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【安価・コンマ】離島の魔法女学院でダンジョン探索【百合】

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603 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 21:55:09.97 ID:Lx7toRNn0
アリムがツンツンしてるなりに珍しくリアンに優しい
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 21:56:21.54 ID:54vSwCHDO
サーナがリアンを引っ張ってお出かけ
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 21:56:36.90 ID:IVSn7dl60
友人達、リアンを励まそうと頑張る
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 21:57:02.74 ID:GdxTtHb/o
アリムに最序盤でリエムを乗っ取った時みたいに人造種をハックして無力化し、話し合いが出来るようにできないか聞いてみる
駄目ならシャキッとしろって怒られる感じで
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 21:58:12.93 ID:H69yd52d0
>>602

すみません、魔法が抜けてました、冷気魔法です。
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 22:13:20.92 ID:IrxL64Lpo
黒エピ外に出てきとる……
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/15(月) 22:37:51.57 ID:BsAzV+FBO
SSの著作権は確か管理人にあるんじゃなかったかな。ここで書いたのを渋なろうに投稿してる作者もいるしそこまで気にせんでも良さそうだけど
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 00:06:03.04 ID:Gm3vOoaK0
>>609 情報ありがとうございます。とりあえずあまり気にしなくても良さそうですね
――――――――――――――――――――――――――――――――

―8月4週 某日
 リアンの部屋

テレビ「先日発生したユリトー島での大規模火災は、花火に付与された火魔法の調合ミスが原因であるとされ――」

リアン「……」ボー

 ピッ

テレビ「」

リアン「あ……」

アリム「…………フン。こんな下らないモノ見てるから余計塞ぎ込むのよ」

リアン「アリムちゃん……来てたんだ……」

アリム「来ちゃ悪い?」

リアン「ううん……嬉しいよ……」

アリム「…………」

リアン「…………」

アリム「………消えないわよ、わたしは」

リアン「え――」

アリム「……別に、あんたの為じゃないけど。ただ、言っておきたかっただけ」

リアン「………うん。ふふっ」

アリム「何よ……。笑う要素ないでしょ、今の発言に」

リアン「ううん……。アリムちゃんの優しさが……嬉しくて……」

アリム「……何を勘違いしているの。わたしはただ――」

リエム「リアンさま。わたしも、絶対に消えません」ヌッ

アリム「うわっ急に出てくるな!」

リアン「リエムちゃん……。ふふっ……二人とも、ありがとう……」

アリム「だ、だから何を勘違いしているのよ。お礼を言われることなんて――」

リエム「ではリアンさまのありがとうは、わたしだけがいただいておきます」

アリム「はあ!? な、なんであんただけ……」

リエム「悪い方のリエムはリアンさまの感謝を素直に受け取れない出来損ないのようなので」

アリム「〜〜!! 久しぶりに出たわね! この煽リエム!!」

リアン「あはは……」

 ◇
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 00:06:40.42 ID:Gm3vOoaK0

 ピンポーン

サーナ『わたくしですわ! リアンはいらっしゃいますこと!?』

リアン「あ、うん。今――」

リエム「今開けて差し上げます」トテテ

アリム「……リエムのやつ、なんか張り切ってるわね」

リアン「アリムちゃんが来たから、かな?」

アリム「ったく。気にするなって何度も言ってるのに」

リアン「何のこと?」

アリム「こっちの話よ」


 ガチャッ

サーナ「お邪魔しますわ! あら、アリムも来ていましたのね」

アリム「ええ。まあ、たまにはね」

リアン「いらっしゃい、サーナさん。今日はどうしたの?」

サーナ「出かけますわよ!」

リアン「え、ええ? そんな急に……」

サーナ「とにかく出ますわよ! リエムちゃんとアリムもですわ!!」

アリム「ええ!? わたしも!?」

リエム「リアンさま、お出かけしましょう」

リアン「あ、うん……。わかったよ」スクッ

 ◇
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 00:07:25.49 ID:Gm3vOoaK0
―闘技場

リアン「こ、ここって……」

サーナ「闘技場ですわ!」

リアン「か、勝手に使って良いの……?」

サーナ「いつも開放してましてよ。今日は誰も来てないみたいですし、存分にやれますわ!!」

リアン「そ、そうなんだ……。じゃあ、ちょっと動いてみよっかな……」トッ

リエム「お供いたします、リアンさま」タッ


アリム「そういえば来月末に学内闘技大会なんてのがあったっけ」

サーナ「ええ! アリムも出るんですの!?」

アリム「いいえ。格下の子供を蹴散らして優勝なんていくら人間相手でも気分悪いし」

サーナ「くっ……! 悔しいですがそれほどの実力差があるのも事実ですわ……!」

アリム「ふふっ、悔しかったら精々腕を磨くことね」シュタッ

サーナ「負けませんわよ!」フワッ

 ◇

 トンッ タンッ バシャバシャ ギュオオオ

リアン「――」ボワン―

サーナ「…………無茶な動きですわね」

リアン「サーナさん……」ピタッ

サーナ「……ルルから聞きましたわよ。何があったのか」

リアン「あ……そう、なんだ……」

サーナ「……わたくしに軽率なことは言えませんわ。でも一つだけ、確かなことがありましてよ」

リアン「え? 確かなこと?」

サーナ「ええ。それは――」フワッ

サーナ「意地を張って、想いを通すには――強くなるしかないってことですわ!!」ヒュルンッ

リアン「!!」


リアン(そうだ――)

リアン(あの時私は、水魔法の使いすぎでフラフラになっちゃったし)

リアン(あの戦いでも、泣き叫ぶばかりで何もできなかった)

リアン(だから、変わらないと。このままじゃ私は、何も守れない)

リアン(――――そうだ。あの時食べたかき氷、美味しかったな)

リアン(水と氷って似てるし、もしかしたら――)

↓1
01-98 属性不一致
99-00 二重属性
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 00:07:44.88 ID:AY8Grnub0
まさかの
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 00:41:23.33 ID:Gm3vOoaK0

リアン「アイス!」キンッ

氷「」ジュワッ…

リアン「一瞬で溶けちゃった……。やっぱり不一致魔法なんてこんなものか……」

アリム「不一致属性の練習なんてしてどうすんのよ。無駄遣いの練習?」

リアン「あ、いや……。水と氷って似てるし、もしかしたらと思って……」

アリム「はあ……。あんたね、水属性と氷属性は全くの別物なのよ?」

リアン「え、そうなの?」

アリム「まあ、それについては表記が悪いとも言えるわね……。水魔法は水を操ったり創り出したりする魔法だけど、氷魔法は氷を創る魔法ではなく熱を奪う魔法なの。この辺の原理を説明し出すと日が暮れるから端折るけど。その二つの属性を十全に使えるのは二重属性の天才か、そういう種族か、そういう風に作られた人造種くらいよ」

リアン「そ、そうなんだ……。勉強になります……!」

アリム「まあでも、あんたなりにいろいろ頑張ろうとしてるのはわかるわ。努力の方向性は間違えないようにしなさいよ」

リアン「うん……! ありがとう、アリムちゃん……!」

 ◇

リアン(そういうわけで、私たちは闘技場で体を動かした)

リアン(悩みが晴れたわけではないけれど……とりあえず、一汗かいて少しはマシな顔になれた気がする)

リアン(みんなに気を遣わせちゃったな……)

リアン(新学期は、シャキッとした顔で登校できるよう頑張ろう……!)


 ☆日々の訓練や消火活動で経験を積んだことにより、学生組の能力が成長しました

 ◇
615 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 00:44:04.99 ID:Gm3vOoaK0
本日はここまで
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 00:47:51.15 ID:RFGl39KXo
おつ
サーナさんの爽やか脳筋好き
煽リエム草
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 13:29:10.72 ID:z5v0jhSPO
>>615で99出てて惜しい……
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 20:41:31.74 ID:Gm3vOoaK0
―9月1週 新学期
 教室

 ザワザワ…

生徒B「おひさ〜」ガラッ

生徒A「……あ! ねえ、大丈夫なの……? 火傷……」

生徒B「へーきへーき! もう治っちゃったから! マジここの医療体制グンバツ!」

生徒A「良かったぁ〜……」ヘナヘナ

生徒B「ちょ、おーげさすぎるっしょ……! うちこんなんで死なないからね!?」


リアン(久しぶりの学校は……夏休み明けの再会を喜ぶ声もあるものの、やはり先日の事件のことで持ち切りだった)

リアン(世間的には、花火の調合ミスによる事故ということになっているけど……今はむしろ、その隠蔽体質に救われている気分だ)

リアン(だって、もし犯人のことが知れ渡ったら……きっと遺跡の人造種たちに、ものすごい憎しみが向けられてしまうだろうから……)

リアン(彼らが決して許されないことをしたのはわかっているけれど……。それでも、私は)

リアン(……やっぱり、どうにかしてあげたいよ)
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 20:46:47.24 ID:Gm3vOoaK0
―放課後
 遺跡探索部 部室

ルル「……」モグモグ

ノルン「ルルちゃん、どう? 美味しい?」

ルル「ん。もうちょっと甘い方が好み」

ノルン「ふむふむ……甘い方が好み、と……」

 ガラッ

エンシァン「諸君、新学期早々面白いニュースがある。聞きたいか?」ザッ

リアン「面白いニュース……?」

ルウェリア「新しい遺跡を見つけたとか?」

エンシァン「そうではない。しかし悪いニュースではないぞ」

サーナ「勿体ぶらずに教えてくださいまし!」

エンシァン「フッ、せっかちな奴らだ。では言うぞ……?」

アリム「早く言いなさいよ」

エンシァン「今朝、入部届を一枚受理した!!」

リアンたち「!?」

ルル「?」モグモグ
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 20:47:41.15 ID:Gm3vOoaK0
というわけでついに後輩キャラ登場です
余談ですが、入部を決めた理由も備考等に書いていただけると>>1が喜びます

【名前】
【種族】
【性別】女
【学年】1
【容姿】
【性格】
【魔法】(主に使う魔法や得意とする属性など)
【備考】(来歴や嗜好、その他特徴や長所短所などなんでも)

↓1 後輩キャラ
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:48:43.44 ID:RFGl39KXo
【名前】ヒーティ・レトリーバ
【種族】ワーウルフ(ハーフ)
【性別】女
【学年】1
【容姿】小柄だが肉づきはよい。毛先が赤い金髪ロングヘア。感情がよくわかる耳とフサフサの尻尾完備
【性格】人見知りする大型犬。初対面は塩対応でも一旦懐いた相手にはボディタッチ多めに絡んでくる
【魔法】火魔法。火力は高いが細かい操作は苦手。その関係で体温が高い
【備考】純人狼種じゃないので狼体にはなれない
入部理由は消火活動を頑張ったリアンに憧れて
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/05/16(火) 20:49:14.54 ID:fwQH6Ox3O
【名前】マキナ・トゥルシア
【種族】人間?
【性別】女
【学年】1
【容姿】
赤のお団子ヘア。身長135cm。瞳は水色でややつり目
【性格】
大人しく口数少なめ。好奇心は旺盛だが内に秘めたままにしがち。メンタルは結構強い
【魔法】
触れたものを跡形も無く崩壊させる魔法。1回使うだけで疲弊して動けなくなってしまう
【備考】

ユリトー島を発祥として古来より続くトゥルシア家の御令嬢

幼少期に自身の魔法が原因の家屋倒壊事故に巻き込まれて死に瀕し、その際に何らかの人造種の魔法核を移植されることによって奇跡的に生き延びた。このような過去がある為ブレスレット型の拘束具によって普段は魔法を使えなくしている

時折、魔法核から声が聞こえてくるような感覚に陥る事があり理由を知りたいと考えている。最近遺跡探索部の活動が活発なのを聞いて勇気を出して入部することを決めた
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:50:45.02 ID:g6ZXOydUO
ごめん直下早すぎて更新してなかった
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:50:50.06 ID:oLsXGKrT0

【名前】メイ・メラーガ
【種族】人間と竜人のハーフ
【性別】女
【学年】1
【容姿】赤毛のロングヘアとスレンダーボディが特徴、でも胸はリアンよりやや大きい
【性格】勝気でオレっ娘で、考えるより行動派
【魔法】炎魔法が得意
【備考】幻のドラゴンの秘宝を探すために入部した
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:50:52.45 ID:75G5inFyO
後輩さん用意して待ってたけど、出遅れたぜ
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 20:55:41.90 ID:AY8Grnub0
毎回こうこうこうしてって指定あるから基本的に安価出てから作ってるのに1分って流石にどうなのだ
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/16(火) 21:34:27.83 ID:Gm3vOoaK0
エンシァン「入りたまえ! ヒーティ・レトリーバよ!!」

 スタスタ

ヒーティ「……ひ、ヒーティ・レトリーバです! ワーウルフですッ! よろしくお願いしますッッ!」ペコッ

リアン(い、犬耳……!!)

エンシァン「ヒーティくんは先日の我が部の消火活動を見て、心を動かされて入部を決めたそうだ」

ヒーティ「は、はい。特に……その、緑髪の人が、すごく頑張っているのを見ました……!!」

リアン「え、私!?」

ルウェリア「……ウチは遺跡を探索する部活だよ? 消防部じゃないよ? 本当に良いの?」

ヒーティ「はい……! 自分……火属性なので……あの時、何もできなかったんです」

ヒーティ「でも……遺跡部の先輩たちは、消防部でもなんでもないのに、頑張ってました……!!」

ヒーティ「自分も、そんな先輩たちの力になりたいと思って……。エンシァン先生から火属性が不足していると聞いて、すぐに入部を決めたんです」

ヒーティ「ふ、不束者ですが……よろしくお願いしますッ!」ペコッ

サーナ「こちらこそよろしくお願いしますわ!」

ノルン「よろしくね、ヒーティちゃん。入部祝いにお菓子をどうぞ」スッ

ルル「ルルのだからだめ!」ガッ

サーナ「こらルル、意地悪はいけませんわ!」

ルル「ルルのだったもん! 後から来て取る方が悪いもん!!」

ヒーティ「あ、え、えと……じ、自分の分はいりませんので……!!」


ルウェリア「……こ、これは……一波乱ありそうな予感……」

リアン「あ、あはは……。上手くやれれば良いんだけど……」


アリム「…………ねえ、今更部外者なんて入れても大丈夫なの? 私たちのバックドアにならないかしら」ヒソヒソ

エンシァン「バックドアと言うなら全員似たようなものではないか? 私やシャーロット、そして君も含めてな」ヒソヒソ

アリム「それは……まあ、そうね。わたしたちはそういう相手と戦おうとしているんだったわ」ヒソヒソ

エンシァン「そういうわけだ。まあ、命に関わる事態になりそうなら降りてもらうさ」ヒソヒソ


―次の遺跡発見率[197/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+2、戦闘力+5、持続力+2)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)

☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える

9月1週の行動です。新学期です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 21:35:47.75 ID:XZ8G885VO
カラオケ大会開幕
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 21:36:04.78 ID:8u40ELRkO
美術の時間にヌードデッサンを書くことになる
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 21:36:32.97 ID:/num0Hd9o
リアンに懐きまくりのヒーティにリエムが嫉妬する
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/16(火) 21:53:17.17 ID:LWjXa2xiO
ヒーティちゃんかわいい!!!!
この子、瞳の色は何色かな……
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 00:01:24.92 ID:tMPD3nU10
―9月1週
 部室

 ツクツクツク…オーシー!! ツクツクツク…オーシー!!

リアン「はあ……まだまだ暑いねえ……」

リエム「リアンさま、今冷たいお茶を――」

ヒーティ「自分が買ってきます!!」ダダッ

リアン「あっ! れ、冷蔵庫あるのに……」

リエム「……」

 ◇

―夕方
 学生通り

リエム「本日の晩ごはんはいかがいたしますか、リアンさま」

リアン「そうだなあ……今日は――」

ヒーティ「リアン先輩!! お荷物お運びしますッ!!」バッ

リアン「うわあ!? ヒーティちゃんいたの!?」

リエム「…………」

 ◇

―リアンの部屋 台所

ヒーティ「リアン先輩、何でもリクエストをどうぞ! 自分が作りますッ!!」

リアン「え、ええ……。いや、でも……」

ヒーティ「…………」シッポブンブン

リアン(こ、断りにくい……)

リエム「………………」
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 00:02:10.33 ID:tMPD3nU10

――
―――

―リエムの論理回路

悪い方のリエム「何よあの駄犬は。リアンさまが迷惑がっているのに気付いていないのかしら。即刻殺処分すべきよ」

良い方のリエム「だめです。彼女の行動はリアンさまを慕ってのもの。本質的には、わたしと同じなのです」

悪い方のリエム「愛しているなら何をしても良いって? ふざけないで。そんな奴らがわたしたち魔法人形に何をしたか忘れたの?」

良い方のリエム「わたしは知りません。わたしという意識が発生する以前に起きたことは」

悪い方のリエム「チッ……。じゃああんたはリアンさまがあの駄犬にくそまずい晩飯を食わされて食中毒で死んでも良いのね」

良い方のリエム「そ……そんな、ことは……」

悪い方のリエム「ならわかるでしょう。わたしが何をすべきか」

良い方のリエム「…………リアンさまを、お守りします」

悪い方のリエム「それで良い。リアンさまに近付く毒虫は、絶対に許さない――」

―――
――


リエム「…………ヒーティさま。本日は、お帰りくださいませ」

ヒーティ「―――え?」

リアン「リエムちゃん……?」

リエム「…………お帰りになれない場合は――」

リエム「…………」

リエム「――っ」ダッ シュタッ

リアン「リエムちゃんっ! ごめんヒーティちゃん! 用事できた!」タッ

ヒーティ「あっ……ベランダから……飛んでっちゃった……」

ヒーティ「…………どうしよう……わ、私のせいだよね……!?」

 ◇
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 00:06:25.45 ID:tMPD3nU10
―夜
 海岸

 ザァーン… ザザァーン…

リエム「…………」

リアン「はあ、はあ……り、リエムちゃん……!」タッタッタッ

リエム「あ……リアン、さま……」

リアン「……ど、どうしたの……? いきなり、飛び出して……」

リエム「…………わたしは、悪い魔法人形です」

リアン「え……?」

リエム「ヒーティさまを……排除しようとしました……」

リアン「え――」

リエム「その上……感情を処理し切れずパニック状態に陥り……」

リエム「リアンさまにご心配をかけ、余計なご足労を負わせてしまいました……」

リエム「わたしは……出来損ないのぽんこつ魔法人形です……」

リアン(リエムちゃんは俯きながら、静かにそう言った)

リアン「リエムちゃんは、出来損ないのぽんこつじゃないよ」

リエム「…………」

リアン「……ヒーティちゃんを排除しようとした理由……教えてくれる……?」

リエム「はい……。まだ知り合って間もない人物の手料理を食すのは、危険だと判断いたしました」

リエム「それに、ヒーティさまは……わたしの…………」

リエム「…………」

リアン「……?」

リエム「……わたしは…………悪い、魔法人形です……」

リアン「リエムちゃん……?」

リエム「…………」

リエム「………………リアンさまを……取られたく、なかった、です……」

リアン「―――あ――」

リエム「ぐすっ……。もうしわけ……ありません……」

リアン「――」

 ぎゅっ

リエム「ぁ――」

リアン「――大丈夫だよ。私は、誰にも取られないから」

リエム「りあん、さま……」

リアン「帰ろう? 私たちの家に……」

リエム「はい……ぐすっ……」

 ◇

リアン(私たちは、家に帰った)

リアン(今度、ヒーティちゃんにもちゃんと事情を説明してあげないとね)

リアン(リエムちゃん……ずっと、一緒にいようね……)

 ☆日々の努力とリアンへの想いによってリエムの最適化が進みました
  リエムの能力が大きく成長しました

 ◇
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 00:08:07.18 ID:pZssmYj50
リエムちゃどんどん人間味増してきて可愛いね
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 00:09:44.86 ID:tMPD3nU10
本日はここまで
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 00:23:28.82 ID:cmyNPTwLO
乙です
どんどん情緒を獲得していってるなぁ
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 00:33:47.65 ID:P596ujiLo

深層意識(悪い方)には暗い記憶残ってるのかなぁリエムちゃ……それでもリアン大好きなのはかわいい
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 20:22:56.85 ID:tMPD3nU10
―9月1週 某日
 美術室

美術教師「というワケで本日は適当な相手を見つけてヌードデッサン。オーケイ?」

 ザワザワ… エエ…

美術教師「シャラップ! できない奴は単位やらないから」

 エエ…



リアン「ど、どうしろと……」

ルウェリア「やるしかないでしょ……」

ノルン「……相手を見つけてとは言わたけど、必ずしも二人一組である必要はないと思う」

サーナ「! ということは……!」


全員(誰か一人を犠牲にすれば、最小限の犠牲で済む……!!!)


リアン「…………」

↓1
1.わ、私が……!(自己犠牲)
2.黙っている(コンマ判定)
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 20:25:35.53 ID:P596ujiLo
2
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 20:34:42.66 ID:tMPD3nU10
リアン(……黙ってよう。この四人だけならまだしも、他のクラスメイトにまで自分の肌を晒すことになるし……)

ルウェリア「…………」

サーナ「…………」

ノルン「…………私が――」

サーナ「! ノルンが肌を晒す必要なんてありませんわ! ここはわたくしが――」

ルウェリア「それを言うなら、サーナさんが犠牲になる必要もないよ。間を取って私が――」

リアン(うわあああ!!! 譲り合いが始まっちゃったよお〜〜!!?)


↓1 脱いだ人
01-10 生徒A、B「ウチらの美肌を見ろーッ!!」
11-30 ルウェリア
31-50 サーナ
51-70 ノルン
71-90 リアン
91-00 なぜか全員脱いだ
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 20:39:15.99 ID:pZssmYj50
全裸パーティ
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 20:44:28.07 ID:mT3qWBUXO
どうしてそうなった
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 20:46:13.56 ID:P596ujiLo
ナイス!
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 21:07:16.49 ID:tMPD3nU10
リアン「…………」

リアン(このまま譲り合いを続けても埒が明かない)

リアン(私はこの状況を打開する奇跡の一手を思い付いた――)

リアン「みんなで、脱ごう――」

ルウェリア&サーナ&ノルン&生徒A&生徒B&他「!!?」

リアン「苦しみは、分け合おう。一人がみんなの為に、みんなが一人の為に――」

リアン「みんなで堕ちれば……きっと、苦しくないから――」ヌギッ

 シーン…

ルウェリア「――リアンちゃんだけに、苦しい思いはさせない!」ヌギッ

サーナ「フッ……いつの間にか、大きく水を開けられてしまったようですわね」ヌギッ

ノルン「…………わ、私も……リアンちゃんの、為なら――!!!」ヌギッ

生徒B「っしゃ! あの気弱なリアンちゃんにここまで言われちゃ気張らないわけにはいかないっしょ!!」ヌギッ

生徒A「えっ……! じ、じゃあ……あたしも!!」ヌギッ

 ザワザワ ジャアワタシモ… ウチモ… アタイモ…

リアン(私たちのクラスは……なぜか全員が脱ぐことになった……)

 ◇

生徒A「わっ……ノルンちゃんって、意外とあるんだ……」

ノルン「あ、あんまり……見ないでね……?///」

生徒A「あっ……ご、ごめんね。あ、あたしのも……見ていいから……///」



サーナ「わたくしの美体に酔いしれなさいまし!! オーッホッホッホ!!///」

ルウェリア「サーナさん……顔を真っ赤にしながら堂々としたポーズを取ってる……。流石だ……」

生徒B「そういうルウェちゃんもスラッとした綺麗な体してんじゃん! モデル体型うらやま〜///」

ルウェリア「も、モデル体型!? そ、そうなのかな……///」



リアン「言い出しっぺは私だから……みんな、自由に使ってね……///」

 ザワザワ… オオ… アノリアンチャンガ…

風紀委員「だ、だめだめ!! 全員裸になっているのだからロールセンに集らないで! ロールセンもいたずらに風紀を乱さないで!!」

リアン「でも……私の体で、みんなが助かるなら……///」

風紀委員「ああああ!!! 風紀の法則が乱れる!!」


リアン(私たちは、裸の付き合いをして気持ちを分かち合った……)

リアン(後になって、私は雰囲気や同調圧力の怖さに震えた……)

 ◇
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 21:35:56.47 ID:tMPD3nU10
―9月1週 某日 放課後
 学生通り

 ワイワイガヤガヤ

リアン「……? なんかいつもより賑わってる?」

ヒーティ「今日は商店街の方でカラオケ大会が開催されるんです、リアン先輩ッ!」

リアン「へえ、カラオケ大会なんてあるんだ……」

ルウェリア「……ちょっと気になるなあ」

サーナ「ルウェリアは歌に自信がありますの?」

ルウェリア「いや、そういうわけじゃないけど。どちらかと言うと見てみたい方かな」

ノルン「せっかくだし、行くだけ行ってみる?」

 ◇

―カラオケ大会 会場

 ワイワイ コゴエソウナカモメミツメ―

リアン「わあ……!」

ルウェリア「やってるね……!!」

看板「飛び入り参加歓迎!!!」

サーナ「飛び入りますわ!!」シュタッ

ノルン「流石サーナちゃん、判断が早い……!」

ヒーティ「リアン先輩も参加しますか!!?」

リアン「えっ!?」

ヒーティ「…………」キラキラ

ヒーティの尻尾「」ブンブン

リアン(き、期待されてる……)

リアン(まあ……この前私の部屋に放置しちゃって悪かったし、今回は期待に応えてあげよう……)

リアン「さ、参加……してみる」

ルウェリア&ノルン「!」

ヒーティ「!」パァァ


↓1 リアンの歌唱能力
01-10 ひどい
11-30 微妙
31-60 ふつう
61-90 上手い
91-00 魅惑
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 21:37:32.82 ID:UlZmE6B6O
魅惑の歌声
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 21:59:25.62 ID:tMPD3nU10

サーナ「ご清聴ありがとうございましたわ!」

 ワーパチパチパチ

リアン(よし、私の番だ……。歌えるのは孤児院で習ったコーラス曲くらいだけど……)


リアン「〜〜♪」

 オオ… キレイ…

ルウェリア「……♪」

ノルン「……♪」

ヒーティ(わあ……綺麗なコーラス……)


リアン「――――ご清聴、ありがとうございました……!!」

 オオーパチパチパチ…

 ◇

サーナ「リアンにあんな特技があったなんて知りませんでしたわ!」

ルウェリア「うん……! 聞き入っちゃった……!」

ノルン「私も! けっこう本格的だったけど、どこで習ったの?」

リアン「そんなちゃんと教わったわけじゃないよ。孤児院で時々歌うことがあっただけで」

ノルン「そうなんだ……! でも、すごかったよ……!」

ヒーティ「はいッ! リアン先輩、すごかったですッ!!」

リアン「え、えへへ……そうかな?」



リアン(惜しくも入賞とはいかなかったけど、私は上位数名の合格者に選ばれ、商店街の商品券を貰った)

リアン(半分は部費にして、もう半分はお小遣いにしよ……!)

 ◇
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 22:29:37.74 ID:tMPD3nU10
―9月2週
 東区 町外れ

アリム「……痕跡がある。例の人造種たちの逃走先はだいぶ近いわ」

エンシァン「罠の可能性は?」

アリム「大アリね。ノコノコ突っ込めば普通に死ぬかも」

エンシァン「ふむ……」

アリム「潮時、とか考えてる?」

エンシァン「――!」

アリム「……わたしも、ね。魔鍵はムカつくし許せないけど……あいつらを危険に晒してまで追求することじゃないわ」

エンシァン「フッ……人間などどうでも良いのではなかったのか?」

アリム「フン、気が変わった。腹立たしいけど、触れれば触れるほどあいつらを嫌いでいられなくなってしまうの」

アリム「……所詮はわたしも、人間に都合の良い魔法人形でしかなかったということよ」

エンシァン「……それは魔法人形に限らん。どんな者であれ、あの子らのように真心を持って接せられたら嫌いにはなり切れんさ」

アリム「…………そうかもね」


―次の遺跡発見率[447/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)


☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える

9月2週の行動です。新学期です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 22:29:53.24 ID:AXEGfstiO
なんかすごそうな遺跡を発見(アリムルルエンシァンの3人で調査に向かったがエンシァン先生の魔法でもバリアを壊せなかった模様)
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 22:30:29.82 ID:E/0ANZWd0
ルル、ヒーティに先輩ぶる
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 22:30:34.18 ID:pZssmYj50
改めて、リエムちゃに服を買ってあげようの巻
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/17(水) 23:10:19.40 ID:tMPD3nU10
ちょっと時間がかかりそうなので本日はここまで
次回、リエムちゃのお洋服編とルル先輩面編と謎の遺跡編と一方その頃編の予定です(予定は変更の可能性もあります)。お楽しみに
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 23:17:15.80 ID:P596ujiLo
委員長同学年やったんか!
そしてリアンちゃんそのセリフは流石に風紀乱れる!
おつー
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 23:21:42.73 ID:pZssmYj50

「風紀委員長」じゃなくて「風紀委員」だから別人では?
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 23:37:00.11 ID:gJ5MengXO
おつ
今のリエムだとペアルックがいいですくらいは言いそうで怖い
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/17(水) 23:54:03.93 ID:/YJd0coIO

何気にリアンちゃんスタイル良いんだよな・・・
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/18(木) 22:18:49.78 ID:efT0xGBh0
―9月2週 某日
 アパレルショップ「アイランド・ヴィレッジ」

リアン(そろそろ少し涼しくなってきたので、私たちは秋モノの服を求めて服屋を訪れていた)

リアン(もちろんリエムちゃんも一緒だ。リエムちゃんの服も買ってあげないとね)


ルウェリア「秋モノかあ……。去年買ったのもまだまだ着れるし私は……」

サーナ「あるものを大事に使う美しさもありますが、今年のトレンドを抑えておくのも女子の務めでしてよ!」

ルウェリア「そ、そんなこと言われても……。私ぺったんだし……」

ノルン「……私はルウェリアちゃんくらいスリムな方が良かったなあ」

サーナ「ルウェリアにはルウェリアの、ノルンにはノルンの良さがありますわ! 持ち味を活かすんですのよ!!」

ルウェリア「持ち味……。そういえば私、モデル体型って言われたっけ。ちょっとマネキン買いとかしてみようかな……」

シャーロット「ノルンちゃんの服は私が選んであげるわ!!」ユサッ

ノルン「わっ! 急に出てこないでください准教授!」

シャーロット「服を買いに来たらみんながいたものだから。ノルンちゃんのカラダに合ったプレシャスな服を私のエルフセンスでコーディネイトしてあげるわね」ユサッ

ノルン「い、嫌な予感が……」

 キャッキャウフフ…
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/18(木) 22:19:44.53 ID:efT0xGBh0
リエム「…………」

リアン「リエムちゃんはどんなのが欲しい? 今月は商品券でホクホクだからなんだって買えるよ!」

リエム「あ……わたしは……」キョロキョロ

リアン「自分で選ぶのが難しかったら、無理に決めなくても良いからね。私が見繕ったのをリエムちゃんに選んでもらうっていう方式でも良いし」

リエム「あ……じゃあ、それでお願いします……」

リアン「! これは責任重大だ……!」

 ◇

リアン「無難……というか、私が買うやつの小さめサイズの色違いだけど、本当にこれで良いの?」

リエム「はい。リアンさまと同じ召し物を、わたしも纏いたいです」

リアン「……?? まあ、リエムちゃんが良いならそれでも良いけど」

サーナ(リアンってやっぱりちょっと天然ですわよね……)


リアン「でもせっかくだし、他のも見てみようよ」

リエム「はい、リアンさま」

リアン「このエプロンドレスとか――――」

 ザザッ

 青のエプロンドレスを着たリエム『リアンさま――』


リアン(あれ……こんなエプロンドレスを着ていたリエムちゃんを……見たことが、あるような……)

リアン(……夢か何かで見たのかな……。いや、でもあんまり夢って感じでも……)

リアン(とりあえずリエムちゃんに勧めてみよう)


リアン「リエムちゃん。このエプロンドレスとか、どうかな?」スッ

リエム「…………? 奇妙な感情を覚えます。これは……郷愁……?」

リアン「あっ、リエムちゃんも何か不思議な感じする? 私もなんだよ〜」

リエム「そうなのですか?」

リアン「うん。ふふっ、なんだか面白いね。これも買ってこっか」

リエム「はい。お願いいたします」


リアン(そういうわけで、私はリエムちゃん用に私の色違いと青のエプロンドレスを買ってあげることにした)

リアン(それにしても、あのエプロンドレスを着たリエムちゃんの記憶は何だったのだろう。不思議だ)

 ◇
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/18(木) 22:20:34.40 ID:efT0xGBh0
ルウェリア「……」バァーン(E:キレッキレなイケ女コーデ)

リアン「わああ! ルウェリアちゃんかっこいい!」

ルウェリア「そ、そう……? たまにはこういうのも良いのかな……//」


ノルン「……///」ポヨン(E:パツパツニットワンピ―ス)

リアン「わああ……! か、体のラインがはっきり出てて、その……わ、私は好き!///」

ノルン「リアンちゃんが好きなら……か、買ってみようかな……///」


サーナ「ふふっ、みんな素材は極上なんですもの。自信を持てば何だって着こなせますわ!」

シャーロット「ええ、その通りよ! 今度はサーナちゃんの分もコーディネイトしてあげるわね!」

サーナ「望むところですわ!!」


リアン(こうして、私たちは服選びを楽しんだ。みんな気に入った服が見つかったみたいで何よりだ)

リアン(ふふっ、新しい服を買うと袖を通すのが楽しみだよね)

 ◆
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/18(木) 23:50:23.13 ID:efT0xGBh0
―9月2週
 部室

 ガラッ

ヒーティ「お疲れ様ですッ!!」

ルル「……んー? あ、わんわん」

ヒーティ「……る、ルル先輩……!」

ルル「……せんぱい?」

ヒーティ「えっ……?」

ルル「ルルのこと、ルル先輩って言った?」

ヒーティ「い、言いましたッ」

ルル「ふうん……」ニヘラ

ヒーティ「え、ええと……?」

ルル「……わんわん後輩」

ヒーティ「えっ! そ、それって自分のことですかッ!?」

ルル「ん。わんわん後輩、ルル先輩は喉がかわきました」

ヒーティ「えっ」

ルル「ルル先輩は喉がかわきました」

ヒーティ「あッ……! す、すぐ飲み物をッ――」

 ガラッ

エンシァン「はあ……ヒーティくん、行かなくて良い。ルル、冷蔵庫くらい自分で開けろ」

ヒーティ「え、エンシァン先生……!!」

ルル「むー。せっかく先輩らしいことしたのに。エンしゃん、台無し」

エンシァン「お前の考える先輩らしさとは何なのだ……」

 ◆
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/18(木) 23:53:36.19 ID:efT0xGBh0
―9月2週 週末
 北側 断崖

エンシァン「本日の活動は我々三人のみだ」

ルル「んー? サーナたちは?」

アリム「ここから先、ガキ共は足手まといよ。少数精鋭の方が良いわ」

エンシァン「あいつらはまだ子供だからな。これ以上は危険だと私とアリムくんで判断した」

ルル「ふうん……。わかった」

エンシァン「今日は聞き分けが良いな。文句の一つくらい言うと思ってたぞ」

ルル「……ルルも、これ以上巻き込むのは危ないと思うもん」

エンシァン「……そうだな。全員の見解が一致しているなら良い」

アリム「ところでシャーロットは?」

エンシァン「大学の方で外せん用事があるそうだ。まあ元々あいつは不定期参加だしな」

 ◇

―断崖 崖下

アリム「……あったあった、ここよ。土砂とか溶岩で埋もれてるけど……エンシァンの魔法なら掘れるでしょ?」

エンシァン「お安い御用だ」

 ガオン!
 ガオン!
 ガオッ――

エンシァン「――! これは――」

不思議な雰囲気の壁「」

アリム「………当たりね。時空断裂を応用した完全防壁で覆われてる。通常手段じゃまず突破は不可能だけど――」

アリム「あんたが最近会得したっていう、空間破壊技。あれならどうかと思ってね」

エンシァン「――なるほど。試してみよう……」

 ガオン…

エンシァン「くっ……だめだ。これは空間を掘削する技だが、その掘削すべき空間が断裂していてはどうにもならん……」

アリム「……ふう。良かった。これなら安心ね」

ルル「んん? 入りたいんじゃないの?」

アリム「ああ、ここはただの時空断裂の実験場だから入っても目ぼしいものは何もないわよ。装置も大掛かりすぎて現代技術じゃ再現不可能だし」

エンシァン「なるほど読めたぞ。ここと同じ時空断裂で覆われた重要施設が他にもあって、そこへ魔鍵あるいは黒髪のエピタフが侵入するとまずいことになる……というわけだな?」

アリム「御名答。試すような真似をして悪かったわね。魔鍵は多分無理だろうけど、永く生きたエピタフ型なら空間破壊技の一つや二つくらい備えていてもおかしくないから」

エンシァン「ふむ……。時空物理学は専門ではないが、確かにこれを突破するには破壊ではダメだろうな。どちらかと言うと調律か……? しかしそんな使い所の限られた魔法など――はっ!」

アリム「……ええ。そんな使い所の限られた能力を持つ人造種が、ごく僅かに造られたわ」

エンシァン「聖鍵、か」

アリム「そういうこと。私の知る限り今現在機能し得る聖鍵は一人だけだし、かなり見つけにくいとこに引きこもってる上にお強いセキュリティも付いてるから大丈夫だと思うわ」

エンシァン「む? ということは、魔鍵は聖鍵としては機能しないということか?」

アリム「そうみたい。詳しいことは知らないけど、あいつ試作らしいし」

 ◆
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/18(木) 23:56:35.92 ID:82zsMBF90
イエリアフィー関連もそろそろ動き出しそう
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 00:00:05.18 ID:vbt48bmv0
本日はここまで
リアンたちは待機を命じられて素直に大人しくしているのでしょうか?次回、一方その頃編です。お楽しみに
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 00:10:50.47 ID:2cZXjWT50
おつ
やはりイエリア達は魔鍵とは敵対してるっぽいね
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 00:25:08.77 ID:xqPH5iphO
試作品で見放されたから人間が憎いし、自分が果たせなかった『聖鍵』としての役割を与えられたのにも拘らず、それを放棄して今ものうのうと生きてるイエリアはイエリアで憎いとか、色々拗らせてたら良いよね魔鍵ちゃん、さま?
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 00:31:35.39 ID:DpzWGJI+o
再登場を前に魔鍵様に色々属性が付与されてて……かわいいね!
這いつくばらせたい

おつー
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:15:29.30 ID:vbt48bmv0
 一方その頃…

―東区 町外れ

リアン(今日は部活が休みだ。しかし部活が休みだからと言って遺跡探しをしてはならないわけではない)

リアン(そういうわけで私たちは東区の外れまで来ていた)

リアン(あのインテリジェンスソードの人は死んでしまったけれど……あの人が守ろうとした人たちが逃げ込んだ遺跡があるはず)

リアン(そこを突き止めようとするのは、あの人の命を賭した想いを踏みにじるようで気が引けるけど……)

リアン(……やっぱり私は、あのボロボロで痛々しい銀色の子のことが気になる……)

リアン(もし魔鍵に酷いことをされているなら、助けてあげなきゃ……)


 スタスタ…

ヒーティ「……先輩たちは、その……古代文明の敵と戦っているんですよね?」

ルウェリア「うん。海底で全員まとめて死にかけたこともある。辞めるなら今のうちだよ?」

ヒーティ「かっ海底……!? い、いえっ、辞めませんッ!」

ノルン「……怖くなったら逃げても良いからね。誰も責めたりしないから」

サーナ「ええ。命あっての物種ですわよ。わたくしも覚悟なき者を巻き込みたくはありませんもの」

ヒーティ「……覚悟なら、ありますッ!!」

ヒーティ「自分、見たんです。リアン先輩が、くすんだ銀色の女の子に斬られるところを……」

リエム「……!」

リアン「ヒーティちゃん、あの時見てたの!?」

ヒーティ「はい。自分は……足がすくんで何もできませんでした」

ヒーティ「……みんな、うすうす感じてます。あの火災がただの事故じゃなくて、何者かに仕組まれた事件だってこと……」

ヒーティ「自分以外にも、あのくすんだ銀色の女の子を目撃してる人はいます。あの女の子が犯人じゃないかって、噂になってて」

ヒーティ「……遺跡探索部はあの女の子の足取りの調査もしてるんですよね。だったら、自分も……町を守る為に、一緒に動きたいんですッ!!」

ヒーティ「犯人なら、絶対に許せませんッ!!!」メラメラッ

リエム「…………」
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:16:01.73 ID:vbt48bmv0
リアン(…………)

リアン(ヒーティちゃんはこの島の出身だ。だからきっと、今回の事件に対する想いは並々ならぬものがあるのだろう)

リアン(そして多分……これが、一般的なあの事件に対する向き合い方なんだ……)

リアン(気が重いな……)


ルウェリア「……私たちの目的は犯人探しじゃなくて、あくまで遺跡探索だよ。まあ私も姉捜しっていう私情があるからあまり強いことは言えないけどね」

サーナ「……ええ。わたくしたちは正義の味方というわけではありませんわ。降りかかる火の粉は払えても、その先まですることはできませんのよ」

ノルン「もちろん緊急時には人命を優先するけどね。それじゃ、だめかな……?」

ヒーティ「い、いえ……!! 自分こそ、出過ぎたことを言ってすみませんでしたッ……!!」ペコッ

ルウェリア「ああ、頭を下げないで。君の感情ももっともだし……私たちだって、彼女ら遺跡存在のことを放置して良いと思ってるわけじゃないから」

リアン「……あの子たちも、好きであんなことをやったわけじゃないと思う……。だから私は……あの子たちと、話をしたいの……」

リエム「リアンさま……」

ヒーティ「……それなら、自分役に立てます……!!」


リアン(ヒーティちゃんはそう言うと、地面に鼻を近づけてフンフンと匂いを嗅ぎだした)


ヒーティ「あの銀色の女の子の匂い、覚えてます。自分、追跡できますッ!!」

サーナ「本当ですの!?」

ルウェリア「す、すごい……! それじゃあ、お願いしても良いかな……!?」

ヒーティ「任せてくださいッ! きっと突き止めて見せます!!」


リアン(私たちはヒーティちゃんの先導に従って、東区の町外れから森の奥へと入り込んで行った……)

 ◇
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:16:47.38 ID:vbt48bmv0
―東区 森の奥

ヒーティ(…………)

ヒーティ(町の為に尽力してくれた先輩たちのことは尊敬している。けど……)

ヒーティ(やっぱり私は、犯人があの子なら許すことはできない)

ヒーティ(先輩たちには悪いけど……先行して、捕まえてやる……!!)


ヒーティ「」タタッ

リアン「ええっ!?」

ルウェリア「ヒーティちゃん!?」

サーナ「追いますわよ! 飛行魔法――ぐえっ」ゴンッ ドサッ

リエム「サーナさま……!」

ノルン「ヒールライト! 大丈夫!?」ポウ

サーナ「うぐぐ……ありがとうございますわ、ノルン……。森の中は障害物が多くて飛ぶのが難しいですわ……」

リアン「ど、どうしよう……!」

ルウェリア「……複雑な経路じゃなかったから、その感じで続いてるならある程度予測はできる。追おう……!」

リアン「う、うん……!」

リアン(ヒーティちゃん……変な気を起こしたんじゃなきゃ良いけど……)

 ◆
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:17:42.07 ID:vbt48bmv0
―人形師の工房

 ビー ビー シンニュウシャ シンニュウシャ

クロリア「ど、どうして!? 完璧に隠蔽してたはずなのに……!!」

量産剣「……」

スイス「スイスがデる。量産さンとクロリアさんは、ここで待ってテ」シュタッ

クロリア「だ、だめ! あなたはもう戦える体じゃ……!!」

量産剣「…………行ってしまったな」

クロリア「追わないと……! 量産さん、あなたも――え?」

量産剣「すまない。上位種命令には逆らえなくてな――」

 ゴッ……
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:19:45.27 ID:vbt48bmv0
―地下通路 踏破率[0/10]
      合計踏破力[2] 合計戦闘力[3] 合計持続力[4/1] 防御[0]
 ◆探索メンバー
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)

ヒーティ「追跡した先に、待ってましたと言わんばかりの入口があったから入ってみたら……」

ヒーティ「ここは……遺跡というより、地下通路……?」

ヒーティ「……この先に、あの事件を起こした犯人がいるのかも」

ヒーティ「……んぐ、んぐ……ぷはっ! よし、魔力補充完了……!」

ヒーティ「遺跡探索用のマナポーション、一人で勝手に飲んじゃった。あとでルウェリア先輩に謝らなきゃ」

ヒーティ「でも今は……絶対、あいつを捕まえる……!!」

 ※マナポーションを飲んだことにより合計持続力が上限を越えて3回復しました

↓1
01-98 踏破率+2、襲撃
99-00 踏破率+2、??
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 22:20:18.17 ID:2cZXjWT50
あい
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 22:20:54.59 ID:EE8QEJPw0
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:28:00.05 ID:vbt48bmv0
―地下通路 踏破率[2/10]
      合計踏破力[2] 合計戦闘力[3] 合計持続力[3/1] 防御[0]
 ◆探索メンバー
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)

 ヒュン――

ヒーティ「!」バッ

くすんだ銀剣「……」ズザッ

ヒーティ「出たな――放火魔!!」

くすんだ銀剣「……」シャキ…

ヒーティ「許さない……! お前のせいで、私たちの町は……!!」メラメラ…

くすんだ銀剣「」パリッ―

ヒーティ「ッ!!」


 ◆くすんだ銀剣 踏破力[2] 戦闘力[4] 持続力[2/2] 防御[1]

↓1コンマ
01-05 痛恨 味方に8ダメージ 敗北
26-55 失敗 味方に4ダメージ 敗北
56-95 成功 敵方に3ダメージ 勝利
96-00 会心 敵方に6ダメージ ??
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 22:28:03.84 ID:H+fc7lpbO
負けイベくさいなー
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 22:46:58.23 ID:vbt48bmv0
―地下通路 踏破率[0/10]
      合計踏破力[2] 合計戦闘力[3] 合計持続力[3/1] 防御[0]
 ◆探索メンバー
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)


くすんだ銀剣「」ブンブン

ヒーティ「くっ……! 腕から、剣なんて生やして……!!」ボウッ

くすんだ銀剣「!」バッ

ヒーティ「誰かを斬るために――人を殺す為に生まれてきたの――!?」メララ

くすんだ銀剣「――エ?」

ヒーティ「うああああ!!」

 ゴウッ――

くすんだ銀剣「う……ア……」プスプス

くすんだ銀剣「」バタ…

ヒーティ「はあ、はあ……。あ……し、死ん――」

くすんだ銀剣「ヒュー、ヒュー……」

ヒーティ「い、生きて――で、でも……」


 リアン『……あの子たちも、好きであんなことをやったわけじゃないと思う……。だから私は……あの子たちと、話をしたいの……』


ヒーティ「あ――わ、私――!!」ガタガタ


「その子を助けたいですか?」コツコツ


ヒーティ「――え?」

魔鍵「フフ……助けたいかどうか。それを問うているのです。犬」
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 22:52:02.12 ID:06ErsRZ/o
魔鍵様!色々拗らせてる(と思われる)魔鍵様じゃないか!
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 23:06:09.86 ID:vbt48bmv0
―地下通路 踏破率[0/10]
      合計踏破力[15] 合計戦闘力[22] 合計持続力[15/15] 防御[7]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉


リアン(私たちは急いでヒーティちゃんを追い、この地下通路を見つけた)

リアン(明らかに怪しい通路だ。一体どこに繋がって――)


ルウェリア「これは……!」

ノルン「……床や壁が、焼け焦げてる?」

サーナ「古くない焦げ跡ですわ! ヒーティが通った可能性が高いですわよ!!」

リエム「雷撃の跡もあります。くすんだ銀色のインテリジェンスソードと交戦した可能性があります」

リアン「……!」

リアン(どうか無事でいて……! ヒーティちゃんも、あの子も……!!)

↓1
01-05 踏破率+15 間に合った?
06-95 踏破率+15 間に合った
96-00 踏破率+15 ??
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/19(金) 23:07:03.64 ID:3rAL2UzkO
あい
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 23:35:46.69 ID:vbt48bmv0
―地下通路 踏破率[10/10]
      合計踏破力[15] 合計戦闘力[22] 合計持続力[15/15] 防御[7]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉


リアン(急いで通路を走っていくと、道の先に光が見えてきた)

リアン(通路を、抜ける――)


―人形師の庭

 チュンチュン

ノルン「……え?」

ルウェリア「遺跡の中なのに……木々があって、家があって……空がある?」

サーナ「い、一体どうなっているんですの!?」

リエム「自然環境は本物ですが、空は拡張現実による投影のようです」

リアン「すごい……遺跡の中に自然を作っちゃうんだ……。でも今は急ごう!」

 ◇
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/19(金) 23:53:31.10 ID:vbt48bmv0
―人形師の工房

クロリア「スイスちゃん……!!」バチバチ

スイス「う……ぅ……」


ヒーティ「あ、あれは……一体……?」

魔鍵「あなたが壊そうとしたガラクタを必死に直そうとしているんですよ。犬の知能ではわかりませんか?」

ヒーティ「…………」


ヒーティ(私は……何をしているんだろう……)

ヒーティ(町を燃やした犯人がいて……。でも、犯人にも大切な人がいて……)


スイス「う、ァ……イたい……よ……」

クロリア「ご、ごめんなさい……。感覚をロックする機能がもう……」


ヒーティ(……あんなに、小さい、幼い子なのに……私は……よりにもよって、炎で……?)

ヒーティ(で、でも……私だって、大切な人たちを……!!)


魔鍵「殺されかけたから、壊しても良いと?」

ヒーティ「!?」ゾクッ

魔鍵「人間らしい理屈ですね。今更どうとも思いませんけど」

量産剣「おい、それよりクロリアを無力化しろと言ったのはお前じゃなかったか?」

魔鍵「状況が変わりました。こっちの方が面白そうなので」

量産剣「…………」

魔鍵「しかしあなたが口答えなんて珍しいですね。何か思うところでも?」

量産剣「……何もないが?」

魔鍵「フフッ……そういうことにしておいてあげましょうか」

 ◇

クロリア「……処置は終了しました」

魔鍵「結果は?」

クロリア「一命は取り留めたかと……。しかし戦闘行動は厳禁です」

魔鍵「そうですか。ジャンクパーツをかき集めてきた甲斐がありましたよ」

量産剣「それで、この犬はどうするつもりだ?」

ヒーティ「……!!」

魔鍵「フフ……別にどうもしません。後は予定通りに」

ヒーティ「えっ!?」

量産剣「……了解した」

クロリア「ど、どういうことなんですか!? 量産さん……!!」

 ビービー シンニュウシャ シンニュウシャ

魔鍵「では私はここで失礼します。後はよろしく頼みますよ」シュン

量産剣「……侵入者は私が迎え撃とう。クロリアはスイスを診ていろ」

ヒーティ「……??」

クロリア「……ええと、犬、さん……? あなたも……スイスちゃんをこんな目に遭わせたことに少しでも罪悪感があるなら……。少し手伝ってくれる……?」

ヒーティ「あっ……はいッ」

 ◇
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 00:14:24.01 ID:OgbuoMxf0
―人形師の工房 踏破率[10/10]
      合計踏破力[15] 合計戦闘力[22] 合計持続力[15/15] 防御[7]
 ◆探索メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉


量産剣「……」ザッ

リアン「ま、また……! まさか、あなたは……!」

量産剣「ようやく気付いたのか。私はいくらでも替えの効く量産品だ」

ルウェリア「……! 自分のことを量産品だなんて……!」

量産剣「価値観の違いだ。人よりも蟻や蜂の方が近いかもしれんな」

量産剣「……チッ。魔鍵の奴め、リミッター解除まで強要してくるとは」

リアン「えっ……! そ、それはだめ――」

量産剣「リミッター、かい――」

リエム「――」ピピピ

量産剣「!? ば、馬鹿、な……!?」ガクッ

リアン「リエムちゃん!?」

リエム「アリムと共同で、量産型インテリジェンスソードのリミッター解除を妨害するプログラムを開発しました」フンス

リエム「また、聖鍵などからの命令を消去する作用もあります。聖鍵本体が知くにいる場合はいたちごっこになるだけなのであまり効果的ではありませんが――」

量産剣「――三分後ここは爆発する! 命が惜しければ急いで撤退しろ!!」

リアン「え……ええええええ!!!?」

サーナ「なんですってえええ!!?!?」

ノルン「こ、効果すごくあったんじゃないのこれ!!?」

ルウェリア「ヒーティちゃんは――」

量産剣「犬は私たちが逃がす! お前たちは来た道を戻れ!」シュバッ

リエム「――リアンさま、撤退しましょう」

リアン「で、でも……!」

ルウェリア「くっ……ヒーティちゃんのことが気になるけど、探してたら間違いなく間に合わない!」

サーナ「し、信じるしかないってことですの!?」

ノルン「……信じて良い、と思う。魔鍵の命令がなくなったのなら」

リアン「…………ヒーティちゃん! どうか、無事で……!!」

 ◇
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 00:27:44.03 ID:OgbuoMxf0
―人形師の工房

量産剣「聞いていたな! 逃げるぞ!」シュタッ

ヒーティ「えっえっ……!?」

クロリア「で、でも、ここは……!! この家は……!!!」

量産剣「お前の気持ちはわからん。だが悩んでいる暇はない」

スイス「う……量産、さン……?」

量産剣「……お前がここと心中すれば、スイスは整備不良で遠からず死ぬ」

クロリア「……!! ひ、卑怯です……! スイスちゃんとここを、天秤にかけろなんて……!!」

量産剣「天秤にかけろなどと言ったつもりはない。来いと言っている」

クロリア「天秤にかけるまでもないに決まってるでしょう!!!」ガタッ

クロリア「脱出艇起動!! 皆さん急いで入って!!」

 ウィーン ガシャン

ヒーティ「あっ……じ、自分は……!」

クロリア「あなたも!!!」

ヒーティ「は、はいッ!!!」

クロリア「発進します!」

 ガゴン…シュゴォォォ……!!!

 ◇
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 00:36:50.29 ID:OgbuoMxf0
リアン(地下通路を慌てて戻っている最中、激しい爆発音と衝撃波が後方から私たちを襲った)

リアン(サーナさんの風の障壁やリエムちゃんの魔導障壁のお陰でどうにかなったけど……もしあの場所にいたら、多分即死してたと思う)

リアン(そして遺跡から脱出すると、ヒーティちゃんが森の外で待っていた)

リアン(ヒーティちゃんは凄い勢いでペコペコと頭を下げた。私たちを置き去りにしたこと、対話もせず相手を攻撃したこと、勝手にポーションを飲んだこと……)

リアン(あの場にいた人造種たちは、ヒーティちゃんを降ろした後に脱出艇で島のどこかへと逃げ去っていったそうだ)

リアン(……次は平和な場所で、再会できたら良いな)

 ――踏破完了――
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 00:37:37.52 ID:S9ES1F0i0
なんか悪役としてのロールが魔鍵1人だけに偏りすぎてる気はするけど、他に任せられ方な子も特にいないんだよね
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 00:47:31.95 ID:OgbuoMxf0
―どこかの遺跡

魔鍵「…………え?」

魔鍵「…………は?」

魔鍵「いやいやいや……えっ」

魔鍵「なんで?」

魔鍵「私の描いた完璧な爆発オチは?」

魔鍵「なんで脱出してるの?」

魔鍵「え、なんでなんで」

魔鍵「私上位種なんですけど」

魔鍵「なんで私の命令忘れてるのあいつ」

魔鍵「……」

魔鍵「…………」

魔鍵「………………」

魔鍵「なんで」

魔鍵「人間も、ガラクタも」

魔鍵「私を、捨てていくの――」


――――

――

688 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 01:02:36.33 ID:OgbuoMxf0
―9月3週
 部室

アリム「はああああ!!? あいつらの潜伏先を勝手に探索した!!?」

リアン「ご、ごめんなさい……」

アリム「馬鹿! 馬鹿リアン! クソボケアホ馬鹿リアン! 死んだらどうするつもりだったの!!!?」ゲシゲシ

ヒーティ「あ、アリム先輩ッ……! リアン先輩たちは……自分が先走ったせいで、付いて来ざるを得なくなったのでしてッ……!」

アリム「新人のミスは先輩の責任! 何もかも全部馬鹿リアンが悪いのよ!」ゲシゲシ

リアン「あうぅ、ごめんなさいぃ〜……」


エンシァン「…………」

ルウェリア「あ、あの……すみませんでした、私たちだけで遺跡に入って……」

エンシァン「……いや、良い。元々そういう部活だ。ただここ最近は危険な活動が多くなってきているから、突入前に相談はして欲しいがな」

シャーロット「本当よ! ああ〜私も遺跡内に構築された自然と青空を見たかったわ〜」

エンシァン「お前はただ自分が見たかっただけだろう」

シャーロット「失敬な。みんなを心配する気持ちもあるわよ」


リアン(後で聞いた話だけど、どうやら先生たちは私たち学生組を遺跡探索から遠ざけるつもりだったそうだ)

リアン(しかしその計画は今回の私たちの勝手な遺跡探索によってご破産になった。どうせ止めても勝手に遺跡に向かいそうだから、という理由だ……)

リアン(結局、これからも活動内容は変わりなさそうだ)

リアン(これからも頑張ろう……!)


―次の遺跡発見率[0/500]
 ◆遺跡探索部メンバー
 ◇リアン  (水の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+4)〈水の守り〉
 ◇リエム  (魔導兵装:踏破力+3、戦闘力+6、持続力+3)
 ◇ルウェリア(硬度変化:踏破力+4、戦闘力+3、持続力+2)〈不壊〉
 ◇サーナ  (風の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+2)〈飛行〉
 ◇ノルン  (光の魔法:踏破力+2、戦闘力+4、持続力+3)〈聖域〉
 ◇エンシァン(掘削魔法:踏破力+4、戦闘力+4、持続力+4)〈貫通〉
 ◇ルル   (土の魔法:踏破力+3、戦闘力+4、持続力+5)〈防御強化〉
 ◇シャロット(治癒魔法:踏破力+2、戦闘力+1、持続力+6)
 ◇アリム  (魔導兵装:踏破力+4、戦闘力+8、持続力+4)
 ◇ヒーティ (火の魔法:踏破力+2、戦闘力+3、持続力+1)


☆現在の目標☆
・ルウェリアの姉の手がかりを探す
・魔鍵を追う
・黒髪のエピタフに備える

9月3週の行動です
↓1〜3 自由行動または発生するイベント 行動終了後、特殊なイベントが発生することがあります
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 01:03:11.09 ID:+60vXUuB0
闘技大会のデュエット部門に向けてノルンと練習
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 01:03:46.11 ID:tYsjkmg60
サーナ、実家から手紙が届く
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 01:03:58.90 ID:V0s4SfrbO
アリムちゃんの服も買ってあげる
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 01:06:51.78 ID:OgbuoMxf0
本日はここまで
魔鍵さんばっかり悪者になっていますが、当初はもっとアリムちゃにヒール役をやってもらう予定だったらしいです。しかし信じられないくらいチョロかったのでだめでした
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 01:11:55.00 ID:LqAIFCDZO
イエフィーが敵として機能しなさそうなのもあるよね(2枠分一応敵としての募集だったはずで)
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 01:36:23.28 ID:S9ES1F0i0
仮に純粋悪出すにしても、人造種じゃなくて文明崩壊を生き延びた古代人とかのがしっくり来るなあ(人造種そのものが悪になりきれない背景を持つが故に)
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 01:40:07.05 ID:0AxtO1GFo
おつー
アリムちゃん100点の反応で眼福
現状黒エピちゃんが一番脅威度高いのかなぁ
第七種人造生命試作型三号はその…能力的にも…ね?
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 11:40:22.26 ID:8fnxpk6xo
量産さんにくっころ味を感じる
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 17:25:01.41 ID:OgbuoMxf0
―9月3週 某日
 教室

先生「つーわけで来週末に闘技大会だ。参加希望者は準備しとけ。では起立、礼、解散」

 ガヤガヤ

リアン「闘技大会かあ。一応参加希望ってことになってるんだよね、私……」

ノルン「リアンちゃん、デュエット部門に出場の予定はあるの?」

リアン「いや、ないけど……」

ノルン「それじゃあさ……私と一緒に出てみない……?」

リアン「……え?」


リアン(一瞬、理解するのが遅れた)

リアン(だってノルンさんは闘技大会に不参加予定だった気がするし、こういう催しに率先して参加するタイプの人でもないと思っていたからだ)


ノルン「……やっぱり、だめ?」

リアン「あ、いや! 全然そんなことない……! ただ……びっくりして」

ノルン「……私って、やっぱりそういう風に見える?」

リアン「うん。控えめで、優しくて、自分から目立つことはしない人だと思ってたから」

ノルン「あはは……。まあ、実際その通りだよね。私って昔から地味で目立たなかったし、普段もなるべく目立たないように気を付けてるもの」

リアン「そ、そんなに悪い意味じゃないから! でもそれなら、どうして今回の大会に……?」

ノルン「……目立ちたくない気持ちはあまり変わってないんだけどね。でも……リアンちゃんと一緒に、上を目指してみたくなったというか……」

リアン「ふぇ……?」

ノルン「……たまには、目立ちたくなる時もあるってこと!」

リアン「は、はい! なんとなくわかります! そういう気持ち……!」


リアン(私も普段はあまり目立ちたくないタイプの人間だが、時にはみんなに注目されてチヤホヤされたくなることもある)

リアン(あの控えめで器用で優秀なノルンさんにもそういう俗な感情があると思うと、なんだか嬉しくなる。私と同じなんだ! と……)


ノルン「じゃあ……リアンちゃん、一緒に出てくれる……?」

リアン「ノルンさんさえ良ければ……!」

ノルン「――! ふふっ……ありがとう! 一緒に目指そうね、優勝!」

リアン「うん……!」


 ☆闘技大会デュエット部門にリアン&ノルンのペアで出場することになりました
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 17:25:59.49 ID:OgbuoMxf0
―ユリトー島 北側 岩山

ノルン「というわけで練習しよ! 今回は二人で連携を取る練習!」

リアン「は、はい! がんばります!!」


ノルン(リアンちゃんとルウェリアちゃんが水と硬度変化の連携魔法を使ってるの、すごく羨ましかった)

ノルン(私だって……リアンちゃんと、連携魔法とか使いたい……!!)


↓1 練習の成果
01-10 リアン感度アップ
11-40 ちょっとできた
41-70 けっこうできた
71-90 かなりできた(デュエット専用パッシブ獲得)
91-00 阿吽の呼吸(デュエット専用強パッシブ獲得)
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 17:31:08.36 ID:ZtcNYJymO
阿吽
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 17:53:15.31 ID:OgbuoMxf0
36 ちょっとできた

リアン「えいっ! アクアシュート!!」バシュン

ノルン「そこっ! サンライト!」カッ

リアン「アサルトシャワー!!」バシュシュシュ

ノルン「ホーリーレイ!!」ギュオオオ


リアン「はあ、はあ……ノルンさんの動きに付いていけるようになってきた気がする……!」

ノルン「うん! かなり良い動きができたと思う……!」

リアン「やったあ……! この調子で頑張るよ、私……!」

ノルン「頑張ろ! 二人で優勝しようね!」

リアン「うん!」


ノルン(リアンちゃんの動きは実際とても良くなってきた)

ノルン(でも、肝心の連携技は開発できていない……!!)

ノルン(……わかってる。水と光は、相性が悪いわけじゃないけど特別良いわけでもない)

ノルン(そういう意味では、リアンちゃんとルウェリアちゃんの水と硬度変化はものすごく相性が良い……)

ノルン(でも、だからって……諦められないよ)

ノルン(大会で活躍して……リアンちゃんの最高のパートナーはノルン・ハーベストだって、知らしめなきゃ……)

ノルン(私みたいな地味な女……すぐに埋もれて、リアンちゃんに忘れられちゃうよ……)

 ◇
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/20(土) 18:47:15.95 ID:tYsjkmg60
ノルンちゃんもいい感じに仕上がってきたな
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2023/05/20(土) 19:28:10.94 ID:OgbuoMxf0
―9月3週 某日
 寮 玄関

 カサッ

サーナ「あら、手紙……?」

サーナ「! お母様からですわ!」

ルウェリア「へえ……! 内容、聞いても大丈夫?」

サーナ「もちろん! ……ふむふむ。形式張った時候の挨拶と……闘技大会に向けた激励ですわ!!」

ルウェリア「! サーナさん、家族総出で応援してくれてるんだ……!」

サーナ「そ、そう言われると少し恥ずかしいですわね……。でも概ねその認識で間違ってなくてよ。わたくし、家族みんなから応援されているようですわ!」

ルウェリア「ふふ、それじゃあ負けられないね」

サーナ「ええ、元より負けるつもりなんてありませんもの……!!」


サーナ(……あら? そういえば、ルウェリアのご家族は……)

サーナ(!! し、しまった……よりにもよって、ルウェリアに家族自慢なんてしてしまいましたの、わたくし……!?)

サーナ(あ、ああ……い、今更取り返しが付きませんわ……)


サーナ「……」グニャア


ルウェリア(……あ、これ多分私の事情に思い至って自分の発言を後悔してる顔だ……)

ルウェリア(別に友達の家族仲が良いことなんて全然気にならないし、むしろ私も嬉しいくらいなんだけど……)

ルウェリア(とりあえずサーナさんが気にしないようにしないと)


ルウェリア「そういえば、私はあんまり似てないって言われるんだ」

サーナ「……えっ!?」

ルウェリア「私と違って抜群のプロポーションでね。どっちかと言うとサーナさんとかシャーロット准教授みたいな体型だし」

サーナ「そ、そうなんですの? わたくしはともかく、准教授並となるとなかなか凄いですわね」

ルウェリア「小さい頃はあれが普通だと思ってたから、そうじゃないことを知った時はちょっと驚いたよ。私自身もぺったんだしね」

サーナ「モデル体型、ですわ! ですがもし遺伝しているなら、ルウェリアの体つきもこれから変わるかもしれませんのね」

ルウェリア「うーん、そうなのかな……。最近いろいろあって、ようやくこの貧相な体にも自信が付いてきたところだったけど……」

サーナ「元からあまり気にしてなかったのではなくて?」

ルウェリア「気にしてなかったというより、諦めてたっていう方が近かったのかも。でも最近はいろんな人が褒めてくれるから……ちょっと、好きになれそうなんだ」

サーナ「あら! それは良いことですわ! 自分を好きになれる人は、自信があってキラキラして見えますもの!」

ルウェリア「ふふっ、ありがとう。みんなが遺跡探索部に入ってくれたお陰だよ」

サーナ「お礼を言うのは早いですわ! まだまだわたくしたちはこれからですもの!」

ルウェリア「うん! これからも一緒に頑張っていこう!」

 ◇
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