【ラブライブss】真姫  「ねえ、花陽って無理して歌ってない?」

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1 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:16:19.87 ID:IkmP0SDVO
花陽  「エエッ、どうしたの急に?」

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2 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:18:30.91 ID:IkmP0SDVO
今日は一年生だけで練習。
音楽室で真姫ちゃんのピアノに合わせて歌の練習をしていた。

真姫  「前から気になってたのよ。 なんか無理してアニメっぽく歌ってる気がして」

花陽  「そ、そうなのかなあ。私は普通に歌ってたつもりだったけど、
     やっぱりアイドル向いてないのかなあ…」

凛   「あー! まきちゃんがかよちんいじめたにゃー」シャー

真姫  「イジメテナイワヨ!」
3 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:19:25.92 ID:IkmP0SDVO
凛   「かよちん、凛はかよちんの歌かわいくて好きだよ」

花陽  「ありがとう凛ちゃん。 でもまきちゃん音楽に詳しいから…」

真姫  「μ’sに入る前、二人で発声練習したの覚えてる?」

真姫  「あの時の花陽の声は透き通るような、もっと大人びた声だった」

花陽  「あ、あの時はまきちゃんの声につられてたから」
4 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:20:19.79 ID:IkmP0SDVO
真姫  「またやってみましょう。せーの」

真姫花陽「あーーーーーーーーーー」

花陽  「あっ」

凛   「きれいだにゃ!」
5 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:21:00.37 ID:IkmP0SDVO
真姫  「どうだった?」

花陽  「うん。なんだか自然に声を出せたと思う」

真姫  「デッショー! それが花陽の地声なのよ。その声で歌ってみたら?」

花陽  「うん… でもなんだかアイドルっぽく無くなっちゃうかもしれない」
6 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:21:26.89 ID:IkmP0SDVO
真姫  「なるほど。花陽の中で「アイドルはこう有るべき」というイメージが確立しているのね」
花陽  「そうかもしれない。私ずっとアイドル好きだったから」

真姫  「わかったわ。花陽が好きなように歌うのが一番だわ。楽しくね」

花陽  「うん…」

凛   「凛はどっちのかよちんも好きにゃー」
7 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:22:02.50 ID:IkmP0SDVO
真姫  「でも、アイドルといってもいろんな個性が有る。
     μ’sとA-RISEは全然違うし、μ’sの中でもそれぞれメンバーの個性が有る。
     正解なんて無い。みんな自分の個性を表現して良いってことを忘れないで」

花陽  「うん。ありがと」

凛   「ねえねえ まきちゃん! 凛は? 凛の歌はどうかにゃ?」

真姫  「あなたは素のまんまで歌ってるから今のままでいいんじゃない?」

凛   「なんか扱いが雑にゃー」

みんな  アハハハハ
8 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:22:36.91 ID:IkmP0SDVO
夜 花陽の家
花陽はお風呂に入りながら昼のことを考えていた。

花陽  (私の個性かあ)

花陽  (子供の頃私が憧れていたアイドルはアニメ声のかわいいアイドルだったなあ)

花陽  (μ’sでいうと、ことりちゃんが近いかな)
9 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:23:03.66 ID:IkmP0SDVO
花陽  (ことりちゃんは自然にああいう可愛い声が出てる気がする)

花陽  (他のみんなもそう。みんな個性的で違うけど、自分の声で歌っている)

花陽  (私は…)

花陽  (私の個性ってなんなんだろう?)
10 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:23:30.74 ID:IkmP0SDVO
次の日 μ's全員で屋上での練習

ことり 「うぶ毛の小鳥たちもー」

凛   「いつか空に羽ばたくー」

絵里  「大きな強い翼でー飛ぶ」

海未  「諦めちゃダメなんだー」

希   「その日が絶対来るー」

真姫  「君も感じてるよね 始まりーの鼓動」
11 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:24:04.99 ID:IkmP0SDVO
花陽  「明日よ変われ!」

にこ  「希望に変われ!」

穂乃果 「眩しい光にー照らさーれて変われー」

みんな 「START!」

海未  「ハイっ OKです。休憩してください」
12 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:24:33.13 ID:IkmP0SDVO
みんな  ワイワイガヤガヤ

花陽   (やっぱりみんな個性が有る…)

穂乃果 「どうしたの? 花陽ちゃん」

花陽  「あっ 穂乃果ちゃん。 ううん なんでも無いです」

凛   「凛 知ってるよ。かよちん歌い方のこと考えてたんでしょ」

穂乃果 「歌い方?」

花陽  「うん…今のままの歌い方でいいのかなって
13 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:25:09.14 ID:IkmP0SDVO
真姫  「えー、そこまで考えてたの? 良いに決まってるじゃない!」

花陽  「みんなはそれぞれ自分の個性を表現してアイドルできているけれど、
     私は自分の個性が無くて、なんか無理してキャラを作っている気がして…」

にこ  「キャラ作りは悪いことじゃ無いわよ! むしろアイドルに必要なことよ」

花陽  「にこちゃんは元からそういうキャラだから…」

にこ  「ぬあんですってー」
14 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:25:35.37 ID:IkmP0SDVO
ことり 「私は気持ちわかるな。私も穂乃果ちゃんと海未ちゃんに比べれば何も無いし」

花陽  「ことりちゃんはことりちゃんのままで可愛いんです。天然なんです」

穂乃果 「考えすぎだよ 花陽ちゃん! 私何も考えてないよ!」

海未  「穂乃果はもう少し考えてください。
     でも、そう言われれば私も自分の歌い方を意識したことは無いですね」
15 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:26:01.61 ID:IkmP0SDVO
絵里  「アイドルに限らず、年頃の女の子はみんなそういうことで悩むんじゃないかな
     悩んで成長していく。悪いことじゃ無いと思う」

希   「そうやね。 誰かさんだってしっかりしてそうに見えて賢く無いところもあるしね」

絵里  「のぞみー」

真姫  「とにかく、変なこと言ってごめんね 花陽。
     花陽は今のままでいいんだからね」

凛   「凛はどんなかよちんも好きにゃー!」

花陽  「うん。でも…」

みんな 「…」
16 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:26:35.86 ID:IkmP0SDVO
希   「もう。めんどくさい子がまた一人。
     花陽ちゃんの歌は十分個性的なんよ」

花陽  「え…」

希   「じゃあヒントをあげる。
     前にUTX学院にお呼ばれしてA-RISEからμ’sの評価を聞いた時、
     花陽ちゃんはなんて評価されてた?」

花陽  「あっ」

凛   「「小泉花陽の歌声は個性が強いメンバーの歌に見事な調和を与えている」にゃ!」

穂乃果 「凛ちゃんすごい! よく覚えてたね!」

凛   「凛はかよちんのことならなんでも知ってるにゃ」エッヘン
17 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:27:13.09 ID:IkmP0SDVO
希   「そのとおりなんよ。私たちμ’sはメンバーの個性が強い。
     それは強みでもあるんやけど、みんながバラバラに歌ったら一つの作品に
     まとまらないこともある。
     そうならないように花陽ちゃんの歌はみんなの歌の間をつないで
     調和をもたらしているんや。それが花陽ちゃんの個性なんよ」

海未  「そう言われれば」

にこ  「さすがA-RISE。そこまで分析していたのね」

真姫  「確かに。思い返してみれば、花陽は曲調や歌うメンバーによっても歌い方を
     変えているわね」
18 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:27:52.06 ID:IkmP0SDVO
希   「そのとおりなんよ。私たちμ’sはメンバーの個性が強い。
     それは強みでもあるんやけど、みんながバラバラに歌ったら一つの作品に
     まとまらないこともある。
     そうならないように花陽ちゃんの歌はみんなの歌の間をつないで
     調和をもたらしているんや。それが花陽ちゃんの個性なんよ」

海未  「そう言われれば」

にこ  「さすがA-RISE。そこまで分析していたのね」

真姫  「確かに。思い返してみれば、花陽は曲調や歌うメンバーによっても歌い方を
     変えているわね」
19 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:28:42.27 ID:IkmP0SDVO
絵里  「歌の時だけで無く、日常でも花陽はメンバーを和ませているわね」

ことり 「はなよちゃんすごい」

花陽  「そ、そんな。私はそんなこと意識してないよ」

穂乃果 「じゃあ花陽ちゃんも天然なんだよ!」

凛   「凛のかよちんはすごいんだにゃー」ドヤ
20 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:29:11.61 ID:IkmP0SDVO
真姫  「どう花陽? 自信ついた?」

花陽  「うん。なんとなく。みんなありがと」

海未  「さあ!練習を続けますよ!」

みんな 「はーい!」
21 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:29:46.10 ID:IkmP0SDVO
次の週 学校の廊下

花陽  「はぁっ はあっ だ、誰か」ダダダダ

穂乃果 「あ、花陽ちゃん。 どうしたの?」

花陽  「あっ! 大変なんです! 緊急事態なんです!」

海未  「落ち着いて、花陽」

花陽  「落ち着いていられません! 早く部室へ!」ダダダダ

ことり 「はなよちゃんまってー」
22 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:30:15.77 ID:IkmP0SDVO
アイドル研究部 部室 μ's集合

真姫  「もーどーしたのよー」髪の毛クルクル

花陽  「これです!」カタカタ

にこ  「こ、これはラブライブ個人戦!?」

花陽  「そうです。今やアイドルといえばグループが当然ですが、
     昔は個人のアイドルの方が多かったんです。
     そんなアイドルの原点回帰ともいうべき大会が東京地区限定ですが
     開催されることになったのです!」(ここまで一息)
23 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:30:41.92 ID:IkmP0SDVO
希   「スクールアイドルの人気が出てきたから運営側もイベント増やして稼ぎたいんかもね」

凛   「のぞみちゃんは現実的にゃー」

絵里  「参加資格は? 無制限に出られるのかしら?」

花陽  「残念ながら1校につき代表1名のみです…」

海未  「まあ、東京地区限定とはいえスクールアイドル全員が出たら
     収集がつかなくなりますから当然かもしれませんね」

ことり 「じゃあ、音ノ木代表は誰が出るの? みんな出たいよね?」

みんな 「うーん」
24 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:31:15.13 ID:IkmP0SDVO
花陽  「やっぱり3年生が出たほうが…」

絵里  「いや、こういうのは平等であるべきだと思うわ」

真姫  「じゃあくじ引きにしたら?」

にこ  「くじ… 希が有利な気がする…」
25 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:31:41.76 ID:IkmP0SDVO
希   「それじゃあババ抜きとかは?」

海未  「!!」

ことり 「ば、ババ抜きよりも、前みたいにカラオケやダンスの点数で決めたらどうかなあ?」

みんな 「うーん」

絵里  「穂乃果はどう思う?」

穂乃果 「私は、花陽ちゃんが良いと思う」

花陽  「ええっ!」
26 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:32:15.29 ID:IkmP0SDVO
穂乃果 「この前、花陽ちゃんの個性の話をしてから考えてたんだ。
     花陽ちゃんはいつもメンバーに合わせて歌ってくれている。
     じゃあ、花陽ちゃんがソロで歌ったら本当の花陽ちゃんの歌が聞けるのかなって」

真姫  「なるほど」

穂乃果 「それに花陽ちゃんは将来アイドル研究会の部長として
     みんなを引っ張る立場になるからこういう経験も積んだ方がいいと思って」

海未  「穂乃果、色々考えていますね」

花陽  「で、でも私なんか」

にこ  「賛成のひとー」スッ

みんな  スッ
27 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:32:44.69 ID:IkmP0SDVO
絵里  「決まりね」

花陽  「み、みんな」

凛   「かよちん かよちん かーよちん!」

にこ  「音ノ木の代表なんだから無様な姿を見せるんじゃ無いわよ。 特訓よ!」

希   「カードも花陽ちゃんが良いって言っとんたんや」
28 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:33:11.19 ID:IkmP0SDVO
ことり 「とってもかわいい衣装作るね」

真姫  「曲は任せて」

海未  「歌詞は、私だけで無く花陽と一緒に作った方が良さそうですね」

穂乃果 「よーし! みんなで花陽ちゃんをプロデュースして優勝させよう!」

みんな 「おー!」

花陽  「み、みんなぁ」ウルウル
29 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:33:43.38 ID:IkmP0SDVO
帰り道 一年生

花陽  「なんか大変なことになっちゃったね」

凛   「凛はうれしいよ! かよちん頑張って!」

真姫  「曲はどんな感じにしたいの?」

花陽  「やっぱりラブソングにしたい。 アイドルの基本だから」

真姫  「OK。曲調は? やっぱり明るいほうがいい?」

花陽  「ううん。逆に切ない曲にしたいって海未ちゃんとは話してるんだ。重いくらいに」

真姫  「お、OK。」

凛   「凛は重いかよちんも好きにゃー!」
30 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:34:24.69 ID:IkmP0SDVO
帰り道 三年生

絵里  「にこ偉かったわね、花陽に譲って。ソロ出たかったんでしょ?」

にこ  「ふん! 後輩に花を持たせるのも部長の役目なのよ」

希   「うふふ。 今度は三年生で歌を作るってのもいいかもね。コミカルな歌」

絵里  「ちょっと希! なんでコミカルになるのよー」

にこ  「いいわねー。サングラスとか小道具に使ったりして」

三年生  アハハハ、何それー
31 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:34:58.57 ID:IkmP0SDVO
帰り道 二年生

海未  「穂乃果にはいつも驚かされます。いきなりあんなリーダーシップを発揮するなんて」

穂乃果 「そんな大げさなことじゃないよ。
     ただ私は、いつもみんなの為に歌ってくれている花陽ちゃんに
     自分の為に歌って欲しいって思った。そしてその歌を聴きたい」 

ことり 「ホノカチャァン」

海未  「花陽からはラブソングにしたいと言われていて、苦戦しそうです」

穂乃果 「海未ちゃん、恋愛経験無いもんねー」

海未  「穂乃果たちだってそうでしょう!」

二年生  アハハハ ウミチャンガオコッター
32 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:35:28.72 ID:IkmP0SDVO
それから、μ’sメンバーが曲、作詞、衣装、振り付けをサポートし、花陽をプロデュースしていった。
花陽はそれに応える為に特訓を行なっていた。

そしてソロ大会前日 屋上で最後のリハーサル

花陽  「ーー♪」

みんな  しーん

花陽  「あ、あれ? みんな、どうだったかな? 良くなかったかな?」
33 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:36:06.57 ID:IkmP0SDVO
絵里  「い、いえ、すごいわ。すごく大人びた歌声」

希   「さすがのうちも驚いたわ。これ海未ちゃんの歌詞なの?」

海未  「い、いえ、花陽のアイデアが多く入っています」

ことり 「いつもの可愛さとは違う、透き通るような歌声で、切ない」キュン
34 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:37:08.98 ID:IkmP0SDVO
にこ  「ふ、ふん! 特訓の成果が出たようね!」

真姫  「デッショー。 これが本当の花陽の歌なのよ」

凛   「かよちんかっこよかったにゃー!」

穂乃果 「すごいよ花陽ちゃん! これはもう優勝間違いなしだよ!」

花陽  「うん。みんな、曲、衣装、歌詞、振り付けとか
     協力してくれてありがとう。頑張るね」
35 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:37:49.06 ID:IkmP0SDVO
ラブライブ個人戦当日 会場

穂乃果 「やっぱり人がたくさん来てるねー」

ことり 「会場も大きい」

海未  「応援する側で来るのは新鮮ですね」

にこ  「あんたたち!ちゃんとブレード持ってきた!?」

凛   「持ってきたにゃー! かよちんといえばグリーンにゃー!」グルグル

にこ  「よーし! じゃあコールのおさらいするわよー」
36 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:38:16.71 ID:IkmP0SDVO
絵里  「あ、亜里沙こっちこっちー」

亜里沙 「おねえちゃーん」

雪穂  「おねえちゃん達と一緒に応援するのは変な感じ」

穂乃果 「そうだね。今までに無いパターンだね」

真姫  「花陽、緊張してなきゃいいけど」

希   「あ、A-RISEや」
37 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:39:00.04 ID:IkmP0SDVO
ツバサ 「みなさんこんにちわ」

英玲奈 「おそろいのようだな」

穂乃果 「あ。ツバサさん、英玲奈さん、こんにちわ!」

絵里  「お二人がここにいるということは、UTXはあんじゅさんが出場されるんですか?」

ツバサ 「そうなの」

英玲奈 「公平にラーメン早食い競争で決めた」

ツバサ 「それがA-RISEのスタイル」

海未  「そ、そうなんですか」

凛   「今度凛も競争したいにゃー」

英玲奈 「受けてたとう」
38 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:39:30.37 ID:IkmP0SDVO
ツバサ 「ふふ。音ノ木はどなたが出られるのかしら?」

穂乃果 「1年生の花陽ちゃんです!」

英玲奈 「ほう。面白い人選だ。将来への布石も兼ねている」

ツバサ 「ソロの小泉花陽さん。本当の彼女が見られそうで楽しみだわ」

英玲奈 「それでは、また」
39 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:40:02.31 ID:IkmP0SDVO
穂乃果 「うーん! 学校の代表同士の対決! 燃えるねー!」

海未  「穂乃果が燃えてどうするんですか」

にこ  「優木あんじゅ。手強いわよ」

穂乃果 「大丈夫だよ! みんなでプロデュースしたし、花陽ちゃんの歌声があるから」

みんな 「うん」
40 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:41:11.80 ID:IkmP0SDVO
大会は始まり。
そして花陽の番

凛   「あ、かよちん出てきたにゃ」

花陽  「えーと。みなさんこんにちわ。
エントリーNo.30 音ノ木坂学院代表の小泉花陽です」(ダレカタスケテー)

希   「ガチガチに緊張してるやん。うちがワシワシしてほぐしてあげたい」

絵里  「花陽なら大丈夫」

ことり 「はなよちゃんがんばってー」

真姫  「練習を思い出すのよ」

にこ  「笑顔よ、花陽!」
41 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:41:47.41 ID:IkmP0SDVO
花陽  「それでは聞いてください。 孤独なHeaven」

あなたへのHeartBeat
熱く、熱く!

いつもより眠たげなのね
後ろからそっと語りかけるの
   
聞こえないでしょう?
こころの声は
同じ教室であなたが遠い

見つめることも迷惑ですかと
つぶやいた唇 こぼれる溜め息
42 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:42:14.78 ID:IkmP0SDVO
とめられない 孤独なHeaven
気づいてと言えないよ
怖れてるHeartBreak
恋を消さないで
私だけの 孤独なHeaven
切なさが愛しいの
あなたへのHeartBeat
熱く熱く、とめられない!
43 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:42:48.52 ID:IkmP0SDVO
キャー!!
会場は割れんばかりの大歓声に包まれた。

亜里沙 「ハラショー…」
     (でもHeavenなのに孤独? 日本語難しい)

雪歩  「花陽さん、いつもと違う。別人みたい」

凛   「かよちん。こんな大舞台で堂々と一人で歌うなんて、成長したにゃー」ウルウル

真姫  「もう、なんで凛が泣いてるのよ」ウルウル
44 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:43:32.05 ID:IkmP0SDVO
海未  「練習の時以上の出来でしたね」

希   「花陽ちゃんは本番に強いんや」

絵里  「衣装も似合ってたわよ ことり」

ことり 「ありがとう」

にこ  「HANAYO!HANAYO!」ブレードブンブン

花陽  「はあはあ、 ありがとうございました!」

観客   ワー キャー ハナヨー
45 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:43:58.03 ID:IkmP0SDVO
そして、結果発表
1位 UTX学院   優木あんじゅ
2位 音の木坂学院 小泉花陽
46 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:44:37.88 ID:IkmP0SDVO
凛   「あ、かよちんが帰ってきたにゃ。 おーい! かーよちーん!」

花陽  「あ、みんな。応援に来てくれてありがとう」

真姫  「良かったわよ。花陽」

ことり 「はなよちゃーん」

花陽  「ありがとう。でも、優勝できなくてごめんなさい。」

にこ  「何言ってんのよ。あの優木あんじゅに迫ったのよ。胸を張りなさい!」

絵里  「そうよ。会場のみんな聞き入ってたわよ」
47 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:45:16.38 ID:IkmP0SDVO
海未  「あんな大舞台に一人で立つなんて、想像しただけで足がすくみます」

花陽  「私も怖かった。 でもいつもμ’sのみんなに支えられていたんだって改めて思った」

あんじゅ「お疲れ様。花陽さん」

花陽  「あ、あんじゅさん」
48 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:45:50.29 ID:IkmP0SDVO
ツバサ 「花陽さんの歌、聞かせてもらったわ。」

英玲奈 「アイドルというよりアーティストと言うべきだろうか。
     正直、驚いている」

あんじゅ「あんなクールな歌声なんですもの。」

花陽  「い、いえ 私なんてそんな。あんじゅさんこそ優勝おめでとうございます」

あんじゅ「ありがとう。私はもう3年生だけど、あなたはまだまだ伸び代がありそうね」

ツバサ 「花陽さんの歌い方、A-RISEに入った方が合ってるんじゃ無い? なんて」

凛   「あー! 凛のかよちん取ったらダメにゃー」
49 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:46:16.01 ID:IkmP0SDVO
ツバサ 「ふふふ。それじゃあ。次は最終予選で戦いましょう」

あんじゅ「じゃあねー」


穂乃果 「花陽ちゃん! A-RISEにも褒められちゃったね!」

花陽  「う、うん」

真姫  「これで自分の歌声に自信ついたんじゃない?」
50 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:46:51.66 ID:IkmP0SDVO
絵里  「これからはこの歌い方で行くの?」

花陽  「ううん。今までと同じ歌い方でやっていきます。
     やっぱり私はμ’sとして歌っていきたいから」

海未  「そうですか。なんだか私もソロに挑戦したくなってきました。
     今までのイメージを覆すような、革ジャンとか着たりして」

穂乃果 「海未ちゃんが革ジャン!?」

ことり 「あ、わたしもー。 ロック調とか」
51 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:47:17.76 ID:IkmP0SDVO
希   「おもしろそうやん」

にこ  「ちょっと! 次はこのにこにーの番よ!」

凛   「凛も凛もー!」

真姫  「もー。 人数分曲作ると大変じゃなーい。メンドクサイわねー」

絵里  「私はかしこくてかわいい感じでお願いね」

真姫  「絵里まで!」
52 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:47:45.24 ID:IkmP0SDVO
穂乃果 「よーし! みんなでソロデビューしちゃおうか」

みんな 「おー!」

     ぐーーー

穂乃果 「あれ?何の音?」

花陽  「ステージが終わって緊張が解けたらおなかすいちゃった…」
53 : ◆rydVFq.TKw [sage]:2019/07/15(月) 19:48:20.75 ID:IkmP0SDVO
凛   「大変にゃ! 早く真姫ちゃんちに打ち上げに行くにゃ!」

真姫  「もう料理は準備できてるって。もちろん魚沼産コシヒカリも炊けてるわよ」

花陽  「は、白米」

凛   「凛はラーメン!」

真姫  「炭水化物同士の組み合わせなんてイミワカンナイ
     今日は花陽が主役なの。」

凛   「そんなー 理不尽にゃー」

みんな  アハハハ


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