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右京「タイムパラドクスゴーストライター?」
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/07/02(木) 22:32:16.82 ID:0AxqYuWp0
「その未来はもうないんだ…」
哲平は伊月に懺悔するかのようにあることを告げた。
「俺がキミのホワイトナイトを描いてから…多分だけど時間軸が変わったんだ。」
「だから本来ならキミがホワイトナイトを描くはずだった未来はもうない。今あるのは俺がホワイトナイトを描いてしまった時間軸なんだ。」
哲平は自身の付け焼刃でしかない拙いSF知識でこの現象について語った。
確かに本来ならホワイトナイトはアイノイツキの作品として世に出回るはずだった。
それを哲平が描いてしまったことにより本来の世界との時間軸がずれた。
問題は哲平がホワイトナイトを描いてしまったことにある。
「もう俺の名前でホワイトナイトは世に広まってしまった。」
「こればかりはどうにもならない。本当にすまないと思っているよ。」
「俺のことを罵りたければ好きにすればいい。けど…」
「俺はこの罪の十字架を背負う覚悟だ。もしこの罪に報いることがあるとすれば…」
「それはキミが描こうとしたホワイトナイトを描き切ることだと思うんだ。」
「俺はこれからもホワイトナイトを描こうと思う。どうかそれを許してほしい。」
それが哲平の懺悔だった。その話を聞いて伊月もようやく理解した。
既にホワイトナイトは自分の手から離れてしまったことを…
今更どう足掻こうともホワイトナイトは佐々木哲平が世に出してしまった。
もうどうすることも出来やしない。それでもホワイトナイトは伊月にとっては我が子も同然の作品だ。
引きこもりだった自分がみんなを笑顔にしようと作品を生み出しそれに生命を与えて惜しみない愛情を注ぎ込んだ。
そんな生みの親である伊月にとってここで哲平がホワイトナイトを描かなくなればこの物語はここで終わってしまう。それだけは絶対に受け入れられなかった。
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