【安価・ダンロン】特に理由のないリョナが>>2を襲う!

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26 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/05/23(水) 01:36:52.73 ID:XFdK7LZSO

なぜだかその日の夜はいつまでも寝付けなかった。ゲームやネットサーフィンで時間を潰す事も考えたが、目が冴えてしまうとよくないので止めておいた。悩んだ末に、携帯と小銭入れをポケットに捩じ込み家を出た。

玄関の鍵を閉めた所で気が付く。そういやどこに行くか全く考えてなかったな。まあ、別にいいか。

夜の街を徘徊して、いつの間にかここいらで1番大きな公園の近くまで来ていた。今思えば、俺がこの時この場所に到ったのはある種の運命だったのかも知れない。


「……ん?」


不意に白い影が視界の端を過った。その正体がなんであるのか、一瞬では判らなかったしロクに想像も付かなかった。だが、不思議と心惹かれた。吸い寄せられるように、俺はその影が消えたと思しき公園の中へ足を踏み入れた。

ほぼ同じ場所をほぼ同じルートで幾度と無く巡ったが、影は中々見付からなかった。公園の敷地と言えど、ここは広いし遮蔽物が多い。難儀するのも当然だ。そもそも見間違いだったんじゃないかという可能性が脳裏に浮かんだ時だったろうか。『それ』が、再び俺の目に留まったのは。

樹木の陰から僅かに見えた『それ』は、遠目には靄のようであった。夜風に靡く髪だと暫く認識出来なかったのは、日本人には余り馴染みの無い髪色だったせいもあるだろう。

身を隠しながら少しずつ目標との距離を縮めてゆく中で、『それ』が人間である事を確信した。そして、どのような人間かという事も。

俺の胸は息苦しいほどの期待に充ちていた。手頃な植え込みに隠れると、ひとまず気持ちを落ち着かせるために深呼吸した。しかし、また見失っては困るので結局は心の準備もそこそこに顔を上げた。

『それ』は、間違いなく裸の女性だった。
27 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/05/28(月) 20:41:08.27 ID:c+UiifVSO

いつの間にか俺は自室のベッドで朝を迎えていた。深夜に公園で女の露出魔を目撃して、思わずスマホで動画を撮った所までは確かな記憶があった。しかし、どうやって家に帰ったのかは全くと言っていいほど判らない。恐らく俺は、彼女がどこかへ去っていくのを見届けた頃には結構な眠気を催していたのだろう。きっとそうして半醒半睡の状態で帰路に就いたのだ。

色々な意味で夢のような出来事だった。しかし、それが現実だという証拠は確かに存在していた。俺のスマホには昨夜撮影した動画が残っていたのだ。

学校は、体調不良と偽って休んだ。行った所で勉強に身が入らないのは目に見えていたからである。同級生が授業を受けている間、俺は部屋に篭り問題の動画を繰り返し再生していた。


映像が多少ブレているため見辛いが、一糸纏わぬ女の姿ははっきり認められる。芝生はステージ。街灯はスポットライト。女という演者の存在が、俺のよく知るこの場所を異空間に変えてしまっていた。

まず、女は艶かしい動作で金髪を掻き上げた。そして、背筋を真っ直ぐ伸ばして歩き出した。素足で地面を踏んでいるのが信じ難いくらい美しく自然な歩き方だ。辺り一帯をぐるりと回ると最初の場所で歩みを止めた。架空の観客に見せ付けているつもりらしく、今度はポーズを取り始めた。

白に近いほど色素の薄い髪は月光のように輝いていた。光の降り注ぐ双丘は、貧相過ぎず下品過ぎない奇跡的なバランスの大きさと形だ。彼女はその事実に自覚的なのであろう。少し反った体勢で女の象徴を誇示していた。

カメラアングルは女の下半身に向かってずれていく。乳房の凸の曲線から連なりウエストの凹の曲線、腰回りで再び凸の曲線。全体としてはほっそりしているがメリハリのある身体だ。

股間も完全に曝け出されていた。アンダーヘアの処理が施された陰阜とその下の割れ目がばっちり見える。

しばらく下半身のアップが続いた後、ズームアウトして女の全身が映された。カメラはそこで初めて女の容顔を捉えた。


その瞬間─13分7秒の所で動画を一時停止した。

彼女の顔とパソコンのディスプレイに表示された検索結果とを見比べ、生唾を飲む。露出魔の正体は、間違い無く俺の知っている人だった。
28 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/06/05(火) 18:46:05.93 ID:pRKYYCASO

生きてます。
時間を置いてから自分の書いた文章を改めて読むと書き直したくなってしまって駄目ですね。誤字脱字衍字やその他日本語がおかしいところは適当に脳内変換してください。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/12(火) 15:34:40.42 ID:HPRmeg1c0
生きてたか
続き楽しみにしてるよ
30 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/06/25(月) 01:24:10.71 ID:ptXC33OSO

次の日はいつも通り登校した。

放課後、余り期待はせずに『彼女』を探すと運よく『彼女』とクラスメイトの左右田という男を捕まえる事が出来た。


「ちょっといいか」

左右田「あ?」

「同じクラスにさ、留学生の王女様がいるだろ」

左右田「そうだけど、ソニアさんがどうかしたのかよ」

「話があるから直ぐに会いたいって伝えてくれ」

左右田「なんだお前?ソニアさんの知り合いって訳でも無さげだし…」

「『一昨日の26時頃、××公園』って言えば分かるはずだ」

左右田「…………」


左右田は訝しんでいるのを隠そうともしないで無遠慮な視線を俺に浴びせた後、出し抜けに踵を返した。黙殺されたかとがっかりした瞬間、彼は言った。


左右田「……少しだけ、そこで待ってろ」


間も無くして、入れ違いで『彼女』がやって来た。

光源の関係で髪色が微妙に違って見えたせいか、それともきちんと衣服を着ているせいか。動画の『彼女』とは雰囲気が変わっていて一目見ただけでは判らなかった。しかし何十回と再生したあの映像の『彼女』が、こちらに真っ直ぐ近付いてくる女の歩く姿と重なって俺はハッとした。

俺を前にした『彼女』は、腹の辺りで交差させるように掌同士を重ねると恭しくお辞儀した。


ソニア「お初にお目にかかります。わたくし、ソニア・ネヴァーマインドと申します」

「こっちとしては初めて会った気がしないよ」

ソニア「…取り敢えず、場所を変えませんか?ここではゆっくりお話なんて出来ませんわ」

「ああ、人に聞かれちゃ不味いからな」

ソニア「……」


こちらの言葉にはロクに応えないまま、『彼女』ことソニアは再び歩き出した。付いて来いという事だろうか。黙って後に続いた。
31 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/06/30(土) 04:37:23.51 ID:myzw7s2SO

着いた先は本科生の寄宿舎だった。寮室は防音設備が施されているのだそうだ。内緒話をするにはもってこいだろう。

ソニアは周囲を気にしながら俺をこっそり部屋に招き入れた。


ソニア「どうぞ、そこにおかけになってください」

「ありがとう」


座るよう促されたのは客人用らしいソファで、柔らかすぎて少々居心地が悪い。ソニアは繊細なデザインのアンティークチェアに腰かけた。


ソニア「よっこいしょういち」


その際彼女がごく自然に発した言葉は、取り敢えず聞かなかった事にした。


「早速だけど本題に入らせてもらう」

ソニア「…はい」

「この動画を見てくれ」


自分が何を見せられるのか、ソニアはとっくに解っていたはずだ。それでも彼女はスマホの画面を注視して、決して目を逸らさなかった。


ソニア「もう、充分でしょう」


ソニアが勝手に操作をして、動画は13分10秒でブラックアウトした。彼女は顔色が悪く、石鹸のような頬を一層生白くさせていた。


「データはバックアップ済みだ。言うまでも無い事だけど、一応な」

ソニア「このシチュエーションは…脅迫、なのですね。ドラマで何度も目にしました」

「ああ」

ソニア「あなたの目的は?金銭ですか。国家ですか」

「そんな物は要らない」

ソニア「『そんな物』とは流石に聞き捨てなりません。訂正してください」

「脅されてるのに随分強気だな。…まあ、悪かったよ」

ソニア「しかし、それでは一体…」

「強いて言えば─」


直接口にするのは憚れるような科白だが、言わねば話が進まないので言うしかなかった。


「お前が欲しい」
32 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2018/07/28(土) 08:37:30.28 ID:M0C8zHdSO

ソニア「…それはどういう事ですか?」

「そのままの意味なんだけど」

ソニア「結局、わたくしはどうすればいいのでしょう…」


恥ずかしい科白を吐いておいてなんだが、俺は実際に彼女をどうしたいのか具体的な目的を持っている訳ではなかった。何より俺が執着したのは、本来であれば絶対に手が届かないような女を支配下に置く事そのものだったからだ。

とは言えそれだけで終わらせるのは勿体無い。彼女を放って置いたら、支配しているという実感も満足に得られないまま契約は自然消滅してしまう。

考えた末に、俺は最初の要求を提示した。


「これから毎日、俺と30分だけ会って欲しい」

ソニア「…はあ。いつ、どこでですか?」

「時間だけど、平日は放課後でいいか?最優先で来てくれ。どうしても外せない用事が出来たら要相談って事で」

ソニア「それなら、場所は学園周辺だとお互い楽でいいと思います」

「そうだな。学校の敷地内の噴水がある所はどうだ?」

ソニア「ええ。では、放課後になったらそこに行けばいいのですね」


ソニアは幾らか警戒を弛めたようだった。油断するのが少々早過ぎる。こちらからすると好都合なのだが、要人としては問題がありそうだ。

ただ、俺としても直ぐには取って食おうと言う気になれなかったのも事実である。この時はまだ頃合いではなかったのだ。


ソニア「休日は…」

「それを決めるのは後でもいいだろう」


結局、この日は連絡先だけ押さえて直ぐに別れた。
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/28(土) 14:36:23.94 ID:dzCXkJaVO
おつ
34 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/08/30(木) 02:11:48.75 ID:KbMfNLfSO

生存報告。
35 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga sage]:2018/10/15(月) 08:04:07.22 ID:O+KhO5dSO

生きてます。書き溜めが捗りません。
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/17(水) 22:21:59.89 ID:qZcuDqQm0
ゆっくりでいいさ
全裸待機してる
37 : ◆DGwFOSdNIfdy [saga]:2019/01/22(火) 02:17:24.24 ID:ySHSu4ZQ0

翌日、ソニアは約束通りにやって来た。噴水付近は広い希望ヶ峰学園内でも有数の穴場と目していたのだが、早速左右田に見付かり(単なる奇遇とは考えにくい。態々捜したのだろうか?)面倒な思いをした。結局、初日は奴の相手をするためだけに30分を使い果たしてしまった。すっかり辟易した俺とは対照的に、息を弾ませたソニアは妙に晴れやかな表情だった。


ソニア「次から待ち合わせをする場所は変えなければなりませんね」


更に翌日、学園の最寄りから下り電車に乗ってみっつ先のところの駅ビルで落ち合った。駅ビル7階フロアの一角に陣取るカフェを出入りする客足はそこそこあり、話題は無難なものに絞られた。


「こういう所に来るのは初めてか」

ソニア「はい。そもそも電車に乗った事が無いので…」


話の種が無かったばかりに実の無い会話に終始してしまい、彼女はカフェラテを飲み干すと奇麗な笑顔を残してその場から去った。


翌々日も再び場所を変えて待ち合わせた。ソニアは機嫌がよく、その日学校であったといういい出来事について嬉しそうに語ってくれた。話の流れでクラスメイトに関する情報も教えてもらった。自分が一方的に長話をしている状況に彼女自身が気付いた頃には1時間近く経っていた。


ソニア「申し訳ありません。つい夢中になって…」

「別に時間を過ぎる分には構わない。正直、俺も名残惜しいくらいだ」

ソニア「少しでも楽しんでいただけたならよいのですが」

「それじゃあ、次の集合場所は─」


以降も密会は必ず1日1回30分以上、欠かす事無く行われた。

ソニアについて知れば知るほど情報の整理に追われる。結果、俺は必然的にソニアの事ばかり考えるようになっていた。

俺の中のソニアの認識は、ただの露出魔からひとりの特別な女に変わりつつあった。単純接触を繰り返す内に俺は彼女を好きになってしまったのだろうか。俺は心の底から、ソニアを我が物にしたいと思うようになった。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/03/31(日) 02:46:00.56 ID:GkJ0IhVSO
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39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/12/01(日) 02:11:46.31 ID:bDhp99Op0
あげ
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