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武内P「援助交際、ですか」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 21:54:36.67 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「ダー! 援助交際、です!」

武内P「……それが必要なことだ、と?」

アーニャ「プロデューサー、お願いがあります」

武内P「……何でしょうか?」


アーニャ「私と、援助交際してください」


武内P「……」

武内P「その話、お受けできません」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1557320076
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4日も埋まらないということは @ 2025/07/22(火) 00:48:35.91 ID:b9MtQNrio
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753112915/

クリスタ「かわいいだけじゃだめですか?」 @ 2025/07/19(土) 08:45:13.17 ID:AK1WfFLxO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752882313/

八幡「新はまち劇場」【俺ガイル】Part1 @ 2025/07/19(土) 06:35:32.67 ID:BGCulupRO
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【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 @ 2025/07/18(金) 23:44:57.84 ID:Xc8IdKRvO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752849897/

どかーんと一発 @ 2025/07/18(金) 21:10:10.35 ID:CEsRuBor0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752840609/

冒険者育成学校 @ 2025/07/18(金) 01:36:01.28 ID:PkrtUMnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752770160/

たてづらい部!! @ 2025/07/17(木) 23:24:46.15 ID:o3A0TqwG0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752762285/

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/08(水) 21:59:21.74 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「!? どうして、ですか!?」

武内P「理由を言う必要がありますか?」

アーニャ「イズヴィニーチェ……すみません」

武内P「……」


アーニャ「アーニャに、魅力がないから……ですね?」

アーニャ「だから、プロデューサーは、援助交際してくれない……」

アーニャ「……悪いのは、アーニャです」


武内P「待ってください、そういった理由ではありません」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:04:29.93 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「シトー? 違いましたか?」

武内P「貴女の魅力の有無は関係ありません」

アーニャ「……フフッ! プロデューサーは優しい、です」

武内P「えっ?」


アーニャ「援助交際は――女の子の魅力が、とても大切ですね?」

アーニャ「プロデューサーにとって、アーニャはそうではない、です」

アーニャ「……大丈夫、全部わかってます」


武内P「待ってください、アナスタシアさん」

武内P「お言葉ですが、何一つわかって頂けていません」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:08:45.66 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「シトー? ンー、難しい、です」

武内P「いえ、とても簡単な話です」

アーニャ「アー……アーニャは、魅力的ですか?」

武内P「はい、勿論です」


アーニャ「……ハラショー♪」ニコッ!

アーニャ「やっぱり、援助交際してくれるんですね?」

アーニャ「フフッ! プロデューサーのドッキリ、大成功、です♪」ニコニコ!


武内P「いえ、あの……」

武内P「……しませんよ?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:14:36.27 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「フフッ♪ もうひっかからない、です♪」クスクスッ!

武内P「あの、本当に……」

アーニャ「……援助交際は、必要、です」

武内P「……何故、ですか?」


アーニャ「私の歌うラブ・ソングは、アー、綺麗過ぎると言われました」

アーニャ「だから、男の人と付き合う経験をして……」

アーニャ「――もっと、ファンの人を笑顔にしたい、です!」


武内P「……すみません」

武内P「ファンの方も、困惑した表情しか出来なくなると思います」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:19:48.56 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「本当に恋人が出来たら、そうだと思います」

武内P「しかし、だからと言って援助交際はあまりにも……」

アーニャ「フフッ! 心配ない、です♪」ニコッ!

武内P「えっ?」


アーニャ「援助交際は、本当に付き合うのとは違いますね?」

アーニャ「でも、学べる事、たくさんあると思います」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……」

武内P「アナスタシアさん、少しゆっくりお話をしましょう」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:29:48.05 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「ダー♪ 話し合い、とっても大事、です♪」ニコニコ!

武内P「アナスタシアさん」

アーニャ「シトー? どうかしましたか?」

武内P「援助交際とは、どういったものでしょうか?」

アーニャ「フフッ! バッチリ、調べました!」ニコッ!


アーニャ「援助は――困ってる人に、力を貸す」

アーニャ「交際は――付き合うこと、です」

アーニャ「……私は、曲のイメージが掴めなくて、困っています」


武内P「そのアナスタシアさんに、曲のイメージが掴めるように……」

武内P「……付き合っている様に振る舞って協力して欲しい、と」

武内P「そういう事でしょうか?」


アーニャ「ハラショー♪ その通り、です♪」ニコニコ!


武内P「……!」ホッ!
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:37:50.35 ID:N1WNpYJUo
武内P「しかし……え、援助交際という言葉は……ですね」

アーニャ「ニェート。プロデューサー、いけません」

武内P「えっ?」

アーニャ「理由が、あります」


アーニャ「仕事中に、恋人の様にするのはいけない、です」

アーニャ「仕事と、プライベートは、ちゃんと分けます」

アーニャ「――だから、援助交際、です」

アーニャ「プロデューサーの、プライベートの時間を使ってしまいます」

アーニャ「だから、助けて貰うアーニャは、お金を払うべきですね?」


武内P「……し」

武内P「しっかりしているのか、そうでないのか……!?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:43:54.66 ID:N1WNpYJUo
武内P「……待ってください?」

アーニャ「プロデューサー?」

武内P「アナスタシアさんは……私に、お金を払うつもりですか!?」

アーニャ「ダー! 勿論、です!」


アーニャ「お金、アー、経費も、アーニャが出します」

アーニャ「……」

アーニャ「話すのは、その事では?」


武内P「……お願いします、アナスタシアさん」

武内P「少しだけ、私の話を聞いて頂けますか?」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:50:39.57 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「シトー? 何ですか?」

武内P「……アナスタシアさん」


ガチャッ

凛「おは――」


武内P「そもそも、貴女は援助交際という言葉を勘違いしています」

アーニャ「勘違い?」

武内P「援助交際というのは、あまり良い言葉ではありません」

アーニャ「ニウジェーリ!? 本当ですか!?」


凛「――よ……う」


武内P「!? し、渋谷さん!?」

アーニャ「リン、おはようございます♪」ニコッ!


凛「……ふーん」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 22:56:05.63 ID:N1WNpYJUo
凛「へぇ……ふーん」

ツカ、ツカ、ツカ、ツカ!


武内P「お、おはようございます……あの!」

武内P「今の会話は……!」


凛「……」

…ボスンッ!

凛「私に気にせず、続けて良いから」


武内P「い、いえ……ですが……!」


凛「話、続けなよ」


武内P「……!」


…バタンッ!
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:03:12.69 ID:N1WNpYJUo
アーニャ「援助交際は、良い言葉じゃない……」

武内P「え、ええ……その通りです」

アーニャ「……わかりました!」ニコッ!

武内P「それは……よ、良かったです」

凛「……」ジーッ!

武内P「な、なので……」


アーニャ「援助交際という言葉は、もう、使いません」

アーニャ「それで、お金の話の続き、です」

アーニャ「――ホ別3で、どうですか?」


凛「ふざけないで! 一体、何なの!?」ギロォッ!


武内P「待ってください、渋谷さん!」

武内P「お願いです、私にも驚く時間をください!」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:10:33.63 ID:N1WNpYJUo
  ・  ・  ・

凛「……なんだ、そういう事だったの」

アーニャ「? リン?」

凛「う、ううん! 何でも無い!」

アーニャ「……?」

凛「とにかく、その……ちょっと言い過ぎた」


武内P「大丈夫です、お気になさらないで下さい」

武内P「……ですが、渋谷さん」

武内P「私も、傷つくだけの心は持ち合わせている、と」

武内P「……覚えていて頂けると、助かります」


凛「……ごめん」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:15:50.01 ID:N1WNpYJUo
凛「っていうか、お金払う必要なんて無いから」

アーニャ「ニェート、ちゃんと払います」

凛「プロデューサーは、役得なんじゃないの?」

武内P「は……はぁ……」

アーニャ「プロデューサー、ホ別3、払います」

凛「だ、だから!/// その言い方は変な誤解を招くから!///」


アーニャ「シトー?」

アーニャ「ホ別3――ホームステイにかかるお金とは別に、3万円」

アーニャ「……という意味では、ありませんか?」


武内P「……ほ」


凛「ホームステイ!?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/08(水) 23:25:00.38 ID:vox9L1EHo
アーニャちゃんにホ別なんて単語を教えたバカは市中引き回しの後打ち首にするべき
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:25:56.87 ID:N1WNpYJUo
凛「ちょっと待って! 一緒に住む気!?」

アーニャ「? いけませんか?」

凛「駄目に決まってるでしょ!?」

アーニャ「……?」


アーニャ「プロデューサーは、とっても忙しい、です」

アーニャ「仕事が終わったら、クタクタ、です」

アーニャ「――だから、一緒の家に住むしかありません」

アーニャ「そうでないと、ゆっくり恋人のように出来ません」

アーニャ「……違いますか?」


武内P「確かに……仕事が終わった後は難しいですね」

武内P「年齢も考えると、夜22時以降の外出は」


凛「そうじゃないでしょ!?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/08(水) 23:26:02.52 ID:Qd9Bo72xo
まあ、いつものミナミィか
Pをスカウトしたいパッパの入れ知恵か
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:31:50.45 ID:N1WNpYJUo
凛「ねえ! なんで少し納得してるわけ!?」

武内P「えっ? しかし、ホームステイならば……」

アーニャ「フフッ♪ 楽しみになってきました♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


凛「馬鹿じゃないの!? ホームステイって言葉で誤魔化されないで!」

凛「アーニャが言ってるの、ど、同棲だから!///」

凛「アンタ、なんで説得されかかってるの!? 何なの!?」


武内P「……」

武内P「っ!?」ハッ!
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:39:13.83 ID:N1WNpYJUo
武内P「アナスタシアさん、ホームステイはいけません!」

アーニャ「!? プロデューサー!?」

凛「二人っきりで住むとか、有り得ないから!」

アーニャ「どうしてですか!?」


凛「ぷ、プロデューサーだって男だから!///」

凛「何か怒らないとも限らないでしょ!?///」


武内P「っ……し、渋谷さんの言う通りです!」


アーニャ「ニェート! ニェニェニェニェ――ット!」

アーニャ「アーニャは、プロデューサーを信じて、ます!」

アーニャ「信じるアーニャを、アー! ンー! 裏切らない!」

アーニャ「だから、プロデューサーにお願い、しました!」


武内P「アナスタシアさん……」ジーン…!


凛「なんで私が悪者みたいになってるの!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:48:00.98 ID:N1WNpYJUo
凛「〜〜っ! とにかく、絶対に駄目!」

武内P「っ! そ、そうです!」

アーニャ「……!」ジィッ…!

武内P「……すみません、アナスタシアさん」


アーニャ「プロデューサーは、アー……」

アーニャ「……何か起こす人、ですか?///」モジモジ!


武内P「いえ、そんな事はありません」

武内P「貴女の――担当のアイドルの方の、信頼」

武内P「それを裏切るような真似は、決して」


アーニャ「……ハラショー♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」


凛「ふざけないでよ!」
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/08(水) 23:55:25.77 ID:N1WNpYJUo
凛「いい加減にして!」

アーニャ「リンは、どうしますか?」

凛「何が!?」

アーニャ「? リンも、言われていましたね?」


アーニャ「――ラブ・ソングが、アー、爽やか過ぎる、と」

アーニャ「リンも、ホームステイするべき、です」

アーニャ「一緒に、ファンの人をもっと笑顔にしましょうー♪」ニコッ!


凛「…………」


武内P「……あの」

武内P「し……渋谷さん……?」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 00:20:51.38 ID:Ze+g0/rEo
  ・  ・  ・

ちひろ「――新曲のラブ・ソング、いい出来でしたね♪」

武内P「はい。お二人とも、今までに無い新しい輝きを見せてくれました」

ちひろ「ええ……ふふっ、私も引き込まれちゃいました」

武内P「……」


ちひろ「――帰らない恋人を待つ、切なさ」

ちひろ「それが、歌声に乗って心に響いてきました」

ちひろ「……プロデューサーさん、何かしたんですか?」


武内P「……いえ、私は何も」


ちひろ「ふふっ♪ そんな事言って〜♪」


ちひろ「サポート、したんですよね?」ニコッ!




おわり
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 00:21:39.76 ID:Ze+g0/rEo
続けて書きます
載せないで下さい
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 01:02:54.37 ID:bM4Iypc3O
まってました??ありがとうございます?
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 01:09:05.58 ID:bM4Iypc3O
ビックリマークが変換されてなかったな
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 01:23:14.39 ID:aa8qSW/v0
もうあんたのSSなしじゃやってけない身体になっちまったよ
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 01:46:42.92 ID:scIboYZxO
武内PのSSを書く野生の>>1だ捕まえろ!
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 02:21:41.62 ID:2iZ2hgf5o
「来たな…」
「ああ…武ssだ」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 03:24:16.74 ID:ATx0bbRdo
サービス残業と泊まり込みでどっちみち帰らないからね仕方ないね
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 03:40:13.97 ID:RwL3L2JJo
Pに働き方改革はこないか
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 10:40:57.48 ID:z6GWDpjR0
アーニャも凛もサポートなしじゃいられない体に…
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 12:09:00.78 ID:mrxQMOk70
4人ともかわいすぎて辛いのでみくにゃんのファン辞めます
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 17:49:40.36 ID:ojhfPhCDO
智絵里とかな子と杏とで拘束プレイしたいので、幸子を落下傘なしで雪山に落としますね
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 20:24:58.16 ID:JynFx0jT0
少しだけでもモチベが戻ってきたならよかった
にしても相変わらずアーニャは無垢さの演出がうまい
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 20:39:53.10 ID:Ze+g0/rEo
>>33
書きます


武内P vs. WILD 「輿水幸子と雪山でサバイバル」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 20:44:11.67 ID:Ze+g0/rEo
雪山 上空


バラバババババッ!


幸子「す……凄く綺麗な景色ですね……!」ブルブル!


杏「なーんて言う割に、滅茶苦茶震えてるじゃんか」

かな子「しょ、しょうがないよ……」

智絵里「う、うん……」


幸子「ふ、フフーン!」ブルブル!

幸子「スカイダイビングは、もう慣れてますからね!」ブルブル!

幸子「カワイイボクにかかれば――」


武内P「そろそろ、目的のポイントに着きます」


幸子「ひいっ!? もうですかぁ!?」ビクゥッ!
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 20:44:55.93 ID:tcLN8TOp0
うさぎを忘れてPの膝で寝る杏をください!
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 20:51:05.93 ID:Ze+g0/rEo
杏「雪山の上空からスカイダイビングして――」

かな子「――盆地にある特設ステージに着地」

智絵里「そして歌い出すPV撮影だなんて……」


幸子「まま、全く!」ブルブル!

幸子「カワイイ子には旅をさせろと言いますけどね!」ブルブル!

幸子「さすがに、道のりが険しすぎませんか!?」ブルブル!


武内P「輿水さんが自分から提案された、と」

武内P「……そう、聞いていましたが」


幸子「ちょっとしたお茶目のつもりだったんですよ!」ブルブル!

幸子「ボクがカワイイからって、言う通りになりすぎです!」ブルブル!


武内P「……頑張って下さい」

杏「ま、杏達は上空から応援してるよ〜」

かな子「ふぁ、ファイト! 幸子ちゃん!」

智絵里「し、幸せのおまじない……!」ム〜ン!


幸子「……ええ、やりますよ!」ブルブル!

幸子「カワイイボクの、カワイイPV撮影のためにね!」ブルブル!
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 20:55:07.00 ID:Ze+g0/rEo
武内P「皆さん」

武内P「輿水さんのスカイダイビングの――リアクション」

武内P「今後のためにも、是非、学んでおきましょう」

武内P「……活かされる機会は、無いと思いますが」


かな子・智絵里「は、はいっ!」

杏「良いリアクション期待してるよ〜?」ニヤニヤ!


幸子「そうですね! よーく見ててくださいよ!」ブルブル!


武内P「……はい、了解です」

武内P「輿水さん、ポイントに到着しました」


幸子「ひいっ!?」ビクゥッ!


杏「おおう、早速良いリアクションだね〜」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 20:59:30.59 ID:Ze+g0/rEo
幸子「すぅ……はぁ……!」

幸子「――カワイイ!」キャルンッ!


武内P「……はい、オーケーです」

武内P「今の表情は、素材として十分使えるかと」


幸子「そっそそそそそ、それじゃあいきますよ!」ガタガタ!


武内P「オーケーです」

武内P「今の表情は、確実に使用されるかと」


ガラッ!


杏「うっわ、寒っ!」

かな子「さ、幸子ちゃん! 早く〜!」

智絵里「が、頑張ってね……!」


幸子「もう少し暖かく送り出してくれませんかねぇ!?」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:03:33.31 ID:Ze+g0/rEo
幸子「……10秒前からカウントお願いします!」


杏・かな子・智絵里「5!」


幸子「あっれぇ!? ボクの話聞いてました!?」


杏・かな子・智絵里「3!」


幸子「あっれぇ!? 4はどこにいったんですか!?」


杏・かな子・智絵里「1!」


幸子「嘘でしょう!? 3カウントで飛べって!?」


杏・かな子・智絵里「0!」


幸子「〜〜っ!? あ、あわっ、あわわっ!?」

幸子「ま……ままよ!」


ぴょ――んっ!!
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:12:21.35 ID:Ze+g0/rEo
  ・  ・  ・

武内P「――と、勢いよく飛び出した直後」

武内P「謎の突風が吹き、輿水さんの体がどんどん流されていき……」


幸子「フフーン!」

幸子「風が、ボクのカワイさに誘われてしまったようですね!」


武内P「予想していた降下地点にはほぼ確実に行けない、と」

武内P「……そう、判断しました」


幸子「フフーン!」

幸子「回り道をして、ボクのカワイさを振りまきますよ!」


武内P「遭難の可能性が非常に高かったので……」

武内P「……装備一式と共に、輿水さんを追って私も降下しました」


幸子「結果的に、遭難者が二人になったんですよね!」

幸子「あーららこらら! ボークはカワイイー!」


幸子「……もおおおおおお! なんでええええええ!?」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:19:48.23 ID:Ze+g0/rEo
武内P「……良い、絶叫です」

幸子「なんでカメラ回してるんですか!?」

武内P「PVに使えると思いまして」

幸子「あ、そうなんですね!」


幸子「……って、ダジャレてる場合じゃありませんよ!」

幸子「遭難ですよ!? そ・う・な・ん!」

幸子「フフーン! 一面銀世界の、カワイイボクに相応しい景色ですね!」

幸子「なんて言ってる場合じゃないですよね!? わかってますよ!」


武内P「輿水さん、安心して下さい」

武内P「装備の中には、発信機もあります」

武内P「なので……すぐ、救助が来る筈です」


幸子「……」

幸子「なんでそれを早く言ってくれないんですか!?」


武内P「お伝えしようと思っていたのですが……」

武内P「……輿水さんの素晴らしい表情が見られて……はい」


幸子「そうですね! ボクはカワイイですもんね! チクショウ!」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:26:08.50 ID:Ze+g0/rEo
武内P「……輿水さん」

幸子「今度は何ですか!?」

武内P「救助が来るのは、少し先になります」

幸子「はいっ!?」

武内P「……あの空を見て下さい」

幸子「……」


幸子「なんか……もの凄く大きな雲が」


武内P「はい」

武内P「本日は、雲ひとつ無い晴天だったのですが……」

武内P「……これは、吹雪がくるかも知れません」

武内P「なので、それを凌げる場所に移動する必要があります」


幸子「……」


武内P「そして、悪天候の中ではヘリは飛べません」

武内P「なので……輿水さん?」


幸子「帰りたああああああい! お家帰りたああああああい!」ピー!
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:37:38.65 ID:Ze+g0/rEo
  ・  ・  ・

雪山道


幸子「Call My Name! My Darling!」

幸子「Please Tell Me You’re So Cute!」

幸子「顔上げてさあ扉開いて♪」


武内P「いえ、可能な限り下を見て歩いてください」

武内P「私の足跡の上を歩けば、体力の消耗が防げます」

武内P「それに――」


幸子「歌ってるだけですよ!」

幸子「っていうか、なんでカメラ回してるんですか!?」

幸子「今のこの状況も、PVに使うんですか!?」


武内P「……普段では、絶対に見られない」

武内P「輿水さんの極限時の表情は、撮影しておくべきかと」


幸子「フフーン! カワイイボクをなめないでください!」

幸子「極限時の表情なんて、しょっちゅうしてますからね!」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 21:38:13.37 ID:VCht/2FzO
こんなの配信したら全世界70億人の幸子ファンブチ切れそうと思ったけどアイツら怪我しなかったら笑って許しそう
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:44:03.50 ID:Ze+g0/rEo
武内P「……先程の話の続きになります」

武内P「私の足跡の上を歩くのは、体力の消耗を防ぐ以外にも――」

幸子「あっ!」

武内P「輿水さん?」

幸子「あれ! あれを見て下さい!」

武内P「あれは……」


幸子「――洞窟ですよ!」

幸子「あそこなら、吹雪だってへっちゃらです!」

ボスッボスッボスッボスッ!


武内P「!?」

武内P「輿水さん、待ってください!」


幸子「フフーン!」

幸子「ボクは体が軽いから、雪道でも割と楽ですからね!」

幸子「カワイイボクの歩みに、着いてこられま――」


―ふわぁっ


幸子「――す」


―ジャボーンッ!
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 21:54:13.79 ID:Ze+g0/rEo
幸子「が、ガボッ!? あっぷ、冷たっ……!?」

バチャバチャ!


武内P「すぐに助けます!」

バッ! ババッ、バッ!


幸子「ごぶふっ!?」

幸子「なんで服を脱ぎだし……っぷふっぶ!?」

バチャバチャ!


武内P「濡れた服を着たままで居ると、低体温症が引き起こされる場合があります!」

ババッ、バッ!

武内P「濡れた服が風で冷やされ、体温がどんどん奪われていくからです」

ババッ、スポーンッ!

武内P「――輿水さん、今助けます!」

ぷるぷるんっ!


幸子「がーぼがぼがぼ!?」

バチャバチャ!
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 22:04:46.04 ID:Ze+g0/rEo
  ・  ・  ・

幸子「あばっぶ、ぶっ、寒いい……!」ガタガタ!


武内P「輿水さん、服は自分で脱げますか!?」

サッ! ゴシゴシ! サッ! ゴシゴシ!

武内P「先程も言った通り、濡れた服を着たままでは危険です!」

サッ! ゴシゴシ! サッ! ゴシゴシ!

武内P「この様に、雪で体の表面についた水分を除去する必要が!」

サッ! ゴシゴシ!

武内P「輿水さん、服は自分で脱げますか!?」


幸子「ふ、服を脱ぐって……で、出来ませんよ!?」ガタガタ!

幸子「あばっ、さぶ、ぶぶっぶぶぶ!」ガタガタ!


武内P「……輿水さん、失礼します!」


幸子「し、失礼しますって……!?」ガタガタ!

幸子「ボクはカワイイボクで……あっ、ちょっ、待っ――」ガタガタ!


幸子「あ――――っ!?」ガタガタ!
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 22:12:08.31 ID:Ze+g0/rEo
  ・  ・  ・

洞窟内


パチパチ…パチッ…!


武内P「……焚き火の炎も、安定しましたね」

武内P「これならば……吹雪いても問題無いでしょう」

武内P「幸い、三村さんが隠し持っていたお菓子が大量にあります」

武内P「カロリーが不足する心配はしなくても良いかと」


幸子「……」ジーッ


武内P「……輿水さん」

武内P「アクシデントはありましたが……もう、大丈夫です」

武内P「後は、ここで救助が来るのを待ちましょう」


幸子「……」ジーッ


武内P「……輿水さん?」

武内P「……」

武内P「焚き火の炎は……神聖な気持ちになりますね」


幸子「そういう理由で一点を見てるんじゃないですよ!」

幸子「だって、はだっ、かっ、かかっ、か――っ!?///」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 22:19:52.28 ID:Ze+g0/rEo
武内P「輿水さん……安心して下さい」

幸子「何がですか!?///」

武内P「PVには使用出来ないとわかっていたので……」

幸子「……カメラで撮ってたとかじゃなくてですねぇ!?」

武内P「は……はあ……?」

幸子「右手を首筋に当てないでください! ムカッとしますから!」

武内P「……すみません」


武内P「……ですが、今後この様な状況に陥った場合」

武内P「雪道を迂闊に歩くのは、絶対にやめてください」

武内P「先程の様に、氷の上に張った雪のせいで……」

武内P「……水に落ちてしまう危険性がありますから」

武内P「もしも、それが崖だったら……」


幸子「それは……」

幸子「……」

幸子「……すみません、ボクが悪かったです」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 22:26:07.47 ID:Ze+g0/rEo
幸子「だけど……もうこんな経験はごめんですよ!」

武内P「ええ、そうですね」

幸子「だけど、貴方も変わった人ですねぇ!」

武内P「そう……でしょうか?」

幸子「そうですよ!」


幸子「カワイイボクが、体温を上げるためとはいえ――」

幸子「――すっぽんぽんで腕立て伏せしてるのに!」

幸子「ぜーんぜん、気にした素振りを見せないんですから!」


武内P「それは……」

武内P「……急いで火を着けて温まらないと、ですね」

武内P「最悪の場合……はい」


幸子「……そですね」

幸子「もうやめましょうか、この話は」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 22:29:24.69 ID:vXxCwV5t0
鯖威張る中……

なのに不安感がゼロ!不思議!?
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 22:32:29.44 ID:ozDPnRVSO
ガチの溺れと寒さはマジで羞恥心も倫理感もぶっ飛ばされる
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 22:38:02.41 ID:Ze+g0/rEo
武内P「……どうぞ、輿水さん」

武内P「三村さんが隠し持っていて――」

武内P「――緒方さんが教えてくれたマシュマロが、焼けました」

スッ…


幸子「あ……ありがとうございます」


武内P「双葉さんが持っていた飴もあります」

武内P「甘い物ばかりで申し訳ありませんが……」


幸子「い、いえ! 十分ですよ!」フルフル!

幸子「それじゃあ……いただきます」

幸子「……はっ、はふっ、熱っ!」


幸子「……美味しい」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」


幸子「なんで撮って……はぁ……」

幸子「もうっ! 撮るんだったら、ちゃーんと撮ってくださいよ!」


幸子「カワイイボクの、一度っきりの遭難中の笑顔なんですから!」ニコッ!
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/09(木) 22:46:47.17 ID:Ze+g0/rEo
  ・  ・  ・

幸子「――なーんて言ってたのが、もう二ヶ月前ですかぁ」

武内P「はい。つい先日の事の様に思い出せます」

幸子「フフーン! あの映像、大好評でしたねぇ!」

武内P「ええ、とても素晴らしいPVでした」

幸子「割とすぐに救助も来ましたしね!」

武内P「あの時の笑顔も……素晴らしいものでした」


幸子「……その、カワイイボクへのご褒美〜♪」ニコッ!

幸子「フフーン! 南の島でのバカーンス!」ニコニコッ!


武内P「……の予定が、変更になってしまいましたね」

武内P「まさか、輿水さんが船から落ちてしまうとは……」

武内P「……潮の流れが突然激しく、どんどん流された時は……はい」

武内P「慌てて後を追うように飛び込んで、正解でした」


幸子「それでも無事なのは、カワイイボクは神様に愛されてるからですね!」ドヤァ!


武内P「それは……あの……すみません」


幸子「……帰りたああああああい! お家帰りたああああああい!」ピー!



武内P vs. WILD 「輿水幸子と無人島でサバイバル」





おわり
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 23:00:43.58 ID:ozDPnRVSO
男女が本能的になる環境で二人きり、なにも起こらないはずがなく
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/09(木) 23:04:38.45 ID:KCkzR7t00
ふーん、楽しそうじゃん
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 00:44:07.33 ID:AeQxQKA5o
これはディスカバリーチャンネル…?
やはり幸子は持っているな
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 01:51:44.69 ID:GMjSkCHRo
貴重なタンパク源です
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 04:29:27.23 ID:zdCwMytDO
……33ですが、こんな内容になるとは



改めて乙です
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 05:09:18.50 ID:vBoglQZNo
さあ、次は全裸で自撮りサバイバルだ
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 07:03:52.57 ID:/CpoU1Q3o
遅くなったけど>>1さんおかえりなさい
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 11:38:43.64 ID:AWdxgjYwO
菜々さんって、平成生まれ?
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 15:12:23.55 ID:Bjz4tE3wO
武内Pって、山とか登りそうだよね
というか、キャンプ飯拘りそうだよね
ゆるキャン△とクロスで一つ
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 15:19:41.48 ID:gRtufl2SO
武内ご飯、心臓焼きました!
武内ご飯、羆の血の腸詰め!
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 15:31:52.81 ID:jE5a1A2Xo
見た目的にはゆるキャンよりは神々の山嶺みたいなハードな感じのが似合うな
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 16:08:16.00 ID:9fKN0dgjO
武内Pは他の北斗(の拳)P達に混じってもあんまり違和感ないし世紀末舞台でもいける気がする
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 17:14:55.89 ID:81d4aH54O
間違いなく諸星のきらり担当
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/10(金) 18:16:08.10 ID:9BSwcylqo
北斗の拳派、JOJO派、キン肉マン派の三つで引っ張りっこしてそう(小並)
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:09:17.56 ID:t5UGgvuNo
書きます


武内P「ネットゲーム、ですか」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:13:01.25 ID:t5UGgvuNo
美嘉「そっ★ ちょっとキョーミ沸いてさー★」

武内P「それは……意外ですね」

美嘉「アハハ、アタシも自分でそう思うケドね!」

武内P「何か、そうなった理由が?」

美嘉「ホラ、ドラマでギャルの子がやってるの見て、さ」


武内P「『ゆうべはお楽しみでしたね』、ですか」


美嘉「あっ、やっぱ知ってたんだ」

美嘉「でさ、ちょっと一緒にやってみない?」


武内P「……私も、ですか?」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:17:00.41 ID:t5UGgvuNo
武内P「しかし、私は時間があまり……」

美嘉「ヘヘッ、だから丁度良いなって思ったんだよね★」

武内P「えっ?」

美嘉「一緒のタイミングでだけやってれば、ハマらないっしょ?」

武内P「……ああ、成る程」


美嘉「一人でやるのも、なんかアレだしね」

美嘉「それに、熱中しすぎても困るし」

美嘉「ねっ、良いでしょ? お願い★」


武内P「……そう、ですね」

武内P「何か、今後の参考になるかも知れませんし」


美嘉「はぁ……アンタってホント真面目だねー」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:21:58.39 ID:t5UGgvuNo
  ・  ・  ・

武内P「――と、プレイを始めたのが三週間前の話です」

専務「なるほど、それで」

武内P「……申し訳ありません」

専務「謝る必要は無い。重要なのは――」


専務「――城ヶ崎美嘉が、ネットゲームに熱中している事だ」

専務「それこそ、日常生活に支障をきたすほどに」


武内P「……はい、その通りです」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:30:21.91 ID:t5UGgvuNo
武内P「幸い、彼女の学校生活や仕事に支障は出ていませんが……」

専務「恐らく、君がプロデューサーという立場の人間だからだろう」

武内P「……そう、ですね」

専務「何かに支障が出ては、君に迷惑がかかると配慮しての事だと思う」

武内P「……」


専務「だが、城ヶ崎美嘉は……」

専務「……一連の事を周囲の人間に話してしまった」

専務「それにより、多くの問題が引き起こされたのは把握しているな?」


武内P「……はい」
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:35:53.88 ID:t5UGgvuNo
専務「目撃情報も多数寄せられている」

武内P「……」

専務「彼女が、クローネのメンバーに話をした時の事だ」

武内P「クローネに……大槻さん繋がり、でしょうか」


専務「――アタシの相方、チョー忙しくて〜★」

専務「――ま、あんまり一緒に出来ないんだケドさ?」

専務「――待ってる時間も、結構ヤじゃなかったりするんだよね★」

専務「……と」

専務「君の事を……相方、と呼んでいたそうだ」


武内P「あ、あの……待ってください」

武内P「その……モノマネは、必要でしょうか?」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:42:42.91 ID:t5UGgvuNo
専務「そして、その後何が起こったかはわかっているな?」

武内P「あの、専務? モノマネは……必要ありませんので」

専務「良いから答えなさい」

武内P「……ええ、把握しています」


専務「……一大決心をして、鷺沢文香がゲームを始めた」

専務「が、君たちがプレイしているのとは違うゲームだったそうだ」

専務「ファイナルファンタジー、だったか」

専務「……色々と不慣れな彼女は、とても怒られたそうだ」

専務「そして、違うゲームだと知った時……彼女は、崩壊した」

専務「今は、心を癒やすためにツムツムをプレイさせている」


武内P「……」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:48:41.98 ID:t5UGgvuNo
専務「こうなった理由はわかるな?」

武内P「……プレイしているゲームを言わなかったから、ですね」

専務「そうだ」

武内P「……」


専務「――やってるゲームはナイショ★」

専務「――だって、二人で十分だしねー★」

専務「――二人乗りの乗り物もあってさ?」

専務「――アタシの後ろに、ぴーが乗ってるんだ★」

専務「――アハハ、フツー逆じゃんねー★」

専務「……この、『ぴー』というのは君のキャラクターの名前だな?」


武内P「あ、あの……専務!」

武内P「モノマネが気になって、頭に入ってきません!」
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 22:56:45.34 ID:t5UGgvuNo
専務「フン……カリスマ★程度ならば、私にも出せる」

武内P「そういった事を言っているのではなく……!」

専務「彼女は、プレイ中の画面を画像で残している」

武内P「あの……専務!?」


専務「――ホラ、見てコレ★ アタシとぴーの写真★」

専務「――最初に、二人でボス倒した時に撮ったんだ★」

専務「――達成感凄くてさぁ、一緒のポーズでパシャッと!」

専務「――どうどう? チョーお似合いでしょ★ イヒヒ★」

専務「……と、写真を見せて回ったそうだ」


武内P「……専務」

武内P「お願い、します、モノマネを、やめて、ください」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:03:58.47 ID:t5UGgvuNo
専務「その結果、他の者達がどう行動した」

武内P「皆さん……同じポーズで写真を撮ろう、と」

専務「そうだ。彼女たちが出来る、唯一の対抗手段がそれだ」

武内P「……かなり、恥ずかしい思いをしました」

専務「そうだな。ゲームと現実は、当然違う」


専務「だが……その写真を見た城ヶ崎美嘉の反応は――」

専務「――ふーん、イイカンジじゃん★」

専務「と、余裕に満ち溢れていたそうだ」


武内P「……」

武内P「あの……彼女のモノマネが、気に入っているのですか?」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:09:55.83 ID:t5UGgvuNo
専務「君たちは、決めごとをしているそうだが?」

武内P「え、ええ……」

専務「それは、一体どんな決めごとだ」

武内P「それは……」


武内P「ゲームは一日、一時間……ですね」


専務「その、一緒にプレイしている時」

専務「君たちは、ずっと通話していると聞いた」

専務「……それは事実か?」


武内P「は……はい」

武内P「彼女はコントローラーなので、タイピングは大変だ、と」

武内P「……そういう理由で、通話をしています」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:18:07.69 ID:t5UGgvuNo
専務「……随分と迂闊な事をしてくれたな」

武内P「えっ?」

専務「城ヶ崎美嘉が、それを皆にどう話していると思う」

武内P「それは……そのまま、では?」


専務「――毎日一時間も話すとか、ヤバいよねー★」

専務「――でねでね、おやすみー、って切るの!」

専務「――なんか、チョーラブ〜いカンジだよね★」

専務「――もー! そんなんじゃないってばー★」

専務「――ンフッ、アイツがどう思ってるかはしらないケドさ!★」

専務「……と、こう話している」


武内P「……それ、は」

武内P「モノマネはもう置いておいて、はい……申し訳ありませんでした」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:31:58.43 ID:t5UGgvuNo
専務「……しかし、彼女にとってはプラスだったようだ」

武内P「ええ……その様ですね」

専務「笑顔が魅力的になったと言われているそうだな」

武内P「はい……良い、笑顔です」


専務「――だが、彼女の周囲のアイドル達は違う」

専務「日々の彼女の発言により、ストレスが溜まってきている」

専務「……さて、ここで君に仕事を頼みたい」


専務「……この問題を早急に解決しなさい」


武内P「……はい」
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:37:58.44 ID:t5UGgvuNo
武内P「私も、早急に解決しなければいけない、と」

武内P「……そう、考えていました」

専務「一刻の猶予もないとわかっているな?」

武内P「……はい」


専務「――だが、条件はつけさせて貰う」

専務「城ヶ崎美嘉が、今の状態を保ちつつ」

専務「他の者がストレスを感じないようにしなさい」


武内P「……あの、専務」

武内P「それは、あまりにも条件が厳しいのでは……!?」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:46:10.21 ID:t5UGgvuNo
専務「ゲームを辞めるのでは、何も解決しない」

専務「……新たな問題が発生しかねないからだ」

専務「時計の針は元には戻らない」

専務「そして、無理矢理に針を戻そうして出る歪みを私は認めない」


武内P「それは、つまり……」

武内P「……ゲームは辞めた、と言う事にして」

武内P「他の方には内密にプレイを続けろ、と」

武内P「……そういう事でしょうか?」


専務「察しが良いな、さすが君は優秀だ」

専務「そのために……城ヶ崎美嘉を説得する」

専務「勿論、私も協力しよう」


武内P「えっ?」

武内P「私一人でも、十分だと思うのですが……」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:51:59.38 ID:t5UGgvuNo
  ・  ・  ・

美嘉「えー? ゲームの話なんだし、別に良いでしょ★」

武内P「いえ、しかし……!」

美嘉「ダイジョーブだって★ それより、今日何時にインする?」

武内P「あの……!」

美嘉「それまでに、色々済ませとくからさ★」

武内P「待ってください……!」

美嘉「今日も、一緒に冒険しようね★ 頼むよ、相方★」

武内P「……!」


専務「……」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/10(金) 23:57:19.72 ID:t5UGgvuNo
専務「城ヶ崎美嘉くん」

美嘉「? はい、何ですか?」

専務「君に、今後ゲームでの話を周囲にするのを禁止する」

美嘉「えっ? どうしてですか?」

専務「わからないのか?」

美嘉「……わかりません」


専務「君が楽しそうに話しているのを聞いて――」

専務「――他のアイドル達が、一緒のゲームを始めたら」

専務「彼は、その者達の面倒を見ずに居られると思うか?」


美嘉「…………」

美嘉「……」


美嘉「ゲームの話はしません、マジで」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 00:09:09.93 ID:ZCL6p4FIo
専務「趣味に興じるなとは言わない」

専務「だが、趣味の話をする時は状況を考えることだ」

美嘉「はいっ!」

専務「良い返事だ。今後は気をつけなさい」

武内P「……専務、お手数をおかけしました」

専務「当然の事をしたまでだ」


武内P「――ミカ、今後は気をつけましょう」

美嘉「――ぴー、アタシがボロ出しそうだったら止めてよね★」


専務「待ちなさい、早速出ている」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 00:27:10.43 ID:ZCL6p4FIo
武内P「えっ? あの……何か、問題がありましたか?」

美嘉「えっ……別に、フツーだったと思いますケド」


専務「……城ヶ崎君だけでは無かったか」

専務「君もまた……ネットゲームにハマっていたようだな」


武内P「えっ? そうでも無い、と……思いますが」

美嘉「アタシも別に……ハマってないですケド?」


武内P・美嘉「……専務?」


専務「……」


専務「ゲームと現実を混同するのはやめなさい」

専務「出来ないのなら、君たちのデータを白紙に戻す」




おわり
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 00:36:29.33 ID:am/NhsyD0
珍しく有能専務
死んだ目でツムツムしてる文香想像してワロタ
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 01:13:08.25 ID:DaS0k0p9o
ゆうべはお楽しみでしたねって結婚するんだよね
あっ(察し
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 01:46:04.06 ID:FF3EfJTRO
モノマネは非常に…キッツい…!
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 01:54:19.99 ID:ZcI0JXlI0
ふみふみがffに登場しないかな
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 02:10:02.30 ID:MJj9WC3SO
かまってほしくてさあ!!天気とか成績とか、どんなにくだらないことでも良い…、現実の話がしたくてさあ!!
それが悪い事かよ!!そう思う事が犯罪かよ!!
だったら、だったら人間全員犯罪者じゃねーかッ!!
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 03:00:54.22 ID:R7FvM4zVo
珍しく美嘉が大勝利してる…うえにオチても勝ったまま…だと…?
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 14:29:53.35 ID:av6qTVYG0
前スレの小梅ちゃんとの出会いを読んだら馴れ初めも読みたくなった
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 17:06:32.08 ID:FHXW6ecR0
ぴにゃこら太に似てると言われて複雑な顔をする武内Pください
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 17:36:09.23 ID:hKPahwFqO
小梅も電話はするけどゲームは一緒にしないからな
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 18:11:33.94 ID:LgwU6+L0o
アーケード版アイドルマスターに出会ってしまったアイドルどもをお願いします
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 18:54:59.63 ID:s6YCn3DKo
小梅は常に背後から何かを通して監視してる
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/11(土) 20:07:08.20 ID:FF3EfJTRO
武内Pを監視してるつもりのアイドルを監視してるつもりの武内Pを監視してるちっひ
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 22:07:43.16 ID:ZCL6p4FIo

「おはようございます」


 レッスンルームの扉を開けて、声をかけられた。
 まさか、居るとは思わなくて、び……ビックリしちゃった……。
 あ……そ、そうだ……!
 私も、ちゃんと……あ、あ、挨拶しないと……!


「お、お……おはよう……ご……あうぅ……」


 ……思ってても、やっぱり出来なかった。 
 挨拶も言えないのに、初レッスンなんて……。
 う、動きやすい格好で、って言われたけど……これで、良かったのかな?
 いつものパーカーが、一番楽だから……え、えと、


「あの……な、なにから……?」


 言ってから、気付く。
 この聞き方だと、きゅ、急過ぎたかも……ううん、かもじゃなくて……!
 レッスンは、最初に何をするのかを聞きたかったんです……。
 だから、その……え、と……。


「そう……ですね」


 目の前の男の人――プロデューサーさんは、ほんの少しだけ考えて、



「白坂さんが――自信のあるものを」



 低い声で、言った。


「自信……?」


 そんな事を言われても、な、何をしたら……。
 だって――



「――何にもない……です」



 ――自信のあるものなんて、無いから。


「大きな声は出せないし、体力も無いし……」


 自信がない事に、自信があります……なんて言ったら、駄目だよね。
 俯いて垂れた前髪の隙間から、プロデューサーさんを覗き見る。
 そして、ほんのちょっとだけ、また考えた後、



「……ホラー映画が好き、と言っていましたが」



 それ……私が、オーディションの時に言った……。
 お、覚えててくれたんです……ね。
 …………あ、



「じゃあ……あれをやってみよう、かな……」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 22:33:54.30 ID:ZCL6p4FIo
  ・  ・  ・

「ううう、やっぱり……このお芝居だけじゃダメ……かな」


 主人公に無視される……倒れたゾンビのマネ……。
 倒れた状態から、また、前髪の隙間からプロデューサーさんを見る。
 プロデューサーさんは身長が高いからか、片膝をついてる。
 ずっとその体勢にさせてるのも、悪い……よね。


「しゅ、主人公に無視される……倒れたゾンビのマネ……」


 両手をついて立ち上がりながら、説明する。


「その……出来る限り……やってみたつもりだけど……」


 ゾンビらしい手の動きを見せたかったから、少しだけまくっていた袖。
 それをモソモソと元に戻して、反応を待つ。
 プロデューサーさんは、何故か片膝をついたまま、話し始めた。


「アイドルとしては、足りないものがあります」


 プロデューサーさんは、無表情。
 鋭い、ホラー映画に出てくる動きが早い子達みたいな、そんな目。
 ゾンビになったら……どんな目になるんだろう?
 多分、きっと、かわいいゾンビに……じゃ、じゃなくて……!


「ア、アイドルとして……何が足りなかったですか?」


 真っ直ぐ、目線が合う。


「動き、ですね」


 それから、アイドルは歌とダンスをする。
 主人公に無視されるゾンビだと、ファンの人にも気づかれない。
 ……プロデューサーさんは、そう、ゆっくり説明してくれた。


「あ……そうですよね……」


 ほっぺたが熱くなる。


「これ、動かないんです……」


 少し考えれば、わかる事なのに……うぅ……!


「前のシーンの爆発で……吹き飛んじゃった設定だから……」


 聞かれてもないのに、口が止まってくれない。
 プロデューサーさんは、そんな私を無表情に見つめている。
 その視線から逃れるように、袖が余っている両手で顔を隠して、俯く。


「……成る程」


 な、何を言われるんだろう……?



「それで――右足の動きが全くなかった、と」



 ……やっぱり、私は顔を上げられなかった。
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 23:05:27.36 ID:ZCL6p4FIo

「……やっぱり、今の私には……まだまだ……」


 無視されなかった、無視される設定のゾンビ。
 今の私の、自信のある……せ、精一杯……でした。
 だけど、それじゃあ足りない……んです、よね……。
 ……わかってました、けど、


「アイドル……むずかしすぎます……」


 頑張って良かった……って思って良い、ですよね……?
 ほんのちょっと顔を上げて、プロデューサーさんを見る。


「はい。貴女の言う通りだと……そう、私も考えています」


 ……えへへ。
 やっぱり、わ……私には――


「――ですが」


 ――……えっ?
 また、俯きそうになった私の目をプロデューサーさんはまっすぐ見て、



「‘今後’の貴女がどう思われるかは、まだわかりません」



 そう、言った。
 こ……今後の、私……? えっ……えっ……?



「私は……今後、貴女がアイドルとして輝いていくだろうと……そう、考えています」



 この人は……本気で言ってる。
 こんな私が、アイドルしてやっていけるって……。
 でも……だけど……。


「歌もダンスも……想像出来ないし……」


 私は、そう思う事は出来ない……です。
 少しの間だけ、沈黙が流れた。
 すると、プロデューサーさんは片手を膝について立ち上がり、
ポケットから電話を取り出して、どこかへ電話をし始めた。


「……すみません、お待たせしました」


 時間にすると、ほんのちょっとの間。
 何かの確認をしてた、みたい……だけど……。



「それでは――行きましょうか」



 あ、あの……?


「どこへ……?」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 23:27:48.76 ID:ZCL6p4FIo
  ・  ・  ・

「わぁ……」


 プロデューサーさんに連れてこられたのは、
プロダクションの近くにあるライブハウスだった。
 電話をしていたのは、今、誰も使用してないかを確認するためだったみたい。
 階段を降りながら、光の当たっている場所へと近づいていく。


「ここがステージ……」


 客席の方は暗いけど、ステージの上だけは明るい。


「ここで……アイドルが叫ぶんですね……」


 ……あっ、叫ぶとは違う……よね。
 え、と……あっ、ロック? な人達は叫ぶのかも……。
 そうしたら、ゾンビ達がいっぱい寄ってきて……ふふ、ふふふ。
 ……じゃ、なくて。



「あ、あの……それじゃあ、ありがとうございました……」



 ちゃんと……お、お礼はしないと。
 挨拶は、出来なかったけど……出来た……出来ました。


「…………?」


 あ……あれ……?
 そ、そうだ……! 頭をさげないと……!


「最初から……無理かなって思ってたんです……」


 アイドルに、なるなんて……。


「でも……楽しい夢、ちょっとだけ……見られたから……」


 顔を上げて、プロデューサーさんを真っ直ぐ見る。


「私、今日のこと……忘れません……」


 背がとっても高いから、首が疲れちゃうけど。


「これから先も……ずっと……」


 あ……だから、レッスンルームでゾンビのマネをした時……?



「……大切な思い出、ありがとう……じゃあ――」



 そう言って、横を通り抜けようとする私を……プロデューサーさんは、



「待ってください」



 行く手を阻むゾンビみたいに立ちはだかって、引き留めてきた。
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/11(土) 23:51:59.07 ID:ZCL6p4FIo

「諦めるのは、まだ早すぎます」


 プロデューサーさんは、また片膝をついた。


「もう少しだけ、続けた方が良い、と……私は思います」


 低い声に、力が込もっているのがわかる。
 今まで、ずっと無表情な人だと思ってたのに……。


「……!」


 凄く、真剣に。
 こんなにも必死に、私を見てくれている。
 だから、



「で、でも……いいん、ですか……?」



 沢山のゾンビ達に囲まれた……大ピンチの主人公みたいに。
 私は……あ、諦めなくても良いんですか……?
 ぜ、全然、主人公じゃない……私、が……?



「はい、勿論です」



 プロデューサーさんは、力強く頷いた。


「……わかりました」


 目に見えない何かに背中を押されたみたいに、そう言っていた。



「あ、あの……私、なんにもできないけど……」



 だけど……!



「今、から、はじめます……!」



 あ、ア……アイドル……を……!



「し、死ぬ気で……やりますから……!」




 その帰り道……車の中で、言われた。


 ――今の白坂さんは、ゾンビのマネが上手く出来ます。


 ……って……えへへ、嬉しいな……!
 でも、そう言った後のプロデューサーさん……恥ずかしそう、だった……かも?
 ……どうしてだろう?


おわり
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 08:03:50.26 ID:zGAHxZfC0
これもう他の子が付け入る隙ないやん
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 10:28:21.11 ID:PTNoKHzzO
入り込める隙間が無いならドリルで小さく開けた穴にダイナマイト捻じ込んで吹っ飛ばしてスペース確保するのがここのアイドル達だから
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 10:32:11.44 ID:JEGN7rHDO
そんなことしなくても空間を湾曲させて入り込んできますよ
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 20:41:31.03 ID:nEhBX/jIo
書きます


武内P「母の日は何もしません」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 20:45:54.36 ID:nEhBX/jIo
まゆP「ほお、そりゃあ意外だな」

武内P「そうでしょうか?」

まゆP「お前のことだから、色々するのかと思ってたぜ」

武内P「……あの」


まゆP「だがな、俺達ももういい歳だ」

まゆP「親孝行の一つや二つ、いや、三つや四つ!」

まゆP「ええい、面倒くせえ! この際たっぷりとしてやろうじゃあねえか!」

まゆP「……って思うのが当たり前だぞ、うん!」


武内P「……」

武内P「一体、何を企んでいるのでしょうか?」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 20:49:15.39 ID:nEhBX/jIo
まゆP「はぁ!? 企んでる!? 俺が!?」

まゆP「あー、嫌だ嫌だ! これだから疑り深い奴ってのは!」

まゆP「良いか? あんまり人を疑うもんじゃない!」

まゆP「そんな風にカーチャンに教わっただろ?」


武内P「では、一体どうして此処へ?」


まゆP「そ、そりゃお前、アレだよ……アレ」

まゆP「……俺達は、プロデューサーだ」

まゆP「担当するアイドルをより輝かせるための……いわば、戦友」

まゆP「その戦友のツラを急に拝みたくなっちまっただけさ」


武内P「正直に話して下さい」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 20:53:59.44 ID:nEhBX/jIo
武内P「先程の、親孝行、という言葉に関係が?」


まゆP「……ま、そうだな」

まゆP「黙っててもいずれわかる事だ、仕方ねえ」

まゆP「そうだよ、親孝行に関する話だよ」

まゆP「えっ? まさかお前嫌いなの? 親孝行ー!」


武内P「……当然、嫌いではありませんが」

武内P「……」

武内P「時間稼ぎ、ですか?」


まゆP「えっ!? お前、まさか……!?」

まゆP「今、何が起こってるか知ってんのか!?」


武内P「…………」

武内P「……」


武内P「はい、勿論です」
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 20:58:20.46 ID:nEhBX/jIo
まゆP「っかー! 知ってて平然としてるとか、マジかよお前!」

武内P「……何故、貴方が時間稼ぎを?」

まゆP「そりゃお前、俺は特に話す事もねえからな」

武内P「……そう、ですね」

まゆP「しっかし、いきなり母親が来るとは思わなかったぜ」

武内P「……貴方の、ですか?」


まゆP「あん? 今更なーに知らないフリしてんだよ!」

まゆP「――お前のに決まってんだろ」


武内P「えっ?」


まゆP「来てるのは、お前のカーチャーン!」


武内P「…………」


武内P「えっ!!?」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:02:19.70 ID:nEhBX/jIo
武内P「どこへ……ですか……!?」

まゆP「そりゃあ、346プロに決まってんだろ」

武内P「今、事務所内に……!?」

まゆP「下のカフェで優雅にお茶してるんじゃねえか?」

武内P「誰と、ですか……?」

まゆP「……」


まゆP「テメエ! 何にも知らないんじゃねえか!」

まゆP「俺をハメるたぁいい度胸だ! 表出ろ!」

まゆP「……っていうのは無しで、此処で決着つけんぞコラァ!」


武内P「待ってください! 誰とですか!?」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 21:08:05.81 ID:PTNoKHzzO
相変わらず最初からクライマックス過ぎる
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:10:36.01 ID:nEhBX/jIo
まゆP「ウチのカフェのサンドイッチって量が少ねえよな」

まゆP「いや、わかるよ? ガールズだらけだもの」

まゆP「だからって、量が少ないのが固定なのは頂けねえ」

まゆP「こう、ガッツリしたカツサンドとか置くべきだよ、うん」


武内P「……!」

ガタッ!


まゆP「待て待て待て待て! 落ち着けって!」

まゆP「なっ? もうちょっとだけ! 先っぽだけだから!」

まゆP「まだ此処に居て! お願い! 三百円あげるからァァァ!」


武内P「……」

スタスタスタスタ…


まゆP「止まれって言ってんのがわかんねえのか! あぁん!?」

まゆP「本当に頼むからァァァァァ!! お願いしますゥゥゥゥゥ!!」
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:14:52.98 ID:nEhBX/jIo
まゆP「今行ったらマズいんだっての! わかれよ!」

まゆP「同僚がこんなに必死に頼んでんだぞ!?」

まゆP「理由くらい聞いても良いんじゃあねえのか!?」


武内P「……正直に話すのでしたら、聞きます」


まゆP「さすがだぜ! 伊達に人殺してそうな顔してねえな!」

まゆP「オーケーオーケー! わかってるっての!」

まゆP「そうだな……どこから話したもんか……」

まゆP「……今朝起きたら、アラームが鳴る三十分前だったんだ」

まゆP「こういう時ってどうするか迷わねえか? 起きるか、二度寝するk」


武内P「失礼します」

スタスタスタスタ…


まゆP「冗談ですゥゥゥゥゥ!! 話すから待ってェェェェェ!!」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:21:00.63 ID:nEhBX/jIo
武内P「手短にお願いします」

まゆP「まあ……キャバクラに行ったのがバレててな?」

武内P「はい」

まゆP「時間稼ぎをすれば、悪いようにはしないって言われたんだよ」

武内P「成る程」

まゆP「わかるだろ? 時間を稼がなきゃ、悪いようになるんだよ」

武内P「……そう、でしょうね」


まゆP「俺は……お前に重荷を背負わせたくねえんだ」

まゆP「同僚――戦友が、大変な事になるってきっかけ」

まゆP「そいつを作っちまった、って……苦しめたくねえんだよ」

まゆP「……全部、お前のためなんだよ!」


武内P「……」

武内P「完全に貴方自身のためだ、と」

武内P「……そう、理解しました」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:26:49.90 ID:nEhBX/jIo
武内P「……詳しく、聞かせて頂けますか?」

…ストンッ


まゆP「! おう! 何でも聞いてくれ!」


武内P「母とカフェに居るのは……誰ですか?」


まゆP「お前のよく知る人物……」

まゆP「……ヒントは、‘み’、だ」


武内P「……三村さん、ですか?」


まゆP「はっはぁ! ひっかかりやがったな!」

まゆP「かな子は関係ねえよ! 外れたから寄越せ!」


武内P「……正解は?」


まゆP「‘み’しろプロの関係者」


武内P「あの……その答えは、ヒントの範囲では?」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:35:11.28 ID:nEhBX/jIo
武内P「しかし……何故、此処へ……」

まゆP「来ちゃった、とか言ってたぞ?」

武内P「……」

まゆP「まあ、母の日だからってのは関係あるんじゃねえのか?」

武内P「……ええ、恐らくは」


まゆP「でもな、別にお前の顔を見に来た訳じゃねえんだとさ」

まゆP「お前の顔を見る位なら、孫の顔を見せてくれた方が嬉しい」

まゆP「……って言ってたぜ?」

まゆP「まあ、息子としちゃあそれが親孝行なのかも知れねえな」


武内P「……すみません」

武内P「母と居る方は、その発言を聞いて……!?」


まゆP「まあ……なんだ」

まゆP「冗談っぽく言ってたから、セーフじゃねえの?」


武内P「アウトです!」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:41:16.52 ID:nEhBX/jIo
武内P「携帯に連絡……いや、無駄だろう……!」

まゆP「あ、お前のカーチャンって、もしかしてアレか?」

まゆP「マナーモードにしたまま鞄に入れて、気付かないタイプ」

武内P「ええ、そうです……!」


武内P「……すみません」

武内P「貴方の事は、忘れませんので」


まゆP「……おいおい」

まゆP「お前には、覚悟があるのか?」

まゆP「……あの輪の中に入っていく、覚悟ってやつがよ」


武内P「……輪?」

武内P「……」

武内P「待ってください、複数の方が一緒に居るのですか……!?」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 21:50:22.07 ID:nEhBX/jIo
まゆP「そうだな……ろく、よん……で」

武内P「じゅ、十人ですか!?」

まゆP「64やったら、コントローラーの取り合いになる人数だ」

武内P「五人以上!?」

まゆP「……なあ、もう諦めろって」


まゆP「お前が、母の日に何もしないって理由はわかるぜ」

まゆP「さっきみてえな冗談をチクリチクリと言われるもんな」

まゆP「……でもよ、もう良いんじゃねえか?」

まゆP「楽になっちまえって、なっ? 良いじゃん、楽するの」

まゆP「披露宴やるなら、俺が余興をやってやるから」


武内P「優しく、気軽に言わないで頂けますか……!?」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:03:23.20 ID:nEhBX/jIo
まゆP「……ん、監視役からLINEが」

武内P「監視役!?」

まゆP「おう、俺に足止めをしろって言った奴な」

武内P「な、何故その方はそんな事を……!」

まゆP「……うお、お前のカーチャンすげえな」

武内P「は、母が何か!?」

まゆP「ホラ、お前……仕事が恋人、って言うだろ?」

武内P「え、ええ……そ、それが何か?」


まゆP「お仕事相手が、こんなに素敵な子達だなんて」

まゆP「恋人って表現する位、夢中になっちゃうのもわかるわ」

まゆP「……って、言ったらしい」


武内P「……そ」

武内P「そういう意味で言っているのでは無いのに……!」
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 22:08:01.54 ID:k1yp2QjQo
大ピンチやん
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 22:09:38.81 ID:dO5rfBtj0
終わったな
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:12:23.55 ID:nEhBX/jIo
まゆP「……逆に良かったじゃねえか」

まゆP「此処に足止めされてなかったら、やばかったぞ?」

まゆP「こーんな話してる所に突っ込んでみろ」

まゆP「確実に――誰に一番夢中?――とか言われてただろ」

まゆP「冗談で言ったとしても、冗談じゃねえよ」

まゆP「鼻歌交じりに命もってかれる事になってたぞ、お前」


武内P「……」


まゆP「……おい? どうした?」

まゆP「俯くなんて、‘らしく’ねえじゃねえか」

まゆP「男らしく、上を向いて歩こうぜ」

まゆP「……じゃねえと、涙がこぼれちまうからな」


武内P「……」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:18:08.35 ID:nEhBX/jIo
武内P「……」


まゆP「おい、どうした? さっきから黙ってるが……」

まゆP「……死んだか?」


武内P「……生きています」

武内P「この状況を何とかしなければいけない、と」

武内P「……助けを呼びました」


まゆP「……はっはっは! 何を言ってんだ!」

まゆP「この状況を? 何とかする?」

まゆP「無理無理無理無理! 出来っこねえって!」


武内P「いえ、大丈夫です」


まゆP「……はぁ?」

まゆP「一体全体、何処の誰がそんな真似が出来るってんだよ?」


武内P「それは――」
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:24:15.29 ID:nEhBX/jIo
  ・  ・  ・

まゆP「……まさか、本当に何とかなっちまうとはな」

まゆP「いや! さすがに駄目だと思ったぞ、マジで!」

まゆP「良かったなぁ! えぇ、オイ! ハハハ!」

まゆP「年貢を収めるのが先になってよぉ!」


武内P「……そうですね」


まゆP「カーチャンを何とかするために――」

まゆP「――トーチャンを呼ぶとは、だ!」


武内P「……」


まゆP「全く、情けねえ奴だなぁお前も!」

まゆP「親離れが出来てねえにも程があるぜ!」

まゆP「ブワッハッハッハッハ! アーッハッハッハ!」


武内P「……」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/12(日) 22:24:34.76 ID:dO5rfBtj0
!?
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:32:52.96 ID:nEhBX/jIo
武内P「……私が、母の日に何もしない理由」

武内P「それは……父が理由ですから」


まゆP「っくく……ま、そうらしいな!」


武内P「私も、親元を離れて随分経ちました」

武内P「昔は、私も贈り物等をしていましたが……」

武内P「今は、父が母へと日頃の感謝をする日になっています」


まゆP「それで、二人っきりでデートするんだろ?」

まゆP「若い頃みてえに、待ち合わせをしてよ」

まゆP「それで小洒落たレストランで食事をするなんて、良い夫婦じゃねえか」


武内P「……ええ、そうですね」

武内P「今日、此処に来たのは――待ち合わせ場所が近かったから」

武内P「……だ、そうです」


まゆP「……道草を食うって言うか、森林破壊だな」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:39:44.36 ID:nEhBX/jIo
まゆP「っつーか、不思議に思ったんだけどよ」

まゆP「お前のカーチャン、どうしてトーチャンの電話は気付いたんだ?」

まゆP「むしろ、電話が鳴る前に――そろそろ電話がきそう」

まゆP「……って言ってたらしいぜ?」


武内P「それは……私にも、わかりません」

武内P「以前から‘そう’だったのですが……」


まゆP「あえて理由をつけるとするなら――」

まゆP「――夫婦だから、」

まゆP「って事なのかねぇ……」


武内P「……ええ、そうですね」
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:48:22.94 ID:nEhBX/jIo
まゆP「それにしても、本当にカーチャンはすげえな」


まゆP「――私が来たことは内緒にしてね」


まゆP「……って言ってくなんてよ」

まゆP「少なくとも、表面上は何もなかった事に出来るんだからな」

まゆP「……そりゃ、腹の底で何考えてるかは知らねえけどもだ」

まゆP「最悪の事態ってのは免れたんじゃねえのか?」


武内P「ええ……しかし……」


まゆP「……まあ、気にすんな」

まゆP「結婚って良いなぁ感」

まゆP「……そんなもん、歌って踊ってる内に忘れてくれるさ」


武内P「……本当に、そう思いますか?」


まゆP「馬鹿野郎、聞くんじゃねえよ」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 22:56:19.50 ID:nEhBX/jIo
まゆP「――うし! 今日は飲みに行くか!」

武内P「……キャバクラですか?」

まゆP「そんな気分じゃねえよ。普通の飲み屋だよ、普通の」

武内P「……意外ですね」

まゆP「たまには男同士のサシ飲みも悪かねえさ。だろ?」

武内P「……はい、そうですね」


武内P「母の日に何もしない――」


まゆP「――親不孝の馬鹿息子同士で、な」


武内P・まゆP「……」

武内P・まゆP「……っくく!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 23:03:10.39 ID:nEhBX/jIo
prrrr!prrrr!


まゆP「……」

武内P「ん、電話が……」


prrrr!prrrr!


まゆP「鳴ってねえよ」

武内P「いえ、明らかに鳴って……」


prrrr!prrrr!


まゆP「鳴ってねえっつってんだろ!?」

まゆP「俺はホラ、アレだから!」

まゆP「マナーが悪いから、マナーモードじゃなくても気付かないから!」

まゆP「ポケットの中の振動も気のせいだからァァァァァ!」


武内P「……」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/12(日) 23:15:08.46 ID:nEhBX/jIo
武内P「悪いようにはしない、という事は……」

武内P「……良いようにもしない、という意味で言われたのでは?」


prrrr!prrrr!


まゆP「本当、なんでそんな怖い事言うのお前!?」

まゆP「あーあー! お前のせいでおしっこチビっちゃったー!」

まゆP「……助けてェェェェェ!! イヤァァァ!! イヤァァァァァ!!」


武内P「……頑張って下さい」


prrrr!prrrr!


まゆP「そんくらい良いじゃねえかよォォォォォ!!」

まゆP「お願いだからァァァァァ!! 三百円あげるからァァァァァ!!」


武内P「……申し訳ありませんが」


武内P「私は、貴方の母親ではありません」




おわり
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 00:48:24.62 ID:MKITaDUx0
中の人繋がりで母親と一緒に扉をあけて歌って欲しい
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 02:18:57.56 ID:PQYnnoCSO
カーネーションを買いにこないから花屋が激オコやで
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 06:29:01.02 ID:LEquStMk0
一個前だが小梅との二人三脚感めっちゃいいな
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 08:44:22.21 ID:AnSbnp23o
あの子も……いる、よ?
…………足なかったから数合ってた
ぇへへ
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 17:31:51.78 ID:shIrdAAto
そういや前回〆た時って久川姉妹は登場したっけ
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 18:21:55.26 ID:ydCgpIe1o
〆る前に初登場がうんことゲロだったよ
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 21:57:55.96 ID:u74urrn30
薄着の季節で目のやり場に困るpをください
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:13:57.35 ID:SyvVpXXLo
書きます


武内P「黒埼さんを気にかけて頂けますか」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:17:50.19 ID:SyvVpXXLo
武内P「彼女は……あまり、体が強い方ではありません」

武内P「……しかし、とても魅力的なアイドルです」

武内P「彼女に――笑顔で、アイドルを続けて欲しい」

武内P「そのために、力を貸して頂けますか?」


武内P「――木場さん」


真奈美「オーケー、話はわかった」ニコッ!


真奈美「――こなしてみせよう」Powerful!
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:21:48.96 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

チュン……チュンチュン……


ちとせ「すぅ……すぅ……」


―シャッ!


ちとせ「ん……まぶし……」

ちとせ「……千夜ちゃん、カーテン閉め――」


真奈美「グッモーニン、ちとせ」

真奈美「今日は雲ひとつ無い快晴だぞ」Powerful!


ちとせ「――ん!?」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:25:22.97 ID:SyvVpXXLo
ちとせ「え、何……何なの……!?」

真奈美「何だ、聞いていなかったのか?」

ちとせ「な……何を……?」

真奈美「フフッ、これはとんだサプライズになってしまったな」


真奈美「今日から二週間――」

真奈美「――私が、君の僕ちゃんになる」

真奈美「よろしく頼むよ、お嬢様」Powerful!


ちとせ「……」

ちとせ「はいっ!?」
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:28:41.84 ID:SyvVpXXLo
真奈美「さあ、驚くのはもうやめにしようか」

ちとせ「いや、事態がうまく飲み込めないんだけど……」

真奈美「まず、顔を洗ってきたら良い」

ちとせ「……その後、ちゃんと説明してくれるのかしら?」

真奈美「おいおい、何を言っているんだ」


真奈美「まずは朝食をとる、オーケー?」

真奈美「朝食は、一日を始める活力を与えてくれる」

真奈美「話は朝食の後に、ゆっくりとしよう」


ちとせ「……まあ、わかったわ」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:33:08.64 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

ちとせ「……ねえ、ちょっと」

真奈美「どうしたんだい、お嬢様」

ちとせ「……私、朝は食欲が無いんだけど」

真奈美「ああ、そう聞いている」


真奈美「トースト二枚に、スープ」

真奈美「オレンジジュースに、ベーコンエッグ」

真奈美「つけあわせは、鉄分をとるためにほうれん草のソテー」

真奈美「卵が二つなのは……フフッ、サービスさ」Powerful!


ちとせ「本当に聞いてたの!?」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:37:27.98 ID:SyvVpXXLo
真奈美「勿論、全て把握しているよ」ニコリ!

ちとせ「だったら……!」

真奈美「噂では……吸血鬼の末裔だ、ともね」

ちとせ「……もし、それが本当なら?」


真奈美「こんなに簡単な仕事は無いと思ったよ」

真奈美「吸血鬼というのは、中々の生命力を持っている」

真奈美「いや……生きているのか、という話になるが」

真奈美「――とにかく、かなり無茶をしても平気そうだ、とね」Powerful!


ちとせ「……」

ちとせ「助けて千夜ちゃん!」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 22:40:37.51 ID:IKmg1S3Jo
トーストは4枚切りですねわかります
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:43:09.10 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

ちとせ「も……もう、無理……うっぷ……!」

真奈美「大丈夫だ! お嬢様なら食べられる!」

ちとせ「ほ……本当に、きっつい……!」

真奈美「後少しで完食だぞ! もう少しだ!」


ちとせ「……ん……むっ」パクッ!


真奈美「良いぞ、その調子だ! お嬢様ならやれる!」

真奈美「オーケーオーケー! さあ、飲み込め!」


ちとせ「……!」ゴクンッ!


真奈美「ナーイスナイスナイス!」

真奈美「さすがお嬢様! 僕の私も、誇らしいぞ!」Powerful!
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:49:17.15 ID:SyvVpXXLo
ちとせ「う……動けない……!」

真奈美「ナイスファイトだ、お嬢様」

ちとせ「朝ごはんが……ファイトって……」

真奈美「ああ、その通りだ」

ちとせ「えっ?」


真奈美「食べるということは、生きるということだ」

真奈美「お嬢様は、生きてアイドルを続けるんだろう?」

真奈美「だったら、生き残るための戦いをしよう」

真奈美「体が弱いのならば――強くなればいいのさ」Powerful!


ちとせ「……」

ちとせ「私が……強く……」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 22:56:13.11 ID:SyvVpXXLo
ちとせ「……なれると思う?」

真奈美「おや、おかしな事を聞くものだね」

ちとせ「私が強くなれるって、自分では信じられないから」

真奈美「フッ、私がお嬢様の僕になったんだ」

ちとせ「……」


真奈美「――こなしてみせよう」Powerful!


ちとせ「ふふっ……頼もしい僕ちゃんが出来ちゃったわね」


真奈美「二週間後には、お嬢様は私のようになっているさ」Powerfuuuul!!


ちとせ「それはハイペースすぎじゃない……!?」
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:02:26.46 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

プール


ちとせ「はぁ……はぁっ……!」

真奈美「良いじゃないか、上出来だ」

ちとせ「はぁ……ふぅ……!」


真奈美「水泳は、お嬢様の体を鍛えるのに効率が良い」

真奈美「全身の筋肉を使うし、肺活量も鍛えられる」

真奈美「タイムが縮まる事で、成長も実感出来る」

真奈美「――さあ、もう休憩は良いだろう」

真奈美「レッツゴー、お嬢様!」Powerful!


ちとせ「は……ハード……!」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:09:46.36 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

ランチ


ちとせ「しょ……食欲が……」

真奈美「お嬢様、食べるんだ」

ちとせ「でも……」


真奈美「破壊された筋肉に、タンパク質を送る必要がある」

真奈美「ここで一歩踏み出すかが、分かれ目だ」

真奈美「いいかい、お嬢様?」

真奈美「――食欲がなくても、ゴハンは食べられる」Powerful!


ちとせ「……」

ちとせ「助けて……助けて千夜ちゃん……!」
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:16:33.96 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

ダンスレッスン


ちとせ「体が……重い……」

真奈美「ほう、それは好都合じゃないか」

ちとせ「な……何で?」


真奈美「LIVEの終盤、疲れが出てきた時を想定出来る」

真奈美「疲れていても、完璧なダンスを」

真奈美「……それとも、お嬢様は無様な姿を晒すのがお好みかな?」


ちとせ「……そんなの、ごめんだわ」

ちとせ「私がしたいのは、魅了であって醜態を晒したい訳じゃないの」


真奈美「エクセレント! お嬢様ならばそういうと思ったよ!」Powerful!
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:20:56.83 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

ボイスレッスン


ちとせ「あれ……トレーナーさんは?」

真奈美「何を言ってる、此処に居るじゃないか」

ちとせ「……貴女が?」

真奈美「ああ、その通りさ」


真奈美「――お嬢様は、歌が得意だと聞いている」

真奈美「ならば、このレッスンに関しては手加減の必要が無い」

真奈美「さあ、フルパワーでお相手しよう」

真奈美「心の準備は良いかい、お嬢様?」Powerful!


ちとせ「……ええ、望む所よ」
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:30:55.97 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

夕食


ちとせ「……やっぱり、多いわね」

真奈美「今までが少なかっただけさ」

ちとせ「……」

真奈美「栄養バランスは考えてある、問題ない――」

真奈美「――と、言いたい所だが」


真奈美「今日一日頑張ったご褒美の、スペシャルメニューだ」

真奈美「これから先二週間の活力のための、ね」

真奈美「……正しいことが、全て正解とは限らない」

真奈美「血の滴るステーキはお好みかな?」Powerful!


ちとせ「……」

ちとせ「千夜ちゃん……私、頑張るから……!」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:34:02.42 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

チュン……チュンチュン……


ちとせ「……あれ?」

ちとせ「いつの間に……もう、朝?」


ガチャッ


真奈美「……やあ、起きていたのか」

真奈美「おはようございます、お嬢様」Powerful!


ちとせ「おはよう……って、イタタタ……!」

ちとせ「体が、筋肉痛で……!」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:39:53.28 ID:SyvVpXXLo
真奈美「それは丁度良い、朝のストレッチをしよう」

ちとせ「お、起き上がれない……!」

真奈美「オーケー、手を貸そう」

ちとせ「そーっと! そーっと、ね……!」

真奈美「――さ、水を一杯飲んで」

ちとせ「……」ゴクッ…ゴクッ…


ちとせ「ぷはっ……今日は、ちょっと動けそうにないかも」

ちとせ「……悪いけど、もう少し横になるわ」


真奈美「お嬢様なら問題ないさ、大丈夫」

真奈美「お嬢様は、今、生きている」

真奈美「だったら、体は動く――今日もメニューをこなせるさ」Powerful!


ちとせ「……」

ちとせ「冗談でしょ……!?」
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/13(月) 23:45:23.37 ID:s8KZQQaeO
茜も呼ぼうか
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:48:11.61 ID:SyvVpXXLo
  ・  ・  ・

二週間後


千夜「すぅ……はぁ……」


千夜(……お嬢様と離れ離れになって、二週間が経った)

千夜(――必要な事です)

千夜(……と、そう言われたが)

千夜(私は……そうは思えなかった)


千夜「……お嬢様を起こすという光栄な役目」

千夜「それを他の者に譲るという、屈辱の日々……!」


千夜「……」


千夜「今、一日の始まりを告げに、千夜が参ります……!」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:53:28.42 ID:SyvVpXXLo
千夜「……!」ウキウキ!


ガチャッ…


ちとせ「――あら! 久しぶり、千夜ちゃん!」

グッ、グッ、グッ、グッ

ちとせ「ごめんね、ストレッチをしながらで」

グッ、グッ、グッ、グッ

ちとせ「朝のランニングが終わったらコレをしないと、気持ち悪くって」

グッ、グッ、グッ、グッ

ちとせ「今日も快晴で、素晴らしい一日になりそうだったわ」Powerful!


千夜「お……お嬢様……?」

千夜「……」

千夜「どっ……どちら様……!?」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/13(月) 23:58:54.83 ID:SyvVpXXLo
ちとせ「ふふっ! なぁに? もう私の顔を忘れちゃったの?」

千夜「いっ、いえ! そんな事は有り得ません!」

ちとせ「起こしに来てくれるだろうと思って、部屋に居て正解だった♪」

千夜「……お嬢様」ジーン…!

ちとせ「シャワーで汗を流した後、朝食にするわね」

千夜「はっ、はい!」


ちとせ「今朝の気分は、山盛りのコーンフレークかな」

ちとせ「牛乳じゃなく、ヨーグルトをたっぷりかけてね」

ちとせ「サラダは、ブロッコリーを山盛りで」

ちとせ「あっ、ハムは厚めに切ったのを二枚お願いしようかしら」


千夜「……」

千夜「はいっ!?」
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 00:03:48.66 ID:jxsAPnu+0
健全な精神は健全な肉体に宿る、逆もまた然り
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 00:05:42.17 ID:8lK86C+1o
  ・  ・  ・

武内P「――木場さん、ありがとうございました」

真奈美「なあに、大した事はしていないさ」

武内P「黒埼さんは、かなり健康になったと聞いています」

真奈美「あの子自身が頑張ったからさ」


真奈美「まあ……途中、五回程危ない場面もあったが」

真奈美「あの子は、立ち上がる度に強くなっていったよ」

真奈美「私は、あの子が限界を越える手助けをしたにすぎない」

真奈美「そうだね……とてもイージーな仕事だった」

真奈美「だが、満足してくれたのなら幸いだね」Powerful!


武内P「……良い、パワフルコミュニケーションです」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 00:13:43.58 ID:8lK86C+1o
武内P「……今回の件を受けて、またお願いしたい仕事が」

真奈美「私にかい? そこまで買って貰えるとは、光栄だね」

武内P「部署の垣根を超えて、評判になっています」

真奈美「ははは、あまりおだてられると流石の私も照れてしまうよ」


武内P「こちらの方を気にかけて頂きたい、と」

スッ…


真奈美「ふむ……なるほど」

真奈美「……次は、この子を?」


武内P「はい」

武内P「……木場さんならば、なんとかして頂けると」

武内P「……そう、思っています」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 00:16:28.53 ID:8lK86C+1o
武内P「彼女は……あまり、心が強い方ではありません」

武内P「……しかし、とても魅力的なアイドルです」

武内P「彼女に――やまずに、アイドルを続けて欲しい」

武内P「そのために、力を貸して頂けますか?」


武内P「――健全な精神は健全な肉体に宿る、と」

武内P「……そう、言いますから」


真奈美「オーケー、話はわかった」ニコッ!


真奈美「――こなしてみせよう」Powerful!




おわり
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 00:20:27.03 ID:jxsAPnu+0
りあむ厳しくされるのは嫌でも構い続けてくれるから頑張れるかもな
それとなんか申し訳ない
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 00:24:41.91 ID:8EV7wFNSO
ついでに師匠とポテトも一緒に
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 00:54:41.44 ID:Am4gXc7Go
武内Pも北斗の拳みたいな体格してるし、パワフル仲間なのかな?
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 02:58:42.70 ID:D6AsDl8Fo
ここまで付きっきりでベタ誉めしてくれるなら、りあむもそれほどやまないのでは
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 07:28:07.95 ID:YzlXTka80
依存症というやみのこになるだけでさあ
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 15:34:24.13 ID:8lK86C+1o
書きます


武内P「鷺沢さんをどう思うか、ですか?」
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 15:37:30.94 ID:8lK86C+1o
ありす「はい、正直な思いを聞かせて下さい」

奏「貴方って、嘘をつけるタイプじゃないものね」

武内P「あの……」


奏「文香ってセクシーよね? 貴方もそう思わない?」

ありす「違います! 文香さんはそういうタイプじゃありません!」


武内P「……何故、私に?」

文香「すみません……すみません……!」ペコペコ!
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 15:41:35.06 ID:8lK86C+1o
奏「クローネのプロジェクトルームで話題にあがったのよ」

武内P「は、はあ……」

ありす「皆して、文香さんはセクシーだって言うんです!」

武内P「え、ええ……」


奏「結論が出ないから、第三者の意見を聞いてみようって話になって」

ありす「プロデューサーという立場の人の意見なら、信用出来ますから!」


武内P「……成る程」

文香「すみません……すみません……!」ペコペコ!
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 15:44:33.93 ID:8lK86C+1o
武内P「……お話はわかりました」

武内P「そこで、質問があるのですが……」

奏・ありす「質問?」

武内P「はい」


武内P「――鷺沢さんは、今のご自分をどう思っているか」

武内P「――これから、どんなアイドルとして活動していきたいか」

武内P「……それをお聞かせ頂けますか?」


文香「わ……私が、ですか……?」
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 15:50:19.98 ID:8lK86C+1o
奏「そうね……確かに、それは気になるわ」

ありす「文香さん、正直に言って構わないですから!」

文香「そ、そう……ですね……」


文香「……今は、歌もダンスもまだ未熟です」

文香「けれど、クローネでの活動……」

文香「そして、ファンの皆さんとのやり取りを通じて……」

文香「……変わっていけたら、と……思っています」


奏「文香……ふふっ、貴女はもう変わってきてるわよ」

ありす「文香さん……一緒に、頑張っていきましょう!」


武内P「成る程……お答えいただき、ありがとうございます」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 15:57:02.22 ID:8lK86C+1o
武内P「……では、お答えします」

文香「……!」ドキドキ!

奏「貴方は、文香のことをセクシーだと思う?」

ありす「文香さんは、そういうタイプじゃありませんよね?」

武内P「……」


武内P「鷺沢さんの現状を考えると、セクシーとは言い切れません」


ありす「ですよね! やっぱり、貴方に聞いて正解でした!」

奏「ふぅん……貴方の答えは、それなのね」


武内P「ですが、これからの頑張り次第では――」

武内P「――セクシー枠に入る事も、十分に可能です」


文香「せ……セクシー枠……!?」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:01:35.26 ID:8lK86C+1o
ありす「待ってください! そんなの有り得ません!」

武内P「本当にそうでしょうか?」

ありす「そうです!」

武内P「……橘さん」


武内P「貴女の知る鷺沢さんは……努力を怠る様な方でしょうか?」

武内P「鷺沢さんが、自ら進んでセクシー枠への道を歩もうとした時……」

武内P「……橘さんは、それを応援してはあげられませんか?」


ありす「応援するに決まってます!」

ありす「――文香さんが頑張れば、絶対にセクシー枠に入れます!」

ありす「……」

ありす「……あっ」


武内P「はい、私もそう考えています」
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:07:58.82 ID:8lK86C+1o
奏「これからの文香次第……って事ね」

武内P「ええ、そうなります」

奏「随分とお行儀の良い、当たり障りの無い答えじゃない?」

武内P「……すみません」


武内P「……しかし、速水さん」

武内P「貴女も、これからの頑張り次第では――」

武内P「――十分に、セクシー枠に入る事が可能です」


奏「もう、すぐそうやって誤魔化すんだから」

奏「……ふふっ!」

奏「誤魔化し方が下手なのは、長所と短所どっちかしらね?」

奏「……」


奏「ん……?」
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:13:44.67 ID:8lK86C+1o
武内P「鷺沢さん」

文香「は、はい……」

武内P「貴女は、色々な可能性を秘めた方だ、と」

武内P「……そう、私は考えています」

文香「可能性……」

武内P「はい」


武内P「――貴女自身で見つけた、答え」

武内P「それが、重要な事なのでは無いでしょうか」


文香「……!」


奏「待って、ちょっとストップ」

奏「私って、セクシーという枠には入ってないのかしら?」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:18:59.56 ID:8lK86C+1o
文香「私自身で見つけた……答え……」

ありす「一緒に見つけていきましょう、文香さん!」

文香「ありすちゃん……」

文香・ありす「……ふふっ」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」


奏「悪いんだけど、少しだけ待って貰える?」

奏「……ちょっと、聞き捨てならないんだけど」

奏「私が……速水奏が、セクシー枠じゃない?」


武内P「?」

武内P「はい、違います」


奏「……!」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:25:00.99 ID:8lK86C+1o
奏「……私、よく色っぽいって言われるんだけど?」

武内P「ええ、そうですね」

奏「なのに、セクシー枠じゃないって事?」

武内P「はい、その通りです」


武内P「話の流れで、比較して申し訳ありませんが……」

武内P「鷺沢さんと、速水さんならば――」

武内P「――鷺沢さんの方が、セクシー枠に近い、と」

武内P「……そう、考えています」


文香「えっ……えっ……!?///」


奏「……!?」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:30:01.69 ID:8lK86C+1o
ありす「文香さんの方が、その……色っぽい、という事ですか?」

武内P「そうですね、その表現が近いと思います」

文香「あ……ありがとう、ございます……?///」モジモジ!

奏「……理由は聞かせて貰えるんでしょうね?」

武内P「理由、ですか」


武内P「お話するのは構いませんが……」

武内P「……他言無用でお願い出来ますか?」

武内P「そして、最後まで冷静でいてくれる、と」

武内P「……そう、約束して頂けるなら」


奏「……良いわ、聞かせてちょうだい」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:35:54.99 ID:8lK86C+1o
武内P「例えばの状況になりますが……」

武内P「――お二人に、それぞれ目を閉じて欲しい、と」

武内P「……そう、言われた時です」


文香「目を……は、はい……///」

奏「ふぅん……それで?」


武内P「鷺沢さんの場合は――危険」

武内P「速水さんの場合は――安全」

武内P「……と言った違いがあります」


文香「きっ、危険……!?///」

奏「あ、安全ですって……!?」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:41:23.72 ID:8lK86C+1o
ありす「待ってください! どうして文香さんが危険なんですか!?」

武内P「それは、これから説明させて頂きます」

ありす「納得のいく理由を聞かせて下さい!」フンス!

武内P「はい」


武内P「鷺沢さんは、そういった事を言う方ではありませんね?」

武内P「その鷺沢さんが……目を閉じて欲しい、と言った」

武内P「これは、踏み出せない一歩を踏み出した、という事です」

武内P「……橘さん」

武内P「鷺沢さんは、踏み出した足を戻すような方ですか?」


ありす「違います! 文香さんは、そんな人じゃありません!」

ありす「……」

ありす「……あっ」


武内P「はい、私もそう考えています」
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:51:16.97 ID:8lK86C+1o
武内P「色っぽさ……つまり、セクシーさの中には」

武内P「……一種の、危険さの様な部分が含まれている、と」

武内P「……そう、私は考えています」

武内P「鷺沢さんは、新田さんとも最近は親しくされていますね?」

文香「は、はい……」

武内P「人は、周囲の方から受ける影響というものがあります」

ありす「……」


武内P「お二人は、新田さんはセクシー枠だ、と」

武内P「……そう、思いませんか?」

武内P「その影響を鷺沢さんが受けていない、と」

武内P「……言い切れはしないと思いますが」


ありす「た、確かに……美波さんは色っぽいです……」

文香「……!///……!///」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 16:57:23.63 ID:8lK86C+1o
武内P「勿論、鷺沢さんは目を閉じろと言われる方ではありません」

武内P「ですが……この先どうなるかは、わかりません」

ありす「文香さんは……どうなりたいんですか?」

文香「そ、それはこの流れだと……き、決められない……///」

武内P「ええ、焦る必要は無いと思います」


奏「――それじゃあ、聞かせて貰える?」

奏「どうして、私が安全なのか」

奏「あんまり甘く見られるの……好きじゃないんだけど?」


武内P「……」

武内P「はい、わかりました」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:03:03.96 ID:8lK86C+1o
武内P「速水さんは、クローネでもそうですが……」

武内P「色々なユニットで、リーダーの役目を果たされていますね?」

奏「まあ……なんだか、自然とそうなるのよね」

奏「それで? それが何だって言うの?」


武内P「速水さんは、とても責任感の強い方だ、と」

武内P「……私は、そう認識しています」

武内P「その様な方が、困難な道ならば兎も角――」

武内P「――周囲を巻き込む様な、危険な道を選ぶでしょうか?」


奏「……それで?」

奏「褒めて誤魔化そうとしても……許さないから」


武内P「いえ、これは本心を口にしているまでです」


奏「そ……そう」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:10:05.60 ID:8lK86C+1o
武内P「そして、他の方から受ける影響です」

奏「……私の周り、自由人が多いんだけど?」

武内P「速水さんは、そんな方達を纏めていますね?」

奏「まあ……うん、そうね。ごめんなさい、続けて」

武内P「……危険な様で居て、とても安全な方」

奏「……」

武内P「速水さんは、心当たりがありませんか?」


奏「……」

  ・  ・  ・

美嘉『ヤバーイ★』

  ・  ・  ・

奏「……」


奏「…………」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 17:14:04.78 ID:ZHHcJkJgO
まーたカリスマを発揮してしまったのか…
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:19:13.19 ID:8lK86C+1o
奏「……悔しいけれど、納得せざるを得ないわね」

武内P「ですが、安全というのは悪い事ではありません」

奏「まあ……そうだけど」

武内P「速水さんは、まだ十七歳ですし……」

武内P「あまり若い内から、危険と判断されるのも……はい」

奏「それ……フォローのつもり?」

武内P「……出来て、いませんでしたか?」

奏「……」


奏「……ふふっ!」

奏「頼れるリーダーって立場で満足しておこうかしら」

奏「――今は、ね」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:29:32.76 ID:8lK86C+1o
ありす「つまり……色っぽい、ええと……」

ありす「――影響力の強い、色っぽい人」

ありす「その人と一緒にいれば、セクシー枠に入るかもしれない」

ありす「……そういう事ですか?」


武内P「勿論、それだけではありませんが……」

武内P「当然、何かしらの影響は出る、と」

武内P「……そう、思います」


ありす「……」

ありす「な、なるほど……///」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 17:29:37.60 ID:4MNMn20ZO
珍しい持ち上げられたと思ったら、間を開けて落とされるカリスマ
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:34:10.78 ID:8lK86C+1o
文香「? ありすちゃん……?」

ありす「えっ!?///」

奏「顔が赤いけど、どうしたのありすちゃん?」

ありす「た、橘です!/// それと、赤くありません!///」

文香・奏「……?」


ありす「その……一般的な質問なんです、けど///」

ありす「色っぽいのと、色っぽくないのだと……」

ありす「……ど、どっちが良いと思いますか!?///」


武内P「……」

武内P「えっ?」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:39:18.99 ID:8lK86C+1o
ありす「その……文香さんも美波さんも、素敵な女性ですし……///」

ありす「文香さんが、美波さんの影響で色っぽくなっていくと……///」

ありす「二人と一緒に居る私も、その、えと……///」

ありす「……///」


文香・奏「……」


武内P「橘さん……?」


文香「――あの……一般的にはどちら、でしょうか?」

奏「――ええ、あくまでも一般的な答えが聞きたいだけだから」


武内P「鷺沢さん……速水さん……?」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 17:49:12.35 ID:8lK86C+1o
武内P「……すみません、お答え出来ません」


文香・奏・ありす「……」


武内P「……私は、プロデューサーですから」

武内P「私の意見は、一般の方とは違うかと……」

武内P「ですが、一般の方でしたら色っぽい方が……はい」


文香・奏・ありす「……」


武内P「あの……皆さん、何故無言に?」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 18:07:23.37 ID:8lK86C+1o
ありす「一般の方とは違う、という事は……」

文香「色っぽくない方が好み……という意味でしょうか?」

奏「……今の言葉を素直に受け取ると、そうなるわよね」


武内P「ああ、いえ……そういう意味ではなく」

武内P「水着のグラビア撮影等の仕事も多く入れた方が良い、等の……」

武内P「……仕事的な部分が先に立ってしまい、はい」


文香・奏・ありす「つまり……どっち?」


武内P「すみません、質問の意図が……よく」

武内P「何故、その様な質問を私に……?」


文香・奏・ありす「……///」



武内P「皆さんは、何を思っているのですか?」





おわり
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 18:36:54.03 ID:Y2ooMUwvO
危険資産→渋谷、新田、アーニャ、智絵里
安全資産→未央、島村、杏、きらり、前川、多田、蘭子、赤木、城ヶ崎、どすこい

安全資産豊富ですなぁ…
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/14(火) 19:19:19.60 ID:GgKaxpRYo
>>201
名前だったり苗字だったり符牒だったりを何を持って使い分けているのか
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 20:48:15.91 ID:8lK86C+1o
書きます


武内P「紙一重を越えた……?」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 20:52:25.36 ID:8lK86C+1o
武内P「あの……仰っている意味が、よく」

美嘉『良いから早く来て!』

武内P「ど、何処へですか……?」

美嘉『Bのレッスンホール!』


美嘉『って、ああああ!?』

美嘉『ドリンクをまいちゃ駄目だって! っちょちょちょっ、タイム!』

美嘉『……良い!? 急いでね!?』


武内P「……」

武内P「一体……何が……?」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 20:55:31.37 ID:8lK86C+1o
  ・  ・  ・

武内P「……これは」


志希「にゃはははは〜♪」

バタバタバタバタッ!


美嘉「ちょっと止まれってのー!」

ドタドタドタドタッ!

美嘉「服ビッショビショのままだし、床が濡れてるから――」

ツルッ!

美嘉「――おっぶっ!?」

…ドテーンッ!


武内P「本当に……何が……!?」
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:00:28.39 ID:8lK86C+1o
奏「来てくれたのね……助かったわ」

武内P「速水さん?」

武内P「あの……この惨状は、一体……?」

奏「……私達――LiPPSでダンスレッスンをしてたのよ」

武内P「え、ええ……」

奏「それで、フレデリカと志希が頭をぶつけちゃって……」

武内P「! それは、大丈夫だったのですか!?」


志希「おしーりペ〜ンペ〜ン♪」

ペンッ! ペンッ!


美嘉「くっおおお……こ、腰打ったぁ……!」

ヨタヨタッ…


奏「……大丈夫に見えるかな?」

武内P「……!?」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:06:19.78 ID:8lK86C+1o
奏「……フレデリカは、周子に付き添われて医務室に」

武内P「それで、一ノ瀬さんは……」

奏「最初は平気そうにしてたんだけど……」


志希「そーれそれー♪」

バッシャバッシャ!

美嘉「っひ!? 冷たっ!……これ、エナドリ!?」

志希「にゃはははは〜♪」

バッシャバッシャ!

美嘉「やめ、や、やめ……やめーっ! ストップだってー!」


奏「……突然、こう……ガクッとなって」

奏「そうしたら……あんな感じに」

武内P「……!?」
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:13:39.73 ID:8lK86C+1o
奏「……何とかと天才は紙一重、って言うでしょう?」

奏「頭をぶつけた衝撃で、天秤が傾いてしまった……」

武内P「そんな……まさか……!?」


志希「そーれそれー♪ にゃはははは〜♪」

バッシャバッシャ!

美嘉「た……助けて! 喋ってないで助けてよ――ッ!」

美嘉「――っかああ!? 大声が腰に響く……おおあ!?」


武内P「っ! す、すみません!」

武内P「今、そちらに――」



志希「――パパ!」



武内P「……」

美嘉・奏「……」


武内P・美嘉・奏「えっ!?」
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:23:42.67 ID:8lK86C+1o
  ・  ・  ・

奏「……彼を呼んで正解だったわね」

美嘉「……まあ、そうだケド」


武内P「――人の嫌がることをしてはいけません」

志希「でも、たのしかった」

武内P「……」

志希「…………もうしない」

武内P「はい」ニコリ

志希「……えへへ♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


美嘉「なんっであんな感じなワケ!?」

奏「良いじゃない、素直で」
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:29:04.58 ID:8lK86C+1o
武内P「少しだけ、そこで座って待っていて貰えますか?」

志希「すこしってどれくらい?」

武内P「そう……ですね」

志希「すわって、なにしてればいい?」

武内P「……では、歌を歌っていてください」

志希「うた?」

武内P「はい」

志希「うん! うた、うたってる!」


武内P「……―――お待たせしました」

奏「志希の様子……なんだか、子供みたいじゃない?」

武内P「はい……とても、良い子で助かります」

美嘉「いや、そういう問題じゃないでしょ……」


志希「は〜♪ ふ〜ん♪ は〜は〜ふ〜ん♪」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:33:48.52 ID:8lK86C+1o
武内P「一応、確認させて下さい」

奏「何を?」

武内P「……私を騙そうとしているのでは、ありませんね?」

美嘉「だとしたら、アタシ体張りすぎじゃない?」

美嘉「……全身、エナドリでベッタベタなんだケド」

武内P「……速水さん?」

奏「違うわ。騙すなら、もっと上手くやるもの」

武内P「……ええ、確かに」

美嘉「ちょっと……アタシの話、聞いてた?」


志希「ちゅっちゅちゅっチューリップ〜のは〜な〜が〜♪」
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:42:25.53 ID:8lK86C+1o
武内P「では……急いで、救急車を呼びましょう」

奏「まあ、そうなるわね」

美嘉「それじゃあ、アタシが救急車呼ぶね」

奏「なら……私は、事情を専務に話してくるわ」

武内P「私は、彼女のお父様に連絡を」


武内P「……――もしもし」

武内P「夜分遅くにすみません」


奏「ああ、アメリカだから時差が」

奏「……それじゃ、私は行くわね」


美嘉「オッケ、こっちは任せ……」

美嘉「……早く戻ってきてよね」


志希「き〜れ〜い〜だ〜な〜♪」
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:46:40.07 ID:8lK86C+1o
武内P「頭を打って、行動が普段と……」

武内P「はい……ええ……申し訳ありません」

武内P「……彼女と話を?」

武内P「はい……はい、わかりました」


武内P「――お父様が話したい、と」

武内P「……そう、言われています」

スッ…


志希「?……ハロー?」

志希「ダッド……?」

志希「わかんない……わかんないけど、くさい……」

志希「ダッド……でんわごしに、あしがくさい……」


武内P「!?」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:51:31.98 ID:8lK86C+1o
志希「かわるの?」

スッ…


武内P「も……もしもし?」

武内P「えっ!? 研究が忙しい!?」

武内P「あの、泣いて……もしもし!?」

武内P「待ってください、バラエティ番組の企画ではなく!」

武内P「もしもし!? もしもし!?」

武内P「……切れた」


美嘉「……救急車、すぐ来るって」


武内P「そう……ですか」


武内P・美嘉「……」


志希「く〜ち〜び〜る〜は〜♪ たべる〜た〜めじゃ〜なく〜♪」
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 21:58:43.16 ID:8lK86C+1o
  ・  ・  ・

武内P「……精密検査の結果、脳に異常は見られませんでした」

武内P「お医者様の話では、一時的な記憶の混乱だろう、と」

武内P「……なるべく刺激をしない様に」

武内P「そうすれば、すぐに回復するだろうとの事でした」


美嘉・奏「はい」

美嘉・奏「……で?」


志希「パパー! ばんごはんはピザがいいー!」

武内P「どんなピザが食べたいですか?」

志希「んー……ドミノピザ!」

ぎゅうっ!

武内P「なので……あまり、睨まないで下さい……」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:04:07.09 ID:8lK86C+1o
奏「貴方って……女が弱ってる所に付け込む人だったのね」

美嘉「……サイッテー!」

奏「誠実な紳士だと思ってたのに……ガッカリだわ」

美嘉「……サイッアク!」


志希「パパ、おこられてるの?」

ぎゅうっ!

武内P「……ええ、そうですね」

志希「なんで?」

武内P「……」


志希「しっと?」


美嘉「しっ、ししし嫉妬ぉっ!?」

奏「……美嘉、落ち着きなさい美嘉、落ち着いて、美嘉」

美嘉「……うん、そっちも落ち着こ?」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:09:08.45 ID:8lK86C+1o
志希「パパ! あたったよ!」

ぎゅうっ!

武内P「え、ええ……」

志希「あたしてんさい? あたまいい?」

武内P「……ええ、そうですね」

志希「ん!」

武内P「……」

ナデナデ…

志希「……えへへ♪」

ぎゅうっ!


奏「……」

美嘉「ケータイで……何? 動画撮ってるの?」

奏「……後でこれを見せるのが、一番効くでしょう?」

美嘉「そんな冷静なのアリ!?」
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:13:26.00 ID:8lK86C+1o
美嘉「とりあえず……くっつきすぎだって!」

奏「そうね……二人共、離れなさい」


志希「や!」

武内P「……との事なので、はい」

志希「べー!」ベー!

ぎゅうっ!


美嘉・奏「……」

美嘉「アタシ、左側ね」

奏「良いわ、私は右ね」


武内P「あの……お二人とも、何を……?」
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:16:15.93 ID:8lK86C+1o
美嘉「まあ、口で色々と言うより――」

奏「――この方が、わかりやすいでしょ」

ガシッ!

志希「!? なに? なに?」

武内P「!? 待ってください!」


美嘉・奏「せーの……!」

ぐいいっ…!

志希「!? なに!? なに!? なに!? なに!?」

ぎゅうっ!

武内P「っ!? く、首が締まっ……!?」
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:20:49.78 ID:8lK86C+1o
美嘉「手を離して、離れなって……!」

ぐいいっ…!

志希「やー! やだー! いやーっ!」

ぎゅうっ!

奏「貴女、子供じゃないんだから……!」

ぐいいっ…!

志希「……すうっ――」


志希「――やあああだああああああっ!! いやああああああっ!!」ピー!

ぎゅうううっ!


美嘉・奏「!?」ビクッ!

ぱっ!


志希「ああああああっ!! パパああああああっ!!」ピー!

ぎゅうううっ!

武内P「」
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:24:36.79 ID:8lK86C+1o
  ・  ・  ・

武内P「……と、引き離そうとすると」

志希「ひっく!……ぐすっ、ひっく……!」メソメソ!

ぎゅうっ!

武内P「……こう、なってしまうので」


美嘉・奏「……ごめんなさい」


武内P「……いえ、すぐにお伝えするべきでした」

志希「ひっく……! ばか……ばか……!」メソメソ!

ぎゅうっ!


美嘉・奏「……」

奏「罵る言葉も……」

美嘉「……ホント、子供だねアレ」
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:28:48.37 ID:8lK86C+1o
志希「ばか……ざこ……ざこ……!」メソメソ!

ぎゅうっ!

武内P「……」

ナデナデ…


美嘉・奏「……」


志希「ざこ……! どっちもざこ……!」メソメソ!

志希「ピンクのほうは、とくにざこ……!」メソメソ!


美嘉「……! いや、腹立つんですケド!?」

奏「美嘉、子供の言ってる事だと思ってっぷふぅっ!」

美嘉「……」

奏「……気にしちゃ駄目よ」

美嘉「アンタのその笑いが気になったケドね!?」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:36:15.92 ID:8lK86C+1o
武内P「……人に、ひどい事を言ってはいけません」

志希「……でも、あいつらざこ……ぐすっ!」

武内P「ひどい事を言われたら、悲しい気持ちになってしまいます」

志希「……ぐすっ!」

武内P「貴女は、人を悲しい気持ちにさせたいですか?」

志希「……ひっく」フルフル!

武内P「……ならば、頭の良い貴女ならば――わかりますね?」

志希「……ひどいこと、いわない」

武内P「はい」ニコリ!

志希「……」

ぎゅうっ!


美嘉・奏「……」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:39:04.17 ID:8lK86C+1o
武内P「彼女達に言うことは……ありませんか?」

志希「……」

武内P「……」

志希「……ある」

武内P「はい」

志希「……」


志希「……ごめんなさい」


美嘉・奏「……」


志希「……!」

ぎゅうっ!

武内P「とても、良いごめんなさいでした」
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:45:00.16 ID:8lK86C+1o
  ・  ・  ・

武内P「――そして、注文したピザが来て」

武内P「私が、貴女に食べさせていると……」

武内P「……味が足りない、と言い出しまして」

武内P「タバスコをたっぷりとかけたピザを食べた途端……」

武内P「……元に戻った、と」


志希「にゃはははは♪」

志希「全然覚えてな〜い♪」


武内P「そう……ですか」


美嘉・奏「……」
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:49:14.44 ID:8lK86C+1o
美嘉「……」

スッ…

志希「んー? どうしたの美嘉ちゃん?」

奏「……」

たぷたぷ…

志希「? ケータイを操作して……動画?」


志希『……ごめんなさい』


志希「……」

美嘉・奏「……」

志希「いや……覚えてないし……消そ?」


美嘉・奏「……ごめんなさい」


志希・美嘉・奏「……」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 22:57:06.84 ID:8lK86C+1o
志希「志希ちゃん、そういうのはちょっと……ホント」

美嘉「ん!」

志希「いや……ん、じゃなくて……」

奏「……えへへ♪」

志希「……」


美嘉・奏「……」

―ダッ!


志希「消してってぇ――っ! お願い、プリ――ズ!」

志希「そういうのホント駄目なんだってぇ――っ!///」

―ダッ!


ガチャッ! ダダダダダッ…!


武内P「……」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 23:04:33.60 ID:8lK86C+1o
武内P「あの様子なら……大丈夫そう、ですね」

武内P「……」

武内P「今日は……残業確定、ですね」

武内P「しかし、何とかなって良かっ――」


周子「――ねえ、フレちゃん来なかった!?」


武内P「っ……塩見さん?」

武内P「あの……宮本さんが、何か?」


周子「ちょっと休むって言うから、医務室のベッドで横になって……!」

周子「あたしも、お昼寝しようかと寝てる間に……」

周子「……居なくなってたんだよ!」


武内P「……あの」

武内P「付き添いで行った塩見さんが寝る理由は、無かったのでは……!?」
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 23:12:58.88 ID:8lK86C+1o
武内P「……今日は、帰られたのでは?」

周子「そんな事無いって!」

武内P「あの……何故、言い切れるのでしょうか?」

周子「フレちゃん、なんか甘えん坊さんになってたから!」

武内P「……えっ?」



「――やめっ……やめなさい、宮本フレデリカ!」

「何故、私にエナドリをかけ……うぐうっ、目に! 目がっ!」

「君は、クローネとしての自覚がっふぉい!? ゴホッゴホッ!?」

「てっ、的確に喉を狙ゴーッホッ! ゲホッガホッ!?」



武内P「……この声は」

周子「……どうするの?」

武内P「……」
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 23:24:01.97 ID:8lK86C+1o
武内P「……助けに行きます」

周子「でも、物凄く大変そうな状況だけど?」


武内P「――しかし、その前に」

武内P「宮本さんが、どういった様子だったか……」

武内P「……教えて頂けますか?」


周子「……えっ、今?」

武内P「はい、今です」



「だ……誰か! 誰かぁ――ッ!」



周子「……めっちゃ叫んでるけど?」

武内P「はい、聞こえています」
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/14(火) 23:31:21.94 ID:8lK86C+1o
武内P「幸い、宮本さんに危険はなさそうなので」

周子「不幸中の幸いってレベルだけど」

武内P「状況を把握しておく事が、何より重要かと」

周子「……ま、確かにそうかもねー」



「助け……早く! 早ぁ――くっ! また目ぇっ!?」



武内P「私は……そこまで有能では、ありませんから」

周子「そう? 何とかなると思うけどなー」

武内P「そう言って頂けるのはありがたいですが……」


武内P「紙一重の差で助けることが出来ない、と」


武内P「……そういう事にしておいて下さい」




おわり
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 02:14:37.62 ID:0wFtkktUo
前々回ぐらいかいい目見たからからカリスマの反動が凄い
乙でした。
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 04:05:25.06 ID:t0pE9JAt0
突然の武志希(?)ありがたい・・・
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 10:17:05.44 ID:gVzZDjGro
あれフレデリカは天才になる流れでは
いや決して彼女がバ●と言いたいわけではないが
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 17:43:51.14 ID:EGW8GS1kO
本能のまま生きてるだけだから()
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 18:56:20.56 ID:lpV/Kcg/0
常務も愛されてるようで嬉しい
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:22:32.17 ID:LEMAA/5Vo
書きます


武内P「ポジパの絆を深めたい、ですか?」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:25:50.46 ID:LEMAA/5Vo
茜「はい!! なので、ご協力をお願いします!!」

武内P「しかし……皆さん、とても仲がよく見えるのですが」

未央「いやー、私もそう言ったんだけどさ?」

藍子「ユニットとしての統一感が無い、って……」

武内P「統一感?」


茜「ワン・フォー・オール! オール・フォー・ワン!」

茜「ラグビーの練習を通じて……」

茜「……もっと、ユニットとして成長したいんです!!」


武内P「……成る程」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:29:51.63 ID:LEMAA/5Vo
武内P「お話はわかりました」

茜「! ありがとうございます!!」ペコリ!

未央「いやいや、まだ協力するとは言ってないからね?」

藍子「それに、ラグビーの練習を通じて、って……」

武内P「……怪我をするような練習は、許可しかねます」


茜「それに関しては、大丈夫です!」

茜「やる予定なのは、ラグビーのローカルな練習の一つ――」

茜「――カラウマです!!」


武内P「……成る程」
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:33:04.64 ID:LEMAA/5Vo
武内P「日野さんは……相当な覚悟をされているようですね」

茜「勿論です!」

未央「えっ? プロデューサー、カラウマ……っての知ってるの?」

藍子「えっと……どんな練習なんですか?」

武内P「それh」


茜「未央ちゃん! 藍子ちゃん!」

茜「この練習を乗り切った時――」

茜「――私達の絆は、より深まっています!!」

茜「一緒に、頑張りましょうね!! ボンバー!!」


未央・藍子「は……はあ……」


武内P「……」
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:36:45.84 ID:LEMAA/5Vo
  ・  ・  ・

中庭


未央「ダンスレッスンの時の格好で、って言われたけど……」

藍子「……本当に、怪我はしないのかな?」

未央「プロデューサーは知ってたみたいだけど……」

藍子「……ちょっと、不安ですね」


茜「――ぅお待たせしました!!」

武内P「必要な物を持ってきたので、始めましょうか」


未央・藍子「……」

未央・藍子(不安……)
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:41:08.57 ID:LEMAA/5Vo
茜「今日は快晴!! 太陽も燃えていますよ!!」

武内P「暖かい日で、良かったですね」

茜「それじゃあ、マットレスを敷きますね!!」

武内P「本来は使用しませんが……念の為、ですね」

ごそごそっ…!


未央「え、何? ベンチの前にマットレスを敷いてるけど……」

藍子「大きいマットレス……でも、なんでベンチの前に?」

未央・藍子「……?」


茜「――準備オッケーですね!! ファイヤー!!」

武内P「……ホースも、取手を握れば水が出るようになっています」
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:45:56.65 ID:LEMAA/5Vo
武内P「それでは、カラウマの説明に入ります」

茜「はいっ!!!」

未央「いや、良い返事だけど茜ちんは知ってるんでしょ?」

茜「初心忘れるべからず、です!!」

藍子「うふふっ♪ 茜ちゃんはそういう所、本当に偉いですよね♪」


武内P「靴と靴下を脱いでマットレスの上に上がって下さい」

武内P「……念の為、脱いだそれらは離れた場所に置いておきましょう」


未央「あ、ホースを持ってきたのって後で足を洗うため? でしょ!」

藍子「ふふっ♪ なんだか、楽しくなってきちゃった♪」


武内P「……」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:51:00.59 ID:LEMAA/5Vo
武内P「……では、日野さん」

武内P「お二人に、カラウマを見せてあげて頂けますか?」

茜「はいっ!!」

未央「いよっ、あかねちーん♪」

藍子「茜ちゃん、ファイトー♪」


茜「まず、ベンチから少し離れた場所に膝を着きます!」

…トスッ

茜「そして、上半身を倒して――」

…とんっ

茜「――ベンチの端を両手で掴みます!」


未央・藍子「ふむふむ」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 21:57:14.60 ID:LEMAA/5Vo
茜「そして、上半身が地面と平行になる位置まで……」

ずりずり…

茜「……膝をベンチから離していきます!」


武内P「腕と背筋が一直線で、地面と平行に」

武内P「足の付根から膝までが、地面と垂直になるように、ですね」


茜「丁度良い位置に来たら、膝を肩幅まで開いてください!」

…スッ

茜「顔は下ではなく、上げて前を見るように!」

茜「お尻を突き出すように、背筋を伸ばすと――」


未央・藍子「おー!」

未央「知ってる知ってる! これ、スクラムってやつでしょ!」

藍子「茜ちゃん、すっごくラグビーって感じがしてます!」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:01:21.83 ID:LEMAA/5Vo
未央「なーんだ、ドキドキして損したよ!」

藍子「これを三人で並んでやるんですよね?」

未央「お尻を三人並んで突き出すとか、セクシーじゃ〜ん!」

藍子「せ、セクシーって……み、未央ちゃん!///」

未央「プロデューサーは得したね、コノコノー!」

藍子「未央ちゃんってば!///」


茜「――この状態から、膝を数センチ浮かせます!」

グッ…!

茜「滑らない様に、つま先で地面を噛むようにしてください!」


未央・藍子「……」

未央・藍子「えっ?」
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:06:05.29 ID:LEMAA/5Vo
未央「ちょっ、ちょっと待って!」

ダッ!…トスッ

未央「っと、この位で……こう、でしょ」

…とんっ、ずりずり…スッ

未央「……で、膝を上げる、と――」

グッ…!

未央「――!? えっ!? きっつ!」


藍子「で……ですよね……!?」


未央「何!? えっ!? ホントにこれやるの!?」

茜「えっ……?」

未央「あ、いや! やるよ!? やるけど……ええっ!?」
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:10:13.38 ID:LEMAA/5Vo
武内P「本田さん、姿勢が」

未央「あっ、だからきつかったのか!」

武内P「もう少し、ベンチから離れて下さい」

未央「オッケー! で、足を開いて、と!」

ずりずり…スッ

武内P「背筋が少し曲がっていますので、真っ直ぐに」

未央「よーし! 未央ちゃん、お尻ぷりっ!」

ぷりっ!

武内P「顔を上げて、膝を浮かせて下さい」

未央「はいっ!」

ぐっ…!


未央「――余計にきつくなった!!」

…とすっ!


藍子「……!?」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:16:05.67 ID:LEMAA/5Vo
藍子「わ、私も……!」

…トスッ

藍子「よいしょ、っと……こ、この位で……」

…とんっ、ずりずり…スッ

藍子「こ、これで膝を……」


武内P「待ってください。もう少し遠く、ですね」

武内P「高森さんは少し猫背気味なので、背筋を意識しましょう」


藍子「え、えと……えと……」

ずりずり…スッ、ぷりっ!

藍子「これで、膝を浮かし――」

グッ…!


藍子「――!?……!!?」

…とすっ!


未央「きついでしょ!? 想像以上にきついでしょ!?」

藍子「……!……!」コクコク!
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:20:01.90 ID:LEMAA/5Vo
武内P「これを……そうですね、時間は……」

未央・藍子「!?」

茜「最初なので、十数える位が良いと思います!!」

未央・藍子「!!」

武内P「十で……宜しいのですか?」


未央「賛成!! 大賛成だよ、茜ちん!!」

藍子「……!!……!!」コクコクコクコク!


武内P「本田さん、高森さん……」

武内P「……わかりました」

武内P「十数えるまでにしておきましょう」


未央「っしゃいっ!!」グッ!

藍子「十なら……十ならなんとか……!」グッ!
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 22:23:34.71 ID:+uYT9DYC0
筋トレ時の10秒ってマジで永遠に感じる
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 22:27:54.10 ID:CsuuDnvjo
5秒で辛い
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:29:05.48 ID:LEMAA/5Vo
茜「それじゃあ、皆で数えていきましょう!!」

茜「私、未央ちゃん、藍子ちゃん、そして私と順番に!!」

未央・藍子「うん!」

茜「一人が数えたら、他の二人が大声で復唱していきましょう!!」

未央・藍子「うん!?」

未央「茜ちん!? それ、二十数えてない!?」

藍子「茜ちゃん!? ねえ、倍になってるよ!?」


茜「いいえ、それは違いますよ!!」

茜「全員で十を数えるだけなので、数は変わっていません!!」

茜「――密度が倍になるだけです!! ボンバー!!」


未央・藍子「やっぱり倍だよね!?」
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:33:22.05 ID:LEMAA/5Vo
茜「? 二十の方が良かったですか?」

未央「……よーし! 皆で、十数えよう!」

藍子「未央ちゃん!?」

未央「あーちゃん、ここはやるしか無いんだよ!」

藍子「……!?」


茜「……未央ちゃん、藍子ちゃん」

茜「あの……もしかして、なんですけど……」

茜「やりたくなかったら……はい、私一人で……」


未央・藍子「……っ!」


未央「ぽ……ポジティブパッショーン!」


藍子「ふぁ、ふぁいとー!」


茜「!!!」

茜「お――――ッ!!!!!」
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:36:33.82 ID:LEMAA/5Vo
武内P「……皆さん、位置についてください」


茜「はい!!!」

…スッ

未央「頑張ろう!……頑張ろう!」

…スッ

藍子「たったの二十……たったの二十……!」ブツブツ!

…スッ


武内P「それでは――スタート」


茜・未央・藍子「!」

グッ…!


茜「い――――ちっ!!」


未央・藍子「!?」
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:39:17.25 ID:LEMAA/5Vo
未央「ちょちょっ、ちょっ、ちょっとストップ!」

…とすっ!

藍子「茜ちゃん!? あ、ああ、茜ちゃん!?」

…とすっ!


茜「? どうしましたか?」

…とすっ!


未央「もっとこう、ポン、ポン、ポン、ってリズムじゃないの!?」

藍子「今の感じで、二十も!?」


茜「? 十ですよ?」

茜「あっ!! やっぱり、二十が良かったですか!?」パアッ!


未央・藍子「十でお願いします!」
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:43:51.12 ID:LEMAA/5Vo
武内P「……皆さん、もう大丈夫ですか?」


茜「はい!!!」

未央・藍子「はい……!」


武内P「それでは――スタート」


茜・未央・藍子「!」

ぐっ…!


茜「い――――ちっ!!」


未央・藍子「いーちっ!」


武内P「……数え方も短いですし、声が小さいですね」


茜「アゲイ――ンッ!」

茜「い――――ちっ!!」


未央・藍子「!!?」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:50:10.26 ID:LEMAA/5Vo
未央「そんなのアリ!?」

藍子「今のじゃ駄目なんですか!?」

スッ…


茜「膝をついたら、五追加!!」


未央・藍子「!?」ビクッ!

…ピタッ!


茜「……い――――ちっ!!」


未央・藍子「う……い……!」

未央・藍子「い――――ちっ!!」


武内P「……良い、数え方です」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 22:55:11.68 ID:LEMAA/5Vo
未央「に――――いっ!!」

茜・藍子「に――――いっ!!」


藍子「さ、さ――――んっ!!」

茜・未央「さ――――んっ!!」


茜「し――――いっ!!」

未央・藍子「し――――いっ!!」


武内P「……良い、ペースです」


未央「ご――――おっ!!」

茜・藍子「ご―――おっ!!」


武内P「……」

武内P「待ってください」
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:00:07.68 ID:LEMAA/5Vo
未央「な、何!? 今度は何!?」

藍子「ろ、ろ――――くっ!!」


武内P「本田さん、高森さん」

武内P「背中が曲がって、姿勢が崩れています」


未央「厳しい!!」

藍子「……? ろ、ろ、ろく――――うぅっ!!」

未央「……これで良い!?」

藍子「……!? ろく――――っ!! ろろっ、ろくぅ――――うっ!!」


武内P「高森さん、違います」

ぐっ…

藍子「!? えっ!? えっ!? 違う!?」

武内P「……はい、この姿勢で続きを」


藍子「違うって……えっ、えっ……さ、さ――――んっ!!?」

茜・未央「さ――――んっ!!」


未央「……あーちゃ――――んっ!?」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:04:07.06 ID:LEMAA/5Vo
茜「し――――いっ!!」

藍子「し――――いっ!!」

未央「ああっ、続いちゃった!?」

茜「……し―――いっ!!」

藍子「未央ちゃ――んっ!! 未央ちゃ――んっ!!」

未央「わ、わかった! わかったってぇ!」


茜「し――――いっ!!」

未央・藍子「し――――いっ!!」


武内P「……良い、一体感です」
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:08:55.11 ID:LEMAA/5Vo
未央「ご――――おっ!!」

茜・藍子「ご―――おっ!!」


武内P「そろそろ限界だと思ったら、言って下さい」

武内P「ホースで足に水をかけると、足は少し楽になりますから」

茜「そのために、ちょっと古いマットレスにしたんです!!」

茜「新しいのだと、滑っちゃいますからね!!」


未央「かけて!! 早く!!」

藍子「私も!! お願いします!!」


武内P「はい、わかりました」

サーッ…


未央・藍子「!」

未央「これ良い! すっごく良いよ、サイコー!」

藍子「もっと! もっとかけてください! もっと!」
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:12:31.21 ID:LEMAA/5Vo
武内P「……それでは、再開しましょう」


茜「い――――ちっ!!」


未央「茜ちん!! それは違うよ、茜ちん!!」

未央「私らが歩んできた道を無い事にしちゃ駄目だよ!!」


茜「未央ちゃん……!」

茜「今の、凄く青春っぽいですよ!! ボンバー!!」


武内P「……高森さんから、ですね」


藍子「はいっ!!」

藍子「さ――――んっ!!」


未央「あーちゃん!? なんでそんなに三が好きなの!?」
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:15:45.80 ID:LEMAA/5Vo
藍子「……さ――――んっ!!」

茜・未央「さ――――んっ!!」


茜「し――――いっ!!」

未央・藍子「し――――いっ!!」


未央「ご――――おっ!!」

茜・藍子「ご―――おっ!!」


藍子「ろ――――くっ!!」

茜・未央「ろ――――くっ!!」


茜「半分は過ぎましたよ、頑張りましょう!!」


未央「茜ちん! 早く! 早く次のカウントを!」プルプル…!

藍子「ひっ……いっ、ひっ……!」プルプル…!
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:20:36.42 ID:LEMAA/5Vo
未央「肩……肩もきつくなってきてるから!」プルプル…!

藍子「み……水! 水を肩にかけるとどうなりますか!?」プルプル…!


武内P「楽にはなりますが……」

武内P「……全身、濡れてしまいます」


未央・藍子「お願いします!!」プルプル…!


武内P「……良い、覚悟です」

サーッ…


未央・藍子「!」

未央「サイッコー!! チョー気持ちいい!! スッとする!!」

藍子「もうこうなったら全身!! 全身、お願いします!!」
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:24:52.11 ID:LEMAA/5Vo
茜「……な――――なっ!!」

未央・藍子「な――――なっ!!」


未央「は――――ちっ!!」

茜・藍子「は――――ちっ!!」


藍子「きゅ――――うっ!!」

茜・未央「きゅ――――うっ!!」


武内P「……ラスト、ですね」


未央・藍子「……!!」

未央・藍子「ラストォ――――ッ!!」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:29:14.70 ID:LEMAA/5Vo
茜「――未央ちゃん!! 藍子ちゃん!!」

茜「私は今、猛烈に感動しています!!」


未央・藍子「うん!!」


茜「まさか、二人と一緒にラグビーの練習が出来るなんて!!」

茜「このカラウマの姿勢、タックルの姿勢でもあるんです!!」


未央・藍子「うん!!!」


茜「……ぐすっ……す、すみません!!」

茜「胸の奥から、こみ上げるものがあって……ファイヤ――ッ!!」


未央・藍子「うん!!!!」

未央・藍子「早く!!!!!」
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:33:55.39 ID:LEMAA/5Vo
茜「……じゅ――――うっ!!!」

未央・藍子「じゅ――――うっ!!!」


未央・藍子「……!」

ドシャッ!

未央「き……きつかった……きつかったぁ!」

藍子「でも……終わったの! 私達、頑張った!」


茜「やりましたね、二人共っ!!」

ぎゅっ!

未央・藍子「わっ!?」

茜「困難を乗り越えて、私達の絆は深まりましたね!!」ニコッ!

未央・藍子「……ふふっ、そうだね!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」


茜「ちょっと休憩したら、二セット目行きましょう!!」ニコニコ!


未央・藍子「……」

未央・藍子「!!?」
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:39:16.35 ID:LEMAA/5Vo
  ・  ・  ・

LIVE当日


卯月「最初は、未央ちゃんからですね!」

凛「うん。ポジパ、トライアド、ピンクチェックの順」

未央「へへっ、それじゃあ行ってくるね!」

卯月・凛「頑張って!」

未央「オッケー!」グッ!


未央「……茜ちーん! あーちゃーん!」

タッタッタッタッ!

茜「――未央ちゃん!! 今日は頑張りましょう!!」

藍子「ふふっ♪ 走らなくても、まだ時間に余裕はあるのに」



卯月「あの三人……前よりも、仲良くなりましたよね♪」

凛「そうだね……何か、あったのかな?」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:41:43.82 ID:LEMAA/5Vo
卯月「話によると……三人で特訓したとか」

凛「特訓? レッスンじゃなくて?」


未央「――それじゃ、円陣組もっか!」

ガシッ!!

茜「――はいっ!!」

ガシッ!!

藍子「――それじゃあ茜ちゃん、お願い♪」

ガシッ!!


凛「……ねえ、なんか」

卯月「妙に……力強い、ですよね……?」
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:43:52.51 ID:LEMAA/5Vo
卯月・凛「……?」


茜「ポジティブパッショ――――ンッ!!」


卯月・凛「!?」


茜「ファイッ!!」

未央・藍子「オォッ!!」

茜「ファイッ!!」

未央・藍子「オォッ!!」

茜「ファイッ!!」

茜・未央・藍子「オオォ――――ッ!!!!」


卯月・凛「!!?」
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/15(水) 23:56:20.55 ID:LEMAA/5Vo
  ・  ・  ・

LIVE終了後


武内P「……良い、LIVEでした」

武内P「ダンスのパフォーマンスも上がり……」

武内P「……声量も、とても素晴らしかったです」

武内P「そして……良い、笑顔でした」


茜・未央・藍子「はいっ!!」ニコッ!


武内P「……本田さん、日野さん、高森さんの絆は深まったと思います」

武内P「ですが、あまりの熱量に全体曲の時……」

武内P「……他のアイドルの方から、浮いてしまっていたので」


アイドル達「……うん」コクリ!


茜「つまり、私達だけじゃなく……うおおおっ!!」

茜「再度、346プロのアイドル全員で練習ですね!! それはイエスですよ!!」



アイドル達「ノー再度!!!」




おわり
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 00:09:42.48 ID:zKjIVY0Po
マネしてみたらきつかった
普段から腹筋ローラーで鍛えてるのに
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 00:28:09.73 ID:A5x1VuuSO
藍子ちゃんは0の人間なのか
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 01:33:23.88 ID:Dd5PKj4co
ハカアイドルって流行りそう
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 02:20:59.47 ID:un/iPUiDO
自衛隊流腕立て伏せみたいなもんか
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 04:46:49.41 ID:G/x2xwSOO
濡れ透けはしてたんですか?
してたんでしょう?
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 08:05:39.52 ID:zKjIVY0Po
スーパーキノコを育てる輝子とそれを食って大変なことになる誰かでお願いします
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 12:32:37.90 ID:M2UBCi6hO
濡れて透けてても武内pは気にしないし
未央たちも恥じらう余裕がないというセクシーの無駄遣い
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 17:48:03.40 ID:ndY1QKVFO
武内Pの鋼のプロデュースメンタルをお色気だけで攻略出来るアイドルとかそれは最早生物兵器とかオブジェクトの類だわ
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 17:59:37.04 ID:Hd+ZJVElo
でも武内Pの結婚の決め手は笑顔ではなく料理といいそうな気がする。
食には関心あるから
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 18:30:57.90 ID:fz/UfU5YO
食でかな子を思い出したけど、なんかかな子とのカップリングは想定し難いな
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 18:33:14.24 ID:HKberQXGo
まあここのかな子はカロリージャンキーだし
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 18:43:11.77 ID:G/x2xwSOO
え、濡れ透けネタのまけであったのに
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/16(木) 23:10:18.57 ID:Z2SRxJ7/o
今日は飲みすぎたので寝ます、申し訳ない
おやすみなさい
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/16(木) 23:28:56.20 ID:zoGwkZth0
ゆっくり休むといい
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 02:08:35.53 ID:6lXJ8f5nO
お疲れ1
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:21:05.58 ID:3mivATyBo
>>278
書きます


武内P「私と白坂さんの関係、ですか?」
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:24:29.67 ID:3mivATyBo
凛「うん。二人って、どんな関係なの?」

武内P「同じ会社に勤めている、プロデューサーとアイドル……ですね」

凛「……またそれ?」

武内P「えっ?」

凛「それ、楓さんの時も言ってたでしょ」

武内P「そう、でしたか?」

凛「そうだよ」

武内P「……」


武内P「関係を聞かれましても……」

武内P「……それに、担当している訳でもありませんから」


凛「……」

凛「……ふーん」
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:30:44.09 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

女子寮


輝子「キーノコー、キーノコー……フ、フヒ」

幸子「もー、そろそろ晩御飯の時間ですよ!」

幸子「キノコの世話も良いですけど、自分の世話もしましょう!」

輝子「で、でも……このキノコは大事……」

幸子「そんな事言って、キノコは全部大事なんですよね?」

幸子「フフーン! カワイイボクは、全部お見通しですよ!」

輝子「こ、このキノコは……両親の様なキノコ……」

幸子「両親の様なキノコって、どれだけ大事なんですか!」


輝子「こ、このワンアップキノコが無いと……大変な事になる」


幸子「……」

幸子「ワンアップキノコ?」
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 21:35:02.43 ID:rUVNn57oo
(俺ワンナップって発音してたわ……)
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:36:09.12 ID:3mivATyBo
幸子「大変な事って……うっわ、なんですかその色!?」

輝子「ま、まだ成長途中だから……」


幸子「真っ赤で白い斑点があって、完全に毒キノコじゃないですか!」


輝子「色は変わるし……毒は、フヒ……」

幸子「毒は!? あの、それ凄く大事ですよね!?」

輝子「りょ、良薬口に苦し……キノコはカロリー低し……」

幸子「……まあ、そんなに危険じゃないのは伝わりました」

輝子「このキノコが成長すると……」

幸子「すると?」


輝子「鮮やかな緑色に白い斑点の、美しいキノコに……!」


幸子「ものすっごく毒っぽくなりますね!?」

幸子「いやまあ、今の時点でも毒々しいですけど!」
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:45:31.49 ID:3mivATyBo
輝子「大丈夫、毒は無い……フヘヘヘ」

幸子「本当なんでしょうね……!?」

輝子「定期的に食べてるから……し、心配いらない」

幸子「定期的に食べてるんですか!?」

輝子「そ、そうしないと……この先生きのこれない……幸子ちゃん」

幸子「そのキノコが食べられるなんて信じられません……!」


幸子「……ん?」

幸子「……」

幸子「幸子ちゃん?」


輝子「……フヒヒ」


幸子「待ってください!?」

幸子「ボク、そのキノコ食べてるんですか!?」


輝子「昨日の晩ごはんも……」


幸子「……ひいいああああ!? ひいああああああ!?」
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:50:30.04 ID:3mivATyBo
輝子「そうしないと……た、大変だから……」

幸子「何が大変だって言うんですか!?」

輝子「さ、幸子ちゃん……残機が少ないと、げ、ゲームオーバー……」

幸子「……えっ、と」

輝子「だから、ワンアップキノコで……増やしてたんだ……フヒ」

幸子「……」


幸子「ボク、ちょいちょい死んでるって事ですか!?」


輝子「と、トモダチは……大事にしないと……///」

輝子「だから、キノコも喜んでくれてる……フヒッ」


幸子「……だっ、騙されませんからね!?」

幸子「むしろ、今のドッキリで寿命が縮みましたよ!」
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 21:52:13.50 ID:pz08FuKB0
死んでない方がおかしいまである
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 21:57:13.07 ID:3mivATyBo
幸子「とにかく、もう大丈夫ですから!」

輝子「え、遠慮は体に……毒キノコ、フヒ」

幸子「〜〜っ! その箱、こっちに寄越して下さい!」

ガシッ!

輝子「!? ま、まだ食べるには早い……!」

グイッ!

幸子「食べるんじゃありません! 食べたくないからです!」

グイグイッ!

輝子「お、落ち着いて……! 生でも平気だけど……!」

グイグイッ!


幸子「どうしてもボクに食べさせる気ですね!?」

グイッ!


輝子「ば、バターソテーだと……運が良いとツーアップ、フヒヒッ!」

グイッ!


幸子「なんですかそのシステムは!?」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:01:55.70 ID:3mivATyBo
幸子・輝子「ふぐぎぎぎ……!」

グイグイッ!



小梅「――お……大きな声がした、けど」

小梅「二人共……ど、どうした……の?」



幸子・輝子「!?」ビクッ!

ツルッ―

幸子・輝子「あっ!」

―ドサッ!


小梅「は、箱……落とし――」


――ぽ〜んっ!


幸子「ひいっ!? 箱から飛び出た!?」


輝子「……ヒィィヤッハ――ッ! スーパーキノコのお出ましだぁ――ッ!」
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:08:58.92 ID:3mivATyBo
小梅「あ、キノコなら……きゃ、キャッチしないと!」オロオロ!


ひゅるるる…


幸子「避けて良いんですよ!?」

輝子「ナリは小さいが、効果はアンビリーバボォ!」

幸子「ワンアップですよね! それは良いんですよ!」

輝子「ノーノーノーッ! レッドなアイツは、スゥパァーキノコだぁ――ッ!」


るるるっ…


幸子「どこが違うんですか!」

輝子「そいつはぁ!……な、名前が」

幸子「知らないんじゃないですか!」


小梅「あっ……あっ……」オロオロ!

…すぽんっ!

小梅「んむぐっ!?」


幸子・輝子「!?」


小梅「〜〜っ!」…ゴクンッ!


幸子・輝子「!!?」
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 22:14:51.65 ID:U7UVSdOeo
食用のキノコでも生で食べると危険です
必ず火を通しましょう
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:15:39.21 ID:3mivATyBo
小梅「び、ビックリして……の、飲んじゃった……!?」

幸子「早く吐かないと! ボディに一撃必要ですか!?」

小梅「え、えと……せめてトイレに……!」


輝子「――!」

輝子「……来る」


小梅・幸子「えっ?」 


輝子「スーパーキノコの……産声が聞こえる……!」


幸子「いや……あの、何言ってるんですか?」

小梅「……ぅ」

幸子「小梅ちゃん? やっぱり、気持ち悪くなったんですか!?」


――ドクンッ!


小梅「……か、体……あつ……熱い……!」

…ドサッ!


幸子・輝子「小梅ちゃん!」


小梅「っく……う、ううっ……!」ガクガク…!

ミシッ…ミキ、メシミシッ…!


幸子・輝子「小梅ちゃああああんっ!?」
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:22:06.88 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

346プロ、廊下


凛「……」

凛(……なんか、誤魔化されてる?)

凛(まあ、言いたくないのかも知れないけど)

凛(……言えない様な関係、って事?)

凛(……)


凛「……私のプロデューサーでしょ?」



「イヤッフ――――ッ!!」



凛「!?」

ぶわあっ!

凛「うわぷっ!?」

凛「……!」


凛「な……何かが、猛スピードで通り過ぎた……んだよね……!?」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:27:42.45 ID:3mivATyBo
幸子・輝子「っ……!」

ダダダダダッ!


凛「えっ、何? 何?」


幸子・輝子「!」

―キキーッ!

幸子「あのっ! 今、その……通り過ぎませんでした!?」

輝子「こう、ステーキにすると良さそうなシイタケみたいな、大ぶりの……!」


凛「い、意味がわからないんだけど……」

凛「まあ……誰かが通りはしたね」


幸子・輝子「どっちへ!?」


凛「あ、あっち……」


幸子「ありがとうございます! ボクの次にカワイイですよ!」

輝子「お、お礼に……今度、キノコのフルコースを……!」

ダダダダダダッ!


凛「……な」

凛「何なの……?」
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:34:08.21 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

武内P「……白坂さんとの関係、か」

武内P「……」

武内P「……少し、距離感を考えなくては――」


ガチャッ!


武内P「っ!?」ビクッ!



??「ハッハァ――――ッ!!」



武内P「あ、貴女は……」

武内P「……どちら様ですか!?」



??「マンマミーア!!」



武内P「……!?」
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:38:54.32 ID:3mivATyBo
??「ヒァウィゴー!!」

ひた…ひた…



武内P「は、裸足で……」

武内P「っ!?」

武内P「着ているのは、パーカーだけ……!?」

ガタッ!

武内P「ま、待ってください! 止まって下さい!」



??「イヤッフー!!」

ひた…ひた…



武内P「……!?」
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:43:42.51 ID:3mivATyBo
??「レッツ、ア、ゴー!!」

ひた…ひた…


武内P「フードの下の顔が見え……!」

武内P「……」

武内P「えっ?」

武内P「……いや、しかし……まさか」


??「イッツ、ミー!!」



武内P「……白坂さん、ですか?」



小梅(大)「っ!」ビクッ!

小梅(大)「……」

小梅(大)「……あ……あれ? どうして……こ、ここに……?」



武内P「……!?」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:50:09.49 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

武内P「……成る程……記憶に無い、と」

小梅(大)「う……うん……」

小梅(大)「き、気付いたら……此処に……」

武内P「……」

小梅(大)「わ、私の体……ど、どうしちゃったんだろ……!」ウルウルッ!

武内P「……白坂さん」

小梅(大)「ど、どうしよう……?」


小梅(大)「どうすれば良い……かな……!?」ウルウルッ!

…パサッ!


武内P「そ、その……すみません」

武内P「お渡しした上着を膝にかけ直して頂けると、その……助かります」


小梅(大)「……あっ///」

ごそごそっ!


武内P「……すみません、お手数をおかけしました」


小梅(大)「……///」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:53:37.13 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

談話スペース


凛「……何だったんだろ、さっきの?」



「――あら?」



凛「あっ」

凛「――楓さん」

凛「おはようございます」ペコリ!


楓「はい、おはようございます」ペコリ


凛「……」

凛(楓さんも、プロデューサーと知り合い……だよね、多分)


楓「……?」
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 22:58:00.86 ID:3mivATyBo
楓「どうかしたの?」

凛「あっ、いえ! 何でも!」

楓「うふふっ、本当は?」

凛「……」


凛「あ、あのっ!」


楓「はい、なぁに?」ニコッ!


凛「楓さんとプロデューサーって……えっと」

凛「知り合い……ですよね?」


楓「ええ、同じ会社だから」ニコリ!


凛「そうじゃなくて、その……」


楓「ふふっ♪ 気になる?」


凛「そんなんじゃなくって!」

凛「えと……その……はい」


楓「うふふっ♪」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 22:58:16.46 ID:/d0Glyyvo
オトナ小梅……エロスの塊になるのでは?
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:06:04.54 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

廊下


幸子「はぁ……! ひぃ……!」

輝子「し、湿度……! 湿度が、足りない……!」

幸子「ジメジメした所を探してる場合じゃないですよ!」

輝子「た、確かに、その通りだ……!」


幸子「急に飛び出していった小梅ちゃんを探さないと!」


輝子「お、大きくなったから……スカートも……破けてたな」

輝子「い、色白だからセクシーな……ホワイトシメジ、フ、フヒヒ……」


幸子「……はい、そうですね!」

幸子「全く、どこに行ったんですか……小梅ちゃんは!」

幸子「それに、何なんですかあの効果は!?」


輝子「キ……キノコを集めると、ワンアップ……!」

輝子「……って、親友のキノコが言ってた」

輝子「……ごめん、管理に気をつけるべきだった」


幸子「……後で一緒に小梅ちゃんに謝ってあげますから!」

幸子「フフーン! カワイイボクが一緒で良かったですね!」ドヤァ!


輝子「ああ……頼もしい、トモダチだ……!」
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 23:09:06.25 ID:b8wu0GDEo
世界的に有名な配管工兄弟と知り合いの輝子
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/17(金) 23:15:22.36 ID:CnN8v6wjO
そう言えば最近例の配管工の実写映画見てないな
またちょくちょくロードショーなりで流して何の罪もない人々に程良くトラウマを与えてほしいんだが
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:15:32.55 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

武内P「……兎に角、こうしていても解決しません」

小梅(大)「……う、うん」

武内P「……」


武内P「白坂さん」

武内P「きっと、解決の糸口は見つかります」


小梅(大)「……ほ、本当にそう思う……の?」

武内P「はい、本当です」

小梅(大)「どう……して……?」



武内P「――笑顔です」



小梅(大)「……笑顔?」



武内P「白坂さん……貴女の、笑顔」

武内P「私は――まだ、それを見続けていたい、と」

武内P「……そう、思っていますから」ニコリ



小梅(大)「っ……!///」キュンッ!
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:20:44.58 ID:3mivATyBo
小梅(大)「そ、そんな急に言われると……こ、困る……///」モジモジ!

武内P「急、ですか?」

小梅(大)「う、うん……!///」チラッ!

武内P「……」



武内P「……すみません」

武内P「お伝えして、いませんでしたか?」

武内P「私は、てっきり……」

武内P「そう思っていると、言ったとばかり……はい」



小梅(大)「〜〜っ!///」キュキュウ〜ンッ!

小梅(大)「っ……すぅ……はぁ……!」ドキドキ!

小梅(大)「……っそ、そ、そう……だったんだ……///」バクバク!
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:26:08.18 ID:3mivATyBo
小梅(大)「ず、ずっと……そう思ってた、の?///」モジモジ!

武内P「はい、勿論です」

小梅(大)「ぁ……ぅ……///」チラッ!

武内P「なので……諦めず、頑張りましょう」



小梅(大)「……うん……っ!///」コクリ!

小梅(大)「頑張る……から……その……///」テレテレ!

小梅(大)「っ……!///」

小梅(大)「いっ、い……一緒に……!///」ニコッ!



武内P「……良い、笑顔です」

武内P「今の白坂さんの姿が、未来の姿ならば……ですが」

武内P「……とても、良い笑顔を見続けられますね」ニコリ



小梅(大)「…………」


―プツンッ!
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:33:05.04 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

談話スペース


楓「……でも、私の口から答えを聞いて納得出来る?」

凛「えっ?」

楓「彼とは、仕事仲間だ、って」

凛「……もしかして、からかってます?」

楓「うふふっ♪ どうかしら♪」

凛「……」


楓「それじゃあ、お散歩しながらお話しましょうか」

楓「凛ちゃんが、どうして気になるのか」


凛「お散歩、って……」


楓「答え合わせは、すぐにした方が良いでしょう?」

楓「ふふっ! 彼、ビックリしちゃうかしら?」ニコッ!

楓「部屋に入る時は、リンッとベルを鳴らさないと♪ うふふっ♪」ニコニコ!


凛「あっ、ちょっと……!」
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:39:10.49 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

CPプロジェクトルーム前


幸子「目撃情報は……確か、こっちの方に……」

輝子「め、目には止まるBダッシュ……フ、フヒヒ……」

幸子「小梅ちゃん……何処へ行ったんですか……!」

輝子「ん……?」

幸子「輝子ちゃん? どうかしたんですか?」

輝子「この近くから……キノコの気配が……」

幸子「いや、何ですかそ――」



「待ってください!」



幸子・輝子「っ!?」ビクッ!

輝子「い、今の声は……」

幸子「……まさか!?」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:47:00.98 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

小梅(大)「えへへ……どうしたの?」ニコニコ!

…ぱさっ


武内P「な、何故下着を……!?」

武内P「い、今すぐ履いて下さい……!」


小梅(大)「で、でも……お尻も、大きくなっちゃった……から」

小梅(大)「小さくて、きつかったし……」

小梅(大)「上着がかかってるから、見えない……よ?」


武内P「ですが……!」


小梅(大)「――見たいなら、見ても良い……よ」ニコッ!

小梅(大)「ふふ、うふふ……笑顔も一緒に、ふふっ」ニコニコ!

小梅(大)「一緒に、えへへ……ねえ、ねえ……」ニコニコ!


武内P「し……白坂さん……!?」



小梅(大)「――ワンアップ、しよう?」ニコッ!



武内P「わ……ワンアップ……!?」
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:53:35.53 ID:3mivATyBo
武内P「あの、仰っている意味が……よく……!」

シュルルッ!

武内P「っ!? ネクタイが勝手に!?」


…カチャリ!


武内P「っ!? か、鍵が……!?」


小梅(大)「み……密室、だね……?」クスクスッ!


武内P「まっ、待ってください!」

武内P「一体、何をなさるつもりで――」



『女の子が良いな』



武内P「――っ!? 今の声は……!?」



小梅(大)「私は、女の子が良い……から」ウーン…

小梅(大)「ふふ、うふふ……ツーアップしちゃうね」ニコッ!



武内P「……だ」

武内P「誰か! 誰か来て下さい! お願いします!」


武内P「誰か!」
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/17(金) 23:59:57.99 ID:3mivATyBo
  ・  ・  ・

幸子・輝子「……!?」

輝子「き、キノコ狩りが……始まる……!?」

幸子「ちょっと――ッ! それはダメですよ――ッ!?」

ドンドンッ!

輝子「は……反応が、無い……」

幸子「くっ!?」

ガチャガチャ!

輝子「か、鍵も……」

幸子「どどっ、どど、どうするんですか!?」


輝子「……私が、大声を出す」


幸子「でも、中には聞こえてないみたいで――」


輝子「から、幸子ちゃんが口で音楽を……よろしく」


幸子「……」

幸子「はいっ!?」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:07:29.21 ID:9ECJfd18o
輝子「早くしないと……キノコがぬるぬるで、ダンスロックが……!」

幸子「いや、でも……ええっ……!?」

輝子「一緒に……トモダチを助けよう」

幸子「っ!」


幸子「……わっ、わかりましたよ!」

幸子「カワイイボクの、出血大サービスですからね!?///」


輝子「……カモーン」チョイチョイッ!


幸子「で……でんでんでんでーんでんでん///」


輝子「……」


幸子「……」


幸子「――だんっ、どんっ、だだだどどんっ!!」

幸子「じゃんじゃららっ、でぃーりりりっ、だっつだららっ!!」

幸子「だからつくっ、だーでぃだだだ――」


輝子「ヒィーヤッハッハッハ――アァ――ッ!!」
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:16:13.47 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

武内P「っ! この声は――!」


小梅(大)「ふふ……輝子ちゃん、だね」ニコッ!


武内P「はい! 星さんです!」

武内P「なので、すぐに――」


小梅(大)「えへへ……食べる?」

小梅(大)「それとも、食べられる?」

小梅(大)「……好きにして……良い、よ?」クスクスッ!

ひた…ひた…


武内P「――っ!?」

武内P「し、白坂さん!? 待ってくださ――」



「ゴォートゥーヘエエエェェェ――ブンッ!!」

「でかくなれ、キノコォォォッ!! オーバードラァァァイブ!!」



武内P「何を言っているんですか星さ――んッ!?」
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:24:16.22 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

輝子「パーティーの始まりだァァァァッ!!」

輝子「サアアアァァァン・シャインッ!!」ビシッ!


幸子「全っ然止まってないみたいですよ!?」


輝子「止める!? 私がキノコを止める訳ねえだろォォォッ!!」

幸子「ボクのカワイイ音出しは一体!?」


輝子「ヒイイッヤッハッハアアア――――ッ!!」


幸子「ちょっと! 笑ってないでくださいよ!」

幸子「急がないと――」


輝子「――ハッハァッ!! イカれたキノコのお出ましだぜッ!!」


幸子「何を言って……」



凛「――な、何なの!? 大声を出して……!」

楓「――こんな所で……あっ、ゲリラLIVE?」



幸子「!」
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:32:14.74 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

武内P「っ!?」

…がくっ!

武内P「か、体の自由が……!?」

…どさっ!


小梅(大)「ふふ……うふふ……」クスクスッ!

…のしっ


武内P「し、白坂さん……ど、どいて下さい……!」

小梅(大)「どうして?」クスクスッ!

むにゅっ!

武内P「い、今の貴女は、いつもの白坂さんではありません……!」

小梅(大)「うん、そうだよ」クスクスッ!



小梅(大)「その方が、良いでしょ?」クスクスッ!



武内P「……」

武内P「……白坂さん」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:37:42.32 ID:9ECJfd18o
武内P「……確かに、今の貴女は魅力的な女性です」

小梅(大)「ふふ、じゃあ一緒にワンアップ……しよ?」クスクスッ!

武内P「……いえ、それは出来ません」

小梅(大)「どうして? ふふっ、うふふ……しよ?」クスクスッ!

武内P「……」


武内P「――笑顔です」


小梅(大)「……?」


武内P「いつもの、貴女の笑顔の方が――」


…がしっ!


武内P「――私にとっては、魅力的だからです」



小梅(大)「あれ……動ける、の?」

小梅(大)「……どうして?」



武内P「笑顔の力――」

武内P「――パワー・オブ・スマイルです」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:46:59.78 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

幸子「――というわけで、ピンチなんです!」

輝子「ヒィヤッハッッハ――ッ!!」

輝子「スーパーキノコで、そのままゴォ――――ルゥッ!!」



凛・楓「……」…チカッ!



幸子「しちゃダメですよ!?」

輝子「今頃燃え上がってるかもなぁッ!! ファイヤアアアッ!!」

輝子「でかくなったキノコがァッ!!……醤油を垂らして、バターで……フヒ」



凛・楓「……」…チカチカッ!



幸子「もう遅いかも知れませんけど、それでも!」

幸子「……って、なんか眩し――」



凛・楓「……」チカチカチカチカッ!



幸子「――っ!? な、何ですか!? 何ですか!?」

輝子「こうすれば良い、って……キノコ仲間が」



輝子「――スターは無敵、らしい……フ、フヒヒ……!」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 00:55:35.33 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

小梅(大)「し、しようよ……ワンアップ……!」

小梅(大)「一機増やそう? ねえ……!」

がばっ!

武内P「っ!」

さっ!

小梅(大)「あっ!?」

…べちゃっ!

武内P「! このまま体勢を入れ替えて――」



―カチャリ!



武内P「っ! 鍵が開いた!」



ガチャッ!



ちひろ「急いで鍵を持って欲しいなんて、どうし――」



武内P「千川さん!」



ちひろ「……」

ちひろ「……プロデューサーさん?」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 01:03:07.35 ID:9ECJfd18o
武内P「白坂さんが、大変な事に!」


凛「――うん、ソの状況は何ナノ?」キラキラキラキラッ!

楓「…………」キラキラキラキラッ!


武内P「!?」

武内P「お二人の、その輝きは……一体!?」


幸子「小梅ちゃん!……あぁ、良かった!」

輝子「そ、そうだな……本当に、良かった……フヒヒ!」


武内P「えっ!?」

小梅「あ……あぅ……あぅぁ……!///」

武内P「――な……い、かと」

武内P「……」

武内P「元に、戻っている?」


ちひろ「……プロデューサーさん、何か言ってくれませんか?」…キラキラッ!



武内P「白坂さん……!」

武内P「本当に……良かったです!」



一同「……」
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 01:17:06.83 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

輝子「……フヒヒ、育てー育てー……フ、フヒ」

幸子「ワンアップキノコを育ててるんですか?」

輝子「いや……あのキノコは、危ない……」

幸子「……ええ、本当に!」

輝子「だから、幸子ちゃんは……」

幸子「危険な仕事は減らした方が良いですね!」


輝子「壁の前で、亀の甲羅をジャンプで踏み続けて……」

輝子「……が、頑張って貰う……頑張れ」


幸子「言ってる意味がわからないんですけど!?」

幸子「……とりあえず、その――」


幸子「――紫色のキノコは何なんですか?」


輝子「これは、食べると……小さくなるキノコ」

輝子「食べ過ぎると…………笑えないな、はい」


幸子「……なんでそんなものを!?」



輝子「小さくなるため欲しい、らしい」

輝子「どんなキノコでも、使い道はある……フヒヒ」




おわり
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 01:42:44.74 ID:lzXmtgzZo

きらりが欲しそうだな小さくなるキノコ
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 02:00:17.93 ID:QyP2esN40
割りと珍しい直球な下ネタに草
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 02:23:04.81 ID:HbjaJ0kr0
スーパー小梅凄く良い…
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 05:02:59.73 ID:MCm+JAhDO
千枝ちゃんに食べさせたら、あっという間に二、三人作るんだろうな
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 06:19:13.59 ID:gzjGIiDmo
藍子に食わせても大きくならなそうだな
どこがってそりゃあ(ここから先は汚れていて読め内)
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 08:52:09.16 ID:Mohnlzcro
菜々「茶色に黒い斑点だったはずです」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 11:09:49.09 ID:47/+W9KnO
ありすが食べたらもう待たなくていいのか…
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 11:56:03.50 ID:o40laM6jO
小さくなる=若返るだから、わかるわさんとかに需要ありそう
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 11:56:13.51 ID:FDplG23UO
スーパーキノコは大人になるんじゃなくて巨大化するんじゃ?
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 12:19:20.94 ID:bS+jB2DaO
こまけえこたぁいいんだよ!
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 13:11:00.14 ID:1F3luPDSO
あきら!クッパ姫のコスプレするぞ!
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 13:14:06.20 ID:DIQnPBR9o
クロスは何度もやったっぽいけど今まで何やってたっけ?
トランスフォーマーとかもうやってた?
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:06:02.99 ID:9ECJfd18o
書きます


武内P「社交ダンスです」
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:09:54.85 ID:9ECJfd18o
みく「Pチャン! ホントの事を言うにゃ!」

武内P「いえ、本当に……」

李衣菜「普通、あんなにくっつくものなんですか?」

武内P「いえ、それは……」

武内P「あの……篠原さんからも、何か」


礼「うふふ、可愛い子猫ちゃん達ね」

礼「貴方を取られちゃうと思ってるのかしら?」クスクスッ!


武内P「篠原さん、笑っている場合では……」

みく・李衣菜「……」

武内P「本当に、社交ダンスを……信じて下さい」
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:13:13.39 ID:9ECJfd18o
みく「……Pチャン、見損なったにゃ!」

武内P「えっ?」

李衣菜「か、会社でそういう事するの、良くないと思います!」

武内P「えっ?」

武内P「あ、あの……その勘違いは!」


礼「あらあら、そういう事って、どんな事?」

礼「教えて貰える? お嬢ちゃん達」クスクスッ!


みく・李衣菜「お……教える……!?」

武内P「し、篠原さん……!」
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:16:01.19 ID:9ECJfd18o
武内P「あまり、彼女たちをからかわないでください……」

礼「そうねぇ、どうしようかしら?」

武内P「……」

礼「うふふ、冗談よ」


礼「それじゃあ、何をしてたか教えてあげる」

礼「……ただし」

礼「私の出すなぞなぞに正解したら、ね」ニコッ!


みく・李衣菜「な……なぞなぞ?」

武内P「……篠原さん」ハァ…
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:20:32.88 ID:9ECJfd18o
みく「……答えられたら、本当の事を教えてくれるの?」

礼「ええ、勿論」

李衣菜「まあ……それなら、やります」

礼「うふふ、頑張ってね♪」


礼「それじゃあ……」チラ〜ッ

武内P「?」


みく「? どうしてPチャンを見たにゃ……?」

李衣菜「しかも何か、こう……何か……///」
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:24:54.72 ID:9ECJfd18o
礼「男の人の真ん中にあって」

礼「人によっては、大きかったり小さかったり……」

礼「うふふ、太かったり細かったりするモノといったらなーんだ?」


みく・李衣菜「……」


みく「っ!?/// いや、ええっ!?///」

李衣菜「みくちゃん! コレ、絶対ひっかけだから!」

みく「そ、そうだよね!/// ひっか」


礼「ヒント――彼のは、ちょっと右に曲がってて太いわよ♪」


武内P「……」


みく「そっ、そうなのPチャン!?///」

李衣菜「落ち着いてったら、みくちゃん!」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:32:16.90 ID:9ECJfd18o
みく「なっ、なんでそんなのがわかるの!?///」

礼「だって私、イイ女だから」

みく「にゃ、にゃああ……!?///」

李衣菜「パス! パスでお願いします、パスで!」

礼「あら、良いの?」

李衣菜「ちょっとみくちゃんを落ち着かせる時間が欲しいからです!」


みく「ぅ……お……おち、お……ち――」

みく「――にゃああああ!/// 言えないにゃああああああ!///」ブンブンッ!


李衣菜「みくちゃ――んッ!?」

李衣菜「そこは頑張らなくて良いんだって! 大丈夫だから!」


礼「……うふふ、可愛い子達ね」

武内P「……」
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:37:24.13 ID:9ECJfd18o
礼「それじゃあ、パスを認めます」

李衣菜「……!」ホッ!

礼「答え、何だと思ったのかしら?」クスッ!

みく「にゃああ……///」


礼「答えは――ネクタイ」

礼「彼のネクタイは太くて、今はちょっと右に曲がってるわよね♪」

礼「……うふふ!」

礼「おペニペニだと思っちゃったかしら?」ニコッ!


みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜「おペニペニ!?///」

武内P「し、篠原さん! その表現は、あまりにも!」
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:46:32.60 ID:9ECJfd18o
礼「――シンデレラプロジェクトの、渋谷凛ちゃん」

みく・李衣菜「……えっ?」

礼「あの子が好きな……」チラッ!

武内P「あ、あの……何故、私を見たのですか?」

礼「うふふ!」クスリ!


礼「チで始まって……コで終わる」

礼「黒くて……あぁん ♡」クネッ!

礼「……硬いモノってなーんだ?」


みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜(チンコ!!!!!!!!)


武内P「待ってください! 渋谷さんを巻き込むのは!」

武内P「そして、あの……この流れのなぞなぞは、あまりにも!」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:52:26.27 ID:9ECJfd18o
みく「いや、だっ……て……凛チャンだし」

武内P「!?」

李衣菜「凛ちゃん……その、大人っぽいしね」

武内P「!?」

礼「うふふっ、答えは?」

みく「せ……せーので言う?」

李衣菜「う……うん、良いよ」


みく・李衣菜「せーの――」


武内P「チョコです!」


みく・李衣菜「――おペニペニ!!」


武内P「私が答えを言ったのに、何故止まって頂けなかったのですか!?」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 21:57:08.13 ID:9ECJfd18o
礼「残念……は・ず・れ」

みく・李衣菜「えっ!?」

礼「チで始まってもいないし、コで終わってもいないもの」

みく・李衣菜「あー……」


みく「でも……みくはアイドルだから」

みく「その、い……言えないにゃ///」

李衣菜「私も……そこに、プロデューサーが居ますし」

李衣菜「さすがに言えないなー、って」


みく・李衣菜「だから――おペニペニなら!」

みく・李衣菜「なんかセーフ感あるから、大丈夫と思って!」


武内P「アウトですよ!?」
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:02:13.87 ID:9ECJfd18o
武内P「……篠原さん」

礼「あら、何かしら?」

武内P「彼女たちは、その……」

礼「あの子達は?」


武内P「……」

武内P「…………」

武内P「………………素直」

武内P「……そう、素直!」

武内P「素直な方達なので、どうかこれ以上は……!」


みく「……今の間、何?」

李衣菜「……何だろ?」
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:10:25.82 ID:9ECJfd18o
礼「そうね、可愛らしくてからかいすぎたかも」クスクスッ!

武内P「……篠原さん」

礼「それじゃあ、次が最後のなぞなぞね」

武内P「……篠原さん?」


礼「うふふっ! 食べると――」

礼「――場合によっては、お腹が大きくなっちゃう ♡」

礼「美味しいお肉は、なーんだ?」


みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜「お……おペニ」

武内P「待ってください!」

武内P「……篠原さん!?」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:13:40.96 ID:9ECJfd18o
礼「あら、どうかしたのかしら?」クスクスッ!

武内P「っ……!?」

みく・李衣菜「おペニ」

武内P「待ってください!」


武内P「前川さん、多田さん!」

武内P「これは――なぞなぞです!」


みく・李衣菜「……」

みく・李衣菜「はっ!?」
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:21:27.18 ID:9ECJfd18o
みく「そうにゃ……おペニペニじゃ、普通過ぎるにゃ!」

李衣菜「そうだよ! おペニペニじゃ、問題にならない!」

武内P「普通でもありませんし、問題ですよ!?」

みく・李衣菜「うむむ……!」


みく「――礼さんは、そのお肉が好きにゃ!?」

礼「うふふ、とっても大好きよ ♡」ニコッ!


李衣菜「――礼さんは、お腹が大きくなった事は!?」

礼「デキる女は、気をつけてるものよ ♡」ニコッ!


みく・李衣菜「…………」


武内P「頑張って下さい!」

武内P「篠原さんは良い笑顔ですが、惑わされないで下さい!」
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:30:47.09 ID:9ECJfd18o
礼「なーんだ?」

みく・李衣菜「ぅ……お……」

礼「なーんだ?」

みく・李衣菜「ぉ、お……おペニ……」

武内P「お二人とも、いけません!」


礼「――はい、時間切れ」


武内P・みく・李衣菜「……!」ホッ!


礼「答えは――ハ・ラ・ミ ♡」ニコッ!


みく・李衣菜「っは……はら……みぃ……///」

武内P「……」


武内P「すみません、一度解散しましょう」
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:36:57.85 ID:9ECJfd18o
  ・  ・  ・

武内P「……」

礼「そう、膝を柔らかく……そう、こっちに合わせて」

武内P「……」

礼「うふふ、大分ステップも上達したじゃない」


礼「――上手く誤魔化せたでしょう?」

礼「あの子達ったら、顔を真赤にしちゃって……うふふ!」

礼「謎を謎のままにするだなんて、ね♪」


武内P「……」
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:45:57.98 ID:9ECJfd18o
武内P「……お気遣いは、とても有り難いのですが」

礼「あら、あの位の楽しみがあっても良いでしょう?」

武内P「しかし……」

礼「ほら、背筋」

武内P「……」


礼「346プロで行われる、年に一度のパーティー」

礼「そのために練習をしてます、だなんて」

礼「言ったらちょっとした騒ぎに……ほうら、変に照れて離れない」


武内P「……」
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 22:50:46.68 ID:9ECJfd18o
礼「特に、あの子達は初参加だものねぇ」

武内P「……そう、ですね」

礼「担当の貴方が他の女と、なんて……うふふ!」

武内P「……」


礼「謎を解くために、奔走するんじゃないかしら」

礼「……だけど、今は内緒に、ね」

礼「でないと、まともに練習出来そうになさそう」

礼「うふふ! さっきのあの子達を見てたら、そう思ったわ!」クスクスッ!


武内P「……」
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/18(土) 23:03:24.52 ID:9ECJfd18o
礼「――現役アイドルの、ダンス教室」

礼「それも、マンツーマンの指導なんて贅沢よねぇ」クスクスッ!

武内P「それは……ありがとうございます」

礼「お礼なんて良いのよ、私も楽しんでるから!」ニコッ!

礼「まるで、ジョアン・ボルトンになった気分」

武内P「……身長差のある社交ダンスのペア、ですね」

礼「そう、世界チャンピオンになった」


礼「――色々と謎があるけれど」

礼「もう、答えは出てるのかしら?」


武内P「それは……」


礼「あっ、言わなくてもいいわよ」

礼「なぞの数だけ女は魅力的になる。それが――」



武内P「大人の魅力、ですか」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510490903/91-100





おわり
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 23:28:35.95 ID:tieV6SH2O
乙!
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 23:31:22.00 ID:207hj8Avo
凛への熱い風評被害
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/18(土) 23:37:39.91 ID:gzjGIiDmo
みくと李衣菜は思春期
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 00:24:42.10 ID:72QroMLO0
>>350
頭の中で思いっきり叫んでるの草
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 00:37:24.99 ID:iKGjWT7SO
ボールルームへようこそ待ってる
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 00:43:41.15 ID:uCrJp8zXo
いままで読み物でおペニペニという表現は初めてみた
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 00:48:46.74 ID:iKGjWT7SO
そういえば凛ちゃん某援交してそうランキングで上位だったな。だったらペニーワイズ好きでもしかたないぜ
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 00:51:57.10 ID:aydqGz/NO
*も隠語みたいなものだししょうがないよね!
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 01:18:06.35 ID:rlye+bw8o
武内Pに関するクイズを出し合っていたらいつの間にかストーキング歴や窃盗歴の自慢合戦になってるアイドルどもをお願いします
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/19(日) 14:53:52.95 ID:ggB9mBvDO
クイズ武内Pの100のコト
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 20:40:49.09 ID:qHz94/yYo
>>370
書きます


武内P「私に質問、ですか?」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 20:43:46.18 ID:qHz94/yYo
まゆ「はい、どうしても気になることがあって」

武内P「気になること、ですか?」

まゆ「答えて……くれますか?」

武内P「はい、私にわかる事でしたら」

まゆ「……うふ」


まゆ「貴方は、まゆとプロデューサーさんの仲を……」

まゆ「……応援、してくれる人ですか?」


武内P「……」

武内P「えっ?」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 20:47:15.78 ID:qHz94/yYo
武内P「あの、それは……どういう意味で、でしょうか?」

まゆ「うふ、決まってるじゃないですか」

武内P「……」

まゆ「応援、してくれますよね?」

武内P「……」


武内P「……すみません」


まゆ「はい? どうして謝るんですかぁ?」


武内P「……」

武内P「急ぎの仕事を思い出したので……」

武内P「……その件につきましては、また後日改めて」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 20:50:32.32 ID:qHz94/yYo
  ・  ・  ・

まゆ「――なんて言われたんですけど」

まゆ「気になって仕方がないから、此処で待たせて貰ってるんです」


美嘉・凛「……」


まゆ「どうしたんですか?」

まゆ「まゆ、何か変なこと言いましたか?」


凛「いや……まあ、何ていうか」

美嘉「らしいと言ったら、らしい……ね、うん」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 20:55:22.55 ID:qHz94/yYo
まゆ「あの人、昔から何を考えてるかわかりにくくて……」

美嘉「でも、最近はケッコー表情が出るようになってない?」

まゆ「……確かに、そうかも知れません」

美嘉「アタシ、笑った所なんて見たこと無かったし!」

まゆ「まゆのプロデューサーさんといる時は、たまに笑ってましたよ?」

美嘉「あっ、そうなの?」

まゆ「男の人同士だから……でも……ねぇ?」

美嘉「……イヤ、ねぇ、って言われても困るんだケド」


凛「……」
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:01:45.77 ID:qHz94/yYo
まゆ「だから、本当はどう思ってるのかなぁ、って」

美嘉「んー……立場的には、応援しないんじゃない?」

まゆ「…………やっぱり」

美嘉「でも、個人的には応援したりするカモ?」

まゆ「……」

美嘉「わかんないケドね? でも、そうっぽくない?」

まゆ「……そう、ですねぇ」


まゆ「まゆの考えてたのと同じ……」

美嘉「……中立、ってカンジじゃないかなー」

まゆ「本人の意志を尊重する人ですからねぇ」

美嘉「その本人の中には、まゆちゃんの担当も含まれてるケドね?」


凛「……」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:05:02.39 ID:qHz94/yYo
凛「……ねえ」

美嘉「ん? あっ、ゴメンゴメン!」

凛「いや、謝らなくても良いんだけど」

美嘉「だってホラ、わかんない話しちゃってたじゃん?」

まゆ「凛ちゃんは、昔から居た訳じゃありませんからね」

美嘉「そうそう、そゆコト」

凛「……まあ、そうなんだけど」


凛「……」

凛「二人共、プロデュサーについて詳しくない?」


まゆ・美嘉「別に……そうでも?」


凛「……」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:09:10.26 ID:qHz94/yYo
美嘉「別にフツーだって、フツー」

まゆ「まゆのプロデューサーさんの同僚ですし……」

凛「そう……かな」

美嘉「あっ、もしかしてヤキモチ妬いてる?★」

凛「べっ、別にそんなんじゃないから!」

まゆ「大丈夫ですよ、まゆの運命の紅い糸が結ばれてる先は」

凛「だから、違うってば!」


凛「ただ……ちょっと、気になっただけ」


まゆ・美嘉「……」


凛「……ねえ、静かにならないでくれる?」
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:12:06.61 ID:qHz94/yYo
まゆ「でも、その気持ち……わかります」

凛「ねえ、絶対に何か勘違いしてるよね?」

まゆ「……うふふ」ニコリ

美嘉「でもま、アイツ自分のコト話すタイプじゃないしねー」

凛「……まあ、うん」


凛「あっ、好きな食べ物は知ってる」


まゆ・美嘉「ハンバーグ?」


凛「……」

凛「……二人も知ってたの?」
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:16:16.78 ID:qHz94/yYo
美嘉「昔から居た子は、ケッコー知ってるよね?」

まゆ「はい、デミグラスソースのハンバーグですよね」

美嘉「最近は、トマトソースにハマってるみたいだよ」

まゆ「あ、蘭子ちゃんの影響で」

美嘉「そっ★ で、上にチーズ乗せるんだって」

まゆ「だから、まゆのプロデュサーさんも最近――」


凛「ちょっ、ちょっと待って!」

凛「な、何か……詳しくない!?」


まゆ・美嘉「いや……別に?」


凛「……!?」
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:24:32.44 ID:qHz94/yYo
美嘉「別にフツーだって、フツー」

まゆ「まゆのプロデューサーさんの同僚ですし……」

凛「その台詞、さっきも聞いたんだけど!」

美嘉「好きな食べ物位、知っててトーゼンじゃん?」

まゆ「はい、参考になりますから」

凛「……じゃ、じゃあ!」


凛「こだわってるものは!?」


まゆ・美嘉「腕時計」


凛「えが」

凛「……えっ、腕時計!?」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:30:37.09 ID:qHz94/yYo
美嘉「ケッコーするの着けてるんだよねぇ……」

まゆ「確か、100万円位……でしたっけ?」

凛「えっ!?」

美嘉「アハッ★ やっぱ、値段聞くと驚くよね!」

まゆ「ベルトも、クロコダイルの良いやつだ、って」

凛「そうなの!?」


まゆ・美嘉「……ん?」

まゆ「凛ちゃん、もしかして……」

美嘉「……知らなかった?」


凛「…………ベ」

凛「ベルトに関しては知らなかったかな、うん!」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:40:03.40 ID:qHz94/yYo
美嘉「だよねぇ、フツーは知ってるよね!」

まゆ「うふ、問題になってないですよ?」

凛「そ、そう……だよね、うん!」

美嘉「そういえば、タイピンもケッコー良いのしてるんだよね?」

まゆ「あっ、プロデューサーさんと一緒に買いに行ったっていう……」

美嘉「そそ★ シンプルなやつ」

まゆ「確か……2万円位、ですよねぇ?」


凛「…………そうなの?」


まゆ・美嘉「……」

まゆ・美嘉「えっ?」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:43:09.46 ID:qHz94/yYo
美嘉「もしかして……凛、知らなかった?」

凛「……知らなかった」

まゆ「えっ、と……本当に?」

凛「……本当に」

まゆ・美嘉「……」


凛「……ねえ、そのタイピンって」

…ごそごそっ


まゆ・美嘉「……?」



凛「……今、私がつけてるタイピン?」

…キラーンッ!



まゆ・美嘉「……」

まゆ・美嘉「!?」
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:48:19.23 ID:qHz94/yYo
美嘉「えっ!? ちょっっとソレ、どうしたの!?」

凛「いや、プロデューサーが……」

まゆ「どうしたんですか? ねえ、凛ちゃん?」

凛「えと、その……」


凛「……宣材写真の撮影の時に」

凛「――タイが曲がるといけませんから」

凛「……って、貸してくれて」

凛「返すの忘れてて……その後、色々あって……」

凛「……なんか、そのまま」


まゆ・美嘉「……!?」


凛「し、知らなかったんだって! そんな高いなんて!」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:52:37.13 ID:qHz94/yYo
美嘉「でも……アイツ、気付いてるんじゃない?」

凛「えっ? な、何が?」

まゆ「そのタイピン、いつも使ってるんですよねぇ?」

凛「まあ、その……うん、何となく」


美嘉「……プレゼントされてるんじゃない?」


凛「ぷっ、プレゼント!?」


まゆ「うふ、ステキですねぇ……」ウットリ


凛「いや、えっ……はあっ!?///」

…キラーンッ!
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 21:57:57.35 ID:qHz94/yYo
まゆ「まゆも、そういう事がありましたし」

凛「そ、そうなの?」

美嘉「えっ、何々ー? 教えて教えて★」

まゆ「……うふ」


まゆ「……まゆ達が運命の出会いをして、最初の打ち合わせの時」

まゆ「――何かあったらいつでも頼ってくれ」

まゆ「……って、コレを置いて離席したんです」

…コトンッ


凛・美嘉「……部屋の鍵?」


まゆ「うふふ、何処に行ったんだろう、なんて……」

まゆ「……プロデューサーさん、恥ずかしがって演技してましたよ」
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 22:07:35.64 ID:qHz94/yYo
美嘉「ヤバーイ!★ アガるね、ソレ!」

凛「えっ……そういうものなの!?」

まゆ「まゆは寮暮らしだから……うふ」

美嘉「アタシはそういうのナイなー……」


美嘉「あっ、でもアイツにはケッコー奢って貰ってるカモ?」

美嘉「渋谷とか原宿とかブラブラしてたらさ」

美嘉「ホラ? アイツって背が高いからわかりやすいじゃん?」

美嘉「――奇遇ですね」

美嘉「……とか言って、流れでお茶したりするねー★」


凛・まゆ「……二人で?」


美嘉「そっ★ 二人で★」
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 22:14:33.43 ID:qHz94/yYo
凛「それって……まずいんじゃないの?」

美嘉「ん? 何がー?」

まゆ「……バレたら、騒ぎになりませんか?」

美嘉「アハハ★ 変装してるし、ヨユーヨユー★」

凛・まゆ「……本当に?」

美嘉「ん〜……あっ、一回バレたコトあった!」

凛・まゆ「!?」


美嘉「でもホラ、アイツっていつもスーツ着てるじゃん?」

美嘉「それで――すみません、仕事の打ち合わせ中なので……」

美嘉「……って言ったら、スンナリだったよー★」


凛・まゆ「……!」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 22:21:53.39 ID:qHz94/yYo
美嘉「今週末は確か渋谷だったから、また奢って貰いに行こうかな★」

凛「ふーん……そうなんだ」

まゆ「まゆは……今週末は、新宿に行く予定になりました……♪」

凛「ねえ……ちょっと、わからない事があるんだけど」

美嘉・まゆ「?」


凛「……」

ごそごそっ…ファサッ

凛「この――借りたハンカチ、どうすれば良いと思う?」


美嘉「多分、あげたつもりでいるっしょ」

ごそごそっ…ファサッ

美嘉「ホラ――アタシも、何も言われてないし★」


まゆ「うふ、そうですよねぇ」

ごそごそっ…ファサッ

まゆ「ハンカチは――基本中の基本、ですね」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 22:28:11.84 ID:qHz94/yYo
  ・  ・  ・

武内P「ふぅ……」

ちひろ「どうしたんですか? ため息なんてついて……」

武内P「……ため息をついていましたか?」

ちひろ「……相当お疲れみたいですね」

武内P「ええ……そう、ですね」

ちひろ「何か、悩み事でも?」


ちひろ「――私で良ければ、いつでも相談に乗りますよ♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/19(日) 22:42:32.21 ID:qHz94/yYo
ちひろ「ひとまず、お茶でも飲んで休憩しましょう」

武内P「……ええ、そうですね」


ちひろ「頑張ってるプロデューサーさんに――新しいマグカップです♪」

…コトリ!


武内P「……すみません、千川さん」

武内P「私のマグカップは……何回新しくなるのでしょうか?」

武内P「先日、新しくしたばかりだと思うのですが……」


ちひろ「この柄、気に入りませんでした?」


武内P「……質問には答えてくれない、と?」


ちひろ「……うふふっ♪」ニコッ!

ちひろ「プロデューサーさんも、はぐらかしましたよね?」




おわり
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 00:28:08.51 ID:Lxyu35kZo
うーん……なんか意味がわからない
もう一度読みなおしてくる
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 00:46:55.04 ID:7afIxiOSO
凛ちゃんだけが誕生日知らなそう。凛ちゃんだけが
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 02:53:20.54 ID:3Qtod+qko
本人はあげたつもりは全くないというホラー落ちかと
しかしこの3人で話がすげー回るな
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 05:24:46.40 ID:S0rg8L1p0
2万くらいするのを頻繁に取られたらキツイな
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 09:28:24.32 ID:Bf7Id3/w0
千川さん…?
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 10:42:19.75 ID:yRVNG9kPo
千川さんはビジネスチャンスは逃さない人だから…
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 14:43:26.17 ID:xK1qd0800
ハンカチも何枚かなくなってそうだな
そのうち下着も…
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 14:46:01.03 ID:wcTxfbB9o
未央
ほんまおめでとう
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/20(月) 17:43:55.54 ID:PPZDdAK3o
流石に初期の看板の一人なのにこの機会でもシンデレラガールになれなかったら……ねぇ?
ハイライトが目から消えて引退してお嫁さんになりますと実力行使に出る他なかったろう

まあ、りあむかわいいよりあむ
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/20(月) 21:38:05.21 ID:7d1IUKD6o


「……あら?」


 シンデレラガール総選挙の結果発表。
 それが終わって、お城はパーティー会場になって。
 会場には、皆が居る……と、思ってたのに。


「こんな所で、何してるの?」


 屋上にある庭園の、花壇の横。
 体育座りをしている、小さな人影を見つけた。


「――うぇあっ!?」


 うふふ! バレないように、コッソリ近づいたの。
 そんなに驚いてくれると、忍び足をした甲斐があったわ。
 大きな目を見開いて、座ったままこっちを見上げてる――


「高垣楓……さん」


 ――新人の、夢見りあむちゃん。


「はい、高垣楓です」


 ニッコリと、笑顔で。
 あ、そうだわ。
 せっかくドレスを着てるんだから、裾を摘んで……はい。
 うふふ、似合ってるかしら?


「……尊い」


 りあむちゃんは、呆けた顔をしてポツリと言った。
 その後、ゆっくりと顔をおろして、立てていた膝と膝の間に埋めた。
 そして、


「……これが、アイドルだよぅ」


 と言って、何も言わなくなってしまった。


「はい、アイドルでーす♪」


 だから、りあむちゃんの隣に、よいしょと腰掛ける。
 さすがに、ちょっぴりお尻がヒンヤリ。


「えっ!? なっ、何で!?」


 肩が触れ合って、りあむちゃんは私が隣に座ったのに気付いたらしい。
 驚いた顔で、こっちを見てる。
 そんなりあむちゃんに対して、私は、



「貴女も、アイドルよ」



 笑顔で言った。


「ふふっ! 尊い、と言うと良い……うふふっ!」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/20(月) 21:56:50.99 ID:7d1IUKD6o

「う……あぅ……!?」


 口をモゴモゴとさせて、何か言いたそう。
 もしかして、叱られちゃうかしら?
 ドレスで、屋上とは言え地面に座っちゃいけません、って。
 でも、この子も座ってるから……ふふっ、おあいこ様、ね。


「こんな所で、何してるの?」


 出来るだけ、優しく。
 もう一度、最初にした問いを投げかける。


「それ、は……」


 答えてくれるのを待つ。


「……」


 待つ。


「……独り反省会」


 ……ええ、と。


「独り反省会?」


 聞いた事の無い言葉だったから、聞き返しちゃった。
 視線で、説明してくれるよう、お願い。
 ……そんな私のお願いは聞き届けられたようで、


「いつもは、お家で壁に向かってして……うぅ」


 しどろもどろになりながらも、教えてくれた。


「でも、今日はすぐにしないとで……でも、背中が何か……不安で」


 ……と、言う事は。
 私は、この子に謝らなきゃいけない。


「ごめんなさいね、りあむちゃん」


 体育座りをしたまま、両手を膝に置き、首を曲げて頭を下げる。


「なぇう、な、何が!?」


 えっ? だって……



「独り反省会の邪魔をして、二人反省会になっちゃったでしょう?」



 それを聞いたりあむちゃんは、ポカンと口を開いて、


「反省しなきゃなのは、ぼくだけだよぅ……!」


 と、また顔を膝の間に埋めた。
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/20(月) 22:18:52.71 ID:7d1IUKD6o

「反省すること?」


 りあむちゃんに、聞く。


「……発表の……時」


 くぐもった声が聞こえてくる。



「努力なんて無駄……って言ったこと」



 発表の時に、コメントを求められて。
 大きな声で、自分が頑張ったかって、問いかけて。
 アイドルって何なんだって、叫んで。


「……めっちゃやむ」


 ……とりあえず、聞いておかなきゃいけないわよね。
 でないと、わからないから。
 反省会をしてるのに、それじゃいけないと思うの。


「ねえ、りあむちゃん」


 声をかけると、肩がビクリと震えた。



「やむ……って、何?」



 今、若い子の間で流行ってる言葉……よね、きっと。
 昔から、そういった流行語には疎かったけれど……ちょっとショック。
 そんな事も知らないの、って言われたらどうしようかしら。
 瑞樹さんなら、知ってる……かも?


「――あっ」


 もしかして!


「やむを得ない……の略?」


 ねえ、合ってる?


「……」


 不思議そうな顔を向けられちゃった。
 これって、間違ってるって事……よね?



「何で……笑いかけてくれるの?」



 何で、って言われても……ええ、と、


「私、笑ってた?」


 自分じゃ、よくわからなくって。
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/20(月) 22:47:31.75 ID:7d1IUKD6o

「……めっちゃ良い笑顔だった」


 まあ!


「うふふ! 褒められちゃった♪」


 笑いかける私をりあむちゃんは見つめてくる。
 だから、無言で。
 笑顔で、待つ。


「……アイドルになって、事務所に入って」


 冷たい風が、ピウと吹いた。


「皆が、すっごく努力してるのを……実際に見て」


 整えられていた髪が、乱れる。


「なのに……頑張ってないぼくが、三位になって」


 左手で、右の頬にかかる髪をかきあげる。



「どこを見てるんだオタクども、って……めっちゃムカついて!!」



 静かな叫び声が、私の鼓膜に響いてくる。


「気付いたら口から出てた……けど」


 段々と、声が小さくなっていく。



「……ぼくが、一番皆を馬鹿にするような事言っちゃってた」



 声は、最後の方は震えていた。
 両手は、自分を抱え込んで……小さく、小さくなるように。


「……ええ、確かにそうね」


 私がそう言うと、りあむちゃんは顔を上げてこっちを見た。
 眉間にシワがよっていて、眉がハの字になっている。



「もう、あんな事言っちゃダメよ?」



 言いながら、メッと人差し指で眉間をチョイッと突く。
 そのまま、のの字を描いて、寄っているシワを伸ばす。
 ……うふふ! 楽しい――じゃなくて。
 アイドルが眉間にシワが寄ってちゃいけないから、やむを得ない。


「……怒ってないの?」


 えっ?
 今、怒ったと思ったんだけれど……。
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/20(月) 23:21:46.83 ID:7d1IUKD6o

「ぼ、ぼく! ひどい事言ったんだよ!?」
「でも、反省したんでしょう?」


 よいしょっ、と立ち上がり、


「だったら、皆の所に戻りましょう」


 笑顔で、手を差し伸べる。


「む……無理だよぅ……!」


 顔と手、交互に視線が向けられる。
 こういう時は……先輩として、教えてあげないと。


「良い? りあむちゃん」


 差し伸べている手とは反対の手の、人差し指。
 それをピンッと立てて。



「そういう時は――ごめんなさい――って言わないと」



 中には、この子がああ言った理由がわかってる子も居る。
 ……でも、そうじゃない子も、中にはきっと居る。
 人が――アイドルが、沢山居るんだもの。
 それが、個性ってものでしょう?


「で、出来ない……だから、ぼくはぼっちで……うわーん!」


 この子は、とっても個性的。
 総選挙の順位が高くて、あんな風に言う子は今まで居なかった。
 今だって、パーティーの主役の内の一人なのに。
 こんな所まで、逃げてきちゃって。


 でも……それでも――



「だったら、頑張らないと」



 ――アイドルになったんだから。
 皆が、ファンの人達が、貴女を待ってる。


「が……頑張る……?」


 そう、頑張るの。
 トントン……と、今日の靴のヒールの具合を確認する。
 そして、軽くダンスのステップを。
 お酒が入ってるから……簡単なステップで許してね?



「私、ダンスは苦手だったの」



 もう一度、手を差し伸べる。
 おずおずと重ねられた手をしっかりと握り返す。
 うふふっ! 王子様って、こんな気分なのね!
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 00:09:40.05 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

「そんなに大変なの!?」


 廊下に声が響き渡った。


「そうねぇ、普段のお仕事もあるし……」


 りあむちゃんの、今後のスケジュール。
 大まかにだけど、それがどうなるかを教えてあげた。
 ふふっ! 何かを言う度に、コロコロと表情が変わるの!


「新人だから、レッスンもあるでしょう?」
「あ、ある……!」


 注目が集まって、取材の申し込みも増える。
 歌うメンバーとの、コミュニケーションをとる時間も必要。
 一時的とは言え、ユニットとして活動するんだもの。
 新人はりあむちゃんだけだし……。


「うふふっ! 一人になる時間、減っちゃうわね♪」


 そう笑いかけると、


「うわーん! 完全に他人事だよう!!」


 頭を抱えて、ブンブンと髪を振り乱しだした。


「私は、スケジュールに余裕があるから……」
「来てくれる!? の!?」
「久々に、ゆっくり温泉に行けるかしら、って」
「やむ! 期待してこれはやむ! はーん!?」


 そんなやり取りをしながら、廊下を歩いていたら、



「……!」



 廊下の向こうから、大きな人影が。
 私達を見て、焦っていた表情が少し穏やかなものになった。
 けれど、


「アイドルになったら速攻詰んだ! もっとぼくに優しくして!? ね!?」


 そう詰め寄られ、右手を首筋にやって、困った顔をした。
 思わず、笑みが溢れる。
 助けを求める様な視線を向けられたが、



 ――頑張って下さい。



 と、口の動きだけでそう返した。




おわり
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 00:17:56.30 ID:J1M+aehrO
女神だわ
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 02:16:02.36 ID:0SRbAQK5o
未央で思い出すのは役作りでヤンデレ演技してたら本気になったってss だなあ>>1だつたかもう自信ないけど
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 03:50:39.35 ID:iqkR1WXD0
りあむの言わんとする気持ちは分からんでもない
つい先日までアイドル追い掛ける側だったわけだし
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 09:59:08.90 ID:EFyCTUXPo
まあ、応援してくれたから次回は○○さんに入れましょうというツィッターでやり取りしているPを見て
超日本的だな。小選挙区と比例かよと突っ込みたくなったけど
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:26:04.78 ID:uCE861gxo
>>410
俺が書いたのは、精神状態がやばいけど演技で元気に振る舞ってるやつだった……かなぁ?w
いつどのスレで書いたかはマジで思い出せないです
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:26:39.29 ID:uCE861gxo
書きます


ガッシュ「ニュージェネのLIVEが見たいのだ!」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:31:07.74 ID:uCE861gxo
清麿「はあ? 急に何を言い出すんだ、ガッシュ」

ガッシュ「お願いだなのだ、清麿ー!」

清麿「無理だ、諦めろ」

ガッシュ「見たいのだ見たいのだ見たいのだーっ!」ジタバタ!

清麿「はぁ……しょうがないな」

ガッシュ「! 清麿!?」


清麿「ちょっと待ってろ、何とかしてやるから」


ガッシュ「……や」

ガッシュ「やった――――ッ!!」ニコニコ!


https://www.youtube.com/watch?v=8I45R7L-arc
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:35:21.32 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

ガッシュ「き……清麿?」

清麿「ほら、もうすぐLIVEが始まるぞ」

ガッシュ「私は、ニュージェネのLIVEが見たいと言ったのだが……」

清麿「そんなもん、すぐになんとかなる訳無いだろ」

清麿「だから、代わりで我慢しろ。良いな?」

ガッシュ「代わり、って……」


バルカン×3


ガッシュ「バルカンでは無いか!」

ガッシュ「アイドルでは無い! ただのバルカンではないか!」ピー!
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 13:41:09.93 ID:Cdwv6auaO
!?
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:42:07.14 ID:uCE861gxo
清麿「ガッシュ、お前にはこれがただのバルカンに見えるのか?」

ガッシュ「私の目にはただのバルカンにしか見えぬ!」

清麿「――よく見ろ、ガッシュ」

ガッシュ「よく見ろ、って……」


清麿「リーダーの、バルカン・パッション!」

清麿「元気いっぱいで、演技も得意だ!」


ガッシュ「ウ……ウヌゥ」


清麿「続いて、バルカン・キュート!」

清麿「頑張りやさんで、笑顔には自信がある!」


ガッシュ「な……なるほど」


清麿「最後に、バルカン・クール!」

清麿「歌が得意で……見ろ! ピアスがオシャレだ!」


バルカン×3


ガッシュ「……やっぱり、全部バルカンなのだ!」

ガッシュ「せめて、使う箱の色は変えて欲しかったのだ、清麿ー!」ピー!
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:48:05.49 ID:uCE861gxo
清麿「ゴチャゴチャ言ってる場合じゃないぞ、ガッシュ!」

ガッシュ「しかし!?」

清麿「LIVEが始まる! グズグズするな!」

ガッシュ「何!? このバルカン達は、歌って踊るのか!?」

清麿「馬鹿野郎! バルカンにそんな機能はついてない!」

ガッシュ「どういう事なのだ!? ならば、どうしてLIVEが始まるのだ!?」

清麿「……ガッシュ、まだわからないのか?」


清麿「――お前が、プロデューサーになるんだ!」

清麿「プロデューサーのお前が、LIVEを演出するんだよ!」


ガッシュ「……ウヌ!」

ガッシュ「私がプロデューサーになるのだな!?」


バルカン×3


ガッシュ「行くぞ、サンバルカン!」

ガッシュ「レッスンの成果を見せてやるのだ!」

清麿「結成は五分前だから、ぶっつけ本番だな」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 13:54:52.63 ID:uCE861gxo
ガッシュ「LIVEスタートなのだー!」

バルカン×2…ワチャワチャ

ガッシュ「良いぞ、二人共! ナイスステップなのだ!」


バルカン×1…カサリ


ガッシュ「あ……足が止まっているぞ、バルカン・キュート!」

ガッシュ「横ステップを止めてはならぬ!」

バルカン×2…ワチャワチャ

ガッシュ「その調子なのだ!」


バルカン×1…カサリ


ガッシュ「……清麿ー!」

ガッシュ「私の力では、この者達を上手くプロデュース出来ないのだ!」

ガッシュ「歌も歌えぬし、何より手が足りなくて一人はサボってしまうのだ!」

ガッシュ「せめて! せめて一人分は手伝って欲しいのだー!」ピー!


清麿「嫌だ」


ガッシュ「あああああはああんはああああん!?」ピー!

ガッシュ「お願いなのだ! お願いだなのだ清麿ー!」ピー!
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:01:59.36 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

ピンポーン♪


ティオ「……」


ピンポーン♪


ティオ「……なんで反応しないのよ」


ドタドタドタドタッ!


ティオ「二階で騒いでるから、居るはずなのに!」

ティオ「コラー! ガッシュー! 清麿ー!」

ティオ「私を無視するなんていい度胸じゃない!」

ティオ「さっさと降りてきなさいよ! コラー!」キシャー!


??「あっはは! いやー、男兄弟なんてそんなもんだって!」

??「って、兄弟じゃないっけ? ま、怒らない怒らない!」


ティオ「怒ってなんかないわ! 腹が立ってるのよ!」キシャー!


??「いや……それ、同じじゃない?」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:09:02.97 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

「ガアアアッシュウウウッ!! 清麿オオオォォォッ!!」


清麿・ガッシュ「……この声は」

清麿「そういえば……さっきから怒鳴り声が聞こえてたが」

ガッシュ「どっ、どどど、どうするのだ清麿!?」

清麿「そりゃ、放って置くわけにはいかないだろう」

ガッシュ「だが、物凄く怒っている時の声なのだぞ!?」

清麿「ガッシュ、下に行って鍵を開けてやってくれ」

ガッシュ「清麿!? その場合、私はどうなってしまうのだ!?」


「オオオオオオォォォッ!! キシャアアアアアアッ!!」


清麿・ガッシュ「……」

清麿「……と、とりあえず窓から様子を見てみよう」

ガッシュ「……う、ウヌ! 賛成なのだ!」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:15:44.18 ID:uCE861gxo
清麿・ガッシュ「……」

そっ…


??「ちょっとちょっと、大声出しすぎだってー」

ティオ「……そ、それもそうね」

??「ティオティオ可愛いんだから、笑顔の方が似合うって!」

ティオ「そりゃあ、怒りたくなんて無いわよ……」

??「も・し・か・し・て〜?」ニヤニヤ!

ティオ「な、何よ?」

??「好きな子に放ったらかされてるから?」ニヤニヤ!

ティオ「すっ、好きな子!?///」

??「あっは! マジ? 当たっちゃった?」

ティオ「ちっ、違うわよ!?/// そんなんじゃないってば!///」

???「アハハ! ティオティオ顔真っ赤じゃーん!」

ティオ「違うんだってばー!///」


清麿「ティオと一緒に居るの、恵さんじゃ……無い?」

ガッシュ「ウヌ……髪も短いし、胸の大きさも全然違うのだ」

清麿「ガッシュ……お前、それ恵さんの前で言うなよ?」
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:23:13.02 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

ティオ「――全く、もう!」

清麿「悪かったって、気付かなかったんだよ」

ガッシュ「そうなのだ! LIVEの最中だったのだ!」

ティオ「LIVEぅ〜? 何よ、それ?」

ガッシュ「……私の力不足で、失敗してしまったのだ」

ティオ「はぁ?」

清麿「ゴホンッ!……そんな事より」


??「この、お菓子の箱い割り箸が刺さってるのって何?」

バルカン×3


清麿「アンタ、一体何者だ?」

清麿「帽子とサングラスなんてかけてないで、顔を見せたらどうだ?」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:30:00.39 ID:uCE861gxo
??「あっ、ゴメンゴメン! あはは!」

??「普段変装なんてしないから、忘れちゃってたよ!」

ティオ「清麿! 怖い顔しないでよ!」

清麿「あ、ああ……悪い」

ティオ「っていうか、この距離でも誰かわからないの?」

清麿「わからないの、って……有名人なのか?」

ティオ「……あっきれた! この人はねぇ――」


??「――ティオティオ、ちょおっと待った!」

??「自己紹介は、自分でするって〜!」

バッ!

未央「――本田未央、十五歳! 高校一年生!」

未央「アイドルで――ニュージェネレーションズのリーダー!」

未央「よろしくねっ♪」ニコッ!


清麿「あ……アイドルぅ!?」

ガッシュ「ほ……本物なのだ――っ!!」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:36:02.44 ID:uCE861gxo
ガッシュ「清麿が呼んでくれたのか!?」

清麿「い、いや……違う」

ティオ「どう? ビックリしたでしょ!」ドヤァ!

清麿「確かに驚きはしたが……」


未央「どう? 生アイドルだよっ!」ビシッ!


清麿「ニュージェネの人って、こんな顔してたのか」

清麿「三人組って事位しか知らなかった」


未央「あっれ!? 私の事知らなかった!?」


清麿「……す、すまん」

清麿「アイドルとか、そういうのには疎くて……」

ガッシュ「本物なのだ! 本物だのだ、清麿ー!」フンスフンス!

清麿「ああもう、ちょっと黙ってろガッシュ!」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:44:34.28 ID:uCE861gxo
ティオ「清麿って頭良いのに、そういう事は全然知らないのね」

清麿「ああ……アイドルなんて、恵さん位しかわからん」

未央「……ほほう?」キランッ!

清麿「な……何ですか?」


未央「――きよよん」


清麿「き、きよよん、って……オレの事か!?」


未央「きよよんは、めぐめぐとはどういう関係なのかね?」

未央「あ、めぐめぐは、恵ちゃんの事ね」

未央「……やっぱり、付き合ってたりするの?」


清麿「……はいっ!?///」


未央「あー! 大丈夫、変な心配はしなくて良いって!」

未央「私だってアイドルだし、そのへんは黙っておくからさー!」

未央「……で、どうなの?」ニマニマ!


清麿「アンタ本当何なんだ!?///」
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 14:51:23.99 ID:+IwVj/RSO
ヘレンはナゾナゾ博士の仲間でも不思議じゃないし、愛海はフォルゴレと知り合いでも不思議じゃない
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 14:53:05.36 ID:uCE861gxo
ティオ「もうっ! 今日はその話をしに来たんじゃないでしょ!?」

ガッシュ「! やっぱり、LIVEをしに来たのだな!?」

ティオ「そんな訳ないでしょ!……未央!」

未央「あはは、そうだね!」


未央「……今日は、ちょっと相談があって来たんだよ」


清麿「相談?」

清麿「アイドルが、なんでまたオレに……」


未央「めぐめぐが、きよよんだったら何とかしてくれる、って」

未央「物凄く頼りになるから、心配いらない、って」

未央「……ねえ、やっぱり付き合ってるの?」


ティオ「もう、未央ったら!」


未央「あはは……いやー、ちょっと言いにくくてさぁ」

未央「最近、周りで不思議な事が起こってて……」

未央「同じくらいの時期から――」


未央「――大きな本を持った人が見かけられるようになった、なんて」


清麿・ガッシュ「大きな本……」


清麿・ガッシュ「……――まさか、魔物が!?」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:07:15.54 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

346プロ、前


清麿「へえ……こりゃ凄いもんだな」

ガッシュ「ここで、アイドル達が特訓をしているのだな!?」


未央「特訓……まあ、レッスンとかだね」


ガッシュ「うおおおっ! LIVEは!? LIVEはどうなのだ!?」

ティオ「ちょっとガッシュ! 静かにしなさいよね!?」

ガッシュ「しかし……」

ティオ「何?」ギロッ!

ガッシュ「な、何でも無いのだ」


未央「あはは、ティオティオの尻に敷かれてるんだねぇ!」


ガッシュ「? そんな事は無いのだ」

ガッシュ「そもそも、尻に敷かれたら汚いではないか」

ティオ「誰のお尻が汚いって?」

ぐぎゅうううっ!

ガッシュ「ぐ……ぐびが……!? い゙ぎが……!?」
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:13:19.42 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

CPプロジェクトルーム、前


清麿「……とにかく、話を聞いてみないとな」

未央「うん。詳しい話は、プロデューサーから」

清麿「未央さんのプロデューサーさんって、どんな人なんだ?」

未央「う〜ん……ポエム好き?」

清麿「へぇ、それはアイドルのプロデューサーっぽいな!」

未央「やー……そういうのとはちょっと違う、かな?」

清麿「ま、誰にだって趣味の一つや二つはあるさ」


清麿「……良いか? 話を聞くから、大人しくしてろよ?」


ティオ「わ、わかってるわよ……!///」

ガッシュ「」

ティオ「いい加減起きなさいよね、ガッシュ!」

ガッシュ「――はっ!? こ、ここは……いつの間に!?」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:19:06.12 ID:uCE861gxo
コンコン、ガチャッ!

未央「おっはようございまーす!」

清麿「失礼します」

ガッシュ・ティオ「失礼しまーす!」


武内P「――おはようございます」

文香「あ……おはよう、ございます」


未央「あれ? ふみふみも居たの?」


文香「はい……少し、お聞きしたいことが」

武内P「本田さんの後ろに居る、その方達が――」



清麿「――ガッシュ!!」

ガッシュ「――清麿!!」

バッ!



武内P「……えっ?」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 15:26:31.68 ID:GjVYuX/cO
超序盤に8つの呪文が使える怖い顔のパートナーいたな
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:30:06.31 ID:uCE861gxo
未央「な、何!? どしたの!?」


清麿「早速お出ましとは、話が早くて助かるぜ!」

清麿「ガッシュ! 油断するんじゃないぞ!」

ガッシュ「ウヌ! しかし、なんと言う凶悪な面構え!」

ガッシュ「奴め、ただの魔物ではないぞ!」


武内P「あの、私は……」

文香「え、ええと……」


清麿「あっちの、本持ってる女がパートナーだ!」

ガッシュ「間違い無いのだ!」


文香「ぱ……パートナー……///」

武内P「鷺沢さん?」

文香「っ」!?/// い、いえ……何も……///」


清麿「だが、戦い慣れて無いらしいな!」

ガッシュ「清麿! 今がチャンスなのだ!」

清麿「ああ! 行くぞガッシュ!」

バッ!


未央「す……ストップ!」

未央「ストップスト――ップ!!」
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:40:48.54 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

文香「お……お疲れ様でした///」ペコリ

ガチャッ…バタンッ


清麿・ガッシュ「――すいませんでした!!」ペコリ!

武内P「いえ、お気になさらず……」

清麿「まさか、ただ顔が怖いだけなんて……!」

ガッシュ「ウヌ……私は、てっきり魔物かと……!」

武内P「……」


ティオ「アンタ達、謝る気あるの!?」

未央「いやー……あはは」


武内P「……あの」


ティオ「……えっ? 私?」


武内P「アイドルに、興味はありませんか?」


ティオ「……」

ティオ「はえっ!?」
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:47:21.01 ID:uCE861gxo
ティオ「そそ、それって……スカウト?」

武内P「はい」

未央「あー、この子は無理だよ?」

ティオ「そっ、そうよ! 私にアイドルなんて……無理に決まってるわ」

武内P「いえ、そんな事はありません」

未央「いやいや、無理だってば」

ティオ「……」


武内P「――貴女は、輝けるだけの資質を持っています」

武内P「そして……笑顔です」

武内P「アイドルとして輝く、貴女の笑顔が見たい、と」

武内P「……私は、そう思います」


ティオ「きゅ、急にそんな事言われても……///」


未央「プロデューサー、無理だって」

未央「この子、めぐめぐ――大海恵ちゃんの所の子だからさ」

未央「ここでスカウトしたら、事務所的にかなりモメるでしょ?」


武内P「…………はい、そうですね」


一同「……」
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 15:55:20.86 ID:uCE861gxo
ガッシュ「しかし、アイドルにスカウトされるとは凄いのだ!」

ティオ「べ、別にそんな事無いわよ!///」

ガッシュ「ティオは、顔は可愛いからな!」

ティオ「ば、馬鹿じゃないの!/// 可愛いだなんて!///」テレテレ!

ティオ「……ん? ‘顔は’?」

ガッシュ「ウヌ!」ペカー!

ティオ「……それってどういう意味よガッシュウウウ!?」

ガッシュ「!? どうして怒っているのだ!?」

ティオ「コラ、待ちなさい! 逃げるんじゃないわよ!」

ガッシュ「た……助けて! 助けてくれ、清麿――!」


清麿「――それじゃあ、詳しい話を聞かせて貰えますか?」

武内P「あの……宜しいのですか?」

清麿「ええ、いつもの事ですから」

武内P「は……はあ」


ティオ「キシャアアアアアッ!!」

ガッシュ「うわああああんっ!!」ピー!
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 16:00:28.86 ID:uCE861gxo
CMタイミングなので休憩
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 17:29:32.21 ID:RYyVdZ6DO
この二人はどれぐらいの時期の?


ザケルしか使えないことはないが、ティオのバリアの特性によってはねぇ
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/21(火) 18:25:10.79 ID:+LCW+Nr7o
清麿と蘭子ちゃんって同い年なんだぜ
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 20:09:30.66 ID:uCE861gxo
武内P「本来ならば、部外者の……」

武内P「それも、未成年である貴方にお話するような事では無いのですが……」

清麿「そんな、気にすることありませんよ」

清麿「むしろ、失礼な事を言ったのはオレ達の方ですから」

武内P「高嶺さん……」

清麿「それに、未央さんが困ってるなら、助けるのは当然の事です」

未央「お、おおう!? きよよん、それは愛の告白!?」

清麿「違うわ!!」


清麿「……未央さんは、恵さんの友達なんだろ?」

清麿「だったら、困ってるのを見過ごす訳にはいかない」

清麿「……友達の友達が困ってるんだ」

清麿「だったら、助けるのが当たり前……だろ?」


未央「きよよん……」

未央「……めぐめぐとは、本当にただの友達なの?」


清麿「お前、助けるのやめるぞ!?」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 20:18:42.34 ID:uCE861gxo
未央「やー、きよよんの事話してる時の感じがさぁ……」

清麿「ええい、やかましい!」

清麿「良いからさっさと話してくれ、頼むから!」

武内P「はい――」


武内P「――不思議な事が起こりだした」

武内P「「……という事は、もうご存知ですね?」


清麿「ええ、未央さんから聞いています」


武内P「……関係者以外、立入禁止の場所」

武内P「皆さんの楽屋や、控室」

武内P「……それに、衣装部屋等の保管場所」

武内P「そこから、いつの間にか物がなくなるようになったのです」


清麿「! それって……!」


未央「……この間なんか、さ」

未央「しまむーのリップクリームが、新しいのに取り替えられてたんだよ……!」


清麿「……」

清麿(これは……まずいな)

清麿(想像してたのとは、全然別の方向性でまずい事件だったああああ!!)
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 20:28:28.08 ID:uCE861gxo
清麿「えっと……それは、勘違いとかじゃ?」

未央「私のハンドタオルも、手ぬぐいに代わってたんだよ!?」

清麿「……」

武内P「……渋谷さんは、お財布の中のお金を抜き取られているそうです」

清麿「金を?」

武内P「はい。渋谷さんだけは、お金以外は無事だそうで……」

清麿「な……成る程」


未央「……私としまむーは、衣装もなくなってたりして」

未央「でも、ちゃんと保管されてる筈の物までなくなってるんだよね」

武内P「警備の人間も増やし、十分に注意しているのですが……」

武内P「……お財布の中の、数百円」

武内P「それさえも、渋谷さんはなくなってしまうそうなのです」


清麿「……あの」

清麿「その、渋谷さんは現金を持ち歩かないようすれば良いんじゃ?」


武内P「! 成る程、その手が!」

未央「凄い! きよよんに相談して、正解だったね!」


清麿「この程度で褒められても反応に困るからやめてくれ!!」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 20:38:04.79 ID:uCE861gxo
清麿「とにかく! いつの間にか物が失くなってる、と」

武内P「代わりの物が置かれているケースもありますね」

未央「まあ……新品でも、気持ち悪いから使ってない」

清麿「警察に相談は?」

武内P「それが……」

未央「……警察に言っても、どうにもなりそうに無いじゃん?」

清麿「そりゃ、まあ……」


未央「それに、ここで変に騒ぎになったら……困るんだよね」

未央「ホラ、私ら大きなLIVEが控えててさ」

未央「それが中止になったりしたら、その方が困っちゃう」

未央「ファンの人を――悲しませちゃうからね」


清麿「未央さん……」


未央「でも、気持ち悪いものは気持ち悪いからさぁ」

未央「めぐめぐもそういう事ないー? って聞いたんだ」

未央「……で、きよよんの話が出たってわけ」


清麿「……成る程、そういう事だったのか」
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 20:53:53.81 ID:uCE861gxo
清麿「まあ、警察に言わないのは正解だったかも知れません」

武内P「……と、言うのは?」

清麿「本を持った奴の目撃情報があるんですよね?」

武内P「はい、事件が起きた時は……ほぼ、毎回」

清麿「……」


清麿「――状況を考えると、まず間違いなく魔物が関わってる」

清麿「ま、まあ……起きてる事自体は置いておくとして……」

清麿「相手は、誰にも気づかれない内に盗みを……」

清麿「……それも、警備や鍵まで突破するような奴だ」


未央・武内P「……」


清麿「警察が関わってきたら、逆上して何をするかわからない」

清麿「……――だから、オレ達の手で捕まえる!」

清麿「ガッシュ! 気合を入れていくぞ!」

清麿「……」

清麿「……ガッシュ?」


ティオ「ちょっ、ちょっとガッシュ! 返事しなさいったら!」アワアワ!

ガッシュ「」

ティオ「お、おほほほほほ!」アセアセ!
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:04:21.95 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

薄暗い部屋


ニュージェネ『ありがとー!』


男「……ふぅ」

男「やっぱり、一日一回はニュージェネのLIVE映像を見ないとな」

男「――お前もそう思うだろう? フォカヌプゥ」


フォカヌプゥ「ああ……最高に尊い……!」

フォカヌプゥ「魔界では、アイドルなんてものは存在しなかったからな……!」

フォカヌプゥ「――人間界は最高だ!」

フォカヌプゥ「魔物の王を決める戦い? 知ったこっちゃねえぜ!」


男「ああ、そうだ! そうだとも!」

男「争いは何も生まない……生まれるのは、悲しみだけだ」

男「……魔物の子供は、そんな事も教えられなかったんだな」


フォカヌプゥ「……だが、アンタに教わった」

フォカヌプゥ「へへっ! アンタがオレの本の持ち主で良かったぜ!」


男「ははは! よせよせ、そんなに褒めるな!」
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:15:01.66 ID:uCE861gxo
男「……さて、今日のメインイベントに移ろう」

フォカヌプゥ「待ってたぜ!」

男「フォカヌプゥ、お前が術を使って頂いてきた、この――」

フォカヌプゥ「――卯月ちゃんのリップクリームだな!」

男「ああ、そうだ!」

フォカヌプゥ「そいつをどうするんだ!?」

男「勿論、使うに決まってるだろう?」

フォカヌプゥ「ヒュウウ! 間接キスだな!」

男「間接キス? おいおい、何を言ってるんだ」

フォカヌプゥ「? 違うのか?」


男「尻に入れるんだよ、ヌプリとな」


フォカヌプゥ「尻に!?」


男「リップクリームで間接キスをしようだなんて、ただの変態だろうが!」

男「だが、我々は全てを受け入れる――紳士!」

男「フォカヌプゥ! お前は尻の穴の小さい男か!? 違うだろう!」


フォカヌプゥ「……!」

フォカヌプゥ(すげえ……! 人間ってのは、何てすげえんだ……!)
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:21:47.53 ID:uCE861gxo
フォカヌプゥ「だが……尻に物を入れるのは……!」

男「怖いか?」

フォカヌプゥ「ああ……!」…ポロッ!

男「恥じることはない、俺も最初はそうだったさ」

フォカヌプゥ「あ、アンタも……?」ポロポロッ!

男「さあ、未央ちゃんのハンドタオルで涙を拭け。良い匂いだぞ」

フォカヌプゥ「も……勿体無くて出来ねぇ!」ポロポロッ!

男「フォカヌプゥ、お前……」


フォカヌプゥ「俺の涙を拭いちまったら、匂いが薄れちまう!」

フォカヌプゥ「疲れた時、未央ちゃんのタオルの匂いを嗅いで……」

フォカヌプゥ「――未央ちゃんも頑張ってるんだから、俺も頑張らないと」

フォカヌプゥ「……って気持ちになれなくなっちまうじゃねえか!」


男「……はっ」

男「いつの間にか……成長してたんだな、お前も」


フォカヌプゥ「……よせやい、照れるじゃねえか」
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:30:29.57 ID:uCE861gxo
男「……勇気が無いなら、貰おうじゃないか」

フォカヌプゥ「勇気を……貰う?」

男「ああ、そうだ。ニュージェネの新曲のPVからな」

フォカヌプゥ「そいつは良いや! 最高だ!」

男「卯月ちゃんも未央ちゃんも、良い笑顔をしてるぞ!」

フォカヌプゥ「凛ちゃんはどうなんだ?」

男「お前は、料理の付け合せにこだわるか?」

フォカヌプゥ「こだわらねぇ! 聞いてみただけだ、へへっ!」


男「凛ちゃんは、怒ると怖いタイプだからな……間違いない」

フォカヌプゥ「それも、束縛が強そうなタイプだ……間違いないな」

男・フォカヌプゥ「……全然タイプじゃねえんだよなぁ」


男「――よし! 二人の衣装を並べて、PVを見るぞ!」

フォカヌプゥ「うおおっ! そりゃあ贅沢すぎるぜ!」

男・フォカヌプゥ「はっはっはっはっは!」
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:39:58.17 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

ファストフード店


凛「渋谷凛、十五歳。高校一年生、よろしく」


清麿「よ……よろしく、お願いします」

ガッシュ「う、ウヌ……よろしく頼むのだ」

清麿「……なあ! なんか怒ってないか!?」ヒソヒソ!

ガッシュ「恐ろしいのだ! LIVEの映像とは別人ではないか!」ヒソヒソ!

未央「いやー、最近機嫌が悪くて……あはは」ヒソヒソ!


卯月「島村卯月、十七歳です♪」ニコッ!

卯月「えっと……よろしくお願いしますっ!」ペコリ!


清麿・ガッシュ「……!」ホッ!

清麿「はい、こちらこそ宜しくお願いします」

ガッシュ「ウヌ! 良ければ、後でサインが欲しいのだ!」


凛「……何か、反応違わない?」


清麿・ガッシュ「べ……別に!?」
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:51:58.87 ID:uCE861gxo
凛「アンタ、まだ中学生なんでしょ?」

清麿「え、ええ……まあ」

凛「……ふーん」ジロジロ!

清麿「……!」

卯月「り、凛ちゃん! 清麿くん、怖がっちゃってますから!」

凛「……そうなの? 何で?」ギロッ!

清麿「あ、いや……!」


恵「――もうっ、凛ちゃんったら!」

恵「清麿くんも、なにデレデレしてるの!?」

ティオ「お待たせ! 恵を連れてきたわよ!」


清麿「――恵さん! オレ、デレデレはしてないぞ!?」

ガッシュ「ウ……ウヌ!」


未央「おっ! やっほー、めぐめぐ!」

凛「……ま、良いけど」

卯月「あ、あはははは……」
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 21:59:51.50 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

清麿「――とりあえず、今後の方針を説明する」


一同「……」コクリ!


清麿「プロデューサーさんから聞いた、事件が起こった日」

清麿「そいつを順番に並べていくと……この通り」


未央「あっ! 一定の間隔で、事件が起きてるね!」

凛「本当だ……全然気付かなかった」

卯月「はい……そんな事、考える余裕もありませんでした」


ティオ「さすが清麿ね! 私も鼻が高いわ!」ドヤァ!

ガッシュ「どうしてティオが自慢げになっているのだ?」

恵「あ、あはははは……」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 22:05:54.48 ID:uCE861gxo
清麿「恐らく、次に事件が起きる可能性が高いのは――この日だ」


卯月「その日は、確か……」

凛「私と卯月が一緒で、未央だけ別の仕事の日……だね」

未央「……シンデレラガールになったお祝い番組の収録日だよ」

未央・卯月・凛「……」


清麿「今までの傾向から、どっちが狙われるかわからない」

清麿「……未央さんの物が狙われるか」

清麿「……卯月さんの物と、凛さんの金が狙われるか」


凛「そうだね」ギロッ!


清麿「だ、だから!」


恵「――私が呼ばれたのよね!」


清麿「……その通り」
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 22:14:26.29 ID:uCE861gxo
卯月「あっ! もしかして……」

凛「……私達の出る番組の、サプライズゲストって」

恵「そう、私♪」

恵「ふふっ! サプライズじゃなくなっちゃったわね♪」


清麿「……という訳なので」

清麿「恵さん、ティオ」

清麿「卯月さんと凛さんの方はお願い出来るか?」


恵・ティオ「任せて!」


清麿「ただ、決して無理はしないで欲しい」

清麿「相手が、まだどんな魔物かわかってないんだ」

清麿「……もしもの時、二人を守るため」

清麿「危険を感じたらすぐ一緒に逃げてくれ。良いな?」


恵「ふふっ、清麿くんったら心配性なんだから!」

ティオ「逃げる? こっちに来たら、逆にぶっとばしてやるわよ!」


清麿「ははは、頼もしいな」
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 22:27:26.18 ID:uCE861gxo
清麿「……ただ、それだけだとどうしても」

恵「ずっと見ているのは……難しいかな」

清麿「ああ。だから、プロデューサーさんは二人の方に」

一同「……」コクリ!


清麿「だから、未央さんの方には――」

清麿「――オレとガッシュが同行する」

ガッシュ「ウヌ! 未央ちゃんは、私達が守るのだ!」


未央「おおっ! きよよんとガッシュンがこっちね!」

未央「頼りにしてるよ、二人共っ!」ニコッ!


清麿「あ、ああ……任せてくれ!///」

ガッシュ「う……ウヌ!///」


恵「……清麿くん?」

ティオ……「ガッシュ?」


清麿「あ、いや! 良い笑顔だったから!」アワアワ!

ガッシュ「う、ウヌ! とってもステキな笑顔だったからなのだ!」アワアワ!


恵・ティオ「……」


清麿・ガッシュ「……!」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 22:37:17.87 ID:uCE861gxo
凛「……ねえ、ちょっと気になったんだけど」

卯月「あのー……私も、気になることが」


清麿「? 作戦に、何かわからない事でも?」


凛・卯月「……二人って、どういう関係?」


清麿「二人……って」

恵「わ、私と清麿くん!?」


未央「あっ、しまむーとしぶりんも気になるよね!?」

卯月「は、はいっ! 付き合ってるのかなー、な、なんて……」

凛「ねえ、どうなの? 納得のいく説明を聞かせて」


清麿「オレ達は別にそんなんじゃ……ねえ、恵さん!?///」

恵「そ、そうよね、うん!/// 友達以上ではあるけど……ねえ!?///」


未央・卯月・凛「友達以上!?///」


清麿・恵「ああっ……!? 誤解してる!」
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 22:52:25.78 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

CPプロジェクトルーム


清麿「――という訳で、あの二人には先に説明しておきました」

清麿「今は、恵さんと当日の打ち合わせをしてる筈です」

武内P「……ありがとうございます」

武内P「今日は、どうしても外せない会議がありまして……」

清麿「未央さんの、シンデレラガール就任関係の……でしたっけ」

武内P「……はい」


ガッシュ「しかし……未央ちゃんは、本当によかったのか?」

未央「ん? 何が?」

ガッシュ「清麿も、プロデューサー殿も――」


ガッシュ「次に狙われるのは、未央ちゃんの可能性が高いと考えているのだぞ?」


未央「あー……まあ、あくまでも可能性だしね!」

ガッシュ「……ウヌゥ」
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 23:01:16.42 ID:uCE861gxo
未央「それにさ、今までも危ない事は無かったし!」

ガッシュ「しかし、これからもそうとは限らぬ!」

未央「じゃあ、尚更二人にはプロデューサーが付いててくれないと!」

ガッシュ「えっ?」


未央「ホラ、私って……やっとシンデレラガールになれた訳じゃん?」

未央「……しまむーとしぶりんよりも、ずっと遅れて」

未央「その間さ、二人にはずっと支えられてきたんだよね」

未央「そんな大切な友達……しまむーとしぶりんが」

未央「ちょっとでも不安に思ってたらさ?」

未央「それが心配になっちゃって、私が笑顔になれないじゃん!」ニコッ!


ガッシュ「未央ちゃん……」


未央「自分の足で歩けシンデレラ、ってね!」

未央「それに、二人が付いててくれるんだから大丈夫……でしょ?」ニコッ!


ガッシュ「……ウヌ!!」

ガッシュ「約束するのだ!! 私と清麿に、任せてくれ!!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 23:15:21.74 ID:uCE861gxo
  ・  ・  ・

当日、卯月・凛の控室


卯月「未央ちゃん……大丈夫でしょうか」

凛「ねえ、プロデューサーは本当にこっちに来て良かったの?」

武内P「……本田さんたっての希望でしたので」

卯月・凛「……」

武内P「島村さん、渋谷さん」

卯月・凛「……?」


武内P「笑顔です」


卯月・凛「笑顔、って……」


コンコン!


武内P「……どうぞ」

卯月・凛「……」
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 23:20:34.60 ID:uCE861gxo
ガチャッ!

恵「――失礼します」

ティオ「わーっ! 二人の衣装、とってもステキね!」


凛「あ……ありがと」

卯月「ありがとう……ございます」


恵「ど、どうしたの? なんだか元気が無いけど……」

ティオ「そうよ! アイドルは、笑顔じゃなくっちゃ!」

恵「もしかして……未央ちゃんの事が気になって?」

ティオ「あっ、そういう事?」


卯月・凛「……」コクリ


恵「だったら、尚更笑ってないと!」

ティオ「うん! 恵の言う通りだわ!」


卯月・凛「……えっ?」
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 23:27:12.47 ID:uCE861gxo
恵「それに、もしも二人が逆の立場だったらどうしてた?」

卯月・凛「それは……」

恵「ふふっ!……でしょう?」

ティオ「私、恵を近くで見てきたからわかるの!」


ティオ「――アイドルって、凄いんだから!」

ティオ「歌と踊りと、そして……笑顔で!」

ティオ「不安とか、嫌な気持ちとかをガツーンってぶっとばしちゃうのよ!」

ティオ「だったら二人がする事は一つ!」

ティオ「とびっきりの笑顔で、未央ちゃんにオメデトーって気持ちが届くくらい!」

ティオ「――サイッコーのLIVEをする事だわ!」


卯月・凛「……!」


恵「ふふっ! 今日のは、LIVEじゃなくて収録だけどね!」

ティオ「め、恵〜! せっかく私が良い事言ったのに〜!」
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 23:35:44.54 ID:uCE861gxo
武内P「……島村さん、渋谷さん」

武内P「笑顔で、収録に望めますか?」

卯月「……はいっ!」ニコッ!

ティオ「もーっ! 男って、本当に世話が焼けるんだから!」

凛「ふふっ、本当だね」ニコッ!

恵「……お仕事、取っちゃいました?」クスッ!


武内P「……はい、取られてしまいました」


卯月・凛・恵・ティオ「……あはははっ!」ニコニコッ!


恵「――それに、未央ちゃんだったら絶対大丈夫よ」

ティオ「――ええ! あの二人に任せておけば、心配ないわ!」

卯月・凛「……そうなの?」


恵・ティオ「ええ! あの二人――」


恵・ティオ「――滅茶苦茶強いんだから!」ニコッ!
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/21(火) 23:37:27.92 ID:uCE861gxo
恐らく明日、最悪明後日には終わると思います
寝ます、おやすみなさい
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 00:04:48.59 ID:WqFMhsdx0
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 00:30:01.44 ID:hLslqOADO
フォルゴレぐらい出しても罰にはならないぜ
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 19:57:29.03 ID:WPb1iFUlo
  ・  ・  ・

薄暗い部屋


男「――クソォッ!!」


フォカヌプゥ「ど、どうしてそんなに怒ってるんだ!?」

フォカヌプゥ「未央ちゃんがシンデレラガールになって良かったじゃないか!」

フォカヌプゥ「お祝いの番組だって放送され――」


男「――お前は、何もわかっちゃいない!」ギロッ!


フォカヌプゥ「ひっ!?」


男「未央ちゃんの魅力は何だ!? そう、笑顔だ!」

男「その笑顔は、彼女の頑張りの現れだ! そうだな!?」

男「フォカヌプゥ、お前にもそのくらいはわかるだろう!? えぇ!?」


フォカヌプゥ「お……おう!」
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:03:37.89 ID:WPb1iFUlo
男「シンデレラガールになるため、頑張って……!」

男「頑張って、頑張って、頑張ってぇ!」

男「その、頑張る姿が最高だったのに!」

男「――なのに、シンデレラガールになってどうする!?」


フォカヌプゥ「それは……」


男「……人は、目標に向かっている時が一番力を発揮する」

男「だが、目標を達成したら……ボンッ!」

男「燃え尽きてしまうんだ、真っ白な灰にな」


フォカヌプゥ「……」


男「つまり、どういう事かわかるか?」

男「……これから、未央ちゃんがどうなっていくか」

男「お前にもわかるよなぁ、フォカヌプゥ?」


フォカヌプゥ「……」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:12:11.72 ID:WPb1iFUlo
フォカヌプゥ「階段を登りきったら……」

フォカヌプゥ「……後は、下るだけ」


男「そうだ! わかってるじゃないか、フォカヌプゥ!」

男「歴代のシンデレラガールは、今はどうなった?」

男「……出てるんだよ、結果は!」

男「未央ちゃんが今後そうなるのが、お前には許せるか!?」


フォカヌプゥ「……許せない」

フォカヌプゥ「そんなのは、許せない!」

フォカヌプゥ「どうすれば良い!? オレには何が出来る!?」


男「――何でも出来る」


フォカヌプゥ「!」


男「さあ、出かけようじゃないか」

男「シンデレラに魔法を……いや!」

男「呪文をかけに!!」


フォカヌプゥ「うおおお――――ッ!!」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:21:12.04 ID:WPb1iFUlo
  ・  ・  ・

スタジオ、廊下


清麿「――お前のせいで無駄な時間を食ったじゃないか!」

ガッシュ「無駄などではない! 何を言う、清麿!」

ガッシュ「バルカンにも入社許可証が欲しいと言っただけでは無いか!」

清麿「それが無駄だと言っとるんだ!」

清麿「ったく……ホラ、あそこが未央さんの控室だぞ」

ガッシュ「おおっ! あそこに未央ちゃんが居るのだな!」


ガッシュ「おーい、未央ちゃーん!」

コンコンッ!


「――おっ、どうぞー! 入って良いよー!」


ガッシュ「お邪魔しますなのだ!」

清麿「こういう時は、失礼しますって言うんだ」

ガチャッ…
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:27:06.91 ID:WPb1iFUlo
ガッシュ・清麿「……」ポーッ…


未央「――ん? どうしたの?」キラキラッ!

未央「そんな所に立ってないで、入りなって!」キラキラッ!


清麿「あ、ああ……///」

ガッシュ「お、おお……」


未央「んー……?」キラキラッ!

未央「ははーん? さては、私の魅力にメロメロかな〜?」キラキラッ!

未央「めぐめぐに言いつけちゃうぞ! なんてね!」キラキラッ!


ガッシュ「おおおおおおっ! 凄いのだ凄いのだ!」

ガッシュ「見てみろ清麿! 未央ちゃんの姿を!」

ガッシュ「すっごく綺麗なドレスで、まるでお姫様みたいなのだ!」

清麿「……ああ、見てるさ」


未央「みたい、じゃなくてお姫様だよっ!」キラキラッ!

未央「なにせ、シンデレラガールですから!」キラキラッ!
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:34:32.35 ID:WPb1iFUlo
…バタンッ


清麿「そういえば、もう衣装に着替えてるのか?」


未央「うんうん、出来るだけ慣れておきたいからね」

未央「お話を聞かせて下さいー、って時にさ?」

未央「慣れないドレスで疲れてますー、じゃ格好つかないでしょ!」


ガッシュ「ウヌ! それでは、確かに示しがつかぬのだ!」

ガッシュ「上に立つ者として、下の者の手本になるようにせねばな!」


未央「上? んー……上とかとは、違うかなぁ」

未央「シンデレラガールって、そういうのじゃない……」

未央「……って、私は思ってるんだよね」


ガッシュ「な、何?」

ガッシュ「……ウヌヌ、よくわからないのだ」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:44:04.54 ID:WPb1iFUlo
未央「えっと、じゃあさ……」

未央「ガッシュンは、なりたいものってある?」


ガッシュ「ウヌ!!」

ガッシュ「私は――やさしい王様になる!」


未央「おおっ! 王様かぁ! でっかい夢だねぇ!」


ガッシュ「ウヌ!!」

ガッシュ「だから、私は戦っているのだ!」


未央「じゃあさ、はい! やさしい王様になったとして!」


ガッシュ「う、ウヌ?」


未央「そこで、ガッシュンは頑張るのをやめたり」

未央「私は王様だぞー! って威張ったりする?」


ガッシュ「そんな訳はない!」

ガッシュ「王として、日々努力し! 皆が平和に過ごせるように……」

ガッシュ「……あっ」


未央「へへっ、そゆこと!」ニコッ!
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 20:53:08.69 ID:WPb1iFUlo
未央「私は……友達が」

未央「ユニットメンバーの、しまむーとしぶりんが」

未央「……私よりも断然早く、シンデレラガールに選ばれたんだよね」


ガッシュ・清麿「……」


未央「正直に言おう! ここだけの話ね!?」

未央「――焦った! 超焦ったよ!」

未央「私だけだよ!? 焦りまくったね!」


ガッシュ・清麿「……」


未央「――だけど、やっとここまで来られた」

未央「二人に、手を引いてもらうだけじゃなく……」

未央「ううん! これからは、私が引っ張っていく!」

未央「それで、どんどん前へ進んで行くんだ!」


清麿「未央さん……」

ガッシュ「……ウヌ!」
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:05:30.90 ID:WPb1iFUlo
ガッシュ「未央ちゃんは、止まらぬのだな!」

未央「止まるなんて、勿体無いからね!」

清麿「こりゃあ、ガッシュも見習わないとな!」

ガッシュ「ウヌ?」

清麿「王様になった時、いっぱい勉強しないと困るぞ〜?」

ガッシュ「そ、それは……その時頑張るのだ!」

未央「アハハハハッ!」


ガッシュ「……未央ちゃんは、シンデレラガールとして頑張るのだな!」


未央「もっちろん!」

未央「そうだねぇ……ガッシュンみたいな言い方をすると」



未央「元気なシンデレラガール!」



未央「……の、本田未央をよろしく!」ニコッ!


清麿「……ああ!」

ガッシュ「……ウヌ!」
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:13:06.40 ID:WPb1iFUlo
未央「……さっ、てと。ちょっと一人にして貰っていい?」

未央「一人になって、集中したいからさ」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「それじゃあ、オレ達は外に居るから……」

未央「あっ、きよよんストップ!」

清麿「ん?」

未央「ネクタイが曲がってるじゃーん!」

清麿「……ああ、気付かなかった」

未央「ウチの関係者っていう体なんだから、身だしなみには気をつけないと!」

未央「でないと、怖ーい人に叱られちゃうんだから!」ニヒヒ!


未央「……って事で、はい! これ貸してあげる!」

未央「これは、魔法使いが使っていたありがたーい品なのです!」


清麿「魔法使い、って……普通のタイピンじゃないか」

清麿「これが、どうしてありがたい品なんだ?」


未央「それはー……まあ」

未央「……内緒、って事で一つ!」ニコッ!


清麿「……?」
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:19:01.57 ID:WPb1iFUlo
  ・  ・  ・

数分後、未央の控室・前


清麿・ガッシュ「……」

清麿「……ガッシュ、気付いてるか」

ガッシュ「……ウヌ」

ガッシュ「少し前から、人の気配が全くせぬのだ」

清麿「ああ、どう考えてもおかしい……」



男「――まさか、こんな所で魔物の子供と、本の持ち主に会うとは」

フォカヌプゥ「ああ……思ってもみなかった」



清麿・ガッシュ「っ!?」

バッ!

清麿「……奇遇だな、オレも同じ感想だよ」

清麿(何だ!? 今まで誰も居なかったのに、突然現れやがった!)
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:29:19.38 ID:WPb1iFUlo
男「……アイツは知ってるか?」

フォカヌプゥ「ああ、泣き虫ガッシュだ。魔界ではいつもいじめられてた」

男「勝てるか?」

フォカヌプゥ「当然!」


清麿「……ガッシュ、油断するな」

清麿「わざわざ姿を現したんだ……かなり自信があるらしい」

ガッシュ「ウヌ! わかっておる!」

清麿(まずは、ザケルで様子見を――)



男「――スケル!!」

フォカヌプゥ「……!」

スウウッ…



清麿「――なっ!? 早い!」

ガッシュ「ウ、ウヌゥ!? また、姿が見えなくなったのだ!」
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:37:29.61 ID:WPb1iFUlo
「俺達は気が小さくてね……」

「このまま勝負を決めさせて貰うぜぇ!」



清麿「……!」

清麿(……慌てるな!)

清麿(さっきまで居た場所、声のした方向……)

清麿(それに、あの巨体だ……足音も――)



ドシ…ドシ…!



清麿(――聞こえる!)

清麿「ガッシュ! そこだ!」

バッ!

清麿「ザケル!!」カッ!

ガッシュ「」ズギャアアアアアアアアッ!!!



「「うおおおおっ!?」」



清麿「ちいっ! 外したか!」

ガッシュ「――ウヌゥ、見た目によらずすばしっこい奴なのだ!」
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:47:22.75 ID:WPb1iFUlo
清麿「だが……今ので良い」

ガッシュ「何!? どういう事なのだ!?」

清麿「ヤツの術は、姿は消せても、立てる音までは消せないみたいだ」

清麿「今のを繰り返していれば、体力が徐々にだが奪える」

清麿「さっきは運が悪かったが、当たり所が良ければ一気に勝負が決まる」

清麿「――残念だったな! でかい図体が裏目に出て!」


スウウッ…

男「――こ、こいつ……戦い慣れてやがる!」

フォカヌプゥ「ど、どうするんだ!?」

男「……まだ慌てるような時間じゃない」

バッ!


清麿(何だ? 魔物とパートナーが離れて……)



男「――スケルト!」カッ!

フォカヌプゥ「……!」

スウウッ…



ガッシュ「……今度は、パートナーの方は姿を現したままなのだ」
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 21:55:05.56 ID:WPb1iFUlo
清麿「何度やっても……」

清麿「――っ!?」

清麿「ガッシュ! 防御を固めろ!」ギュッ!

ガッシュ「な、何故なのだ!? それでは攻撃が――」

清麿「早く!」

ガッシュ「う、ウヌ!」ギュッ!


―パッ!

フォカヌプゥ「おらあああっ!!」


ドゴォッ!!


清麿・ガッシュ「うぐううっ!?」

ゴロゴロゴロゴロッ…!

清麿・ガッシュ「……くっ!」

バッ!

ガッシュ「だ、大丈夫か清麿!?」

清麿「あ、ああ……防御してなかったら危なかったぜ……!」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:02:49.98 ID:WPb1iFUlo
清麿(あの、スケルトって術……)

清麿(姿だけじゃなく、音まで消せるのか……!)

清麿(……クソッ! こんな狭い空間じゃ、でかい術は使えない!)

清麿(ピンポイントで、ヤツを撃ち抜く必要がある!)

清麿(そのためには――)


清麿「――おい! そこのお前!」

清麿「一体何だって、こんな真似をする!」

清麿「また、何かを盗みにでも来たってのか!?」


男「……盗み?」


清麿(――食いついた!)

清麿(このまま会話をつないで、対策を練る!)

清麿「ああ、そうだ!」

清麿「今までのも、お前たちの仕業なんだろう!?」


フォカヌプゥ「そう! その通りよ!」
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:11:17.44 ID:WPb1iFUlo
フォカヌプゥ「オレ達は、未央ちゃんの大ファンだからなぁ!」


清麿「だったら、どうしてこんな真似をする!」


男「ファンだからこそだ!」

男「シンデレラガールの座を得て、これから落ちていく未央ちゃんの姿……!」

男「俺達は、そんなものは見たくない!」

男「未央ちゃんだって、そうなりたくないと思ってるだろう!」

フォカヌプゥ「だから、オレ達が手助けをするんだ!」

フォカヌプゥ「今の! 最高の状態で! 星になって貰うのよぉ!」


清麿「ほ、星になるって……お前ら、まさか!?」


男「知ってるか?」

男「人も星も、散り際が最も美しく輝くんだぜ」



ガッシュ「……――ふざけるな!!!!」



男・フォカヌプゥ「っ!?」ビクッ!
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:21:14.52 ID:WPb1iFUlo
ガッシュ「お前達に、未央ちゃんの何がわかると言うのだ!」

ガッシュ「何故、落ちていくと決めつけている!」

ガッシュ「何故、今が最高の状態と決めつけている!」


フォカヌプゥ「そ、それが今までの当たり前だからだ!」

男「何も知らないガキが知ったふうな口を聞くな!」


ガッシュ「私は知っている!!」

ガッシュ「未央ちゃんは、止まるのは勿体無いと言っていた!」

ガッシュ「今まで、手を引いてくれていた者達の手を……」

ガッシュ「……今度は、自分が引いて前へ進むと言っていた!」



ガッシュ「元気なシンデレラガールとして頑張ると言っていた!」



ガッシュ「その想いを踏みにじるものは、断じて許さぬ!」

ガッシュ「例え何だろうと、この私が消しズミにしてくれる!」


男・フォカヌプゥ「っ……!?」
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:31:54.80 ID:WPb1iFUlo
  ・  ・  ・

未央の控室


未央「……」

未央(リーナに借りたヘッドフォン、ホント何にも聞こえないや)

未央(……あと、もう少しで私の出番)

未央(歌うのは……初披露の、新曲……緊張するなぁ、やっぱり)

未央(……だから、今は)


未央(――しまむー、しぶりん)


未央「二人に、元気を分けてもらうね」ニコッ!

ピッ―


  ・  ・  ・



卯月「……凛ちゃん、頑張りましょうね!」

凛「……未央に届くように、でしょ?」

卯月「はいっ♪ 島村卯月、頑張ります♪」ニコッ!

凛「ふふっ、相変わらずなんだから」ニコッ!



『それでは! 島村卯月ちゃん、渋谷凛ちゃんの登場でーす!』
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:39:33.23 ID:WPb1iFUlo
https://www.youtube.com/watch?v=KrKjuRGpRMg

  ・  ・  ・


清麿「――よく言った、ガッシュ」

ポンッ!

ガッシュ「清麿……」

清麿「それじゃあ、準備は良いか?」

ガッシュ「……準備?」

清麿「おいおい、決まってるじゃないか」



清麿「あのクソ野郎共をぶっとばす心の準備だ!!」



ガッシュ「ウヌ!! それならば、とうに出来ている!!」



男・フォカヌプゥ「っ……!?」

男「……フォカヌプゥ! お喋りは終わりだ!」

フォカヌプゥ「おおおっ!」
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:48:29.42 ID:WPb1iFUlo
清麿「行くぞ、ガッシュ!」

バッ!

ガッシュ「ウヌ!」


男「ふん! この距離で、何が出来る!」

フォカヌプゥ「ヤケにでもなったのか!? あぁ!?」



清麿「第三の術――」

清麿「――ジケルド!!!」カッ!

ガッシュ「」シュボッ


ヒュワアアア…



男「は……ははは、何だその遅い玉は!」

フォカヌプゥ「じゅ、術を三つも使えると焦らせやがって……!」

男「お前の言った通り、ヤケになったみたいだな!」


フォカヌプゥ「ああ、そうみた――」…パアアッ!


男「な、何だ……!? どうして、光っている……!?」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 22:55:23.17 ID:WPb1iFUlo
清麿「……お前達に、ジケルドの効果を教えてやる」

清麿「ジケルドは――相手の体を強力な磁石にする術だ」

清麿「その磁力は、時間が経つほど強くなっていく……!」



男「な、ならっ! すぐに決着をつけるだけだ!」

男「――スケルト!」カッ!

フォカヌプゥ「……!」

スウウッ…



清麿「……ああ」

清麿「今になっても油断しているお前たちなら――」

清麿「――そう来ると思ってたよ!」
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 23:03:43.43 ID:WPb1iFUlo
清麿「どこかの魔法使いさん、力を貸してもらうぜ!」

ピッ!

清麿「まだ、ジケルドの磁力はヤツを捕まえる程じゃない……」

清麿「――だがっ!」

ヒュッ――


――クンッ!


清麿「この大きさのタイピンなら、十分に引き寄せる!」

清麿「――そこだ!」

バッ!

清麿「第五の術――ザケルガ!!!」カッ!

ガッシュ「」ジュバッ!!



「――ぎゃあああああっ!?」

スウウッ…

フォカヌプゥ「うぐ、が……ああっ……!」



男「そ……そんな、馬鹿な!?」
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 23:10:08.77 ID:WPb1iFUlo
ボォォッ…!

男「ああっ、ほ、本が燃える……!」

フォカヌプゥ「あ……あぁ……!」

スッ…

男「し、しっかり! しっかりしろ、フォカヌプゥ!」

フォカヌプゥ「あ、アンタと居た時間……サイコーだったぜ……」

男「何を言ってるんだ、馬鹿野郎!」

フォカヌプゥ「へ、へへ……!」

フォカヌプゥ「リップクリーム……尻に入れそこなっちまった……!」ポロポロッ!

男「……俺が入れるさ! お前の分まで!」ポロポロッ!


フォカヌプゥ「頼んだ……ぜ……」…ポロッ!

スウッ…



男「フォ……フォカヌプゥ――ッ!」



清麿「ザケル」

ガッシュ「」バリババリイイッ!



男「ぎゃああああああっ!?」
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 23:15:18.19 ID:WqFMhsdx0
並並ならぬ失禁への情熱からわかっていたことだけどなかなかに業が深いよな
それを好きな俺もだが
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 23:19:24.35 ID:WPb1iFUlo
  ・  ・  ・

後日


未央「いやー、番組は大成功だったよ!」

清麿「ああ、観覧席で見てたけどすごかったな」

未央「でしょ!? そうでしょー!」ドヤァ!

ガッシュ「ウヌ! とっても良い笑顔だったのだ!」


卯月「――それに、不思議な事も起こらなくなりましたし!」


未央「うんうん! 万事オッケー、って感じだよね!」

卯月「はいっ♪」


凛「……ねえ、本当に何もしてないの?」


清麿「そんなに睨まないでくれって、本当に何もしてないんだから」

ガッシュ「う、ウヌ! 私達は、何もしていないのだ! 本当なのだ!」


凛「……別に、睨んでないんだけど」
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 23:26:50.20 ID:WPb1iFUlo
凛「……」ジーッ…

清麿・ガッシュ「……!」


恵「――そっ、そう言えば!」

恵「清麿くん、ガッシュくんがニュージェネのLIVEを見たい、って」

恵「……そう言ってたわよね!?」


凛「……恵、誤魔化そうとしてない?」

恵「してないしてない! ぜーんぜんしてないわよ!?」

卯月「えっと……そうなんですか?」

ガッシュ「ウヌ! 見たくてたまらなかったのだ!」

卯月「わーっ♪ 嬉いです♪」

ティオ「ガッシュ……?」ギロッ!

ガッシュ「ど、どうしてティオは私を睨んでいるのだ!?」

ティオ「……フンッ!」
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/22(水) 23:38:40.82 ID:WPb1iFUlo
恵「……これでいいのよね、清麿くん」ヒソヒソ!

清麿「……フォローありがとう、恵さん」ヒソヒソ!

恵「皆をあまり巻き込みたくないから、なんて……」ヒソヒソ!

清麿「それもあるが……なんというか」ヒソヒソ!

清麿「あんなヤツに狙われてたなんて、知らせたくないからな」ヒソヒソ!

恵「ふふっ! まるで、正義のヒーローさんね」ヒソヒソ!


未央「おおっ! 見せつけてくれますなぁ〜!」ニヤニヤ!


清麿・恵「んなっ!?///」


ティオ「……ガッシュは、どうしてニュージェネのLIVEが見たかったのよ」

ガッシュ「ウヌ? 理由を言っていなかったか?」

ティオ「納得のいく説明を聞かせて! でないと、許さないんだから!」

ガッシュ「ウヌ!」


ガッシュ「ニュージェネのLIVEを見ている者達が持っている、棒!」

ガッシュ「ピカピカ光って、色がどんどん変わっていくのだ!」

ガッシュ「私は、カッコイイそれが振りたくてたまらなかったのだー!」


一同「……」


ガッシュ「……ウヌ? どうしたのだ?」


一同「そんな理由だったの!!?」



https://www.youtube.com/watch?v=JytCkfOON3M




おわり
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 23:40:34.72 ID:owRaxEPzO

変態コンビに妙な既視感あると思ったら鬼滅の刃の俺鬼だった
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/22(水) 23:56:07.20 ID:ZUViw/e0o

戦闘時の清麿の動きがそれっぽくて良かった
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 09:26:28.40 ID:opomz5h9o
おつ
清麿と恵さんの年齢設定は正直言っておかしい
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:20:28.48 ID:KXAxisGco
書きます


武内P「バイクに乗ってみたい、ですか?」
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:24:39.66 ID:KXAxisGco
凛「うん。ちょっと……興味があって」

拓海「凛が興味があるって言ってんだぞ!? なっ!?」

凛「拓海の言う、『その風の先』が気になって」

拓海「危ねえ真似はしねえって! アタシを信じろ!」


武内P「向井さんの後ろに、渋谷さんを乗せて二人乗りをしたい、と」

武内P「……そういう事でしょうか?」


凛「うん」

拓海「ああ!」


武内P「絶対に駄目です」
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:33:12.26 ID:KXAxisGco
凛「……何で?」

拓海「オイ、コラ! そりゃどういう事だよ、えぇ!?」

武内P「バイクで二人乗りが出来る様になるには、条件があります」

凛「条件?」

武内P「はい。……ですが、その前に」


武内P「高速道路には、行かれますか?」


拓海「…………行か」


武内P「はい、絶対に駄目です」


拓海「せめて最後まで言わせろやコラァ!」
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:38:39.49 ID:KXAxisGco
武内P「『その先の向こう』……かなりの速度を出すという意味に取れました」

凛「うん、限界までかっとばす、って言ってた」

拓海「オイ、コラ!?」

武内P「そうですね、速度を出す場合はそうなります」

拓海「……!」


武内P「ですが、高速道の二人乗りをする場合」

武内P「運転者は、二十歳以上でなければいけません」

武内P「……向井さんは、まだ未成年ですね?」


拓海「あ……アタシがガキだって言いてぇのか!? あぁ!?」


凛「……」

武内P「……」
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:44:39.07 ID:KXAxisGco
凛「それじゃあ……諦めるしか無いかな」

拓海「オイオイ!? 何言ってんだよ!?」

凛「でも……」

拓海「チッ! 高速に乗らなきゃ良いんだろ!?」

武内P「……」


武内P「……渋谷さんは、バイクに乗った事自体がありません」

武内P「向井さんは、その渋谷さんを後ろに乗せて……」

武内P「……安全な走行が、出来ますか?」

武内P「私は、とても危険だ、と」

武内P「……そう、思います」


凛・拓海「……」
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:49:26.00 ID:KXAxisGco
武内P「……すみません」

武内P「渋谷さんの、新しい世界を知りたいという気持ち」

武内P「向井さんの、それを見せてあげたいという気持ち」

武内P「……どちらも、理解出来ます」

武内P「ですが、貴女達にもしもの事があってはいけません」

武内P「……なので、私は許可出来ません」


凛「……そう、だね」

拓海「……ああもう、クソッ! アンタ、プロデューサーだろ!?」

拓海「こういう時に、何か方法を考えるのが仕事じゃねぇのか!?」


武内P「そう、ですね……」

武内P「……有るには……有りますが」


凛・拓海「!」
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 20:57:09.02 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

346プロ、前


凛「この時間に此処で、って言われたけど……」

拓海「……アイツ、適当な事言って誤魔化したんじゃねぇだろうな」

凛「それは……無い、と思う」

拓海「……チッ、いつまで待たせんだ!」


黒ヘル「――すみません、お待たせしました」


凛・拓海「っ!?」

凛「だ……誰……!?」

拓海「オイ、テメェ! 顔を見せやがれ!」


…カポッ!

武内P「――正面に乗り付ける予定だったのですが……」


凛・拓海「……はいっ!?」
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:04:01.86 ID:KXAxisGco
凛「そ、その格好……何!?」

武内P「えっ? バイクに乗って来たので……」

拓海「乗ってきた!? アンタが!?」

武内P「はい」


武内P「その……少し、驚かせようと思い」

武内P「ヘルメットを被ったまま来たのですが……」

武内P「……やはり、慣れない事はするものではありませんね」


凛「いや、驚いたから! その……色んな意味で!」

拓海「オイ、ちょっと待て……あぁ!? 何だぁ!?」
505 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:09:44.93 ID:KXAxisGco
凛「プロデューサーって、バイクの運転出来たの!?」

武内P「はい、プロデューサーですから」

拓海「理由になってねえぞ!」

武内P「えっ?」


武内P「346プロダクションのプロデューサーは……」

武内P「……もしもの時に備えて」

武内P「様々な免許や資格を有している、と」

武内P「……ご存知、ありませんでしたか?」


凛・拓海「初耳!!」
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:17:03.87 ID:KXAxisGco
武内P「中には、船舶の操縦が出来る者も」

凛「じゃあ、今日って……プロデューサーが!?」

武内P「はい」

拓海「オイオイ……マジかよ!?」


武内P「今日は、渋谷さんに……」

武内P「バイクの二人乗り――タンデムの仕方を教えよう、と」

武内P「……そう、考えています」


凛・拓海「……!」
507 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 21:18:00.77 ID:UevDf38Po
……ピニャコラッターでは?
508 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:26:22.64 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

346プロ、地下駐車場


武内P「この奥に、私のバイクが停めてあります」

凛「来たこと無かったけど……こんなに広かったんだ」

拓海「アタシも、入り口近くに停めてて……気にしてなかったぜ」

凛「あっ、もしかしてあれ?」


武内P「いえ、あれは――パッソルですね」


拓海「ああ、たまに見かける原付だな」

凛「ふーん……どう違うの?」

拓海「たまに、オバチャンが運転してるの見ねぇか?」

凛「ああ、確かに同じ見た目かも」
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:32:52.91 ID:KXAxisGco
拓海「アタシのバイクなら、ソッコーでぶっ千切って……っ!?」

凛「えっ? 何、どうしたの?」

拓海「……オイ、なんだこのバケモンは!?」

凛「はっ?」


武内P「パッソルが好きな者も居まして……」

武内P「……ですが、どうしても限界があります」

武内P「なので、その限界を越えるために」

武内P「――スズキ・ガンマ(RG500Γ)のエンジンを載せた」

武内P「――パッソル=Γ "ウォルターウルフ"ですね」


拓海「そりゃもうパッソルじゃねぇだろ!?」


武内P「それでは、行きましょうか」

凛「あっ、ちょっと!」

拓海「……何なんだよ、この事務所は……!?」
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:43:01.73 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

武内P「――こちらが、私のバイクになります」

凛「へえ……かなり大きいんだね」

拓海「……ぶ」


拓海「ブサ乗りだったのかよ!?」


凛「……ブサ?」

武内P「SUZUKIの隼を略して、ブサと呼ぶ事があります」

拓海「しかも、かなりカスタムがされてやがる……!」


武内P「……隼改」

武内P「――ピニャコラッター、ですね」

武内P「現在は、通常モードになっています」


拓海「名前がだせぇ!!」

凛「……通常モード?」
511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 21:46:03.76 ID:ly+IYYDtO
絶対その名前どっかの25歳児が付けただろ
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 21:47:46.27 ID:UevDf38Po
たの甲というか、太田さんも居るんかい
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 21:53:24.06 ID:KXAxisGco
武内P「では、早速ですが――向井さん」

拓海「お、おう?」

武内P「渋谷さんに、タンデムの仕方を教えてあげて頂けますか?」

拓海「あ、アタシがやんのかよ!?」

武内P「はい」


武内P「私は乗車していますので――」

グッ…!

武内P「――宜しく、お願いします」


拓海「ははぁ……アタシを試そうってんだな?」

拓海「面白ぇじゃねえか! やってやんよ!」

凛「……ふふっ、よろしく」
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:00:41.13 ID:KXAxisGco
拓海「良いか、凛! バイクってのはサイコーだが、危険もある!」

凛「事故……とかだよね」

拓海「まぁな……不運と踊っちまう事もある」

凛「は、ハードラック……?」


拓海「――そうならねえように!」

拓海「今から、アタシがイロハのイを叩き込んでやる!」

拓海「……覚悟は良いな!?」


凛「……うん」

凛「『その風の先』を見るために、必要な事なら」

凛「拓海……私に、力を貸して」


拓海「……くぅ〜っ! このノリ、燃えるぜぇ!」ニカッ!

凛「まあ……私も、嫌いじゃないよ」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:10:05.15 ID:KXAxisGco
拓海「――まずは、アタシが手本を見せる!」

凛「うん、わかった」

拓海「――メットを被る!」

…カポッ!

凛「拓海って、普段はヘルメットしてなくない?」

拓海「……してねえ時もある!」

凛「……」


武内P「本来ならば、フルフェイスの物が好ましいです」

武内P「ですが、頭にフィットしていないと十分に安全とは言えません」

武内P「向井さんの講習が終わった後、選びに行きましょう」


凛「えっ? それって……」

拓海「ヒューッ! 太っ腹じゃねえか!」


武内P「渋谷さんの安全のためですから、当然です」


凛「う……うん」モジモジ!
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:13:56.30 ID:KXAxisGco
拓海「――そして! 横のタンデムステップを出す!」

ガコッ!…ガコッ!

凛「これは何?」

拓海「後ろに乗った時、足はどうする?」

凛「あぁ、これに足を乗せておくんだ」

拓海「へへっ、そういうことだ!」


拓海「……よっ、と!」

グッ…ポスンッ!

武内P「……」

拓海「――こんな感じだな!」


凛「うん……成る程」
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:19:19.61 ID:KXAxisGco
拓海「それで、体勢だが――……」ピタッ!

凛「拓海?」

拓海「……」


拓海(……凛は、そもそもバイクに乗ったことがねえんだ)

拓海(だったら、取るべき体勢は――アレしかねえ)

拓海(後ろから、前に両腕を回して……両手の指を噛み合わせる)

拓海(絶対に安定しねぇだろうから、体も背中に密着させて……)

拓海「……」


武内P「……」


拓海「……――なっ、簡単だろ!?///」


凛「えっ? な、何が?」
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:26:07.43 ID:KXAxisGco
凛「それが……二人乗りの体勢なの?」

拓海「い、いや……違うけど、よぉ……!?///」

凛「なら、ちゃんと教えて」

拓海「教えろっつったってお前……あぁ!?///」

凛「お願い」

拓海「っ……!?///」


拓海「……上等だコラァ!///」

拓海「よっく見とけよ、ちゃんとした体勢っつーのをよぉ!///」


凛「……うん!」コクリ!
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:31:46.30 ID:KXAxisGco
拓海「お前はぁ!/// 体勢がぁ!/// ぅ安定しねぇだろうからよぉ!?///」

凛「うん」

拓海「こ、こう……こっ、こう……こうだなぁ!?///」

凛「……どう?」


拓海「かっ……体を密着させてぇ!///」

むにゅんっ!

武内P「……」

拓海「うおおあああっ!/// オラァァァッ!///」


凛「……」

凛「ちょっと待って」
520 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:34:40.09 ID:KXAxisGco
拓海「ま、前!/// 前で手を組む……組むんだよぉ!///」

さわさわさわさわっ!

武内P「……」

拓海「な、無い!/// 無い!?/// アタシの手が無い!?///」

さわさわさわさわっ!

武内P「……あの、向井さん」

拓海「くっそあああああ!?/// どこだコラァァァ!!///」

むにゅんっ! さわさわさわさわっ!


凛「ふざけないでよ!」

凛「ねえ、何なのそれ!?」
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:38:36.64 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

拓海「…………あんな感じでやんだよ」

凛「何を!? さっきの、明らかにおかしかったでしょ!」

拓海「……うるせぇな! しょうがねえだろうが!」

凛「大声を出して誤魔化そうとしないで! ねえ!」

拓海「あぁ!? ケンカ売ってんのか凛、コラァ!」

凛「キレるのがヤンキーの特権だと思わないでくれる!?」


武内P「あの……ケンカは」


拓海「……だったらテメェもやってみろよ!」

凛「言われなくても! そのために来たんだから!」
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:42:23.03 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

凛「ま、前!/// 前で手を組……ふぅぅぅん!///」

さわさわさわさわっ!

武内P「……」

凛「ど、どこ!?/// どこ!?/// 私の手、どこ!?///」

さわさわさわさわっ!

武内P「……あの、渋谷さん」

凛「ふっ、ふうううぅぅぅん!/// ふひいいいぃぃぃん!!///」

むにっ! さわさわさわさわっ!


拓海「オラァ! わかったか凛コラァ!」

拓海「なんかわかんなくなんだろうが! えぇオイよぉ!?」
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:49:26.36 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

凛「…………さっきはごめん」

拓海「いや……アタシも悪かった、気にすんな」

凛「何か、真っ白になって……」

拓海「……わかるぜ、手が見つからねぇんだよな?」

凛「そう! 右手で探しても、左手で探しても無かった!」

拓海「だよな!? どこにもなくて、マジで焦んだよな!」


武内P「……お話中の所、すみません」

武内P「今回の反省点を踏まえて……」

武内P「……続きはまたの機会、という事で宜しいですか?」


凛・拓海「……」

凛「……うん」拓海「……おう」
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 22:57:43.75 ID:KXAxisGco
  ・  ・  ・

武内P「――という訳で、二人乗りの目処はまだ立っていません」

ちひろ「それは……残念でしたね」

武内P「……はい」

ちひろ「プロデューサーさん……楽しみにしてたのに」

武内P「……」


武内P「……バイクで風を切り裂いていく、あの感覚」

武内P「同じ速度でも、車とはまるで違う世界……」

武内P「それを渋谷さんに……体験して頂きたかったのですが」

武内P「…………」ションボリ…


ちひろ「……」
525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 23:03:10.02 ID:KXAxisGco
武内P「彼女に、見たことの無い世界を見せたい、と」

武内P「……そう、考えていました」

ちひろ「……」

武内P「私は……嫌われているのでしょうか?」

ちひろ「えっ!?」

武内P「すっ、すみません! 何でもありません……はい」

ちひろ「ぷ、プロデューサーさん……」


武内P「…………笑顔です」ションボリ…


ちひろ「……」
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/23(木) 23:13:35.02 ID:KXAxisGco
ちひろ「――嫌われてなんかいませんよ!」

武内P「千川さん……?」

ちひろ「ただ、ちょっと急だったから……準備が出来てなかったんです!」

武内P「準備……ですか?」

ちひろ「はい! だから、落ち込まないで下さい!」

武内P「ですが……」

ちひろ「もうっ! しゃんとしてください! 良いですね!?」ビシッ!

武内P「……はい、わかりました」

ちひろ「よろしい♪」ニコッ!


武内P「次の機会までには――」


ちひろ「ふふっ♪ 心の準備が出来t」



武内P「サイドカーを取り付けておきます」




おわり
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/23(木) 23:51:11.52 ID:UevDf38Po
【魔翌力供給!】した後のちっひだったらソウルジェムが真っ黒になってたな
528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 01:00:03.65 ID:oEB5o58SO
ばくおん!!かな?武内Pは凜ちゃんの本田菌にやられたか
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 01:10:44.51 ID:vfpnA4aYO
ちまちま素直な凛ちゃん可愛い
530 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 01:33:14.59 ID:YLRJzh3u0
ガタイが良すぎたのか
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 02:16:41.75 ID:CKvJo+jDO
ゲッターロボのEDで、武蔵がちょこんとサイドカーに乗っていたのを思い出した
532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 02:30:53.94 ID:cr9HUAv1O

相変わらず>>1のネタ範囲は広いな
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:01:52.12 ID:JfyisbmGo
書きます


武内P「姫川さんとは、家が近所だったので」
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:05:21.00 ID:JfyisbmGo
大人組「……」

武内P「あの……一点だけ」

大人組「……」クイッ

武内P「……」

武内P(顎で促された……)


武内P「ここは、私の家の筈なのですが……」

武内P「何故……自宅で正座をし、取り囲まれているのでしょうか?」


大人組「……」


武内P「……」

武内P「……すみません、何でもありません」
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:11:36.84 ID:JfyisbmGo
早苗「良い? 黙秘権は無いわよ」

武内P「は、はあ……」

大人組「……」

早苗「証拠のブツはあがってるんだから、白状しなさい」

武内P「何を……ですか?」


早苗「キャッツのマスコットがプリントされてるパンツ!」

早苗「それが! なんで! 君の家に落ちてる訳!?」


武内P「えっ?」


大人組「……!」


武内P「すみません、部屋に運ぶ途中で落としてしまったようですね」

武内P「畳んで、カラーボックスにしまっておきます」


大人組「……」

大人組「!?」
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:14:54.13 ID:JfyisbmGo
瑞樹「わからないわ……どうして冷静なの!?」

武内P「えっ?」

大人組「……!?」

瑞樹「コレ、友紀ちゃんのパンツよね!?」

武内P「はい、そうです」


瑞樹「君の家に、友紀ちゃんのパンツがあるのがおかしいの!」

瑞樹「落としてしまったとかじゃなく、理由を説明しなさい!」


武内P「えっ?」


大人組「……!」


武内P「何か……おかしな点がありましたか?」


大人組「……」

大人組「!?」
537 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:20:17.66 ID:JfyisbmGo
ガチャッ!


友紀「――たっだいまー!」ペカー!


大人組「!?」

大人組(玄関は、鍵がかかってた筈なのに……!?)


友紀「今日は飲もうねー!」ペカー!

…ポイッ!…ポイッ!

武内P「姫川さん、靴下を脱ぎ散らかさないで下さい」

友紀「……もー、わかってるって」

…ヒョイ、ヒョイッ

武内P「裏返しにせず、脱いだら洗濯機の前のカゴに」

友紀「今やろうと思ってたの!」ムスッ!


大人組「……!?」
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:23:45.66 ID:JfyisbmGo
友紀「友達が来てるんだから、あんま言わないでよねー……」

武内P「言わせないで頂けると、助かります」

友紀「はいはい!」


友紀「……ちょっと待っててね! すぐ戻るから!」

ガチャッ!…バタンッ!


大人組「……」


武内P「……すみません、お待たせしました」

武内P「何か……おかしな点がありましたか?」


大人組「全部おかしい!!!!!」
539 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:28:39.99 ID:JfyisbmGo
菜々「何なんですか!? 今の自然な流れは!?」

武内P「私も、あまり言いたくは無いのですが……はい」

心「洗濯物も一緒にしてるのか!? そうなの!?」

武内P「あ、いえ……ですが」

大人組「……!?」


武内P「……たまにですが、畳むのを手伝ってくれますので」

武内P「あまり、姫川さんを責めないであげてください」


大人組「……うん」

大人組「おかしいおかしい!!!!!」
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:36:22.06 ID:JfyisbmGo
ガチャッ!

友紀「何か盛り上がってるねー!」ペカー!


大人組「!?」

大人組(し、自然体すぎる……!)


友紀「さって、ビールビール〜♪」ペカー!

武内P「姫川さん、お風呂が沸いているので、先に」

友紀「えー!? 後で入るって!」

武内P「飲酒をした後の入浴は、体によくありません」

友紀「うえー……またそれー?」

武内P「はい」

友紀「……はいはい、入りますよ!」ムスッ!


大人組「……!?」
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:40:38.28 ID:JfyisbmGo
友紀「もう、ビールの気分だったのにさー……」

武内P「きちんと湯船に浸からないと、疲れが取れません」

友紀「はいはい! シャワーだけじゃ駄目だよね!」


友紀「……ちょっと待っててね! 先に始めないでよ!?」

ガチャッ!…バタンッ!


大人組「……」


武内P「すみません、皆さん」

武内P「すぐ、上がると思いますので……」


大人組「……!?」
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:46:38.16 ID:JfyisbmGo
美優「い、いつも……ここでお風呂に……!?」

武内P「? はい」

亜季「サラッと言い切りましたぞ!? サラッと!」

武内P「……お風呂に関して、皆さんに相談が」

大人組「……!?」


武内P「お風呂掃除は姫川さんの仕事だ、と」

武内P「……そう、決めたのですが」

武内P「最近では、後でやると言ってばかりで……」

武内P「……どう、注意したものでしょうか?」


大人組「……うん」

大人組「なんで私達に相談するの!!?」
543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 20:48:34.85 ID:cr9HUAv1O
武内Pが攻めてるとか初めてじゃなかろうか
544 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:51:47.27 ID:JfyisbmGo
大人組「……!?」

武内P「……?」


「ね――っ! シャンプーな――いっ!」


早苗「いや……なんかもう、何!?」

瑞樹「ちょっと声が怒ってるわ……」


「ね――っ! シャンプーな――いっ!」


菜々「聞こえてないと思って、二度目ですよ……!?」

心「一回目よりもイラついてるな!? なんで!?」


武内P「……すみません、行ってきます」

グッ…


大人組「座ってて!!!!!」
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 20:56:21.97 ID:JfyisbmGo
美優「友紀ちゃん……今、裸だと思うんですけど!?」

武内P「? ええ、お風呂ですから……」

亜季「自分が行ってくるでありますから! 待機しててください!」

武内P「そう、ですか? 洗面台の下の扉を開けると――」


「ね――っ!!……ね――――っ!!」


武内P「っ……やはり、私が」

大人組「いいから!!!!!」

亜季「いっ、行って来るであります!」

武内P「すみません、お手数をおかけします……」


大人組「……」
546 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:04:04.30 ID:JfyisbmGo
  ・  ・  ・

早苗「なんか……見てて、恥ずかしくなるんだけど……」ヒソヒソ!

瑞樹「わかるわ。甘い感じじゃなくて……甘え、って感じでしょ?」ヒソヒソ!

菜々「そうなんです! ナナも、身に覚えがあるというか……!」ヒソヒソ!

心「はぁとはそんな事ないぞ☆……ごめん、ある」ヒソヒソ!

美優「その……友達の家に遊びに来た感じがしませんか?」ヒソヒソ!

亜季「するであります! あの、微妙な気まずさが……!」ヒソヒソ!


ガチャッ!


友紀「お待たせー!」ペカー!


大人組「!?」

大人組(パンツしか着てない!?)


武内P「っ!?」
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:08:15.20 ID:JfyisbmGo
武内P「姫川さん!」


大人組「!」


武内P「皆さんが来ているのに、その格好はあまりにも!」

武内P「早く、服を着て下さい!」


大人組「!!」

大人組(やっと、まともな反応が!)

大人組(……いや、まとも!?)


友紀「うぇー? 今服着たら暑いー……」

友紀「この格好でも、皆はそんなに気にしないよね?」


大人組「する!!!!!」
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:15:16.73 ID:JfyisbmGo
友紀「ありゃ、そう?」

武内P「姫川さん」

友紀「あっ! アレ、作っといてくれたー?」

武内P「ええ、冷蔵庫で冷やしてありますが……」

友紀「やったね!」

武内P「姫川さん! 先に服を……!」

友紀「着る着るぅー! だから、準備しといてー!」

ガチャッ…バタンッ


大人組「……!?」


武内P「……すみません」

武内P「姫川さんの服を取ってきますので……」


大人組「……!!?」
549 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:20:54.42 ID:JfyisbmGo
  ・  ・  ・

友紀「ジャーン! 冷やしチキン南蛮ー!」ペカー!

大人組「……」

友紀「見てよ、この迫力! 大皿にいっぱいだよー!」ペカー!

大人組「……」

友紀「甘酢タレでひたっひた! 衣がはがれそうでしょ!?」ペカー!

大人組「……」

友紀「これをでっかいスプーンで取り分けて、タレもかけて……」ペカ…

大人組「……」

友紀「……タルタルソースをたっぷりかける!」ペカー!


友紀「暑い時期でも美味しく頂けて、ビールにもすっごく合うんだよ!」ペカーッ!


大人組「……」

大人組「笑ってないで、そこ座りなさい」
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:26:52.81 ID:JfyisbmGo
友紀「うん? 何? どうしたの?」

早苗「友紀ちゃんと彼……どういう関係?」

友紀「? アイドルとプロデューサー」

瑞樹「違うわ。距離感がおかしいもの」

友紀「そう? 普通じゃない?」

菜々「普通じゃないですよ!?」

友紀「えー? そうかなぁー?」

心「付き合ってたりするの!? 答えろ答えろー!?」


友紀「アッハハハ! ないない!」ペカー!

友紀「なんでそうなるのさー! アッハハハ!」ペカー!


大人組「……」

大人組「友紀ちゃん、笑うのやめなさい」
551 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:36:15.52 ID:JfyisbmGo
ガチャッ!

武内P「……姫川さん」


友紀「……もー……何ー?」


武内P「先日、ストッキングが裏返しのままでした」

友紀「あー……そうだった?」

武内P「はい、なので伸びてしまいましたよ」

友紀「えー!? 洗う前に気付かなかったの!?」

武内P「何度も、お伝えしておいた筈ですが……」

友紀「……そうですね!」


武内P「……」

バタンッ!


友紀「はー……お気に入りだったのになぁ」


大人組「……」
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 21:36:26.30 ID:/mgkiOxfo
こいつ、ただの親戚の娘(姪っ子とかそんぐらいの距離)さんやん!
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:43:51.72 ID:JfyisbmGo
  ・  ・  ・

武内P「あの……大事なお話、とは?」


早苗「友紀ちゃんに言っても埒が明かなそうなんだもの!」

瑞樹「わかるわ。驚くほど自然体で、違和感を感じてないの」

菜々「あの……いつから、‘こう’なんですか?」

心「パイセン、ナイス質問! それ重要な☆」


武内P「‘こう’……とは?」


美優「友紀ちゃんの……ええと、お世話! そう、お世話です!」

亜季「彼女のお世話は、いつ頃からしているでありますか!?」


武内P「えっ?」

武内P「朝起きてから、夜寝るまで……ですね」


大人組「時間じゃなく、時期!!」

大人組「……」

大人組「ここで寝泊まりしてるの!!?」
554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:48:33.39 ID:JfyisbmGo
武内P「ええ、毎日ではありませんが……」

大人組「どの位のペースで!?」

武内P「週六日、ですね」

大人組「ほぼ毎日じゃねーか!!」

武内P「はい……私も、困っています」

大人組「! そうなの!?」


武内P「オールをする時は、連絡を入れて欲しい、と」

武内P「……そう言っても、聞いて頂けなく……はい」


大人組「……」
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 21:51:28.45 ID:CKvJo+jDO
杏「週8じゃないだけマシだな〜」
556 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 21:54:38.18 ID:JfyisbmGo
早苗「と、とにかく……何がきっかけだったの!?」

瑞樹「そうよ! 何かあった筈だわ!」


武内P「そう、ですね……」

武内P「近所のスーパーで、姫川さんと偶然出会い……」

武内P「カゴの中には、ビールしか入っていなく……はい」


菜々「なんか……想像出来ますね」

心「友紀ちゃん、料理しないからなー……」


武内P「食べ物も、お惣菜系ならばまだしも……」

武内P「インスタント食品やお菓子、あとはオツマミ等ばかりで……」


美優「体……壊しそうですね」

亜季「若さ故の無謀、でありますなぁ……」
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 22:01:31.09 ID:JfyisbmGo
武内P「そして、やむを得ず夕食を……はい」

武内P「その時に、お話をお聞きした所……」

武内P「……姫川さんの生活能力が、あまりにも低く」

武内P「なので、徐々にお世話をする様に……」

武内P「……」


武内P「――待ってください!!」


友紀「良いねぇ! 今日のストレートは走ってるよー!」ペカー!

友紀「今日は、枕を高くして眠れそうだねっ!」ペカー!


武内P「――この状況は、一体!?」


大人組「……」
558 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 22:06:35.72 ID:JfyisbmGo
武内P「姫川さん!」

友紀「んぇ? 何ー?」

武内P「あの、大事なお話が!」

友紀「えー……? 今、テレビ見てるから忙しいー……」


大人組(すっごい鬱陶しそう……!)


武内P「お願いします、姫川さん!」

友紀「んー……」

武内P「姫川さん……!?」

友紀「んー……」


大人組(生返事……!)
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 22:16:33.45 ID:JfyisbmGo
武内P「姫川さ――」

友紀「――もおお!」

武内P「っ!?」

友紀「何か、問題ある!? 無かったじゃん!?」

武内P「そ、それは……!」

友紀「わかったって! ちゃんとお手伝いするから!」

武内P「ほ、本当ですか!?」

友紀「本当! はい、話おしまい!」


友紀「……もー!」プンプン!

友紀「ビシッと三振取る瞬間、見逃しちゃったじゃんか!」プンスコ!


武内P「姫川さんは……お手伝いをする、と」

武内P「……そういう事ですので」


大人組「負けんなよ!!?」
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 22:26:13.90 ID:JfyisbmGo
  ・  ・  ・

友紀「キャッツ、良い形で三連勝ー!」ペカー!

友紀「皆、カンパイしよー!」ペカー!


大人組「……」


友紀「キャッツの勝利を祝って、カンパーイっ!」ペカー!


楓「カンパーイ♪」ニコニコ!


大人組「!?」

早苗「えっ!? 居たの!?」ヒソヒソ!

瑞樹「それよりも、笑顔が怖いわ!」ヒソヒソ!


楓「ふふっ! 実家に居る実感……うふふっ♪」ニコニコ!


大人組「……?!」
561 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 22:33:37.71 ID:JfyisbmGo
楓「ねえ、友紀ちゃん」ニコニコ!

友紀「ん? 何ー?」ペカー!

楓「あんまり色々言われると、イヤになっちゃうわよね?」ニコニコ!

友紀「そう、それ! わかる!?」

楓「言われなくなる方法があるんだけど……知ってる?」ニコニコ!

友紀「あー……ちゃんとやるとかなら、パスで」


楓「ふふっ……一人暮らし♪」ニコニコ!

楓「全部、自分で決められるから……とっても自由なの♪」ニコッ!


友紀「一人暮らし……?」

友紀「あたし、今は……一人暮らしして……」

友紀「……」


友紀「――一人暮らし、してなくない!?」


大人組「……!」コクコクコクコク!
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 22:47:05.07 ID:JfyisbmGo
  ・  ・  ・

後日


友紀「あの時は、ほんと助かったよ……!」

友紀「……いつの間にかさぁ、実家暮らししてる感じだったんだよね」


早苗「友紀ちゃん、恐ろしい程くつろいでたわよね……」

瑞樹「わかるわ。若い時を思い出し……今も若いけどね!?」

菜々「でも、なんか――……ウサミン星が恋しくなりましたよ!」

心「出身地をひねり出すように言うな☆ でも、わかるわー」

美優「私も、プロデューサーさんと一緒に実家に……」

亜季「たまには、妹の顔を見に実家に帰りませんとなぁ……」


大人組「……」しんみり
563 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/24(金) 23:08:32.56 ID:JfyisbmGo
武内P「本当に……ありがとうございました」

楓「いいえ、当然の事をしたまでですから」ニコッ!

武内P「……そう言って頂けると、助かります」

楓「けれど、二人で生活なさってたんですよね?」ニコリ!

武内P「あの……高垣さん……」

楓「ふふっ! どうせいと、って顔ですね……うふふっ♪」ニコニコ!

武内P「……」


大人組「……」

大人組(……まだやってる)


武内P「……同性ではなく……異性と、ですね」

楓「……!」

バシバシ!

武内P「……すみません」




おわり
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/24(金) 23:45:39.87 ID:/mgkiOxfo
乙ー
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 00:08:52.99 ID:Sb7BCFA80
>>552
というか武内Pがおかんだ
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 00:12:23.47 ID:/rHIHH9OO
楓さんこわい
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 03:03:14.96 ID:oCEdfebwo
たまには性欲に傾いた武内君がみたいわね
568 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 04:48:13.66 ID:H/D0rxWHo
おかんというより、なんだろう[たぬき]?
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 06:27:20.59 ID:iPc1oEXG0
普通に父子家庭の親子感
570 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 08:35:01.32 ID:crEml3DRo
この武内Pインポだろ
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 08:43:09.66 ID:icxnheRBo
仕事がキツすぎて性欲無くなったんじゃね
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 08:54:48.72 ID:Z83yJ3pl0
親子と言えば蘭子
573 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 09:22:54.29 ID:hArOBHA3O
プロデューサーなんだからエナドリとスタドリの効能で性欲が体力や持久力に変換されてるんじゃね?
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 09:29:45.39 ID:63dlgZFYO
なんか下手な相手と結婚すると尻に敷かれて酷く理不尽な目に合いそう感ある
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 10:08:44.53 ID:PM4zPTG6O
宦官がお宝を預けていたようにPたちも性欲を会社に預けてるから安心して魅力と笑顔の溢れるアイドル達と接していられるんだよ
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 15:25:13.10 ID:mDjaJygb0
アイドルが相手だから特別大事にするだけかもしれないぞ
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 17:49:06.26 ID:R20aHg9/o
書きます


武内P「乙倉さん、体重を増やしましょう」
578 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 17:52:55.61 ID:R20aHg9/o
悠貴「はいっ!……はいっ!?」

武内P「この件に関しましては、全面的にサポートさせて頂きます」

悠貴「どっ、どうしてですかっ!?」

武内P「……」


武内P「――天国に一番近いアイドル」

武内P「貴女の体重は、そう言われる程軽い……軽すぎるからです」


悠貴「天国に一番近い、って……」

悠貴「す……巣鴨駅みたいに言われてるんですかっ!?」
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 17:57:58.60 ID:R20aHg9/o
武内P「BMI値、というものはご存知ですね?」

悠貴「は、はいっ! ジュニアモデルをやってましたから……」

武内P「貴女は、ご自身のBMI値をご存知でしょうか?」

悠貴「はいっ!」


悠貴「14.872ですっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……」

武内P「……ですが、あまりにも低すぎます」
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:04:53.93 ID:R20aHg9/o
武内P「乙倉さんの身長は164cm、体重は40kgで間違いありませんか?」

悠貴「はいっ! 合ってます!」

武内P「対して、非常に小柄な双葉さんは身長139cm、体重30kgです」

悠貴「うわ〜っ! すっごく軽いんですねっ!」


武内P「双葉さんのBMI値は……15.527です」

武内P「これで、貴女の体重が軽すぎる、と」

武内P「……理解して頂けましたか?」


悠貴「……?」キョトン

悠貴「……はいっ!」ニコッ!


武内P「……理解して頂けていませんね?」
581 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:16:07.88 ID:R20aHg9/o
武内P「……乙倉さんは、身長に対して体重が軽すぎます」

悠貴「えっと……BMI値を上げろ、って事ですよねっ?」

武内P「はい、そういう事ですね」

悠貴「そのサポートをしてくれる、って……」


悠貴「私の身長、低くしてくれるんですかっ!?」パアッ!


武内P「……乙倉さん」

武内P「体重を増やすという選択肢は、貴女の中にありませんか?」
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:21:05.68 ID:R20aHg9/o
武内P「北条さんや黒埼さんは体が弱い、と言われていますが……」

武内P「……私は、乙倉さんが見ていて一番不安を覚えます」

悠貴「私、すっごく元気ですよっ!?」

武内P「……そう、ですね」


武内P「――燃え尽きる寸前の蝋燭の火」

武内P「貴女の輝きは、それに似たものを感じます」


悠貴「……?」キョトン

悠貴「……えへへっ///」ニコッ!


武内P「……申し訳ありません」

武内P「素直な褒め言葉では、ありませんので」
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:28:24.44 ID:R20aHg9/o
武内P「食生活には、気を使っていると聞きましたが……」

悠貴「はいっ! ジュニアモデル時代から、ですねっ!」

武内P「それは、今もですか?」

悠貴「はいっ! カロリー計算はバッチリですっ♪」


武内P「勉強は、得意ですか?」


悠貴「はいっ!」ニコッ!


武内P「では、少しテストをしましょうか」


悠貴「はいっ!」

悠貴「……はいっ!?」
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:34:08.15 ID:R20aHg9/o
武内P「乙倉さんの計算が間違っている可能性が、非常に高いので」

悠貴「テストって……何のテストですかっ!?」

武内P「簡単な計算問題です」

悠貴「……はいっ! わかりましたっ!」


悠貴「乙倉悠貴、テストも全力で頑張りますっ!」

悠貴「ウォーミングアップで、走ってきますねっ!」


武内P「待ってください」

武内P「使うのは体ではなく、頭です」
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:43:33.61 ID:R20aHg9/o
武内P「やはり、計算は苦手ですか?」

悠貴「……バレちゃいましたか?」テヘペロ!

武内P「今後、カロリー計算はこちらでします」

悠貴「はいっ! わかりましたっ!」


武内P「アイドルになってからは、食べる量が増えた、と」

武内P「……そう、聞いていますが?」


悠貴「ミックスジュース、いっぱい飲んでますっ!」ニコッ!


武内P「……食べると飲むは、違いますね?」


悠貴「はいっ!」ニコッ!


武内P「……良い笑顔、良い返事です」

武内P「ですが……それだけ、ですね」
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 18:54:08.23 ID:R20aHg9/o
武内P「食生活の、根本的な見直しが必要ですね……」

悠貴「やっぱり、ジュースばっかり飲んでちゃ駄目ですか?」

武内P「ジュース以外からも栄養を摂る必要があります」

悠貴「……は、はいっ! わかりました!」


悠貴「生野菜は苦手ですけど……が、我慢しますっ!」

悠貴「あとは、焼いたり蒸したり……他にも色々っ!」

悠貴「お野菜は……色んな食べ方をしないと、駄目ですよねっ!」


武内P「……あの」

武内P「乙倉さんは、足の早い草食動物か何かでしょうか?」
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 18:59:28.74 ID:FyuN3hf4o
桂歌丸師匠を思い出すぜ

亡くなる1年前くらいに鶏の唐翌揚を人生で初めて食ったそうな
588 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 19:03:09.47 ID:IhDi396o0
イラスト見る限りはBMI16半ば〜17半ばっぽい
なんでアイマス世界の体重設定はこんななんだ
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:15:40.32 ID:R20aHg9/o
武内P「ランニング時も、トレーナーをつける必要がありそうですね……」

悠貴「ええっ!? 良いんですかっ!?」

武内P「乙倉さんに、何かあってはいけませんから」

悠貴「……えへへっ、嬉しいですっ///」


悠貴「いつもは、気付いたら河原を走ってるので……」

悠貴「コースの指示をして貰えると、すっごく助かりますっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「……」

武内P「……河原?」
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 19:19:29.77 ID:PM4zPTG6O
ガンダムWもシリーズ比較して異常に設定重量が軽いらしいしもしかしたらアイドル内にガンダムが混じってる可能性がある?
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:22:31.88 ID:R20aHg9/o
武内P「それは……どこの河原、でしょうか?」

悠貴「それが……えへへっ、私もよくわかってないんですっ」テヘペロ!

武内P「……宜しければ、どういった景色か教えて頂けますか?」

悠貴「はいっ!」


悠貴「すっごく大きな河が流れてて……」

悠貴「あっ! 小さな、可愛い船が行き来してるんですよっ!」

悠貴「その河原には、赤いジャージや青いジャージの人が居て……」

悠貴「小さな子供達が、綺麗に小石を積み上げるトレーニング?」

悠貴「……の、コーチをしてたりしますっ!」


武内P「……」

武内P「!?」
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:28:41.85 ID:R20aHg9/o
武内P「そ……その河原には、毎日!?」

悠貴「はいっ! 朝のランニングでは、必ずっ!」

武内P「ま……毎朝、ですか……!?」

悠貴「はいっ!」


悠貴「コーチの人たちが、手を振ってくれるんですよっ!」

悠貴「でも、ランニングの途中だから……」

悠貴「元気よく、手を振り返すだけにしてますっ!」

悠貴「えへへっ、もしかして私のファン……だったりしてっ!///」ニコッ!


武内P「乙倉さん、その河原にはもう行かないようにしましょう」

武内P「その……絶対に、行ってはいけません」
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:36:24.31 ID:R20aHg9/o
武内P「……事態は、想像以上に深刻なようですね」

悠貴「はいっ!……はいっ?」

武内P「そろそろ、体重を増やすためのコーチの方が来ます」

悠貴「コーチ?」


「――ショコラ♪ ティアラ♪」


悠貴「この声は……」

武内P「はい」


武内P「スペシャルコーチの――三村さんです」
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:43:38.34 ID:R20aHg9/o
「ショコラ♪ ティアラ♪」


悠貴「かな子さんですかっ!」

武内P「彼女が適任だ、と……そう考えました」

悠貴「間食をして、体重を増やすって事ですか?」

武内P「間食も込みで、ですね」


ガチャッ!

かな子「Ready Ready……」


悠貴「わーっ! いっぱいカロリーをとったら、いっぱい走れますねっ!」パアッ!

悠貴「とったカロリーを消費するだけ走ったら、カロリーゼロですしっ!」

悠貴「美味しくても、大丈夫ですっ!」ニコッ!


かな子「Step!」

バタンッ!


武内P「三村さん!?」
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:52:36.05 ID:R20aHg9/o
  ・  ・  ・

武内P「……」

悠貴「かな子さん、どうしたんですか?」

武内P「コーチを辞退したい、と……LINEがきました」

悠貴「はいっ?」


武内P「――食べた分だけ運動する乙倉さんを見ていられない」

武内P「……と、そう仰っています」


悠貴「……?」キョトンッ

悠貴「はいっ!」ニコッ!


武内P「……」
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 19:57:35.93 ID:R20aHg9/o
武内P「体重を増やすのが目的なので……」

悠貴「はいっ!」

武内P「運動量を減らす事は、出来ませんか?」

悠貴「はいっ!……はいっ!?」


武内P「食べられる量に限界はありますが……」

武内P「乙倉さんの運動量は、いくらでも減らせそうですから」


悠貴「で、でも……!」

悠貴「それじゃあ、太っちゃいますっ!」


武内P「……」

武内P「あの……それが目的です」
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 20:08:26.00 ID:R20aHg9/o
武内P「そもそも、乙倉さんの数値は痩せすぎに分類されるので……」

悠貴「たっ、体型も維持出来ませんっ!」

武内P「お……乙倉さん?」

悠貴「私、運動をしないと……すぐ体型が変わっちゃうんですっ!」

武内P「そこまで影響があるのでしょうか……?」

悠貴「はいっ!」


悠貴「走らないと――すぐ、胸が大きくなっちゃうんですっ!」


「――ちゃらららてぃんてぃんとぅ、ちゃららぽんっ♪」


武内P「!?」


「今日〜はて〜ん〜き〜が、良い、からっ♪」


武内P「……高森さん!?」
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 20:16:51.97 ID:R20aHg9/o
悠貴「でも、それじゃあモデルとしての仕事に支障が出ますし……」

悠貴「……走った時のタイムも、かなり落ちちゃって」


武内P「くっ……!」

ガシッ!

武内P「咄嗟にドアが開かないようにしたが……う、おおおっ!?」

武内P「も、もの凄い力で……ぐううっ!?」


「み〜ぎ〜てに、フフフーン♪ 持〜って、出かけ〜よう♪」


武内P「左手だけでこのパワー!?」

武内P「あの、それよりも……右手に何を持って……お、おおおっ!?」
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 20:23:11.38 ID:jx3Bw7BDO
大丈夫。

乙倉70→的場71→成宮72→佐々木73→輿水74

でおっきくなるから、高森まで40mmあるぜ
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 20:25:57.23 ID:R20aHg9/o
  ・  ・  ・

武内P「……運動をしないと体型が変わってしまう、と」

悠貴「あのっ、藍子さんはどうしたんですか?」

武内P「後ほど話し合うので待って欲しい、と……」

悠貴「そうなんですねっ!」

武内P「はい。なので、今は乙倉さんの話に戻りましょう」

悠貴「はいっ!」


武内P「体型の維持は、諦めて下さい」


悠貴「はいっ!」

悠貴「……はいっ!?」
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 20:35:58.14 ID:R20aHg9/o
武内P「乙倉さんは、まだ十三歳――中学一年生です」

武内P「体型の維持に気をつかうあまり……」

武内P「成長に必要な栄養素や、筋肉の回復に必要な休息」

武内P「……その他諸々が、足りていない状態だと思われます」


悠貴「でも、これ以上背が高くなったら……」

悠貴「……可愛くなくなっちゃいますっ!」

悠貴「それに、タイムだって遅くなっちゃう……!」


武内P「……乙倉さん」

武内P「今、貴女が縮めているのは……タイムではなく寿命です」
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 20:44:36.06 ID:R20aHg9/o
武内P「高身長、可愛さ、圧倒的身体能力」

武内P「……これらは、相反するものでは無い、と」

武内P「……そう、私はそう考えています」

悠貴「えっ?」


ガチャッ!

きらり「――にょわ〜っ☆ 呼ばれてハピハピ、きらりんだゆ☆」ニコッ!

きらり「おっすおっす! 悩んでる子は、どこだにぃ〜☆」ニコニコ!


武内P「乙倉さんは、どう思われますか?」


悠貴「……!」

悠貴「はいっ! 私も、そう思いますっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 20:53:16.33 ID:R20aHg9/o
  ・  ・  ・

武内P「……」

武内P(諸星さんならば、安心して任せておけるだろう)

武内P(……彼女も、痩せている部類に入るが)

武内P(せめて、命に別状は無い範囲まで)

武内P(……乙倉さんを宜しくお願いします)

武内P(私は――)


藍子「…………」


武内P「……」

武内P(目の前の問題に、取り組みますので)
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 21:14:15.89 ID:R20aHg9/o
武内P「高森さん、考え方を変えましょう」

藍子「……続けて下さい」

武内P「この件に関しましては、全面的にサポートさせて頂きます」

藍子「ふふっ♪……と、言うと?」


武内P「――貴女はまだ十六歳……高校一年生です」

武内P「大きく成長する可能性――将来性は十分にある、と」

武内P「……そう、考えられませんか?」


藍子「そんなの、考えてみた所で…………ふふっ」ニヘラッ!

藍子「大きく成長だなんて、そんな……ふふっ、まさか……ふふふっ!」ニマニマ!

藍子「ふふっ! もうっ……先の事なんて、うふふっ!」ニンマリ! 


武内P「……良い、笑顔です」


藍子「ラジオの名前も、ふわふわタイムに、なんて……うふふっ♪」ニコニコ!


武内P「……」

武内P(高森さんは、軽いですね)




おわり
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/25(土) 21:21:15.38 ID:R20aHg9/o
マジで余談ですが、サガットは身長226cm、体重78kgでBMIは15.3です
つまり、

双葉杏>サガット>乙倉悠貴


となります
BMIだけ見たら、サガットもアイドルですね!
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 21:24:33.52 ID:jx3Bw7BDO
うわ、ひでぇ

つか、身長もバストも桃華(AGE12)並しかない珠美や、由愛(AGE13)より身長もバストも1cmしか大きくない芳乃に、晴(AGE12)並しか胸がない藍子……つまりは全員みりあ(AGE11)より小さいわけだ5



このまま、ぺったんこでいいのでは
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 21:28:41.34 ID:NVoL6uujO
走るマッチ棒
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 21:29:23.69 ID:crEml3DRo
>>588
かな子が本当は普通なんや……
かな子は[ピザ]なんかじゃないんや……
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 21:30:39.03 ID:/rHIHH9OO
入場曲演出いいな
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 21:39:11.70 ID:IhDi396o0
みりあで思い出したけど、みんな8年間成長してないってことはみりあの妹も8年間産まれたての赤ん坊なのか
無限に夜泣きと付き合うのは心が折れそう
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 21:58:16.11 ID:PM4zPTG6O
なんでもコナン世界はバーーーローー失踪から1年以内の設定らしいな
だからそれまで起きた事件も1年以内に集中して起きてる事になってコナンの町の1日の事件発生率が世紀末も真っ青になるレベルになるとかならんとか
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 22:50:41.64 ID:78INfp67o
もう友紀ちゃん時みたく悠貴ちゃんにもおかん化すればいいのに武内P
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 23:16:31.64 ID:FyuN3hf4o
自分宛のキモチップが行く先々に置かれていて戦慄する武内Pお願いします
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 06:36:19.79 ID:pbmYnGlg0
キモチップ(婚姻届)
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 14:51:45.94 ID:WN+9iILQ0
初めて聞いた時は
勘違いしたおっさんが連絡先付きで残してたとかのキモいチップ?
かと思ってたら実際のキモチップも大差ないキモいものだった
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 15:18:24.23 ID:TGQTvldM0
賽の河原とかぬ〜べ〜で知ったな
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 16:13:06.47 ID:zxog2TEuo
キモいチップかと思いきや気持ちのチップって意味だったのね
飲食経験者からすると余計なゴミ増やすなって思うが
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:29:17.30 ID:6bZy7+MLo
書きます


武内P「キモチップ、ですか?」
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:33:18.72 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「ほら、最近話題になったじゃないですか」

武内P「ええ、あまり良いイメージでは無いですが……」

ちひろ「でも……ふふっ! これなら良いんじゃありません?」

武内P「……はい、そうですね」


ちひろ「手書きの紙片に……」

ちひろ「――いつもありがとうございます」

ちひろ「――お仕事頑張って下さい」

ちひろ「……なんて、誰がやったんでしょうね?」


武内P「……」
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:36:33.23 ID:6bZy7+MLo
武内P「上にスタドリが置かれていたので、千川さんでは?」

ちひろ「違いますよ、プロデューサーさん」

武内P「では、一体誰が……」

ちひろ「うふふっ! 私からが良かったですか?」


武内P「しかし……これは、嬉しいですね」

武内P「感謝の言葉を頂き、それが形に残るというのは」

武内P「これは大事に保管しておこう、と」

武内P「……そう、思います」


ちひろ「あの……スルーしないでくれません?」
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:40:03.38 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

奏「シンデレラプロジェクトのプロデューサーさん、機嫌が良かったわね」

周子「そうだねー。なんか、動きにハリが合った気がするわー」

凛「そう? いつもと変わらないように見えたけど」

加蓮「凛は、いつも見てるからじゃない?」

凛「いっ、いつもは見てないから!」

奈緒「おいおい、照れるなよ凛〜!」

凛「もう……何なの!?」


文香「……」
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:43:00.79 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

文香「……」

ごそごそっ…

文香「……」

カキカキ…


『いつもありがとうございます』

『お仕事頑張って下さい』


文香「…………」

文香「……………………」

…ごそごそっ
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:48:09.97 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

ちひろ「……最近では、ほぼ毎日あるんですか?」

武内P「はい……全く同じ文面で」

ちひろ「差出人は、わからないんですか?」

武内P「ええ、書かれていません」


ちひろ「スタドリ代も馬鹿にならないのに……」

ちひろ「……本当、誰なんでしょうか?」


武内P「……わかりません」

武内P「ですが、ずっとこのままという訳にもいきませんね」
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:52:23.22 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

…カチャリ

文香「……」ソーッ…

文香「……」

文香「……?」


『いつも、ありがとうございます』

『お陰様で、仕事により一層身が入ります』


文香「……!」パアッ!


『ですが、さすがに負担になっているでしょう』

『これ以上のスタドリの差し入れは、お断りさせて頂きます』


文香「……」…ションボリ
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 20:57:03.60 ID:6bZy7+MLo
文香「……」


『宜しければ、お名前を教えて頂けませんか?』

『会って、直接今までのお礼をしたいと考えています』


文香「!?」

文香「……」

文香「…………」

…コトッ

文香「……」

カキカキ…

文香「……」コクリ


…バタンッ
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:04:18.75 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

ちひろ「……まだ、続いてるんですか?」

武内P「……はい」

ちひろ「もうスタドリの差し入れは大丈夫って断ったんですよね?」

武内P「それが、ですね……」


武内P「スタドリではなく……お菓子になりました」

武内P「――感謝の気持ちの現れなので続けさせて欲しい」

武内P「――見返りを求めての事ではありませんから」

武内P「……と、そう書かれた紙片も添えられて」


ちひろ「……」
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:09:40.05 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

アーニャ「プロデューサー、最近悩んでいる、みたいです……」

ありす「確かに……時々、ため息をついてますよね」

唯「あっ、ゆいも見た! 窓の外を眺めながら、ハァ、って!」

フレデリカ「わお! まるで、恋する乙女だね!」

ありす・唯「恋!?///」

アーニャ「ニェ――ット!/// アーニャ、困ります!///」


文香「……」
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:12:57.54 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

文香「……」

ごそごそっ…

文香「……」

カキカキ…


文香「……」

カキカキ…カキカキ…カキカキ…カキカキ…カキカキ……


文香「…………」

文香「……………………」

…ごそごそっ
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:19:26.50 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

談話スペース


武内P「はぁ……」

武内P(一体、差出人は誰なのだろう……)

武内P(……あまり、考えすぎるのはよそう)

武内P(仕事に集中しなくては……)


――チラッ


武内P「……?」

武内P「今、誰かが通りがかったような……」
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 21:23:02.46 ID:FFD9Kphuo
筆跡でわからんのかなあ
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:25:04.16 ID:6bZy7+MLo
武内P「……気のせいか」

武内P「……ん?」

武内P「アレは……先程まで、無かっ――」

武内P「――っ!?」


『悩みを抱えているのでしょうか?』

『良ければ、話してみては頂けませんか』

『少しでもお力になれれば、幸いです』


武内P「これは……私が、いつも飲んでいるコーヒー……!」

武内P「……一体、誰が……!?」
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:34:06.58 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

ちひろ「……そんな事が!?」

武内P「はい……しかも、それだけではなく」

ちひろ「まだあるんですか!?」

武内P「……ええ」


武内P「……社内のカフェの、私が好んで使うテーブル」

武内P「その椅子の上に……」


『午後のお仕事も、頑張って下さい』

『辛い時は、いつでも仰って下さい』

『少しでもお力になれれば、幸いです』


武内P「……こちらも」

ちひろ「っ……!?」
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:41:34.69 ID:6bZy7+MLo
武内P「さすがにこれはまずいと思い……」

武内P「……専門家の方に、相談をしました」

ちひろ「えっ!? 専門家?」

武内P「はい」


武内P「――ただ、純粋な善意からくる行動」

武内P「――運命の赤い糸を信じての行動ではない、と」

武内P「……そう、言われました」


ちひろ「……専門家って、まy」


武内P「しかし、だからと言ってこれ以上は放置できません」

武内P「……明日、直接本人と話をしてみます」


ちひろ「……はい、もうそれしかありませんね」
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 21:44:45.28 ID:A/jAk+rso
武文って、少女漫画のかほりがして好き
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:48:57.59 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

…カチャリ

文香「……」ソーッ…


―バタンッ!


文香「っ!?」ビクッ!


武内P「……おはようございます、鷺沢さん」


文香「……!?」

文香「……」

…コトッ

文香「……!」ペコリ!

スタスタスタスタ…


武内P「待ってください」

武内P「部屋から出ていこうとしないでください」
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 21:56:34.12 ID:6bZy7+MLo
武内P「……まだ、オータムフェスの事を気になさっているのですか?」

文香「……」…コクリ

武内P「あれは、私は当然の事をしたまでです」

文香「……!」フルフル!

武内P「それに……もう、十分過ぎる程のお返しを頂きました」

文香「……!」フルフル!

武内P「鷺沢さん、ですが――」


文香「あ……あの時のお礼は……いくらしても、足りないものです」

文香「一度で返せるものではないので……何度も、繰り返すべきだと」

文香「感謝の気持ちを――チップの様に、積み上げて……」


武内P「……」
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:04:46.37 ID:6bZy7+MLo
武内P「……成る程、そういう事でしたか」

文香「……」…コクリ

武内P「……ですが、鷺沢さん」

文香「……?」

武内P「今回、貴女のとった方法では、足りないものがあります」

文香「!?」


武内P「――笑顔です」

武内P「この紙片に込められた気持ちは、とても嬉しいものです」

武内P「ですが、それだけでは……」

武内P「……貴女の笑顔が、見られませんから」


文香「……!」
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:11:58.00 ID:6bZy7+MLo
武内P「なので、もう差し入れは……はい」

文香「……」…ションボリ

武内P「……では、そうですね」

文香「……?」


武内P「これからは……笑顔で挨拶をして頂けますか?」

武内P「私は、書き記された言葉や、物よりも……」

武内P「鷺沢さんの――笑顔の挨拶」

武内P「……そちらの方が、嬉しく思います」


文香「……!」

文香「……はい……おはようございます」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:17:06.23 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

ちひろ「一件落着、ですね♪」

武内P「はい」

ちひろ「……筆跡から、まさかとは思ってましたけど」

武内P「社内のカフェでの目撃情報が、決定的でしたね」

ちひろ「そういえば……」


ちひろ「直接本人と話しをしてみる、って」

ちひろ「まさか……無断で早朝出勤してませんよね?」


武内P「…………」


ちひろ「……プロデューサーさん?」
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:19:48.70 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「ちょっと、プロデュー」


…コンコンッ


武内P「どうぞ」

ちひろ「……後で、詳しく聞かせて貰いますからね?」


ガチャッ

文香「……失礼します」ペコリ


武内P「鷺沢さん」

ちひろ「……文香ちゃん?」
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:24:15.00 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「えっ、と……どうしたの?」


文香「すぅ……ふぅ……」

文香「っ!」

文香「――おはようございます」ニコッ!


武内P「おはようございます」

武内P「……良い、笑顔ですね」


文香「今日も……お仕事頑張って下さい」ニコッ!


武内P「はい、ありがとうございます」

武内P「鷺沢さんも、頑張って下さい」


文香「……はいっ」ニコッ!

文香「では……失礼します」ペコリ!


…バタンッ


ちひろ「……」
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:27:34.06 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「あの……今のは?」

武内P「? 挨拶、ですね」

ちひろ「それは、わかります……けど」

武内P「……とても、良い笑顔でした」

ちひろ「それも、わかります……けど」

武内P「何か、問題でも?」


ちひろ「あの……担当外の文香ちゃんが、ですね?」

ちひろ「わざわざプロデューサーさんに挨拶をしに来る、って……」

ちひろ「……おかしくありませんか?」


武内P「……」

武内P「!?」
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/26(日) 22:48:40.51 ID:86RVDHHy0
尊敬してるなら普通
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:49:34.70 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・

文香「――本当に……ありがとうございます」ペコリ

文香「キモチップ――気持ちを形にしたもの……」

文香「それを積み上げて……運命を手繰り寄せる事が出来ました」


まゆ「――うふ♪」

まゆ「チップは、相手がどう受け取るか、ですからねぇ」

まゆ「今回の場合は――賭けに勝った」

まゆ「文香さんが、勝ち取ったんですよ」ニコッ!


文香「本当に、何とお礼を言ったら良いか……」

まゆ「うふ、まゆとプロデューサーさんの仲を応援してくれれば……はい♪」ニコッ!



まゆ「感謝の気持ちは、行動で……うふふ……!」




おわり
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/26(日) 22:52:11.30 ID:6bZy7+MLo
明日は>>610書きます
おやすみなさい
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 01:06:02.25 ID:EGuh0UJO0
佐久間プロデューサー
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 08:19:37.55 ID:rnGglWpbo
>>646
ブルハBOOWYエレカシGLAYやらをプロデュースしたP界のレジェンドだ
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 09:32:36.62 ID:tFp7xIKbO
ストーカーの専門家ではなく、専門家としてのストーカー
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 11:50:30.67 ID:FKQg4oUdO
これだけ誰も彼もが好き勝手絶頂してるのにスキャンダルになってない所を見るに346プロはPとアイドルが不祥事を起こさなせない為の特別な部署か火消し用の特殊部隊があるんだろうな
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 13:53:50.58 ID:E3BCaJ+lo
この世界線では、いつ婚約発表するかのブックメイカーが存在しているので
誰も妨害ができない説
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 14:17:19.73 ID:phARWWs9o
この世界におけるアイドルとは「お付き合いしたい(けど不可能な)偶像」ではなく
「安全な距離から様々な挙動を観察したい(危険生物)」感
そらPが生贄になってくれるならみんな安心してファン(ヲチャー)するわ
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 16:53:30.14 ID:DhM8FbITO
それって動物園じゃね
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 21:07:30.61 ID:v3pnCjZ30
まあモバデレのアイドルってSCPみたいなもんだし
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 21:11:13.15 ID:8Avmu1INo
>>645
なんか暗い話になりそうな……
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 21:12:01.55 ID:y9YVmpAIo

「……」


 誰にも言えなかった、私の悩み。
 だって、言ったら絶対困らせちゃうもん。
 それだったら、言わない方が良いよね。


「……」


 ……って、思ってたの。
 だけど……えへへ、気付かれちゃった。



「成る程……お話は、わかりました」



 シンデレラプロジェクトの、プロジェクトルーム。
 私の座ってるソファーの正面で、困った顔をしてる男の人。
 右手を首筋に――やらず、スーツの上着から手帳をとりだした、
私の……プロデューサー。


「……ごめんなさい」


 今日は、雑誌の取材のお仕事だったの。
 だけど、私じゃない子が質問されてる時、考え事をしてボーッとしちゃって。
 普段は、そんな事無いんだよ?
 だから、心配させちゃって……バレちゃったの。


「赤城さんが謝る必要はありません」


 手帳から目を離したプロデューサーが、そう言ってくれた。


「でも……」


 お仕事が終わった後、話があるって言われたの。
 それで、最近の私の様子がちょっと変だと思ってた、って。
 プロデューサーには、わかっちゃってたみたい。
 だから……ごめんなさい。



「お母様の体調が優れないのならば、当然の事です」



 私の悩み――最近、お母さんがずっと疲れた顔をしてる、っていう事。
 プロデューサーを困らせちゃうだろうから、本当は言いたくなかった。
 でも、内緒にし続けられないなら……嘘をつくしかなくなっちゃうでしょ?
 ……嘘は絶対駄目だよ、ってお母さんが教えてくれたんだ。


「お仕事、ちゃんと出来なくて……ごめんなさい」


 だから、私は謝る。
 だって、それしか出来ないから。
 プロデューサーが、右手を首筋にやって困っても。
 それしか――



「――私も、気付く事が出来ず……申し訳ありませんでした」



 ――って……なんで?
 どうして、プロデューサーが、私に頭を下げてるの?
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 21:36:08.65 ID:y9YVmpAIo

「ぷっ、プロデューサーは悪くないよ!?」


 私は、慌てて立ち上がった!
 プロデューサー、軽く握った両手を膝の上に置いて、
チョロッと立った寝癖が見える位……思いっきり頭を下げてるんだもん!
 テーブルを回り込んで、近くに!


「いえ……申し訳ありませんでした」


 私が近づいても、プロデューサーは体を起こさない。
 横から覗き込んでみたら、目を閉じてこっちを見てないの。
 だけど、私はプロデューサーに謝って欲しいんじゃない。
 大きいな肩に両手を当てて、体を起こそうと力を込める。


「良いの! プロデューサー、謝らないで〜……!」


 でも、全然起き上がらない!
 もうっ! 良いって言ってるのにー!


「ですが……申し訳ありませんでした」


 どれだけ力を込めても、全然動かない。
 だから……ちゃんと、わかって貰うしかない。



「……悪くないのに、謝っちゃ駄目だよ!」



 そう言うと、全然動かなかったプロデューサーの体が、
ゆっくりと起き上がってきた。
 立っている私と、座ってるプロデューサー。
 目の高さが、距離が、さっきよりもずっと近い。



「――はい。悪くないのに、謝ってはいけませんね」



 そう言って、プロデューサーは笑った。


「……」


 笑顔の力……パワー・オブ・スマイル。
 笑顔には、すっごい力があるんだ、って。
 だけど、それって……アイドルだけが持ってる力じゃないよね?


「……っふ」


 ファンの人の笑顔は、私達に力をくれるんだもん。
 それに、今のプロデューサーの笑顔。


「うっ……ふ、うぅっ……えっ……!」


 その笑顔が、閉じ込めていた私の気持ちの蓋を開けてくれたから。



「うええぇぇっ……ううっ、ええぇぇぇ……!」



 こんなに泣いたのって、初めてかもしれない。
 プロデューサーは、悪くないのにずっと謝ってきた。
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 21:53:54.63 ID:y9YVmpAIo
  ・  ・  ・

「……いっぱい泣いちゃったぁ」


 スンと鼻をすすりながら、プロデューサーに笑いかける。


「……はい」


 プロデューサーは、まだ心配そうに私を見てる。
 でもね、なんだかすごく楽になったの。
 だから、私が今、言いたい言葉は一つだけ。


「えへへ……プロデューサー、ありがとね」


 泣いた後だけど、今の私はちゃんと笑えてると思う。


「……良い、笑顔です」


 ホラ、ね?


「……赤ちゃんが泣くのも、仕方ないもんね」


 お母さんの調子が悪い理由は、わかってるんだ。
 妹の……夜泣き? が、凄いんだって。
 私はあんまり泣かない子だった、って言ってたから……。
 それで夜、寝られなくて……ずっと、落ち着けないんじゃないかなぁ。


「……」


 もちろん、妹は大好きだよ。
 でも、お母さんも大好き。
 だけど、お父さんも……私も、お仕事があってずっと一緒にはいられない。
 お手伝いを頑張ってるけど、それでも……。


 ――私がアイドルじゃなかったら、お母さんはもっと楽だったのかな。


 ……って、どうしても考えちゃう。


「その事に関してですが……」


 プロデューサーは、少し言いにくそうに話し始めた。



「お休みを取って頂く、というのは……如何でしょうか?」



 ……えっ?


「お休み……?」


 プロデューサー? それって……どういう事?
 やっぱり、ちゃんとお仕事が出来ない私は――



「はい。赤城さんのお母様に、お休みを」



 ――……えっ?
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 22:19:30.51 ID:y9YVmpAIo
  ・  ・  ・

「よいしょ……よいしょっ……!」


 玄関を開けて、荷物の入ったバッグを運び出す。
 えへへ、皆で合宿に行った時を思い出しちゃう!
 でも、今持ってるバッグは、その時よりもずっと重い。
 そして、門をくぐって外に出た途端、



「にょっわ〜っ☆ きらりーん、へる〜ぷっ☆」



 持っていたバッグの重さが、フッと無くなる。


「きらりちゃん! 来てくれたの?」


 左手に、さっきまで私が持っていたバッグを持って!
 右手でポーズをバッチリ決めてる、きらりちゃん!


「うぇへへ! 一緒に、お迎えだゆ!」


 そう言って振り向いた、きらりちゃんの視線の先には、



「赤城さん。おはようございます」



 プロデューサー!


「諸星さん、バッグは私が……」
「ん〜ん! みりあちゃんのバッグはぁ、きらりんが持ちます!」
「いえ、ですが……」


 バッグを受け取ろうと出した手が、まるで迷子みたいにフラフラしてる。
 それを見たきらりちゃんは、


「にゅぷぷ!」


 って、笑いながら、



「ちょっとの間だけど〜、みりあちゃんはきらりんの家の子だもんにぃ☆」



 私に言った。
 だから、



「ねーっ! きらりちゃんっ!」



 私は、バッグを持ってるきらりちゃんの手に、手を重ねて。
 下から、よいしょっと力を入れる。


「「……えへへっ!」」


 笑い合う私達を見て、プロデューサーは右手を首筋にやって困った顔をした。
 そんな顔しても駄目だよ、プロデューサー!
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 23:08:50.79 ID:y9YVmpAIo
  ・  ・  ・

「「輝いてぜったい♪ だってぜったい♪」」


 お母さんに、お休みを。
 今日から十日間……お母さんは妹と二人で、おじいちゃんとおばあちゃんの所に行く。
 それだったら、お家の事もお休み出来るし、妹を見ててくれる人もいる。


「「元気百倍のみ〜らいへ〜♪」」


 ……私の悩みは、バレちゃってた。
 様子がおかしいって、きらりちゃんは真っ先に気付いてたみたいなの。
 だから、プロデューサーに「見ててあげてにぃ」って言ってたんだって。
 それで、お仕事で失敗しちゃった後、すぐ話し合いをするべきだと思ったらしいの。


「手をふって、声に出して♪」


 本当はね、きらりちゃんのお家じゃなく……女子寮の予定だったんだよ?
 蘭子ちゃんやアーニャちゃん、みくちゃん達も居るし、空いてる部屋もあるし、って。
 でも、きらりちゃんは絶対に家じゃないと駄目、って言ったんだよね……。


「……うゆ? ど〜したのー?」


 お母さんに、お休みの話をした時。


 ――お母さんが居ないと、みりあが困るでしょう?


 ……って言われた。
 後で聞いたんだけど、私の時はお母さんは実家に戻ってたみたいなの。
 でも、私がアイドルを始めて、居なきゃ駄目だー、って思ってたらしい。


「……んーん! なんでもなーい! せーの――」


 そんなお母さんを一緒に説得してくれた、きらりちゃん。


 ――私が居るから大丈夫です。


 ……って!



「「一緒だから、大丈夫!」」



 あの時のきらりちゃん、すっごくかっこよかった!
 後部座席、隣に座ってるきらりちゃんの腕に、ギュッと抱きつく。


「……」


 バックミラー越しに、プロデューサーの顔が見える。
 プロデューサーは、私が見てる事に気付いてないみたい。


 ――笑顔です。


 ……って、お母さんとお父さんと話してた時、プロデューサーは言ってた。
 私のため……私の一番のファンであるお二人のため、って。
 それを聞いて、お母さんもお父さんも決心したみたい。


 ちなみに……お父さんも、同じことを提案しようか迷ってたんだって。
 もうっ、悩んでた乱だったら言ってよね、お父さん!
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 23:09:33.49 ID:y9YVmpAIo
誤)>もうっ、悩んでた乱だったら言ってよね、お父さん!

正)>もうっ、悩んでたんだったら言ってよね、お父さん!
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/27(月) 23:48:15.90 ID:y9YVmpAIo
  ・  ・  ・

「えーっ!? チョー楽しそうじゃん!」


 シンデレラプロジェクトの、プロジェクトルーム。
 莉嘉ちゃんの大きな声が響き渡った。


「うんっ! あのねあのね、お姉ちゃんが出来たみたいなの!」
「うぇへへ! きらりんも、妹が出来たみたいでとぉっても楽しいゆ!」


 二人並んで座って、笑い合う。
 夜になったら、お母さんとも電話してるんだよ!
 おかげで、ゆっくり休めてる、って!
 帰ってきたら……えへへ、もっといっぱいお話しようって約束もしたんだー!


「イイなー! チョーうらやましいー!」
「だったらぁ……莉嘉ちゃんもきらりんの妹になっちゃえ、それ〜っ☆」
「それ〜っ♪」
「わっ、ちょっと二人共……アハハッ☆」


 お休みって、すっごく大事なんだなって思った。
 お母さんは今、お母さんをお休みしてる。
 私も今、お姉ちゃんをお休みしてる。


「「「あははははっ!」」」


 だから、お休みが終わったら。
 いっぱい……いーっぱい、頑張っちゃうんだから!


「――皆さん、そろそろレッスンの時間です」


 とっても低い、プロデューサーの声。
 私達は、それに揃って――



「「「はーい♪」」」



 ――笑顔で返事をした。


「……良い、笑顔です」


 そう言ったプロデューサーの顔は、ちょっと疲れてる様に見える。
 今回の事で、プロデューサーは色々としてくれた。
 きらりちゃんの家から学校に行くまでのルートを一緒に回ってくれたり、
色々な所に連絡してくたり、本当に……私のわからない事も、色々。


「……?」


 私がジッと見てるから、プロデューサーは不思議そうにしてる。
 ありがとうは、いっぱい言った。
 だから、



「―、―、―、―」



 私は、口の動きだけで言った。
 だって……えへへ、声に出したら困っちゃうかもしれないでしょ?



おわり
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 00:20:58.68 ID:E+18uGrF0
みりあちゃんお姉ちゃんしてるなあ
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 00:43:13.89 ID:zg/PaY36o
この世界の時間をループさせてる元凶を倒しにいく話じゃないのね
元凶が誰か?そりゃもちろんちひ
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 00:48:49.42 ID:lO963xRCo
お姉ちゃん…?おか【キラリーン】
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 01:04:16.01 ID:FLQirY2E0
妹取られるぞ、ミカァ!
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 01:44:54.12 ID:6jWafIJQ0
育つ仏恥、○thアニバアイプロ、共演する1〜○代CG、ハロウィン魔界公演(和久井さん→続編松本さん)

時が進んでいたり進んでいなかったりするデレマスはこち亀時空
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 07:09:11.56 ID:qhDnPm6Ao
>>666
ハロウィンはマチネとソワレでなんとかなる
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 08:18:23.26 ID:OtobH/RSO
みりあちゃんはなぜか初潮を迎えて「これでプロデューサーの赤ちゃん産めるようになったよ♪」って言うのが似合っているなぜか
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 10:22:43.25 ID:QWcHQZ3ho
お母さんお疲れ…
ああ3人目のおめでたではなかったのか
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 12:55:40.84 ID:CkF/RvZcO
きらりの両親って触れられた覚えないけど
余裕のあるいい家庭だろうなってのはなんとなくわかる
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 19:55:39.22 ID:T+96hGymo
書きます


武内P「和菓子好きを増やしたい、ですか」
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:01:44.40 ID:T+96hGymo
周子「そそ、だから手伝って欲しいんだよねー」

武内P「お話はわかりましたが……」

周子「食には関心があるって聞いてるから適任かなぁ、ってね」

武内P「ええ、まあ……」


周子「和菓子好きが増えたらさ?」

周子「仕事の時の差し入れ、和菓子になる確率が上がるでしょ?」

周子「だから、よろしゅーこ♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「貴女のモチベーションにも関わってくるお話だ、と」

武内P「……そう、思いましたので……協力させて頂きます」
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:08:08.56 ID:T+96hGymo
  ・  ・  ・

周子「はいはーい、寄ってらっしゃい見てらっしゃーい」

武内P「あの……塩見さん?」

周子「あたし達が、和菓子の魅力をアピールするからね〜」

武内P「打ち合わせ等、一切していないのですが……」


周子「メインパーソナリティーの、シューコちゃんで〜す♪」

周子「アシスタントの、プロデュー……あっ」

周子「アシスタントプロデューサーだから、ちょっと偉くなくなった?」


武内P「塩見さん……あの、私は何をさせられるのですか……!?」


周子「それじゃあ、はりきっていってみよー♪」


武内P「塩見さん!? あの、塩見さん!?」


アイドル達「……」
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:13:48.26 ID:T+96hGymo
周子「この人、食には関心があります」

周子「……そうだよね?」

武内P「……はい、そうですね」

周子「なので、これから皆には――」


周子「この人が、和菓子を食べてるのを見て」

周子「――和菓子って良いなぁ」

周子「と思ったら、手を上げて貰います」


武内P「私が……和菓子を食べるのですか」


周子「それで、手を上げた人の中から……」

周子「――あたしが、テキトーに指名した人」

周子「その人は、その和菓子を食べる権利をゲット出来るよー」


アイドル達「……」
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:18:32.53 ID:T+96hGymo
周子「皆、ルールはオッケーかな?」


アイドル達「……」コクリ


武内P「あの……皆さん、何故無言なのですか?」

周子「それじゃあ、せーの――」

武内P「えっ?」

周子「和菓子、よろしゅーこー♪」ビシッ!

武内P「し、塩見さん?」

周子「……せーの――和菓子、よろしゅーこー♪」ビシッ!

武内P「あ、あの……?」

周子「……せーの――」


周子「和菓子、よろしゅーこー♪」ビシッ!

武内P「わ、和菓子……こっ、こー」ヘニャリ


アイドル達「……」
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:23:25.22 ID:T+96hGymo
周子「最初の和菓子は――」

ガサガサッ…

周子「――たい焼き、だよ〜」

武内P「それを頂けば良いのでしょうか?」

周子「あんこたっぷり、甘さ控えめ♪」

武内P「……どうも、ありがとうございます」


武内P「では……頂きます」

ぱくっ!

武内P「ん……これは、とても美味しいですね」ホッコリ


アイドル達「……」
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:29:39.65 ID:T+96hGymo
周子「んー、グルメリポートのお仕事は無理そうだねぇ」

武内P「す、すみません……」

周子「とりあえず、二口目をどうぞー」

武内P「は、はあ……わかりました」


武内P「……」

ぱくっ!

周子「――あたしも一口もーらいっ」

ぱくっ!

武内P「っ!? んっ……んっ、ゴホッ! ゴホッ!」

周子「んんー……」モグモグ…ゴクンッ!


周子「……このたい焼き、めっちゃ甘いわ〜」


アイドル達「はいっ!」バッ!


周子「おおう、全員手を上げてるねー!」

武内P「ゴホッ!……し、塩見さん……!?」
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:37:48.25 ID:T+96hGymo
武内P「先程の行動は、あの……!」

周子「いやホラ、確認しといた方が良いかと思ってさ」

武内P「何をですか……!?」

周子「しっぽまで、あんこが詰まってるか」

武内P「でしたら、私が食べている時でなくとも……!」


周子「うん、そうだねぇ」

周子「さーて、だ・れ・に・し・よ・う・か・な〜、っと……」


武内P「塩見さん、待ってください!」

武内P「サラリと聞き流さないで頂けますか!?」


周子「それじゃあ――」

周子「はいっ! >>680の人!」
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 20:47:11.35 ID:19euzjmLo
ありす
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 20:47:15.94 ID:Oh5oGxt90
投下乙
コレ指定すりゃいいの?
それなら間の悪いカリスマさんにたまにはいい思いさせたげて
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:48:50.11 ID:T+96hGymo
>>680
美嘉把握
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:55:09.52 ID:T+96hGymo
美嘉「…………アタシ? マジで?」


周子「マジでマジで」

周子「ほらほら、こっちおいで〜」チョイチョイッ!


美嘉「う、うん……行く……///」


周子「うんうん、LiPPSに和菓子好きが増えるのは良いよねぇ」

周子「ありすちゃんも上げるのは早かったんだけどさ?」

周子「タイミングの問題もあるからね〜」


ありす「橘です!」

ありす「タイミングの問題って何ですか!」

ありす「わ、私だってクローネで一緒なのに……!」


周子「まま、次の機会によろしゅーこー♪」
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 20:59:05.77 ID:T+96hGymo
周子「はい、たい焼きだよ〜」

…ぽんっ

美嘉「……えっ?」

周子「ん?」

美嘉「ねえ……コレで終わり?」

周子「たい焼きはあげたよ?」

美嘉「いや……それだけ?」…チラッ


武内P「……」


周子「……あっ、あー……!……そういう事?」

美嘉「……」

周子「オッケー、りょーかーい」


周子「美嘉ちゃん、さっきのやりたいってさー」


美嘉「!?」


武内P「!?」
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:05:44.74 ID:T+96hGymo
美嘉「なんっ、ななな、ほっ……ホアア!?///」

周子「あっれ? 違った?」

美嘉「そういうカンジのアレなワケ!?///」

周子「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」

美嘉「何言ってんの!?///」


周子「それじゃあ、ほいっ」

武内P「あ、あの……本当にやるのですか!?」

周子「メインパーソナリティーは、あたしだからねぇ」

武内P「いえ、ですが……」


周子「やってくれないと、盛り上がらないってー」

周子「良いの? あたし、ちょっと本気でダダこねるよ?」

周子「乙女に、床で手足をバタバタさせたいなら……しょーがないけどさ」


武内P「……!?」
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:15:28.57 ID:T+96hGymo
武内P「……!」


周子「ほらほら、美嘉ちゃん待ってるよー」

美嘉「ま、待ってるって言い方やめてくれる……!?///」


武内P「わかりました……いただきます……!」

ぱくっ!

美嘉「じゃ、じゃあ……アタシも……!///」

美嘉「あっ……んぁ……お……恥っず!///」

美嘉「はーっ、ムリぃ!/// チョーヤバいんですケドぉ!///」

美嘉「すぅ……はぁ……!/// すぅ……はぁ……!///」

美嘉「あー……んむっ///」

ぱくっ!


美嘉「……――ぅ甘ああああああいっ★★★」

美嘉「和菓子サイッコーなんだケド――っ!★★★★★★」


アイドル達「……!」イラァ!
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:20:41.93 ID:T+96hGymo
周子「うんうん、和菓子って美味しいよねぇ!」

美嘉「チョー美味しい!★ ヤバい!★ 最の高!★」

周子「和菓子、好き?」

美嘉「好き!★ チョー好き!★ しゅき〜〜っ!★」

周子「良いね〜、カリスマも溢れちゃってるよー」


武内P「あ、あの……もう……!」


周子「それじゃあ、次の和菓子にいってみよー♪」

周子「せーの――」


周子・アイドル達「和菓子、よろしゅーこー♪」ビシッ!


武内P「!?」

武内P「待ってください! まだ続けるのですか!?」
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:24:53.03 ID:T+96hGymo
周子「続いての和菓子は――」

ガサガサッ…

周子「――わらび餅、だよ〜」

武内P「あの、先程の様な事は……!」

周子「わらび餅は出来ないって、きなこでむせちゃうし」

武内P「……確かに」

周子「これからの季節に最適、さあさあ召し上がれ〜」


武内P「では……頂きます」

ぱくっ!

武内P「ん……これは、良いわらび粉を使っていますね」ホッコリ


アイドル達「……」
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 21:29:11.35 ID:Oh5oGxt90
美嘉ねぇにオチがつかないとか逆に不安すら感じるけどまぁたまにはね
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:31:33.97 ID:T+96hGymo
周子「きなこも、かなり上質なのを使ってあるよん」

武内P「はい……とても、良い風味です」

周子「あたしも、ちょっと貰って良い?」

武内P「はい、勿論です」


周子「あーん」

武内P「えっ?」

周子「楊枝持つのメンドーだから、あーん」

武内P「は……はあ、わかりました」

すっ…

周子「あんむっ」

ぱくっ!


周子「……冷やしてあるのに、ポカポカするわ〜」


アイドル達「はいっ!!」バッ!


周子「おおう、皆もノってきたねー!」

武内P「あの、まさか……食べさせるのも込み、ですか!?」
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:39:33.97 ID:T+96hGymo
周子「んー? その位なら良いんじゃない?」

武内P「まあ……確かに、先程のに比べれば」

周子「でしょ?」

武内P「……塩見さん、少し宜しいですか?」

ごそごそっ…

周子「ん? どしたの?」

武内P「口の端に、きなこが……」

…フキフキ

周子「……」


周子「…………」

周子「さ、さーて……だ・れ・に・し・よ・う・か・なぁ〜……///」


アイドル達「はいっ! はいはい、はいっ!」バッ! バッ!


周子「そっ、それじゃあ――」

周子「はいっ! >>692の人!」
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 21:41:28.39 ID:Q0wr4kqCo
卯月
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 21:41:34.68 ID:DY0ynGB3o
夏樹
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 21:41:50.87 ID:l+dFIz+p0
志希
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:42:46.71 ID:T+96hGymo
>>692
夏樹把握
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:51:48.88 ID:T+96hGymo
夏樹「――ハハッ! 手を上げてみるもんだな!」


周子「夏樹っつぁんは、面白くなりそうだからねぇ」

周子「ほらほら、こっちおいで〜」チョイチョイッ!


夏樹「オーケー! ご指名、サンキューな!」


周子「うんうん、ロックな所を見せてくれると嬉しいなー」

周子「卯月ちゃんと志希ちゃんも迷ったんだけどねー」

周子「志希ちゃんだと、LiPPS続きになっちゃうしさ?」

周子「卯月ちゃんは、なんか……妙に必死だったら、ね?」


志希「むーっ! 良い香りのわらび餅だったから、ざーんねーん!」

卯月「なんにも無い……私には、何にも無い……!」


武内P「し、島村さん……え、笑顔です!」
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 21:56:49.58 ID:T+96hGymo
周子「はい、わらび餅だよ〜」

…ぽんっ

夏樹「……へぇ、かなりプルプルしてるんだな」

周子「パクパクいける、おすすめだよー」

夏樹「良いね! 楽しみだ!」

周子「さっ、どうぞ〜」


武内P「……」


夏樹「……ハハッ! 何か忘れてないかい?」

周子「ん? 何か、って?」

夏樹「おいおい……頼むぜ」


周子「食べさせて貰うのは、自分で言うんだよー?」


夏樹「!?」


武内P「……」
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 22:01:03.06 ID:KRwhAiJUo
なつきち珍しいな
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:01:31.22 ID:T+96hGymo
夏樹「ちょっと待ってくれ! アタシが!?」

周子「そうだよ?」

夏樹「このアタシが、食べさせてくれって頼むのかい!?」

周子「? あたしが言った方が良い?」

夏樹「頼む!」

周子「ま、しょーがないか」

夏樹「……!」ホッ!


周子「――食べさせて〜」

武内P「はあ……」

周子「あーん」

武内P「……えっ?」


夏樹「……」

夏樹「!?」
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:04:47.65 ID:T+96hGymo
周子「あーん」

武内P「ど、どうぞ……」

すっ…

周子「あんむっ」

ぱくっ!


周子「……うん、美味しい!」ニコッ!


夏樹「おかしい!!」


周子「? 和菓子で、美味しいよー?」

夏樹「そうじゃなくてだな!?」

周子「ほら、今度はきなこつけてない」

夏樹「そんな細かい話はしてないからな!?」


周子「ほらほら、夏樹っつぁんも! 和菓子食べなー」


夏樹「……!?」
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:13:16.24 ID:T+96hGymo
夏樹「……わかったよ、アタシも覚悟を決めた」

夏樹「別に、食べさせてくれって頼むだけだろ?」

夏樹「なぁに、簡単な事じゃないか!」

夏樹「……恥ずかしがる必要なんて、どこにも無い!」

夏樹「照れるなんて、ロックの辞書には書いちゃいないぜ!」ビシッ!


武内P「……」


夏樹「――よう、元気かい!」

夏樹「ハハッ、アンタも変な事に巻き込まれちまったな!」

夏樹「苦労してるのはいつもの事だがな、って……」

夏樹「アッハハ! そんな目で見るなって、悪かったよ!」

夏樹「それで……まあ、何だ」

夏樹「……」

夏樹「……新しいギターケースを買ったんだ! これがイカしててさ!」


武内P「……」
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:20:25.46 ID:T+96hGymo
夏樹「シンプルなデザインだが、ゴールドのラインが入ってるんだ!」

夏樹「今持ってきちゃいないんだが、今度見せるよ!」

夏樹「アンタも、きっと気にいると思うぜ!」


武内P「……木村さん」


夏樹「おっ、興味があるのかい?」

夏樹「ハハッ、アンタは本当に仕事熱心だな!」

夏樹「オーケー、後で見せn」


武内P「食べさせますので……」

武内P「……あーん、して頂けますか?」


夏樹「あーんっ!?///」

夏樹「ハハハ、まさか……あーんっ!?///」
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:26:24.68 ID:T+96hGymo
夏樹「おいおい、そいつはロックじゃな……」

武内P「木村さん」

夏樹「いや……ホラ、皆見てるだろ?///」

武内P「……」


武内P「あーん」

すっ…

夏樹「うっ……あっ……!?///」

武内P「……」

夏樹「っ……!///」

ぱくっ!


武内P「……美味しいですか?」


夏樹「…………わ」

夏樹「わかんなかったから……もう一個、良いかな……?///」モジモジ!



李衣菜「なつきち――っ!? ロックって何!? なつきち――っ!!」

みく「シッ! 李衣菜ちゃん! 静かにするにゃ! シーッ!」
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:31:42.42 ID:T+96hGymo
周子「はいはーい、時間も押してるからここまでー」

夏樹「んなっ!? ちょっと待ってくれ!」

周子「続きは、後で二人の時によろしゅーこ」

夏樹「……良いのかい?」

周子「和菓子は?」

夏樹「……サイコーだな! ロックな食べ物だぜ、和菓子は!」


武内P「あ、あの……後で、とは……?」


周子「それじゃあ、最後の和菓子にいってみよー♪」

周子「せーの――」


周子・アイドル達「和菓子、よろしゅーこー♪」ビシッ!


武内P「……!」ホッ!

武内P「……」

武内P「待ってください! 最後と聞いて安心しましたが……」

武内P「私は、私の仕事があるのですが!?」
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:40:00.32 ID:T+96hGymo
周子「最後の和菓子は――」

ガサガサッ…

周子「――やっぱり定番、お団子だよ〜」

武内P「塩見さん、あの……!」

周子「八ツ橋とかは、またの機会かなー」

武内P「またの機会!? 今回で終わりでは!?」

周子「それは、あたしの気が向くままってことで一つ」

武内P「……!?」


周子「さあさあ、みたらし、こしあん、よもぎの粒あん」

周子「どれでも好きなのをお食べー」


武内P「……では、みたらしを」

ぱくっ!

武内P「ん……甘すぎず、団子もモチモチとして……美味しいです」ホッコリ


アイドル達「……」
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:44:59.82 ID:T+96hGymo
周子「あたしは、こしあんを……」

ぱくっ!

武内P「そちらは、如何ですか?」

周子「……んー! 甘すぎず、あんこもなめらか♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


周子「みたらし一個ちょーだいな」

武内P「ええ、どうぞ」

すっ…

周子「あんむっ」

ぱくっ!

周子「……んー」

すっ…

武内P「は、はあ……頂きます」

ぱくっ!


アイドル達「……」

アイドル達「!?」
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 22:51:43.01 ID:T+96hGymo
周子「……んー! みたらしも美味しいねぇ」

武内P「……はい、こしあんも……美味しいです」

周子「この二本に、粒あんもついてくるなんてお得〜♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


周子「――さあ、そんなお得で美味しいお団子三本!」

周子「今なら、食べさせ合いっこも出来ちゃうよ〜」


武内P「…………」

武内P「!? 待ってください! 今のは、無意識で!」


アイドル達「っ!!……っ!!……っ!!」バッ!…バッ!…バッ!


周子「さーて、だ・れ・に・し・よ・う・か・な〜、っと……」

周子「それじゃあ――」

周子「はいっ! >>708の人!」
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 22:52:56.96 ID:K+5DhZw/0
楓さん
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 22:53:09.89 ID:Q0wr4kqCo
卯月
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 22:53:16.19 ID:fR2cM+GGO
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:00:13.10 ID:T+96hGymo
卯月「…………私で、良いんですか?」


周子「うんうん、卯月ちゃんだよー」

周子「だからほら、ねっ?」

周子「表情をなくしてあたしを見るの……やめよ?」


卯月「〜〜っ、はいっ!」ニコッ!

卯月「島村卯月、頑張りますっ♪」ニッコニコ!


周子「良いねぇ、和菓子を食べてもっと笑顔になっていこー」

周子「杏ちゃんは、寝てるフリしてこっそり上げてたよね?」

周子「んふふ、可愛い所あるなぁ」


杏「別に〜……ただ、手を上げるのが面倒だっただけだよ」


周子「あはは、そういう事にしとこっか」
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:10:07.24 ID:T+96hGymo
周子「楓さんは――」


楓「――渇い〜た風が〜♪」スイ〜ッ、スイッ♪

楓「心〜通り抜〜ける♪」スウ〜ッ、クイクイッ♪


周子「……いや、なんで歌ってるのん?」


楓「溢れ〜る思い♪」ヒュヒュスウ〜ッ…

楓「連れ去っ〜て欲しい♪」フワァ〜ッ…


卯月「え、えへへ……よ、宜しくお願いしますっ!///」ペコリ!

武内P「は、はあ……宜しく、お願いします」


楓「二〜人の影……何気〜ない会話も……」…パタンッ


一同「……」


楓「……よもや、よもぎが食べられないなんて……ふふっ!」


周子・アイドル達「…………そっち?」
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:17:37.12 ID:T+96hGymo
周子「……まっ、気を取り直して」

周子「はい、お団子だよ〜」

…ぽんっ

卯月「ははは、はいっ!///」

周子「んふふ、めちゃ緊張してるねー」

卯月「うぇあっ!?/// は、はいっ!///」


武内P「……」


卯月「! あ、あのっ!/// あのっ!?///」

周子「安心しなって、食べさせ合いっこは決まってるから」

卯月「っ!/// はいっ!/// 頑張ります!/// 頑張ります!///」


周子「これ……しないとは言えないよね?」


卯月「……!///」モジモジ!


武内P「……はい……そう、ですね」
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:24:48.73 ID:T+96hGymo
卯月「えっ、えっと……その……!///」モジモジ!

武内P「あの……島村さん?」

卯月「わ、私、何をすれば良いですか!?///」

武内P「えっ?」

卯月「あ、あはは……食べさせ合いっこですよね!///」

武内P「は、はい……」

卯月「おだっ、お団子を……どうすれば良いんでしょうか!?///」

武内P「……島村さん」


武内P「お好みの団子を一本選んで頂き……」

武内P「……串を手にとって頂けますか?」


卯月「は、はいっ!///」

卯月「えーとえーと……じゃあ、粒あんのよもぎを……」

すっ…

卯月「これをプロデューサーさんにたっ、食べさせ……まっ、ママ――ッ!///」


武内P「……」
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:32:40.24 ID:T+96hGymo
武内P「……では、私は先程と同じく、みたらしを」

卯月「そっ、それを食べさせてくれるんですよね!///」

武内P「……はい」

卯月「りっ……凛ちゃ――んっ!/// 未央ちゃ――んっ!///」


凛「卯月、大丈夫!? 代わる!? 代わる!?」

未央「しぶりん、そういうの良くないよ!?」

凛「だって、卯月は友達だから! そうでしょ!?」

未央「しぶりん、友達失くすよ!?」


卯月「……頑張りますっ!///」

卯月「島村卯月……頑張るのを頑張りますっ!///」


凛「……わ、私! 別に和菓子とか好きじゃないから!」

未央「わかったから! わかったから、しぶりん!」

凛「好きなの、チョコレートだし!っふ……ふうううぅぅぅん……!」
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:37:09.95 ID:T+96hGymo
卯月「えっと……食べさせて貰うのが、みたらしで……!///」

武内P「はい」

卯月「私が食べるのが、粒あんで……あれ? みたらし?」

武内P「……島村さん?」

卯月「あれっ? あれっ? 食べて、食べさせて貰って……あれっ?」グルグル…

武内P「お……落ち着いて下さい、島村さん」

卯月「それじゃあ、残ったもう一本は? あれっ? えっ?」グルグル…

武内P「……!」


武内P「――島村さん、笑顔です」


卯月「! は、はいっ!」

卯月「笑顔だけは、自信がありますっ♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:44:36.18 ID:T+96hGymo
武内P「まずは、手に持っている自分の団子を食べましょう」

卯月「はいっ!」

ぱくっ!

武内P「……美味しいですか?」

卯月「……はいっ♪ とっても美味しいです♪」ニコッ!


武内P「では、次にこしあんの団子を持って頂き……」

卯月「はいっ! こしあんですね!」

すっ…

卯月「………あれっ?」

武内P「私に、食べさせて頂けますか?」

卯月「っ!/// は、はいっ!/// 島村卯月、頑張りますっ!///」

すっ…

武内P「……」

ぱくっ!

卯月「ぷっ……プロデューサーさんに、あーんしちゃいました……!///」


アイドル達「……」
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:50:21.25 ID:T+96hGymo
卯月「おっ……美味しいですか?///」

武内P「……はい、とても」

卯月「えへへ、喜んでもらえて嬉しいですっ!///」

武内P「では、次は私が……」

卯月「あっ、そっ、そうでしたね!///」ワタワタ!


武内P「――どうぞ、島村さん」

すっ…

卯月「……あれっ? プロデューサーさん、食べてませんよね?」

武内P「いえ、私は先程みたらしは食べましたので」

卯月「あっ、そ、そうでしたね! えへへ……忘れてました!」

武内P「なので……どうぞ、島村さん」

すっ…

卯月「あっ……あーん……///」

ぱくっ!

卯月「〜〜っ!///」クネクネッ!


アイドル達「……」
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/28(火) 23:56:50.51 ID:T+96hGymo
武内P「みたらしは、美味しいですか?」

卯月「……はいっ!///」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」

卯月「えへへ……///」テレテレ!


卯月「ぷっ……プロデューサーさんと、食べさせ合いっこして……///」

卯月「かっ、間接キぃ……スぅ〜……あぅぅ……!///」


アイドル達「……」

アイドル達(してない!!!!!)


武内P「島村さん?」

卯月「ななっ、何でもありません!/// あは、あはははは!///」ニコッ!

卯月「島村卯月、笑顔で頑張ります!/// 頑張っちゃいますよ〜!///」ニッコニコ!

武内P「……良い、笑顔です」


アイドル達「……」

アイドル達(……けど、黙ってよう)
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 00:03:10.48 ID:oB4ImF9Jo
周子「はーい、とりあえず今日はここまで〜」

卯月「はいっ♪」ニッコ〜ッ!

周子「あはは、すっごくいい笑顔だねー」

卯月「はいっ♪ これも、和菓子のおかげです♪」ニッコニコ!

周子「和菓子って、本当に素晴らしいよね?」

卯月「……私、和菓子が大好きになりましたっ♪」ニコッ!


武内P「……」

武内P(やっと……終わってくれた……)


周子「それじゃあ、来週もこの時間にー♪」


武内P「!? 待ってください!」


周子「せーの――」



周子・アイドル達「和菓子、よろしゅーこー♪」ビシッ!



武内P「やりませんよ!?」

武内P「あの……本当に、やりませんからね!?」




おわり
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 00:04:55.35 ID:oB4ImF9Jo
突然安価やったらビックリするかな、と思ってやりました
寝ます、おやすみなさい
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 00:06:19.41 ID:ySreuiy10

しゅーこはん結構P向きかもな
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 00:25:23.55 ID:kcyfpP3zo
(別に洋菓子でも同じことはできると思うが黙っていよう)
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 00:41:12.56 ID:M01DAewU0
どのアイドルとも親和性高いけど特にLippsと相性いいと思うわ武P
昔見た武Lippsスレもなかなか素晴らしかった
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 00:59:03.76 ID:y21cJ7eWO
しまむーは可愛いなぁ
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 06:08:42.50 ID:3qYvb9yfo
Pの配置転換の話とか来たらどうなるんだろな
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 07:42:46.12 ID:vIKhTFU7o
>>722
かなこが全部食べちゃうだろ
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 08:22:24.47 ID:VAzFDPqDO
>>725
最近、そんな同人を見たな。

泣き出して抱き付いて(ry
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 15:19:55.32 ID:LT/jGGVvo
>>726
三村関が和菓子だと食べないとでも?
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 15:39:08.35 ID:DM+At1pNo
バチバチか火ノ丸読ませるのはどうだろう
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 17:05:56.51 ID:96LVhCU9O
自分から攻めるけど不意の事態に照れちゃうしゅーこカワイイ
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 17:38:45.94 ID:5lQWt1ufo
三村関が居ない時狙ってやってるに決まってるゾ
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 20:04:38.12 ID:SI+3R07zo
まあかな子もそうだけど、体重より一部アイドルの血糖値とかコレステロール値の方が心配
痛風系アイドルとか悲しすぎる
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 20:24:08.14 ID:dmMB/qWEO
プリン体高めのアイドルって、可愛くない?
734 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 20:52:42.58 ID:VAzFDPqDO
仁奈なんか一人でいた頃のコンビニ通いや反動で大人に甘やかされているから、糖尿病になっててもおかしくないな



芳乃辺りもな
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:14:56.39 ID:oB4ImF9Jo
書きます


武内P「皆さんには、禁酒して頂きます」
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:18:03.38 ID:oB4ImF9Jo
大人組「……はっ?」

武内P「申し訳ありませんが、これは決定事項です」

大人組「……はあ」

武内P「……」


武内P「皆さんは、私が冗談でこんな事を言っている、と」

武内P「……そう、思っているのでしょうが」

武内P「これは、先日行われた会議で決められた、正式なものです」


大人組「……」

大人組「!?」
737 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:21:54.61 ID:oB4ImF9Jo
早苗「ちょっと! いくら何でも禁酒は無いでしょ!?」

武内P「いえ、禁酒して頂きます」

瑞樹「横暴だわ! そんなの、断固抗議するわよ!」

武内P「はい、私もそう思います」


武内P「……皆さんがそう言うと思い、会議で抗議した結果」

武内P「私には……スタドリ禁止の指示が」

武内P「庇い立てするなら、お前も同罪、連帯責任だ、と」

武内P「……意味が、わかりません」


大人組「……」
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 21:25:15.32 ID:r2L3Awih0
栄養ドリンクって地味に砂糖すげえから武内Pも糖尿近そう
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:25:34.21 ID:oB4ImF9Jo
楓「期間は……決められているんでしょうか?」

武内P「はい、二週間です」

亜季「二週間!? まずは一週間、ではなくでありますか!?」

武内P「はい、二週間です」


武内P「当初の予定では、一ヶ月との事でした」

武内P「……ですが、それに合わせて私もスタドリを飲まないと、ですね」

武内P「――命の危険がある、と」

武内P「……そう、猛抗議した結果……二週間まで短縮出来たのです」


大人組「……」
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:31:20.06 ID:oB4ImF9Jo
菜々「あの……禁酒をしないと、罰則はあるんですか?」

武内P「はい、あります」

心「おいおい、冗談はよしこちゃんだぞ☆……よしおくんだぞ!?」

武内P「罰則、と言いますか……」


武内P「配置転換で、皆さんの担当プロデューサーが変更n」


美優「――ぅぃぃいやああああああああっ!?」

美優「……すうっ――」

美優「いいやああああああああああああっ!!」


早苗「美優ちゃん、落ち着いて!」

瑞樹「ちょっ、右手を抑えて! 美優ちゃん!」

大人組「……!」


武内P「……」
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:37:47.60 ID:oB4ImF9Jo
武内P「二週間、禁酒して頂ければ何も問題はありません」


大人組「……」


武内P「その気になれば、飲まずにいられる……と」

武内P「そういった姿を見せて頂けるだけで、大丈夫なのです」

武内P「……皆さんは、もう大人です」

武内P「二週間の禁酒……頑張って、頂けますね?」


大人組「……」


友紀「あたしはハタチだし、関係ないよねっ!」ペカー!

友紀「アッハハ! もー、ビックリさせないでよー!」ペッカー!


武内P「関係の無い方を此処に呼ぶと思いますか?」
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:44:41.11 ID:oB4ImF9Jo
武内P「二週間の禁酒……頑張って、頂けますね?」


大人組「…………はい」


武内P「――もし、万が一にですが」

武内P「隠れての飲酒が発覚した場合……」

武内P「……ペナルティーが課せられます」


大人組「!?」


武内P「――ですが」

武内P「他の方が飲酒をしていると、報告して頂いた方は……」

武内P「……その場で、禁酒を解除させて頂きます」


大人組「!!?」
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 21:46:23.30 ID:VAzFDPqDO
内ゲパ発生
744 :sage :2019/05/29(水) 21:46:28.35 ID:IUIcYAQw0
密告!
745 :sage [sage]:2019/05/29(水) 21:47:18.00 ID:IUIcYAQw0
間違えた
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:49:48.06 ID:oB4ImF9Jo
早苗「この男……あたし達に、相互監視させる気よ!?」

瑞樹「ひどいわ……そんなの、人間の考える事じゃないわ!」

武内P「千川さんの提案です」

大人組「……」


武内P「禁酒の開始は、本日の深夜0時からになります」

武内P「……皆さん」

武内P「笑顔を忘れず……頑張りましょう」


大人組「……」
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 21:57:08.17 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

早苗「ングッングッ……プハーッ! ふっざけんじゃないわよ!」

瑞樹「本当よ! 全く、二週間も禁酒だなんて!」

楓「今日から二週間お酒が……くすん」

菜々「……ゲッフゥ! ナナは17歳だから、大丈夫! キャハッ!」

心「パイセン、しばらく飲めないからってそれはないわー☆……ゴッフゥ!」

美優「でも……考えようによっては、二週間だけですから」

亜季「しかし、あの命令は我々を軽んじているであります!」

友紀「ホントホント! 飲まなきゃやってられない時もあるよねー!」


大人組「……うんうん!」


武内P「……あの」

武内P「針のむしろすぎるので、帰っても……?」


大人組「……」


武内P「……すみません、何でもありません」
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:04:53.12 ID:oB4ImF9Jo
武内P「……ですが、私としては良い機会だと思います」

大人組「は?」

武内P「……皆さん、飲みすぎた翌日に……ですね」

大人組「何?」

武内P「……」


武内P「……年少組の方達に」

武内P「――お酒臭いから明日遊んでもらう、と」

武内P「……そう、言われているのをご存知ですか?」


大人組「……」

大人組「!?」
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:11:04.95 ID:oB4ImF9Jo
武内P「その様子だと……ご存知なかったようですね」

大人組「……!?」

武内P「勿論、皆さんが気を遣っているのはわかっています」

大人組「……!……!」コクコク!


武内P「……ですが、子供は非常に敏感です」

武内P「本人は、大丈夫だと思っていても……」

武内P「……」

武内P「……すみません、わかって頂けたようですね」


大人組「……」
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:17:47.13 ID:oB4ImF9Jo
武内P「……皆さん」

武内P「二週間の禁酒……成功させましょう」

大人組「……」…コクリ

武内P「その経験は、きっと今後にも活きてくる筈です」

大人組「……」フルフル

武内P「……活かす気は、無いのですね」


武内P「……後十分で、深夜の0時になります」

武内P「皆さん、頑張りま――」


大人組「ングングッグッ……ングッ!……プハーッ!」

大人組「生! 急いで!」


武内P「……良い、飲みっぷりです」
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:23:12.09 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

一週間後


早苗「……」

早苗(あれから一週間……あたし達は、何とか禁酒が出来ている)

早苗(最初の三日は、本当に辛かった)

早苗(……だけど)


仁奈「あっ、早苗おねーさんだー!」パアッ!

タタタタッ…ぎゅっ!

早苗「もー! どうしたの?」

仁奈「えへへ! 良い匂いがするでごぜーます!」ニコッ!

早苗「ふふっ、ありがとね♪」ニコッ!


早苗(この笑顔に癒やされビール飲みたあああああああっ!!)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:29:54.22 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

瑞樹「はぁ……お酒飲みたいわぁ」

美優「でも、やっぱりお酒は体に悪いですから」

瑞樹「真面目ね〜……最近、急に熱くなって……」

美優「うふふ、ビールを飲んだら美味しいでしょうね」

瑞樹「そう、それ!」

美優「プロデューサーさんも、今晩は飲みたいなぁ、って」

瑞樹「……ずるいわー……誘われたの?」

美優「はい、でも禁酒中ですから……」

瑞樹「……そうよねぇ」


美優「……」

…コトッ


瑞樹「……ねえ?」

瑞樹「どうして、鞄から冷えた缶ビールを取り出したの?」
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:40:30.94 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

心「どう? 今日のはぁとは、ちょっぴり違うっしょ☆ ねっ?」

菜々「……痩せました?」

心「ピンポンピンポーンッ! ウサミンパイセン、わかる!?」

菜々「こう、むくみが取れてスッキリした気が……」

心「そうなのそうなの! 皆に言われるぞ☆ マジで!」


菜々「……キャハッ! ナナは、どうですか?」ビシッ!

心「……動きに、キレがある?」

菜々「正解ですよ! なんか、体が軽いんですよ!」

心「リアルJKのう・ご・き☆ フレッシュあーんど、フラッシュ☆」

菜々「はいっ! ウサミン星まで、ひとっとびです♪」


菜々・心「……」


菜々・心「あー……飲みたい……」
754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:47:50.96 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

亜季「……それでは……私は、コーラを」

拓海「あぁ? 焼き肉にはビールじゃねぇのか?」

亜季「……今は、禁酒の指令が下っているであります」

夏樹「おいおい、アタシ達は仲間を売ったりしないぜ?」

亜季「……いや、しかし」

里奈「あっきー言ってたぢゃん♪ ビールサイコー、って♪」

亜季「っ……!」


亜季「いや……今日は……コーラで……!」


涼「――もしもし? ちゃんと我慢出来たよ」

涼「そう……うん、誘惑にも負けてない」


亜季「!?」
755 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 22:57:04.24 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

楓「焼酎をしょっちゅう飲む……」

楓「ビールを浴びーる程飲む……」

楓「日本酒を二本しゅっと飲む……」

楓「お猪口で、ちょこっと……」

楓「ワインを飲めたら嬉しくて、わーいんっ……」

楓「ウィスキーは好き? ウィ、好きー……」

楓「ハイボールを、はい、ボウルで飲んで良いよ……」

楓「カクテルを隠してる……」

楓「ブランデーを飲んで、禁酒をやぶらんでー……」


専務「……君は、何故ここでダジャレを言い続ける?」
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:03:49.21 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

武内P「――それでは、皆さん」キリッ!

武内P「今日も一日、笑顔で頑張って下さい」キリリッ!


CPアイドル達「はっ、はいっ!///」

CPアイドル達(か……格好良い……!?///)


未央「ぷ、プロデューサー……なんか、感じ違うね?///」

CPアイドル達(ナイス!)


武内P「ええ、スタドリを禁止された時はどうなるかと思いましたが……」キリッ!

武内P「――お酒を飲みに行かない」キリッ!

武内P「それだけで、色々と余裕が出来ましたので」キリリッ!


CPアイドル達「は……はい……///」
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:13:25.20 ID:oB4ImF9Jo
武内P「髪をセットする心の余裕も出来……」ピシッ!

武内P「……スーツも、体のラインに合わせた物を」シャキーン!

ちひろ「え、えっと……プロデューサーさん」

ちひろ「ログインボーナスの、スタドリなんですけど……」

武内P「スタドリは頂けないので……」キリッ!


武内P「……別のものを頂けますか?」キリリッ!


ちひろ「べ……別のもの?」


武内P「笑顔です」キリッ!

武内P「千川さんの笑顔が――最高のログインボーナスです」キリリッ!


ちひろ「…………ふぅっ ♡」

フラッ…バターンッ!

CPアイドル達「ちひろさん!?」
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/29(水) 23:18:02.67 ID:kcyfpP3zo
麦茶を炭酸で割るとビール味…にはならんぞ
759 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:18:54.58 ID:oB4ImF9Jo
  ・  ・  ・

二週間後


大人組「カンパーイッ!」

カチーンッ!

大人組「ングッ、ングッ……ングッグッングッ……!」

…ドンッ!

大人組「……ップハーッ!」


武内P「……良い、飲みっぷりですね」


大人組「美味いっ!」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:29:09.04 ID:oB4ImF9Jo
早苗「久しぶりのお酒……! くぅ〜っ、最高!」

瑞樹「美味しいわ……! こう、生き返る感じよね!」

楓「ふふっ♪ うふふっ♪ うっふふっ♪」

菜々「今日のナナは、17歳じゃありませんよ! キャハッ!」

心「はぁ……やっぱり飲んじゃうんだよねぇ……美味いっ☆」

美優「でも、お酒は久しぶりだから……すぐ酔ってしまいそう」

亜季「今日はとことん! パーッと飲みましょう!」


友紀「……って、皆言ってるよ?」ペカッ?


武内P「……はい」


友紀「……お酒、美味しい?」ペカー?


大人組「友紀ちゃん……」
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:36:59.13 ID:oB4ImF9Jo
友紀「あたし、禁酒、頑張った、偉い」ペカッ?

武内P「姫川さん……」

友紀「お酒、美味しい、飲みたい、飲む」ペカッ?

武内P「……すみません、ペナルティーですので」


友紀「……だあってさぁ!? 五連勝だよ!?」

友紀「そんなの飲むしかなくない!?」


大人組「カンパーイッ!」

カチーンッ!


友紀「聞いてってえええええっ!!」

友紀「気付いたら飲んでたんだってえええええっ!!」
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:43:36.54 ID:oB4ImF9Jo
武内P「はい……なので、担当はそのままで、と」

武内P「……そう、決まりました」

友紀「じゃあ、飲んでいいって事!?」ペカー!

武内P「いえ、ノンアルコールで、お願いします」

友紀「飲むのを見せつけさせられるって、ひどくない!?」

武内P「……ペナルティーですので、申し訳ありません」

友紀「ねえ、皆はどう思う!?」


大人組「はー……美味しー……」ホッコリ


友紀「だよね! 顔を見ればわかるよ!」
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/29(水) 23:54:21.59 ID:oB4ImF9Jo
早苗「まっ、今日はそんなに飲まないから!」

瑞樹「それに、飲まない日の大事さもわかったわ」

楓「ふふふっ♪ うっふふっ♪ ふふっ、うふふっ♪」

菜々「体調も良くなりますし、久しぶりだと美味しいですからね!」

心「酔いやすくなって安上がりかもな☆ あーん、酔っちゃ〜う☆」

美優「そうなったら、なったで……あぁ、どうしよう///」

亜季「……その戦術は、人生の戦略に大きな影響が出るのでは?」


友紀「……」チラッ


武内P「……駄目です」


友紀「……」
764 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 00:21:30.69 ID:EPUVMVyOo
友紀「あたし一人だけだと、頑張れないよ……」チラッ!

大人組「……」サッ!

友紀「飲まないのも大事とか、久しぶりだと美味しいとか……」ジーッ…!

大人組「……」フイッ!


友紀「……もしさ?」

友紀「あたしが、皆を禁酒させられたら……凄くない?」

友紀「あたしの禁酒期間も、短くなったり……するんじゃない?」


武内P「そう、ですね……」

武内P「皆さんの禁酒期間にもよりますが……はい」

武内P「評価の対象にはなるかと思います」


友紀「!」

友紀「皆っ、二度とお酒は飲まないって約束しよっ!」ペカー!


大人組「禁酒するなら、一人でして!」




おわり
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 00:41:58.09 ID:UDpxBM8kO
スタドリも継続禁止にした方が良さげだなぁ
766 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 01:32:27.71 ID:XsYQBljto
スタドリ飲まない状態のイケメン度の高くなったPを味わえるのがちひろさんとCP組だけだからなぁ
大人組の酒量が上がる上がる

767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 06:03:29.77 ID:YkzOJ1nBo
志乃さんですら休肝させる清良さん最強説
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 06:05:29.99 ID:9EGJcUMho
武内Pはスタドリ飲みたいんやなくて成分を欲してるんやからケツからいれればエエんと違う?
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 06:45:44.11 ID:mw2Iu1OIo
スタドリ禁止の状態で人間ドック行って、
身体診てもらえ
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 07:08:44.07 ID:mZExnb4Ao
清良さんに全身視られる武内P
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 12:41:31.42 ID:Xt0e2imwo
経口摂取の場合は胃や小腸を通って分解されて体に取り入れてくけど肛門摂取だと大腸にダイレクトだからどうなってしまうん?
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 13:10:59.52 ID:8bNyGQcSO
腸は危険だから前の穴に入れたれ
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 14:43:03.05 ID:IE9KTN3DO
尿道カテーテルを使ったプレイは、快楽を感じる人と痛みしか感じない人に……



え?違う?……とりま、ケツからのアルコール摂取は急性アル中まっしぐらだからやめた方ががが
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 18:57:11.19 ID:aVJ+vK3kO
てっきり楓さんは武内pに当たるまで酒を飲んで担当ガチャを引くかと思ってた
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 20:10:44.78 ID:QpwdALMJO
Pとアイドルがお互いに意中の相手を当てるまで続ける悲しいリセマラか
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:19:56.10 ID:EPUVMVyOo
書きます


武内P「緊急健康診断、ですか?」
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:23:10.16 ID:EPUVMVyOo
清良「はい、お忙しい所すみませんが」

武内P「今から、ですか?」

清良「一緒に、来て頂けますか?」

武内P「すみません、まだ仕事が残っていて……」


清良「一緒に、来て頂けますか?」ニコッ!


武内P「……は、はい」

武内P「わかりました……」
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:27:36.61 ID:EPUVMVyOo
  ・  ・  ・

医務室


武内P「しかし……緊急健康診断とは、一体……?」

清良「すみません、仕事中に」

武内P「これから、何の検査を行うのでしょうか?」

清良「そうですね……」


清良「まず、上の服を全て脱いで、ベッドに仰向けに寝て頂けますか?」

清良「靴下はそのままで構いませんので、靴を脱いで」


武内P「……」

武内P「えっ?」
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:33:19.67 ID:EPUVMVyOo
武内P「上半身裸になれ……と?」

清良「はい。スーツとワイシャツはハンガーにかけておきますね」

スッ…

武内P「す、すみません……」

スルッ

清良「インナーと……ネクタイはどうしますか?」

武内P「そちらのカゴに……入れておいて頂ければ、はい」

清良「はい、わかりました」

武内P「……本当に、何の検査なのでしょうか?」


清良「靴は、ベッドの横で構いませんから」

清良「準備が整い次第、検査に移りますね」ニコッ!


武内P「は……はあ……」
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:40:16.15 ID:EPUVMVyOo
武内P「診察台ではなく、ベッド……ですか」

…ギシッ!

清良「うーん……体が大きいから、ベッドが小さかったかしら」

武内P「す、すみません……」

清良「両足を開いて、ベッドの足につけて貰えますか?」

武内P「こう、ですか?」

清良「はい。そして、両手を持ち上げて、頭側の足につけてください」

武内P「はい……これで、良いでしょうか?」


清良「えいっ」

ポチッ!


ガションッ! ガションッ! ガションッ! ガションッ! ガキィーンッ!


武内P「……や……柳さん!?」

武内P「私は、何故……両手両足を拘束されているのですか!?」

ガキッ! ガキィッ!
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:45:09.11 ID:EPUVMVyOo
清良「ああっ、あんまり暴れないで下さい」

武内P「いえ、しかし……!?」

清良「そのベッドは、346プロ所属のアイドルが総力を結集して作ったベッドです」

武内P「皆さん、いつそんな物を!?」

清良「数々の耐久テストをクリアーした自信作です♪」ニコッ!

武内P「……良い、笑顔です」


武内P「――ではなく、ですね!?」

武内P「貴女は、一体何が目的なのですか!?」


清良「最初に言った通り、緊急健康診断ですよ?」

清良「それと、病院では大声を出しちゃいけません」


武内P「……こ」

武内P「ここは、事務所です……!」
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:50:39.71 ID:EPUVMVyOo
清良「貴方に、ある病気の疑いがある……と」

清良「アイドルの子達から、相談されたんです」

武内P「私が……病気?」

武内P「それに、アイドルの方から……?」

清良「はい。今もmこの部屋のすぐ外に」

武内P「一体……どなたですか?」


清良「――入ってきて」


https://www.youtube.com/watch?v=6xIwvAvdVzs


武内P「…………」

武内P「……」


武内P「待ってください! 入って来ないで下さい!」
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 20:56:55.42 ID:EPUVMVyOo
ガチャッ!


アーニャ「ドーブラエ ウートラ……おはようございます」


武内P「アナスタシアさん……!」

武内P「その格好は、一体……!?」


アーニャ「アー、白衣が無かったので、白いワンピース、です」

アーニャ「少し、サイズが小さいので……大胆、ですね///」


美波「……おはようございます、プロデューサーさん」


武内P「新田さん……!」


美波「白衣が無かったから、一応この格好にしました」

美波「水着に見えます? ふふっ、実はこれ下着なんですよ///」


武内P「下着姿で、外で待機していたのですか!?」

武内P「……いえ! 服を着て下さい、早急に!」
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 20:58:32.43 ID:KbmHcaxr0
よりによってコイツに病気扱いされるとか何たる屈辱か
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:02:29.79 ID:EPUVMVyOo
清良「反応は芳しくない……と」メモメモ

清良「二人の姿を見て、どう感じましたか?」


武内P「恐怖です!」

武内P「皆さんの考えている事が、わかりません!」


清良「魅力的には、見えませんか?」

美波・アーニャ「……」


武内P「っ……!」

ガチャガチャガチャガチャッ!

武内P「本当に……外れない……!」


清良・美波・アーニャ「……」
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:07:45.68 ID:EPUVMVyOo
清良「……落ち着いて聞いて下さい」

武内P「この状況で、落ち着けと……!?」

清良「疑いのある病気、それは――」

武内P「……!?」


清良「――性機能障害」

清良「わかりやすく言うと、EDです」

清良「勃起機能障害、という言い方もありますね」

美波・アーニャ「……」


武内P「……」

武内P「はいっ!?」
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 21:09:05.38 ID:QpwdALMJO
積み上げて来た素行の悪さのせいとは言えアイドルからの色仕掛けが恐怖になるって相当だよな
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:17:53.94 ID:EPUVMVyOo
武内P「何を……仰っているのですか……!?」


美波「……見て下さい、あの反応を」

清良「ええ、話してくれた通りね」

アーニャ「やっぱり……プロデューサーは、病気……ですか?」

清良「ええ、その可能性が非常に高いわ」


武内P「私は、その……大丈夫ですので!」

武内P「この拘束を解いて頂けますか!?」


清良「いいえ、それは出来ません」

清良「病気を放っておいて……良い事は、ありませんから」ニコッ!


武内P「……!?」
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:26:11.18 ID:EPUVMVyOo
アーニャ「プロデューサー、病気、治しましょう!」


武内P「アナスタシアさん……!」


アーニャ「元気が出ない病気……と、聞きました!」

アーニャ「アーニャは、プロデューサーに、元気になって欲しい、です!」


武内P「わ、私の体調に問題はありませんから……!」


美波「せい欲が薄い、というのならわかるんです」

美波「って言っても、限度がありますけどね?」

美波「くだらない事だと思わず……ちゃんと検査しましょう!」

美波「すぐに回復しなくても……諦めず、頑張りましょう!?」


武内P「新田さん……!」

武内P「あの……何か、違和感が……!?」
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:33:30.47 ID:EPUVMVyOo
武内P「私は……ち、違いますから!」


清良「それじゃあ、刺激を受けて反応があるかどうか」

清良「……テストしてみますので、楽にしてください」

清良「大きく深呼吸をして、リラックスしてくださいね」


武内P「出来ると思いますか!?」


美波「アーニャちゃん、私達が手伝ってあげましょう!」

アーニャ「美波? 何をすれば、リラックス出来ますか?」

美波「両側から、耳に息を吹きかければ、力が抜ける筈よ♪」ニコッ!

アーニャ「ダー♪ それなら、簡単、ですね♪」ニコッ!


武内P「うっ……おおおおっ!?」

ガチャガチャガチャガチャッ!
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:41:06.78 ID:EPUVMVyOo
武内P「ほ、本当に外れない……!」

ガチャガチャガチャガチャッ!


美波「それじゃあ、私は右耳に息を吹きかけるわね♪」

アーニャ「ダー。アーニャは、左に、フーッします!」

清良「二人共……本当に、この人が大事なのね」ニコッ!

美波・アーニャ「……はいっ!」ニコッ!


武内P「そう思われるのでしたら、こんな真似は……!」

ガチャガチャガチャガチャッ!

武内P「本当に……本当に、やめてください……!」
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:48:42.47 ID:EPUVMVyOo
アーニャ「プロデューサー、リラックス、です」

武内P「や、やめ……!?」

アーニャ「ふぅ〜っ……」フ〜ッ

武内P「っ!?」ビクゥッ!

アーニャ「ニェート……アー、緊張がほぐれない、です」


武内P「……!?」ドキドキ!


美波「プロデューサーさん、力を抜いて下さい」

武内P「新田さん! や、やめ……」

美波「ふぅんっ ♡ あぁん ♡ あっ、あふぅ〜ん ♡」ハァハァ…!

武内P「っ!?」ゾクゥッ!

美波「ヤダ……こんなの始めてで、美波緊張しちゃう ♡」


武内P「何をする気なのですか……!?」ワナワナ!
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 21:50:20.70 ID:2JhiJ/iIo
この3人を精神鑑定した方が早そうだ
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 21:57:24.77 ID:EPUVMVyOo
清良「やはり、反応は芳しくない……と」メモメモ

清良「性的な興奮は、感じましたか?」

清良「勃起する気配は、ありましたか?」


武内P「――柳さん!」

武内P「貴女は、もうナースではなくアイドルです!」

武内P「この様な事をする必要性は……」


清良「あります」

清良「私は、キャップを脱いでマイクを手に取った身です」

清良「けれど、医療に携わっていた者としての、想いはまだ残っています」

清良「多くの人々を癒やしたい……それは、アイドルもナースも同じです」

清良「……病に苦しんでいる人が、目の前にいる」

清良「それを放ってステージに立つ事は、私には出来ません」


武内P「それは……その、なんと言いますか……!?」

武内P「……や」

武内P「厄介……!」
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 22:07:36.08 ID:IE9KTN3DO
実は、L.M.B.G……特にぷちっとないんにしか勃たないとか
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 22:13:28.41 ID:EPUVMVyOo
武内P「っ――!」

武内P「びょ、病院に! 病院に行ってみますので!」

清良「専門のクリニックで受診される、という意味ですか?」

武内P「! はい、その通りです!」

清良「それは、効果が望めませんよ?」

武内P「!? 何故ですか!?」


清良「プロデューサーという職業がEDになる、主な要因は二つ」

清良「――アイドルと距離を置こうとするあまり」

清良「――性的興奮を覚えないようと、意識しすぎ」

清良「――女性全般に対しても、性的興奮を覚えられなくなる」

清良「……所謂、誠実なプロデューサーにありがちな職業病です」


美波・アーニャ「それ!!」


武内P「……!?」
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 22:21:17.87 ID:EPUVMVyOo
清良「今言ったのが、身体的原因」

清良「そして、もう一つは……働きすぎ」

武内P「そ、それは……」

清良「スタドリを常用して、睡眠等を疎かにしていませんか?」

武内P「……は、はい」


清良「実は、このスタドリが問題なんです」

清良「バイアグラ等の、ED治療薬との相性が悪く……」

清良「心臓に負担がかかり過ぎるため、最悪のケースも想定されます」


アーニャ「最悪のケース?」キョトン

アーニャ「ンー、話が難しい、です……」

美波「アーニャちゃん! 大丈夫、今の話は気にしないで!」ウルッ!

アーニャ「美波……?」


武内P「……!?」
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 22:21:26.76 ID:KbmHcaxr0
「どんだけ美人でもコイツはないわ」と心の底から思った時にも反応しなくなるのが男なんだよなぁ
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 22:27:33.74 ID:EPUVMVyOo
武内P「し、しかし……!」

武内P「それならば、柳さんにも治療出来ないのでは……!?」

清良「ふふっ、安心して下さい♪」ニコッ!

スチャッ!


美波「あれは……注射器?」

アーニャ「それで、プロデューサーは、良くなりますか?」


武内P「注射、ですか……?」

清良「大丈夫、針はついてませんから」

武内P「? それでは、何のために……?」


清良「経口ではなく、スタドリを補給するためです」


武内P「はあ、経口ではなく……ですか」

武内P「……経口ではなく!?」
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 22:29:46.37 ID:9EGJcUMho
>>798
嘘だろ?
美人で身体良ければ付き合うとか結婚はねーわとは思うけどセックスは別やん
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 22:34:04.64 ID:EPUVMVyOo
武内P「ど、どこからですか……!?」

清良「大丈夫、肛門からじゃありませんよ」

武内P「……!」ホッ!


清良「男性器の先端部分、鈴口からです」


武内P「……冗談、ですよね?」

清良「? 何がですか?」

武内P「……」


清良「効果は、非常に高いですよ」

清良「男性機能は完全に回復しますし♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「誰か! 誰か、助けてください! 誰か!」

ガチャガチャガチャガチャッ!
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 22:38:08.99 ID:QpwdALMJO
>>800
百年の恋も冷めるってヤツだな
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 22:40:17.15 ID:KbmHcaxr0
>>800
わかるけど限度があるのも確かかなって
>>802そんな感じよね
ってアホ話しているうちに武内Pが大変なことにww
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 22:41:48.66 ID:grSUebNVo
これ逆にインポになるだろ
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 22:43:15.65 ID:EPUVMVyOo
清良「副作用もありますが、三日もあれば抜けますから」

武内P「やはり、副作用が!?」

清良「副作用と言っても、体に害はありませんよ」

武内P「ど、どんな副作用なのですか……!?」


清良「注入直後から、三日間」

清良「性欲と精力が、湧き上がるマグマの様に噴出します」


武内P「被害甚大では!?」


清良「周囲に被害が出ないため、そのベッドを用意しました」

清良「何か、質問はありますか?」


武内P「それを試したプロデューサーは居るのですか!?」


清良「無いようですね」


武内P「す、スルーと答えのどちらですか!?」
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 22:52:04.29 ID:EPUVMVyOo
武内P「わ、私の男性機能に問題はありませんので!」

ガチャガチャガチャガチャッ!

美波「プロデューサーさん、じっとしててください!」

くりくりっ!

武内P「んんうっ!?」ビクンッ!

武内P「に、新田さん!? 何故、その……」

アーニャ「クリクリっとすればいいですか?」

くりくりっ!

武内P「うっおっ!?」ビクンッ!

武内P「あ、アナスタシアさん! いけません!」


清良「乳首への刺激の反応は、有り……と」メモメモ!

清良「そのまま続ければ、勃起は可能ですか?」


武内P「お二人を止めて頂けますか!?」
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:00:33.41 ID:EPUVMVyOo
清良「やっぱり、スタドリを直接注入しましょう」

武内P「やっ、やめてください!」

武内P「あ……貴女は、アイドルです!」

清良「大丈夫です、ちゃんと手袋をしますから」ニコッ!

…キュッ!

武内P「……!?」


美波「ふふっ ♡ これから三日間、どうなっちゃうのかしらね ♡」

アーニャ「シトー? アーニャ達は、お休み、ですね?」

美波「きっと、休む暇がなくなっちゃうわ ♡」

アーニャ「ハラショー♪ お仕事、いっぱいしたい、です♪」


武内P「……け」

武内P「計画的な犯行……ですか……!?」
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 23:02:58.31 ID:YkzOJ1nBo
これはひどい
https://i.imgur.com/WWcT8Tx.jpg
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 23:03:39.75 ID:Hi7aH5to0
看護師さんまじで男のシモとか見慣れてるからな
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:09:47.79 ID:EPUVMVyOo
武内P「……!」

武内P(何か、彼女たちを説得する方法は……!?)

武内P(柳さんは、本当にやる凄みがある……!)

武内P(ラブライカのお二人も、確かに休みをとって……)

武内P(……彼女達の初LIVEは、本当に素晴らしいステージだった)


武内P「…………」


武内P「っ!?」

武内P(駄目だ! 現実から目をそらし、思い出に浸る暇は無い!)

武内P(……ゆ〜め〜み〜た〜いにキ〜レ〜イで〜泣〜けちゃ〜うな〜♪)

武内P(――泣いている暇も、無い!)


武内P「……ま」


武内P「待ってください!!」
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:14:54.30 ID:EPUVMVyOo
清良「? どうかしましたか?」


武内P「わ……私は、EDではありません」


美波「えっ、ヤダっ ♡ おっきくなってるんですかっ? ♡」

アーニャ「おっきく? ンー、元気になってる、という意味ですか?」


武内P「い、いえ! そうではなく!」

武内P「何と、申し上げたら良いか……」


清良「言いにくいようでしたら、私だけ聞くのはどうですか?」


武内P「! お、お願いします!」

武内P(何とか……誤魔化せるか……!?)
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:22:49.25 ID:EPUVMVyOo
清良「それじゃあ、小声で……」

武内P「……!」ゴニョゴニョ…

武内P(お願いします……! アイドルの神様……!)


清良「……――成る程、そういう理由があったんですね」


武内P「! わかって頂けたのですか!?」

清良「はい、私もそうですから♪」ニコッ!

武内P「良い……! 良い、笑顔です……!」


清良「攻める方が、断然興奮しますよね♪」ニコッ!


武内P「……柳さん」

武内P「あの……小声で言った意味と、守秘義務は……どこへ?」


清良「? 私、アイドルですから」


武内P「…………」
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:31:03.07 ID:EPUVMVyOo
  ・  ・  ・

武内P「……」

武内P(あの一件の後は……驚く程、平和な日々が続いた)

武内P(誰からも、何もされない……当たり前の日々)

武内P(……だが、変わってしまった事もある)

武内P(それは――)


凛「な、何?/// ジロジロ私の顔を見て……///」ソワソワ!

凛「ちょっと、もう……なっ、何なの……?///」モジモジ!


武内P「いえ、何でもありません」

武内P(……皆さん、彼女の様な感じになった、という事ですね)
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:43:22.64 ID:EPUVMVyOo
武内P「……」

武内P(――私が、もっと冷静だったならば)

武内P(インフォームド・コンセントの重要性を説き……)

武内P(……柳さんを正攻法で止められていたならば)


凛「ふっ、ふーん?///」キョドキョド!

凛「何でも無いんだ?……ほ、本当に?///」オロオロ!


武内P「……」

武内P(――攻める時ならば、問題ない)

武内P(そんな、その場しのぎの事を言わなければ……)

武内P(……こんな事には、ならなかったのだろう)



武内P「……ヤブヘビ、ですね」



凛「っ!?/// そっ、そんなんじゃないから!///」ワタワタ!

凛「わ、わた、私……とにかく、違うから!///」アワアワ!




おわり
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/30(木) 23:46:04.80 ID:EPUVMVyOo
明日は、>>774-775をマイルドにしたのor久川颯担当の専務を書きます
寝ます、おやすみなさい
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 23:46:07.51 ID:KbmHcaxr0
乙でした
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 23:57:45.52 ID:Hi7aH5to0
そういや久川姉妹はまだ漏らしただけだな
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 00:45:50.29 ID:FsCIQ5gp0
ここの武Pも楓さんと子供作ってた覚えあるし、実際問題はないんだろう
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 09:00:08.59 ID:fw3cZFMGO
そのうち全員満足させる為に指から射精しそう
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 09:08:30.97 ID:3DZOAkqno
ブ●専の可能性もあるからなあ
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 17:21:56.33 ID:bwZsKS+N0
ミカねぇが嫁にいった
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 17:29:42.90 ID:ouFfKmP+O
しぶりんは攻められたい願望あるのだろうか
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 18:02:31.39 ID:69bTzXN3o
マゾっ気強い子は攻める時に人にやって欲しい事を行うそうだから
犬みたいに首輪付けられて拘束されて雑に弄ばれるのが大好きなんだろう

……同様の該当者は何人になるのか
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 19:47:17.90 ID:Tm66i0J6O
杏唯周子と関係のある子らが花嫁衣装着てきた
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/31(金) 21:21:19.27 ID:78PZL0E/o
個人的には、[ル・マリアージュ]宮本フレデリカの特訓前がやばいです
ストーリー性が高すぎる
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/31(金) 21:57:19.69 ID:78PZL0E/o

「……」


 ――良くも悪くも普通。


「……」


 それが、はー自身の評価。
 個性や武器が無いと生き残れない時代、っていうのはわかってるつもり。
 オーディションの時は、本当にギリギリだったみたい。
 受からなくてもおかしくなかった、って感じでさ。


「……」


 ……はぁ、思い出してもヘコむなぁ。
 『miroir』としてデビューして、アイドル活動を始めて。
 なーとこれから一緒に頑張っていこー! と、思ってたんだよね。
 だけど……たまたま、立ち聞きしちゃったんだー……。


「はーっ……」


 話してたのって、他の部署のプロデューサーさんだよね。
 ヤバッ、と思って気づかれない内に回れ右したけど……。
 オーディションに受かった時は、浮かれてるばっかりだった。
 でも、あんな風に思われてたなんて……。


「……」


 ――久川凪は、面白い。


「……」


 ――双子ユニットとしては、成功だった。


「……」


 悪く言われてないのは、わかるんだよ?
 なーが褒められるのは、自分の事の様に嬉しい、勿論ね。
 それに、『miroir』が成功だと思われてるのも、すっごく嬉しいよ。
 ……でも、



「なーじゃなくても良かった……みたいにさ」



 ……言われると、胸の奥が締め付けられる。
 まだ、始まったばっかりだって言うのに。
 これから頑張っていくための何かが、磨り減っていく。
 それに耐えるため、座っていたソファーに倒れ込む。


「……あはは、やっぱり意味ないやこれ」


 口に出して確認してみても、起き上がる気にはなれない。
 手に力が入らないし、ソファーはフカフカだし、瞼はどんどん重くなってきたし。
 アイドル活動だけじゃなく、女子寮に入ったり、通う学校が変わったり。
 もう……とにかく色々、


「なーんか、疲れちゃった……」


 ……しょうがないよね?
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/31(金) 22:27:39.33 ID:78PZL0E/o
  ・  ・  ・

 ――パンッ!


「っ!?」


 すぐ近くで、何かが破裂するみたいな音!


「なっ、何っ!? えっ!? ふぇっ!?」


 慌てて体を起こして、周囲を見渡す。
 すぐ目に飛び込んできたのは、何かの黒いファイル。
 そして、それを持つベージュカラーのネイルの女の人の手。
 白いシャツの袖口、黒いレディーススーツ、



「そのソファーは、君のベッドでは無い筈だが?」



 冷たく見下ろしてくる、専務。


「すっ、すみません!」


 やばいやばい! すっかり寝ちゃってた!
 うあああ!? ヨダレ垂らしちゃってたあああ!?
 袖で拭いて……ば、バレてない!? 大丈夫だよね!?
 もおおおおおお! やっちゃったああああああ!


「……」


 専務は、カツカツと音を立てながら自分のデスクへと向かっていく。
 その音と同じくらい、心臓の音がうるさい。
 バサリと、黒いファイルがデスクに置かれ、専務はゆっくりと椅子に座った。
 表情は逆光でよく見えないけど、少なくとも機嫌は良さそうじゃない。


「それで? 私に何の用だ?」


 セーフ! ヨダレ垂らしちゃってたの、バレてない!
 ……じゃ、なくって!


「ええっ、と……質問があって来ました!」


 立ち上がって、言う。


「……良いでしょう。続けなさい」


 専務に、聞きたい事。
 それは――



「どうして、はー……私を合格させてくれたんですか?」



 ――専務が、はーを選んだから。
 はーは、なーみたいに個性的じゃない……良くも悪くも普通って言われてた。
 顔は可愛いし将来美人になるけど、この事務所はレベル高いもん。


「……!」


 だから、どうしても聞きたい……聞いてみたい。
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/31(金) 23:02:12.83 ID:78PZL0E/o

「専務、教えて下さい!」


 思わず、腰が浮き上がる。
 それとは逆に、専務は椅子に深く腰掛け直し、頬杖をついた。
 光に、目が慣れてきた。
 はーの目に映った専務の表情は……何か、すっごく怒ってる!?



「今更、それを聞いて何になる?」



 ふひいぃ!? 眉間にシワが寄ってて、超怖いぃ!


「ちょっ、ちょっと……気になっちゃってー、あはは」


 だけど……聞かなきゃ!



「……」



 軽い感じを出してみたんだけど、なんか全然駄目ぇ!
 さっきよりも怒ってる様に見えるんだけど!?
 はー、そんなに怒らせるような事聞いた!?



「君は、私に選ばれた事に不満があるのか?」



 そういう感じぃ!?


「ぜっ、全然そんなんじゃなくってぇ!」


 アワアワと身振り手振りをするけど、良い返しがわからない。


「すっごく感謝してるんです! だって、アイドルになれたんだし!」


 専務の表情は、変わらない。


「でも、個性って言われると、確かに弱い気がするって……普通かなー、みたいな!」


 専務の眉が、ピクリと動いた。


「なのに、どうしてオーディションに受かったんだろう、って……」


 専務は、じっとはーの事を見てる。
 だけど、それ以上うまく言えなくて……黙っちゃう。
 専務は……ゆっくりと口を開いた。



「普通の女の子は、お姫様になれないとでも?」



 ……えっ?
 もしかして、今……お姫様って言った?
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/31(金) 23:29:43.26 ID:78PZL0E/o

「お姫様、って……アイドルの事?」


 専務の口からは、出てきそうにない単語。
 それを聞いたせいか、疑問はすんなりと口から出た。


「それだけではない」


 専務は、頬杖をつくのをやめて、ハッキリと。


「階段を登り、より高みを目指すアイドル――」


 真っ直ぐ、はーに向けて、



「――トップアイドルだ」



 考えてもみなかった事を言った。
 でも、それって……もしかして。


「専務は……はーが、トップアイドルになれると思ったの?」


 だから、はーを選んだの?
 とんでもない事を聞いちゃったと、言った後で気付いて……ツバを飲み込む。


「……!」


 ……心臓が、ドキドキいってる!



「君は、そうなりたいとは思わないのか?」



 ……爆発しちゃいそう!



「なりたいっ! なる! はーは、トップアイドルになりたいっ!」



 そのためには、悩んでる暇なんか無いよね!
 だって、元気で前向きなのが、はーの取り柄だもん!
 今よりも、もっといっぱいレッスン頑張って……お仕事も、沢山!
 それで、皆に好きって言ってもらえる――そんなトップアイドルになるんだ!


「ならば、君のするべき事は何だ?」


 眉間に寄っていたシワは無くなっていて、どことなく……楽しそうな感じ!
 へへー! 怒られるより、断然その方が良い!
 こういう時、どうすれば良いかは知ってるよ!



「久川颯、トップアイドル目指して頑張りますっ!」



 とびっきりの笑顔で、こう言うの!
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/05/31(金) 23:51:57.24 ID:78PZL0E/o
  ・  ・  ・

 ――パンッ!


「んー……」


 すぐ近くで、ソファーの背もたれを叩く音が聞こえる。


「あと五分だけー……」


 ソファーに寝転がったまま、薄目を開けて専務へ言う。


「……私は、あまり気が長い方では無い」


 そんな事言ったって、レッスンまではまだちょっと時間あるんだもん。
 ちょっとでもお昼寝して、体力を回復させておきたい。
 それに、寝る子は育つ、って言うでしょ?
 今でもスタイル良いんだから、絶対寝かせておいた方が良いって!


「……君は、何故此処を選んで寝る?」


 振ってくる声から逃げるように、背もたれ側に顔を向けて寝る。
 そして、そのまま聞かれた事に答える。


「他に比べて人が来ないから、静かで寝やすいんだもんー……」


 ……あ、寝れそう。


「……」


 ――パンッ!


「もー……何ー……?」


 寝られそうだったのに、ちょっかい出さないでよー。
 さては、はーの事好きだな?



「君は、礼儀というものをどこに置き忘れてきた?」



 ちゃんと練習したから、敬語は出来るよ?
 だけど、皆が言うほど厳しい人……ではあるけど、結構寛容な部分もある。
 それがわかったから、堅苦しいのは楽しくないなって思って!
 でも、そうだなぁ……ポエミーに返したら、面白いかも!



「シンデレラは、靴を忘れて帰っちゃう慌てん坊なんだよ♪」



 …………あれっ?
 なんか、すっごく怒ってない!?




おわり
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 11:19:37.74 ID:hfrLFMaI0
専務側の歩み寄りとは
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 11:28:05.83 ID:efDFmJ6Do
ポエムから平叙文になる
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 12:17:21.90 ID:kNVesOASO
そういやアナスタシアの声優さん正式にプリキュアなったね
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 12:34:26.86 ID:JlpV7m9+o
キュアウォッカさんか
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 13:09:14.43 ID:0wQD7bSMo
書きます


武内P「人形職人の方へのインタビューです」
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 13:15:14.27 ID:0wQD7bSMo
智絵里「人形職人、って……ぬ、ぬいぐるみとかですか?」

武内P「ぬいぐるみではなく、日本人形、ですね」

かな子「日本人形? お雛様とかですか?」

武内P「はい」


武内P「今回お伺いするのは、『五条人形』さんです」

武内P「今日、私は事前に挨拶に行ってきますので……」


智絵里「それじゃあ、わたし達は……」

かな子「お仕事の前に、色々調べておけば良いんですね♪」


武内P「!……はい」

武内P「……宜しく、お願いします」


智絵里・かな子「はいっ♪」ニコッ!


武内P「……良い、笑顔です」
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 13:25:29.34 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

学校、下駄箱


新菜(わかな)「……!」


海夢(まりん)「ごっじょ〜〜く〜〜〜〜んっ ♡ ♡ ♡」


新菜「うわああっ!?」ビクゥッ!

海夢「あっはは! ごじょー君ビビりすぎ!」

新菜「きっきき、喜多川さん!?」ドキドキ…!

海夢「今帰るトコ? あたしも! キグーだね!」

新菜「お、同じクラスですし……」

海夢「てか、なんか考え事してた? ムズカシー顔してたけど」

新菜「……俺、そんな顔してましたか?」

海夢「してたしてた! まぢ真剣な顔してたよ!」


海夢(ちょ〜〜〜〜やばかった〜〜〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡ ♡)

海夢(不意打ちのまぢモードごじょー君とか ♡ ♡ やっば〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡)

海夢(も〜〜〜〜しゅき〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡ めっちゃしゅき〜〜〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡ ♡)
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 13:34:11.55 ID:0wQD7bSMo
海夢「何かあったの? 話してみ?」

新芽「それは……」

海夢「ごじょー君があんな顔するなんて、ヤバい事でしょ?」

新芽「……はい」キョロキョロ

海夢「何? もしかして……聞かれたくない事だった?」

新芽「あ、いえ……」


新芽「喜多川さんにだけなら、話しても良いとは思うんですが……」


海夢「ふ……ふ〜〜〜ん?」

海夢(あたしにだけなら、話しても良いって!!)

海夢(あたし、特別扱いされてんじゃ〜〜〜〜ん ♡ ♡ ♡)

海夢(も〜〜〜〜っ ♡ ♡ ごじょー君何〜〜〜〜? ♡ ♡ ♡)
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 13:40:22.66 ID:0wQD7bSMo
新芽「……すみません、耳を貸して貰って良いですか?」

海夢「おっけ ♡」

新芽「……実はですね」

海夢「う、うん…… ♡」

海夢(ヤバ ♡ 顔近っ ♡ ♡ えっ ♡ ええ〜〜っ ♡ ♡)

海夢(これ、ちょっと横向いたら……は〜〜〜〜っ ♡ ♡ やばいって〜〜〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡)


新芽「……じいちゃんに、テレビの取材が来ることになったんです」ヒソヒソ


海夢「――まぢ!!?」

海夢「おじーちゃんテレビに出んの!? 凄くない!? てか、ヤバくない!?」


新芽「き、喜多川さん! 声が大きいです!」アワアワ!


海夢「あっ、ごっめ!」
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 13:40:24.64 ID:GAmLrn7Mo
これだな
第1話無料


その着せ替え人形は恋をする 1 | SQUARE ENIX
https://magazine.jp.square-enix.com/top/comics/detail/9784757559202/
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 13:50:32.10 ID:0wQD7bSMo
新芽「あんまり人に言うなって言われてまして……」

海夢「えっ!? なんで!? 良いことじゃん!」

新芽「テレビの企画が、突撃取材という形らしいんです」

海夢「あっ、そっか! 前から出るってわかってたら、変だもんね?」

新芽「はい。視聴者の人もわかってはいますが、一応……と」

海夢「なるほどね〜〜! で、取材にはいつ来るの?」

新芽「まだ、正式には決まってないんですが……」


新芽「今日、出演されるアイドルの人の――」

新芽「――プロデューサーの方が、挨拶に来るそうで」


海夢「そかそか! それじゃ、あたしバイトのシフト代わってもらうね!」


新芽「はい? ど、どうしてですか?」


海夢「? だって、プロデューサーさんが挨拶に来るんでしょ?」

海夢「だったら、あたしも挨拶するし!;」ビシッ!


新芽「なんですって?」
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:02:25.97 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

五条家、居間


じいちゃん「そうかぁ……まあ、しょうがないか」

新芽「……じいちゃん、なんかごめん」


海夢「おじーちゃん、あたしにもナイショにするってひどくない?」プクー!

海夢「最近は、一緒に晩ごはん食べてる仲じゃん! でしょー!?」


じいちゃん「ははは、ごめんごめん」

海夢「それに、日本人形の良さを伝える番組なんでしょ?」

海夢「だったら、あたしも手伝えるし!」

新芽「手伝うって……何をする気ですか?」


海夢「番組の前に、あたし位の女子が日本人形をどう思うかを知ってもらうの!」

海夢「ここがキレーとか、ここがカワイイとか! どう? 良くない?」ニコッ!


じいちゃん「なるほど、それは……」

新芽「俺達二人じゃ出来ない……ですね」
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:12:33.09 ID:0wQD7bSMo
じいちゃん「それじゃあ……海夢ちゃんにも、お願いしようかな!」

海夢「うんっ ♡ あたし、イイ仕事するよっ!」

じいちゃん「そりゃ頼もしい! 新菜も頼んだぞ!」

新芽「新芽も、って……俺も何かするの?」

じいちゃん「うん?」


じいちゃん「孫が『頭師』を目指して修行してる、って伝えたら……」

じいちゃん「――是非、お話を聞いてみたい」

じいちゃん「……って言われた、って」


新芽・海夢「……」


じいちゃん「ありゃ? 言ってなかったか?」


新芽「聞いてないよ!?」

海夢「あはははは! ごじょー君驚きすぎ! めっちゃウケる!」
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:19:27.78 ID:0wQD7bSMo
ピンポーンッ♪


新芽「っ!?」ビクゥッ!


じいちゃん「お、来たみたいだな」


新芽「じ、じいちゃん!」

新芽「お話を聞いてみたいって、何を聞かれるの!?」


じいちゃん「さあなぁ?」

じいちゃん「あまり変なことは聞かれないんじゃないか?」


新芽「……!?」

海夢「だーいじょうぶだって! あたしもフォローするし!」

新芽「そ、そうですね……!」

新芽(絶対そう言うと思ったから、逆に不安とは言えない……!)


じいちゃん「それじゃ、出迎えてくるから」


海夢「はーいっ ♡」

新芽「う……うん!」
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 14:27:33.69 ID:GAmLrn7Mo
名前の新菜が新芽になってるがええんか?
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:32:27.88 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

五条家、玄関


ガラッ!


じいちゃん「――どうもすみません、お待たせしちゃって」


武内P「――いえ、そんな事は、決して」

武内P「……はじめまして」ペコリ

武内P「私、今回の取材をさせて頂くアイドルの担当をしている……」


じいちゃん「……お電話で話は聞いていますよ!」ニカッ!

じいちゃん「さあさ、とりあえず中に入って下さい!」


武内P「はい……失礼します」


じいちゃん「……」

じいちゃん(こ……腰を抜かすかと思った……!)
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:32:58.17 ID:0wQD7bSMo
うわ、ガチミスです
脳内変換お願いします
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:35:55.21 ID:0wQD7bSMo
辞書登録してきました、ご指摘有り難い!
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:48:00.00 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

二階、新菜部屋


新菜「……む」

海夢「あー、その選択肢めっちゃ悩むよね〜」

新菜「この選択肢を間違えると、どうなるんでしょうか?」

海夢「さーねー?」ニヤリ!

新菜「……」

…カチッ!


『――駄目だ、射精る』

『ビュッ! ビュビュビュルッビュルリラッ!』


新菜「……このメーカー、すぐ射精が止まらなくなりますね」

海夢「あはは! 見て見てごじょー君! ここ、ここ!」

新菜「すごい……射精で、虹が」



じいちゃん「お前たち……何やってんだ?」

武内P「……」



新菜・海夢「……あっ」
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 14:55:28.55 ID:0wQD7bSMo
新菜「い、いつの間に……って、なんで!?」

海夢「あっ! 呼ばれた時にすぐわかるようにって、開けてたから!」

新菜「そうですね、俺が言い出した事でした!」

海夢「で、待ってる間にキンチョーをほぐそうと」

新菜「次の衣装製作のため、ゲームを……!」


じいちゃん「あー……そろそろ良いか?」

武内P「……」


『うっ!……ふぅ。うっ!……ふぅ。うっ!……ふぅ』

『はわわっ! まだ射精てるぅっ! このままじゃ、河が出来ちゃうよぉっ!』


新菜・海夢「……」

海夢「……ごじょー君、セーブして終わろっか」

新菜「……ええ、そうですね」
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 15:04:23.36 ID:0wQD7bSMo
武内P「……喜多川海夢さん、ですか?」


海夢「えっ? あたしの事知ってるんですか?」


武内P「はい」

武内P「何度か、雑誌の方で拝見させて頂いて……」


海夢「ああ! 読モの方ので! ナットク!」

新菜「凄いですね……覚えていてくれる人が、居るなんて」

海夢「でっしょ〜っ ♡ ごじょー君も、すぐそうなるって!」

新菜「はは……だと、良いんですが」


武内P「衣装製作、という単語が聞こえましたが……」

武内P「――コスプレ時の衣装は、貴方が?」


新菜・海夢「……」

新菜・海夢「はいっ!?」
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 15:14:42.18 ID:0wQD7bSMo
新菜「確かに、作ってるのは俺ですけど……」

海夢「えっ!? あたし、リア垢とコス垢間違って投稿してた!?」


武内P「い、いえ……そうではなく」

武内P「所属するアイドルの方には、コスプレやTwitterに詳しい方も居まして」

武内P「……つい先日投稿された、画像」

武内P「それを偶然拝見していたものですから」


新菜「でも……見た目は、大分違いますよ?」

海夢「そう! ジュジュサマに教わったメイクで、まぢキャラに近づけて ♡ ♡」


武内P「――笑顔です」


新菜・海夢「笑顔?」


武内P「先程の笑顔と……投稿されていた画像の、笑顔」

武内P「それが――同じ輝きを放っていたので」
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 15:22:49.77 ID:0wQD7bSMo
武内P「……すみません、今回の仕事の話に戻りましょう」

じいちゃん「お、おお、そうですね」

武内P「お話を聞かせて頂ける、との事でしたが……」

じいちゃん「そうですねぇ……お、そうだ!」

武内P「?」


じいちゃん「工房で、お前が作ったもんを見て貰いながら、ってのはどうだ?」

じいちゃん「その方が、プロデューサーさんに伝わるもんも多くなるだろう」


新菜「じっ、じいちゃん!?」


武内P「宜しいのですか?」

じいちゃん「まだまだ半人前ですが、最近は腕を上げてきましてね」

武内P「それは……是非、見学させてください」


新菜「わっ……わ、わかりました!」


海夢「……!///」
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 15:29:51.99 ID:0wQD7bSMo
海夢(えっ……ええ〜〜〜〜っ!?)

海夢(あたし、そんなにごじょー君しゅきしゅきオーラ出てた!?)

海夢(上げた写真も、表情は作ってたけど……)

海夢(この時間最高すぎる〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡)

海夢(ごじょー君しゅきしゅき ♡ てか、ヤバ〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡)

海夢(……なんて考えてたし! うわ、恥ず〜〜〜〜っっ!)


海夢「……!!///」


新菜「? 喜多川さん?」


海夢「はいっ!?///」ビックゥッ!


新菜「あの……下の工房に行くので……どうします?」


海夢「あっ、うん!/// 行く行く!///」

海夢「あはっ!/// あはははははっ!///」


新菜・じいちゃん「……?」


武内P「……」
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 15:40:58.56 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

工房


武内P「これは……凄いですね」


新菜「は……はいっ!」

海夢「ですよねー! 着物もキレイだし! 皆顔も違って!」

新菜「好きなだけご覧になってください!」

海夢「普通の工房見学じゃなくて、ごじょー君も話さないと!」

新菜「そ、そうでした」

海夢「あはは、素じゃん!(笑) ウケる!」


武内P「……新菜さんがお作りになった物は、どちらに?」


新菜「この棚にある着物がそうですね」

海夢「えっ!? これ、ごじょー君が作ってたの!? ヤバ、チョーキレイ!」


武内P「ああ、いえ……」

武内P「『頭師』を目指している、とお聞きしたので……頭を見せていただきたい、と」

武内P「……そう、思いまして」
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 15:52:21.75 ID:0wQD7bSMo
新菜「まっ、まだ人様にお見せする程では……!」

武内P「……新菜さん」

新菜「は、はいっ?」

武内P「貴方は、製作の過程で手を抜いたことは、ありますか?」

新菜「!? ありません!」

武内P「はい。この着物を見て、そうだと思いました」

新菜「……あの」


武内P「……確かに、今の貴方の腕は未熟なのかも知れません」

武内P「ですが、誰かに見せるという事は、遅かれ早かれ経験するものです」

武内P「……新菜さん」

武内P「勇気を出して、一歩踏み出してみませんか?」


新菜「……!」

海夢「ていっ!」

とんっ!

新菜「うわっ!? ど、どうして急に押すんですか!?」

海夢「一歩、踏み出したっしょ?」ニヒッ!

新菜「……喜多川さん」


新菜「わかりました……今、お持ちします……!」


海夢「うんうん!」

海夢(やば〜〜〜〜いっ ♡ ♡ チョーカッコイイ〜〜〜〜っっっ ♡ ♡ ♡ ♡)



武内P「………」
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 16:04:47.70 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

新菜「……お、お待たせしました」ドキドキ…!

…トスッ

武内P「では……拝見させて頂きます」

新菜「ど、どうぞ……!」ドキドキ…!

武内P「……」

新菜「……!」ドキドキ…!


武内P「これは……右側に行くほど、最近のものでしょうか?」


新菜「!? ど、どうしてわかったんですか!?」


武内P「あまり詳しくは無いので、何となくではありますが……」

武内P「右側に行くほど、良い顔をしている様に見えます」


新菜「は……はいっ! ありがとうございますっ!」パアッ!


海夢「……」

海夢(ごじょー君、チョー嬉しそ〜〜〜〜 ♡ ♡ ♡ カワいすぎかよ〜〜〜〜っっ ♡ ♡ ♡)

海夢(ヤバ〜〜〜〜イ ♡ ♡ ハンパない ♡ ♡ ♡ も〜〜〜〜しゅき〜〜〜〜っ ♡ ♡ ♡ ♡)
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 16:15:41.39 ID:0wQD7bSMo
新菜「そんな風に言って貰えると、嬉しいです……!」

武内P「見たままをそのまま言っただけなのですが……」

新菜「っ……!///」

武内P「新菜さんの、成長する……努力する姿が、浮かぶようです」


武内P「――とても、奇麗ですね」


新菜「っ!///」キュキュウ〜ンッ!


武内P「私は……今は、仕事が恋人のようなものですが」

武内P「もし、結婚して……娘が出来た時には」

武内P「新菜さんに、雛人形の製作をお願いしたい、と」

武内P「……そう、思います」


海夢「! すごいじゃん! めっちゃ褒められてるし!」


新菜「……ぷ」

新菜「プロデューサーさん…… ♡ ♡ ♡」ジュンジュワ〜ッ!


海夢「…………んっ?」
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 16:23:28.43 ID:cIoxM9x/O
また武内Pが無自覚に自爆ボタンに指を伸ばしてる…
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 16:28:36.44 ID:0wQD7bSMo
じいちゃん「――良かったな新菜! 予約のお客様、第一号だ!」

新菜「うんっ ♡」

じいちゃん「しかし、それならもっと頑張らないとな!」

新菜「うんっ ♡ 俺、頑張るっ ♡」

武内P「あの……まだ、予定はありませんので」

じいちゃん「ははは、人生何が起こるかわかりませんから!」

新菜「……うんっ ♡」モジモジ!

武内P「は、はあ……」


新菜「俺……精一杯頑張ります……っ ♡」


海夢「……」

海夢(……え、待って待って……なんかヤバい感じするけど……何で?)

海夢(ごじょー君のあの顔、なんか見たことあるんだけど……)

海夢(この前、おうちデート ♡ した時……あれ? なんだっけ……)


新菜「プロデューサーさんっ…… ♡」


海夢「……」

海夢「っ!?」
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 16:39:09.40 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

ちひろ「――『五条人形』さんの所、どうでした?」


武内P「はい、とても良い番組になると思います」

武内P「五条さんは、とても気さくな方で……」

武内P「緒方さんも三村さんも、緊張せずにいられるかと」


ちひろ「お孫さんにも、お話を聞いてきたんですよね?」


武内P「はい。ご挨拶に伺った時……」

武内P「読者モデルで、何度か拝見していた事がある――」

武内P「――喜多川海夢さんも、一緒に居て驚きました」


ちひろ「えっ? そうなんですか?」

ちひろ「一体、どういう繋がりなんでしょうか……」


武内P「詳しくはお聞きしませんでしたが……」

武内P「まず、お付き合いされているのは、間違いない、と」

武内P「……そう、思います」
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 16:43:59.92 ID:He/2lexzO
ホモなの?
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 16:47:49.97 ID:0wQD7bSMo
武内P「なので……スカウトの方は、はい」

ちひろ「……プロデューサーさんでもわかる位、あからさまだったんですか?」

武内P「? 私でも……とは?」

ちひろ「……いえ、何でもありません」

武内P「?」


武内P「それで……今回は」

武内P「番組に、新菜さんを出す事はやめておく事に」

武内P「――せめて、もっと成長してから」

武内P「……と、そう言われてしまいまして」


ちひろ「それは……残念でしたね」


武内P「いえ、元々今回の番組の趣旨とは離れていましたから」

武内P「それに、せっかくですから……」

武内P「――新菜さんにご出演して頂く時は」

武内P「――長く尺が取れる様な番組で」

武内P「……と、そうお伝えしておきました」
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 17:02:48.15 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

紗寿叶(さじゅな)「えっ!? 何それ、凄いじゃないの!」

海夢『あはは、凄いですよねー!』

紗寿叶「でも、これで五条新菜に変に注目が集まったら……」

紗寿叶「……私の衣装を作る時間が削られちゃうじゃないの!」

海夢『ジュジュサマ正直すぎ! ウケる! あはははははは!』

紗寿叶「……あなた、なんか妙にテンション高くない?」

海夢『わかっちゃいすー!? ヤバ!! 照れる――っ!!』

紗寿叶「ちょっと! 電話で大きな声出さないでよ!」


海夢『ネオンおねーたまの気持ちがわかっちゃった的な!』

海夢『あたしのフラワージュエル、けっこー濁ってますよ!』

海夢『今度コス合わせる時、まぢでイメージ通りに出来ます!』

海夢『あはははははっ! あっは、マージで! あっはははは!』


紗寿叶「……はぁ?」
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 17:15:42.45 ID:0wQD7bSMo
  ・  ・  ・

紗寿叶『……何? 五条新菜に彼氏でも出来たの?』

海夢「……そうじゃないですけど〜〜〜っ!!」

紗寿叶『だから、声大きい!』

海夢「なんか、ごじょー君メスの顔してたんですよ〜〜!」

紗寿叶『め、メスの顔……って、あなたね……!?』

海夢「あたし、どうしたら良いですかね!?」

紗寿叶『そ、そんなの……』


紗寿叶『ど、どこか……行けば良いんじゃないの!?』

紗寿叶『それで良い感じになれば……わっ、私に聞かないでくれる!?』


海夢「――それです、ジュジュサマ!」

海夢「明日、学校が終わったら……そうだ! 海! 海行ってきます!」

海夢「……ごじょー君と海とか ♡ ♡ え、ヤバくないですか!? ♡ ♡ ♡」

海夢「ジュジュサマキューピットかよ〜〜っ ♡ あっ、天使のコスとかめっちゃ似合いそ〜〜〜〜っ ♡ ♡ ♡」


紗寿叶「もうっ、勝手にやってなさいよね!?」




おわり
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/01(土) 17:21:55.30 ID:0wQD7bSMo
>>840
それです
俺の予想だとアニメ化するので書きました
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 17:33:01.74 ID:3Fm7yhCh0
乙でした
これはいいクロス
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 17:57:02.68 ID:uYOjnU9go
しっかしまあ読みにくい名前だこと
何度も読み間違えたわ
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 18:50:45.92 ID:hfrLFMaI0
1話試し読みしてみたけど海夢のキャラパワー凄まじいな
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 19:51:58.80 ID:HHAwPrWAo

いろいろとおかしいw
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 19:59:11.37 ID:5WHxXub1O
本編じゃほとんど名前で呼ばないから、そっちじゃ問題ないんだ
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 20:08:20.73 ID:Em9yCbozo
「今年ももう半分過ぎた」と勘違いしてるアイドルと話を合わせてからかうアイドルお願いします
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/01(土) 21:33:26.87 ID:zCLwshutO
はー曇を慰める武内P
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 00:37:59.58 ID:3FMoUCeJ0
良い漫画を教えてくれてありがとう明日買ってくるわ
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 01:37:28.22 ID:Acwo9lQSo
時々漫画とクロス……
もしかして1は昔いちご味とクロス書いたりした事ないか?
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 09:09:55.12 ID:3Le7Zkgzo
キン肉マンクロス好きだったわ
もしまたやるなら今度は溢れる知性を描いて欲しい
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 10:40:04.40 ID:pxALRxFDO
そういえば、シティハンターに奇面組や燃えるお兄さん等とかはクロスできないものかな?
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 10:43:26.65 ID:5aN+EdtT0
わたモテやイナズマイレブンは流石に作者も知らんよなぁ
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 10:45:19.39 ID:GONVy7TEo
武内Pが冴羽から「毛の生えた海坊主」みたいに言われそう
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 11:18:02.36 ID:Y20W10juO
下ネタという概念が存在しない退屈な世界とのクロスが見てみたいわ
つい最近アニメを見返したんだけど会長関係の大惨事がここの大惨事に通じるのがある…気がする
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 14:47:40.33 ID:pxALRxFDO
逆転の発想で、わた天やごちうさみたいな世界に武内Pが頑張るとかはどうかな?
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/06/02(日) 15:16:41.23 ID:tIvGjHmLO
キン肉マンのみならず、シティハンター、ターちゃん、奇面組のクロスもあったような…。

それはともかく、夏リゾートレポに行って熊等の猛獣に追われるパニック映画的なのとか読んでみたい(無茶ぶり)。
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 15:24:07.06 ID:tIvGjHmLO
ごめん、sage忘れ。
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 17:41:23.19 ID:W4npRbVJo
文体からしてぽいなぁと思ってたらやっぱり好きだったんですね、着せ替え人形
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 19:20:38.74 ID:l/aeTtpl0
>>882
リゾートでテンション上がりすぎて猛獣みたいになったアイドルに武Pが襲われる?(難聴)
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 20:49:45.30 ID:3Le7Zkgzo
児童に関心とコラボやね
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/02(日) 22:42:31.49 ID:nbtpY2nPo
今日は眠いので寝ます、申し訳ない
おやすみなさい
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 23:10:15.48 ID:GrZpPkb20
報告乙です。
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 23:31:43.83 ID:Y20W10juO
やはり有能な製作者には定期的なオフトゥン摂取が必要か
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 20:39:23.11 ID:NAcPXjpfo
>>882
書きます


武内P「熊です」
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 20:45:05.24 ID:NAcPXjpfo
美嘉「うえっ、マジで!?」

武内P「はい、目撃された事があるそうで……」

美嘉「ちょっとアンタ達! マジでテント泊する気!?」


志希「テントの中で何する?」ウキウキ!

フレデリカ「はい! 志希ちゃんごっこ!」ワクワク!

志希「それじゃあ、あたしはフレちゃんごっこ!」ウキウキ!

フレデリカ「わお! レイジー・レイジー結成だね!」ワクワク!


奏「はぁ……付き合うしかなさそうね」

周子「まあ、たまには良いんじゃない?」

美嘉「高原のペンションに来て、テント泊って……」

武内P「……」
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 20:53:15.93 ID:NAcPXjpfo
  ・  ・  ・

テント内


美嘉「もっと、オシャレな感じだと思ってたんだケドなぁ……」

奏「あら、キャンプって一時期流行ったじゃない?」

周子「晩御飯はバーベキューだったし、キャンプだよねぇ」


フレデリカ「志希ちゃん志希ちゃん! しりとりしようよ!」ワイワイ!

志希「はい! しりとりをするリス! ス!」キャッキャ!

フレデリカ「スルメを食べるメダカ! カ!」ワイワイ!

志希「カラーボックスで遊ぶカラス! ス!」キャッキャ!


奏「……本当にはしゃいでるわね」

周子「いつまで続くかなー、このテンション」

美嘉「はぁ……こんなつもりじゃなかったのに」
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 20:59:06.11 ID:NAcPXjpfo
奏「ふぅん? どういうつもりだったか、教えて貰おうかな」

美嘉「へあっ!?/// ど、どういうつもり、って!?///」

周子「オシャレなペンションで過ごす夜に、期待してたんー?」


フレデリカ「恋バナしてるよ! どうする!?」ワイワイ!

志希「美嘉ちゃんの恋バナかー……んー、パス!」キャッキャ!

フレデリカ「またス? 志希ちゃん、お主も悪よのぉ!」ワイワイ!

志希「いえいえ、おフレちゃんこそ!」キャッキャ!


美嘉「……スルーされたら、それはそれで腹立つんだケド!?///」

奏「難しいわね、女心って」

周子「山の天気と一緒で、変わりやすいって言うしねー」
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:05:41.44 ID:NAcPXjpfo
美嘉「そっ、そんなコトより! 熊が出るって話じゃん?」

奏「誤魔化すのが下手ね。でも、乗ってあげる」

周子「熊かー。甘い物が好きらしいから、和菓子も好きだよね」

美嘉「……和とか洋とかカンケー無いんじゃない?」

奏「甘い物が好きなら、熊が出たら私は唇を隠さないと」

周子「おっ、その心は?」


奏「ふふっ……私の唇は甘いから」

奏「その先はもっと甘いから、熊も紳士で居られなくなっちゃうでしょう?」

奏「……だから、唇を隠すの」

奏「キスだけで帰ってくれるとは、思えないからね」ニコリ!


美嘉「はぁ……なんか、さすがだね……」

周子「あはは、熊まっしぐらの蜂蜜味って感じかな」



フレデリカ・志希「……」
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:12:26.16 ID:NAcPXjpfo
美嘉「まっ、ホント滅多に出ないらしいから」

奏「ふふっ、残念」

周子「っていうか、二人共静かだけどどしたんー?」


フレデリカ・志希「……」


美嘉・奏・周子「……?」



――グヴォォォ…!



フレデリカ・志希「……」

美嘉・奏・周子「……」


LiPPS「……く」


LiPPS「熊っ!?」
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:18:26.36 ID:NAcPXjpfo
美嘉「いやいや、誰かのお腹の音じゃないの!?」

フレデリカ「美嘉ちゃん、アタシはお腹いっぱいだよ!?」

志希「だ……ダ――ッド!! ダァ――〜〜ッド!!」

周子「志希ちゃん、とりあえず落ち着こう!?」


奏「んんんっ! んっ! んんむむんむっ!」モゴモゴ!

奏「んむむおんむおっ!」モゴモゴ!


美嘉・周子・フレデリカ・志希「……」


美嘉「唇隠してる場合じゃないって!」

ぐいぐいっ!

奏「んもっ!? むも〜〜っ! んむぅ〜〜っ!」モゴモゴ!
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:24:54.77 ID:NAcPXjpfo
奏「っぷあっ!? う、奪われちゃうから! 唇、奪われちゃうっ!」

美嘉「唇どころか、頭からパックリいかれるってば!」

周子「志希ちゃん、こういう時はどうすれば良いのん!?」

志希「えっ!? 警戒させて、これ以上近寄ってこないよう大きな音を……」

フレデリカ「それなら、歌おうよ! アタシ達、アイドルだもん!」


奏「そ、そうね……皆!」

奏「あ、あわわわ慌てず、落ち着いて立って! 早く!」


美嘉・周子・フレデリカ・志希「えっ、立つの!?」


奏「美嘉はそこ! 周子はそこ! フレデリカはそこ! 志希はそこ!」

奏「ほら、急いで! 早く!」


美嘉・周子・フレデリカ・志希「う……うん……」
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:30:52.10 ID:NAcPXjpfo
奏「前奏は、私がやるから! そうしたら順番に! 良いわね!?」

美嘉・周子・フレデリカ・志希「は、はいっ!」

奏「良い? いくわよ――」


奏「――『Tulip』!」


美嘉・周子・フレデリカ・志希「えっ!?」


奏「ジャンランチャンチャン、ジャラッチャーラン♪」クイ〜ッ…

奏「ジャンランチャンチャン、ジャラッチャーラン♪」クイ〜ッ…


美嘉・周子・フレデリカ・志希「えっ、あっ……」モタモタ…


奏「……ストップ! 貴女達、混乱してる場合!?」


美嘉「その言葉、そのままそっくり返すからね!?」
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:35:49.31 ID:NAcPXjpfo
志希「美嘉ちゃん、それだよ! ナイスツッコミ!」

美嘉「えっ!? 何、馬鹿にしてるの!?」

フレデリカ「美嘉ちゃん、良い感じに大声出てるね!」

美嘉「あっ、もしかしてそれが狙いで!?」

周子「これだけ大声だったら、熊も驚いて逃げるかもね!」

美嘉「アタシ一人頑張るって、おかしくない!?」


奏「んもっ! むももも、んむもっ!」モゴモゴ!


美嘉「だから! アンタは何で唇を隠すの!?」

ぐいぐいっ!

奏「っぷはっ! だって、狙われちゃうでしょう!?」
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:43:32.37 ID:NAcPXjpfo
美嘉「そもそも、甘いかどうかは熊にはわからないから!」

周子「……匂い! 甘い匂いに、引き寄せられたんじゃ!」ハッ!

フレデリカ「志希ちゃん! テントの中で、一番甘い匂いがするのは!?」

奏「私の唇よね!? すぐ隠すから、本当の事を言って!」

志希「ちょっと待ってウェイト! ハスハス、オーケー!?」

美嘉・奏・周子・フレデリカ「オーケー!」


志希「ハスハス……ハスハス〜……!」ハスハスッ!


美嘉・奏「……!」


志希「ハスハス……ハスハス〜……!」ハスハスッ!


周子・フレデリカ「……!」
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:48:42.72 ID:NAcPXjpfo
志希「……にゃはは! 結果はっぴょ〜う!」

美嘉・奏・周子・フレデリカ「……」

志希「このテントの中で、一番甘い匂いがするのはぁ〜……」

美嘉・奏・周子・フレデリカ「……」


志希「――新しいシャンプーを使った、あたしでしたー!」

志希「髪の質と、量が多いのもあってイイ匂〜い♪」


美嘉・奏・周子・フレデリカ「うん」

…スザザッ!


志希「……にゃはは」

志希「テントの中で、あたしを一人ぼっちにしないでよ――っ!?」
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:53:30.04 ID:NAcPXjpfo
志希「ほーらワシャワシャ〜! ワシャワシャ〜っ!」

ばっさばっさ!

美嘉「うわっぷ!? ちょっ、やめっ!」

奏「やめて! 甘い匂いがうつっちゃうでしょう!?」

フレデリカ「上がってるぅ! サスーンクオリティが上がっているぅ!」

周子「! 熊に襲われる……マックスファクター!」



――グヴァァォォ…!



LiPPS「……」


LiPPS「――助けて!!」
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 21:59:24.51 ID:NAcPXjpfo
美嘉「死んだふりってどうなの!?」

奏「キスで目覚めるって思われたら、どうするの!?」

美嘉「ちょっと黙っててくれない!? マジで!」

志希「熊は死肉も食べるから、意味アリマッセーン! にゃはは!」

美嘉「志希ちゃん、なんか諦めてない!? もっとギフって!」

フレデリカ「ギフって……ギフテットらしくいい考えを出して、の略?」

美嘉「なんでわかったの!? カリスマ!? いや、エスパー!?」


周子「……ここは、一旦冷静になろうよ」

ごそごそっ…

周子「和菓子――すあまだけど、人数分あるからさ」


美嘉・奏・フレデリカ・志希「……わ」

美嘉・奏・フレデリカ・志希「和菓子!?」
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:06:29.23 ID:NAcPXjpfo
美嘉「! それを使って――」


奏「……普段食べないけど、美味しいわね」モッチモッチ!

フレデリカ「すあまって、お餅みたいな、すあまだね♪」モッチモッチ!

志希「薄甘い匂いと味が、口の中で化学反応を起こしてる〜♪」モッチモッチ!

周子「水筒にお茶も入れてきてるから、良ければ飲みなー」モッチモッチ!


美嘉「――じゃなくて!」

美嘉「それで、熊の注意をひけばよくない!?」


奏・周子・フレデリカ・志希「っ!?」ビクッ!

奏・周子・フレデリカ・志希「ん……んぐ、ぐぐっ……!?」ピクピク!


美嘉「喉に詰まったの!?」

美嘉「ねえ、そのピンチは今無くて良いピンチだよね!?」
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:17:17.82 ID:NAcPXjpfo
奏「……ぷはぁっ……お茶を飲んだら、冷静になったわ」

周子「あはは、一休みって大事だからねー」

フレデリカ「一休さんは頭が良いもんね! いつもテストは満点、多分!」

志希「それじゃあ、千利休は千倍頭が良いってことになるねん♪」

美嘉「皆、何でそんなに急に冷静に!? お茶に何か入ってたの!?」



――グオォォァァァ…!



LiPPS「……誰が、注意を引くの?」

LiPPS「……」

LiPPS「――出っさなっきゃ負っけよ! 最初はグー!」

LiPPS「ジャンケン――ポンッ! ポンッ!」


LiPPS「――ポンッ!」


フレデリカ「…………わお」
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:25:13.75 ID:NAcPXjpfo
美嘉「ちょっとだけ開けて、ポンッて外に!」

奏「フレデリカ、一応唇はギュッてしておきなさい」

周子「志希ちゃん、後ろから口元隠しといてあげたら?」

志希「Unfortunately, I can't participate in that.」


フレデリカ「――それじゃあ、一番フレデリカ、行きます!」

フレデリカ「駄目でした!」

フレデリカ「残念ですが、チャレンジ失敗です! 惜しい! 惜しむらく!」

フレデリカ「それでは、次の方……どうぞ!」


美嘉・奏・周子・志希「……」フルフル!


フレデリカ「……」


美嘉・奏・周子・志希「……」
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:31:31.67 ID:NAcPXjpfo
フレデリカ「……フレデリカ、心を込めて歌います」


美嘉・奏・周子・志希「……」


フレデリカ「あ〜る〜晴れた〜ひ〜る〜夜ですがー♪」

フレデリカ「い〜ち〜ば〜へ、続〜く……」


美嘉・奏・周子・志希「……」


フレデリカ「森〜、のっ、なっ、かっ♪ フンフーン♪」

フレデリカ「クマさ〜んにっ♪ 出会った♪ フレデリカー♪」


美嘉・奏・周子・志希「不吉!!」
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:35:52.88 ID:NAcPXjpfo
フレデリカ「花咲く、も〜り〜のな〜か〜♪」

フレデリカ「クマさ〜んに〜で〜あ〜あっ――」

シャッ! ポイッ!

フレデリカ「――たー! やりました!」



「――んむっ!?」



LiPPS「……」

LiPPS「今の声……!」


奏・周子・フレデリカ・志希「熊が喋った!?」


美嘉「いや、アイツでしょ!」

美嘉「アタシ達、プーさんにでも狙われてたの!?」
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:40:04.21 ID:NAcPXjpfo
「あの……大声が聞こえたので……」


美嘉「――ホラ! やっぱりそうじゃん!」


奏「……あら、もうネタバラシなの?」

周子「んー、もうちょい引っ張るかなー、と思ったけどねぇ」


美嘉「……はっ?」


志希「にゃはは! そんなに都合良く熊なんて出ないよー!」

フレデリカ「アタシは、最初からさっきまで気付いてたよ!」


美嘉「……」

美嘉「はあっ!?」
910 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:46:03.45 ID:NAcPXjpfo
美嘉「まさかっ……!」

シャッ! スタスタスタスタ…!



奏「……ふふっ! 美嘉ったら、最後まで信じてたわね?」

周子「あはは、だけどそこが良い所だよねー」

志希「あたし達をドッキリにかけようなんて、甘〜い!」

フレデリカ「熊は甘い物が好きらしいよ? 本人から聞いてないけど♪」


美嘉「……」

シャッ!


奏・周子・フレデリカ・志希「おかえり〜♪」


美嘉「……」
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 22:53:07.80 ID:NAcPXjpfo
美嘉「……ねえ、ちょっと聞きたいんだケド」

奏「あら、何?」

美嘉「皆はさ、今回のコト……何か、聞いてた?」

周子「聞いてないよー」

美嘉「あー……そう、なんだ……うん、オッケ」

志希「んふふっ♪ 焦った顔も可愛かったよ〜♪」

美嘉「えっ? あー……うん、アリガト」

フレデリカ「美嘉ちゃん? 何かあったの?」


美嘉「いや……何て言うか、さ?」

美嘉「……ゴメン、ちょっと」


奏・周子・フレデリカ・志希「……?」
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 23:03:48.10 ID:NAcPXjpfo
奏「……怒ったのなら謝るわ。確かに、からかいすぎたかも」

美嘉「あ、えっと……怒ってるとかじゃなくて」

周子「あの人と何かあったん?」

美嘉「何かあったと言うか……何かがあったと言うか」

志希「んー? もしかして、イケナイ事とか?」ニマニマ!

美嘉「どう、何だろ……ねえ、聞いてもイイ?」

フレデリカ「よろしい! アタシ達が、聞いてあげよう!」


美嘉「アイツ……さ?」

美嘉「こう、右手を首筋にやる癖……あるじゃん?」

美嘉「でも、やりかけたら……ハッとした顔をして」

美嘉「……右手を……ずっと、アタシから見えない様にしてたんだよね」


奏・周子・フレデリカ・志希「うん」
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 23:08:36.19 ID:NAcPXjpfo
美嘉「それで……格好なんだケド」

美嘉「お風呂もまだなのか、スーツ姿で……ね?」

美嘉「でも、なんか……胸の所が、さ」

美嘉「こう……強い力で引き裂かれたみたいになってて」


奏・周子・フレデリカ・志希「……うん」


美嘉「暗がりだったから、よく見えなかったケド……」

美嘉「……ちょっと離れた所に」

美嘉「茂みじゃないよ? 風でも、全然動いて無かったし」

美嘉「変な……大きな黒い塊みたいなのがあったんだよね」


奏・周子・フレデリカ・志希「…………うん」
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 23:14:41.62 ID:NAcPXjpfo
美嘉「もう心配ありません、って言われて……」

美嘉「あっ、何かあったらすぐ大声で呼んでくれ、だってさ」

美嘉「……どこまで話したっけ?」

美嘉「そうだ、黒い大きな塊みたいなのがあって……」


奏・周子・フレデリカ・志希「………………うん」


美嘉「あっ、聞いて!」

美嘉「フレちゃんがなげたすあま、グーゼンアイツの口に入ったんだって★」

美嘉「それでさ? 左手で、ちょっとずつリスみたいに食べてた★」

美嘉「アイツ、あんな見た目なのにウケるっしょ? アハハ!」

美嘉「まあ……カワイイ所もあるんだー、みたいな?///」


奏・周子・フレデリカ・志希「うん」


奏・周子・フレデリカ・志希「だから!?」
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/03(月) 23:27:45.11 ID:NAcPXjpfo
美嘉「あっ、恋バナとかそう言うんじゃないからね!?///」

奏「する気無いわよ! ねえ、それからどうしたの!?」

美嘉「それから? おやすみー、って……星がチョーキレイだった……」ウットリ!

周子「……ねえ、ペンション行ったほうが良くない?」

美嘉「えっ!?/// ななっ、何言ってんの!?///」

志希「……今移動するのは危険だと思うな」

美嘉「だ、だよね……乙女のピンチ的な!?///」

フレデリカ「美嘉ちゃん、さすがのアタシも真面目になっています」

美嘉「えっ、と……」


美嘉「も、もうこの話終わりっ!/// ホラ、寝るよ!///」


奏・周子・フレデリカ・志希「……熊、本当に出たんじゃない?」


美嘉「……もうっ! そんなに都合良く出る筈無いでしょ!」

美嘉「熊の話をして、アタシを寝かさないで、からかうつもり?」



美嘉「絶対に釣られないんだからね!」




おわり
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/03(月) 23:39:24.35 ID:1cvSiUL5O
おもしろかったよー。

映画好きの奏と熊の組み合わせで『グリズリーマン』を思い出して勝手にハラハラしてた。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3
917 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/03(月) 23:40:14.21 ID:mT2hXd21O
乙です、ありがとうございます…ていうか、武内P強え!(汗)
彼のプロデュースは後退のネジを外してあるのか…?(独歩感)
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/03(月) 23:55:16.78 ID:0lGJSkLrO
武内Pもアイドルもまったくクマった奴らよ
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 02:53:06.81 ID:0VrG8uako
武内くんだって仕事中不意に勃起するよね
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 07:26:17.36 ID:/DhAwqeno
>>919
ふーんって聞いたら収まりそう
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 08:26:26.11 ID:1O3wTR2Uo
スタドリは生理反応を抑える働きがあるからそういうのは起きないと思う
間違えてエナドリを飲んだ時は…理性がえらいことになるさ(偏見
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 10:20:14.27 ID:cd6P1+fDO
ハナコが銀牙化して、くまをたいじしたにちがいない
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 11:50:26.31 ID:yAByTD2Vo
釣られクマー
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 11:51:04.45 ID:yAByTD2Vo
釣られクマー
925 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 11:51:38.16 ID:yAByTD2Vo
なんで連投になっとるん……スマン
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/04(火) 21:51:18.57 ID:+TYRyj6no

「ふーっ……!」


 息を吐き出しながら、交差させた両脚を持ち上げ、お尻を上げる。
 その時、反動を利用しないように意識する事が大切。
 トレーナーさんに教えてもらった、腹筋を鍛えるための運動。
 レッグレイズって言うらしいんだけど……結構、キツい。


「ふーっ……!」


 始めの頃は、全然回数がこなせなかった。
 初日の次の日なんか、ちょっと笑ったら腹筋がつりそうになった位。
 だけど、今は……この通り。
 やりすぎても良くないみたいだから、一日三十回。


「ふーっ……!」


 チラリと横目で見ると、ハナコがジーッとこっちを見てた。
 床に横になってする運動だから、遊んで貰えるのかとジャレついてきてたのに。
 私の真剣さが伝わったのか、それとも、終わるまで待っているのか。
 もしかしたら、応援してくれてるのかも……なんて、ね。


「ふーっ……!」


 筋トレを始めたのは、歌のため。
 腹筋が強くなれば、ニュアンスを出せるだけの息が続くようになるから。
 それとは別に、週に一回の休みの日に1km泳ぐ日を作ってる。
 あ、勿論トレーナーさんに相談してるからね?


「ふーっ……!」


 泳ぐ日を週二回に増やそうと思ったけど、難しい。
 学校もあるし、シンデレラプロジェクトに、プロジェクトクローネも。
 他にも、家の手伝いもあるし、両立と言うには忙しすぎる日々を送っている。
 むしろ、何もしてない時は、逆に落ち着かないかも。


「ふーっ……!」


 こんな生活を送るようになるなんて、思ってもみなかった。
 元々、運動はあまり得意じゃなかったし。
 それもこれも、全部……は、言い過ぎかな。
 半分くらいは、プロデューサーのせい……おかげ?


「ふーっ……!」



 ――夢中になれる何か。



「……ふぅっ」


 三十回終えて、両脚をゆっくりと床につける。
 終わったと思って、勢いよく下ろして踵とぶつけて痛い思いをしたからね。


「……」


 寝転がったまま、張っている腹筋に手をやる。
 熱を帯びたそれは、これからの私の歌に力を与えてくれるだろう。
 そう思うと、これが苦労とは全く思わない。
 だって、そうでしょ?


 今は、楽しくなってる途中なんだから。
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/04(火) 22:19:03.94 ID:+TYRyj6no
  ・  ・  ・

「……どうだった?」


 ボイスレッスンを見に来ていたプロデューサーに、聞いてみる。


「とても、良い感じですね」


 低い声が、耳に心地良い。
 心なしか、いつもは表情に乏しいプロデューサーの顔も、綻んでいるように見えた。
 でも、今日の私はそれじゃあ満足出来ない。
 こういったコミュニケーションが得意じゃないのは、わかってるけど。


「それだけ?」


 わざとらしく、少しだけ不満そうな顔をして、言う。
 別に、拗ねてるとかそんなんじゃない。
 私が、アイドルになった時から、ずっと見てきたんでしょ?
 だったら、他にも言える事、あるんじゃないの?


「そう、ですね……」


 プロデューサーは、右手を首筋にやった。
 きっとそれは、困ったからじゃなくて、
言うべき言葉を言わなかったって事に気付いて、しまったと思ったから。
 こうやって催促しないと、この人は当たり障りのない事しか言わないのが、たまに困る。


「……以前に比べて、かなり良くなってきています」


 両手を横に、姿勢を正して真っ直ぐにかけられた言葉。


「ふーん……まあ、悪くないかな」


 プロデューサーには、そんなつもりは無いんだろうけど。
 以前に比べて、って……手放しで良い、って意味じゃないよね。
 だけど、良くなってきてる、って言ってくれた。
 とりあえず、良しとしておくから。


「……何か、特別な事をされているのですか?」


 プロデューサーが、問いかけきた。
 でも、私は、


「別に? 普通にしてるだけ」


 努力してるとか、そんなのは言わない。
 トレーナーさんにも、秘密にして欲しいって伝えてある。
 私の答えを聞いて、プロデューサーは不思議そうな顔をした。
 ちょっと目を見開いた顔が、なんだか間抜けに見える。


「ふふっ! 何、その顔?」


 私は、努力している姿を褒められたいんじゃない。
 見て欲しいのは、アイドルとして輝いてる姿。


「……良い、笑顔です」 


 そうでしょ?
 気付いてないかも知れないけど、プロデューサーも良い笑顔してるよ。
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/04(火) 22:51:23.61 ID:+TYRyj6no
  ・  ・  ・

「……」


 夜の、ハナコの散歩。
 アイドルになってから、散歩コースはちょっと長くなった。
 それまで意識してなかったウォーキングにもなるし、
落ち着いて考え事も出来る上に、何よりハナコが喜んでくれるから。


「……」


 歩きながら、空を見上げた。
 薄暗くなってきた夜空には、都会でも見える星が、いくつか輝いている。


 ――だから、私が輝かなきゃね。


 あの人は、きっとあの星の中でも、一番大きな光を放っている人。
 どんなに暗い空でも、見失う事無く、キラキラと輝く星。


「――ワンッ!」


 不意に、ハナコの鳴き声。
 尻尾を振りながら私を見上げるハナコのリードは、ピンと張られている。
 考え事をしていたら、いつの間にか立ち止まっていたらしい。
 ごめん、ハナコ……それと、ありがと。


「……」


 私はまた、歩き始める。
 少し歩を進めて横に並ぶと、ハナコも一緒にチョコチョコと歩きだした。
 ハナコは賢いから、リードをグイグイ引っ張ったりなんてしない。
 大好きな私の家族は、無駄に走ったりはしないから。


「……」


 プロデューサーが、参考になると言った、アイドルの姿。
 私は、あの輝きに近づけてるのかな。


「……」


 リードを握ってるのとは逆の、左手で。
 夜空に手を伸ばすと、指の隙間で、それまで見えていなかった星がキラリと輝いた。
 その星の光はまだ弱くて、一番だとはとても言えない。


「……」


 でも、光ってる。



「待っててね」



 星に願いを――なんて、ガラじゃ無かったんだけどな。
 私は、まだ十五歳の高校生で……まだ、子供。
 それがもどかしくもあるけど、どうしようも出来ない。
 だったら、子供らしくお願いするだけの権利位は、あっても良いと思う。


「――ワンッ!」


 また立ち止まってたみたいで、慌てて歩きだした。
 お祈りしてる暇があったら歩けと叱られてる気がするのは……気のせいじゃないかも。
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/04(火) 23:36:31.54 ID:+TYRyj6no
  ・  ・  ・

「歌詞のイメージ、ですか?」


 ソファーに腰掛けながら、プロデューサーが聞き返してくる。
 反対側に座った私は、テーブルの上に置かれた新曲の歌詞に指を這わせる。
 私の指が示す部分に、プロデューサーの視線が向けられた。


「うん、ちょっとわからない所があるんだけど」


 澄ました顔で、聞く。


「ここ、どんな言葉をイメージすれば良いのかと思って」


 一秒、二秒、三秒。
 過ぎていく時間が、答えを待つ私にはとても長く感じられる。
 それだけ、私のこの質問には意味が込められているから。
 ……プロデューサーは、何て答えるんだろう。


「……そう、ですね」


 言いながら、プロデューサーはソファーに座り直し、姿勢を正した。
 背筋を伸ばして、軽く握った両拳を膝に乗せて。
 真っ直ぐ……真っ直ぐに、私を見た。



「貴女のイメージする言葉の通りで、良いと思います」



 聞こえ様によっては、何の答えにもなってない言葉。
 だけど、私にとっては違う。
 この言葉は――私を信じてくれているからこそ、出る言葉。
 手を引かなくても、自分の足で歩いていける――


「ふーん……そっか」


 ――安心して見ていられる、って信頼の表れ。
 それが少し照れくさくって、私もソファーに深く座りなおし、前髪を指で少しいじる。
 色々と、予想してはいたんだけどさ。
 そんな風に言われちゃ、納得するしか無い。


「何となく、わかった」


 私がイメージするのは、いくつもの言葉。
 低い声で放たれたその言葉達は、今でも全部私の中に残り続けてる。
 儚くも、薄れもしない……絶対に、苦しみを乗り越えられるだけの強さを持って。
 ……でも、良かったの? そんな事言って。


「……渋谷さん?」


 プロデューサーは、不思議そうな顔をした。
 それはきっと、今の私のしている表情が、見せたことのないものだったから。
 だけど私は、それをさっとひっこめて、平静を装う。
 そのくらいの事が出来る程度には、私はもう……大人だから。


「楽しみにしててよね――『AnemoneStar』」


 笑いながら、テーブルに広げていた資料を集め、綺麗に整える。
 いくつもの花言葉の中から、私は誰にも言えない一つを選びだした。



おわり
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/04(火) 23:55:29.68 ID:Q9oQsV4t0
たまに見る綺麗なしぶりん甘酸っぱい
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 01:00:32.84 ID:LEwp1BODO
AnemoneStarはすごくこの二人のイメージに合ってると思ってる
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 03:45:47.65 ID:jZCa997zo
たまにくる綺麗な武cpもほんと大好き
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 07:37:40.11 ID:Lhun0CWc0
奇麗な話が来たから次はうんこが来るな
934 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 10:27:23.70 ID:8Ac1pjquO
武内Pは綺麗な話の直後や同じ日に汚い話に遭遇したこともあったんだろうな
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 10:37:18.41 ID:OlfWOQtQo
ただの前向きな美少女アイドル渋谷凛と
蒼いちょっと変態入ってるしぶりんは別だから
別だから(震え声
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 10:44:40.36 ID:IQfbQP/SO
この後漏らしたんだよね
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 12:02:16.76 ID:2AoDtZTYo
最初のトレーニングであっこれ漏らすわって思ったのに
最後まで綺麗なままでもやもやが止まらない
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/05(水) 16:43:44.94 ID:kv8NqyX4o
いつ漏らすのかドキドキしながら最後まで読んで安堵の気持ちとガッカリ感が同時に押し寄せてきたわ。
もう一度今度は素直な気持ちで読みなおしてくるわ
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 17:42:00.29 ID:ab3mvNF1o
うんこ書くのを絞った甲斐のある、完璧な反応です
トレーニングの元ネタは、中の人のブログタイトル『AnemoneStar』からです
成長について熱く語っている、とても良い内容だと思いました


からの、

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1510490903/595-618

これをもう一度読んでみたら、どう思うでしょうか
恐らくですが、ダシ茶漬けをサラリといくかのような貴方が居る筈です
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 20:56:48.06 ID:ab3mvNF1o
書きます


武内P「キャッツカード、ですか?」
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:00:18.64 ID:ab3mvNF1o
ちひろ「はい。プロデューサーさんに渡しておいて、って」

武内P「……手書き、ですね」

ちひろ「ふふっ♪ 微笑ましいですよね♪」

武内P「あの……千川さん?」


武内P「――本日、夕方17時」

武内P「――ユニットデビューの交渉にあがります ♡」

武内P「……と、書いてあるのですが」


ちひろ「それじゃあ、待ち構えてないといけませんね♪」

武内P「はあ……そう、ですね」

武内P「……そうでしょうか?」
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:03:42.17 ID:ab3mvNF1o
  ・  ・  ・

―16時55分


武内P「……あと五分、ですか」


コンコンッ!


武内P「!」

武内P「……はい、どうぞ」


「ちょっと!? 何でノックしちゃうにゃ!?」

「ごめんごめん、今のはノーカンで♪」

「にゃはは♪ やっちゃったものはしょーがない♪」


武内P「……」
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:08:34.37 ID:ab3mvNF1o
武内P「……あの、どうぞ」


「「はーい♪」」

「――失礼するにゃ!」


ガチャッ!


武内P「……?」

武内P「あの……部屋に入っては来ないのですか?」


――スッ!

フレデリカ「――都会(まち)はきらめく passion fruit♪」

フレデリカ「ねね、アタシってキュートなんだけど良いのかな?」

フレデリカ「クールなフルーツって何? スイカとか?」


武内P「……」
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:13:00.60 ID:ab3mvNF1o
「大丈夫だから! ほら、志希チャンの番だよ!」

「はいはーい♪」


武内P「……」


――スッ!

志希「――ウインクしてる everynight♪」パチッ!


――スッ…

みく「――グラスの中n」


フレデリカ「わお! 志希ちゃんとってもセクシー♪」

志希「イエーイ! フレちゃんも、すっごくセクシー♪」


みく「っん、んんっ……!」


武内P「……」
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:20:44.86 ID:ab3mvNF1o
みく「二人共! 真面目にやるにゃー!」カーッ!

フレデリカ・志希「「はーい♪」」

みく「……ゴホンッ! それじゃあ、続きかr」


フレデリカ・志希「――見つめる Cat's Eye♪」

フレデリカ・志希「magic play is dancing♪」

フレデリカ「緑色に光〜る〜♪」キャルンッ!


みく「にゃっ!?」


フレデリカ・志希「妖しく Cat's Eye♪」

フレデリカ・志希「magic play is dancing♪」

志希「月明かり浴びて〜♪」スイ〜ッ…


みく「あっあっ、終わっちゃう!」


武内P「……」
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:26:29.41 ID:ab3mvNF1o
フレデリカ・志希「we get you…you…you…you…♪」スウッ…

みく「んもー!? なんでこうなるのー!?」


武内P「……」


みく・フレデリカ・志希「「――mysterious girl♪」ビシッ!

フレデリカ「……決まったね! バッチリだったね!」

みく「最後だけでしょー!?」

志希「終わり良ければ全て良し♪ 決まってたよん♪」

みく「ま、まあ……最後はビシッと合ってたけど……」

フレデリカ・志希「「ささっ、リーダー♪」」

みく「わ……わかったにゃ!」


みく「――三人揃って、キャッツ★アイ!!」ビシッ!


フレデリカ・志希「「イエーイ♪」」パチパチパチパチ!


武内P「……」
947 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:34:08.92 ID:ab3mvNF1o
みく「――どう!? Pチャン!」

武内P「どう……と、言われましても……」

みく「これなら、ユニットデビュー出来るでしょ!?」

武内P「……」


武内P「……まず、そこのソファーに座って頂けますか?」

武内P「すみません、あまりに唐突すぎて……」

武内P「意味が、よく……申し訳ありません」


フレデリカ・志希「「はーい♪」」

みく「そうだね……確かに、ちょっと急な話だったかも」


武内P「……ご理解いただき、ありがとうございます」
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:41:51.72 ID:ab3mvNF1o
みく「最近、皆がカバー曲を発表してるでしょ?」

武内P「……はい、そうですね」

みく「そこで! みく達も新しくユニットを組んでカバー曲を出したいの!」

武内P「……成る程、それで」


フレデリカ「『HOT LIMIT』の卯月ちゃんとか、捕まってたもんね!」

志希「あんないやらしい格好で働かせるなんて! イヤン、きっちーくー♪」

フレデリカ「セクシーだよね! ギルティー? ギルティーって、何茶?」

志希「フレちゃんフレちゃん、そのティーじゃないから飲めないよ」

フレデリカ「何ですって!? よよよ、アタシは悔し涙を飲むしか無いのね!」

志希「にゃはは♪ フレちゃんは目が大きいからお腹タポタポになっちゃうよー♪」


武内P・みく「……」

武内P「……新しく、ユニットを組んで?」

みく「ちょっと待ってPチャン! まだ、本調子じゃないだけにゃ!」
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:49:14.47 ID:ab3mvNF1o
みく「二人共! 練習の成果を見せるにゃ!」

フレデリカ・志希「「はーい♪」」

みく「頼むよ!? 返事だけとかやめてよね!?」

フレデリカ・志希「「はいはーい♪」」


フレデリカ「――お姉さん猫ちゃん、フレデリカ♪」ビシッ!

志希「――真ん中猫ちゃん、シキちゃんでーす♪」ビシッ!

みく「――末っ子猫チャン、みくにゃ〜っ♪」ビシッ!


フレデリカ・志希「「レイジー・レイジー with〜♪」」

みく「前川みく♪ にゃんっ♪」ニャンッ!


みく「――キャッツアイでしょー!?」

みく「末っ子なのに、姉妹じゃなくてゲストになってるにゃ!」


フレデリカ・志希「「あはははははっ!」」


武内P「……」
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 21:55:22.88 ID:ab3mvNF1o
武内P「あの……前川さんに、お聞きしても?」

みく「全然辛くなんてないにゃ! ホント! ホンット!」

武内P「あ、いえ……そうではなく、ですね」

みく「……じゃあ、何?」


武内P「猫ユニットでしたら――」

武内P「『にゃん・にゃん・にゃん』」

武内P「……が、ありますが」


みく「……」ソレハ

スッ…

みく「……」オイトイテ

…ストンッ


武内P「あの……前川さん?」
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:01:03.01 ID:ab3mvNF1o
志希「ふっふっふ、説明しよ〜う♪」

武内P「何か、事情をご存知なのですか?」

フレデリカ「アーニャちゃんに、怒られたんだよね」

武内P「……アナスタシアさんに?」


志希「途中から、ロシア語も混じってのオセッキョ〜♪」

志希「――泥棒は、いけない、です!」

志希「……って、正座させられてたんだよん♪」


みく「……その話、やめて?」


フレデリカ「お〜よしよし、怖かったねみくにゃ〜ん♪」

ナデナデ…

みく「……その慰め方、やめて?」


武内P「……」
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:05:59.20 ID:ab3mvNF1o
武内P「アナスタシアさんが……そこまで怒るでしょうか?」

みく「も、もうこの話やめ! 終わり!」

志希「それがね、カバー曲出させて貰えないなら〜」

フレデリカ「プロデューサーの大事な物を盗んじゃえ、って言ったんだよね」

武内P「私の……大事な物?」


フレデリカ・志希「「仕事用のノートパソコン」」


武内P「……前川さん?」


みく「たっ、例えばにゃ! 本気じゃないよ!? つい、にゃ!」アワアワ!

みく「二割くらい冗談だよ! Pチャン、みくを信じて!」


武内P「……」
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:14:48.90 ID:ab3mvNF1o
みく「みく、いっぱいお仕事がしたいの! お願いPチャン!」

武内P「そう、ですね……お話はわかりました」

みく「! 良いのっ!?」

フレデリカ・志希「「おお〜っ!」」

武内P「確かに、『CAT'S EYE』は名曲ですから」

みく「それじゃあ――!」


武内P「……ですが」

武内P「ユニットに関して、一つ問題が」


フレデリカ・志希「「ユニットに関して?」」

みく「問題……?」
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:20:40.92 ID:ab3mvNF1o
みく「……包み隠さず、正直に言って!」

武内P「前川さん……」


フレデリカ「――お姉さん猫ちゃん、フレデリカの……何か!」ビシッ!

志希「――真ん中猫ちゃん、シキちゃんの……頭脳!」ビシッ!

みく「えっ? あっ、末っ子猫チャン、みくの……ね、猫好き!」ビシッ!

フレデリカ・志希「「三人揃えば――」」

みく「――なんでも解決にゃ〜っ!」


武内P「……」

武内P(実質……一人、ですね)


武内P「……わかりました」

武内P「正直に、お答えします」
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:31:45.94 ID:ab3mvNF1o
武内P「――まず、宮本さん」

武内P「少々きまぐれな所がある性格は、猫のようだと思えます」

武内P「そして、先程ソロで歌っていた――緑色に光る――の歌詞の部分」

武内P「また、ソロ曲のタイトルでも猫に触れている事から……」

武内P「――キャッツアイに相応しいと言えます」


フレデリカ「わお! 好印象! そんなアタシは印象派♪」


武内P「……良い、笑顔です」

武内P「――次に、一ノ瀬さん」

武内P「宮本さんと同じく、気まぐれかつ奔放な性格は、猫の様ですね」

武内P「フェイクの猫だと、ご自分では仰っていますが……」

武内P「失踪癖や、何をしでかすかわからない部分等、色々と考慮すると……」

武内P「――キャッツアイに相応しいと言えます」


志希「にゃはは♪ フクザツな顔しながら言ってる〜♪」



みく「……」

みく「Pチャン?」
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:40:13.42 ID:ab3mvNF1o
武内P「……最後に、前川さん」

みく「うん」

武内P「……すみません」

みく「うん?」


武内P「前川さんが、盗みに入って……ですね」

武内P「成功しているイメージが、どうしても浮かばなく……はい」


フレデリカ・志希「「わかる〜!」」


みく「成功するもん!! キュートな女怪盗にゃ!!」


武内P「むしろ、必ず捕まったり……罠を発動させてしまったり」

武内P「そういった感じが、その……すみません、前川さん」


みく「……!?」
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:49:08.35 ID:ab3mvNF1o
みく「Pチャンは、みくの事をそんな風に思ってたの!?」

武内P「いっ、いえ! 悪い意味では無く!」

みく「じゃあ、どういう意味!?」

武内P「お二人と比べると、ミステリアスさに欠けると言いますか……!」

みく「あー……それは、何となくわかるにゃ」

武内P「例えるなら、ですが……」


武内P「……宮本さんと一ノ瀬さん」

武内P「お二人は――月明かりを浴びて歩く猫」


フレデリカ・志希「「にゃんっ♪」」ニャンッ


武内P「……それとは逆に、前川さん」

武内P「貴女は――日向ぼっこをする猫」

武内P「……そういったイメージがあります」


みく「……」
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 22:56:57.46 ID:ab3mvNF1o
みく「つまり、Pチャンは……」

武内P「……」

みく「……全員、キュートって言いたいの?」

武内P「前川さん?」


フレデリカ「――お姉さん猫ちゃん、フレちゃんだよ〜♪」ビシッ!

志希「――真ん中猫ちゃん、シキちゃんですにゃんっ♪」ビシッ!

みく「――末っ子猫チャン、みくにゃ〜っ♪ にゃ〜〜っ♪」ビシッ!


みく・フレデリカ・志希「「「三人揃って――」」」


みく・フレデリカ・志希「「「キャッツアイ♪」」」ニャオ〜ン


武内P「……」

武内P「……わかりました……部長に、相談してみます」


みく・フレデリカ・志希「「「ありがとにゃん♪」」」ニコッ!
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 23:06:24.43 ID:ab3mvNF1o
  ・  ・  ・

ちひろ「ふふっ! 交渉結果はどうなったんですか?」

武内P「一応、部長に相談はしたのですが……」

ちひろ「それで?」

武内P「……」


武内P「それを聞いた専務が、やる気を出してしまいまして……」

武内P「……自ら手がける、と」

武内P「……そう言って、企画を進めているそうなのです」


ちひろ「……」

ちひろ「……直撃世代、なんですかね?」
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/05(水) 23:27:29.02 ID:ab3mvNF1o
武内P「現在、メンバーに声をかけているようで……」

ちひろ「ユニットメンバー、誰になるんでしょうね?」

武内P「前川さんは……選ばれているでしょうか」

ちひろ「みくちゃんは……どうでしょうね」

武内P「……」


ちひろ「……案外ですね?」

ちひろ「普段はしっかりしてるから、選ばれてるかも知れませんよ!」


武内P「……もし、選ばれていなかった場合は?」


ちひろ「私は、猫を被らせてもらいます」

ちひろ「プロデューサーさんが、何とかしてくださいね?」ニコッ!


武内P「……かなり、時間をとられてしまうでしょうね」




おわり
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 00:02:24.71 ID:jm7RbzCMo
飲んだくれたキャッツがいないんだが?
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 00:17:30.14 ID:S1PgOkVFo
飲んだくれの何処にミステリアス要素が…?
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 00:26:20.96 ID:mCNBcR59o
口元から迸るレインボーとかミステリアスだしいけるいける
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 00:29:47.46 ID:Y9fxqiW80
専務自らレオタードを着る未来しか浮かばない
965 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 00:32:01.57 ID:PSwo3k800
専務はシティハンターの冴子も好きそう
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 00:39:27.16 ID:7Y0z4wlSO
猫と言ったらねこ娘
ねこ娘と言ったら鬼太郎
鬼太郎と言ったら小梅
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 04:11:39.33 ID:ofRGo7eDO
むしろデリンジャーの方をば
968 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 11:22:39.78 ID:SpxFT1M80
おらこの時代にカマボコ鬼太郎やってておでれえたぞ

プロデュース合戦で武内Pがカマボコにされてしまったって
嘘ついてアイドルにカマボコ売りつけよう
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 14:54:00.79 ID:4C5Fg891O
見つめるキャッツアイの検索候補にためしてガッテンが出てきて何なのかと思ったら、歌詞の空耳だった
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 19:35:53.40 ID:fJImbIwxo
明日の日記を書いたら次の日その通りのことが起こってしまった世界お願いします
971 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 20:44:00.15 ID:iOwxJSm5o
>>970
書きます


凛「……日記に書いた通りになった」
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 20:48:02.05 ID:iOwxJSm5o
凛「……」

凛(……まゆに言われて、日記をつけてみて)

凛(一日……日付を間違えて、レッスンの内容を書いたら……)

凛(……次の日、トラブルでレッスンの内容が前日と同じになって)

凛(冗談で、昨日書いた今日の出来事……)


凛「――プロデューサーと手を繋いだ」


凛「……」

凛「まさか……これが、本当になるなんて」
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 20:52:09.51 ID:iOwxJSm5o
凛「偶然……だよね」

凛(……でも、今までそんな事なかった)

凛(プロデューサー、スキンシップとかにうるさいし)

凛(……それなのに、本当に手を繋いだ)

凛(段差があるから、って……ほんの少しだけど)


凛「……」

カキカキ…


凛「……まさかね」

凛「こんなの、絶対有り得ないって……」
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 20:55:38.70 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

渋谷駅、ホーム


凛「……」


武内P「――渋谷さん?」


凛「ぷっ、プロデューサー!?」

凛「ど、どうして此処に居るの!?」


武内P「えっ?」

武内P「今度やる、イベントの打ち合わせがありまして」

武内P「会場の下見がてら、こちらに……」


凛「ふ……ふーん……!?」

凛「そ、そう……なんだ……」
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:00:02.42 ID:iOwxJSm5o
キィィィ…!


武内P「……混んでいますね」

凛「そう……だね」

武内P「渋谷さん? 何か、様子が……」

凛「べっ、別に!? 普通でしょ!?」

武内P「は、はあ……」


凛「……!」


武内P「……?」


プシューッ…!
976 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:03:51.97 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

ガタンゴトン…!


凛「……!///」

凛(近い……近い近い近い近い!)

武内P「……すみません」

凛「い、良いよ別に……///」

武内P「……」

凛「腕……も、もっと楽にして良いから……///」

武内P「いえ、ですが……」

凛「……///」

武内P「……すみません」

…ふわっ

凛「……!///」


ガタンゴトン…!
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:09:48.84 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

凛「やっぱり……書いた事が本当に起こってる……!?」

凛(――プロデューサーと沢山スキンシップをした)

凛(なんて……あ、あんなの……有り得ない!)

凛(いや、でも……まだ、そうとは限らないし……)


凛「……」

カキカキ…


凛「……いや、無いでしょ」

凛「いくら何でも、これは流石に……」
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:14:30.86 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

レッスンルーム


トレーナー「1・2・3・4・5・6・7・8!」

凛・未央・卯月「はぁ……ふっ……!」

トレーナー「ターン!」

凛・未央・卯月「――!」


―ドンッ!


凛「わっ!?」卯月「きゃあっ!?」


…ドスンッ!


未央「だっ、大丈夫二人共!?」
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:17:18.53 ID:iOwxJSm5o
卯月「いたたた……ご、ごめんね凛ちゃん!」

凛「私こそ……痛っ!?」ズキッ!

トレーナー「足首を捻ったか?」

未央「しまむーは、お尻がクッションになったから平気?」

卯月「みっ、未央ちゃん!?///」

トレーナー「自分で立てそうか?」

凛「……ちょっと、難しいかも」ズキズキ…!


武内P「――っ!?」

武内P「あの……何か、ありましたか!?」


凛「ぷっ、プロデューサー!?」
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:23:54.35 ID:iOwxJSm5o
凛「な、何でここに……!?」ズキズキ…!

武内P「レッスンを見学させて頂こうと、つい先程……」

凛「そっ、そうなん――痛っ……!」ズキッ!

武内P「……失礼します」

凛「はっ――?」


ふわっ…


武内P「このまま、医務室まで」

凛「ちょっ、ちょっと!?/// 大丈夫だから!///」

武内P「……」

凛「おっ、下ろしてってば!/// 聞いてる!?///」

武内P「……すみません」

凛「〜〜っ!///」
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:28:36.97 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

凛「……間違いない」

凛(――プロデューサーにお姫様だっこされた)

凛(――帰りに家まで送ってもらった)

凛(――次の日、学校まで迎えに来てくれるって約束した)


凛「……三つとも、全部」

凛「全部……本当に起こった……」


凛「……ど」

凛「どうしよう……どうすれば良いの……!?」
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:36:06.31 ID:iOwxJSm5o
凛「…………でも」

凛「本当に、書いたことが起こるとは限らないし」

凛「ただの偶然でしょ? そんなの、有り得ないから」

凛「……そう、だから」


凛「これも……ちょっとした冗談だから……」

カキカキ…


凛「……」

凛「きょ……今日はもう寝よう……!///」
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:41:06.03 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

ブロロロッ…!


武内P「――足の痛みは、もう引きましたか?」

凛「う……うん、もう平気……」

武内P「はい、それは良かったです」

凛「迎え……来てくれなくて、平気だったかも」

武内P「いえ、打ち合わせもありましたし……」

凛「……何? もしかして、そのついで?」

武内P「あっ、いえ! そんな事は……」

凛「……ふふっ! 冗談。ちょっとからかっただけ」クスクスッ!

武内P「……」
984 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:47:19.89 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

帰宅時間


凛「……」

凛(さすがに……有り得ないよね)

凛(今までのは偶然で、本当……たまたまだっただけ)

凛(……レッスンも終わって、もう帰るだけだし)


凛「あっ」


未央「ん? どうしたのしぶりん?」

凛「プロジェクトルームの花瓶の水、替えるの忘れてた」

卯月「それなら、私が行ってきます!」

凛「良いよ、気にしないで。ほら、もう足は痛くないから」


凛「――それじゃ、また明日ね」
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 21:58:08.22 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

凛「……」

凛(そういえば……プロデューサーの所の鉢、どうだったっけ)

凛(土は乾いてなかったと思うけど……)


凛「……一応、見ておこうかな」


…ガチャッ


武内P「……」


凛「あ、プロデューサー」


武内P「……」


凛「……プロデューサー?」
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:00:18.98 ID:iOwxJSm5o
武内P「……」


凛「……」

凛(ヘッドホンをして、目をつぶって……)

凛(……もしかして、寝てる?)

凛「……プロデューサー、寝てるの?」


武内P「……」


凛「……」

凛(……本当に、寝てるみたい)
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:05:04.28 ID:iOwxJSm5o
武内P「……」


凛「……」

凛(起こした方が良い……よね)

凛(……迎えに来させて、仕事増やしちゃったし)


凛「……プロデューサー、起きて」


武内P「……」


凛「プロデューサー、起きてって」


武内P「……」


凛「プロデューサー、ちょっと、起きなってば」

ゆさっ!


武内P「っ!?」ビクッ!

グラッ―!


凛「わっ!? ちょっと!?」
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:09:56.49 ID:iOwxJSm5o
凛「倒れ――」

がしっ!

凛「――重っ……!?」


どたーんっ!


凛「いっ……つつつ……!」

武内P「す、すみません! 怪我はありませんか!?」

凛「そんな、すぐにはわからないって……!」

武内P「そ、そうですね……すみません」

凛「プロデューサー、驚きすぎ……」


凛・武内P「……」


凛「っ!?///」

凛(ウソ……ウソ、ウソ、ウソ、ウソっ!?///)
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:14:49.47 ID:iOwxJSm5o
凛「ぅぁ……っ……!///」

武内P「! やはり、どこか痛みますか!?」

凛「そっ、そうじゃなく……て……///」

武内P「渋谷さん?」

凛「だから、この……この状況が……!///」

武内P「この状況……」


武内P「っ! す、すみません! すぐにどきます!」

バッ――ガツンッ!

武内P「っぐ!?」


凛「だ、大丈夫!? 倒れた椅子に、思いっきり……」


武内P「だ……大丈夫です……!」ニゴォッ!


凛「……全然、そう見えないんだけど」
990 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:19:30.48 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

346プロダクション、正門前


凛「……!」

凛(やっぱり……日記に書いた事が、本当に起こってる!)

凛(――プロデューサーに押し倒された)

凛(ちょっと……意味は違ったけど)

凛(でも、だったらもっと具体的に書けば――)


卯月「――あっ、凛ちゃん!」ニコッ!


凛「卯月?」

凛「もしかして、待っててくれたの?」


卯月「えへへ……待っててくれちゃいました」
991 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:25:57.70 ID:iOwxJSm5o
凛「やっぱり、昨日の事気にしてるんでしょ」

卯月「あはは……はいぃ」

凛「本当に良いってば。卯月は悪くない」

卯月「凛ちゃん……」

凛「それに……あれ、私が日記に書いたからかもだし」…ボソッ

卯月「えっ? 日記?」

凛「え、あ、うん……聞こえてた?」

卯月「凛ちゃん、日記つけてるんですか?」

凛「まあ……最近、ちょっとね」


凛「……日記をつけると良い事があるから」

凛「良かったら、卯月も始めてみれば?」


卯月「良い事ですかぁ……それじゃあ、やってみようかな♪」

卯月「島村卯月、頑張りますっ!」ニコッ!
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:33:31.25 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

凛「すぅ……ふぅ……」

凛(ぐ……具体的に書けば良いんでしょ? 具体的に)

凛(それが、本当に起こるんだから……)

凛(……出来るだけ、ハッキリ)


凛「……」

カキカキ…

凛「〜〜っ!///」

ケシケシケシケシッ…!


凛「……///」

カキカ…

凛「〜〜っ!///」

ケシケシケシッ!


凛「もうっ……どう書けば良いの……!///」ニマニマ!
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 22:41:52.97 ID:iOwxJSm5o
  ・  ・  ・

卯月「えっ、と……今日は……」

カキカキ…

卯月「それに、今日は何のトラブルも無くて……」

カキカキ…

卯月「……皆、とっても平和な一日でした♪」

カキカキ…

卯月「……うーん、こんな感じかなぁ?」


卯月「――あっ、日記だから日付を書かないと!」

カキカキ…

卯月「せっかくだから、ページ毎に全部日付を書いておこうっと……」

カキカキカキカキ…



卯月「――これで良しっ♪」ニコッ!




おわり
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 22:45:03.93 ID:wfan+7UKO
卯月「何にもない…私には何にも…」
995 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 22:55:18.05 ID:Y9fxqiW80
猿の手的な怪奇譚になるかと思いきや
996 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/06(木) 23:01:59.98 ID:mZ2zXiI5o
かな子が空から降ってきたり周子の首を引っ張ったら伸びたりするのかと思ったら違った

997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 23:23:27.01 ID:iOwxJSm5o
埋めます
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 23:23:52.17 ID:iOwxJSm5o
埋め
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 23:24:18.39 ID:iOwxJSm5o
埋め
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2019/06/06(木) 23:24:45.37 ID:iOwxJSm5o
1000!
1001 :1001 :Over 1000 Thread
              わ〜い、>>1001ゲット〜
               __
                    ‖ _~",ー 、,,_
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                ‖/~         ヽ | /
                    ‖     ,   ))
       ,、      ,、   /'ll__/ ヽ
      / ヽ__/ ヽ/ _‖   _  ヽ.    ∧___∧
    /       /  ´ ‖ー/  `   l ロ. / _    _
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【ミリマス】ミリオン名場面をキャラに置き換えてみた @ 2019/06/06(木) 15:24:59.59 ID:20EQctMU0
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【コンマ・安価】リキシマン「超人界の頂点にたつ」旧:キン肉マンSS PART15 @ 2019/06/06(木) 00:41:01.72 ID:9haA51FJO
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【安価&コンマ】橘純一「絶対生き残ッてやる!」 @ 2019/06/05(水) 21:06:04.50 ID:e7cwHHuaO
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