デレマス明治妖怪譚 『油取り』

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1 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:32:10.37 ID:vSb2yMPS0
前作  『【デレマス】 「狐憑き」』から続いてしまったお話

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1561202372/


明治時代らへんを舞台に、陰陽師だったり妖怪だったりするアイドル達と陰陽師のPがなんやかんやするお話です

かなりのオリジナル設定及び過度なファンタジー要素、その他パロディネタ、更に原作と時代も環境も違うので当然の様にキャラ崩壊します。特に今回川島さんがとんでもないキャラ付けをされています

また、アイドルが死亡することがあります。これらの点によくご注意ください



今回登場するアイドル


レギュラー

・塩見周子(妖狐)

・小早川紗枝(妖狐)

ゲスト

・浜口あやめ(くノ一)

・川島瑞樹(???)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1563190330
2 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:33:12.93 ID:vSb2yMPS0
【油取り】(あぶらとり)

明治時代に東北地方で流行した俗信。子供を誘拐して、その身体から油を絞り取ると言われていた

この俗信が広まった地域では、夕方過ぎには子供が外に出ることを禁止する令が村の有力者から出されたり、普段見かけないようなよそ者に注意しろと呼びかけていたそうな
3 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:34:21.42 ID:vSb2yMPS0
???「〜♪〜〜〜♪」ギュウウウウ






川辺に、女が座り込んでいる




『それ』は着物から水を吐き出すように、川辺で何かを絞り続けていた

まるで洗濯をするかのような光景だが、その光景を誰しもがおぞましいと感じるであろう





女は、生きた人間の子供を絞っていたのである
4 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:34:57.67 ID:vSb2yMPS0
???「この子は当たりね。十年、いや二十年若返りそう♪」

文字通り死ぬほどの激痛に苦しむ子供を、無情にも女は捻じり搾り取っていく

???「痛いのね、わかるわ。でも我慢してちょうだいね?」







???「私の、あんちえいじんぐの為に.......」
5 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:35:38.91 ID:vSb2yMPS0
あやめ「目的地に到着、これより任務を開始します。ニンッ!」



こんにちは皆さん!

私の名は『浜口 あやめ』、伊賀流のくノ一です!

そして、日夜あやかしの脅威から人々を守る陰陽師組織の一員でもあります!


今日はそんな組織の偉い人から直々に任務を頂き、この村にやってきました

この村では子供が突然失踪する事件が相次いでいるらしく、裏にあやかしが潜んでいないかを調べるため、諜報に優れた忍びである私が派遣されてきたんですよ!

それと、実はもう一つ個人的な任務があったり.....
6 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:36:56.19 ID:vSb2yMPS0
あやめ「というわけでそこの村人さん、情報をください!」

「えっ、急に何?ていうか君誰?」

あやめ「この村の失踪事件を調査しに来た忍びです。ニン!」

「忍びって.....バカバカしい。忍びなんて当の昔、それこそ江戸の頃には途絶えてるだろう」

あやめ「そんなことないですよ、確かに昔よりは廃れてしまってますけど.....ほら、どこからどう見たって美少女くノ一じゃないですか!」

(美少女って自分で言うのか...というか本当に忍びだとしても、堂々と自分が忍びだって明かしちゃダメなんじゃ...)
7 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:37:42.77 ID:vSb2yMPS0
「...とにかく、君みたいな怪しい余所者に話せることはないんだよ」

あやめ「そんなぁ!ちょっとくらいいいじゃないですか、私怪しくないですよ!」

「悪いけど村長にも余所者に気を付けろって言われてるし、そうじゃなくても忍びを騙る奴なんて怪しすぎるわ」

あやめ「待ってください!」

「どんだけ頼まれても事件の情報は...」

あやめ「それはもう良い...いや良くないですけど!ならせめて、この顔に見覚えがあるか教えてください!」

「顔ォ?お尋ね者か何か?」

あやめ「そうなんです。先日棟方村から目撃情報が入りまして、棟方村に近いこの村に潜伏してる可能性があるんですよ!」

「どれどれ.......ああ、こいつらなら確か...」
8 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:38:42.15 ID:vSb2yMPS0
【村の中、宿の一室】



P「...よっしゃクッピンだ!この勝負貰っ」

周子「あっ、あたしアラシ」

紗枝「うちもや」

P「」






【クッピンとアラシ】

『おいちょかぶ』と言う花札を使う遊びにおける役

ざっくり説明するとクッピンは二番目に強い役、アラシは一番強い役である
9 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:40:13.13 ID:vSb2yMPS0
周子「というわけで、今日の夕飯はPさんの奢りね♪」

P「ちくしょう...ちくしょう...」

紗枝「ほな、うちは夕飯時まで茶道でも嗜みましょk」



ビュンッ!
パリン!



紗枝「ちょっ!なんなんどす!?」

P「窓からクナイが飛んできたな。大丈夫か紗枝?」

紗枝「ええ、なんとか」

周子「まあ当たったところで、あたし達あやかしにはなんてこと無いけどね。すぐ治るし」

紗枝「それでもびっくりするやんか......!!??」

P「ん?クナイに手紙が括り付けられる、どれどれ....」
10 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:40:40.84 ID:vSb2yMPS0
【果し状】



拝啓、高峯P衛門及び羽衣小町のお二人へ


貴方たちを成敗します!理由はもちろんお分かりですね?

由緒正しき陰陽師でありながら狐のあやかしを使い、食い逃げ、食い逃げ、食い逃げなど数々の悪事でみんなに迷惑をかけたからです!

そして親友の歌鈴ちゃんへの仕打ちで私の怒りは有頂天になりました!

酉の刻に指定の場所まで来てください。嫌といっても問答無用で来てもらいます!

暗殺される覚悟の準備をしておいて下さい!いいですね!
11 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:41:37.73 ID:vSb2yMPS0
P「......なんか色々ツッコミ所のある果し状だな」

周子「どうするん?行くの?」

P「いやー、別にわざわざ相手にしなくても」

紗枝「行きます」

周子「え?」

紗枝「行くに決まっとります!売られた喧嘩は買わなあきまへん、倍返しや!」

P「クナイは当たんなかったんだから良いじゃねえか。倍も何も無傷だろ」

紗枝「無傷なんかやあらへん!見てやこの子の無残な姿を!」


茶器(突然の死)パリーン
12 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:42:17.79 ID:vSb2yMPS0
周子「あららー、紗枝はんのお気に入りの茶器が粉々だ」

紗枝「絶対に許しまへん...稲荷の怒りに触れたこと、死ぬほど後悔させてやります...!」

周子「うわー、紗枝はん久々にキレてるねー」

P(果し状...誰だか知らないが、なんかもう会う前から気の毒になってきたな...)
13 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:43:25.35 ID:vSb2yMPS0
【酉の刻、村の外れ】



周子「.........」

紗枝「..........」ゴゴゴゴゴゴゴ

P「.....えーっと、場所ってココで会ってるよな?」


『ちゃんと逃げずに来たようですね』


P「..........」

『フフフ.....驚いて声も出ませんか?そう!次に貴方たちは、『なぜ何もない所から声が!?』と言う!』

P「.....な、なぜ何もないところから声が?」

『それはですね!私が忍法隠れ身の術で姿を消しているからです!』

『私はくノ一陰陽師、浜口あやめ!私の親友、歌鈴ちゃんの仇をここで取らせてもらいます!』
14 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:44:17.18 ID:vSb2yMPS0
P「歌鈴ちゃんの仇?」

周子「あれ?あたしたち食い逃げはしたけど、歌鈴ちゃんには何もしてないよね?」

『歌鈴ちゃんの胸を揉みくちゃにした罪を忘れたというんですか!?自由を奪った状態で弄ぶなんて...この卑怯者!』

周子「いやいや!それは愛海ちゃんの仕業だし、自由を奪ったのも違うあやかしだよ。人違いの上に狐違いだよー」

『しかも寒い中放置された歌鈴ちゃんは、次の日風邪を引いてしまったんですよ!?』

周子「あー、それは普通にごめん」

『それだけじゃありません!風邪が治った後歌鈴ちゃんは...歌鈴ちゃんは....』








『なんと、胸が大きくなっちゃたんですよ!!?』

「....................................」
15 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:45:26.48 ID:vSb2yMPS0
P「むしろ良かったんじゃねえか?」

『良くありませんよ!急に大きくなったせいで、歌鈴ちゃんは下着を買いなおさなきゃいけなくなったんです!』

『それでも私に心配をかけさせまいと笑顔で大丈夫と強がる歌鈴ちゃんを見て、どれだけ私が切なくなったと思いますか!?』

周子「それ喜んでたから笑顔やったんやない?」

『正直羨ましいです!』

P「切ないっていうか嫉妬じゃねえか」

周子「棟方村の女の子が巨乳に育つの、愛海ちゃんのせいなんかなぁ?」


紗枝「そんな話はどうでもいいどす...かかってくるなら早くしなはってや、あやめはん?」

『そう焦らなくても、貴方たちが私に背を向けた瞬間華麗に暗殺してみせますよ!』

P「てことは、今俺たちが向いてる方向に隠れてるって事だな」

『........私の居場所が分かったからなんだと言うんですか!』

P「図星かい」
16 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:46:48.63 ID:vSb2yMPS0
周子「てかさー、暗殺するなら宿で寝込み襲えばよかったやん」

『そんな事したら、あの宿の主人に迷惑がかかるじゃないですか!』

周子「真面目か!」


P「....ところで、さっきからずっっっと気になってたことがあるんだけど、聞いていいか?」

『いいでしょう。辞世の句代わりに聞いてあげます』

P「じゃあ遠慮なく......足、はみ出てるぞ」

『えっ』

周子「ついでに言うと、隠れ蓑の色合いが微妙に合ってないせいでバレバレなんだよねー」

『..........................』










あやめ「よくぞ見破りました!!!」バァーン!

P「出てきちゃったよ」

周子「お顔真っ赤やねー」
17 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:48:14.72 ID:vSb2yMPS0
あやめ「ですがこれは見破れますかね?忍法、分身の術!」ボフン

周子「おぉ!あやめちゃんが増えた.......けど」



あやめ1「さあ!(デブ)」

あやめ2「どれが!(ガリガリ)」

あやめ3「本当の私か!(チビ)」

あやめ4「見抜くことが!(CV若本)」

あやめ(真)「できますか!?」


P「バレバレだよ!!!」

あやめ(真)「なんと!?」
18 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:49:00.13 ID:vSb2yMPS0
あやめ「うぅ、やはりまだ影分身は上手くいきませんか.....ですがこれで手数は5倍!5対2ならいくらでも勝機は........."5対2"?」

あやめ「あのー、一人減ってませんか?」

周子「あー.....隣見てみ?」

あやめ?「...............」

あやめ「なっ!?わ、私?」

あやめ?「................」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

あやめ「ま、まさか...........」






あやめ「私、遂に完璧な影分身に成功したんですか!?」

あやめ(紗枝)「ちゃいます」チョップ

あやめ「痛ぁい!?」
19 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:49:58.68 ID:vSb2yMPS0
紗枝「もう、なんであんなお粗末な術でうちらに勝てるって思ったんやか......まあええわ」

紗枝「ほな、これからあんたをしばきますけど、なんか言いたいことはあらへんか?」

あやめ「言いたいこと、ですって...........?」















あやめ「弟子にしてください!!」

紗枝「.....えっ?」
20 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:50:56.23 ID:vSb2yMPS0
【村の中、とある飲食店】


周子「へー、忍びってそんなに廃れちゃったんかー」

あやめ「はい。私の家も昔は伊賀流忍者の一派で、多くの将軍や大名に重宝されていたのですが.....時を経て忍びが淘汰されていくうちに技術の数々が失われてしまって、あんなに粗末な術しか受け継がれず.....」

あやめ「あれでも、頑張って昔の書物を解読して復元出来たほうなんですよ」

P「あんなに雑な術でもか...」

あやめ「ですが紗枝さんのあの変化!あれこそまさしく私の求めてた忍術です!どうか私にあの術を教えてください!」

紗枝「うちのは忍術じゃなくて妖術どすよ?」

あやめ「どっちも似たようなものだから大丈夫です!忍法って言っておけば忍術になります」

P「いや、そのりくつはおかしい」
21 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:51:56.58 ID:vSb2yMPS0
周子「まあ実際殆ど忍術と変わらないし、教えてあげたら?伊賀流なら昔瞳子さんにもお世話になったやん」

あやめ「瞳子って...まさか、服部瞳子さんですか!?二代目『服部半蔵』の、あの!?」





【服部半蔵】

戦国時代に活躍した伊賀流忍者の頭領。そして頭領の抜擢された者が襲名した名前

しかし、実は二代目以降の服部半蔵は忍者ではなかったとされています

世間でよく知られる服部半蔵は大体二代目の人。すごいね瞳子さん!


瞳子「本当の歴史での二代目服部半蔵の名は『服部半蔵正成』らしい(wikipedia調べ)けど、ここではただの名前ネタで私になってるって事で許してね?」





周子「その瞳子さんだよー。昔色々とお世話になったんだ」

P「戦国時代の忍者と知り合いとか....見た目が若いからよく忘れるけど、お前ら俺より圧倒的に年上なんだよな。周子、お前いくつ?」

周子「Pさん。女の子に歳の話するのはダメって、のあさんに教わらなかった?」ギロッ

P「少なくとも俺と桁が一つちがうんじゃ」

周子「狐火っ!」ボッ

P「アツゥイ!!」ヒダルマ
22 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:53:18.96 ID:vSb2yMPS0
紗枝「うーん.....あの人には確かにお世話になったけど、そないな事してもうちの茶器は帰ってこぉへんしなぁ....」

あやめ「それなんですが.....壊してしまった茶器の代わりに、これで勘弁してはもらえないでしょうか?」



そう言うと、あやめは風呂敷を開き中から一つの茶器を申し訳なさそうに紗枝へ差し出した



紗枝「あの茶器に変わる物なんてそうそう......!?」

あやめ「お気に召したでしょうか?」

紗枝「あやめはん、この茶器何処で手に入れたん!?」

あやめ「以前親戚に頂いてなんとなくお守り代わりに持ち歩いていたのですが、私はあまり茶道に詳しくなくて使う事が無かったんです。これで良ければ差し上げますけど....?」

紗枝「...........まあ、うちは心の広い狐やから、今回は見逃したるわ」

P&周子(ちょろい)

あやめ「本当ですか!?ありがとうございます紗枝さん!いえ師匠!」
23 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:54:54.81 ID:vSb2yMPS0
紗枝「まあ変化の術くらい教えるのはかまへんのやけど、あやめはん仕事の方は大丈夫なん?この村の事件の方もおろそかにできんのやろ?」

あやめ「そうなんですけど、全然情報が集まらないんですよね。何故か村の人たちにすごく嫌われてるっていうか.....」

周子「そう言われると確かに......」




村人's『...............................』ジー




周子「なーんかこの村の人達、ずっとあたし達の事警戒してるっていうか、視線が痛いよねー」

あやめ「皆さん村長さんの言いつけで、余所から来た人を警戒してるそうです」

P「だからって犯人祓いに来た陰陽師まで拒んじゃ本末転倒だな......」






P「......待てよ?」

紗枝「Pはん?どうしたんどすか?」

P「........嫌な予感がする。すぐに村長の家へ向かった方が良いかも」


「た、大変だー!!!!」

『!?』





周子「今の、村の外の方からだよね?」

あやめ「すぐに行きましょう!今の悲鳴、きっとただ事じゃありません!」
24 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:56:14.61 ID:vSb2yMPS0

【村の外の川】


あやめ「こ、これはっ!?」

「」プカー



悲鳴を聞き蕎麦の代金を払うことも忘れて私達が駆けつけた先は、村の外にある川

そこには、まるで絞り切られた雑巾のように、身体が細く捻じられた子供の死体が浮かんでいました
25 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:57:02.55 ID:vSb2yMPS0
周子「うわぁ、エグいね」

あやめ「うっ....」

P「あんまり見ないほうがいいぞ。陰陽師とはいえまだ子供、君には刺激が強いだろう?」

紗枝「それ、うちらには言ってくれないんどすか?」

P「お前らは人間の死体なんて見慣れてるだろ?」

紗枝「流石にこんな惨い死に方はそうそう無いどすえ.....」




川から引き上げられた死体に、母親らしき人物が駆け寄り、涙を流しながら子供を抱きかかえました

そしてその傍らに、高そうな着物を来た美しい女が母親に歩み寄っていきます
26 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:57:41.55 ID:vSb2yMPS0
「ああ、なんで、なんで...あんなに夜には出歩かないでと言われていたのに!」

???「きっと、誰かに唆されたのでしょうね。わかるわ」

???「そして今、その犯人もわかったわ」

「なんだって!?」

「本当か村長!?」

P「...............」

あやめ「村長?貴方が?」

瑞樹「ええ。私がこの村の村長の『川島瑞樹』よ」









周子(村長にしては若く見えるけど...いや、"違う"ね)
27 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 20:59:00.94 ID:vSb2yMPS0
あやめ「瑞樹さん!犯人が分かったって本当ですか!?」

瑞樹「ええ、とぼけなくていいのよ?」

あやめ「と、惚ける...?」

瑞樹「簡単な話よ。村の子供が何人かいなくなった時、私は村の者に夜は外に出ないようにと強く言い聞かせて、その後は被害者が出なくなっていたわ」

瑞樹「だけど余所者である貴方たちが来てからまた犠牲が出た、しかも今度は今までみたいに行方不明じゃなくて死体になって帰ってきてる、疑うなって方が無理じゃない?」

「た、確かに!」

「やっぱり怪しいと思ってたんだよ、俺は!」

あやめ「ち、違います!私達じゃありません!」

瑞樹「なら、今ここで潔白を証明できるかしら?貴方たちが犯人ではないという証拠、もしくは真犯人を示す証拠はあるかしら?」

あやめ「そ、それは.....」

瑞樹「無いでしょうね.......みんな、この者達をひっ捕らえなさい!」

あやめ「そんな!信じてください!!」



必死に訴え続けてみるものの、村人たちはいつの間にか逃げ道を塞ぎ、敵意の籠った目でじりじりと迫ってきます

一応力ずくで突破することも出来ますが、人々を守る陰陽師である私が一般人に危害を加えるわけには行きません


あやめ(万事休す...ど、どうしましょう...)
28 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:01:06.46 ID:vSb2yMPS0
P「紗枝」

紗枝「こんちきちん!」パチン

あやめ「師匠、何をッ!?」



師匠が指を鳴らすと、辺り一帯が薄い桜色の霧に包まれる

そして師匠の頭と腰には、狐の象徴である艶やかな黒の耳と尾が現れていました




あやめ「しかし、こんなに薄い霧では意味が無いんじゃ」

瑞樹「どこへ消えたの!?」

あやめ「えっ?」


「一体何が起きたんだ!?」

「わ、わからん。長い黒髪の女が指を鳴らした途端、全員煙のように消えちまった!」

「やっぱりあいつらあやかしだったんだ!妖術で逃げたんだ!」

「探せー!まだ遠くには言ってないはずだ!」



桜色の霧を全く気にも留めず、村人たちは目の前に立っているはずの私達を探しに散り散りになっていきました
29 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:02:49.03 ID:vSb2yMPS0
あやめ「い、一体どういう事なんですか?」

紗枝「そうやねー。忍法、煙玉とでもいいましょか♪この煙の中にいる間は、うちの認めた者以外うちらの事を認識できなくなるんどすえ」

周子「やっぱ紗枝はんは人間を化かす天才だねー。罪な女ですこと♪」

紗枝「周子はん、人聞き悪い言い方はやめとくれやす」


P「だが一手遅かったな。村長が犯人なのはなんとなく分かってたんだが」

あやめ「そういえば、すぐに村長の家へ向かった方がいいって言ってましたね....」

あやめ「って、村長さんが犯人なんですか!?」

P「村長が余所者を過剰に拒むよう指示したのを聞いて、もしやと思ったんだ。余所者を警戒させたのは、事件を聞きつけて陰陽師が来ても追い返せるようにする為なんじゃないかって」

P「そして案の定村長からは妖気が漏れてた。あの村長は間違いなくあやかしだ、なあ周子?」

周子「うん。村長って割には随分若く見えると思ったけど、あれは間違いないなくあたしらの"同類"だったよ」

周子「妖気に至っても隠すつもりがなかった、というよりあたし達に冤罪吹っ掛けるから隠す必要がなかったんだろうね」

あやめ「じゃあ早く村のみんなに教えないと.....って、今言っても多分信じてもらえませんよね......」

紗枝「あやめはん、諦めるのはまだ早いどすよ?」

あやめ「えっ?」

紗枝「あんたが望んでた変化の術、今ここで伝授したります」
30 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:06:33.62 ID:vSb2yMPS0
犯人と思われる余所者たちを完全に見失い、仕方なく家に戻った村人たち

まだ犯人が捕まってない以上再び襲われる可能性があるという事で、朝になるまで一歩も家から出ないよう村長から村人に対して指示が出された

村長に言われずともあやかしに襲われる事へ強い恐怖を抱いた村人たちは、できる限り固く戸締りをして朝日を拝めるよう必死に祈りながら眠りに付いた



だがそんな村人の中に一人だけ、指示を破り外へ出かけた子供がいた

子供は虚ろな目でふらふらと村の長の家へと向かう

そして人気の失せた路地で、あやかしが獲物を待ち構えている事も知らずに.....
31 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:07:03.72 ID:vSb2yMPS0
行燈の妖しい薄明かりが照らす部屋で、そのあやかしは今宵も獲物を出迎える.....



瑞樹「いい子ね、よく来てくれたわ」

「...................」

瑞樹「ああ、怖がらなくても大丈夫よ。確かにあなたの命はなくなってしまうけど、あなたは私の一部となって永遠の若さを得られるのだから」

「...................」

瑞樹「さぁ、こっちに来なさい。あなたの油、たっぷり絞らせて頂戴?」










「...................お断りします!」
32 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:08:50.62 ID:vSb2yMPS0
瑞樹「.......なんですって?」

あやめ「ニンッ!」ドロンッ

瑞樹「!!?」

あやめ「忍法、変化の術です!貴方が狙っていた子供に化けさせていただきました!」

あやめ「あの子は周子はんが無事保護してます。後は貴方を祓えば、この村の事件は解決です!」

瑞樹「陰陽師と入れ替わってたのね。わからなかったわ!」

P「そういうこった、観念しな」

瑞樹「チッ...もう一人いたのね」



あやめ「何故あなたは子供たちを攫ったんですか?そしてなぜ、あんな風に死体が捻じれていたんですか?」

瑞樹「.....見ての通り、絞ったからよ」

あやめ「絞った?人間を?」
33 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:09:54.46 ID:vSb2yMPS0
瑞樹「私は人間を生きたまま絞ると、その人間から油を取り出すことができるの」

瑞樹「油は人間の生きるためのエネルギー、寿命の様なもの。残された寿命が長い子供から程いい油が取れる。そして私はそれを取り込んで力を蓄えてきたの」

瑞樹「すべては、永遠の若さを手に入れる為に!」



あやめ「永遠の、若さ?」

瑞樹「そうよ。私はあやかしだけど、力のある種族じゃない。あやかしの中でも寿命が短いの。それでも人間よりは圧倒的に長いけどね」

瑞樹「私は老いるのが怖かった。いつか来る死が、そして何よりも...」





瑞樹「肌に20代のハリが無くなることが!!!」

P「....一番怖い所そこかよ!?」ガビーン

瑞樹「貴方にはわからないでしょうね!乙女の悩みが!」

あやめ「...確かに老いて朽ちるのは恐ろしいことです。女として、肌の荒れを忌避するのも分かります」

あやめ「ですが、その為に他人の命を貪るなど言語道断です!」

P「その通りだ。未来ある子供から油を絞り取る悪しきあやかし、さしずめ『油取り』と言ったところか?」

P「あんたはこの高峯家の陰陽師、高峯P衛門と」

あやめ「伊賀流浜口家、浜口あやめが祓います!!」
34 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:11:06.59 ID:vSb2yMPS0
瑞樹「ふ、ふふふ....うふふふふふふ!!!」

あやめ「な、何がおかしいんですか?」



瑞樹「たかが人間風情が私を祓う?簡単に老いていく人間が、永遠の若さを保つこの私の肌を傷つけられると?」

瑞樹「そんなの、わからなさ過ぎて笑えてくるわね!」

あやめ&P「「!!」」
35 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:11:56.43 ID:vSb2yMPS0
瑞樹が戦闘態勢に入ったとたん、部屋の気温が著しく低下していく

同時に瑞樹の周囲に氷柱が展開され、Pとあやめに向かって次々と放たれた




あやめ「くっ、数が多い!」カイヒッ

P「だが弾速は大したことない、落ち着いて捌いていけ!」カイヒッ

あやめ「はいっ!」


あやめは氷柱の雨を的確にクナイで弾き、瑞樹との距離を詰めていく

そして瑞樹の首元まであと一歩まで迫った瞬間、異変が起こった

氷柱を弾いた瞬間、その氷柱を弾いたクナイが砕け散ったのだ


あやめ「なっ!?」パキィン!


驚き手元を確認すると、新品同然に磨かれていたはずのクナイがボロボロに錆びていた
36 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:13:10.73 ID:vSb2yMPS0
あやめ「そんな!手入れはしっかりしていたはずなのに!?」

P「...この氷柱、ただの氷じゃねぇな?」

瑞樹「ええ。その氷柱は触れたものから『若さ』を奪うわ。例えそれが生物だろうと無機物だろうとね!」

あやめ「その氷柱を弾くうちに、少しずつ私のクナイは老いて錆びだらけになったという事ですか...!」

瑞樹「そう言う事よ。地元で『氷の魔法少女 まじかる☆ミズキ』と呼ばれた私の妖術、特と味わいなさい!」

P「その異名自分で言って恥ずかしくないですか?」

瑞樹「恥ずかしくないわ、心はいつでも夢見る少女だもの!」
37 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:14:23.37 ID:vSb2yMPS0
P(ていうか、氷柱だけじゃない。この部屋全体が何かおかしい、このあやかしはまだ何か隠している.....)

瑞樹(あっちの陰陽師は気づいたみたいね。だけど気づかれたところで関係ないわ)

瑞樹(私はこの部屋にいる生物から、少しずつ『若さ』を吸い取っている。相当手練れの陰陽師みたいだけど、人間である以上老いには勝てない。いずれ限界が来るわ)

瑞樹(見たところ、あの男は既に十は年を取ってる。このままいけば5分もすれば老人に、10分持たせれば朽ちて死ぬ!)




瑞樹「ウフフ.....わかるわ!この勝負、私の勝ちよ!!」

瑞樹「忍びだろうと陰陽師だろうと、所詮は人間!老いる貴方たち人間じゃこの私に勝つ事など不可能なのよ!」

あやめ「...........................」
38 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:14:53.98 ID:vSb2yMPS0
あやめ?「あんたは、人間を侮り過ぎどす」
39 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:16:06.83 ID:vSb2yMPS0
瑞樹「えっ?」

???「隙ありぃ!!」ビュッ!

瑞樹「ッ!?」ザクッ

瑞樹(後ろからクナイを刺された!?くノ一は私の正面にいるのに何故、いや問題はそこじゃないわ瑞樹!)




瑞樹「わからない、わからないわ!なぜ貴方は老いていないッ!?」

瑞樹「もう一人の陰陽師はもう20年は加齢している、なのに貴方は何故見た目が変わらないの!?」

あやめ?「さあ、うちも歳食っとるんやないどすか?ただ...」
40 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:17:07.96 ID:vSb2yMPS0
少女の周りに桜吹雪が舞起こり、その姿を隠す

そして桜が散ったころ、あやめだったはずの少女の姿は美しい狐耳と尾を生やした大和撫子と変わっていた


紗枝「10年も20年も、うちにとっては大した違いはありまへん。うちはれっきとした妖狐どすし」

瑞樹「『羽衣小町』の狐!?じゃあくノ一は一体どこへ行ったの!?わからないわ!」

『ここですよ!』ドロン!


部屋の隅から響いたあやめの声と共に、妖しい明かりを放っていた行燈の姿が一瞬にして変化する

そこには、瑞樹の外見年齢と同じくらいに成長して色気の増したあやめが立っていた


瑞樹「部屋の行灯がくノ一に!?まさか、最初からずっと隠れていたというの!?」

あやめ「師匠直伝、『忍法 家具変化の術』です!師匠の素晴らしい教えのおかげで習得することが出来ました!」

紗枝「あやめはんの筋が良かったからどすよ♪」
41 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:18:14.94 ID:vSb2yMPS0
瑞樹「くっ...だけど、人間一人増えたところで!」

P「いいや、これで終わりだ」

瑞樹「....!?氷柱が出せない!力が、抜けていく....!?」

あやめ「先ほど貴方に刺したクナイは、以前歌鈴ちゃんが退魔の霊力をたっぷり込めてくれた、とっておきのクナイです!一度刺されたら最後、三日は身動き取れませんよ!」

瑞樹「わからない、わからないわ.....なぜ私が、人間なんかに!」

紗枝「さっきも言いましたやろ?あんたは人間を侮り過ぎどす」
42 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:19:16.25 ID:vSb2yMPS0
紗枝「人間はうちらあやかしより遥に短い時を生きとります。人間の一生なんて、うちらにとっては瞬く間に終わってしまう」

紗枝「せやけど与えられた時間が短いというのは、与えられた時間が薄いという事やあらへん。むしろ限られた時間やからこそ、いずれ老いて死ぬからこそ、人間は自分の人生をより濃く彩ろうとする」

紗枝「そして時間が足りないからこそ、次の世代へと襷を預けていくんどす。『いつか誰かが、自分の見れなかった物を見てくれる』と信じて」

瑞樹「次の、世代へ...?」


紗枝「あやめはんが数刻で変化の術を習得出来た理由、なんでだか分かりますかえ?時代が忍びを必要としなくなっても、あやめはんのご先祖が必死に自分たちの技術を次の世代へ遺したから。そして次の世代であるあやめはんが、廃れてしまった技術を必死に修復して、拙いながらも忍術の基礎を習得出来ていたからどす」

紗枝「うちはそんな人間の儚くもたくましい生き方が、堪らなしく愛おしいんどす」

瑞樹「老いるからこそ愛おしい.....?わからない、わからないわ..........!」






瑞樹(......いや、少し、わかってしまうわ。私が永遠の若さを得る為に必死だったのは、私の時間が限られていたから.....)
43 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:20:33.70 ID:vSb2yMPS0
P「んじゃそこの師弟の活躍を鑑みて、今回は紗枝のお弟子ちゃんに花を持たせてやろうかね。正直ちょっと腰痛くて動くの怠いし」

紗枝「Pはん今回何もしてなく無いどすか?無駄に歳食っただけやん」

P「俺と紗枝が本気でかかったらあやめちゃんの出番なしで終わっちまうだろ?偶には手抜き工事でもいいじゃねえか」

P「というわけであやめちゃん、しっかり決めてくれよ?」

あやめ「はい!忍法、影分身の術!!」


あやめが印を結ぶとともに、あやめが5人に分身する

変化の術を習得してコツを掴んだからか、それはP達に見せたお粗末なものではなく、完璧に本体と同じ姿の分身が生まれていた



あやめ4「変化の術のついでに、完璧な影分身の術も習得です!(CV若本)」



.....一人だけ声が違うのは治らなかったが
44 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:21:16.94 ID:vSb2yMPS0
あやめ(真)「行きます!あやめ流忍法奥義!」


あやめ1「は!」ドンッ

あやめ2「ま!」ガッ

あやめ3「ぐ!」ガンッ

あやめ4「ち!(CV若本)」ゴッ

あやめ(真)「『あやめ連弾』!!!!!」ドドドドドドドドン!


瑞樹「わ、わからないわああああああああ!!!!????」バシュウウウン!
45 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:22:12.42 ID:vSb2yMPS0
油取りを祓うと、私とPさんの老化は解け、無事元の年齢に戻りました

Pさんはちゃんと若返ってほっとしたみたいですど、私はちょっぴりあの天然お色気の術が少し惜しく感じてたり

あの時なら今の歌鈴ちゃんよりも大きかったのに...




その後、周子さんが保護していた子供から事件の真相が明かされて、村人たちの誤解は解かれまして.........
46 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:23:05.76 ID:vSb2yMPS0
「本当にもう行っちまうのかい?」

「迷惑かけちまったし、お詫びに村でおもてなししますよ?」

「事件を解決してくれた礼もしないといけないしなぁ」


あやめ「いえいえ、くノ一陰陽師として当然の事をしたまでです。任務の報告もしなければなりませんし!」

P「俺たちもあんまり一つの場所にとどまってられないからな」

「そうかい、それなら仕方ねえな」

「しゅーこお姉ちゃん、助けてくれてありがとう!」

周子「どーいたしまして♪君も元気でね?」

「うん!また遊びに来てね、しゅーこお姉ちゃん!」
47 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:23:48.51 ID:vSb2yMPS0
「ちょい待て、俺帰る前にあんたらに言って置きたいことがあるんだけど」

紗枝「なんどすか?」

「昨晩の蕎麦代払ってくれよ」

P「蕎麦代.........?」





『................あっ』
48 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:24:57.79 ID:vSb2yMPS0
「あの時は緊急事態だったんで空気読んで、代金払わず店飛び出すの止めなかったけどな」

「てか忍びの君さ、昨日そっちの奴らをお尋ね者だって言ってたが、捕まえなくていいのか?」

あやめ「あー.....Pさん、今回はお世話になったので捕まえませんけど、流石に目の前で食い逃げするのは見過ごせませんよ?」

「いや君もだよ。一緒に食べてたでしょ」

あやめ「......あっ」

「あらぬ疑い掛けたのは申し訳ねぇが、払うもん払うのも筋だ。分かるだろ?」

『..............................』
49 : ◆San.3nb6m2 [saga]:2019/07/15(月) 21:25:33.28 ID:vSb2yMPS0
P周紗あ「わからないわっ!!」ダッシュ

「ま、待てえええええええ!!!!!!!」







50 : ◆San.3nb6m2 [saga sage]:2019/07/15(月) 21:28:07.55 ID:vSb2yMPS0
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