このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

【安価】オルランドゥ大武術会9【コンマ】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 19:42:48.15 ID:sZKoMg8EO
・安価とコンマで進行します。「崩壊した世界を旅する」「崩壊する世界を旅する」のシリーズ作品ですが、未読でも問題なく読めます。
(前作、前々作のパラレルワールドです)

・中断していた前作のキャラも登場します。
前々作において主人公たちが「ある選択」をした場合に分岐した世界の話です。
このため、いくつかの土地の名称が前々作や前作と共通しています。

・基本は主人公視点のみの進行です。

・戦闘シーンで幾ばくかの残虐シーンがあるかもしれません。ご注意ください。

・不評だったデスペナルティはない方向としますが、死亡時に主人公チェンジなどはあるかもしれません。

・現状ハーレム状態のため、ストーリーに必要な濡れ場を書かねばならないことが発生します。
その場合は以下のスレに適宜移動しますので、よろしくお願いいたします。

オルランドゥ大武術会・R
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1562855534/

前スレ

【安価】オルランドゥ大武術会8【コンマ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1570262978/

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1573468968
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

2 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 19:49:06.50 ID:sZKoMg8EO
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 210
筋力 17
技術 17
知力 10
精神 16

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 268
※ラーナ 465
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 136
ミラ 245

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可

経験点101p
奥義習得ポイント3p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察2…洞察判定に+20
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ
3 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 19:52:34.11 ID:sZKoMg8EO
キャラクター解説

・クラン・オーディナル(主人公)
15歳の少年。2年前にアングヴィルからイーリスに修行にやって来た。
イマーラの元で修行するようになったのは偶然と思っていたが、実は意図的なものである。
先祖代々から伝わる宝石を受け継いでいる。ある機会をきっかけに宝石の力が開放、その中にある不可思議な存在とそれを巡る策謀に巻き込まれる。
武芸は元々天賦の才があったが、最近急成長している。前々作の登場人物「ミドル・オーディナル」の子孫。

身長は164cmぐらい。少し長め(おかっぱに近い)の茶色の髪に茶色の瞳。普通にしていても女の子に見えるが、女装するとほぼ女の子にしか見えなくなる。
女装趣味はないので本当に困っていたが、周囲がそういう趣味の女性ばかりなので誰も助けてはくれなかった。
結局なんやかんやで女装姿に慣れてしまっている。

・ラーナ・リエーネ(ヒロイン枠1)
28歳のエルフの少女。エルフは人間の2倍の寿命を持つが、外見年齢はその半分のため見た目は14歳の少女にしか見えない。
道場があるセレズ村に独り暮らししている。大魔導師、ヤーヤ・バータラの弟子であり、それなりに目をかけられている。
活発で明るいが、羽目をよく外す(特に性的な方面)。クランのことは弟のように思っていたが、一線を越えてからはベタベタしたがるように。当のクランは少々困り気味。
「番」(非公式なエルフ独特の婚姻形態、男性による通い婚)についてはそれなりに鷹揚だが、相手によるもよう。
同性愛者ではないが、女装したクランはかなり好きらしくことあるごとに女装させたがる。攻めるのが好き。

身長は153cmぐらいで小柄。長い銀髪をポニテに束ねている。目も銀がかっている。貧乳で、そこは少し気にしている。
両親はトリス南部にいるもよう。ヤーヤへの弟子入りを機に独り暮らしになったと思われる。

姉、リーナが20年間失踪していたと判明。エルライザの母と共に行動している。
2人はトリス南部の「穴」の隙間をトリス王室の密命を受けて20年かけ探索していたが、異常事態につき召還。
そのままハーデンの懐に潜り込んだと思われる。現在奪還作戦中。

・イマーラ・ランドルス(師匠枠、ヒロイン枠2)
63歳のエルフ女性。外見年齢は20代後半で若い。左腕はかつての大武術会の準決勝で斬り落とされたが、現在は義手。
斬ったのはテルモンのヒースコート伯爵だが、「事故」であったもよう。
おっとりとした女性であり、普段はとても温和。ただ、武術のことについてはひたすら厳しい。
トリスを代表する武芸者であり、「スナイダ流拳闘術」という独自の拳法を使う。隠遁の身であったが、クランがかつて先祖と繋がりがあった家の出身ではと思い弟子にとる。

実はトリス出身ではなく、アングヴィル出身。前々作のエルヴィン(シデがいた村の村長)が先祖であり、失われた歴史を先祖代々守っていた。
しかし50年前にアングヴィルの過激派が村を急襲。父親とトリスに亡命している。どことなく影があるのはそのため。
クランのことは男性としてではなく、普通に弟子として可愛がっている。が、クランの女装を機に大分怪しくなってきた。
実は女装子趣味。過去の番が男娼であった影響。なお、夫はモリブスの闇ギルドに殺害されており、故人である。
過去のトラウマから来る強い自制心からクランには手を出さなかったが、遂に(両方の意味で)結ばれた。
枢機院との攻防戦で致命傷を負う。サイファーの世界(「第二世界」)にて治療を受け復帰。左腕は精巧な義手になっており、「切り札」があるもよう。

身長172cm、Gカップぐらい。長い金髪で青い目。コンバーテッドサウスポー。
魔法も多少使えるが、ほぼ肉弾戦で戦う。相当強く、その気になれば現状でも国別予選で優勝争いはできる。
4 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 19:59:32.69 ID:sZKoMg8EO
・ヴィオラ・バータラ(ヒロイン枠3、ライバル枠1)
42歳。外見は20前半でボクっ娘。凛々しい顔立ちで、実は女性人気が高い。
ヤーヤ・バータラの孫でアーチャー。魔法の心得もあり、ハーデン襲撃の際にクランやラーナと共闘した。
元々クランに好意を抱いていたが、共闘の際に命を救われたことから本格的に惚れかける。が、とりあえず振られた。

161cm。緑髪のショートで、目の色は黒。胸はラーナより少し大きい程度。

・オクタシア・ヘイワード(ヒロイン枠4、ライバル枠2)
55歳。外見は20代半ば。長い黒髪に漆黒、切れ長の目の女性。武人じみた言葉遣いをしている。
トリスの近衛騎士団団長を歴代最年少で務める。小剣2刀流の使い手であり凄腕。前回国内予選では決勝まで行った程。
普段は要人警護と周辺情報収集を行っている。警察の警備課と公安を合わせた立場のイメージ。
基本的にはお堅いが、真面目一辺倒というほどではない。実はイマーラと同じ女装子趣味。
(トリスには番相手を女装させる趣味が一定層存在しているが、あまりおおっぴらに言わないのがマナーらしい)

168cm、胸はCぐらい。特定の番がいるかは不明。
(なお、一夫多妻制ではあるが女性は複数の夫を掛け持ちすることも珍しくはない)

・ミーシャ・ヴィルエール(ヒロイン枠5、ラスボス枠?)
16歳、人間。イーリス聖王国の第一王女にして第一王位継承権者。
凄腕の突剣使いであり、恐らくはイーリス1の使い手。

金髪碧眼で、少し垂れ目気味。見た目は穏やかで上品な王女に見えるが、内面はかなり色々複雑。
実は両性具有者であり孤独を感じていた上に、乱れる国を思いながら何もできない鬱憤と義憤もあり、興味がない人間にはとことん無関心かつ冷酷な人間になってしまった。
その捌け口が騎士団に対する苛烈なまでの稽古に表れた面は否定できない。
近侍であり愛人のアナスタシアからの愛情がなければ、もっと酷い形になっていただろう。
王政復古に伴い立場が大きく変化。狙われていることもあり、修行がてらクランたちと同行している。

実は「一角獣」の力を秘めた宝石を持っており、その力を狙ったハーデンから狙われている。
宝石の封印が解かれると人格も冒され、莫大な力を持つ怪物に成り果てる……とランダムは言っている。
まさにそれがハーデンの狙いなのだが、世界を破滅させた先に何をしようとしているかは不明。
なお、宝石の中身は自我を「一角獣」に乗っ取られたジュリア・ヴィルエール(前々作登場人物、クランの先祖の恋人)。
覚醒に伴い正気を取り戻したが、まだ安定しきってはいない。それはミーシャも同様で、危うさははらんでいる。

なお、覚醒レベル2相当。瀕死時に一角獣の力を使える。
それに伴い女性寄りだった外見はやや中性寄り(男装の麗人?)になっている。
戦後はカミングアウトの上でアナスタシアを娶るつもりらしいが、同時にクランの「番」にもなる方向。

167cm、胸はDぐらい。同性愛者のように思われるが、実は両性愛者。というより、自分の孤独を埋めてくれるならそれでいいと考えている節はある。
アナスタシアとは共依存気味だが、多分アナスタシアの方がよりその傾向が強い。攻めるのが好き。
5 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:00:51.53 ID:sZKoMg8EO
・エド・ハーデン(宿敵枠、ラスボス枠?)
年齢不詳の大男。2mを超える巨体にモジャモジャ髭が特徴の怪人。
怪力を生かした槍術の達人であり、巨体に見合わず動きも俊敏。
粗暴な口調だが、実は凄腕の魔法使いでもある。クランたちとの戦いでは、まだその片鱗しか見せていない。
瞬間転移ができるなど常軌を逸した力を持つ。闇ギルドとは同盟関係。
クランに右腕を開放骨折させられたが、リリー主催の会食に突如登場。ヒースコートを拐って逃走した。

現在はモリブスにいるらしい。「一族」ケインの末裔で、その力にかなり覚醒している。

・アナスタシア
27歳の翼人。イーリスの司教にしてミーシャの近侍。かなり幼い頃から仕えていたらしい。プリーストとしては凄腕で、国の代表になれるほど。
ただ戦い自体は好まないため、予選に出たことはない。
ミーシャと肉体関係に至るまでの経緯は不明だが、彼女が身体のことについて孤独感を抱えていたミーシャに同情したのは間違いない。
ミーシャがしたいことは何でもしてあげたいと考えている節がある。ミーシャの宝石の封印を破ろうとしていたが看破され、説得に応じる形で二重スパイになった。
現在はクランたちと同行中。M気質。

163cm、E〜F。ぽっちゃりとまではいかないが、少しふっくらした女性。青みがかった長い髪。

・ランダム
181cm、短い黒髪で髑髏のTシャツを着ている。どこからか忽然と現れ、酒瓶を取り出しては始終飲んでいる謎の男。
神のような存在であり、とうにこの世から消え失せた「一族」の一員。基本的にフレンドリー。
前々作、前作の同名人物と同一人物。前作の「崩壊後の世界」のランダムがハーデン側についており対立関係にある。

また、この世界オリジナルの「3人目」が「拳神」ウィル・アピースと行動を共にしている。世界再生後の監視役として動いているもよう。
ただし「3人目」の肉体能力は人間とそう大きく差がないため、意図的に前線には出てこない。
6 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:06:21.03 ID:sZKoMg8EO
・エルライザ(ヒロイン枠6、ライバル枠)
ズマの魔族で、特殊部隊「アサシン」見習い。魔洪石鉱脈を巡る一連の事件を捜査していた。
オルランドゥに潜伏捜査していたが、ズマでのクーデター未遂を機にアビー王女の世話役に収まっている。

身長160cm、Cカップ程度。年齢は25歳。母親がラーナの姉、リーナと一緒に20年前に失踪している。
同性愛者による駆け落ちかとも思われたが、単純な事情ではない。詳細はラーナの項参照。

なお、余談だがエルライザ自身は両刀(ネコ)。ラーナを「お姉様」と慕っている。

・パーシャ・ルルイエ
前作の同名人物と魂は同じ(出会うと対消滅する)。エルフと魔族のハーフでイマーラの旧友。
高級娼婦であり、心理カウンセラーのようなこともやっている「癒し手」。回復魔法と簡単な精神感応魔法が使える。
ミーシャの父ミカエル7世とヒースコートとは過去に恋愛関係にあった。

実は前作のパーシャ同様に「一族」エリックを身に宿していた。エリックは復活し、現在はアリスの所に身を寄せている。

・リリー・フェルガナ
イーリス聖王国テルモン大使館の一等書記官。ミーシャ強奪計画の首謀者の一人。名門貴族の出で相当な使い手。
クランとの戦いで生命力をマナに変換した一撃を放つが敗北。急速に老いてしまった。
一応生存中であり、近衛騎士団の監視下に置かれている。テルモン皇弟フリードニヒの愛人であり、彼に絶対の忠誠を誓っている。

・アヴェル・ヒースコート
イマーラが出場した大武術会の優勝者で、イマーラの左腕を斬り落とした本人。
クラン殺害とリリー護衛の任を受けてイーリスに来たが、本人は乗り気ではなく叛意すらある。
長年隠居していた所を引っ張り出された。長女アリシアが洗脳を受けている可能性大。
サマートと自身のかつての弟子アヴェルに重傷を負わされて拐われた。怪我は現在は完治しており、イーリスに実質亡命中。

・アドン・サマート
イーリス聖王国近衛騎士団団長。根っからの武人であり、枢機院にも民衆院にも属していない。
王家に強い忠誠を誓っており、王家と国を想う心情から枢機院打倒計画をミーシャに明かす。ミーシャとの稽古で負傷し、隻眼。
7 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:10:28.12 ID:sZKoMg8EO
・カーティス・ロブソン(ヒーロー?枠?)
近衛騎士団団員。18歳、181cm程度の長身の青年。肌はやや黒く、魔族の血も混じっているらしい。
ロワールの武術集団、ダーレン寺の総師範、レイ・ロブソンの孫。相当に強い。
女装したクランに一目惚れした。多分童貞。

・サイファー・コット
前作主人公。34歳。向こうの世界では対「崩壊した世界」の責任者的立場であるらしい。
異常にタフであり、本人曰く人外になりかけているとのこと。所帯持ちで妻は2人。

・ノワール・コット
前作ヒロイン。29歳。向こうの世界では魔術師としてかなりの名声を得ているらしい。
プレーンウォークをはじめ多彩な魔術を操る。人外になりかけているらしい。
色々怪しげな薬を作れるもよう。なお、ヘカテル(サイファーのもう一人の妻)に対しては攻め。

・ライル・トンプソン
黒い翼の翼人。ユングヴィ教団世俗派司教。アナスタシアの師匠の一人でもある。
常に冷静沈着で穏やかな男。闇ギルド打倒に執着しているようだが……?

一族「ケイン」の末裔。ただ、ハーデンやアヴェルとは一線を画している。
闇ギルドの首魁「マスターC」の息子であり、色々恨みを持っているらしい。闇ギルド殲滅作戦に向け行動中。

・アヴェル
痩せ気味の長身の男で剣呑な雰囲気を纏わせている。ハーデンと並ぶライプツィヒの片腕と見られる凄腕の剣士。
性格は冷酷にして残虐。ヒースコートの養子であり唯一の弟子だったが、ヒースコートの次女を殺害した上でレイプし逃走。ハーデンとの繋がりは不明だが、一族「ケイン」の末裔。

・ダグラス
リリーの腹違いの弟。25歳前後で短めの髪に鋭い目の男。
戦闘狂であり自分にも他人にも厳しい。付き合いにくいタイプだが、フリードニヒには絶対の忠誠を誓っている。恐らく若干シスコン。
実はテルモン皇帝、ゲオルグ3世の語落胤。

・ミラ
スライム娘。外見は11〜12歳→15歳。実際は33歳。偉そうな物言いだが分別はある。
人間形態に化けることができる。以前は片言な上肌が青いので不自然さは否めなかったが、成長と共にほぼ人間と見分けがつかなくなった。退屈しのぎにクランたちに同行中。
本人の行動原理は「楽しければそれでいい」というシンプルなものである。

実は「穴」最深部にいた究極液状生物「j」の末裔。ダーレン寺開祖、マイク・ダーレンの子孫でもある。
魔力と特定人物の生命力(体液)で成長するらしく、身体の各部位をかなり任意に変えることができる。
物理攻撃には強いが魔法攻撃には弱い。特に炎は天敵。妹がいるらしい。
モンスターの最高位として、モンスターと意志疎通が可能。

身長154cm、体重任意。基本は長めの青い髪に青い目で、ワンピースを好んで着ている。クラン(とラーナ)とはセフレに近い関係。
竜人のフリークに懐かれている。
8 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:11:09.76 ID:sZKoMg8EO
・フェイラ
ダーレン寺師範代の鬼人。24歳。身長182cmの長身で筋肉質。肌は赤く巨乳。
武人気質で生真面目な性格。ロワールでは特務捜査官を勤める。
ズマのアサシン、ソロコフとは恋愛関係にある。相当に強い。

・マキシム・ソロコフ
ズマのアサシン。内部ではエース格らしく、暗殺術に長ける。
その実力は15人の裏社会の人間をまとめて屠れるほど。冷静沈着で頭の切れる男。
身長185cmの偉丈夫。フェイラとは恋愛関係にある。

・レイ・ロブソン
ダーレン寺総師範。75を超える老齢ながらその実力は健在。身長180cmの筋肉爺。
好好爺のように見え実際飄々とした性格だが、武では妥協を許さない。見かけと違い、かなり厳しい人物。そこにはある信念がある。
イマーラの初恋の相手だったらしい。

・マルコ・ジャーヴィス
22歳。童顔で年下に見られることも多い。前作登場人物で、クランにかなり「近い存在」。
若いがアングヴィルの復興担当となあるなど優秀な官僚としても成長中。婚約者のカレン(山田火蓮)がいる。クランたちの世界に来た。
武器は神器「クリムゾン」。性能が大きく落ちるはずのクランの世界においても、その圧倒的な殲滅力は健在。
9 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:12:25.85 ID:sZKoMg8EO
・ウィル・アピース
大武術会3連覇中の英雄。イマーラが使う拳闘術に近い技を使う。元がランダム(3人目)なので当然ではある。
身長170cmに満たない小兵だが、異常な速度と異常な豪打を併せ持つ世界最強の男。高潔で親しみやすい人格であり、ロワールはもちろん世界中にファンがいる。しかし、その私生活は謎に包まれている。

その実は、国家にとって都合の悪い存在を排除する「掃除屋」。
国情が安定しないロワールの不穏分子(マフィアが多い)をひたすら狩り続けてきた。その事実を知るものは極めて少ない。
直近まで「穴」の隙間から第45階層まで探査していた。審判の石にも自由にアクセスができる人物。
現在妻子を「穴」に避難させ帰還中。

・フリーク
外見年齢は12歳程度だが、実年齢は120歳という竜人の「少年」。
143cmと小さい上に華奢で、少女に見紛うこともある美形。ただ、戦闘能力は極めて高い。
ハーデンに両親を殺害された上にレイプされ、恐怖から屈服していた。ヨーグ鉱脈の責任者として採掘を担当していたが投降。
ミラに惚れている(屈服している?)様子。

・マスターC(大ボスorラスボス枠)
闇ギルドの首魁にして第一回大武術会の優勝者。黒い翼の翼人であり、歳を何故か取っていない。
イマーラの夫の仇であり、恐らくはトンプソン司教の父親。ハーデンすら屈服する立場と力量らしいが……
推定だが「ケインの落とし子」。覚醒済み?

・アリス・シェフィールド
外見は14〜15歳の小柄な少女だが、遺伝子操作されることでほぼ不老不死となったスーパーコンピューター「ウィルコニア」の管理者。
実年齢は5万歳に達するが、フランクな性格の持ち主。大封印後はコールドスリープしていた。
10 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:44:14.86 ID:sZKoMg8EO
では、再開します。
11 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 20:51:22.55 ID:sZKoMg8EO
#

会議が終わる頃には、すっかり夜も更けていた。ラーナたちに簡単に説明を済ませると、僕は一人王宮の中庭に向かう。

明日に備え、休まねばいけないのは分かっている。ただ、妙に目が冴えていた。
緊張からなのか、それとも恐怖からなのか。落ち着かない心を抑えるため、独りになる時間が欲しかったのだ。

ぼうっと空を見上げる。そこには満天の星空。星たちから見たら、僕らはちっぽけな存在なのだろうな。ぼんやりとそう思っていた。

どのぐらい時間が経っただろう。

……カサリ

誰かの気配がする。振り向くと……

5の倍数 ミーシャ
5の倍数+1〜3 ラーナとイマーラ
5の倍数+4 ノワール
10の倍数 ミラ
ゾロ目か95〜00 多数決(任意の人物を登場できます。展開も優遇されます)
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 20:54:46.33 ID:Hq7gXYKV0
13 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 21:00:38.38 ID:sZKoMg8EO
※多数決

※任意の人物を登場できます。(含む男性キャラ)
複数人登場できますが(ラーナとイマーラは基本セット)、あまり大人数はなしです。最大3人とします。

※登場キャラは王宮にいそうな人物に限定します。各国トップならいるでしょう。
ヒースコートもいるかもしれません(武術師範として)。
なお、展開は優遇しますので誰であろうと何かしらの収穫はあります。
(収穫の大きさは出にくさとは関係ありません)

※3票先取とします。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 21:05:58.85 ID:2F199t1TO
ミラ、ラーナ、イマーラ
そろそろミラの強化イベント欲しいかな
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 21:13:16.43 ID:2F199t1TO
すみません>>14は取り消しで、
ノワールとミラ
一族の魔翌力食べさせてみたり色々進展の可能性がこっちの方があるかな
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 21:17:45.93 ID:FzJv5zWQO
ミーシャ、ミラ、ノワール
動機は>>15と大体同じ、クランもミーシャも覚醒レベル上がってから魔翌力を食べさせてなかったと思うし何か起こるのを期待
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 21:24:59.40 ID:Jg35peD50
カーティスとかヴィオラとかの宙吊りの奴らが見たい
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 21:25:51.26 ID:d+qLxCzdo
ミーシャ、ミラ、ノワール
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 21:27:35.61 ID:Hq7gXYKV0
>>16
20 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/11(月) 21:35:56.29 ID:sZKoMg8EO
ミーシャ、ノワール、ミラで決定します。少々お待ちください。

>>17
カーティスは出れましたが、ヴィオラは難しいでしょうね……
再登場があるとすれば国別予選ぐらいですが。
21 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 10:15:14.54 ID:Ll3oU0kuO
「……ミーシャにノワールさん?」

「あー、君もいたんだ。ある意味ちょうどいいかも」

「ちょうどいいとは」

ノワールさんはハハと笑ってベンチに座るよう促した。ミーシャの表情は暗い。何だろう。

「まあちょっと話そっか。要は、ミーシャの話」

「どういうことですか?」

よいしょ、とノワールさんが僕と間隔を空けて腰掛けた。「ミーシャは間に座って」と言うと、彼女は無言で頷く。

「君も気付いてるとは思うけど、彼女ここ最近で人格が激変したでしょ。『ジュリア』さんの覚醒に伴って、精神がそれに引っ張られてるという」

「ええ。まだ不安定なとこがあるとか」

「そ。普段はいいけど、結構浮き沈みがあるみたいなのよね。で、あのアナスタシアって翼人の子からの相談もあって、ここに来たってわけ。
彼女も来れれば良かったんだけど、ユングヴィ教団の絡みで外せない話がトンプソン司教とあるらしくてね。
多分、戦後処理か何かの話だとは思うけど……」

ノワールさんがミーシャの手にそっと触れた。

「今は大丈夫?」

「……はい。何か、自分が2人いるような気がして……どっちもちゃんと私なんですけど、あまりに違いすぎて。
アナスタシアの前では男らしく振る舞おうとしてしまうんですけど、彼女が愛している私は『女としてのミーシャ』なんじゃないかとか。
逆に、その……クランの前では本当はもっと女らしくすべきだったんじゃないかとか。。色々考えると、頭がごちゃごちゃになって……」

「……そっか。あたしにも知り合いに両性具有者がいたから、その混乱は分かるな」

「……え?」

「彼女もあなたみたいに狙われててね。精神を操作されて色々危ないことになってた。
自分が男なのか女なのか分からず苦しんでたとこを付け入られたのね。
で、誰かにすがろうとしてパニックになって、うちの旦那様を襲ったこともあった」

「……その人は今」

「彼女もあなたと同じイーリスの王女だった。同一人物ではないけど、同位体に近いかもしれない。
それは置いとくとして、色々騒動を起こしたけど、今は落ち着いてるわ。イーリスの国王をやってる」

「……!それって」

「そ。あなたが辿ろうとしてる道ととても似てる。国民にカミングアウト──事情を明かしてはないけどね。
『ジュリア』さんのクローンの死とか色々あったけど、何とか乗り越えられたのは支えがあったから」

「支え?」

「友人や家族、そして伴侶。人は気付いているか気付いてないかは別として、色々な人に支えられている。
彼女もそれに気付いたってことね。まあ、平たく言えば伴侶ができたのが一番大きいんだけど」

ノワールさんが微笑んだ。

「あなたは彼女に比べるとずっと恵まれてる。想い人はすぐ近くにいるし、クラン君みたいに別の方向から支えてくれる人もいる。
男と女、両方で満たされるんだから幸せだと思うよ?」

「でも、どうやって接したら……」

「難しく考えなくていいんじゃない?『ジュリア』さん、というか一角獣があなたの人格まで冒してるなら話は別だけど、そうじゃないし。
一時的に混乱しているだけ。じきに馴染むわ。
それと、アナスタシアって子はそういうのもちゃんと受け入れられるみたいだから大丈夫。
同性愛者である以前に、彼女は『ミーシャ・ヴィルエール』という人物を愛してるわけだから。
クラン君に対しても同じ。多分、どっちでも受け入れると思うわ。ね?」

ノワールさんが急に僕に話を振った。

「はっ、はい」

「ね?というか、君も『両方』の気があるよね……。どっちが好きなの?」

ニヤニヤするノワールさんに、僕は……

1 女の子としてのミーシャ
2 男の子としてのミーシャ
3 どっちも
4 よく分からない

※3票先取(重要多数決では基本ありません)
※ミラはこの後に来ます
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 10:26:05.66 ID:cZSglpxJo
3
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 11:43:12.89 ID:V2pn0Liv0
3
24 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 11:49:53.48 ID:ml428t3FO
上げます。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 11:57:24.34 ID:RPL/9om70
3
26 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 15:04:39.81 ID:ml428t3FO
「……どっちも、じゃダメですか」

プッとノワールさんが吹き出した。

「正直だねぇ。まあ、お似合いなんじゃない?……だからミーシャはそんな気にしなくていいよ。
男らしさとか、女らしさとか考えるより、自分らしく自然にいれば大丈夫」

「そ、そうですか?」

「そ。ありのままでいれば受け入れてくれるわ。たとえ他の誰かがあなたを否定したとしても、支えてくれる人はいる」

ミーシャが力強く頷いた。

4の倍数 女性メイン
4の倍数以外 男性メイン
ゾロ目か95〜00 イベント発生(口調は男性寄り)
27 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 15:18:21.56 ID:ml428t3FO
テスト(投稿時異常のため)
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 15:25:30.92 ID:hpNLR+iDO
はい
29 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 16:15:49.76 ID:ml428t3FO
※女性メイン(口調が戻ります)

すう、と大きく息を吸ったミーシャは、何かを確かめるように小さく首を縦に振った。
そして静かに息を吐くと、随分すっきりした表情になった。

「分かりました。そうですよね、私は私らしく。
クラン、ごめんなさい。やはりこっちの方が今の私には合っているみたい」

「ミーシャ、口調が」

「ええ。少し落ち着いたみたい。やはり16年女性として生きてきて、いきなり男として……というのは無理があったみたい。
あ、でもあなたに話した計画は変わってないよ。私はアナスタシアと結婚するつもりだし、貴方とも一緒にいたい。わがままかな」

「い、いや大丈夫だけど」

「そっか、よかった」

ミーシャは朗らかに言った。そう言えば、敬語も抜けてるな。こっちの方が、ずっといい。

「ん、先客ありか」

急に声をかけられた。振り向くと、ミラが薄手の衣服で立っている。

「ミラ?どうしたのさ」

「いや、夜風に当たりに来ただけだ。食事からでもマナは採れるが、こうやって自然から吸収するのもまた格別でな。
ああ、無論直接魔力を採るのが一番効率的だが。採れるマナと濃さが全然違う」

ノワールさんが少し驚いた様子になった。

「あなた、魔力を直接採るの?」

「うむ。ラーナからはたまにそうしているぞ。後は、その、なんだ。生殖行為が一番いいのだが……」

ミラがチラチラとこちらを見ている。そう言えば、最近彼女とはしていない。

「……君も相当女の子泣かせる子ねえ……うちの人だってそこまでじゃないわよ」

「……すみません」

ノワールさんがふうと息をついた。

「というか『j』の生態って謎なのよね。あたしも人伝てに聞いただけだし」

「そっちの世界でも『j』って知られてないんですか?」

「いるらしい、というとこまでしか知らないわ。最深層に潜むらしい、ということまでは聞いたけど、結局会わなかった。
『蛇』や『一角獣』に匹敵するイレギュラーとして要警戒対象ではあるんだけどね。実害がないうちは動かないことにしてるの。
だから、こうやって生の『j』を見るのは初めてなのね。見た感じ、人間とほとんど変わらないけど」

ノワールさんが手を伸ばすと、ミラは少し躊躇った後に触らせた。

「……質感も全然変わらないわ。あなた、本当に『j』なのよね」

「疑うなら見せようか?」

するとノワールさんが触った右手が、鋭利な刃に変わる。ノワールさんは目を丸くした。

「凄いわねえ……これ、魔力を吸収するたびに進化したわけ?」

「そうだ。だから、クランの命の素は欲しい。とても美味だし、力が沸くし、何より……満たされる」

月明かりを受けたミラの頬が紅くなるのが分かった。ノワールさんは「ふむ」と唸る。

「『吸収能力』、か。まあさもありなんという感じだけど……。ということは」

01〜70 ミーシャ、ちょっと指を刃で切ってみて
71〜94 ?????
95〜00 ???????
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 16:20:02.29 ID:RPL/9om70
はい
31 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 19:37:38.36 ID:aV71qK4zO
「ミーシャ、ちょっと指を刃で切ってみて」

「えっ!!?何でそんな」

「ほんの少しでいいわ。唾とかの体液よりは、こっちの方が『濃い』でしょうし」

ミーシャは首をかしげながら、懐剣を取り出す。「万一のために」ということで持ち歩いてるんだな。
そして、刃を軽く指に当てる。じわっと血が滲んだ。

「ごめんね、すぐに治すから。で、ミラはこの血を掌に。多分、皮膚吸収するんでしょうし」

ポタリ、とミラの掌に血が一滴落ちた。

01〜70 うーん、やっぱこの程度の血じゃダメか
71〜94 ブルッとミラが震えた
95〜00 ?????
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 19:38:29.88 ID:u2oPsnZp0
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 19:48:14.32 ID:86yeR6XX0
ナイス
34 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 19:51:46.34 ID:aV71qK4zO
※クリティカル

その瞬間。


ザザッッ


血が落ちた所から皮膚が波のように浮き上がる。それは瞬く間に彼女の胴体の方に向かい……


「グウッッッ!!??」


ミラはその場に崩れ落ちた。

「大丈夫っ!!?」

「ハアッ、ハアッ……何だこれはっ……!!?身体が、燃えるように熱いっ!!」

ノワールさんが彼女の手首を掴む。目が見開かれた。

「……!!?凄い魔力……これ、ひょっとして……!!?」


ブオンッッッ!!!


「うわっ!?」

「きゃっ!!?」


ミラから突風が吹き、僕らは軽く吹っ飛ばされた。そしてそれはやみ……


「何だこれは」


01〜94 ミラの背丈が170センメドほどに伸びた
95〜00 上+α

※ファンブルなし
※ここで00を引くと……
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 19:55:23.00 ID:hpNLR+iDO
はい
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 19:57:03.77 ID:yixFD92ZO
やったぜ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:01:04.64 ID:86yeR6XX0
おいおいマジかよ
38 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 20:20:00.96 ID:aV71qK4zO
※超特殊展開へ


……そこにいたのは。


背がずっと伸びて、乳房が大きくなった……そして、翼人のような羽根を背中に付け、黄金の光で包まれたミラだった。
そして、小首を傾げるとふわりと宙に浮かぶ。


「……女神、様……!!?」


ポツリとミーシャが呟いた。ミラは神様じゃないけど、これは……そう言いたくなるような神々しさだ。

そしてノワールさんは、口をあんぐりと開けたまま固まっている。数秒後、彼女は小さくこう漏らした。


「…………エメリア」


……これが??そんな、馬鹿な!!?


ミラはそんな僕らをよそに、キョロキョロと辺りを見渡した。そして、また首を傾げると地上に降りる。


「私は、どうなったんだ?無限に力が沸いて来るのだが」


僕でも分かる。今のミラは、明らかにさっきまでの彼女じゃない。到底手の届かない存在になってしまったような……


「あなた……正気は」

「正気?至って正気だが。それより私に何をした」

ふう……と大きな溜め息をノワールさんが付いた。

「物は試しとやってみたけど……こんなに劇的なんてね。
魔力を吸収して力にするなら──それも『蛇』の依り代たるクラン君の精液で『進化』したなら──『一角獣』の依り代であるミーシャのも吸収できると考えたの。
ただ、軽率だったわ……あなたの身体を媒介に、それが結び付くなんて」

「……!!なるほど、それはお前が恐れていたことでもあると」

ノワールさんの驚きがさらに深くなった。

「あなた、私の思考を!!?」

「いや、何となく分かっただけだ。……しかしこれが『エメリア』とやらの力か。確かに何でもできそうだな」

01〜70 光が急速に弱くなる
71〜94 ……ただ力の消耗も激しいな
95〜00 とりあえず私1人だけで2人は奪還できるが?
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:21:18.07 ID:ztSGQOw50
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:21:28.27 ID:WNbxMsNFO
41 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 20:36:22.55 ID:aV71qK4zO
……光が急速に弱くなった。ミラの翼は消え、身体も急速に縮む。

「……もう終わりか」

つまらなそうに、元に戻ったミラが言う。服は破けているけど。

ノワールさんは大きな溜め息を付いた。

「……喜ぶべきか悲しむべきか……『エメリア』化はそんなに長くないみたいね。
しかし、心底驚いたわよ……これも『j』の特性なのかしら」

「もっとあの姿でいたかったんだが。ミーシャの血があればいいのか?」

「ちょっ……冗談よね?あなたの力、多元世界を破壊できるぐらいのものなのよ?この世界を無に帰すなんて簡単も簡単なのよ?
……というか、再現性があるかどうかも分からないし、投与する血が多ければいいのかも分からない。
さらに言えば、あの程度だからあなたは正気を保てていたのかもしれない。分からないことだらけ」

ブンブンと彼女は首を振る。

「個人的には、明日が無事に終わったら彼女をあたしたちの世界で調べたい気分よ。
あなたたち2人も切り札たり得るけど、もし『エメリア』が制御可能なら……この戦いは、非常に早く終わるかもしれない」

僕ら3人は顔を見合わせた。

100-ミラ好感度÷4=39以上で?

※成功権対象です。使用の有無を3票先取で決めます。
成功権を使わない場合、決定後上の条件で判定します。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:40:07.09 ID:YtRiUg100
使おう
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:42:26.74 ID:WNbxMsNFO
使わない
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:48:02.67 ID:ztSGQOw50
使う
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 20:48:58.76 ID:86yeR6XX0
使わない
向こうの世界に行って調べられても、再現方法とかの判定は厳しそうだからね
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 21:07:24.81 ID:hpNLR+iDO
使わない
47 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 23:34:13.31 ID:NkfB8LMdO
判定です。
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/12(火) 23:35:53.82 ID:huTQFumE0
49 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/12(火) 23:38:31.42 ID:NkfB8LMdO
※ミラは残る

今日はここまでとします。
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 00:00:22.91 ID:MioX45Ze0
乙です
結局ミラはエメリア抜きにしても、身長伸びて進化したんでしょうか
51 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 08:27:46.44 ID:1xuHdjB4O
>>50
41にもある通り現状は縮んでます。いわば条件付きで無敵になるのが今のミラです。
最も、「エメリア化」の時間は伸びるかもしれません。

なお、「エメリア化」したミラはほぼ何でもありです。
とはいえ、ノワールの言う通り自我がミラのままであるとは限りませんが。
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 08:56:22.80 ID:5+UL2XW/o
取り敢えずクランとミーシャとミラで3Pしてればいいんじゃないだろうか……
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 09:02:32.29 ID:+ut2ba3fO
つまり普段の状態としては強化されなかったのか
エメリア化はおいそれと使えないかもしれないし、グリーチも同じことが起きる可能性を否定できないのならばリスクだけを抱え込んじゃったかなぁ
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 09:18:12.85 ID:N1kcYr0g0
流石にクリティカルから00でリスクだけとかならんだろ……どんだけネガティブ思考だ
それとも安価コンマスレで定期的に湧く(自分以外の)安価やコンマを取った人を煽ったり叩いたりすることを楽しんでる人か
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 10:43:30.85 ID:+ut2ba3fO
そんなつもりは無いし、それこそネガティブ思考よ
まあリスクよりピンチの時かなんらかの条件で覚醒できるメリットがあるし、リスクだけは言いすぎた
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 11:21:54.87 ID:ZiFkm4IP0
流れは作者に任せようw
安価で一喜一憂しようぜ
前スレ埋めたいがネタがない…
57 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 12:22:03.59 ID:uqEnPKDbO
ミラが一歩前に出た。

「いや、私はこの世界に残る。別の世界に行きたい気持ちは、なくはないが……長く離れることになるのかもしれないのだろう?」

「そうね。別に人道にもとることをするつもりはないし、そこは安心していいのだけど。
というか、あなたもモンスターじゃないのよね。クラン君に対する反応見てれば分かるわ」

ノワールさんがクスクスと笑う。ミラの顔が少し赤くなった。

「むう……『番』に入れられるのなら、それに越したことはないが」

「まあ、クラン君とする分には問題ないと思うのよね。ただ、ミーシャとするのは……ちょっとやめといた方がいいかも。
血の一滴だけでああなるわけだから、精液だとちょっとどうなるか見当も付かない。
繰り返すけど、『エメリア化』で自我がなくなってしまうのが一番怖いの。それだと、ハーデンたちがミーシャに対して行おうとしたことと大して変わらなくなっちゃう」

「……私も、ああなる可能性があるとは聞いてますけど……」

ノワールさんは腕を組んでしばらく黙った。

「……というか、ここにいる3人ともに可能性がある、というべきかな。クラン君とミーシャについては、多分まだそんなことにはならないと思うけど。
ミラがああなったのは、もう『j』だからとしか言えないかな。理解を越えてるわ」

「そうか、生殖行為は控えるべきなのか……」

肩を落とすミラに、ノワールさんは……

01〜60 さっきも言ったけど、ミーシャ以外なら多分大丈夫
61〜75 あとで渡すものがあるわ
76〜94 ……いや、やり方の問題じゃない?
95〜00 上+イベント
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 12:22:48.56 ID:PhD9QUFR0
59 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 12:33:29.87 ID:uqEnPKDbO
「さっきも言ったけど、ミーシャ以外なら大丈夫。……というか、そういうことする関係なの?」

「いや、皆でしたことはあるが、ミーシャが私にというのは……」

ノワールさんが「頭痛いわ」と首を振った。

「……子供なのに何で皆そんなに爛れてるのよ……いや、あたしも大概だと思うけどさ……
まあいいや、したい盛りだろうしそこは節度を持って。特にクラン君、君はね」

ノワールさんが腰を上げた。

「明日は早いわよ。そろそろ寝なさい」

※60以上でイベント続行、95以上だと……
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 12:37:16.92 ID:ZY4wNugDO
はい
61 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 12:55:33.03 ID:uqEnPKDbO
#

「……ということがあったんだけど」

部屋に戻ると、僕はさっきのことをラーナや師匠、アナスタシアに説明した。しばらくの静寂の後に、ラーナが口を開く。

「それ、そんなに悪い話じゃなくない?」

「え、どうして?」

「だってさ、血一滴でそうなったんだよね?短時間とは言っても。しかも、ちゃんとミラはミラだったわけじゃない」

ミラが頷いた。

「まあ、そうだな。力は沸いたが、私は私だった」

「てことはさ、ミーシャの血をほんの少し携帯して、いざという時に使えば良くない?それでいい気がするんだけど」

「まあ確かに。ただ、確実じゃないとか、あの異世界人は言ってたが」

「それもそうだけど。イマーラさんはどう思います?」

師匠は一拍置いて答える。

「明日、ミラを連れていくのはどうでしょう?いざという時に、その力を使えばかなり良さそうですが」

「でも、ミラの存在を相手に知られる危険はありますよね。そこはどうなんでしょう」

アナスタシアが反駁した。それも一理ある。

※70以上で次の選択肢に追加あり、ファンブルなし
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 12:58:36.20 ID:PhD9QUFR0
63 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 13:04:38.90 ID:uqEnPKDbO
※3票先取

1 ミラを連れていく
2 ミラを残す
3 その他自由安価
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 13:55:34.12 ID:HSO7xYkk0
連れて行かない
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 14:32:03.31 ID:GeQeECwn0
2
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 14:47:40.49 ID:ZY4wNugDO
2
67 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 14:57:27.91 ID:JjAs/Xw0O
師匠の提案はありだと思う。でも……

「ミラを連れていくのはやめておきましょう。もし知られたら、奴らはミーシャだけじゃなくてミラも狙いに来る。
そうなったらどうなるか分かりません」

まだ向こうはミラの存在に気付いてるわけじゃない。少なくとも、警戒はしていない。
なら、ここはまだ隠しておく方がいい。それに、2人とも奴らの手に落ちたなら……この世界を破滅させるのはとても簡単なのだ。

「それもそうですね。じゃあ、明日に備えましょうか」

※ミーシャの血液を摂取することでミラが超強化されます。ただ、現状では確率が絡む上に短時間です。
この状態でのミラを「倒すこと」は不可能です。なお、「エメリア化」の時間は今後伸びる可能性があります。

※75以上でイベント続行、未満なら66日目へ(ファンブルなし)
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 15:07:26.69 ID:ZY4wNugDO
はい
69 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 19:01:26.92 ID:JjAs/Xw0O
【66日目】


「準備はいい?」

飾り気のない防護服に身を包み、ノワールさんが言う。時刻は6時。既に太陽は顔を出し、光が僕らを照らしている。

「ええ。後は、トンプソン司教待ちですね」

モリブスへは彼が連れていく手筈になっている。着き次第彼と「エリック」とは離れ、ダブリエル・ルイスの邸宅へと向かう。
後はノワールさんの陽動の後、兵力が分散されたのを見計らい突入……そんな流れだ。

「そろそろ来てもいい頃ですね」

師匠が呟いた。

01〜05 来ない(1回のみファンブル扱い)
06〜10 まずいです、来ない方がいい(1回のみファンブル扱い)
11〜94 通常進行
95〜00 上+α(異変あり)
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 19:01:56.09 ID:hRB95DIT0
j
71 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 19:04:38.18 ID:JjAs/Xw0O
※ファンブル回避権利残り4回、再判定
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 19:06:10.80 ID:kqcVGTls0
73 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 19:16:13.36 ID:JjAs/Xw0O
すると、王宮入口から2人が現れた。女性の方の髪色は黒だから、パーシャさんだ。

「お待たせしました」

「今日はよろしくお願いします」

司教が小さく頷く。ノワールさんは、パーシャさんをじっと見ていた。

「……この子は?」

「ああ、ごめんなさい。初対面だったわよね。あたしはノワール・コット。話に聞いてるかもしれないけど、別の世界からの援軍よ。
やっぱり『同一人物』だなって思ったの。気分を害したら申し訳ないわ」

「『同一人物』?」

パーシャさんが訝しげな顔になった。

「そ。種族は微妙に違うけど、あたしの世界にもパーシャ・ルルイエって人物がいてね。やっぱり似てるなって思っただけよ。『エリック』は?」

「……何かよく分からないけどまあいいわ。まだ表に出ないでもらってる。1日で表に出れる時間は決まってるし」

「そうよね。ま、お互い頑張りましょ。じゃあ、司教さん。転移よろしく頼むわね」

司教が「ゲート」を開いた。いよいよだ。

「じゃあラーナ、ミラ。行ってくる」

「……気を付けてね」

心配そうに小さく手を振るラーナに「心配しないで」と声をかけ、僕は歪みの中に入った。

#

※10以上でルイス邸手前まではイベントなし
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 19:44:41.97 ID:HA6Ytkew0
はい
75 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 20:20:02.74 ID:JjAs/Xw0O
※有利イベント

#

歪みの先を抜けると、むわっとした湿気た空気が感じられた。……雨?

「うわっ、こりゃキツいわね。ちょっとごめん」

ノワールさんが何か唱えると、まるで傘か何かあるように僕らの頭上から水滴が消えた。

「来る時は曇ってたのですが……急に降りましたね。すみません」

「いえ、こういうこともありますよ。それにしてもノワールさん、それは」

「ああ、これ?重力魔法の応用。重力場をあたしたちの頭上に作ったの。これで雨に濡れずに済むってわけ。にしても、結構降ってるわね」

通りには人がいない。早朝だから、というのもあるけど、間違いなくこの強い雨が理由だろう。

「そうですね。でも、これは好都合かもしれない」

アミールさんの言葉に、師匠が同意した。

「ですね。視界もあまり良くないし、目立たずに済む。これなら、目的のルイス邸までは問題なさそうです」

「そうね。そしてこれなら、『爆弾』の投下までは問題なくいけそう。
浮遊した時に見付かって下から銃撃というのが最悪だったんだけど、この雨ならまず気付かれない」

天が味方してくれているみたいだ。これなら……!

ミーシャが厳しい表情で口を開く。

「でも、まだ始まったばかりです。……行きましょう」

水溜まりだらけの道に、一歩足を踏み出す。ここからが本番だ。

#

ルイス邸は森の中にあった。ザアァ……という雨と葉の当たる音が煩く響く。
大きさはかなりのもので、シャーウッドのコストラ邸ともそう変わらない。
邸宅は高い壁で覆われている。それはその主の警戒心と猜疑心の表れのような気がした。

僕らはそこから30メドほど離れた所で止まった。木々の間に身を隠せば、まず見付からないだろう。何より、この雨が気配を消してくれる。

「じゃあ、行くわね。ここから1から2キメドぐらい離れた所に『爆弾』を落とす。あとは、動いてくれるのを待つだけ」

そう言うとノワールさんがふわりと舞い上がった。枝と枝の間を器用にすり抜けて、宙に消えていく。

「……場数を随分踏んでますね。まるで惑いがない」

師匠の言葉は全くその通りだ。恐らく、彼女は何回もこういうことを経験している。
サイファーさんやマルコさん、カレンさんもそうだけど、「第二世界」の人たちは皆修羅場を潜ってきたのだろうな。


ノワールさんが森の木々から抜けて15分ぐらいした後。



ズオオオオオオオンン!!!!!



地鳴りが辺り1面に響いた。
76 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 20:29:30.08 ID:JjAs/Xw0O
「「きゃっ!!?」」

「うおっ!!?」

「うわあっっっ!!?」

僕らは思わず口々に叫んだ。その後ろから、ノワールさんが現れる。

「ちょっ……!!?この破壊力は想像以上ね」

「ノワールさん!?もう戻られたんですか?」

「落とす前に『ゲート』を開いておいて、投下と同時に逃げ込んだってわけ。でも、この威力だとちょっと間違えてたらあたし死んでたわね……。
こんなエグいものを炸裂されたら、1区画じゃなく街が半壊するわよ……あ」

何かに気付いたかのように、彼女が口に手を当てた。

「どうしたんですか??」

「いえ、ちょっと嫌な予感が……思い過ごしならいいのだけど……」

雨の音に遮られ、邸宅の中の様子は分からない。ファルアムル王女からの連絡待ちか。

01〜25 動かない
26〜50 尖兵を派遣するよう指令が
51〜75 10人規模で動くよう指令が
76〜94 ユングヴィからも現地を調べるよう指令が
95〜00 全力で調べろと指令が
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 20:30:31.35 ID:bhNMphos0
えいっ
78 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 20:40:12.68 ID:JjAs/Xw0O
しばらくして、僕の電話が震えた。

「もしもし」

『ファルアムルです。大司教にさっき、ルイスから連絡が。爆発音を調べるため、尖兵を送ると』

「尖兵、ですか」

『ええ。ユングヴィ教団はまだ動かなくてもよい、と。こちらで対処できるということみたいです』

ノワールさんの表情が厳しくなった。

「雨のせいか、室内だと音がそれほどでもなかったかしら……少し想定外ね」

『トンプソン司教に連絡は』

「……まだ早いと思います。……困りましたね」

尖兵、ということは抜けても精々5人ぐらい。あれだけの大きさの邸宅なら、まだ中にはかなりの人数がいるはずだ。これでは陽動の意味が薄い……どうしよう。

1 尖兵の出を待って突っ込む
2 残り1つの爆弾も落とす
3 その他自由安価

※3票先取
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 20:43:53.77 ID:mM7NivRnO
2
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 20:46:49.68 ID:Whc2WVvP0
2
爆弾温存してもあんまり意味なさそう
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 20:49:07.51 ID:kqcVGTls0
2
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 20:49:34.65 ID:MioX45Ze0
どうせ落とすならオルディニウム鉱山に落としたいけど、陽動的にはどうなんだろう
83 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 21:16:46.86 ID:JjAs/Xw0O
「……『爆弾』、もう一つありましたよね」

僕の言葉を聞くと、ノワールさんがニィ……と笑った。

「退路を絶つわけね。いいわ、嫌いじゃない。さすがに2発叩き込まれたら、いい加減気付くでしょ。
プレーンウォークで飛んで、すぐに落とすわ。少し近くにするから、耳塞いどいて」

彼女はもう一度浮き上がり、空間に歪みを作った。

「じゃあ、行ってくる」


ノワールさんが歪みの中に消えて数分後……



ドゴォォォォォォォ!!!!!



さっきより大きい爆音が響き渡った。



「グッッ!!!?」



邸宅から数人が出ようとして、音と衝撃で驚いて転んだのが見えた。


「どう!!?」

ノワールさんが背後から再び現れる。邸宅の中の様子は伺い知れない。


ブルルルル


電話が再び震えた。


01〜15 ……まずいです
16〜55 10人規模の部隊を動かすと
56〜94 異常事態ということで、ユングヴィ教団にも協力要請が
95〜00 上+α
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 21:17:14.14 ID:bhNMphos0
はあっ
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 21:17:21.75 ID:mM7NivRnO
はい
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 21:23:21.03 ID:MioX45Ze0
ファンブル回避権の対象にはならないのか
87 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 21:23:23.05 ID:JjAs/Xw0O
『……まずいです』

王女から開口一番に聞こえたのは、切迫した声だった。

「え」

『陽動かもしれないとルイスが……尖兵も引っ込めて、守りを固めると』

「……裏目に出ちゃったか……」

ノワールさんが唇を噛んだ。ファルアムル王女は話を続ける。

『ユングヴィにも警戒体制を敷くようにと指令が出ました。……どうしますか』

陽動のつもりが警戒を高めるだけに終わってしまったか……でも、今行かなきゃここに来た意味がない。

……どうする?

※重要分岐です

1 強行突破
2 撤収(他国襲撃可能性かなり大)
3 総力戦のため援軍を呼ぶ
4 その他自由安価

※自由安価歓迎です
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 21:26:05.38 ID:MioX45Ze0
1
こうなったらスピード命かな
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 21:28:08.82 ID:HA6Ytkew0
1
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 21:28:45.72 ID:mM7NivRnO
1
91 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 21:30:22.80 ID:JjAs/Xw0O
少し中断します。

>>82
やると環境汚染可能性が高いので、ノワールは拒むでしょうね。
92 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 23:26:35.07 ID:becre4JxO
※1000チャレンジは失敗

「……行きます。行くなら今しかない」

僕は覚悟を決めた。ここで退いたら、多分奴らはこれを幸いにと一転攻勢をかけてくる。そうなったら、もっと多くの血が流れるのは明白だ。

『……分かりました。司教にはどう伝えますか』

「僕らがここを制圧してから動くようにと。一報は入れます」

『了解しました。……御武運を』

電話が切れ、僕は皆に頷いた。

「……行きましょう」

「まあ、それしかないわね。ただ、あたしは肉弾戦はまるでダメだから後方支援に徹するわ。
さしあたって、入口はあたしが破壊する。クラン君たちは、それに乗じて突っ込んで」

「分かりました」

僕らは雨の中を走った。ピチャピチャと土の音がする。入口には、まだ誰もいない。

「ちょっとそこ空けてっ!行くわよっ!!!」

ノワールさんのロッドの先端に、黒い大きな球状のものができた。そしてロッドを大きく振りかぶる。


「闇の精霊よ、その力を解き放てっっっ!!!『地獄嵐』!!!!」


ノワールさんがそれを振り下ろすと……


ドガアアアッッッ!!!!


黒い閃光が、邸宅の入口に大きな穴を開けた。それは壁を突き破り、向こう側まで見えるほどのものだ。


「今っ!!!」


僕ら4人はその穴から邸宅に侵入した。


※入口付近

01〜25 来たな
26〜50 銃撃
51〜94 曲者っ!?
95〜00 再判定
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 23:27:12.33 ID:Whc2WVvP0
94 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 23:31:53.78 ID:becre4JxO
※クリティカル、再判定

01〜70 1段階昇格
71〜94 2段階昇格
95〜00 ?????

※ファンブルなし
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 23:32:23.80 ID:mM7NivRnO
96 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 23:37:39.89 ID:becre4JxO
※再判定、ファンブルなし

01〜70 入口付近には誰もいない……いや、消し飛んでいる?
71〜94 上+???
95〜00 上+?????(誰かが重傷を負っています)
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 23:39:50.24 ID:iQ3qRybL0
98 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/13(水) 23:57:52.91 ID:becre4JxO
……誰もいない?てっきり待ち構えているとばかり……

「クラン、これ……」

ミーシャが青ざめた様子で床を指差した。……そこには。

「……う……あ……」

千切れ飛んだ誰かの腕。血こそほとんどないけど、身体の一部がぽつぽつと横穴の近くにあった。

「ここで連中が待ち構えてたんでしょうね。そこに、あの魔法が」

師匠が周囲の様子を見渡した。少し離れた所から、誰かの叫び声が聞こえる。

「大丈夫?……って、やっちゃったか……。まあ、仕方ないわね」

ノワールさんも合流した。人を殺してさらりと流せる辺りも、やはり場数なんだろうか。僕は慣れそうもない。

「ここで突っ立ってても始まらない。邸宅は3階……いや、4階建てだ。上にまず昇ろう」

アミールさんの言う通りだ。多分、階段は廊下の端辺りだろう。僕と師匠が先陣を切る形で、再び走る。

※1階廊下

01〜15 ……お兄ちゃん、誰?(1回のみファンブル扱い)
16〜20 ここからは通さん
21〜50 後方から銃声
51〜70 前方の部屋から人が飛び出す
71〜94 2階へ
95〜00 君はっ!?
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 23:59:16.53 ID:SmhI2EPD0
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/13(水) 23:59:22.78 ID:ZY4wNugDO
はい
101 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 00:05:39.06 ID:FPxiSp+JO
「来たなっ!!」

前方の部屋から男が3人現れた。1人の手には、例の銃が握られている。

「行きますよ!!」

「はいっ!!!」

師匠に応じて、僕は両腕を顔の前に持っていった。自分を守るためじゃない。右足を踏み込んで、左側に身体を捻る。

01〜10 銃撃
11〜30 撃退、しかし……
31〜94 撃退
95〜00 ?????
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:06:25.23 ID:hxOcE2QN0
103 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 00:11:19.62 ID:FPxiSp+JO


ドスッ


「ぐえっ……」


脇腹に鉤打ちを叩き込むと、男はその場に倒れた。十分な手応えだ。

師匠はというと、瞬く間に男2人を沈めていた。さすがにこの程度なら問題にならないか。


……その時だった。


「撃てぇっ!!!」


後ろから叫び声が聞こえた。後方の部屋からも、人が飛び出してきたのだ。


01〜60 銃撃
61〜94 させないよ
95〜00 ???
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:12:20.59 ID:430qYamDO
はい
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:12:22.82 ID:jYyzRTUJO
106 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 00:22:22.56 ID:FPxiSp+JO
※銃撃結果

01〜15 ???(1回のみファンブル扱い)
16〜30 誰かが負傷(軽傷)
31〜94 防護服で無傷(多数決へ)
95〜00 上+α
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:23:50.78 ID:jYyzRTUJO
108 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 00:29:43.77 ID:FPxiSp+JO


ダダダダダッッ!!!


銃声が立て続けに響く。……しかし。

「大丈夫、ですね」

僕と師匠は防護服の「重力壁」を切ってたけど、後方のミーシャやアミールさん、そしてノワールさんのそれが守ってくれたようだった。

問題はここからだ。後方の銃持ちを始末してから上に行くか、それとも先を急ぐか。

1 始末する(上から増援可能性あり)
2 ノワールらに処理を任せ先を急ぐ(2階最初の判定のみクランとイマーラだけがいる状態)

※3票先取
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:39:02.23 ID:4MCr8iUq0
1
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:42:37.84 ID:zz+YRFHi0
2
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:43:25.79 ID:jYyzRTUJO
2
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 00:47:13.80 ID:iqcIkNJkO
2
113 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 09:45:53.19 ID:gHJRs78+O
「奥の奴らは任せました!!僕らは先に行きますっ!!」

「了解っ!!」

ミーシャやノワールさんたちを残し、僕と師匠は階段を駆け上る。
ここで対応してもいいけど、上から増援が来たら挟み撃ちだ。それは避けたい事態だった。

階段は2階までだった。どうやら3階までの階段は別にあるらしい。
廊下に飛び出すと……

01〜10 幼女とアヴェル
11〜20 幼女
21〜25 アヴェル
26〜50 銃持ち×3
51〜75 銃持ちと剣を持った雑兵×2
76〜94 剣を持った雑兵×3
95〜00 ???登場
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 09:46:15.69 ID:SDUwvYIx0
えい
115 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 09:57:18.10 ID:gHJRs78+O
「来たなっ!!!」

待ち構えていたのは銃を持った男と、剣を持った男2人だ。僕は重力壁のスイッチを入れる。
ごちゃごちゃやってる暇はない。それは言わなくても師匠ともども分かっている。

両腕を掲げ、身体を低くして頭から突っ込む。間合いに入れば、こちらのものだ。

01〜05 ?????
06〜20 負傷(再判定)
21〜94 撃破
95〜00 ???登場
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 10:12:42.78 ID:9By2ra+p0
はい
117 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 10:20:55.16 ID:gHJRs78+O


ドゴッ


「うげっ」


脇腹に鉤打ちを食らった銃の男は、引き金を引く前に倒れた。師匠も剣の男を難なく床に伏せている。

「大丈夫ですか」

「この程度なら何とでも。ミーシャたちを待ちましょう」

階段を駆ける音が聞こえる。さすがに大丈夫みたいだ。

「クラン、イマーラ様!そっちは」

「特に問題は。先を急ぎましょう」

ここまで倒したのは10人ぐらい。入口でノワールさんが一掃したのを含めれば、20人ぐらいは倒したか、殺した計算になる。
邸宅の大きさから鑑みて、残りは……多くて15人か20人。もっと少ないかもしれない。

「……意外と手薄ね」

ノワールさんの呟きが気になった。そう、守りを固めているはずなのに、存外あっさりここまで来ている。
準備が整う前にやれただけなのか。それとも切り札がまだあるのか。


警戒を強めながら歩を進めると……


※2階廊下

01〜15 お兄ちゃんたち、誰?
15〜30 来たな
31〜94 階段発見
95〜00 ?????
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 10:37:55.65 ID:iqcIkNJkO
119 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 10:46:04.63 ID:gHJRs78+O
「……階段、ね」

3階への階段が見えた。それはそのまま4階へと繋がっている。

「どうします?」

「ちょっと魔力感知してみる。リーナさんとエリザさんの2人がどっちにいるかぐらいは分かるわ。
あと、強敵の有無。誰もいないなんてあり得ないから」

ノワールさんが目を閉じて集中した。

01〜25 上から誰か登場
26〜50 4階にいるけど……
51〜70 4階ね。……やっぱり、誰かいる
71〜85 3階ね。……誰かいる
86〜94 3階ね。……強い気配はないわ
95〜00 上から誰か登場
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 10:49:31.01 ID:QM6Z5ZXq0
はい
121 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 10:53:41.56 ID:gHJRs78+O
その時だ。上から強烈な気配を感じた。階段の上を見上げると……

01〜05 「ブレイズ」、ハーデン、アヴェル、その他
06〜20 「ブレイズ」、ハーデン、アヴェル
21〜40 ハーデンとアヴェル
41〜60 ハーデンと幼女
61〜80 アヴェルと幼女
81〜94 アヴェル
95〜00 アヴェル(即イベント開始)
122 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 10:55:53.17 ID:gHJRs78+O
01〜05と06〜20は1回のみファンブル扱いです。
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 11:14:08.60 ID:xYFfmK21O
おりゃ
124 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 13:11:11.34 ID:PSnk09ZcO


「よう」


そこには頭が禿げ上がった偉丈夫がいた。右手には身長ほどの巨大な槍。


「……ハーデンっ!!!」

「やっぱり貴様らか。鼠が煩いと思ってたがなぁ。
エルフの師匠やふたなりの姫様もご一緒か。見ねえロリもいるか、これは勃つな」

「……僕は無視か」

アミールさんの言葉に、ニィとハーデンが嗤う。

「残念ながら男はショタか男の娘と決めてるんでな。お前は豚の餌だ。
後のは手足斬り落としてから、じっくり犯してやるよ」

クックックと嗤うハーデンに、鋭い口調でノワールさんが言う。

「5対1で随分な余裕ね。勝てるとでも?」

「勝てるな。おい」

ハーデンの後ろから、ぬいぐるみを持った子供が出てきた。……目には光がない。
その子を見た瞬間、ノワールさんの顔が憤怒で歪んだ。

「……!!!外道がっ!!!」

「見ただけで分かるとは、ただのロリじゃねえな。俺らが何も準備してないと思ったか」

「手応えが無さすぎたから何かあるとは思ってたけどね……まだ誰かいるんじゃなくて?」

01〜25 パチン、と指を鳴らした(1回のみファンブル扱い)
26〜70 ああ、エルフの姉ちゃんと魔族のババアか?とっくにここにはいねえよ
71〜85 ああ、あいつらか?これから殺すとこだ
86〜94 ……!?何を
95〜00 上+α
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 13:21:44.81 ID:430qYamDO
はい
126 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 20:07:39.54 ID:PSnk09ZcO
ハーデンの笑みが深くなった。

「ああ、あいつらか?これから殺すとこだ。もう『用無し』なんでな」

奴の目線が女の子に向かった。

「どういうこと……」

※50以上で答える
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 20:09:25.60 ID:4MCr8iUq0
128 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 20:20:29.18 ID:PSnk09ZcO
「こいつを『完成』させるために、色々協力してもらったってわけだ。薬物の調合に、失われた技術。
『穴』から持ち帰った御業が、このガキを完璧なものにした。それさえ知れれば、もう不要ってわけだ。
まあ、即殺してもよかったんだがな。2人とも具合が実に良くてなぁ……ま、楽しむだけ楽しんだ。後は、お前らで満足することにするぜ」

ハーデンが女の子の頭に手を乗せた。


「……リリース(解き放て)」


女の子が白目を剥く。ビクン、ビクンと大きく震えた。


※95以上で特殊展開へ
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 20:20:38.11 ID:VHWIYp7D0
130 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 21:00:04.09 ID:PSnk09ZcO
※ファンブル回避権残り3回、再判定
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:01:39.60 ID:EzLDoeUC0
うりゃ
132 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 21:13:17.40 ID:PSnk09ZcO


ボコッ、ボコボコッ


女の子の身体が、急に膨れた。これはっ……!!?


「この子が『怪物』よ!!!皆、構えてっ!!!」


まさかっ!!?女の子「だったもの」は奇妙に膨れ上がり、背中から4本の腕らしきものが生える。


「キョオオオオオオオ!!!!」


甲高い鳴き声とともに、それは3階の踊り場へと飛び降りた。
身長は3メドほど。胸の中央に女の子「だった」ものの顔があり、象のような脚が巨大な胴体を支えていた。


「試作1号『ヘカトンケイル』だ。こいつに蹂躙されろ。俺は……」


4の倍数 後方支援といくかな
4の倍数+1 2人を犯し殺しに行くか
4の倍数+2、3 宝石のガキ……お前は俺が殺る

ゾロ目、95〜00 ?????(再判定)
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:14:03.15 ID:9By2ra+p0
はい
134 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 21:16:42.85 ID:PSnk09ZcO
「宝石のガキ……貴様は俺が殺る」

ハーデンが槍を僕に向けた。……狙いは僕かっ!

※宝石の力を

1 使う
2 使わない

※3票先取
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:20:04.23 ID:EzLDoeUC0
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:20:50.66 ID:9By2ra+p0
1
手の内を明かすリスクがあるとはいえ負けられない
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:21:20.97 ID:yUi4a7s4O
2
いきなり全力出して適わないと悟られたら逃げられそう
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:27:38.31 ID:VHWIYp7D0
1
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:27:53.34 ID:430qYamDO
1
140 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 21:45:27.97 ID:PSnk09ZcO
僕は胸の宝石に手を当てた。ボゥ……と鈍くそれが光る。


「……何?」


力が溢れてくる。この力を使えば、ハーデンにだって!!


ハーデンの顔色が変わった。


01〜20 ハーデンが飛び退く
21〜94 戦闘開始
95〜00 ?????
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:46:36.96 ID:VHWIYp7D0
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 21:47:00.46 ID:4MCr8iUq0
143 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 22:55:05.36 ID:FgBIlCzMO
※再判定

01〜75 「ヘカトンケイル」がハーデンを攻撃
76〜94 ???登場、ハーデンを攻撃
95〜00 上の両方
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 22:56:34.63 ID:4MCr8iUq0
145 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 23:11:15.54 ID:FgBIlCzMO



「キョオオオオオオオ!!!」


「怪物」が再び鳴いた。そしてその長い腕を……ハーデンに向けて振り下ろした!!?


ドォォォンンンッッ!!!!


01〜85 回避している
86〜94 軽く被弾
95〜00 直撃
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:13:58.75 ID:430qYamDO
はい
147 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 23:25:55.60 ID:FgBIlCzMO


「……このポンコツがぁっ……!!!」


ハーデンは一撃をすんでの所で避けたようだった。……これはどういう……

「あ」

そうか!アンドリューの時と同じだ!!
ラーナのお姉さんたちは、ハーデンの言いなりになったフリをして、微妙に詰めを間違えたんだ。……わざと。

ということは、この「怪物」は……


「キィ、キョオオオオオオオ!!!」


ドゴォォンッッ


今度は階段を破壊するかのように、僕らに拳を振り下ろす。やっぱり、僕らの味方なんて都合のいいことはないか。

でも……

「こいつは理性がないわ。敵でもないし、味方でもない。……ただの、怪物……本能のまま動く、哀れな怪物よ」

ノワールさんが呟いた。ハーデンは、何か思案している様子だ。

僕は……

1 ヘカトンケイルを優先的に攻撃する
2 ハーデンを狙う
3 その他自由安価

※3票先取

※1の場合、ハーデンが加勢する場合があります。ただ、どさくさに紛れてこちらも狙います。

※2の場合、ヘカトンケイルの攻撃を避けながらのハーデン戦(初期距離15)です。
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:27:23.08 ID:9By2ra+p0
2
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:28:39.33 ID:y6cyUEQT0
2
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:29:26.88 ID:yUi4a7s4O
3
ノワールの精神感応術で眠らせるとかできないかな
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:30:00.45 ID:4MCr8iUq0
3
ここは宝石の力を解放したクランならなんとかなるだろうから、ノワールはこっちに残すのもいいかもしれないけど、他の人は上にいる2人の確保に向かった方がいいかな
狙いとしてはハーデン狙いで
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:32:16.09 ID:430qYamDO
2
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:34:00.05 ID:iqcIkNJkO
>>150>>151の両方
クランとノワールを残して、ノワールに精神感応術を試してもらいつつハーデンを仕留められたらいいな
154 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 23:44:19.88 ID:aoFjPqhOO
※2で決定です。(あくまでクランの行動のみの多数決です)

※残りの4人の行動についてですが、基本はvsヘカトンケイルです。特にミーシャは倒すための切り札を持っているため固定です。
今までとは比較にならないほどのHPがあるため、削りきるのは大変です。
隙があれば2人の救出に向かうことは可能ですが、簡単ではないでしょう。

なお、ノワールの精神感応は恐らくは効きません(理性がないと言っているため、95以上が要ります)。
155 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 23:50:07.47 ID:aoFjPqhOO
戦闘ですが、2つの戦闘が同時平行するようなものになります。

クランvsハーデンは攻撃の合間に無差別に攻撃が割り込む形です。

イマーラたちvsヘカトンケイルはイマーラとアミールが前衛、後衛がミーシャとノワールです。
(この世界のアミールは魔法剣士ですが、やや魔法寄りです)
ミーシャは基本練習用の銃弾で攻撃し、弱ったところに魔人薬から作った特製弾を叩き込むのが目的になります。

なお、視点は終始クラン目線です。
156 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 23:52:17.69 ID:aoFjPqhOO
※今日はここまでですが、1回だけ判定を入れます。60以上で多数決を行います。ファンブルなしです。
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/14(木) 23:52:43.68 ID:yUi4a7s4O
それ
158 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/14(木) 23:53:48.40 ID:aoFjPqhOO
日付が変わってから多数決を入れます。
159 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 00:17:39.20 ID:KR1cpeyzO
多数決です。

経験点60pを使い、パリィを習得しますか?
(攻撃命中時技術判定(難度やや高め)成功で防御係数半分に)

1 習得する
2 習得しない

※3票先取
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 00:20:35.18 ID:615qKWcF0
1
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 00:22:43.79 ID:mktTZ5soO
1
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 00:30:18.18 ID:v7L7ic1DO
1
163 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:18:22.93 ID:9Le6q2L+O
クラン(15歳、人間、格闘家)

HP 210+200
筋力 17+5
技術 17+5
知力 10+5
精神 16+5

所属 トリス森王国
名声値 66

好感度
※イマーラ 268
※ラーナ 465
ヴィオラ 138
ミーシャ 274
アナスタシア 189
オクタシア 87
エルライザ 261
カーティス 136
ミラ 245

※は番済み
※1日5回ファンブル無効
※ラーナ同席時クリティカル倍率+1
※ミラ同席時戦闘中1回だけコンマ反転可

経験点41p
奥義習得ポイント3p
覚醒レベル4
※10ターンの間、以下の補正がかかります。
HP+200、全ステータス+5、コンマ判定+20
超回復(致死ダメージ1回無効)
※半日に1回のみ、反動なし

スキル
踏み込み1…移動距離3
気配察知3…気配察知判定に+30
隠密1…隠密行動判定に+10
先読み3…先読み判定に+30
洞察2…洞察判定に+20
リバーブロー…2回攻撃
フェイント2…技量判定+20に成功で命中ボーナス
ストレート…距離1、1回攻撃、2倍ダメージ
スネークバイト…距離2、通常ダメージ、2回攻撃
焔霊…詠唱3ターン必要、知力追加ダメージ
ガゼルパンチ…距離0で発動、3倍ダメージ、単発
剄打…距離0で発動可、単発、2倍ダメージ、命中判定の乗数が12、75以上で朦朧
後の先…回避時クリティカル以外でも70以上でカウンター発動
パリィ…相手攻撃命中時、技術判定に成功で防御係数半減

所持品
蛇の宝石

・1日1回ファンブル無効
・95以上クリティカル扱い
・瀕死時に50%でコーウィン憑依あり(経験点は基本なし)
・85以上で朦朧打撃

・奥義「煉獄」
朦朧成功から発動、戦闘中1回のみ
継続率50%の朦朧打撃×2

・奥義「零剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、1ターンの溜め必要
防御無視4倍ダメージ

・奥義「零剄・迎撃型」
カウンター時発動、戦闘中1回のみ
防御無視3倍ダメージ、但しダメージ上限は最大HPの3分の1、35%の確率で拳or脚破壊か武器落下

・奥義「空剄」
距離0のみ発動、戦闘中1回のみ、防御無視3倍ダメージ
164 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:28:22.02 ID:9Le6q2L+O
「僕がハーデンをやります。イマーラさんたちは、『怪物』を。隙ができたら、ラーナのお姉さんたちを」

「分かりました。……無理はしないで」

心配そうな師匠に頷くと、僕は4階のハーデンに目を向ける。

「……行くぞ」

「……来な」

奴が長槍を構えた。


【1ターン目、距離15→?】


階段をまずは駆け上がる。距離を詰めないと話にもならない。
「ヘカトンケイル」の横をすり抜けるしかないけど、問題はこいつの動きだ。あの拳が当たったら……控え目に言ってもただじゃ済まない。


※ヘカトンケイルの行動1(最大4回行動、コンマ下)
01〜30 クランに攻撃
31〜70 イマーラたちに攻撃
71〜85 何もしない
86〜00 ハーデンに攻撃(95〜00だと命中)

※ハーデンの行動(コンマ下2)
4の倍数 詠唱
4の倍数+1 魔法攻撃
4の倍数+2、3 距離を詰める

ゾロ目、95〜00 距離を詰めるが……
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:29:45.95 ID:18LG6xPN0
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:30:13.52 ID:v7L7ic1DO
はい
167 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:37:14.46 ID:9Le6q2L+O
※ハーデンにヘカトンケイルが攻撃(命中)、詠唱阻害

※距離12に

ハーデンを見ると……何か詠唱している。嫌な予感がした。


刹那、僕の視界が何かに塞がれる。……「ヘカトンケイル」の、緑色の腕??


「キュオオオオオオ!!!」


バリィィン!!と硝子が割れた音がした。緑色の拳は、ハーデンがいた辺りの壁を粉々に砕いている。


※ハーデンの状態

01〜70 かすり傷(ダメージ50、残りHP950?)
71〜94 軽傷(ダメージ100、残りHP900?)
95〜00 再判定
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:37:35.07 ID:QSd0ukGD0
おりゃ
169 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:42:07.06 ID:9Le6q2L+O


「このポンコツがぁっ!!!」


憎悪に燃えた目でハーデンが叫んだ。左頬の辺りから血が流れている。……かすり傷か。

でも、詠唱は止まったみたいだ。あの魔法は何か嫌な感じがする。もう一度詠唱されたら、止めなきゃ。

※ヘカトンケイルの行動回数
01〜30 残り3回
31〜55 残り2回
56〜80 残り1回
81〜94 残り0回
95〜00 再判定(2回以上は確定)
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:42:39.19 ID:FedXDUq20
はい
171 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:45:24.69 ID:9Le6q2L+O
※ヘカトンケイルの行動2〜4(コンマ下1〜3)
01〜40 クランに攻撃
31〜80 イマーラたちに攻撃
81〜00 ハーデンに攻撃(95〜00だと命中)
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:46:45.23 ID:QSd0ukGD0
はあっ
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:47:26.48 ID:615qKWcF0
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:47:52.92 ID:v7L7ic1DO
はい
175 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:53:39.78 ID:9Le6q2L+O


「……キュイイイイイイイイ!!!」


「ヘカトンケイル」が奇声をあげる。背中から生えた4本の腕のうち、残り3本がその場にいた「全員」に振り下ろされた!?


※ヘカトンケイルの技術は18です。ただ、巨体なのでこちらからの攻撃は基本当たります。

※クラン(コンマ下)
05以下で命中

※イマーラたち(コンマ下2)
15以下で再判定

※ハーデン(コンマ下3)
90以上で命中
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:54:06.02 ID:QSd0ukGD0
おりゃ
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:54:41.79 ID:615qKWcF0
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:54:52.43 ID:FedXDUq20
はい
179 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:56:23.83 ID:9Le6q2L+O
※クランに命中

※パリィ技術判定
100-20-22×3=14以上で成功
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:56:33.17 ID:18LG6xPN0
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 19:56:56.37 ID:1OM24j/KO
182 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 19:59:11.36 ID:9Le6q2L+O
※ダメージ判定

コンマ下×(ヘカトンケイル筋力と技術平均(24)÷3)-コンマ下2×(22÷4)
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:00:15.14 ID:FedXDUq20
はい
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:00:21.75 ID:615qKWcF0
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:02:24.13 ID:615qKWcF0
こんなの1発当たればイマーラたちワンパンで沈むわヤベェ
そういえば今回は洞察判定はやらないのでしょうか
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:06:47.85 ID:bL6gbiRK0
こういう戦いは今までなかったから楽しいぞ
187 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:09:22.76 ID:9Le6q2L+O
※ダメージ1

僕はその速さに不意を突かれた。……避けられないっ!!

緑の拳が迫ってくる。一瞬のはずなのに、やけにゆっくりと感じられた。


……いや、実際にそうなのか?


僕は拳圧に押されながら、身体全体で力を逃がした。腕で拳を「払い退ける」時の感覚を、もっと全身を使ってやれば……!!

背中が階段に打ち付けられた。拳が僕を押し潰そうとした刹那、その衝撃を逃げる力へと変える!!


ドゴォォォォッッ!!!!


「「クランッッッ!!!」」


師匠とミーシャの叫びが聞こえた。僕は階段の手摺にぶつかりそうになりながら、すぐに立ち上がる。


ニィ…………と、向こうにいるハーデンが笑った。


※階段崩壊まで残り?回(一定回数の回避が発生すると、階段が崩壊します)
188 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:09:49.46 ID:9Le6q2L+O
>>185
洞察判定は間合いに入ったらやります。
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:13:01.60 ID:bL6gbiRK0
190 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:14:46.95 ID:9Le6q2L+O
【ターン2、距離12→?】

まだハーデンとの距離は遠い。向こうも「ヘカトンケイル」の拳は当たったけど、大した傷は負ってない。まだ勝負はこれからだ。

問題は、さっきハーデンが唱えようとしていた魔法だ。あれは撃たせてはいけない。理屈なしに、そう感じる。

※ヘカトンケイルの行動1(最大4回行動、コンマ下)
01〜35 クランに攻撃
36〜55 イマーラたちに攻撃
56〜80 何もしない
81〜00 ハーデンに攻撃(95〜00だと命中)

※ハーデンの行動(コンマ下2)
5の倍数 詠唱
5の倍数+1 魔法攻撃
5の倍数+2〜4 距離を詰める

ゾロ目、95〜00 距離を詰めるが……
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:15:41.96 ID:mktTZ5soO
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:16:17.52 ID:QSd0ukGD0
やあっ
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:16:17.90 ID:615qKWcF0
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:16:29.31 ID:1OM24j/KO
195 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:22:02.48 ID:9Le6q2L+O
※距離6

※ヘカトンケイルの攻撃はハーデンに命中

構えを固め、ハーデンに向けて再び走り出した。
奴は、今度はスゥ……と槍を構え近寄ってくる。魔法は諦めたのだろうか?


槍の矛先がかなり近くなったと思った時。


「キィッッ、キイイイイイイイ!!!!」


「ヘカトンケイル」の裏拳が、ハーデンに直撃した!!?


※ハーデンの状態

01〜60 かすり傷(ダメージ50、残りHP900?)
61〜85 軽傷(ダメージ100、残りHP850?)
86〜94 肩を負傷(ダメージ150、残りHP800?技術-2)
95〜00 再判定
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:23:10.65 ID:bL6gbiRK0
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:23:19.90 ID:615qKWcF0
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:24:37.47 ID:1OM24j/KO
ヘカたんつおい
199 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:32:39.46 ID:9Le6q2L+O
※階段破壊判定まで後5回


「ぐおおおおっっ!!?」


ハーデンは手摺に吹っ飛ばされた。手摺が支えになったか、ハーデンはまだ立っている。
しかし、今度は痛手を被ったようで、少しふらついていた。……むしろそれで済むのか!?


「……この野郎……散々犯してやった恩を忘れたかよ……!!?」


……!!


そうか、この「ヘカトンケイル」は、ハーデンに恨みを抱いていたのか!!
そうだとすれば、戦況はこちらに大きく傾くかもしれない。


一瞬振り向くと、ノワールさんがニヤッと笑った。

「イマーラたちは手出ししないで。ちょっと試してみる」

彼女が目をつぶる。……そして。

01〜25 「ヘカトンケイル」の無差別3回攻撃
26〜55 ノワール首を振る
56〜80 ヘカトンケイルの動きが止まる
81〜94 ヘカトンケイルがハーデンの方に向く
95〜00 ??????
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:33:22.82 ID:dSZ5ukuKO
はい
201 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:38:06.76 ID:9Le6q2L+O


ズズッ……ズズ……


「ヘカトンケイル」がハーデンの方に向いた。……これは一体……!!?


ノワールさんの笑みが深くなる。


「やっぱりね……!!この子は、もう人間としての理性も知性もほとんど失いかけてた。
だけど、一つ残ってたのよ。……このハーデンへの怒りがね!!!
それを感応術で増幅させるのは簡単だったわ。……さあ、お仕置きといきましょう?」


「ヘカトンケイル」が2つの拳を組んだ。それをハーデンに振り下ろす!!


※75以上で命中
※階段破壊判定まで残り3回

※成功権を使いますか?3票先取
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:41:54.45 ID:615qKWcF0
使わない

ハーデン逃走判定があればそちらの方で使うのが有効だと思うけど、もっとピンチな場面での使用にすべきか悩むね
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:46:00.65 ID:mktTZ5soO
ヘカトンケイルの行動は最大4回とあるけどこの攻撃も複数回(最大3回?)判定になる?
なるんだとしたら使わなくても1回くらい当たってくれそうだし、当たらなくてもクランの攻撃判定にプラス補正ありそうだし使わなくてもいいと思う
204 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:47:58.38 ID:9Le6q2L+O
>>203
ないです。このターンの攻撃はこれだけになります。
ただ全霊の一撃ですので当たると最低でもハーデンの相当な弱体化は見込めます。
(もちろんそう簡単に死ぬ男でもありませんが)
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:48:49.52 ID:bL6gbiRK0
成功権は温存して余る未来が見えるからここで使っておく
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:49:03.20 ID:FedXDUq20
せっかくだし使おう
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:49:25.36 ID:1OM24j/KO
逃げそうなんだよなぁ
使わない
208 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:55:41.22 ID:9Le6q2L+O
>>203は保留として扱っています。
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:56:59.83 ID:mktTZ5soO
んじゃ改めて使わない方に一票
使えるなら逃走阻止とかに使う方がメリット大きそうだし
210 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 20:59:16.53 ID:9Le6q2L+O
ではコンマ下で判定です。
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 20:59:26.40 ID:lOrvEIeW0
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:00:12.31 ID:615qKWcF0
213 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 21:05:44.14 ID:9Le6q2L+O



ベキベキベキィィッッ!!!


何かが砕けるような音が響く。ハーデンは身をよじって「ヘカトンケイル」の一撃を避けていた。


「クソがぁああっっ!!!てめえッ、何しやがったぁぁ!!?」

「喧嘩は相手を見てするものよ?あたしはあんたより強い連中を何人も知ってるし、修羅場も潜ってきた。
だから、ここからはお仕置きの時間。反省しても許しはしないけどね!!」

ハーデンの顔が憎悪で歪む。チラリ、と奴が僕を見た。

「フーッ、フーッ……!!!クソッ……!!」

※30以上でイベント発生
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:06:30.92 ID:1OM24j/KO
215 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 21:13:17.97 ID:9Le6q2L+O
「ヘカトンケイル」の後ろを誰かが通る気配がした。

……!!!

師匠は指に手を当て、一気に4階へと向かっている。アミールさんも一緒だ。
「ヘカトンケイル」の脅威が薄れた今、リーナさんたちを救出しに向かったんだ。

ハーデンも気付いたのか、視線をキョロキョロと向けている。しかし、奴が戦える相手は……僕らの中の、たった一人だ。

【ターン3、距離6→?】

僕は混乱しているハーデンに向けて走った。まだ距離はある。だが、もうそろそろ僕の間合いだ。

※洞察判定
100-15×3(ハーデンの能力でペナルティが入っています)-20=35以上で成功
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:14:26.74 ID:cAUortAUO
おりゃ
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:14:37.43 ID:615qKWcF0
218 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 21:14:45.67 ID:9Le6q2L+O
※間違えました。スキル加味で15以上で成功です。
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:15:19.03 ID:v7L7ic1DO
はい
220 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 21:19:19.34 ID:9Le6q2L+O
※成功
※先読み判定も同時に成功(100-45-30-20-5)

※ハーデンの行動は……

5の倍数+1、2 クランへの攻撃(神速三段突き)
5の倍数+3 イマーラを追う(距離6のまま、ヘカトンケイルの攻撃に命中ボーナス)
5の倍数+4 ノワールに魔法攻撃
5の倍数 詠唱(ヘカトンケイルの攻撃に命中ボーナス)

ゾロ目、95〜00 詠唱かつヘカトンケイルの攻撃命中
221 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 21:19:46.45 ID:9Le6q2L+O
>>216を判定では採用しています。
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:20:54.96 ID:lOrvEIeW0
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:20:56.21 ID:1OM24j/KO
224 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 21:56:53.43 ID:9Le6q2L+O
ハーデンが汗を流しながら口許を動かそうとしていた。……またさっきの魔法か?
しかし、それは悪手のはずだ。僕に完全に間合いに入られてしまうし、何より……


頭上で何かが動いた。


「馬鹿ね」


ノワールさんの言葉が聞こえた瞬間。


ドガアアアアアッッッッ!!!!


「ヘカトンケイル」の渾身の一撃が、ハーデンに振り下ろされた。

※ハーデンのダメージ
01〜40 右肩負傷(ダメージ250、ハーデンHP600?技術-2)
41〜70 右脚潰される(ダメージ350、ハーデンHP500?技術-3、意思判定へ)
71〜94 右半身潰される(ダメージ500、ハーデンHP350?、再判定)
95〜00 頭部潰される(再判定、超低確率で即死?)
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 21:58:15.06 ID:615qKWcF0
226 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 22:06:13.11 ID:9Le6q2L+O
※階段破壊判定まで残り2回
※距離3
※ハーデン技術18にダウン

拳が上げられたそこには、左腕だけで槍を持っているハーデンがいた。
右腕は、グシャグシャにねじ曲がり骨が見えている。

……この重傷なのに、まだ立てていることが本当に信じられない。何より、まだ余力がありそうに見えた。

「ちき、しょうがっ……!!!」

「……やるわね。さっきもそうだけど、後ろに自分から跳んだ?」

「この、ガキがっ……!!」

※65以上でヘカトンケイル追撃
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:06:41.85 ID:mktTZ5soO
はい
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:07:21.46 ID:1OM24j/KO
229 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 22:22:48.61 ID:9Le6q2L+O
よろめくハーデン。その頭上には、もう2本の腕があった。

「まだ残ってるの。この子の痛み、思い知りなさい!!」


ブン、という風切り音。そして……


01〜35 ハーデン避ける(???を使用)
36〜94 命中
95〜00 ハーデン死亡?
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:23:54.92 ID:lOrvEIeW0
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:24:02.24 ID:1OM24j/KO
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:24:14.53 ID:615qKWcF0
233 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 22:26:45.63 ID:9Le6q2L+O
※ハーデンのダメージ

01〜60 右脚を潰される(ダメージ350、技術15にダウン、残りHP250、再判定へ)
61〜94 頭を潰される(再判定へ)
95〜00 ハーデン死亡判定へ
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:27:15.56 ID:v7L7ic1DO
はい
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:27:25.64 ID:615qKWcF0
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:29:34.37 ID:FedXDUq20
クラン君本当に何もしていない
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:52:10.54 ID:IQKBrVnno
へかたん強い
238 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 22:53:20.43 ID:9Le6q2L+O
【ターン4、距離0】


「があああああああっっっ!!!」


ハーデンの叫びが響いた。今度は、右脚があり得ない方向に曲がっている。
槍を杖のようにして、何とか立ち上がろうとするけど……もはや、先は見えていた。

「クソ、クソクソクソクソッッッ!!!俺が、俺がこんな奴らにっ!!」

「……終わりだよ」

僕はハーデンを見下ろした。後は僕が拳を振り下ろせば……それで終わる。

「ノワールさん、決着は僕が」

「どうするかは任せるわ」

視線をハーデンに向けた。……

01〜60 ガリッ
61〜85 カチリ
86〜94 ……来いよ、殺してみろ
95〜00 上+α
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 22:54:23.21 ID:615qKWcF0
240 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 23:06:01.06 ID:9Le6q2L+O
その時。


……ガリッ


ハーデンが何かを噛み砕いた。同時に、身体が金色に発光する。


……これはっ!!?


ブンッ、とハーデンが左手だけで槍を薙いだ。僕はそれを後ろに跳んで避ける。
潰されていたはずの右腕と右脚が、あっという間に戻っていくのが分かった。

「嘘ッ!!?」

ノワールさんが叫ぶ。ミーシャも唖然とした表情だ。

僕はこれを知っている。そう、これは……


「使いたくなかったぜ……コイツは、あのエルフの女が作った未完成品、だからな……
だが、これ以上のものはついにできなかった。だから、本当の切り札として奥歯に仕込んでた……」

ゆらり、とハーデンは立ち上がり、槍を持ち直す。


そう、これは……


「……魔人薬、かっ!!」


ハーデンが、切羽詰まった表情で僕を睨む。


「もう、先は捨てた。……貴様らを倒す、それだけだ」


※ハーデン(魔人薬)
HP500、筋力24、技術20(右半身を潰されたダメージがまだあります)、知力22、精神22
常時2回行動、コンマ強制ペナルティ20など

※ハーデンとの決戦は距離3からスタートです。至近距離の戦闘のため、明確な好機でない限りヘカトンケイル(ノワール)は介入しません。
241 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 23:08:06.34 ID:9Le6q2L+O
今日はここまで。タイマン勝負ですが、場合によってはそうでなくなる可能性は残っています。

また、足元は不安定です。ターン終了後に階段崩落判定が入ります。
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 23:16:10.97 ID:615qKWcF0
おつで
ノワールはサポート系の魔法や奥義での介入もできない感じですか?
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/15(金) 23:16:50.80 ID:615qKWcF0
途中送信してしまった乙です
244 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/15(金) 23:50:17.96 ID:A2vLXeL5O
>>242
ノワールはヘカトンケイルの制御で手一杯です。
そっちを切れば動けますが、その代わりヘカトンケイルは無差別攻撃モードになるのでノワールは余程でないと動けません。

ミーシャは動けますが、上にあるハーデンのステータスから見るように介入はリスキーです。
低確率で何かするでしょうが……
245 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 10:07:27.17 ID:Q1tT3cSPO
【ターン4、距離3】

槍の矛先はすぐそこに迫っている。たけど、ハーデンの顔には余裕はもうない。
どちらが機先を制するか。それが多分、生死を分ける。

※先読み判定、20以上で成功
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 10:10:24.66 ID:+DPS0+hM0
はい
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 10:15:14.66 ID:v88zdITt0
ナイスゥ!
248 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 10:20:05.49 ID:Q1tT3cSPO
※クリティカル、回避確定

ハーデンの矛先が僅かに揺れた。……突きか。
しかし、突きはその後の隙が大きい。恐らくこの一撃に賭けてるのだろうけど……


揺れが止まった。槍が一瞬引かれたかと思うと、それは捻りと共に突き出される。


「ゴウッ!!!!」


裂帛の気合い。僕は体勢を低くして、前に出ながらそれを交わす。
背中の辺りに強い風圧を感じた。食らえば一溜りもないのだろうけど、当たらなければどうということはない!!

懐に潜り込んだ僕を、ハーデンが見下ろした。ここから防御は至難の技だ。
腰を落とし、左拳に勁を乗せる。食らえっ!!!


※先読み成功につき05以上で命中(ハーデンのスキルにより95%が命中率上限)
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 10:24:20.15 ID:v88zdITt0
250 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 10:28:10.72 ID:Q1tT3cSPO
※「空勁」発動

ダメージ
(22×コンマ下÷8)×3
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 10:31:25.20 ID:mU2yjhw40
はい
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 10:34:07.77 ID:t6FyTUL1O
253 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 11:10:30.20 ID:Q1tT3cSPO
ダメージ 198
ハーデン残りHP 302

ちょっと休憩します。
254 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 15:43:46.35 ID:Q1tT3cSPO


ゴスッ!!!


「うぐっ」


鈍い手応えと呻き。普通の相手なら、肋骨が砕けているはずだ。
でも、どこか足りない。視線を上げると、ハーデンの目はまだ生きていた。


「ガアッ!!!」


膝蹴りで僕を突き離そうとする。


※100-22×1(距離補正)-20(技術差)-15(先読みと洞察分)=43以上で回避、距離0のまま
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 15:45:19.82 ID:fLV3sTQyO
256 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 15:49:17.66 ID:Q1tT3cSPO
膝の軌道を読み、僕は細かく動く。蹴りは宙を切った。

「グッ……」

ハーデンの顔に焦りが浮かぶ。しかし、奴の肉体に有効打を与えられる「空勁」はもう使えそうもない。
まだ宝石の力は残っているけど、こっちが余裕と言える状況でもなかった。

※階段崩落判定、9の倍数
(ゾロ目や95〜00は別途判定)
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 15:49:42.31 ID:vDpD4iXDO
はい
258 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 15:52:31.01 ID:Q1tT3cSPO
【ターン5、距離0】

密着した状態では、小柄な僕の方が有利だ。奴からの攻撃は限られるけど、僕の攻撃はまず当たる。
……問題は、効くかどうかだ。

※先読み判定、20以上で成功
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 15:53:03.15 ID:vDpD4iXDO
はい
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 15:53:15.59 ID:v88zdITt0
>>255はコンマ70以上の回避だから、カウンターで迎撃型零勁になるんじゃないの?
261 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 15:55:34.05 ID:Q1tT3cSPO
>>260
これは失礼しました。その通りですね。

こちらのミスなので巻き戻します。すみません。
262 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 15:58:48.77 ID:Q1tT3cSPO
膝の軌道を読み、僕は細かく動く。蹴りは宙を切った。


その僅かな隙を逃さない。


まだ脚が地に付く前の膝目掛け、僕は右の鉤打ちを放った。

※05以上で命中
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 15:59:53.57 ID:vDpD4iXDO
はい
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 16:01:03.01 ID:A5FVab9x0
265 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 16:02:39.49 ID:Q1tT3cSPO
※ダメージ
(22×コンマ下÷8)×3

ただし最大ダメージは200(実質ダメージ固定)

コンマ下2が65以上で膝破壊
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 16:03:44.64 ID:A5FVab9x0
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 16:04:02.74 ID:fLV3sTQyO
はい
268 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 16:08:42.94 ID:Q1tT3cSPO
※ハーデン残りHP102
※膝破壊


ベキィッッ


「うごぉぉぉっっ!!!?」


今度は会心の手応えがあった。膝の骨が砕けた感触。
恐らく、さっきの「ヘカトンケイル」がグシャグシャにした右膝だろう。そして今度は……治ることはない。


ザッ


ハーデンの巨体が沈むかと思った刹那、奴は何とか踏みとどまった。さすがに簡単じゃない。けど……


「はあっ、はあっ……!!」


ハーデンの目からは、光が消えかけている。あと少しだ。


※9の倍数で階段崩落
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 16:09:22.94 ID:vDpD4iXDO
はい
270 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 16:12:17.45 ID:Q1tT3cSPO
【ターン5、距離0】

ハーデンはもはや虫の息だ。あと一発入ればそれで終わる。
……しかし、そんなに簡単な男だろうか?膝を砕いたけど、嫌な予感はまだ消えていない。

※先読み判定、20以上で成功
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 16:13:30.84 ID:mU2yjhw40
はい
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 16:55:33.25 ID:QoI6I+VM0
しかしここで生き残っても体はボロボロだしハーデンが再起できたらすごいよなあ
273 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 17:02:17.67 ID:t2iu7upFO
膝は砕いた。もう、膝蹴りで僕を無理矢理槍の射程に納めることはできない。


……なら何を狙っている?


ある想像が、僕の片隅に芽生えた。それはあり得る選択だ。しかし、そんなことをしたら、ハーデンは……


奴の両肩が僅かに動いた。


※33以上で回避
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:03:01.01 ID:A5FVab9x0
275 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 17:11:37.65 ID:t2iu7upFO
まずいっ!!そう思って身を屈めようとしたその刹那、僕は物凄い力で抱き締められていた。


「…………捕まえた、ぞ」


冷や汗が、たらりと額を伝う。このまま奴が僕を絞め殺すことは、まずできない。しかし……


ボウッ


ハーデンの身体が、金色にさらに輝いた。


「クラン君っ、逃げてッ!!!」


ノワールさんが叫んだ。そうだ、これと同じものを僕は見ている。

リリー・フェルガナが生命力を魔力に換え、最後の一太刀を浴びせようとした……あれだ。


「死ぬ気かっ、エド・ハーデンッッッ!!!」


「俺が死んでも代わりはいるッッ!!ならば貴様も一緒に連れていくまでだッッ!!!!」


僕は拘束から逃れようと身をよじった。


100-筋力(22)×3-10+20(筋力差)=44以上で脱出に成功


※成功権を使いますか?3票先取
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:13:42.13 ID:QoI6I+VM0
使う
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:14:10.50 ID:mU2yjhw40
使う
使わなきゃ死にかねない
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:16:56.74 ID:YgB8v8W5O
使う
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:17:23.88 ID:fLV3sTQyO
使わない
超回復で致死ダメ1回無効だから大丈夫だと思う
280 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 17:23:09.46 ID:t2iu7upFO
※成功権使用


「うおおおおおっっっ!!!」


僕は砕いた右膝を思い切り踏みつけた。ハーデンの顔が苦痛で歪み、絞める腕の力が僅かに弱まる。
両腕に全ての力を込め、拘束を振りほどいた。


もう、終わりにする時だ。


左拳を強く握る。空勁はもう使えない。零勁を打つ余裕もない。
だから、ここから一気に終わらせる。がら空きの脇腹に、拳を突き刺した。

※強制ヒット(膝破壊のため)

※どちらを使いますか?

1 リバーブロー(2連続攻撃)
2 勁打(単発2倍攻撃)

※3票先取
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:26:11.80 ID:fLV3sTQyO
1
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:27:24.66 ID:mU2yjhw40
1
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 17:27:43.03 ID:mtS+ywcGo
1
284 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 17:38:26.13 ID:t2iu7upFO
夜に再開します。
285 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 21:52:03.11 ID:LQcJ+PS4O
※リバーブロー
※右膝破壊でハーデンの技術は16に落ちています

ダメージ
22×コンマ下1、2÷8-((24+16)÷2)×コンマ下3、4÷5
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 21:55:07.93 ID:fLV3sTQyO
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:02:37.82 ID:v88zdITt0
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:04:52.88 ID:vDpD4iXDO
はい
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:05:59.65 ID:t6FyTUL1O
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:11:22.64 ID:t6FyTUL1O
敵のクリティカルってファンブル扱いでしたっけ
291 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 22:12:57.62 ID:LQcJ+PS4O
>>290
その通りですね。なのでコンマ下3のみ再判定です(ファンブル回避権残り2回)。
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:13:26.21 ID:v88zdITt0
頼む
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:13:56.28 ID:v88zdITt0
よしいいダメ入ったか
294 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 22:22:45.20 ID:LQcJ+PS4O
※ハーデンHP0に
※描写上は煉獄で倒したこととします(事実発動条件は満たしています)


ゴキッ


肋が砕ける感触がした。ハーデンの動きが止まる。今だッ!!!


鉤突きから側頭部に肘を。そこから顔面と下腹部に両手突き。よろめいたところに手刀を振り下ろし、鳩尾に右直突き……


決して倒れることを許さない、無限の打撃。ハーデンは途中からただ打たれるだけの肉人形と化していた。
このまま打ち続ければ、間違いなくハーデンは死ぬだろう。


でも、それでいいのか?


※ハーデンに止めを……

1 刺す
2 刺さない

※3票先取
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:25:47.95 ID:mU2yjhw40
1
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:25:49.78 ID:fLV3sTQyO
2
まず間違いなく血の呪いあるだろうから
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:26:55.80 ID:v88zdITt0
2
血の呪いの可能性があるかも
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:31:47.03 ID:mU2yjhw40
呪い忘れていたな…
>>295は2に変更でお願いします
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:34:25.38 ID:t6FyTUL1O
2
ミーシャの弾でキャパオーバーさせて血の呪いが出るかは分からないけどそれはヘカたん用として、
尋問の必要もあるだろうしノワールに連れ帰ってもらって再生抑止剤打つなりで捉えとくのがいいだろうか
設備的にも戦力的にもこっちの世界よりずっといいだろうし
300 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 22:49:22.57 ID:LQcJ+PS4O
……やはり殺すのは良くない。どんな悪人であろうとも。

僕は煉獄の連打を止めた。ズシン……とハーデンの巨体が倒れる。


「はあっ、はあっ、はあっ……」

ハーデンの身体からは、あの光が失せていた。そして、急速に顔に皺が現れ始めている!?

「……ちょっと待って!!!」

ノワールさんが額に汗を流しながら駆け寄ってきた。どこか焦っているようだ。

「え?」

「殺してないでしょうね???」

「え、ええ。そのつもりでした。多分、まだギリギリ生きてるんじゃないかと」

「……いい判断ね。殺すと『血の呪い』が起きるかもしれなかった。そうなったら、全滅どころの騒ぎじゃない。良くてモリブスの破滅よ」

「……あ、ああっ!!?」

すっかり忘れていた。「血の呪い」──一族に連なる血脈の人間が死ぬと、破滅的な何かが起きるという……!!
「第二世界」でそれが起きた時は、数万人が死んだと聞いた。……危ないところだった。

ノワールさんが苦笑した。

「……まあいいわ。結果として、君の対応は合ってたから。
でも、依然こいつ死にそうなのよね。生命力を削って自爆しようとしてたし、少しくらい回復させないとだけど」

彼女が「ヘカトンケイル」を見上げた。

「この子の制御で手一杯なの。参ったわね……」

※30以上で対応策あり(中身は再判定)
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:50:54.32 ID:vDpD4iXDO
はい
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:51:27.52 ID:t6FyTUL1O
303 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 22:54:19.86 ID:LQcJ+PS4O
※対応策中身

4の倍数 ミーシャが治癒魔法を使えるようになっている
4の倍数以外 ノワールの応急処置用の薬品を使う
12の倍数、ゾロ目、95〜00 ?????
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:55:37.91 ID:mU2yjhw40
はい
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 22:55:59.16 ID:v88zdITt0
306 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 23:03:34.96 ID:LQcJ+PS4O
「……とりあえず、これでも飲ませるか」

ノワールさんが薬瓶を取り出した。

「それは?」

「父様謹製の回復薬。気休め程度には回復するわ。
とはいっても治療を施さないとすぐ死ぬけど」

彼女が「ヘカトンケイル」をもう一度見上げた。

「……この子をどうにかしてから、かしら」

「助けられないんですか?」

01〜75 無理ね
76〜85 ……分からない
86〜00 ?????
(95〜00だと生還確定)
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 23:05:04.97 ID:v88zdITt0
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 23:05:07.99 ID:xzrjfbQ20
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 23:07:25.85 ID:t6FyTUL1O
絶対助けるというコンマ神の御意志を感じる・・・
310 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 23:28:19.12 ID:LQcJ+PS4O
「……方法はあるわ」

その時、階段上から女性の声が響いた。ラーナに良く似た銀髪の女性と、巨乳の妙齢な魔族の女性だ。
服はボロボロでかなり傷やアザもあるようだけど、足取りはしっかりしている。

その後ろから師匠とアミールさんが現れた。

「クラン!!!やったのですね!!?」

「はいっ!!その方たちは、もしかして」

エルフの女性が微笑んだ。背が高くて胸が大きい以外は、ラーナにそっくりで少しドキドキする。

「ええ。初めまして、リーナ・リエーネです。妹がお世話に」

「は、はいっ。こちらこそ……それにしても、良くご無事で」

魔族の女性が苦笑した。

「……無事じゃなかったんだけどな。この子に救われた」

アミールさんが頷く。

「すまない、少し遅れた。彼女たちを見つけた時はかなり虫の息でね。まあ酷いものだったよ。
だけど、シュナイダー家代々伝わる秘法を施したら、何とかなった。完全じゃないけど、まああとは普通の治癒魔法でいいだろう」

「ホントにな。こんなプリースト、始めて見たよ」

「いや、プリーストじゃなく、あくまで本職は剣士なんですけどね。……まあそれはいいです。リーナさん」

こくり、とリーナさんが首を縦に振り、目線をノワールさんに向けた。

「あなたも気付いてますよね。この子の『調整』が未完だったこと」

「ええ。あなたがそうしたのよね?」

「はい。騙しおおせるか不安でしたが……そして、全てが上手く行ったら、これを投与するつもりでした」

「…………!!?それ、まさか…………」

驚くノワールさんに、リーナさんがニコリと笑った。

「ええ、この子を人型に戻すための回復薬です。これで一応は大丈夫かと」
311 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 23:36:08.73 ID:LQcJ+PS4O
#

「少しダブついてるかもしれないけど、これを着て」

「ヘカトンケイル」だった女の子は、大きめの衣服に身を包みコクンと頷いた。

ハーデンはあの後、ノワールさんの治療を受けた。今は後ろ手に縛られて眠らされている。
右膝だけは「逃げられないように」と砕いたままにしてあるけど。目が覚めたら怖いな……

リーナさんが頭を下げた。

「申し訳ありません。皆様にはどう言ったらいいか……」

「いや、いいのですよ?目的が果たされ、本当に良かった……
にしても、この子はこれからどうするのでしょう?」

01〜85 記憶喪失のままです……
86〜94 記憶は戻せるかもしれません
95〜00 特殊ルート
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 23:36:57.97 ID:xzrjfbQ20
313 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/16(土) 23:44:12.76 ID:LQcJ+PS4O
「記憶は戻せるかもしれません。それと、しっかり調整すれば自我を持ちながら超常の力を振るえるかもしれない」

ノワールさんが訝しげにリーナさんを見た。

「……『一族化』させるってわけ?まあ理屈は分かった。でも腑に落ちないことが幾つかある。
まず、何でそんなことができるの?それは『穴』に関連することでいいわけ?
そして、これが一番疑問……というより懸念なんだけど。
大人のエゴのため、子供を使うのは本気で賛成しないわ。この子は親元に帰すべき。違って?」

※40以上で……
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/16(土) 23:45:36.77 ID:fLV3sTQyO
315 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 00:11:05.90 ID:oM6lEP7gO
※「ヘカトンケイル」は実は……

今日はここまで。
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 00:17:05.14 ID:FJaMwaKqo
へかたんに優しい世界だ……
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 00:21:06.00 ID:O5n0VqBs0
乙です
怒りのへカたん無双とトドメの煉獄、3連クリティカルのヘカたん救済コンマ神とアツい展開でした
ところで空勁はウィルも含めあまりダメージ出せない運命なのね
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 00:31:04.77 ID:JBUG0//1O
おつ
Q.神を見たことがある?
A.ネットで見た(AA略
319 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 09:50:30.70 ID:+k86fAIxO
※特殊ルート

「この子の名はヘカーテ・オルランドゥ。……異世界から来られた貴女は存じないかもしれませんが……」

「はぁっ!!?」

ノワールさんが叫んだ。

「いやいや、ちょっと待って?あたしもこの世界の事情は知ってるし、オルランドゥ姓の人間がいるってことも知ってる。でも、この子が?」

「ええ。現オルランドゥ魔術学院院長。ネロ・オルランドゥの一人娘ということです。
恐らく、こう見えてそれなりの歳でしょう。オルランドゥ家は、代々非常な長寿ですから」

「……頭痛くなってきた。多分そのネロって人は、父様の『同位体』か『同一人物』として、この子は何なの?
……あたしの『同位体』ではないだろうから、ある種のイレギュラー?
……まあいいわ。ゴメン、一人でブツブツ言っちゃって。状況は理解したわ。
アミール、この子のことは知ってたの?」

「いえ、オルランドゥ家自体が非常な秘密主義ですから。娘さんがいらっしゃることは認識してましたけど、まさかこの子がとは」

エリザさんがヘカーテさんの肩に手を置いた。

「要はこの子はオルランドゥ家からの『貢ぎ物』だったというわけ。
まあ家自体がまるっと洗脳されてるんだけどな。初めから駒にされるはずだったんだよ。それに私たちは気付いた。
幸い、『穴』にあった精神操作の技術を知っていたから、もしもの時には裏切れるようにしておいた。それが今日とは思わなかったけど」

「今の状態は?」

「洗脳は完全には解けなかった。解いたら間違いなく私たちごと消されてただろうけど。
一応、『穴』の技術ならできなくはないと思う」

「『穴』の技術?アリスさんなら精通してるんじゃ」

僕の問いにノワールさんは頷いた。

「彼女なら力になるでしょうね。ただ、魔力は持たないからあたしが力を貸す必要はある。
……なるほど、貴女たち2人は『穴』に潜ってその技術を持ち帰ろうとしていたというわけね」

「ええ。それと、未知の脅威を事前に摘むことが狙いでした。
しかし、あの男たちはまさにそれを狙っていた」

「そうね……とにかく、この子は一度アリスさんに預けた方がいいわね。あたしも協力する。問題は、こいつ」

ノワールさんが倒れているハーデンを見た。

「安全に殺すなら、一度あたしたちの世界に連れていく必要があるわ。
それと、『浄化』が効く可能性はなくはない。こいつの人格がオルディニウムによって冒されたものなら、だけどね」

「『浄化』?」

「そう。オルディニウムの影響は人格を悪の方に振れさせるの。そして、それを解消する措置が『浄化』。
これはあたしたちの世界でも無理で、『過去の世界』に行かなきゃいけない。
まあ、『落とし子』だし『浄化』しても無駄とは思うけど」

1 このまま拘束する
2「第二世界」に連れていく
3「過去の世界」に連れていく
4 自由安価

※3票先取
※自由安価歓迎です
※脱走・暴走イベントは2や3でも発生し得ます(特に3)
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 10:11:50.00 ID:TTwLljVV0
トンプソンさんが今暇ならちょっと来てもらえないかなー、と
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 10:28:00.59 ID:O5n0VqBs0
トンプソンさん今は蜂起の真っ最中じゃね、そっちの様子も気になるけど

4で、今が"針"の使い時じゃなかろうか、それをクランやノワール的には気は進まないだろうけど
万が一脱走しても操れるだろうし、過去の世界でのリスクもほぼ無くなるのでは
322 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 10:54:28.76 ID:VQ+0LIpYO
>>320
トンプソンは下の方のコメントにあるようにすぐには難しいでしょうね。不可能ではないですが……
落ち着いてからならこの限りではありません。

>>321
ハーデンの操り人形化はかなり厳しめの判定が要るかと思います。
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 11:11:15.66 ID:xex+P5Ji0
2
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 11:11:36.50 ID:O5n0VqBs0
判定厳しめならやめた方がいいか
すみません、>>321は取り消しで
ヘカたんの暴走も治ったし、ノワールの精神感応術や薬品でトンプソン側が落ち着いてこっちに来られるまでハーデンを眠らせておくことは可能でしょうか
325 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 11:24:56.22 ID:VQ+0LIpYO
>>324
できます。ただ、途中で目覚めて……という可能性は依然あります。
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 11:40:09.98 ID:O5n0VqBs0
結局メリットあってもリスクも大きい、か
暴走や脱走での被害がどれだけ出るかは不安要素だけど、万が一があっても銃がある第二世界が一番マシか
すみません、2でお願いします
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 11:45:55.83 ID:UMy1aN6N0
2
328 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 11:50:50.45 ID:VQ+0LIpYO
2で決定します。再開は夜です。
329 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 20:58:34.72 ID:OQrQ9htUO
「ノワールさんの世界に連れて行ってくれませんか。殺すなら、そこで。お手数をおかけしますが」

「了解。まあ、生かしてもろくなことはしそうもないしねえ。
何かを聞き出せるなら聞き出すけど、『落とし子』だから精神感応には抵抗されるかも。
ま、そこは今気にしてもしょうがないか」

ノワールさんが、師匠を呼んだ。

「とりあえず、クランと二人で運んでくれないかな。しばらくは眠ったままだと思う。
次元間通話はできないけど、事情は向こうも知ってるから誰かしら来てると思うわ」

「そうなんですか?」

「『一族』や『落とし子』との遭遇は当然計算に入っているからね。
この作戦に参加させることも検討したけど、バックアッパーとして待機してもらうことになってる。
もしもう来てたら、ハーデンはそっちに任せるつもり。もし同行したかったらそれでもいいけどね」

ノワールさんが「ゲート」を開いた。

「やり残したことはない?調べたいものがあるなら、ここで待つけど」

※3票先取

1 戻る
2 もう少し調べる

※トンプソンへの連絡はイーリス帰還後

330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 21:08:15.85 ID:MQY7PFS+O
2
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 21:08:17.70 ID:Dn8PTBwAo
2
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 21:08:32.37 ID:OcO1Ujtao
1
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 21:19:25.58 ID:GbAD1q6h0
2
334 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 21:19:32.55 ID:OQrQ9htUO
上げます。
335 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 21:33:42.82 ID:OQrQ9htUO
「もう少し調べていいですか?まだここに何かあるかもしれないですし」

リーナさんが少し考え込んだ。

「何か、ですか?」

「ええ。例えば追加の情報であるとか、『マスターC』の詳細とか」

「どうでしょうね。そもそも、この館の主――ダブリエル・ルイスがどこにいるかも分からない」

……確かにそうだ。少し探してみようか。

01〜10 ?????(1回のみファンブル扱い)
11〜20 ……背筋に寒気が走った
21〜40 老人の死体がある
41〜75 何もない
76〜94 隠し部屋にいる老人を発見
95〜00 ?????
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 21:34:20.97 ID:MQY7PFS+O
はい
337 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 22:33:00.28 ID:OQrQ9htUO
※ダブリエル・ルイスに何か仕込まれていたりすることはない&収穫あり

#

「そもそもいつからここに」

「昨日かしら。ヘカーテと共に連れて来られて、ここで『仕上げ』をするように言われた」

「……襲撃を読まれていたんでしょうか」

師匠の問いに、エリザさんは首を振った。

「いや、多分それはないな。何か『ここを守れ』という意図を感じた。
勿論、私たちが裏切っているらしいことは気付かれた。だからこそハーデンを付けられたし、殺される寸前までヤられた」

ミーシャとノワールさん、アミールさんはハーデン、そしてヘカーテさんと共に下に残っている。「あまり長くならないように」とは釘を刺されていた。

「守るべきものがここに?」

「そうだ。だがそれが何かは知らない。ヘカーテの調整の後は凌辱されていただけだからな」

部屋を一つ一つ調べていく。しかしどれももぬけの殻だ。

「ここで最後だな」

隅の部屋もやはり誰もいない。ベッドがあるところからして、ルイスの寝室なのだろうか。
どことなく黴臭い。……寝室なのに?

「妙ですね」

師匠も気付いたようだ。何故黴の臭いが……


「あ」


天井に、僅かな隙間が空いている。……臭いはここからだ。

「梯子はないですね」

「私が行きましょう」

この中では一番背の高い師匠が飛び上がると、その隙間に手を差し込んだ。
そしてその勢いのまま身体を持ち上げると、天井を頭で突き破る。

「……あなたは」

上から声が聞こえる。僕も師匠の手に引き上げられる形で、屋根裏に上がった。


そこにいたのは、その隅で丸くなっている老人。
まるで、何かを必死で守っているようだ。


「貴方が、ダブリエル・ルイス氏ですか」

「……来るなっ!!これは、これだけは渡さんっ!!!」

「もうハーデンは倒れました。貴方が頼りにしていたであろう、ヘカーテ・オルランドゥ嬢もこちらの手の内です。
もはや、貴方を守る人は誰もいません」

師匠の言葉にもかかわらず、ルイスは部屋の隅から動かない。
僕が代わって引きはがすと、そこには小さな箱があった。

「これ、何でしょう」

「ああああっっ!!!それを、それを開けるなっっっ!!!
それは、人類を次の次元へとっっ!!?」

ルイスの言葉を無視して箱を開けると……

01〜65 何かの機械?電話?
66〜94 小さな玉
95〜00 青い石
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 22:35:09.30 ID:GbAD1q6h0
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 22:35:23.55 ID:O5n0VqBs0
340 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 22:56:27.82 ID:OQrQ9htUO
「……これは、何かの機械、ですかね。電話のようにも見えますが」

使い方は良く分からない。あまり下手に触ってはいけない気がする。

「何ですか、これは」

師匠の問いに、ルイスは口をつぐむ。リーナさんとエリザさんが、屋根裏に上がってきた。

「こんな所に……?」

「リーナさん、これに見覚えは」

「さあ……エリザ、分かります?」

※70以上で判明
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 22:57:33.79 ID:MQY7PFS+O
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 22:57:50.72 ID:O5n0VqBs0
343 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 23:28:01.67 ID:OQrQ9htUO
「……これは」

エリザさんはその機械をじっと見つめると、ルイスを睨んだ。

「……これが何か、本当に分かっているのか」

「も、勿論だっ!!これは、神を目覚めさせるための、道具だっ!!
サウルという男は、そのように……」

「大嘘だな。神は神でも、邪神だ」

「エリザ、どういう……?」

「私はアサシンだった。その過程で、幾つかの噂話は集めていた。
モリブスに神が眠る、というのもその一つだ。忘れかけていたが、闇ギルドとの絡みで思い出したんだ。
20年少し前、当時のモリブス担当がそれを突き止めたことがある。それは、厳重に封印された古代の社であると」

「社?」

小さくエリザさんが頷いた。

「『そこに何があるかは分からない、ただ中にあるのは絶望だけだ』と奴は言っていた。そして『幸いなことは、誰にも入れそうもないことだ』と。
そして私はリーナと一緒になり、『穴』を調べたわけだが……覚えているだろう?あの大図書館を」

「……!!はい、失われた知識や歴史が、色々と……」

「そうだ。そして、その中にモリブスの社もあった。それは、太古の昔──シデ・スナイダが封印した禁術の研究所。
そして、その鍵は黒き板の機械によってしか開けられないとあった」

師匠が「そんな馬鹿な」と呟いた。

「貴女も、シデ・スナイダを知っていたのですか?そもそも、あの書物は私の一族が代々守ってきた、門外不出の……」

「私もその著者が誰かは知りません。ただ、『穴』とは超常の場。あるいはあの図書館と書物は、『穴』が作り出したものだったのかもしれません」

リーナさんの言葉に、エリザさんは「そうだ」と続けた。

「そして社はこの近く。とすれば、この板こそが封印を解く鍵だろう。
それが最近できたが故に、ここに一時預けた。……違うか?」

「嘘だっ、嘘だ嘘だ……」

ルイスは狂乱状態になって震えている。どうやら、真実は知らなかったらしい。

「こんな物騒なもの、ここで壊してしまえばいいと思うのだがな」

※3票先取

1 残す
2 温存する
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 23:37:29.99 ID:MQY7PFS+O
穴関連で機械といえば3人目のランダムに話を聞きたいが…研究所とやらも含めて詳細を知ってそうだし
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/17(日) 23:43:45.98 ID:O5n0VqBs0
残すと温存するってどう違うのでっしゃろ

現場の一存で判断するより、せっかくノワールも居るし、バックアッパーもランダムなら何か分かるかもしれない
なんなら第二世界に持って帰ってもらって調べるか、シデに聞けたら聞くのが早いかもしれない
346 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 23:48:46.28 ID:OQrQ9htUO
眠気で間違えていました。

1 壊す
2 温存する

これで改めて0000から3票先取で多数決します。
347 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/17(日) 23:50:43.41 ID:OQrQ9htUO
なお、この場で壊した場合研究所イベントは当分起こりません。
温存する場合、クラン自らがそこに行くことになるかもしれませんが相応に危険です。

ちなみにこの研究所は確か過去に出しています。
348 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 00:02:31.45 ID:bh7edUh7O
では、投票開始します。
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 00:48:42.75 ID:irH6DJ940
シデ関連で邪神というと、最初に出会った邪神の名を持つガワだけ黒いやつがパッと浮かんだけど、うろ覚えだがモリブスで合ってたかな
この世界では砂にならず封印したとかだろうか
いやそもそも違うやつかもしれんが

1
サウルが復活させようとしてたものをわざわざ封印を解きにいくのもね
とはいえ既にその存在をサウルが知っているのなら何とかしなくてはならないだろうし、悩める
350 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 01:14:55.24 ID:bh7edUh7O
寝る前に上げます。
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 01:51:07.09 ID:fruexIRqO
前々作を漁った所モリブス近郊のようだし中身が同じか違うかはともかく研究所自体の関連性はありそうかね
で今のクランでも相応に危険と言われると1で当分の安全を買いたい
手をつけてる案件もまだあるし鍛錬も途中な今研究所イベまで背負う余裕ないかと
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 06:37:34.09 ID:wkYWcURO0
1
353 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 09:48:36.96 ID:dEzR4Vk9O
「……ですね。壊しましょう」

僕は板を足で踏み潰した。ベキッ、という音と共にそれは真っ二つになる。

「うわあああっっ……人類の叡知がぁっ……」

「何も知らないのによく言うよ。お前は私たちと一緒に来てもらうぞ」

エリザさんが崩れ落ちるルイスを引き上げ、乱暴に寝室へと落とした。

「これ、また作られる危険はあるんでしょうか」

「どうだろうな。ただ、もし簡単に作れるならとっくに社は開かれているよ」

「とりあえず、念入りに潰しておきましょう」

師匠が板を念入りに砕いた。社の中に何があるかは知らないけど、それが新たな脅威になるなら触れないことに越したことはない。

「じゃあ、戻りますか。トンプソン司教にも連絡しなければ」

#

※イーリスその他の状況
15以下で異変あり(1回のみファンブル扱い、コンマ下)

※トンプソンの状況
15以下で異変あり(1回のみファンブル扱い、コンマ下2)
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 11:12:14.20 ID:z7K+7DrRO
やっと追いついた
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 11:16:19.17 ID:WonR9+V9O
356 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 19:40:16.94 ID:dEzR4Vk9O
#

『……なるほど、ハーデンを』

電話の向こうにいるトンプソン司教の声は、心なしか高い。
普段からあまり感情の起伏がない──というよりいつも穏やかそうな人だけど、僕の報告に喜んでいるのは疑いがなかった。

「ええ。『怪物』も確保しました。ネーロ・オルランドゥ魔術学院院長の娘さんとか」

『……!!道理で……ともあれ、一通りの救出は終わった、ということですね』

「ええ。後はお任せします。どれだけそちらに闇ギルドの拠点があるかは分かりませんが」

『差し当たり、ユングヴィ教団の拠点制圧、でしょうね。準備はできていますよ』

※4の倍数で?
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 19:42:57.61 ID:ernJN4lMO
おりゃ
358 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 19:47:36.93 ID:dEzR4Vk9O
※特になし、多数決へ

司教がこちらの頭を探っている感じはしない。向こうから切り出してくると思ったけど。

話すべきか悩んでいるのは「社」の件だ。勿論、そこに立ち入るつもりはない。ただ、奴らの狙いだけは伝えるべきなのではないか?
普通に考えたら、そうすべきだろう。ただ、司教の肚のうちは、いまいち読みにくい。本当に伝えるべきなのだろうか。

※2票先取

1 伝える
2 伝えない
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 19:56:53.40 ID:eLL8r+2DO
1
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 20:00:35.53 ID:0FYaewYL0
1
361 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 20:16:53.16 ID:dEzR4Vk9O
#

僕は「社」と、ルイスが守っていた「鍵」について話した。話し終えると、司教は「ほう」と笑った。

『実に、実に興味深い……それを闇ギルドは狙っていた、というわけですね?』

「ええ。ただ、『開けてはならない』と、昔エリザさんの同僚が言っていたらしいですが……」

『それはズマにとって、でしょう。上手く使えば、こちらにとっても切り札足り得る……』

司教は「社」を開ける気だ。それは本当に正しいのだろうか?

※75以上で「エリック」割り込み
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 20:17:58.81 ID:1Jj0NdOuO
はい
363 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 20:34:05.87 ID:dEzR4Vk9O
『やめるべきだな』

「エリック」の声が聞こえた。そして「ちょっと代われ」と受話器を奪ったようだ。

「え」

『あれはシデが封印した研究所だ。中に何があるかも知らんだろう』

「え、ええ……」

溜め息が聞こえた。

『あそこに眠るのは、竜人を基にした究極生命体の実験施設だ。そのうちの1体があそこに眠っている。
余も話にしか聞いていないが、『永久に封じるしかなかった』ということだ』

「究極生命体って、『j』ですか?」

『『j』とは違うだろうが、ケインが目指したのはあれと同水準のものだろう。
そんなものを解き放てば、どうなるかは容易に見当が付く。……お前も諦めるんだな』

司教が「……そうですか」と言うのが聞こえた。「ふん」と「エリック」が鼻を鳴らす。

『まあいい。奴らも必死だ、ということだ。そして貴様らは、その狙いを潰した。余が直々に誉めてやる、喜べ』

「ハハハ……でも、また闇ギルドがそこを狙うってことは」

『一通り制圧が済んだら、その『社』なる場所を警護させる。まあ、その扉を開けることは容易ではないがな。とにかく安心しろ。
さて……往くか。翼人、準備しろ』

そう言うと、電話は切れた。寝た子は起こすな、ということなのだろうか。

「……物騒なものがあるものね」

近くにいたノワールさんが肩を竦めた。

「そちらには、『社』は」

「ないわ。多分、違う歴史を辿ってるからそういうのがなかったのかもしれない。あるいは探せばあるのかもだけど、何も眠ってなかったりね。
とにかく、一度集まることになってるわ。多分、こっちからの増援もいると思う」

01〜20 いない
21〜94 いる(基本はランダム)
95〜00 いる(再判定)
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 20:37:03.09 ID:dLAhFE7p0
はい
365 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 20:47:25.01 ID:dEzR4Vk9O
#

「クラン!!」

広間に行くとラーナが僕に抱き付いて来た。

「……よかった……無事で……」

「はは、大丈夫だよ。僕もイマーラさんも無傷だ。……誰もいないね」

見渡すと、要人と僕の仲間は既に席に付いている。でも……「第二世界」の人らしきのはいない。

「誰もいないって、皆いるけど?」

ノワールさんを見ると、表情が険しくなっている。

「……参ったわね」

「何かあったんでしょうか」

「それは否定しないわ。でも差し当たって厄介なのは、ハーデンをどうするか」

血の気が引くのを感じた。そうだ、奴は「第二世界」に連れていくんだった。

「でも、今は寝ているんじゃ」

「ええ。でも、そのうち目覚める。そうなったら厄介よ。殺すわけにはいかないもの。
勿論、手足は厳重に固定してる。君が砕いた右膝も治さずそのままにしてる。
でも、何かしでかす可能性はなくはない。すぐに移送するつもりだっただけに、参ったわ」

ノワールさんが踵を返した。

「ちょっとハーデンの様子を見てくる。まだ起きてないとは思うけど……」

「僕も行きます」

「私もいいですか?」

師匠とラーナも後に続く。

※20以上で寝たまま
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 20:50:38.41 ID:eLL8r+2DO
はい
367 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 20:54:48.38 ID:dEzR4Vk9O
#

「……まだ寝てるわね」

ハーデンは縄と鎖で拘束されたまま眠っている。僕らは胸を撫で下ろした。

「いつ起きるんですか」

「分からない。私の方も睡眠の延長を試みてるけど、どこまで効き目があるか……」

「もし起きたら」

「……最悪、ここでもう一戦、ね。魔人薬を使って弱ってるでしょうけど、逃げることぐらいはできるかも」

じりじりとした時間が続いた。

※60以上でランダムが来る
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 20:55:55.33 ID:1Jj0NdOuO
369 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 20:57:24.73 ID:dEzR4Vk9O
※クリティカル、再判定

01〜80 昇格
81〜94 ランダムとサイファー
95〜00 サイファーと??
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 20:57:45.23 ID:771+uBbF0
371 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 21:39:48.01 ID:dEzR4Vk9O
#

2時間ぐらいしただろうか。

「よお、遅れちまって悪りぃな」

「ランダムさん!!」

ポリポリと頭をかきながら、ランダムがやってきた。ノワールさんはプクゥと頬を膨らませている。

「遅いわよ。また飲んでたんじゃないでしょうね」

「ハハハ、まあな。……もちろん冗談だぜ」

「酒臭いんだけど」

「それはいつものこった。……まあちと気掛かりなことがあってな」

「……気掛かりなこと?」

「ああ。それは後で説明する。こいつは?」

「エド・ハーデン。さっき捕縛したわ。でもここじゃ殺せないから、一度あたしたちの世界に連れていこうと思って」

ランダムが目を丸くした。

「おいおい、やりやがったな!クラン、お前か」

「半分は。もう半分は、ノワールさんのようなものです」

「あたしはあの子の背中を押しただけよ。大したことはしてない」

ノワールさんが苦笑した。

「で、こいつを運びたいんだけど……手助け要るかしら?」

「俺だけでこの巨体は面倒だな。誰か付き添いで来てくれると助かるんだが」

※35以上でハーデン目覚める
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 21:40:34.66 ID:eLL8r+2DO
はい
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 21:46:57.86 ID:IRoJ2G7S0
これ以上なの?
374 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 21:48:44.02 ID:dEzR4Vk9O
※クリティカル、ハーデンはこのまま到着まで目覚めません

「付き添い、ですか」

「おう。もちろん、すぐ帰っても構わねえぜ。イマーラに使った『維持装置』なら、そこそこ長期滞在はできるだろうけどな。
ま……こいつが目覚めるこたあまずないだろ。見たところ、かなりガッツリ昏睡状態に入ってるしな。殺すんなら、そう訳もなくできるだろうよ」

僕はラーナ、そして師匠と顔を見合わせた。

1 クラン1人で行く
2 クランと誰かで行く(続いて多数決)
3 誰かに任せる

※3票先取
※滞在期間は後程多数決を取ります。場合によっては向こうでイベントが起きます
375 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 21:49:47.98 ID:dEzR4Vk9O
>>373
以下の間違いですね……申し訳ありません。
とりあえず以下ということで処理しておきます。
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 21:53:02.99 ID:IRoJ2G7S0
1
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 21:53:39.71 ID:1Jj0NdOuO
1
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 21:58:36.28 ID:eLL8r+2DO
1
379 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/18(月) 22:07:00.62 ID:dEzR4Vk9O
今日はここまで。
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 22:07:02.39 ID:irH6DJ940
せっかく魔人薬の弾も残ったことだしロックモールにアリシア救出に向かった方がいいけど、トンプソンたちの結果にもよるし、ヒースコート伯爵にも可能なら声をかけるべきだから後日になるかな
なるべく早い方がいいだろうけど
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 22:07:29.38 ID:irH6DJ940
乙です
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/18(月) 23:06:37.91 ID:1Jj0NdOuO
おつ
滞在期間にもよるだろうけど魔人薬の弾を第二世界に持っていけば1つくらい複製作って貰えたりしないだろうか
383 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 09:30:11.64 ID:eI+R6IzYO
#

「……久し振りな気がします」

僕はランダムとイーリス王宮前に立っていた。といっても、僕が知るものではない。一回り大きく、そしてより歴史がかった建物だ。
世界が違うと、同じものでも色々違ってくるらしい。

「お前さんがここに来たのは、そう前のことでもねえだろ」

「いや、何かこう、違っているような……空気とか」

そうだ。あれほど「重い」感じがした空気が、普通に吸える。「維持装置」なしでも大丈夫なんじゃないか。
むしろ、向こうにいた時より調子はいい。これも、宝石のせいなのかな。
ランダムもそれに気付いたらしく、「なるほどな」と呟いた。

「まあいいや。とりあえずこのくっそ重いデカブツを何とかせにゃな。王宮内の牢獄に繋げれば、もうマナを使った行動はできねえだろ」

「そうなんですか?」

「ああ。全ての魔力行為を無にできる魔道具があってな。そいつを付ければ『血の呪い』なしに安心して『一族』やその眷族を殺せるってわけだ。
にしても、お前さんの嫁さんとか連れて来なくてよかったのか?」

「いえ、そこまでしなくても。それに、ハーデンを何とかしたらすぐ帰るつもりですから」

「勿体ねえな。せっかくだから、少し案内しようかと思ってたが」

ランダムが口を尖らせた。僕はハーデンの脚を持ち直す。

「案内、ですか」

「おう。……それに、嫌な予感もするしな」

「さっきも言ってましたよね、それ」

ランダムが頷いた。

「そいつを後で説明したい。俺がちと遅れた理由もそれだ。どうにも最近、色々キナ臭くてな。ま、まずはこいつの処遇だ」
384 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 09:37:51.37 ID:eI+R6IzYO
#

地下牢の空気はひんやりとしている。その一角に、鎖を解かれたハーデンが首輪と腕輪を付けられた上で拘束された。

「……これでいいかな。力任せに引き千切られるのだけは怖いけど、まあ大丈夫だろう」

ジュリアンさんがふうと息をついた。身長2メド以上もあるハーデンの巨体を扱うのは、彼をもってしても難しいらしい。

「ブレイズを呼ばなくていいのかい?尋問するなら要るだろ」

「『落とし子』だからな……一応抵抗してくると思うぜ。中途半端に入って、精神崩壊なんてことになってもつまらんしな」

「それもそうか。やはりこいつは厄介だね」

ジュリアンさんがランダムに肩を竦める。

僕はこいつをどうしたいのだろう?

1 殺す
2 ブレイズを呼ばずに尋問する
3 ブレイズを呼んで尋問する(失敗可能性あり)
4 その他自由安価

※3票先取
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 09:40:51.70 ID:jS5luFz2O
2
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 10:30:20.37 ID:dUAkUC8ZO
3

普通にやっても吐くとは思えない
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 11:01:56.29 ID:cg2Rpof4o
4
針を刺す
388 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 11:40:31.72 ID:eI+R6IzYO
上げます。
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 13:23:40.73 ID:qM5xy4dr0
3
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 13:48:40.09 ID:OTpr3jxDO
2
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 13:51:35.69 ID:sQx45Jcf0
2
392 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 19:04:36.51 ID:T4fblwSiO
「僕が話します」

「……坊主かが?ブレイズは連れて来なくていいのか」

「それは考えましたが……こいつの最期の時くらいは、僕自身が話したいんです」

「なるほどな。じゃあ俺は何も言わねえ。一応見させてはもらうが」

僕は頷くと、ハーデンを揺すった。

「起きろ」

「……グッ……何だ、これは」

ハーデンの目が僕と合った。

「……俺は」

「負けた。お前はこれから死ぬことになる。多分」

「ククッ……ククククッ……ガーハッハッハ!!!俺を殺すってか?おう、やってみるならやってみろよ!!?」

「ああ、だから『安全に』殺せる環境を整えた」

奴の顔から、表情が抜け落ちる。

「……何ぃ?」

「不可解とは思わなかったのか?まだ生きているという事実を。
お前が『何者であるか』、当然知ってる。殺せば何が起こるかも。だから、こうして生かしたまま連れてきた」

奴の目が周囲を見渡す。そして、ランダムの所で止まると、その顔が憎悪で歪んだ。

「……!!!て、てめえっ!!!やはり裏切りやがったかっっ!!!」

「ああ、そりゃ俺であって俺じゃねえよ。残念だが、俺はお前が知る『ランダム』じゃねえからな。
にしても聞き捨てならねえことを聞いたな。『やはり』たあ何だ」

※85以上で答える
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:05:16.36 ID:V4Knod9D0
k
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:05:45.23 ID:8WaMS+E20
395 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 19:18:06.61 ID:T4fblwSiO
※通常ルート

一瞬動揺が奴の顔に走ったけど、すぐにそれは不敵な笑いに変わる。

「てめえが知ることじゃねえな。話には聞いてたぜ、てめえが『もう一人のランダム』か」

「俺からすりゃあっちがそうなんだがな。まあいいや、それは」

ランダムが目で僕を促した。

「とにかく、お前には逃げ道はない。助けもここには来ない。だからこれは、僕とお前との、最後の会話だ」

「……本当にそうか?」

ニィ……とハーデンが笑う。これは虚勢なのか?それともまだ何か隠してるとでいうのか?

※質問内容
1 マスターCについて
2 「ランダム」と「ブレイズ」について
3 「社」について
4 ハーデンの生い立ちについて
5 その他自由安価

※3票先取
※基本低確率です
※自由安価は感激します
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:19:46.55 ID:tdWX0mH40
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:20:11.77 ID:VyuhpxfY0
1
398 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 19:20:57.05 ID:T4fblwSiO
>>395
失礼しました。
感激→歓迎です。
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:45:26.19 ID:vGsgbRLio
1
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:45:59.57 ID:5kyGDK56o
1
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 19:46:22.19 ID:8WaMS+E20
3
402 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 20:20:37.86 ID:T4fblwSiO
「一つ訊きたい。『マスターC』とは何者で、何を考えている?」

「……どこまで知ってる」

「そいつがライル・トンプソン司教の父だということと、闇ギルドの創始者にして主であること。
そして第一回大武術会の優勝者にして、何故か今でも生きているということは知ってる」

横からランダムがやって来て、ハーデンのそばにしゃがんだ。

「で、お前と同じケインの『落とし子』で、しかも『α』であろうこともな。
お前が思ってる以上に、こちらはそっちの手の内を知ってるんだよ。
だから訊きたいのは、『マスターC』──いや、クリス・トンプソンがどれだけの力量なのかだ。
まあ、99%ケインの力には目覚めているだろうがな」

ハーデンはランダムを睨むと……

01〜75 唾を吐いた
76〜85 取引だ
86〜94 俺にも野望はある
95〜00 ?????
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 20:21:47.74 ID:VyuhpxfY0
はい
404 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 20:26:22.53 ID:T4fblwSiO
「ペッ」

「……野郎」

ハーデンはランダムに唾を吐いた。

「そんな敵に塩を送ることを俺が言うとでも思ったか?……殺すならとっとと殺せよ、ああっ??」

「……まあ、だろうな」

ランダムが無表情で顔を拭いた。

※05以下でイベント発生(質問すればするほどこの確率は大きく高まります)
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 20:38:16.72 ID:jdqvp8k60
406 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 20:40:38.03 ID:T4fblwSiO
やはりハーデンはそう簡単に口を割りそうもない。……どうしようか。

※質問内容
1 ……殺しましょう
2 「ランダム」と「ブレイズ」について
3 「社」について
4 ハーデンの生い立ちについて
5 その他自由安価

※3票先取
※基本低確率です
※自由安価は歓迎します
407 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 20:41:53.02 ID:T4fblwSiO
なお、2問目終了後にも判定は入ります。
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 20:48:14.92 ID:VyuhpxfY0
1
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 20:54:29.41 ID:7HuSfRUQ0
4
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 20:58:10.30 ID:8WaMS+E20
何かハーデンを揺さぶるものが無ければまあ難しいわな
とはいえそんなもの思いつかないし
判定的に最後の質問になるとしても、なにも得られないよりは切り口を変えてみて
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:05:38.05 ID:jdqvp8k60
4
412 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 21:12:45.94 ID:T4fblwSiO
「……そもそも、お前はどうして闇ギルドに協力したんだ。元からそうだったのか」

「元から、だと?今更面白いことを訊くな、ガキィ」

ニヤリとハーデンが笑う。

「ああ。僕には、お前という人間がまるで理解できなかった。
欲望のまま犯し、殺し……だが、お前が本当は何を望んでいたのかは、最期まで分からなかった」

「何故そんなことを知りたがる?」

「ただ知りたいだけだ。お前が生まれつきの邪悪なのか、それとも……それなりの理由があったのか」

奇数 教える義理はないな
偶数 クックック……教えてやるよ

ゾロ目、95〜00 ハーデンが真顔になった
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:13:46.31 ID:qM5xy4dr0
はい
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:14:08.74 ID:8WaMS+E20
415 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 21:17:05.80 ID:T4fblwSiO
「……教える義理はないな」

「……そうか」

やはり分かり合えないのか。いや、そんなことは初めから分かっていた。
でも、ハーデンに人間の心が残っていてほしいとどこかで思っていた。……僕は思わず唇を噛んだ。

「やめとけ、坊主。世の中には、救えねえ奴もいる。『落とし子』の多くは、そういう存在だ」

ランダムが、ポンと僕の肩を叩いた。

※30以下でイベント発生
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:17:48.69 ID:V4Knod9D0
l
417 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 21:19:19.04 ID:T4fblwSiO
※クランの行動3回目

1 ……殺しましょうか
2 「ランダム」と「ブレイズ」について
3 「社」について
4 その他自由安価

※3票先取
※自由安価は歓迎します
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:21:55.46 ID:8WaMS+E20
残りの尋問をランダムたちに任せたり、ブレイズを呼んでもらうのって判定難しいですかね
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:22:54.69 ID:VyuhpxfY0
1
これ以上リスクを背負いたくない
420 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 21:24:44.04 ID:T4fblwSiO
>>418
ブレイズを呼ぶのは4に当たります。ただし、イベント発生判定は入ります(時間がかかるため、ペナルティ付き)。
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:28:34.09 ID:8WaMS+E20
うん、無理や
422 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 21:52:51.12 ID:T4fblwSiO
上げます。
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 21:57:39.46 ID:WR3HXno0O
1
424 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 23:25:19.51 ID:1s8z5KDXO
「……殺すしか、ないですね」

ランダムが頷いた。

「そうだな。すまねえが、クラン。お前さんの手で送ってやってくれ」

「え?」

「俺だと殺せねえ可能性がある。そいつはかなり『一族』として覚醒してるからな。
『一族』に『一族』は殺せねえ。特に、俺のような純『一族』は」

そっと背中を押された。

「殺しが嫌なのは分かる。だが、殺さなきゃいけねえ時もある。それを逡巡しちゃいけねえ。
苦しいかもしれねえが、それが大人になるってもんだ。決断をしなきゃいけねえんだ。……世の中、綺麗事じゃねえ」

僕はもう一度、唇を強く噛んだ。別に、悲しいとか悔しいとかという訳じゃない。ハーデンに同情してる訳でもない。
だけど、溢れる熱いものを堪えるために、僕はそうした。

右拳を強く握る。

「……ここまでだ」

ハーデンが小さく何か言った。

※50以上で?
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 23:26:17.32 ID:8dBBnnGJ0
426 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 23:29:28.28 ID:cYp+a3nbO
※聞き取れず

……何を言ったかは分からない。でも、それを問い直すには、あまりに遅すぎた。


…………ゴキッ



何かが折れる音と共に、強い衝撃が右拳に伝わる。鎖に繋がれたままのハーデンの首が、あり得ない方向に曲がった。



断末魔の叫びすら上げず……奴は逝った。



※経験点150p、奥義習得ポイント5p
427 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/19(火) 23:39:44.08 ID:cYp+a3nbO
#

「……随分憔悴してるようだな」

いつの間に部屋に入ったサイファーさんが苦笑した。

ハーデンがいた地下牢から出た僕は、応接間で休んでいた。……酷く疲れている。
ソファーに寄りかかり、ぼうっと天井を見ていた。人を殺したのは初めてじゃないけど……正直、堪えていた。

「……サイファーさん」

「すまないな。ランダムから話は聞いたよ。俺にも、そういう時はあった」

「……人を殺した時、ですか」

彼は小さく首を縦に振った。

「もう随分、手を血で染めてしまったから感覚が磨耗しているが……奪わなくて済む命は奪わない方がいい。
だが、そうも言ってられないのも現実だ。『不殺』は平時では正しいが、危地では間違いだ。今は、悲しいかな後者なんだ」

「……慣れるのでしょうか」

「慣れない方がいいんだがな。だが、そうしなきゃいけない時もある」

サイファーさんが僕の向かいに座った。

「これから大事な話をする。もう少し待ってくれ」

誰かが来る気配がする。……

01〜60 ランダム
61〜80 小さな子供?
81〜94 背の高い、目付きの鋭い男
95〜00 上+α
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 23:41:08.84 ID:OTpr3jxDO
はい
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/19(火) 23:41:11.12 ID:8WaMS+E20
430 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 00:00:06.83 ID:a8+VC8LiO
そこに現れた男を見て、僕は絶句した。


「……コーウィン、さん??」


その背の高い、目付きの鋭い男性は頷いた。


「俺がコーウィンだ。その宝石の中にいる『俺』とは、もう会っているな」

「……はい」

「だろうな」

そう言うと、「コーウィン」さんはサイファーさんの隣に座った。

「対消滅は」

「あっちが顕現しなければ問題はない。そんなことをする『俺』でもあるまい」

サイファーさんがふう、と息を付いた。

「安心しました。じゃあ本題に……ああ、クラン君。知ってるとは思うが、彼がこの世界の『コーウィン』さんだ。
この世界では、『ジェラード』さんと並んで対『壊れた世界』の指揮を摂ってもらっている」

「……この人が」

見た目は宝石の中にいる「コーウィン」さんとそっくりだ。ただ、心なしかより緊張感がある。

目の前のコーウィンさんが切り出す。

「まず、はるばる来てくれたこと、礼を言う。そして、多元世界の脅威である『落とし子』が一人を倒したことも。
率直に言おう。……奴は罠を仕掛けていた」

「罠?」

「そうだ。あの後、即検死に出した。体内に、薄い魔力反応があった」

「……爆弾、ですか」

「いや、それよりある意味でたちが悪いものだ。……『発信装置』、それもナノレベルの」
431 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 00:00:33.36 ID:a8+VC8LiO
中途半端ですが、今日はここまで。
432 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 11:33:19.44 ID:Lyn7vD2JO
「なのれべる?」

「ああ、すまない。目に見えない、極小の、という意味だ。サウルが作ったものだろう」

「でも、そんなものを仕込んで何を……」

サイファーさんが少し腰を浮かせ、座り直した。

「多分、この世界の座標軸を把握したかったのだろうな。奴の技術力は、俺たちのそれを凌駕する。そのぐらいのことはできる。
そして、俺たちにできることは向こうにもできる、ということだ」

「……!!?どういう……」

コーウィンさんが拳を組んで、身を乗り出す。

「お前の世界からこちらに繋がる『ゲート』を開こうとした、ということだ。それを通して、ハーデンを救出しここを急襲しようとしたのだろう」

「でも、サイファーさんたちなら……」

「向こうから来るのが、お前の世界の『落とし子』たちだけだと思うのか?」

「えっ」

言葉に詰まる僕に、サイファーさんが静かに言う。

「俺たちの敵は、あくまで『壊れた世界』の連中だ。だから、俺たちの世界と奴らのそれとの間には障壁がある。それももう、1年と少ししかもたないが。
……とにかく、向こうからこっちには直接侵攻できない。だが、間に一つ噛ませれば?」

「……??」

コーウィンさんの目が、さらに鋭くなる。

「察しが悪いな。要は、お前たちの世界を介してこちらに来る、ということだ」

「……!!まさかっ」

サイファーさんが頷いた。

「多分、こうなることを先読みしていたのだろうな。この発信器なら、次元間でもトレース……追尾が可能らしい。
ハーデンが万一負けた場合の保険はかけていた、ということだ」

「でも、確かハーデンより強力なんですよね?僕らの世界はっ……!?」

「それについてはさほど心配は要らない。向こうの世界は、魔素がここと比べても極端に濃い。
だから、魔素が逆に極度に薄い君たちの世界では、その力をほとんど振るえていないはずだ。
現地の『落とし子』と組んだのも、それが少なからぬ理由だろう」

部屋にヘカテルさんが入ってきた。僕らにお茶を差し出す。

「『過去の世界』にも揺さぶりをかけてたようですね」

「そうだな。カレンたちのお蔭でそっちは潰せたが……別の世界を介してここに侵攻しよう、という動きがあるということだ」

サイファーさんがお茶を口にした。

「まさか、ランダムさんが言っていた重要な話って」

「そういうことだ。多分向こうから君たちの世界に通じる『ゲート』は、もう開いている。
大幅に弱体化はしてるだろうが、それでも向こうからくる戦力は脅威だろうな」

※30以下でイベント発生(1回だけファンブル扱い)
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 11:35:14.61 ID:5xuoVPk90
はい
434 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 11:52:06.12 ID:Lyn7vD2JO
※襲撃イベントなし

「……僕らは、どう対処すれば」

「ランダムから聞いた話を総合するに、戦況は決して悪くない。モリブスを『闇ギルド』とやらから奪還できれば、残す問題はそう多くはないはずだ。
逆に言えば、モリブスをこのまま抑えられるかだな」

コーウィンさんが頷いた。

「そして、それにはまだ力が必要だろう。ハーデンという男の遺体を見るに、状況次第では勝敗は簡単に引っくり返っただろう。
宝石の力なしでは、確実に惨殺されていたと断言する」

「もっと修行を、ですか」

「そうだ。そして、望むならその手助けをすることができる。しばらくこちらにいてもらうことになるだろうが」

※3票先取

1 お願いします
2 少し考えさせて下さい
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 12:26:45.26 ID:kWhQe8l/O
1

強さは必要だと思う
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 12:37:20.89 ID:aK2KNdXVO
それってクランだけ?
公務があるだろうけど宝石の力を持つミーシャとかもやっておくべきだとは思うけど
向こうに残す戦力を考えなければ、伸び代の大きいラーナとか、ミラの調査とか、イマーラの義手の追加機能とかも考えられる
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 14:16:08.62 ID:fBFCyOzUO
今はとりあえず戦後処理に戻りたいからその後でおねがいしたい
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 14:38:33.04 ID:5xuoVPk90
1
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 14:42:12.78 ID:y78HBPsDO
1
440 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 15:40:09.34 ID:j3AP5Oq4O
書き忘れていました。

>>436
連れてこれるのは基本1人だけです。(低確率で2人になります)
次元間会話ができないので、向こうに戻ったら大惨事という可能性はあります。
それなりに頻繁に戻った方がいいでしょう。

1900ぐらいから再開しますが、上の情報を踏まえて変更なければ1とします。
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 16:36:47.78 ID:sJXkYa9UO
改めて1
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 18:50:43.84 ID:M9/DFLUuo
どんなに強くなっても、それに応じて敵も強くされて、結局難易度変わらない説……
443 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 18:55:18.70 ID:j3AP5Oq4O
>>442
もう未知の強敵はいないはずですのでご安心を。
これからの敵は全て登場済みか、存在を匂わせているキャラになります。

また、ハーデンについてはヘカトンケイル(ヘカーテ)の協力がないとかなり大変だったでしょうね。
退場はもっと後になる予定でした。
444 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 19:04:18.98 ID:j3AP5Oq4O
僕は少し考えて、口を開いた。

「……お願いします」

「そうか。なら一度戻るといいだろう。向こうにいる連中にも、説明が要るだろうからな」

「どのくらいかかるんでしょう」

「それはお前次第だ。見たところ、お前自身は魔素への耐性がありそうだから、1人ぐらいは連れてこられるだろうな」

僕は維持装置を見た。これを付けていればいい、ということか。

#

「……なるほどねえ。あのコーウィンさんが」

話を聞いたノワールさんが呟いた。外はすっかり暗くなっている。

「ええ。なので、しばらく向こうで稽古を受けようかと」

「それはいいと思うわ。君の留守は、こっちで守るから」

01〜15 ?????
16〜94 通常ルート(モリブス都市部は制圧)
95〜00 上+α
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:08:15.94 ID:M9/DFLUuo


>>442
取り敢えず安心しました〜
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:19:13.59 ID:aK2KNdXVO
オルドやら終末兵士やら、その存在を匂わせてるやつらがヤベーのはご愛嬌
447 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 19:19:31.34 ID:j3AP5Oq4O
ミーシャが前に出た。

「さっきトンプソン司教から連絡が。モリブス市街地は、概ね制圧したみたい。『エリック』さんが獅子奮迅の働きだったって」

「そっか……よかった」

「でも、抵抗がさほどでもなかったとも言ってたわ。多分、本拠に引き込もってるんじゃないかって」

僕は師匠を見た。

「どう思います?」

「……ハーデンとヘカーテさんを失い、仕切り直し……なんでしょうか。あるいは、テルモンかオルランドゥで何か事を起こすかもしれませんね。
彼らも、新たな拠点が欲しいでしょうから」

「どうだろうね。とにかく、こちらも専守防衛かしら。ヘカーテちゃんの治療は、あたしとアリスさんでやっとく。
君は心配しないで、あたしたちの世界で稽古を付けてもらうといいわ。もちろん、こっちにたまに顔出した方がいいと思うけど」

ノワールさんが笑った。ここは彼女たちに頼ろう。

問題は、誰を連れていくかだけど……

※85以上で+1人(この人物は固定です)
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:19:54.72 ID:y78HBPsDO
はい
449 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 19:22:02.27 ID:j3AP5Oq4O
※多数決へ、第二世界に連れていくのは……

1 ラーナ
2 イマーラ
3 ミーシャ
4 ミラ
5 アナスタシア
6 その他自由安価

※3票先取
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:37:33.24 ID:q4UwV03L0
1
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:40:40.75 ID:Nl2+a9C80
2
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:44:00.33 ID:5c1544lc0
2
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:44:26.32 ID:y78HBPsDO
2
454 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 19:52:08.55 ID:j3AP5Oq4O
「ししょ……イマーラさんも一緒に来ていただけますか?」

「私、ですか?」

「ええ。イマーラさんは向こうにいたことがありますし、向こうの事情を少しでも知っている人がいると、安心ですから。
それに、稽古するならイマーラさんかなって」

彼女が嬉しそうに笑った。

「喜んで。もう、すぐに行く感じですか?」

※4の倍数以外なら場面転換
※ゾロ目か95〜00で???
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 19:54:56.15 ID:5c1544lc0
456 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 20:06:13.31 ID:j3AP5Oq4O
「おう、準備できたか?」

部屋にランダムが入ってきた。僕は苦笑する。

「ということです。明日朝から始めるんだとか」

「ダーレン寺並みに厳しいのね……とにかく、クランは頑張ってね」

「うん、行ってくる」

ラーナに別れを告げる。向こうでの修行は、どんなものになるんだろうか。

#

※80以上で追加イベントへ
未満で68日目へ
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 20:07:10.81 ID:y78HBPsDO
はい
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 20:07:14.11 ID:q4UwV03L0
はい
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 20:23:23.02 ID:XNUkrsr00
せっかくランダムが来たけど、結局ダーレン寺の人形のことを聞く時間は無かったか
460 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 20:29:47.49 ID:j3AP5Oq4O
少し休憩します。

>>459
気になるなら後で聞く機会はありますし、まだチャンスはあります。
461 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 23:20:37.12 ID:aFiokt8CO
#

「……何か、久し振りですね」

「そう、ですね」

僕と師匠は迎賓館の一室にいた。豪奢な家具に囲まれ、どこか落ち着かない。
……いや、落ち着かない理由はそれだけじゃない。2人きりというのは、本当に久し振りなのだった。
大体、僕らの間にはラーナがいた。彼女抜きで夜を過ごすのは、初めてかもしれない。

心臓の音がうるさい。……右手にそっと、師匠の義手が添えられた。

「……クラン」

「……イマーラ、さん」

師匠の瞳は潤んでいる。僕は少し伸びをして、ベッドに腰掛ける彼女の唇に自分のそれを重ねようとした。

5の倍数で行為へ
5の倍数以外でノックの音
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 23:23:22.91 ID:5c1544lc0
463 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 23:30:00.18 ID:aFiokt8CO


コンコン


……ノックの音だ。


「……イマーラさん」

「出た方がいいですよ」

僕は渋々ドアに向かった。そこにいたのは……

奇数 マルコ
偶数 サイファー

ゾロ目、95〜00 サイファーと???(再判定)
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/20(水) 23:32:08.30 ID:q4UwV03L0
はい
465 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/20(水) 23:59:48.06 ID:aFiokt8CO
「すまない、邪魔したかな」

「……サイファーさん」

サイファーさんは僕らの雰囲気を察したのか、気まずそうに笑っている。

「いや、飯でもどうかと思ったんだが。腹も減っているだろうし」

言われてみれば、まだ夕食も食べてない。時計は8時ちょっと前。……確かに、師匠と睦み合うには少し早かった。
恥ずかしさで顔が熱くなったのを感じた。

「そ、そうですね。イマーラさん、どうします?」

「じゃ、じゃあお言葉に甘えて」

師匠も珍しく赤面している。

「申し訳ないな。まあ、そんなに長くはしない。ちょっと、話したいこともあってね」

「話したいこと?」

「ああ。君らの訓練をどうするか、という話だ。色々やり方はあるんだが……そこは食べながら話そう。家内──ヘカテルが飯を作って待ってる」

#

テーブルの上には色々な料理が並んでいた。牛肉を焼いたもの、スパイスの効いた煮込み料理、炒めた米料理に色鮮やかなサラダ……これを全部ヘカテルさんが作ったのか。

「凄いですね、美味しそう……ヘカテルさんって、どういう人なんですか?」

「元は俺の部下だ。剣士としては凄腕だぞ」

「でも料理もこんなに……」

「大食いだからな。食うのも作るのも好きなんだよ……あ」

ヘカテルさんがじと目でサイファーさんを見ている。いつの間にか厨房から戻っていたらしい。

「一言余分です」

「あ……悪い」

サイファーさんが頭を下げる。尻に敷かれている様子がおかしくて、僕と師匠は思わず笑った。

「仲がいいんですね。確か、ノワールさんも奥さん、なんですよね?」

「ええ。この国は、2人まで妻を持てますから。まあ、上手くやってますよ」

ヘカテルさんがグラスにエールを注いだ。

「酒は……君の年じゃ飲まない方がいいか」

1 飲む
2 飲まない

コンマ下(多数決ではありません)
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 00:04:05.65 ID:r11q1bd4O
2
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 06:29:42.95 ID:BkXBARc00
ヘカテル料理へたっぴだったのに
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 07:33:32.36 ID:9/f7mqb6O
花嫁修行か
469 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 09:40:33.19 ID:BclIKfnWO
>>467
前作中断から1年以上たってますので、その間に猛特訓したのですね。

少し再開します。
470 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 10:08:07.57 ID:BclIKfnWO
「ええ、遠慮しておきます」

「私は少し」

軽く乾杯し、肉を焼いたものを放り込む。

「……美味しいですね!香ばしくて、肉汁もしっかり溢れて……この茶色いソースは?食べたことがないですけど、コクがあって……」

ヘカテルさんが笑う。

「気に入ってもらえたみたいで嬉しいわ。それ、カレンさんから教わったやり方なの。彼女の国ではよく使われてるみたい」

「『ショウユ』だったか。こっちじゃ作れないからな……向こうじゃ安価らしいが。
ヘカテルも本当にこの1年で劇的に料理が上手くなったよなあ」

「そりゃ、愛する人にまずい料理は出せませんから」

「自分が食ってまずいのも嫌だもんな」

ヘカテルさんが頬を膨らませた。

「もう、怒りますよ?」

「ハハハ、冗談だ。……っと、そろそろ本題に入ろうか」

煮込みを口にし、エールでそれを流し込むとサイファーさんが真顔になった。

「君らは既に相当に強い。だが、まだまだ足りない。
コーウィンさんが言っていたように、ハーデンに勝てたのは運もあった。宝石の力なしでは無理だっただろうし、思わぬ加勢もあったらしいね」

僕は無言で頷いた。そう、奴に本当の意味で勝ったわけではない。

「君らを馬鹿にしているわけじゃない。近接戦闘に持ち込まれたら、俺でも倒れるかもしれない。
だが、それが故に欠点もある。……貴女はそれを分かってますね?」

師匠が首を縦に振った。

「ええ。……遠距離戦に弱い。そして、一発が軽く、かつこちらだけ脆い」

「その通りです。だから貴女の左腕には、銃が仕込まれてる」

「えっ」

師匠は答えない。そんなこと、初めて知った。

「武人の矜持、ですね」

「それもあります。ただ、何より……これは『使えない』」

「『使えない』んですか?」

師匠が僕に向け頷いた。

「ええ。これは切り札です。義手と引き換えに、弾丸の代わりに魔力を放つ……」

「『マナブラスター』。魔法も使える貴女だからこその武器です。だけど、確かに使いにくい。破壊力は絶大ですが、代償も大きい」

「それじゃ意味がないじゃないですか」

「そう、あまり意味があるとは言えない。……」

※35以上で?95以上だと……
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 10:16:52.60 ID:n8XnK7Re0
はい
472 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 11:28:44.39 ID:BclIKfnWO
「ですので、それを改造しようかと。貴女の帰還に合わせて突貫で作ったものらしくて、ジュリアンさんが『手を入れたい』とずっと言ってました」

「これを、ですか。どれぐらいかかるんでしょう」

「それは聞いてみないと。それと、どんな機能が必要かにも依りますね」

師匠は一口、エールを飲んだ。

「でも、それだけじゃ足りませんよね」

「ええ。結局のところ、貴女たちに強くなってもらわないといけない。
貴女の世界経由で色々送り込まれたら、こっちも危ない。ですので、その前に止めてほしいわけです。こちらもできる手は打ちますが」

「できる手、ですか」

「ええ。幾つか考えています。まず、防御を高めること。これは俺が教えられます。わざと受けるので、あまり近接戦闘向けではないかもしれませんが。
遠距離攻撃はノワールですが、今向こうにいるので別の誰か……肉弾戦もできるという意味ならジェラードさんですかね。……そしてクラン君」

サイファーさんが僕を見た。

「僕ですか」

「ああ。宝石の力を、もっと使いこなさないといけない。それはコーウィンさんが教えてくれるはずだ。
あれなしでは、『壊れた世界』の連中には勝てないからな」

※50以上で?
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 12:03:09.48 ID:3Rp6OQ1DO
はい
474 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 12:28:26.08 ID:BclIKfnWO
「仰ることは分かりました。ただ、一発の軽さはどう克服すれば」

サイファーさんとヘカテルさんが、顔を見合わせた。

「……本来ならそれに最適な人物がいたんだが……」

01〜10 彼は、1年半前に死んだ
11〜35 彼は、1年半前からずっと眠っている……いや、燃え尽きてしまった
36〜75 彼は、結界から離れられない
76〜94 彼は、今「過去の世界」にいる
95〜00 上+α
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 12:32:51.49 ID:HdZt4UTJ0
476 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 12:41:25.66 ID:BclIKfnWO
「彼は今、結界から離れられない」

「結界って、『壊れた世界』との」

サイファーさんが頷いた。

「あれを無理矢理オルドとベネディクトが突破しようとした時、皆が命を懸けてそれを阻止した。……犠牲もあった」

「『ジュリア』さんのクローンとかいう」

「彼女だけじゃないけどな。だが、結果として結界は完全には塞ぎきれなかった。
その結界の維持に当たっているのが、彼──シデ・スナイダ」

師匠の目が驚きで見開かれた。

「……それは、あの古文書のっ……!!?」

「御存知でしたか。ええ、この世界においても、向こうの世界においても、そして貴女の世界においても……『救世主』である、彼です。
ただ、彼の力をもってしても結界の傷は少しずつ拡がっている。それが残り1年と少しというわけです」

「私たちがそこに行くことは」

01〜65 行けますが、あまり意味はない
66〜94 行けますが、身体は動かせない
95〜00 不可能ではない
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 12:46:42.13 ID:S5MYAUK8O
478 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 13:12:58.86 ID:BclIKfnWO
サイファーさんが首を振った。

「行けますが、あまり意味はないですね。彼は言わば、結界を維持するための『人柱』になっている。……意識はないんです」

「そんな」

「彼を解放するには、別の誰かが代わりになるか、さもなくば結界を崩しても問題ない状況にするしかない。
……しかし、どちらも現実的ではない」

沈黙が部屋を包んだ。

「……とすると、ここでやるべきことは」

「守りの強化と遠距離対応、そして君の場合は宝石の力を使いこなすこと、かな。もちろん、さっき言ったようにできるだけのことはする」

※80以上で追加イベント、未満ならちょっとした多数決へ
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 13:16:00.73 ID:HdZt4UTJ0
480 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 15:19:24.96 ID:YxlZgKw6O
※多数決→判定に変更

#

「……美味しかったですね」

「……ええ」

サイファーさんたちとは、その後世間話をして別れた。
ヘカテルさんの料理は「過去の世界」のものであるらしい。そことは定期的に交流があるのだそうだ。
僕らが行って大丈夫なのかはよく分からないらしいのだけど。

「どうでした、この世界にしばらくいて」

師匠は少し考えた。

「実は、ちゃんと外に出たのはほとんど今日が初めてなんですよね。病院にいたので」

「……あっ、ごめんなさい」

「いいのですよ。でも、大分落ち着いている感じがします」

「……ですね」

この世界のことはよく知らないけど、平和そうなのは見てとれた。ただ、それも仮初めのものであるらしいのだけど……
僕らの世界も、こんな感じになれるのだろうか。

#

※70未満で???(多数決へ)
481 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 15:19:52.73 ID:YxlZgKw6O
※70以上の間違いでした。70未満なら68日目へ
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 15:20:33.97 ID:3Rp6OQ1DO
はい
483 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 15:23:29.57 ID:YxlZgKw6O
※クリティカル、特殊イベントあり

1 特殊イベントのみ描写(事後のシーンから)
2 R板に移動→特殊イベントへ

3票先取
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 15:24:00.46 ID:3Rp6OQ1DO
2
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 15:24:42.83 ID:+E9jnUe90
2
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/21(木) 15:33:19.39 ID:62u6Bjac0
2
487 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 18:17:30.93 ID:YxlZgKw6O
再開は多分2100頃です。
488 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/21(木) 20:33:04.56 ID:1vz/PqyQO
※こちらに移動してください。

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1562855534/171
489 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/24(日) 22:47:52.96 ID:3jDl7X/mO
※こちらからの続きになります。
※本編再開は明日から、好感度判定のみです。

https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1562855534/237
490 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/24(日) 22:50:00.63 ID:3jDl7X/mO
下のURLの間違いです。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1562855534/237


イマーラ好感度
コンマ下一桁×10+75(最低保証105)上昇
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/24(日) 22:53:23.67 ID:+pdDgpAS0
492 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/24(日) 23:00:06.57 ID:3jDl7X/mO
イマーラ好感度 413

※好感度400突破に伴うボーナスを決めます。

01〜80 戦闘中のクリティカル範囲が1戦闘中1回だけ90以上に
81〜94 通常時含めたクリティカル範囲が1日1回だけ90以上に
95〜00 再判定
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/24(日) 23:02:34.07 ID:khbzB69DO
はい
494 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/24(日) 23:05:15.01 ID:3jDl7X/mO
今日はここまで。明日から68日目です。
495 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 10:09:30.04 ID:e+U9F/fnO
【68日目】


「今日から訓練です……いや、訓練ね」

2人寄り添って王宮に向かう。どうしても油断すると敬語が出てしまいそうになるのは、師匠も同じみたいだ。

「です……そうだね」

僕らの世界のイーリスに比べても、こっちの方が人が多い。時折見慣れない顔立ちの人もいる。カレンさんの世界の人なんだろうか。
チラチラと見られているようで、少し恥ずかしい。少し師匠に近付きすぎなのか、エルフが珍しいのか……

※3の倍数で誰かと遭遇
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 10:16:46.69 ID:FtjJYbUaO
おりゃ
497 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 10:22:26.74 ID:e+U9F/fnO
※遭遇した人物

5の倍数 ユリリエ
5の倍数+1 マルコ&カレン
5の倍数+2 妖艶な女性
5の倍数+3 背の高い、キツい印象の女性
5の倍数+4 眼鏡をかけた胸の大きな女性

ゾロ目、95〜00は再判定
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 10:36:49.78 ID:k58a8xpIO
499 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 12:59:18.41 ID:WDXwxyKrO
「……あら」

向こうから歩いてくる女性が、僕らの前で立ち止まった。背の高い、目付きの鋭い女性で小脇に書類を抱えている。

「何か僕らに用が?」

「いえ、貴方たちなのね。サイファーが言っていたのは」

「サイファーさんを御存知なんですか」

女性が苦笑した。

「そりゃ今や近衛騎士団団長殿の英雄様よ?知らなかったらモグリだわ。
……とまあ冗談はともかく、挨拶もなしで無礼だったわね。エリス・フッドよ。よろしく」

「クラン・オーディナルです」

「イマーラ・ランドルスです。よろしくお願いします」

小さくエリスさんが頷いた。

「私はここの諜報部長をやってるの。貴方たちの世界の情報はまだ集め切れてないから、じきお邪魔するかもしれないわ。サイファーから呼び出し?」

「ええ。強くなるための修行、だとか」

「……なるほどね。確か、格闘術を使うのよね、2人とも」

「ええ。それが?」

エリスさんが、僕らの顔をしばらく見た。

「確かに、腕は立ちそうね。一度立ち合ってみたいくらい。……特にそこのエルフの貴女。話には聞いてるけど」

「……何を」

訝しげな師匠に、エリスさんが苦笑する。

「いえ、他意はないわ。ただ、搦め手を知りたいなら、私でも協力できることがあるかもしれない、というぐらいよ。
じゃあ、私は会議があるから。また会いましょう」

軽く会釈をして、彼女は去っていく。搦め手、って何だろう?

#

※68日の訓練の中身

1 サイファーに師事して防御術を学ぶ
2 ジェラードに師事して遠距離攻撃を学ぶ
3 コーウィンに師事して宝石の使いこなし方を学ぶ
4 エリスの所で搦め手を学ぶ
5 自由安価

※3票先取
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 13:13:02.85 ID:k58a8xpIO
1
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 13:14:23.12 ID:wQnOomry0
1
502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 13:26:15.04 ID:R9Oqri7DO
1
503 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 15:14:37.60 ID:eFxLa9QFO
#

「そうか、エリスに会ったか」

サイファーさんは複雑そうな顔で呟いた。

「彼女が何か?」

「いや、腐れ縁でな。未だにどうにも苦手だ。……ヘカテル、お茶を」

サイファーさんが空になったティーカップを掲げた。

「強いんですか?」

「腕は立つ。彼女の旦那ともども、君らの助けになってくれるはずだが。
……まあそれはそれとしてだ。今日はどうする?」

僕は少し考え、口を開く。

「防御術を教えていただけますか?」

「俺にか。弱点を補う、ということだな」

彼は腕時計を見た。

「30分後ぐらいに近衛騎士団の修練所に来てくれ。君の師匠も合わせて指導しよう」

#

「……これを使うのは久し振りだな」

サイファーさんは練習用の木剣をブンッと振った。
近衛騎士団の人たちが「おおっ」と歓声をあげる。「彼らの前で稽古するのは相当珍しいですからね」とはヘカテルさんの弁だ。

「地稽古ですか?」

「それはまた後で、だな。それと、俺は『力』を使わない。フェアじゃないし、技術を教えるにはなるべく素の方がいい」

「技術、ですか」

師匠の言葉に、サイファーさんが頷いた。

「俺の本職は重騎士だ。相手を護ることに特化した技術を、これまで磨いてきた。
いきおい、君らのような避ける戦い方ではなく、敢えて受ける戦い方になる。
ただ、武器も甲冑もない君らで俺のやり方を真似るのは無理だ。……そこで」

スッとサイファーさんが青眼に構える。

「『受け流し』はできるか?」

「僕は、割と最近」

「私は問題なく」

「よし。では、その要領で当たる瞬間に気を流してみるか」

「気、ですか」

「ああ。力を逃がしつつ、当たる部分を強化する。
見えない攻撃が一番効く。逆に言えば、見えていてどこから来るか意識できる攻撃なら、耐えられるというわけだ」

師匠が「うーん」と唸った。

「でも、銃相手では」

「それは次のステップです。さあ、やってみましょうか」

20以上で成功、95以上なら?
504 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 15:35:52.64 ID:R9Oqri7DO
はい
505 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 20:34:25.62 ID:WDXwxyKrO
※スキル「ディフレクト」習得可能
経験点80p、パリィ時の防御係数4分の1に

#

「フッ!!」

振り下ろされた木剣を右手で受け流す。剣が当たった瞬間にその場所に気を通すと、剣は大きく弾かれた。

おおっ、と騎士団員からどよめきが起きる。

「……流石だ。師匠共々、技術は確かみたいだな。僅か5回でディフレクトを習得するとは」

「ありがとうございます」

師匠も満足げに頷いた。彼女は1回でできたわけだけど。

「日々の修練が身に付いている証拠ね。……サイファーさん、これだけではないですよね」

「ええ。『弾滑り』を訓練したいところですが、あれはかなり危ないですからね」

「対銃の、ですか」

「ええ。銃弾に対しては生身は無力です。気による肉体強化にも限界がある。
私は防具に気を纏わせ跳ね返したり反らしたりしますが、貴女がただとそうもいかない。防具が動きを阻害しますから」

師匠が首をひねった。

「ではどうすれば?」

「銃口の位置と方向、引き金の動きから銃弾の軌道を予測し、避けるしかない。この術が『弾滑り』です。
ただ、模擬のゴム弾を撃つ人が要る。それに、訓練とはいえかなり痛いですが」

「……もし受けないなら?」

「別の技術を教えます。ディフレクトを利用した反撃技ですね。とはいえ、一度受けねばならない欠点もありますが」

1 弾滑りを学ぶ
2 ジョルトカウンターを学ぶ
3 今日はこの辺にする

※3票先取
506 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 20:49:52.90 ID:cAM6A2FK0
1
507 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 20:50:31.41 ID:WDXwxyKrO
※それぞれのスキル内容を明記します。

「弾滑り」
経験点80p
銃弾など遠距離物理攻撃への回避に+20のボーナス(通常だときつめのペナルティが入ります)

「ジョルトカウンター」
経験点80p(前提スキル「カウンター」「後の先」)
ディフレクト時に高命中カウンター攻撃、単発3倍ダメージ、ただし「意図してダメージを受ける」ことが条件
(回避失敗に伴うディフレクトでは発動しません)

なお、両方習得で上位職「ブルファイター」になれます。
高火力、高耐久の至近距離戦闘に特化した職です。
508 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 20:51:42.16 ID:WDXwxyKrO
上に補足すると、ディフレクトの習得も条件です。
ただしブルファイターになるには「ある人物」に会う必要があります。(シデではありません)
509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 20:54:52.85 ID:k58a8xpIO
1
510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 20:55:47.01 ID:R9Oqri7DO
1
511 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 21:10:01.87 ID:WDXwxyKrO
師匠が僕を見た。

「どうする?」

「……じゃあ、『弾滑り』で。サウルの銃に対応しないと」

サイファーさんが頷いた。

「了解だ。防護服だけでどうこうなるものでもないからな。今から人を呼ぶから、少し待っていてくれ」

彼は誰かと電話している。……数分後に現れたのは……

奇数 ユリリエ
偶数 無精髭のおっさん

ゾロ目、95〜00 ?????(再判定)
512 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 21:11:22.33 ID:/ui0LIID0
k
513 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 21:14:53.68 ID:WDXwxyKrO
再判定

5の倍数、ゾロ目、95〜00 黒髪の男
それ以外 マルコ(習得確定)
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/25(月) 21:15:07.03 ID:cAM6A2FK0
515 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/25(月) 21:58:12.04 ID:WDXwxyKrO
少し早いですが今日はここまで。
516 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 09:25:09.46 ID:60hTlDcFO
#

「マルコさん?」

「やあ。僕がイーリスに来ている時でよかったよ。訓練、ですね」

「ああ。騎士団の訓練用の銃を使ってくれ。弾は例のゴム弾にしてある」

騎士団員たちがまたざわつき始めた。銃を使った修練なら、確かにマルコさんは適任だろう。でも、相手にするには彼は……あまりに強すぎる。

僕の怯えを感じ取ったのか、マルコさんが笑った。

「大丈夫さ。あくまで練習だし、手加減もする。腕や脚を中心に狙うから、軌道は読みやすいと思うよ」

ジャキッ、とマルコさんが弾を込めた。

「訓練は、2人相手ですか?」

「いえ、これはクランだけで。私は、別の方法がありますし」

「別の方法……うわっ!!?」

師匠が瞬間転移でマルコさんの横に来た。なるほど、これなら師匠に「弾滑り」は必要ない。

「撃たれる瞬間に移動すれば、大体問題はないのでは?」

「え、ええ。……サイファーさん、これは」

さすがのサイファーさんも驚きを隠せない様子だ。

「……短距離瞬間転移……!!まさか、貴女」

「気が付いたらできるようになりました。『蛇』の力が移ったのだとか」

少し間を置いて、彼が苦笑する。

「……まあ、そういうことはあり得るか。俺もやらかしたことだしな。
それはとりあえず置いておこう。マルコ、じゃあやってくれ」

マルコさんの銃口が僕に向かう。引き金の方向を……


バンッ


「グッ!!!」


左腕に鋭い痛みが走った。……骨が折れてはないみたいだけど……これで練習?

「銃口より筋肉の動きを意識して。いつ撃ち出すか分かれば、避けやすいから」

筋肉の動き……!?肩が微かに動いたような……


バアンッ


「いだっっっ!!」


少し避けられたけど、かすっただけでかなり痛い。……これ、かなりキツいな……

「もう結構できてるよ!その調子」

今のでいいのか。もっと集中しないと……

#

※習得経験点
01〜50 50p
51〜70 70p
71〜94 90p+奥義習得ポイント1p
95〜00 100p+奥義習得ポイント2p
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 09:45:42.44 ID:ZHusgYjDO
はい
518 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 10:02:56.38 ID:60hTlDcFO
※再判定

01〜50 1段階昇格
51〜85 2段階昇格
86〜94 3段階昇格
95〜00 イベント発生
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 10:03:59.28 ID:4jU3ppvV0
はい
520 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 12:29:21.30 ID:+qehBFDXO
※経験点261p→「ディフレクト」「弾滑り」習得のため101p、奥義習得ポイント8p

#


バンッ!!バンッバンッ!!


僕は銃弾の軌道を予測し、大きくしゃがんだ。そして次に後ろ跳び、次は右へ。
模擬弾が身体に当たった感覚は……ない。

おおおっっ、と騎士団員たちがどよめいた。

「大体習得できたな。見事だ」

サイファーさんが満足げに頷いた。マルコさんがこちらに駆け寄ってくる。

「大丈夫?結構当たってたけど」

「ええ。多分、あざができたくらいかと」

稽古着をまくると、あざもなかった。これも「覚醒」の影響なんだろうか。

「……すごい耐久力だね。サイファーさんみたいだ」

「そうなんですか?」

「彼はその道ではスペシャリストだよ。君も見たかも知れないけど」

「……あ」

僕はサイファーさんがぬいぐるみに仕掛けられた「爆弾」を上空で爆発させ、無事に降りてきたのを思い出した。さすがにあれは人間ができる技じゃない。

「思っていたより早くできたな。これから一旦休憩に入るが、午後はどうする?まだ教えていないこともあるが」

サイファーさんが訊いてきた。僕は……

1 お願いします(ジョルトカウンターの練習)
2 遠距離攻撃の修練に移る
3 コーウィンに「蛇」の力の使い方を学ぶ
4 エリスに搦め手を学ぶ
5 一度元の世界に帰る

※3票先取
521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 12:41:40.71 ID:TJx7hSXsO
4
522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 12:42:47.71 ID:4jU3ppvV0
1
523 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 12:52:53.77 ID:H46TBKf3O
次元間通話の開発進捗って今どうなってるのか見せてもらいに行くというのはあり?
524 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 13:02:45.06 ID:/4zTC2ZPO
意図してダメージを受けることが前提ってことは、回避判定発生しなくなる?
零勁迎撃型を狙う戦闘スタイルと競合しますかね
525 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 14:58:43.61 ID:9Rd+kwxuO
>>523
基本は75日目以降なので余程でないと進展はないかと思われます。

>>524
その通りですね。
526 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 17:10:54.09 ID:AAnSwpvk0
4
527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 17:17:34.69 ID:H46TBKf3O
4
528 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 20:17:52.86 ID:60hTlDcFO
「エリスさんに、『搦め手』を教えてもらおうかと」

「なるほど、な。戦いの幅は拡がるか。まあキツい女だが、そこは我慢してくれ。悪い奴じゃない」

そんなに怖い人なんだろうか。僕は師匠と顔を見合わせた。

#

食事は近衛騎士団の食堂で取った。見た目は僕が知るイーリスの近衛騎士団のそれとそう変わらないけど、お金を入れるだけで飲み物が出てきたり色々細かい所が違う。
近くにいた若い団員の人に話を聞くと、こうなったのはここ1年ぐらいらしい。「変わりすぎて困ってるんだ」と苦笑していたのが印象的だった。

「献立も随分違うのね。知らない料理がこんなに」

「そうです……そうだね。何だろう、この『ジロウ』って……」

「……それだけはいけない」

後ろから声をかけられた。マルコさんだ。

「それは人が食べるものじゃないよ。カレンの好物だけど」

「そうなんですか?」

ウンウン、とマルコさんが頷く。

「少なくとも、君らの口には合わないと思う。素直にカレーにした方がいいよ」

※3の倍数でカレン登場
529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 20:24:28.57 ID:EqcXQQJh0
h
530 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 20:41:13.99 ID:60hTlDcFO
「……マルコ」

「……カ、カレン!!?」

マルコさんの後ろに、カレンさんがにこやかに立っている。……冷静な感じの人だけに、この笑顔は怖い。

「ダメじゃない、食べもしないのに怖がらせて。……ね?」

あのマルコさんが震えている。凄い圧力だ。

「いや、『次郎』はないでしょ。しかも異世界から来た人にいきなりは」

「マルコもまだ分かってないようね。これからちゃんと食べてもらうわ。……クラン君、イマーラさん、ごめんなさいね。
『次郎』は本当に美味しいのよ。中毒になるぐらい」

「は、はあ」

「大丈夫、ちゃんとした料理だから。じゃあ小2つと大2肉入りで」

「……まさか僕も食べるんじゃ」

「当然じゃない。食べられるわよね」

マルコさんの顔が青くなっている。……どんな食べ物なんだろう。

※3の倍数で???が乱入
531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 20:43:11.64 ID:K4wvBZ890
532 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 21:00:03.39 ID:60hTlDcFO
※助けは来ず

#

「お待ち」

ドン、と目の前に置かれたのは……丼にうず高く積まれた茹でた葉野菜。そして分厚く切られた豚肉が2切れ。
その下には茶色い液体と、何か太い麺がある。
ニンニクの香りが鼻を突く。匂いからして食べられるんだろうけど……量がおかしい。

「……これ、ロワール風麺、ですか?というか、これ大盛りじゃ……」

「いえ、これは『次郎』よ。それと、これは小。大は……ああ来た来た」

巨大な鉢に、この3倍はあろうかという野菜と豚肉が積まれていた。さすがの師匠もこれには絶句している。

「これ、食べられるんですか……?」

「食べられるわよ。ねえ、マルコ」

「……僕はいつもミニ麺少なめじゃないか……何で全増しにするんだ……」

「分かってないようだから『教育』よ。ねえ、『旦那様』」

マルコさんが涙目になっている。確かにこれを食べろというのは罰だ。

「大丈夫、あなたたちもきっと気に入るわ。では、頂きます」

※結果で午後の補正が変わります

コンマ下がクラン、コンマ下2がイマーラ

01〜30 轟沈(-10)
31〜60 完食できず(-5)
61〜75 完食(0)
76〜94 意外と美味しい(+5)
95〜00 美味しい(エリスの指導時イベント)
533 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 21:00:31.31 ID:Nt/m8JDc0
たあっ
534 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 21:01:35.79 ID:4jU3ppvV0
はい
535 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 21:03:12.44 ID:2Hvn1pSz0
この世界の女性はどこかおかしい
536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 21:09:43.41 ID:+CgS1knX0
布教完了・・・
コンママイナスとか死活問題だろクランくん
537 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 21:19:15.92 ID:60hTlDcFO
※クラン補正±0(ボーナスと相殺)
※イマーラ補正+10

#

「……うぷっ」

目の前には麺と野菜が残った丼。何とか3分の2は食べたけど、これは……無理だ。
味はコッテリしててそれなりに美味しかったけど、この量は……確かに人間の食べる量じゃない。

向かいを見ると、マルコさんが死んだ目で麺を啜っている。
もうとっくに限界は来てるのだけど、そのたびにカレンさんが圧をかけて食べさせられているのだ。……やっぱりこの人も苦労してるなあ……。

「ん、クラン君は限界?」

「え、ええ……ちょっと量が」

「まあ初めてだから仕方ないわ。そのうち慣れるわよ。……あら」

ドスン、と隣から音がした。

「ん……ごちそうさまでした。意外と美味しいですね」

師匠は満足げに口を拭いた。カレンさんの目が輝く。

「あ、あなたは分かるのね!!素晴らしいわ!!」

「ええ。濃厚な味わいに、くたっとした野菜がとても合いますね。
何より、この豚。柔らかく、とろける味わいが素晴らしいです。もう少し濃くてもいいですけど」

「うーん、私の世界で修行させたのだけど、本家にはまだ及ばないのよね。今度私の世界に来たら、是非本場の『次郎』をご馳走するわ。
やはり『次郎』の魅力は、世界共通なのね……!」

カレンさんの丼は既に空だ。……この人といい、師匠といい、何で食べられるんだろう……?

#

「失礼します」

エリスさんのいる諜報部のドアを叩く。「どうぞ」と短く返ってきたので、一礼して入った。

※75以上で???もいる
538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 21:23:55.16 ID:2Hvn1pSz0
539 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/26(火) 23:53:18.81 ID:/Rkf/VnIO
デスクで何かを書いているエリスさんは、僕らを見ると顔をしかめた。

「……ニンニク臭いわ。『ジロウ』食べてきたでしょう?」

「あ……すみません」

「今カレンがこっちに来ているから、大方無理矢理食べさせられたんでしょうけど。……あれは人の食べるものじゃないわ。今度から気を付けて」

エリスさんは少し不機嫌そうに、僕らをソファーへと案内する。

「コーヒーでいいわね。臭い消しにもなるし」

「あ、はい」

コポコポと、お湯が沸く音が聞こえる。何かの器具のようなものをエリスさんが操ると、お湯が独りでに逆流した。

「どうぞ。豆はモリブス南部の農園のものよ。口に合えばいいけど」

豊潤で甘い香りがする。口にすると強いコクと濃厚な苦味を感じた。

「……美味しいです」

「いいですね。私たちの世界にはないものです」

「ありがとう。不思議ね、同じように見えて気候も作物も微妙に違うというのは」

「そうなのですか?」

エリスさんが頷いた。

「ランダムが取ってきたデータを分析する限りでは。魔素も薄いけど、酸素も少し薄いみたい。『穴』が塞がった影響かもしれないわね。
で、あなたたちが来た理由はサイファーからもう聞いたわ。『搦め手』、ね」

「それって何なのですか?」

「その前に。あなたたち、戦う時相手と向き合ったら、まずどうしてる?」

質問を質問で返された。僕は戸惑いながら答える。

「えっ……それって……」

「最初にやる行為を言って」

「……構え、ですか」

「そう、それが普通。そして正面から突っ込む。でも、それって相手からするとありがたいわよね?いつ攻めてくるか、予想できるから」

「確かに……でも、それと搦め手と、何が」

エリスさんがコーヒーを口にした。

「そう、ここからが本題。いつ攻めてくるか分からない方が、当然いいわよね?じゃあどうするか……」

※80以上でクランが???(コンマ下)
※70以上でイマーラが???(コンマ下2)
540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 23:55:29.13 ID:K4wvBZ890
541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 23:55:36.12 ID:ZHusgYjDO
はい
542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/26(火) 23:56:36.80 ID:+CgS1knX0
543 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 00:25:31.06 ID:l05mu5ekO
今日はここまで。
544 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 09:35:51.16 ID:QQ4VPwHgO
※反応できず


ピッ


目の前に刃物の切っ先があった。……いつの間に?

「え」

「とまあ、こういうわけ。イマーラさんも反応できなかったわね」

「……今何を」

ふふ、とエリスさんが笑った。

「気配と初動を消した。貴方たちも、相手の出鼻を見て動くでしょう?逆に言えば、それをなくせばいい。
さらに気配を絶てば、こうやって相手に気付かれる前に機先を制することができる。貴方たちのような凄腕であっても」

「……どうやって」

「そこは訓練ね。それと、やっぱり貴方たちは正面からの勝負に慣れすぎている。
サイファーの所で防御の方法は学んだでしょうけど、あれは不意討ちには通用しない。
だから、まずは不意討ちへの対処法からね。気配を絶っていても、挙動を完全に無にすることはできない。それを探る」

リン、とエリスさんが手元の呼び鈴を鳴らした。

「ちょっと部下と『遊んで』もらうわ。本当は亭主がいいのだけど、あの人は今ここを外してるから」

「『遊ぶ』?」

「そう。気配を絶った人間を探す『かくれんぼ』。貴方たちは触れられたらダメ。その前に見付けて捕まえる必要がある」

誰かが来るのを感じた。

奇数 男性
偶数 女性
ゾロ目、95〜00 どちらか多数決、継続して登場するキャラに
545 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 09:51:03.38 ID:lgHPSzVu0
a
546 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 11:55:14.11 ID:ko/yLCbYO
「お呼びですか」

現れたのは生真面目そうな短髪の女性だった。背は僕と同じぐらい、胸は控えめだ。
……美人じゃないわけではないけど、どこか印象に残りにくい顔をしている。

「少し、彼らに気配遮断とその察知を教えようと思うの。方法は『いつもの』でいいわ」

「この人は」

「諜報部の若手で、ケイというわ。白兵戦では貴方たちに及ばないだろうけど、気配遮断ならなかなかの腕よ」

ごく小さく、ケイという女性が一礼した。表情は一切変わらない。

「どうすればいいのでしょう」

「彼女がここを出てから10分後、貴方たちは彼女を探すことになるわ。範囲は王宮内、ただセシル陛下がおられる後宮は除く。
それと公に解放されている部屋以外に隠れることもないわ。ただ、ケイは移動しているからそのつもりで。
ケイに触られたらその場で訓練は終わり、またやり直しね。見付けて捕縛できたらそこで完了。制限時間は……とりあえず2時間かしら」

王宮は結構広い。探すのには骨が折れそうだ。

「じゃあ、始めましょうか」

パンッとエリスさんが手を叩くと、ケイさんは静かに部屋を出た。……10分、か。

#

「どこに隠れてるんでしょうね」

師匠が王宮のホールを見渡した。

「……柱の陰か、木の上か。それほど隠れられる場所は多くはなさそうですが」

※判定1回目(ホール)

※クラン技術17、イマーラ20で設定しています。2人とも気配察知3は持っていますが、ケイの気配遮断によりペナルティがかかります。(相殺されます)
また、成功でも周囲にいるかの判定が再度入ります。失敗だと襲撃判定です。
※技術習得は貢献度合いに依存します。

100-17×3-30+30=49以上で察知(コンマ下、クラン)
100-20×3-30+30-10=30以上で察知(コンマ下2、イマーラ)
547 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 12:00:40.06 ID:9Xfewu0o0
548 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 12:01:09.70 ID:B4kLqeiDO
はい
549 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 15:27:06.50 ID:LGFoHStpO
※イマーラが察知
※周囲に80以上でいる
550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 15:31:16.61 ID:B4kLqeiDO
はい
551 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 15:37:32.60 ID:LGFoHStpO
※上で敬語に戻ってます。申し訳ありませんが、脳内補完お願いします。

「……気配は感じないわ」

師匠が言う。さすがに出てすぐの所にはいないか。

辺りを見ながら中庭へと向かう。ここはいかにも隠れる場所が多そうだけど。

※判定2回目(中庭)

100-17×3-30+30=49以上で察知(コンマ下、クラン)
100-20×3-30+30-10=30以上で察知(コンマ下2、イマーラ)
552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 15:50:51.14 ID:wJWGXPE/0
えい
553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 15:52:46.29 ID:B4kLqeiDO
はい
554 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 18:14:54.67 ID:t6PeuTfPO
※2人とも察知できず
※襲撃判定、70以下でケイが攻撃(回避は辛めです)
555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 18:18:41.93 ID:07aX9Hwi0
556 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 20:42:13.31 ID:IE/Pn1N7O
「……いないみたい」

どうにも人影自体がない。とすると、王宮の裏手か、侍女たちの詰場か。
2階部分もまだ調べてない。もう1時間近くたったけど、どこにいるんだろう?

1 王宮裏手
2 侍女詰場
3 2階
4 もう一度ここを探す

※コンマ下(多数決ではないです)
※探索回数は残り2回
※起きるイベントが微妙に異なります(発生は超低確率)
557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 20:43:51.05 ID:0IdSs5fs0
558 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 20:59:27.08 ID:IE/Pn1N7O
#

「ここ、確か入れる、よね」

僕は、僕の世界のイーリス王宮を思い出しながら言った。目の前には、左宮の入り口がある。

王宮は政治などの執務を行う右宮は一般に開かれてないけど、侍女や料理人たちが働く左宮は申請さえすれば入れる。
それでも畏れ多いのか、そんなに人はいなかったのだけど。

それに比べると、ここの左宮はやたらと人がいる。
旗を持って子供たちを誘導する女性や、遅めの食事を取り終えたと見える若い恋人たち。まるで広場のような賑わいだ。

「木を隠すなら森、か……木を引き締めましょう」

周囲を見渡しながら歩く。旗を持った女性が、「今日は侍女詰所が特別公開されています」と言った。そんなの、公開していいものなのかな……

※95以上かゾロ目で誰かと遭遇
559 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:00:42.20 ID:qrAISzXL0
s
560 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:00:54.81 ID:PE66N+uh0
だじゃれか?
561 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 21:02:27.49 ID:IE/Pn1N7O
>>560
失礼しました。ミスタイプです。
562 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:03:43.72 ID:ILd3WmFK0
563 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 21:03:47.70 ID:IE/Pn1N7O
※特になし

100-17×3-30+30+10=59以上で察知(コンマ下、クラン)
100-20×3-30+30-10+10=40以上で察知(コンマ下2、イマーラ)

※喧騒のためペナルティ、察知時にはボーナス
564 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:04:11.53 ID:0IdSs5fs0
せいや
565 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:04:52.27 ID:Pg62K9J+o
ほいさ
566 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:04:56.54 ID:ILd3WmFK0
567 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:05:23.58 ID:8txsAaR60
はい
568 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 21:08:04.02 ID:IE/Pn1N7O
※見つからず
※70以下で襲撃(回避困難です)
569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:08:31.17 ID:07aX9Hwi0
570 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 21:11:26.90 ID:IE/Pn1N7O
※襲撃、80以下で訓練失敗
※81以上で追跡へ(高確率で見失います)
571 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:13:01.14 ID:IgWdd9nd0
運がない
572 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:15:17.62 ID:ILd3WmFK0
コンマ悪かったな
573 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/27(水) 21:27:53.80 ID:IE/Pn1N7O


トン


背中を突つく感覚。振り向くと、無表情のケイさんがいた。

「終わりですね」

「えっ……」

師匠が溜め息を付く。

「……全然読めなかった。完敗です」

「目で追い過ぎ。それではボクはおろか、部長なんて捕まえられない。
報告に行くから、一緒についてきて」

僕は肩を落とした。確かに、目に頼っていたかもしれない。……これは何とかしなきゃ。

#

「……まだまだね」

落胆気味に、エリスさんが首を振った。

「……すみません」

「報告書には魔法使いの子──ノワールの同位体らしい子がいるみたいだけど、その子に頼ってたんじゃない?
でも、それではこれからは駄目。それに、相対していても気配を絶ったら不意を突かれる。それは、私が実際に示したわね」

「……ええ」

「『ジロウ』なんか食べる前に、集中なさい。今日はここまで、出直しね」

冷たく追い払われてしまった。師匠が珍しく落ち込んでいる。

「……ごめんなさい。私がしっかりしていれば」

「そんなこと……」

「いえ、私も目で追っていた。目に見えるものが全てではないのに……お互い、まだ未熟ね」

足取り重く、僕らは王宮の廊下を歩く。……これから、どうしよう。

1 一度元の世界に戻る
2 イマーラの義手の改造を頼む(しばらく片手だけになります。期間は未定ですが相当長くなる可能性も)
3 迎賓館で休む(基本は69日目へ)
4 イーリスの町を散策する
5 その他自由安価(修行は不可能ではないですが、基本今日は難しいです)

※3票先取
574 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:29:33.92 ID:IgWdd9nd0
4
575 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:30:20.58 ID:07aX9Hwi0
3
576 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:34:11.65 ID:B4kLqeiDO
4
577 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/27(水) 21:34:58.63 ID:9thrWHu7O
4
578 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/28(木) 12:35:08.89 ID:D5WZiqR8O
「……気分転換に、少し歩きま……歩く?」

「ふふっ、そうね。気晴らしに、街に出ましょうか」

手を繋いで王宮の外に出る。周りの視線が僕らに集まるのが分かった。
エルフが珍しいのはあるのだろうけど……僕らの関係はどう見えてるのだろう?種族は違うから姉弟とは見られないだろうけど……。

「そこのお姉ちゃんたち、ちょいと暇かい?」

「え」

目の前には軽薄そうな男が2人。……ああ、そういう風に見られる可能性もあったよね……。

「あ、すみません。間に合ってますので……」

「いいからちょっとだけさぁ。いいお店知ってるんだよ、どうかい?」

僕は師匠と顔を見合わせた。

1 断る
2 強く断る
3 逃げる
4 話に乗る

※2票先取
579 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 13:01:22.64 ID:5opO+mGO0
1
580 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 13:11:50.68 ID:AJFUoga8O
1
581 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/28(木) 13:15:25.47 ID:D5WZiqR8O
「あ、すみません。急いでるんで……」

そう言って、僕は師匠の手を引く。男たちは……

01〜25 おいおい、楽しいとこに行こうってんだよ(数が増える)
26〜40 えー、そんなこと言わないでさあ
41〜45 ん?お前、男の娘?
46〜60 げっ、こいつ男だぞ
61〜70 ああ、ちょっと!
71〜94 誰かが登場
95〜00 上+α
582 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 13:16:14.89 ID:AJFUoga8O
はい
583 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/28(木) 13:22:08.24 ID:D5WZiqR8O
「えー、そんなこと言わないでさあ……あ」

男たちが何かに気付いたのか、振り返って固まる。そこにいたのは……

01〜10 ?????(1回だけファンブル扱い)
11〜30 背の高い、変わった衣装の女性
31〜50 ……カーティス、さん?
51〜65 マルコ&カレン
66〜80 無精髭のおっさん
81〜94 ランダム
95〜00 再判定(一族の誰かか??)
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 13:23:45.83 ID:5opO+mGO0
えい
585 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/28(木) 22:14:50.13 ID:D5WZiqR8O
「よう」

そこにはニッと笑うランダムがいた。

「な、何だよこのおっさん」

「お、おいっ。俺らが先に見付け……」

ランダムが2人に割り込み、肩をガシッと掴む。

「悪ぃな、知り合いなもんでね。ここは引いちゃくれねえか」

「……え」

ミシッ、と骨が軋む音がした。

「がああっっ!!な、何だこいつっ!!?や、やべえぞっ!!」

「ひ、ひえええっっ!!?」

慌てて逃げていく男たちを見て、ランダムがニヤニヤと笑っている。

「元気なのはいいが、喧嘩の相手はちゃんと選ばねえとな。……っと随分しょぼくれてんな」

「あ、分かりますか……」

「まあな。ブレイズみてえに心を読めるわけじゃねえが、そんぐらいは分かる。どうだ、一杯」

ランダムがグイッとグラスを飲み干す真似をした。

#

ランダムが先頭に立ち、イーリスの街中を歩く。彼はここでは顔が利くらしく、時折「よう、ランダムさん」とか「うちの店にも来ておくれよ」とか言われている。

「これは?」

「ああ、趣味で飲み歩きしてんだよ。気に入った店にはコンサルもしてる。
あとでガイドブックやるから、暇なら見てくれ」

「は、はあ」

すいすいと細い路地に入っていく。同じイーリスでも、ここには貧民街のようなものはない。
師匠も気付いたのか、ランダムにそのことを訊いた。

「あー、生活水準上がったのはごく最近だな。ちょっと前まではお前さんたちの所に毛が生えたぐらいだった。
他世界からの支援やらがあって、イーリスについては急速に開発が進んだんだ。他の国は、まだ再建中だが」

「嫉妬とか、そういうのは」

「今のところは、な。世界に共通の敵がいるうちは平和になるのさ。仲違いしても仕方ねえからな。
ただ、100年後は分からねえ。喉元過ぎれば暑さ忘れる、だ。その頃には、俺らやサイファー、ノワールはともかく他の連中は死んでるだろうからな。
だから、本当に大事なのは、争乱が終わった後だ。それはお前さんたちのとこについても言えることだが、な。……っと着いたぜ」

古い木の看板に「EST」とだけある。そこに入ると、老人が一人カウンターの向こうにいた。

※他の客の有無
01〜50 いない
51〜80 ジュリアン
81〜94 ……子供?
95〜00 ジュリアンと子供
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 22:20:01.97 ID:AJFUoga8O
587 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 22:20:07.91 ID:jKoAEsew0
はい
588 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/28(木) 22:58:44.95 ID:D5WZiqR8O
「来たね、待ってたよ」

カウンターで手を振るのはジュリアンさんだ。その隣には……少年?

「これが例の彼か」

「ええ。紹介するよ、次兄のジェラードだ」

「……次兄?」

少年が苦笑した。

「はは、まあ驚くのも無理はないか。『一族』に見た目はさほど意味がないんだ。一番自然な形に収まっているだけで、ね。
その気になれば筋骨粒々の男にもなれるし、少女にもなれる。もちろん、君にもね」

「え」

「ジェラード兄、からかうなって。そもそもそんなに自在に『シェイプシフト』できるのはジェラード兄ぐらいなもんだろ」

「はは、冗談だよ。というわけで、初めまして、だね。ジェラードだ、よろしく」

「は、初めまして」

差し出された手を握って、僕は遠慮がちに挨拶した。

「ランダムさん、これは」

「あー、元々王宮に呼びに行こうと思ってたんだわ。そうしたら2人して歩いてたんでな、んで連れてきた。
ああ、マスターは気にしないでくれ。口はこの世の何より固い。そしてカクテルの腕は俺の知る限りNO.1だ」

ペコリ、と老人が一礼した。

「どんなものが飲みたいですか」

「えっ……これは」

「ああ、マスターは客の好みにピッタリ合った酒を出すんだ。何でも言ってみな」

僕は「ミードのような甘いお酒」、師匠は「柑橘系の爽やかなの」と伝える。老人は頷くと、凄まじい勢いで氷を球状に削り始めた。

「僕らに用が?」

「ああ。まずジュリアン兄」

「サイファーから話には聞いてるだろう?義手の話」

師匠が首を縦に振った。

「ええ。ただ、しばらく外さなきゃいけないのですよね」

「オーダー次第、だね。『マナブラスター』を放っても壊れないようにする程度なら、そんなにはかからない。
今預かれば明日昼には渡せると思う。優秀な弟子と協力者がこっちに来ているからね。
ただ、1日1発しか撃てない切り札なのは変わらない。それ以上のスペックを求めるなら、時間はもらうことになる」

「例えば?」

「そうだな……まず思い付くのは、連射機能かな。1発は然程でもないけど、回避困難な魔弾をばらまける。
魔力でできた剣、『サイコソード』を生やすことも可能だ。戦いの幅は拡げられるだろう。
マナブラスターの使用回数を増やすこともできなくはないけど、相応の時間はもらう」

※イマーラの回答

1 マナブラスターを使っても壊れないようにするだけでいいです
2 連射機能もお願いします(期間短〜中)
3 サイコソードをお願いします(期間短〜中)
4 マナブラスターの使用回数を増やしてください(期間中〜長)
5 その他自由安価(希望内容によります)

※3票先取
589 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 23:07:54.51 ID:jKoAEsew0
2
590 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 23:08:58.59 ID:AJFUoga8O
1
591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 23:17:31.77 ID:z+WBX9DDO
1
592 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 23:20:42.47 ID:FrOTkKTh0
1
593 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/28(木) 23:22:50.53 ID:7PXK1Onr0
2
594 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/28(木) 23:53:09.17 ID:nvTF7u0vO
今日はここまで。
595 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 10:13:49.58 ID:ycr5NRhoO
師匠は少し考えて答えた。

「……じゃあ、マナブラスターを使っても壊れないようにするだけでいいです。あまり長く、義手なしではいたくないですし」

「了解だ。じゃあ、あとでそれを外してもらうよ」

「どうやって外すんです?」

僕は気になっていたことを訊いた。あの義手には感覚があるようだったけど。

「ああ、それは僕でないと無理だね。繋ぎ目の神経回路を魔術的処置で遮断し、義手を引き抜かないといけないから。見た目がちょっと気味悪いから、見ない方がいいよ」

「そうなんですか」

「まあね。で、ジェラード兄さん」

ジェラードさんがグラスを置いた。グラスは白いミルクのような液体で満たされている。

「そうだったね。僕が君らに会いに来た理由は2つだ。まず、『j』について」

「ミラのことですか」

「それもある。実は、これまで確認されていなかった『j』らしき生命体が『穴』の最下層で発見された」

「えっ?」

ランダムが琥珀色の液体を口にする。

「発見、というよりモニターに映った、ってだけだけどな。ここの『オルド』を殺った際には見なかったが、やっぱり最下層にいたってわけだ」

「そのどこに問題が?」

師匠の問いに、ジェラードさんが難しい顔をした。

「いや、現状問題はない。ただ、そいつが上に上がらないとは限らない。そうなった時にどうなるかは、よく分からないんだ。
だから、そのミラって子から話を聞きたい。何か分かることがあるかもしれないからね」

「……実は……」

#

僕はミラにこの前起きた変化について話した。3人の顔が、驚愕で固まる。

「……ちょ……!!?『エメリア』になった、ってのか??」

「ノワールさんは、そう言ってました。でも、それに会ったことないんですよね?」

「いや、シミュレートからそれがどういう外見かは分かってる。……というか、制御可能なことが驚きだぜ……」

ジェラードさんが頷く。

「『エメリア』は、いわば神だ。だから思考も人類のそれを超越しているとされる。
そして、『全てを浄化する』というのがそれの核にあるらしい。だから、顕現は即ち世界の破滅なんだ。
君の所の、『一角獣』のお姫様を『壊れた世界』の連中が狙っていたのもそれを起こすためだ。
だから、『エメリア』がそのまま自我を残したというのは……ちょっと信じられない」

「ウィルコニアもミスをすると?」

「分からない。そんなことは、あるはずがないんだけど……。
とにかく、ミラって子に俄然興味が出てきた。明日にでも、彼女に会わせてくれないか?」

1 はい、分かりました(69日目昼に一旦帰還、何事もないならイマーラとミラが交代)
2 ちょっと、彼女の意思を聞いてもいいですか?(69日目にイマーラを残し一旦帰還、何事もないならミラの意思確認)
3 いえ、ちょっと明日は(修行継続)

※3票先取
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 10:33:57.82 ID:7CozxMxuO
2
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 11:00:02.95 ID:4JCf08ADO
2
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 12:51:43.65 ID:Z/BSDGF1O
2
599 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 13:55:22.15 ID:+5E1yquaO
僕は少し間を置いて答えた。

「……ちょっと、彼女の意思を聞いてもいいですか?今ここで答えを出すわけには」

「分かった。『j』が明日地表に出る、なんてことはないとは思うが早めだと助かる。
それにしても、『エメリア』化は短時間なら暴走しないのか……本当に興味深い」

僕と師匠の前にグラスが置かれた。

「こちらはミードを使ったカクテルです。ミードとミードネクターをトニックウォーターで割ったものです。
そちらの女性には生のレモンを絞ったものとブラックラムを合わせたものを。隠し味に少し蜂蜜を入れてあります」

僕は一口、ミードのお酒を飲んだ。濃厚だけど飲みやすい。いくらでも飲めてしまいそうだ。

「美味しい……!こんなお酒は初めてです」

老人は静かに笑う。ランダムがニヤッと笑った。

「『過去の世界』からわざわざ来てもらったからな。そりゃ初めてだろうよ」

ああ、だからこんな話ができるのか。老人は多分、「一族」についても知っているのだろう。

ジェラードさんが僕を見た。

「……で、もう一つの用件だけど」

奇数 少し、ついてきてくれないか
偶数 君の世界に、変わった人形があるらしいね

ゾロ目、95〜00 君に会わせたい人がいる
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 14:46:17.57 ID:Z/BSDGF1O
はい
601 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 21:09:01.86 ID:uEWwxGyiO
目の前に歪みができた。

「少し、ついてきてくれないか」

「え?」

「君に見せたいものがある」

#

そこは薄暗い空間だった。少し向こうに、何かが光っている。

「この向こうに、彼がいる」

「彼?」

「話はサイファーから聞いてるはずだよ」

歩を進めると、そこにあったのは……巨大な扉。そして、その前には長い白髪の男性が何か構えたまま立ち尽くしている。
彼は黄色く光り……そして、全く動く気配がない。

「まさか、これはっ!!?」

「そう、結界だ。そして、この世界と『壊れた世界』を結ぶ門でもある」

「……来たな」

奥から誰か歩いてくる。この世界のコーウィンさんだ。

「この男が、シデ・スナイダだ。『壊れた世界』の唯一の生き残りにして『救世主』。……伴侶は未だ囚われの身だが」

「状況は」

「相変わらずです。少しずつ侵食されている」

ジェラードさんに、コーウィンさんが首を振った。

「なぜ僕をここに」

「現状を知ってもらいたい、というのが1つ。そして、これを見て気付くことがないかを聞きたい」

「気付くこと、ですか」

「ああ。何でもいい。もしあったら教えてくれ」

01〜65 何もなし
66〜85 ……これ……
86〜94 重要事実に気付く
95〜00 上+α(超低確率で覚醒レベルアップ)
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:10:39.49 ID:DGUWqaaz0
603 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 21:21:04.43 ID:uEWwxGyiO
……何だろう。さっぱり分からない。僕は静かに首を横に振る。

「やっぱりダメか。侵食を食い止めるのは無理でも、シデを目覚めさせるきっかけが見付かればと思ったが」

「あなたたちでも分からないものなんですか」

コーウィンさんが頷いた。

「自我を封じ、全生命力をここに注ぎ込んでいるような状態だ。それにもいつかは終わりが来る。
もしシデがいなければ、とっくに封印は破られていただろうな」

「でも、それって」

「ああ、シデはこのままなら緩慢に、確実に死ぬ。それは避けたい」

ジェラードさんも同意した。

「……彼は『僕』の子孫だ。この世界の僕、ではないけどね。救えるものなら救いたい。ただ、糸口がない」

「あなたたちじゃダメなんですか」

「無理だ。僕らじゃもって1週間ってとこだろう。過酷な環境を生き延びた『壊れた世界のシデ』だから、まだ耐えられてる」

※80以上で何かに気付く、95以上でイベント発生
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:22:58.15 ID:C5fBkI5b0
こい
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:23:21.88 ID:Z/BSDGF1O
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:23:42.90 ID:tEXT65riO
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:24:59.66 ID:C5fBkI5b0
すまぬ・・・
608 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 21:42:14.80 ID:uEWwxGyiO
※何もなし

ジェラードさんがふう、と息をついた。

「まあ、君がもう少し成長すればまた何か分かるかもしれないな。コーウィン、邪魔したね」

#

「収穫なしか」

ジェラードさんが肩をすくめた。

「まあ、ダメ元だったけどね。やっぱり難しいみたいだ」

ジュリアンさんが唇を噛んだ。

「……彼を救いたいが……」

「ジュリアン兄……」

ランダムが珍しく哀しそうな顔になる。

「シデという人は、それだけの人望がある人なのですね」

「彼の場合はちょっとまた別だよ。クローンとはいえ、自分の娘が命と引き換えに作った封印だ。そして、シデはそれを命懸けで守っている」

師匠がハッとした様子になった。

「……そういうこと、でしたか」

「……『壊れた世界のシデ』は、どこまでも報われない。『ダナ』は自我を失って終末兵士になり、自分を慕っていた『クローンのジュリア』は死んだ。
……救われなきゃいけないんだ。そのために、僕らは動いているといってもいい」

「……何かできれば……」

ジェラードさんが首を振った。

「現状は打つ手なしだ。僕とコーウィンとで、彼の身体が朽ちないように生命力を補填しているけど、それも終わりがいつ来るとも知れない」

重い沈黙が流れた。

※ジェラードへのお願い
1 何か教えてくれますか(時間溯行習得チャレンジ、低確率)
2 エリスの訓練の失敗について
3 僕らも「過去の世界」に行けますか
4 その他自由安価(色々選択できる局面です)

※3票先取
※自由安価歓迎
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:43:29.20 ID:yNMcOUbE0
2
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:50:13.79 ID:Z/BSDGF1O
4
宝石の中のコーウィンにも何か気付いた事がないか聞きたいが…魔素もあるし念話なりでどうにか会話できないかな
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:52:58.56 ID:tEXT65riO
>>610に1票
蛇と同化したコーウィンなら何か分かるかも
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:58:07.43 ID:DGUWqaaz0
2
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 21:58:53.58 ID:4JCf08ADO
>>610
614 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 22:00:45.74 ID:uEWwxGyiO
僕は宝石を握った。……この中の「コーウィン」さんが、何か気付いてはいないだろうか。

※70以上で意志疎通可能、95以上で憑依
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:02:50.84 ID:Z/BSDGF1O
頼む
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:02:56.95 ID:9wO5nAL70
j
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:04:09.04 ID:AH2q2TNGO
おりゃ
618 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 22:08:18.32 ID:uEWwxGyiO
『……何だ、小僧』

届いた!僕は目を閉じて集中する。

「おい、どうした急に」

「……!!そうか、その手があったか!ランダム、『宝石の中のコーウィン』に、彼は訊いてるんだ。少しそっとしておこう」

ジェラードさんがランダムを制する。僕は意識を宝石へと向けた。

(さっきのシデさんについてです。……何か気付いたことは)

『……』

01〜65 極めて単純な話だが……
66〜94 気になったことがある
95〜00 上+α(展開が優遇されます)
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:08:29.93 ID:4JCf08ADO
はい
620 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 22:17:37.61 ID:uEWwxGyiO
『……気になったことがある。俺も久しく奴に会っていなかったから、気付かなかったが……
奴の気は、貴様の世界でもわずかに感じた』

(え?)

『いや、間違いない。ごく薄かったが、あれは間違いなく、シデの気だった。
久々に本人に会って確信できた。どういう理屈かは分からないが……』

何を言っているのか、さっぱり分からない。これは、どういう……

『『蛇』と同化した俺でも混乱する。だが、俺が『蛇』と共に封じられてからの僅かな時間で、奴に何かがあったのだ。……結論だけ言おう』


一拍して宝石から伝わった「声」は、信じがたいものだった。


『ダーレン寺の傀儡人形。……あれは多分、かつてシデだったものだ』


621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:21:24.20 ID:6wuHJ4oc0
木偶がトキみたいなやつだったとは
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:25:46.70 ID:C5fBkI5b0
こ、この動きは・・・トキ!
623 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 22:30:00.70 ID:uEWwxGyiO
「そんな馬鹿なっ!!!!」

僕は思わずカウンターを叩いて叫んだ。そうだ、そんなはずがない。
僕が知る限り、僕らの世界の「シデ・スナイダ」は……「一族」と、自身の妻ダナと一緒に「穴」を塞ぎ、自身と「一族」の記憶ごと消えた。そう聞いている。

皆が驚いたように僕を見る。

「何があった?」

「えっ……す、すみません、もう少し話します」

僕は宝石をもう一度握る。

(どういうことなんです?)

『思えば、おかしな点があった。あのアミールという男。……恐らくは『一族』の末裔だが、あの世界においてはケイン以外そんな存在はいないはずだ。
そして、奴は『落とし子』ではない。おかしいと思うべきだったのだ。
さらに言えば、あのアミールはこの世界においてはシデの子孫だ。同位体ならともかく、同一人物で血統が無関係なわけがない。
……つまり、奴は本来あり得ない『シデとダナ』の子孫、ということになる』

意味が全く分からない。シデさんとダナさんに、子供が作れる時間なんてあったのだろうか?

『……『ランダム』は、何か隠しているのかもしれんな。1つ間違いないのは、あの傀儡人形がシデと無関係ではあり得ない、ということだ』

#

「……だそうです」

ふー、とジェラードさんが息をついた。

「……なるほど、何となく言いたいことは分かったよ。その『シデの気を持つ人形』が、鍵を握るかもしれないと。
でも、どうすればいいのかはよく分からないけどねえ……」

※ゾロ目か95以上でジェラードが何かに気付く(コンマ下)
※ゾロ目か95以上でジュリアンが何かに気付く(コンマ下2)

※それぞれ違う内容です
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:36:42.45 ID:yNMcOUbE0
ワンチャン
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:37:15.18 ID:SK+vikqV0
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:37:24.67 ID:6wuHJ4oc0
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/29(金) 22:38:29.63 ID:tEXT65riO
628 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/29(金) 22:39:32.82 ID:uEWwxGyiO
今日はここまで。
629 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/11/30(土) 15:48:02.64 ID:FagAxQSaO
今日の更新は多分ありません。
630 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/01(日) 21:34:54.24 ID:yX0LvXGoO
「まあなんだ、明日クランは向こうに戻ることだし一度調べてみてもいいんじゃねえか。
余裕があれば、の話だが」

「だね。ランダム、同行してくれるかい」

01〜30 いや、ちょっと時間的に厳しいな
31〜70 おう、了解したぜ
71〜94 いいが、ジュリアン兄の方が適任じゃねえか
95〜00 いいが、??の方が適任じゃねえか
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 21:37:14.25 ID:5MLQshSXO
はい
632 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/01(日) 21:51:28.44 ID:yX0LvXGoO
「や、ちょっと時間的に厳しいな。ブランド兄たちの集落を見なきゃいけねえ。
流石に1年以上も『穴』の中だしな。色々環境整備が手間なんだよ」

「ああ、そうだったね。魔素の除去には時間がかかるからな」

僕はふと浮かんだ疑問をぶつけてみた。

「そう言えば、『一族』の皆さんって必ずしも僕らの世界に来るわけじゃないですよね」

「ああ。結構多忙なんでな。ここの世界も復興途上だから、そこはしゃあない。
ジェラード兄とコーウィン兄は、結界とシデの管理もあるからどちらかは向こうに付きっきりだしな」

※20以下で????は死亡済み(95以上の場合は本来死んでいるキャラが生存しています)
633 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/01(日) 21:59:54.62 ID:yX0LvXGoO
※1回のみファンブル扱いとします。
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 22:02:31.89 ID:JFleTaeP0
はい
635 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/01(日) 22:18:53.79 ID:yX0LvXGoO
※「ケイン」は死亡済み、フィオナは生存

ジュリアンさんが頷いた。

「君らがまだ会ってない『一族』もいるよ。フィオナ姉さんは魔道具開発でなかなか出てこないし」

「ああ、そうだな。フィオナ姉には一度会ってもいいかもしれねえな。
まあ、そのうち会うこともあるだろ」

「……思ったのですが、この世界にも『ケイン』や『落とし子』が」

3人が顔を見合わせた。ジェラードさんが口を開く。

「『落とし子』はサイファーたちが粗方片付けたよ。転生したケイン本人は生きてるけど……いや、あれは生きてると言えるのかな」

「心底ブチ切れたブレイズ兄が、神器持ち出して『永遠に死に続ける』ようにしたからな……。
あの時はマジで切れたら一番やべえのはブレイズ兄だと思い知ったぜ。
それに比べると、『壊れた世界』のケイン兄は話が通じる奴だったが……なあ」

ジュリアンさんが複雑な表情になる。

「この世界の『オルド』を殺すために、わざと『血の呪い』を発動させたからね。
……まあ、ああするしかなかったけど。あるいは、ああいう良心が僕らの世界の彼にもあったのかと今でもふと思う」

「や、ねえんじゃねえかな。クランの世界のもろくでもねえみてえだし。
……まあ、そんな感じだ。とっくに死んでるベネディクト以外でこの世界にいる『一族』はしめて7人だな」

「そういえば、『エリック』さんは」

「あー……エリック兄はお前らの世界には行かせにくいな。依り代も同一存在だしな。
この世界だと、『穴』に大体はいる。さっきちらっと言った、ズマの復興でなかなか動けねえんだよ」

なるほど、そういうことなのか。この世界もこの世界で、やはり大変なのだ。

※65以上で追加質問可能(未満だとジェラード、ジュリアンはここで退出)

636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 22:19:35.31 ID:iRIAw4HK0
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/01(日) 22:20:46.42 ID:Qu9dUMuq0
ケイン転生してるのだろうか
638 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/01(日) 22:37:50.91 ID:yX0LvXGoO
今日はここまで。明日も更新少なめです。

>>637
前作未読の方のために説明しますと……

・今作世界(クランの世界)
シデに倒されたが落とし子を残している。転生まで既に行っているかは不明だが、「マスターC」の描写から考えると……

・前作世界(サイファーの世界)
シデに倒されたが落とし子を残した。落とし子は全員撃破、転生もしたがブレイズが文字通りの生き地獄として永久に封印

・「壊れた世界」
シデに倒されることなく生存したが、あまりのベネディクトのハチャメチャぶりに絶望し裏切る
前作世界に来てサイファーたちに協力したが、上にある通りvsオルドでわざと死亡することにより止めを刺す格好に

こんな感じです。
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/02(月) 09:27:04.75 ID:lUlJc1rC0
フィオナが死んでたとしたら理由教えてほしい
640 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/02(月) 22:28:13.41 ID:Yz+WqFlHO
今日も更新は無理そうです。
今週一杯ぐらいまでは更新ペースが落ちます。

>>639
vs壊れた世界の誰かと相討ちの予定でした。(誰かは未開示)
あと1〜2人ほど死んでいるキャラが存在します。
641 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/03(火) 21:21:04.65 ID:KL9C+8nkO
今日も多分更新はありません。
(仕事及び体調不良のためです)

木曜ぐらいから少し更新ペースを戻せるかもしれません。
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/03(火) 22:01:16.91 ID:3Cg2uwSs0
おk
ご無理なさらず
643 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 12:36:15.84 ID:EH2dU0QlO
ジュリアンさんが時計を見た。

「ん、もう出ないとまずいかな」

「早くねえか?まだ酒もろくに飲んじゃいねえだろ」

「姉さんの手伝いが忙しくてね。本当に人使いが荒い」

「それでも喜んで行く辺りが忠犬だよなあ。本当、ジュリアン兄には感心するぜ」

「誉め言葉と受け取っておくよ。……ジェラード兄さんも?」

ジェラードさんも腰を上げた。

「ああ。そもそも、シデと結界の維持は僕とコーウィンとでやらなきゃいけないからね。どちらか片方が離れられるのは短時間だ。
じゃあ、クラン君にイマーラさん。また会おう」

歪みの中に消えた2人を見送ると、バーには僕ら3人とマスターだけが残された。

「相変わらず慌ただしい兄貴たちだな。ま、いいか。とりあえず飲み直そうぜ」

ランダムがグラスをあおる。僕も目の前のミード入りのお酒を口にした。濃厚な甘みが口に広がる。

「で、会った時に凹んでたみてえだったがどうしたんだ?」


僕はエリスさんの訓練に失敗したことを話した。ランダムが苦笑する。

「なるほどな。確かに連中はお前さんたちとは相性悪いわ。
隠密行動してグサリ、というのがエリスの得意技だからな。ほぼ正面からの戦いしか経験してないお前さんたちとは、場数が違う」

「どうすればいいんですか?」

「そうだな……」

01〜60 まあ、地道にやるしかねえな
61〜94 来客(再判定)
95〜00 ?????
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 12:36:36.73 ID:SMLWaVCSo
645 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 12:42:10.18 ID:EH2dU0QlO
※来客

01〜20 一般客?
21〜50 ケイ(偶数なら1人、奇数なら男連れ)
51〜75 エリスとケイ
76〜94 エリスと中年男
95〜00 再判定
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 12:43:06.36 ID:g51QLHoAO
647 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 12:49:50.89 ID:EH2dU0QlO


チリンチリン


「……あ」

ドアから入って来たのは見覚えがある短髪の女性だ。彼女は真っ直ぐにカウンターに向かった。

「マスター、ギムレットを」

※4の倍数でランダムはケイを知っている
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 12:50:16.63 ID:8A04ws7k0
649 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 12:54:26.32 ID:EH2dU0QlO
ケイさんは僕たちに気付いてるのだろうか。無言でお酒が出てくるのを待っている。

「ケイさん?」

僕は彼女に近寄り、呼び掛けてみた。

01〜20 ……誰?
21〜50 邪魔しないで
51〜94 ああ、今日の
95〜00 彼女が艶っぽく笑った
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 12:55:44.75 ID:Fb4TvRLDO
はい
651 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 13:00:46.69 ID:EH2dU0QlO
「あら、今日の。奇遇ね」

ケイさんは昼と同じような無表情で答える。ランダムがこちらにやってきた。

「おい、こいつは?」

「さっき言った、今日の訓練で協力してもらった人です。エリスさんの部下だとか」

「ああ、なるほどな。……しかし、女一人でこの店に来るとは、いい趣味だな。いや、皮肉じゃねえぜ。文字通りだ」

ランダムがニヤッと笑った。

※ケイの反応

01〜25 無視
26〜50 どうも
51〜60 待ち合わせなの
61〜85 趣味なのよ
86〜94 あなた、もしかして
95〜00 上+α
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 13:03:02.38 ID:8A04ws7k0
653 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 21:39:11.74 ID:EH2dU0QlO
「どうも」

ケイさんは素っ気なく、視線も合わさずに答える。ランダムが軽く息をついた。

「……どうにも興味がないみてえだな。こいつらにアドバイスでもしてやったらと思ったんだが」

「……目に頼り過ぎとは言った」

「まあそりゃそうだけどよ。もう少しこう、何かねえか?探知魔法なんざ、一朝一夕に身に付くもんでもねえしよ」

※60以上で答える
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 21:42:50.78 ID:ucpCUOSNO
655 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 21:49:22.14 ID:EH2dU0QlO
ケイさんは出されたお酒を口にして答える。

「完全な無挙動は存在しない。動きある所には、空気の揺らぎやマナの歪みが必ずある。感知魔法は、それを具現化するだけに過ぎない。
ある程度訓練されてるなら、それを察知することはできたはず。……少なくとも、私が触ろうとする刹那なら」

ランダムがニィと笑った。

「いい答えだ。お前さん、なかなかいい資質持ってんな。エリスが師匠か」

「ん……」

※95以上で特殊境遇
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 21:55:58.73 ID:5gJ6cXp+0
657 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 22:11:53.14 ID:EH2dU0QlO
「……まあ、そんなとこ」

「妙に含みがあるな……まあいいか。あんがとよ」

ランダムが僕たちに向き直った。

「……ということだ。俺は不意討ち系は得意じゃねえが、こいつの言ってることは全く正しい。
一番効くのは『見えてない打撃』だ。それを察知できるようになるだけで、随分と違う。イマーラ、お前さんなら理解できるはずだ」

「……ええ。気を察する精度をさらに上げろと言うことですか」

「その通りだ。エリスやこいつのように隠密魔法を使う手合いにゃ、それが一番いい。
問題は、隠密魔法を使った狙撃手だ。こいつは極めて厄介だな」

師匠の顔が曇った。

「……私を射った男のような」

「そういうこった。幸い、そいつはそれしか取り柄がなかった。だからあっさりクランにクランに接近されて殺された。
だが、サウルは違う。恐らくはもっと、遥かに厄介だ」

「対処法はないんですか?」

僕の問いに、ランダムが腕組みした。

「究極的には、感知魔法──それも精度の高いのを使えた方がいい。だが、それを今さらお前さんたちに言うのはちと酷だ。
クランが宝石の力を使いこなせたとしても、どこまで行けるかはちと分からねえ。神器にその効果があるのもあるが、ありゃオーダーメイドだしな。
だから、そこはラーナのサポートが要るな。あいつが察知して、お前さんたちが避けながら接近して仕留める。
とはいえ、遠距離攻撃がないのがまた辛えとこなんだが」

※60以上で訓練に項目追加(69日午後から選択可能)
※85以上でケイが発言
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 22:13:22.01 ID:iLg1PguR0
はい
659 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 22:13:45.89 ID:EH2dU0QlO
クランにクランに→クランに

誤字失礼しました。
660 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 22:16:26.25 ID:EH2dU0QlO
「……まあ、それはまた考えるとすっか。姉ちゃん、邪魔したな」

ケイさんは無言で小さく頷くと、お酒を飲み始めた。何か、変わった人だな。

#

※05以下でイベント(1回のみファンブル扱い)
※95以上で夢イベント
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/04(水) 22:20:16.34 ID:37cGvVrx0
はい
662 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/04(水) 22:22:05.07 ID:EH2dU0QlO
今日はここまで。次回から69日目です。
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 08:39:38.08 ID:xudW+FZZO
ブルファイター以外の上級職には何があるの?
664 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 09:13:34.02 ID:vfXdMz2mO
>>663
登場が確定、ないしは示唆されているのは以下です。

・ブルファイター
・魔法拳士
・忍者
・練気術士

ブルファイターは近接特化です。重戦士の素養が要ります。

魔法拳士は遠距離魔法も駆使します。拳に魔法を乗せた攻撃で追加ダメージも入ります。魔法使いの素養が要ります。

忍者は隠密近接職です。クリティカルダメージが重い特徴があります。曲芸士と軽戦士の素養が要ります。

練気術士はバフ特化の魔法を使う近接職です。魔法使いと軽戦士の素養が要ります。
(実はイマーラはこちらにシフトが既に可能です。師匠がいないだけです)
665 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 12:28:56.15 ID:h063ZdJmO
【69日目】


「じゃあ、行ってくるよ」

「……気を付けてね。何もないといいけど」

師匠が心配そうに言う。元の世界にいなかったのは、たった1日と少しに過ぎない。
でも、その間に何が起こっているかは分からないのだ。追い詰められた闇ギルドの連中が、何か仕掛けてる可能性は十分にある。

「よう、そろそろ行くぜ」

ランダムがゲートを開いた。何もなければ、こっちに戻るのは昼過ぎになる。

#

※イーリスの様子
20以下で???(1回のみファンブル扱い)
※しばらく判定が続きます
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 12:38:57.82 ID:emWmwVqLO
はい
667 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 12:52:19.38 ID:h063ZdJmO
#

イーリスの街並みは、一昨日と何一つ変わらない。とはいっても、世界のどこかで何かが起きている可能性はある。

王宮に入り、僕はまずミーシャの所を訪れることにした。
イーリス王女の彼女なら、今どうなっているかの情報を把握できているだろう。

※ミーシャの状況
15以下で不在(超高確率でトラブルあり)
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 12:53:01.26 ID:Des6ivlt0
669 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 12:55:46.13 ID:h063ZdJmO
※ミーシャはいる

※トラブルの有無
40以下であり、再判定
95以上、ないしはクリティカルなら進展あり
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 12:56:56.10 ID:gfUSTRtDO
はい
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 12:57:02.72 ID:MbsrS1XtO
672 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 12:59:27.10 ID:h063ZdJmO
※トラブル発生

01〜15 ?????
16〜25 トリスで異変
26〜35 アングヴィラで異変
36〜94 ウィルが行方不明
95〜00 ウィルが重症
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 13:00:07.31 ID:Des6ivlt0
674 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 13:00:29.60 ID:h063ZdJmO
※なお、36〜94でなくても基本的にウィルは行方不明です
675 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 13:05:51.27 ID:h063ZdJmO
「クランっ!!戻ってくれたのね!!」

ミーシャの部屋に入ると、ひどく切羽詰まった様子で彼女が駆け寄ってきた。

「!??どうしたの??」

「昨日、アングヴィラが……何者かに襲撃された。今も交戦中なの」

「えっ……!!?そんなっ」

※戦況
01〜30 壊滅的被害
31〜60 不明(基本的に激戦)
61〜94 優勢
95〜00 優勢、情報あり
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 13:08:35.80 ID:MbsrS1XtO
677 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 20:41:56.25 ID:8viLaLy4O
ミーシャが視線を落とした。

「ラーナやノワールさんたちが支援に行ったわ。カリード首相によると、そこまで被害はないみたい。ただ……」

「ただ?」

「……妙らしいの。数人を倒した後、襲撃した連中は街の外に退いて動かないって」

ランダムが訝しげな顔になった。

「……動かない?撤収じゃなくか」

「ええ。何かを待っているようだって言ってました」

「……嫌な予感があるな。クラン、行くぜ。ミーシャは動かねえのか」

「私の立場上、迂闊には動けませんから。もし何か異変があれば、すぐにご連絡します」

「……陽動、かもな。いや、それだけじゃねえかもだが……」

「陽動?」

ランダムが頷いた。

「お前さんをイーリスに釘付けにしておけば、お前さんの周りにいる強者の数は減る。
そして、間違いなく連中はお前さんを諦めちゃいねえ。俺なら、この隙にここを襲うね。だから、俺かクランのどちらかは、ここにいた方がいい」

※13の倍数で??95以上かゾロ目なら……
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 20:42:16.28 ID:twU05Epc0
えいっ
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 20:42:20.25 ID:UbccdQQO0
680 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 20:44:31.96 ID:8viLaLy4O
※多数決へ、3票先取

1 クランが残る
2 ランダムが残る
3 2人ともアングヴィラへ
4 2人とも残る
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 20:46:50.18 ID:dDN54jRs0
1
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 20:49:58.71 ID:UbccdQQO0
1
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 20:57:50.91 ID:ld4fExzBO
1
684 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 21:14:08.83 ID:8viLaLy4O
「なら、僕が残ります」

「了解だ。アングヴィラなら行ったことがあるからすぐに向かえる。
何かあったら無理せず俺を呼べ。それが無理ならミーシャ連れて逃げろ。……無理すんなよ」

そう言うと、ランダムは歪みの中に消えた。

「……私が襲われる可能性を、確かに考えてなかったわ……。ありがとう、クラン」

「礼ならランダムさんに言って。それに、まだ安心するのは早い」

「……そうだね。ハーデンは、死んだのよね」

「うん……僕が止めを。そう言えば、気になることが」

「気になること?」

僕は目を閉じ、一拍間を置いた。

「向こうの世界のコーウィンさんが、『壊れた世界』とこの世界はもう繋がってるって言ってた。
そして、奴らはこの世界を経由して、向こうの世界に行こうとしてるって。
幸い、この世界は『魔素』が薄いから本来の力は出せないって言ってたけど」

「……!!まさかそれって」

「うん。ハーデンすら捨て駒だったみたい。奴の身体に居場所を知らせる超小型の機械があって、それでここと向こうの世界を接続しようと。
幸い、それは寸前で食い止められたみたいだけど」

……話しながら寒気が背中に伝わるのが分かった。そうか、ハーデンを失ってもまだ奴らに余力はある。
つまり、ここを襲うとすれば……

※奇数で異変(95以上とゾロ目は別ルート)
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 21:16:05.44 ID:3AbiNNg10
a
686 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 21:22:04.78 ID:8viLaLy4O
※特殊ルート

その時、ノックの音がした。

「ミーシャ様、客人が」

低い男性の声だ。

「大丈夫、侍従よ。アナはダーレン寺に預けてるの。……どなた?」

「ウィル・アピース殿です。どうされますか」

「ウィルさん??ロワールにいるんじゃ……」

僕らは顔を見合わせた。彼も何かを感じ取ったというのだろうか?

#

※4の倍数で「3人目」もいる
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 21:24:15.90 ID:ld4fExzBO
へい
688 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 21:40:16.07 ID:8viLaLy4O
「……やあ」

久々に会ったウィルさんは、随分憔悴しているようだった。髪はボサボサで、顎には無精髭が生えている。
そして左腕には包帯。薄く朱が滲んでいる。相当傷は深いようだった。

「……どうしたんですか、それは」

「やられたよ。……ロワールに戻る途中で待ち伏せされていた。
あの金髪の眼鏡……明らかに只者じゃなかった。向かい合った瞬間に、頭が発狂しそうになったよ」

……!!それは多分、ブレイズさん……いや「壊れた世界」のブレイズだ。
警戒してたのに姿を一切見せないと思ったら、まさかウィルさんを狙ってたなんて。
ウィルさんはソファーに寄りかかり深く息をついている。

「……よく無事でしたね」

「……全くだよ。逃げる途中で銃で撃たれたけど、何とか一発入れて撒いた。
あとは『ランダムさん』を呼んで、ここまで飛ばしてもらったってわけさ」

「『3人目のランダム』さんは」

「すぐに『穴』にいる僕の家族の所に飛んだと思う。結界を強化しないといけなくなったらしい。
……それにしてもぬかった。あの男は」

「『壊れた世界』──闇ギルドと組んでいる世界の人物です。『一族』と言えば分かるでしょう」

バン、とウィルさんが無事な方の右手でテーブルを叩く。

「……!!あいつが『ブレイズ』!!そうか、僕を洗脳して、闇ギルドに引き入れようと……」

「やはり、次の手を打ってきたね」

ミーシャに僕は頷く。

「ただ、ウィルさんはこうやって逃げ切った。じゃあ、アングヴィラを襲ったのには……」

3の倍数 異変
3の倍数+1 ランダムから電話
3の倍数+2 ひとまず何もなし

ゾロ目か95〜00 ランダムから電話(アングヴィラから撤収)
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 21:40:48.70 ID:UbccdQQO0
690 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 21:53:41.62 ID:8viLaLy4O
※電話の内容

01〜25 ヤベエのが来やがった!すぐに来てくれっ!!
26〜60 そっちの様子はどうだ?
61〜94 撤収していきやがったぜ
95〜00 戦闘終了、だ
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 21:54:29.74 ID:dDN54jRs0
はい
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/05(木) 21:54:34.35 ID:gfUSTRtDO
はい
693 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/05(木) 21:58:09.47 ID:8viLaLy4O
今日はここまで。
闇ギルド(というか「壊れた世界」側)が何をやりたかったのかは、次回ランダムが推測するでしょう。
694 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 10:14:41.92 ID:rOV5BaCUO
その時、電話が鳴った。ランダムからだ。

「もしもし」

『そっちは変わりねえか?』

「あ、実は今ウィルさんが……『ブレイズ』に襲われたみたいです」

『……何ぃ!!?無事か』

「撃たれてますけど、一応」

フーッ、と長い息が聞こえた。

『そういうことかよ。こっちは朗報だ。奴さんたち、引き揚げやがった』

「えっ、どういう……!?」

『まあ想像はしてたが、向こうにプレーンウォーク使いがいたらしいな。転移装置かもしれねえが、とにかくゲート開いてトンズラってわけだ。
このタイミングで逃げた、ってこたあ……読めたぜ』

「え?どういう……」

『ブレイズはウィルを洗脳してミーシャを拐わせるつもりだったんだろうよ。ウィルなら警戒されずに王宮内部までフリーパスだ。
ところが、予想外にも逃げ切られた。陽動の前提が崩れたから、ここで仕切り直しってわけだな』

僕はウィルさんと顔を見合わせた。彼の顔が渋くなる。

「なるほど……しかし僕の行動を、どうやって」

『そこは分からねえな。まあ、ハーデンに付いてたナノ──超小型発信器があるかもしれねえ。付けたとすりゃ、処刑されたアンドリューだろ。
後で俺が取ってやるよ。あと、家族は別のとこに移すべきだな。ダーレン寺が無難か』

「またフローラにどやされるな。仕方ない。……向こうの指揮官は誰でしたか?」

『……おい、誰か分かるか?』

01〜35 見えなかったそうだ
36〜80 再判定
81〜94 アヴェル、か
95〜00 上+ノワールが打撃を与えている
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 10:19:07.83 ID:YQZtYq0DO
はい
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 10:34:13.86 ID:moG/d7dYO
フローラ……?
697 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 13:16:35.24 ID:BA0XIypKO
※フローラ→プリシアに訂正します。

遠くからラーナの声が聞こえる。

『……アヴェルだった。やる気がなそうだったのは、そういうわけだったの』

『……だそうだ。それならまだ救いがあるか』

「救い?」

『ああ。コーウィン兄も言ってたが、もうここと『壊れた世界』は繋がってる。そして、活動限界も克服しつつある。
これまで『もう一人の俺』や『ブレイズ』が表だって動かなかったのは、恐らく俺たちと同じような制限があったからだ。
それがここに来て動き始めたってことは、活動限界を解決したんだろう。俺たちとほぼ同時に』

ゴクリ、と僕は唾を飲んだ。

「つまり、もっと強力なのが来る可能性がある、と」

『そういうこった。恐れてたのはベネディクトや『終末兵士』だ。どっちも俺の手には負えねえ。
だが、差し当たりはいねえようだ。本拠にいるかもしれねえが』

向こうで何かを飲む音がした。多分お酒だろう。

『とにかく、ウィルを逃したのは確実に誤算のはずだ。警戒態勢を解くわけにはいかねえが、向こうも仕切り直しだろうな。
で、ミラの件だが。俺から少し打診してみた』

「……彼女は何と?」

01〜60 こっちに残るそうだ
61〜94 構わないそうだ
95〜00 ?????

※95未満でかつ4の倍数だと?
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 13:19:52.77 ID:5ECH9y0wO
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 13:20:04.01 ID:moG/d7dYO
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 21:13:06.49 ID:gCtDMXFCo
もうエメリア化したミラが全て何とかしてくれないかな……
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 21:28:48.03 ID:7uagxrjg0
割と高確率で起こる襲撃イベントだったけど、高コンマ連続で最善に近い流れだったのではなかろうか
702 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 21:52:24.27 ID:8jL6P7mjO
※クリティカル、昇格

『『構わないが、もう一人いるぞ』だそうだ』

「……え?まさか『グリーチ』のことじゃ……」

ハハハ、とランダムが笑った。

『さすがにねえよ。そもそも未だ行方知れずだ。奴をどうするかは問題だが……っとそれは置いとこう。
妹がいるらしいな。グリーヴァ大沼に』

「……あ!!」

そういえば、そんなことを言っていた。妹を残してきたと……

『あ、やっぱ話聞いてたか。ミラとしては、それがいいんじゃねえかってことだ。……なぁ』

「ちょっと代わってくれ」という声がした。ミラだ。

『クランか。『j』についてなら、妹のララでも役に立つだろう。私の力はお前たちに必要だろうしな』

「え、でも彼女の意思は」

『ククッ、前に話さなかったか?スライムとは遠隔で意志疎通ができると。それはララも例外じゃない。
住み慣れた沼から離れたくないと残ったあいつだが、私に感化されたらしくてな。最近はむしろ沼から出たいと言ってるよ』

「しかし、魔素の影響は……」

『そこはどうとでもなるだろう。根拠はないが、私たちは人間ではないしな』

本当にいいのだろうか。……まあ、会ってみてから考えるか。

#

「クラン!!」

イーリスに戻るなり、ラーナが抱き付いてきた。少し外しただけだけど、心細かったのだろう。

「ごめん、まさかアングヴィラが襲われたなんて」

「ううん、被害はあまりないから大丈夫。私も戦闘はしてないし。
……というか、ウィルさんが本当の狙いだったなんて」

ウィルさんが苦笑する。怪我はノワールさんがあらかた治したようだ。

「全くだ。アンドリューの奴、とんだ置き土産を残したもんだよ。……まあ、とりあえずは良かった。
僕はまたしばらく消えるよ。『ランダム』さんには連絡済みだ」

「全くややこしいな。……てか、奴に聞きてえことがある。『シデ』とこの世界の『アミール』についてだ」

※95以上である程度ウィルが事情を知っている
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 21:57:49.12 ID:ig/tlmYT0
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 21:58:14.84 ID:7uagxrjg0
705 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 22:09:40.45 ID:8jL6P7mjO
「『シデ』?誰ですかそれは」

「ま、知ってるわけもねえな。とにかく奴は何か隠してる。お前さんから奴にそう言ってくれ」

訝しげな表情をウィルさんは浮かべた。

「まあ、いいですけど……彼とはここの郊外で落ち合うことになってます。すみませんが、また」

「おう。直接話せりゃいいが、話すだけで対消滅するからな……ま、そういうこった」

ウィルさんは一礼して去っていった。

「……さて、と。俺らも行くか。グリーヴァ大沼は俺は行ったことがねえから、クラン頼むわ」

「分かりました」

ヴォン、と目の前に空間の歪みができる。こんなことが自分でもできるようになるとは思わなかった。

「ララと会うのは久し振りだな。まあ、元気そうだったが」

「どんな子なの?」

「呑気な奴だよ。一応双子なんだがな」

歪みに足を踏み入れる。昔のミラみたいな感じなのかな。

#

グリーヴァ大沼は、相変わらず不気味な雰囲気を漂わせていた。空気が淀んでいるというか、そんな感じだ。

「ララ、来たぞ」

※10以上で出てくる
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 22:11:17.50 ID:cQol8hoc0
はい
707 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 22:30:22.16 ID:8jL6P7mjO
「オネイチャン?」

ズズッと水面が盛り上がったかと思うと、青い人状のスライムが現れた。そう言えば、ミラも最初はこんな感じだったっけ。

「こうやって会うのは久し振りだな。悪かったな、長い間外して」

「ウウン、オネイチャンカラハナシキクダケデモタノシカッタカライイヨ。……コノヒトガ、クランサンダネ」

ズズッ、とゆっくり彼女が近付いてくる。ニコッと笑った気がした。

「ハジメマシテ、ワタシハララ。コノヒトタチガ、オネイチャンノナカマ?」

「ああ。それで、少しばかり旅をしてみないかということなんだが」

ランダムが戸惑った様子になった。

「おいおい、そんな軽いノリでいいのか?それにこの子は……」

「まだ未熟だ、ってことだろう?それなら問題ない。クラン、体液を」

「ちょ、ちょっと!!こんなところでできるわけ……」

「ククッ、それでもいいんだぞ?」

呆れたようにランダムが首を振る。

「お前らなあ、俺もいるんだぜ?というか、その女関係のだらしなさはミドルが見たら多分泣くぜ」

「ハハハ、冗談だ冗談。魔力をくれてやれってだけだ。私にしたように」

1 普通に魔力を流す(初期ミラと同じ)
2 キスをする(ララに好感度設定、修羅場可能性あり)
3 血を与える(???)
4 ちょっと場所を変えようか(R板へ、修羅場可能性非常に大)
5 その他自由安価

※3票先取
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 22:35:25.95 ID:qq1OIJ4oO
1
いきなり血とか体液は濃すぎるだろうしまずは慣らしからで
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 22:36:05.05 ID:cQol8hoc0
1
というか女関係はもう手遅れでは
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 22:37:22.22 ID:7uagxrjg0
1
血を与えて暴走でもしたら・・・ねぇ
711 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 22:44:30.51 ID:8jL6P7mjO
僕はララに手を差し出した。

「僕の手を握って」

「ン……コウ?」

プルプルとした冷たい感触。それに僕は気を流した。

01〜25 ンー、アマリカワラナイヨ?
26〜70 あ、動けル(初期ミラ同様、青い肌で違和感あり)
71〜94 んっ!!……あ、身体が軽いよおねいちゃん(擬態可能、身体は小柄)
95〜00 再判定
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 22:47:23.79 ID:ig/tlmYT0
713 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/06(金) 22:48:47.86 ID:rOV5BaCUO
今日はここまで。
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/06(金) 23:20:52.59 ID:7uagxrjg0

やっとミラの妹も関わってきたか
ミラの情報は秘匿しているとはいえいつ矢面に立ってバレるか分からんし、グリーチの出自によってはララを無防備に沼に残しておくのは不安だった
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 00:28:05.28 ID:c9zE8QAFo
ミラの話聞いてたらもう興味津々だろうなぁ……
716 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 11:44:48.67 ID:6U9eD+3jO
「んっ!!」

ララの身体がブルルっと震えた。右腕から生じた波は彼女の全身にさざ波のように広がり、やがて青かった肌は人間のそれと同じになる。
ぷよぷよしていたスライムの脚は人間のそれへと変わり、すぐに彼女の姿は小さな女の子になった。
ちょうどちょっと前のミラみたいな感じだ。

「あ……身体が軽いよおねいちゃん!これ、人間の身体?」

「お、やはり『進化』したな。私の時より随分早いのは、クランが成長したからか」

満足そうに頷くと、ミラはララに下着と衣服を渡した。

「その格好で出歩くのもまずいだろ。これを着なさい」

「ありがとうおねいちゃん!でも何でこれ着なきゃいけないの?」

「人と一緒に過ごすなら、その常識には合わせなさいと大婆様が言っていただろう。
それに、裸だと……その、何だ」

「ふーん。でも裸じゃないと気持ちいことできないんでしょ?
そこのクランさんともしたんじゃ……」

ミラの顔が真っ赤になった。

「いや、そのだな……こいつは私の夫となる男だ。お前もそういう相手としかしてはダメだ」

「ふうん。でもクランさんは他にも奥さんがいるんじゃなかったっけ?いっぱい奥さんがいてもいいんじゃない?」

「いや、こいつはだな……と、とにかくちゃんと好きな男としかしてはダメだっ」

珍しくミラが焦っている。ララは「ふうん」と首をかしげた。

「まあいいや。で、どこ行くの?ここの子たちには、人を襲わないよう言って聞かせてるから大丈夫だけど」

ランダムが前に出てきた。

「ああ、俺の話は聞いてるか?ランダムだ」

「あ、お酒好きな別の世界のおじさん?はじめまして!」

「……まあ、間違っちゃいねえか……。知ってるなら話は早え。俺の世界に来てくれ。多分そんなに手間は取らせねえ」

「どゆこと?」

#

僕はかいつまんで向こうで起きていることを話した。ララは目を輝かせて聞いている。

「……ということなんだけど」

「何それ行きたい!!ねえ、違う世界ってどんな感じなのかな??」

「ん、こことそこまで大きくは変わらないかも。食べ物は少し違う、かな」

さすがに「ジロウ」みたいなのは食べないだろうなあ……。まあそれはそれとして。

※クランの行動
1 一緒に「第二世界」に行く
2 ひとまずこの世界に残る
3 イマーラもこの世界に戻らせる
4 その他自由安価

717 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 11:46:29.28 ID:6U9eD+3jO
※3票先取です。
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 11:46:58.68 ID:64rRhFU70
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 12:11:34.79 ID:2makqUbkO
2
720 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 12:17:29.49 ID:0+N8jppA0
1
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 12:18:37.36 ID:PHLK6utx0
1
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 12:19:34.50 ID:kneqDvpDO
1
723 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 16:16:36.26 ID:68ATMxTlO
「じゃあ、一緒に行こうか。ミラ、留守を頼む」

「うむ。ただ、早めに戻ってきてくれ。何だ、その……皆寂しい」

「うん、分かった」

くしゃくしゃと頭を撫でると、ミラがくすぐったそうな顔をした。

「じゃあ、ゲートを開くか?ダーレン寺の傀儡人形も気になるが」

時間は予定より既に大分押している。余裕はなさそうだけど……

※60以上で移動可能
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 16:22:52.01 ID:0Nl8ejrbO
はい
725 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 16:48:35.84 ID:68ATMxTlO
ランダムが時計を見た。

「まっずいな。俺の方の予定が押してる。ミラをイーリスに送ったらすぐに行くぞ」

ダーレン寺の傀儡人形の謎が分かるのは、もう少し先のことみたいだ。
次に戻るまでに、何事もなければいいのだけど。

#

「うわあ、ここが『別の世界』なんだねえ」

ピョンピョン跳ねながら、ララが笑う。

僕らは慌ただしくラーナたちに別れを告げると、すぐに「第二世界」に戻った。
ラーナは「もう行っちゃうの……?」と、とても悲しそうな顔をしていたけど。できるだけ頻繁に行き来しないと、機嫌を損ねそうだな。

「うん、ちょっと紹介したい人もいるから、こっちに行こうか」

ララの手を引いて王宮に入ろうとすると、ひどく奇異の目で見られた。
まあ、僕もまだ15──そろそろ16になるけど──の子供だし、ララも12、3にしか見えないから、何の用だと思われるのは当然か。
しかもララはあちこちキョロキョロ見ている。挙動不審に見えちゃうのは、仕方ないか。

僕らはサイファーさんの執務室に向かう。途中で守衛に向かう意図を何度も確認されてしまったけど。
執務室には、師匠とジェラードさんもいるはずだ。そこでララに色々話を聞くことになるんだろう。

01〜05 ???
06〜94 通常ルート
95〜00 ?????
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 16:49:42.28 ID:f+OXKKdX0
はい
727 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 17:09:04.62 ID:68ATMxTlO
#

「来たな。その子がミラ……」

「クラン、この子は?」

訝しげな師匠に、僕は経緯を説明する。ララはキョロキョロと辺りを見渡していた。

「……ということ」

「そうなの。ミラに妹がいたなんて初耳だったわ。……初めまして、ララちゃん」

「うんっ、おねーさんはじめまして!おじさんも」

サイファーさんが肩を落とす。

「お、おじさんか……俺も30代半ばが見えてきたもんな……」

「30半ば?ララとそう変わらないんだね」

「……君何歳なの?」

「30年とちょっと!おねいちゃんみたいにちゃんと覚えてないから忘れちゃった」

サイファーさんが口をあんぐりと開けた。

「……まあ、そうか。『j』に人の常識を当てはめるのは間違ってるからな……」

「それにしても、ミラとは随分印象も性格も違うのね。それも不思議」

「おねいちゃんが大体やってくれてたから。悪いやつを倒すのも、迷ってる人を助けるのも。
わたしはスライムくんたちのお世話が中心だったかな」

ララが紅茶に口をつけ、「美味しいっ!」と叫んだ。

「そう言えば、ジェラードさんは」

「そろそろ来るだろう。……っと、噂をすれば何とやらだ」

01〜80 通常ルート
81〜94 同席者あり
95〜00 ?????
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 17:09:36.77 ID:2makqUbkO
729 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 17:14:02.87 ID:68ATMxTlO
※再判定(クリティカルのため同席者は上で95〜00相当の範囲が優遇)

01〜25 赤髪の男
26〜50 妖艶な金髪の女性
51〜80 鋭い目付きの男
81〜94 上+色黒の男性
95〜00 上+白髪の男性
730 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 17:21:21.97 ID:f+OXKKdX0
はい
731 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 22:19:49.52 ID:nQxNYJV6O
やってきたのはジェラードさんと……目つきの鋭い男性。そして、温和な感じの白髪の男性だ。
目つきの鋭い人はサイファーさんと同じぐらい、白髪の人は50前後だろうか。

「……タキ!来ていたのか」

「ランダムから連絡を受けてな。ネーロさんも身体が空いていたので呼んだ。
上手い具合に時間が取れてよかった。……この子が件の」

「ああ。例の『蛇』の依り代候補だ。力は俺が保障する。
もう一人が『j』の少女らしい。驚いたが、2人いたようだ」

「……報告では、向こう側についているのが1人いるとあったが」

「それとはまた別だ。何にせよ、協力してくれることには変わりがない」

ララがビクッとして、僕の裾を握った。

「大丈夫、変なことはしないから」

「君の名前を教えてくれるかい?」

白髪の男性がララに微笑んだ。「……ララ」と小さい声で彼女は答える。

「そうか、いい名だ。君がクラン君だね。娘のノワールが世話になっている」

「ノワールさんのお父さん、ですか」

「ネーロ・オルランドゥだ。何か、私と似た名の人物が向こうにもいるそうだね。
それはともかく。この世界と『過去の世界』で研究職をやっている」

「研究職?」

ジェラードさんが割って入った。

「当代一の魔導士にして科学者、といった方が分かりやすいかな。魔法を『過去の世界』の科学と融合させた人だよ。
僕らすら彼の知識には及ばないかもしれないな。彼がいるから、僕らはまだ持ちこたえられてる。
……っと、それはともかくだ。ネーロさん、彼女を見てお気づきになった点は」

少しの間、ネーロさんがララを見た。

「……推定通りだね。微かではあるが、『蛇』と『一角獣』の魔力両方を感じる」

「……!!やはり」

「やはりって何ですか??」

ネーロさんが静かに説明を始める。

「そもそも『j』とは何か、から話さなきゃいけないね。『究極生命体』、それ自体は間違ってない。
だが何故究極なのか、どういう意味で究極なのかというのは、誰も分からなかった」

「……え」

「『j』は『穴』の最下層にしか棲まない、と聞いていた。
だが、何故そうなのかということについてはウィルコニアのマザーコンピューターすら答えを出せなかった。
いや、出しようがなかったんだ。領域の範疇だから」
732 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 22:52:21.99 ID:nQxNYJV6O
※上の範疇→範疇外です。

僕は師匠と顔を見合わせた。何を言っているのかさっぱりだ。
サイファーさんも首をひねっている。理解できているのは、ジェラードさんとタキさんだけみたいだ。

サイファーさんが口を開く。

「すみません、もう少し説明を」

「そうだったね。まず聞こうか。最下層には何があった?」

「……意思のない怪物と化した『オルドだった者』と、巨大なオルディニウムの塊、ですか」

「そうだ。ここのオルドは、『蛇』や『一角獣』と肩を並べんと最下層に行き、そこで動けなくなった。
ただ悪意と魔素を撒き散らすだけの存在になったわけだが、『壊れた世界』のオルドはその点を克服している。
この違いは一体何なのか。そこで、『j』とは何者かという問いが浮上する」

いつの間にかテーブルに置かれたお茶を、ネーロさんは一口飲んだ。

「ララちゃん、だったね。大婆様から、それについて聞いたことは?」

ブンブン、と彼女は首を振る。

「だろうね。その辺りの意思がどこまであるのかは、多分『オリジナル』にしか分からない。
結論から先に言おうか。『j』とは、オルディニウムによって突然変異したスライムだ」

「……本当にそうなんですか?スライムが、こんなに高い知性を……」

「だから突然変異、なわけだ。スライムであるがゆえに、極めて強い魔素とオルディニウムの放射線の影響をそのまま吸収した。
それは、オルディニウムの本質である『星の意志』をそのまま受け継ぐということでもある」

「……『蛇』と『一角獣』の両方の力があるのも、まさか」

サイファーさんの言葉に、ジェラードさんが頷いた。

「昨日、クラン君が『j』の少女がエメリア化したと話したことで仮説は確信に近くなった。
エメリアとは、この星の意志の一つにして、自身の生命以外の全てを否定する存在。
『j』の成り立ちがもし仮説通りだとすれば、エメリア化するのも至極当然だと言える。
ウィルコニアが何も答えられないのも説明が付く。『神』の世界には、あれは答えられない」

「……ええ。そして、それは彼女と会って確信に変わった。多分それが正解です」

ララが震えている。

「わたし、怪物、なの?」

「いや、君は普通の女の子だ。私たちが話しているのは、『穴』の奥深くにいる、君の同類の話をしているだけだよ。
君は何も心配せず、これまで通りに生きていけばいい。君のお姉さんも、余程変なことをしなければ普通の女性として生きていくはずだ」

ララが下を向いた。「怖がらせてしまったな」とネーロさんが呟く。

「……とすると、『j』が動き出したことは」

「あまりいい話じゃないかもしれないな。ということで、これを」

板状の何かを、ネーロさんが取り出す。少し何かを操作すると、薄暗い中に何かが映っているのが分かった。

「……青っぽい、何か、ですね」

……本来のミラやララと似たような感じだ。ただ、動きはずっと速い。

それを見たララは……

01〜40 よく分かんない
41〜94 ……!!
95〜00 上+α
733 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 22:52:33.37 ID:5BwgDydY0
734 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 23:09:28.78 ID:nQxNYJV6O
「……よく分かんない。大婆様に似てるような、そうでないような。でも、何か嫌な感じがする」

「……やはりか」

「というと」

僕の問いに、ジェラードさんが答える。

「オルディニウムは人間の悪意を増幅させる。オルドはそのなれの果てだ。
実際、オルディニウムの汚染を受けなかった『過去の世界』のオルドは、至って全うな人物だ。あれは、ある意味で被害者なんだ。
つまり、何が言いたいかというと、『j』もその例外じゃないってことなんだ。
むしろ、君たちの世界の『j』がこの子みたいな純朴な存在だということに驚いてるぐらいだから」

ずっと黙っていた、タキって男の人が初めて口を開く。

「上に上がってくるなら、最優先の討伐対象になるわけですか」

「そうなりそうだね。君の力が要りそうだ」

「相手は怪物でしょうが、『エメリア』化している可能性は」

ネーロさんが首を振る。

「この画像だけでは何とも。ただ、もしそうなってるならこの世界はとうに滅びているだろう。簡単にはエメリア化しない、とみている」

「……でしょうね」

※70以上でイマーラ何かに気付く
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/07(土) 23:09:54.92 ID:TpxgjrhUO
はい
736 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/07(土) 23:14:05.01 ID:nQxNYJV6O
今日はここまで。
737 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 09:34:04.85 ID:YZ/z7MYmO
「……まさか」

「イマーラ?」

師匠が少し考えて、口を開く。

「私もそこまで知ってる訳じゃないけど、噂に聞く『グリーチ』って、もしかして……」

「グリーチ?何だい、それは」

僕は師匠の言葉を受け継ぐ。

「向こう側に付いた、ミラやララの同族です。行方は知れませんが」

「……同族……まさか」

師匠が頷いた。

「ひょっとしたら、今見たスライムに状況が近いかもしれません。まだ目立った被害は出てないですが」

「……しかし、オルディニウムを扱える立場に連中はいる。問題は思った以上に深刻かもしれないな」

部屋を沈黙が包んだ。

※80以上でララが発言
738 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 09:42:36.79 ID:bTS+ji/c0
739 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 09:50:09.87 ID:YZ/z7MYmO
「……それって、闇ギルドや『壊れた世界』の連中が、『グリーチ』を……さらに凶悪にできるかもしれない、ってことですよね」

「可能性は薄いけどね。あれほど巨大なオルディニウム鉱石はないわけだし。
だけど、ミラって子が君とミーシャって子のDNA情報を吸収したらエメリア化したのなら、似たようなことは今後狙ってくるかもしれない」

ジェラードさんは厳しい表情だ。これから僕がしなければいけないことは……

1 すぐに戻る
2 ここでもう少し修行する
3 「j」討伐に志願する
4 その他自由安価

※3票先取
※自由安価歓迎です
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 10:37:17.70 ID:pZFsTp8G0
2
741 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 11:04:17.52 ID:ZBlMptZk0
2
基本世界は助っ人来てくれるしまだ大丈夫でしょ
742 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 12:39:54.97 ID:fqaYIPyXO
上げます。
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 12:49:35.95 ID:SsDUxzFWO
2
傀儡人形の事とかで戻る用事はまだあるけどメインは修行にしたい所
744 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 13:05:14.52 ID:8KGnEiV10
2
745 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 16:33:19.57 ID:lmFA3rhQO
「もう少し、ここで頑張らないといけないですね」

「そうだね。格闘なら、ここにいるタキに頼むといい」

この人か。顔立ちが僕らと違うけど、どこの人なんだろう。カレンさんに似てるけど。

「タキは俺より強いぞ。『過去の世界』から来た凄腕だ。魔法こそ使わないが」

「そうなんですか?」

タキさんが苦笑した。

「買い被りだ」

「でもないだろう。個としての能力だけなら、お前以上はいない。
オルド戦前のアレは、お前がいなきゃ倒せなかった」

「機械生命体か。機械だから急所を知っていただけに過ぎんさ。
……君がクラン君か。自己紹介が遅れて申し訳ない。俺は滝蓮次郎だ。『タキ』でいい。妹の火蓮とは会ったことがあるな」

「妹さんなのですか」

「まあ、な。上にもう一人いる」

淡々と喋る人だ。ただ、身に纏う雰囲気がこの人が只者ではないと教えている。

「貴方も、武道家なのですか」

師匠の言葉に、彼が初めて苦笑した。

「ただの職業軍人、ですよ。振るう技も、活人拳ではなく殺人拳です。
それでも構わないなら、ご教授しますが」

※クランの選択(69日目自由行動)

1 滝に格闘を学ぶ
2 ジェラードに覚醒について聞く
3 エリスに改めて隠密術を学ぶ
4 ネーロに魔法を学ぶ
5 その他自由安価

※3票先取
※基本69日目自由行動はこれのみです
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 16:46:22.75 ID:C+JvqVb4O
3
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 16:47:44.10 ID:ZBlMptZk0
3
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 16:53:27.34 ID:GOIH8lZa0
1
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 16:54:09.46 ID:98Cq1VtDO
1
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 16:56:22.99 ID:4a4zNcJ90
1
751 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 22:26:46.15 ID:BS8NdQOxO
「是非お願いします。……強くなりたいんです」

タキさんが「そうか」と呟いた。

「君のことはサイファーから聞いている。あまり殺人拳には向かない少年だとは聞いた。
だから、俺のやり口は参考にならんかもしれない。何より、俺の技は邪道だ。戦場で効率よく殺すための技に、正道も邪道もないが」

「軍人、というとあなたは戦場に行ったことが」

「ある。俺の手は血塗れているよ。だが、やむを得ないことだった。
世に中には、奪った命を悔いても仕方ないと思える人間と、そうでない人間とがいる。俺は前者だ」

サイファーさんが頷いた。

「俺もノワールもすっかりそっち側に行ったが、そういうのはできればない方がいいんだ。
……君はまだ若い。無理はしてないか」

「……無理しているかもしれません。ただ、相手は殺人拳の使い手なんでしょう?
だったら、そのやり口を知るべきです。知らなかったら、対処もできない」

「……その通りだな」

サイファーさんが苦笑した。

「そういうことなら分かった。サイファー、道場を使わせてもらうぞ」

「分かった」

「あと、君らに忠告だ。俺は手加減はしない。怪我はさせないようにするが、事故が起きても文句は言わないことだ」

手に汗を感じた。タキさんの目が、本気だと伝えていたからだ。

#

「さて……やるとするか」

タキさんは長袖の緑を基調とした複雑な模様の服を着ている。あれが彼の胴着なんだろうか。

「はい。お願いします」

「一応、言っておくか。俺は銃も使う。模擬銃だが、当たると痛い。もちろん刃物もだ」

「え、刃物なんてどこにも」

「目に見えるものが全てじゃない。全ての可能性を考えろ。……で、どっちから来るか?」

1 クラン
2 イマーラ

※安価下(多数決ではありません)
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 22:27:39.81 ID:nBySNN+G0
2
753 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 22:47:03.07 ID:BS8NdQOxO
「では私が」

タキさんが意外そうな顔をした。

「君がか。確か、クラン君の師匠だったな」

「殺人拳というなら、私の方が。……私もかつて、何人か殺めたことがあります」

「えっ」

言ってすぐに気付いた。……師匠は前の旦那さんが殺された後、仇を取るために色々動いていたのだった。

師匠が僕に微笑みかける。

「……あなたはきれいなままの方がいいわ。邪道なら、私が引き受ける」

「……なるほど。思うところがありそうだ」

タキさんは開始線まで戻ると、静かに構えた。左手を前に突き出し、右手を引いている。

「俺は銃も使う。その点は、お忘れなく」

「承知の上です」

師匠は左構え。義手の左手を軽く顔の前に持ってきている。

「……ボクサースタイルか」

道場には僕らとサイファーさんしかいない。シン……と静まり返る。

※ターン1
01〜30 グッ!!?(銃弾命中)
31〜60 銃弾辛うじて回避
61〜80 銃弾回避で接近
81〜94 短距離瞬間移動っ!?
95〜00 上+ヒット確定


754 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 22:49:42.92 ID:pZFsTp8G0
はい
755 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 22:57:05.35 ID:BS8NdQOxO


……シュッ


師匠の姿が一瞬にして消えた。……えっ!!?


彼女はタキさんの左横にいた。そして、左拳を横薙ぎに振るう!!

「まさかっ」

サイファーさんが叫んだ。

01〜20 ジャキィッ(??)
21〜35 むうんっ(投げカウンター)
36〜40 ぬおっ(バックステップ)
41〜70 ぐうっ(その場で初撃を回避)
71〜94 ドスウッ(ヒット)
95〜00 ゴス(ヒット、ダメージあり)
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 22:57:38.72 ID:C+JvqVb4O
それ
757 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:02:48.20 ID:BS8NdQOxO
※ヒット、タキのダメージ

01〜50 首を捻って殺している
51〜75 瞬間的に額を出して衝撃を抑えている
76〜94 直撃、僅かによろける
95〜00 ダウン
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:03:31.22 ID:98Cq1VtDO
はい
759 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:07:44.30 ID:BS8NdQOxO
※ファンブル回避権残り4回、再判定
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:08:46.73 ID:pZFsTp8G0
はい
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:08:55.55 ID:nBySNN+G0
762 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:16:37.89 ID:BS8NdQOxO


ゴスッ


鈍い音が響いた。師匠の拳は、タキさんの頭蓋を打ち抜いて……


「グッ」


低く呻いたかと思うと、タキさんは少し引いた。直撃してたはずじゃ……

サイファーさんがニヤリと笑う。

「刹那、頭の位置を変えたな。堅い額で受ければ、そこまでのダメージにはならない」

師匠も驚いたように左拳を引く。


「やるな」


面白そうに、タキさんが笑う。

師匠がちゃんと戦うのを見るのは、これが初めてかもしれない。本当は、どれほど強いのだろう?


※ターン2
01〜40 本気を出すかっ!
41〜70 ビッ(??で攻撃)
71〜94 イマーラ追撃
95〜00 イマーラ追撃+ダメージあり
763 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:16:53.80 ID:nBySNN+G0
764 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:21:39.35 ID:BS8NdQOxO
師匠は無言で身体を低くして頭から突っ込む。タキさんの反応は、僅かに遅れた。

※イマーラの攻撃

01〜30 ??でカウンター
31〜50 投げカウンター
51〜70 回避
71〜94 ヒット
95〜00 ヒット+α
765 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:22:27.75 ID:C+JvqVb4O
766 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:26:46.10 ID:BS8NdQOxO
※タキのダメージ

01〜50 首を捻って殺している
51〜75 パリィで辛うじて受け流している
76〜94 ぐらつく
95〜00 ダウン
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:27:43.89 ID:mv2DHLdM0
768 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:38:01.54 ID:BS8NdQOxO


ドスウッ


鈍い音が聞こえた。これは……僕が最初に師匠から教わった技。左鉤打ちだっ!!

グラリ、とタキさんの身体が揺れた。

「マジか」

サイファーさんが呟く。それほど意外な事態なのだ。

僕は嬉しい半面、自分が恥ずかしくなった。自分が師匠を超えたかもしれないと思っていたけど、それは誤りだった。
やはりこの人は、僕よりずっと強い……!

※タキの行動
01〜80 ……奇門解放
81〜94 ……ジャキィッ
95〜00 何もしない
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:39:41.39 ID:98Cq1VtDO
はい
770 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:44:30.77 ID:BS8NdQOxO


「……奇門解放」


タキさんが何かを言った。次の瞬間。


ブォン


彼の気が、一気に跳ね上がった!?

そして……義手の左腕を掴むと、それを軸にするかのように身体を反転させる!


「雷」


※65以上で投げに耐える
771 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:45:29.04 ID:mv2DHLdM0
772 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/08(日) 23:49:04.31 ID:BS8NdQOxO
※イマーラのダメージ

01〜15 気絶
16〜30 グッ……!(ダメージ」
31〜50 嘘っ!?(義手外れる)
51〜94 何とか受け身だけは取る
95〜00 上+α
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/08(日) 23:50:00.72 ID:C+JvqVb4O
774 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 00:00:37.95 ID:1zu30bo2O


次の瞬間、師匠の大柄な身体が宙に浮いた。左腕だけで投げたのか!!?


「くうっ」


床に叩きつけられる刹那、師匠は受け身を取った。そのまま少し転がると、少し離れて立ち上がる。


「あなた、今何を」

「……驚いたよ。俺に『奇門』を開かさせるとはな」

「奇門?」

「人間の気を倍加させる、一種の技のようなものだ。気功……と言っても分からないか。
何にせよ、甘く見ていた。『雷』を打たれても苦痛の色がないのは、あれが義手だからか。
……とにかく、『一族』の技まで使いこなすのは聞いていないぞ」

タキさんがサイファーさんを睨む。

「俺だって初耳だ。まさか」

「知っていれば対応もできたが。まあ、何にせよ楽しめそうだ」

再び2人が向き合う。

※70以上でイマーラ先制
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:02:15.79 ID:JTPzIyAI0
776 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 00:02:16.88 ID:a7O8pgm6O
はい
777 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 00:04:59.67 ID:1zu30bo2O
中途半端ですが今日はここまで。
778 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 21:26:30.51 ID:9vd34XG6O


ダッ


師匠が一気に踏み込んだ。迅いっ!!


※タキの行動
01〜50 受け+??でカウンター
51〜75 払い+襟を掴もうとする
76〜94 ヒット
95〜00 ヒット+α
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 21:29:04.43 ID:MmIA0aQ60
780 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 21:33:21.58 ID:9vd34XG6O


……スウ


タキさんはゆったりとした動きで、拳で円を描いた。……いや、遅く見えるのは、錯覚。
師匠の拳は、その円の中に巻き込まれた。まるで、渦の中に呑み込まれるかのように。

その次の瞬間。


ジャキィッ


袖から何かが伸びた!!?


01〜35 首筋を打たれてダウン
36〜70 肩筋を打たれて後退
71〜94 辛うじて避ける
95〜00 カウンター
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 21:35:05.45 ID:IFubr2yDO
はい
782 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 21:47:52.50 ID:9vd34XG6O


ガシィッッッ!


「痛ぅっっ!!?」


僅かに身体を捻ったものの、「それ」は師匠の右肩筋を打ち据えた。義手で打たれた所を押さえ、師匠が後退する。

「それはっ……!!?卑怯ですよっ!!」

タキさんの右手に握られていたのは、細長い金属棒だった。あんなもの、どこに隠してたんだ!?

「言っただろう、俺の技は邪道だと。戦場で生きるための『裏技』だ。卑怯も何もない。
とはいえ、あれを避けるのは驚きだな。いよいよ面白い」

彼がニィと笑って棒を構えた。……あれにも、何か仕掛けがしてあるんじゃ……。

「そういう、ことですか。……ここで使うとは思いませんでしたが、奥の手を使いますよ」

師匠が険しい表情で構える。何をするつもりだろう??

2人とも、睨み合ったまま動かない。仕掛ける時期を見計らっているんだ。

「……タキが『奇門』を開けた、ということは……決着は近いな」

サイファーさんが呟く。ララが「どうして?」と訊いた。

「まあ見ていろ。俺も1回しか見てない」

師匠の体重が、左脚に乗っている。……溜めてるんだ。ということは。

彼女の身体が、薄く赤く光った。


「はあっっっっ!!!」


物凄い踏み込み。それに対して、タキさんは……


01〜85 消えたっ!!?
86〜94 消えたっ!!「そこっ!!」
95〜00 そこまでっ!!
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 21:50:04.27 ID:MmIA0aQ60
784 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 21:54:45.89 ID:9vd34XG6O


……消えたっ!!?


いや、そんなはずはない。人間なんだから、魔法でも使わない限り消えるはずは……


バダァァンッッ


「ぐあっっ!!?」


師匠がうつ伏せに倒れている。どういうことだ!?

そしてその背後には……後頭部に肘打ちを食らわそうとするタキさんがいた。


「やめてぇぇぇ!!!」


僕は叫ぶと、いてもたってもいられず駆け出していた。

※95以上で?
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 21:58:39.24 ID:CJ549iJJ0
はい
786 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 22:22:02.46 ID:9vd34XG6O
2人とは距離がある。間に合わないっ!!


……ポン


「と……ここまでだな」

肘打ちは寸止めされ、代わりにタキさんは師匠の肩をポンと叩いた。

「……はっ」

サイファーさんが苦笑する。

「稽古なんだから本気で殺しにいくわけがないだろう。むしろイマーラさんが本気で行ったのに驚いた」

「あれは……こちらも全力でいかないとさすがにまずかった、からな。『四天』が1つ『増長』を……使わせてもらった。
……『四天』は……『多聞』は見たことがあったな」

「『壊れた世界』の『ジュリアン』さんを仕留めたヤツか。あれは稽古じゃ出せないだろ」

「まあ、な。まさかここで使うとは……」

タキさんが尻餅をついた。息は荒く、相当疲れてるみたいだ。

「『四天』?」

僕の問いに、ゆっくりとタキさんはこちらを向く。

「……『奇門』を開き……人間の限界を引き出した上で放つ殺人拳だ。
『デザインドヒューマン』である俺じゃなきゃ……滝家伝承のこの秘拳には耐えられない。それでも……ご覧の通りの反動だ」

「ッッ!!」

師匠がようやく起き上がった。打撃を受けてないとはいえ、あの速さで仰向けに倒れたのだから無傷なわけがない。
額と鼻から、相当な出血がある。……手当てしないと。

「……あれはっ……4、5人に分裂して……」

「錯覚、だ。……それより、あの技は」

サイファーさんが手を師匠に翳した。彼は治癒魔法も使えるらしかった。

「……『カムイ』といいます。スナイダ流奥義にして、一撃必殺の。……しかし、あんな破り方があるなんて」

「破り方?」

小さくタキさんが頷いた。

「超高速移動して、脚を腕で払った。……倒れた所を背後から後頭部に肘というのが、骨子だ」

僕は思わずゴクリ、と唾を飲んだ。そんなことが、人間にできるのか?

「まさか、僕にこれを」

「君なら耐えられる、と踏んでいる。どうだ」

1 「奇門」の明け方を教わる
(一時的ドーピング効果、全ステータス+5など、経験点は非常に必要)
2 「カムイ」をイマーラから教わる
(防御無視5〜倍ダメージ、最低ダメージ保証あり、経験点は非常に必要)
3 ……遠慮します
4 その他自由安価

※3票先取
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 22:24:15.28 ID:CJ549iJJ0
1
師匠には悪いが
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 22:26:22.59 ID:xrNrqt4H0
2は後でいいから1で
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 22:29:14.91 ID:K2YKdABjO
1
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/09(月) 22:29:42.02 ID:IFubr2yDO
1
791 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/09(月) 22:45:03.61 ID:9vd34XG6O
短いですが今日はここまで。
792 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/10(火) 20:31:57.42 ID:Z4goh7pxO
「……お願いします」

「……いいだろう。だが、生易しくはない。
少し休憩してから指導に入ろう。俺にも……休憩が要る」

タキさんはふう、と長い息をついて大の字になった。余程、あれは体力を使うんだ。

治療をしながら、サイファーさんが感心したように言う。

「にしても、イマーラさん。驚きましたよ、あそこまでタキと渡り合えるなんて」

「……初見殺しに過ぎないです。彼があれを知ってたら、当然別の対処をしてたでしょうから」

「それを抜きにしても、です。この男は強い。『奇門』を開けなくても、です」

「……前の私なら、多分やられていたでしょうね。クランのおかげ、かもしれません」

「……彼の?……ああ、そういう」

師匠は頬を染め、サイファーさんは苦笑した。ララはよく分からないのか、きょとんとして彼らを見ている。

「それにしても、『奇門』って、一体」

※80以上でイマーラがそれに近い技を知っている
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 20:32:35.44 ID:ARO7y3/c0
a
794 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/10(火) 21:10:24.20 ID:Z4goh7pxO
※クリティカル、知っている

師匠は少し考えた後、急に青ざめた。

「まさか、『奇門』って……!!?」

「知っているんですか?」

「……スナイダ流禁術に、『死門』という技があるの。以前父とロブソン総師範が、それについて話していたことが……。
ダーレン寺でも、禁術とされていたらしいわ。『同じ技があるとは』と、2人が驚いていたのを覚えてる」

「イマーラも、使えるの?」

ブンブン、と彼女が首を強く振った。

「とんでもない!……いえ、多分使えるけど、使う時は死ぬ時だと思う。
あれは、生命力を闘気に換え、使い尽くすというものよ。前にリリーが近い技を使ってたでしょう?」

「……ああっ!!!」

そうだ。あのハーデンも、最期のあがきとして使おうとしていた。一種の……自爆技だ。

「でも、それを使ったならなんで彼は」

タキさんの息は徐々に整えられていった。彼がリリーのように急激に老化したような感じは……しない。彼がこちらを見た。

「知っているのか、この原理を」

「……禁忌の技、としてです。しかし、貴方は無事……どういうことです」

「2つ、理由がある。まず、生命力の全てではなく1割を残している、という点だ。
1割もあれば、それを『種火』として身体を戻すことは可能だ。修練により変換効率を高める必要があるが、な。
もう一つが身体の頑健さだ。それでも9割の生命力を闘気に換えるのだから、普通にやったら1日は寝込む。だが俺は普通の身体じゃない」

「『デザインドヒューマン』、とか言ってましたね。何ですかそれは」

フッとタキさんが笑った。

「あなたにも分かるように言えば、俺は『作られた人間』だ。兄貴や火蓮と違い、『守護者』たるべく生まれた」

「どういうことですか?」

「俺の一家は、歴史の闇に生きてきた。だが、国難に際しそうも言っていられなくなった、らしい。
兄貴は優秀だが、家業を継ぐには身体に弱さがあった。そこで、生まれつき頑強になる『細工』を施されて俺は生まれた、というわけだ」

「……!!それで貴方は、大丈夫なのですか」

「……実を言えば、そう永くない。『ヘイフリック限界』というヤツらしい。終わりがいつ来るかは、俺にも分からん」

サイファーさんの表情が暗くなった。

「『奇門』を開けて、大丈夫なのか?」

「恐らくはな。『まだ上』がある。そっちを開放したら、さすがにまずいが」

「……長生きしろよ。リナさんやコウイチロウ君が悲しむ。もちろん、カレンも」

「……そればかりは、天のみぞ知るだな。だが、そう簡単には逝かない
それにしても、『終末兵士』は俺の改良版みたいな性能らしいが、よくあんなに生きてるものだな」

「……無理矢理生かされていると、シデさんが言っていたよ。……あれは生きる屍なのだと」

「……そうか」

タキさんが遠い目をした。数秒の沈黙の後、再び口を開いた。

「とにかく、だ。君もまた、普通の人間ではない。『蛇』の力を解放すれば、『奇門』を開いても耐えられるはずだ」

「でも、上手くいくかは……」

「さあな。だがやるなら原理を教えてやる。どうだ」

師匠は心配そうに僕を見ている。……やるべきなのか?

※3票先取

1 やる
2 やっぱりやめておく
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 21:18:24.84 ID:/4hRrouDO
1
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 21:36:20.25 ID:ARO7y3/c0
1
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/10(火) 21:39:28.98 ID:BVRMQs/d0
1
798 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/10(火) 21:48:43.93 ID:Z4goh7pxO
今日も短いですがここまで。
やっと伏線を回収できました。
799 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 09:44:46.27 ID:BNDqN3XSO
「……お願いします」

「そうか」

タキさんがゆっくりと立った。

「危険を承知の上でだな。いいだろう。
まず、脚を肩幅に開け。……そう、その通りだ」

言われた通りにすると、タキさんが下腹部……臍の下辺りを軽く叩いた。

「ここ……『丹田』に力を入れろ。そして、そこに溜まった気を全力で外に出す。上手くすれば、力を入れずとも力は外に流れっぱなしになるはずだ」

「えっ……それじゃ際限が」

「そうだ。放っておけば枯渇する。そうなったら終わりだ。だから、どこかで力を絞る必要がある。
丹田の気を『蛇口を絞るように』ギリギリの所で止める。そして流れ出した気を身体に留め置く。
そうすることで、一時的にではあるが身体能力は跳ね上がる。それが『奇門』を開けるということだ」

さらっと言葉で言うけど、そんなことができるんだろうか?

「……言い忘れたが、やる前に『蛇』の力は解放しろ。そうしないと上手く行っても明日1日はダウンだ」

僕は宝石に触れた。手が少し震えている。
ボウッ、と身体に力が流れた。ここから、さらに生命力を気に変換するだって?

だが、やってみるしかない。僕は脚を開き、下腹部に力を込めた。

※第一段階
01〜15 暴走
16〜40 上手くいかない
41〜94 成功
95〜00 成功+第二段階の判定が大幅優遇
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 10:03:15.55 ID:Og6H/5ADO
はい
801 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 10:10:21.12 ID:BNDqN3XSO
再判定

01〜80 昇格
81〜94 第三段階まで確定
95〜00 習得確定
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 10:41:24.29 ID:rxoQIQ7oO
はい
803 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 12:43:37.98 ID:QTAIKGzUO
……気を練ると、急激に身体が熱くなってきた。これを、身体の外に出す……


ズズッ……


身体から何かが引きずり出されてる感じがする。抑えられないほどの強い力が働いている!?

「よしっ、それを押さえ込めっ!!ギリギリの所で止めて、身体に纏わせろっ」

タキさんが叫ぶ。そんなことを言われても……簡単にできるのか?

※第二段階
01〜30 暴走(1回だけファンブル扱い)
31〜50 不十分な状態で止まる
51〜94 成功、第三段階へ
95〜00 習得確定(経験点は別途消費しなければいけません)
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 12:44:50.74 ID:QtOw8ppo0
805 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 12:51:56.07 ID:QTAIKGzUO
力を全力で下腹部に集めた。気の奔流は、こうでもしないと収まらない!


ズズッ……ズン


溢れ出す力が……止まった。これを、身体に纏わせる……

「……!!最初からできるとはな……驚きだ。後は、その状態で行動することだ」

「……え?」

「『奇門』を開いただけでは意味がない。その上で、いつも通り行動できるかだ。油断すると、気はすぐ抜けるぞ」

力を押さえ付けた状態で動くだって?なおそんなことをしなきゃいけないのか。

でも、やるしかない。僕は構えて、正拳を突いた。

※第三段階
01〜20 暴走(1回だけファンブル扱い)
21〜60 力が逃げた
61〜94 習得確定(経験点は別途消費しなければいけません)
95〜00 習得確定(消費経験点、奥義ポイントが半減します)
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 13:00:47.04 ID:Og6H/5ADO
はい
807 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 13:02:24.70 ID:QTAIKGzUO
※ファンブル回避権残り3回、再判定
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 13:04:12.92 ID:QtOw8ppo0
809 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 20:33:18.58 ID:o7XQOC2gO
全身に力を均等に入れる。気を逃さないよう、細心の注意を払う。
酷く身体が軋むのが分かった。これを維持なんて、長くできるわけがない。

それでも耐えて、いつも通りの正拳を突く。

師匠に教えてもらった通りに、丁寧に……


ブオッ


ドンッッッ!!!!


「うおっ!!?」


「えっ!!?」


「……おおっ……!!」


壁沿いに積んであった槍が、ガラガラと倒れた。……まさか。

「拳圧だけでこれとは……まさか教えてすぐに習得できるとは思わなかった」

タキさんが苦笑する。それと同時に、力が一気に抜けた。

「はあっ、はあっ……こ、これで?」

「ああ。後は慣れだ。『奇門』を自在に開き、かつある程度の時間継続するには、慣れが要る。
それは教えてどうなるというものでもない。しかし、見事だ」

「あ、ありがとうござい……」

ドス、と僕は思わず膝を付いた。立っているだけの体力は、もうない。

「クランッ!!?」

「だ、大丈夫、イマーラ……疲れた、だけだから……」

「放っておけ。『蛇』の力を以てすれば、1時間もすれば戻るだろう。後は、毎日続けりゃそのうち身に付く。
本来は何回も失敗してやっと習得できるものだが、天賦の才が確かにあるようだ」

苦笑するタキさんに、サイファーさんが慌てて言った。

「ちょっと待てよ、お前の『奇門』解放ってあんな出鱈目な威力だったか?」

「いや。『蛇』の力を乗せるとああなるのか。……確かに、最強のカードだな。まだあれで未完成というのは驚きだ。
ともあれ、『j』といい彼といい、戦力は整ってきたな。……思いの外、決戦は近いかもしれない」

※経験点201p、奥義習得ポイント11p

※奇門解放
経験点300p、奥義習得ポイント15pで習得可能
10ターンの間全ステータス+3、追加ダメージと攻撃係数と防御係数にボーナス(ともに8→4に)
使用後は反動で1時間全ての行動にペナルティ(要宝石の力解放)

※現状で習得は不可能です。習得すると極めて強化されます。
810 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 20:45:24.17 ID:o7XQOC2gO
#

「……どう、気分は」

「……大分良くなってきた。ありがとう」

ベッドから身体を起こした。師匠が火照りすぎた身体を冷ますよう、水布巾で身体を拭いてくれたおかげか大分楽になった。
拭いてる最中、師匠の顔が赤かったけど……さすがにララがいる以上は事には及べない。まあ、身体がキツくてそれどころじゃなかったんだけど。

「すごいねえ、人間って。みんなああなの?」

「いや……タキさんも言ってたけど、あれは普通にやったら死んじゃう技だよ。
僕も気を抜くと危なかった。……って、もう夕方なんだ」

何気に色々あったからなあ。お腹も空いたけど、どうしようか。

1 滝の所に行く(王宮内、j関連が中心)
2 街に出る(誰かに遭遇?)
3 ESTに行く(ケイがいるかもしれない)
4 ご飯はそこそこに3人でしよう(R板へ、一定確率でイマーラが拒否)
5 その他自由安価

※3票先取
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 20:46:51.09 ID:mIQJ6x2N0
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 20:47:28.78 ID:1Q0xUY8XO
1
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 20:47:51.31 ID:yvyiBUny0
2
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 20:48:40.02 ID:Og6H/5ADO
1
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 20:49:06.28 ID:sfS2YNHZ0
1
816 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/11(水) 21:23:33.23 ID:ffDwRaZjO
今日も短いですがここまで。
明日から更新ペースが戻るはずです。
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 22:06:17.17 ID:XUnv05zq0

宝石の力のレベル早期上昇といい、練気法といい、奇門解放といい、クランは身体強化系の天才なんやなって
練気法の呼吸はスナイダ流っぽくてイマーラも出来そうだし、一緒に習得する機会もあればいいけど経験点がね
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/11(水) 23:27:19.96 ID:1Q0xUY8XO
奇門解放はロブソンの所で稽古を受けるというのも流れ次第ではありかもしれない
傀儡人形の事もあるし穴の隙間が近いから覚醒レベル上昇への訓練もできる、教わってない技もあるし腰据えて行動する時間さえあればまだまだ実入りはありそう
819 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 09:12:10.70 ID:IR7rtAjKO
タキさんはまだこっちにいると言っていた。サイファーさんと何か話しているらしいけど。

#

※滝の状況
01〜15 ダウンしている(今後基本的に戦闘できません)
16〜94 通常通り
95〜00 ジェラードの治療を受けている
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 09:15:39.24 ID:C6H5u1jb0
821 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 09:25:28.42 ID:IR7rtAjKO
※バフ系については重ねがけが可能です。つまり、全部使えるのなら+10というぶっ壊れになります。
ただ、詠唱時間の長さからすると練気法は試合でしか使えません。
(逆に宝石の力解放は試合では不可です)
全開はあまり現実的ではありません。
822 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 09:31:58.63 ID:IR7rtAjKO
#

「ん、来たか。気分はどうだ」

2人──いや、ランダムも含めて3人は難しい顔をして何か話し合っていた。
テーブルには例の絵を映す板がある。

「え、ええ。もう大丈夫です」

「そうか。さすがに頑健だな」

「これは?」

ランダムが真剣な表情で板を指差した。

「『j』の監視モニターだ。ウィルコニアまで到達したら事だからな。
こっちに戻ってこの確認作業をずっとやってた。この報告だ」

「どんな感じなんです?」

01〜20 かなりまずい。ウィルコニア直下まで来ている
21〜40 それが、見当たらねえんだよ
41〜70 俺たちの居住区域をスキップして、今47階層だ
71〜94 今、ジェラード兄の領域に封鎖している。ただ抜け出されるかもな
95〜00 49階層をうろうろしたままだ
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 09:36:45.87 ID:j3dMWoJDO
はい
824 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 09:54:19.28 ID:IR7rtAjKO
「最下層から上がってきた所を、49階層のジェラード兄の領域で閉じ込めてる。
ただ、上に上がろうとする意思があるらしくてな……抜け出されるかもな」

「ジェラードさんは、確か空間魔法を」

「ああ。というか時空全般をねじ曲げたり色々できる。『穴』の階層の一部を更地にして、街として造るなんて芸当もできる。
だが、ジェラード兄は結界とシデの監視でそこまで動けねえ。参ったぜ」

サイファーさんの問いに、ランダムは渋い顔で酒をあおった。タキさんが彼の方を向いた。

「選択肢は2つ、だな。49階層で『j』を討つか、ジェラードのサポートに誰かが入って、その間に彼が『j』をさらに惑わせるか」

「まあな。『j』がずっと迷ったままならそれがいい。だが、そう上手く行くかは分からねえが。
それと、ジェラード兄の補助に誰が付くかは難しいな。代わりになりそうなのはネーロかノワールだが、片方だけじゃ難しいだろ」

「ノワールを呼び戻すか。まあそれも手だが」

ぴょい、とララが手を挙げた。

「ねえ、わたしがその子とお話していい?」

「……え?」

「同じ種族なら、話も通じるかも……って思ったんだけど。だめかな」

僕らは顔を見合わせた。その可能性も、ないわけじゃないだろうけど……

1 49階層に行って倒す(作戦会議へ、決行は最速70日目、遅くとも71日目)
2 ノワールを呼び戻してジェラードに任せる(時間稼ぎだが上手く行くかはコンマ次第)
3 ララと会わせる(場合によっては即戦闘、上手く行けばリターンは極めて大きい)
4 その他自由安価(大歓迎です)

※3票先取
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 12:09:46.64 ID:/vVOjPVwO
3で
826 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 12:11:53.07 ID:s3ZooNDwO
上げます。
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 12:16:55.41 ID:C6H5u1jb0
3
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 12:36:30.83 ID:cTGPxYvvO
4
3+説得に実績のあるミラも連れてきて、少しでも確率を上げたい
829 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 12:50:18.11 ID:s3ZooNDwO
>>828
その場合はイマーラと入れ替わりになりそうです。
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 12:57:31.73 ID:j3dMWoJDO
3
831 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 13:11:00.74 ID:s3ZooNDwO
……一か八か、やってみるか。戦わないに越したことはないのだ。

「……分かった。すみません、彼女を『j』に引き合わせられませんか?」

「正気か!?もしものことがあったら……」

「ええ、分かってます。でも、話が通じないと決まったわけでもないでしょう?」

サイファーさんが渋い顔になった。

「ランダムさん、できますか」

「やること自体はできる、な。今からでもやれないことはない」

深く息をついて、サイファーさんが僕を見る。

「……だそうだ。戦うつもりはないんだろう?」

「ええ。いざとなったら、逃げます」

「まあ、それがいいだろうな。付き添いはいるか?」

1 いる(人物の指定も、1人のみ)
2 いらない

※3票先取
※少人数の方が初対面での心証は良いです。ただ、心証が悪い場合危険です
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 13:52:58.16 ID:pLG+oYbf0
2
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 14:06:24.86 ID:NxJh9J/gO
2
逃げる時の手段はどうするんだろう、モニターを通じてジェラードがゲートでも開いてくれるのかな
834 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 14:15:04.81 ID:eD21LnpHO
>>833
そこはさすがにランダムが準備しています。
とはいえ、逃げなければならない状態になると相当危機的ですが。
835 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 16:14:00.44 ID:IR7rtAjKO
上げます。18時以降の更新です。
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 16:15:34.98 ID:vfnytMc90
2
837 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 19:36:55.80 ID:IY+scHehO
「いえ、2人で行きます。多分多人数だと警戒されるでしょうから」

「マジか?……とりあえずヤバくなったら即逃げろ。こいつを渡しとく」

ランダムが僕に小さな機械を渡した。ボタンが付いている。

「これは?」

「『穴』の中は時空が歪んでてな。普通のプレーンウォークじゃ移動できねえ。俺らも似てはいるが別の術式を使ってる。
行きは俺がゲートを開くが、帰りはこいつを押せ。1分後に、ここに戻る『ゲート』ができる」

サイファーさんが言葉を続けた。

「『j』は、さほど俺たちに友好的でない可能性が高そうだ。オルディニウムの影響を受けてるなら、なおのことだ。
俺たち人間を敵と見なしているかもしれない。そう判断したら、何がなんでも逃げろ。後は俺たちが何とかする」

「……分かりました」

ララが僕の袖をぎゅっと掴んだ。

#

【第49階層、ジェラードの間】

「……空気がきれいな所だね」

降り立った先は、思いの外静かな場所だった。湖に木々、そして爽やかな風。
向こう側に小さな家が見える。あれが、本来のジェラードさんの住み処らしい。

「『j』はこの辺りにいるって、ランダムさんは言ってたけど……」

見渡しても、それらしき影はない。ランダムは、「モニターで確認した場所近くに下ろす」って言ってたけど。

※5の倍数で見当たらない
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 19:38:47.43 ID:UWZwGAm60
はい
839 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 19:45:15.46 ID:IY+scHehO
その刹那、強烈な圧力を感じた。ララも同じなのか、肌が波のように揺れた。


振り返ると、そこには青い人状のスライムがいた。ちょうど、最初のミラやララのような。


「オマエハダレダ」


僕が喋ろうと前に出ようとするのを、ララが止めた。

「わたしに任せて」

すると、彼女の身体が目の前のスライムのように変わった。

「わたしはララ。敵じゃないわ。あなたと、同じ種族」

「オナジシュゾク……??」

スライム──いや「j」が首をかしげる。

01〜30 チョウテンハヒトツダケ、シネ(1回だけファンブル扱い)
31〜50 ナニヲザレゴトヲ
51〜80 ワタシイガイニモイタノカ?
81〜94 ……ドコニイタ?
95〜00 ……ズットサガシテイタ
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 19:46:56.22 ID:Gkfdc2EI0
841 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 19:47:56.49 ID:ODH9nBYpO
※ファンブル回避権利残り2回、再判定
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 19:48:38.13 ID:rAs+QpXb0
d
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 19:48:40.61 ID:j3dMWoJDO
はい
844 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 19:52:47.09 ID:ODH9nBYpO
「……チョウテンハヒトツダケ。シネ」

まずいっ!!こいつは……やっぱり話が通じる相手じゃないっ!!

「ララ、逃げるよ!!」

僕は宝石の力を解放した。戦って勝てる相手じゃない気がするけど、せめて逃げるだけなら!!

01〜15 グサリ(1回だけファンブル扱い)
16〜65 ヤハリテキカ(戦闘開始)
66〜94 ……ソノチカラハ!!?
95〜00 上+α
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 19:53:25.73 ID:NxJh9J/gO
846 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 19:57:00.31 ID:ODH9nBYpO
その時、「j」が驚いたように固まった。

「……ソノチカラハ!!?」

「分かるのか?」

01〜25 ニィ……(j本気モード、1回だけファンブル扱い)
26〜50 イマイマシイ……(j敵対)
51〜80 タダノニンゲンデハナイ……?
81〜94 ……マサカ……!?
95〜00 急にひれ伏した
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 19:58:44.11 ID:Gkfdc2EI0
848 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 19:59:17.92 ID:ODH9nBYpO
※ファンブル回避権利残り1回、再判定
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:00:53.91 ID:j3dMWoJDO
はい
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:01:54.95 ID:lAfCOpNM0
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:05:20.92 ID:pLG+oYbf0
コンマ神が時々見せる殺意が怖い
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:06:55.66 ID:lAfCOpNM0
イマーラの時の再来になるかと思った
853 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 20:16:15.83 ID:ODH9nBYpO
「……マサカ……『ヘビ』ノチカラヲモツモノ……?」

「j」が戸惑った様子で言う。僕は恐怖を圧し殺して頷いた。

「あ、ああ、そうだ。……別に、君を倒そうとか、そんなことを考えちゃ、いない。ただ、話がしたかっただけだ」

「j」が僕とララを交互に見た。ララは震えながら僕の後ろに隠れる。

「……『ヘビ』ハ、ココニハイナイハズダ。ワタシヲケシニキタワケデハナイ、ノカ」

「違う。そうなら、もっと大勢で来る。僕と、この子と、3人で話がしたかった。それだけだ」

「……ワタシニドウゾクナドイナイ、トオモッテイタガ……ヨウジハナンダ」

※ここから選択肢が続きます

1 地上に出るのをやめてほしい
2 この子と友達にはなれないか
3 僕の魔力を分けてあげる
4 外の世界に興味はないか?
5 その他自由安価(大歓迎です)

※3票先取
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:18:24.30 ID:hTF4yw/y0
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:19:33.72 ID:Gkfdc2EI0
2
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:19:54.12 ID:UWZwGAm60
2
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:20:20.26 ID:j3dMWoJDO
2
858 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 20:23:48.42 ID:ODH9nBYpO
「……この子と友達にはなれないか」

「……トモダチ?ナンダソレハ」

訝しげに「j」が僕を見る。

「仲良くしてやってほしい、ということだ。ずっと一人だったんじゃないのか?」

01〜40 フザケルナ
41〜70 サッキノコトバ、ワスレタカ?
71〜94 ……フム
95〜00 ……ナルホド、オモシロイ
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:24:21.91 ID:NxJh9J/gO
860 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 20:31:46.14 ID:ODH9nBYpO
「……フム。モウスコシキカセロ。……チョウテンハヒトツダケダガ、『トモダチ』トハナニカニヨッテハカンガエテヤランデモナイ」

……さっきの言葉からして危ない賭けだったけど、「j」はニヤリと僕に笑っている。上手くいった。
何とか、話す余地はありそうだ。でも、まだ賭けは続いている。

※友達とは何か?

1 一緒に、外に出ないか?そして色んなものを、彼女と一緒に見るんだ
2 難しいことは何もない。ただ、一緒にいればいい
3 それは僕が教えてあげる。彼女も、身内以外の同族は初めてなんだ
4 その他自由安価(大歓迎です)

※3票先取
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:34:57.76 ID:UWZwGAm60
3
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:35:38.20 ID:hTF4yw/y0
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:39:39.74 ID:NxJh9J/gO
3
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:44:27.96 ID:j3dMWoJDO
3
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:46:39.98 ID:lAfCOpNM0
3
866 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 20:55:00.29 ID:ODH9nBYpO
「デ、トモダチトハナンダ?」

「……それは僕が教えてあげる。彼女も、身内以外の同族は初めてなんだ」

「……マダドウゾクガイルノカ?」

「j」は何か考えている。

01〜20 「ヘビ」ハシンヨウナラナイ
21〜45 ナゼソンナニドウゾクガイル?
46〜60 ソイツニモアッテミタイ
61〜85 マアイイ、ソレヨリシンライデキルショウコヲミセロ
86〜94 マア、イイダロウ。デ、コレカラドウスルツモリダ
95〜00 フム……マア、イイダロウ。ソレニ……
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 20:56:17.55 ID:lAfCOpNM0
868 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 21:01:35.75 ID:ODH9nBYpO
※クリティカル、再判定

01〜50 昇格
51〜85 2段階昇格
86〜94 3段階昇格
95〜00 上+α
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:03:09.49 ID:UWZwGAm60
はい
870 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 21:11:28.29 ID:ODH9nBYpO
「……マアイイ、ソレヨリシンライデキルショウコヲミセロ」

「……信頼の証拠?」

「ソウダ」

……何を見せろと言うのだろう?そもそも、「j」が何のためにここにいるのかすら、僕は知らない。
だが、それを訊くのは後回しだ。……彼女に信頼してもらうには……

1 外の世界を見せてあげる。そして、僕が君を守る
2 僕の魔力をあげる
3 ……目をつぶって(キスする)
4 その他自由安価(大歓迎です)

※3票先取
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:16:42.83 ID:NxJh9J/gO
2
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:20:04.29 ID:j3dMWoJDO
2
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:21:13.02 ID:lAfCOpNM0
2
874 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 21:27:06.11 ID:ODH9nBYpO
「僕の魔力をあげる。それでどう?」

「マリョク……イイダロウ。ドウスレバイイ」

「僕の手を握るだけでいい」

「……ワカッタ」

ペトリ、とぬめっとした「j」の手が僕に触れた。僕は魔力を流す。

…………

……

01〜15 拒絶反応(1回だけファンブル扱い)
16〜60 グウッッッ!!?
61〜94 ……おお
95〜00 上+α
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:28:19.64 ID:lAfCOpNM0
876 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 21:39:27.91 ID:ODH9nBYpO


ズオン


「グッ…………!?」


物凄い量の魔力──いや生命力が手から「引きずり出された」。これは……ミラやララの時とは比べ物にならない。放っておいたら吸い付くされる!

僕は、タキさんから教えられた要領で吸い出される気の量を絞った。下半身に力を入れ、生命力を気へと変える。そして、それを右手を通して「j」に流し込む。


……まさか、さっきの「奇門」解放がこんな所で役立つなんて。しかし、これなら……何とか耐えられる。


しばらく気を「吸った」後、「j」は僕の手を離した。さっきほどじゃないけど、かなりの疲労が僕を襲う。その場に尻餅を付いた僕に、「j」は笑った。

「吸い尽くすつもりだったんだが、さすがは『蛇』の力を持つ者だよ。実に美味だった」

見上げると、そこにはミラをさらに大人にしたような青い髪の大人の女性が立っていた。背の高さはフェイラさんより少し低いぐらいだろうか。
服は着ておらず、素っ裸だ。胸はかなり大きい。師匠よりも多分大きいだろうな。

「……そりゃどうも」

※3の倍数でララが反応
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:39:37.56 ID:VDZAUF3V0
878 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 21:52:04.37 ID:ODH9nBYpO
※「大婆様」似ではない

「とにかく、信頼の証は見せてもらった。敵意がない、というのも本当のようだ」

「j」の視線がララに向いた。

「で、こいつと『トモダチ』になれ、というのか」

「ひっ」

人状の姿に戻ったララが、また僕の後ろに隠れた。

「ララ、もう大丈夫だから」

「うん……」

ククッ、と「j」が笑う。

「随分と怯えているな。同族でも、力には差があるのか」

「友達は、相手を見下さないものだ。仲良くしてやってくれ」

「……まあいいだろう。で、どうすればいいのだ」

「その前に、一つ聞かせてくれ。上に出て、何をしようとしていたんだ」

01〜35 下等生物を滅ぼすためだ
36〜70 アレが倒されて、魔素の供給が絶たれた。あいつらを殺しに行く
71〜94 アレが倒されて、魔素の供給が絶たれた。腹が減ったんで上に上ってみた
95〜00 いや、退屈になってな
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 21:53:21.72 ID:j3dMWoJDO
はい
880 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 21:59:27.39 ID:ODH9nBYpO
「アレが倒されて、魔素の供給が絶たれた。腹が減ったんでな、上に行けば何かあると思っただけだ」

……なるほど。僕はこの世界のことをよく知らないけど、この世界に害悪を撒き散らしていた「オルド」という存在が倒されたのは知っている。
そして、それでこの世界はひとまず平穏になったらしいことも。

ただ、それでこいつは「空腹」になってしまったらしい。こいつにはこいつなりの理由があったということか。

「そっか。今はお腹は空いてない?」

01〜50 まだ足りない
51〜85 大体大丈夫だ
86〜94 お腹一杯だ
95〜00 お腹一杯だ……が、もっと食べたい
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:00:47.20 ID:NxJh9J/gO
はい
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:00:52.82 ID:lAfCOpNM0
883 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 22:07:49.78 ID:ODH9nBYpO
「うむ、大分良くなった。だが、まだ足りない」

あれでも足りないのか?じゃあ誰なら満足できるんだろう……

「……どうしたものかな……」

「クランが魔力をあげればいいんじゃない?」

「い、いやっ、あれを続けられたら僕が持たないよ。……宝石の力を解放した上で、あれだし……」

ララに僕は首を振った。空腹が満たされなければ、こいつはいつか何かしでかす気がする。……困ったな。

1 一度、戻ろうか
2 物は試しだ、もう少し接触を強くしよう(キスする)
3 その他自由安価(大歓迎です)

※3票先取
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:09:10.18 ID:UWZwGAm60
1
これ以上女増やすとラーナちゃん怒るよ
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:11:12.25 ID:NxJh9J/gO
3
jも一緒に外へ連れていって食事でも与えてみたらどうだろう
886 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 22:11:39.87 ID:ODH9nBYpO
>>885
それは1扱いですね。
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:11:40.93 ID:lAfCOpNM0
1
特にミラの好感度が下がりやすそう
888 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 22:19:55.32 ID:ODH9nBYpO
ここで考えてもらちが明かない。一度3人で戻ろう。
そう伝えると、「j」が不思議そうな顔をした。

「『戻る』?どこにだ」

「ここの外だよ。僕らはそこから来た」

「ふむ……そこに行けば空腹が収まるのか」

「分からない。でも、僕らよりずっと頭のいい人が大勢いるし、魔力だって凄い人もいる。ひょっとしたら、上手く解決できるかも」

「そうか。それなら行ってみるか……で、どうやって戻るんだ?」

僕はランダムからもらったボタンを押した。しばらくして、空間に歪みができる。

「ここに入ればいい」

「……!!こんなのが」

ララがツンツンと僕をつついた。

「ねえ、戻る前に……この子の名前、まだ聞いてないよ?」

そう言えばそうだった。彼女を何と呼べばいいんだろう。

※7の倍数かゾロ目、95〜00で既に名前がある
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:21:52.77 ID:VDZAUF3V0
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:25:47.82 ID:pLG+oYbf0
7の倍数&ゾロ目だけどなんかあるかな
891 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 22:27:23.18 ID:ODH9nBYpO
※ララは名前に聞き覚えがある

今日はここまで。名前はこちらで設定済みの物を使います。
(これによるメリットもデメリットもあります)
892 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 22:28:40.65 ID:ODH9nBYpO
>>890
扱いとしては優遇します。
(?????の態度軟化)
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 22:42:15.96 ID:lAfCOpNM0

物騒な感じじゃなくて良かった
・・・チョウテンハヒトツダケ。シネ(キリッ
894 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/12(木) 23:03:33.23 ID:ODH9nBYpO
>>893
?????は自身を究極生命体と認識してますので、基本誰に対しても見下し気味です。
ただ、「蛇」と「一角獣」だけは別で、対等の存在だと考えています。なので、クランが力を解放した時に「これは訳ありだ」と察したというわけです。

とは言え、今回は何回か地雷を踏みかかっています。この程度で済んだのはかなり幸運な方でしょう。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/12(木) 23:20:29.16 ID:lAfCOpNM0
まあ回避権2枚も持ってかれたし、そりゃあね
896 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 09:43:34.61 ID:Rtk5fiOxO
「私はオリヴィアだ。そんなことより腹が……」

「オリヴィア?」

ララが首をかしげた。

「どうしたの?」

「いや、叔母様の名前と同じだなって」

「……叔母様?」

うん、とララが頷く。

「おねいちゃんはその時外してていなかったんだけど、大婆様がグリーヴァ大沼を去ったジェリークイーンの話してて。
わたしたちの叔母様なんだって言ってた。どこで何をしてるか心配そうだったよ」

「……まさかっ」

まさか、こいつが……「グリーチ」?いや、そんなはずはない。世界が違うから、多分同じ名前で同じ魂の──いわゆる「同一人物」だ。
……とすると、彼女は「原初のj」ではないのだろうか。そもそも、名前は誰が付けた?

また分からないことが出てきた。だけど、ここでそれを考えてもあまり意味はない、か。

「叔母様?……私と同じ種族は見たことがないぞ。そんなに多いのか?」

「い、いや……説明は後でするよ。とりあえず、行こう」

訝しげなオリヴィアの手を取り、僕は空間の歪みに足を踏み入れた。

#

「……で、こうなったわけか」

説明を済ませると、ランダムが呆れたように言った。師匠はじと目で僕を見ている。そりゃ、裸の女の人を連れてきたんだから、そうなるよね……

サイファーさんも頭を抱えている。

「『j』を地上に連れてくるとは……いや、敵対的じゃないのはいいんだが……相変わらず無茶苦茶やるな」

「いや、彼女はお腹が空いているだけなんです。何とかなりませんか」

「腹減ったぞ」と不機嫌そうにオリヴィアが言う。さすがに素っ裸じゃまずいので師匠の服を着させているけど、かなりパツパツだ。

「とりあえず、俺たちの食い物を食わせてみるよう手配したぞ。……多分無駄だろうが」

しばらくして、侍女が料理を運んできた。どれもお皿に山盛りだ。

01〜70 全然足りない
71〜94 む、多少よくなった
95〜00 何だこれは!!
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 09:52:03.70 ID:fK7MstADO
はい
898 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 10:17:32.67 ID:Rtk5fiOxO
#

「……全然足りない」

憮然とした表情でオリヴィアが言う。

元々「j」は魔力を餌とするらしい。基本それほど魔力を必要とせず、しかも人間と同じ食べ物で大丈夫なミラたちとは、やはり少し違うのだろう。

「だよなあ。魔力を分けるっていっても、宝石の力を発動させたクランでやっと、なんだろ?じゃあどうすりゃいいんだよ」

「……何人かがかりで魔力を供給といっても、それができそうなのはそういないですよ?『一族』ならどうなんです」

サイファーさんの問いに、ランダムが腕を組んだ。

「……どうかねえ。ジェラード兄とコーウィン兄なら、2人がかりでワンチャンありそうだが。あとはあいつか、ブランド兄」

「ブランドさんでも1人で大丈夫かは微妙だと?」

「そうだなあ……何かいい案、ねえか?」

※70以上で滝が発言
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 10:37:49.81 ID:fK7MstADO
はい
900 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 12:52:08.77 ID:84K4HDZcO
タキさんが手を挙げた。

「そいつは魔力を喰うのだろう?そして、オルド討伐で『穴』最深層が封印されたから上に出てきた。
とすれば、オルディニウム鉱脈のある場所に行けば満足するはずだ」

「……なるほどな。だが、それほど高純度の鉱脈は今封鎖されてる。もう魔素を際限なく放出される事態は避けねば」

「封鎖を解除するか、俺の世界に連れていくかだな。浅間山にあるオルディニウムはもう大体使い尽くしたが、モハーベ鉱脈は国連監視下だが一応生きてる。
ユカタン半島の、アミールがいる遺跡もありと言えばありだ。奴も一人で暇しているだろう」

サイファーさんが考え込んだ。

「だが、それじゃこの『j』の娘と友達になるというクラン君の言葉が、嘘にはならないか?」

「一度腹一杯になれば、私はそれで満足だが。移動はその後でもできるだろう」

「……でもまた腹が空くだろう」

オリヴィアは少し間を置いて答える。

「そうだな、1年後ぐらいには。またすぐだな」

「……1年後??なるほど、言われてみれば符合するか……」

じゃあ、「ご飯」さえ得られれば、問題はないということか。さて、どうしよう。

1 過去の世界に連れていく
2 第二世界のオルディニウム鉱脈に連れていく
3 ブランドに会わせる
4 ……もっと魔力をあげれば満足するなら……(R板へ?イマーラ激怒の可能性)
5 その他自由安価(大歓迎です)
901 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 13:11:37.43 ID:84K4HDZcO
※3票先取です。失礼しました。
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 13:13:12.05 ID:aJJUeQTDO
5
アミールの所へ行く、蛇の力に関する所で何か話が聞ければ一石二鳥か
903 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 13:19:22.84 ID:84K4HDZcO
>>902
これは1扱いとします。
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 14:03:55.91 ID:MbZHWRCI0
基本世界に鉱脈なかったっけ
905 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 14:48:06.87 ID:9FJ9c++mO
>>904
あります。そこに連れていくのも手ではあります。
ただ、ヨーグ鉱脈の鉱石純度は低く、満足するかは不明です。
906 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 16:05:09.66 ID:s78XCagUO
上げます。19時前後から更新です。
907 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 16:18:36.21 ID:fK7MstADO
1
908 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 19:02:04.73 ID:s78XCagUO
もう一度上げます。
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 19:04:24.40 ID:M/tLWuj30
1
910 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 19:34:54.17 ID:s78XCagUO
「タキさん。僕はタキさんの世界に連れていくのがいいと思うのですが」

「……そういうことなら手配しよう。オリヴィア、と言ったな。もう少しだけ我慢しろ。明日には連れていってやる」

オリヴィアが不機嫌そうに眉を潜めた。

「まだ我慢するのか」

「食事なら明日好きなだけできる。……問題は、どこに行くかだ」

サイファーさんが頭をかいた。

「まあ、俺も同行するが……モハーベは手続きが面倒そうだから、アミールの所だな。
クラン君たちはどうするか?向こうに行くとなると、諸々あるから日帰りというわけにはいかないが」

元の世界のことも気になる。またいない間に何かが起こっていても不思議ではないけど……

1 滝とサイファーに一任する
2 自分たちもついていく

※3票先取
※移動した場合最低でも71日目までは戻れません
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 19:38:55.28 ID:2xOijtJm0
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 19:50:35.00 ID:aJJUeQTDO
2
913 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 19:51:26.41 ID:M/tLWuj30
2
914 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 20:10:38.71 ID:PMoBQLuHO
「……僕たちもついていきます」

「了解だ。ここよりは大分呼吸もしやすい所だし、特段の準備は要らない。出発は明日早くだ」

「ランダムさんがゲートを開くんですか」

ランダムが苦笑しながら手を振った。

「ま、できなくはねえけどな。今回はタキの船に乗ってもらう」

「船?」

タキさんが頷いた。

「時空間調査艦『みらい』だ。俺たちの世界を知ってもらう上でも、こっちがいいだろう」

「船で移動、と??」

「そういうことだ。ブランカの──いや、お前らにはサウルのいた世界と言うべきか──あっちの方が科学技術は進んでいるがな。
まとめて移動できるのが、あれの良いところだ」

そんなものがあるのか。本当に、想像もつかないものがこの世にはあるらしい。

「わー!!ララ乗りたいな!!タキの世界って、どんなところなの?」

「まあ、見れば分かる。今日はこの辺で寝ておけ」

ララが「つまんなーい」と頬を膨らませた。「過去の世界」……どんな世界なのだろう?

※13の倍数で?
※ゾロ目か95〜00だと……
※それ以外なら70日目へ
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:13:51.00 ID:aJJUeQTDO
916 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:18:24.74 ID:CIzkcfhJo
!?
917 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 20:18:48.50 ID:PMoBQLuHO
※特殊イベント
(倍数判定時はファンブルがないためです)

※再判定
3の倍数 「コーウィン」
3の倍数+1 オリヴィア
3の倍数+2 ララ

ゾロ目か95〜00 好きなものを選べます(ボーナスあり)
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:24:35.84 ID:qI/upCqo0
919 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 20:46:00.34 ID:PMoBQLuHO
#

……


…………


「起きろ」


目覚めると、また真っ白い空間に僕はいた。これは……


「『コーウィン』、さん」

「……無茶をしたものだな」

「無茶、とは」

「あの『j』に対してだ。説得を持ちかけるだけじゃなく、魔力をくれてやっただろう?
根刮ぎ生命力を持っていかれても不思議ではなかった」

「……すみません」

「あれがただ腹が空いているだけだから良かったようなものだ。害意があったら、吸い尽くされている」

「……え?」

「コーウィン」さんが、呆れた様子でふう、と息をついた。

「確かにお前の──『奇門』だったな、あれを使って魔力を増幅させたのは正しい。
だが、『j』はあのまま腹を満たすことも可能だったはずだ。……手加減されていたのだ」

「……!!?あれで??」

「そうだ。『臨時の餌』を食い尽くすのが惜しいと思ったか、俺の存在に勘づいたかは知らん。両方かもしれん。
あるいは、単にお前に興味や好意があるから生かしておいただけかもしれん。
とにかく、お前は命拾いしたのだ。忘れるな」

……そうだったのか。オリヴィアの言葉を、額面通りに受け取っていた。

「でも、これからどうやって」

「俺は知らんが、明日行く世界にも『蛇』はいるらしいな。そいつの所に行くのは悪くない。
だが、それも急場凌ぎだ。またすぐに腹は減る。1年後であったとしても、だ。根本的解決ではない」

「コーウィン」が、僕をじっと見る。

「選択肢は幾つかある。まず、あの『オリヴィア』を殺すこと。だが、それはお前が良しとすまい。だから、選択肢は実質2つだ」

「2つ?」

「そうだ。お前が自在に俺の力を使えるようになること。そうすれば、吸い尽くされる心配はなくなる。
だが、それはお前が人外と化すことも意味する。ケインの落とし子を倒すのも、困難になる。
もう一つは、ミラという『j』にしたように、お前の精を分けてエネルギーの変換効率を改善させることだ」

「えっ……!?ちょ、ちょっとそれは……」

「俺は性交渉しろ、とは言っとらん。血でも精は十分ある。ただ、逆に濃すぎるやもしれん」

……これは困った。どうすればいい?

1 覚醒レベルを上げる(デメリットあり)
2 オリヴィアとセックスする(イマーラが反対する可能性中)
3 オリヴィアに血を分ける(オリヴィア暴走可能性あり)
4 何もしない
5 その他自由安価

※3票先取
※覚醒レベルが上がると、宝石の使用制限が消えるなどのメリットがあります。
半面、マスターCやアヴェル、「一族」相手が厳しくなります。
920 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:47:13.58 ID:2xOijtJm0
921 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:47:50.82 ID:qI/upCqo0
3
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:53:05.32 ID:fK7MstADO
3
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:54:02.39 ID:aJJUeQTDO
3
924 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 20:54:37.78 ID:ItBIZrin0
3
925 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 21:12:03.33 ID:PMoBQLuHO
「……血にしておきます。さすがに、出会ったばかりの女性とは、できませんから」

「ククッ、言うようになったな小僧……。まあいい。
『一角獣』の血はないから『エメリア』になることはあるまいが、あれはミラという『j』よりは遥かに危険だ。野生に近い、と言っていい。心しろ」

「……野生?」

「そうだ。俺の推測だが、あれはミラやララの祖先が『分離』する前の何かだ。オリジナルの『j』と言うべきか。
だから、善悪の判断は基本ない。食う、寝る、そして……生殖する。そういう動物に近い存在と言える」

「ちょっと待ってください、分離って……」

「コーウィン」さんが一拍置いた。

「……気付かない、か。恐らく、ミラたちの祖先──『大婆様』は、マイク・ダーレンと出会い、生きることで理性と社会性を身に付けた。
そこで、『理性』の部分と『獣性』の部分が分かたれたのだ。『娘』という形で」

「……!!その『獣性』の部分が」

「そう、オリヴィアだ。とはいえ、本来なら幾何かの理性もあったはずだ。恐らくは、誰か──『ケイン』の手によってねじ曲げられている。
魔力を誰から吸ったかによって、どうもあれの性質は変わるらしいな。多少、心当たりもあるだろう」

……なるほど、そうだったのか。そして、僕たちの世界の「オリヴィア」は何かの拍子で捕らえられ──「グリーチ」と化した。

「……とすると」

「お前の血を与えれば、恐らくは御しやすくなるはずだ。ただ、お前に惚れやすくはなるかもしれんが。心当たりはあるだろう?」

ニィ、と「コーウィン」さんが笑う。言われてみれば、ミラが僕を求めるのは……そういうことも背景にあるのか。

……まあ、多少は覚悟を決めろ、ということなのか。

「分かりました。それを伝えに?」

※50以上で増強イベント
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 21:12:57.25 ID:dW2JPON10
927 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 21:17:43.54 ID:PMoBQLuHO
「そういうことだ。目覚めてどうするかは、お前に任せる」


…………


……


#

「はっ」

目覚めると、まだ部屋は暗い。夜が明けるのは大分先だろう。
横には師匠が寝ている。僕の体調を考えてくれたらしく、今日は致してない。

1 イマーラを起こす
2 こっそり隣の部屋(ララとオリヴィアが寝ている)に向かう
3 二度寝する(1回だけ判定あり)

※3票先取
928 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 21:21:10.20 ID:2xOijtJm0
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 21:22:06.68 ID:aJJUeQTDO
1
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 21:22:12.44 ID:dW2JPON10
1
931 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 21:22:33.23 ID:fK7MstADO
1
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/13(金) 21:23:03.51 ID:ItBIZrin0
1
933 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 21:35:37.74 ID:PMoBQLuHO
少し中断します。
934 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/13(金) 23:58:00.74 ID:jiBhdvN5O
「イマーラ」

少し揺すると、師匠は珍しく不機嫌そうに僕を睨んだ。

「……む……何。もう朝……じゃないわよ。……したくなったの?」

「そうじゃなくって」

僕はさっきの「コーウィン」さんとの話を伝えた。最初は眠そうだった師匠の目は、すっかり見開かれている。

「……というわけなんだ」

「血を与えれば、空腹が抑えられるかも、と?」

「うん。魔力の質に『j』は影響されやすいのかも、だって」

師匠は少し考えている様子だ。

「……ミラやララがあなたに懐いてるのも納得ね。となると、あのオリヴィアも」

「そうなるかもしれない、って」

01〜35 あまり歓迎できないわ
36〜70 仕方ないわ。でも……
71〜94 ラーナは怒りそうだけど
95〜00 ニコ、と師匠は笑った
935 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 00:02:47.98 ID:1N1327M9O
936 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 00:07:32.81 ID:5DXXeOQiO
ニコッ、と師匠が笑った。

「……それならそれでいいわ。賑やかな方がいいし」

「……正気?」

「フフ、番の女同士で争わないというのが、エルフの掟なの。もちろん、そうなった時に受け入れるかはクラン次第だけど」

僕は大きな溜め息をついた。繰り返し思ってることだけど、エルフの貞操観念はどうかしてる。
これ、多分ラーナも同じ考えってことだよね……

※6の倍数かゾロ目、95〜00でイベント
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 00:08:46.10 ID:Jpfz5GbW0
938 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 00:12:22.02 ID:5DXXeOQiO
※特になし

「で、血を与えるってどうするの?別に朝でもいいのよね」

「うん、多分そうだけど」

時計を見ると1時過ぎだ。まだ床についてから3時間ぐらいしかたってなかったらしい。

1 ……朝にしようか
2 今行こう(イベント発生?)

※3票先取
939 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 00:16:50.49 ID:1N1327M9O
2
940 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 00:17:43.25 ID:Jpfz5GbW0
1
941 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 00:43:55.46 ID:5pV5/8dDO
2
942 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 02:33:03.42 ID:uVXhed2cO
上げます。
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 06:53:18.12 ID:sQz3bIb90
1
944 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 07:04:02.18 ID:S6rHmvoG0
2
945 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 10:13:36.34 ID:ucnRZNFZO
「せっかくだから、今行こうか。寝てるかもしれないけど」

「そもそも『j』って睡眠取るのかしら」

「ミラは普通に寝てたけど……」

オリヴィアはララと一緒に隣の部屋にいる。できるだけ音を立てないようにドアを開けると……

6の倍数 オリヴィアだけ起きている
6の倍数+3 ララだけ起きている
ゾロ目、95〜00 2人とも起きている(再判定)
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 10:25:51.89 ID:Yr1qQWZrO
はい
947 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 10:43:32.57 ID:ucnRZNFZO
「……すぅ……すぅ……」

2人とも熟睡しているようだ。起こさないようにゆっくりとオリヴィアに近付く。
一回、起こした方がいいかな。

1 起こす
2 そのままにする

※2票先取
948 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 11:22:48.35 ID:oIMsXiYU0
1
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 11:37:12.26 ID:Yr1qQWZrO
2
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 11:38:32.95 ID:fBBcIynGo
2
951 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 15:47:31.64 ID:JGd6XOOjO
「んっ……」

オリヴィアが眉を潜めながら寝返りを打った。起こしたら不機嫌そうだな……。こっそりやっても、大丈夫だろう。多分。

「イマーラ、ナイフを」

「どのぐらい血を」

「ミラの時は1滴だけだった。すぐに吸収されると思うよ」

僕は指を軽く切った。人差し指の先端に赤い血が滲む。
それを一滴、寝ているオリヴィアの腕に落とす。

…………

……


ブワッ


彼女の肌が、波のように揺れた。


01〜10 ???(1回だけファンブル扱い)
11〜35 ……!!何をしたっ!?
36〜94 ……!!……すぅ……
95〜00 ……!!何をっ……えっ……
952 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 15:50:20.73 ID:sQz3bIb90
はい
953 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 15:54:32.34 ID:JGd6XOOjO
「……!?」

一瞬身体がビクッと震えたけど、オリヴィアはすぐに気持ち良さそうな寝息を立てた。

「……これでいいのかな」

「朝起きたら説明するの?」

「訊かれたら答えるけど。別に彼女を害しようとしてるわけじゃないし、気分が良くなってくれたらそれに越したことはない、かな」

僕は隣で寝ているララに目を向けた。……彼女はどうしよう。

※2票先取

1 血を与える
2 そのままにする
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 15:56:40.55 ID:KaQwSa7rO
あっ寝たままやるのか
大丈夫かなこれ
955 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 15:58:39.80 ID:KaQwSa7rO
2
濃すぎる危険がララの方が高いんじゃなかろうか
サプライズでやるのはリスクが高いかな
956 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:02:54.17 ID:1N1327M9O
2
深夜だし暴走されたら対応が遅れて大惨事になりそう
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:03:55.41 ID:5pV5/8dDO
2
958 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 16:14:11.54 ID:JGd6XOOjO
……やめておこう。何かがあったら事だ。

僕らはそっと寝室を出る。明日のオリヴィアの反応が心配だけど、ここは「コーウィン」さんを信じよう。


【70日目】


朝起きて、僕はまずオリヴィアの様子を見に行った。どんな感じだろう。

軽くノックをすると……

01〜20 何かしたか?
21〜80 ……んんっ……何か、少し楽になったぞ
81〜94 ……お、おはよう……
95〜00 上+α
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:14:38.04 ID:D83e1x230
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:15:57.33 ID:KaQwSa7rO
はい
961 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 16:19:38.84 ID:JGd6XOOjO
オリヴィアが不機嫌そうな表情でドアを開けた。

「……なあ、何かしたか?」

……気付かれたかな。誤魔化して機嫌を損ねたら大変だ。僕は素直に、昨晩のことを白状した。

オリヴィアは……

01〜15 ふざけるな!!(1回だけファンブル扱い)
16〜35 ……気分が悪いな
36〜75 なるほど、そういうことか
76〜94 ……なるほど。だとするとこの胸のもやもやは……
95〜00 上+α
962 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:20:00.23 ID:5pV5/8dDO
はい
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:21:11.76 ID:KaQwSa7rO
はい
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:23:18.61 ID:KaQwSa7rO
やっぱ不味ったか
挽回の機会があればいいけど
>>1000での巻き戻しボーナスとかでもワンチャン
965 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 16:35:12.52 ID:JGd6XOOjO
#

「……気分が悪いな」

説明が終わると、彼女は渋い顔になった。

「ごめん、眠っている邪魔をしたくなくて」

「だとしても、私の意思に関係なくそんなことをされたのは気に食わん。2度目があると思うな」

「分かった。……体調はどう?」

「……まあまあだ。そんなことより、早く飯を食わせろ。もし食えなかったら……お前らを皆殺しにする」

強い殺気を向けられた。……これは、かなり気を付けた方がいいな……。

#

「……何かあったか?」

不機嫌そうなオリヴィアを見て、タキさんが僕に訊く。事の経緯を説明すると、無言で首を横に振られた。

「……全く、無謀にも程がある。行動には慎重を期してくれ。君だけが死ぬならいいが、もっとはるかに大きな被害が生じても不思議ではないのだ」

ララが必死でオリヴィアに話しかけているけど、「そんな気分ではない」と険しい表情は崩れない。
ララが涙目になって「どうしよう……」と泣きついてきた。

「……ごめん、僕が軽率だった」

「でも、オリヴィア怖いよぅ……どうしよう」

そんなことを言われても、どうしようもない。お腹が満たされば、機嫌は良くなるのだろうか。


そうしているうちに、僕らはイーリスの街の外に案内された。目の前に、巨大な鉄の馬車のようなものが見える。

「これは……」

「これが『みらい』だ。東京に着いたら、すぐにサイファーがメキシコの『蛇の遺跡』に連れていく。そこで『j』の腹も膨れるだろう」

※90以上で追加イベント
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:36:05.05 ID:D83e1x230
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:36:48.78 ID:oIMsXiYU0
起こしときゃよかったな
968 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 16:42:24.39 ID:JGd6XOOjO
※通常ルート

「船」の中は、見たこともない機械で溢れていた。タキさんやサイファーさん以外にも、結構人がいる。

「皆さん、『過去の世界』の人なんですか」

「そうだ。俺の国だけじゃなく、色々な国の連中がいるがな。
とりあえず、一旦俺の住む国にこいつは飛ぶ。後は、サイファーに任せる」

前の席に座ったサイファーさんが振り向いた。バケツのような兜をなぜか被っている。

「向こうは魔素がここより薄いから、クラン君たちは多少楽だろう。オリヴィアは辛いかもだが、少しだけ我慢してくれ。俺がすぐに運んでやる。
それと……オリヴィアを連れていく先は人間が生身で行ったら即死だ。人数分防護服を準備してあるから、着いたらすぐに着替えてくれ。悪いが、よろしく頼む」

オリヴィアがさらに不機嫌そうな顔になった。

※20以下で?(1回だけファンブル扱い)
969 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:44:09.48 ID:5pV5/8dDO
はい
970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:44:28.36 ID:KaQwSa7rO
はい
971 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 16:51:30.79 ID:JGd6XOOjO
※通常ルート

「じゃ、行くぞ。加藤さん、よろしく頼む」

一段高い席に座っていた中年男性が、タキさんに向け手を挙げる。

「総員、着席完了。ゲート安定度問題なし、オールグリーン。……接続完了、転移を開始するっ」


ヴォォォォッッ……!!


地鳴りのような重低音が響く。細かい振動は徐々に強くなり、耐えられないほどの激しさになった。


「…………!!」


シュォォォォォンッッ


急に音と振動が止まった。


「転移完了、離席可能」

「……着いたぞ。この奥に更衣室がある。防護服に着替えた上で、船の出口に集合してくれ」

……心なしか、空気が軽い。魔素ってのが第二世界より薄いのは、本当みたいだ。

オリヴィアは……

※25以下で?(1回だけファンブル扱い)
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 16:52:39.33 ID:2UATU69N0
せいや
973 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 17:02:09.74 ID:JGd6XOOjO
※クリティカル(多少機嫌が直っている)

オリヴィアはキョロキョロと辺りを見渡している。

「大丈夫?」

「ふ……ふん。気遣い無用だ」

良かった。息苦しさから暴れるんじゃないかと、少し思っていた。

「……どんなところなんだろ」

「これから行く場所は洞窟の中だ。そこにアミールという男がいる。ちょうど、君のような立場の男だ。
『蛇』と融合してしまったから、洞窟から動けないが。奴の所には俺と君らで行く。タキは?」

「俺は兄貴に会う。全部終わったら、また東京に来てくれ。芝のマンションで落ち合おう」

「了解だ」

#

「準備はできたな」

僕らは皆、サイファーさんのようなバケツのような兜とゴワゴワした服を着て集まった。目の前には、例の「ゲート」がある。

「オリヴィアは、様子を見ながら防護服の魔素耐性を落としてくれ。そこのつまみをひねれば調整はできる。……では、行くとするか」
974 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 17:07:44.86 ID:JGd6XOOjO
#

「……ここが?」

洞窟の中は、薄い緑に光っていた。ヨーグ鉱脈は青っぽかったけど、ここは違うのだろうか。

「ああ。この扉の先に、奴はいる」

分厚い鉄の扉が見えた。サイファーさんが何やら操作すると、ヴィーという音とともにそれは開く。

「……え」

そこにあったのは、質素な家が一つ。中には明かりがある。こんなところに家が?

オリヴィアを見ると……

01〜15 また不機嫌そうになっている
16〜55 本当に飯が食えるのか?
56〜94 ……!!
95〜00 これはっ!!!
975 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 17:08:26.69 ID:1N1327M9O
976 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 17:14:21.43 ID:JGd6XOOjO
夜まで中断します。
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 19:21:25.45 ID:fBBcIynGo
そのままにするって、なにもしないで戻るってことだと思ってた……
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 19:34:13.47 ID:Eg82TPJyO
>>949だが、同じくやめておいて戻るって意味だと思ってた
すまん
979 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 20:43:53.49 ID:Wj8ppylvO
サイファーは確かARMD着てなかったか
980 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 21:25:46.51 ID:5t+GRb0tO
>>977-978
これについては説明ミスですね。申し訳ありませんでした。
972のクリティカルのお陰で軌道修正はできていますので続行しますが、失礼しました。

>>979
旧式のDEMOを着ているのには理由がありますが、理由を明らかにすることがあるかは不明です。
981 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/14(土) 22:46:52.82 ID:svt4YnWIO
「……!!これはっ……!!?」

「お、おいっ!!?」

オリヴィアがサイファーさんの制止も聞かず、防護服を脱ぎ始める。
あっという間に薄手の服だけに……いや、下着も脱ぎ捨て全裸になったかと思うと、元の青いスライムへと戻ってしまった。

「おおっ!!これは確かに濃密だ!!旨い、旨いぞっ!!
『蛇』の人間よ、疑って悪かったな!!血を与えたのに邪心があるのではと思っていたぞ!」

ハハハ、と高笑いしながら洞窟内をオリヴィアが駆け回った。ララが羨ましそうにそれを見ている。

「……わたしも、あれやっていい?」

「いや、どうだろう……。それにサイファーさん、ここは」

「『蛇』の依り代となった男の棲み家だ。あの家の中にいる」

ギィ、という音と共に中から男性が出てきた。短い金髪……あれ、あれって。

「アミールさん……?」

「サイファー!久しいな。彼は……マルコ、じゃないな。それより大分若い。
それに、あそこではしゃいでいるスライムは」

「あ、ああ……ちょっと説明が難しいな。急に押し掛けて悪いが、少し話せないか」

「そうだな。人とちゃんと会うのは3ヶ月ぶりか」

「アミール」さんが僕らを手招きした。家の中は、見たことがない機械は多いけど、存外普通の感じだ。
……いや、赤ちゃん用の玩具もある。ちょっとよく分からないな。

「防護服は脱いでくれても構わない。僕が魔素を遮断しているから。彼女は呼ばなくていいのか?」

「食事中、らしい。下手に手を出すと危険だ、放っておけ」

「……君がそこまで言うとはね。にしても珍客だ。マルコ似の少年にエルフ、そして……何だこの生物は?」

「一見で気付くか。『j』……と言ってもわからんだろうな。
オルディニムの影響で突然変異を起こしたスライム、と言えば分かりやすいだろう」

「……なるほど。『蛇』の記憶にはなかったから、そっち側だけの生物か」

「そういうことだ。そして、『エメリア』に一番近い生命体でもある」

「アミール」さんの表情が一瞬で変わった。

「……物騒だな。それで僕のところに」

「ああ。万一の時に何とかできるのは、俺の知る限りお前だけだからな。
それと、この彼。お前が知らない、別の世界の住民だ。『蛇』の依り代の依り代、というべきかな」

「……!!なるほど、同じ匂いがしたわけだ。そして、向こうの世界にも僕と同じ存在がいると」

「察しがいいな」

「『蛇』はさすがにその辺りは知ってるようだね。とにかく、『蛇』に憑かれた者同士か。……よろしく頼む、君の名は」

「クラン・オーディナルです。こちらこそ、よろしくお願いします」

「うん、よろしく」

01〜20 バチィッ
21〜95 特に何もなし
95〜00 ?????
982 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 22:47:38.02 ID:pvdjxnCy0
983 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/14(土) 22:48:29.96 ID:YHa2OH9/0

984 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/15(日) 08:47:38.96 ID:CkW89DUUO
握手しようとした瞬間だ。


バチィッ


「痛っ!!?」

手に強い痛み、というか痺れが走った。これは?

「アミール」さんが顔をしかめた。

「……これは……君とは近くにいない方がいいかもしれないな」

「えっ?」

サイファーさんも首を振る。

「その可能性があるとは思っていたが。確かに危険だったな」

「どういうことです?」

「依り代とはいっても、『蛇』自体は同一存在だ。出会えば当然対消滅する。
まだ君が目覚めきってないからこの程度で済んだが、それでも空間や存在が不安定になり得る。
『蛇』が消えたら、世界の安定性にも関わる一大事だからな。万一の事故を避けるためにも、アミールの近くにいない方がいい」

「じゃあ、僕は」

「あのオリヴィアという『j』の様子を見てくれ。アミールとは、俺が話す」

僕は師匠と顔を見合わせた。直接訊きたいこともあったけど、仕方ない。

「……すみません。外に出ています」

防護服を着直して外に出ようとすると、ララが「むう」と渋っている。

「どうしたの?」

「えっと……わたしもオリヴィアみたいにしていい?」

そうか、「j」にとってはこの環境は「御馳走」なのだ。ただ、純粋な「j」であるオリヴィアと違い、ララは未熟だ。どうしたものだろう……

1 防護服を着たままにさせる
2 オリヴィアのようにそのまま外に出す

※3票先取
※判定などは多数決終了後次スレで
985 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 09:02:34.46 ID:UvGzVKb1o
2
986 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 09:03:02.95 ID:HD4nosiQo
2
987 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 09:26:19.62 ID:KC8nAjkc0
様子を見ながら防護服の魔素耐性を下げていくのは1ですか?
988 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/15(日) 09:48:37.38 ID:CkW89DUUO
>>987
1でいいですが、それでララが満足するかは不明です。
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 09:49:28.96 ID:KC8nAjkc0
うーんそうか
2
990 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/15(日) 15:02:22.88 ID:CkW89DUUO
次スレです。移動お願いします。

【安価】オルランドゥ大武術会10【コンマ】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1576389708/
991 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/15(日) 15:03:28.75 ID:CkW89DUUO
1000のコンマが70以上で振り直し、90以上で巻き戻し権になります。

以下、雑談及び質問としてお使いください。
992 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/15(日) 16:05:12.79 ID:UvGzVKb1o
また強さランキングほしいなぁ……
グリーチはハーデン並みとのことだったけど、ミラとララいれば負けない気がするのは気のせいか……?
993 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/15(日) 16:24:29.19 ID:CkW89DUUO
>>992
ミラは極短時間ですがほぼ誰にも勝てます。
ただ、「グリーチ」こと元の世界のオリヴィアが置かれた状況次第ですね。
994 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/18(水) 09:45:44.12 ID:X4qGdYfpO
こちらを上げておきます。
995 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/23(月) 00:42:13.54 ID:9H9JfzwuO
もう一度上げておきます。

なお犀川×カミュは前作から張ってあった伏線の通りです。犀川のお蔭でカミュの精神は安定しています。
ただ、王位継承者がいなくなったのでセシル前国王は頭を悩ませているようですが……
2人とも(本人の意思とは関係ない面があったにせよ)やらかして過去世界で生きる方向ですし。
996 : ◆Try7rHwMFw [saga]:2019/12/29(日) 00:20:25.58 ID:z0EORNTGO
こちらも上げておきます。
997 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 00:43:10.85 ID:9qjYKei70
そろそろ埋めて>>1000ボナ狙うわ
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 00:44:37.87 ID:9qjYKei70
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 00:45:11.11 ID:9qjYKei70
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 00:45:52.92 ID:9qjYKei70
1001 :1001 :Over 1000 Thread
               /|\
              /::::::|:::::\
              |::::::::::| ::::::::|
              |::::::::::ヽ:::::::|
              |::::::::::::: \:|
              |::::::::○ ::::::|
              |:::::::::::::::::::::|
              |___ :::::::|
              |:::::::::::l:::::::::|
             ∧:::::::∧:::::∧
              ∧:::::V  V:::::∧
               ∧::::::V   V:::::∧
           ∧::::::V     V:::::∧
            ∧::::::V     V::::::∧
         ∧::::::V       V::::::∧
         ∧::::::V        V::::::∧
          ∧::::::V            V::::::∧
          |::::::::V            V::::::::|
          |:::::::::|            |:::::::::|
          |:::::::::|            |:::::::::|
          |:::::::::|            |:::::::::|
          ∨:::::|            |:::::∨
          V:::|            |:::∨       SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
             ー'           `‐'        http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/
1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
【デレマス】由愛「コピー本」むつみ「完成」乃々「しました……」 @ 2019/12/28(土) 23:56:28.88 ID:aYdovtoDO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577544988/

わけのわからない規制で本家に書けなくなった @ 2019/12/28(土) 21:46:10.89 ID:Ictiw1Fy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1577537170/

【安価】ボクっ娘と過ごす年末 【コンマ】 @ 2019/12/28(土) 20:43:04.20 ID:jwUdaeopO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577533384/

【アイマス 】真美「え?喧嘩の原因がわからない?」 @ 2019/12/28(土) 20:04:42.93 ID:s/5oE0Nr0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577531082/

自演を失敗しつづけた先原直樹ゴンベッサの末路wwwwwwwwwwwwwwww @ 2019/12/28(土) 19:00:10.42 ID:T6xxMJWj0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577527210/

【モバマス】凛「P、なんか怖い話知らない?」 @ 2019/12/28(土) 16:55:18.01 ID:+LxNex+P0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577519717/

輝子「やってみたいことが、あるんだ…」美玲「何だ?」 @ 2019/12/28(土) 14:06:42.73 ID:G9crktv10
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577509602/

長富蓮実「その名は、ハスラー♪」 @ 2019/12/28(土) 13:17:42.50 ID:G9OiTGlK0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1577506662/



VIPサービスの新スレ報告ボットはじめました http://twitter.com/ex14bot/
管理人もやってます http://twitter.com/aramaki_vip2ch/
Powered By VIPService http://vip2ch.com/

355.44 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)