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シンジ「その日、セカイが変わった」
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◆y7//w4A.QY
[sage]:2017/09/07(木) 12:47:36.52 ID:nADDI2Sj0
ユイ「ふふ、男子三日会わずんば刮目して見よ。……本当に強くなったわね。なにがあなたをそこまでステップアップさせたの? アダム?」
シンジ「正直に言うよ。僕は母さんがこわい」
ユイ「……」
シンジ「顔色を変えずに、僕にこんなことを。マヤさんを危険な目に合わせたのがこわいんだ」
ユイ「……」
シンジ「今日の昼休みにアスカから聞いたよ。戦自からスパイが潜り込んでるって」
冬月「ちっ」
シンジ「あの子をネルフで守ってほしい」
ユイ「それに対する見返りは?」
シンジ「僕の協力。母さんの望む働きになれるように――」
ユイ「あなたは優しいもの。あの子ではなくても、鈴原ヒカリ、セカンドチルドレン、伊吹二尉、葛城一尉、排除したとして代わりはいくらでもきく」
シンジ「……」ギリッ
ユイ「代替え案は?」
シンジ「たしかに、母さんにとっては僕がイヤイヤ協力しようが、進んで協力しようが結果は同じこと」
ユイ「そうね」
シンジ「だったら僕は、また自分をかけるしかない」
ユイ「……」
シンジ「この手にあるのは、必要なモノだから。僕も必要なんじゃないの?」
ユイ「……」
シンジ「僕を失うか、目的を達成するまで他に手をかけないか、選ぶのは二つに一つだよ」
ユイ「あなたは私を敵と思ってるのね?」
シンジ「……」
ユイ「及第点を与えましょう。今回は子供の駄々に付き合ってあげます。副司令、霧島マナのファイルを」
冬月「どうするつもりだ?」
ユイ「こちらが証拠を握っているのです。まずは、信頼の証として、それをシンジに渡しましょう」
シンジ「それだけじゃだめだ。データは残ってるはずだ」
ユイ「もちろんね。デジタル化してる現代において、コピーがないなんてありえない。重要であれば尚更」
シンジ「戦自に解放の働きかけはできない?」
ユイ「それは無理よ。大人には大人の都合がある。ネルフから戦自にそんなことをすれば、なにを要求されるかわかったものではないわ」
シンジ「つまり、現状維持」
ユイ「そうね、あなたにネズミの扱いは一任しましょう。それも、シンジが非協力的な態度を見せたらご破算になるけど」
シンジ「……」
ユイ「シンジ。これはあなたに、とっても不利な条件なのよ? わかるわね?」
シンジ「(僕が、協力しなくても、母さんの気が変わっても……だけど、時間稼ぎにはなる)」
ユイ「それを踏まえて発言してるのね?」
シンジ「うん。それならいい」
ユイ「まだまだね。もっと成長しなさい。話は以上どす。副司令、シンジと共にさがってください。原本を渡すのをくれぐれも」
冬月「ああ。こっちだ」
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