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最上静香の「う」_四杯目_
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◆kBqQfBrAQE
[saga]:2019/08/30(金) 22:12:04.36 ID:SegpilIM0
相変わらず、残暑の熱を帯びた空気が外に漂っている。しかし、身体の中から冷えた二人の身体は、しばらくこの暑さを凌げるだろう。
「プロデューサー」
静香は彼に頭を下げた。
「ありがとうございました」
新たなうどんの境地を見出してくれたことに対する、自然な感謝であった。
「静香のお眼鏡にかなって、よかったよ。美味そうに食べてたもんな」
プロデューサーは微笑み、頷いた。
「静香がそうやって幸せそうに食べる姿、俺は好きだな」
「なっ……」
静香は頬を紅潮させた。
「もうっ、そんな馬鹿な事言わないでくださいっ。早く行きますよ」
静香は駅へと歩調を速めると、プロデューサーは苦笑しながら彼女を追いかけた。
太陽の光がビル群を縫うようにして道路へ差し込む。
ほとぼり冷めた身体が、再び芯から熱くなるのを静香は感じた。
……つづく?
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