シンジ「その日、セカイが変わった」

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576 : ◆y7//w4A.QY [sage]:2017/09/21(木) 15:08:41.03 ID:oz+dgW4j0
【ネルフ本部 ラボ】

リツコ「――明日の電車で実家に療養なさい。司令には私から伝えておく」

マヤ「えっ⁉︎ そんなっ」

リツコ「命令よ。伊吹二尉。本日付けであなたを技術ニ課から解雇します」

マヤ「せっ、先輩っ! 待ってください! どうしてですかっ⁉︎」

リツコ「以前に私は忠告した。あなたの身元保証人には私がなっていると。それ、まだなにか調査しているのね。勝手な振る舞いに対する責任は負いきれないわ」

マヤ「ち、違うんです! これは、使徒の生態調査をしていただけで」

リツコ「使徒?」ピク

マヤ「これまでの使徒の襲来パターンから次の使徒に有効な分析や対策案を練ろうと」

リツコ「なぜ今なの?」

マヤ「あの、この前は先輩とあんな風に口論しちゃいましたし。落ち着かなかったので、なにか気持ちが落ち着くものをしようって思って。作業をしてれば忘れられるじゃないですか!」

リツコ「……」

マヤ「本当に、それだけなんです!」

リツコ「マヤ、見えすいた嘘はやめなさい」

マヤ「えっ」

リツコ「例えそれが本当だとしても、知り得た事実はあなたの負担になっている。これから起こる出来事に耐えきれないわ」

マヤ「わからないじゃないですか! お願いします! 今辞めたくはないんです!」

リツコ「……」

マヤ「先輩! お願いです!」

リツコ「なにが理由? なぜネルフにしがみつくの?」

マヤ「私の目標なんです。先輩が……どういう性格でも、研究に対する姿勢や視点について学ぶべきことはまだたくさんあります。ウソじゃありません」

リツコ「パソコンを貸しなさい」

マヤ「はい」スッ

リツコ「……これは。使徒? いえ、誰のデータ?」

マヤ「シンジくんです」

リツコ「あなた、やっぱり……!」

マヤ「どうしてですかっ⁉︎ 先輩はいつもフラットに物事を見極めていました! 科学者として証明するべきでしょう!」

リツコ「シンジくんに、なにか聞いたのね?」

マヤ「少しだけ。シンジくんは今日こうして先輩に話していることを知りません。私が自分の意思で話してることだからです!」

リツコ「……」

マヤ「先輩……! 目を覚ましてください! 私たちは、シンジくんにこそ協力をするべきです!」

リツコ「あなたを解雇する前にシンジくんに話を聞く」

マヤ「先輩っ!!」

リツコ「黙りなさいっ! どれほどの危険に首をつっこんでいるのかわかっているの⁉︎」バンッ

マヤ「わかってます! だけど、それでも私は! 先輩と……!」

リツコ「らちがあかないわね。もう通常業務に戻りなさい。シンジくんは今学校にいるから、終わったらここにくるように指示する。あなたも同席するのよ」

マヤ「……」ギュウ

リツコ「中学生にほだされるなんて。あなた、恥を知ったらどう?」

マヤ「先輩こそ! やっていいことと悪いことに年齢は関係ありません!」

リツコ「……さがって。さがりなさい。伊吹二尉」
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