【ミリマスSS】篠宮可憐自己肯定感爆上げ大作戦

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1 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:10:51.65 ID:YTVsfpu+0
アイドルマスターミリオンライブ!のSSです。
一部キャラ崩壊があるかもしれませんので予めご了承ください。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1655554250
2 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:12:27.33 ID:YTVsfpu+0
 
P「こんにちは、765プロダクションのプロデューサーです」

雪歩「は、萩原雪歩ですぅ……」

P「今日は篠宮可憐の自己肯定感を爆上げしていこうと思います。よろしくお願いします」

雪歩「でもプロデューサー、一体どうして急にこんなことを……?」

P「それではこちらの映像を御覧ください」
 
3 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:13:21.46 ID:YTVsfpu+0
 
テロップ【ある日のこと】

P「可憐、新しいオファーが入ったぞ!」

可憐「ほ、本当ですか? 嬉しいです……!」

可憐「どんな仕事なんですか?」

P「水着グラビアの仕事だ。風花も一緒に」

可憐「ふ、風花さんと一緒に!?」

可憐「そ、そんな、私……できません!」

P「一体どうしたんだ可憐」
 
4 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:13:59.72 ID:YTVsfpu+0
 
可憐「だ、だって、風花さんみたいにスタイル抜群の人と一緒にグラビアなんて……!」

可憐「しかも水着だから、派手な服装で誤魔化すのも難しいですし……」

可憐「私は地味だから、風花さんの隣に並んだら地味すぎて何もできなくなって……」

可憐「きっと皆さんに迷惑をかけてしまいます!」

P「……あー」

可憐「プ、プロデューサーさん……」

P「うーん」

可憐「プロデューサーさん……?」

P「あぁそういえばこの仕事もう受けちゃったんだ絶対外せないんだったごめん一大丈夫大丈夫絶対上手くいくから一緒に頑張ろうな可憐」

可憐「そ、そんなぁ!」
 
5 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:14:53.23 ID:YTVsfpu+0
 
P「——というわけです」

雪歩「これは酷いですぅ。ひんそーでちんちくりんでダメダメな私ならともかく、可憐ちゃんみたいにスタイルが良い人がこんなに自己肯定感が低いなんておかしいですぅ」

P「……」

雪歩「……どうかしましたか、プロデュ−サー」

P「いえ、なんでもないです。雪歩も今度グラビア頑張ろうな」

雪歩「えぇ!? どうしてですかぁ!」

P「というわけで、篠宮可憐も日々新しいことに挑戦して頑張ってくれてはいるのですが、今一つ自己肯定感に繋がっていないので、ここで我々が彼女の自己肯定感爆上げの後教えをしてあげようという企画になります」

雪歩「アシスタント兼解説の萩原雪歩ですぅ。今日は可憐ちゃんの先輩として、なんとか自信を持ってもらえるように頑張りたいと思います」
 
6 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:15:54.74 ID:YTVsfpu+0
 
P「時に萩原雪歩さん。彼女の自己肯定感を上げてあげるにはどうすれば良いと思いますか」

雪歩「自己肯定感を上げるために必要なこと、それは……」

雪歩「それは……」

P「それは……?」

雪歩「いっぱい褒められることですぅ!」

デデン!

テロップ【いっぱい褒められること】

P「思ったより普通のことだった」

雪歩「基本は大切ですぅ」
 
7 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:16:43.82 ID:YTVsfpu+0
 
P「でも俺も可憐の担当プロデューサーとして、出来る限り褒めてあげるようにしているんだけどな……」

雪歩「でも『この人は私に自信を付けさせるために褒めてくれてるんだな』と思われるようではだめですぅ。一旦そう思われてしまうと、折角褒めても素直に受け取ってもらえないんです」

P「そういうものなのか?」

雪歩「そういうものです。ダメダメな私はこういうことには詳しいんですぅ」

P「……」

雪歩「どうかしましたか、プロデューサー」

P「いや何でも。じゃあ、とにかく褒めるとして、心から素直に褒めてくれる人と一緒に過ごしてもらえばいいんだな。いや俺も心から褒めてるんですけど」

雪歩「そう、人選が大切ですぅ。可憐ちゃんが変に勘ぐったりしないで、ひたすら褒めてくれるような人……」

雪歩「しかも本人にはこの企画を一切伝えないで、それでもたくさん褒めてくれる人じゃないといけません」

P「えぇっ!? 確かに可憐を褒める人は多いが、それでは企画の趣旨が……!」

雪歩「私の人選を信じてください、プロデューサー」

P「こういうところは自信あるのな」

雪歩「それでは事務室の中継に切り替えますぅ」
 
8 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:17:30.22 ID:YTVsfpu+0
 
可憐「……」

雪歩「可憐ちゃんは既に事務室に呼び出しています」

P「なるほど、ここにサポーターを呼び出して可憐を褒めさせるわけだな」

雪歩「そういうことです。私たちは見守るだけですぅ」

可憐「……」

P「あっ、可憐が紅茶を淹れ始めたぞ」

雪歩「はうぅ……可憐ちゃん、お洒落でカッコ良くて素敵だなぁ……」

P「雪歩が行けば良かったのでは?」

雪歩「そんな、ダメダメな私が褒めたってダメに決まってますぅ!」

P「……」

雪歩「……」
 
9 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:18:04.58 ID:YTVsfpu+0
 
P「でも一体誰を選んだんですか」

雪歩「もう少し待てば分かります……あっ来ました!」

ガチャ

昴「おーっす可憐……ってうわー! 可憐が紅茶飲んでる!」

可憐「え、えぇっ!?」

テロップ【765プロ所属アイドル、永吉昴(15)】

P「なるほど昴ですか」

雪歩「後は昴ちゃんに任せて、私たちは静かにしていましょう」
 
10 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:18:53.57 ID:YTVsfpu+0
 
昴「うわー、やっぱ可憐はすげーなー。普段からずっと女の子っぽいっていうか」

可憐「え、えっと……どうしたの昴ちゃん……?」

昴「いやだって、紅茶飲もうって発想が出ることがまずすげーし、しかもほら、誰も見てないのにちゃんと姿勢良く飲んでるしさ」

可憐「あっ、これは癖みたいなもので……」

昴「いやいやすっげーって。オレも頼まれたら紅茶淹れることはあるけど、自分一人で淹れようって思わないもんな。あと一人だったら絶対ダラーって脚とか広げちゃうし」

可憐「わ、私はただ好きなことをしてるだけだから……」

昴「その好きなことをキチッとできるのがやっぱ凄いよな。可憐ってその上で自分が苦手なことにもちゃんと挑戦するし」

可憐「で、でもその度にみんなにも迷惑ばっかりかけちゃって……」

昴「そんなことみんな思ってないぜ? 最近の可憐ってすっげー頼れるし、憧れるヤツも多いんじゃないか?」

可憐「そ、そんなこと……」
 
11 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:19:23.78 ID:YTVsfpu+0
 
P「おぉ? これは良い流れなのでは?」

雪歩「むむぅ……」

P「萩原解説員!? どうしてそんなに難しい顔を!?」

雪歩「これはなかなか強敵ですぅ……」

P「なぜです!? このまま行けば可憐の自己肯定感が爆上げされて自らを神と崇め奉る日も近いのでは!?」

雪歩「素人は黙っとれですぅ」

P「!?」
 
12 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:19:54.16 ID:YTVsfpu+0
 
昴「この前のグラビアもすっげーかっこよかったし、やっぱ可憐ってすげーよな。前に音楽番組に出た時だってさー」

可憐「す、昴ちゃんだって!」

昴「え、オレ?」

可憐「そんな風に、人の良い所をいっぱい見つけて、いっぱい褒められるって、すごいことだと思うよ……?」

昴「え、オレそんなに褒めてた?」

可憐「無意識にそういう考え方が出来るの、憧れちゃうな。私は自分のことで精いっぱいで」

昴「や、やめろよ可憐―。なんかハズいだろ」

可憐「でも本当のことだから」
 
13 : ◆ivbWs9E0to [saga]:2022/06/18(土) 21:20:47.81 ID:YTVsfpu+0
 
雪歩「あぁっ! やっぱり『いっぱい褒める人すごい現象』が発生してしまいましたぁ!」

P「いっぱい褒める人すごい現象!?」

雪歩「自己肯定感が低い人は一気に褒められすぎてしまうと、『こんなに自分を褒めてくれるなんて、この人は凄い人だなぁ。私なんて……』と考えてしまって、それ以降一切の肯定を受け付けなくなってしまうんですぅ!」

P「なんなのそれ!? 知らん現象が発生してるんだけど!?」

雪歩「くぅぅ……。天空橋さん、春香ちゃんと段階的に褒めていくべきでしたぁ。専門家として恥ずべき失態ですぅ」

P「専門家ってすげぇや」

雪歩「このままではダメですぅ! 昴ちゃんを呼び出して、次の刺客を放ちましょう!」

P「いま刺客って言った?」
 
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