女「好きな人のためなら」 ※百合

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158 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/16(水) 12:15:53.83 ID:eHBCWb/Yo
159 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/16(水) 19:49:16.39 ID:HS6H3VMn0
ありがとうございます
続けます
160 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/16(水) 19:51:45.35 ID:HS6H3VMn0
そう思っていたのに。


あれから3、4回共に遊んだ。オトハはおそらく違和感に気付いていながら、
それを隠してナオと接しているだろう。


「ほんっとに美味しかったです!お店のメニューに載せられるレベルですよっ」

「あはは、大げさな」


手料理を教えるために後輩のアパートにお邪魔している。
本人は言われたことをメモしているが、目線はこちらの顔や身体にばかりむいてしまっていた。

食器を片付け一息ついたところで話を切り出す。


「あのさ、ナオ」

「は、はい」


背筋を伸ばして緊張した顔を浮かべる。
せっかくご飯を食べて良い気分の後なのに、こういう話をするのは申し訳ないと思う。
しかしもう言わずにはいられなかった。


「オトハと3人で遊ぶの、もうやめようか」
161 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/16(水) 19:54:33.71 ID:HS6H3VMn0
「え…」

「気付かないと思った…?明らかに無理してたでしょ」

「ぁ…っ……」

「…泣かないで」


少し冷たい言い方になってしまったかもしれないが、
ここで泣かれると話が進まなくなってしまうので仕方ない。


「っ…」

「知らない人が見たら仲良く見えるだろうけど、あたしからするとね…」

「ぅ……そ、そんなこと…」

「無理しないでほしい。オトハには何か理由をつけて言っておくから、ね?」

「……はい…」


それなりに仲良くできているように見えるだけで、実際は別だ。
ナオはいつも何かを気にしながらあたし達に接していた。違和感を持ちながら過ごすのはもう耐えられなかった。

162 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/16(水) 20:03:46.44 ID:HS6H3VMn0


「今度、服見にいこっか」


重い空気にさせてしまったので、この前断ってしまった誘いの埋め合わせをしよう。


「…はいっ」


笑顔の裏に隠されている感情には、気づかない振りをしておく。


163 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/16(水) 20:21:51.02 ID:HS6H3VMn0

「うっわぁ」


なんてタイミングが悪い。オトハの家で遊んだ後、自宅へ向かう途中で土砂降りの雨に上半身を濡らされた。
確か夜の降水確率はかなり低かったはず。心の中で天気予報士に一喝する。

家まであと少しの距離だったが、
バッグの中身を守りきれそうになかったので止むを得ずコンビニで安っぽい傘を購入していく。
マンションの入り口でようやく一息つく。振り返り傘に着いた水滴を飛ばそうとしたが、
前方に人が立っていたので中断する。

体格や服装は後ろから照らされるエントランスの光でぼんやりと分かった。若い女性、だが様子がおかしい。
下を向いてその場から動こうとしない。なにより傘をささずに全身ずぶ濡れであることがかなり不気味だった。

しかしこのまま声をかけずに去るのもどうかと思った。彼女は屋根の下に入らず今も雨に打たれ続けている。
こちらに来て雨から逃れるよう促すために近づく途中でようやく気付いた。

164 :明日に再開します ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/16(水) 20:33:06.22 ID:HS6H3VMn0

暗闇の中に白い肌がぼんやりと弱々しく浮かんでいる。
目の前の女性は、虚ろな目でこちらを視界に捉えた。


「ナオ…一体どうしたの」

「なにしてたんですか」

「なにって」

「オトハさんの家で、なにしてたんですか」


質問の意図がよく分からない。
それに、どうしてオトハと一緒に遊んだことを教えてもいないのに知っているのだろう。


「と、とりあえずこっち来てよ」


いくら夏とはいえ夜に濡れたままの体でいては風邪を引いてしまう。手を引いて雨を凌げる場所へ誘導する。



「なにしてたって…オトハの従姉妹が来てたから、一緒に遊んでたんだけど」
165 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/17(木) 09:19:56.42 ID:FaGmCbWu0
「うそ…」

「いや、本当に」

「うそっ。2人で…っ、2人で何してたんですかっ」

「ちょっ、落ち着いて」


錯乱した様子で頭を抱え膝から崩れ落ちてしまった。
何が彼女をここまで追い込んでいるのか、この状況ではどうしても分からなかった。


「もう…やだぁ…」

「な、なにが嫌なの?ゆっくりでいいから、教えて?」

「やめてください…!オトハさんと遊ぶの、やめてくださいっ」

「えっと…」

「おかしくなりそう…助けて…」

「えぇと、一旦家に上がって?話はちゃんと聞くからさ」
166 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/17(木) 09:27:06.44 ID:FaGmCbWu0

今は彼女の心と体を落ち着かせることが最優先だ。
肩を抱きながらエントランスを抜けてエレベーターに乗り込む。
ボタンを押して到着するまでの間、ナオはずっとくっついて離れなかった。


「捨てないで…ごめんなさい…」

「そんなことしないよ、大丈夫大丈夫」


なかなか離れようとしてくれなかったが、
根気強く説得してなんとかシャワーを浴びさせることに成功した。

あたしとナオの身長差から、着替えはどれもサイズが大きくなってしまう。
ショーツはまだ大丈夫だったが、バストの大きさは後輩の方が上なのでそのままTシャツを着てもらった。
ジャージを渡して履くように言ったが、このままでいいと断られてしまった。
ぶかぶかのTシャツにショーツだけではせっかく温まった体がすぐ冷えてしまうなと思いながら、
自分も濡れた服を脱ぎ捨てシャワーを浴びて体を温めた。


「えーと、まずは…」

(なんで知ってたのか、だな)

「オトハと遊んでるってことは、どうやって知ったのか聞かせて?」
167 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/17(木) 09:30:33.99 ID:FaGmCbWu0

「……」


ベッドの上に座っている隣の後輩は一気に体を強張らせる。
緊張を和らげるために背中をさすってやると、多少の効果はあったようで、か細い声で話し始めてくれた。


「…2人のツイッターと、インスタで……
オトハさんよくどこで遊ぶかツイートしてたから…気持ち悪いですよね」

「それは、あたしを取られたくないって思ったから?」

「……そうです」


あたしに対する思いが強いものだとは理解していたつもりだった。
しかし友達と遊ぶことにすら嫉妬をされるとは、全く想定していなかった。


「カナさん…私達ってどんな関係なんですか?
先輩と後輩?恋人?友達?私はカナさんにとって何なんですか…?」

「……」

168 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/17(木) 09:33:46.37 ID:FaGmCbWu0

「もうはっきりさせたいんです……。私と付き合って下さい……。
私だけ見て下さい…っ。それがダメなら、……ぁ」

「ごめんね、ごめん」


こんな状態のナオを見て放っておけるはずがなかった。強く抱き寄せて告白の返事をする。
この時は罪悪感と責任感によるものが大きかった。ミカから助け出すのが遅くなったこと、
自分以外には彼女を救えないだろうということ。


「うん…付き合おう。できるだけナオのことを優先するよ」

「…あぁ……カナさん…カナさん……ありがとうございます」

「だから安心して、ゆっくり休もう?顔色が酷いよ」

「……その前に、これ…見て下さい」


そう言うとおもむろに立ち上がり、Tシャツをめくって自分の太ももを見せ付けてきた。
その内側には赤黒い斑点が痛々しく散らばっていた。なかには紫色のものもある。


169 :たぶん夜に再開します ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/17(木) 09:40:13.37 ID:FaGmCbWu0

「こ、これ…」

「オトハさんに変なことしそうになったり、カナさんのあと追いかけたりしちゃった時……罰として」


ナオは自分の太ももに向かってあたしの手を持っていった。


「んっ……これからこういうことは、カナさんが…シてくれますよね?」

「ナオ……」

(この子は…本当にあたしがいないとダメなんだ…)

「カナさんにされることなら全部受け入れます…。カナさんのためならなんだってやります…」

(あたしが……救わなきゃ、多分……)

「……分かった。だけど今は眠ろう?疲れたでしょう、色々」



腕の中で小さく丸まって眠る後輩は、つついただけでバラバラに壊れてしまいそうだった。

170 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 09:54:27.19 ID:Ero05U0do
ナオちゃんさん…
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 17:57:41.45 ID:q9jjj4UN0
朱に交われば赤くなる、水は方円の器に従う、
お先真っ暗真っ逆様なんですが
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 20:47:49.14 ID:UzZHMll7o

どうなる
173 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/18(金) 09:10:27.34 ID:3T4Db45G0
ありがとうございます
遅れてしまって申し訳ないです。続けます
174 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/18(金) 09:14:00.42 ID:3T4Db45G0
ナオが家にいる光景はもう日常になりつつあった。以前よりかなり明るくなったと感じる。
しかし一緒にいられない時は必ずあるもので、そういう場合は普段との落差がかなり激しい。

合鍵を渡していつでも入れるようにしてあるというのに、
ドアの前にしゃがんで待っていた時は驚いた。何があったのか聞くと、
カナさんに会えないのに部屋にいたら変になりそうだからと言った。


ある日の午後、原因が分らない頭痛に襲われていた。
レポートに集中しすぎたか、それとも気圧によるものか。病院に行くほど痛むわけではないので、
頭痛薬を飲んで治るのを待つ。自分も例に漏れず体調が悪いと気分も悪くなる人間だった。
この時はナオだけでなく色々なものにイラついていた記憶がある。


「えーと、洗濯物干し終わりましたっ。次は何を」

「ちょっと」


具合が悪いあたしのためを思ってはりきってくれているのは分かるが、今だけは静かにして欲しかった。
175 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/18(金) 09:17:45.23 ID:3T4Db45G0
「もういいから、何もしないで」

「あ、あ……ごめんなさい…私何か悪いこと」

「違うよ…謝らなくていい」

「ぅ…っ…ごめんなさ--」

「だから謝らなくていいってばっ」

(…あ……)


つい語気を強めてしまった。体調が悪いことに加え、ナオが事ある毎に泣き出すのに
少々うんざりしていたことも原因になっていたかもしれない。

怒るような声を出したのはあの一件以来これが初めてだ。また面倒なことになりそうだと思った。
しかし予想とは裏腹にすすり泣く声は聞こえてこない。彼女は怯えていながらも、目の奥を爛々とさせていた。


(その顔は何?何を望んでいるの?)

「どうして、嬉しそうにしてんの…」

「…だって、私を見てくれてるから…。それだけでも充分…です…」
176 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/18(金) 09:27:37.29 ID:3T4Db45G0

「もうどうしたらナオのためになるのか分からないよ…」

「私のため……」

「ナオのしたいことって何…」

「……したいんじゃなくて…されたいんです。
私はもうカナさんのものなんですよ…だから、好きにしてください」

「…どうして欲しいの」

「見て、触れて……私の全部を感じて下さい…。もう我慢できません…っ」


そう言われても何をどうしたらいいのか全く分からない。
跪いてあたしの手を握るナオに狼狽えていると、彼女に指の傷を視界にとらえられた。


「傷…」

「あ、これは、っ」


プリントでついた切り傷だという説明は聞いてもらえなかった。
人差し指と中指はパクッとドロドロの口内に囚われる。


「な、なにをっ」

「ぁ…ん、む…」


熱を孕んだ舌と唾液で二本の指はぐちゃぐちゃにされる。
夢中で舐め続ける様子を見下ろした時、まるで男性器を咥える行為に似ていると思った。
必死に動かして出るはずのないものを吸い出そうとしている。

最中はずっと濁った目でこちらを見上げてきていた。
舐められている右手の先から背筋にかけてピリピリと弱い電流のようなものが流れていく。
177 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/18(金) 09:29:42.85 ID:3T4Db45G0


「ぷぁ……はっ…」

「っ…」


なぜか自分も息が上がっていることに今更気づいた。
その理由は知っていたが、深く考えたくはなかった。


「ぇへ……私勝手に…。悪い子ですよね。だから、叱って下さい…」


高校時代にナオが先輩後輩問わずいじられやすかった理由を今理解した。
明るかった性格で、何を言われても上手く返すからだと思っていたが、それだけではなかったようだ。
彼女の感情を隠さず全てをさらけ出す顔は、多くの人の嗜虐心を煽る。

あたしも、それに惑わされた一人だった。


178 : ◆COErr5OWSM [sage ]:2017/08/18(金) 09:30:57.70 ID:3T4Db45G0
また夜に再開します。
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 20:29:31.76 ID:7TSfKo4yO

後日談来てたの知らんで、今追い付いた
相変わらず背筋がゾクゾクするぜ
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/18(金) 21:57:54.28 ID:QOQAG/npo

立派なマゾになっちゃて…
181 : ◆COErr5OWSM [sage ]:2017/08/19(土) 01:05:55.07 ID:eJIgWY/n0
ありがとうございますつづけます
182 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:10:31.60 ID:eJIgWY/n0


「ぇ、う…」


彼女の舌を引っ張り出して口を開きっぱなしにさせる。何をするにしてもされるがまま、
口元から溢れた唾液は顎をつたって首を淫らに濡らした。


「はっ…はぁっ……」

「っ……」


 うるんだ瞳、汗ばんだ額、のぼせた様に赤い頬。思わず生唾を飲んだ。
再び2本の指を口内に侵入させる。歯茎、舌、頬の内側を爪で引っかいたり指で撫でたりした。


「んむっ、あっ…っ……んっ」


 時折身体を震わせながら口内を蹂躙されている。こんなことで感じられるのかと単純に驚いた。
不意にミカとナオの行為を証拠として撮った時の内容を思い出す。
あたしに苦しい目に合わされることが彼女の幸福なのだろうか。悩みながら指をゆっくりと前へ推し進めていく。
183 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:15:10.58 ID:eJIgWY/n0
「っ…ぉ……ぁ、けはっ」


 喉の入り口付近に指を突っ込まれたら異物感に耐えられず誰でも吐きそうになるものだ。
それなのに離そうとせず、涙をこぼしながら受け入れている。
ナオは本当にあたしのためならなんでもできるのだと理解した。

 普段に分泌される唾液とは違う、
独特の粘着性をもったものが指に纏わりつく。
動かしている最中に反応が良いところを見つけたので、そこを爪でカリカリと引っかいてやった。
上顎の裏側が好みのようだ。


「…!っ、ぁ……ぇ」


 限界が近づいているようなので、人差し指で力強く弱点をいじめて楽にさせてやることにした。


「んんっ!?、…っ!」

「いたっ…」


 快感の衝撃で歯を食いしばったことにより指に歯形がつけられた。
反応が収まるのを待って、ナオはようやく咥えていたものを離す。


「ぷはっ……、ぁ…はっ、あ、…っ」
184 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:17:05.77 ID:eJIgWY/n0
「…気持ちよかったの?」

「っ……はい…」

(こんな顔するんだ…ナオ)

「カナさん…カナさんっ…あぁ……お願いします、最後まで…」


 ここまで来たらもう後戻りはできない。
ベッドに向かう足はズブズブと深い沼に入っていくような感覚に襲われた。
壁に背を預け、ナオが手を震わせながら服を脱いでいく過程をぼうっと眺めていた。


(綺麗だな…)


 華奢ではあるが胸はしっかりと張りがあり、柔らかさも持ち合わせている。
ソックスを残して身に着けていたものを外した彼女の肌は、残酷なまでに白く透き通っていた。
腕と脇腹につけられたミカの傷痕がよく目立つ。


「カナさん…あの…」
185 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:27:32.35 ID:eJIgWY/n0
 
 何もしてこないことが不安を煽ってしまったのだろう。
小さくなりながらこちらの顔色をうかがってきた。何もしなかったのはただ見惚れていたからではない。
ここからどうすればよいのか、未経験だし、女性同士なんて全く分からないからだ。

 それを伝えると、両手を頬に当て陶酔しきった顔をしながらナオは感情を爆発させた。


「あぁ、ぁ……あぁ…!よかったぁ…カナさんが汚されていなくてっ……」

「…どうすればいい?」

「キス…して……」


欲情した顔であたし首に手を回して跨ってきた。
流石、相手は経験者だけあって雰囲気作りというか、持ちこみ方が上手い。


「ふ…ぁ、ん…っ…んん、ゃ」


桃色の唇は熱で溶けそうなほど柔らかい。
小さい口と舌で必死に食いついてくるのが可愛く思えた。唇を甘噛みされ、舌の先を擦り合わせる。
正直かなり気持ち良い。しかし、このまま後輩にペースを握られるのはよろしくないと何となく思った。
ナオの舌を捕まえて前歯で強めに挟み込み、一定の間隔で力を加える。


「ん、ん!ひゃあっ…あっ、あ、あぁっ」
186 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:31:58.67 ID:eJIgWY/n0
一際強く噛んだと同時に体を跳ねさせて悦んでくれた。
いざ行為に及んでみれば、流れに身を任せてそれなりにやっていけるものなのかもしれない。

壁についたナオの両手により頭の位置を固定され逃げ場をなくされる。
眼前にはナオの顔と体しか見えない。至近距離から漂う危険で甘い香りが脳を麻痺させ、
あたしの正常な判断を着実に奪っていった。


「はっ……はっ…印付けてください…っ。全部に…!」

「…うん」


先程からナオの要求ばかり飲んでいるが、初体験なのでそれも仕方ないと思った。
彼女が望む罰、いや、気持ち良いことを精一杯してやろう。

印といえばおそらくキスマークなのだろうが、全くやり方が分からない。
どうしたものか悩みながら手間取っていると、ふと別のやり方を閃いた。
187 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:34:11.98 ID:eJIgWY/n0
「ぁ…ん」

「ぃいっ!あっ…んっ!や、ぁ…!」

「は、ぁ……好きなんでしょ、こういうの」

「っ、はい…!すき、すき…すき、すき……っ」


首、鎖骨、二の腕、胸、腹、太もも。強く噛まれてできた歯型は白い肌に映えて花びらの模様に見えた。
その中でも特に赤く主張する2つの蕾は、刺激を欲しぷくりと膨れ上がっていた。
両手を使い、綺麗に上を向いている乳房を揉み始める。感度はとても良いようだが、
明らかに物足りないという表情をしている。
気付かないふりをしてぎこちない手つきで中心を避けつつ行為を続けた。


「ん……あ、あの…もっと…」

「…もっと、なに?」

「っ…もっと、強く…」


188 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:36:41.50 ID:eJIgWY/n0
今更赤面するのか思わず心の中で突っ込みを入れてしまった。

爪で軽く小刻みに乳首を引っ掻いてやると、ナオの体は刺激から逃れようと背を丸める。
それを許さず、先端だけ引っ張ってこちらに引き戻した。


「うぁ、あ゙っ!い゙…っ!」

「…へんたい」

「っ、ひ…ごめ、なさ…あぁ、あっ!」


指の腹でグリグリとこねくり回し痛めつける。これまで既に何度も達しているだろう。
痛みの割合が多いものではどうなるのか。爪を立て、それだけで乳首を思い切り圧迫した。


「んい゙っっ……あっ……!!」


口を大きく開き、背筋を限界まで反らして快感に身をまかせている。
半開きの目には涙がたっぷりと膜を張っていた。


189 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:40:48.49 ID:eJIgWY/n0
「はっ、ん…っ」

「この次はどうするの」


もちろんこれで終わりなわけがない。片方の太ももに跨っているナオの股から愛液がとめどなく溢れ、
あたしたちの足を生々しく濡らしていった。


「はーっ…はーっ……」


最高の興奮状態にある彼女には言葉を発する余裕も無いようだ。
あたしの手を取り自らの秘所へあてがう。ほとんど毛が生えていないソコはあたしの目を釘付けにした。
一人で慰める時は体勢の関係でじっくり見て触る機会など無いからなんだか新鮮だ。

ふにふにと柔らかくて、ぐちゃぐちゃに熱い。


「あぁっ、ん!やっあ、あぁ…!」


 あたしの手の平の上で膝立ちになって腰を前後に動かす。肉と粘液の擦れる音が部屋に響いた。

190 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:45:09.45 ID:eJIgWY/n0


「あっ、あっん…っ、…カナさんっ」


グリグリと手に押し付けてラストパートを仕掛けようとしている。
すぐ終わってしまうのはなんだか勿体無い。ナオの乱れる姿をもっと見てみたい。

触れていた手を下げ、刺激を得られないようにする。彼女は突然の中断に驚きを隠せていない。


「あ、の……」

「動かないでね」

「んっ…」


勝手に動かないよう釘を刺してからまた手を触れさせる。
しかしこちらから弄ることはせず、ただ当てるだけ。
切ない表情で口を閉じ、一生懸命に動きたい、触れられたいという欲求を我慢している、
その様子がとても愛おしいと思った。


「ふぅ……ふぅ…っ」

「すごいね…触ってるだけなのに、どうしてこんなに溢れてくるの」

「はぁ…っ…」


191 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:46:59.49 ID:eJIgWY/n0
ナオの視線は手の一点に集中している。
問いかけに答える余裕など無く、
おそらく頭の中は気持ち良くなりたいということしか考えられないのだろう。


「あぁ、あ…っ……」

「……」


閉じていた口は開き口の端からは唾液が漏れ、膝はカクカクと震えていた。


「も、もうむり……おねがいです…」

「どんなおねがい?」

「わたしの、ここ…はやくっ……」

「ちゃんと言ってくれないとわかんないよ」

「なんでもっ…なにしてもいいから、きもちよくしてください…!」

「……ふふ、分かった」

192 :また夜にします。 ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/19(土) 01:48:54.81 ID:eJIgWY/n0
陰核に当てた手を細かく左右に動かしてナオを絶頂へと導く。
あっという間にベッドのシーツがびちょびちょに濡らされてしまった。

さんざん焦らしていじめた分をここで解消させてあげるべく、
そのまま手の動きを止めずに連続で刺激を与える。


「ひ、ぃっ!イっ、く…あ、あぁあっ」

「ナオ…」

「すきっ…カナさん、カナさ、っ!ん、んんんっ!」


ナオは背を丸めて全身に行き渡る快感を受け止め、 数回大きく腰を震わせた後、
弱々しくこちらへもたれかかってきた。

193 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 03:08:17.09 ID:7BoCJ1Kv0
完全に供依存コースですねぇ
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 03:30:17.88 ID:eXoMR8xho
それでも俺らのカナパイセンならなんとかしてくれる
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 05:12:40.07 ID:vtbY56Czo
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 10:17:34.32 ID:857xU57RO


読んでる最中、息を呑みっぱなしだわ
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 03:23:46.71 ID:zVW4H+75O
最高
198 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 15:51:07.33 ID:95p/6W+f0
遅れてしまって申し訳ないです。
かんそうありがとうございます。つづけます
199 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 15:52:52.92 ID:95p/6W+f0
「っ…ごめ、なさい……」

「どうして謝るの?可愛かったよ」

「だって…汚しちゃいました」

「あぁ…そんなこと。いいからいいから、シャワー浴びてきな?」

「……はい」


名残惜しそうにベッドから降りて脱衣所へと向かっていった。
数分して、さっぱりした彼女の髪をドライヤーで乾かしてあげながら穏やかな雰囲気で会話する。


「まさかなぁ…あたしの初体験の相手がナオになるとは……」

「ぅ…い、いやでしたか?」

「ううん。そういうことじゃなくて、人生何があるか全然分からないなって意味で」

200 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 15:54:27.93 ID:95p/6W+f0

「あ…その…初体験とは言いますけど、カナさんはまだ…処女ですよね」

「なーに?文句あるの?」

「いえっ、違くて…」


目を閉じ柔らかく微笑みながら言う。


「本当に、本当に安心してるんです。
不安でしょうがなかった…もし誰かに奪われてたら……」


そうだったら、ナオはどうしていたのか。


「あのっ…溜まった時は、私を使ってくださいね。
いつでも呼んてください、カナさんを最優先にしますから」

「う、うん、まぁ…考えとくよ。……それで、オトハの話なんだけどさ」

「ぁ…」


201 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 15:57:41.35 ID:95p/6W+f0

名前を出しただけでこの落ち込みようとは、相当参っているようだ。
しかしオトハに限らず、周りとの交友関係を維持しなければ
社会を生きていくことは中々難しい。

かといってナオに我慢してもらい、またストレスを溜め込んで
暴走させてしまうことは避けたい。

ふと、大学生の内にどうするかということばかり考えてしまって、
視野が狭くなっていたことに気付く。
自分が社会人になったら今以上に会う時間が限られてくる。

一人で悩んでいても仕方ないので、ナオにも相談してアイデアを考えてもらう。
そこで彼女が発した何気ない一言をきっかけに、考え得る限りおそらくベストな案を閃いた。


「一緒に…暮らす……」

「そっ、良くない?忙しくても帰ってくる場所は同じ……。それだけで結構安心できるんじゃないかな」

202 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 16:11:42.91 ID:95p/6W+f0

「そう…かもしれないですけど、お金のこと…」

「まぁ、あたしの家割と余裕あるからさ。親の反対押し切って一人暮らししてきたから、
女の子と一緒に住むって言ったら喜んで協力すると思うよ」

「いいんでしょうか…」

「今更気にすることないでしょ。代わりに、
大学生の内はできるだけナオとの時間を作る、ってことでダメかな」

「…はい、同棲できるなら、耐えられると思います……」

「よーし決まりっ。…ナオ、ご飯食べ行こうお腹すいた」

「えっ?は、はい」

「普段なら自炊してるとこだけど、ちょっとさっきので腕が疲れちゃって」

「あっ…ぅ、ごめんなさい……」

「あぁあ…ジョークジョーク。さすがにまだ本調子には戻らないか」


203 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 16:12:34.97 ID:95p/6W+f0


二人でゆっくり、ゆっくり歩いていく。


「カナさん……私、バイトしてお金貯めて、ちゃんとお返しします」

「えぇ?いいよ別に」

「高い時給の…夜勤とかして、いっぱい尽くします」

「んー、でもいいの?そうすると夜一緒に寝れないよ?」

「………夕方のバイトにします」

「あははっ。もう、気が早いんだから」

責任感、同情、愛情、庇護欲、恐怖、情欲。
全部が混ざり合って訳の分からない感情を心の中に形成した。
それに従って、多分、後戻りできない道を少しずつ進んでいく。


それでも、ナオのためなら。
204 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/20(日) 16:18:29.94 ID:95p/6W+f0
おしまいです。最後まで読んでいただきありがとうございました
最後適当過ぎてすみません

感想等あればよろしくお願いします_(._.)_
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 16:38:46.45 ID:MT/+36ojO


とても官能的だし、じわりじわりと破滅的な方面に向かっていくのがドキドキハラハラしたわ
素晴らしい話をありがとう
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 20:08:36.69 ID:JG6qPhF5o
207 : ◆COErr5OWSM [saga]:2017/08/22(火) 01:59:49.77 ID:bxNgMYLf0
ありがとうございます
次はvipの方に書きます。
見かけた時はまたよろしくお願いします
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