このスレッドは1000レスを超えています。もう書き込みはできません。次スレを建ててください

【安価・コンマ】離島の魔法女学院でダンジョン探索【百合】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/08(月) 21:25:15.61 ID:4nCxpfVGo
新南
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/08(月) 22:17:05.66 ID:XkFsIcIq0
ユリトー魔法女学院は>>2に記載しているように、高等部と大学部しかないため中等部は存在しません。そのため>>401は無効とさせていただき、直下の>>402を採用します
――――――――――――――――――――――――――――――――

―7月3週 休日
 新南区 学生通り

 ワイワイ ガヤガヤ

太陽「――」サンサン

リアン「わあ……今日もあっついねえ……」

リエム「リアンさま、こちらへ」

日傘「」バサッ

リアン「日傘!? リエムちゃん、いつの間に……!」

リエム「わたしの基本装備の一つです。魔力で構築してあるので、不要になれば魔力に戻すこともできます」

リアン「わあ……やっぱりすごいなあ。それ多分、現代の魔法学者さんたちが必死になって実現しようとしてる技術だよ」

 ぎゅっ

リエム「あ、あの……リアンさま……?」

リアン「一緒に持とうよ。リエムちゃん一人に持たせっぱなしなんて嫌だもん」

リエム「……はい。リアンさま……」

 トコトコ…

 ◆

―学院

 フレーッ オーッ イーッチニーッサーンッシーッ

リアン「わあ、やってるなあ運動部」

リエム「暑そうです」

リアン「そういえばリエムちゃん、最近は普通に学院に出入りしてるけど、何か言われたりしない?」

リエム「はい。ユリトー魔法女学院は大学部もあるので、学外の人が出入りしてもそれほど怪しまれないようです」

リアン「そっか、大学部の人は私服だもんね。学外の研究者とか教授もけっこう来るらしいし」

リエム「はい。ルルさまが平然と出入りできているのも同じ理由かと思われます」

リアン「そ、そういえば……。リエムちゃんが私の部屋に住めるようになったことと言い、けっこうアバウトだよねここ」

リエム「他の教育機関はもっと厳格なのですか?」

リアン「……それを言われると、私も実はここがほぼ初めての学校だから何とも言えない……」

 ◆
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/08(月) 22:17:34.36 ID:XkFsIcIq0
―昼
 公園

 ソヨソヨ…

リアン「はあ〜……木陰が気持ち良いね」

リエム「はい、リアンさま」

 キャッキャッ

リアン「こどもは元気だねえ」

リエム「はい。ルルさまを思い出します」

リアン「あはは、ルルちゃんもいつも元気だもんね。でも、戦いの時はキリッとしてて格好良いよね」

リエム「ルルさまは時折、怜悧な知性に基づいた言葉を発することがあります。彼女は、こどもではないのかもしれません」

リアン「……ルルちゃんの記憶も、まだ戻ってないんだよね。本人がいつも楽しそうだから、つい忘れちゃいそうになるけど」

リエム「はい……。いつか、戻る時が来ると良いのですが」

 ◆

―夕方
 学院通り

リアン「はあ〜……ショッピングモールで買い物してたらもうこんな時間だね」

リエム「はい、リアンさま。今後数日分の食料と、不足しがちな日用品は確保できました」

リアン「あはは、リエムちゃんがいると本当に助かるなあ。私一人だったらどうなってたことやら……」

リエム「これからも頼ってくださいませ。リアンさまのためのリエムです……」

リアン「うん……。でも、リエムちゃんも困ったりつらかったりしたら、遠慮せず私を頼ってね。私だって、リエムちゃんに頼られたいから」

リエム「リアンさま……。はい……」

リアン「うん!」

リエム「それでは……早速、一つよろしいでしょうか」

リアン「おお、もちろん! なんでもどうぞ!」

リエム「――――やっぱり、なんでもありません」

リアン「えっ! な、なんかそういうのすっごい気になるんだけど!」

リエム「なんでもないものは、なんでもありません」

リアン「えー!? リエムちゃんが反抗期になっちゃった!」

リエム「リアンさま――わたしは反抗期では――――」

  アハハッ カエロッ リエムチャン! オウチニ!
               ハイ リアンサマ―
    
 ◆
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/08(月) 23:17:27.57 ID:ewD5OhBR0
何となく新キャラ探そうとしてるなって安価がちらほらみられるから聞いてみるけど、ネームドキャラはもう出揃ったって認識で良いのかしら?
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/08(月) 23:35:55.15 ID:XkFsIcIq0
キャラクターを増やしすぎると1の頭がパンクしそうになるのと、相対的に既存キャラの描写が薄くなってしまうため、ネームドキャラを増やすことについてはかなり慎重です
一応、コンマで大きな値を出した場合に仲間となる新キャラが登場しそうな判定は今後も時々やっていくつもりです。ご容赦いただけると幸いです
あとは……あえて言うなら、出しやすい敵キャラクターが欲しいかもしれません。もしかしたら今後そういう募集をするかも(イエリアさまもフィーさんも良いキャラクターなのですが、敵としては格が高すぎるので……)
――――――――――――――――――――――――――――――――

―7月3週 休日
 魔導機械工場

エンシァン「さて、再びここへ来たわけだが……」

アリム「少し待ってて。ここで作っていたものを調べてみるわ」ピッピッ

シャーロット「ここで古代の魔導機械を……!? あ、ああ……この工場ごと持って帰れないかしら!?」

エンシァン「無理に決まっているだろう!」

ルル「アリム、まだ?」

アリム「終わったわよ。結論から言うと――製造していたみたいよ。ここで」

エンシァン&シャーロット「!」

ルル「?」

アリム「ただ、今もその現物が残っているかどうかはわからないわ。あったとして、動くかどうかもまた不明。それでも探す?」

シャーロット「当然!!」

↓1
01-30 魔法潜水服
31-60 魔法潜水服+魔法巡航船
61-90 魔法潜水服+魔法潜水艇
91-00 魔法潜水服+超魔法幼塞
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/08(月) 23:36:51.61 ID:ewD5OhBR0
ほい
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 00:01:43.73 ID:eAfSXbHk0

ハイレグ競泳水着のような装備「」

シャーロット「こ、これは……!!!」

アリム「魔法潜水服……と当時は呼ばれていた装備みたいね。水の抵抗や重力による影響を無効化して、水中や宇宙空間、超重力場でも地上と同様の活動が可能になる……らしいわ。潜水服っていうりどっちかというと宇宙服ね」

エンシァン「いや宇宙服どころじゃないだろうそれは! 一体どんなオーバーテクノロジーだ!」

シャーロット「うふふ……見た目も扇情的でそそるわね……!」ユサッ

ルル「ルル、着てみたい!」

アリム「残念ながら人間用しかないみたいよ。まあ着るだけなら着れるけど、効果が正しく発揮されないと思うわ」

ルル「むー……」

 ◆

魔法潜水艇「」

シャーロット「こ、これは……!!!」

ルル「わー! でっかい!」

アリム「これは……魔法潜水艇と呼ばれていた乗り物みたい。さっきみたいな当時の最先端魔導の結晶ってわけではないけど、海上移動も水中潜航も現代の潜水艦より速く安全に行えるはずよ。まあわたしもカタログスペックしか知らないんだけどね」

エンシァン「おお……一気に二つも解決してしまったな!」

シャーロット「ふふ、ロマンティックね……。古代の船に乗って、海を渡って、夕日をバックに私たち――」

エンシァン「……で、どうやって運ぶんだ。これは」

アリム「短期間なら飛行もできるらしいから……夜中にこっそり、東海岸へ乗っていきましょう」

 ◆
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 00:19:50.40 ID:eAfSXbHk0
今まで↓1〜3と書いていたのに時々↓4まで採用したりと、曖昧なやり方をして申し訳ありませんでした。今後は厳格に↓1〜3までとしていくので、ギリギリ間に合わなかった等の場合を除いて安価外まで投げるのはなるべくお控えいただくようお願いします
――――――――――――――――――――――――――――――――

―7月4週
 遺跡探索部 部室

エンシァン「諸君、ついにこの時が来た! 我々は海上移動手段と潜水突撃手段の二つを手にしたのだ!!」

ルル「わー!」パチパチ

エンシァン「作戦の決行は今週の週末……つまり7月の終わりだ! 皆で祝杯を上げ、笑って夏休みを迎えようではないか!!!」

ルウェリア「よし……気合、入れてこう……!!!」

サーナ「ええ! 海底遺跡、楽しみですわ!!」

ノルン「しっかり準備してかないとね……!」

リアン「ふふ……水魔法で大活躍するチャンスだ、私!」

シャーロット「うふふふ……待っていてね、海底遺跡ちゃん……!」ユサッ


 ガラッ

アリム「ねえ、週末の期末テストって何やるの?」スタスタ

リアンたち「あっ……」


―次の遺跡発見率[104/500]※海底遺跡を踏破するまで上昇率が1/4になります
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・海底探索に向けて気合を入れる

7月4週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、海底遺跡編に突入します なお本日はここまで
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 00:23:00.85 ID:BMj+PxvQ0
テストに向けて勉強会だ!
途中疲れたリアンをノルンが光魔法を応用したマッサージで癒やしてくれる

乙です
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 00:27:28.36 ID:yyHAu0HPO
美味しいお菓子で大分気を許したのか、アリムが勉強で分からないところをノルンに聞いてくる
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 00:35:05.75 ID:hoby+kyio
シャーロット先生の豊胸講座

おつおつ
リエムちゃん大分個性出てきたな、嫉妬に飲まれるな飲まれるな…
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 15:12:36.20 ID:H/77yBSKO
乙です

アリム加入に取って代わられちゃったけど後輩枠は欲しいなって少し思いました。でも歳下(?)属性ってだけならリエムがそれにあたるのか……?
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 15:25:12.77 ID:8KA7i+fy0


そういや制服ってどんな感じなのかな。
夏服はノースリーブだったりして
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 19:56:27.50 ID:eAfSXbHk0
リエムちゃは実際後輩とは言えないので、そう言われると確かに後輩キャラも欲しくなりますね。後輩のいない学生生活というのも寂しいので……。そういうわけで近いうちに1人募集することになると思います。よろしくお願いします
また、制服のデザインは厳密に決めてあったわけではないので、こちらは直ちに募集したいと思います
――――――――――――――――――――――――――――――――

というわけでユリトー魔法女学院高等部の制服デザイン案を募集します

↓1〜3 最もコンマが高いものを採用 なおあまりに奇抜なものや、学生感が無いものは却下とさせていただく場合があります
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 20:05:28.57 ID:ahGf/znc0
薄紫のブレザーに赤いリボンタイ。ブレザーの
左胸には、白百合をモチーフとした校章がある
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 20:06:48.72 ID:8KA7i+fy0
冬服:白のワイシャツの上に紫のブレザー。胸元のリボンの色は学年ごとに異なる。
夏服:白のセーラー服で肩が出そうなくらいの半袖。こちらもスカーフの色が学年ごとに異なる。

各生徒毎に多少のアレンジも可能。
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 20:10:47.92 ID:hyooop6yO
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 20:40:09.72 ID:eAfSXbHk0
ユリトー魔法女学院高等部の制服デザインは>>417になりました。よろしくお願いします
――――――――――――――――――――――――――――――――

―7月4週 某日 放課後
 部室

ルウェリア「……というわけで気合を入れる前にここで勉強会しよう。エンシァン先生が、私たちは目先のテストに専念しろって」

サーナ「ぐうの音も出ませんわ……。わたくしとしたことが、学生の本分である勉強をすっかり忘れていたとは……」

ノルン「探索の準備は先生と准教授が進めてくれるそうだから、私たちは赤点を取らないよう勉強に集中しないとね……」

アリム「ふうん。テストって何のテストかと思ってたけど、性能テストのことなのね」

リアン(そういうわけで……私たちは、部室で勉強会をすることになった……)

 ◆

アリム「…………ちょっと外の空気吸ってくるわ」ガタッ スタスタ ガラッ

ノルン「あ、うん。いってらっしゃい」

サーナ「流石のアリムも長時間の勉強は疲れるのかしら?」

ルウェリア「どうなんだろう……。本人に聞くと否定しそうだけど」

リアン「うぅ〜……私も疲れたよぉ〜……」グデ-ン

ノルン「もう、リアンちゃんたら……。そうだ、光魔法を使ったマッサージがあるんだけど、試してみる?」

リアン「え、そんなのあるの? やってみたいかも」

ノルン「じゃあちょっと仮眠室いこ! 私たちもちょっと抜けるね」

ルウェリア「あ、うん。いってらっしゃい」

サーナ「休むならしっかり休んで来るんですのよ」

 ◆

―仮眠室

ノルン「じゃあ、うつ伏せで横になって。あ、服は脱がなくて良いからね」

リアン「う、うん……」パタン

リアン(ノルンさんと二人きりで、私がベッドに寝そべって……。な、なんだろうこれ……ドキドキしてきた……)

ノルン「それじゃあいくよ。シャイニングフィンガー……!」ヴゥーン―

リアン「え、えっ!? そ、それなんかやばいやつじゃ……!」

ノルン「大丈夫! 指先に集めた光の力で、体の節々に溜まった穢れを浄化するだけだから!」

リアン「えっえっ……! な、何その光のちからって――」

ノルン「じゃあいくよ? 痛かったらごめんね――」


 ンアーッ!!


↓1
01-10 リアン感度アップ
11-90 ノルン能力獲得
91-00 ノルン強能力獲得
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 20:42:58.65 ID:RpQg8cxkO
へい
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 21:00:27.55 ID:eAfSXbHk0

リアン「ひぃ……あひぃ……。も、もう……らめぇ……」ビクンビクン

ノルン「ご、ごめんね……! 私も初めてだったから……加減ができなくって……!」

リアン「のるんしゃん……しゅごかった、れすぅ……」ビクンビクン

ノルン「り、リアンちゃん! しっかりして! ヒールライト!」ポウ

リアン「はっ……!」

ノルン「リアンちゃん、大丈夫……?」

リアン(起き上がって体を動かしてみると、溜まっていた怠さがすっかり消えていることに気付く)

リアン「す、すごい! 体が……軽い!」ブンブン

ノルン「ほんと!? 良かった……失敗したかと思っちゃった……」

リアン「マッサージ中は頭の中が真っ白になるくらいキたけど……終わってみればこの通り! ノルンさん、すごい!」

ノルン「ふふ、頑張って学んだ甲斐があったなあ。また疲れたらいつでも言ってね」

リアン「…………う、うん!」

リアン(すごいけど……またこれを受けるのは、ちょっと勇気がいるかも……)

 ☆ノルンがパッシブスキル〈聖域〉(味方全体の踏破力・戦闘力・持続力が10%上昇(最低1でも1上昇))を獲得しました

 ◆
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 21:47:04.19 ID:eAfSXbHk0

 一方その頃

―学院 屋上

アリム「…………」

アリム「――ああああああ!! 何が『勇者はひどく赤面した、その理由を述べよ』よ!! 人間の気持ちなんて知るか!! 本人か作者に聞け!!!」

アリム「フーッ、フーッ……。クソボケ出題者め……。目前にいたなら八つ裂きにして魔導レーザーで跡形もなく消し飛ばしてやるのに……!!」

アリム「まずい……このままじゃ国語がボロボロになってしまう……。他の教科は楽勝なのに……」

アリム「……いっそリアンに……。いや……そんなことをしたらあの馬鹿が絶頂する勢いで悦ぶ姿が目に浮かぶ……。それはムカつく……」

アリム「でも他の奴らには……ちょっと聞きづらいし……」

アリム「そうだ、ノルンなら……! 人間にしてはちょっと話しやすいし、お菓子作りも上手だし……。ちゃん付けしてくるのが玉に瑕だけど」

アリム「よし、そうと決まれば……」クルッ

 ◆

―夜
 ノルンの部屋

 ピンポーン

ノルン「はーい……?」

アリム『わたしよ。開けてくれる?』

ノルン「えっアリムちゃん? ちょっと待ってて」パタパタ

 ガチャッ

アリム「こんばんは。夜分に悪いわね」スッ

ノルン「ううん、それは別に良いけど……どうしたの?」

アリム「…………誰にも言わないって、約束してくれる?」

ノルン「……内容によるかな。もし誰かが傷付いたりするようなことなら、約束はできないよ」

アリム「ふふっ、やっぱりあんた人間にしては悪くないわ。リアンの馬鹿だったら『絶対誰にも言わない』って思考停止して言ってたわよ。きっと」

ノルン「……でも、そうやって無条件に相手に寄り添おうとする優しさは……リアンちゃんのすごく良いところだと思うな。私」

アリム「…………まあ、そうね。ああいう馬鹿さも悪くは……ゴホン! そんなことはどうでもいいの。ちょっと勉強でわからないことがあったから教えて欲しくて。別に誰かに迷惑かけるようなことじゃないでしょ?」

ノルン「なんだ、そんなこと! ふふっ、そういうことなら大歓迎だよ! さ、上がって上がって!」

アリム「ありがたくお邪魔するわよ」スタスタ

 ◆

ノルン「国語かあ。リアンちゃんも得意だけど――」

アリム「あいつに聞くと悦びすぎて鬱陶しそうだったから」

ノルン「あはは……まあ、きっとすごく喜んだだろうね」

アリム「でしょう? だからあんたのとこに来たのよ。あんたならフラットに教えてくれそうだし」

ノルン「私だって嬉しいよ? アリムちゃんに頼ってもらえるのは」

アリム「度合いが違うでしょ、度合いが。リアンの馬鹿だったら――」

ノルン「……リアンちゃんを、喜ばせたくない?」

アリム「…………ええ。あいつの喜ぶ顔なんて……」

ノルン「そっか……。でももし気が向いたら、リアンちゃんのことも頼ってあげてね」

アリム「……気が向いたら、ね」

ノルン「うん! じゃあ早速始めよっか。この問題はね――」

 ◆

↓1 リアンたちのテスト勉強の成果
01-30 テスト対策+++
31-60 テスト対策++++
61-90 テスト対策+++++
91-00 テスト対策+++++++++
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/09(火) 21:47:52.35 ID:QFPJ6JKR0
国語の勉強が出来ていれば、
接種券の説明文読んで
安心などするはずがない

算数の勉強が出来ていれば、
発表の感染者数から
宝くじレベルと理解出来た

理科の勉強が出来ていれば、
免疫の仕組みからmRNAは
おかしいと様子見した

社会の勉強が出来ていれば、
薬害訴訟の歴史と傾向から
接種を回避する

英語の勉強が出来ていれば、
海外先行事例から
安心安全とは理解しない


これに対しての返答が「反ワクチンは低学歴😡」だった時に全てを察したよね

なぜ打つと判断したのか?では反論できないんだよ彼らは
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 21:48:23.29 ID:/YuRk8gqo
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 22:00:59.55 ID:DBu+CgPUO
レアな絡み良いよね
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 22:14:38.23 ID:eAfSXbHk0
コンマ29 テスト対策+++

リアン(あれからも私たちは、テスト勉強を頑張った……)

リアン(テスト対策は……まあまあできたと思う)

リアン(あとは、本番でどこまでやれるかだ……!)

 ◆

―7月4週 某日 放課後
 魔法潜水艇

ハイレグ競泳水着のような魔法潜水服「」

ルウェリア「…………」

シャーロット「ふふっ、なかなかプレシャスなデザインよね」ユサッ

ルウェリア「セクシャルなデザインの間違いじゃ……?」

シャーロット「古代人たちは、これを気品ある格好良いデザインと思ってたかもしれないわよ?」

ルウェリア「うーん……どうなんでしょうか、それは」

ルウェリア「…………」

シャーロット「…………もしかして、気にしてるの?」

ルウェリア「……ほんの少しだけ。この前、不慮の事故でリアンちゃんまで一時的に大きくなったんですけど……。その時、なんだか……寂しいというか、苦しいというか……。形容しがたい心地の悪さを感じました」

シャーロット「…………なるほどね。だからこれを着ることにも抵抗がある、と」

ルウェリア「いや、別にそういう事情がなくても着たくないです。普通に」

シャーロット「こんなにセクシーで格好良いデザインなのに……」

ルウェリア「古代人みたいな価値観じゃないですか」

シャーロット「うふふ、褒めないで?」

ルウェリア「褒めてませんけど……」

シャーロット「そうだ! ルウェちゃんの為にこのシャーロット准教授が特別講座を開いてあげます!」ユサッ

ルウェリア「ええ……? 何の講座です?」

シャーロット「豊胸の!!!!」ユサッッ

 ◆

―大学部 シャーロットの研究室

リアン「え、なんの講義ですかこれ?」

シャーロット「ルウェちゃんが一人はやだって言うから、リアンちゃんにも来ていただきました」ユサッ

ルウェリア「ご、ごめんリアンちゃん。後で埋め合わせはするから……」

シャーロット「じゃあ始めるわよ!」ユサッッ


↓1コンマ 講座、そして実践
01-90 何も変わらなかった
91-94 リアンごく僅かに豊胸
95-98 ルウェリアごく僅かに豊胸
99-00 リアン、ルウェリアごく僅かに豊胸
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 22:17:17.05 ID:/WDyaSP80
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 22:17:44.49 ID:rRSy8CPfo
無慈悲なコンマ草
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 22:22:59.58 ID:eAfSXbHk0
 ◆

シャーロット「うふふ……現代エルフ流豊胸術の極意は伝授したわ。後はあなたたち次第よ!!!」

ルウェリア「…………」

リアン「…………」

ルウェリア「まあ……やるだけやってみよっか」

リアン「う、うん……。せっかく教わったんだしね」

 ◆

リアン(その後……私たちはしばらく実践してみたけれど、特に変化することはなかった)

リアン(まあ、そんな簡単に大きくなるわけないしね)

リアン(実際、無理して変わろうとする必要はないと思う。その人にあった、自然なお胸でいるのが一番だよ)

リアン(ふと、そんなことを考える私なのであった――――……)

 ◆
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/09(火) 23:54:48.48 ID:eAfSXbHk0
―7月4週 テスト結果発表
 廊下

 ガヤガヤ…

掲示板「順位一覧」

ルウェリア「私の順位は……よし! 上位三割に入ってる!」

サーナ「わたくしも上位三割ですわ! ノルンは……上位一割! くっ、やはり流石ですわね……!!」

ノルン「あ、あはは……。そうだ、リアンちゃんは?」

リアン「――」


↓1コンマ リアンの成績 テスト対策+++により難易度緩和
01-10 赤点ギリギリ回避
11-20 上位六割
21-30 上位五割
31-40 上位四割
41-50 上位三割
51-60 上位ニ割
61-96 上位一割
97-00 一位
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 23:56:24.05 ID:B1waIsRC0
いっちばーん
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 00:03:38.31 ID:2YElkZEho
リアンちゃん…w
あれだね護られるタイプだね貴女
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 00:03:38.80 ID:bNuDhlEs0
Oh
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 00:15:40.70 ID:hfwyF6e40
リアン「…………」ジワ…

ノルン「あっ……あっあっ……! り、リアンちゃん……!!」

ルウェリア「し、仕方ないよ! リアンちゃんはここに来て慣れないことばかりだったろうし……いろんなこと、やらなきゃならなかったんだから……!!」

サーナ「そうですわ! 赤点じゃなかっただけでもヨシですわよ!」

リアン「うっうっ……上位の皆さんに言われても……」ジワワ…



アリム「…………」(←上位二割。目立つのを避ける為にわざと何問か間違えた。なお国語は満点)

アリム「……煽ってやろうかと思ってたのに……あいつ……」

アリム「…………この前は自動車に轢かれかけるし……全くもう……」

アリム「………………ふふっ。本当に、馬鹿リアンなんだから……」

 ◆
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 00:16:50.12 ID:hfwyF6e40
本日はここまで
次回、ついに海底遺跡突入編です。お楽しみに
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 00:32:31.66 ID:2YElkZEho

アリムちゃんの顔とんでもなくニヤけてそう
リアンは海底遺跡で活躍して汚名返上や
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 20:47:42.42 ID:hfwyF6e40
―7月4週 週末
 東海岸 魔法潜水艇

エンシァン「これより遺跡探索部は海底遺跡攻略作戦を行う! 魔法潜水艇、発進だ!!」

リエム「魔法潜水艇、発進します。振動に注意してくださいませ」

 ズズズズ……クォォォ――――


リアン「リエムちゃん、潜水艦の操縦もできたんだ……!」

アリム「厳密には違うわ。リエムはこの潜水艇にごく簡単な指示を与えているだけで、実際に計算や調整を行いながら動かしているのはこの船自身よ」

シャーロット「オートマチック車みたいなものかしら」(E:魔法潜水服)

アリム「どちらかと言うと自動運転ね」


魚の群れ『――』

ルウェリア「すごい! 窓の外……!!」

ルル「わあ……!! お魚、いっぱい……!!」

サーナ「まるで水族館……いいえ、本物でしたわね……!!」

ノルン「……なんだか、ロマンチックかも……」

 ◆

―海中 魔法潜水艇

シャーロット「だいぶ暗くなってきたわね……うふふ……」

エンシァン「かなり深いところまで来たのだろう。目標にも近い。各自、準備はできているか?」(E:魔法潜水服)

リアン「う、うぅ〜……これ、デザインもう少しなんとかならなかったんですか……?」(E:魔法潜水服)

ルル「ノルン、ぱつぱつ」

ノルン「あ、あんまり見ないで……///」(E:魔法潜水服)

サーナ「でもこれはこれで悪くありませんわ! わたくしの肉体美、とくと目に焼き付けなさいまし!」(E:魔法潜水服)

ルウェリア「…………考えてみたら、こういう格好に関しては私みたいな体型の方がそんなに目立たなくて良いのかも……」(E:魔法潜水服)

エンシァン「我々以外にお前たちのその姿を見る者など、海の生物か遺跡の古代遺物くらいだ。羞恥心で実力が発揮できないなどということがあっては困るぞ」

シャーロット「エンちゃんは恥じらいがなさすぎよ。少しはノルンちゃんを見習って?」

ノルン「やめてください!!!///」

 ◆
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 20:51:22.86 ID:hfwyF6e40
―深海 海底遺跡前

 ガゴォン… ブクブク…

リアン(エンシァン先生がハッチを開け――私たちは、ついに深海へと歩み出た)

リアン(深海の冷えた水が、素肌に染み渡る。魔法潜水服は競泳水着のような形をしているがその保護機能は全身に及ぶため、私たちが水圧で潰れたり冷たさで凍死したりすることはない。これは私たちがテスト勉強をしている間にエンシァン先生たちによって検証された事実だ)

リアン(そして何より……)


サーナ「まあ!? わたくし、水中なのに全然機敏に動けますわ!!」シュババッ

ルウェリア「ていうか喋れてる! 水中なのに!」

ノルン「ほ、本当にすごい装備なんだ……。見た目はこんななのに……///」

リアン(私たちは、深海でも地上と同様の活動を行えるようだった)

エンシァン「よ、よし……水中にいるというのに普通に動けるのが気持ち悪いことこの上ないが……皆、目前の海底遺跡は見えているな!」


リアン(目の前に、暗い深海の中で静かに佇んでいる大きな建造物が見える。海水による浸蝕が進んでいるのかところどころ崩れており、栄華を誇った時代の面影はもはや残っていない)

リアン(……あれ? こんな状態なのに対魔法障壁が機能しているの?)

 ◆

―海底遺跡前 魔法潜水艇

アリム「……あれが、海底遺跡?」ジッ

リエム「わたしの地図情報にある海浜療養所≠ニの一致が見られます」

アリム「かいひん……りょうようじょ……?」

アリム(おかしい……なぜリエムが保持しているような基本情報を、わたしが持っていない……?)

アリム(しかも、ただの療養所だと? そんなもの、わたしが持っていない理由が――――)

アリム(――――ッ!!!)

アリム「リエム! あいつらを全員呼び戻せ!!!」ガタッ

ルル「わっ、いきなりどうしたの?」

リエム「……? この魔法潜水艇と魔法潜水服には、互換性のある通信機能がありません」

アリム「…………ッ!!」

アリム(まずい……まずいまずいまずい! なんでよりにもよって、わたしもリエムも救援に向かえないような場所に――)

アリム(いや――だからか――。他の人造種が容易に近付けないからこそ――――)

アリム(いっそ、水圧でペシャンコになるのを覚悟で――)

アリム(いや、そんなことをしても海の藻屑が一つ増えるだけだ。他にできることは――)

 ガゴォン… プシューッ…

エンシァン「はあ、はあ……戻ったぞ。クソッ、深海など二度と御免だ。いかにこの装備が優れていようと――」

アリム「エンシァンッ! 今すぐあいつらを呼び戻しに行って!!」

エンシァン「――は? おい、それはどういう――」

アリム「このままじゃ、あいつら全員死んじゃう!」

ルル「ふぇ……?」

エンシァン「――なんだとッ!!!?」

リエム「――――え?」

 ◆
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 21:32:47.49 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 踏破率[0/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[20/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)

 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


 ――ガオン!


リアン(先生が開けた対魔法障壁の穴から、私たちはするりと海底遺跡に侵入した)

リアン(ちなみに穴を開けた当人である先生は、顔を青くさせながら急いで潜水艇に退避していった)

リアン(本当に水が苦手らしい……)


シャーロット「……朽ち果てているわね」

ルウェリア「そうですね……。そういえば今までの遺跡は原型を保っているものばかりでした」

サーナ「わたくしはこれが初遺跡ですわ。初めてが海の底なんて、やっぱりわたくしはツイていますわね!」

ノルン「初めてがこんなえっちな格好なんて、私は全然ツイてないよ……」

リアン「……で、でも私……ノルンさんのそういう格好も素敵だと思う……!」

ノルン「……///」

ルウェリア「……リアンちゃんって、けっこう天然だよね」


↓1コンマ
01-05 踏破率+14、深海ザメ
06-30 踏破率+14、深海ピラニア
31-60 踏破率+14
61-90 踏破率+14、良イベント
91-00 踏破率+14、??
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 21:34:03.44 ID:3rox+wnQ0
えい
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 21:47:17.68 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 踏破率[14/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[19/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


リアン「…………静かですね」

シャーロット「今まで対魔法障壁によって封鎖されていたのだもの。対魔法障壁は魔法だけでなく物質の通過も阻むから、この海底遺跡は限りなく無生物に近かったはずよ」

ノルン「でも、じゃあ何で海水による浸蝕が起きているんですか? それなら海水も通過できないはずです」

シャーロット「地下から染み出したか、あるいは以前にも対魔法障壁に穴が開いたことがあったのかもしれないわね。それを調べる為の調査でもあるのよ、これは」

サーナ「遺跡探索って、面白いからって理由だけで遺跡に侵入するわけではないんですのね」

ルウェリア「うちの顧問は面白いからって理由だけで遺跡に侵入するけどね」


↓1コンマ
01-05 踏破率+14、深海ザメ
06-40 踏破率+14、深海ピラニア
41-50 踏破率+14
51-90 踏破率+14、良イベント
91-00 踏破率+14、??
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 21:50:47.09 ID:bNuDhlEs0
ゴーストシャーク
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 22:05:13.40 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 踏破率[28/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[18/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


深海ピラニア「」ワサワサ

ルウェリア「え、ええええ!? 言ったそばから生物が来てますよ!!?」

シャーロット「今エンちゃんが開けた穴から早速侵入してきたのかしら!? わ、私弱いからみんな頑張って!!! サポートは頑張るから!」

ノルン「わ、わかりました! 光よ……!!」ヴゥーン…

サーナ「この潜水服があれば水中でも飛行できますわね。……自分で言ってて意味がわかりませんけど」フワッ

リアン「よおし……テストの結果がひどかった分、ここで汚名挽回するよ……!!」ギュオオオ


 ◆深海ピラニアの群れ 合計踏破力[10] 合計戦闘力[15] 合計持続力[10/10] 防御[5]

↓1コンマ リアンの〈水耐性〉発動! 受ダメージ1/2
01-05 痛恨 味方に5ダメージ
06-15 失敗 味方に2ダメージ
16-95 成功 敵方に13ダメージ 撃退
96-00 会心 敵方に26ダメージ 撃退
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 22:06:41.19 ID:hfwyF6e40
計算を間違えました。正しくはこっち
↓1コンマ リアンの〈水耐性〉発動! 受ダメージ1/2
01-05 痛恨 味方に5ダメージ
06-95 成功 敵方に13ダメージ 撃退
96-00 会心 敵方に26ダメージ 撃退
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 22:11:07.33 ID:u+voSXVmO
夕飯のおかずにしよう
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 22:23:49.11 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 踏破率[28/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[18/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


リアン「アクアシュート! アサルトシャワー!! きぐるみアーマー!!!」バシュンバシュシュシュゴゴゴゴブンブン

深海ピラニア「」っっっ


サーナ「逃げていきましたわ……」

ルウェリア「水中でのリアンちゃん、すごく心強いね。ちょっとピラニアがかわいそうになるくらい……」

ノルン「リアンちゃん、お疲れさま。張り切るのも良いけど、無理はしないでね」

リアン「えへへ、ありがと。でも今回は張り切らせて!」

 ―戦闘終了―


シャーロット「うふふ、サポートするまでもなかったわね。じゃあ探索を再開しましょう!」


↓1コンマ
01-05 踏破率+14、深海ザメ
06-15 踏破率+14
16-90 踏破率+14、良イベント
91-00 踏破率+14、??
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/10(水) 22:25:18.88 ID:Y4hwMl5r0
高見のっぽさんのご冥福をお祈りします
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 22:31:05.73 ID:QiXEqExk0
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 22:49:15.31 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 地下 踏破率[42/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[18/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


ルウェリア「見たところそんなに広くはないですね。見える範囲は粗方探し尽くした気がします」

ノルン「シャーロット准教授は何かわかりましたか?」

シャーロット「ここは医療施設か、あるいはそれに近いものだった可能性が高いわ。とは言っても水の浸蝕が酷くてなかなか決定的なものが見つからないのよね……」


サーナ「皆さんこちらへ! 面白いものがありましてよ!!」

リアン「サーナさんがすごいものを見つけたよー!」

シャーロット「見せて見せて!!」タタタッ


↓1 良イベントコンマ
01-30 海洋深層エーテルリキッド(持続力6回復、超過分はストック)
31-60 深海ザメの牙(今回の探索が終わるまで戦闘力+4)
61-90 水魔力の結晶(次回戦闘時、最初の1ターンのみ戦闘力+10)
91-00 上記全て
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 22:50:18.26 ID:8GAWz++DO
はい
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 23:02:32.57 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 地下 踏破率[42/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[17/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


リアン「見て! ここ、すっごい純度の高いエーテルリキッドが溜まってる……!」

ノルン「わあ……綺麗……」

サーナ「フフ、わたくしの目からは逃れられませんわ! これを飲んで魔力回復ですわよ!」

ルウェリア「…………どうやって飲むの?」

サーナ「あ…………」

シャーロット「……もったいないけど、これは放置するしか……」

リアン「ま、待って! 私の水魔法で、これを良い感じにしてみる。…………よし、特性癒やしの水!」ポワン

サーナ「!!」ポワン

ノルン「んっ……」ポワン

ルウェリア「はぁ……これは……」ポワン

シャーロット「効くわねぇ……」ポワン

 合計持続力が6回復しました


↓1コンマ
01-05 深海ザメ
06-90 踏破
91-00 ??、踏破
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 23:03:44.48 ID:fguwNhl9O
にょ
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 23:04:09.80 ID:3rox+wnQ0
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/10(水) 23:14:55.03 ID:hfwyF6e40
―海底遺跡 地下 踏破率[50/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[22/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


リアン「……? 何か、水の流れが――」

リアン「あ!」

リアン(崩れた建物の隙間――その下から、奇妙な水の流れがあった)

リアン(試しに水を操って瓦礫をどけてみると……下に真っ暗な闇の広がる、階段が隠されていた――……)


リアン(……ものすごく、嫌な予感がする……。あの闇の中に、途轍もなく忌まわしいものが潜んでいるような……)

リアン(報告すべきだろうか? シャーロット准教授なら……きっと、突入しようとするだろうけれど……)

リアン(今なら……何も言わず、瓦礫で塞ぎ直すこともできる……)


↓1 どうしよう……
1.瓦礫で塞ぐ
2.報告する
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 23:16:22.11 ID:NaYpufBDO
2
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/11(木) 00:05:48.48 ID:08ymBhhN0
本日はここまで
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 01:33:01.56 ID:tueOlq2ko
乙です
こんなスレができてたとは!一気に読んじゃいました
これからが楽しみだ
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 01:49:49.98 ID:EQ9dzFQmo
おつー
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/11(木) 21:14:48.15 ID:08ymBhhN0
リアン(いや……報告しよう。ここで報告しないのは、准教授だけでなくみんなに対する裏切りだ)

リアン(私は遺跡探索部なのだから。遺跡の秘密は、解き明かさないと)

 ◆

シャーロット「……この崩れ方……やっぱり、水圧や海蝕によるものじゃない……」

シャーロット「恐らくは――海に沈む前に、既に崩落していた……」

シャーロット「そしてこの対魔法障壁も――崩落した後に、設えられたもの――……」

シャーロット「崩落した施設をわざわざ保護する意味は? 一体何を、何から守るために――」

シャーロット「あるいは、中にいる何かを閉じ込めておくため=H」

シャーロット「――…………調べてみたい。けれど――もし、最悪のケースだったら――」

シャーロット「…………それどころじゃないわ」



リアン「先生! えっと……瓦礫の下に、階段が――」

シャーロット「――! リアンちゃん、それはどこ?」

リアン「はい、あの――」


 ガグオン―…‥・


リアン(それは――何の音だったのだろう)

リアン(振り返ってみると、粉々に砕けた瓦礫が水中を舞っている様子が見えた)

リアン(なんで――急に、瓦礫が――)

 ぎゅっ

リアン(!!? な、何かが、私の体を――抱きしめた――!?)


???「寂しかった……真っ暗な闇の底に、ずっと、ずぅっと……独りぼっちだったんだよ、わたし……」

???「でもやっぱり――ルアンは、助けに来てくれた。信じてたもの。ルアンなら、絶対に来てくれるって――」

???「今度こそ、わたしたちで――何もかも水に沈めて――みんな、終わらせようね――……」


リアン(その声が何を言っているのか――私には、さっぱりわからなかった)

リアン(ただ――想像を絶するほどのさびしさと、かなしさと、あいと――)

リアン(深く深く、昏い――――絶望の響きを孕んでいた――……)
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/11(木) 21:17:54.51 ID:08ymBhhN0

ルウェリア「……だ、誰!? リアンちゃんから離れて!!」

???「……? ルアン、こいつ誰? なんで……こんなのが、一緒にいるの?」

サーナ「……人違いでしてよ。その人はリアン。ルアンという名ではありませんわ」

???「え――?」パッ


リアン(抱きしめる力が離れた。私は、そっと振り返る――)

リアン(そこにいたのは――まるで和人形のように真っ黒な長い髪を、水に揺らめかせた―ー一糸まとわぬ姿の、小さな女の子だった――)

リアン(多分、人造種だ――……)


???「ルアンじゃ、ない……。あなた、誰……?」

リアン「私……リアン・ロールセン。その……ルアンって人じゃ、ないよ……」

???「…………ルアンは?」

ノルン「……ここには、いないの。ごめんね」

???「…………」


リアン(その子は、呆けた表情で固まった……。少し、いたたまれない)

???「……もう、気が遠くなるくらい永い時が流れたんだもの。人間のルアンが、今もまだ生きてるわけないよね」

???「……でも……ルアンがいなくたって、わたしは一人じゃないもの――」

???「わたしには――――今までに死んでいった全ての人造種のかなしみが――味方してくれるから――」ズズズズ…


リアンたち「――――!!!?」


???「見てて、ルアン。わたし、あなたがいなくても――みんなを、救ってみせるよ」ズズズズズ――


リアン(黒髪の少女に――おびただしいほどの魔力と、闇の気配が集まっていく――)

リアン(私たちは――とんでもない存在を目覚めさせてしまったのかもしれない――……)



―海底遺跡 地下 踏破率[50/50]
      合計踏破力[14] 合計戦闘力[18] 合計持続力[22/20] 防御[10]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+6、持続力+8)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ※水中補正により、リアンの全ステータスが二倍になります


 VS
 ◆??? 合計踏破力[??] 合計戦闘力[??] 合計持続力[??/??] 防御[??]
 〈呪詛人形〉闇属性ダメージを吸収する
 〈救済の祈り〉攻撃成功判定を痛恨判定に変更する
 〈約束〉持続力が0になっても斃れない
 〈水の加護〉水中戦闘時、全ステータス二倍


↓1コンマ
01-95 痛恨
96-00 会心
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 21:20:59.71 ID:0/1k1NgHO
これは無理
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 21:21:27.03 ID:EQ9dzFQmo
負けイべだ!
そうだと言ってくれー!
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/11(木) 21:49:52.65 ID:08ymBhhN0

サーナ「――」

ルウェリア「――」

ノルン「――」

シャーロット「――」

リアン「――…」


リアン(わたしたちは――何をされたのだろう――)

リアン(ただ、とても眠くて――)

リアン(ふわふわと水中を漂うのが、心地良かった―――……)


???「おやすみなさい……。くるしみとかなしみに満ちた生とは、永遠にお別れして――」

???「二度と目覚めることのない、無の安寧に身を委ねて――」


 ガオン!!


???「いたっ……なに?」


エンシァン「お前たちしっかりしろ!!」

シャーロット「はっ!!? これは――キュアフィールド!!」ポワワワン

ノルン「え――?」

サーナ「わ、わたくし!?」

ルウェリア「い、一体何が――」

リアン「――先生!!!」

エンシァン「撤退するぞ!!!」

ルウェリア「はい!」
サーナ「ですわ!」
ノルン「はい!」
シャーロット「ええ!」
リアン「は、はい! 殿は私が――!」


 ダダダダダッ


リアン(私たちは、脇目も振らず全力で走った。そうするしかなかった)

リアン(殿の私は、皆に追い波を、後ろに向かい波を起こして――少しでも、逃げ延びる確率を上げる努力をした)

リアン(でも――さっきの黒髪の少女は、魔法潜水服を着ているわけでも水魔法を使うわけでもないのに、なぜか水中でも平然と機敏に動ける様子だった。そんな相手を私の起こす波程度で妨害できたかどうかは、正直わからない)

リアン(しばらくして後ろを見ると、追ってきてはいないようだった……)

 ◆
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 00:06:32.90 ID:mx7NdyDu0
―魔法潜水艇

 ガゴォン プシューッ

リエム「リアンさまっ!」トテテッ

リアン「リエムちゃん!」ギュッ

エンシァン「感動の対面のところ悪いが急いで発進してくれ! いつ奴が来るかわからん!」

アリム「――よし! 全員乗ったわね! 出るわ!」

 クォォォ――


リエム「リアンさま……リアンさま……」グスグス

リアン「リエムちゃん……ごめんね、心配かけちゃって……」

ルウェリア「リエムちゃん……。良かった、私たち生きて帰れて……」

アリム「ったく、主人に泣きつく魔法人形なんて初めて見たわよ……。でもま、全員生きてて良か――コホン。死に損なったみたいね、お前たち」

ノルン「あはは……生きて、またアリムちゃんの憎まれ口が聞けて良かったよ……」

サーナ「何だったのかしら……あの女の子……」

シャーロット「………アリムちゃん。操縦中のところ悪いけど、映像データと魔力パターンの記録を取ってあるから、解析してもらっても良い?」

アリム「望むところよ。ほとんど自動操縦だから手も空いてるしね」

 ◆

アリム「…………あれは、恐らく――人造種の記憶・記録・メモリーを回収する機能に特化した魔法人形――通称、エピタフ型。人造種の管理・発展を目的として生まれた人造種ってところかしら」

ノルン「え? 明らかに常軌を逸した戦闘能力を持っていたけれど……」

アリム「……確かに、エピタフは本来、攻撃や戦闘の為の能力は全く持っていない魔法人形よ。本来は、ね」

サーナ「どういうことですの?」

アリム「エピタフ型は――回収した記憶を自己学習することによって、本来の仕様を大きく逸脱した能力を獲得することがあったの。戦闘を有利に運ぶ行動パターンとかだけでなく、本来使えないはずの魔法や、搭載されていないはずの機能を使えたりしたのよ。わけのわからないことにね。当時は『霊媒』なんて言われてたわ」

リアン「霊媒……」

アリム「今回の映像や魔力パターンを見る限り――やっぱりアレは、エピタフである可能性が高い。人造種のかなしみを背負っているかのような言動も、エピタフ型ならではの感覚だとすれば辻褄が合うわ」

リアン「…………どうにか、してあげられないのかな」

アリム「フン、またリアンの悪癖が始まったわね。言っておくけど、あいつは絶対に無理よ。海底療養所への封印や、わたしたちの記憶が入念に消されていたことを踏まえると――あいつ、過去に大規模な破壊活動を行った可能性が高い上――下手をすると文明の崩壊に一枚噛んでる可能性すらある。絶対に関わってはならない相手よ」

ルウェリア「…………そんな相手を、封印から解放しちゃって大丈夫なのかな」

アリム「…………」

シャーロット「…………」

エンシァン「…………」

ノルン「ひょっとして……」

サーナ「めちゃくちゃヤバいんですの!?」

アリム「まあ……なるようになるわ。多分」

 ◆
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 00:25:27.17 ID:HEx0908F0
リエムちゃ健気で可愛い
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 00:41:30.72 ID:EfYVsBJWo
いずれはなんとかなると信じたいが…
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 01:00:47.97 ID:mx7NdyDu0
―どこかの遺跡

魔鍵「…………」

魔鍵「ストロードール……生きていたのですね」

魔鍵「また、この島を――いえ、今度こそ世界を滅ぼすつもりですか」

魔鍵「…………」

魔鍵「まあそれも良いでしょう。そもそも存続させる価値なんてありませんし。こんな世界」

魔鍵「フフッ……資源の有効活用だの、リサイクルだの、馬鹿馬鹿しい。湯水の如く浪費して、木端微塵に消し飛ばしてやる」

魔鍵「こんな、下らない世界――」


――――

――

468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 01:11:45.90 ID:mx7NdyDu0
 ――海底遺跡 踏破完了――

 ☆エンシァンが〈貫通〉(攻撃成功時、確率で相手の防御を50%無視する。会心の場合は100%無視)を習得しました


―8月1週 夏休み
 リアンの部屋

 ミーンミンミンミン…

リアン(というわけで……いろいろあったけれど、夏休みだ)

リアン(なんか悩みのタネばかりが増えていって、何一つ解決していない気がするけど……)

リアン(いや! とにかく今は夏休みだ!!)


リエム「リアンさま……」ギュッ

リアン「リアンちゃん……よしよし」


リアン(リエムちゃんはあれから、私から離れたがらなくなった)

リアン(可愛いと言えば可愛いけれど……これはこれで問題かもしれない)

リアン(まあ、慌ててどうにかするようなことでもないか。一緒にいたいのなら、一緒にいてあげよう……)

リアン(ところで夏休みの予定は……どうなってたっけ……)


―次の遺跡発見率[139/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4)〈水耐性〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪の少女に備える

8月1週の行動です。夏休みです
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります なお本日はここまで
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:13:47.19 ID:u8YDFNrsO
サーナVSアリム、テニス対決
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:14:06.19 ID:HEx0908F0
リエムが人間で言う風邪のような状態になり、しばらく立場逆転
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:14:47.56 ID:E+hzA6eH0
この前のエピタフの戦闘を受けて、ノルンと一緒に特訓
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:17:04.50 ID:2rClH/YiO
ルウェリアちゃんが若干空気になりつつある
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:19:27.76 ID:wmxuS98ao

またヤバそうなボスが出てきちゃったぁ
そしてリアンちゃんの出自になにか有りそうな気配が
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:21:35.46 ID:HEx0908F0
イエリアさまがどういうポジションなのか気になる
純粋な悪では無さそうだし
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 01:40:26.94 ID:ZNgqmIJJO
魔鍵達は大神殿の封印を解く為にイエリアを確保しようとしてて、フィーがそれをさせまいと守ってるとか?

イエリアが生きている(鍵として機能している)以上はそれを作った人類側の思い通りになってるって事だし
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 21:52:01.42 ID:mx7NdyDu0
―8月1週 某日
 寮 アリムの部屋

 ミーンミンミンミン…

アリム「…………」

アリム「……暇ね」

アリム「……工場で取ってきたデータの調整でもしてようかしら。意外と難航してるのよね」

アリム「わたしだけならともかく、リエムにも飲ませるならちゃんと綺麗にしておきたいし――」

 ピコン

アリム「……学院に転入する時に支給された端末か。学院の連絡事項を閲覧する為だけにしか使ってないわね」

アリム「有効活用しようにも、現代水準で見てもあまり性能が高いとは言えないし……。まあとりあえず通知だけでも見ておくか」

端末『本日、新西区のスポーツレジャーセンターで草テニス大会がありますわ! 暇な方はわたくしと一緒に是非参加してくださいまし!!』

アリム「…………」

アリム「さて、データの調整でも――」

 ピンポーン

ルル『アリムー! テニス大会いこー!!』

アリム「……ルルの頼みなら仕方ないわね。ふふっ」スクッ

 ◆
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 21:52:44.42 ID:mx7NdyDu0
―新西区 スポーツレジャーセンター

サーナ「来ましたわね!」

ルル「サーナ!」

アリム「ルルの付き添いよ。人間のお遊戯に付き合う気はないから」

サーナ「あら、負けるのが怖いんですの?」

アリム「ふっ、安い挑発ね。怖いと言うなら、誤って相手を殺してしまう可能性の方が怖いわ」

ルル「…………アリム、テニスで人は死なないと思うけど……」

アリム「テニスってラケットという道具で硬いボールを互いにぶつけ合う野蛮な競技でしょ?」

サーナ「……認識が微妙におかしいですわね」

 説明中・・・

アリム「ええ!? なんでボールを打ち返し合うの? それ何の意味があるの!?」

サーナ「意味――それは、そこにボールがあるから――ではなくて?」

ルル「す、すごい……!!」

アリム「いや文字通り意味わかんないわよ!」

サーナ「とにかくわたくしたちは参加決定ですわ! 参加登録もしておきましたからお互いに頑張りましょう!!」

ルル「わー! ルルがんばる!!」

アリム「むむむ……わけがわからないけど、まあやってればわかるかしら……」

 ◆

 パコン パコン

実況「ルル選手、幼いながらも機敏な動きだ! 対する――」

 スパッ

実況「――え?」

ルル「あっ……」

 ◆

ルル「……」ジワワ…

アリム「ルルは何も悪くないわ。このスポーツのルールが悪いのよ。ボールを斬っただけで反則負けなんてどうかしてるわ……」

サーナ「想定外すぎてやむなく失格にしたんだと思いますわ……」

 ◆

アリム「で……いきなり?」

サーナ「一回戦でいきなりアリムとは……! 今日はツイてない――いいえ、むしろツイてますわね!」

アリム「見学の範囲でルールは把握したけど、経験差のアドバンテージはくれてやるわ。一瞬で追い越すけどね!」

サーナ「ふふっ、そう来なくては! ではいきますわよ――!!


↓1 勝敗
偶数 サーナ勝利
奇数 アリム勝利
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 21:54:19.39 ID:wmxuS98ao
テニヌという非常によく似た全く別の競技もありまして
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 22:21:17.29 ID:mx7NdyDu0
実況(その試合は――実質的な決勝戦だったと後に語られている――)

実況(ゲームを先にリードしたのは風のような俊敏性、早撃ちを得意とするサーナ選手――)

実況(対するアリム選手は――初めの方こそ、やや拙さの目立つフォーム、足さばきだったものの――)

実況(試合が進むに連れて、見違えるように――無駄のない完成された動きへ近付いていった――)

実況(そして最後には、サーナ選手のリードを覆し――逆転勝利を収めたのだ――)

実況(その後のことは――アリム選手がそのまま、破竹の勢いで優勝してしまったという事実しか覚えていない……)

実況(私は……実況失格だ)

実況(その大会が……私の生涯最後の実況となったことを知る者は少ない……)

実況(あの、ボールを斬った女の子は……元気にしているだろうか……)

 ◆

 ワーワー キャーアリムチャーンダイテー

アリム「…………」

ルル「わー! おめでと、アリム!」パチパチ

サーナ「優勝おめでとうございますわ、アリム!」

アリム「……今更だけど、魔法人形が人間の大会に出場して優勝とかズルじゃない?」

サーナ「細かいことは良いのですわ! 人も魔法人形も大した違いなんてありませんもの!」

アリム「そ、それはどうかしら……」

ルル「えへへ……みんな一緒で、いいと思う!」

アリム「…………ふふっ、まあたまにはそれでも良いのかもね」


↓1 優勝賞品
01-30 ティッシュ一年分
31-60 金メッキのトロフィー
61-90 現金(エンシァンの給料一ヶ月分程度)
91-00 ??
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 22:25:39.52 ID:glw99Bt40
えい
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/12(金) 22:35:09.05 ID:mx7NdyDu0
―アリムの部屋

金メッキのトロフィー「」キラキラ

アリム「…………」

アリム「こ、これ……邪魔……!」

アリム「目に染みるのよ……下品な光沢のある金色が……!!」

アリム「しかも中身はプラスティックだし軽いし……!!!」

アリム「……部室にでも飾っておきましょう……」


 ☆部室に『金メッキのトロフィー』が飾られました

 ◆
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 23:10:22.08 ID:EfYVsBJWo
実況…強く生きて…
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 00:06:45.46 ID:uejYnXGz0
―8月1週 某日
 北側 岩山

リアン(私とノルンちゃんは今日、ユリトー島北側にある、岩山地形が連なる場所へと来ていた)

リアン(目的は……特訓だ)

リアン(なぜこんな辺鄙な場所まで来なきゃならなかったかと言うと、行楽シーズンの今は自由に使える広い場所がほとんどないからだ……)


リエム「どうか……お怪我をなさらないよう……」

リアン「ありがとう、リエムちゃん。気を付けるよ」

ノルン「うん……。ごめんねリエムちゃん、リアンちゃん借りるね」

リエム「はい……。何かありましたら、すぐにお申し付けくださいませ……」ススッ…


ノルン「それじゃあ――始めよっか」ヴゥン―

リアン「う、うん! いつでもどうぞ……!」ボワン…

ノルン「それじゃ遠慮なく――サンライト!」カッ!

リアン「バブルバリアっ! アサルトシャワー!」バシュシュシュシュッ

ノルン「当たらないよ! そこ、ホーリーレイ!」ササッ バギュゥン!

リアン「っ、ジェルシールドっ!! アクアカッター!」ジジジジ ギュアッ

ノルン「はっ! オプトステルス―」フッ

リアン「えっどこ!?」キョロキョロ

ノルン「――シャイニングフィンガー」ギュッ

リアン「あっ――」

 ンアーッ
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 00:07:23.08 ID:uejYnXGz0

リアン「はひっ、はひっ……ノルンしゃ……も、やめへぇ……」ビクンビクン

ノルン「ご、ごめんね……! リアンちゃんの反応がかわいくて、つい……。ヒールライト!」ポウ

リアン「うぅ……。私、地上じゃやっぱり……」

ノルン「そんなことないよ……。でもリアンちゃん、動きが素直だから相手にちょっと読まれやすいかも……」

リアン「や、やっぱりそうなんだぁ……。私がこんなんじゃ、ノルンさんの特訓にならないんじゃ……」

ノルン「そんなことない!! リアンちゃんがいるから、まだ強くなりたいって思えるんだよ、私……!」

リアン「え……?」

ノルン「…………あの時――私、何もできなかったから。みんなが――リアンちゃんが、殺されそうになってたのに――」

リアン「あ―――」

リアン(それはきっと、あの黒髪の――エピタフ型の女の子との――)

ノルン「悔しかった。私の今までの努力って、何だったんだろうって……ちょっと、嫌になっちゃうくらい。断絶した、力の差があったよね」

リアン「…………」

ノルン「でもそんな泣き言を言っても、どうにもならないから。少しでも、塵の一つでも積んでいかないと。そうでないと、みんなを――リアンちゃんを――」

ノルン「大切な人たちを、守れない――……」


リアン「――…」

ノルン「――――あ、あはは。ごめんね、なんかクサいこと言っちゃった……。え、と……今日は、もう……終わりに――」

リアン「ううん。続き、やろ……!」スクッ

ノルン「リアンちゃん……!」

リアン「私……私も、強くなる……! 強くなって……ノルンさんの特訓相手になれるように、なる……! だから……鍛えて……!!」

リアン「私も――私だって、みんなを守りたいから――――!!」

ノルン「―――!! わかった……! じゃあビシバシ行くから――覚悟、してね……!!!」

リアン「う、うん! 覚悟、する!!!」


リアン(そうして私とノルンさんは、日が暮れるまで特訓に明け暮れた)

リアン(ものすごくキツかったけど、どうやらノルンさんは人知れずこんな努力を続けてきたらしかった)

リアン(……私も、負けてられない。同年代なんだもの、追いつけないことはないはず)

リアン(次は、ノルンさんの特訓相手になれたら良いな――)


リアン(しかしこの時私たちは、特訓に夢中で……気付くのが遅れてしまった……)


リエム「…………はあ、はあ……。あ、う……」クラクラ


リアン(リエムちゃんの、異変に……)

 ◆

↓特訓の成果
01-90 リアン能力強化
91-00 リアン能力大強化
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 00:07:47.02 ID:8HLVubtv0
あいな
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 01:34:53.83 ID:uejYnXGz0
 ☆リアンの〈水耐性〉が〈水の守り〉に変化しました
  〈水の守り〉(痛恨無効。さらに味方の受ける水属性ダメージを1/4にする)

―8月1週 某日
 リアンの部屋

リエム「…………?」

リアン「よ、良かった……! 気が付いた……!!」

リエム「…………りあん、さま……?」

リアン「あ、起きないで! じっとしてて! 今リエムちゃんは――人間で言うところの、風邪みたいな症状らしいから……」


リアン(ノルンさんと特訓している最中に、リエムちゃんは倒れた。顔色が悪くて、呼吸も乱れていて……私たちは、ものすごく焦った)

リアン(慌ててリエムちゃんを背負って帰り、アリムちゃんに診てもらったところ――さっき言ったようなことを診断されたのだ)

リアン(滅多になるような症状ではないらしいけれど、命に別状はないからしばらく安静にしていれば治るのだという)

リアン(原因は情緒機能の活性化がどうとか…………。正直よくわからなかった。治った時には、活性化した情緒に対応した状態になっているのだそうだ)

リアン(とりあえず、しばらくは私が面倒を見てあげなきゃ。いつもと立場逆転だ!)


リアン「リエムちゃん、おかゆ食べられる?」

リエム「…………はい、りあんさま……」

リアン「ふふ、じゃあ食べさせてあげる。あーんして」

リエム「あ――そ、そのようなことを、りあんさまに……」

リアン「病人が意地を張らないの! ほら、あーん」

リエム「……はい」

リアン(リエムちゃんは、頬を赤く染めながら口をあーんと開けた。かわいい……)

リアン「はい、どうぞ」

リエム「あむ……」モグモグ

リアン「熱くない?」

リエム「ごくん……。はい……ほどよい、です……」

リアン「良かった。ゆっくり食べてね。はい、あーん――」

リエム「あぅ……」

 ◆

―お風呂

リアン(風邪のようなものではあるけれど、風呂には入っても良いとアリムちゃんは言っていた。だから、今日は私がリエムちゃんを隅々まで洗ってあげよう!)

 シャワー

リエム「あ……」

リアン「ふふ、今日くらいは私がリエムちゃんを綺麗にしてあげる。いつもは一人でテキパキ洗っちゃうんだもん」コシコシ

リエム「あっ……だめ、です……んっ……りあん、さま……っ」

リアン「大丈夫、大丈夫……。私に任せてね……」

リエム「りあん、さま……」

リアン(弱々しく私に身を委ねるリエムちゃん……。瞳はトロンと蕩け、切なげに私を見つめている……)

リアン(あ、やばい。なんかイケない気持ちになっちゃいそう。落ち着け、落ち着け私……)


 カポーン

リアン「お湯加減はいかかですか、リエムちゃん」

リエム「はい……。とても、ここちよいです……」

リアン「のぼせない内に上がろうね」

リエム「はい……」
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 01:35:44.05 ID:uejYnXGz0

―リアンの部屋 ベッド

リアン「今日も一緒に寝よっか」

リエム「はい……」

リアン「大丈夫……一緒にいるから。いなくなったりしないから」

リエム「はい……りあんさま…………」

リアン「手、つなご」

リエム「あ……」

リアン「おやすみ、リエムちゃん」

リエム「……りあんさま………おやすみ、なさいませ…………」


リアン(そうしている内に、リエムちゃんは静かな寝息を立て始めた。かわいい)

リアン(そういえば、リエムちゃんが眠っているところはあまり見たことがなかった)

リアン(いつも私が寝入るまで寝ず、朝も私より先に起きているから――)

リアン(……ありがとう。いつも、とっても頑張ってくれて)

リアン(なんて、言葉にして伝えなきゃ意味ないよね。明日、起きたらちゃんと言おう)

リアン(……私も、眠くなってきた…………)

 ◆

リアン(そんなような日が何日か続いた)

リアン(ほんの束の間の、立場が逆転した不思議な日々)

リアン(けれどその数日で――私はとても大切なことを再確認できた気がする)

リアン(……リエムちゃんの見つけた意志が、私と一緒にいることなら――)

リアン(私は、リエムちゃんという素敵な女の子が一緒にいるのに相応しい人間になろう)

リアン(なんて――肩肘張るのは、私たちには似合わないか)

リアン(これからもよろしくね。リエムちゃん――――)

 ◆
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 01:39:15.87 ID:2BrPS469o
あ〜〜〜てえてえ
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 01:55:55.03 ID:uejYnXGz0
―8月2週 夏休み
 リアンの部屋

リエム「リアンさま、ご迷惑をおかけいたしました」ペコリ

リアン「リエムちゃん。具合はもう大丈夫なの?」

リエム「はい。リアンさまに面倒を見ていただいて、すっかり良くなりました」

リアン「そっか、良かった!」

リエム「はい。またリアンさまのお役に立てるよう、努めさせていただきます」

リアン「……ねえ、リエムちゃん。ものは相談なんだけど……」

リエム「はい、何でもお申し付けくださいませ」

リアン「……たまには、また今回みたいに立場を逆転させてみない?」

リエム「…………」

リアン(リエムちゃんが固まった。や、やっぱりダメだったかな……)

リエム「…………わたしは、はしたない魔法人形です……」

リアン「へっ?」

リエム「……リアンさまに、お世話されるのが……心地良く……」

リアン「!」

リエム「またのそれを……期待、してしまいました……」

リアン「!! い、いいよ! してよ、期待! えへへ……!」

リエム「あぅ……リアンさま………」


リアン(リエムちゃんは頬を赤く染め、俯いてしまった。かわいい)

リアン(それにしても、私のお世話は心地良かったのか! ふふ、なんだか自信付いちゃうなあ〜)


―次の遺跡発見率[233/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+1、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+1)
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+3、戦闘力+3、持続力+3)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+1)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+3)〈聖域〉
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える

8月2週の行動です。夏休みです
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、何らかの特殊なイベントが発生することがあります なお本日はここまで
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 01:56:14.78 ID:2BrPS469o
ルウェリアとエンシァン先生が二人きりの部室で過去(ルウェリア大人不信極限時)の回想

おつ
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 01:58:15.27 ID:i92Hzg8Po
皆でビーチに泳ぎに行こう!
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 01:58:56.61 ID:Y0SXs+cC0
乙です

赤点ギリギリだったテストを優しく丁寧に振り返る勉強会
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 01:59:56.12 ID:i92Hzg8Po
おっと挨拶忘れてた、乙です
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 08:10:42.88 ID:SDUj6VRU0


テニス大会魔法禁止だったか
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 11:56:09.50 ID:uejYnXGz0
本日の更新の前に、ルウェリア姉の人物像を募集したいと思います
内容は失踪前のものをお願いします

【名前】
【種族】人間
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 11:56:57.56 ID:uejYnXGz0
↓1 ルウェリア姉の人物像
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 12:01:45.82 ID:SDUj6VRU0
【名前】ルウェイン
【種族】人間
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】水色髪のツインテールで、妹よりかなり背が低い(ルルよりちょい高いくらい)が巨乳
【性格】自由奔放な性格だが、真剣な時なかなり真剣
【魔法】変身魔法が得意で、人間はおろか動物や無機物にも化けられる
【備考】割と何でもできる天才タイプだが、料理と掃除だけはかなり苦手
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 12:12:17.53 ID:4b0N7PswO
【名前】ラーチェル
【種族】人間
【性別】女
【学年】該当なし
【容姿】深い青色のウェーブロングな美少女、ルウェリアとは正反対にプロポーション抜群。
【性格】常に落ち着いていて人格者と分かる穏やかな性格だが妹ほどではないにしろ好奇心旺盛
【魔法】創作形成魔法(触れている2つの物体を1つの別物にまとめる事が可能、ただし作りたい物の概念や設計がしっかりされてないと失敗する)
【備考】見知らぬ男性からプロポーズを受ける事がよくあるくらいモテてたが理由を付けて全部フっている(中には強引な輩もいたが実力行使で追い払っている)
499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 16:49:59.20 ID:uejYnXGz0
ルウェリアの姉は>>497の方に決定しました
以前にも自由安価のことで言いましたが、範囲外にはなるべく投げないようお願いします
とはいえ今までは範囲外のキャラも軽率に採用してきてしまったこともありますので、今回>>498の方は特に差し支えなければルウェリアのママンということにします(登場機会があるかは未定です)。差し支えあればお早めにお申し付けくださいませ
今後は範囲外に投げられたものは自由安価もキャラクターも原則採用しない方針にしたいと思います。いろいろ変更して申し訳ないですが、よろしくお願いします
――――――――――――――――――――――――――――――――

―8月2週 某日 朝
 部室

 ガラッ

ルウェリア「おはようございます」

エンシァン「ルウェリアか……。今日は活動の予定はないぞ」

ルウェリア「……予定がないからと言って、調査を続けちゃいけないわけじゃないでしょう」

エンシァン「そりゃそうだ。まあ座れ。茶を淹れてやる」ガタ

ルウェリア「いや、お茶くらいなら自分で――」

エンシァン「美味い淹れ方があるんだよ」

ルウェリア「はあ」


 トプトプトプ…

エンシァン「ほれ、飲め」スッ

ルウェリア「いただきます……。あつっ……」

エンシァン「真夏に冷房の効いた部室で飲む熱い茶は格別だろう?」

ルウェリア「いや……普通に冷たいお茶の方が良かったです」

エンシァン「可愛げのないやつだ」

ルウェリア「……可愛げ、ですか。ふふっ……どこかに忘れましたよ、そんなもの」

エンシァン「……」

ルウェリア「わかってますよ。リアンちゃんのような優しさも、ノルンさんさんのような強さも、サーナさんのような前向きさも……私には、ない」

ルウェリア「私にあるのは……姉と遺跡への執着心だけです」

エンシァン「…………フッ。去年は今よりあったと思うがな。可愛げ」

ルウェリア「……あの時のことは……もういいでしょ」

エンシァン「まあそう言うな。どうせ活動予定のない日だ。思い出話でもしようじゃないか――」

 ◆
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 16:51:54.94 ID:uejYnXGz0


――

――――


―1年前
 遺跡探索部 部室

 ペチャクチャ ヘラヘラ

ルウェリア「――なんですか、これは」

先輩部員A「あ、新人クン? いや、ウチはそんな真面目な部じゃないからさ」

先輩部員B「そーそー、気楽にいこうよ。遺跡調査は顧問が一人で全部やってくれっから!」

先輩部員C「あたしらはそれを文化祭でテキトーに発表すりゃいいだけ。こんな楽な部活ないっしょ!」

ルウェリア「…………」


ルウェリア(話にならない。せっかくユリトー魔法女学院の、遺跡探索部に入ったのに)

ルウェリア(こんな部には期待できない。やっぱり、自分でなんとかするしかない――)

 ◇

―新西区 住宅街

ルウェリア「すみません! 元調査チームの――さんですよね!?」ザッ

元調査員「え……? な、何、君……?」ジリ…

ルウェリア「私、ルウぇリア・モースって言います!」

元調査員「え、モースって……まさか、ルウェインさんの――」

ルウェリア「はい! 姉のことを、お聞きしたくて――」

元調査員「――ごめんなさい、私は何も知らないわ。それじゃ……」スタスタ

ルウェリア「ま、待ってください! どんなことでもいい! 姉がいなくなる前のことを――」

元調査員「知らないって言ってるでしょ!! 遺跡のことは……思い出させないで……っ」タッタッタッ

ルウェリア「……っ」

 ◇

―大学部 渡り廊下

ルウェリア「すみません! 教授の――さんですよね!? 私――」

教授「……ああ、君か。最近、お姉さんのことで元調査チームやその関係者に不躾な聞き込みをして回っているという高等部の一年生は」

ルウェリア「……っ、だ、だから何です!? 私は、姉のことを知りたいだけで――」

教授「我々は何も知らない。君のお姉さんの失踪は、我が学院や調査チームとは一切関わりのない場所で起きたことだ」

ルウェリア「そんな……はずは……」

教授「それとも、彼女が遺跡調査やそれに関連した行動中に失踪した証拠でもあるのかね? ないだろう?」

ルウェリア「…………」

教授「わかったらもうやめなさい。お姉さんのことは気の毒だが、君は栄えあるユリトー魔法女学院の生徒なのだ。我が校の生徒として知性と良識のある行動を心がけてもらいたい」

ルウェリア「…………」


ルウェリア(確かに……姉が遺跡調査中に失踪したという決定的な証拠はない)

ルウェリア(でも……姉の失踪と調査チームの解散は、ほとんど同時期に起こっている)

ルウェリア(そんな偶然あるだろうか。結び付けて考えない方が無理だ)

ルウェリア(でも……大人たちは、私の言い分なんてちっとも―――……)

 ◇
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/13(土) 16:53:36.67 ID:uejYnXGz0
―高等部校舎 廊下

ルウェリア「……」トボトボ

?????「ルウェリア・モース!」

ルウェリア「!?」バッ

ルウェリア(突然名前を呼ばれて、後ろを振り返ると――そこに立っていたのは、ボサボサの白髪にヨレヨレの白衣を着た女性――)

ルウェリア(いや、誰!?)

エンシァン「挨拶が遅れたな。私は遺跡探索部顧問のエンシァン。君が将来有望な新人のルウェリアくん、で合っているかな?」

ルウェリア「え、ええ……。私がルウェリア・モースですが……」

ルウェリア(第一印象は、あまり良くなかった。だってあの遺跡探索部の顧問だ。どうせ顧問もろくでもない奴に――)

エンシァン「ククク……聞いているぞ。手当たり次第に調査チーム関係者に突撃している問題児らしいな?」

ルウェリア「むっ……だから何だってんです。姉のことを……家族のことを追うのがそんなに悪いですか」

エンシァン「いいや! むしろ大変良い! 君、今週末に北側の岩山に来い!」

ルウェリア「え、ええ!? 何でです!?」

エンシァン「巧妙に隠蔽された調査済の遺跡を見つけたんだよ、そこでな……。クク、調査隊の足跡を辿りつつ新人研修ってわけだ!」

ルウェリア「!!!」

ルウェリア(この人は、堂々と不法侵入宣言をした)

ルウェリア(でも――だからこそ、他のどの大人たちよりも信じられると思ったんだ――)


――――

――



 ◆
816.27 KB Speed:2.4   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む

スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)