阿良々木月火「もうお兄ちゃんうるさい!!」阿良々木火憐「ぶっ飛ばすぞ!!」

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9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/07/13(火) 23:13:36.33 ID:BpNphpLIO
後日談というか、今回のオチ。

「曇りなき眼と言えば」
「なんじゃ?」
「いや、もののけ姫では結局、森と人間、どちらも選ばなかったんだよな」

アシタカは結局、どちらも選ばず、どちらの味方にもならず、それでいてちゃっかりサンと良い仲になっていたことを思い出した。

「アシタカは実は悪党なのかもな」
「かかっ。しかし不思議なことに女という生き物はどうしてか悪党に惹かれるものじゃ」
「どうして悪党に惹かれるんだ?」
「悪党は、身内には優しいからの」

確かに優しいというか甘いイメージはある。

「お前も身内には甘いのか?」
「儂が、というよりも主人さまの血は甘かったよ。今思い出しても、実に甘美じゃった」

じゅるりとよだれを垂らす忍に僕は囁いた。

「お前の血も、甘かったよ」

すると忍はこの時を待っていたとばかりに。

「じゃが、儂のおしっこはしょっぱいぞ?」
「ちなみに僕の肥やしは糞みたいに苦いぜ」
「フハッ!」

いい感じに、オチならぬウンチがついたな。

「フハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「もうお兄ちゃんうるさい!!」
「ぶっ飛ばすぞ!!」

忍の愉悦につられて哄笑する僕に正義の鉄槌を下す妹たちは曇りなき眼じゃなくたって誰の目から見ても正義であり、誇らしかった。


【肥物語】


FIN
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