幼女魔王N「小さなお城で甘えたい」 母性巫女「晴れ渡る雨の新世界」

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359 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 06:28:45.27 ID:8fLqMcbv0
360 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/20(金) 22:22:34.58 ID:1iXIamQMo


…………


パタパタ ドタバタ


幼女魔王S 「……あんぎゃあ、目が、目があぁあああ!」


母性巫女 「目を触らないで。ちょっと見せてください。埃かしら……」


幼女魔王A 「むう!」

幼女魔王A 「まま! 椅子、こっちに動かしたよ。次はなにするの?」


母性巫女 「ありがとうございます。えっと……」


幼女魔王S 「うぐおぁ……ふぎぁえおぅ……!」


母性巫女 「あっ、ちょっと待ってください」

母性巫女 「はい、痛いでしょうけど、ちょっとまばたきしてみてください……」


母性巫女A 「むうー!!」



幼女魔王I 「ちょっと、ちゃんとそっち側持ってよ」


幼女魔王P 「今、厳選中だから」


ピコピコ


幼女魔王I 「あんた何しに来たのよ……」


361 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/20(金) 22:24:05.86 ID:1iXIamQMo

>>360 ミスごめんなさい



…………


パタパタ ドタバタ


幼女魔王S 「……あんぎゃあ、目が、目があぁあああ!」


母性巫女 「目を触らないで。ちょっと見せてください。埃かしら……」


幼女魔王A 「むう!」

幼女魔王A 「まま! 椅子、こっちに動かしたよ。次はなにするの?」


母性巫女 「ありがとうございます。えっと……」


幼女魔王S 「うぐおぁ……ふぎぁえおぅ……!」


母性巫女 「あっ、ちょっと待ってください」

母性巫女 「はい、痛いでしょうけど、ちょっとまばたきしてみてください……」


幼女魔王A 「むうー!!」



幼女魔王I 「ちょっと、ちゃんとそっち側持ってよ」


幼女魔王P 「今、厳選中だから」


ピコピコ


幼女魔王I 「あんた何しに来たのよ……」
362 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/20(金) 22:37:51.71 ID:1iXIamQMo


幼女魔王S 「……まだひりひりするけど、取れたかも」


母性巫女 「良かっ……」


グイ


幼女魔王A 「まま! 早く、こっち!」


母性巫女 「はいはい、うふふ……」


幼女魔王I 「ねえ、これ、こっちで良かった?」

幼女魔王I 「違ってたらおしおきしても良いよ」


母性巫女 「はい。ありがとうございます」

母性巫女 「手伝ってもらえて、すごく助かりますよ」


幼女魔王P 「……別に、好きで手伝いに来たわけじゃないけど」


ポッ


幼女魔王I 「だからあんたは何しに来たのよ」


母性巫女 「あはは……」

母性巫女 (結局、部屋の片付けを手伝ってもらった)

母性巫女 (この塔で私がこの子たちに関わるのは良くないことかもしれないけれど……)


幼女魔王S 「ごめんなさい、何度もバケツひっくり返しちゃって」


幼女魔王I 「私も、絨毯燃やしちゃって……」


幼女魔王P 「お皿割っちゃって……」


幼女魔王A 「わ、私は何もしてないよ、本当だよ」


破れたページ


母性巫女 「大丈夫、大丈夫ですよ」

363 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/20(金) 22:50:44.24 ID:1iXIamQMo


ピカピカ


母性巫女 「おかげで部屋も綺麗になりました」


幼女魔王I 「こんなに速く掃除が終わるなんて、びっくり」


幼女魔王S 「私も、やればできるもんね……じゃなくて、と、当然のことだけどね」


幼女魔王P 「…………」


ピコピコピコ


幼女魔王S 「ちょっとP、何勝手にソファでくつろいでんのよ」


幼女魔王P 「ここだと集中できそうだから」


幼女魔王I 「まったく、この子はいっつもこうね」


母性巫女 (掃除が終わって、何だかみんな自信がついた……かも?)

母性巫女 (掃除を手伝ってもらったのは良いことだったのかしら)

母性巫女 (……お礼にお菓子と飲み物でも出せたら良いのだけど)


幼女魔王A 「まま、まま、まま」


ギュ


母性巫女 「はいはい」

母性巫女 (この子とは、気がついたら手を繋いでいる気がする)


幼女魔王A 「ごみ、どうするの?」


364 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/07/21(土) 01:15:41.86 ID:XnJ1jXiho
まってた
365 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 02:28:40.37 ID:wgSLHiPjo


ゴミ袋×3


母性巫女 「けっこう出ましたね」


幼女魔王A 「私が三つとも縛ったんだよ!」


母性巫女 「ありがとうございます」


ナデ ナデ


幼女魔王A 「えへへ……」


母性巫女 「うーん……この塔にあるもの、私が勝手にゴミにしちゃって良いのかしら」


幼女魔王I 「大丈夫だよ」


幼女魔王S 「私たちから見てもただのゴミだよ」

幼女魔王S 「捨てちゃおう」


母性巫女 「そうですか……そうですね!」


幼女魔王I 「私が持つ」


幼女魔王S 「私が」


幼女魔王P 「…………」


ピコピコ


幼女魔王S 「あ、ずるい! ゲームしながらもう一つ持ってる!」


幼女魔王I 「しかも一番軽そう。楽して褒められる気ね!」


幼女魔王A 「だめ、私が三つとも全部持つの! 返して!」


幼女魔王P 「無理、いま手を離せないから。それにあんたが三つとも持つなんて出来るわけないし」


幼女魔王I 「そうよ、A。あんた一番力無いじゃないの」


幼女魔王S 「だいたい、あんたばっかりKと仲良くしてずるいわよ。処女のくせに!」


幼女魔王A 「いいんだもん。ままは私のだもん!」

幼女魔王A 「約束したもん!」


幼女魔王S 「出た、Aの約束したもんが!」


ギャアギャア


母性巫女 「み、みんなで持っていきましょうね」

母性巫女 (この塔にゴミを捨てるとこなんてあるのかしら)


366 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 04:19:04.80 ID:wgSLHiPjo


…………


幼女魔王の塔 穴だらけの廊下




母性巫女 「これは……」


幼女魔王A 「ゴミは、だいたいここの穴に捨ててる」


幼女魔王S 「ときどき落ちそうになるよね」


母性巫女 「えぇ……」


幼女魔王A 「んしょっ……じゃあ、捨てる、よっ」


ヨロ


母性巫女 (うわあ、危なっかしい!)

母性巫女 「ま、待ってください、A」

母性巫女 「私がやりますから……!」


幼女魔王A 「だ、大丈夫だもん」


母性巫女 「じゃあ、一緒! 一緒に捨てましょう」

母性巫女 「ね?」


幼女魔王A 「一緒……」


母性巫女 「ええ、一緒……」

母性巫女 (あれ、手助けしない方がこの子のためなのかしら)

母性巫女 (でも危ないし……)


幼女魔王A 「でも、一人で捨てた方が……」

幼女魔王A 「いっぱいナデナデしてもらえる」


ヨロ ヨロ


母性巫女 「あああ、一人で捨てなくてもいっぱいナデナデしますから」

母性巫女 「ね、ね?」


幼女魔王A 「……ほんと?」


母性巫女 「本当。だから無理して危ないことしなくても大丈夫ですよ」


幼女魔王A 「……えへへ。じゃあ、一緒に捨てる」


幼女魔王S・I・P 「いいなあ……」


幼女魔王P 「……わ、私は別に興味ないけど」



367 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 04:33:22.82 ID:wgSLHiPjo


母性巫女 「じゃあ私がゴミ袋を持ちますから……」

母性巫女 「Aは私の服を掴んでいてください」


幼女魔王A 「うん!」


幼女魔王S 「それ何か意味あるの?」


母性巫女 「せーの……」

母性巫女 「あら?」


幼女魔王A 「?」


母性巫女 (穴の向こうに、誰かいる)


??? 「…………」


フラ フラ


母性巫女 「あれは……」



??? 「…………」

幼女魔王R 「…………」


フラ フラ


368 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 12:37:04.28 ID:wgSLHiPjo


幼女魔王I 「Rだわ」


幼女魔王S 「どうしてあんなところに。穴を飛び越えたの?」


幼女魔王P 「まさか。私たちの誰一人、ここの穴を飛び越えられない」


母性巫女 (R、たしか料理が得意な……)


幼女魔王I 「ふらふらしてる。危ないわ、落ちちゃう」


母性巫女 「こっちに連れてきます」


幼女魔王S 「ええっ、どうやって?」


母性巫女 「.穴を飛び越えて向こうまで行って、あの子を抱えて戻ってきます」


幼女魔王I 「危ないわ。穴だらけだし、どこが崩れるか分からないし、私が縦に十人寝そべっても足りない穴があるし」

幼女魔王I 「落ちてしまうとどうなるか分からな」


母性巫女 「えいっ」


母性巫女のジャンプ!


369 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 13:49:49.31 ID:wgSLHiPjo


ピョーーーン

スタ


母性巫女 「大丈夫ですか」


幼女魔王R 「あう……」


母性巫女 (朦朧としている。……熱がある)

母性巫女 「いま向こうへ連れていきますからね」

母性巫女 「よいしょ」


ダキ


幼女魔王R 「ふあ……」

幼女魔王R 「おかあさんの、におい……」


母性巫女 「力を抜いて……そう。じっとしていてくださいね」

母性巫女 (この子を抱えて穴を飛び越える。負担がかからないように気をつけて……)


幼女魔王I 「危ないわ! 穴だらけだし、どこが崩れるか分からないし、私が縦に十人寝そべっても足りない穴があるし!」

幼女魔王I 「落ちてしまうとどうなるか分からな」


母性巫女 「やあっ」


母性巫女の小ジャンプ!


370 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 13:59:07.38 ID:wgSLHiPjo


ピョーー


幼女魔王S 「あ、さっきより小さいジャンプ」

幼女魔王S 「それでも余裕っぽい!」


幼女魔王I 「これが知らない私の力!」


幼女魔王S 「あっ!!」


幼女魔王A 「えーん」


ズルル


幼女魔王S 「ああっ、Aが穴に落ちかけている!」


幼女魔王I 「着地してから助けたら間に合わない感じ!」

幼女魔王I 「大ピンチ!」


母性巫女 「はあっ」


母性巫女の多段飛び


トトト

ダキ

ピョイーン


幼女魔王S 「あっ、空中を歩くように跳んでAを助けて空中でジャンプして戻ってきた」

幼女魔王S 「すげえ!!」



371 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/21(土) 19:38:22.11 ID:wgSLHiPjo


母性巫女 「ふう」


幼女魔王A 「グスン、グスン……まま、ままぁ」


母性巫女 「よしよし」


ナデ ナデ


母性巫女 「間に合って良かった」

母性巫女 「いったい何がどうなって、あんなことに……」



幼女魔王S 「R、大丈夫?」


幼女魔王R 「うあ……」


幼女魔王I 「朦朧としてる。こんな状態で、どうしてあんなとこにいたのかしら」


母性巫女 「早くどこかで休ませないと」

母性巫女 「Rの部屋はどこでしょう?」


幼女魔王Iは 上を 指差した!
幼女魔王Sは 左を 指差した!
幼女魔王Pは 右を 指差した!
幼女魔王Aは 泣いている!


母性巫女 「仕方ありません。私が使わせてもらう部屋に運びます!」


372 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 03:16:13.09 ID:2gTBUdCDo


…………

…………


母性巫女の部屋



母性巫女 「…………」


幼女魔王R 「……ぅう」

幼女魔王R 「? あれ、私……」


母性巫女 「気がつきましたか?」


幼女魔王R 「……あなたは、だあれ?」


母性巫女 「私は、えっと……」

母性巫女 (どう言えば良いのかしら)

母性巫女 「最近この塔に来た、母性巫女です」


幼女魔王R 「……! そう、新しい、私……?」


母性巫女 (あんまり私のことを話しすぎても、今は混乱するだけかもしれない)

母性巫女 「ここは私が使わせてもらっている部屋です」

母性巫女 「あなたが穴だらけの廊下にいたところを見つけて、他のあなたたちと私で、ここに連れてきました」

母性巫女 「おぼえていますか?」


幼女魔王R 「穴だらけの廊下……?」

幼女魔王R 「私、気分が悪くて、部屋で寝ていたのに」

幼女魔王R 「そんなところにいたの?」


373 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 03:25:40.90 ID:2gTBUdCDo


母性巫女 「やっぱり、意識はなかったんですね」


幼女魔王R 「うん……」


母性巫女 「熱は大丈夫ですか。頭のタオル、かえましょうね」


幼女魔王A 「まま、はい」


濡れタオル


母性巫女 「あら」


幼女魔王A 「私が絞ったんだよ、ぎゅーってね」

幼女魔王A 「水、冷たかったけど、頑張ったの」


母性巫女 「ありがとうございます、A」

母性巫女 「さあ、タオルかえますからね……」


パタ ペタ


幼女魔王R 「……気持ちいい」


母性巫女 「良かった」


ナデ ナデ


幼女魔王R 「ん……んふふ……」


幼女魔王A 「……むぅ」


母性巫女 「Aが絞ってくれたおかげですね」


幼女魔王A 「えっ」

幼女魔王A 「う、うん」


374 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 03:30:53.30 ID:2gTBUdCDo


母性巫女 「今、IとSがみんなに報せに行っています」

母性巫女 「あなたのこと、会議でも心配していましたよ」


幼女魔王R 「みんなが……」


母性巫女 「はい」


幼女魔王P 「私はどうでも良いけどね」


ピコピコ


母性巫女 「んもう」


幼女魔王P 「でも、良かったんじゃない。穴に落ちなくて」

幼女魔王P 「Rがいないとお菓子が食べられないって、みんな言ってたし」


幼女魔王R 「おかし……」

幼女魔王R 「私、料理が得意な幼女魔王なのよね……」


幼女魔王P 「今さら何言ってんの」



375 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 03:46:31.32 ID:2gTBUdCDo


母性巫女 「病気と聞いていますけど」

母性巫女 「どうですか、今と前で、変わったところはありませんか?」


幼女魔王R 「……分かんない」

幼女魔王R 「でも、ちょっとずつ、悪くなってる気がする」


母性巫女 「そうですか……」

母性巫女 「熱の他に、何かきついところはありますか?」


幼女魔王R 「……うーん」


母性巫女 「無理に考えなくて良いですからね」

母性巫女 (日に日に悪くなってると聞いたけど、話はできるみたい)

母性巫女 (意識が無くても出歩く体力はあるみたいだし、顔色も悪くはない)

母性巫女 (ちゃんと休めばきっと治せるわ)

376 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 03:59:37.19 ID:2gTBUdCDo


幼女魔王R 「……あなたは、知らない私?」


母性巫女 「え?」

母性巫女 「はい、たぶん……」


幼女魔王R 「そうだと思った」

幼女魔王R 「髪は黒くてサラサラだし、背も高いもの」


母性巫女 「そうですね……」


幼女魔王R 「私は?」


母性巫女 「え?」


幼女魔王R 「髪はピンク色でピョンピョンしてるし、背も低いし、痩せっぽちだけど」

幼女魔王R 「私は私? それとも、知らない私?」


377 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 04:08:06.06 ID:2gTBUdCDo


母性巫女 「あなたは、Rじゃないんですか?」


幼女魔王R 「……Rよ」

幼女魔王R 「でも私、本当にそうなのか、分かんない」


母性巫女 「分かんない?」


幼女魔王R 「分かんないの」

幼女魔王R 「分かんなくて、分かんなくて……うーん、うーん」


母性巫女 「料理が得意なRじゃないんですか?」


幼女魔王R 「そうよ。私、料理は得意」

幼女魔王R 「料理が得意な、幼女魔王R」

幼女魔王R 「でも、でも、でも、分かんない」

幼女魔王R 「私は私? 知らない私?」


378 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 04:18:15.24 ID:2gTBUdCDo


幼女魔王R 「私、私、私……」

幼女魔王R 「ううん、分かんないの、あのね、そうじゃなくてね、あのね……っ」

幼女魔王R 「ううん、うーん、んーん……」


母性巫女 「R」


ギュ


幼女魔王R 「……!」

幼女魔王R 「手……」


母性巫女 「大丈夫」

母性巫女 「大丈夫ですよ」


幼女魔王R 「……でも、私、私……」


母性巫女 「大丈夫、どんなあなたでも、あなたですからね」



379 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 04:26:29.32 ID:2gTBUdCDo


幼女魔王R 「私、どんな私でも……どんな」


母性巫女 「分からないのも、あなた」

母性巫女 「料理が得意なのも、あなた」


幼女魔王A 「…………」


幼女魔王R 「でも私、料理が得意な私なの」

幼女魔王R 「私は幼女魔王Rで、Rは料理が得意なの」

幼女魔王R 「どうして?」

幼女魔王R? 「どうして私は、料理が得意なの?」


母性巫女 「R……」


ズシン


母性巫女 「?」

母性巫女 (今、揺れ……)


ユッサユッサユッサユッサ


母性巫女 「きゃあ!?」


幼女魔王たち 「ひゃあ!?」



380 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 04:29:14.11 ID:2gTBUdCDo





隠し実績!
母性巫女の乳揺れ1000回 達成!
天使の触手下着(上)を 手に入れた!


381 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 06:37:45.79 ID:2gTBUdCDo


母性巫女 (地震!?)

母性巫女 「皆、テーブルの下へ……!」


ガシ


幼女魔王A 「ううぅー! まま、ままぁ!」


ギュウウウ


母性巫女 「……!」

母性巫女 「危ないので口を閉じて、私にしっかりつかまってるんですよ……」


幼女魔王A 「はぶぅ」


母性巫女 (Pは……?)


幼女魔王P 「……! ………!」


母性巫女 (テーブルの下に入っている)

母性巫女 「R……」


幼女魔王R 「私、私……」


母性巫女 「…………」


母性巫女の かばう!
幼女魔王Rは かばわれた!
幼女魔王Aは かばわれた!


ユサユサユサ

ゴゴゴゴゴゴ

…………


382 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2018/07/22(日) 06:49:37.72 ID:2gTBUdCDo


ゴゴゴゴ

ユッサ ユッサ

…………



母性巫女 「……止まった?」


幼女魔王A 「フーッ、フーッ、フーッ……!」


ギュウウ


母性巫女 (すごい呼吸の乱れ)

母性巫女 「怪我がなくて良かった……」


ナデ ナデ


幼女魔王A 「…………」


ガタ ガタ ブル ブル


母性巫女 (身体が震えてる。怖かったのね)


幼女魔王R 「…………」


母性巫女 (Rも無事)

母性巫女 「P?」


幼女魔王P 「……ああああああああ゛!」


母性巫女 「!?」


幼女魔王P 「せっかく出たのに、やっと出たのに! クソ地震のせいで! クソ甘ゆるゆるボタンのせいで!」

幼女魔王P 「うおぁあぁあ゛ぁあ゛〜〜〜〜ぁ゛!?!?!?」


ピコピコピコピコ


母性巫女 (よく分からないけど大丈夫みたい)


383 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/22(日) 16:12:08.58 ID:gs+fqyEJO
キテタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/22(水) 02:55:51.38 ID:HBWvTFRI0
待ち
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/26(日) 19:48:06.99 ID:oWgC3DER0
待機
386 : ◆9eN28dDkrjul [saga sage]:2018/10/19(金) 18:51:37.31 ID:lA1CgCrd0
復活おめでとるこ
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/01(木) 02:46:33.55 ID:HkU6/dyd0
待ち
388 : ◆9eN28dDkrjul [saga]:2018/11/09(金) 22:35:34.62 ID:cAiD0rTk0


…………


幼女魔王P 「終わった……何もかも……もう、死なせて……」


母性巫女 「はいはい、ちゃんと手を繋いでいるんですよ」

母性巫女 (さて、どうしよう。外へ避難……って、部屋を出ても塔の中だし……)


幼女魔王R 「…………」


母性巫女 (他の子たちの様子が心配だけど、Rから離れるわけにも……)



??? 「……おお〜い」


389 : ◆9eN28dDkrjul [saga]:2018/11/09(金) 22:43:14.81 ID:cAiD0rTk0


母性巫女 「!!」


幼女魔王A・P 「ひっ……」


母性巫女 (階段で聞いた声……)


??? 「…………おおーい」
??? 「…………おおーい」


母性巫女 (この声に答えては駄目……)


幼女魔王A 「だ、駄目だよ、まま、ぜ、絶対、駄目……!」


幼女魔王P 「答えなかったら、こ、怖くないから……!」


ガタガタガタ


母性巫女 「はい。はい……っ」


ギュウ

390 : ◆9eN28dDkrjul [saga sage]:2018/11/10(土) 22:01:31.63 ID:1Y1a2Flc0


???「……おおーい」


母性巫女 「…………」

母性巫女 (ずっと下の方から聞こえてくる、かすかな声なのに、強い存在感)

母性巫女 (得体の知れない影が、暗いところでおどろおどろしく蠢く様子が、嫌でも頭に浮かんでくる)

母性巫女 (考えたくなくても逃げられない。気持ち悪い……怖い……吐き気が……)


??? 「……おおーい」


幼女魔王P 「…………」


幼女魔王A 「…………まま」


母性巫女 「……っ」

母性巫女 「……大丈夫。大丈夫ですよ……」


ギュ


幼女魔王A 「……うん」


母性巫女 (この子たちを守らなきゃ……)


??? 「…………おおーい」
??? 「…………おおーい……」


391 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/13(火) 11:09:38.65 ID:ziidznMPO
更新キテタ―(゚∀゚)―( ゚∀)―( ゚)―(  )―(゚ )―(∀゚ )―(゚∀゚)―!!
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/16(日) 06:21:10.68 ID:Y2go56Uy0
待ち
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/16(日) 06:23:16.92 ID:Y2go56Uy0
待ち
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/28(金) 20:09:21.62 ID:gdnDeQvBO
色々とお話しを投稿するのが大変でしょうがお待ちしてます
395 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2019/01/24(木) 07:49:52.33 ID:riKjPqc80


ガチャ キイイ バタン


母性巫女 「!!」


幼女魔王AP 「ひっ!」


??? 「……よかった」
幼女魔王G 「みんな無事だね」


幼女魔王G が あらわれた


母性巫女 「あ、ええと……」


幼女魔王G 「Gだ。SとIから話は聞いた」
幼女魔王G 「だが、今はこの声だ」


??? 「…………おおーい」


幼女魔王G 「絶対に、答えてはいけないよ」


母性巫女 「は、はい」

396 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2019/01/25(金) 14:51:17.11 ID:zuOYlNJJ0


幼女魔王G 「AとP、Rのことも守ってくれていたんだね、ありがとう」
幼女魔王G 「君もこんなに震えているのに」


母性巫女 「いえ……」
母性巫女 「Gは大丈夫なんですか。こんな恐ろしい声を聞いて」


幼女魔王G 「心配いらない」
幼女魔王G 「私は、この声を聞いても平気でいられる」
幼女魔王G 「他の私たちは、皆そういう風になってしまうが」


幼女魔王AP 「ガタガタガタ……」


397 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/27(日) 07:07:14.76 ID:TH0tSV46o
きた!もっと!!
398 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2019/02/01(金) 08:35:40.43 ID:wklV+agG0



??? 「………おおーい」


母性巫女 (どうして、あんな恐ろしいものがここにいるのかしら)
母性巫女 (ここがNそのものなら、どうして……)


幼女魔王G 「……いつもよりしつこいな。それに近い」


母性巫女 「え」


幼女魔王G 「これまでも、あの声がこうやって流れてくることはあったんだが」
幼女魔王G 「今回はどうも妙だ」


母性巫女 「……さっきの地震と関係があるのかしら」


幼女魔王G 「かもしれない」


399 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2019/02/01(金) 08:43:59.78 ID:wklV+agG0


幼女魔王A 「の……のぼってくるの? あれが」


母性巫女 「え?」


幼女魔王A 「くるんだ……あ、あれが、地震のせいで、私たちの場所を見つけて、のぼって」


幼女魔王P 「や、やめてよ! そんなこと言うの!」


幼女魔王A 「くる……き、来ちゃう、逃げても逃げても、上まで……!」


幼女魔王G 「落ち着くんだ、A。あれは来ないよ」
幼女魔王G 「答えなければ、ぜったいに大丈夫だ」


母性巫女 「A……」


幼女魔王A 「来る、ひっく、来る、く……うああ……うあああああん!」

400 : ◆tHMiOqNMgmiR [saga sage]:2019/02/01(金) 09:36:58.45 ID:wklV+agG0


母性巫女 「大丈夫、大丈夫……っ」
母性巫女 (……ああ、手が震えてしまう)


幼女魔王A 「う、うぅうう!まま、まま、まま、やだよ、怖いよ、怖いよ、怖いよう!」


幼女魔王P 「グスッ、う、うぅ……」


母性巫女 (……駄目だわ。私が怖がっていたら、この子たちを安心させられるわけない)
母性巫女 「…………」


ナデ ナデ


幼女魔王A 「う、うぅ、うあああ、うああああん……」


母性巫女 「……大丈夫」


ギュウ


幼女魔王A・P 「うう、ううぅ……」


母性巫女 「怖くても大丈夫。だから、いっぱい泣きなさい」
母性巫女 (……不思議。こんなに小さな子たちを抱きしめているだけで、震えがおさまっていく)


401 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/10/31(木) 02:31:09.31 ID:Y7CY0dbv0
マダー?
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/08/17(月) 00:59:30.31 ID:exCA78GcO
待ってるんだぞ
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2022/03/17(木) 18:24:46.40 ID:ZS8ZVGLvo



幼女魔王A 「まま……」


デロー


母性巫女 「心配いりませんからね……あら」
母性巫女 (顔を上げたAの鼻から、鼻水が糸を引いてる)


幼女魔王A 「あう。服、汚してごめんなさい」


母性巫女 「うふふ、大丈夫……ですけど、何か拭くもの拭くもの……」


幼女魔王G 「どうぞ」


金の刺繍のハンカチ


母性巫女 「あら、こんな綺麗なハンカチ……」


幼女魔王G 「構わないさ。私のものを拭くんだから」


母性巫女 「そうですか……?」


幼女魔王A 「ふが……あう゛」


母性巫女 「ありがとうございます、G」
母性巫女 「さあ、A、お鼻かみましょうね」


幼女魔王A 「うじゅうう」


チーン


404 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2023/06/07(水) 08:23:13.34 ID:NPBlHHBUo


母性巫女 「大丈夫、大丈夫」


ナデ ナデ


幼女魔王A 「ううう」


幼女魔王P 「母性巫女……」


母性巫女 「大丈夫ですよ、大丈夫。私が」

母性巫女 「私がちゃんと、ついていますからね」


ギュッ


幼女魔王R 「……あったかい」



幼女魔王G 「…………」


ドダダダダ キイィ バタン


幼女魔王A・P 「ひっ!?」


??? 「フェニックス!!」
幼女魔王WHF 「緊急事態だ!」


幼女魔王G 「どうしたんだい、偽フェニックス隊」


幼女魔王H 「偽者だって!?」


幼女魔王F 「どこだ!?」


幼女魔法W 「違う、緊急事態だ!」


幼女魔王H・F 「そうだ!」


幼女魔王G 「私が広間を離れてから起きた、地震のことかな」


幼女魔王W 「ああ! さっきの地震のせいで」

幼女魔王W 「広間がまるごと消えうせた!!」

405 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2023/06/07(水) 08:36:31.25 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王G 「なっ……」


母性巫女 「丸ごと!?」


幼女魔王W 「丸ごと、すっかりだ!」


母性巫女 「みんなはどうなったんですか!?」


ダダダダダダ
ガチャ キイィ バタム


幼女魔王A・P 「ひっ」


??? 「直近の会議に出席した私たちは」
幼女魔王C 「みんな無事……! だけど……」


幼女魔王G 「C……」


ゾロゾロゾロゾロ


幼女魔王S 「死ぬかと思った!」


幼女魔王L 「死ぬところだった!」


幼女魔王たち 「大変だった!」

406 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2023/06/07(水) 08:54:01.15 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王C 「Gが広間を出たあと、やっぱりみんなもここに」

幼女魔王C 「母性巫女の部屋に行くことになって……」


幼女魔王G 「それで、広間を消した地震に巻き込まれなかったんだね」


幼女魔王C 「ええ。だけどすぐに……」



??? 「……おおーい」



幼女魔王たち 「ひいっ…!」


ガタガタガタ


幼女魔王C 「うぅ……っ」

幼女魔王C 「あの声が、どんどんのぼってきて、それで……!」


母性巫女 (広間までのぼってこなかった声が)

母性巫女 (広間が消えたから、のぼってきた……?)


幼女魔王G 「……Mの姿が見えない。あの子はどこだい」


幼女魔王C 「行ってしまった……!」


幼女魔王G 「まさか……」


幼女魔王C 「逃げろって言ったのに」

幼女魔王C 「あの私だけが、あの声に向かって行っちゃった!」


407 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 09:10:45.55 ID:NPBlHHBUo


母性巫女 「M……!」


幼女魔王C 「ごめんなさい……取り乱したわ」

幼女魔王C 「あの声がのぼってきて、私たちみんな走れなくなってしまったの」

幼女魔王C 「それで、あの声を遠ざける美触手を操れるMが」

幼女魔王C 「私たちが逃げる時間を稼ぐために戦うって……」


母性巫女 「………」


幼女魔王A 「……まま? なんで立つの? 私から離れるの?」


母性巫女 「みんなと一緒に、少しだけ、ここで待っててくださいね、A」


幼女魔王G 「…………」


幼女魔王C 「まさか、K……母性巫女」


母性巫女 「あの子のところに行ってきます」


幼女魔王A 「……や、やだ! ちゃんとついててくれるっていったのに!」


母性巫女 「はい。だから、頑張って戦うあなたに、ちゃんとついててあげなくちゃ」


幼女魔王A 「…………!」



408 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 09:20:39.66 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王G 「私も行こう」


母性巫女 「G……」


幼女魔王G 「私はあの声が平気だし」

幼女魔王G 「君よりもあの声との付き合いは多少長いからね」


幼女魔王A 「…………うぅう」


母性巫女 「A、お留守番が終わったら、夜はくっついて寝ましょうね」


幼女魔王A 「……おっぱいも」


母性巫女 「うん?」


幼女魔王A 「おっぱいも飲む」


母性巫女 「え゛っ……」


409 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 09:42:32.57 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王の塔 ぐちゃぐちゃな階段





??? 「……おーい」


幼女魔王M 「……美触手!」


美触手 「クュルルル」


美触手の こうげき!
???の声が のぼってくる……


??? 「おおーい、ふひひ……おおーい……」


幼女魔王M 「……! なんで、いつもは悲鳴をあげて逃げてくのに!」


??? 「ぐひ、ぐひ……おおーい」


幼女魔王M 「のぼって来るな! 帰れ! 帰れ!」


美触手の こうげき!
美触手の こうげき!
美触手の こうげき!


???「うひひひひ、おおーい、ひひひ……」


幼女魔王M 「私が守るんだ」

幼女魔王M 「私が私を守らなきゃ!」


美触手の こうげき!
美触手の こうげき!
美触手の こうげき!
???の声が のぼってくる
あたりに いやなにおいが 漂う……
美触手の こうげき!


??? 「おおーい……」


幼女魔王M 「私が私を守れなきゃ」

幼女魔王M 「私は私になれないんだ!」


美触手の こうげき!
美触手の こうげき!
いやなにおいが 幼女魔王Mをおそう
幼女魔王Mは 発情Lv.1に なった!
美触手の こうげき!
???の声が のぼってくる……


幼女魔王M 「私が、私が……!」


美触手の こうげき!
美触手の こうげき!
幼女魔王M は指示に集中できない!
美触手の こうげき!
いやなにおいが 強くなっていく……
幼女魔王Mは 発情レベルが ぐーんと上がった!
幼女魔王Mは 混乱Lv.1に なった!


幼女魔王M 「わ、私……私……?」


410 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 09:54:24.26 ID:NPBlHHBUo


美触手の こうげき!
幼女魔王Mは 指示に集中できない!
???の声が のぼってくる……
幼女魔王Mは 指示に集中できない!
???の声が のぼってくる……
いやなにおいが 強くなっていく……



幼女魔王M 「私……」


??? 「おおーい……」


幼女魔王Mは 指示に集中できない!
???の声が のぼってくる……
???の声が のぼってくる……
美触手の こうげき!
いやなにおいが つよくなっていく……
???の声が のぼってくる……


??? 「おおーい……いひひひ」

??? 「ぐふひひ、おおーい……」


幼女魔王M 「私……美触手で……」


??? 「おおーい」

??? 「おおーい」

??? 「おおーい」


幼女魔王M 「私……私は私、で……」

幼女魔王M 「私、私……」


???の声が のぼってくる……
いやなにおいが 強くなっていく……
幼女魔王Mの 発情レベルが ぐーんと上がった!
幼女魔王Mは 恐怖Lv.3になった!
???の声が のぼってくる……


幼女魔王M 「私……なんで」

幼女魔王M 「美触手を操れるの……?」


???の声が のぼってくる……
???の声が のぼってくる……
幼女魔王Mの おもらし!
いやなにおいが 弱くなっていく……
???の声が のぼってくる……


??? 「おおーい、おおーい、おおーい」
??? 「ぐひひひひ」


いやなにおいが 強くなっていく……
いやなにおいが 強くなっていく……





411 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 10:00:49.01 ID:NPBlHHBUo



幼女魔王M 「私……私は、なに……」
幼女魔王M 「私はわたしで、知らない私……私……」


???の声が のぼってくる……
???の声が のぼってくる……


??? 「ぐひひひひひ」

??? 「ぐひゅ、ぐひゅ、フシュー……」

??? 「ぐひひ」

??? 「ぐひひひひひ」

??? 「ぐひひひひひひひひ………」

??? 「おおーい」

??? 「おおーーい」


幼女魔王M 「…………」

幼女魔王M 「…………」

幼女魔王M 「……はぁい」



いやなにおいが 強くなっていく……


412 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 10:11:43.33 ID:NPBlHHBUo


???の声が のぼってくる……


??? 「ぐひ、ぐひ、ぐひひひ」


幼女魔王M 「…………わたし」


??? 「ふひ、ひひ、おれの、お嫁さん」


幼女魔王M 「お嫁さん……わたし、お嫁さん」


??? 「奴隷、道具、おもちゃ」


幼女魔王M 「わたし、奴隷……おもちゃ……」


??? 「ひひひひ、ひひひ……」


幼女魔王M 「……わたし」



……ダダダダダ
ダダダダダ
バシュン



??? 「ぎゃっ!?」


母性巫女 「大丈夫ですか、M!」


母性巫女の お母さん炎ビーム!
母性巫女が 現れた!
???の声が 遠ざかる!

413 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 10:17:22.83 ID:NPBlHHBUo


タタタタタ


幼女魔王G 「今、なにかすごいものが出なかったかい?」


幼女魔王Gが 現れた!


母性巫女 「M、M、大丈夫ですか!?」


幼女魔王M 「わたし、わたし……M?」


幼女魔王G 「どうやらひどく混乱しているようだ」

幼女魔王G 「自分のことも分からないくらいに」


母性巫女 「M、M……?」


幼女魔王M 「……まま」


母性巫女 「はい、はい、助けにきましたよ」


幼女魔王M 「わたし……わたし……」

幼女魔王M 「ドM?」


母性巫女 「ああ、すごく混乱してる!」

414 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 10:24:10.39 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王M 「わたし……私は……あへ……」


母性巫女 「ああ、こんなになるまで頑張って……」

母性巫女 「……ぅう!?」


クラッ


母性巫女 (すごいにおい……)


幼女魔王G 「声と同じ、いやな毒だ」

幼女魔王G 「母性巫女、私のハンカチで口を覆って」


母性巫女 「は、はい」


母性巫女は ハンカチを 装備した


母性巫女 「濡れてる……」


幼女魔王G 「Aの鼻水だね」



415 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 10:40:25.11 ID:NPBlHHBUo


母性巫女 (布一枚あてただけなのに、においが弱くなった……)


幼女魔王M 「わたし、まま、まま、わたし……」


母性巫女 「大丈夫、大丈夫ですからね、M」

母性巫女 「……早く連れて戻らないと」


幼女魔王G 「頼むよ」


母性巫女 「G……?」



??? 「……おおーい」



母性巫女 「!」

母性巫女 「また、のぼってくる……!」


幼女魔王G 「広間が消えた影響だろうね」

幼女魔王G 「あれはもう、この塔のどこまでも行けるのかもしれない」


母性巫女 「そんな。それじゃあ……」


幼女魔王G 「そうだ」

幼女魔王G 「もはやあれはやってしまうしかない」

幼女魔王G 「この塔のために、殺してしまうしかない」


416 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 10:57:11.78 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王G 「遅くまで起きていると目玉取りおばけが来る」

幼女魔王G 「お臍を出して寝るとお臍にムカデの卵を産み付けられる」

幼女魔王G 「怖いものというのは、ときに成長のためには必要なものなんだ」

幼女魔王G 「だがもうあれは違う。客としてのルールを破った」

幼女魔王G 「あんなものはここにあってはならない」


母性巫女 「……あなたは」


幼女魔王G 「行きなさい。その子と安全な場所へ」


母性巫女 「駄目ですよ。それならあなたも一緒です」


幼女魔王G 「大丈夫」

幼女魔王G 「ここにいるべきだったのはMじゃなく、私だったんだ」

417 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 11:17:16.88 ID:NPBlHHBUo



??? 「おおーい」

??? 「おおーい」

??? 「おおーい!」



幼女魔王G 「あれの声もにおいも、私を屈服させることはできない」

幼女魔王G 「なぜなら私は、そういうものだからだ」


母性巫女 「G……」


幼女魔王G 「幼女魔王G。ゲームが大好きな幼女魔王。けれど私は」

幼女魔王G 「たいしてゲームが好きじゃない」


母性巫女 「え……」


幼女魔王G 「LだとかRだとかボタンの名前をいちいち覚える気になれないし」

幼女魔王G 「とくにあのグリグリ動く棒みたいなやつの存在が許せない」

幼女魔王G 「停止した状態から前に走るように倒しても、ちょっと際どい足場に立った画面内のキャラが」

幼女魔王G 「ちょっと別方向に進んでから指示した方向へ走りだすから、落ちちゃって」

幼女魔王G 「そんなことばっかりで本当に嫌になる」


母性巫女 「ちょっとよく分かりませんけど……」


幼女魔王G 「私は違う幼女魔王Gだ」

幼女魔王G 「幼女魔王を守る幼女魔王」

幼女魔王G 「ガーディアンの幼女魔王なんだ」




418 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 11:35:43.65 ID:NPBlHHBUo



母性巫女 「カーディガン……」



???2の声 『キャハハハハハハハハハ』



母性巫女 「!?」

母性巫女 「うっぷ……この、声!」



???2 『キャハハハハハハハハ!』
毛玉触手『キャハハハハハハハハ!』


毛玉触手が 現れた! 



母性巫女 「……!!」

母性巫女 「あ、うあ……!」


母性巫女の 淫らな記憶が 甦る!
母性巫女は すくみあがった!


幼女魔王G 「来たか……!」


??? 「おおおーい」
??? 「おおお゛ーい゛!!!」


???の声が のぼってくる……



幼女魔王G 「黙れ!」


幼女魔王Gの 雄たけび!
???の声を かきけした!


幼女魔王G 「母性巫女、行きなさい!」


母性巫女 「うぐぐ……」


幼女魔王M 「……ごめんなさい、ごめんなさい」

幼女魔王M 「ごめんなさい、……ちゃん、ごめんなさい……」


ガタガタ ブルブル


母性巫女 「M……」

母性巫女 (……頑張らなきゃ!)


母性巫女は 頑張った!
母性巫女は 勇気が湧いた!
母性巫女の 淫らな記憶が 吹き飛んだ!



419 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 12:05:40.13 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王M 「ごめんなさいごめんなさい……ごめんなさい…」


母性巫女 「M……」

母性巫女 (早く上へ。でも……)


毛玉触手 『キャハハハハハハ!』


ゴオオオ


母性巫女 (! 来る……っ)



毛玉触手の 浮遊たいあたり!


??? 「おおー……ぎいぃ!」


???に 5のダメージ!



母性巫女 「……え?」

母性巫女 (毛玉触手が、声に向かって突っ込んでいった?)

母性巫女 (声がどんどん遠ざかっていく……)


幼女魔王G 「母性巫女、Mとみんなを頼んだよ!」


ダダダダ


母性巫女 「ああっ、G、待って……!」


ゴゴゴゴ


母性巫女 「!?」


ガララララララ


母性巫女 「わわわ……っ」

母性巫女 (Gと私の間の床と天井が、一緒に崩れだした)


ガララララ
ゴゴゴ

モクモクモク



母性巫女 「…………G」

母性巫女 (道が完全に塞がってしまった)


幼女魔王M 「……ぅ、うぅ」


母性巫女 (戻るしかない……)


420 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 12:43:26.46 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王の塔 母性巫女の部屋



ガチャ
キイイ パタム


幼女魔王A 「まま!」

幼女魔王たち 「母性巫女!」


母性巫女 「ただいま戻りました」


幼女魔王A 「お、おかえりなさい……!」


トテテテテ


幼女魔王A 「……あ」


幼女魔王M 「…………」


母性巫女 「……A、Mを寝かせるの、手伝ってくれますか」


幼女魔王A 「う、うん。Rの隣でいい?」


母性巫女 「お願いします」


幼女魔王C 「Mは、大丈夫なの? 生きているの?」


母性巫女 「C。弱っているけど、はい」


幼女魔王C 「そう……」

幼女魔王C 「良かった……!」


幼女魔王F 「フェニックスだ!」


幼女魔王H 「フェニックス!」


幼女魔王C 「…………」

幼女魔王C 「それで、Gはどこ?」


母性巫女 「それが……」


421 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 13:27:59.63 ID:NPBlHHBUo


カチ コチ カチ コチ
ポーン



幼女魔王I 「それでそれで、どうだったの? あの声」

幼女魔王I 「Mの体のすみずみまで、いじめてくれたの?」


幼女魔王J 「貫通された? Mのお尻から口までズリズリされた?」


幼女魔王E 「石鹸は? 石鹸は使われた?」


幼女魔王M 「うっさい……ぶっとばすわよアンタら……」


キャッ キャッ




幼女魔王C 「……そうなのね。Gが、あの声を」


母性巫女 「はい」

母性巫女 「……ごめんなさい」


幼女魔王C 「いいえ。帰ってきてくれてありがとう」

幼女魔王C 「きっとGの言うとおり」

幼女魔王C 「あの声は、あのままだったらきっと、ここまでやって来た」

幼女魔王C 「やっつけなきゃいけなかった」

幼女魔王C 「できれば私たちの、誰かが……」


幼女魔王L 「やっつけられたの?」


幼女魔王S 「声は聞こえなくなったけど」


幼女魔王C 「…………」


母性巫女 (Gのこと、あの毛玉のこと)

母性巫女 (なんて話したら良いのかしら)


422 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 13:52:16.42 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王S 「ううむ、ただのゲーム大好きな私が」

幼女魔王S 「道連れにしたくらいであの声をやっつけられるものか」


幼女魔王D 「でも、あの私って、あの声を聞いても平気だったよね」


母性巫女 「……あの。Gのことなんですけど」


幼女魔王C 「なあに」


母性巫女 「ゲームが大好きなG……じゃ無かったみたいです」


幼女魔王L 「えっ!?」


幼女魔王H 「フェニックス!?」


幼女魔王F 「偽者か!?」


母性巫女 「あ、いえ。ちゃんと本物? だったみたいですけど」


幼女魔王C 「…………」

幼女魔王C 「あの私は何の私だったか、母性巫女は教えてもらったの?」


母性巫女 「はい」

母性巫女 「幼女魔王を守る幼女魔王」

母性巫女 「…………」




母性巫女 「……カーディガン」

母性巫女 「だそうです……」



幼女魔王たち 「…………」

幼女魔王たち 「カーディガン……」



423 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 14:03:09.72 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王L 「カーディガン……」


幼女魔王P 「ゲームが好きじゃないのは何となく感じてたけど。どうでもいいから黙ってたけど……」


幼女魔王S 「たしかに、どこかあたたかい感じのする私だったわ」


幼女魔王D 「肌寒い朝夕も、冬の寒さも、さりげなく暖めてくれるような」


幼女魔王W 「そんなフェニックスだったわね……」


母性巫女 「…………」


幼女魔王C 「……ありがとう」

幼女魔王C 「幼女魔王G」




幼女魔王たち 「私たちの、カーディガン……」





424 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 14:04:42.97 ID:NPBlHHBUo


ガチャ キイイ
パタム



幼女魔王G 「…………」

幼女魔王G 「ガーディアンだね」



幼女魔王たち・母性巫女 「!?」








425 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 15:05:11.21 ID:NPBlHHBUo



幼女魔王C 「G……!」


幼女魔王G 「ただいま、C。Mは……無事なようだね」


幼女魔王M 「無事じゃないわよ……全身重いし」

幼女魔王M 「さっきから私が私の不幸にたかってくるし……」


幼女魔王I 「ペンペン」 


幼女魔王J 「ズリズリ」


幼女魔王E 「ヌルヌル」




幼女魔王G 「Mをありがとう母性巫女」

幼女魔王G 「私はガーディアンだけど」


母性巫女 「ご、ごめんなさい」

母性巫女 「良かった、本当に……無事だったんですね」

母性巫女 「階段が崩れてしまって、もう駄目かと……」


幼女魔王G 「ああ、私も覚悟していたよ」

幼女魔王G 「けれど、幸運ってあるんだね」



426 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 15:12:20.69 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王C 「いろいろ聞きたいことがあるけど」

幼女魔王C 「どうしよう。何から聞けば良いのかしら」


幼女魔王G 「ああ。私も話さなくてはならないことがあるけれど」

幼女魔王G 「ゆっくり、順をおわずに話すとしよう」

幼女魔王G 「とにかくもう、怖い声が聞こえてくることは、なくなったのだから」


幼女魔王S 「なくなった?」


幼女魔王C 「それって……」


幼女魔王G 「いってしまったよ、あの声は」

幼女魔王G 「私たちの行くところのどことも違う場所に」


幼女魔王たち 「…………!」



427 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 15:55:15.52 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王A 「……あの怖い声、もう聞こえないの?」


幼女魔王G 「ああ。もっと怖いものが」

幼女魔王G 「ぜんぶ食べてしまったからね」


幼女魔王S 「ももも、もっと怖いもの!?」


幼女魔王G 「ああ……」


キャハハハハハハ


幼女魔王たち 「!?」


母性巫女 「……!」




毛玉触手 『キャハハハハハ』


毛玉触手が 現れた!


幼女魔王P 「ひっ……!!」


幼女魔王W 「おのれ出たな! いくぞフェニックス隊!」


幼女魔王L 「わああ、戦いを挑まないで! じっとしてて!」



幼女魔王A 「ま、まま……!」


ギュウゥ


母性巫女 「大丈夫、大丈夫ですからね……」

母性巫女 (あれ……私、何だか少し、あの毛玉触手の笑い声が平気になってる?)


幼女魔王C 「ええ、こちらから何もしなければ、何もしてこないわ」

幼女魔王C 「ただ怖いだけ」


幼女魔王J 「あいかわらず怖い……けど、あのぶっとい触手……グヘヘ」


毛玉触手 『キャハハハハハ』



幼女魔王A 「あれがもっと怖いもの?」


幼女魔王G 「ううん。あれは、待っているだけだ」



428 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 16:10:56.04 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王C 「待っている?」


幼女魔王L 「誰を?」


幼女魔王G 「……私たちかな」


幼女魔王S 「?」


幼女魔王C 「……そう」



毛玉触手 『キャハハハハハ……』




幼女魔王A 「……じゃあ、もっと怖いものって……ううぅ」


母性巫女 「よしよし、大丈夫大丈夫」

母性巫女 (広間からずっと下の、あの棺……)


幼女魔王G 「そう、大丈夫だよ、A」

幼女魔王G 「怖くて大丈夫だ」

幼女魔王G 「この塔にある怖いものは、本当は」

幼女魔王G 「私たちのために、怖いのだから」


幼女魔王A 「……?」



429 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 17:17:41.24 ID:NPBlHHBUo


……

…………



幼女魔王の塔 厨房


カチャカチャ コトコト
クツクツクツ



母性巫女 (私に分けてくれた部屋のすぐ近くが台所だったなんて)

母性巫女 (広間はなくなってしまったけど、よかった)

母性巫女 (……ここで何かを食べるって、現実にはどういうことなのかしら)


幼女魔王A 「まま…おひげとるの、終わった……」


細長い野菜


母性巫女 「ありがとうございます」

母性巫女 「うん、とっても丁寧」


幼女魔王A 「えへへ……いっぱい、やりなおしたから」

幼女魔王A 「ほかに、何かする?」


母性巫女 「うーん、そうですね」

母性巫女 「どうしましょう、R?」


幼女魔王R 「……もうすぐお鍋持って行かなきゃだから、Aは、食べるところの様子を見てほしい」

幼女魔王R 「食器。持って行ったり、お片づけとか……ちゃんと、できてるか……」

幼女魔王R 「お願い、します……」


母性巫女 (なんだか、ぎこちない……)


幼女魔王A 「う、うん……じゃあ、いってくる」


430 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 17:47:59.85 ID:NPBlHHBUo


コトコト 


幼女魔王R 「あとは、これだけ……」


母性巫女 「はい」

母性巫女 「……体の具合、つらいところりませんか?」


幼女魔王R 「うん……大丈夫」


母性巫女 「Rのおかげで、おいしいお鍋になりそうですね」



処女風魚介野菜鍋



幼女魔王R 「……う、うん」

幼女魔王R 「でも、私、やっぱり」

幼女魔王R 「いいのかな……私」


母性巫女 「R?」


幼女魔王R 「だって……ぜったい見たことないお野菜も」

幼女魔王R 「食べたことないお魚も……」

幼女魔王R 「どうやったらおいしくできるか、切り方とか……知ってて」

幼女魔王R 「お鍋料理のしかた、覚えた記憶、ぜんぜん、ないのに」


母性巫女 「はい……」


幼女魔王R 「だから、どうやってお料理おぼえたか、分からないから……」

幼女魔王R 「これから、どうやって新しいお料理おぼえたら良いか、分からないから」

幼女魔王R 「ううん、きっと、私、料理をおぼえたくない。新しいことおぼえるの眩暈がする」

幼女魔王R 「できるから、だからやってるけどっ、でも私っ、今たまたま上手なだけでっ……」

幼女魔王R 「だって、私、こんな、だめな、私……」

431 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 18:02:44.08 ID:NPBlHHBUo


母性巫女 「はい…うん……」


幼女魔王R 「私、本当は何もできないの、なまけものなの」

幼女魔王R 「なのに、こんな、知らないお料理なんて知ってて」

幼女魔王R 「何もできないから、がんばらなきゃいけないのに……!」

幼女魔王R 「やだ、やだ、怖くて、何もできない、違う」

幼女魔王R 「分かってるの、何かしなきゃいけないのに」

幼女魔王R 「分かってるのに……! うぅ、うぅ……!」


母性巫女 「R」


ダキ


幼女魔王R 「あううぅ、ううぅう!」


母性巫女 「いいこ、いいこ……」


ナデ ナデ


幼女魔王R 「違うの、私、ちがうの」

幼女魔王R 「悪くて、悪い……」


母性巫女 「はい」

母性巫女 「Rは悪い子」


ナデ ナデ


幼女魔王R 「すごく悪くて、ここにいちゃいけなくて……」

幼女魔王R 「やだ、やだ、やだ……」


母性巫女 「悪い子、とても悪い子」


ナデ ナデ


母性巫女 「悪くて、悪くて」

母性巫女 「だいじな、悪い子……」


ナデ ナデ……



432 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 18:20:58.40 ID:NPBlHHBUo


幼女魔王の塔 母性巫女の部屋



ガヤガヤ


幼女魔王W 「ここをフェニックス席とする!」


幼女魔王P 「ちょっともう! そこ座られると邪魔!」

幼女魔王P 「寝そべってプニマンできなくなる!」


幼女魔王L 「久しぶりのRの料理、楽しみ」


幼女魔王S 「調子悪そうだったのに、大丈夫かな」

幼女魔王S 「というか……」


毛玉触手 『キャハハハハ』


幼女魔王S 「……ずっとここにいるのかな」


ワイワイ ガタガタ


幼女魔王C 「……どうして本当の名前、隠していたの」


幼女魔王G 「うーん、うまく言えないけど、私だから分かるんじゃないかな」


幼女魔王M 「……私たちは甘えんぼうで怠けんぼう」

幼女魔王M 「Gがいれば安心だって分かったら」

幼女魔王M 「ぜったい、他の私たちはどんどん駄目になってく」


幼女魔王C 「……きっと、そうだけど」




カチャ キイイ ハタム
トコトコトコ


幼女魔王A 「……あ、あの」

幼女魔王A 「もうすぐ、お鍋、くるよ……」

幼女魔王A 「から、えっと……お部屋の、食べるところの準備、みんなで……」



…………
 


433 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 18:34:07.12 ID:NPBlHHBUo


グツグツグツ
ガヤガヤ ワイワイ


幼女魔王C 「どうして広間がなくなってしまったのかしら」


幼女魔王M 「なくなったものは、しょうがないでしょ」

幼女魔王M 「それより、これから幼女魔王会議をする場所をどうするの」


幼女魔王G 「広間ほどでなくても、せめてここくらいの広さがある場所かな」


母性巫女 「ここで良いと思いますよ」

母性巫女 「はい、M。あーん」


幼女魔王M 「……あ、あーん」

幼女魔王M 「ハフッ……うん、おいしい」


幼女魔王R 「……ありがとう」


幼女魔王C 「素直ね、M」


幼女魔王M 「……仕方ないでしょ」


幼女魔王A 「うぅ、ずるい、ずるい」

幼女魔王A 「まま、私も、あーん、私も」


母性巫女 「はい。あーん」


幼女魔王A 「あーん。えへへ」


母性巫女 「うふふふ。自分でもしっかり食べるんですよ」


434 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/07(水) 18:43:39.36 ID:NPBlHHBUo


毛玉触手 『キャハハハハハ』


幼女魔王C 「では、あれは味方のようなものって考えて良いの?」


幼女魔王G 「私たちではなく、のぼってくる声だけに対して攻撃していたからね」

幼女魔王G 「何と言うか、頼もしい怒りのようなものも感じた気がするし」


幼女魔王C 「……とても、信じられない話ね」


毛玉触手 『キャハハハハ』


幼女魔王F 「フェニックスなのか?」


幼女魔王H 「追加フェニックスなのか!?」


435 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga sage]:2023/06/08(木) 06:14:51.86 ID:p/M6VMH+o


母性巫女 「私にも、あれが、のぼってくる声を攻撃しているように見えました」

母性巫女 (少し平気になったけど、あの毛玉のモンスターの笑い声を聞いたらまだ少しお腹の底がキュンとする……)


幼女魔王C 「……ふうむ」


幼女魔王G 「声がいってしまうのを見届けて、私が帰ってくることができたのも」

幼女魔王G 「浮遊移動するあれに、どうにか掴まることができたからだ」


幼女魔王M 「あれを乗り物にしたの? あんまりやりたくない」


幼女魔王G 「意外と良い乗り心地だったよ」

幼女魔王G 「それに発見もあった。あれに掴まって帰る途中で」

幼女魔王G 「広間からのどの廊下とも繋がっていない部屋などを」

幼女魔王G 「いくつも見かけた」


幼女魔王C 「空中を浮かないと行けないような場所があるってこと?」


幼女魔王G 「ああ」


幼女魔王C 「……まだまだ分からないことだらけなのね、この塔も」


436 :sage :2023/07/10(月) 19:48:57.85 ID:gZ2ZhsEo0
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