【がっこうぐらし】安価ぐらしDAY1【生き延びよう!】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

593 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 19:45:09.42 ID:HaVOXXHnO
乙乙
救いはないのか……
594 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 19:59:38.94 ID:s0EXjSnBo
595 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 20:48:50.92 ID:00CiYouio
救いはないんですか
596 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 20:49:23.85 ID:qaK02fWA0
597 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/09/19(火) 21:05:14.80 ID:EaeYgZV6O
つまらん
598 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 22:10:42.60 ID:Xs479I85o
599 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 12:26:53.11 ID:fwzKUh/q0
【由紀】


アリス「由紀」

由紀「……」

アリス「……」

由紀は少し離れたところから名前を呼んでも反応は無い
別に気にしなくてもいいと言われればそれまでだし
私自身、聞こえないのなら放っておいても良いかとも思うけれど

でも、私が悠里を殺したのが原因で由紀が精神崩壊を起こして
連鎖的に由紀自身が死んだりとか、由紀が何か良くないことをしたとか
責任を追求されても困る

もっと言えば、それが原因で導く側の慈まで崩壊されては困る

アリス「由紀……由紀!」

近寄って体を揺らし、二度の呼びかけ
それでようやく反応をした由紀は使い古した機械のような鈍い動作で私に目を向けると
ゆっくりと口を開いて「アリスさん」と呟く

力が無くか細い声
崩壊こそ免れたとはいえ、重症なのは変わらないのだろう

由紀「りーさん……時々おかしかった」

アリス「……」

由紀「見てたのに……聞いてたのに……」

アリス「迷ったのね」

途切れ途切れの懺悔
問いかけるように言葉をつなげると、由紀は涙を零しながら頷いて体を強く抱きしめる
胡桃は見回りに出ることがあったし、私や慈も少し目を話すことがあった
けれど、由紀は傍にこそいなかったけれど、悠里のことは見ていたし、声を聞くことはできていたんだろう
でも、何も出来なかった
そうすることが正しいのか、そうできるのか
迷って悩んで躊躇って
その結果……何も出来ないまま終わって

由紀「なんでこうなっちゃったのかな……なんで、なんで、アリスさん……やだ、やだっ、やだよぉっ!」

アリス「……」

由紀の悲痛な叫び声が教室に響いて
驚いた慈の目が私達へと向いて、でも、慈は悲しそうに眉を潜めて俯く
今出来ること、かけられるこ言葉が、慈にも見つからなかったのかもしれない
600 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 12:43:22.13 ID:fwzKUh/q0

頭を抱えて振る
現実だと直視しなければいけないと分かっていても
それを認めたくないという姿

嫌だ、嫌だ、こんなの嫌だ
りーさん、りーさん、りーさん……と
由紀は泣きながら、呟きながら、狂う

アリス「……」

こんな精神状態では最終的に、いや、途中経過の段階で死ぬだろう
何の役にも立たない抜け殻になるか
現実逃避した厄介な存在に成り果てて

――なら、どうする

自分の姿を見れば、手こそ洗い流したけれど
着替えの無い私の服は悠里の血で赤黒く汚れていて
とても、宥めるための抱擁できる状態ではないし
由紀に優しく振舞えるような姿でもない

アリス「そもそも、宥めようというのがおかしな話だけど」

邪魔になるなら”処分”してしまえばいいのに
そうできなくなりつつある自分がもどかしくて、唇を噛む


1.放っておく
2.慈に任せる
3.そうしていても、何も変わらないわよ
4.悠里が弱かっただけ。私が残酷だっただけ。殺されたくないなら強くなりなさい
5.君がそんなだからこうなったのよ


↓1
601 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 12:45:32.54 ID:wzwzZ+vDO
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 14:38:22.55 ID:4aG2/SxT0
りーさん……(´;ω;`)
603 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 15:15:28.04 ID:fwzKUh/q0

【悠里が弱かった】


アリス「はぁ……」

ため息をついて、自分の中身を整理する
悠里をそそのかしたのは自分であること
悠里が”彼ら”になってしまったこと
悠里を殺したのは自分であること
それらを考えてもまったく動揺しない自分の残酷さ、
冷徹さを改めて実感しながら由紀をまっすぐ見据える

比較するようなことではないのかもしれないけれど
悠里を殺すことに比べれば、
由紀に対して冷たい言葉を投げるくらい、造作もないことだ

アリス「悠里が弱かっただけよ」

由紀「!」

ビクリと震えて、由紀の動きが止まった

アリス「そして、私が残酷だっただけ」

もしかしたら助かる道があったかもしれない
けれど、私はそんな可能性を模索しようとはしなかった
容赦なく首にスコップを突き立てて抉り抜いた

アリス「殺されたくないなら、強くなりなさい」

由紀「りーさんは――」

アリス「弱かった」

由紀「っ」

アリス「君よりも。だから、君がここにいて悠里がいないのよ」

由紀の否定の言葉を叩き潰して
今にも泣き出しそうな顔で見上げてくるその弱弱しい姿を睨みつける
私は優しくない、私は甘くない
共同生活しているのだからと情けをかけてあげているだけ

死んだ遊里に気遣う理由はないし、私の生活を脅かすというのなら
生きている由紀であろうと胡桃であろうと容赦なく捨てる

アリス「でも私は君が同じ目に遭っても、殺すわよ」
604 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 15:57:25.52 ID:fwzKUh/q0

アリス「君は生きたい? 殺されたい?」

由紀「わ、たしは……」

アリス「それとも、私を殺したい?」

由紀と悠里の繋がりを私は知らないし興味が無い
だけれど、私に掴みかかってきた胡桃のように
私の行動に対して強い反発があって、それを行動に移すのを批判するつもりは無い

私が世間からずれているのは自覚しているし
私がそのように私の考えがあるように
由紀には由紀の考えがあるのだから

アリス「私は悠里以外の”彼ら”を傷つけたし殺した。胡桃もそう」

アリス「だから、悠里のみを特別扱いになんてしたりはしない」

アリス「悠里を殺したことが間違いだったとも思わない」

アリス「それを訂正も謝罪もする気は無い」

由紀「そんな言い方はッ!」

アリス「……胡桃に対しても、慈に対しても。私はそう言うスタンスでいるわ」

アリス「だから、それが嫌なら強くなることね」

由紀「アリスさん、本当に酷い人だったんですね」

いまさらなことを言う由紀に笑みを浮かべる
これで由紀が私の元をhなれるのだとしても
私を本当に殺そうとするのだとしても
私が私の意志でそうさせるのだから……構わない

――悠里のように、そうなると思わなかった。なんて後悔は好きじゃない

アリス「初めから、そう言っておいたはずよ」
605 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 16:11:34.86 ID:fwzKUh/q0
【巡ヶ丘学園高校3階 安全圏 DAY9 夕の部】
【アリス:体力:61/61:精神:168/168 感染15% 状態:絶好調】
【食料:150(園芸)・600(備蓄)】
http://i.imgur.com/FSDyFPo.png
    【雨が降り続いています】

――――――――――――――――――――――――――――――――


気づけば時計の針は夕刻を差しているけれど
相変わらずの空模様は何もかもを覆い隠したまま、
不穏な空気、不快な気分だけを刻一刻と孕んでは産み落としていく

慈「……不器用ね」

アリス「?」

私に声をかけたのか、自分への呟きなのか
中途半端な声で呟いた慈に目を向けると
否定とも肯定とも取れる笑みを浮かべた慈は、首を横に振る

慈も今は……ショックが大きくて
けれど、自分よりも下の人間がいるという蓋をして、それを支えにして
平気なふりをしているのだろう
律儀なことだと思う、損な生き方だと思う

由紀は膝を抱えるのをやめて
物理準備室の掃除用具入れから箒を取ってそばにおいているけれど
そこから先が、まだ未熟だ
先端をへし折って尖らせたりしなければ
棒術を嗜んでいるか、腕力に自信が無い限りただの棒切れでしかない

胡桃は……胡桃はまだ戻って来ていない


1.慈:何か言った?
2.由紀:それの先端を外しなさい
3.胡桃
4.屋上へ


↓1
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 16:12:28.33 ID:a5sxtC2y0
3
607 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 16:39:25.19 ID:fwzKUh/q0
【3:胡桃】


判定↓1


【判定:1.5.8.9 ゾロ奇数:左記なら不在】
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 16:40:30.67 ID:XHxPjlplo
609 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 17:38:36.79 ID:fwzKUh/q0
【判定:成功】


アリス「……」

もしかしたら。という可能性もあったけれど
物理準備室から少し離れた締め切られた教室の扉を叩くと
意外にも素直に、胡桃は扉を開けた

まだ血の乾ききっていなかった悠里を抱いていたからか、
制服は私より軽度とはいえ、血だらけで
しかし、どこか不気味な笑みを浮かべた胡桃は「なんだ、アリスさんか」0と
興味なさげに呟いて中に戻っていく
大事そうに机の上に置かれた悠里の顔色はもう、血の気が失せた酷いものだった

胡桃「ああ、アリスさんが来たんだ」

アリス「……」

胡桃「暫く離れてたからじゃないか?」

そういいながら振り返った胡桃はそうだろ? と問う
何が起きているのかは一目瞭然だった
一人きりにしてしまったから……と言うわけではないと思う
誰かが欠けたとき、誰かがこのようになることなんて想像に易い

アリス「正直……由紀が先になると思ってたんだけど」

胡桃「何の話だ?」

アリス「……」

生首を証明として持ってきたのは愚作だったかもしれない
アレがあるから、下手に現実味を損なう
寝ているだけかもしれないだとか、まだそこにいるだとか
いっそ窓から突き落として破壊してしまうべきだった

もちろん、無ければ無いで信じられない。と面倒ごとになるのだろうけど。
こんなだから、他人と関わるのは面倒くさいし嫌だ


1.悠里は死んでるわよ
2.生首を捨てる
3.君が一人になりたいと言って戻ってこないからよ
4.そうね、2人が離れていたからよ


↓1
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 17:40:16.04 ID:wzwzZ+vDO
611 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 17:57:44.59 ID:fwzKUh/q0

【君が一人で】


あからさまな溜め息をついてから、胡桃を見据える
面倒くさいのは嫌いだ
特に、自分ではなく他人のことで面倒なのが本当に嫌い
相手を気遣うなんていうことが……私は物凄く不快だ

アリス「君が一人になりたいと言って戻ってこないからよ」

胡桃「あ、ああ……そういうことか」

アリス「……君の考えていることとは違うと思うけど」

納得して頷いた胡桃の表情は明るいままで
私が言いたいことと胡桃の解釈は絶対にずれているという確信があって否定したけれど
胡桃は気にせずに「悪かった」と苦笑する

胡桃「やっぱりーさんの言うとおりだったな」

アリス「だから――」

胡桃「りーさんも一人勝手に行かないでって心配して着てくれたんだよ」

アリス「……」

胡桃「あたしにはこのスコップがあるから平気だって言ったのにさ。まったく、困ったもんだよ」

胡桃は楽しそうに笑う
胡桃は嬉しそうに笑う
胡桃は自慢げに笑う
その視線の先には悠里の生首
けれど、胡桃の瞳に写っているのはきっと、「笑い事じゃないのよ」と少し怒っている悠里なのだろう
ごめん、ごめん。と軽い調子で謝罪を口にする


私にも謝れ
612 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 18:18:56.59 ID:fwzKUh/q0

やっぱり生首を窓から投げ捨てたりでもしない限り、
胡桃の中から悠里を殺すことはできそうにない
その場合、殺したのが”彼ら”になった悠里ではなく
普通の何の問題もない悠里になるのだけど

些細な問題では……ない
それは確実に私を殺そうとする流れだ
由紀はもう……きっと私を庇うつもりは無いだろうけれど
慈は私を庇おうとするだろう
そうなれば、内部分裂は確実なものになる
私一人なら別に同でもいいことなのだけど
慈はきっと、それを許せないと思う

胡桃「アリスさん?」

アリス「なに?」

胡桃「何って……りーさんが服が凄いことになってるって」

アリス「……あぁ」

私には聞こえない声が聞こえる胡桃は、生首に向かって「そう言うなって」と
苦笑いを浮かべて、自分の服の裾を引いて、
こっちもだな。と、困ったように呟く
悠里のせいで汚れた服は、現実のものとして残っているらしい

胡桃「洗濯かぁ……一応購買部から持って来てあるけど」

胡桃「でも、ほらこの天気だろ? 乾くまで下着だけにならないといけなくなるのにさ……」

恥ずかしそうに言った胡桃は、私のほうを見て

胡桃「アリスさんだって、それは困るだろ?」

アリス「……」

誰が洗うのか非常に興味深いところではあるけれど
私としては別に、肌を晒すことに抵抗は無い
ここにいるのは同性のみだし、異性がいたとしても別に興味はないから構わない
それよりも今困っているのは君の事なのだけど。


1.別に平気よ
2.洗濯はいらないわ
3.生首を投げ捨てる
4.生首を取る
5.放置する


↓1
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 18:27:58.73 ID:XHxPjlplo
614 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 19:30:37.13 ID:fwzKUh/q0

【別に平気よ】


アリス「私は別に構わないけれど」

胡桃「えっ!?」

アリス「なに?」

胡桃「え、あ、いや……恥ずかしいとか、ないのか……」

胡桃は私の体をじっと見ながら、恥ずかしそうに顔を染めて呟く
同性同士であっても、確かに恥ずかしがるクラスメイトはいたが、
私のように恥じらいの無い子もいたし、胡桃のクラスメイトにだってそう言う子はいたはずだ

だから、別に私がそちら側であってもそんな反応をする必要は無いと思うのだけど
胡桃としては、私のような体型だったり、あるいは年齢の女が肌を晒すことに抵抗がないというのは
おかしいことなのだろうか

しかし、海に行くような女はみな下着同然の格好をするのが普通だと考えているし
胡桃だってそのはず
であれば、恥じる必要なんて無いと思うのだけど

アリス「……」

悠里の件が無ければ、笑ったり冗談で済ませられるのだけど……

胡桃「な、なら……仕方が無いか。洗濯しよう」

アリス「ええ」

服を脱ぐ間、胡桃はチラチラと私を気にしていて
そんなに見たいなら見てもいいと声をかけたとたんに、その視線はどこかへと行く

本当……他人は面倒だ
壊れていても……面倒だ
615 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/20(水) 19:39:53.92 ID:fwzKUh/q0
そしたらいつも通り今日は終了
一週間以内

次回予告:やったぜサービス回だ
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 19:45:00.73 ID:RA7TBALP0
乙。きらら作品によくあるサービス回になるのか…
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 19:56:26.56 ID:HGbEnaRWO
サービス回だな(背景の生首から目をそらしつつ)
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 20:20:48.44 ID:en7qnFZYo

りーさんはこれからずっとサービス回じゃん(白目)
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 23:43:57.08 ID:8J2zCrqwO
乙なんでいつも7時半頃まで?
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 00:11:04.36 ID:Ug0QZXfzo

女子一人なんかずっと裸だし
サービスですね
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 10:47:02.68 ID:oBQllt74o
622 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/21(木) 13:53:02.79 ID:/sEnzfeD0

服を脱ぐと、篭っていたにおいが溢れ出ていく
自分のにおいで自分に影響が出ないように、自分自身に対して生物の嗅覚は鈍感である。という話を
スカンクだっただろうか、何かで聞いた覚えがあるけれど
馴染んでいた臭いが急激に変化すると嫌でも気づいてしまうのだと、今初めて知った

雨天による湿度の高さも合わさって、下手すれば嘔吐するんじゃないか。と
思う私の予想は正しかったようで……胡桃は鼻を抓んで首を振る
私の臭いも抱けれど、胡桃自身のものでもあるのだろう

アリス「……下着を脱ぎたくは無いわね」

羞恥心はまったく無いから、それのみであれば脱いで洗濯するのも吝かではないのだけれど
もっともにおいが強いであろう下着……特に下半身に関しては
むず痒ささえ空想してしまうほどだから、触りたくなかった

悠里が弱かったからと私は言ったけれど
もしもこれを常に自覚していたのだとしたら
負けてしまうのも仕方が無いと思うくらいに

アリス「体を拭いてはいるんだけど……酷い臭い」

胡桃「あはは、あたしもだ……いやいや、りーさんも似たようなもんだろっ」

アリス「……」

胡桃「仕方ないだろ、こんな状況なんだから」

胡桃の中では私と悠里と胡桃の3人で洗濯するために服を脱いでいる。という状況なのかもしれない
しかし、現実は私と胡桃と生首一つ
グロテスクなオブジェに向かって胡桃が笑みを浮かべながら話しかけているのは異常としかいえない
慈や由紀がこれを見たらなんと言うだろうか
もしかしたら、2人にも悠里が見えるかもしれない
623 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/21(木) 14:52:20.83 ID:/sEnzfeD0

胡桃「それにしても、アリスさんって凄いな」

アリス「?」

胡桃「いや、身長なんてあたし達と大差ないだろ? それなのにさ……なんていうか」

アリス「あぁ……」

胡桃の向けられてはどこかへ逃げていく視線の先が私の胸だと察して、声を漏らす
特に意識したことはないけれど、確かに周りから言われることはあった
学生、というより女の子なら殆どの子が憧れるのだろうけど
私としては邪魔でしかないと異論を述べたい

もちろん、持っているから邪魔であることを知っているだけで
持っていないものの悔しさ(あるのかはともかく)を私は知らないから
そう言う流れでもない限り、言う気は無いけど。

アリス「特別なことはしてないわよ」

胡桃「そう……なのか? いや、りーさんだって十分あるだろ」

胡桃「めぐねえだって多分、脱いだら普通にあるだろうし……由紀と同レベルか……」

それだけは嫌だと言いたげに胡桃は呟いて、
縋るような目を私へと向けて着たけれど、私は「何も」と首を振る
実際、何かしたわけじゃない
しいて言えば、何者にも縛られることなく自由奔放に生きてきただけ

だから
男子が言っていた胸には夢と希望が詰まっているというのも、あながち間違っていないのではないかとも思う
もちろん、彼らがそう言う意味で使ったのではないと分かってはいるけど。
周囲の抑圧に負けることなく生きてきた分、抱く夢と希望は膨らんで
それが結果的に胸を大きくしたのではないか。と……なんて、適当な考え方だけど。



1.悠里のでも揉めば大きくなるんじゃない?
2.揉んで貰えば大きくなるらしいわよ
3.触ってみる?
4.さっさと服を洗いましょう

↓1
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 14:55:37.27 ID:MLDCbXxPo
625 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/21(木) 16:40:49.95 ID:/sEnzfeD0

【触ってみる?】


アリス「触ってみる?」

胡桃「は、はぁ!? な、何言ってんだ!」

アリス「私は別に構わないけど」

胡桃「そ、そうだよ。な? りーさん!」

下から支えるように腕を置いて胸を寄せると、胡桃は顔を赤くしながら後退りして
悠里が何か言ったのか同意しながら声を上げて私を見る
何を言ったのか私には分からないけれど
推測するなら「構わなくても気にするべきです」という辺りだろうか

胡桃が異性であるなら、その言葉も必要になるかもしれないけれど
同性なのだから構わないのではないか、と思わないでもない
体育も、水泳も、健康診断、身体測定でも
肌を晒すことはあるのだから

アリス「まぁ、不潔な自分の肌を触らせるのは流石におかしいわね」

胡桃「いや、それでも綺麗だとは思うけど……」

アリス「お世辞は良いわ」

胡桃「ほ、本当だって! 色白だしなんていうか綺麗だって思うから」

アリス「……そう」

その感想は胡桃が壊れているからなのだろうか
それとも、壊れていなくても、元々抱いていた感想なのか
悠里は何も言わない。表情を変えることも無い

アリス「まぁ、君が良いなら良いけれど。触りたいなら言いなさい。貸してあげるわ。私の身体くらいなら」

胡桃「か、借りないよ!」

オブジェから目を背けた私に、胡桃は明るい声で拒絶した
626 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/21(木) 17:13:56.56 ID:/sEnzfeD0
【巡ヶ丘学園高校3階 安全圏 DAY9 夜の部】
【アリス:体力:61/61:精神:168/168 感染15% 状態:絶好調】
【食料:150(園芸)・600(備蓄)】
http://i.imgur.com/FSDyFPo.png
    【雨が降り続いています】

――――――――――――――――――――――――――――――――


慈「胡桃ちゃん……」

胡桃を教室においておくべきとも思ったけれど、
そろそろ戻るか。という胡桃の行動を阻む理由が見つからなくて。
その結果、生首を抱えて楽しげに話す胡桃
怯えたように距離を取る由紀、絶望に浸った慈と……酷い有様になってしまった

由紀「違う……違う……っ」

アリス「……」

頭を抱える由紀はもはや恐慌状態に陥っているのかもしれない
目に見える現実と胡桃の妄想の板ばさみにあって
目を見開いたまま、首を横に振って否定を口にする

強くなれといったは良いけれど、そこから一日も半日も経過していない現状で
恐慌状態におちた由紀を叱るのも流石に可哀想だろう
現実を受け入れていこうとした瞬間に、悠里の生首を持って楽しげに話す胡桃の姿を見たのだから
失禁していないだけ、まだましかもしれない

アリス「……」

このメンバーはもうだめかもしれない
慈を連れてどこか別の場所に逃げるか
それとも……病原体(胡桃)を排除して何とか維持に努めるか……

きっと、慈はそのどれも認めないでしょうね
私一人で出て行くのも……一つの選択肢だ



1.由紀
2.慈
3.胡桃
4.全員:明日、私ここを出るわ

↓1
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 17:15:59.90 ID:aKBrfJIQO
1
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 17:16:47.22 ID:z34aQapDO
629 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [saga]:2017/09/21(木) 18:12:32.38 ID:/sEnzfeD0
【由紀】


由紀「ダメ……だよ……でも……っ」

由紀は近付いた私に気づかず、胡桃をその視界に収めながら
苦しそうに呻いて頭を抱える
由紀は胡桃が悠里が生きていると思い込んでいることがダメだと言いたいのだろうが
そうしたところで何も救われないと分かっているから、アレは違う、これはダメ、それは出来ない
八方塞の迷宮で苦しんでいるんだと思う

だから、自分の目に映る胡桃の姿を否定しようとする
それでは何も変わらないと気づいたら
今度は悠里が死んだという現実を否定して
胡桃と同じような状況になってしまうだろう

アリス「由紀」

由紀「りーさんは死んで……でも、胡桃ちゃんは……」

アリス「……」

呼びかけても反応はない
頬でも叩けば現実に戻ってくるだろうけれど……



1.叩く
2.もう少し大きな声をかける
3.大きな音を立てる
4.もう一度呼ぶ
5.待つ


↓1
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 18:17:45.15 ID:/sEnzfeD0
1
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 18:20:47.38 ID:/sEnzfeD0
3
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 18:32:54.61 ID:iu9B4UhLo
633 : ◆JIAuvu1PvIJ6 [sage]:2017/09/21(木) 19:10:00.40 ID:/sEnzfeDo
うーん…やっぱり来たか
ようやく捕まえた

多分以降投下無しです
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 19:27:38.02 ID:Myn73aSpo
最近判定ないっすね
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 21:37:12.15 ID:NRYzAxVrO
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 22:27:08.46 ID:D4VWcwbFO

終わったか?
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 22:32:17.58 ID:oBQllt74o
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 23:52:27.14 ID:NfStsoCxo
ID
639 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/22(金) 00:04:42.72 ID:7nrZz1fGO
>>630>>631>>1と同じIDなんだよな
わけ解らないのが2回もレスしてるところ
元々自演してたとしても誤爆したのは1回目で気付く
しかも仮に自演としても律儀に酉外してるのに端末を変えてないとこが奇妙
おそらくだけど
自演IDがPC(末尾0)だから同じ回線の人になりすましされたんじゃないのか?
7時辺りで止めてたのはこうなるのを避けるためって話なら説明がつくし

>>1はなりすましの現行犯見つけたから(リアルバレしたから?)もう投下はしないって言ったんじゃないか?
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/23(土) 18:47:06.90 ID:JPwH09sj0

とりあえずせっかくコンティニューしたしもう一回バッドエンドになるかいい感じの区切りまでは続けて欲しいかも
まぁりーさんがあぁなっちゃった時点で良くてトゥルーエンドだろうけど
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/23(土) 20:56:45.45 ID:fM9WdeY8o
なんでやねん
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/28(木) 07:56:43.07 ID:AxJiinWPo
ワロタ
380.52 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報R 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)