ボーンゴーレム娘「人間の子供拾ったっす」ドラゴン「お前ざっけんなよマジで」

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27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/06(水) 23:04:13.44 ID:/Sg3rOPso
>>26
そっか
残念だけど仕方ないな
こっちで楽しませてもらうよ
28 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:30:03.90 ID:Rm7ZQG4e0
…………

赤子「あーん!!あーん!!!」ビエエーッ!!

ビリビリビリ……!!

ドラゴン「……おい」

ボンゴレ「はいはい何っすか!?今話してる場合じゃないっすよ!ほーら赤ちゃん、首すぽーん!すぽーん!!」カポンカポン

ドラゴン「さっきから全然泣き止まねーじゃんか!なんだコイツは!!」

ボンゴレ「知らないっすよーアタシに言われても!ほら、お姉ちゃん腕も取れるんすよー!」スポンスポン

赤子「うえーん!!えーん!!」ギャー!
29 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:34:17.13 ID:Rm7ZQG4e0
ビリビリビリ……!!

ドラゴン「おい、お前ら俺の洞窟から出ていけ。反響してえらい事なってる」

ボンゴレ「はあっ!?何ハクジョーな事言ってんすか!?ここ出たらアタシらどこで雨風凌げっつーんす!?」

ドラゴン「お前死んでるから雨風関係ないだろ」

ボンゴレ「アタシは良くてもこの子が死ぬっすよ!しばらくここに住むっすからね、アタシら」

ドラゴン「お前……お前ホントふざけんなよ……俺の安息の地を……」ブツブツ

ボンゴレ「ブツブツうるさいっすねー。広いからいいじゃないすか!それよりこの子どうしましょ?全然泣き止む気配ないすよ」

ドラゴン「だから、泣き止まないなら食うっつってんだろ」

ボンゴレ「食うなっつってんすよ、アタシはっ!!」
30 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:39:52.34 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「……ん?『食う』?」ハッ

ドラゴン「どうした?お前も食いたいのか?」

ボンゴレ「んな訳ないでしょ!あのっすね、もしかしたらこの子……」

赤子「うえーん!えーん!!びえー!!!」オンギャー!

ボンゴレ「……お腹がすいてるんじゃないすか?」

ドラゴン「何、ハラが?」

ボンゴレ「ええ。この子を拾った時太陽は真上にありましたが、今はもう夕焼け空ですし」

ドラゴン「……ハラが減ったならそう言えばいいだろうに」

ボンゴレ「喋れないすから。赤ん坊なんで」

ドラゴン「テレパシー呪文とか使えばいいのに。風魔法の応用で」

ボンゴレ「みんなが皆ドラゴンさんみたいに呪文使える訳じゃあないすからね?」
31 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:44:27.69 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「とにかく、何か食わしたらいいんだな?……人間のガキって何食うんだ」

ボンゴレ「人間って何でも食いますけど……赤ちゃんだとアレでしょ」

ドラゴン「生肉のミンチか」

ボンゴレ「なんでそうなるんすか!?」

ドラゴン「……産まれたての頃は消化能力低いから、母親が噛んで柔らかくした肉を与えるんだが……」ションボリ

ボンゴレ「うん、それドラゴン系の魔物限定すね」
32 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:47:18.71 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「じゃなくてー、赤ちゃんだったらミルクでしょ!おかあさんのおっぱい!」

ドラゴン「ミルク……お前おっぱい出るのか?」

ボンゴレ「ででで、出る訳ないっすよ!何言ってんすかマジで!」

ドラゴン「いやお前……それならこいつのミルク、どうすんだよ……」

ボンゴレ「……」

ドラゴン「……」

赤子「えーん!!えーん!!」ビヤー!
33 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:51:49.81 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「ちょちょちょ、ちょーっと待ってて下さいっ!」

ドラゴン「待……は?」

ボンゴレ「アタシが山で、ミルク探してきます!」バーン!

ドラゴン「……いやお前何言ってんの?」

ボンゴレ「山は広くて色んな魔物が住んでるっすから……きっと、ミルクが出る魔物もいるはずっす!!」

ドラゴン「おい落ち着け。そう都合良くいく訳ねえから」

ボンゴレ「じゃ!少しの間その子お願いしますよーっ!」バビューン!

ドラゴン「おい待……お前、おいーッ!!」
34 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 20:56:12.77 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「……え、俺どうすりゃいいの……?」

赤子「あーん!うああーん!!」ギャー!

ドラゴン「……」

赤子「ひっぐ!うえ、うええ……!」

ドラゴン「……か、風の魔法の応用で……『風精シルフィードよ。我の下に集いて奇跡を呼び起こしたまえ』……」ブツブツ

ブワッ!
35 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:02:08.65 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「ほ、ほーら!高いたかーい!」

フワフワ……

赤子「うえ?……おー、おー……」パチクリ

ドラゴン「あっちょっと泣き止んだ!俺すげえ!!」

赤子「おー……キャッキャッ!あはー!」

ドラゴン「よっしゃこの調子でやってやるぞ俺!頑張れ俺!!」

…………
36 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:08:18.72 ID:Rm7ZQG4e0
…………

バタバタバタ

ボンゴレ「連れてきましたよーっ!!」ズザザーッ!

ドラゴン「遅ェよこの野郎!もう魔法のレパートリー無いわ!!」

ドパーンドパーン!

赤子「わー!キャッキャッ!」

ボンゴレ「わ、なんですかそれ?花火?」

ドラゴン「火の魔法と土の魔法の応用だ。土の成分を空中で燃やして……ってんな事ァどうでもいいんだ。これやめたら泣くから、早くメシ食わせろ!」

ボンゴレ「ふふふ、任せて下さい。んじゃ、お願いしまーす」グイッ
37 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:19:16.04 ID:Rm7ZQG4e0
ミノタウロス娘「あ痛たったたた!何しやがるこのホネ野郎っ!無理矢理引っ張ってきやがって!!」ジタバタ

ボンゴレ「見てくださいドラゴンさん!この乳!すっごいおっぱい出そうでしょ!?」

ドラゴン「胸の大きさで判断してんじゃねえよ!!!」
38 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:24:50.03 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「ミノタウロス……牛と人の特徴を持つ魔物か……たしかオスは牛の頭で、メスは人の頭にツノが生えてるんだったか」ジロッ

ミノ娘「う、うぎゃー!?どどど、ドラゴンっ!?やめろ!おれなんか食っても美味くないぞー!?」

ドラゴン「いや食うつもりは無いが」

ボンゴレ「いやいやドラゴンさん、そこは『食われたくなかったら乳を出せー』くらい言わないと」

ドラゴン「変態じゃねえか」

ミノ娘「こ、こんな筋肉だらけのおれの身体が目当てなのか……?」ガクブル

ドラゴン「ちょっと黙っててくれる?」
39 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:28:59.49 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「乳じゃなくて、母乳だ。おっぱい」

ミノ娘「え、ええー……ドラゴンって、母乳が主食なのか?」

ドラゴン「んな訳ねえだろ」

ボンゴレ「そうっす。主食じゃなくて、性的欲求っす」

ミノ娘「うわあ……ドラゴンもオス、なんだな……///」

ドラゴン「違うっつってんだろ。こいつの飯だ、こいつの」ズイッ

赤子「ふ……ふぇ……」グシッ

ドラゴン「あ、ヤバイ!なんかもう泣きそうなってる!!」

ボンゴレ「あわわわわ、スポーン!腕スポーン!」スポスポ

ドラゴン「お前それ骨をガチャガチャやってるだけだろ!!」

ボンゴレ「何をー!?雑魚モンスターのスケルトンとかだと、下手したら取れた腕戻らないんすよ!?アタシ結構上位な存在なんすよ!?」

ドラゴン「んなバックボーンは知らねえよ」
40 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:33:16.99 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「おりゃ!水芸っ!」シピーッ

ボンゴレ「おおー!水の魔法で虹が出来たっ!こりゃすげーっす!」

赤子「おおー……」ジーッ

ミノ娘「……何やってんだ、お前ら……これ人間の子供か?」

ドラゴン「そうだよ!コイツが腹減ってずーっと泣いてんだ。早く乳飲ませてやってくれ!」

ミノ娘「……い、いや……おれ、子供とかいないから乳出ないぞ」

ドラゴン「なんだとこの野郎!!!」
41 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:42:28.44 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「っざっけんじゃないっすよー!アンタそのおっぱいは飾りっすかー!?」モミュンモミュン

ミノ娘「うるさいな!おれだってこんなでかい乳欲しくないんだよ!乳を揉むなー!!」

ボンゴレ「よーしわかりました。ドラゴンさん!」

ドラゴン「何だ?」

ボンゴレ「ちょっとこの乳オバケ孕ませて下さい。そーすりゃ乳出るでしょ」

ドラゴン「何を言い出しとるんだお前は」

ミノ娘「怖いよ、この骨怖いよ」
42 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:47:00.61 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「あぱー、種族違うから妊娠しないっすよね。ウッカリしてました」

ドラゴン「それ以外の問題が盛り沢山だろうが」

ミノ娘「そんなノリで初めて失うの、イヤだぞおれ」

ボンゴレ「じゃーどーすりゃいいんすか!?この娘以上の乳の持ち主他にいます!?」ボヨンボヨン

ミノ娘「乳を叩くな!つーか、胸の大きさ関係ないだろ!赤ん坊がいる魔物に頼めばいい話だろー!?」

ドラゴン「赤ん坊がいる魔物……」

ミノ娘「人間の子供なんかに飲ませてくれるかは知らないけどな……」

ボンゴレ「赤ん坊がいる魔物なんか、どこにいるっていうんすかー!?」ムニョンムニョン
43 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 21:53:01.52 ID:Rm7ZQG4e0
ミノ娘「すぐ近くに住んでるだろ」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……へ?」

ミノ娘「いや、だから……」

…………
44 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:02:13.45 ID:Rm7ZQG4e0
…………

近くのほら穴――

プギープギー!

子オーク2「かーちゃーん、かーちゃーん!おにーやんがイジメるー!プギー!」

子オーク1「かーちゃんこいつが悪いんだブヒー。おいら悪くねーやーい」

子オーク3「はらへったー。はーらーへったー!」ブヒブヒ

姉オーク「おかーさーん、こいつらうるさーい。あたしやっぱ一人の部屋がいいー」
45 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:06:16.55 ID:Rm7ZQG4e0
赤子オーク「びえーん!えーん!」エグッエグッ

母オーク「はいはいもう喧嘩するんじゃあないよまったくもう!この子が泣いちゃってるだろう!ほら、アンタお兄ちゃんなんだから下の子いじめないようにしな!」

子オーク1「おいら悪くねーしー」

姉オーク「いい加減にしろ、こらっ」コツンッ

子オーク1「いっでー!かーちゃんねーちゃんがブッたー!!」ブヒブヒ!

姉オーク「ハァ……おかーさん、あたしの部屋っていつ出来るのー?」

母オーク「はいはい、とーちゃん達が帰ってきたら、新しいほら穴掘ってもらうよう言っとくからね」
46 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:09:24.55 ID:Rm7ZQG4e0
子オーク3「かーちゃーん。はーらー!めーしー!!」

母オーク「はいはいはいはい。今この子におっぱいあげてるから、ちょっと待っておくれ」

赤子オーク「んく、んく……」コクコク

……ガサガサガサ……

子オーク2「?……なんか外うるさい……」

子オーク1「え!?とーちゃん達帰ってきたのか!?」プギーッ!
47 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:15:16.17 ID:Rm7ZQG4e0
ガサッ!!

ミノ娘「うっす。オークー、いるかー?」

ボンゴレ「どもども、こんちはー」

ドラゴン「……ん」ノソッ

子オーク1「!!」

子オーク2「うおッ……」

子オーク3「ど……」
48 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:17:41.49 ID:Rm7ZQG4e0
子オークs「「「ドラゴンだ――ッ!!!」」」

子オーク1「うおー!すげーかっけー!!ブヒー!!」

子オーク2「翼でけっ!尻尾でけッ!!」ブヒブヒ

子オーク3「ドラゴンて食ったらうまいのか!?」プギー!

キャッキャッ!

ドラゴン「えーい離れろガキども。まとわり付くなッ!」

ボンゴレ「おー、ドラゴンさん子供に人気すねー。さすが看板モンスター」

ドラゴン「だからここ来たくなかったんだ!!!」
49 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:20:44.85 ID:Rm7ZQG4e0
母オーク「あらま!山のヌシのドラゴンさん!珍しいねーこんな所に来るなんて!ちょっとアンタお茶用意してあげな!」

姉オーク「はーいおかーさん」トテトテ

ボンゴレ「あーいいですいいです気ぃ使わないで。こっちはオークのお母さんにお願いあって来たんで!」

母オーク「ええと、アンタはたしか……ボーンゴーレムちゃんだっけ?ちゃんとご飯食べてんのかいアンタ。ウエストがりがりじゃあないか!」

ミノ娘「悪い、母オークさん。ちょっとこいつらのお願いを先に聞いてやってくれるか?」

母オーク「お願い?……そういえば何だいボンゴレちゃん、その腕ん所抱えてるのは」
50 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:23:07.49 ID:Rm7ZQG4e0
赤子「えっぐ!ひっぐ……!」グスッ

母オーク「あらまあ、アンタの子かい?」

ボンゴレ「いやー、アタシ子宮腐っててないんですよ。穴しかなくって」

ミノ娘「聞きたくなかったわーそんな情報」

ドラゴン「んな事ァどーでもいいから、早く乳飲ませてやってくれ!!」

子オーク1「ドラゴン火ぃ吐けー火ぃー」ベシベシ

子オーク2「うおっ硬ってー!おらっパーンチ!」ドスドス

子オーク3「あぐあぐ……うえー、硬くて食えねーっ」カミカミ

ドラゴン「もう俺はよ帰りたい」
51 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:25:46.54 ID:Rm7ZQG4e0
母オーク「おーよちよち、お腹減ってるのかい?ほーら」ギュッ

赤子「うえー…………ん……」

……チュウチュウ……

ボンゴレ「!!……飲んだ……!」

ドラゴン「おお……!」

ボンゴレ「どどどドラゴンさん!ミルクが赤ちゃん飲んで泣き止んでオークですよ!!!」アパアパ

ドラゴン「感動したのはわかるが落ち着け」
52 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:28:21.46 ID:Rm7ZQG4e0
赤子「んんー……」チュウチュウ

ボンゴレ「うおー……すげえっすね。こーんなちっこいのに、一生懸命飲んで……」

母オーク「なんだい、赤ちゃんがおっぱい飲むのがそんなに珍しいのかい。アンタだってこうやって育ったんだよ?」

ボンゴレ「アタシ骨の寄せ集めで出来た存在なんで、育つとかは無縁でー……」

ドラゴン「肉食って育つからなぁ、俺らの種族は……」

ミノ娘「やるせねえな、お前ら」

母オーク「というか、この子人間の子かい?どうしたんだいこんなの。親は?」

ドラゴン「死んだ。この骨が見つけて拾ってきた」

母オーク「あらあらまあまあ……そりゃあ可哀想にねえ……」
53 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:30:46.35 ID:Rm7ZQG4e0
母オーク「よしよし、お腹いっぱいかい?ほーらゲップしなー」トントン

赤子「けぷっ」

ボンゴレ「ゲップ!ゲップしましたよゲップ!うわー女の子なのにお下品っ!アタシそんな子に育てた覚えはありませーんっ!」キャーキャー

ドラゴン「うわあ絶妙にうざい。今日拾ったばっかだし」

子オーク1「おいっドラゴンー火ぃふけよー!」

子オーク2「そーだそーだ火だ火ー!ブヒー!」

子オーク3「火で焼いたら食えるかー!?」

ドラゴン「うるさいな……ほらっ」ボーッ!

子オークs「「「すげーっ!!!」」」プギー!
54 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:33:13.89 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「ドラゴンさんは子供に人気っすねえ……」

ミノ娘「ああ……ところで母オークさん、随分オークの数が少ないが、おやっさん達は?」

母オーク「ああーダンナなら若いの連れてお隣さんと狩り行ったよ。数日もすれば戻ってくるだろ」

姉オーク「……おにーちゃん達、大丈夫かな……」

赤子オーク「むい……」

母オーク「心配する事ぁないよ!人里に近づかなきゃあ問題はないさ!」

ミノ娘「ああ……最近、人間の魔物狩りが盛んだしなぁ」

母オーク「あたしらが何したっていうんだい、まったく……」フゥー
55 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:35:55.40 ID:Rm7ZQG4e0
母オーク「で?アンタ達、この子はどうする気だい」

赤子「う?」キョトン

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……へ?」

母オーク「『へ?』じゃないよ。あたしは別にいいんだよ。人間に対しては、まあ……少なからず敵対意識があるけども。この子に罪はないしね。……だけど、人間を憎んでいる魔物が多いのは確かだろ?」

ドラゴン「まあ……なあ」

母オーク「アンタ達、育てる気かい?……大変だよ。赤ん坊を、しかも種族の違う、魔物と相対する人間の子供だよ?生半可な気持ちじゃあ、みんなが辛い思いをするだけさ」

ドラゴン「……そ、それは……」
56 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:40:42.88 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「育てますっ!」

ドラゴン「!」

ボンゴレ「アタシ、もう決めましたからっ!この子は、アタシ達がいないと生きていけない……そんな子を見捨てる事なんて出来ません!アタシは……この子を立派な魔王に育てます!」

赤子「……ふえ……」グスッ

ドラゴン「…………」

母オーク「……ボンゴレちゃん」

ボンゴレ「は、はい?」

母オーク「ちょっと、こっち来な」

ボンゴレ「な、なんでしょう?」
57 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:45:23.38 ID:Rm7ZQG4e0
母オーク「ほら見な。この子オシメが汚れてるじゃあないか!アンタ気付かなかったのかい?」

ボンゴレ「え?うわ……き、汚いすね」

母オーク「お腹いっぱいになってもグズるはずだよ、まったく!それにほら!手の甲に変な形のアザが出来てるじゃあないか!赤ちゃんってのは弱いんだから、乱暴しちゃ駄目だろう!?」

ボンゴレ「そ、それはですね!アタシのせいじゃないっていうか、たぶん崖から落ちた時の怪我で――……」

母オーク「それにしても、手当とか何かあっただろう!?ボンゴレちゃん……アンタのやる気は認めるけども、子供を育てるには知識が全然足りてないよ!」

ボンゴレ「あ、あぱー……」
58 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:47:36.49 ID:Rm7ZQG4e0
母オーク「ちょいとお姉ちゃん、新しいオシメ持ってきて。丁度いい、アンタもオシメの変え方覚えな」

姉オーク「ええ……あたしはいいよぉ」

母オーク「バカ言ってんじゃないよ、アンタもいつかはバンバン子供産む事なるんだからね!」

ミノ娘「子だくさんだからなぁ、オークは……」

母オーク「ほら、妹のオシメ変えたげな」

赤子オーク「ぷぎー?」

姉オーク「えー?……はーい」シブシブ
59 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:50:07.59 ID:Rm7ZQG4e0
子オーク3「なーなーそれよりかーちゃん、昼飯はー?」

子オーク1「おいらも腹減ったー」

子オーク2「ドラゴン飯出せー」

ドラゴン「うるせえ食うぞガキ共」

ミノ娘「ああ……おれが何か作るよ。母オークさん台所借りるぞー」

母オーク「あー助かるよ。干したシカ肉とイモがあるから、それで何か作ってくれるかい?」
60 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:52:47.04 ID:Rm7ZQG4e0
ワイワイワイ……

母オーク「いいかい?赤ちゃんが泣くのは何かして欲しいサインだ。あやすだけじゃなく、それを見逃さないようにだね……」

ボンゴレ「え、これどうやって巻くんです?え?え?」

姉オーク「こうじゃない?……おねーさん、不器用だよね……」

ボンゴレ「なっ!何をー!?」
61 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:55:41.67 ID:Rm7ZQG4e0
ガヤガヤ……

子オーク1「ドラゴンって空飛べるのか?」ベシベシ

ドラゴン「そりゃまあ、飛べるが……」

子オーク2「えーっ!?乗せて乗せてー!!」プギプギ

ドラゴン「危ないから駄目」

子オーク1「んだよ、ケチー!」バキバキ

子オーク3「翼食うぞー!!」グイグイ

ドラゴン「……もう少し大人になったら乗せてやるよ」

子オークs「「「ホントにー!!?」」」

ドラゴン「あーあー。ホントホント。だからお前ら叩くのやめろ。手加減無しは地味に痛い」
62 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 22:59:01.04 ID:Rm7ZQG4e0
ミノ娘「おーい、昼飯出来たぞー。シチューにしてみた」

子オークs「「「わーい!」」」ブヒー!

母オーク「ああそれじゃあ休憩にしようか。ボンゴレちゃん、ご飯の後もお勉強だからね」

ボンゴレ「あぱ、あぱぱ……」パクパク

母オーク「なんだい、これくらいでだらしないねえ」

姉オーク「……おねーさんって、その……腕とかお腹とか骨だけど、頭には脳みそ入ってるの?」

ボンゴレ「んなっ!失礼なー!アタシはこー見えても胸とかおしりとか、色々な所にはお肉がギッシリなんですよー!」

ドラゴン「ボーンゴーレムでそれってどうなんだ?」

ミノ娘「てか絶対アタマん中カラだな、お前」
63 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:01:37.62 ID:Rm7ZQG4e0
子オークs「「「ごはん、ごはんー!」」」キャッキャッ

姉オーク「こらーっアンタ達ーっ。いただきますしないとでしょー?」

母「お姉ちゃんの言う通りだよ。行儀よく座りな!まったくもう……」

ドラゴン(……大変そうだな、子育てってのは……)

ミノ娘「おーい、ドラゴンって何食うんだ?シチュー食うなら用意するけど、木のスプーンとか持てないだろ?」

ドラゴン「俺は生肉で――……いや、なんでもない」

ミノ娘「?……肉なら保管庫にあったけど……」

ドラゴン「いやいい。俺もシチューをいただくよ。スプーンは風魔法で浮かして使えるし……せっかく、作ってもらったんだしな」

ミノ娘「……別に気にしねえけどな。まあ……そう言ってくれると嬉しいよ」ニコッ
64 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:03:52.23 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「あーっ!何イイ雰囲気なってるですかー!!言っておきますけど、ドラゴンさんはアタシのダンナっすよ!」プンスカ

ミノ娘「そ、そーいうんじゃねえよっ!」

ドラゴン「俺はお前を嫁にした覚えはない」

ボンゴレ「何言ってんすか!この子はアタシとドラゴンさんの子なのにー!」

母オーク「えっやっぱりそうなのかい?……ドラゴンとゴーレムから子供って出来るもんなのかい?」

ドラゴン「違います母オークさん。この骨の言う事真に受けんで下さい」
65 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:08:40.26 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「そりゃー本当の子供じゃーないっすけど!でもでも!……この子は二人で育てるんすよ。ねっ?」

赤子「あいー?」

ドラゴン「…………」

ミノ娘「……おい、ドラゴン?」

ドラゴン「……ああ。……わかったよ」ボソッ

ボンゴレ「!!…………にひっ」
66 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:11:39.87 ID:Rm7ZQG4e0
ボンゴレ「よーしっ!母オークさん!ご飯食べながらでも色々教えて下さいっ!」

母オーク「あらまあ元気だねえ。じゃあ赤ちゃんの成長について、ざっくり教えとこうか」

ボンゴレ「はいっ!お願いします!」

子オーク2「うへー、なんかかーちゃん難しそーな話してるー」

子オーク1「早く食ってドラゴンと遊ぼうぜー!」

子オーク3「メシうめー!めちゃくちゃうめー!」ブヒー!

姉オーク「黙って食べなよ、アンタ達」

ミノ娘「あはは……元気な子たちだなー……」

ドラゴン「…………」
67 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:14:32.47 ID:Rm7ZQG4e0
ミノ娘「?……どうかしたか?ドラゴン?……シチュー、口に合わないか?」

ドラゴン「いや、美味いよ。……そうじゃなくてさ……」

ミノ娘「?」
68 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:16:06.39 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「……人間の赤ん坊一匹が、ハラ減らしてるだけで俺はオタオタして何も出来なかった。……若造とはいえ、200年生きてるくせにな」

ミノ娘「……」

ドラゴン「そんな俺に……子育てなんて、出来るかどうか……少し、不安でな」

ミノ娘「……」
69 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:18:31.80 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「すまん、忘れてくれ。ガラにもなく弱気になっちまった」

ミノ娘「あのさ、おれ……馬鹿だからよくわかんねえけど」

ドラゴン「ん?」
70 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:20:09.60 ID:Rm7ZQG4e0
ミノ娘「不安になるくらい、真剣に考えられるんなら……そういう心があるんなら、大丈夫なんじゃねえか?」

ドラゴン「…………」

ミノ娘「……そんなに不安なら、お前も母オークさんから色々教えてもらったらどうだ?ガキどもの相手はおれがするしさ」

ドラゴン「……そうだな」
71 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/09(土) 23:21:39.31 ID:Rm7ZQG4e0
ドラゴン「……巻き込んで悪かったな。ミノタウロスの」

ミノ娘「とんでもねえさ。久々に戦い以外で楽しい日だったよ」ニヤッ

ドラゴン「…………美味い、シチューだ」ズズッ

ミノ娘「へへっ」

…………
72 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2020/05/09(土) 23:22:18.89 ID:Rm7ZQG4e0
今回はここまでです
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/10(日) 01:33:38.46 ID:k+8AGGJb0
いい話になりそうでたのしみ
続きをまってます
74 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 20:51:45.20 ID:KiFpLTgB0
…………

ボンゴレ「いないいなーい……あぱー!」ベー!

赤子「きゃっきゃっ!」ニコニコ

ドラゴン「……コイツを拾ってから、もう結構経ったなあ……」

ボンゴレ「いやー、最初はどうなるかと思いましたが、何とかなるもんすねえ」

ドラゴン「オーク母さんのお陰だな……あの人いなかったらヤバかったわ」

ボンゴレ「いや本当に。おっぱい貰いに行けるのメチャクチャ助かります」
75 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:00:14.56 ID:KiFpLTgB0
ボンゴレ「けど未だにこの子、オークのお父さん達の顔見たら泣いちゃうのが、少し困りものですねー……」

ドラゴン「顔怖いからなぁ、おやっさん……良い人なんだけど」

ボンゴレ「10人家族でしたっけ?お兄ちゃん達も結構顔怖いっすよねー……」

ドラゴン「……あのチビ達もいずれはあんな顔になるんだろうな……」

ボンゴレ「想像出来ないっすねえ……」

赤子「うー?」
76 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:03:33.96 ID:KiFpLTgB0
ボンゴレ「ああそう言えば、もうそろそろ首もしっかりすわってきましたし、離乳食を始める時期かもーってオーク母さん言ってましたね」

ドラゴン「……離乳食って何与えるんだ?……ミンチ?」

ボンゴレ「いい加減ドラゴン基準やめて下さいっす……なんか、オークさん達の所では、茹でた豆をドロドロに潰したのとか与えてるらしいっすねー」

ドラゴン「豆……」

ボンゴレ「あとはまあ野菜とか果物とか、消化の良くて胃に優しいものをいくつか」

ドラゴン「面倒だな……ミンチも消化良いだろ」

ボンゴレ「冗談でもやめて下さい」
77 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:08:04.61 ID:KiFpLTgB0
ドラゴン「ああっもう本当面倒くさい。ドラゴンなら三ヶ月もありゃあ空飛べるんだぞ!?人間ってのはどーしてこんなにも弱いんだ?」

ボンゴレ「それが人間ってもんですよ……」

ドラゴン「そのくせ群れると強い上に、稀に勇者とか剣士とかみたいなバカ強いのとか、魔法使いみたいな魔物より魔力高いやつとかが出やがるし……訳わからん種族だよ、本当」

赤子「あう?」

ボンゴレ「あ、あはは……その訳わかんなさが、人間の魅力なんじゃあないっすか?」

ドラゴン「…………まあ、そうかもな……フン」
78 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:15:38.38 ID:KiFpLTgB0
ドラゴン「しかし……流石に一から十までオーク達の世話になる訳にはいかないしなあ。……探して取ってくるしかない、か……」

ボンゴレ「アタシがひとっ走り、人間の町まで行って離乳食に良さそうなの買ってきましょうか?」

ドラゴン「うーん……」

ボンゴレ「ドラゴンさんのウロコとか高く売れますし、アタシは身体とか手とか隠せば人間に見えますし」

ドラゴン「出来る限り危険は避けたいな。……毎日ドラゴンのウロコ売って離乳食買っていくヤツがいたら目立つだろう」

ボンゴレ「あー、確かに」

ドラゴン「……それに、ウロコ剥がすの結構痛いんだからなあれ」

ボンゴレ「なんかそっちが本音っぽいなー……」
79 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:24:59.39 ID:KiFpLTgB0
ボンゴレ「しかしまー、お野菜ですか……」

ドラゴン「俺、野菜とか果物とか食わないから全然わかんねーぞ……」

ボンゴレ「アタシもあんまし食べないっすからねえ……どうしたもんか」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……」

シーン……
80 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:33:08.45 ID:KiFpLTgB0
スタスタ……

ミノ娘「おーいドラゴンにボーンゴーレム、いるかー?赤ちゃんの顔見に来たぜー」ヒョコッ

ドラゴン「……お前は本当いい所に来るなあ」シミジミ

ボンゴレ「困った時のミノタウロスさんですねえ」シミジミ

ミノ娘「……は?」

…………
81 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:40:27.30 ID:KiFpLTgB0
…………

ミノ娘「ああ……野菜や果物?それなら南にある『迷いの森』かな」

ドラゴン「ああ、あそこか……行ったことないけど」

ボンゴレ「何やら物騒な名前っすねー……」

ミノ娘「魔法がかかってるんだよ。魔力の低い人間なんかが入ると、ぐるぐる同じ所回った挙句、いつの間にか町へと戻ってしまうんだと」

ボンゴレ「ひえー、なんか怪談みたいで怖いっすねー」

ミノ娘「……ほとんど骨のホラー怪物が何言ってんのかな?」
82 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:44:51.75 ID:KiFpLTgB0
ミノ娘「おれは許可もらってるから自由に立ち入れるけど……あそこに住む奴らは他種族が嫌いだからなぁ。おれが連れて行った所で、森に入れるとは限らねーぞ」

ドラゴン「俺たちを連れて行って、お前の立場が悪くなっても困る。俺たちが勝手に向かうよ」

ミノ娘「お?そうか?」

ドラゴン「俺もコイツも、見た目よりかは魔力が高い。ある程度の幻術系魔法ならそうそう効かんだろ」

ボンゴレ「……いや、そうっすけど……幻術魔法無視して森ん中入るとか、怒られません?」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「森に入ってほしくないから、幻術魔法かけてるんでしょ?野菜もらいに行くのに怒られるような事して……大丈夫すか?」

赤子「むぃー……」
83 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 21:53:31.15 ID:KiFpLTgB0
ドラゴン「……ま、怒られたらそん時はそん時だ」ズンズン

ボンゴレ「イーヤーでーすーよーっ!!アタシ他の種族と仲良く生きてきたいのにー!!平和主義者なのにぃー!!」

赤子「ういー!ういー!」

ドラゴン「ほら、コイツも『行け行けー!』って言ってる」

ボンゴレ「違いますねー!!絶対『やめとけー!』って言ってるに決まってますー!!」
84 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/11(月) 22:00:16.31 ID:KiFpLTgB0
ミノ娘「……一筋縄じゃいかないだろうが、まあ頑張ってくれ。応援してる」

ドラゴン「おう。行くぞーボーンゴーレム」

ボンゴレ「うう……もっと長生きしたかったですぅ……」シクシク

ミノ娘「お前もう死んで骨なってるじゃん……っていうか、死にはしないって」

赤子「うー」コクコク

…………
85 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2020/05/11(月) 22:02:24.19 ID:KiFpLTgB0
今回はここまでです
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/13(水) 09:27:24.86 ID:zsFOj3ZQ0
スレに報告すらしない奴はその先何書いてもクソスレだよ
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/05/13(水) 15:27:39.14 ID:82YvZW/c0
スレに報告はしたほうがいいかもしれないがそれはそれとして好き
88 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2020/05/13(水) 22:06:45.09 ID:3C0dRAZ70
…………

チュンチュン

チチチ……

ドラゴン「……ここか」ドスドス

ボンゴレ「わー!なんだか綺麗な所ですねー!鳥さんが飛んでますよー!ほら、見えますかー?」

赤子「おー!」キラキラ

ボンゴレ「ねー?すごいっすよねー?うんうん!」ニコニコ

ドラゴン「……しかし、なんか木々がちょっと萎れてないか?元気ないっつーか……」

ボンゴレ「えー?気のせいっしょー。青々として綺麗っすよー?」

赤子「あいー」

ドラゴン「…………」ジッ

ボンゴレ「?……どうかしました?」

赤子「あう?」
89 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:10:23.51 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「あー……しまった。この子ミノタウロスに預けて来たら良かったな……」

赤子「あいー……」

ボンゴレ「え?いや、そりゃあ幻術魔法無視して立ち入るのは怒られるかもしれませんけど、ただお野菜とか分けてもらうようお願いするだけですし……いいんじゃないすか?ミノタウロスさんも死にはしないって言ってくれたし……」

ドラゴン「うーん……ケンカになるかもしんないからなぁ」

ボンゴレ「やめて下さいよそういうの!穏便にいきましょうよ!アタシ達はただ、お野菜とか果物もらえたらそれでいいんですから!!」
90 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:15:35.94 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「んな事言ってもなー……見ろよこの幻術魔法」ズンズン

ボンゴレ「どれどれ……わ、結構すごい魔法かかってますねー。これ普通の人だと突破出来ないっすよ」テコテコ

赤子「おおー……」パチクリ

ドラゴン「もし俺がこの魔法をかけた側で、この魔法無視して入ってきたら……めっちゃキレるくらいにはガチめだな」ズンズン

ボンゴレ「普通にアタシら入っちゃってますよねえ……遺書書いとこうかなあ……」オヨヨ……
91 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:18:25.95 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「……なあボンゴレ、一つ確認するが……」

ボンゴレ「あい?何です?」

ドラゴン「俺たちの身に危険が迫った時は……森燃やす勢いで攻撃していいのか?」

ボンゴレ「出来たら森燃やさない勢いでお願いします」
92 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:28:47.66 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「難しいな……火ィ吐いたら簡単なんだが」

ボンゴレ「ドラゴンさん、色々魔法使えるんでしょ?別に火に頼らなくっても」

ドラゴン「色々っつうか、まあ……四元素魔法と二色魔法、合わせて六大魔法の一応全て扱えるけどさ」

ボンゴレ「チートっすねえ……四元素だけならともかく、黒魔法と白魔法の二色両方まで扱えるなんて……人間だったら賢者とか大魔法使いとか言われてますよ」
93 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:32:54.15 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「それでもな、魔法唱えるのは面倒だし、火ィ吐くのは魔法関係ない俺の能力だから楽なんだよ」

ボンゴレ「はあ……そういうモンすか」

ドラゴン「そういうモンだ。特に二色魔法はな――……おっと、止まれ!」

ボンゴレ「へ?」

赤子「あう?」

ヒュンヒュンヒュン!
94 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:39:32.10 ID:3C0dRAZ70
ドカカカカッ!!

ボンゴレ「あぱーッ!?ななな、何ですかっ!?足元に弓矢がっ!?」

???「そこを動くな!……何用だ、貴様ら!」

バン!

ドラゴン「……随分な挨拶だな」

赤子「ふ……ふえ……!」ジワッ

ボンゴレ「わー!わーっ!怖くないっ!ぜーんぜん怖くないでちゅよーっ!だから泣かないでっ!ほら、いないいなーい……あぱー!!」ベーッ!

赤子「ふえ?……きゃっきゃっ!」ニコニコ

ドラゴン「あっぶなー……ナイス、ボンゴレ」

ボンゴレ「ふふーん、毎日あやしてるアタシをナメない方がいいっすよ!」ドヤアッ
95 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:44:42.86 ID:3C0dRAZ70
???「……質問に答えろ!貴様ら……我々を舐めているのかっ!!」ギリリ……

ドラゴン「うるせェこちとら子供が泣きわめく方が重要案件なんじゃ」

ボンゴレ「そうですよー!この子が泣いたらどんだけうるさいか、アンタわかって――……」

ヒュン!

ドカア!!

ボンゴレ「あぱー!?」

ドラゴン「うおっ!?……お、おいボーンゴーレム?大丈夫か?……頭に矢ァ刺さってんぞ」
96 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:46:46.23 ID:3C0dRAZ70
ボンゴレ「あー、大丈夫っす。かなりクラクラきますけど……」アパアパ

ドラゴン「おいお前ふざけんなよ!コイツがこれ以上アホになったらどうする気だ!」

ボンゴレ「今のでせっかく覚えてた7の段忘れちゃいました!」プンプン

ドラゴン「九九くらいは全部覚えとこうぜ」

???「……貴様ら、我々を馬鹿にしているのか?」イラッ

ドラゴン「姿も見えないのに馬鹿にするもクソもあるかよ。木の陰に隠れてんじゃねーッ」

ボンゴレ「そうっすよー!お話するんなら、まずお互い顔を合わせるべきじゃないっすかー!?」

赤子「あいっ!」

???「…………」
97 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:50:03.82 ID:3C0dRAZ70
シュタッ!

ドラゴン「……おっ。下りて来た」

……スタスタスタ……

ザッ!

エルフ娘「……これで満足か?……化物め」

キリッ!

ドラゴン(……『エルフ』か。耳の長い、長命で美しい亜人種……弓の名手と聞くが、なるほどな……)

ボンゴレ「ぷぷーっ!ドラゴンさん、化物って言われてますよ!」プククッ

赤子「あはっ!きゃっきゃっ!」

ドラゴン「化物はオメーだよ」

エルフ娘「貴様ら二人共だ」
98 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:54:14.72 ID:3C0dRAZ70
エルフ「頭に弓矢が刺さっても死なないとは、貴様……ボーンゴーレムだな。話には聞いている」

ボンゴレ「お、アタシ有名人っすか?」ワクワク

エルフ「……ボーンゴーレムのくせに肉がついていて自我がある、変わり者……だとな」

ボーンゴーレム「っ!……」

ドラゴン「……」

エルフ「そして、お前はドラゴンだな?北にある山のヌシの」

ドラゴン「……自分からヌシだと名乗った覚えは無いがな」
99 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 22:56:57.76 ID:3C0dRAZ70
エルフ「去れ。この森の主様は、貴様らを歓迎していない」キッ

ドラゴン「……」

ボンゴレ「……」

赤子「……う?」

エルフ「自分たちの居るべき所へ帰れ。礼儀知らずめ」

ボンゴレ「……随分な言われようですね」

ドラゴン「歓迎とか別にしなくていいけどさ……いきなり弓矢ぶっ放す奴に、礼儀だ何だと言われたくはないな」

エルフ「……」
100 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:01:50.40 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「争うつもりは無い。とりあえず……話を聞いてくれないか?」

エルフ「去れ。そんな暇はない」

ボンゴレ「そこを何とか!お願いしますっ!」

エルフ「くどい!!」

赤子「あうー……」ションボリ

エルフ「……」
101 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:11:20.46 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「勝手に森に入った事は謝る。しかし、俺たちはこの森を荒らしに来たんじゃない。お願いがあって来たんだ」

赤子「あいあいっ!」シュピッ!

エルフ「何度も言わすな!私たちは……!」

赤子「うぃ?」キョトン

エルフ「……さっきから何なんだ、この赤ん坊は!!」

ボンゴレ「アタシとドラゴンさんとの愛の結晶です」

ドラゴン「ああ……いや違うよ?」
102 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:15:22.85 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「色々あって俺たちが育ててる子供だよ。……断じて俺たちの子ではない」

ボンゴレ「むー!そんなに否定しなくてもいいじゃないすかー!」

赤ん坊「あい!」

ドラゴン「うるせえよお前ら」

エルフ「人間の子、だと?……き、貴様ら、何と卑怯な!!」ギリッ!

ドラゴン「いやまあ人間連れてきたのは悪かったが、こいつは赤ん坊で……ん?『卑怯』?」

エルフ「こんな……こんなっ!」
103 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:17:57.17 ID:3C0dRAZ70
エルフ(こんな可愛い生き物を連れてくるなんて――……!!)ドキドキ

ドラゴン「あれーなんかこいつチョロくねー?」
104 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:20:02.77 ID:3C0dRAZ70
『『『……山のヌシが人間の赤ん坊を育てているという噂は、本当でしたか……』』』

ザワザワザワ

ドラゴン「!?」

赤子「あう?」

ボンゴレ「な、なんですかこれ!?……も、森の木々が……しゃべってる?」

エルフ「!!……あ、主様っ!申し訳ありませんっ!侵入者を許してしまって……!!」

『『『良いのです。エルフよ……心優しい貴女に、辛い仕事を与えてしまいましたね……』』』

エルフ「そ、そんな……勿体無いお言葉!」ピシッ!

ドラゴン「……なあ、この森の主って、木なのか?」

エルフ「少し黙ってろ」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/05/13(水) 23:21:15.26 ID:FAsvAWip0
―じゃあ、まず年齢を教えてくれるかな?
ハッゲ「29歳です」
―29歳?もう働いてるの、じゃあ?
ハッゲ「自称映画監督です」
―自称映画監督?あっ…(察し)ふーん
106 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:23:39.45 ID:3C0dRAZ70
『『『……貴方が、山の主ですね。……話には聞いております』』』

ドラゴン「え?あ、ハイ。……どうも?」

『『『……幾千万の呪文を唱え、大空を舞う覇者、と……そう伝え聞いておりますが』』』

ドラゴン「……いや、ちょっと尾ヒレつきすぎじゃね?確かに六大魔法は唱えられるけども」

ボンゴレ「普通は一つの系統の魔法しか唱えられないすからね?頑張って二つか三つが限界っす」
107 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:26:51.78 ID:3C0dRAZ70
『『『……確認しますが、貴方は……六大魔法全てが扱えるのですね?』』』

ドラゴン「え?ああ、うん」

『『『……火、水、土、風の四元素魔法、全てが扱えるのですね?』』』

ドラゴン「いやそうだけど……それが何だよ」

『『『……わかりました。……エルフよ』』』

エルフ「は、はいっ!」ピシッ
108 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:29:48.61 ID:3C0dRAZ70
『『『……彼らを、私の所まで連れて来なさい』』』

エルフ「なっ!?」

ボンゴレ「えっ?」

赤子「ふえ?」

ドラゴン「……へ?」
109 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:33:19.70 ID:3C0dRAZ70
エルフ「な、何故ですか!?主様っ!」

『『『……理由は、貴女ももうわかっているはずですよ……』』』

エルフ「……くっ!」

『『『……お願いしますよ。……それでは、また……』』』

ザワザワザワ……

エルフ「……あ、主様……!!」

ボンゴレ「……ねえねえドラゴンさん……どういう事でしょ?」

赤子「あうー?」

ドラゴン「わからん。が……あれだろ」

ボンゴレ「どれすか?」

ドラゴン「なんかこう……めっちゃ怒られるか殺されるかのどちらかだろ」

ボンゴレ「何ですかその二択ー」
110 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/13(水) 23:36:43.84 ID:3C0dRAZ70
ドラゴン「いやまあ悪い事にはならないんじゃないか?もしかしたら友好的な展開かもしれん……たぶん」

ボンゴレ「メチャクチャ不安ですよぉ……」オヨヨー

エルフ「くっ……貴様ら、ついて来い!主様の元まで連れて行く!」キッ!

ドラゴン「主様って……この喋ってたように見えた木々は?」

エルフ「あれは主様の力だ。……主様は、植物と心を通わせ、ある程度使役する事が出来る」

ボンゴレ「ほえー……凄いっすねえ、アルジサマは」

ドラゴン「お前は魔物とすら心通わせる事出来ないのになぁ……」

ボンゴレ「むかー!なんですかそれー!!」

エルフ「早くついて来い!」

…………
111 : ◆eUwxvhsdPM [sage saga]:2020/05/13(水) 23:37:44.31 ID:3C0dRAZ70
今回はここまでです
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 00:00:39.50 ID:dnovfBOcO

ボーンゴーレム娘ってのがよくわからんな
骨なの?
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/05/16(土) 21:42:32.21 ID:USCzmDCh0
フレッシュゴーレム的なものなのか、それともアンデッドモンスターなのかどっちなんだろう
114 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:00:01.43 ID:xyQGYpmK0
…………

……ザッザッザッ……

ドラゴン「おいちょっと待てお前ら。歩くの早い」ゼーゼー

ボンゴレ「ドラゴンさんが歩くの遅いんすよー」

ドラゴン「狭いんだよこの道!道っつーか木と木の間じゃねーか。ケモノすら通ってねえ」

エルフ「ふん、これだからズウタイばかりデカいドラゴンは……この程度の道ですら弱音を吐くか」フフーン

ドラゴン「ナメんなよ、この身体には夢と希望が詰まってんだぞ」

ボンゴレ「詰まってんのは魔力でしょ……ほら、早く行きますよー」スタスタ

赤子「ういっ」

ドラゴン「だから待てって……痛っ!枝引っかかった!」

……ガサガサ……
115 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:05:01.87 ID:xyQGYpmK0
アルラウネA「あれー?エルフさん。お客様ー?」

フワッ……

エルフ「む、アルラウネ達か……」

アルラウネB「わあっ、主様にお客様ー。すごい久しぶりぃー。うぷぷー」

アルラウネC「みんなに知らせないと。ボク達も後でお話しに来るねー」

ウププププ……

サァッ……
116 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:08:33.71 ID:xyQGYpmK0
ボンゴレ「……なんですか、今の方たちは」キョトン

エルフ「花の妖精、アルラウネだ。楽天家で性に奔放……噂好きでイタズラ好き、集団でオスをからかうのが好きな魔物だ」

ドラゴン「良い所ねえな……」

エルフ「いつもはアラクネが奴らをまとめているんだがな。まあ後で会えるだろう……気をつけろよドラゴン。おそらく貴様のような奴は、アルラウネ達の好きなタイプだ」

ドラゴン「えっ」

エルフ「おっと、話をしていたらすぐだったな……着いたぞ。ここだ」

ザッ!
117 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:13:54.70 ID:xyQGYpmK0
サァァ……

ボンゴレ「ふえー……すごい綺麗な所っすねー」

赤子「おおー……」

ドラゴン「……ん?ここは……」

エルフ「……わかるか、ドラゴンよ」

ドラゴン「……マナの流れが濃い。それにこの澄んだ空気……『聖域』か」

エルフ「……流石だな。主様が認めただけある」ボソッ

ボンゴレ「ほえ?どういう事すか?」

赤子「あい?」

ドラゴン「……お前本当に魔力高いのか?」
118 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:22:16.28 ID:xyQGYpmK0
ドラゴン「人に荒らされていなくて、魔力の源……『マナ』が多量にあるだろ。『聖域』……滅多にない、神聖な場所なんだよここは」

ボンゴレ「アタシそーいうの鈍感だからなー」

ドラゴン「……まあいい。それで?主様というのは?」

エルフ「こっちだ」スタスタ……

ガサッ

エルフ「……主様。申し付け通り、連れて参りました」

ドラゴン「……」

ボンゴレ「どきどき……」
119 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:27:30.81 ID:xyQGYpmK0
ドライアド娘「……ご苦労様でした。エルフさん……」

サァァ……

ドラゴン(……なるほど、『ドライアド』か。……樹木の妖精で、植物のような緑色の肌や花の咲いた髪等の特徴を持つ……)

ボンゴレ「ふわー……なんだか綺麗なお姉さんですねー」

赤子「あいー……」

ドライアド「…………」

ドラゴン「……おいお前、あんま失礼な行動すんなよ」ヒソヒソ

ボンゴレ「むかかーっ!失礼なのはドラゴンさんっすよー!アタシはただ褒めただけじゃないすかー!」
120 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:34:01.32 ID:xyQGYpmK0
ドラゴン「いいか……聖域を守っているという事は、ここを狙う他の魔物や人なんかと戦って、勝利したという事だぞ」ヒソヒソ

ボンゴレ「……ほえ?それって……」

ドラゴン「見かけで判断するな。あいつ……相当強いぞ」ヒソヒソ

ボンゴレ「……りょ、了解っす」

赤子「ういっ」

ドライアド「…………さて、貴方達……」

ドラゴン「お、おう」

ボンゴレ「……」ドキドキ
121 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:39:30.81 ID:xyQGYpmK0
ドライアド「……その、あの、えっと……わざわざこんな奥地まで来て頂いて、その……あああ、ありがとう、ごじゃいましゅ」ペコリ

ドラゴン「…………」

ボンゴレ「…………」

赤子「…………」
122 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:44:25.02 ID:xyQGYpmK0
ドライアド「……え、エルフさぁん……肝心な所で噛んじゃいましたぁ……」ウルウル

エルフ「大丈夫ですよ主様!問題ないです!!……おい何だ貴様らその顔はぁッ!!」

ドラゴン「何だって言いたいのはこっちだ――ッ!!っていうかどういう顔したらいいんだよ、こういう時は!!」
123 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:48:18.89 ID:xyQGYpmK0
ドラゴン「えーっと……確認したいんだけど、アンタが主様とかいうヤツなんだな?……さっき木を使って話してきた」

ドライアド「は、はい……ごごご、ごめんなさい」ペコリ

エルフ「主様!貴女が謝る事はありません!!」オロオロ

ドラゴン「全ッ然イメージと違うんですけど……え?違う人じゃないの?」

エルフ「失礼な事を言うな貴様!主様はなあ……ものすっごい人見知りのアガリ症で、人前に立つと上手く話す事が出来ないのだ!!!」

ドライアド「姿を隠してたら大丈夫なんですけど……しゅ、しゅみません……」オドオド

ボンゴレ「あぱー……いやーなんていうか……残念っすねぇ……」

ドラゴン「いやもう本当……さっきまでのドキドキ返して欲しい」
124 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:52:22.03 ID:xyQGYpmK0
ドライアド「ううう……に、苦手なんですよお話するの……植物は喋らないし、わた、私……あまり自分に自信持てないっていうか……」モジモジ

ドラゴン「いやお前、聖域守るくらいには強いんだろ?それって相当、自信持てる事だと思うが……」

ドライアド「ひ、人に会いたくないから幻術魔法張って引きこもってただけですよぉ……私なんて、私なんて……」イジイジ

ドラゴン「何という事でしょう」
125 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 19:59:11.86 ID:xyQGYpmK0
ドライアド「いつの間にか、エルフの皆さんとかアラクネさんとかアルラウネさんとか、フェアリーさんとかマタンゴさんとかハーピーさんとか、色々な方に慕われるようになりましたけど……」

ボンゴレ「いや、慕われすぎでしょ……すごくないですかそれ」

ドライアド「私なんてそんな大層なモンじゃないですよぉ……誰か立場変わってくれないかなぁ……うう……」ドヨンドヨン

ドラゴン「おいコイツ本当にドライアドか?キノコとか菌類系の魔物じゃねえの?」

エルフ「だから失礼な事を言うな――っ!!」
126 : ◆eUwxvhsdPM [saga]:2020/05/18(月) 20:02:42.13 ID:xyQGYpmK0
ガサガサッ!

モブエルフ「お取り込み中の所、失礼します主様っ!」シュタッ!!

フェアリーA「でんれー、でんれー」パタパタ

フェアリーB「いえーい」パタパタ

ボンゴレ「わっ、他にもエルフいたんですね」ドキッ

エルフ「どうした、何があった?」
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