【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」美穂子「誰だって」【Part2】

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1 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/01(月) 02:56:34.41 ID:pr8dXYOt0

◆最初に

※咲-Saki-とウルトラマンシリーズのクロスオーバー

※京太郎もの

※基本平成

※地の文多め、かも

※麻雀関係あるようなないような、これウルトラファイト

>>1以外はsageでお願いします

※“1話に1回ぐらい”安価


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1635702994
2 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/01(月) 02:58:41.47 ID:pr8dXYOt0

◆プロローグ

須賀京太郎、15歳、高校一年生

夏、自らの在籍している清澄高校のインターハイでの団体戦優勝を見届けた

もちろん、自らが親友【宮永咲】の個人戦優勝すらも

過ぎゆく平和な日々

そして夏が過ぎ―――光と闇の混沌とした戦いが始まる
3 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/01(月) 03:01:13.51 ID:pr8dXYOt0

・【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」咲「光よ!」
[http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1630256552/]
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/01(月) 08:43:52.08 ID:nQ+7fY1z0
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/05(金) 06:05:18.52 ID:frCRALyb0
立て乙
6 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 20:23:22.62 ID:csAavWHH0

やってくっすー

タイラント終了からってことで

前スレのやつ『漫絹』『戒能さん』『松実丼』は進行してったらやるっすー
まぁ絹も玄も良子さんもいないから登場してからになるけどもー
7 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 20:35:05.05 ID:csAavWHH0


―――次回予告


京太郎:かわいい

胡桃:おっぱい大きければなんでもいいんでしょ!

デスレ星雲人:終わらせる

豊音:京ちゃんって、呼んで……いいかなー?

京太郎:好き

デスレ星雲人:獄炎の中、塵と消えるがいい!

京太郎:俺は尻も良いと思う!

塞:え〜こまっちゃうなぁ〜えへへ〜


次回【萌えろ!燃えろよ!】


トシ:特異課は婚活会場じゃないんだよ?

京太郎:微塵も思ってねぇわ!

8 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 20:57:39.47 ID:csAavWHH0


もう10月末、そろそろ肌寒い季節になり青い葉は紅葉へと変わって行く

あれから数日、京太郎は一人起きた熊倉家から特異課基地へとやってきた

時刻は9時過ぎ、欠伸を噛み殺しながら基地のロビーへと入る


京太郎「トシさん、起こしてくれてもいいのになぁ」

塞「重役出勤ってやつ?」


横に現れた塞の言葉に顔をしかめる


京太郎「うっ……そのぶん働きますよ」

塞「いや逆にそれはなぁ、働きすぎっていうか京太郎無茶するからなぁ」

京太郎「そうっすか?」

塞「そうでしょ」


他愛ない話をしながら、京太郎はエレベーターのボタンを押す

とりあえずトシと話をするためだ

着いたエレベーターに乗り込む京太郎と塞


塞「でもありがとね」

京太郎「へ、どしたんっすか?」


戸惑いながら、


塞「いやっ、ふ、普通に……私たちのために色々頑張ってくれてるし」

京太郎「……あとは葵さんっすね」

塞「そのために残ってる?」

京太郎「まさか、それもありますけどそのためだけじゃないっすよ?」

塞「……京太郎って、優しいよね」フフッ

京太郎「え、なにそれ口説いてます?」

塞「く、口説いてないよ!?」カァッ

京太郎(そんなに勢いよくこなくても)

塞「そ、それに口説くならもっと、その……」ボソボソ

京太郎「?」
9 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 21:19:18.85 ID:h1eTgY7q0


妙な雰囲気のまま、エレベーターの扉が開く

京太郎と塞が降りると、たまたまなのか胡桃と白望が作戦室の前で立っていた


京太郎「胡桃さーんシロさーん」


その声に反応して二人が京太郎の方を向く


塞「おはよー」

京太郎(あれ、いつも通り)

白望「ん、おはよ」

胡桃「作戦室?」

京太郎「はい、二人は?」

白望「私たちも」


そう言って、白望が気怠そうに京太郎の横に行ってからよりかかる

もちろん体が触れ合うのでドキッと、するのだが平静を装う

装えるだけ、成長したなと実感した


白望「ん、よりかかりやすい」

京太郎「かわいい」


そう言ってから、止まる


京太郎(しまった!)


装えてなかった


白望「そ……」

京太郎(ちょっと赤い?)

胡桃「……おっぱい大きければなんでもいいんでしょ!」

京太郎「ちょぉ!!?」

白望「……触りたい?」

京太郎(触りたい!!)

京太郎「ご、誤解を生みますよぉ〜」

10 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 21:35:43.99 ID:9bwMSkqR0

―――???


真っ暗な空間

ただ麻雀卓だけが置かれた空間で、座っているのは咲

そしてその隣には“ぐったりとしている和”と、対面にはデスレ星雲人がいた


咲「まだ?」

デスレ星雲人「奴は必ず殺す。次はない」

咲「次はないってのは、こっちの台詞だけど」

デスレ星雲人「……」


なにを応えるでもないデスレ星雲人

それもそうなのだろう

“本来の主”とはまた別の存在なのだ―――自分もまた然り、なのだが


デスレ星雲人「今度こそは、終わらせる」
11 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 21:43:16.45 ID:9bwMSkqR0


    第22話【萌えろ!燃えろよ!】

12 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 22:18:59.51 ID:9bwMSkqR0


作戦室へと入った京太郎たち

そこにいるのは熊倉トシ―――それと“姉帯豊音”だった

軽く手を上げると、豊音は嬉しそうな表情をしてかけてくる



豊音「京太郎くーん」ギュッ

京太郎「うぼっ」


その身長で抱きしめられた京太郎

当然顔は胸に埋まるのだがた、それはそれで……ありである


京太郎(むしろ僥倖!)

豊音「えへへ〜」


パッと離されると、京太郎はフッと微笑む


京太郎「好き」

豊音「……ふぇっ!!?」カァッ

京太郎「あ! 間違えた!」

塞「このばかっ!」ポカッ

京太郎「あいた!」

胡桃「……」ジトー

白望「……」ジトー

京太郎「ち、違う違う違うんですっ!」

豊音「え、えっとまずは村長にご挨拶からぁ〜」

トシ「よし、とりあえず全員座れ」
13 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 22:38:26.25 ID:9bwMSkqR0


京太郎が“とりあえず”神妙な顔つきで座る

塞と胡桃とシロがジトっとした視線を向けてくるが気づかないふりをする

豊音は相変わらずニコニコしていた


京太郎「トシさん、今回はなにを?」キリッ

トシ「うん、まぁ……宮守麻雀部をなんとかしてもらって、ここでやることはあと一つ」

京太郎「?」

トシ「デスレ星雲人を倒す」

京太郎「ああ、あれ」


そう返事をする京太郎だが他の面々はわかっていない

トシがキーボードを叩くとモニターにデスレ星雲人が表示される


塞「ああ、こいつ」

トシ「まだ力が集まっていないならやりようはいくらでもある」

京太郎「……こいつを倒す、ですか」

白望「どうやって探すの?」

トシ「いや、次に京ちゃんが往来にでも出ればあっちから出てくる……はず」

胡桃「はずって」

塞「てか京太郎があぶないんじゃ?」

京太郎「なるほど、今日中にどうにかできると?」

トシ「そういうこと……たぶんね」

豊音「京ちゃんが心配だよー」ナミダメ

京太郎「京ちゃん?」

豊音「あ、京ちゃんって、呼んで……いいかなー?」


首をかしげてはみかみつつそういう豊音を前に、京太郎は冷静を装おう

装いながら―――


京太郎「好き」

豊音「ふぇっ!?」ボンッ

京太郎「ああちがっ! と、友達としてね!?」


―――装えてすらいなかった
14 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 23:11:16.44 ID:9bwMSkqR0


◆安価!

1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
7、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、臼沢塞
14、小瀬川白望
15、鹿倉胡桃
16、姉帯豊音

◇1↓から10分間でコンマが一番高い選択肢を採用

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:11:47.51 ID:NOQ2y7f70
13
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:15:42.73 ID:pEnGRbgy0
9
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:16:13.44 ID:91mimDqS0
16
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:17:14.71 ID:L/p6fQozO
3
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/07(日) 23:19:44.96 ID:4bJBRwf40
7
20 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 23:42:25.47 ID:9bwMSkqR0
7、辻垣内智葉



作戦室を出て、京太郎は休憩所にいた

突如、腕につけていた端末が鳴る

腕時計型のそれを開くと、ボタンを押した


京太郎「智葉さん?」

智葉『ん、久しぶり、だな』フフッ


その声に、京太郎も微笑む


京太郎「どうしたんっすか?」

智葉『なにかないと、連絡しちゃだめなのか?』

京太郎「え、あ、いや」

智葉『……冗談だ』フフッ

京太郎「ちょっとやめてくださいよぉ」

智葉『真面目な奴ほどからかいたくなるものだろ』クスッ


笑う智葉に、京太郎は苦笑を返す

智葉がそういう風にからかかうのが珍しく、少しばかり京太郎は新鮮味を感じた


智葉『……その』

京太郎「ん?」

智葉『前の……』カァッ

京太郎「ああ、智葉さんが会いたいって言ってくれた」

智葉『よく普通に返すなっ!?』

21 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/07(日) 23:57:38.20 ID:9bwMSkqR0


端末のモニターに赤い顔の智葉が映る

笑う京太郎に、智葉が不満そうに頬をふくらます


京太郎「……俺も、会いたいっすよ」フッ

智葉『ふぇぁっ!?』マッカ


別になんのきなしに言葉にする京太郎

シンプルに、ただ単純に会いたいと思ってるからこその言葉だ

智葉と同じ気持ちだと―――思っている


京太郎「徐々に、状況は進んできてますから」

智葉『そう、かもしれない……こちらも、そうだから』


東京の方も、徐々に状況が好転してきてはいるのだろう

仲間たちも取り返すことができているのかもしれない……


京太郎「やばそうだったら言ってくださいね、すぐに行きますから」

智葉『……』

京太郎「俺が、俺のために守りたいんです。前も言ったけど」

智葉『その、わ、私を……?』

京太郎「はい、智葉さんを……」フッ


その言葉に、智葉の顔が一気に赤くなる


京太郎「それに明華さんやネリー、他にも」

智葉『ととと、とりあえずまた、ぜったい会いにくるようにっ!』

京太郎「え、あ、はい」

智葉『ま、待ってるから……今後は、う、うちに』

京太郎「へ、なんて?」

智葉『う゛っ……そ、それじゃまた連絡するっ!』


それだけ言うと、智葉が通信を切った

首をかしげる京太郎だが、フッと笑みを浮かべて頷く


京太郎「全部終わったら、もっと楽しそうだな」

22 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 00:13:36.59 ID:nMuI9Fsv0


◆安価!

1、松実宥
2、高鴨穏乃
3、福路美穂子
4、瑞原はやり
5、東横桃子
6、竹井久
×、辻垣内智葉
8、ネリー・ヴィルサラーゼ
9、雀明華
10、清水谷竜華
11、江口セーラ
12、愛宕洋榎
13、臼沢塞
14、小瀬川白望
15、鹿倉胡桃
16、姉帯豊音

◇1↓から10分間でコンマが一番高い選択肢を採用

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:17:08.53 ID:bWYg1zwi0
13
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:20:00.75 ID:d7qaeaGm0
4
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:20:40.62 ID:eHjoJ/eS0
10
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:22:25.76 ID:YCG9QPKq0
3
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 00:24:07.30 ID:38v+2KJgO
15
28 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 00:54:04.44 ID:nMuI9Fsv0
3、福路美穂子



智葉との通信を終えて、京太郎は街を歩いていた

目的も別段ないパトロール

雀荘めぐりと言っても過言ではないのだが……


京太郎(あまり客いなかったなぁ……)


雀士失踪時間も徐々に噂になっているせいかもしれない


京太郎(さてと、ともすればどうするかなぁ)


上を向いて、日光の眩しさにサングラスをかける

すると、腕時計型の端末が鳴った


京太郎「美穂子さん?」

29 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 01:20:18.15 ID:sKaWcmXC0


ピッ


京太郎「美穂子さん」

美穂子『あ、京太郎……繋がってるわよね?』

京太郎「声聞こえてれば」

美穂子『良かったぁ』


そう言って息をつく美穂子に、京太郎は笑みがこぼれる

相変わらず機械音痴のようでいまだに端末の操作もあやふやらしい


京太郎「おはようございます」

美穂子『もうお昼よ?』

京太郎「……ほら、業界内じゃいつもおはようって言うじゃないっすか?」

美穂子『テレビの人になるの?』

京太郎「すんませんそのつもりはないっす」


会話をしながら歩く


美穂子『あ、でもはやりさんが京太郎をテレビにーって言ってた気がするわ』

京太郎「丁重にお断りするぜ」

美穂子『でも、京太郎ってかっこいいから似合いそう』クスッ

京太郎「美穂子さんがカッコいいって言ってくれるだけで十分っすよ」フッ

美穂子『あぅっ』カァッ

京太郎「?」

美穂子『ず、ずるぃ』

京太郎「え、あ……臭かった?」

美穂子『き、嫌いじゃないけど、ね?』

京太郎「あ〜、ははは……」

京太郎(危うく好きになるところだったぜ!)
30 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 01:36:19.89 ID:sKaWcmXC0

今回はここまででー
続きは明日やれると思うー

明日22話終わればいいなぁー

そんじゃまたー
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 01:41:04.75 ID:YCG9QPKq0
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 04:47:34.84 ID:LtXllgu50

ガイトさんとキャップ落ちてるやん
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 09:06:59.89 ID:zTeGlUZC0
共闘したり命を救われたりしたら多少はチョロくなる
34 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 21:49:02.53 ID:zOz+QK0O0

やってくーミツバンバン!

安価取ったら落ちてくシステムー
取らなくても落ちてくキャラもいる……まぁ多少はね!
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/08(月) 22:09:23.20 ID:awiNIwCb0
ガイトさんのお家に行ったらお見合いが始まっちゃいそう
36 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 22:11:00.36 ID:V/WqJ81a0


美穂子との会話を終えて歩く京太郎

デスレ星雲人―――ベリアルの仲間に同族が存在した

ダークネスファイブ、その一人だ


京太郎(デスローグさん、か)


人通りの多い大通りに出てしまい、ため息をついた

さすがにここにデスレ星雲人が来るとも思えない

やはり雀荘で怪獣メダル持ちを倒してあぶりだすしかないのだろう


京太郎(俺も敵の気配感じるとかできれば……)

??「あれ、そこにいるのは!」

京太郎(この声は……)


ゆっくりと振り返ると、そこには―――


京太郎(げぇ! 西田ぁ!)

順子「お久しぶりですね!」

大介「どうも」ペコ

京太郎「ど、どうもお久しぶりです」アハハ


西田順子と山口大介

ウルトラマン関係の事件を探っている記者二人だ

37 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 22:34:35.01 ID:/5u2klw70


しかし、まだばれていないはずだ

息をついてかけているサングラスの位置を整える

そうそうにこの場を離れたい


大介「仕事ですか?」

順子「長野から岩手なんて大変ねぇ」

京太郎「まぁ色々と……」

順子「守秘義務?」

京太郎「そういうことっす……それにしても、どうしてこちらに?」


軽く質問を返す

この問答を終えてさっさとそこを去ろうと決める

このまま宮守の誰かを見られても厄介だ


順子「ほら、長野でベリアルが消えたじゃない?」

京太郎「……そうっすね」

順子「それから出てきた怪獣と戦う怪獣、あれを追っててね」

京太郎「なんでまた」

順子「ベリアルに似てない? どっか」

京太郎「……さぁ、関係あるんですかね」


あまり話してると墓穴を掘りそうだ


京太郎「俺は仕事なのでこれで」

順子「えーそんなこと言わないでよ!」


順子が京太郎の腕に抱き着く

その感触に顔を赤らめながらも離れようとする

だが、いかんせん腕を掴む力が割かし強い


京太郎「ちょっ」

順子「須賀京太郎くん?」

京太郎「ッ!」

順子「ね?」

38 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 22:50:49.71 ID:/5u2klw70


腕を組まれたまま止まっている京太郎

サングラスの下から、視線だけを順子の方に向ける

ニヤリと笑みを浮かべる順子に眉をひそめた


京太郎「……俺が須賀京太郎だからって、なにか問題でも?」

順子「シラ切らないの?」

京太郎「下調べしてるんでしょ?」

順子「まぁねー」


そう言う順子を相手に、京太郎は眼を細める


京太郎「……で、なにか聞きたいことでも?」

順子「ええ、色々とそっちの組織のことと……ウルトラマンについてとか?」

京太郎「ウルトラマンについては知らないっすよ」

順子「ホントに?」

京太郎(面倒だな……トシさんとか出てこねぇかな)


そんなことを思っていると声が聞こえた


塞「あれ、京太郎?」

京太郎(塞さんは出てこなくていいから!)

順子「あれ、宮守の……」

京太郎(しまった……)

白望「?」

胡桃「女の人と腕組んでる!?」

京太郎(ややこしくなりゅ!)

39 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 23:10:05.89 ID:/5u2klw70


固まる京太郎、そして空気


京太郎「……えっと」

順子「はは〜ん、雀士失踪事件の詳しいこと聞きたいわね。怪獣との関係とか?」

京太郎「え〜っと」

白望「京太郎?」

塞「大人の女がそんなにいいのか!」

京太郎「ちげぇから!」

塞「よく考えれば白築さんにもデレデレしてた!」

京太郎「してねぇ!」クワッ

豊音「あ、京ちゃんだ!」ダキッ


順子とは反対側の腕に抱き着く豊音

もちろん京太郎より高いので背の順で並んでいるようになっている


順子「さて須賀君、色々聞かせてもらおうかしらぁ?」

京太郎「丁重にお断りさせてもらうんですが」

胡桃「修羅場だ」

京太郎「ちげぇから!」

白望「犯罪ですよ、大人が高1相手に」

順子「ち、違うから!」

京太郎(これもしや攻勢に出れるのでは……?)
40 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 23:26:23.30 ID:hkoR+JB+0


塞「で、ダブルで腕組まれてる色男は、どうすんの?」ジトー

京太郎「いや俺はなにも悪くない」

順子「と、とりあえず犯罪はマズイ……宮守のこととか聞きたいけど」スッ

京太郎(しかしまぁ、こうなると言い逃れとか……)


瞬間、周囲の人々の動揺する感覚を察する

そして同時に、自分に対する敵意と殺気

そちらに視線を向ければそこには―――


京太郎(そっちから来たか……)

デスレ星雲人「須賀ぁ、京太郎ォ……」

白望「目ぇつけられてない?」

京太郎「そうっすね……」


スッと、豊音も組んでいた手を離す


京太郎「!」


即座に、ガッツハイパーを抜いてトリガーを引く京太郎

他の宮守の面々もガッツハイパーを抜こうとするが圧倒的に京太郎の方が早かった

放たれた弾丸を、デスレ星雲人は左腕で弾く


デスレ星雲人「その程度でやれると思ったか!」

京太郎「チッ!」


この場で余計なことを喋らせるわけにはいかないと、さらに数発を放つ

だが、それもデスレ星雲人が火球を放ったことにより溶かされ―――さらに火球は京太郎に迫る


京太郎「ッ!!」
41 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/08(月) 23:49:55.74 ID:hkoR+JB+0


素早く、順子を大介の方に付き飛ばして自分は豊音と共に横に跳ぶ

火球が京太郎たちのいた場所を通って壁にぶつかり爆散する

豊音を庇うように倒れている京太郎の背中に瓦礫がぶつかっていく


京太郎「ぐっ……」

デスレ星雲人「獄炎の中、塵と消えるがいい!」


大したダメージでもなく、すぐに顔をデスレ星雲人の方に向ける

視線を動かせば大介と順子が見えた


京太郎「さっさと記者さんたち逃がして!」


そう言って、上体を持ち上げる


塞「りょ、りょうか……」

胡桃「あー!」

京太郎「何事っすか!」

白望「……」ジトー

京太郎「?」


だが違和感を感じる。主に右手に……


京太郎「……」チラッ

豊音「ぁ、ぁぅぅ……」マッカ

京太郎(俺の右手がなぜか豊音さんのおっぱいにー! こういうラブコメイベントあるんっすか俺の人生!!?)

豊音「きょ、きょぉちゃぁん……」


涙目で、ほんのりと赤らんだ顔の豊音

心臓がバクバクと音を鳴らすのを感じつつ、京太郎はハッとする


京太郎「そんな場合じゃないから!」

豊音「あぅっ、わ、私の村、来てくれる?」

京太郎「ちょ、話は後にしましょう!」

豊音「あっ……ぅ、うんっ♪」ニコッ

京太郎(かわいいかよ……)
42 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 00:11:55.52 ID:2bt/AtmP0


起き上がった京太郎はそっと豊音の手を取って起き上がらせる

身長に比べて体重が軽いなぁと思わないでもないが、その胸は豊満であった

頭を振るって、その感触を忘れるよう努める


京太郎「とりあえずさっさと散開して……」

塞「やっぱおっぱいなのか!」

胡桃「おっぱい星人!」

京太郎「ち、ちがっ! お、俺は尻も良いと思う!」


―――沈黙、ただ空気が凍った


京太郎「……」

塞「……え〜こまっちゃうなぁ〜えへへ〜」デレッ

胡桃「私は納得してないよ!」

塞「え〜まぁいいじゃんかぁ〜」

胡桃「下半身デブ!」

塞「!!?」

胡桃「とりあえず逃げるよ!」

塞「あ、はい」


胡桃と塞が豊音を連れて、順子と大介と共に避難しようとする

京太郎はガッツハイパーを構えたまま立っていた


デスレ星雲人「ふざけた件を見せられたが」

京太郎「そりゃ失敬、こっからは真面目に」

白望「京太郎」

京太郎「え、早く塞さんたちと行ってくださいよ!」

白望「……頑張って」

京太郎「……うす」


そう応えて頷く京太郎を見ると、白望は頷いて塞たちと共に避難していく

1人残すことに抵抗したような塞の声が聞こえるが……


京太郎「サンキューっす」


そっと、ゼットライザーを取り出す

43 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 00:30:30.67 ID:2bt/AtmP0


デスレ星雲人の体から闇が溢れだす

今までとは明らかに違う感覚に、京太郎は顔をしかめた

敵は目の前―――


デスレ星雲人「今回で終わらせる。オレも本来の力でな!」

京太郎「上等ォ!」


トリガーを引き、ゲートが出現する


デスレ星雲人「オォォォッ!」


巨大化するデスレ星雲人

溢れだす闇をその身に受けたまま、京太郎は勢いよく地を蹴り真上のゲートへと入り込んだ

44 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 00:49:08.96 ID:2bt/AtmP0


―――【インナースペース】


そこに立つ京太郎が、左手にゼットライザー、右手にカードを持つ

素早くアクセスカードを挿入


『kyotaro Access Granted.』


メダルホルダーを開き三枚のメダルを取り出す

敵は火を使う、ならば選ぶべきは―――


京太郎「どくろ怪獣、古代怪獣、ベリアルさん!」


挿入された『レッドキング・ゴモラ・ベリアル』メダル

それらを挿入すると、ブレードを可動させる


『Red King.Gomora.Belial.』


京太郎「これでオーラスだ!」


『Skull Gomora.』


ベリアル融合獣―――スカルゴモラ

45 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 01:23:48.92 ID:2bt/AtmP0


現れたのはスカルゴモラ

その正面にはデスレ星雲人

睨み合う二体の“宇宙人”たち……


京太郎『……ここで』

デスレ星雲人『終わらせる!』


顔の発光体から火球が放たれる


京太郎『そんなもんでェ!』


まっすぐ走り出したスカルゴモラが正面からその火球を受け爆散

だが、デスレ星雲人は素早く両腕を構えた

その爆煙の中から飛びだしてくるスカルゴモラ


京太郎『スカル超振動波ァ!!』


突進するスカルゴモラを受け止めるデスレ星雲人だが、その角から放たれた攻撃によりデスレ星雲人が後ろに下がって行く

立ち止まるスカルゴモラから放たれる振動波を勢いは殺せないまでもしっかりと凌ぐ


デスレ星雲人「ハアァッ!」


両腕を振るうと、振動波が拡散し周囲の住宅が吹き飛ぶ

すかさずデスレ星雲人が火球を放つ

先ほどよりも強力なその火球を、スカルゴモラは正面から受ける


スカルゴモラ「―――!」

京太郎『ぐぅっ!』


タイラントのデスファイヤーを耐えたスカルゴモラでさえこのダメージ

今までの火炎とはレベルが違うのだろう

さらにデスレ星雲人が巨大な左手を真上へと上げた


デスレ星雲人「デスインフェルノ!」

京太郎『上かッ!』キュピンッ


スカルゴモラの上空、時空が歪む

5つほどの波紋から放たれる火炎が一斉にスカルゴモラへと降り注ぐ

真上を向いていたスカルゴモラが頭部から超振動波を放つ


京太郎『三つが関の山かっ!』

デスレ星雲人「塵となれ!」


残った二つの火球が直撃、そして爆発
46 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 01:43:54.01 ID:2bt/AtmP0


爆煙が晴れるが、そこにはボロボロのスカルゴモラが立っている


京太郎『っ……!』

デスレ星雲人「まだ立っているか」ハハハハ


サンダーキラーもバーニング・ベムストラも相性故にどうにもならないだろう

炎に対する防御力ではスカルゴモラのはずだが、攻撃力ではバーニング・ベムストラ

しかし、そちらに変われば瞬く間にやられる


京太郎『どうする……!』

デスレ星雲人『もう一度受けろ!』


さらに、上空に5つほどの波紋が広がる

そちらに視線を向けるが、現状のスカルゴモラでは―――
47 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 01:51:03.37 ID:2bt/AtmP0


―――【インナースペース】


瞬間、京太郎は妙な直感でメダルを取る

そのメダルは―――


京太郎「豊音、さん……」


―――タイラント

だがその力は凄まじい

デスレ星雲人をもってして、素晴らしい素質を持った者でなければ使えない力だ


京太郎「七体の怪獣の力、いや合計して八、それからベリアルさん」


それだけの力を使えばどうなるかわからないが……


?『須賀ァ!』

京太郎「ッ葵か!」

葵『五発くる、三発やってよね!』

京太郎「了解!」


タイラントメダルを握りしめて真上を見る

とりあえずやるべきは―――


京太郎「スカル超振動波ァ!」

48 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 02:05:45.30 ID:2bt/AtmP0


―――【市街地】


スカルゴモラの振動波攻撃が上空に向かって放たれた

変わらず、三発の火球を消し飛ばす

残り二発は先ほどと同じく直撃する―――


京太郎『葵!』

葵『慣れ慣れしく余分じゃないよ!』


―――ことなく、別方向から飛んできた二つの火球によって相殺された


デスレ星雲人「なに!?」

京太郎『葵さん……』


向いた方向にいたのは、異形の怪獣

胴体までは普通の怪獣のように見えるがその頭部に眼は存在せず、口のみがあった

そして両肩から伸びる二つの―――犬の頭


京太郎『……じゃねぇ!』

葵『ガルベロスで援護するから、やってみせなよ須賀!』

京太郎『なんとでもなれだ!』


怪獣ガルベロスが咆哮を上げてその両肩の犬頭からデスレ星雲人に火球を放つ

大きな左手を振るって火球を凌ぐ

デスレ星雲人が火球を放つが、ガルベロスがそれを紙一重で回避する


京太郎『タイラント、力を借りるぞ……!』


記憶の中にダークネスファイブと共にタイラントの姿が蘇る
49 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 02:20:02.55 ID:2bt/AtmP0


―――【インナースペース】


手に持ったのは三つのメダル

バチバチと音を立てるタイラントメダルから、強い力を感じる

眼を閉じてそれを握りしめると、ニッと口元に笑みを浮かべた


京太郎「面子は揃った!」


ベリアルメダルを弾くと、周囲に闇が広がって行く


京太郎「古代怪獣! 暴君怪獣! ベリアルさん!」


落ちてきたメダルを取ると、三枚をセット

さらにブレードを可動させていく

バチバチと赤い稲妻が周囲に奔る


『Gomora. Tyrant. Belial.』


ゼットライザーを構えると、その赤い瞳が輝く

赤い雷に晒されながらもその笑みを崩さない


京太郎「これでオーラスだ!」


ゼットライザーを真上へと掲げる


京太郎「ベリアァルッ!」

『Strong Gomorant』


顕現するはベリアル融合獣―――“ストロング・ゴモラント”

50 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 02:33:02.84 ID:2bt/AtmP0


―――【市街地】


巨大な翼を広げて、現れるのは大怪獣ストロング・ゴモラント

凄まじい咆哮と共に足を地に叩きつける

それだけで凄まじい衝撃が周囲に奔った


葵「須賀っ」


ビルの屋上にいた葵がふらつきながらもそちらを確認する

ガルベロスを後ろへと下げた

デスレ星雲人も動揺するように一歩後ろに下がる


京太郎『この力はッ!』

デスレ星雲人「タイラントの力を御した!?」

京太郎『!』


ドラゴンのような姿のストロング・ゴモラントが尻尾で地を叩く

その尾先はバラバの両腕の武器が融合したようになっていた

腹部にはベムスターのアトラクタースパウトもある


京太郎『こいつでぇッ!』

デスレ星雲人「消え去れベリアルの系譜ゥ!」

51 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/11/09(火) 02:37:42.81 ID:2bt/AtmP0

終わらせるつもりだったけど今回はここまでー

次回はストロング・ゴモラントでの戦いから
ちなみに選んでた場所によってメダルの取得順も変わるので色々変わる感じっすー
スカルゴモラの上位互換のため制約つくけど

次は水曜の夜ー
そんじゃまたー
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/09(火) 03:06:27.06 ID:QmEiI4a60

順調に強くなってるな
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