双葉杏「ロリコンの住む城」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 17:42:48.55 ID:u5qBU8NHo
何でこうなったのかなー。
昔はプロデューサーがたまに夕飯作りに来てくれてるだけだった。それが段々頻繁になって、他の子達も集まるようになって。
私は皆で仲良くダラダラ、だけで良かったんだけど。

ベッドから、あの子の甘い声が聞こえる。
……まぁいいか。考えるのは、めんどくさいし。


後ろの二人を無視して、ヘッドホンをしながらゲームをする。でも、音声は流さずに、というかこのヘッドホン前踏んづけてから音がでない。まぁ、無いよりマシでしょ。

ゲームのストーリーは世界を滅ぼしてしまう力を持ってしまったヒロインを主人公が守ろうとする、とかいうありがちな物語だった。

それでも最近買ったゲームの中ではちょっとしたお気に入りで、主人公とヒロインが幼馴染の時結婚の約束をしたーなんてベタベタな展開も分かり易い。

やることも単純作業の繰り返し。ひたすら外でモンスター倒して、お金貰って、それで強い武器作って、次の街で次のお話。考えなくていい。

繰り返していれば物語も時間もダラダラと進んで、いずれ眠気もくる。
そしたら杏の独壇場だ、ゲームをしながら寝落ちなんて最高の展開じゃんか。

最高の展開、なんだけどなー。
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 17:53:08.21 ID:u5qBU8NHo
「杏、こっちこいよ」


……なんで声かけてくるんだこいつ。

いや、さっきまで聞こえていた唸るような声が途中からなくなったあたりから嫌な予感はしてたけど。
多分今はもう、彼女はベッドの上でぐったりしてるんだろう。

というかだいたい、なんでうちでヤってるんだ。
杏の家は杏のお城であって、プロデューサーのじゃない。ましてや、お城みたいなホテルとかでもないのに。


聞こえないフリをして、無言でゲームを進めようとする。ポチポチ。
容赦無く背後から羽交い締めにされた。
ああもう、無視。相手になんかしてやるもんか。

抱きついてる手が杏の凹凸の控えめな体を這いまわる。
くすぐったさで手元が狂って、雑魚相手に伝説の秘薬を消費した。
ほぼ無傷だった主人公たちは、意味もなく元気満々になってやる気を出している。

諦めて仕方なくやつの方を向いた。こちらもどうやら元気満々、やる気十分らしい。
おかげさまでこちらのやる気は萎えに萎え、ベッドに登るのもめんどうだから手を広げた。
抱っこしてそのまま運んでくれたけど、無駄にお尻に手を這わしてくるし、口角を吊り上げて舐めたように笑ってる。
この顔、あんまり好きじゃない。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 18:05:12.37 ID:u5qBU8NHo
「生でやるの?」

一応確認のために聞いてみる。当然だろうって顔が返ってきた。

「他の子はちゃんと避妊するくせに」

「生理が来てる奴はな。まだまだ来ないやつは楽しんでるよ」

「杏はそっちのカウントなんだ。ふーん」

「まぁ、他の生でしてる子供たちも年頃になったらやめとくさ」


ああ、本当にこいつはクズだなぁ。しみじみと噛みしめる。
このロリコンは、世間知らずの子供たちに手を付けてる。秘密の共有だなんだって甘い言葉を吐いたりして。

わざと大きめにため息をついたけど、知らぬ顔して杏の下着を脱がしてきた。


「もう濡れてるのか、期待してたんだな」


よくそんなAVみたいな言葉吐けるな。
気持ち悪い。

まぁ、だけど。ゲームもパソコンも音楽も漫画もお金がかかるってことを考えれば。
これはお金もかからない、最高の暇つぶしだと思う。だから相手をしてやってるんだ。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 18:16:47.91 ID:u5qBU8NHo
――――

――



事務所のソファーにうつ伏せで寝転ぶ。うさぎを枕にするけど、結局放り出してしまった。

寝返りを打とうとすると腰が痛んで、さっきからずっとこの姿勢のままだ。
そりゃ、杏は動かないけどさ、だからといってあんな扱い無いでしょ。
今日ダンスレッスンとかあったらサボるとこだったよ。ボーカルレッスンで良かった。サボったけど。

ペラペラと紙をめくる音やパソコンのキーボードを打つ音、ぎゃーすかと盛り上がってる声。
相変わらずこの事務所はうるさい。というかプロデューサーがうるさい、居なくなればいいのに。


「居ついてるのはお前らだろ、レッスン終わったなら家に帰ってもいいのに……」


えー、と不満の声が聞こえる。やれもっとかまえ。やれもっと遊べ。
やれもっと仕事を、やれもっといっしょに、やれもっと……もっと、もっと。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 18:21:01.83 ID:u5qBU8NHo

昨日、散々家で聞いた声も混じってる。あの時はもっと高くてねだる声だったけれど。
それにしたって回復が早すぎる。子供は元気でいいと思うけど、杏はとてもじゃないが真似できない。しない。

どうにか子供たちを散らしてプロデューサーがこっちに来た。


「まったく……お前は仕事の邪魔せんからいいが。さ、帰れ」


自分で帰るとか考えられない、めんどくさいじゃんそんなの。
杏をこの部屋から追い出したいなら車で丁寧に運ぶんだ。

「……だろうな。ほれ」

軽々と杏は持ち上げられて、運ばれる。
昨日と違って尻に手を這わせてきたりはしない。


そもそも邪魔をしてほしくないなんていうのは見当違いだ。
あの子たちが依存するようになったのはプロデューサーのせいなんだから。
周りの誰かを見えないようにして、自分を大きく頼れる存在に見せて、そこに付け込んで。
ロリコンで、クズで、どうしようもないやつなんだから。

仕事ができなければ、そこらへんで野垂れ死にしてただろうに。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 18:33:42.79 ID:u5qBU8NHo
「ほれ、ご到着だぞ」

助手席で、痛い腰の落ち着く場所を探してもぞもぞとしてるうちにあっという間に家についた。
うん、とか、あー、とか。曖昧な返事をしてるうちに駐車場に車が入ってエンジンが止まる。

「なんだ、今日もしたいのか」

何をひとり合点しているのか、プロデューサーは杏を抱き上げた。
そんなわけないでしょ。腰が痛いっていうのに、このド変態といっしょに寝たら休めるものも休めない。


「家に入るぐらい自分でできるってば……おろしてよ」

「なんだ、帰るのには抱っこが必要なんだろ?」


また、この顔だ。ドスケベのいやらしい笑み。
この表情が好きだなんて子もいるんだから、信じられない。


「さっさと帰ってよ、今日は疲れたし」

一応意思表示をしてみる。

「そういうなよ、俺も疲れたんだ。休ませろよ」


……ま、そういうよね。晩御飯ぐらいは食べさせてよ、といえば勝手知ったりとカップ麺を出してきた。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 18:49:28.50 ID:8nw+7wtZo
支援
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 19:04:53.49 ID:u5qBU8NHo
カップ麺を食べて、お風呂に入る。
当然のようにプロデューサーが入ってきた。


「背中流してやるよ」

「そこ以外も洗うって?」

「もちろん。綺麗にしてやるから」


……ああ、そう。今日はここで?
いう前に身体に手がまとわりついてきた。
ロリコン的には、この身体は触っていて楽しいもの、らしい。


「アイドルの玉の肌に傷をつけちゃいけないしな」

手にはどうやらボディーソープがまぶしてあって、ぬるぬると身体を撫ぜていく。
相変わらずくすぐったいけど、熱気と疲れでぼーっとした頭はそれ以外の反応も律儀に返してしまう。

「……のぼせたら明日は休みにしてくれる?」

返事はないまま、手の動きが激しくなった。
昨日散々触られて、痛くなっている腰も勝手に跳ねてしまう。
それをみて「そういいつつ楽しんでるだろう」なんて言ってくるんだから、本当にこの変態はどうしようもない。

文句のひとつでも言ってやろうと首だけでも後ろを向こうとしてみれば、何を勘違いしたのかキスをしてきた。
レモンの味がする。お気に入りのアメの味だった。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 19:11:19.19 ID:Rhpr6kJ20
ボロン
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 19:24:46.36 ID:u5qBU8NHo
杏の家は子供たちのたまり場で、ついでにプロデューサーの使うていのいいホテルになっている。
おかげさまでゲームやら、避妊具やら、子供用のオモチャやら、大人のオモチャやら。もともと多かった荷物がさらに多くなった。

だから片付いていないのは杏のせいじゃないし、片づけさせないプロデューサーが悪い。
風呂場で散々楽しんだプロデューサーは、素っ裸のまま杏を運んでベッドでそのまま眠りだした。

杏だけの住処はもう、どうやらどこにもないようだ。
熱で浮かれた頭で、散々楽しんでおいて勝手に寝てるクズを見る。

こんなのでも、有能なのだ。
杏にはできる限り面倒じゃない仕事を回してくれようとしているのはわかるし、子供たちの新しい面を探すのも抜群にうまい。
適当にうまいことを言って働かせるのもうまいし、たぶんお金のほうもちゃんと管理している。

こいつがクズなのは女に対してだけだ。性的嗜好まで含めてどうしようもないだけ。
そのうち誰かに刺されるんじゃないだろうか。

腰を撫でさする。何度も何度も弄ばれてるものだから、腰痛が持病になりそうだ。
一応は加減したのか、昨日に比べればいくらか楽だけど。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 19:39:41.66 ID:u5qBU8NHo
翌朝いっしょに出社すれば、子供たちが「ずるい」という目で杏を見る。
人の家を自由に使ってるくせに、と思うけど別に口には出さない。

「おーっす、おはよう。今日の予定は――」


そして、そんな視線なんて知らぬ存ぜぬとプロデューサーは仕事の話を始める。
まるで真面目な好青年のようで、夜にアレコレとやってくる変態と同一人物に見えない。

きっと、その二人が同一人物に見えてる人間が杏の城に来るんだろう。
本人はうまくやってるつもりなんだろうか。杏も楽しんでると思ってるんだろうか。

……否定はしない。気持ちはいいし、お金もかからないし。
でもたぶん、事務所にいる他の子とは違う感情だとは思う。
あくまで杏のは、気持ちが良くて楽だから、だ。杏の家は特別なお城なんかじゃない。

杏にとって家は家だ。そこを勘違いしている子はたくさんいる。
一番わかってないのは、そばにいるコイツなんだけど。

むしゃくしゃしてきたのでローキックを叩きこむ。
全然効いていなくて「じゃれるのなら後にしろ」なんてなだめられた。
ソファーの定位置に移動して、もう少し寝ることにした。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/28(土) 20:29:50.24 ID:e9zfpdbOO
いいねぇこういうの
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 20:30:31.17 ID:u5qBU8NHo
――――


――


最近は雨が降ってくる。
外であれこれ遊ぶのが難しくって、結果として杏の家にいりびたる人間が増えた。

それはゲームやら、何やらよくわからないオモチャやらのことでもあるし、そういう遊びのことでもある。

杏の布団は雨漏りをしてるわけでもないのに汗やらなにやらでぐしょぬれで、干せる環境も無くて困る。
そういって見たところ、経費でなぜか新しい布団とシーツがおろされた。人の家をなんだと思ってるのだ。

立派な横領な気もしたけれど、プロデューサーがいなくなれば事務所もなくなりかねないし、仕事を自分で見つけるなんてまっぴらごめんなので黙っていた。
秘密の共有は絆を強くする、だったか。そんなことを言ってたような気もする。適当を言ってるんじゃないかと思う。

しかしそれを聞いて喜んでる子供も多い。ごまかされてるのだ。夢見てるのだ。
バカみたいな話だと思う。夢を見せるアイドルは、魔法みたいに簡単に騙されてる。

だからって、杏が何かをする気はない。気持ちがいいことはいいことだし、誰もが幸せに騙されてるんだから。
そのうち破綻が来るんだろうってわかってるのが何人いるかはわからないけど。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 20:43:48.20 ID:u5qBU8NHo
完全に「そういうこと」に使うためのものになった、杏の布団に寝転がされながらにやけ顔を眺める。
ずんずんと押し込まれてくる熱が、杏の身体の中から空気を追い出していく。

お気に入りのアメの味がするキスだけは嫌いじゃない。
杏にキスする前は、どうやら毎度口にアメを含んでからしてるらしい。
細やかな気づかいのつもりだろうか。バカみたい。

「アメ、直接くれればいいのに」

そういったら、口移しでアメを食べさせようとしてきた。
口の周りがよだれと溶けたアメでベトベトになって、気持ちが悪い。好きなアメが嫌いになりそうだった。


「……やっぱりいいや」

「そうか。キスごしのほうが好きか」


勝手に気分を良くして、杏のことを弄る手が速くなる。

別に否定する必要もないから否定しなかった。
ちょっと、意味のある言葉が出しづらかったのもあるけど。また腰が痛くなりそうで嫌だった。
肺の中が空っぽになるぐらい声が出たから、明日のボイスレッスンはお休みにしよう。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 20:57:14.90 ID:u5qBU8NHo
子供たちの身体を気遣うためだったか、なんだったか。
最近は、まだまだ生理が来てない子供たちに対してもプロデューサーはちゃんとゴムを付けてるらしい。

だったら杏はどうなのだ、と問うてみれば「お前はいい年だろう」と返される。
そのくせ、杏にだけは遠慮なしに突っ込んでくる。欲求不満でサルみたいにあちこち手を出して、どっちが「いい年」なんだろう。

杏の城は、おかげさまで大繁盛だ。事務所のソファーのほうが、最近は落ち着くぐらいには。


「……そういえばさ、タバコ吸わないの?」

「嫌いだって言う子がいてな。子供の身体には悪いんだよ」

杏の嫌いなハッカのキャンディーを食べながらプロデューサーが答えた。
昔、杏が出会ったばかりのころは吸っていた気がする。あのままだったら子供にも好かれなかったんだろうか?

いや、好かれなかったからタバコをやめたんだろう。
本当に、無駄な努力には全力を出すんだな、と思うとなんだかおかしくなって笑ってしまった。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 21:13:03.91 ID:u5qBU8NHo
「なんだ、お前は好きだったのか?」

そうやって聞いて来るので、自意識過剰だよと教えてあげる。
杏は別に、プロデューサーのことは好きではない。スケベなことをしてくる変態はなおさらだ。


「そうか。今日は寝るか」

別にショックを受けた様子もなく、変態は杏に抱きついて来る。
人のことを抱き枕にするのはやめてほしい。でも、さっきまでは暑くてつけてた強めのエアコンのせいで杏も少し寒い。
仕方がないから、こちらからも熱をもらってやることにした。

頭の後ろに回ってる腕が、抱えるようにして杏を撫でる。
寒さがマシになったので、そのまま目を瞑って夢の中にいくことにした。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 22:16:52.22 ID:u5qBU8NHo
――――


――

気が付けば、暑さがひどくなってきた。
家のエアコンはなぜか最新のものに切り替わって、そこまで不快さを感じない。

事務所だって順調で、杏の夢の働かない生活も近いかもしれない。
今だって貯金を眺めれば、そんなに贅沢しなければ数十年ぐらいなら生きられそうだ。


あとは、この快適な家に来る余計なものが排除できれば最高なんだけど。
壊れたままのヘッドホンごしでも聞こえてくる声は、甲高くてやたら耳に残る。
変態は、杏の城を快適な環境にしつつも蝕んでいた。

たまに杏のことも触ってくる。遠慮なく生でするし、アメを口に入れてからキスをしてくる。
……バカだなぁ、と思った。ロリコンは治らないだろうし、そのうち魔法の解けた子から訴えられて捕まるだろうに。

哀れに思って眺めていれば、何を勘違いしたのか「そう拗ねるな」とこちらににやけ顔で近づいて来る。
もうため息すら出てこなくて、頭を撫でてやると杏が甘えていると勘違いしたのか機嫌よさそうにしていた。
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 23:21:46.73 ID:u5qBU8NHo
……今日も、今日とて。飽きないんだろうかと思う。
上機嫌をそのままに、いつも以上に好き勝手散々やって満足そうなスケベ顔を眺めながら思う。

なんだか今日は虫の居所が悪い。物足りないのか、なんて言ってくるのも気に食わない。


「……ねぇ、杏だけ生だけどさ」

「おう」


杏は一度も否定してないし、肯定もしてない。
体は小学生のころから成長が止まってて、ムダ毛もほぼ生えてこない。
これは事務所には言ってあるし、当然目の前の変態も知ってるだろう。下の毛が生えてないのなんか、散々揶揄されたし。

だから、遠慮なく手を出すクズにいってやろうと思った。
この無駄に上機嫌な奴を真っ青にしてやりたいな、と思ったのだ。


「杏がさ、来てないと思ってるの」

「思ってないよ」


……即答で返ってくるとは思わなかった。
しかも、やることをやっといて。1人だけ特別に生でしといて、仕事を普通に入れといて。
真っ青になる予定だった顔は、いっそうにやつきを強くしている。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 23:30:16.49 ID:u5qBU8NHo
「まさか、できるかもって脅す気だったか?」


人の気も知らないで。子供ができたらなんて脅してやろうかと考えた数ヶ月はなんだったんだ。

実際、一応生理だけは来てるし子供も作れるはずだ。
あんまり重くないし、普段が普段だから完璧に隠せてるつもりだった。

今日はサボりたい、とか、休みたいとか、やる気が出ないとか。
普段から使ってる言い訳を、普段通りに使ってるだけ。別に休みを取る周期が正確ってこともないだろうに。


「ならなんであんなに遠慮なしにいっつもあれこれ……」

「お前はいつでも引退できるよう考えてるからな」


ああ、なるほど。アイドルに合わせた仕事をもってきてるってわけだ。
目の前のロリコンド変態は、杏に子供を孕ませる気満々なんだ。


「で、もう一回したいのか?」

「……するわけないじゃん、変態」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 23:49:43.01 ID:u5qBU8NHo
――


杏の家は、ロリコンがホテル代わりに使ってる。
子供に手を出す最低野郎で、クズだけど仕事だけはできる。

だけど、子供は成長する。誤魔化せない年齢が存在する。
そこまでいけば、プロデューサーは職を失って、ただのクズに戻るだろう。


「いいや、距離感はちゃんと掴んでるさ。大人になる前に離れるし、向こうははしかみたいなもんと思うだろう」


変態はそうやって都合のいいように考えているけどいつかは破綻するのは見え見えだ。
だけど手を出すこと自体をやめる気はないらしい。新品の暖房器具を眺めながら、杏はため息をひとつ吐き出した。


「まぁいいや。責任取る気はあるんだよね」

「ああ。いくら年をとっても変わらないなんて最高だな」

ちょっとずつ、夜の冷え込みがひどくなってきた。
今日の家はやたらに静かで、壊れたヘッドホンをかぶる必要はないみたいだ。


「今日は冷えるね。明日は休みにしない?」

このロリコンは我が家に住み着いてる。
杏の城は、子供とロリコンの住処としてこれからも続くんだろう。

どこかで破綻するまで、杏は適当にアイドルしながら最高の娯楽をして生きていこうと思う。
……ひょっとしたら、転職して永久就職するかもしれないけど。それはその時考えよう。



終わり
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/05/28(土) 23:50:44.95 ID:u5qBU8NHo
直の描写無しはこっちかあっちか悩んだけど思いっきりぶち込んでたからこっち
プレイ内容とか他のアイドルのアレコレとかの詳細は今回は割愛。そっち期待した人はごめん
おやすみー
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 00:16:56.45 ID:VP7K5RI6o
乙です
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 01:46:22.08 ID:GlBEYBCKo
乙乙
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 01:59:57.73 ID:QuYVQlHEO
良い
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/29(日) 06:02:01.41 ID:TDpyK2p6o
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/30(月) 06:50:41.11 ID:CoxsTCfrO
乙乙

千枝ちゃんは間違いなくいますね
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/07/12(水) 15:37:45.74 ID:6MR2c3kM0
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