清霜「Saxophone Colossus 」

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31 : ◆0rjCWOlcd8we [saga]:2019/05/13(月) 01:39:25.09 ID:cs33ogthO
「私はプロを目指していた、世界で活躍できるような」

「だから私は名門の音大にも行った...」

「そして在学中レコード会社の役員の前で私は演奏する機会があった」

「そして演奏が終わった後こう言われたわ」


ため息を漏らしこう言った


『君の音は古すぎる』


「ふ、古すぎるって...!」

「ええ、そう言われたわ」

「どうして!? いい音なのに!」

「違うの清霜、私が長年やってきたのはただ巨人の足跡を辿っただけだったの」

「足跡を?」

「『君は場末のパブで演奏をしたいのか、第一線に立って世界で活躍したいのかどっちなんだ? 今の君の音はただの模倣に過ぎない』」

「...」


思わず清霜は黙り込む、培ったものを根底から否定されたリシュリューの事を思うと胸が締め付けられたからだ


「私はプロの道を諦めたわ... 私はなぞっていたに過ぎない、そう思ったの」

「そんな...」

「だから清霜」

「は、はい!」

「わたしにはなっちゃダメ」

「...」
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