は、ものごとを正誤の秤にかけ、痛みに耐え、進んでいく」


ハッシュ「そうして、選択を繰り返した結果、現在があり、未来がある」


ハッシュ「お前も人であるならば、少なからず、そうしてきたはずだ」



76 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:20:58.01 ID:K83Zn/rKO



もこっち(な、なんか語り出したぞ、こいつ……!?)


ハッシュ「話すことのメリットと黙秘することのデメリットを秤にかければ、どちらを選ぶべきかは一目瞭然」

ハッシュ「……そして、お前はいま、幸福と呼べるものを手にしている」

もこっち「?!」

ハッシュ「恐怖と苦痛で、それを塗り潰されたくは無いだろう?」

もこっち「ーーーっ、!?」

ハッシュ「それに加えて、お前には、あの娘以外にも、繋がりがある」

ハッシュ「つまり、あの娘一人に拘る必要も無いというわけだ」

もこっち「………っ、!!」

ハッシュ「ならば、お前は一人の人間に固執するのはやめ、私に服従するべきだ」



77 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:22:23.74 ID:K83Zn/rKO



もこっち「………」


ハッシュ「さあ、選択の時だ、人間」


ハッシュ「私に服従し、全てを明かし、幸福の中で生き続けるか」


ハッシュ「私に逆らい、黙秘し、恐怖と苦痛を抱えたまま生き続けるか」


ハッシュ「選択の時は、今しか無い」



ハッシュ「選ぶが良い、人間よ」



78 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:23:49.59 ID:K83Zn/rKO



もこっち「……い、」



ハッシュ「………」













もこっち「嫌…だ……」



79 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:25:07.35 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「……なん…だと……?」


もこっち「………」


ハッシュ「貴様、いま何と言ってーーー」


もこっち「嫌だ……って言ったんだよ」


もこっち「……この、白ネギ野郎が!」


ハッシュ「…………?!」



80 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:27:47.53 ID:K83Zn/rKO



ハッシュ「……その選択が何を意味するのか、わかっているのか?」

ハッシュ「お前はこれから恐怖と苦痛を味わうことにーーー」

もこっち「うるせえよ」

ハッシュ「………」

もこっち「さっきから、中二臭い言い回しばかりしやがって。もっと普通に言ったらどうなんだ?」

ハッシュ「…………」

もこっち「……つーか、それ以前に、私からヤンキーのことを聞いて、いったいどうしようってんだよ」

ハッシュ「…………」

もこっち「ヤンキーに何するつもりなんだよ」



81 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:29:16.94 ID:K83Zn/rKO



もこっち「……私はあのヤンキーのこと、その、嫌いじゃ……ない」

ハッシュ「………」

もこっち「なのに、ヤンキーのことを話せだって?」

もこっち「お前みたいな得体の知れない奴に? それも、拷問なんて平気で言えるような危ない奴に? ペラペラ話せってのか?」

もこっち「なんで、そんなことしてやらなきゃいけないんだよ?」

もこっち「お前は、そんなに偉いってのか!?」


ハッシュ「?!」


もこっち「いくら、イケメンで高身長だからって、調子に乗ってんじゃねえぞ!」



82 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:31:51.21 ID:K83Zn/rKO



もこっち「……仮に本当に偉かったとしても、話せるわけない」

ハッシュ「………」

もこっち「そんなこと、できるわけないんだよ!」

もこっち「メリットデメリット? 関係ねえよ、そんなもん」

もこっち「お前に尻尾振るために、見捨てられるほど、あのヤンキーは安くないんだ!」


ハッシュ「…………………」


もこっち「……私たちは、誰が欠けてもダメなんだ……」


もこっち「だから、お前なんかに、話すことなんて何も無い」


もこっち「……そうだ。私は、あいつらとーーー」












もこっち「ーーー友達でいたいから」



83 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:33:20.32 ID:K83Zn/rKO












ハッシュ「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」











84 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/26(木) 22:33:55.45 ID:K83Zn/rKO
今日はここまで
85 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:34:32.50 ID:GCMRYD0iO
投下します
86 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:35:59.68 ID:GCMRYD0iO



もこっち「」ゾゾオッ



ハッシュ「ーーーーーーーーーーーーーー」



もこっち「うっ、あっ……」ヘタッ


もこっち「うあっ、ううっ、ああああ……」ジワッ



87 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:38:23.93 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「ーーーそうか」

もこっち「」ビクッ

ハッシュ「よく解った」

ハッシュ「お前は、力の奔流に逆らうというわけか」

もこっち「………っ、っ、」ガタガタ

ハッシュ「運命に、逆らうということだな」



ハッシュ「ならばーーーーーーー」



88 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:40:40.16 ID:GCMRYD0iO



もこっち(あ、ああ、そうか……)


もこっち(わたし、ここで死ぬんだ)


もこっち(……ごめん、お父さんお母さん智くん、みんな……!)


もこっち(もっと、一緒にいたかった……!!)









ハッシュ「ーーー教えてやろう、私のことをな!」



89 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:42:16.22 ID:GCMRYD0iO










もこっち「………………」






もこっち「……………………へっ?」








90 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:48:04.34 ID:GCMRYD0iO






ハッシュ「私は、元 “ 見えざる帝国 皇帝補佐 ” にして、“ 星十字騎士団 最高位 ” ユーグラム・ハッシュヴァルトだ!」



もこっち「……えっ、えっ、?」



ハッシュ「意味がわからないか? ならば、教えてやろう、我々滅却師はーーーー」



91 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:49:42.23 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「ーーー故に、現在私の置かれた状況を把握するため、お前及びその周囲の情報は徹底的に収集したかったのだ」


ハッシュ「ーーーー以上が私の話せること全てだ」


もこっち「………」 ポカーン


ハッシュ「理解したか? 人間」


もこっち「……えっ、」


もこっち「えっ、えっ、えっ?」



もこっち「ええっ?!」



92 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:55:18.17 ID:GCMRYD0iO



もこっち(くいんしー? 死神? そうるそさえてぃ? ?ぁんでんらいひ?)


もこっち(しゅてるんりったー?ぐらんどますたー?)


もこっち(そして、生き返っただってーーー?)


ハッシュ「………」


もこっち(………中二臭い野郎だとは思っていたがーーー)


もこっち(ーーー患ってるにも程がある)


もこっち(この幽霊もどき……完全な中ニ病患者じゃねえか)



93 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:57:48.53 ID:GCMRYD0iO
あれ、文字バグってる

>>92は無かったことにしてください
94 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 22:59:09.70 ID:GCMRYD0iO



もこっち(くいんしー? 死神? そうるそさえてぃ? ばんでんらいひ?)


もこっち(しゅてるんりったー?ぐらんどますたー?)


もこっち(そして、生き返っただってーーー?)


ハッシュ「………」


もこっち(………中二臭い野郎だとは思っていたがーーー)


もこっち(ーーー患ってるにも程がある)


もこっち(この幽霊もどき……完全な中ニ病患者じゃねえか)



95 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:00:16.87 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「ーーーまだ、信じられないか?」


もこっち「!」


ハッシュ「無理もない。人は己が理の外にあるものを、そう易々とは己がものとすることはできない生き物なのだからな」


もこっち「……… 」


ハッシュ「だが、今話したことは紛れも無い現実だ。厳然たる事実だ」


ハッシュ「それは覆しようが無い」



96 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:02:22.77 ID:GCMRYD0iO



もこっち「……なんで、」

ハッシュ「………」

もこっち「……なんで、そんな話した?」

ハッシュ「………」

もこっち「そんな中二臭い話を、それもいきなりーーー」

ハッシュ「お前が望んだことだ」

もこっち「!」

ハッシュ「得体の知れない相手に話せることなど何も無い、そうだろう?」

もこっち「……!」

ハッシュ「だから、私はお前に対し、私の存在について可能な限り、話したというだけのことだ」

もこっち「………………」



97 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:04:01.21 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「……だが、お前はもう一つ言ったな。危険な輩に話せることなど何も無いと」

もこっち「………」

ハッシュ「まったく持って、その通りだ」

もこっち「……なに?」

ハッシュ「………」スッ

もこっち「!?」









ハッシュ「……こわがらせて、すまなかった」



98 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:05:04.29 ID:GCMRYD0iO



もこっち「!?!?」


もこっち(……こ、こいつ!)


ハッシュ「………」


もこっち(いま、私に頭を下げやがったのか!?)


もこっち(なんで、そんなーーーーーー)



99 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:06:36.67 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「ーーーもし私が、今も星十字騎士団であるのならば、帝国で得た技術をもって問答無用で拷問を開始しただろう」

もこっち「!」

ハッシュ「拷問の果てに、お前の自我を粉砕し、私の意のままに動く人形に仕立て上げたことだろう」

もこっち「っ、お前ーーー!」

ハッシュ「だが、もはや私にその資格は無い」

もこっち「!」

ハッシュ「私が、他者に力を振るう資格は無い」

ハッシュ「……そう、激情に駆られ、天秤としての役割を忘れた者に、力を振るう資格など残されているはずがなかったのだ」

もこっち「……?!」



100 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:08:33.78 ID:GCMRYD0iO



もこっち(何の話だ……?)


ハッシュ「……なぜか、変わらず力を持っていたことの戸惑いと迷いが、己が眼を曇らせていたのだ」

ハッシュ「そのことに、お前の言葉で、ようやく気づくことができた」

ハッシュ「……私は、皇帝補佐の器にあらず、故に偉くなどあるはずが無い」

もこっち「………」

ハッシュ「……ならば、私は、ここでは帝国の理ではなく、己の理を通そう」

ハッシュ「その上で、改めて言わせてもらう」



ハッシュ「こわがらせて、本当に、すまなかった……」



101 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:10:26.86 ID:GCMRYD0iO



もこっち「………」

ハッシュ「……そして、改めて、お前に願う」

もこっち「……?」

ハッシュ「お前と吉田茉咲の間に何があったかを教えて欲しい」

もこっち「!」

ハッシュ「……非礼を働いた私に言いたくないか」

もこっち「………」

ハッシュ「当然だな」

ハッシュ「そして、それに加えて、私はただここにいるだけで、お前に恐怖を与えている」

もこっち「……っ、」

ハッシュ「そんな者の願いを聞くなど、お前にとっては理不尽の極みだろう」



102 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:12:02.72 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「……だが、お前は迷いを抱いている」


もこっち「!」


ハッシュ「それを取り除きたくはないか?」


もこっち「……!」


ハッシュ「迷いとは、それだけで容易く破滅を招く」


ハッシュ「どれほど外側を取り繕うと、内側に迷いという名の歪みがあることで、形あるものは容易く崩れ去るものなのだ」




ハッシュ「私はそれを、幾度となく見てきた……」



103 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:13:50.43 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「……お前と吉田茉咲の間になにがあったのか、」

ハッシュ「それを知ることができれば、私も何かの役に立てるかもしれない」

ハッシュ「力を振るうことはできないが、力になることはできるかもしれない」

ハッシュ「お前の迷いを、断つことができるかもしれない」

ハッシュ「……そのために、どうか私に教えてはもらえないだろうか?」


ハッシュ「人間、いやーーー」



ハッシュ「ーーー黒木、智子……!」



104 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:15:01.20 ID:GCMRYD0iO



もこっち「………」



もこっち「………………」






もこっち「………………………」



105 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:16:39.91 ID:GCMRYD0iO



もこっち「……私の友達に何かしたら許さないからな」


ハッシュ「!」


もこっち「………」


ハッシュ「……ああ、過去と未来、そして現在の己にかけて誓おう」

ハッシュ「決して、お前の友を、大切な者を傷つける真似はしないと」



106 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:17:38.41 ID:GCMRYD0iO



もこっち「……そうか」

もこっち「……なら、話してやる」

ハッシュ「!」

もこっち「だが、それはお前を認めたからじゃない」

もこっち「私のために、お前を利用するってだけの話だ。だから話すんだ」

もこっち「そこは、わかれよ」

ハッシュ「……無論だ」



107 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:18:56.24 ID:GCMRYD0iO



もこっち「……確かに、私はあのヤンキーとの関係に、少し悩んでる」

ハッシュ「………」

もこっち「……だけど、別に、ヤンキーと私がケンカしたってわけじゃない。まあ、やっても勝てないだろうけどさ」

ハッシュ「………」

もこっち「……ただ、ときどき不安になるんだ」



もこっち「私はヤンキーに本当に必要とされているのか、って」



108 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:20:21.15 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「………」


もこっち「いや、なんとなく、一緒にいるくらいの関係ではあるんだけどさ」


もこっち「だけど、私って、つい最近まで、ぼっちで、周囲からあまり必要にされてない奴だったんだ」


ハッシュ「………….……」


もこっち「成績もそんなに良いわけじゃないから、そこまで深く何かを教えられるわけでも無いし、何かを教えたことも無いし」

もこっち「だから、私がヤンキーにとって、本当に必要な人間なのかどうか、不安なんだ」



109 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:22:10.25 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「………」

もこっち「そのせいか……ヤンキーに気に入られてる弟と張り合ったりもした」

もこっち「……もちろん、必要があるとか無いとかで切れるような関係じゃないとは思ってる」

もこっち「ヤンキーはそんなこと御構いなしに私と絡んで来そうだし、私もそのつもりでいる」

もこっち「だから、なんとなしに安心もしてたんだけどーーー」


もこっち「ーーーGW明けを契機に、少しずつヤンキーと一緒にいる時間が減った」



110 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:23:19.21 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「………」


もこっち「……ヤンキーって、たぶん、大学の面接受け悪いから、それで色々と大変なんだと思う」


もこっち「以前のままじゃ、進路は本当にヤクザか出し子になるかもしれねーし」


もこっち「ヤンキーが大学行くなら、やらなきゃいけないことが多くなる」


もこっち「……だから、最近はもう、ヤンキーと一緒にいる時間がめっきり減った」



111 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:25:26.22 ID:GCMRYD0iO



もこっち「でも、あのヤンキーは私と一緒にいられないことを、あまり気にしていないみたいなんだ」

ハッシュ「………」

もこっち「少なくとも、この間ヤンキーが、ヤンキー仲間と一緒にいるのを見た時、私のことを気にしてる感じはなかった」

もこっち「もちろん、別の友達といる時は、そいつらの方に集中するってのは、当然のことなんだけどーーー」


もこっち「ーーーそれでも、不安になる」


もこっち「ヤンキーにとって、私との関係はあっても無くても変わらないようなものなんじゃないか、って」

もこっち「ただ、なんとなく一緒にいるけど、別に一緒にいなくても平気なのかな、って」

もこっち「……あいつは、本当に私のことを必要としているのかな、って」

ハッシュ「………」



もこっち「ほんと、どうしたらーーーーーー」



112 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:26:41.86 ID:GCMRYD0iO



ハッシュ「ーーーそういうことか」

もこっち「!」

ハッシュ「発言の意図は理解した」

ハッシュ「まったくをもって、人間らしい悩みだ」

もこっち「!?」


もこっち(なんだよ、こいつ! 話して欲しいって言うから話したってのに!)


もこっち(くそっ、やっぱり話すんじゃなかったーーー)


ハッシュ「ーーーならば、向き合うしかあるまい」



113 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:28:11.14 ID:GCMRYD0iO



もこっち「ーーーーーーーーーーーーーー」


もこっち「ーーーへっ、?」


ハッシュ「聞こえなかったか? ならば、もう一度言おう」

ハッシュ「お前は友と向き合うべきだ」


もこっち「………」


ハッシュ「その想いを内に秘め続けたところで、何も変わりはしない」

ハッシュ「ならば、その想いを友に伝え、向き合うべきだ。違うか?」



114 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:30:10.35 ID:GCMRYD0iO



もこっち「っ、」


もこっち「だ、だけど、私はーーー」


ハッシュ「己を信じられないか?」


もこっち「!」


ハッシュ「己の弱さに、未来を塗り潰されることが怖いか?」

ハッシュ「弱き己を信じることが怖いか?」


もこっち「……っ、!?」


ハッシュ「……ならば、まずは信じられるように、己を磨き上げる手もある」

もこっち「………」

ハッシュ「……だが、磨き上げたからといって、必ずしも納得できるような成果を得られるとは限らない」

ハッシュ「成し得たものが無くば、己を信じることなどできない」

ハッシュ「自信が無くば、友と向き合うこともできない」

ハッシュ「そうして、向き合うことを先延ばしにすれば、隔たりはより根深いものとなっていく」

ハッシュ「それは肝に銘じておくことだ」



115 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:33:10.92 ID:GCMRYD0iO



もこっち「………」

ハッシュ「……秤にかけろ、黒木智子」

ハッシュ「今の己を信じ、秤とすることで、いま己がどうしたいか、どうすべきかを決めるのだ」

もこっち「っ、だけどーーー」

ハッシュ「……己とは、脆弱で、未熟なものなのかもしれない」

ハッシュ「そのような己を信じることは、確かに困難なのかもしれない」

ハッシュ「だが、先ほど、お前は言ったな。あの娘と友達でいたい、と」

もこっち「!」

ハッシュ「その想いは、恐怖を退けて、言葉となり、私を怯ませた」

ハッシュ「お前から見て、大の大人であり、理解の超えた存在である私を、だ」


ハッシュ「ならば、それは紛れも無い強さだ。お前はその強さを誇るべきだ」

ハッシュ「誇れる強さがあれば、己を信じることなど造作もない」

ハッシュ「お前は、信じるに値する己を、秤を既に持っているのだ」



116 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:35:51.54 ID:GCMRYD0iO



もこっち「………」

ハッシュ「秤にかければ迷いは無い」

ハッシュ「だが、無知と恐怖に呑まれ、秤にかけることが叶わなければ、迷いという名の濁流へと沈んでいく」

ハッシュ「……そして、迷いに追われて決めたことは、必ず後悔となる」

もこっち「………!!」



ハッシュ「……何度でも言おう、黒木智子」













ハッシュ「……お前は友と向き合うべきだ」



117 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:37:25.29 ID:GCMRYD0iO










もこっち「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」











118 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/27(金) 23:38:12.11 ID:GCMRYD0iO
今日はここまで
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/27(金) 23:40:35.78 ID:ui843Td30
おつ
120 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:02:34.08 ID:L31gtIdCO
投下します
121 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:04:42.06 ID:L31gtIdCO



キーンコーンカーンコーン……



ハッシュ「黒木智子、授業が終了した。今ならーーー」


もこっち(……ああ、今なら話しかけられる!)


吉田「………」スタスタ

もこっち「……ま、待って!」

吉田「……ん、お前か? どうしたよ、いきなり?」

もこっち「あの、その、」

吉田「なんだよ、いったい何の用ーーー」

もこっち「う、ううっ、」

ハッシュ「………」



122 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:06:07.12 ID:L31gtIdCO



もこっち(なにビビってんだ、私は! 今からヤンキーと向き合うんだろ!)


もこっち(怖がるな、恐れるな、今やらなきゃ、後で必ずーーー)


吉田「……用がねーなら、別んとこ行くがーーー」

もこっち「…っ…、……よ…?」

吉田「……ああ? いま何てーーー」



もこっち「私って、必要?」



123 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:08:28.58 ID:L31gtIdCO



吉田「ーーーーーーーーーーーーーーーー」


もこっち(い、言えた……!)


ハッシュ(……だが、ここからが本番だ)


吉田「ーーーいや、急に何言ってんだ?」

もこっち「あっ、だから、その、」

もこっち「私って、吉田さんにとって必要なのかな、って」



もこっち「気になってさ……」



124 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:09:35.90 ID:L31gtIdCO



吉田「……意味わかんねえ」

もこっち「っ、」

ハッシュ「………」

吉田「急にそんなこと聞かれてもよ……」

もこっち「………っ、!!」

吉田「つーか、必要も何も……腐れ縁だろ、私たち?」

吉田「お前が、必要かなんて、その、考えたことも無かったつーか……」



125 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:11:20.56 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「………」


もこっち(〜〜〜〜落ち着け、私!)

もこっち(まだ、必要じゃないって断定されたわけじゃない!)

もこっち(だったら、これからーーー)


吉田「いや、必要じゃねーとか言うつもりはねーけどよ、なんでいきなりそんなーーー」

もこっち「……一緒に、」

吉田「?」

もこっち「一緒に、勉強しよう、吉田さん!」



126 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:14:31.06 ID:L31gtIdCO



吉田「ーーーいや、急にまた何言ってんだ?」

もこっち「あ、いや、その、私たち3年で受験だよね?」

吉田「……ああ、そのつもりでいるがーーー」

もこっち「だったら、一緒に勉強することも必要なんじゃないかなって」


吉田「………」


もこっち「それに、そういうことなら、きっと役に立てると思う」

もこっち「私、そんなに頭良いわけじゃないけどさ」

もこっち「二人なら、面接の練習とかもできるしーーー」


もこっち「ーーーそれに、ヤンキーって、短気でバカだから、気の長さも頭も普通の私がいた方がーーー」


吉田「んだと、おらーーーー!!」バッ

もこっち「ひいいーーっ!?」



127 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:16:56.47 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「…………!??」


もこっち(や、やっちまった! またいらんこと言ってヤンキーを怒らせてーーー)


吉田「バカはお前だろ! 修学旅行の時も、ゲーセンの時も、バレンタインの時も、階段の時も、いつもいつもバカなことばかりしやがって!」

もこっち「ご、ごめんなさい?!」

吉田「……ったく、」パッ

もこっち「」ヨロッ

ハッシュ「………」


もこっち(う、ううっ、)ジワッ


もこっち(私のバカ、ほんとにバカ! こんな時まで、いらんこと言ってーーー)


吉田「ーーーそんで、いつやんだ?」



128 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:19:48.42 ID:L31gtIdCO



もこっち「………」


もこっち「………………えっ、?」


吉田「……いつ勉強すんだって言ってんだよ」

もこっち「えっ、あっ、その」


吉田「いや、だからいつーーー」


もこっち「ーーー良いの?」


吉田「……何がだよ?」

もこっち「いや、私なんかと一緒に勉強なんてーーー」

吉田「何言ってやがる。何の問題もねーだろ」


もこっち「?!」


吉田「お前が意味わかんねーことを言うのなんて当たり前のことだし、それで私が怒るのも当たり前のことだ」


もこっち「………!」


吉田「……怒ったくらいで、いちいち距離取っていたらキリがねーしな」

吉田「それに、勉強ってのは、誰かと一緒にやることで、自分じゃ気づけねーところにも気づけるもんなんだ」


もこっち「!」


吉田「それを思えば、お前と勉強することに、何の異議もねーしーーー」


吉田「ーーーむしろそっちの方が良いくらいだ」



129 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:22:51.14 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「………」


もこっち(……そうか、そうか、私といた方が良いのかーーー)


もこっち(ーーーよかった、これで私は必要とされてーーー)


吉田「だけどよ、一つ気になるんだがーーー」


もこっち「………?」


吉田「なんでお前と二人きりなんだ?」

もこっち「っ、?!」

ハッシュ「………」


吉田「田村や田中は誘わねーのか?」


もこっち「ーーーーーーーーーーーーーー」


もこっち(ーーーああ、そうか。そうだよな)


もこっち(やっぱり、私なんかよりも、あいつらの方が必要ーーー)



吉田「……まあ、別に二人きりでも悪くないと思うけどな」



130 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:26:05.99 ID:L31gtIdCO



もこっち「……えっ?」

吉田「いや、勉強ってのは、一人よりも誰かとやった方がやる気が出るもんだろ?」

もこっち「…………」

吉田「少なくとも、麗奈たちと一緒に勉強してた時は、一人でやるよりはよっぽど、やる気が出た」


吉田「……楽しかったし、嬉しかった」


もこっち「!」


吉田「だから、お前と二人きりでも、きっと悪くない」

吉田「ただ、全員いっしょにいれば、もっと悪くないってだけの話だ。だから田村や田中が来ても良いんじゃねーかって思ってる」



吉田「……誰も欠けないその時が、きっと一番なんだろうからな」



もこっち「ーーーーーーーーーーーーーー」



131 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:29:32.55 ID:L31gtIdCO



吉田「ーーーお、おい、なに泣いてんだよ!」

もこっち「……えっ、」ポロポロ

吉田「あーもう、このハンカチで拭け!」

もこっち「……あ、うん! あり…がとう…っ、!」フキフキチーン

吉田「てめっ、なに鼻かんでやがる!」

もこっち「あっ、ご、ごめん!」

吉田「まったく、ほんとわけわかんねえ奴だな、お前はよ……」ハアッー


もこっち「……ねえ、」


吉田「あ?」


もこっち「少し、良いかな……?」


吉田「……ったく、今度は何だってんだ」


もこっち「さっき、二人で勉強しようって言ったけどーーー」

吉田「………」









もこっち「ーーーやっぱり、みんなで、勉強しよう! 吉田さん!」




吉田「ーーーおう!」



132 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:31:47.50 ID:L31gtIdCO



ネモ(……クロの様子がおかしかったのは、やっぱり吉田さんが理由かーーー)


ネモ(ーーー昨日は何もできなくて、本当にごめんね)


ネモ(でも、勉強会には参加させて欲しいかな……)


ネモ(面接も実技も、きっと、役に立ってみせるから……!)




ゆり(……今度は四人で勉強……そう、吉田さんも一緒にーーー)


ゆり(ーーーありがとう、黒木さん、吉田さん。また私たち四人を繋げてくれて)


ゆり(そして、ごめんなさい、ふたりとも。踏み込むのが怖くて、何もできなかった)


ゆり(……せめて勉強会の時は役にーーー)



133 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:34:05.30 ID:L31gtIdCO



真子(黒木さん、泣いちゃうくらい吉田さんのことで悩んでたんだね……)


真子(……私は吉田さんに余裕ができるまで我慢するつもりだったけど、それは私の独りよがりな考えでしかなかったーーー)


真子(ごめんね、黒木さん……また私、黒木さんのこと傷つけた……っ、)


真子(……ううん、黒木さんだけじゃない。きっと、ゆりも……!)


真子(……せめて、勉強会、絶対みんなの助けになるから!)



うっちー(……ふーん、なんだ、私が何かするまでもなく仲直りできるんじゃない)


うっちー(……ほんと、よかった)


うっちー(……だけど、黒木の奴、ちょっと吉田とイチャつき過ぎじゃ……)


うっちー(これは私も勉強会に参加して、みんなの役に立って、黒木のハートをーーー)


うっちー(ーーーああもう、なんでこんな時まで、そういうこと考えちゃうの私! ほんと、キモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイキモイ)



134 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:35:33.24 ID:L31gtIdCO



もこっち「……じゃあ、後で友達誘ってみるね」

吉田「おう、こっちも麗奈たちを誘ってーーー」



キュイーンッ……!



ハッシュ「!?」

吉田「……ん?」


ハッシュ(なんだ、急に霊圧が……!?)


吉田「……?」

ハッシュ「?」

吉田「……?!?!」

ハッシュ「……!?」

吉田「な、なななななななななーーー!?」



吉田「なんだ、お前!?」



135 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:37:14.03 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「!?」


ハッシュ(まさか、この娘ーーー)


吉田「てめえに言ってんだよ、この野郎! このガキから離れろ!」

もこっち「……えっ、吉田さん、ひょっとして、こいつが見えるの!?」

吉田「ああ? 見えるに決まってんだろ? つーか、お前も早く、この野郎から離れろ!」

ハッシュ「……私は、この野郎ではない。ユーグラム・ハッシュヴァルトだ」

吉田「ハッシュポ◯ト?」

ハッシュ「ハッシュヴァルトだ」

吉田「何でも良い! どこから入ってーーーー、あー、もー、とにかく、このガキから離れろ!」

もこっち「ち、ちょっとストップストップ! まずはあっち行こう! いろいろ落ち着こう!」

吉田「ああ!? 何言ってやがる、これが落ち着いてーーー」

もこっち「ーーー周りみろよ!」

吉田「!」



136 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:39:29.84 ID:L31gtIdCO



あいつ、どうしたんだ……?


なんで、何もないところに怒鳴ってるの……?


ヤバくないか、あれ……



吉田「?!?!」

真子「ち、ちょっと、吉田さん! どうしたの急に!?」タッタッタッ

ゆり「……何かあったの?」タッタッタッ

ネモ「……よくわからないけど、ここはクロの言う通りにした方が良いかな?」タッタッタッ

うっちー「どうしたの、吉田!? まさか、蠱惑され過ぎて、禁断症状がーーー」タッタッタッ

吉田「な、なに言ってんだ、お前ら? この野郎が見えないってのかーーー」


もこっち「こ、これ以上はやめようよ、吉田さん!」


吉田「!?」

もこっち「吉田さん、ただでさえ高3ヤンキーで色々痛いのに、中二病キャラ認定されたら更に痛いことにーーー」



吉田「だれが痛いだと、おらーーーー!!」

もこっち「ひいーーっ、!?」



ハッシュ「………」



137 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:41:36.30 ID:L31gtIdCO



もこっち「……ようやく、学校終わって、家だーーー」グデーッ

ハッシュ「……そうか」

もこっち「そうか、じゃねえよ! 何でいきなりヤンキーにもお前の姿が見えるんだよ!」

ハッシュ「……それは私にもわからないことだ」

もこっち「……なんとか、お前の存在をヤンキーは受け入れて、内緒にもしてくれたけどさあ」

もこっち「もし、もっと大勢に見えてたら、どうなっていたことか……」

もこっち「今回は、ヤンキーが蚊に啖呵切ってたってことにして誤魔化してくれたけど、ヤンキー以外にも見えてたら通用しなかったぞ? ええ?」



ハッシュ「……ならば、これからはお前の影に潜伏し、身を隠すとしよう」



138 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:42:38.98 ID:L31gtIdCO



ハッシュ(……そうだ、これほどの時間が経過して何ら異常も無いところを見るに、 “ この身 ” に、影の領域圏外の活動限界時間が無いことは疑い無い)


ハッシュ(ならば、これ以上、影の外部にいる必要は無い)


もこっち「影って……ああ、そういや、そんなこともできてたな、お前……」


もこっち(まったく、影の中に入れるなんて羨ましい限りだ。それができれば、下からパンツ覗き放題……)


もこっち「……えっ、?」



139 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:45:38.79 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「……なんだ、どうした?」


もこっち「……なあ、」


もこっち「影の中って、やっぱり、影の外の光景が見えるんだよな……?」ギュッ


ハッシュ「無論だ。昨日入った時、お前の部屋が見えただろう?」


もこっち「………!!??」ギュウッ


ハッシュ「なぜ、そのようなことを今更ーーー」

もこっち「ふざけんなよ! このエロネギ野郎!」ベチーンッ


ハッシュ「……なぜ殴る」

もこっち「な、殴るに決まってんだろ!」カアアッ


もこっち「……お、お前、下から……っ、わ、私のパンツ、見やがったな……!」キッ


ハッシュ「……安心しろ、私はお前の下着に興味など無い」


もこっち「なんだそうか……って、そういう問題じゃねーよ!」



140 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:47:33.37 ID:L31gtIdCO



もこっち(それに、下から色々見放題ってことは、昨日、風呂やトイレ入ってる時ーーー)


もこっち「」プルプル


ハッシュ「どうした? 念のために言っておくが、私はお前の裸体にも何ら興味はーーー」


もこっち「」ブチッ


もこっち「この変態が!」ベチーンッ

ハッシュ「何故だ」



141 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:51:59.18 ID:L31gtIdCO




………………………………………………………………



もこっち(ーーーさて、飯も風呂も着替えも終わったし、寝るか……)


もこっち「……いま、着替え終わった。もう影から出て良いぞ」

もこっち「……目隠しも取って良い」


ハッシュ「……了解した」ズズズッ



シュルシュル……パサアッ……



ハッシュ「………」


もこっち「……何度も言うが、お前が影の中に隠れて良いのは、私やヤンキー以外にお前を見ることのできる奴が出た時か、着替えの時とか私が許可した時だけだからな?」


ハッシュ「……わかった」


もこっち「……その時は、すぐに隠れろよ?」


ハッシュ「……わかった」


もこっち「目隠しも忘れんなよ?」


ハッシュ「…………わかった」


もこっち「……面倒くせーとか思ってねえよな?」


ハッシュ「……そのようなことは………………ない…………」


もこっち「ぜってー思ってるだろ! その間は何だ!」



142 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:54:40.87 ID:L31gtIdCO



「うるせえぞ!」ドンッ



もこっち「」ビクッ

ハッシュ「………」



もこっち「……はあ、怒るのはやめだ。疲れるし、弟にキレられても困るしな」

ハッシュ「……苦労をかける」

もこっち「まったくだ。これで、猫みたいに飯が必要なら追い出してたかもしれねえ、いや、できねえだろうけどさ」

ハッシュ「………」


もこっち「でも、まあ、そのーーー」


もこっち「ーーーありがとな…………ハッシュ…ヴァルト……」ボソッ


ハッシュ「!」


もこっち「昨日はその、相談に乗ってくれて……」



もこっち「背中を押してくれて……」



143 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:56:07.81 ID:L31gtIdCO






ハッシュ「……礼を言われるようなことではない」



ハッシュ「ただ、秤にかけた結果、私があのように行動をすることを選択しただけの話に過ぎない」



ハッシュ「……そう、それだけのことだ」






144 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:57:08.85 ID:L31gtIdCO






もこっち(……ほんと、隠キャだな、こいつは)



ハッシュ「………」



もこっち(まあ、私も人のこと言えたわけじゃねーけどな……)








145 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 20:59:11.10 ID:L31gtIdCO



もこっち「……今から寝る」

ハッシュ「そうか……」

もこっち「明日はさっそく勉強会だ、昨日よりも早めに寝る必要があるからな」

ハッシュ「……ならば、寝ると良い。邪魔はしない」

もこっち「……寝てるからって、私に変なことすんなよ」

ハッシュ「……お前の身体に興味など無いと何度言えばーーー」



もこっち「……はあ、おやすみ」

ハッシュ「……ああ、おやすみ、だ」



パチンッ



146 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:00:16.29 ID:L31gtIdCO



もこっち「……ぐーっ、ぐーっ、」


ハッシュ(……眠ったか)


ハッシュ(……この睡眠状況を見れば、即座に目を覚ますことはあるまい)


ハッシュ(目が覚めること無くば、聞かれることも無い)


ハッシュ(ならばーーーーーー)



147 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:01:35.70 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「……さて、」

ハッシュ「そろそろ良いだろう?」

もこっち「ぐがーっ、」

ハッシュ「……お前が黒木智子の身体に潜伏していることは、既に気がついている」

もこっち「………」

ハッシュ「出てこい、黒木智子の中にある、もう一つの魂魄よ」

ハッシュ「……いや、こう言った方が良いか?」



ハッシュ「星十字騎士団 “ V ” グレミィ・トゥミュー?」



148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 21:03:22.98 ID:L31gtIdCO



グレミィ「……あ、ばれちゃった?」ヌゥッ

ハッシュ「……気づかれないとでも思ったのか?」

グレミィ「……おっかしいなー、この服は完全に霊圧を遮断するように造られているはずなんだけど……」

ハッシュ「……霊圧の問題ではない」

グレミィ「……?」

ハッシュ「お前は私に視線を向け過ぎた」


グレミィ「!」


ハッシュ「この世界に来た瞬間から今に至るまで、視線を感じた」

ハッシュ「退屈しのぎに小説を読むかのような視線を、な」

ハッシュ「そして、そのような視線を私にも向ける存在には心当たりがあった」

ハッシュ「それがグレミィ、お前だったということだ」


グレミィ「………」


ハッシュ「黒木智子によって眼の曇りが払われた現在、視線の正体に気づかないはずがないだろう」



149 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:06:16.82 ID:L31gtIdCO



グレミィ「……驚かないんだね、ハッシュヴァルト」


グレミィ「ぼくがここにいることに」


ハッシュ「当然だ」

ハッシュ「お前のことだ。更木剣八との戦いで死亡する前に、自分をもう一人残しておいたとしても不思議はあるまい」


グレミィ「………」


ハッシュ「お前の聖文字 “ V ” 、 “ 夢想家 ” は、想像を実現する力を持つのだからな」


ハッシュ「無論、骨を茶菓子に変えるような『状態を変化させる』想像であれば、想像が途切れた時に消えるがーーー」


ハッシュ「ーーーもう一人の自分を出現させるといった『物を生み出す』想像は、想像が途切れようとも変わらず持続する」


ハッシュ「お前自らが、意図的に消そうとしない限りは、な」


ハッシュ「それらの事実を考慮すれば、お前が変わらず存在していることなど、驚くに値しない」



グレミィ「……なるほどね」



150 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:08:08.38 ID:L31gtIdCO



ハッシュ「……お前には聞きたいことがある」


グレミィ「……なにかな?」


ハッシュ「……決まっている、この世界についてだ」


グレミィ「………」


ハッシュ「この世界は、お前が想像した幻か? グレミィ」



151 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:09:15.56 ID:L31gtIdCO



グレミィ「……あはは、それは違うよ、ハッシュヴァルト」


ハッシュ「………」


グレミィ「幻なんて、寂しいこと言わないでよ」


グレミィ「この世界は、紛れもなく現実で、厳然たる事実」


グレミィ「そう、間違いなく本物なんだから」


グレミィ「もっとも、『ぼく』らのいた世界の魂の流れに何一つ関わらない、遠い遠い異世界ではあるけどね」


ハッシュ「……」



152 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:10:24.97 ID:L31gtIdCO



グレミィ「いま、 “ ならば、何故その異世界に私たちはいる? ” ーーー」


グレミィ「ーーーって思ったでしょ?」


ハッシュ「………」


グレミィ「その答えは、とても簡単」

グレミィ「『ぼく』が、この世界と向こうの世界を繋げたからだ」


ハッシュ「……!?」



153 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:11:22.78 ID:L31gtIdCO









グレミィ「……教えてあげるよ、ハッシュヴァルト」






グレミィ「この世界の “ 全て ” を」









154 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 21:12:22.52 ID:L31gtIdCO
今はここまで

22時くらいから再開します
155 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 22:12:03.86 ID:8pi9iqKTO
投下します
156 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 22:17:12.31 ID:8pi9iqKTO



グレミィ「……さっきも言った通り、この世界は間違いなく本物だ」

グレミィ「『ぼく』らのいた世界の魂の流れに何一つ関わらない、遠い遠い異世界なんだ。覆しようの無いくらいにね」

ハッシュ「………」

グレミィ「もちろん、そんな異世界は、普通なら発見できないけどーーー」


グレミィ「ーーー『ぼく』の聖文字 “ V ” の能力は、普通じゃない。異世界だって発見できる」


グレミィ「なんたって、 “ 夢想家 ” 、想像を実現させる力なんだから」


ハッシュ「……まさかーーー」


グレミィ「そう、そのまさか」


グレミィ「『ぼく』は、異世界に行くゲートを想像し、それを実現したんだ」

ハッシュ「!?」



157 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 22:21:24.68 ID:8pi9iqKTO



ハッシュ「……………… “ なぜ、そんなことを ” などと、問うつもりはない」

グレミィ「………」

ハッシュ「お前のことだ。どうせ、 “ できるから想像した ” に過ぎないのだろう?」

グレミィ「うん、そうだね」

ハッシュ「………」

グレミィ「面白そうなことができるのなら、なんだって想像してみせる」

グレミィ「それが『ぼく』だからね」

グレミィ「だから、漫画の世界を繋げることにも、迷いはなかった」



158 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 22:22:53.27 ID:8pi9iqKTO



ハッシュ「……漫画だと?」

グレミィ「そう、漫画」

グレミィ「現世の創作物さ」

ハッシュ「………」

グレミィ「『ぼく』は、閉じ込められている間、現世のとある漫画にハマっていてね」

ハッシュ「………なに?」

グレミィ「それは、黒木智子…通称 “ もこっち ” が主人公をしている漫画だった」

ハッシュ「!?」

グレミィ「グエなんとかさんに頼んで、こっそり現世から取り寄せた創作物の一つさ、退屈しのぎにね」

ハッシュ「………!」

グレミィ「もこっちの行動は、『ぼく』から見ても想像を超えたことばかりだった。『ぼく』もすっかり蠱惑されてしまったよ」



159 : ◆02/1zAmSVg [saga]:2018/07/28(土) 22:27:11.60 ID:8pi9iqKTO



グレミィ「……そこで思ったんだ。もこっちに会いたい、って」

ハッシュ「………」

グレミィ「だけど、結局は漫画だ。そこのキャラクターと会うことはできないし、『ぼく』がもこっちを想像したとしても、それは『ぼく』の想像の域を出ない別人でしかない」


グレミィ「『ぼく』は、『ぼく』の想像に収まらない、本物のもこっちに会いたかった」


グレミィ「だから、『ぼく』は、本物のもこっちに会うための方法を想像することにした」

グレミィ「ほら、『ぼく』や君のいる世界では漫画の出来事でも、本当のこととして起きている世界もあるかもしれないでしょ?」

ハッシュ「………!」

グレミィ「その世界に繋がるゲートを想像したのさ」

グレミィ「全ては、もこっちに会うためにね」



143.45 KB Speed:0.1   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)