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『超高校級の』日向「安価とコンマで依頼を解決する」『相談窓口』

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365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 21:48:08.91 ID:jbqQHxQPO
戦闘要員九頭竜&ペコにダメ元で声をかける
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 21:49:13.72 ID:34HoZjrP0
そういえば古い射影機持ってたから持っていくか。
367 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 21:55:26.99 ID:t/R3laLb0
まずは>>364>>365の判定から。

……そうだな。万が一「ゾンビが出る」って噂が本当だったら、何か対抗できる武器のような物が必要かもしれない。
それと、探索者が三人というのも不安だ。77期生でも随一の武闘派といえば超高校級の剣道家である辺古山だが、ダメ元で声を掛けたら付いてきてくれたりしないだろうか……。

↓1でゾンビに対抗できそうな武器(高コンマほど有効な武器を持って行ける)
↓2のコンマがゾロ目の場合、辺古山と九頭龍が付いてきてくれる。
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/14(月) 21:58:34.56 ID:pFYg23Ug0
春川お墨付きのナイフ
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 22:00:24.54 ID:jbqQHxQPO
ゾロ目
370 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 22:13:36.93 ID:t/R3laLb0
>>368 ごく普通のサバイバルナイフ

……そう言えば噂で79期生の超高校級の保育士(?)の春川魔姫が「初心者にお勧め」とかいう大型のサバイバルナイフをオススメしていた記憶がある。値段も手頃だったし、使い道は他にも色々ありそうだから注文してしまおう。
……そしてダメ元で声を掛けた辺古山だが……

辺古山「すまないな。お前も知っていると思うが私は基本ぼっちゃ……九頭龍の護衛としての役割を担っている。そう長い時間九頭龍の側を離れるわけにはいかないんだ」とにべもなく断られてしまった。
まぁこっちはダメで元々だったしな。もしオーケーしてくれたらラッキー! 程度だったからダメージは少ない。

そしてついさっき思い出したんだが前に小泉から貰ったカメラが……

↓1 コンマ90以上。もしくはゾロ目でリアル射影機。それ以外でただの古いカメラ
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 22:14:49.56 ID:34HoZjrP0
ガチなのか?
372 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 22:16:41.33 ID:t/R3laLb0
さっきからコンマが惜しいですね……まぁリアル射影機なんて持ってたら日向くんの日常が半ホラーゲーム化してしまいそうですけど。
373 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 22:23:27.72 ID:t/R3laLb0
日向(……ただの古いカメラだよな。うん)

これで霊的な物を撮ったら除霊or封印できるかもと一瞬でも思ってしまった自分がバカらしい。七海と一緒にやった日本三大ホラゲの一つの影響を受けすぎたんだろうか。


日向「さて、俺個人で出来そうな準備はここまでだな……」

今日は早めに寝て、明日の英気を担うとしよう。……出来る事なら行きたくない、と言う気持ちは変わらないが、どうせ行くなら体調だけでも万全の状態で挑まなくちゃな。

日向の持ち物
救急キット 懐中電灯 左右田特製緊急通信用トランシーバー 軍手 数日分の食料 サバイバルナイフ。
374 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 22:37:41.86 ID:t/R3laLb0
〜廃村探索当日〜

俺は真宮寺に指定された、山道の最寄りだという駅のホームに無事到着していた。ホームには既に真宮寺と、薄緑色の髪をした男の姿が見える。


真宮寺「やぁ、日向先輩。約束通り来てくれてとても嬉しいヨ……ククク」

天海「日向先輩っすよね。初めまして。79期生の超高校級の冒険家「天海蘭太郎」っす。これからよろしくおねがいするっすよ」

日向「日向創。一応、超高校級の相談窓口だ」

ただ笑うだけでミステリアスな不気味さを醸し出す真宮寺と、イケメン男子の代表といった感じの天海。ニヤリと笑う真宮寺と爽やかな笑顔を浮かべる天海のが対照的だった。

日向「ところでさ」

真宮寺「? どうしたのかな?」

日向「ドが付く初心者の俺が言うのもあれだけど、二人はどんな準備をしてきたんだ? 俺も俺なりに考えて装備を調えてきたんだけど、自信が無くてな……」

真宮寺「↓1」(最低保障70)

天海「↓2」(最低保障80)

高コンマほど万全な体制を整えている。
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 22:39:13.07 ID:jbqQHxQPO
村についての民俗的な噂の調査とゾンビ系の類の対策を過去の妖怪の伝承の本から勉強してきた
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 22:51:28.02 ID:Y65d+kJjo
ふむ
377 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 23:11:14.09 ID:t/R3laLb0
二人が山岳地帯に対してなにも準備をしてきてない超高校級(笑)の民俗学者と冒険家になるところだった……(滝汗)

真宮寺「そうだネ……基本的な登山装備一式と、保存が利く食料。丈夫な崖登り用ロープに、懐中電灯付きのヘルメット。方位磁石と、発煙筒。それから……ククク。これは「もしも」使うときが来たら言う事にしようかナ」

天海「俺も似たような感じっすね。山奥も山奥みたいなんで、登山装備一式を中心に、もしもの時の為の装備を一通り揃えてきたっすよ。これでも「超高校級の冒険家」なんで、人よりは多少自信があるつもりっす」

日向「す、すごいな……。俺も一応山登りをするつもりで服も靴も選んで来たけど、救急キットと懐中電灯。軍手に食料にサバイバルナイフ、あとは緊急通信用のトランシーバー位しか用意できなかったぞ」

真宮寺「初心者でそれだけ揃えられれば十分じゃないかナ? 電波が届くかどうかは分らないけど、トランシーバーがあるのは心強いネ……。まぁ、それで呼んだ「救援」が間に合えば、のはなしだけどさ……ククク」

天海「あまり脅かすモンじゃないっすよ、真宮寺くん。ああ、不安にならないでください日向先輩。俺もそれだけ装備があれば何かしらの役には立つと思うっすから」

ゾッとするような事を言う真宮寺を戒めるように言う天海。一抹の不安を覚えながら、俺達の廃村探索はスタートしたのだった……。
378 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 23:16:23.44 ID:t/R3laLb0
コンマ判定

00〜50 真宮寺の民俗学的観点から見る廃村とゾンビの噂の話し
51〜70 天海のこれまでの冒険譚と、世界中に散らばってしまった11人の妹たちの話
71〜90 初っぱなから凄い険しさだ! 体力を中消費する
91〜00 野生のクマが現われた!!
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 23:16:59.39 ID:34HoZjrP0
(笑)
380 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 23:19:00.20 ID:t/R3laLb0
……いい加減↓1を忘れる癖を直したい。
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/14(月) 23:20:03.23 ID:34HoZjrP0
ゾロ目
382 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/14(月) 23:25:23.69 ID:t/R3laLb0
話しのストックを貯める段階まで進められたので、今回はここまで。次回は真宮寺の民俗学の話しからスタートします。
開始時間は8〜9時。終了時間は11〜11:30ごろを予定しております。お暇でしたら是非。
383 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 21:17:26.58 ID:1YZKD6Mu0
人居ますかー?
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 21:18:26.24 ID:VDlbX8Zt0
オーと言えば良いのか?
385 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 21:26:20.59 ID:1YZKD6Mu0
では再開します。
386 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 21:27:50.39 ID:1YZKD6Mu0
鬱蒼とした山道を無言で登っていく俺達。向かう先が向かう先だからか、何故だか山の中がいつもより不気味に見えていた。
……大体一時間ほど歩いたところで、真宮寺が口を開く。

真宮寺「ククク……ただ無言で山登りをするというのもなんだから、今回の廃村とゾンビの関連について、民俗学的な観点から基づいた話しをさせて貰おうかナ」

その口調に、疲れは見えない。これからする話しに対して、俺達二人がどんな反応を見せるのかを楽しんでいるように見えた。

真宮寺「さて、そもそもの話しなんだけど……二人は「ゾンビ」って何だと思う?」

随分と根本的な部分から質問が来たな……でもいきなり「ゾンビ」ってなんだって聞かれても……。

天海「あー……確かあれっすよね。ブードゥー教の魔術? が原点の……」

真宮寺「ククク……流石は超高校級の冒険家だね天海くん。そう、ブードゥー教はそのルーツであるヴォドゥンを信仰するベナンや西アフリカで広く信仰されている儀式魔術で、元はコンゴで信仰されている神「ンザンビ」に由来する物差サ」

真宮寺「ゾンビにを語るにも二種類合って「現実におけるゾンビ」と「架空世界におけるゾンビ」があるんだけど……架空世界の方は作品事に解釈が異なっていてキリが無いから、今回は「現実世界におけるゾンビ」について話させてもらおうかナ」

日向「と言っても、用は「動く死体」の事だろ? 現実として再現が可能かは兎も角として、そうそう難しいものでも無い気がするんだが……」

真宮寺「ククク……日向先輩は根本的な部分を付いてくるねぇ……まぁその解釈も間違ってはいないんだけど、一口に「ゾンビ」と言っても色々あってね……決して「死者」だけを差して言う言葉じゃないんだヨ」

こちらの意見を大きくは否定せず、されどもっと奥深い物であると真宮寺は告げる。

真宮寺「まぁまずはブードゥー教における魔術についての「ゾンビ」から話させて貰おうかナ」

真宮寺「この魔術はブードゥー教の司祭の一つである「ボコ」によって行なわれる物で。墓から死体が腐り始める前に掘り出して、幾度も死者の名前を呼び続けるんだ。すると、死体は声に応えるように起き上がるとされていて、そのタイミングで両手を縛って農園に売り出すのさ。死体の魂は予め用意されていた壺の中に封じ込まれ、以後ゾンビは永久に奴隷として働き続ける……これがブードゥ教における「ゾンビ」だネ」

日向「……あまり宗教を貶めるような事は言いたくないけど……なんというか悪趣味の極みみたいな感じだな」

言葉を濁さず自分の意見を伝える。永遠の眠りについている死者を無理矢理起こして奴隷として働かせるって発想は、日本で生きてきた俺にとっては邪教か何かにしか感じられなかったんだ。

真宮寺「ククク……まぁそうだよねぇ。実際、残された遺族は死者をゾンビになどさせまいと、埋葬後36時間見張る、死体に毒薬を施す、死体を切り裂くなどの方策を採って、死者をゾンビにするのを防止したりしていたんだ」

天海「……ブードゥー教の中でも禁忌の術として扱われていたって事っすか」

真宮寺「そうなるネ。だが無償で、永延に、24時間休まず働き続ける忠実な奴隷というのは、当時の西アフリカではそれはそれは魅力的な物だったのサ」

真宮寺の口は止まらない。むしろ「ここからが本番だ」と言わんばかりに饒舌になり続けていく。
387 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 21:29:31.72 ID:1YZKD6Mu0
真宮寺「さて、次の事例は……「生きたままゾンビになる」パターンだ」

日向「生きたまま? 死体じゃ無いのか?」

真宮寺「ちがうネ。これは「魔術」というより「科学」「医学」の分野でネ? 「ゾンビ・パウダー」という物を使って生者をゾンビにする方法さ」

天海「あ。何か俺漫画で同じタイトルの本を読んだ記憶があるっす。確か、人をゾンビにする薬を巡って主人公と敵対組織がドンパチする奴だったっすね」

真宮寺「へぇ……そんな漫画があるんだネ。まぁ漫画のネタとしては丁度良い話だし、別にあっても不思議じゃないかナ」

真宮寺「ゾンビ・パウダーの起源はナイジェリアの少数民族であるエフェク人やカラバル人にあるとされているんだ。なんと驚く事に、西アフリカ社会では伝統的な「刑法」としてこのゾンビパウダーが使われていたんだヨ」

日向「け、刑法!? 罰として人をゾンビに変えてたっていうのか!?」

あまりにも非人道的措置が伝統になっていたという事実が衝撃的すぎて、俺は思わず声を張り上げた。

真宮寺「ククク……日向先輩には衝撃が強すぎたかナ? このゾンビパウダーには「テトロドトキシン」……フグが持っている毒として有名な奴だネ。が含まれていると言われていて、この毒素を対象者の傷口から浸透させることにより仮死状態を作り出し、パウダー全量に対する毒素の濃度がちょうど良ければ薬と施術により蘇生し、濃度が高ければ死に至る」

真宮寺「仮死状態にある脳(前頭葉)は酸欠によりダメージを負うから、自発的意思のない人間=ゾンビを作り出すことが出来る。ゾンビと化した人間は、言いなりに動く奴隷として農園などで使役され続けたんだ」

天海「……確かにそれは「魔術」というより「科学」「医学」の分野っすね。どっちみち悪趣味でしょって感想は変わらないっすけど」

真宮寺「そうだよねェ……。死か、自意識のない奴隷化かっていうんだから酷い物さ。まぁでもこの話しは事実に反する創作だという指摘も多くてネ。そもそもまた、テトロドトキシンの傷口からの浸透によって仮死状態にするという仮説には無理があるとの指摘があるんだ」

日向「後生の作り話だってことか?」

真宮寺「いや? あくまでテトロドトキシンで仮死状態にするという仮説に無理があるってだけで、実際にどうだったかは歴史の闇の中サ。まぁ、こういう部分を探っていくのが楽しいんだけどネ……ククク」

険しい山道を歩きながら、俺達は真宮寺のゾンビ講座を聴き続ける。気がつけば随分と歩いている気がするのに、真宮寺の話しに夢中になってしまっていたのか、それが気にならなくなってしまっていた。

真宮寺「さて、今上げた二つの事例の中で、ある共通項があるんだけど……二人は何か分るかナ?」

日向(二つの話しの共通項……? ……ひょっとして……)

日向「……生きている人間の言いなりになるって事か?」

真宮寺「すばらしいヨ日向先輩! 大正解サ!!」

真宮寺は両手を広げ、少々大袈裟に答えを告げた俺を称える。

真宮寺「太古の昔から、人は様々な方法で奴隷を求めていたんだ。時に戦争での捕虜として、時に略奪した私兵として、時に国土の中でも特に身分の低い者を選定して……実に様々な方法で自分の良いなりになる奴隷を求めていたんだヨ」

天海「奴隷文化が世界各地に根付いてたって話しは俺も知ってたっすけど……やっぱり受け入れがたい話しっすね」

真宮寺「そうだネ。だから奴隷解放戦線なんて物が世界各地で何度も何度も起こった訳だし」

真宮寺「でもゾンビはそうじゃない。主に逆らう事可能性なんてまず無い。そもそもそんな思考が出来ない。真の意味で人の言いなり、24時間働き続けられる完璧な奴隷なのサ」

……真宮寺はゾンビの事を完璧な奴隷と言ったが、それは違うと俺は思う。
奴隷という身分が昔から合った事は俺も知っているし、過去の人間に対して「それは違うぞ!」と糾弾する気も無いが、それはあくまで人が人を使役するための法だ。
「人では無くなってしまった者」あるいは「人としての意思が消えてしまった者」を奴隷として働かせるなんて……絶対に何かが間違っているし、そもそも「完璧な奴隷」とは言えないと思った。

真宮寺「創作……ゾンビが出てくるゲームでとても有名なゲームがあるけど、現実的観点から見るとあれは少々無理があるんだヨ。「外敵を攻撃しろ」「無断で侵入してきた者を排除しろ」という命令を受けたゾンビなら兎も角、それに噛まれたり傷つけられたりして感染し、自分もゾンビになって人を襲うようになるなんて事は有り得ないのサ」

日向「魔術を使ってもなければ、感染症としてゾンビパウダーが遺伝する事も、「人間を攻撃しろ」って命令が伝達される事もないからか」

真宮寺「そういう事だネ。……さて、僕達が向かっている廃村だけど……「ゾンビの噂」が仮に本当だったとして、一体どんな真相が待っていると思う?」

そうだな……日本の山奥にある廃村で噂されるゾンビの噂。ここまで真宮寺の話しを聞いて俺が想像したのは……

↓2
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 21:35:50.96 ID:tDB0qMg6O
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 21:40:32.38 ID:DdwgyMZV0
昔の人体実験の生き残り
390 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 21:56:43.17 ID:1YZKD6Mu0
日向「昔の人体実験の生き残り……とか?」

真宮寺「ふぅん。まぁそう考えても不思議じゃないけど、根拠としては少し弱いんじゃないかナ? 言って無かったけど、ゾンビだって無敵じゃない。創作でよくある話だけど、頭を銃で打ち抜かれたり、首を切られたら当然動けなくなる。死体の破損状況や施術された術式にもよるけど、年月が経つごとにドンドンと劣化していくんだ。最後には全身が腐りきって動けなくなってしまうんだヨ」

天海「日向先輩が言った「昔」がどれだけ昔かにもよるって事っすか」

真宮寺「そういうことだネ。まぁ「死体を劣化させずに保存し続ける技術や方法」があれば話は別だけどサ。……さて、お喋りはここまでにして前に進もうか。目指すは山岳地帯の山奥の廃村……時間を無駄にしている暇なんて無いからネ」


それから俺達は途中途中で休憩を挟みつつ、山奥の廃村を目指した。……険しい岩場を登らなくちゃ行けない時は天海の持ってきたロッククライミング用の装備が役に立ったし、獣道に迷い込んで道が分らなくなりかけた時は真宮寺が持ってきた方位磁石とスマホの登山ナビが大いに役だった。
俺といえば通るのに邪魔なツルや枝をサバイバルナイフで斬り倒した位だ。

さて、そんなこんなで峠を幾つも乗り越えて山奥の廃村に辿り着いたのは……

00〜30 余裕を持って夕方前に到着できた。
31〜60 まだ明るい……夕暮れ前までには何とか間に合ったようだ。
61〜90 道中で手こずりすぎたのか、夕方になってようやく辿り着いた
91〜00 もう完全に日が沈んでしまった! 辺りはもう真っ暗だ!!

↓1
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 22:00:11.19 ID:VDlbX8Zt0
真っ黒
392 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 22:07:49.00 ID:1YZKD6Mu0
真宮寺「おや? どうやら見えてきたみたいだネ……」

俺達二人を先導していた真宮寺が口を開く。前方にあったのは↓1(高コンマほど廃村になって年月が経っている)ほどの廃村だった。
シンー─と静まり返り、近くには俺達三人以外誰も居ない。……その筈なのにどこかから誰かに見られているような錯覚を覚えて、俺の背筋はぶるリと震えた。

天海「これが、ゾンビが出るって噂の廃村っすか……」

真宮寺「ああ。ククク……ああ、実に興味深いヨ。どんな発見が待っているのか、、今からゾクゾクするねぇ!」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 22:16:09.68 ID:tDB0qMg6O
394 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 22:27:35.13 ID:1YZKD6Mu0
68 放置されてから結構な年月が経っているようだ。

日向「どこもかしこも荒れ放題って感じだな……見えてる建物も全部どこかしらボロボロだ」

真宮寺「うんうん。調査のしがいがあるというものだヨ」

真宮寺はリュックサックから取り出したカメラを使って、パシャパシャと村の様子を撮っていく。外部を一通り撮影し終わった後、真宮寺は尋ねるように口を開いた。

真宮寺「……さて、外部の写真はこの位で良いかナ。さて、日向先輩。一体どこから調査すべきだと思う?」

日向「お、俺が決めるのか?」

真宮寺「廃墟探索に早いも遅いもないヨ。どうせ一通り調べるんだから、どこから調べたって一緒サ」

真宮寺はそう言うが、どこから調査すると言われても……

@村の中央にある、比較的大きな家。
A村の外れにある、一番ボロボロの家。
Bもう少し外部を探索してみよう。何か便利な物が見つかるかもしれない。
C取りあえず今の自分達から見て一番近い、ゴクゴク平均的な大きさの家。

↓1
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 22:31:17.55 ID:VDlbX8Zt0
3
396 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 22:37:09.65 ID:1YZKD6Mu0
ゾロ目……だと!?

日向「……なぁ、もう少し外部周辺を探索してみないか?」

天海「別に異論は無いッっすけど……なんでっすか?」

日向「この村の全体像……何がどこにあるかを先に把握しておいた方が良いと思うんだ。……いざって時にすぐこの廃村を離れられるようにする為にもな」

真宮寺「ククク……なるほどネ。まずは全体像の把握から始めようって事か。……良いヨ。僕もそれに賛成する。一応外部の写真は一通り撮りおわったけど詳しく調べたわけじゃないからネ……」

……という訳でまずは廃村の全体像を把握するために、もう少し外部を探索する事にした俺達。すると……

日向「なっ!? あれは↓1じゃないか!!」

ゾロ目なので便利アイテムでお願いします。
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 22:39:54.94 ID:wyNJhIsXo
モノクマ
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 22:40:44.81 ID:wyNJhIsXo
もちろんサポートしてくれる
飽きない限り
399 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 23:04:32.20 ID:1YZKD6Mu0
>>397 なんだと!? どういう事だ説明しろ苗木!!(頭を抱えながら)

俺の……俺達の目の前に現われた「これ」は一体なんなんだ? 二頭身ほどの大きさをした、左が白、右が黒色のクマっぽい謎の生き物。
なぜだかどこかで何度も見た気がするそれは、こちらを発見するとテクテクと歩いて近づいてきた。思わずサバイバルナイフを取り出そうとする俺に対し、その謎生物は……。

モノクマ「うぷぷ! 僕は「モノクマ」だよ!! よろしくね!!」

全員「「「シャベッッタァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」」」

思わず大声でハモる俺達。なんだ? 俺はいつから藤○ひろし探検隊の世界に迷い込んだんだ? 廃村で最初に遭遇したのが喋るクマ(?)って一体どういう事なんだ……?

〜〜数分後〜〜

日向「……えっと……つまりお前は自分の名前以外の記憶が無いっていうんだな?」

モノクマ「その通りなのです! ショボボ……あ、でも僕に出来る事は覚えてるよ! モノクマクローで敵を切り刻んだり、グングニルの槍で敵を貫いたり、最悪自爆して証拠隠滅を計る事も出来るのです!!」

真宮寺「……聞くからに物騒な特技ばっかりだネ……」

天海「……っていうかそれ生き物じゃなくてロボットとかそういう類いのそれじゃないっすかね……?」

モノクマ「失礼な! 僕にはただのロボットなんかじゃないぞ!! V3に出て来そうな鉄屑と一緒にしないで欲しいな!!」

ぷんぷんと顔を真っ赤にして起こるモノクマ。……こいつが「何なのか」という疑問は尽きないが、取りあえず害になるような生物()? ではないとみて良さそうだ。……と言うか俺の中の何かが「考えるな、感じろ」と言っている気がする。

モノクマ「しかし君たちも暇だねぇ……。こんな廃村にワザワザ遊びにくるだなんて、よっぽどの変わり者集団なの?」

「それは違うぞ!」と反論してやりたいが、真宮寺の依頼を受けてここに来ている以上、その言葉は全面的には否定出来ない。じゃあそろそろ……とモノクマと別れて廃村探索を再開しようとした俺達だが。何故かモノクマが後ろから付いてきた。
「面白そうだから飽きるまで協力してあげるヨ!」とのことだ。……なんだかゾンビ以上に厄介な奴に関わってしまった気がしないでもないが、同行者が増えるというのは単純にありがたくもあった。

さて、次は……

@村の中央にある、比較的大きな家。
A村の外れにある、一番ボロボロの家。
B取りあえず今の自分達から見て一番近い、ゴクゴク平均的な大きさの家。
Cその他(安価を取った人に託した)

↓1
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 23:05:47.94 ID:VDlbX8Zt0
3
401 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 23:13:52.73 ID:1YZKD6Mu0
日向「と、取りあえずどこでも良いなら一番近いこの家に入ってみるか」

真宮寺「あ、ああうん……任せたヨ……」

モノクマ騒動で(精神的に)体力を消耗した俺は、取りあえずとばかりに今の自分達から見て一番近い、ゴクゴク平均的な大きさの家の扉に手を掛ける。
……鍵は掛っていなかった。
ギィイイイイイイイ……という不気味で軋んだ音と共に木製の扉が開き、中の景色が目に入る。……薄暗く、埃っぽい。まさに「廃村の家」と言うに相応しいそれだった。

俺達は懐中電灯を、二人は懐中電灯付きのヘルメットを被り、家の中を数十分ほど捜索する。そして……↓1高コンマほど収穫あり。44or66のゾロ目で……?
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/15(火) 23:17:28.04 ID:wyNJhIsXo
ピキーン!
403 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/15(火) 23:20:30.49 ID:1YZKD6Mu0
収穫が殆ど何も無かった事が確定した時点で、今回はここまで。明日も8〜9時から11〜11:30を目安に更新させていただきます。
また、このスレに対する意見や「こうした方が良いんじゃない?」というコメントは随時募集中ですので、よろしければよろしくお願いします。
404 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 21:10:59.97 ID:bNlujnvz0
では本日も再開します。
405 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 21:13:03.74 ID:bNlujnvz0
日向「……めぼしい物は何も無さそうだな。ごく普通の廃棄された家って感じだ」

天海「廃棄されてから大分経ってはいるみたいっすけど……特にこれと言って目に付く者は確かに無さそうっすね」

怪しげな本棚は勿論、地下室へと続く階段なんかもない。家全体が薄暗くて不気味だったが、ここには自分達(正確には真宮寺が)が求めている「何か」がある可能性は非常に低そうだ。

真宮寺「仕方ないサ。調査とはどんな分野であれ地道な物……外れを引かされる事なんて日常茶飯事だヨ」

真宮寺はそう言って家の外に出る。俺達も後に続くが、さて……次はどこを調べるべきだろうか。

@村の中央にある、比較的大きな家。
A村の外れにある、一番ボロボロの家。
B村の奥地に進んでみようぜ!

↓1
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 21:16:48.25 ID:hQwffYtX0
1
407 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 21:27:38.33 ID:bNlujnvz0
日向「……となるとやっぱりあのでっかい家か?」

俺は村の中央。広場のような場所に立てられている大きな家を見据える。
外見で廃墟だと分るのに違いは無いが、なんというかこう、不気味な雰囲気が漂っている感じがするレンガ製の家の周りが、ツタで完全に覆われているのも不気味さに一役買っていた。

真宮寺「一体どんな立場の人間の家だったのかは定かではないけれど……ククク。さっきの家と違って「ここ」はそこそこ期待が持てそうかナ」

天海「こちらとしちゃあ真宮寺くんの「期待」が当たらない事を祈るばかりっすよ」

そんなな会話をしながら、俺達は大きな家のドアを開けて中へと入っていく。先ほどの平均的な大きさの家と同じく、鍵は掛っていなかった。
全体的に薄暗いのは変わらないが、家の間取りが先ほどと比べて広い。加えて二階もある。探索にも時間が掛りそうだ……

↓1高コンマほど収穫あり。(最低保障30)
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 21:37:12.40 ID:ddXSe9kBO
ふむ
409 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 21:50:34.79 ID:bNlujnvz0
日向「ダメだ。ダイニングらしき所を探ってみたけど、特に何も無かったぞ」

天海「こっちもっすね。本棚が二つほどあったんでチョチョイッと調べてみましたけど……特に何の変哲もないような本ばかりだったっす」

俺が一階のダイニングを。天海が同じく一階の書斎を調べた結果は共に空振り。またしても何も収穫無しか……と肩を落とした時だった。

真宮寺「それは残念だネ……。こっちはこんな物を見つけたヨ」

二階を担当していた真宮寺が、俺達の前に手の平を……正確にはその上に乗っている物を見せる。

日向「これは……鍵か?」

それは、ごく一般的なそれとは印象が異なる。ゴツくて大きな鉄鍵だった。いったい何処の、何の為の鍵なのかは分らないが、この家の中にあった以上、この村に関わりのある物と見て間違い無い。

真宮寺「ククク……いよいよ「探索」らしくなってきたじゃないか……!!」

狂気とも取れる声色で言う真宮寺に若干の不安を覚えながら、俺は次にどうすれば良いかを考えていた。

@このままこの家の探索を続行する。
A村の外れにある、一番ボロボロの家に向かってみる。
B村の奥地に進んでみようぜ!
410 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 21:51:23.89 ID:bNlujnvz0
↓1
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 21:51:38.48 ID:ycwrsekoO
2
412 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 22:00:35.27 ID:bNlujnvz0
日向「それじゃ、日が暮れる前に目に付いた場所の探索は全部済ませておくか」

天海「あの村はずれの家に向かうって事っすよね。……見るからにボロッボロで、何か新しい発見があるとは思えねぇっすけど……」

真宮寺「おや、そんなことはないヨ。民俗学的観点における「貴重な物」や資料なんかは案外意外な場所に合ったりする物サ」

ザッザッザッと足音を立てながら、俺達は坂の上にある村はずれのボロボロの家へと向かう。家の鍵は全開の2件と同じく、掛ってはいなかった。
今までで一番真っ暗な家の中が俺達の視界に入る。
俺達は懐中電灯を、二人は懐中電灯付きのヘルメットを被り、家の中を数十分ほど捜索する。そして……↓1高コンマほど収穫あり。
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/16(水) 22:01:36.80 ID:khCCNOQC0
てい
414 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 22:06:52.10 ID:bNlujnvz0
ギシギシ、ギシギシ、と一歩間違えば床が抜けてしまいそうな軋む音を立てながら、外見通りボロボロの家の中を俺達は手取り足取りで探索し続ける。
そして「それ」は見つかった。

3人は何を見つけた? (コンマ値80に相応しい物)↓2
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:16:14.97 ID:ddXSe9kBO
御札
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:17:08.28 ID:hQwffYtX0
何か文字が刻まれた丸い鏡
417 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 22:27:34.73 ID:bNlujnvz0
日向「これは……・鏡か?」

ボロボロの家の隅の隅。よーく観察しないと分らないような廊下の端っこに「それ」は置いてあった。

天海「丸い鏡……の周りの装飾に、何か妙な文字が刻まれてるっすね……真宮寺くんと日向先輩は見た事あるっすか?。ちなみに俺は↓1(コンマ値75以上で知っている)」

日向「↓2コンマ値90以上で知っている」

真宮寺「↓3コンマ値40以上で知っている。70以上で何が書いてあるかも解読できる」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:33:26.86 ID:ddXSe9kBO
ふむ
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:34:27.61 ID:hQwffYtX0
知ってんのか?
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:41:15.88 ID:RIc4tNeg0
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 22:44:51.75 ID:hQwffYtX0
ゾロ目来たな!
422 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 23:17:49.41 ID:bNlujnvz0
超高校級の民俗学者の真価が発揮されそうですね……!

日向「いや、俺はサッパリ……」

天海「ま、普通はそうっすよねぇ……。これ、古代ブードゥー教の司祭文字っすよ。それもただの真似事で書いたのとは訳が違う。正真正銘本物の」

日向「ブードゥー教の司祭文字……ってまさか!」

脳裏に嫌な予感が湧き出す。本当にそんな……死者をゾンビにするような邪悪な儀式がこの村で行なわれていたってのか!?

天海「ま、どんな方向製にせよこの村で碌でもない事が行なわれてた可能性は高くなったっすね。真宮寺くんはどうっすか? なにか分ります?」

真宮寺「…………」

天海の言葉に、真宮寺は眉一つ動かさない。それどころか周りに書いてある司祭文字を、穴が空くようにジーッと観察している。そして突然「ククク……」と笑い出した。

真宮寺「ああ、素晴らしい! 素晴らしいヨ!! 今日はなんて良い日なんだ!! まさかこんな日本の山奥でブードゥー教の秘術が一つを見つける事が出来るなんて!!」

‘狂気’正しくそう表現して良い笑顔を浮かべ、高笑いをしながら真宮寺は興奮したように喋り出す。

真宮寺「ここに来るまでにも話しただろう? ブードゥー教では死者をゾンビにした後、その魂を壷の中に封じ込めるって! この鏡はその代用品さ! 死者の魂を封じ込めるための封魂鏡なんだ!!」

日向「……ちょ、ちょっと待てよ! じゃ、じゃあこの中には……!」

真宮寺「ククク……安心して良いよ日向先輩。儀式が失敗したのかそもそも使われなかったのかは分らないけど、この鏡は使われていない。もし使われているなら「鏡」としての機能はすでに失われているはずだからネ……」

真宮寺はそれこそ宝物を見るようなウットリとした目で封魂鏡を見つめ続け、終いには専用の紙とタオルでくるんでリュックの中にしまいだした。

日向「お、おい! 勝手に持って行って良いのかよ!?」

真宮寺「妙な事を聞くネ? 僕は超高校級の民俗学者だヨ? こんな貴重で歴史的、民族的、宗教的に価値のある物を収集しない訳がないじゃないか……!!」

見るからに機嫌になった真宮寺は、その狂気の笑みを携えたまま俺達の方を見た。

真宮寺「さぁ、探索を続けようヨ……もしかしたらこれ以上に貴重な物が見つかるかもしれない……あるいは本当に「ゾンビ」に出会う事だって出来るかもしれないヨ……!!」


@このままこの家の探索を続ける
Aそろそろ夕方になる、寝泊まりの準備をする。
Bモノクマにこの村に対して何か知っている事は無いか聞く

↓1
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/16(水) 23:19:07.34 ID:ddXSe9kBO
3
424 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/16(水) 23:22:46.77 ID:bNlujnvz0
ではモノクマに話を聞く事が決まった所で今日はここまで。明日も9時から11〜11:30を目安に更新させていただきます。
……安価なので仕方ないと言えば仕方ないんですが、なんでモノクマがこの村にいるんすかね?
425 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:08:27.37 ID:g6ETYvYk0
再開します。
426 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:09:51.75 ID:g6ETYvYk0
……ここで、俺は今まで意図的に無視していた謎の存在──モノクマから話を聞く事にした。

日向「なぁモノクマ」

モノクマ「なんだい日向くん」

日向「お前、自分の名前以外の記憶が無いって言ったよな?」

モノクマ「はい……そうなのです……僕は自分でも気付かない内にいつの間にかこの村にいたのです……」

日向「なら「この村に来てから」の記憶はあるって事だよな? 何でも良い。何か引っかかった事やおかしな事、不自然だと思う事は無かったか?」

モノクマ「↓1(高コンマほど有力な情報が得られる)」」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 21:10:19.36 ID:EXO4335d0
気まぐれ
428 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:17:56.11 ID:g6ETYvYk0
モノクマ「うぷぷ! ごめんねぇ。僕もここで目が覚めてから3日程しか経ってないから、碌な探索が出来てないんだよね。あ、でもでも。村の奥に洞窟ぽい何かがあったのは覚えてるよ!」

日向「洞窟?」

モノクマ「うん、なんだか普通の洞窟と違って人工的に作られた物っぽいんだよねぇ。入り口が四角だったし、木材で基盤が組み立てられてたし」

……どうやらこの村の奥には人工的な洞窟があるようだ。そこが何の為にあるのかは行って確かめてみなければならないだろう。……さて

↓1

@このままこの家の探索を続ける
Aそろそろ夕方になる、寝泊まりの準備をする。
Bその洞窟とやらに行ってみる
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/17(木) 21:20:15.09 ID:cMd699NB0
3
430 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:37:20.24 ID:g6ETYvYk0
真宮寺「なるほどネ……さて、じゃあ早速その洞窟とやらに行ってみようじゃないか」

真宮寺の言葉に、俺と天海は苦虫を噛みつぶしたような顔をする。確かに今回の依頼で廃村の探索につき合うとは言ったが……。

天海「……別に反対するわけじゃないっすけど、もうすぐ夕方っすよ。山の夕暮れは早い物と相場が決まってるっっす。今から行って間に合うっすかね」

日向「俺も、なるべくなら夜の探索は勘弁願いたいんだが……どうせ一泊する予定だったんだろ? 明日の早朝じゃダメなのか? こんな怪しい村だ。夜に動くのは色々と危険だと思うぞ」

天海に次いで真宮寺の意見に反対的な意見を述べるが、一度スイッチが入ってしまった真宮寺は「だったら僕一人でも行ってくるヨ」と言いだした。……流石に単独行動をさせるわけにはいかず、俺と天海は「これを今日最後の探索にする」という事を条件に真宮寺の探索につき合う事にしたんだ。

〜〜〜〜〜〜

日向「これが、モノクマの言っていた洞窟か」

確かに入り口の所が木材で補強されているところから見ても、掘り進められたあとがある事から見ても、人工的に作られた洞窟に間違いはなさそうだ。

天海「……なんというか、この廃村と同じくある種の「雰囲気」があるっすね。まさしくゾンビの一匹でも出て来そうっす」

真宮寺「むしろ出て来てくれた方が僕としてはありがたいんだけどねえ……さて、準備は良いかい?」

真宮寺の言葉にコクリと頷いて、俺は懐中電灯を、二人は懐中電灯付きのヘルメットを被り、洞窟の中へと入っていったそして……↓1

00〜30 洞窟は予想より遙かに広かった! 探索強制終了。
31〜60 洞窟の横の壁に、鍵の掛った鉄製の扉を見つけた。どうやら真宮寺の発見した鍵で開けられそうだが……
61〜90 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが襲い掛ってきた!
91〜00 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが(大量に)襲い掛ってきた!
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 21:39:37.03 ID:EXO4335d0
ギャーーー
432 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 21:54:43.87 ID:g6ETYvYk0
天海「……真宮寺くん、これ……」

真宮寺「……うん、僕とした事が目測を誤ったネ。申し訳ないヨ」

先頭を歩いていた二人が溜息を付き肩を落とす。何があったのかと後ろから覗いてみると、懐中電灯の光りが全体に届かないほど洞窟が広い事が分った。
それじゃ残り一時間程度では碌な探索が出来る訳がない。

真宮寺「悔しいけど撤退しよう。この洞窟の中でキャンプをするっていうのも有りだけど、なんだか嫌な予感がするからネ……」

真宮寺の言葉を最後に、俺達三人(+モノクマ)は入り口の方へと引き返す。辺りはすっかり日が暮れて、完全に夕方になっていた。

天海「さて、次の問題はキャンプ地をどうするかって事っすけど……どうします? どっか適当な家借りちゃいますか? 簡易テントと寝袋も一応持って来たっすけど、例えボロくても家に寝泊まりできるってんならそれ以上のキャンプ地は無いっす」

真宮寺「それは僕も考えたけど……こういう場所だと「家の中だからこそ」危険って場合もあるんだよネ……どうしようか日向先輩」

日向「↓2」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:03:43.58 ID:z2zw3c3XO
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:07:35.38 ID:FHaMY/740
東條から教わった掃除術で家を綺麗にして泊まろう
435 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 22:32:36.42 ID:g6ETYvYk0
日向「なぁ真宮寺。家の中が危険……っていうのは」

真宮寺「腐った床が突然抜けたり、柱がボロくなってた場合だヨ。村の中にもあっただろう? 自然に倒壊したような家が。もし僕らが泊まろうとしている家がそんな場所だったらどうする? 寝ている最中に地震の一つでも起きて家が倒壊したらそれこそ一溜りもないヨ」

……確かにその危険性は否定出来ない。出来ないんだが……

日向「俺は、やっぱり家の中に泊まるべきだと思う」

真宮寺「……へェ……。根拠がありそうだネ。聞こうか」

日向「ゾンビが目撃されたっていうのは全部家の外での話しなんだろ? もし本当にこの村にゾンビが徘徊してるなら、出会う危険性は少しでも低い方が良い。ゾンビだけじゃない。ここは山の奥地なんだ。野生の猿や蛇。クマやシカだって出てくるかもしれないんだ」

天海「確かにそう考えると、やっぱり家の中の方が安全性は高そうっすね。村の中心にあった比較的大きな家なら頑丈そうだし、埃や汚れは目立つ物だけパパッと掃除しちまいましょう。大丈夫。俺、東条さんに掃除術を教わってるんで、1時間もあればある程度綺麗に片付けられると思うっす」

モノクマ「どうせ暇だし、僕も手伝ってあげるよ!!」

そうして俺達三人(+1匹)は、村の中央にあった大きな家に再びお邪魔する事になった。目立った部分の埃や汚れを雑巾やクエン酸で掃除すると、みるみるうちに床と壁が綺麗になっていく。……これなら泊まっても不快感無く眠る事が出来そうだ。

掃除が終わったら次は夕食だ。アルコールランプで温めた缶詰と、水を入れるだけで出来るご飯という貧相なラインナップだが、山登りと廃村の探索で疲れ切った身体にはこれ以上ないほどのご馳走だった。

そして……夜が来る。今は夏だというのに、虫の声一つ聞こえてこないのが非常に不気味だった。一応の見張りとして、一人二時間ずつ、交代で家の外を見張る約束を交わし俺達は眠りについたんだ。

夜のイベント↓1

00〜30 何も無し。清々しい朝を迎えられた。
31〜60 何かの呻き声が聞こえる……洞窟の方向からだ。
61〜90 あれは……何だ? 不思議な動きをする「何か」が窓の外に見える。
91〜00 窓の外に見えた「何か」と眼が合った!! 何かがこちらに向かって歩き出してきた!!
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:34:39.00 ID:EXO4335d0
逃げろー
437 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 22:36:37.50 ID:g6ETYvYk0
あっ
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:44:59.15 ID:EXO4335d0
スパクリ出すのは想定外なのだがどうなるのやら。
439 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 22:50:46.53 ID:g6ETYvYk0
「それ」は俺が見張り番をしているときに現われた──。

最初は「人間」? と見間違えたがその考えは一瞬で否定される。
人間はあんな虚ろで狂気を携えた目をしていない。人間の肌はあんなに爛れていない。人間の服はあそこまでボロボロじゃない。「人間」にあると言われている見えない筈の「魂が無い」……とでも言えば良いんだろうか。

日向(……もしかして、あ、あれがゾン──!!)

「それ」と不意に眼が合ってしまったのは、これまでの俺の人生至上トップクラスの不幸だったと思う。「それ」は俺を認識すると聞き慣れない、とても不気味な大声を出してこちらに向かってきたのだ──!!

俺はすぐさま部屋の中に戻り、真宮寺と天海をたたき起こす。

日向「真宮寺! 天海!! ゾンビだ!! 本当に現われやがった!! しかもこっちに向かって来てる!!」

真宮寺「……へぇ……!」

天海「……っつ!?」

すぐさま飛び起きて、俺の元へ駆け寄ってきてくれる二人。モノクマも、いつの間にやら俺の足下にいてくれた。仲間がいるという心強さが、俺の心を落ち着かせてくれる。
──が、それも一瞬だった。ドンドンドン! と言う音と共に、俺達が発見したゾンビとは逆側の……家のドアの方から不気味な声が聞えてくる。

日向「嘘だろ……! 複数体いるってのか!?」

最早落ち着いている場合では無い。何とかしてこの窮地を切り抜けなくては……!!

どうする? ↓2
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/17(木) 22:53:30.63 ID:Wg43SPeQ0
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 22:59:29.09 ID:UWno6KpqO
ナイフで威嚇しつつ脱出
442 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 23:05:27.13 ID:g6ETYvYk0
天海「複数体いるってんなら籠城戦は悪手っすね! 討って出るしか無いっす!! 二人とも! 武器になりそうな物は!!?」

日向「すまん! サバイバルナイフぐらいしか持ってない!!」

しかも相手がただの人間ならまだしも理性も魂もないゾンビだしなぁ……。ナイフで威嚇したところで脅しにもならないだろう。

天海「そうっすか……ちなみに俺は↓1」

真宮寺「僕は↓2(最低保障75)」

モノクマ「僕のモノクマクローは↓3(最低保障30)」高コンマほど対ゾンビに有効な武器を持っている。
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 23:08:57.06 ID:EXO4335d0
閃光弾と火炎瓶
444 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/17(木) 23:31:23.62 ID:g6ETYvYk0
すみませんが就寝時間が来てしまったので今回はここまで。真宮寺の安価↓1(最低保障75)モノクマの安価↓2(最低保障30)は継続中です。
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/17(木) 23:45:27.52 ID:Wg43SPeQ0
入間に作って貰ったボーガン
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/17(木) 23:46:20.94 ID:egaC791to
モノクマクローは電撃も出せる
447 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:08:29.61 ID:6N77rDfK0
本日も初めて行きます……が、そのまえに一つ謝罪を。
僕の書き方が分りにくかったせいでもあるんですが、高コンマほど対ゾンビに有効な武器を持っている。と言うのは「この数値なら「これ」この数値ならこれ」」という武器が予め決まっていたんです。(モノクマの場合はモノクマクローの威力)

折角安価を頂いたお三方には申し訳ありませんが、どうかご了承ください。
448 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:10:23.78 ID:6N77rDfK0
天海「すみません! 俺武器になりそうな物なんてなにも持って来てないんすよ!! そこら辺の石でも拾ってぶん投げた方がまだマシじゃないっすかね!?」

日向「マジか……真宮寺は!?」

真宮寺「やれやれ……「これ」はあまり使いたくなかったんだけどネ……」

真宮寺はいそいそとリュックの中から「何か」を取り出した。それは漆黒の色をした、とてもとても細長く、細かい棘が幾つも付いている物だった。

日向(棘の付いた鞭……?)

ゾンビに対してあまり有効では無さそうな印象のあるそれを、真宮寺は窓をたたき割って部屋の中に侵入してきたゾンビに向かって撃ち放つ。
瞬間──バチィイイイ!! という電撃音が周囲に響き渡り、ゾンビはその場で動きを止めてピクピクと痙攣し始めた。

真宮寺「……入間さんに作って貰った電撃鞭サ。勿論、出力は法外のそれ。対ゾンビ用の武器なんだから、法律なんかに構っていられないよネ?」

唖然とする俺と天海。電撃鞭の威力もそうだが、そんなヤバイ物を秘密裏に持って来ていた真宮寺に驚いていた。

真宮寺「対ゾンビに対して有効な攻撃手段は大きく分けて三つ。有名なのが「頭を吹き飛ばす事」と「脚の骨を折る事」そして「全身を燃やす事」なんだけど、「電撃」もかなり有効でね。人間同様、全身の筋肉を動かなくしてしまえば良いんだヨ」

そう言って真宮寺は痙攣しているゾンビを興味深そうに観察し始める。研究者としての血が騒ぐのは分るが、今は非常事態なんだからあとにして欲しい。そんな事を思っていたら、バギャン!! という家のドアが破壊される音が玄関の方から聞えてきた。

天海「クッ! 真宮寺くん!! もう一匹──」

天海が真宮寺に伝えようとしたのが先か──


モノクマ「うおりゃあああああ!」


──俺達の後ろにいたモノクマの鋭い爪がゾンビの全身を強引に引き裂いたのが先か。
──ドグシャァアアアアアアアアア!! という轟音と共に、ズタズタになったゾンビ(だったもの)が軽く数メートルは吹き飛んだ。

モノクマ「まったく……僕の後ろをとろうなんて百年早いんだよ!!」

三毛別クマ事件なんて目じゃない。ヒグマやグリズリーなんて生易しい。目の前にいるこの謎のクマ(?)は間違い無く地上最強の生物候補だ……!

天海「……もう全部モノクマ一匹で良いんじゃないっすかね」

目を覆いたくなるような惨状に、天海が思考停止気味の発言をするが、碌な武器を持っていない俺達二人にも出来る事がある筈だ……!!

↓1何をする?
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/18(金) 21:22:28.79 ID:zQ6K1n7C0
ナイフで首を落とす
450 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:37:18.36 ID:6N77rDfK0
日向(そうだ……! ゾンビが麻痺してるっていうなら今の内に……!)

日向「真宮寺! どけ!!」

俺は腰をかがめて対象(ゾンビ)を観察している真宮寺を突き飛ばし、ゾンビに近寄ると持っていたサバイバルナイフを首に突き立てる。
ドチャッ! といういやな音と完食が耳と手に伝わるが、俺は「うおぉおおおおおおおおおお!!」という叫び声を上げながらサバイバルナイフでゾンビの首を叩き落とした。ゴトリ! という音を立ててゾンビの頭が地面に落ち、その身体が前のめりに倒れる

日向「はぁっ……はぁっ……!」

真宮寺「あーあ……。気持ちは分らないでもないけどもう少し観察していたかったヨ」

そう真宮寺が愚痴を漏らすが、筋肉が麻痺していて動けないと言う事は、逆にいつ動けるようになってもおかしくないと言う事だ。とどめは差せる内に差しておきたい。

天海「……これで決まりっすね。この廃村にゾンビが出るって噂は本当だった……。さて、それが確かめられたところでどうします? 俺はもう今すぐにでもこの廃村から立ち去るべきだと思うっすけど」

天海の提案に、真宮寺が渋い顔をする。

真宮寺「尤もな意見と言えばそうだけどネ。僕としてはこのチャンスは逃したくないなぁ……。僕には電撃鞭があるし、モノクマはゾンビを一方的に倒せるほど強い生き物だヨ? 多少無理な探索でも出来るんじゃないかナ? もっと民俗学的に貴重な品々がこの村には眠っている……そんな気がしてならないんだヨ」

意見が完全に対立し、真宮寺と天海が同時に俺の方を見る。最終判断を俺に委ねるつもりの目だった。
……俺は……↓1

@天海の意見に賛成する
A真宮寺の意見に賛成する
Bその他
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/18(金) 21:41:52.42 ID:Xwy5rSPZ0
3 ここは公平にコイントスで決めよう。
452 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 21:49:21.56 ID:6N77rDfK0
日向(ダメだ、俺には決められない……)

天海の意見は尤もだし、正直俺もこっちの意見に賛成したいんだが、俺は真宮寺の依頼を受けてこの村まで来たんだ。依頼人の願いは出来る限り叶えてやりたいし、モノクマが異常に頼もしいのも事実。
……最終的に、俺は運を天に委ねる事にした。ポケットの中からコインを一枚取り出して、握り拳を作り親指の上に置く。

日向(……表なら村から立ち去る。裏なら探索を続ける……)

運命のコイントスだ。ピン! と親指でコインを真上に弾き、手の甲に乗せて逆の手で蓋をする。結果は……↓奇数で表。偶数で裏。
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/08/18(金) 21:50:32.86 ID:KzzIHFAq0
はあ
454 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 22:00:52.11 ID:6N77rDfK0
……結果は裏。俺は探索を続ける方を支持する事にした。

天海「……本気っすか?」

天海が怪訝な目で俺を見る。言いたい事は本当によく分るのだが、今回の俺の依頼人はあくまで真宮寺だ。その本人が探索を続けたいと言っている以上、そして一定以上の勝算がある以上、無しではない選択だと思う。

真宮寺「ククク……流石は日向先輩。あなたに依頼して良かったヨ……」

真宮寺は逆に嬉しそうに俺を見てニィイイッと笑った。天海も最終的には「仕方がないっすね……。乗りかかった船です。最後までつき合いますよ」と言ってくれた。

さて、一先ず2体のゾンビを片付けた俺達だが、これからどうするべきだろうか……。(村を立ち去る以外の安価でお願いします)↓1
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/18(金) 22:08:43.21 ID:Xwy5rSPZ0
とりあえず夜が明けてから他の探索してない所に行く。
456 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 22:36:09.19 ID:6N77rDfK0
日向「だけど夜に探索をするのは無しだ。幾らモノクマがサポートしてくれるからって危険すぎると思う」

今の所俺達に協力的なこいつだが、何故だろうか。本当に「気分」で俺達につき合ってくれているだけで、いつ「やーめた」と言われてもおかしくない……そんな気がするのだ。

日向「取りあえず適当な板で窓ガラスとドアを塞ごう。それと、下じゃなくて二階で寝よう。見張りも一人じゃなくて二人にして、最大限に警戒するんだ」

天海「……了解っすそれで行きましょう」

真宮寺「ふむ……夜にしか見られない物があると僕は思うんだけどなァ……。まぁいいさ。今すぐここを立ち去るよりはマシだからネ」

そうして俺達は急いで適当な木の板を見繕って割れた窓ガラスとドアに釘で打ち付けると、二階に避難。夜が明けるのを待ったんだ。

〜〜〜〜〜〜数時間後〜〜〜〜〜〜

日向「ん、んん……」

ぶにぶにと頬を突かれる感触で、俺は目を覚ました。意識が覚醒したとき、俺の目の前にあったのは……。

モノクマ「やぁ! おはよう日向くん」

日向「う、うわぁああ!!」

喋る謎のクマ(?)ことモノクマの顔だった。昨日遭遇したこいつの存在が頭から抜けていた俺は思わず飛び上がるように起きる。

モノクマ「酷いなぁ……まるでゾンビにでも遭遇したようなリアクションをするなんて……」

いや、ある意味で俺はお前の事をゾンビより危険な「何か」だと思ってるんだが……。実際にどうかは兎も角、どっこいどっこいに厄介な存在なんじゃないか?

日向「完全に寝ちゃってたのか……真宮寺と天海は?」

モノクマ「真宮寺くんは昨日倒したゾンビの観察及び解剖中。天海くんは朝御飯と洞窟探検の準備をしてくれてるよ!」

……そうだ。俺達は昨日、廃村に残って探索を続けるという選択をした。そして未探索の場所でもっとも民俗学的発見がありそうな場所と言えばあの洞窟以外あり得ない。

日向「……探索、無事に終わると良いな……」

──果たして無事に帰れるんだろうか。そんな一抹の予感を感じながら、俺は一階へと降りていく。
457 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/18(金) 22:38:50.95 ID:6N77rDfK0
すみませんが急用が出来たので今回はここまで。その代わり、明日は夕方の5時から6時。9時から11:30時までやります。
458 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 17:03:29.25 ID:w0FmDDwo0
それでは再開します。
459 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 17:05:55.04 ID:w0FmDDwo0
日向「……」

天海「……」

真宮寺「……」

空気が重い。真宮寺に限っては通常通りかもしれないが、少なくとも俺と天海は楽しく会話しながら朝食を食べられるような雰囲気じゃあない。
だからこそ、俺は口を開く。このまま無言で朝食を取り続けても気分が悪くなるだけだ。

日向「真宮寺。モノクマが言ってたけど、ゾンビの解剖をしてたんだろ? 何か分った事はなかったか?」

真宮寺「ないネ。念には念を入れて頭蓋骨を砕いて頭の中まで解剖してみたけどなーんの成果も無し。あれはもう、ただの動かなくなった死体だヨ」

……何で俺は食事中にこんな会話を真宮寺に振ってしまったんだろうか。サバイバルナイフで首を切り落として置いて何だが、頭蓋骨が割れたゾンビの姿を想像してしまい、思わず気分が悪くなる。

真宮寺「ただ、気付いた事がないわけじゃなくってネ? あのゾンビ、異様に冷たかったんだヨ」

天海「? それがどうかしたんすか? 死体ってのは皆一様に冷たいモンじゃ……」

真宮寺「その「冷たさ」がこちらの想定を越えていたのサ。昨日も昼間の内に見かけなかったから当然と言えば当然かもしれないけれど、恐らく彼らは日中は冷たい……涼しげな所にいて、夜になると村に出てくるんじゃないかナ?」

日中は冷たいところに潜んでいる……っておいまさか……

真宮寺「僕達がこの村で唯一探索していない場所。あの洞窟の中に潜んでいる可能性が非常に高いよネ……! ククク……!!」


〜〜〜1時間後。不気味な洞窟の前にて〜〜〜

天海「俺、マジで今すぐにでも帰りたいんすけど……」

日向「奇遇だな、俺もだ」

無いよりはマシだと、大きめの木の棒を装備した天海がしんどそうな目でぼやく。超高校級の冒険家とはいえ、ゾンビの巣になっている可能性が高いと分っている洞窟になど、ワザワザ入りたくないと言う事なのだろう。
一方の俺は、サバイバルナイフをいつでも取り出せる場所に仕舞い、真宮寺の立てた作戦を聞いていた。

真宮寺「まず戦闘要員としてモノクマが先頭。次に電撃鞭を持っている僕が続き、超高校級の冒険家である天海くん、そして殿に日向先輩の立て四列で行動する。音は鳴るべく立てないように歩いて、何かを見つけたら声を上げるんじゃなくて、持っているライトを一瞬だけ消して合図をする……とまぁ即興だけど立てられる作戦としてはこんな物かナ?」

真宮寺の立てた作戦異論はない。圧倒的な戦闘能力を保持していると分ったモノクマには一番危険な先陣を切って貰いたいし、電撃鞭を持っている真宮寺はこれ以上後ろだと折角の鞭が使いづらくなる。殿を俺が任されたのは、この中で唯一懐中電灯で片手が既に塞がっているから……という配慮だろう。

真宮寺「さぁ、行こうか。泣いても笑っても、ここが最後の探索場所だ。……「良いモノ」が見つかる事を心から祈っているヨ、ククク……! モノクマ」

モノクマ「はいはい。それじゃあ行くよー! 付いてこいお前ら!!」

そうして、俺達の廃村での最後の探索が始まったんだ……!! ↓1

00〜60 淡々と洞窟の中を進む……(何も無し)
61〜70 洞窟の横の壁に、鍵の掛った鉄製の扉を見つけた。どうやら真宮寺の発見した鍵で開けられそうだが……
71〜90 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが襲い掛ってきた!
91〜00 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが(大量に)襲い掛ってきた!
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 17:12:44.49 ID:33xuRGBF0
461 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 17:20:50.92 ID:w0FmDDwo0
日向「…………」

暗い暗い洞窟の中を淡々と進む。道が整備されている事や、人の手が入っている場所が何ヶ所か合った所から見ても人工的に作られた洞窟であるのは間違いなさそうだが、それだって不気味な事には変わりない。
むしろ、人の手が入っているからこそ何が出てくるか分らないという怖さがある。

日向(今の所、なにも変化があったり、何かが見つかった様子は無いな)

なるべく音を立てないように行動しようという誓約の元、俺は心の中で独り言を呟きながら、暗く深い洞窟の中を歩き続ける。……一体どこまで続いているんだろうか。日本古事記に出てくる黄泉国にまで繋がっているんじゃないのかという不安が脳内を駆り立てていた。


00〜50 淡々と洞窟の中を進む……(何も無し)
51〜70 洞窟の横の壁に、鍵の掛った鉄製の扉を見つけた。どうやら真宮寺の発見した鍵で開けられそうだが……
71〜90 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが襲い掛ってきた!
91〜00 洞窟の奥からうなり声が聞こえる……野生のゾンビが(大量に)襲い掛ってきた!
462 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 18:00:56.49 ID:w0FmDDwo0
コンマは↓1に任せて今回はここまで。……やっぱり今更ダンガンロンパスレって需要無いんですかね? 6、7年前はバンバン建ってた印象が残ってるんですが……(最近ダンガンロンパにハマった新人並感)
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/08/19(土) 18:03:36.88 ID:bnfns8r70
そんなことは無いと言いたい。
464 : ◆DWp3lSnh.v3L [saga]:2023/08/19(土) 21:08:24.98 ID:w0FmDDwo0
それでは再開します。それにしてもコンマ88かぁ……ではこういう処理にしましょう。
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