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龍驤「キミはあまえんぼさんやなぁ…」【艦これ】
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:36:01.94 ID:zQFusDAHo
「んもう!またかいな!今日ばっかりは許さへんで!」
「駄目やだめや!そんなんじゃ許してやらへん!」
「えっ…?…えへへ…そうかな…?ん〜…しゃあないなぁ…」
「ウチはやさしいからな!今回だけなら許してやるわ!」
「今回だけやからね…?」
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:38:24.60 ID:zQFusDAHo
「あぁん!なんですぐそんなにがっつくんや!もうちょっと優しくしてぇな!」
「そんなこと言われたら照れちゃうやん…」
「キミはずるいなぁ…」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:41:38.20 ID:zQFusDAHo
「…」
「き…キミィ…もう寝てしまったん?ウチ…もうちょっと起きてたいかな〜って…」
「ん…あぁもう!そういうことやあらへんって!ゴウインなんだから…」
「えへへ…でもそういうとこ、嫌いやないで…?」
「またすぐキスしてきて…ほんま赤ちゃんみたいやな…」
「ダーメ!今日はここまでやからね?それじゃ…おやすみ」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:45:40.99 ID:zQFusDAHo
「今日はお出かけ?ふーん…」
「え?い…いやちょ〜っち淋しいかなって…」
「あ、ええってええってそんなに気にせえへんでも…」
「ほらほら…気ぃつけるんやで?ウチはいろいろして待っとるから」
「…」
「やっぱり淋しいかな…」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:50:12.19 ID:zQFusDAHo
「お帰り!お風呂もご飯もウチも準備万端やで!」
「な…な〜んちゃって…」
「んも〜!やっぱなしや!いまの忘れて!」
「かわいいなんて言われたらますます好きになってまうやん…」
「と、とにかく!まずはご飯からにしよか!」
「今日はキミの好物ばっかりやで!」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:55:10.53 ID:zQFusDAHo
「美味しい?…えへへ…ありがとな…!」
「つ、次はおふろにしよか!」
「せ、背中流してあげるから先に入ってて」
「……やっぱりご飯食べてるときの司令官はかわいいなぁ…」
「な、流しに来たで…」
「…別にええやろ?タオルの一枚や二枚巻いてたって」
「キミの背中はおっきいなぁ…」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 21:58:25.44 ID:zQFusDAHo
「ふわぁ…ちょっち疲れたかなぁ…」
「キミも眠いやろ?ほな、寝よっか…」
「え?まだウチを頂いてないって…?そ…それは…」
「また…こういうときだけ甘えてくるんやから…今日はお預け!ええやろ?」
「よしよし、ええ子やええ子や…」
「ほな、また明日な?おやすみ」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 22:04:11.26 ID:zQFusDAHo
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 22:07:23.28 ID:zQFusDAHo
隼鷹「さすがのあたしも見てらんないよ…もういいだろ?ほんとのこと教えたって…」
加賀「駄目よ…ただでさえ幻覚が見えてるの、否定したって意味なんてないわ」
隼鷹「そうかもしれないけどさ…でも、やっぱり辛いよ…」
加賀「それに提督が死んだとはまだ決まってないわ」
加賀「死体が見つかっていないんだもの…」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 22:14:11.07 ID:zQFusDAHo
飛鷹「考えたくないけれど…何者かに食べられたなら遺体がないのもうなずけるんじゃない…?」
飛鷹「そう、例えば…深海棲艦とか…」
加賀「…そんなことはこの私が認めません…あの人は必ず今もどこかで生きているんです」
鳳翔「いい加減にしてください!あなたたちも認めるべきなんです!提督が行方不明のまま数ヶ月経ったんです!」
鳳翔「いつまでも仮定や幻想に囚われている場合ではないでしょう!」
隼鷹「鳳翔さん…」
鳳翔「…救ってあげてください…彼女の友人としての私からの願いです…」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 22:24:25.34 ID:zQFusDAHo
龍驤「ほんでな?」
隼鷹「姐さん…ちょっといいかな…」
龍驤「どうしたんや?顔が暗いで?司令官の前でそんな顔見せたら困っちゃうやろ?ほら、笑顔笑顔!」
隼鷹「…っ!………聞いてくれ…」
龍驤「もう…だから、えが──」
隼鷹「提督はもう…居ないんだ!」
龍驤「…?急になに言い出すんや?あ!あれか!ウチに関西を求めてるんやな?なんでやね〜ん!ちゃんとおるや───」
隼鷹「ちゃんと見るんだ!!」
龍驤「え…?あ、あれ?司令官?司令官…?」
龍驤「ど、どこに行ったんや…?急に隠れるなんて冗談きついで…?」
隼鷹「姐さん…」
龍驤「うっさいで…ウチはいま司令官を…」
隼鷹「龍驤!!」
龍驤「」ビクッ
隼鷹「聞いてくれ!提督は死んだ!もう半年も行方不明なんだ!現実に戻ってきてくれ!」
隼鷹「どうしても、どうしても信じられないなら気が済むまで探してくれ…」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 22:28:25.35 ID:zQFusDAHo
龍驤(なんやったんや…?えらい真剣に話してたけど…)
龍驤(司令官が死んだ…?帰ってこい…?なんのことや…?)
龍驤「おーい!司令官!どこいったんやー?返事くらいしたってやー!」
龍驤(嘘や…)
龍驤「司令官?」ガラッ
龍驤「司令官?」ガラッ
龍驤「どこやー!どこなんやー!」ガラッ
龍驤(どこにもおらへん……)
龍驤(嘘や…嘘や…信じられへん…)
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/28(金) 23:28:46.84 ID:zQFusDAHo
龍驤「………」
隼鷹(あれからというもの姐さんは妄想をばらまいたりすることはなくなった)
隼鷹(かわりになにもしなくなった…外に出なくなり必要最低限の行動しかしていない)
大淀「大変です!敵が!」
隼鷹「なんだって!」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[saga]:2016/10/28(金) 23:34:30.16 ID:zQFusDAHo
大淀「敵が攻めてきたのに唯一のケッコン艦である龍驤さんはほぼ戦闘不能…」
隼鷹「くっ…どうなっちまうんだ!」
龍驤「ウチに…ウチに任しとき…」
大淀「龍驤さん…?」
龍驤「考え直したんや…ウチらしくないってな…それよりも司令官をどうにかした深海棲艦に灸を据えなきゃあかんってな…」
隼鷹「姐さん…あんたってひとは…!」
龍驤「こうしちゃいられへんで!出発や!」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/10/29(土) 11:54:32.31 ID:b+52jI8qo
おいなんてとこで切るんだ続ききになるだろうが
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
:2016/11/16(水) 18:19:13.27 ID:qdCv00UfO
あげ
17 :
正式名称忘れた
[sage]:2016/11/16(水) 21:07:51.49 ID:mQWNe3d4o
龍驤(うひゃ〜…!なんやなんや!どんだけガチガチの編成なんや…)
敵にはツ、ヨ、空母おばさんにダイソンまでいる
正直いって厄介にも程がある布陣だった
龍驤「せやけど!こんなことで止まってなんかおられへんで!全艦載機、発進!」
隼鷹「あたしたちも援護だ!ひゃっは〜!!!ぶちかませ!!」
龍驤たちの放った艦載機はツに落とされながら、あるいはおばさんのたこ焼きに落とされながらも着実に攻撃体制に入る
龍驤「…ちっ!結構やられた!けどツは居なくなったで!」
即座にツを倒し軽巡たちによる先制対潜でヨも落とす
龍驤(ツもヨも夜まで残られると厄介すぎや…何としてでも沈めたかったし儲けたで!)
こうして敵艦隊に残ったは開幕時点でダイソン2におばさん2となった
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/16(水) 21:12:23.61 ID:mQWNe3d4o
龍驤「一気に決めるで!!」
龍驤の声が艦隊に響き渡る
艦隊のムードメーカーとして戦艦たちを動かし着実にダイソンたちに打撃を与えていく
気づけば最後のダイソンになっていた
龍驤「これで…終わりやぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
龍驤の艦載機がダイソンに集中砲火を行う
勝負はついた
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/16(水) 21:28:11.11 ID:mQWNe3d4o
大淀(さすがは龍驤さん…今まで提督を失っていたブランクを感じさせない戦いぶり…)
龍驤「みんな、お疲れやね!警戒は解かないまま帰港するで!」
隼鷹(最愛の人を亡くしたかもしれないのにここまで明るく取り繕えるなんて…)
龍驤は艦隊を母港へと先に帰還させ、しばらくその場に立ち止まった
数人の心配になった艦娘たちは龍驤のすこし離れた場所から見守っていた
龍驤(…キミは確かに居なくなってしもうたかも知れん…)
龍驤(せやけど…キミが居なくても…ウチ、頑張ってくから…)
龍驤(どっかで見守っててくれや…)
龍驤は明日を生きるため、昨日までの自分とケリをつけるため、最愛の司令官に黙祷を捧げる
名残惜しそうにその場をゆっくり離れようとする龍驤
その時
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/20(日) 10:40:43.91 ID:QvubkG7+0
気になるところで切るとか鬼畜な
>>1
め!
そんなドSなところもス☆テ☆キ☆
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/20(日) 18:06:57.79 ID:ip6FxVuCo
隼鷹は壮大な爆発音を耳にした
大きな水柱が立つのを目にした
しばらくの沈黙の後隼鷹は全てを理解した
「全隊引き戻せ!龍驤がやられた!」
敵はまだ全滅していなかった
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/20(日) 18:20:58.68 ID:ip6FxVuCo
隼鷹たちが駆け付けたとき、全ては終わっていた
龍驤はその場に座り込み、この騒動の原因だったであろう戦艦水鬼は沈みかけていた
恐らくは何らかの力が働き、沈んだダイソンが強化されて復活したのだろう
だがその二つはどうでもいいものに思えた
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/20(日) 18:21:50.68 ID:ip6FxVuCo
提督が生きていたのだ
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/20(日) 18:23:24.19 ID:ip6FxVuCo
提督は龍驤と戦艦水鬼の間に、戦艦水鬼の方を向きながら立っていた
手には怪しげな棒状のもの
そして提督は龍驤の方に振り返ると
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします
[sage]:2016/11/20(日) 18:53:02.45 ID:ip6FxVuCo
後日
龍驤「なぁ…そろそろ教えてくれたってええやろ?な?な?かわいいウチからのお願いやで?教えたってや〜!」
龍驤は今日も提督に事の真相を教えてもらうようねだる
死んだと思っていたら生きていたのだ
さらに戦艦水鬼を一人で倒したのだ
聞きたいことは山ほどあった
提督「…いいだろう、全てを教えてやる」
提督はぽつりぽつりと語り始めた
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