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あなたの目の前に、ひとりの少女が座り込んでいます。
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572 :
◆ALICE2/HGg
[saga]:2018/01/06(土) 00:25:20.82 ID:3qY6FRSLo
>>569
ではあなたは少女に、灰色の絵画をこの部屋に飾ってよいかを確認します。
少女はそれを聞いて微かに頷いたあと、ゆっくりと腕を挙げて、部屋のある一点を指差します。
それは本棚の天板であり、確かにそこに飾ることができれば、少女の地点からもその絵画をいつでも見ることができるでしょう。
或いは勿論、あなたからも。
ただその絵画は、鑑賞するには些か殺風景で素っ気ない絵のように見えます。
次にあなたは「#F5F5F5」とネームプレートが貼り付けられた部屋にいき、そこに所持している鍵を差し込んでみます。
あなたが白菫色の鍵を差し込んでも、扉が開く気配は全くありません。
しかしあなたが月白色の鍵を差し込めば、それは扉の鍵穴にしっかりと合致し、あなたはそれを開くことができます。
扉を開けば、その奥にはとてつもなく広大な空間が存在しています。
部屋は奥行きも天井も、果たしてどこまで存在しているのかすら不明です。部屋は暗闇よりもなお暗い深淵が延々と広がっており、そこには無数の光が、まるで星々のように爛々と煌めいています。
何よりも特筆すべきなのは、その部屋には床がないことです。これまでの空間の全てを無視しているかのように、部屋の下には深淵と、そして浮かぶ星々だけが広がり、そこに足をつける場所は存在していません。
もしあなたがこの部屋に1歩でも足を踏み入れてしまえば、この果てしない底を、永久に落ち続ける事でしょう。
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