【安価コンマ要素あり】Master of arms−−武具の支配者−−

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71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 19:00:48.41 ID:CfzDLqQoO
最深部に到達したあなたは、気配を察知して神器を構えていた。
装備しているのはスターロード。現在進行形でダメージを受けている身体の治療と、万一被撃した際に迅速に体勢を立て直すためだ。

溶岩の海にポツンと浮かぶ小さな孤島。その上に立ち、あなたは意識を集中させる。

来る。危機感が鳴らす警鐘に応え、あなたは鍵杖を横薙ぎに振る。
鈍い音が響き、あなたの全身が震える。力比べは互角といったところか。
孤島から弾き出されたあなたは、壁を蹴って孤島に舞い戻る。
吹き飛ばされた魔物は、また海に潜って姿を消した。
あまりの速さに一瞬しか見えなかったが、あの特徴的なシルエットは。
それは紛れもなく、奴だった。

『アラバコア…!気をつけるんだよますたー様!奴の突進は山をも震わせて噴火を起こすんだ!!!』

溶岩鮪アラバコア。災厄獣には該当しないが、それと同格の力を持った魚だ。
その肉は神々も喉から物理的に手が出て欲しがったくらいに美味い。

嘗ての戦争で出会った強敵(とも)と互角、いやそれ以上の強者と巡り会えたあなたは、表情が歪む。
それに対し、アラバコアはぴちぴちと跳ねることで反応を示す。

食わせはせん、食わせはせんぞ。そんな強い意志を感じさせる突進が、あなたを襲った。
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/02(日) 19:02:05.75 ID:CfzDLqQoO
これでおしまいです。牛歩ですみません。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 19:21:04.61 ID:OdklcIL3o
おつおつあけおめ
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 19:27:04.09 ID:mGgiOhCC0
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 19:54:57.13 ID:iu8AOzEU0
あけおめ乙です

敵絶対[ピーーー]ウーマン
一方的な虐[ピーーー]るウーマン
絶対癒やすウーマン
絶対状態異常与えるウーマン 

隙がない布陣だなあ……
強いて足り無さそうなものを言うなら広範囲火力かな
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/02(日) 20:29:28.50 ID:t6WWKYNSo
おつ
鮪とはシュールな
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 11:55:46.85 ID:lTrD4NG8O
今日の夜に神器との邂逅までやります。
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 18:08:45.64 ID:llzCNz580
乙です 期待
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:07:58.12 ID:G2liQR26O
重くて疾い。それが、あなたがアラバコアに抱いた感想だ。
数mの巨体が高速で突っ込んでくるのだから、一撃が重いのは当然だ。
だが、些か重すぎる。明らかに体格とパワーが見合っていない。

そんな分析をするあなたを他所に、溶岩を纏って煉獄の弾丸と化したアラバコアは地の利を活かすべく溶岩中からの突撃を繰り返す。
今はまだ対応出来ているが、一瞬でも油断すれば致命傷は避けられないそれをただ防ぐだけでは勝機が無い。

『危ないっ!』

ルーナの反応よりも先に、あなたはスターロードで強烈な一撃を往なす。
そして、半身が焼け爛れた。
アラバコアは溶岩塗れで襲ってくるのだ。近接で対応すればどうなるかは火を見るより明らかだ。
というより、溶岩を浴びて炭化しないあなたがおかしい。人間を辞めてるんじゃないか、と神器全員が思った。

「ーーー!!!」

勝機と見たアラバコアは、突進ではなくその巨大な尾ビレで溶岩をぶち撒けた。
一滴一滴が致命的な赫い雫を、あなたは神器をアマカケルに変更し暴風で溶岩雨を拒絶、そのまま風と共に空を舞った。
天井付近まで逃げ延びたあなたは、小手調べに風の刃を撃ち出す。

「ーーー」

アラバコアは逃げることなく、堂々とそれを受け止める。
鋭い音が数度響き渡るが、アラバコアはピンピンしていた。この様子では、かすり傷にすらなっていないだろう。

『何重もの岩石の鱗が本体を守っています。生半可な攻撃は通さないのでご注意を…!』

ヒミカの警告にあなたは眉を顰める。
なるほど、通りで一撃が重いわけだ。と攻撃力の高さも得心がいった。

天然の重装鎧に身を包むのなら、その分威力が上がっているのも頷ける。
おそらく、様々な金属の微粒子が内部に混在し強度を底上げしているのだろう。
剥がれた欠片を精錬するだけで逸品が出来上がりそうだ。

そんなくだらない考えを巡らせながら、刀を構えた。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:08:53.10 ID:G2liQR26O
『パパ、逃げて』

命あっての物種だと、彼女なりに説得をする。しかし、あなたは退かないし退けなかった。

ここで取り逃がせばどうなるか。どれほどの被害が出るか。それが予想出来ないほど、おめでたい頭はしていない。

だから、ここで殺す。刺し違えてでもこの手で仕留める。

強い意志を秘めた双眸がエルオム坑道に巣食う脅威を見据える。
白銀の刃が、風を解き放った。
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:09:31.82 ID:G2liQR26O
アラバコアは自身の勘の良さに感謝し、恨んでいた。
四日前から、尋常じゃない力を持った存在が近付いていたのは知っていた。

故に、その時から人類に気取られないように少しずつ棲家を広げていた。
折角手に入れた安住の地を奪われないように。全力を出せるように。

しかし、完成することなくそれがやって来た。神器なる、忌まわしき物を携えて。

ならば、殺す他ない。敵前逃亡など自身の強者としての矜持が許さないし、奴に勝てなければどうせいつか殺される。

そして、絶対に逃がさない。自身を殺し得る存在をみすみす逃すわけがない。
必ず、ここで殺す。自身の安寧のために。
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:10:43.98 ID:G2liQR26O
風圧でマグマが吹き飛び、壁にへばり付く。どろりとした液体が、滴り落ちていく。
直撃を狙ったが、野生の勘で避けられたようだ。

降下しつつ、あなたはアマカケルからスターロードに変更して迅速に治療する。
神器の同時使用が出来ない以上、回復しながらの戦闘は不可能と言ってもいい。
手早く回復し、攻撃出来る時間を増やすしかない。

『『ごめんなさい』』

ヒミカとルーナが頭を下げるが、仕方ないことだとあなたは突っ撥ねる。
神器にとって、他の神器と併用されるのは、一糸纏わぬ姿でくんずほぐれつイチャイチャラブラブしているのと同義なのだ。
そういう特殊性癖でも無ければ、到底受け入れられないだろう。
立場を自身に置き換え、同性の戦友と同じことをしている光景を想像し吐いたのは記憶に新しい。
あなたにとってそれくらいに嫌なことなので、やらないからと文句を言うつもりなど一切ない。

治療が終わったと同時に、アラバコアがその巨大な尾ビレであなたを打ち払った。
辛うじてガードは間に合ったが、勢いを殺すことは叶わず、岩盤に吹き飛ばされる。

粘ついた溶岩が背中に纏わり付き、焼いていく。スターロードを握ったままなので死にはしないが、大火傷と回復が交互に繰り返されるのはたまったものじゃない。

苦痛に顔を歪めていると、ダメ押しの突撃があなたを襲う。
その痛烈な一撃は、片目を潰す結果に終わった。

『パパっ!?』

砕けた岩盤と共に宙を舞ったあなたは、姿を露わにした空洞に吸い込まれる。

それと同時に、意識を失った。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:11:23.83 ID:G2liQR26O
目が覚めると、どこかの街中にいた。
広場の柵から身を乗り出すと青い海が見え、そこかしこに純白の家が建ち並んでいる。
綺麗な街並みだと感心するが、人の気配は感じられない。

このようなことは何回もあったな、と感慨深いものを感じつつ、足を進める。
今見えている街並みは、書籍で目にしたアクルカ共和国のそれと似ている。が、掲げた旗に記されている国章は現代のそれとは違った。

昔に読了した御伽噺で見たような気がする。あれは確か、輝かしい功績を残した英雄の冒険譚だったか。

そんなことを考えながら向かったのは、知らない言葉が刻まれた看板が立ち並ぶ大通り。

露店が沢山存在しているが、店主と思しき人影は無い。それどころか、通行人すらいない。

生命の存在しない寂しい大通りを歩いていると、空間が突如捻れ闇に覆われた。

闇が晴れると、今度は宮殿の中、玉座の間に移動していた。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:12:15.06 ID:G2liQR26O
鎮座する玉座に視線を移すと、そこには大柄の女性がいた。外見から想定される年齢は大凡20代後半、あなたより一回り歳上だ。

「ど、どちら様ですか…?」

おずおずと声を掛けてきた女性に、簡単な自己紹介をする。
新米の冒険者であり、神器を収集している者だ、と。

その言葉を受けた女性は、露骨に悲しそうな顔をした。

「なら、ここから出た方がいいです。私は神器に相応しくないので…」

何故か、とあなたが問うと、むぐ、と言葉を詰まらせて女性は俯く。
彼女が自分をどう思っていようと、神器である事実は不変だ。

神器たらしめる逸話が、証明が必ず残っている。
たとえそれがどれほど悲惨な物語だったとしても、その物語が存在していれば、神器となるのだ。

「でも、私は。ただ、残っただけ、なんです」

それは違う。そうあなたは強く言い切った。
運も実力のうち。とはよく言われる言葉だが、それは戦う人間にのみ当てはまることだ。
神器は自分一人では何も出来ない。武具であるが故に。
だが逆に、武具であるが故に使い手に極大の恩寵を齎すのだ。彼女を使っていた英雄だって、彼女がいなければ道半ばに屍になっていたはずだ。

「違いますっ!あのお方は、強い人だから…」

「私は…弱いから…。他の神器さんは、皆強かったから…」

でも、だって。と必死に否定を繰り返す女性に、あなたはなおも食い下がる。
どのような武具も、使い手が未熟ならただのガラクタだと、自身が一番知っているから。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:12:46.58 ID:q60dYNmqO
半ば口論になりかけたところで、あなたが大きく咳払いをする。
それに女性はギョッと驚き、玉座の影に隠れた。

「…えぇ!?!!」

怯える女性を無視して、あなたは現状を説明する。
自分は今、絶対絶命な状況にいること。周囲は溶岩に囲まれ、重い一撃を繰り出す強敵と戦っていること。
攻撃力は足りているが、防御力が致命的なまでに足りていないこと。

それさえあれば、勝てること。

「っ!?」

女性は、あなたの言葉に目を見開いた。

あなたは手を差し伸べ、もう一度言葉を紡ぐ。

生き延び、人々を救うために力を貸してほしい。
君は使えない神器じゃない。英雄様に相応しい神器だと証明してみせる。

そう、はっきりと言葉にした。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:13:47.69 ID:djJVJ7oiO
いつからか、孤独(ひとり)でいるのに慣れていた。
あのお方はもういない。命ある存在は、やがてこの世を去るから。
それは神の子孫であっても同じ。時が経てば身体は衰えて、病にも罹る。

あの人は最期に、何と言っただろう。

『お前は我の生きた証。お前は我の誇り。だから、我と共に消えてはならぬ』

『我が英雄に、王になれたのはお前たち神器があったからだ。この身一つでは、悪を打ち倒すことなど到底叶わぬ夢であった』

『故に。真に讃えられるべきは激闘を生き延びたお前だ。死にゆく老いぼれでは、ない』

そんなことを、言ってたっけ。

彼は何故、戦っていたのだろう。

富のため?名誉のため?
違う。苦しむ人を助けるためだ。

なら、私は何のために在り続けるの?

そんなこと、決まっている。

たとえ非力な神器でも、私を望む人がいるのなら。
その人のために、全てを捧げる。

私なんかの力で良ければ、いくらでも差し上げます。
だから、必要ならば私をお呼びください。私の名は。

王鎧袖『バヴルス』。
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:14:17.97 ID:wuBOuwX2O
目を覚ますと、そこには石の棺があった。空洞にポツンと眠るそれは、不思議と安らぎを感じさせる。

焼け爛れた身体を無理矢理動かし、それに触れる。アラバコアと自身の位置関係からして、気絶してから数秒も経過していないようだ。

トドメを刺さんと構えるアラバコアを他所に、石棺を開ける。
そこには、人の頭一つ分と同じ大きさの肩当てがあった。

治療をある程度済ませたのと同時に、アラバコアが溶岩の荒波と共に押し寄せる。
狭い空洞の中では、上に逃げようとも避けられない。
文字通り、絶死の攻撃。

それが迫りながらも、あなたは笑った。

そして、声高らかに叫び、その名を呼んだ。汝の名は。

王鎧袖『バヴルス』
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:23:23.16 ID:UPj6ilHPO
閃光が周囲を照らし、視界を奪う。そして、轟音が鳴り響く。

アラバコアの一撃で、一人の人間は燃え尽き、すり潰された。

はず、だった。

「ーーー!?」

魚なので顔色は伺えないが、アラバコアが驚愕しているのが目に見える。

それもそのはず。その一撃で散るはずだった人間が、片手で突撃を受け止めていたのだ。
驚かないわけがない。つい先程まで満身創痍だった人間が、良くて互角のパワーだった人間が、防ぐなど有り得ないことだ。

獰猛な顔つきをしたあなたは、両手でアラバコアの顎(あぎと)を掴み、蹴り飛ばした。
外殻に罅は入らないが、その衝撃で巨体が浮く。
そのまま溶岩を泳ぎ、空洞から脱出。小島まで移動する。

『私の加護があれば、溶岩も打撃もヘッチャラです…!頑張ってください…!』

あなたは頷いて応え、拳を鳴らす。
そして、第二ラウンドの開始を告げるあなたの咆哮が、エルオム坑道に鳴り響いた。
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/09(日) 20:24:30.38 ID:UPj6ilHPO
今日はここまで。次でアラバコア戦は終わりだと思います。

募集した冒険者はもう少し後に出す予定なのでお待ちください。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 20:35:38.29 ID:0AeBlNC30
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/09(日) 22:41:25.12 ID:+VUuXkqxo
おつ!
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/10(月) 15:33:07.19 ID:+3pdd8rx0
おつ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/01/19(水) 08:30:39.35 ID:NvYML6GaO
明日の夜に更新予定です。
遅れて申し訳ありません。
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/19(水) 09:57:21.00 ID:Uh93RZwGo
報告乙
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/19(水) 14:32:44.12 ID:qbHVxoeV0
多少間が空いても定期的に報告と投下をしてくれるから安心できる
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/26(水) 16:26:20.54 ID:jzsfrzK40
流石に一週間空くのはもうきついか……
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/01/26(水) 16:39:39.90 ID:gebejb9ZO
ここ最近止まるスレが多いなぁ
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:55:48.13 ID:Hetg/KVCO
投稿出来ず一週間以上音信不通で申し訳ありませんでした。
以後このようなことが無いように気をつけます。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:56:19.22 ID:Hetg/KVCO
生命を悉く焼き尽くす灼熱の中、人と鮪が鎬を削る。その争いの余波で、岩盤には亀裂が入っていた。

『パパ、頑張って』

『ますたー様ならやれるよぉ〜。わたしの舌を唸らせること間違いなしの激ウママグロ、期待してるからねぇ!』

『状況が状況とはいえ、力添え出来ないのは心苦しいのですが…。マスターならきっと、ううん、絶対に勝てます!』

『何があっても私が癒します。だから負けないで。死なないでっ!!!』

虚空からの声援を受け、激闘の中で青年は笑う。
いつだって、背中を後押しされるのは心地よいものだ。それが親しい者から送られたものならば、尚更。

蒼い瞳は輝きを増し、視線は氷点下になる。冷徹な眼差しの先には、逃れ得ぬ死に取り憑かれた哀れな犠牲者が映っていた。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:56:54.97 ID:Hetg/KVCO
ぞくり、と首を刎ねられたような錯覚を感じたアラバコアは、攻撃を止めた。
眼前の冒険者は防具を身につけているだけだ。自身を殺し得る武器を携えてはいない。

彼が様々な武器をしているのは、この対峙を経て知っている。
瞬間的に治癒を行える杖。風を放つ刀。確認出来たのはこの二つだけだ。
敢えて挙げるならば、つい先程入手した肩当ても入るだろうか。あれを身につけているとこちらの攻撃は意味を成さないのは厄介だが、あちらも有効打は無いので焦る必要は無い。はずなのだが。

防御を貫くことなど出来ないはずなのに、殺意は外殻越しに強く感じられる。
既に死が確定しているような、首元に牙が食い込んでいるような、絶望的な光景を幻視した。

そんなことはあり得ないと思考するも、破滅の未来が目の前に在り続けた。こうなると、話は別だった。
これ以上、奴と戦うのは危険だ。そう結論付けたアラバコアは、少し前まで持っていた強者としての矜持すら投げ捨て、保身に走った。

幾ら肉体が強靭になろうと、人間であるなら自身よりは速く泳げない。と、努めて冷静な判断をしながら。
背を向け、ただひたすらに海の底を目指し、遁走した。
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:57:34.59 ID:Hetg/KVCO
敵意を感じなくなったあなたの行動は早かった。
即座にラーデインを装備し、跳躍。魔力の矢を溶岩の海に目掛けて撃ち出した。

水音と共に光の矢は海中に消える。静寂が空間を支配する。無音が続くこと数秒の後。

「ーーー!???!!!!」

溶岩の海が、爆ぜた。

効果は抜群だ、とあなたはしてやったりと言いたげな表情をする。
口角が上がり喜びをこれでもかと表現しているその顔は、悪人にしか見えないが。

ラーデインから引き出した音域魔法は、至って普通の音爆弾(ノイジーボム)だ。神器経由なので出力は段違いだがそれでも、アラバコアのような大物を仕留めるには無理がある程度の火力しか無い。

音は波であり、衝撃波でもある。爆音で窓ガラスが揺れることも、割れることも珍しいことではない。
凡人なら鼓膜が破裂して脳に著しい損傷を与える威力の音が、溶岩という液体の中で幾つも発生したのだ。
強烈な衝撃波がダイレクトに、その巨体を揺らす。死にはしないとはいえ、相当に堪えることは想像に難くない。

幾重にも重なる爆発に、アラバコアは海中から引き摺り出される。
苦痛から逃れようと飛び出したアラバコアは、さながら一本釣りされたマグロのようだった。

『あ、これは勝ちだね』

空中の巨大マグロを目にしたアマネが、確信を持って呟いた。
それもそのはず。今浮かんでいるアラバコアは、衝撃波によって外殻が剥がれ、その本体を剥き出しにしていたのだ。
防御を無視して絶死の斬撃を放つアマカケルの権能がある時点で、アラバコアは狙われる隙を作ったら敗北確定なのに、空中という身動きが取れない状態で自身を護る鎧を失っているのだ。
これでアラバコアが勝ったら逆におかしい。この状況ではどんな保険に入っても助からない。御陀仏確定だ。

それでも、と最期の抵抗として体表の溶岩を振り撒くアラバコアに、あなたは無慈悲に刀を向ける。

そして、音を置き去りにする一閃が、命を断ち切った。
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:58:14.10 ID:Hetg/KVCO
これで終わった。そう告げる長い溜め息が、空洞に響く。
スターロードの権能で傷を治しながら、あなたは周囲を見渡した。

激戦の爪痕がそこかしこに残されており、今にも崩れそうだ。というより、現在進行形で崩れている。
拳大の石が頭に落ち、砕けた。ほんのちょっと痛い。

ここに長居したら、流石のあなたでも生き埋めになってあの世行きになるのは確定的に明らかだ。
これ以上留まる必要は無い。とあなたは足を進める。

『あぁ…至高の大トロがぁ〜…』

エルオム坑道から脱出までの間、項垂れるアマネの落胆の声がずっと聞こえていた。

『え、えと…。ドンマイですぅ…』

そして、新入りのバヴルスがそれを宥める過酷なお仕事に就いていた。
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:58:46.96 ID:Hetg/KVCO
坑道を抜けると同時に、入り口が崩落した。これでは、二度と中に入れないだろう。
だが、問題は無いはずだ。新米冒険者の訓練場が一つ潰れただけで、深奥に潜んでいた大いなる脅威は排除された。

無用な犠牲者が増え、エルダの町が炎に包まれお祭り騒ぎとなる悲劇は避けられたのだ。めでたしめでたしである。これほど素晴らしい喜劇は他に無い。

「めでたしめでたし!じゃあないよぉ〜…。確かに死人が増える事態は避けられたからそれはいいことなんだけどさぁ。わたしは数多の美食家(グルメ)が一生を捧げてでも追い求める『神泣かせの大トロ』って言われるアラバコアを一口でもいいから味わいたかったよ…。あ、神泣かせ云々は今適当にでっち上げたんだけどねぇ」

「でも絶対美味しいと思うんだよねー…。わたしたち神器と同じような感じでその味が言い伝えられてるんだから、不味かったら詐欺だよ詐欺。何百年も人を騙すとか、思い付いた人は悪魔にも劣る畜生だよ」

ここまで熱弁するアマネを見るのは久しぶりだ、と手の届かないところに行ってしまったアマネをあなたは遠い目で見る。

そして、あんな場所で生きてる魚が美味いわけがない、というあまりにも無慈悲なマジレスをかました。

「それを言ったらおしまいだよぉ!!!!!夢くらい見させておくれ!!!!!!!」

と、容赦の無い一撃に悲痛な叫びを上げる美食家アマネだった。
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/01(火) 10:59:43.82 ID:Hetg/KVCO
時間が無いのでここまでです。
お待たせして申し訳ありませんでした。
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/01(火) 11:36:27.52 ID:cNBwp84Lo
おつおかえりー
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/01(火) 18:29:02.48 ID:AWa/8TX/0
よかった
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/01(火) 20:32:30.89 ID:xs+uN0zF0
乙です
アマネ楽しいキャラしてるなあ
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:54:27.69 ID:vWMW32riO
少しだけ投稿します。
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:55:26.75 ID:vWMW32riO
帰路の途中で治療を終えたあなたは、閉じていた片目を開ける。視界は良好、視力も正常。完治したと断言出来る。

「普通なら再起不能レベルの負傷だったんですけどね。マスターの耐久力には驚かされますし、私の権能が役に立って嬉しいですっ」

ルーナの言葉に首肯で返答し、視線をバヴルスに移す。彼女は宇宙の真理に気付いてしまった猫のような、呆然とした表情をしていた。

「どうしました?」

ヒミカの問いに、あうあうと言葉にならない声を漏らしバヴルスは困惑していた。何かあったのだろうか。

「あります。もの凄くあります。…その、どうして神器の私が、人の形をしているのか。本当に意味が分かりません…。あの人と一緒にいた時も、防具として存在していただけですから…」

「心象風景(クオリア)の私にそっくり…というか、私そのものなんです。その、服まで完全に再現されてて…あうぅ…」

そう言って顔を赤らめるバヴルスは、凄く露出度の高い服装をしていた。エッチなのはいけないと思います。
自分からそういう服を着ているのに恥ずかしいのはおかしい気がする。

「わ、私だってこの服が好きなわけじゃ…」

首を横に振り否定するバヴルスのたわわがぶるんぶるんと揺れる。重ねて言うがエッチなのはいけないと思います。

「うぅ〜…!」

恥ずかしさからか、バヴルスの目尻に涙が浮かび始めた。これは不味い、とあなたは彼女慰め、話を進めることにした。
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:56:08.83 ID:vWMW32riO
「その、なんだ。これはますたー様の持つ魔法のようなものでね。詳しくはよく分からないけど、ますたー様を保有者と認めたら、わたしたちもこうなったんだよねぇ」

「無機物に命を与える魔法…ですか?」

「ううん、違うね。わたしたち神器を生まれ変わらせる魔法…と解釈した方が正しいかな。無機物に命を与えるのなら、彼が買った武器とかも人になってなきゃおかしいからね」

「魔法なのか体質なのか、そこまでは分からないけど。それでも、魔法に相当する異質なものであることは確かだね。だから、ますたー様は『再誕(リンカーネーション)』って呼んでる」

あなたは頷き使い物にならなくなった剣を見せる。命を与える魔法であるなら、これにも命は宿るはずだ。
だが、何も起こらない。うんともすんとも言わないそれを、あなたは片付けた。

「…あなたって、何かとんでもない血筋の生まれだったりしません?例えば、神族の末裔だったり英雄の子孫だったり」

得体の知れない何かを見るような目をしたバヴルスの問いに、あなたは大した血は流れてない、と否定する。
ただ、貴族の家に産まれた恵まれた人間だと、皮肉を込めて答える。
あなたは恵まれていた。衣食住には困らず、自由を謳歌していたから。
あなたは恵まれていた。本来なら長い時間と努力を費やして見つけ出す伴侶を、労せず得ていたから。

その全てが、自分を縛り付ける枷にして、自分を閉じ込める鳥籠だと、気付いてしまったが。

あなたは不運だった。共に戦った戦友、付き従う神器以外から、或いは彼らからすらも、人として扱われていなかったから。

彼を真に理解する人は、誰一人として存在しない。
化け物のことなど、誰も知りたくないから。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:56:58.37 ID:vWMW32riO
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112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:57:30.64 ID:vWMW32riO
意気揚々とエルダの町帰還したあなたは、店仕舞いの最中だったギルドに入る。
目を点にしたメリッサと、入った瞬間に視線が交錯する。

「おかえりなさい。あの、エルオム坑道はどうでしたか…?」

問題は解決した、とあなたは答える。それに付け加え、犠牲者のドッグタグを回収出来なかったこと、エルオム坑道が盛大に崩落したので、二度と立ち入ることが出来なくなったことを謝罪した。

「あ、いえ。それは大丈夫です。犠牲者はこちらでも把握してますし、あんな事態になった以上、金輪際立ち入りは許可されないと思ってましたから」

メリッサの返答に、安堵の表情を浮かべる。怒られないで済むならよかった。

「…やっぱり、お強いですね。あの時から変わらず」

それだけが取り柄だと返し、あなたは踵を返した。
そして、去り際に一言だけ呟く。

「………!いえ、それでは申し訳ありません!私に出来ることなら、何でもいたします!」

報酬は要らない、という呟きに対する爆弾発言に、あなたは面食らった。
そもそもとして、あなたは今回の依頼でマトモな報酬が出るとは露ほども期待していなかったのだ。
ギルド経由の依頼ではなく、今回はメリッサが個人的な依頼をしただけに過ぎない。
本人から直接そう言われたわけではないが、報酬について何も言われなかったことや腫れ物に扱うように掲示板に掲載されず放置されていたことが言外に示していた。
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:57:56.47 ID:vWMW32riO
だから、報酬は必要無い。労働の対価は当然必要なものだが、あなたは既に受け取っている。
血湧き肉躍る溶岩洞窟の探索、久方ぶりの強敵との対峙、死力を尽くして得た勝利、その最中で巡り逢った神器。
どれもこれも破格の収穫だ。報酬としてはあまりにも多いのでまだ働かなくていいのか寧ろ疑問なくらいだ。

故に、メリッサの返答はあなたとしても非常に困る。人並みに物欲等はある方だが、こういった自分に有利な状況に託けて欲望を満たそうとするほど、あなたは外道に堕ちてはいないのだ。

だが、何かしらを受け取らねばメリッサが引き下がらないのは明白だ。
あなたは逡巡し、譲歩案を出すことにした。

「そ、それだけで良いのですか!?」

構わない、とあなたは頷く。疲れた身体を休めるには、美味い飯が一番だと相場が決まっている。

あなたの胃袋を満たし、満足させる一食。それが、あなたの要求だった。
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:58:28.01 ID:vWMW32riO
ギルドを閉め、制服から私服に着替えたメリッサは、何やら赤面しながら先導する。
対するあなたは至って自然体。だらけにだらけきっている。激闘の後で疲れているのだから、さもありなんと言う他無いが。

「じ、実は女性の家に入るのは慣れてたりしますか…?」

そんなわけがない。ただ単に、メリッサが意識するほどの関係性ではないだけだ。
ギルドに所属する受付嬢にして、愉しい依頼を斡旋してくれた恩人。ただそれだけだ。
そんな人をどう意識しろというのか。ご教授いただきたいくらいである。

「そこまで言われると、何も言えませんね…」

はうう、と項垂れる受付嬢メリッサの表情はかなり落胆していた。
彼女の態度からして、何かしらで面識があるのは間違いないが、彼女と出会った記憶が無い。
ここまで美人ならそうそう忘れないと思うのだが。

思い出せずにいたあなたは、程なくしてメリッサの自宅に到着した。
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 01:59:03.89 ID:vWMW32riO
「狭い場所で恐縮ですが、ゆっくりしてくださいね」

ドアを開けるとそこには、二人用のサイズの机と二脚の椅子が置かれた部屋が目に入った。
なるほど、確かにこれは狭い。一人暮らしならこれで充分なのだろうが。

「まあ、そうですね。数年前はもっと大きな家に住んでいたのですが…」

そう告げたメリッサの表情は暗かった。嘗てはエルダの町も戦火に包まれていた。
戦火に巻き込まれ、喪ったのだろう。家も、家族も、全て。そういう話はよくあることだ。

懐かしい記憶だ、とあなたは物思いに耽る。戦列に加わったのが八年前で、この町で魔王軍を迎撃したのが六年前だったか。
あの時は物資も少ないし神器なんて大それた物は持ってなかったから、苦労したものだ。
何人仲間を喪ったことか。何人仲間を除名したことか。きっと、彼らからは恨まれているだろう。
別にそれでもいい。恨まれることには慣れているし、あの時の選択に後悔は無い。

各々が過去に思いを馳せ、暫し無言になる。
気まずそうにメリッサが咳払いをしたので、思考を中断させる。

「せっかくのもてなしなのですから、こんな暗い雰囲気は終わりにしましょう」

メリッサの発言と同時に、ワインボトルが置かれる。何の変哲もない、至って普通の白ワインだ。
酒は苦手だ、と苦笑するが、ジュースのように爽やかだから大丈夫だと返されたので、お言葉に甘えることにした。
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 02:09:48.91 ID:vWMW32riO
ここまでです。

まだパンピー冒険者を出してないのに申し訳ないですが、少し募集をば。
今回募集したいのは戦友枠と妹枠、婚約者枠です。テンプレは前回のをご利用下さい。
条件的なのは下に記述してますので、ご参考にどうぞ。
ティンと来たキャラクターをこちらで採用します。
質問等あれば、時間が作れた時になるべくお答えしたいと思います。


【戦友枠】

男女問わないが、年齢は二十歳以上限定。
途中離脱した人でも良し、最後まで共闘した人でも良し。
基本皆バカ強いが、あなたには一歩劣る。
魔族と妹は戦友枠に選べません。


【妹枠】

ガチ妹でも義妹でも良しだが、魔族はNG。
種族は魔族でさえなければ何でもOKですが、21歳以下限定です。
どうしようもないほどに弱いですが、執務に関しては完璧に出来ます。
なので現時点ではあなたの家の当主です。


【婚約者枠】

種族は問わない。魔族もOK。
年齢も問いませんが、エリューナ王国(あなたの祖国)の関係者であることは固定でお願いします。貴族も民間人も王族も大丈夫。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 02:11:36.66 ID:QLMjWSUc0
乙でした
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 02:12:54.04 ID:eVojw9g30
テンプレは>>57でおk?
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 02:18:11.30 ID:QLMjWSUc0
テンプレに魔法枠あるけど、この世界の人々は魔法はデフォルトで使うもんだと考えていいの?
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 02:28:09.47 ID:vWMW32riO
>>118、おkです。

>>119、皆魔法を使えます。火を起こす、水を作る、程度の魔法なら余程才能が無い限り誰でも扱えます。ちなみにあなたは使えません。
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 02:52:05.58 ID:3Nrow5D1O
戦友枠で「魔族と妹は戦友枠に選べません」と書いてあるが戦友枠も魔族NGと考えていいの?
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 03:35:11.92 ID:vWMW32riO
>>121、おっしゃる通りです。魔族は婚約者枠にしか入れられません。
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 05:48:27.41 ID:eVojw9g30
【戦友枠】

【名前】エルヴィス・レイヴンクロフト
【性別】男
【種族】人間
【魔法】相手の全能力を下げる強大なデバフ
【詳細】
常に不敵な笑みを崩さない金髪碧眼の美青年、華々しい貴公子然とした男。27歳。戦後も精力的に活動しており、民衆にとって最も有名な英雄
細剣使いだが、それ以上に知略面でパーティに貢献した参謀役。魔王軍との戦いでは知略をもって敵を翻弄し、権力者達の下らぬ嫉妬や陰謀をすべて見抜いて返り討ちにした
戦後は落ち目の公爵家に婿入りし全権を掌握。更なる地位と名声を得るべくその智謀を巡らせている根っからの野心家
善悪で言うなら間違いなく悪党だが、彼の目的は悪徳ではなく地位と名誉であるため、民衆に対しては美しき英雄、良き為政者として振る舞い、すべての陰謀は水面下で進行させる
栄誉を貪欲に望み権力闘争を楽しむという点で"あなた"とは正反対の人間だが、敵に対する冷酷さは一致しており、ウマは合うらしい
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/04(金) 08:19:01.47 ID:vWMW32riO
おまけのアラバコアの情報です。


アラバコア

別名【溶岩鮪】。災厄獣には該当しないが、数々の神話でも存在と所業、美味さを語り継がれる悪名高い魚。
成体は全長6mにも及ぶ巨体となり、溶岩の熱から自身を護る岩石の殻を身に纏う。
この殻は溶岩中の成分が固着したものであり、様々な希少金属もその中に含まれているので強度は上々。
好物は溶岩内に生息する魔物。

神話ではベタ褒めされているその肉だが、実際には金属成分等で汚染されているので食えたものじゃないし、食ったら高確率で中毒を起こして天に召す。
神様好みの味なのであって、人間の舌にはとことん合わないのだ。
これは、人間と神の肉体の在り方そのものが違うことを表している。

また、その外殻に希少金属が含まれているのは事実だが、精錬する手間を考えたら普通に原石や鉱床を採掘して精錬する方が効率的で良質な武具を作れるので、まさに煮ても焼いても食えない益の無いクソ魚なのが現実だ。
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 09:24:07.78 ID:dAfOhEEy0
まんまモンハンのヴォルガノスで草
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 18:58:22.04 ID:/YcSxygW0
【戦友枠】

【名前】ライト・ギルファ
【性別】男
【種族】人間
【魔法】雷を操る魔法
【詳細】いつも明るくポジティブに考える青年。銀髪でツンツンヘヤーの21歳。平民で田舎育ち。戦斧使いでパーティーの中でも必ず前線にたっている。パーティー内ではムードメーカー的な存在でパーティーの人達の支えになっている。コミュ力が高くパーティー以外にも他の人達と話したり、友達になっている。いつか最強の戦士になることを夢にみる。主人公とはライバルでもあり親友でもある。
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/04(金) 21:26:10.69 ID:Vdimlxll0
婚約者かつ戦友枠はOKですか?
主人公の力になりたくて同行した感じみたいな
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2022/02/04(金) 22:28:41.96 ID:vWMW32riO
>>127、大丈夫です。
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/02/05(土) 00:32:19.11 ID:44j+0ltv0
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130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/02/05(土) 00:50:09.95 ID:44j+0ltv0
>>128 回答ありがとうございます
【戦友枠】兼【婚約者枠】

【名前】フィズ・クラウディア
【性別】女
【種族】人間
【魔法】彼女の蒼い目で見た魔法を解析し無効化する。彼女が生まれ持った異端の魔法
【詳細】薄い蒼色のセミロングの髪の、ぽかぽかなお日様のような雰囲気を持つ、あなたと同じ歳の女性。感情豊かで明るく、かつ優しく好奇心の強い性格
生まれ持った魔法を理由に、平民の両親ではフィズを護れないと判断され、エリューナ王国の軍の重鎮たる貴族家に引き取られる
フィズは自身が持つ魔法故に周りから一線を引いた目、畏れた目で見られふさぎ込んだ性格になっていた
ある日、あなたと会ったフィズはあなたの『再誕(リンカーネーション)』を『視』てしまう
今まで見たどんな魔法、自身の魔法よりも規格外の魔法だったが、しかしその術者は自分と同じように傷ついてる普通の男の子にフィズには見えた
同じ年頃の子と言うこともあり、フィズはあなたに積極的に交流し始め、それをきっかけに、クラウディア家の人や、使用人達とも親しくなり、生来の明るい性格を取り戻していく
同じ歳、同じ境遇の気になる男の子。あなたと交流を深めていくにつれ、フィズの感情は共感・興味から親愛、そして思慕に変わっていく
成長したフィズはあなたとの婚約が決まり、大喜び
花嫁修業だと様々なことに努力し、また規格外の力を持つあなたと一緒にいるために、他の魔法や護身術、杖術を磨き、様々な知識も学んでいった
あなたが魔王軍を討つ旅に出ると聞くと、周囲の反対を押し切り同行。魔法対策役兼、パーティーの重要な裏方として、旅の最初から最後まで共にいた
戦いが終わり、フィズはとうとうあなたと結ばれると喜び、あなたの失踪を知る
なぜ? あなたは本当は私を嫌っていたの? 私を疎ましく思っていたの? ……あなたのことを分かってあげられなかったの?
クラウディア家当主は、愛娘(フィズ)を置いかれたことに激怒し、惚れた男なら追い求めてでも添い遂げろとフィズに発破をかける
義父の発破に立ち直ったフィズは、あなたを追い求め、今一度旅立ったのであった
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/05(土) 05:21:08.12 ID:2w22M0We0
【戦友枠】

【名前】イステリ・オーウェン
【性別】男
【種族】人間
【魔法】思考加速。己の思考速度を数倍にし、一瞬で様々な考えを巡らせる
【詳細】
探検家のおっさん。無精髭の目立つズボラな男だが神話知識と探索能力は一級品。そして逃げ足が凄まじい
基本的にはソロなのだが、"あなた"の行く先々の遺跡や秘境で遭遇し、成り行きで加入と離脱を繰り返した
最終決戦には同行していないが、神器の入手において"あなた"達に多大な貢献をしている
鞭とナイフがメインウェポンだが戦闘力は(他の面子と比べて)低い。しかし無駄な戦闘を避ける事が得意で、遺跡の罠を利用して敵を一網打尽にするなど、創意工夫に余念がない
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/05(土) 18:54:04.17 ID:x3CRYFIfo
戦友

【名前】ツァルク・ティッツィ
【性別】男
【種族】エルフ
【魔法】補助・回復系、光属性、聖属性
【詳細】長い金髪で長身の神官で、人間で言えば30歳程度に相当する
寡黙だが繊細で思いやりがあり、仲間を気遣う頼りがいのある男
「あなた」の苦悩をある程度察しているが完全に理解できているわけでもないため
なんと声をかけたらいいか分からず見ていることしか出来ないのを人知れずもどかしく思っている
戦いが終わってからも「あなた」のことを気にかけて定期的に手紙を送っていた
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/05(土) 18:57:16.98 ID:x3CRYFIfo


【名前】アリス・フォン・テアラント
【性別】女
【種族】人間
【魔法】中級程度の魔法なら大抵そつなくこなせる
【詳細】ロングの黒髪にカチューシャをつけた、年齢以上に大人びているクールでしっかり者の18歳
異常な身体能力を持ち考え方が貴族らしくない兄を見て「あっ、これ当主を継ぐのは私だな」と察して幼いころから当主になることを見据えて生きてきた
すでに当主としての高い意識を備えており、当主としてはめちゃくちゃなことをしてくれた「あなた」を許さないというスタンスだが妹としては「あなた」を気にかけている
人間離れした「あなた」を決して恐れてはいないが当主という立場があるせいであまり「あなた」に肩入れしすぎることもできず板ばさみになっている
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/05(土) 22:22:31.39 ID:nmGLR2jT0
【婚約者枠】

【名前】ラウル・エアリス
【性別】女
【種族】人間
【魔法】植物系魔法(その場で花や草木等を生やすことができ、それを操ることができる。生やした草木は相手を捕縛、攻撃、防御ができ、さらにいるだけで回復できる花をを咲かせる事も可能)
【詳細】ショートで黄緑髪の女性。おしとやかな性格でいつも笑顔でいる。花が好きでよく花を育ている(植物に関する知識も豊富)。エリューナ王国出身の貴族で母親が植物学者、父親が商業関係のトップ。"あなた"と同じ歳で幼馴染み、よく一緒に旅をすることがある。姿はみたことないが"あなた"のとこに神器がいることは知っている。戦闘時は杖を武器に戦いそこで植物系魔法で闘っていく。子供の頃に結婚の約束をした事があり、本人は覚えている。今でも"あなた"の事が好きで結婚の約束を果たそうと考えている。
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/05(土) 23:08:00.44 ID:MV/k2v1W0
【戦友枠】

【名前】ギルバート
【性別】男
【種族】人間
【魔法】重力魔法
【詳細】
通称"黒騎士"。全身鎧を纏った寡黙な騎士。魔王軍に故郷を焼かれ、家族も恋人も失った。魔王を倒せば復讐を終えられると思っていたが、憎悪の炎が消える事はなかった
今は魔王軍の残党狩り部隊を率いているが、職務の範疇を越えて暴走しているとの噂もある
「戦争は終わった」と割り切れる程彼の憎しみは軽いものではなかった。すべての魔族を[ピーーー]か、彼自身が死なない限り、その復讐は続くだろう
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 12:03:45.59 ID:7yNp2NkF0
【妹枠】

【名前】ミラ・ルーファス
【性別】女
【種族】人間
【魔法】自身のIQ(頭脳)高める魔法。それにより高い情報分析や作戦などが可能になる
【詳細】黒髪ポニーテールの19歳の女性。無表情で感情を出さないがしっかり者ではっきりと言うことがある。生まれてから孤児で"あなた"の両親に引き取られる。その為、義妹で"あなた"とは本当の兄妹ではない。それでも"あなた"とは普通の兄妹として接している。"あなた"の行動に関して少し心配している。"あなた"に憧れて旅に興味はあるがどちらか言うと戦闘向きではないため執務に専念している(魔法も活かして執務を行っているので周りから本当の当主と思っている人も多い)。
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 16:54:25.63 ID:Beq+XET60
【戦友枠】

【名前】ドノン
【性別】男
【種族】マイコニド
【魔法】生命力(マナ)を操る魔法。特に植物を生み出し操る魔法が得意
【詳細】大魔術師。ずんぐりとした体躯の二足歩行する巨大なキノコ。腐った沼のような色のローブを着ている
浮世離れした性格で、寡黙で鈍重でマイペース、何を考えているかわからない
マイコニドは魔族寄りの中立種族で、文明を持たず、意思疎通も難しいためほとんど魔物同然に扱われてきた。これは偏見ではなく、実際森に迷い込んだ者が襲われた事例は多い
この個体は文明に興味を持ち森を出た異端者で、幸運な出会いに恵まれ魔法を学び、大魔術師として大成した
彼は「文明」への恩返しとして人類に助力し、魔王討伐の英雄の一人にさえなった
しかし、人々はこの英雄になった野蛮人の扱いに困っており、腫れ物のように放置されている。嫉妬する魔術師も多いが、彼はまったく気にしていない
更なる知識を求めて気ままな旅を続けているようだ
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 21:20:47.95 ID:0cMDG0tGO
【戦友枠】

【名前】ブレッド・ラウディア
【性別】男
【種族】獣人
【魔法】氷雪系魔法 威力も高く炎とかも簡単に消せる。
【詳細】白髪でオオカミの耳がついている25歳の筋肉質の男性。性格はクールだが天然な所がある。昔故郷の村が魔物に襲われて家族を失った事がある。"あなた"と共に魔王軍と戦い英雄になった。今はソロで魔物の討伐をしている。"あなた"が困った時、一緒に協力してくれる。協力した後はよく一緒に飲みに行くくらい"あなた"とブレッドは今でも友達になっている。格闘家で武器は鉤爪を使い戦っている。
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 21:23:00.36 ID:072Weh+B0
七英雄的な総称ありそう
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/06(日) 21:43:03.96 ID:UjSrNrVIO
戦友枠は複数いても問題なさそう、妹枠は実妹と義妹でなんとか、けど婚約者だけはどうしたって一枠よね
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/06(日) 23:11:02.00 ID:JHzDer0lO
>>139、あっても良さそうですね。【極天の七災】としましょうか。あなたは【天命の煌災】です。
意味は『死の天命を齎す厄災』となります。

>>140、本編で語る時が来たら詳しく話を入れたいのですが、お偉方の保身が絡んだ政略結婚なので婚約者は普通に何人もいます。
まぁぶっちゃけ(本人の感情はどうであれ)碌でもない理由で婚約させられてる人が多いです。全員が全員そうではないですが。

ちなみに魔王様はピンピンしてます。
魔王とあなた御一行の最終決戦→お互いに殺しきれないと悟る→とにかく戦争を終わらせて犠牲者を減らしたい思惑が一致する→終戦・和平協定を結んで終戦。平和な世の中に、が一連の流れです。
魔王は単体の戦闘力ならあなたより強いです。

再開予定は水曜を予定してますが、正直間に合うか微妙です。11連勤楽しい。
再開するまで募集はしてるのと、質問等あれば空き時間に少しずつ返答していきます。
お待たせして申し訳ありません。
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/02/07(月) 23:14:36.66 ID:8ahqn4XE0
お仕事お疲れ様です。

【戦友枠(2名)】

【名前】グスタフ・アインシュタッド
【性別】男
【種族】人間
【魔法】防御魔法特化
【詳細】
大柄で長身、黒の短髪。26歳。
とある国の元1兵士。
真面目で実直、だが堅苦しくというわけでもなく、接しやすく気配りができる好青年。
彼が扱えるのは防御魔法(水を出すとか火を起こす程度はできなくもないが)のみだが、その防御魔法と剣と盾で、敵の攻撃からパーティーを護る砦としてあり続けた。
幼少期に国のお姫様に恋をして、血が滲むような努力の末に「あなた」のパーティーに加わる。
そこで戦功を挙げて、本当にお姫様と結婚できる地位と名声を手に入れた実はやべー奴。
「あなた」のことを昔も今も気にかけており、自分では「あなた」の孤独を癒やすことはできないことをどこか悟っておりつつも、なるべく力になろうと思っている。

【名前】メルヴィ・アインシュタッド
【性別】女
【種族】人間
【魔法】幅広く使えるが、特に弓矢を強化し、高い連射性と火力と飛距離を兼ね備えた射撃が得意
【詳細】
金色ロングストレート、スタイルの整ったかわいい印象の美人。23歳。
とある国のお姫様(三女)。
優しく朗らか、親しみやすい性格で、柔らかくも凛とした佇まい。
研鑽により裏打ちされた広い知識と知見、高い魔法の手腕とその人柄。および魔王軍との戦いにおける功績により、国民から強い支持を受けている。
幼少期にとある平民の男の子に恋をして、血が滲むような努力の末に「あなた」のパーティーに加わる。
そこで、その意中の相手を陰日向に支え、知略を駆使し戦功を挙げさせて地位と名声を得させ、自分と結婚できる地位を手に入れさせた実はすごくやべー奴。
「あなた」のことを昔も今も気にかけており(以下グスタフと同文)。
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/08(火) 17:43:22.40 ID:6121LotJ0
婚約者枠

【名前】アリシア・レイシェント
【性別】女
【種族】人間
【魔法】回復系魔法 
【詳細】エリュ−ナ王国の第3王女。金髪ロング碧眼の20歳の女性。誰にでも優しい性格。博愛主義者で誰にでも平等に考えている。国の者達からは女神と称されている。他の姉と比べると他の魔法と力は非力ではあるが回復魔法にとっては国一番と言われている。子供の頃、お忍びで城の外に一人で遊びに行った際、盗賊に襲われそうになるが子供の頃の"あなた"に助けてもらった事がある。それ以来"あなた"に一目惚れしている。いつか"あなた"と共に旅をしたいと考えている。
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/09(水) 00:23:48.98 ID:QGQFy1HSO
【妹枠】

【名前】イーリス・エファーリス
【性別】女
【種族】人間
【魔法】一度でも見聞きしたことを完全に記憶する
【詳細】
ブラウンロングの髪の19歳の少女。
実年齢よりやや幼く見えるが、しっかりもので年齢離れした実務能力と器の広さ、周りを惹き付けるカリスマを兼ね備えている。
戦闘能力こそ皆無だが、別に病弱でもなく、運動神経はそこそこ良く足は速い。ただし武器の扱いは致命的にダメで、魔翌力はバカ高いくせに、完全記憶という魔法にリソースを割いているためか、攻撃魔法もまるで使えない。
幼い頃は兄である「あなた」に懐きつつも、運動能力を始め余りにも差があることに劣等感を抱いていたが、「あなた」に勉強がよくできることや、優しい気配りができることを褒められ、劣等感は徐々に薄れ自分の長所を磨いていこうと頑張るようになる。
「あなた」が魔王軍との戦いに挑むようになると、初期こそまだ幼い故なにもできなかったが、中期以降は急成長した政務力や渉外力を遺憾なく発揮し始め、「あなた」達の支援に尽力する。
その中で、神器の少女達や「あなた」の戦友達とも友好関係を築いていった。
終戦後は当主になるであろう「あなた」の補佐になる気でいたが、「あなた」の失踪を知るとショックを受けつつも当主の座に付き、混乱を即座に掌握。
領内の安定と近隣領の関係維持を短期で見事に果たし、元より認められつつあった家臣や領民から完全に当主として信頼されるようになった。
「あなた」には帰ってきたら文句を言ってやろうと思う一方で、「あなた」の境遇を思いしばらくは行方を抑えるだけで、好きにさせてあげ、自領を「あなた」が安心して帰れる場所としてあれるように準備している。
公式には自分の影響力で「あなた」の行方を追うのは不要として抑えているが、「あなた」の戦友や婚約者が個人的に素性を追う場合には密かに情報提供や支援をしている(イーリスのお眼鏡に叶う者に限る)
普段は全く表に出さないが、実はかなりの乙女思考な一面を持っている。
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/09(水) 19:23:12.48 ID:2jncZFs/0
【妹枠】

【名前】シャロン・シーファー
【性別】女
【種族】人間
【魔法】生き物の言葉が分かりそれを使役する。(場合よっては魔物も可能)
【詳細】銀髪ショートの16歳の女性。"あなた"とは実の兄妹。おとなしい性格だが"あなた"に対して少しブラコン気味。"あなた"の事になると多弁になったり、"あなた"の事が心配で生き物を使って様子を確認したりしている。身体能力は高くないが頭が良く学力では一番になっている。自分より"あなた"のほうが当主に向いていると思っている。"あなた"の魔法の事も知っており、神器達の事も知っている。神器達に対してうらやましいと思う時があるも仲の良い友人と思っている。
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/10(木) 20:27:22.01 ID:ZLIkfJiRO
11連勤が終わって漸く一日お休みをいただけるので、明日やります。
昨日に再開出来なくて申し訳ありません。
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/10(木) 21:37:17.34 ID:ytqkwk7d0
お疲れ様
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/11(金) 20:36:27.41 ID:Lu5RmoVu0
【婚約者枠】 

【名前】リーヤ・ウォレット
【性別】女
【種族】人間
【魔法】未来予知(24時間の間に何が起こるか予知する事ができる。予知する時間は本人の自由に視れる)
【詳細】紫髪ロングの21歳女性。あまり自分の事を語ることがなくミステリアスな雰囲気がある。世話好きでお姉さんっぽい性格。エリュ−ナ王国出身でエリュ−ナ王国の教会でシスターをしている。お見合いの際に"あなた"と知り合いになった。特に本人は結婚に興味がないため"あなた"とは良き友人くらいでいいと思っている。最近占いにはまっており、結構当たるので彼女の占いは国中で人気になっている。魔法だけではなく格闘術も手掛けている。実はウォレット家の先祖は"あなた"が持ってる神器の一つ「スターロード」の伝承に登場する姉姫の側近をつとめていたことがある。そのため「スターロード」の伝承の本当の話しも知っている。
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/12(土) 00:22:24.97 ID:xBcOa4v7O
ものすごく短いですが進めます。
ちょっと暗いお話になります。
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/12(土) 00:22:54.37 ID:xBcOa4v7O
メリッサお手製のボロネーゼを味わいながら、ワインを嗜む。アルコールが身体中を駆け巡り、程よく酔いが回ってきた。
流石に、メリッサの家で酩酊状態になるほど羽目は外さない。
そんなことをするとしたら、戦友と宅飲みをする時くらいだ。その時は思う存分羽目を外すしはっちゃける。

一度戦友の家を盛大にぶち壊したような気がするが、たぶん気のせいだろう。戦友の笑顔が引き攣っていた気もするがこれもたぶん気のせいだ。身に覚えのない請求書が届いた時があったが、きっと無関係だろう。

料理を平らげたあなたは、賑やかだった飲み会を思い出す。また機会があれば是非やりたいが、そんな日はきっと来ない。

戦いが終わり、戦友は皆各々の進む道を選び、先へと行った。勿論、あなたもそうした。
その結果がエリューナ王国からの逃走だ。とは言っても、まだ国内に残留しているが。
それでも、国に帰属するつもりは一切ない。自分を産み育てた親に感謝はしているが、自分の命、未来を全て国に捧げられるほど、あなたは奉仕の精神に溢れていないから。

自分のやりたいと思ったことを。自分の正しいと思ったことを。他人の事情など関係なく押し通す、自己中心的で自分本位な愚か者があなたなのだ。
そんな自分が勇者と、救世の英雄と褒め称えられるなんて胸糞悪かった。
『天命の煌災』と、影では忌み名で呼んでおきながら、自身に害が及ばないように機嫌を取ろうとしていた貴族連中にはほとほと呆れていたし、呆れを通り越して感動すら覚えていた。
よくもまあ、そこまで毛嫌いしている相手に愛想を振り撒けるな、と。
嫌いなら、忌まわしいのなら、正直に言えばいいのに。別にそれで、癇癪を起こして人民を皆殺しになんてしない。

あなたが殺すのは、自身を殺さんとする存在全て、ただそれだけだ。危害を加えない人を殺す意志など、持っていない。

理性で抑え込んでいた箍が弛んだのか、暗い思考を続けていたあなたは、僅かな間瞑目した。
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/12(土) 00:23:27.99 ID:51aPMnHVO
目を閉じているあなたの顔を、メリッサは静かに眺める。
そして、ぽつりと言葉を漏らした。

「貴方様がいなければ、私はあの日死んでいました」

ギルドで出会った時に伝えたかった言葉。山ほどある感謝と恋慕の感情。
メリッサは、酒の力を借りてそれを伝える。たとえそれが間違った方法だとしても、酒に頼らなければ伝えられなかった。
自分のような町娘が、英雄に想いを伝えるなんて思い上がりにも程があるから。

「…卑怯、ですよね。お酒に頼って、お酒の所為だって誤魔化せる状況で、こんなことを言うのは。でも、ここまでしないと言えません。恥ずかしいし、聞いてくれる貴方様に申し訳ないですから」

スカートの裾をぎゅっと握り、意を決した表情でメリッサはあなたを見つめる。
その目には、不退転の覚悟が宿っていた。

「あなたが好きです。この世で一番、愛しています。あなたにとって私は、どこにでもいる有象無象の人間でしょう。でも、それでも構いません。私にとって、あなたは命の恩人であり、生きる希望でもあります」

「あの時私を救ってくれて、ありがとうございました。どれだけ言葉を重ねても伝えきれないくらいに大きな感謝の気持ちですが、ほんの少しでも伝わっていたら嬉しいです…」

眠っている相手に伝わっていないことは百も承知。だが、これでいい。意識のある時に、面と向かってこんなことは言えない。
考えるだけで恥ずかしさで燃え尽きてしまいそうなくらいだ。実際に行動に移したらどうなるか、想像もつかない。
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/12(土) 00:24:16.32 ID:jg6cwsDvO
一度零れた感情は、止めどなく溢れ出す。それはもう止められないし、止めるつもりはない。
吐き出すだけ出し切って、はっきりさせたかった。それが、数年もの間募り続けた恋心というものだから。

「あの日からもう、私の目にはあなたしか映っていないんです。声を掛けてくる殿方は皆、あなたの影に埋もれて消えました。だからどうか、少しだけでもいいから…私を見てください…。私のことを、好きだって言ってください…!」

「勇者様…!お願いします…っ!」

数秒前とは矛盾した言葉。だがそれが、偽りなき本心の言葉。
有象無象でいい、なんて嘘だ。もっと私を見てほしい。好きだって言ってほしい。

私を、あなたの特別にしてほしい。

英雄に恋した乙女は、その英雄の特別になりたかった。
特別ではない自分も、誰かの特別になれるはずだ、と希望を抱いていたから。
私を救ってくれたのなら、今度は私が救う番だと。

ただ直向きに勇者という英雄を想う恋心は、歪に歪んでいた。
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/12(土) 00:25:08.45 ID:zrcTeFVdO
ただ目を瞑っていたら、急に告白が始まった。
いつ起きている、と声を上げるかタイミングを図りかねていたあなただが、不意にその瞬間が訪れた。

「勇者様…!お願いします…っ!」

その言葉が聞こえた瞬間、あなたは目を開けていた。

それが嫌いなんだ、と告げあなたは冷めた目でメリッサを見た。
ぽかん、と突然口を開いたあなたに呆気に取られたメリッサは硬直した。

「え…?」

あなたの発言を咀嚼し、理解し。そして絶望した。
どうして嫌われたのか。何が悪かったのか。その全てが理解出来なかったら。

「私のどこがダメでしたか!!?悪いところがあったなら言ってくださいっ!!!」

メリッサは目を白黒させ、涙ながらに詰問する。あなたは大きな溜め息を吐き、冷静に答えた。

そもそも自分に英雄なんて呼び名は相応しくない、と。

無数の死と絶望、怨嗟の積み重ねの果てに得たその称号は、本来敬称にはなり得ないものだ。
過去の彼らもそうだとは言わないが少なくとも、あなたの手にした『英雄』はそうだった。

敵対する魔族を殺め、未来を摘み取り、血河を築き、屍山を造った。
幾千、幾万と散った命があることを、英雄の名が示しているのだ。
その事実を知らず、幻想に酔いしれるメリッサの恋慕は、あなたからすると見るに堪えないものだ。

存在しない輝かしい自分(嘘)に踊らされ、勝手に絶望されるのは御免被る。
だから、突き放す。現実を知るのは辛いだろうが、踊り続けたその先で絶望という崖に落ちるよりかは軽傷で済むはずだから。

「え…?…え…っ?」

冷淡な対応に理解の及ばないメリッサは、狼狽の声を漏らすだけだった。
その失言は酒の所為だろうから、自分は気にしない。そう告げたあなたは、逃げるように家を去った。
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/12(土) 00:25:54.59 ID:zrcTeFVdO
ここまでです。短くてすみません。
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/12(土) 00:27:05.52 ID:5J4p5twj0
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/12(土) 00:48:25.95 ID:gCpnSOYv0
乙です

究極的には戦友からも妹からも、神具の少女達とすら一線引いてる感じなのかな。根が深い
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:13:41.93 ID:2Ok7oYIEO
またちょっとだけ進めるんじゃ。
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:14:09.87 ID:2Ok7oYIEO
undefined
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:14:53.83 ID:2Ok7oYIEO
深夜、人気が無くなり閑散とした道路を歩いていると、不意に後ろから声を掛けられた。

「あれでよかったのですか?もっと他に言い方があったと思いますが…」

そこまで気を回せるほど器用じゃない、とあなたは答える。あなたに出来るのは、現実を突きつけて突き放すことだけだ。

除名した仲間たちもそうだ。必要ないから除名した。いても足手まといで邪魔だから除名した。
その言葉に嘘、偽りは存在しない。只々事実を告げ追放した。
実力不足な人を、負傷者を守りながら戦えば、寧ろ余計な被害を生む。だから、除名した人は本当に邪魔だった。
彼らが自身の言動に何を想い、行動しようと勝手だ。だが、あなたは自分の選択は正しかったと、そう断言する。
何故なら、その選択の果てに、今無辜の人々が謳歌する平和が存在しているのだから。

「…本当に不器用なお方ですね。新参者の私が言える立場ではないですが、よく誤解されるでしょう?辛くはありませんか?」

誤解、恨み、嫉妬には慣れっこなので、特に問題は無い。
それよりも、『救世の英雄』という虚像に惑わされている人を見る方が辛い。
所詮自分はただの人間で、人に畏れられる化け物だ。そんな自分が素晴らしい存在だと謳われるのは虫酸が走る。
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:15:24.85 ID:2Ok7oYIEO
「自分を卑下しないでください。たとえ幾千もの命を奪っていても、あなたはそれより多くの命を救っています。彼女だって、その一人です」

だからなんだというのだ。どれだけの人を救おうと命を奪うのは、人を殺めるのは等しく悪だ。戦争だからと許されるわけがない。
殺すことをよくやった、と褒められて、素直に喜べるような人種ではないのだ。

「………っ」

あなたの淡々とした返答にヒミカは唇を噛み、押し黙った。
嘗てのラーデインの所有者と目の前の男性を重ねているのか、その瞳には僅かに後悔の念が混じっている。

あなたはこれからも、他者を殺めながら生きていく。それしか生き方を知らないから。
奪った命と十字架を背負い、生き続けるのが罰だ。死んで楽になるのは死者の魂と自分が許さない。
だから、あなたは死を拒む。それだけが贖罪の方法だと、あなたの心が信じているから。

所有者を慮り声を掛けようとする神器だが、それに応えることなく、青年は背を向けた。
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:15:55.55 ID:Iow0Uf7gO
ぐっすりと眠って迎えた翌日、あなたは新調した槍を背負い、ギルドへと入る。今回は神器の面々も一緒なので、衆目を集めているが本人は気にしていない。

「はうぅ…」

その中でただ一人、ぶっちぎりの露出度とダイナマイトボディを誇るバヴルス改めジーナだけが、他の神器に隠れて縮こまっていたが。

「あのね、わたしやエリーみたいなちんちくりんにおまえさんのような大きな人が隠れられるわけがないんだよ。すまないけど、どうしても目立ちたくないなら外套でも羽織ると良いんじゃないかな?」

「ですよねー…!」

「私のケープで良ければ使っていいですよ」

「ありがとうございますルーナさん…。でも、それだと逆効果な気がしますぅ…」

「逆効果だねぇ。下半身は丸出しだから余計に目立つ気しかしない」

「うん。ジーナはどうしたって目立つから諦めた方がいい」

子供特有の悪意なきど正論が突き刺さったジーナは、しょぼんと沈黙した。

そんな談笑をする神器をよそに、あなたは掲示板を物色する。
日が変わって新しい依頼が持ち込まれたのか、ラインナップは昨日と変わっていた。

これでいいか、と適当に選んだのは、エルダの町の清掃活動の依頼書だった。
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:16:25.79 ID:Iow0Uf7gO
「お、おはよう…ございます…」

何やらげっそりした表情の受付嬢メリッサに、普段と同じ態度であなたは挨拶をする。
そのまま依頼書を提出し、仔細を聴くことにした。

「あ、あなたがその依頼を選ぶとは思いませんでした…。…というか、あの時のことは気にしてないですよね…?」

申し訳なさそうに質問するメリッサに、全然これっぽっちも気にしてない、と返答をする。
あなたからすると全くもってノーダメージだから大丈夫なのだ。他人もそうとは言い切れないのが、悲しいところだが。

「そ、そうですか。ならよかったです」

こほん、と咳払いをし、気を取り直したメリッサは依頼の説明を始めた。
あなたが先日に難色を示したばかりの雑用を受領したのには非常にシンプルな理由がある。
様々な依頼を達成し実績を積むことで、より沢山の依頼を受けられるようにするのだ。

冒険者は階級制ではないが、依頼を受領する際には実績と実力が考慮される。
昨日のエルオム坑道の調査など例外中の例外だ。

地道に実績を積み重ねることが、冒険者としての人生を楽しむための近道だと、戦友の冒険者が言っていた。当の本人はその地道な作業が大嫌いだったらしいが。

そんな打算的な考えで行動するあなたは、意外にも文句の一つも言わずきっちりと依頼を終わらせた。
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:17:17.14 ID:cMp/dmlqO
今までやったことのない作業に新鮮さを覚え、これはこれで悪くないと満足したあなたは、数日間雑用依頼を受け続けた。

いつしか顔見知りも増え、飲みに誘われることもしばしばあったりと充実した冒険者が始まってご満悦のあなたは、帰宅した後に依頼や酒場での歓談を神器と語らうのが日課になっていた。

神器も神器で、各々が自由に行動している。食べ歩きに出掛けたり、自室で本を読んだり、近所の子供と遊んだり。折角人の身体を手に入れたのだから、と思う存分人生を謳歌していた。

そんなある日、あなたはメリッサから手紙を受け取った。

−−−−−−−−−−

件名:どこに居ても逢いに行くわ。

あなたと離れ離れになって、二週間が過ぎたわ。
たった数日姿が見えない日が続いただけなのに、この心は張り裂けそうになるほど辛くて、苦しかった。
でも、漸く見つけることが出来たの。あなたの妹さんのお陰で、ね♪
あなたが私のことをどう思っているのかは知らないわ。だから今、はっきりさせたいの。
どこに行っても、私はあなたを追い続ける。パパに発破を掛けられたし何より、私はあなたのことが大好きだから。あの時から、ずっと。

あなたのフィアンセより。

−−−−−−−−−−

妹より差し向けられた刺客に、あなたはガッデムと叫び手紙を細切れにした。
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2022/02/14(月) 01:39:02.93 ID:+EOagQraO
ここまで。
重ね重ねですみませんが、魔王様枠を募集します。
これで募集は当分しない予定です。
条件は以下に記載した通りです。


【魔王様枠】

人の王と相反する存在なので女性固定。魔王なので魔族固定。
タイマン最強で、人類最強クラスのあなたも「こりゃ勝てん」と匙を投げる。戦友と共闘したらどっこいどっこいだが、それでもお互いに殺しきれないヤバさ。
平和を想う善人であるが故に、終戦を望んだ。
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/14(月) 01:39:45.64 ID:WpOLE4/40
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/14(月) 01:45:40.26 ID:WORNHnk7o
おつ
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/14(月) 02:03:00.16 ID:WpOLE4/40
【名前】アドミニストレータ
【性別】女
【種族】亜神
【魔法】創造(物質や命は当然、地上では数少ない「神器」を生み出せる存在。神器を抜きにしてもほぼ無限の兵糧を生み出せる)
【詳細】
常闇色のローブを纏った長い黒髪の女性。人間の形をしているが、誰もが一目見るだけで人ではないと理解する、圧倒的な存在感の持ち主
邪神の血を継ぐ魔族として生まれ、己に流れる魔族の血を極限まで薄め、神の血を徹底的に強める事で神の領域に踏み入った。地上に存在する唯一の神とすら称される
徹底的な合理主義者で、魔族を管理する装置の如き存在。魔族達を「子ら」と呼び愛しているが、愛に溺れる愚者ではない、1億の魔族を守るためならば100万の魔族を躊躇いなく犠牲にするだろう
人類に対する全面戦争も多種多様な魔族を「共通の敵」で取り纏めるために行ったもので、和平すら既定路線。戦争を口実に統一軍を作り、それをそのまま魔族の統治機構に変え、軍を利用して魔族に「社会」をもたらした天才
平和を尊んではいるが理想主義者ではないため、ある程度の犯罪や定期的な戦争は必要なものと理解している。その精神性は神の域に達しており、誰も理解する事はできない
"あなた"とはまた別種の化物で、お互いが「誰にも理解されない化物同士」だと認識している。そして別種の化物であるゆえに、お互いを理解する事もないだろう
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/14(月) 02:18:26.85 ID:6z+ngX5K0
乙です

手紙は(>>130)で、居場所教えた妹は(>>144)かな?

あなたのために努力し、どこまでもあなたを追い掛ける幼馴染婚約者と、領地を掌握してあなたの帰りを待つ内政・外交能力激高妹の強タッグ感
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/14(月) 15:04:57.06 ID:L4kzY1jk0
【名前】イードゥナスーチ
【性別】女
【種族】巨人
【魔法】なし
【詳細】
冷たい瞳の黒髪美女。シックな黒のドレスを着ている。身長は50m。無表情で感情も薄く、スカートを覗かれたりする事への羞恥心はない、というか対峙する相手にとっちゃそれどころじゃない
神々と覇を競い合った神代の巨人に先祖返りした巨人族の突然変異。巨人族は異界に起源を持つ種族で、この世界と相性が悪い
その為この世界を由来とする魔法がろくに通じず、肉体の再生速度も異常に速い。防御魔法も圧倒的質量で圧し潰す
まさかの物理攻撃オンリーの地上最強の超生物で、どうしようもなく強い。世界最大の都市も100万の軍隊も一人で潰せる。タイマン最強?そりゃそうだ。必殺技はボディプレス
最強ゆえに魔王に就任し、周囲の意見を汲んで開戦した。平和を尊ぶ善人なのだが根本的にノリが軽く、平和がいいけど開戦した以上は仕方ない人間滅ぼして平和にするかというノリで戦いを続けていた
思ったより戦争が長引き戦死者増加、しかし今更やめようにも切っ掛けがなく悩んでいたところに"あなた"一行が来ていい感じに引き分けたので終戦の口実にした
平和を尊ぶというものの、そもそも他人への興味が薄いようで、魔族はともかく人間を滅ぼす事に抵抗はない。平和を望んでいたのはあくまで戦死者を憂いての事
なお10つの国を滅ぼした生きる災厄で、誇張抜きで千万人は殺したらしい。しかし彼女に復讐しようという者はいない。あまりにも次元の違う存在であるため、復讐しようとすら思えないのだ
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/02/14(月) 19:57:49.06 ID:imqhszoM0
乙です!

【名前】サタニアス
【性別】女
【種族】魔族
【魔法】消失系魔法(魔法や神器の力を無効化したり、消すことも可能。さらに人や魔物、物等を簡単に消滅させる事ができる)
【詳細】赤眼赤髪ロングで黒ドレスを着た女性。頭には羊のような角があり、耳がとんがっている。性格はいつもは魔物達に優しいが戦闘だと冷静沈着で冷徹な所がある。魔法や力も魔族一番で魔族全員が認めており、誰しも彼女を魔王として認めている。統率力が高く過去に1億人の魔物を従えていたことある。無害化の魔物がやれてしまうの見て心を痛めている。その為、平和を求める為、国と戦争しておりその統率力と魔法によっていくつの国が滅び消滅した。しかし"あなた"達との戦いの際、終わらない戦闘で疲労している時にお互い犠牲者を減らしたくないと想いが一致し、和平協定を結んだ。終戦後は魔王城で静かに暮らしている。"あなた"は彼女が本当は優しい人だと気づいている。
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